JP2021161766A - 集合継手及び配管構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工性及び止水性に優れる集合継手及び配管構造を提供する。【解決手段】この課題を解決するために、集合継手は、先端に向けて縮径するテーパ部と、前記テーパ部の前記先端に設けられて外面にパーティングラインを有しない差口と、を有する下部接続部を有し、前記差口の外径が、前記差口の先端に向かって小さくなることを特徴とする。また、配管構造は、前述の集合継手と、前記差口がパッキン材を介して接合された受口管とを有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、集合継手及び配管構造に関する。
集合住宅などの多層建築物には、各階居室部の衛生機器等からの排水を導入する横枝管が設けられており、この横枝管をパイプシャフト内の排水縦管に接続することで下水路に排水を流すようになっている。
横枝管を接続した排水縦管が床スラブを貫通する部分には、排水集合継手と称される樹脂製の継手部材が配置されている。この排水集合継手は、排水縦管を接続する上部接続管と、上部接続管の側面に形成された横枝管接続部とを有している。また、排水集合継手に接続されて横枝管と排水縦管から集められた排水を下方に排水する下部接続部と、下部接続部と接続する排水縦管とを有する。
下部接続部は、横枝管及び排水縦管からの排水を通す必要があるので、下部接続部の排水量は横枝管及び排水縦管と比較すると大きくなる。そのため、下部接続部の排水集合継手に近い部分は通常、口径を大きくしている。一方、下部接続部に接続される排水縦管は、占有スペースを少なくすることが求められるので、口径をできるだけ小さくする必要がある。従って、下部接続部は通常、先端に向けて縮径する構造となる。
例えば、特許文献1は、先端に受け口が設けられた下部接続部に先端が挿し口になっている排水縦管を差し込む排水管継手が開示されている。
特開2012−97551号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている排水管継手を使用した場合、施工時に、下部接続部の先端に設けられた受け口と排水縦管とを接着接合する必要がある。そのため、下部接続部と排水縦管との接合部の止水性は接着に依存するので、施工の難易度が高い。
一方、下部接続部の先端を挿し口にした場合、パッキン材を使用して、下部接続部と排水縦管とを接合することができる。しかしながら、下部接続部の外面に存在するパーティングラインと、パッキン材とが接合する部分に、排水の通り道ができるため、接合部の止水性が不十分となる恐れがある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、施工性及び止水性に優れる集合継手及び配管構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る集合継手及び配管構造は、以下の特徴を有する。
(1)先端に向けて縮径するテーパ部と、前記テーパ部の前記先端に設けられて外面にパーティングラインを有しない差口と、を有する下部接続部を有し、
前記差口の外径が、前記差口の先端に向かって小さくなることを特徴とする集合継手。
(2)前記集合継手の前記テーパ部の内面に旋回羽根を有することを特徴とする(1)に記載の集合継手。
(3)前記差口の内径が、前記差口の先端に向かって大きくなることを特徴とする(1)又は(2)に記載の集合継手。
(4)(1)〜(3)のいずれか一項に記載の集合継手と、
前記差口がパッキン材を介して接合された受口管とを有することを特徴とする配管構造。
(5)前記パッキン材がリップ部を1つのみ備えることを特徴とする(4)に記載の配管構造。
(6)前記リップ部の長さが10mm以下であることを特徴とする(5)に記載の配管構造。
(1)に記載の集合継手においては、下部接続部に設けられた差口の外面にパーティングラインを有しない。そのため、差口にパッキン材と取り付けた際に、差口とパッキン材との間に隙間が生じない。これにより、差口とパッキン材との間から水が漏れることを防止することができる。
また、下部接続部が受口である場合と比べて、下部接続部に差口が設けられた集合継手は水が漏れにくい構造となっている。さらに、施工時に、下部接続部に差口が設けられた集合継手と下部接続部に接続される受口管とを接着接合する必要がない。
さらに、(1)に記載の集合継手においては、差口の外径が先端に向かって小さくなる。これにより、差口を金型成形した後に、差口の外面を抜きテーパとして利用して、キャビティ型を差口の先端に向かう方向に抜き取ることができる。そのため、差口の外面を成形するキャビティ型を分割する必要がない。その結果、差口を金型成形した後に、差口の外面にパーティングラインを有しない。よって、例えば、差口の外面にパーティングラインが予め形成されている集合継手から、パーティングラインを取り除く場合に比べて、手間を省くことができる。
(2)に記載の集合継手においては、前記集合継手の前記テーパ部の内面に旋回羽根を有する。これにより、前記集合継手の排水性を向上させることができる。
(3)に記載の集合継手においては、前記差口が先端に向かって内径が大きくなる。そのため、差口を金型成形した後に、コア型を差口の先端に向かう方向に抜き取ることができる。テーパ部を成形するコア型は、差口の先端に向かう方向とは反対の方向に抜き取るので、前記集合継手を金型成形する際に、前記テーパ部と前記差口とで異なるコア型を使用することができる。その結果、テーパ部を成形するコア型を、複数に分割することができる。従って、複数に分割されたコア型どうしの間で旋回羽根を金型で成形することができ、旋回羽根をテーパ部の内面に接合する手間を省くことができる。
(4)に記載の配管構造においては、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の集合継手と、前記集合継手に設けられたパーティングラインを有しない差口と、パッキン材を介して前記差口に接合された受口管とを有する。そのため、差口とパッキン材との間に隙間が生じない。その結果、差口とパッキン材との間から水が漏れることを防止することができる。
また、集合継手の下部接続部が受口である場合と比べて、下部接続部に差口が設けられた集合継手は水が漏れにくい構造となっている。さらに、施工時に、下部接続部に差口が設けられた集合継手と下部接続部に接続される受口管とを接着接合する必要がない。
従って、(4)に記載の配管構造を使用した場合は、優れた施工性及び止水性が得られる。
(5)に記載の配管構造においては、前記パッキン材がリップ部を1つのみ備える。集合継手に設けられたパーティングラインを有しない差口により、パッキン材がリップ部を1つのみ備える場合でも、配管構造が十分な止水性を有する。
(6)に記載の配管構造においては、前記リップ部の長さが10mm以下である。集合継手に設けられたパーティングラインを有しない差口により、前記リップ部の長さが10mm以下である場合でも、配管構造が十分な止水性を有する。
本発明によれば、差口にパッキン材と取り付けた際に、差口とパッキン材との間に隙間が生じないので、差口とパッキン材との間から水が漏れることを防止することができる。従って、施工性及び止水性に優れる集合継手及び配管構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る集合継手の部分断面図である。 同集合継手のテーパ部に旋回羽根が設けられていることを示す部分断面図である。 同集合継手の差口が先端に向かって内径が大きくなることを示す部分断面図である。 本発明の実施形態に係る配管構造の部分断面図である。 同配管構造のパッキン材の断面図である。 本発明の実施形態に係る配管構造の部分断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。まず、本発明の実施形態に係る集合継手について説明する。
集合継手10は、集合住宅等、多層階の建物において、各階の排水を集合させ、下層階に排水するために用いられる。
図6に示すように、本発明に実施形態に係る集合継手10は、横管接続部41、上部接続管42、中間管43、下部接続部1、遮音カバー層44及び伸縮吸収部材45を有している。
上部接続管42は、上下方向に延びる。
上部接続管42は、堰止め板を内面に備えていてもよい。堰止め板は、その設置角度を鉛直方向から−30°〜20°としていることが好ましい。設置角度が20°より傾くと、傾斜板によって旋回された排水の旋回流が十分に堰き止められずに、横枝管への逆流を発生するおそれが生じる。また、設置角度が−30°よりも傾くと受け止めた排水の跳ね返りが大きくなり、排水の流れを乱すおそれがあり、管内の圧力変動が大きくなるおそれがある。
上部接続管42は、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、非膨張性黒鉛を0.1〜1.0重量部の割合で含むポリ塩化ビニル系樹脂組成物からなる。上部接続管42は、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂組成物を成形機のキャビティ内に射出充填されて得られる。
横管接続部41は、上部接続管42の周壁から中心軸線に直交する径方向の外側に向けて延在されている。本実施形態において、横管接続部41は上部接続管42の周方向に3つ配置されている。
3つの横管接続部41のうちの2つが中心軸線を径方向に挟む位置に個別に配置されている。残りの横管接続部41は、中心軸線に直交する径方向のうち、前記2つの横管接続部41のそれぞれが延在する方向と、平面視で90°をなす方向に延在されている。
なお、横管接続部41の数量および延在方向は、このような態様に限られず、任意に変更することができる。
上部接続管42の下端部に中間管43が接続される。中間管43の外径は、上部接続管42における上部接続管42の外径よりも小さくなっている。中間管43の周壁上部が、上部接続管42の下端部の内側に嵌合されている。
中間管43は、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂と熱膨張性耐火材料である熱膨張性黒鉛とを含有する樹脂組成物からなる。すなわち、中間管43は、熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物を成形することによって作製される。中間管43は、例えば、樹脂組成物を押出成形することによって作製される。
中間管43は、中間管43の全体が熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物からなる単層構造でもよいし、複数の層からなる複層構造でもよい。複層構造の場合、いずれかの層が熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物から形成されていればよい。例えば、中間管43が、表層と中間層と内層とからなる3層構造である場合には、中間層が熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物から形成されたものが挙げられ、表層、中間層、内層は吸熱剤を含有していてもよい。
一例として、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、熱膨張性黒鉛を1〜20重量部の割合で含む樹脂組成物からなる単層構造を採用できる。あるいは、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、熱膨張性黒鉛を1〜20重量部の割合で含む樹脂組成物からなる熱膨張性耐火層と、この熱膨張性耐火層の内外面を覆う熱膨張性黒鉛非含有のポリ塩化ビニル系樹脂組成物の被覆層とからなる3層構造であるものを採用できる。
なお、中間管43が熱膨張性黒鉛を含有しない場合には、熱膨張性黒鉛を含有するシート状の耐火材を中間管43の外面に巻きつけ、耐火材を床スラブ貫通部に埋設するようにしてもよい。
中間管43が単層構造の場合、熱膨張性黒鉛が1重量部未満であると、燃焼時に、十分な熱膨張性が得られず、所望の耐火性が得られないおそれがあり、20重量部を超えると、加熱により熱膨張しすぎて、その形状を保持できずに残渣が脱落し、耐火性が低下してしまうおそれがある。
中間管43が複層構造の場合、熱膨張性耐火層を形成する耐火熱膨張性樹脂組成物としては、特に限定されないが、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、熱膨張性黒鉛を1〜20重量部の割合で含むものが好ましく、1〜15重量部の割合で含むものがより好ましく、2〜10重量部の割合で含むものがさらに好ましい。
すなわち、熱膨張性黒鉛が1重量部未満であると、燃焼時に、十分な熱膨張性が得られず、所望の耐火性が得られないおそれがある。熱膨張性黒鉛が20重量部を超えると、加熱により熱膨張しすぎて、その形状を保持できずに残渣が脱落し、耐火性が低下してしまうおそれがある。
上記ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル単独重合体;塩化ビニルモノマーと、該塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーとの共重合体;塩化ビニル以外の(共)重合体に塩化ビニルをグラフト共重合したグラフト共重合体等が挙げられ、これらは単独で使用されてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、必要に応じて上記ポリ塩化ビニル系樹脂を塩素化してもよい。
本実施形態で用いる熱膨張性黒鉛は、一例として、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を無機酸と強酸化剤とで黒鉛の層間に無機酸を挿入する酸処理をした後、pH調整して得られる結晶化合物を用いることができる。
無機酸として、濃硫酸、硝酸、セレン酸等を用いることができる。強酸化剤として、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等を用いることができる。
前記pH調整により、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物であって、pH1.5〜4.0に調整された熱膨張性黒鉛、および、1.3倍膨張温度が180℃〜240℃の熱膨張性黒鉛を用いることができる。
中間管43を構成する樹脂組成物には、本実施形態の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて安定剤、無機充填剤、難燃剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、可塑剤、熱可塑性エラストマーなどの添加剤が添加されていてもよい。中間管43は、JIS K6741に記載の性能を満たすものであることが好ましい。
なお、本実施形態において設けた中間管43は、省略しても差し支えない。
例えば、中間管43を略し、上部接続管42の下端部に下部接続部1を直接的に嵌合し接続しても良い。この接続構造の場合、上部接続管42とテーパ部11を接続している部分の周囲(外周)に、上述の熱膨張性耐火材料を含む耐火層を設けることが好ましい。
上部接続管42の外周とテーパ部11の外周には、これらを覆う遮音カバー層44が形成されていることが好ましい。
遮音カバー層44は、軟質塩化ビニルやブチルゴムあるいはポリプロピレン(PP)等の厚さ0.8〜2.2mm程度のシートであることが好ましい。あるいは、これらのシートに加え、シートの内側にポリエステル繊維やウレタン発泡体や厚さ5〜20mm程度のグラスウールを積層した積層体を用いても良い。
遮音カバー層44は、これらのシートや積層体を現場にて集合継手10の設置前あるいは設置後に巻き付けるか、集合継手10を工場生産する場合に予め射出して形成した遮音層として設けることができる。
なお、図6に示す集合継手10の構造において、遮音カバー層44は、略しても差し支えない。遮音カバー層44を略した場合、集合継手10の遮音性を向上させるために、集合継手各部の最低肉厚をできるだけ厚く形成することが望ましい。
(集合継手)
図1に示すように、本発明の実施形態に係る集合継手10は、先端に向けて縮径するテーパ部11と、テーパ部11の先端に設けられて外面にパーティングラインを有しない差口12と、を有する下部接続部1を有する。そして、本発明の実施形態に係る集合継手10は、差口12の外径が、差口12の先端に向かって小さくなることを特徴とする。下部接続部1のテーパ部11及び差口12は、例えば合成樹脂材料等により金型形成されている。
これにより、下部接続部1に設けられた差口12の外面にパーティングラインを有しないので、差口12にパッキン材22と取り付けた際に、差口12とパッキン材22との間に隙間が生じない。これにより、差口12とパッキン材22との間から水が漏れることを防止することができる。
また、下部接続部1が受口である場合と比べて、下部接続部1に差口12が設けられた集合継手10は水が漏れにくい構造となっている。さらに、施工時に、下部接続部1に差口12が設けられた集合継手10と下部接続部1に接続される受口管2とを接着接合する必要がない。
さらに、差口12の外径が先端に向かって小さくなるので、差口12を金型成形した後に、キャビティ型を差口12の先端に向かう方向に抜き取ることができる。そのため、差口12の外面を成形するキャビティ型を分割する必要がない。差口12を金型成形した後に、差口12の外面にパーティングラインを有しないので、差口12の外面のパーティングラインを取り除く手間を省くことができる。
下部接続部1を成形するときは、例えば、テーパ部11と差口12との接続部にパーティングラインを有するキャビティ型30を使用することができる。
すなわち、キャビティ型30は、第1キャビティ型31と、第2キャビティ型32と、を備えている。第1キャビティ型31と第2キャビティ型32との割り面PL1(以下、第1割り面PL1という)は、テーパ部11と差口12との接続部14に位置する。言い換えると、第1キャビティ型31は、下部接続部1のうちのテーパ部11を成形する。第1キャビティ型31は、管軸Oに直交する方向に2分割されている。2つの第1キャビティ型31の図示しない割り面(以下、第2割面という)は、テーパ部11の外周面上に位置し、管軸O方向に延びている。第2キャビティ型32は、下部接続部1のうちの差口12を成形する。なお図示の例では、コア型50は、テーパ部11及び差口12の全長にわたって一体である。
以上のようなキャビティ型30及びコア型50を組み合わせ、これらの内部に材料を射出して下部接続部1を成形した後には、下部接続部1からキャビティ型30及びコア型50をそれぞれ脱型させる。
このとき、2つの第1キャビティ型31はそれぞれ、テーパ部11から、管軸Oに直交する方向D1に向けて脱型する。結果として、テーパ部11には、管軸O方向に延びる図示しない第2パーティングライン(突条)が残る。この第2パーティングラインは、第2割面の跡である。第2パーティングラインは、テーパ部11における管軸O方向の全長にわたって延びる。
またこのとき、第2キャビティ型32は、下部接続部1から下方D2に向けて脱型する。結果として、テーパ部11と差口12との接続部14には、管軸O回りに延びる図示しない第1パーティングライン(突条)が残る。この第1パーティングラインは、第1割面の跡である。第1パーティングラインは、接続部14に、その全周にわたって延びる。
これにより、下部接続部1を成形した後、外面にパーティングラインを有しない差口12を得ることができる。また、キャビティ型はテーパ部11と差口12との境界(接続部14)に第2パーティングラインを有するので、差口を成形するキャビティ型を差口12の先端に向かう方向に抜き取ることができる。これにより、差口12の外径が、差口12の先端に向かって小さくなる構成が得られる。
また、コア型50は、成形後に差口12の先端に向かう方向とは反対の方向である上方D3に抜き取ることができる。
図2に示すように、本実施形態に係る集合継手10は、テーパ部11の内面に旋回羽根13を有していてもよい。これにより、集合継手10の排水性を向上させることができる。
旋回羽根13は、例えば、管軸O方向にみた旋回羽根13の投影面積がテーパ部11の内部横断面積に対して5%〜30%の大きさで、傾斜角が20°〜50°となるように旋回羽根支持脚部に支持されている。旋回羽根支持脚部は、旋回羽根13の水平方向の幅と略同じ幅で嵌合部の下端からほぼ延出し、下端縁が旋回羽根13の傾斜に沿うように傾斜されている。旋回羽根支持脚部は、旋回羽根支持面が断面円弧状に形成され、旋回羽根13を下端縁から少し上側で支持している。
傾斜角が小さすぎると、流下排水を十分に受け止められずに、十分な減速力及び旋回力が得られない。その結果、十分な排水性能が得られない恐れがある。一方、旋回羽根13の傾斜角が大きすぎると、流下排水が旋回羽根13にぶつかった際に管中心方向への跳ね返りが大きくなり、排水縦管における通期芯の確保が困難となり、その結果、十分な排水性能が得られない恐れがある。
旋回羽根13は、例えば、金型成形によりテーパ部11と一体に形成されてもよく、また、テーパ部11を金型成形した後に、テーパ部内面に接合してもよい。
下部接続部1を成形するときは、図1で説明したキャビティ型30及びコア型50と同じものを使用することができる。この場合、下部接続部1を金型成形した後、旋回羽根13をテーパ部内面に接合する。
一方、旋回羽根13を、金型成形によりテーパ部11と一体に形成する場合、図3に示すように、本実施形態に係る集合継手10は、差口12の内径が、差口12の先端に向かって大きくなっていることが好ましい。
これにより、差口12を金型成形した後に、差口12の内面を抜きテーパとして利用して、コア型52を差口12の先端に向かう方向D4に抜き取ることができる。テーパ部11を成形するコア型51は、テーパ部11の内面を抜きテーパとして利用して、差口12の先端に向かう方向とは反対の方向D3に抜き取るので、前記集合継手10を金型成形する際に、前記テーパ部11と前記差口12とで異なるコア型51、52を使用することができる。すなわち、この場合、コア型50が、テーパ部11を成形する第1コア型51と、差口12を成形する第2コア型52と、を備えている。旋回羽根13は、第1コア型51と第2コア型52との間に成形される。
射出成型後、第1コア型51は、下部接続部1に対して上方D3に向けて脱型され、第2コア型52は、下部接続部1に対して下方D4に向けて脱型される。
このように、テーパ部11を成形するコア型を分割することができる。その結果、旋回羽根13を金型で成形することができ、旋回羽根13をテーパ部11の内面に接合する手間を省くことができる。
下部接続部1を成形するときは、コア型として、例えば、第1コア型51が複数に分割されたコア型でテーパ部の内面を形成することができる。これにより、複数に分割された第1コア型51で旋回羽根を金型成形することができる。
続いて、本発明の実施形態に係る配管構造について説明する。
(配管構造)
図4に示すように、本発明の実施形態に係る配管構造は、上述の集合継手10と、差口12がパッキン材22を介して接合された受口管2とを有する。受口管2は受口部21と縦管23とを有してもよい。
これにより、差口12とパッキン材22との間に隙間が生じない。その結果、差口12とパッキン材22との間から水が漏れることを防止することができる。
また、集合継手10の下部接続部1が受口である場合と比べて、下部接続部1に差口12が設けられている集合継手10は、水が漏れにくい構造となっている。さらに、施工時に、下部接続部1に差口12が設けられている集合継手10と下部接続部1に接続される受口管2とを接着接合する必要がない。
また、受口部21に差口12が突き当たるまで挿入作業を行えば、配管構造の接合作業を完了できる。このため、作業者は、接合完了の把握を明確に認識することができ、施工性及び止水性に優れる配管構造を提供できる。
受口管2は、例えば、硬質ポリ塩化ビニル系樹脂組成物からなる。受口管2は、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂組成物を成形機のキャビティ内に射出充填されて得られる。
なお、受口管2が防火区画の床を貫通する場合、耐火性を確保するために、耐火材料から構成することが好ましい。この場合、例えば、受口管2は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、熱膨張性黒鉛を1〜20重量部の割合で含むものが好ましく、1〜15重量部の割合で含むものがより好ましく、2〜10重量部の割合で含むものがさらに好ましい。
パッキン材22は、エチレン−プロピレン−ジエンゴムやシリコンゴム等の通常排水設備に使用されているゴム材料からなる。耐熱性、耐久性、コストのバランス面からみて、パッキン材22をEPDMから構成することが好ましい。
図5に示すように、本発明の実施形態に係る配管構造は、パッキン材22がリップ部を1つのみ備えることが好ましい。本発明の実施形態に係る配管構造は、下部接続部1に設けられた差口12の外面にパーティングラインを有しないので、差口12にパッキン材22を取り付けた際に、差口12とパッキン材22との間に隙間が生じない。そのため、パッキン材22のリップ部が一つである場合でも、十分な止水性を確保することができる。従って、パッキン材22の構造を簡単なものにすることができるので、施工コストを低減させることができる。
本発明の実施形態に係る配管構造は、パッキン材22のリップ部の長さが10mm以下であることがより好ましい。上述のように、リップ部の長さが10mm以下でも、十分な止水性を確保することができる。従って、施工コストを更に低減することができる。
本発明の実施形態に係る配管構造は、受口管2の受口部21と集合継手10の差口12の間に伸縮吸収部材を設けてもよい。これにより、外気温の上昇や下降に伴い、集合継手10と受口管2が中心軸線に沿う方向に主に熱膨張あるいは熱収縮しても、集合継手10及び受口管2に不要な荷重を作用させることがない。従って、受口管2の受口部が熱膨張に起因する割れが生じにくい。
なお、伸縮吸収部材がリング状であるならば、受口部21と差口12との間に全周に渡り確実に伸縮吸収部材を配置することができる。このため、受口部21の全周に不均一に膨張が生じても、全周に渡り伸縮吸収部材が変形分を吸収できる。
また、以上説明した本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
例えば、横管接続部や上部接続管に受口管が接合されてもよい。
本発明は、例えば、集合住宅などの多層建築物の排水集合継手、あるいは一般的な継手及び掃除口継手など、各種の管継手に広く適用できるに適用できる。
10 集合継手
1 下部接続部
11 テーパ部
12 差口
13 旋回羽根
2 受口管
21 受口部
22 パッキン材
221 リップ部
222 リップ部の長さ
23 縦管
3 配管構造
41 横管接続部
42 上部接続管
43 中間管
44 遮音カバー層
45 伸縮吸収部材

Claims (6)

  1. 先端に向けて縮径するテーパ部と、前記テーパ部の前記先端に設けられて外面にパーティングラインを有しない差口と、を有する下部接続部を有し、
    前記差口の外径が、前記差口の先端に向かって小さくなることを特徴とする集合継手。
  2. 前記集合継手の前記テーパ部の内面に旋回羽根を有することを特徴とする請求項1に記載の集合継手。
  3. 前記差口の内径が、前記差口の先端に向かって大きくなることを特徴とする請求項1又は2に記載の集合継手。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の集合継手と、
    前記差口がパッキン材を介して接合された受口管とを有することを特徴とする配管構造。
  5. 前記パッキン材がリップ部を1つのみ備えることを特徴とする請求項4に記載の配管構造。
  6. 前記リップ部の長さが10mm以下であることを特徴とする請求項5に記載の配管構造。
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