JP7362359B2 - 継手 - Google Patents

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Description

本発明は、継手に関する。
従来から、例えば以下の特許文献1、2に記載されているような、樹脂製排水集合継手の耐火性を発現させる構造が知られている。
特許文献1には、建築物の床スラブを上下に貫通する排水管継手が記載されている。この構造において、排水立管が床スラブを貫通する部分に、貫通部分の全周を囲むように熱膨張性耐火材からなるパイプが内在されている。
特許文献2には、上胴部と下胴部からなる排水管継手が床スラブを貫通する構造が記載されている。この構造では、排水管継手の内部に火災の熱により膨張する熱膨張性材料からなる内装部材が設けられている。この内装部材の内周部には旋回ガイドと称される羽根部材が複数形成され、流下する排水の流速を減少させながら排水を旋回させることができる。
特開2014-98305号公報 特開2015-175187号公報
特許文献1に記載の構造では、熱膨張性耐火材のパイプが火災の熱によって膨張し、排水管路を閉塞することで火炎や煙等の流通を遮断する。
特許文献1に記載の構造では、排水を旋回流とするための旋回羽根が排水管継手の内部に設けられているので、熱膨張性耐火材のパイプの設置位置と旋回羽根の設置位置を高さ方向でずらす必要がある。旋回羽根の部分で管路を閉塞しようとすると、旋回羽根が邪魔となり、スムーズな管路の閉塞に支承を来すおそれがあるためである。
ところが、実際に集合継手を設置する位置のスラブ厚みや諸条件が様々なため、スラブ内に熱膨張性耐火材のパイプを埋設した上にスラブの下方に旋回羽根を位置させることができない問題があった。
例えば、一般的なスラブの厚みは150~300mm程度で種々多彩であり、集合継手の設置環境によってはスラブの厚みが異なっているので、特許文献1に記載の構造を全ての設置環境に適用することが難しい問題があった。
特許文献2に記載の構造では、耐火性を発現するために、パイプを閉塞できる程度の大きな旋回羽根を設置する必要があった。しかし、スラブ厚みが薄い場合、集合継手の下部がスラブに埋設されないため、下の階に火炎が発生した場合に継手下部が旋回羽根とともに燃え落ちてしまうおそれがあり、場合によっては耐火性が発現されないおそれがある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、様々な厚みのスラブであっても耐火性を確実に発現でき、低コストで実施できる継手を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の形態を提案している。
「1」本形態に係る継手は、上部接続管と、この上部接続管に接続された中間管と、この中間管に接続された下部接続管と、を備える集合継手であって、前記中間管に熱膨張性耐火材料を含み、前記中間管の高さを150mm以下としたことを特徴とする。
床スラブの貫通孔に上部接続管の下端部と下部接続管の上端部を挿入し、貫通孔に充填材を充填した構造とする場合、上部接続管の下端部と下部接続管の上端部を接続した中間管に熱膨張性耐火材料を含んでいる。
火災時に火炎や煙によってスラブと貫通孔周りが加熱された場合、中間管に含まれる熱膨張性耐火材料が膨張し、上部接続管と下部接続管の接続部分を閉塞する。このため、下の階の火炎や煙が上の階に伝わることを防止でき、火災の延焼防止効果を発現する。
中間管の高さが150mm以下であれば、床スラブ厚が150~300mmの範囲で種々多彩な厚みであり、異なる設置環境であっても、中間管を床スラブの貫通孔内に確実に配置でき、火災延焼防止効果を確実に発現できる。このため、本実施形態の構造は、一般的なスラブ厚の建築物であればいずれの建築物にも広く適用でき、汎用性に優れている。
火災時に火炎や煙によってスラブと貫通孔周りが加熱された場合、火災時の熱によって下部接続管が溶け落ちることを想定し、仮に下部接続管が溶け落ちても中間管が膨張して貫通孔を閉塞し、火炎や煙を上の階に伝えることを確実に防止し、延焼防止効果を発揮する。
本実施形態の構造は、中間管に熱膨張性耐火材料を含む構造を採用するのみで実現できるので、別途新たな部材を配置するなどの必要は無く、低コストで容易に実施できる特徴を有する。
「2」本形態に係る継手は、上部接続管と、この上部接続管に接続された中間管と、この中間管に接続された下部接続管と、を備える継手であって、前記中間管の周囲に相当する前記上部接続管の下端部外周と前記下部接続管の上端部外周に、熱膨張性耐火材料を含む耐火層を設け、前記耐火層の高さを150mm以下としたことを特徴とする。
床スラブの貫通孔に上部接続部の下端部と下部接続管の上端部を挿入し、貫通孔に充填材を充填した構造とする場合、上部接続管の下端部と下部接続管の上端部を接続した部分の外周に熱膨張性耐火材料を含む耐火層を設ける。火災時に火炎や煙によってスラブと貫通孔周りが加熱された場合、上部接続管と下部接続管の接続部分が軟化するとともに、耐火層に含まれている熱膨張性耐火材料が膨張し、上部接続管と下部接続管の接続部分を閉塞する。このため、下の階の火炎や煙が上の階に伝わることを防止でき、火災の延焼防止効果を発現できる。
耐火層の高さが150mm以下であれば、床スラブ厚が150~300mmの範囲で種々の異なる設置環境であっても、耐火層を床スラブの貫通孔内に確実に配置でき、火災延焼防止効果を確実に発現できる。このため、本実施形態の構造は、一般的なスラブ厚さの建築物であればいずれの建築物にも広く適用でき、汎用性に優れている。
火災時に火炎や煙によってスラブと貫通孔周りが加熱された場合、火災時の熱によって下部接続管が溶け落ちることを想定し、仮に下部接続管が溶け落ちても中間管が膨張して貫通孔を閉塞し、火炎や煙を上の階に伝えることを確実に防止し、延焼防止効果を発揮する。
本実施形態の構造は、管どうしの接続部分の外周に熱膨張性耐火材料を含む耐火層を採用するのみで実現できるので、別途新たな部材を配置するなどの必要は無く、低コストで容易に実施できる特徴を有する。
「3」本形態において、前記上部接続管の下端部と前記中間管と前記下部接続管の上端部が床スラブの貫通孔内に配置される部材であり、前記下部接続管の上部側に前記中間管に接続する接続管部を形成し、前記下部接続管の下部側に下窄まり状の傾斜管部を形成するとともに、前記接続管部全体と前記傾斜管部の上部を前記床スラブの貫通孔内に配置することが好ましい。
接続管部全体と傾斜管部の上部がスラブの貫通孔内に配置されているならば、熱膨張性耐火材料を含む中間管、あるいは、耐火層がスラブの貫通孔内に確実に埋設される。このため、火災時に火炎や煙によってスラブと貫通孔周りが加熱された場合、中間管あるいは耐火層に含まれている熱膨張性耐火材料が貫通孔内で確実に膨張する結果、貫通孔内の管接続部分を確実に閉塞する。また、下窄まり状の傾斜管部が貫通孔内の遮音材に埋設されていると、斜面を有する傾斜管部が充填材によって支持される。これらが相俟って、延焼防止効果による耐火性を確実に発現できる。
「4」本形態において、前記接続管部下端の外径が前記傾斜管部上端の外径より大きく、前記接続管部と前記傾斜管部の境界部分に周段部が形成されたことが好ましい。
接続管部下端に周段部を形成していると、火災時に中間管あるいは耐火層に含まれている熱膨張性耐火材料が膨張する場合、周段部が貫通孔に充填されている充填材に確実に引っ掛かり、下部接続管の落下を防止する。このため、熱膨張性耐火材料により貫通孔内の管接続部分を確実に閉塞でき、耐火性を確実に発現できる。
「5」本形態において、前記上部接続管の下端部と前記中間管と前記下部接続管の上端部が床スラブの貫通孔内に配置される場合、これらを囲むように充填材を充填することが好ましい。
貫通孔内に充填材を充填することで、貫通孔部分の遮音性を高めることができる。また、火災時に貫通孔から下部接続管が早期に溶け落ちるなどの原因による落下を防止できる。
「6」本形態において、前記上部接続管の内部側であって前記中間管より上方に旋回羽根を設けたことが好ましい。
中間管より上方に旋回羽根が存在することで、熱膨張性耐火材料を含む中間管あるいはは耐火層がスラブの貫通孔内の管どうしの接続部分において膨張し、管の接続部分を閉じる場合、旋回羽根がこれらの膨張の支障とならない。このため、確実かつ迅速に貫通孔を閉塞でき、耐火性を発現できる。
「7」本形態に係る継手は、上部接続管と、この上部接続管に接続された下部接続管と、を備える継手であって、前記上部接続管と前記下部接続管とが接続されている部分の周囲に、熱膨張性耐火材料を含む耐火層を設け、前記耐火層の高さを150mm以下としたことを特徴とする。
床スラブの貫通孔に上部接続部の下端部と下部接続管の上端部を挿入し、貫通孔に充填材を充填した構造とする場合、上部接続管の下端部と下部接続管の上端部を接続した部分の外周に熱膨張性耐火材料を含む耐火層を設ける。火災時に火炎や煙によってスラブと貫通孔周りが加熱された場合、上部接続管と下部接続管の接続部分が軟化するとともに、耐火層に含まれている熱膨張性耐火材料が膨張し、上部接続管と下部接続管の接続部分を閉塞する。このため、下の階の火炎や煙が上の階に伝わることを防止でき、火災の延焼防止効果を発現できる。
耐火層の高さが150mm以下であれば、床スラブ厚が150~300mmの範囲で種々の異なる設置環境であっても、耐火層を床スラブの貫通孔内に確実に配置でき、火災延焼防止効果を確実に発現できる。このため、本実施形態の構造は、一般的なスラブ厚さの建築物であればいずれの建築物にも広く適用でき、汎用性に優れている。
火災時に火炎や煙によってスラブと貫通孔周りが加熱された場合、火災時の熱によって下部接続管が溶け落ちることを想定し、仮に下部接続管が溶け落ちても耐火層が膨張して貫通孔を閉塞し、火炎や煙を上の階に伝えることを確実に防止し、延焼防止効果を発揮する。
本実施形態の構造は、管どうしの接続部分の外周に熱膨張性耐火材料を含む耐火層を採用するのみで実現できるので、別途新たな部材を配置するなどの必要は無く、低コストで容易に実施できる特徴を有する。
本発明によれば、一般的な様々な厚みのスラブであっても適用が可能であり、耐火性を確実に発現でき、低コストで実施できる継手を提供できる。
本発明の一実施形態に係る継手をスラブの貫通孔に設置した耐火構造の一例を示す断面図である。 同継手を示す断面図である。 図1に示す継手の部品構成を示す展開図である。 本発明の第2実施形態に係る継手を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の第1変形例に係る継手を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の第2変形例に係る継手を示す断面図である。
以下、図1~図3を参照し、本発明の一実施形態に係る継手をスラブの貫通孔に適用した耐火構造の一例について説明する。
本実施形態に係る継手の耐火構造1は、建物排水用として用いられ、床スラブSに形成された貫通孔Hの部分に適用されている。
図1に示す実施形態では、床スラブSに形成されている貫通孔Hに対し、その上方に上の階の第1の縦管P1が設けられ、下方に下の階の第2の縦管P2が設けられている。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る継手の耐火構造1は、排水集合継手(継手)10を備えている。
排水集合継手10は、上部接続管11と、上部接続管11に中間管15を介し接続された下部接続管12と、を備えている。上部接続管11は、第1の縦管P1に接続可能な縦管接続部13と、縦管接続部13の側面に突設されて横管P3を接続可能な横管接続部14と、貫通孔Hに挿入された下端部9を有している。
本実施形態の排水集合継手10は、樹脂製継手構成部材である上部接続管11と下部接続管12と中間管15とから構成されている。
以下の説明において、縦管接続部13の中心軸線Oに沿う縦管接続部13の上部接続管11側を上方、下部接続管12側を下方と適宜称して説明する。
縦管接続部13は、堰止め板13aを内面に備えている。堰止め板13aは、その設置角度を鉛直方向から-30°~+30°としている。設置角度が20°より傾くと、傾斜板によって旋回された排水の旋回流が十分に堰き止められずに、横管P3への逆流を発生するおそれが生じる。また、設置角度が-30°よりも傾くと受け止めた排水の跳ね返りが大きくなり、排水の流れを乱すおそれがあり、管内の圧力変動が大きくなるおそれがある。
横管接続部14は、縦管接続部13の周壁から中心軸線Oに直交する径方向の外側に向けて筒状に延在されている。本実施形態において、横管接続部14は縦管接続部13の周方向に3つ配置されている。
3つの横管接続部14のうちの2つが中心軸線Oを径方向に挟む位置に個々に配置されている。残りの横管接続部14は、中心軸線Oに直交する径方向のうち、前記2つの横管接続部14のそれぞれが延在する方向と、平面視で90°をなす方向に延在されている。
なお、横管接続部14の数量および延在方向は、このような態様に限られず、任意に変更することができる。図1に示すように、各横管接続部14の先端側には、横管(横枝管)P3が接続されている。
上部接続管11は、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、非膨張性黒鉛を0.1~1.0重量部の割合で含むポリ塩化ビニル系樹脂組成物からなる。上部接続管11は、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂組成物を成形機のキャビティ内に射出充填されて得られる。
上部接続管11の下端部9に中間管15が接続されている。中間管15の外径は、上部接続管11における縦管接続部13の外径よりも小さくなっている。中間管15の周壁上部が、縦管接続部13の下端部9の内側に嵌合されている。
中間管15は、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂と熱膨張性耐火材料である熱膨張性黒鉛とを含有する樹脂組成物からなる。すなわち、中間管15は、熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物を成形することによって作製される。中間管15は、例えば、樹脂組成物を押出成形することによって作製される。
中間管15は、中間管15の全体が熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物からなる単層構造でもよいし、複数の層からなる複層構造でもよい。複層構造の場合、いずれかの層が熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物から形成されていればよい。例えば、中間管15が、表層と中間層と内層とからなる3層構造である場合、熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物から形成した中間層を例示でき、表層、中間層、内層は樹脂組成物に吸熱剤を含有していてもよい。
一例として、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、熱膨張性黒鉛を1~20重量部の割合で含む樹脂組成物からなる単層構造を採用できる。あるいは、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、熱膨張性黒鉛を1~20重量部の割合で含む樹脂組成物からなる熱膨張性耐火層と、この熱膨張性耐火層の内外面を覆う熱膨張性黒鉛非含有のポリ塩化ビニル系樹脂組成物の被覆層とからなる3層構造であるものを採用できる。
すなわち、熱膨張性黒鉛が1重量部未満であると、燃焼時に、十分な熱膨張性が得られず、所望の耐火性が得られないおそれがある。熱膨張黒鉛が20重量部を超えると、加熱により熱膨張しすぎて、その形状を保持できずに残渣が貫通孔Hから脱落し、耐火性が低下してしまうおそれがある。
中間管15が複層構造の場合、熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物としては、特に限定されないが、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、熱膨張性黒鉛を1~20重量部の割合で含むものが好ましい。熱膨張性黒鉛の含有量は、4~18重量部の割合がより好ましく、6~16重量部の割合がさらに好ましい。
すなわち、熱膨張性黒鉛が1重量部未満であると、燃焼時に、十分な熱膨張性が得られず、所望の耐火性が得られないおそれがある。熱膨張性黒鉛が20重量部を超えると、加熱により熱膨張し過ぎたり、樹脂成分が不足するために、残渣が脆くなり、その形状を保持できずに残渣が貫通孔Hから脱落し、耐火性が低下してしまうおそれがある。
本発明においては、後述するように中間管15の高さ(スラブの厚さ方向における長さ)を一般的なスラブ厚さよりも小さな高さとしたため、熱膨張性黒鉛の含有量が比較的多く、例えば8重量部以上含有し残渣がもろい場合であっても、スラブ内に熱膨張後の残渣を保持し、脱落しにくくすることができる。
また、熱膨張性黒鉛の含有量が比較的多く、例えば8重量部以上含有する場合、中間管15の圧縮強度が低下し、JIS K 6741:2016で規定する偏平試験に基づいて測定される圧縮率が50%以下となる。ここで縦管P1や横管P3が熱伸縮したり、施工時の物理力が加わったりすると、排水集合継手10とモルタルMの上下面との接点に応力が集中する。そのため、圧縮強度の低い中間管15に応力が伝わると破損しやすい。しかしながら、中間管15の高さを150mm以下とし、言い換えると一般的なスラブ厚さよりも小さな高さとしたため、中間管15に応力が伝わりにくくなり、破損しにくくすることができる。
上記ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル単独重合体;塩化ビニルモノマーと、該塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーとの共重合体;塩化ビニル以外の(共)重合体に塩化ビニルをグラフト共重合したグラフト共重合体等が挙げられ、これらは単独で使用されてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、必要に応じて上記ポリ塩化ビニル系樹脂を塩素化してもよい。
熱膨張性黒鉛を含有する中間層は黒色を呈する。そのため、表層と内層は黒色以外の着色剤を含有させ、中間層と区別可能にしておくことが好ましい。
表層および内層の厚みとしては、それぞれ0.3mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.6mm以上1.5mm以下が好ましい。被覆層の厚みが0.3mm以上であれば、管としての機械的強度を充分に確保でき、3.0mm以下であれば、耐火性の低下を抑制できる。
また、中間管15は、JIS K6741に記載の性能を満たすものであることが好ましい。
本実施形態で用いる熱膨張性黒鉛は、一例として、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を無機酸と強酸化剤とで黒鉛の層間に無機酸を挿入する酸処理をした後、pH調整して得られる結晶化合物を用いることができる。
無機酸として、濃硫酸、硝酸、セレン酸等を用いることができる。強酸化剤として、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等を用いることができる。
前記pH調整により、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物であって、pH1.5~4.0に調整された熱膨張性黒鉛、および、1.3倍膨張温度が180℃~270℃の熱膨張性黒鉛を用いることができる。
熱膨張性黒鉛のpHが1.5未満であると、酸性が強すぎて、成形装置の腐食などを引き起こしやすく、pHが4.0を超えると、ポリ塩化ビニル系樹脂の炭化促進効果が薄れ、十分な耐火性能が得られなくなるおそれがある。
熱膨張性黒鉛の粒径は、特に限定されないが、例えば100~400μmの範囲、好ましくは120~350μmの範囲のものを使用することができる。
中間管15を構成する樹脂組成物には、本実施形態の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて安定剤、無機充填剤、難燃剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、可塑剤、熱可塑性エラストマーなどの添加剤が添加されていてもよい。
中間管15の高さは、30mm以上150mm以下であることが好ましく、30mm以上100mm以下であることがより好ましく、30mm以上80mm以下であることが最も好ましい。中間管15の高さが30mm未満である場合は、上部接続管11と下部接続管12を接合する場合の接合強度を確保することが難しく、また、加熱されて膨張した場合に管路を閉塞するための体積が不足する。中間管15の高さが150mmを超えるようでは床スラブSが薄い場合に中間管15の上端または下端が床スラブSの上方か下方に突出することとなり、横管P3を床近くに配置することが難しくなる。中間管15の下端が貫通孔Hの下方に位置すると、膨張時に貫通孔Hの下方まで膨らむ量が多くなり、貫通孔Hから脱落するおそれが高くなる。
中間管15の高さが30mm以上150mm以下の範囲であるならば、一般的な床スラブ厚が150~300mmであり、いずれの厚さの床スラブに対し適用したとして、火災等による加熱時に熱膨張して管路を閉塞する目的を達成可能な高さとなる。また、この範囲の高さであれば、一般的な厚さの床スラブであれば、接合強度を確保でき、貫通孔H内に中間管15を収容できる高さとなる。
中間管15の内径としては、縦管P1の内径よりも大きいことが好ましく、100mm以上200mm以下がより好ましく、110mm以上175mm以下がさらに好ましく、120mm以上150mm以下が最も好ましい。
上記の通り中間管15の高さは150mm以下であるため中間管15内部の体積が小さい。そのため、中間管15の内径が縦管P1の内径未満である場合、縦管P1からの流下する排水により中間管15が閉塞しやすく、過剰正圧が発生しやすい。
一方、中間管15の内径が200mmより大きい場合、排水集合継手10が挿入される貫通孔Hの内径を大きくする必要があり、充填剤Mの充填がしにくく施工性が悪化する。
下部接続管12は、上方よりも下方が縮径された管体からなる。下部接続管12は、その上端部に位置し、中間管15の下端部に接続される接続管部16と、接続管部16の下方に接続された下窄まり状の傾斜管部17と、傾斜管部17の下端部に接続され、第2の縦管P2が接続される下側管部18を備えている。接続管部16、傾斜管部17、下側管部18は、例えば合成樹脂材料の射出成形により一体に形成されている。
接続管部16の内径は、中間管15の外径よりも大きくなっている。中間管15の周壁下部が接続管部16の内側に嵌合されている。傾斜管部17の上端における外径は、接続管部16の外径よりも小さくなっている。このため、接続管部16の下端部と傾斜管部17の上端部の境界部分に周段部16aが形成されている。
傾斜管部17の下端部における外径は、傾斜管部17の上端部の外径よりも小さくされている。
下側管部18の外径は、接続管部16の外径よりも小さく、かつ傾斜管部17における下端部の外径よりも大きくなっている。下側管部18の中心軸線O方向の大きさは、接続管部16の中心軸線O方向の大きさよりも小さくなっている。下側管部18の内側に、下側の階の第2の縦管P2が下方から嵌合されることにより、第2の縦管P2が下部接続管12に接続されている。
なお、上部接続管11および下部接続管12を透明にしてもよい。これにより、上部接続管11および下部接続管12の接続状態を外部から視認することができる。また、上部接続管11および下部接続管12に、非熱膨張黒鉛や水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの難燃剤を配合しても良い。
第1の縦管P1が接続されている上部接続管11の上端部には、縦ブッシュ21と、縦パッキン22と、縦リング23と、が設けられている。
縦ブッシュ21は、嵌合部21aと、旋回羽根21bと、旋回羽根支持脚部21cと、を備えている。嵌合部21aは、縦ブッシュ21の上端部より小径で上部接続管11の縦管接続部13内に嵌合する筒状である。
旋回羽根21bは、管軸方向にみた旋回羽根21bの投影面積が第1の縦管P1の内部横断面積に対して5%~30%の大きさで、傾斜角が20°~50°となるように旋回羽根支持脚部21cに支持されている。旋回羽根支持脚部21cは、旋回羽根21bの水平方向の幅と略同じ幅で嵌合部21aの下端からほぼ延出し、下端縁が旋回羽根21bの傾斜に沿うように傾斜されている。旋回羽根支持脚部21cは、旋回羽根支持面が断面円弧状に形成され、旋回羽根21bを下端縁から少し上側で支持している。
なお、旋回羽根21bは建築物の規模や排水器具数に応じ高排水性能が要求される場合に適用されるので、高排水性能が要求されない建築物の場合は省略しても良い。
縦パッキン22は、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等の通常排水設備に使用されているゴム材料からなるパッキンである。縦パッキン22は、上端部に第1の縦管P1の外周面に水密に密着するリップ部22aを有し、その上端面が、縦ブッシュ21の上端面とほぼ一致するように縦ブッシュ21に嵌合されている。
また、リップ部22aは、図2に示すように第1の縦管P1が挿入されていない状態では下端側に向かって徐々に小径となるように設けられている。リップ部22aは、上端側が第1の縦管P1の外径と略同径または少し大径とされ、下端側が第1の縦管P1の外径より小径となっている。リップ部22aの下端部には、径方向内側に突出する段部22bが形成されている。この段部22bには、第1の縦管P1の管端部が突き当たり、第1の縦管P1の熱伸縮を吸収するようになっている。
縦リング23は、縦ブッシュ21の上端部に外嵌され、一端に設けられたフランジ部23aによって、縦パッキン22の縦ブッシュ21からの離脱を防止する。
縦ブッシュ21~縦リング23は、予め組み立てて一体化したのち、縦ブッシュ21の嵌合部21aを上部接続管11の縦管接続部13に嵌合し、接着することができる。
横管P3を接続する横管接続部14の先端部には、横ブッシュ31と、横パッキン32と、横リング33と、が設けられている。
横ブッシュ31の一端部が上部接続管11の横管接続部14に嵌合接着されるとともに、他端部が拡径されている。
横パッキン32は、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等の通常排水設備に使用されているゴム材料からなる。横パッキン32は、横ブッシュ31の拡径した他端部に嵌合され、横管P3の外周面に水密に密着する。
横リング33は、横ブッシュ31の拡径部に外嵌され、一端に設けられたフランジ部33aによって、横パッキン32の縦リング23からの離脱を防止する。
また、縦ブッシュ21、縦リング23、及び横ブッシュ31、横リング33は、いずれもポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、非膨張性黒鉛を0.1~1.0重量部の割合で含むポリ塩化ビニル系樹脂組成物を射出成形して得られる。
「排水集合継手の設置」
上述のような排水集合継手10は、図1に示すように、多層階建築物の排水立管路の各階の横枝管合流部に用いられ、以下のように施工される。
すなわち、下部接続管12と中間管15と上部接続管11の嵌合接続部を含む部分を床スラブSの貫通孔Hに臨ませた状態で設置し、下側の階の第2の縦管P2(例えば、市販品である積水化学工業社製のエスロン(登録商標)耐火VPパイプが使用できる)を下部接続管12の下側管部18に嵌合させて接着する。この設置の際、下部接続管12の上端部と中間管15と上部接続管11の下端部が貫通孔Hの内側に収容される。
また、縦リング23を介して上側の階の第1の縦管P1の下端部を縦パッキン22に嵌合する。
つぎに、床スラブSの貫通孔Hにモルタルやロックウールなどの充填材(遮音材)Mを充填し、下部接続管12の上端部と中間管15と上部接続管11の下端部を含む部分を充填材M内に埋設する。下部接続管12は傾斜管部17の上端部と接続管部16が充填材Mに埋設される。上部接続管11は横管接続部14の下端部より下側の部分(下端部9)が充填材Mに埋設される。なお、充填材Mとして残渣保持性に優れたモルタルを適用することが好ましい。
そして、横リング33、横パッキン32を介して横管P3の端部を横ブッシュ31内に挿入して横管P3を接続する。
本実施形態の排水集合継手10は、以上説明した設置構造になっており、中間管15が充填材Mに囲まれた状態で床スラブSの貫通孔Hの内部に埋設されている。また、中間管15の外側に位置する上部接続管11の下端部9と傾斜管部17の上端部と接続管部16も充填材Mに囲まれた状態で床スラブSの貫通孔Hの内部に埋設されている。
この構造であるならば、下の階で火災が発生し、貫通孔Hとその周囲部分が炎によって加熱されると、中間管15に含まれている熱膨張性黒鉛が膨張する。そして、膨張した中間管15が上部接続管11の下端部あるいは下部接続管12の上端部を閉塞状態とする。
このため、下の階から上の階への火炎や煙の流入を阻止し、延焼防止効果を発揮する。
また、火災時の熱によって下部接続管12が溶け落ちることを想定し、仮に下部接続管12が溶け落ちても中間管15が膨張して貫通孔Hを閉塞し、延焼防止効果を発揮する。
このため、火災時に貫通孔Hを確実に閉塞でき、延焼防止効果を発現する。
図1に示す排水集合継手10を備えた構造であれば、150~300mmのいずれの厚さの床スラブSであったとしても、30mm以上150mm以下の高さの中間管15を貫通孔H内に確実に配置できる。このため、いずれの厚さの床スラブSに対しても図1に示す構造を適用できることとなる。このため、本実施形態の構造は、一般的なスラブ厚の建築物であればいずれの建築物にも広く適用でき、汎用性に優れている。
図1に示す構造であれば接続管部16の下方に下窄まり状の傾斜管部17を設けているので、この傾斜管部17が充填材Mに確実に把持される結果、火炎等で加熱された場合であっても接続管部16の落下を確実に防止できる。
図1に示す構造であれば、接続管部16の下端に周段部16aを設けているので、火災時に中間管15が膨張する場合、周段部16aが充填材Mに確実に引っ掛かる。このため、下部接続管12の溶け落ち落下を防止でき、中間管15の膨張により貫通孔Hを確実に閉塞でき、耐火性を確実に発現できる。
「第2実施形態」
図4は、本発明の第2実施形態に係る排水集合継手を耐火構造に適用した継手構造の一例を示す断面図である。
この実施形態では、第1実施形態に適用された中間管15と異なる構造の中間管50を設ける。この実施形態の中間管50は、先の中間管15と内外径、高さ、厚さ、形状等は同等であるが、熱膨張性黒鉛を含まない樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂からなる。
あるいは、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、非膨張性黒鉛を0.1~1.0重量部の割合で含むポリ塩化ビニル系樹脂組成物からなる。
本実施形態では、中間管50の外方に位置する上部接続管11の下端部9の外周と、中間管50の外方に位置する接続管部16の外周にかけて、熱膨張性黒鉛等の熱膨張性耐火材料からなる耐火層51を設けた点に特徴を有する。耐火層51は、熱膨張性黒鉛を含む熱膨張性耐火シートやテープを巻き付けて構成した構造を採用できる。
耐火層51は、第1実施形態の中間管15と同等の材料からなる。
即ち、全体が熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物からなる単層構造でもよいし、遮音層や吸音層などを含む複数の層からなる複層構造でもよい。複層構造の場合、いずれかの層が熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物から形成されていればよく、例えば、上部接続管11や下部接続管12の外周を覆う遮音層や吸音層の一部が、熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物によって形成されて耐火層として機能してもよい。あるいは、熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物からなる単層構造の耐火シートを巻き付けて複層構造とした耐火層であっても良い。これらの中でも、耐火シートを巻き付けた構造が施工現場での実施がし易く、望ましい。
なお、中間管50が熱膨張性黒鉛を含有しない場合には、熱膨張性黒鉛を含有するシート状の耐火材を中間管50の外面または中間管50を覆う遮音材の外面に巻きつけ、耐火材をスラブ貫通部に埋設するようにしてもよい。
本実施形態の耐火層51は、先の実施例の中間管15と同等高さに形成されている。
即ち、耐火層51が30mm以上150mm以下の高さに形成されている。
その他の構造は先の第1実施形態の構造と同等であるので、その他の構造の説明は省略する。
第2実施形態の構造を図1に示す構造の床スラブSに適用すると、貫通孔Hの内部に耐火層51が埋設される。火災時に加熱されても中間管50は膨張しないが、耐火層51に含まれている熱膨張性黒鉛が膨張する。
火災時に加熱された耐火層51は、熱により軟化した上部接続管11の下端部9と接続管部16と中間管15を押し潰すように膨張して貫通孔Hを閉塞する。このため、下の階で発生した火災の火炎や煙を上の階に貫通孔Hを介し伝えることが無く、耐火性を発現できる。
なお本実施形態の変形例として、例えば、図5に示す第1変形例及び図6に示す第2変形例が挙げられる。これらの両変形例では、いずれも中間管50がなく、上部接続管11と下部接続管12とが直接的に(中間管50を介さずに)接続されている。
図5に示す第1変形例では、上部接続管11の下端部9が差し口、下部接続管12の上端部(接続管部16)が受口となっている。上部接続管11の下端部9が下部接続管12の上端部内に嵌合されている。
図6に示す第2変形例では、上部接続管11の下端部9が受口、下部接続管12の上端部(接続管部16)が差し口となっている。下部接続管12の上端部が上部接続管11の下端部9内に嵌合されている。
これらの両変形例のいずれにおいても、上部接続管11と下部接続管12とが接続されている部分である接続部分の周囲(外周)に、熱膨張性耐火材料を含む耐火層51が設けられている。なお前記接続部分は、上部接続管11と下部接続管12とが嵌合されている嵌合部分であるとも言える。耐火層51には、第2実施形態と同様の構成を採用することができる。例えば、耐火層51の高さは150mm以下である。
また、図5における上部接続管11の下端部9や、図6における下部接続管12の上端部(接続管部16)の内径も、中間管15の内径と同様に、縦管P1の内径よりも大きいことが好ましく、100mm以上200mm以下がより好ましく、110mm以上175mm以下がさらに好ましく、120mm以上150mm以下が最も好ましい。
さらに、図5における上部接続管11の下端部9や、図6における下部接続管12の接続管部16の外周に耐火層51が設置されている。そこで、下端部9や接続管部16の高さをスラブ厚以下とすることで、耐火層51を確実に貫通孔H内に設置できる。例えば、下端部9や接続管部16の高さは300mm以下であり、好ましくは150mm以下である。
これらの両変形例の場合、中間管50が不要となり、部品点数を少なくすることができる。
ここで図4に示す第2実施形態、図5に示す第1変形例及び図6に示す第2変形例のいずれにおいても、耐火層51が、下記(1)又は(2)に示す部分の周囲(外周)に設けられていることが好ましい。
(1)上部接続管11、下部接続管12及び中間管50が互いに接続されていない部分、言い換えると、1つの管材によって形成されている部分
(2)上部接続管11と中間管50との接続部分、中間管50と下部接続管12との接続部分、及び、上部接続管11と下部接続管12との接続部分など、2つの管材が重なっている部分
すなわち、例えば、上部接続管11、中間管50及び下部接続管12の3本の管材が重なっている場合など、3本以上の管材が重なっている部分の周囲(外周)に耐火層51を設けることは好ましくない。というのも、管材が重なるほど、管材の接続部分の剛性が高くなり前記接続部分が変形し難くなることから、耐火層51の膨張時に前記接続部分が変形し難くなり、結果としてこの接続部分が閉塞し難くなる。よって、図5及び図6に示した上記(2)に示す部分の周囲に設けるよりも、上記(1)に示す部分の周囲に設けるほうが、耐火層51の膨張によって排水集合継手10を閉塞しやすい。なお、耐火層51の高さが150mm以下であれば、上記(1)に示す部分の周囲および(2)に示す部分の周囲の両方に設けられていても良い。
また同様の観点から、上記(1)又は(2)に該当する場合であっても、耐火層51が巻かれている部分の内面に、例えば堰止め板13aや旋回羽根21b等のような突起(リブ)が設けられていないことが好ましい。すなわち、この種の突起が設けられている場合、管材の剛性が高くなり管材が変形し難くなることから、耐火層51の膨張時に管材が閉塞し難くなる。
第1実施形態と第2実施形態及びその変形例の構造において、上部接続管11の外周と下部接続管12の外周に排水騒音などの遮音対策として遮音カバーを設けても良い。下部接続管12は現場搬入前(工場出荷時)に遮音カバーを巻き付けても良いし、現場にて配管後に遮音カバーを後巻きしても良い。
遮音カバーとして、軟質塩化ビニルやブチルゴム、PP(ポリプロピレン)からなる厚さ0.8~2mm程度のシートを利用できる。または、これらのシートの内側に厚さ5~20mm程度のポリエステル繊維やウレタン発泡体やグラスウールを積層した積層構造の遮音カバーを採用することができる。
ところで、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…排水集合継手の耐火構造、
10…排水集合継手、
11…上部接続管、
12…下部接続管、
13…縦管接続部、
15…中間管、
16…接続管部、
17…傾斜管部、
21b…旋回羽根、
50…中間管、
51…耐火層、
H…貫通孔、
M…遮音材(モルタル)、
S…床スラブ。

Claims (8)

  1. 上部接続管と、この上部接続管に接続された中間管と、この中間管に接続された下部接続管と、を備える継手であって、
    前記中間管に熱膨張性耐火材料を含み、前記中間管の高さを150mm以下とし、
    前記上部接続管の下端部と前記中間管と前記下部接続管の上端部が床スラブの貫通孔内に配置され、
    前記下部接続管の上部側に前記中間管を接続する接続管部を形成し、前記下部接続管の下部側に下窄まり状の傾斜管部を形成するとともに、
    前記接続管部全体と前記傾斜管部の上部を前記床スラブの貫通孔内に配置することを特徴とする継手。
  2. 上部接続管と、この上部接続管に接続された中間管と、この中間管に接続された下部接続管と、を備える継手であって、
    前記中間管の周囲に相当する前記上部接続管の下端部外周と前記下部接続管の上端部外周に、熱膨張性耐火材料を含む耐火層を設け、前記耐火層の高さを150mm以下とし、
    前記上部接続管の下端部と前記中間管と前記下部接続管の上端部が床スラブの貫通孔内に配置され、
    前記下部接続管の上部側に前記中間管を接続する接続管部を形成し、前記下部接続管の下部側に下窄まり状の傾斜管部を形成するとともに、
    前記接続管部全体と前記傾斜管部の上部を前記床スラブの貫通孔内に配置することを特徴とする継手。
  3. 側面に横管接続部を備える上部接続管と、この上部接続管に接続された下部接続管と、を備える継手であって、
    前記上部接続管と前記下部接続管とが接続されている部分の周囲に、熱膨張性耐火材料を含む耐火層を設け、前記耐火層の高さを150mm以下とし
    前記上部接続管の下端部と前記下部接続管の上端部が床スラブの貫通孔内に配置され、
    前記下部接続管の上部側に前記上部接続管を接続する接続管部を形成し、前記下部接続管の下部側に下窄まり状の傾斜管部を形成するとともに、
    前記接続管部を前記床スラブの貫通孔内に配置し、
    前記接続管部下端の外径を前記傾斜管部上端の外径より大きく形成し、前記接続管部の下端に段部を形成したことを特徴とする継手。
  4. 側面に横管接続部を備える上部接続管と、この上部接続管に接続された下部接続管と、を備える継手であって、
    前記上部接続管の下端部と前記下部接続管の上端部が床スラブの貫通孔内に配置され、
    前記下部接続管の上部側に前記上部接続管を接続する接続管部を形成し、前記下部接続管の下部側に下窄まり状の傾斜管部を形成するとともに、
    前記接続管部を前記床スラブの貫通孔内に配置し、
    前記接続管部下端の外径を前記傾斜管部上端の外径より大きく形成し、前記接続管部の下端に段部を形成し、
    前記横管接続部の下端と前記接続管部の下端との間の外周に、熱膨張性耐火材料を含む耐火層を設け、前記耐火層の高さを150mm以下としたことを特徴とする継手。
  5. 前記上部接続管は内部に堰止め板を備え、
    前記耐火層は、前記堰止め板と前記段部の間の外周に配置されている請求項3または4に記載の継手。
  6. 上部接続管と、この上部接続管に接続された中間管と、この中間管に接続された下部接続管と、を備える継手であって、
    前記中間管に熱膨張性耐火材料を含み、前記中間管の高さを150mm以下とし、
    前記上部接続管の内部側であって前記中間管より上方に旋回羽根を設けたことを特徴とする継手。
  7. 上部接続管と、この上部接続管に接続された中間管と、この中間管に接続された下部接続管と、を備える継手であって、
    前記中間管の周囲に相当する前記上部接続管の下端部外周と前記下部接続管の上端部外周に、熱膨張性耐火材料を含む耐火層を設け、前記耐火層の高さを150mm以下とし、
    前記上部接続管の内部側であって前記中間管より上方に旋回羽根を設けたことを特徴とする継手。
  8. 前記上部接続管の下端部と前記中間管と前記下部接続管の上端部が床スラブの貫通孔内に配置され、
    前記下部接続管の上部側に前記中間管を接続する接続管部を形成し、前記下部接続管の下部側に下窄まり状の傾斜管部を形成するとともに、
    前記接続管部を前記床スラブの貫通孔内に配置し、
    前記接続管部下端の外径を前記傾斜管部上端の外径より大きく形成し、前記接続管部の下端に段部を形成したことを特徴とする請求項6または7に記載の継手。
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