JP2018059271A - 継手および配管構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】スラブなどの厚みに応じて長さを容易に変更することができ、高い遮音性能を発揮し得る継手および該継手を備えた配管構造を提供する。
【解決手段】複数の立管9や横枝管7を接続可能な樹脂製の継手構造8であって、本管2と本管2の側面に連結された分岐管3とを有する集合継手1と、集合継手1の下端1bに着脱可能に連結された直管5と、直管5の下端5bに着脱可能に連結され、下方に進むに従って縮径するテーパー管6と、を備え、集合継手1の最低肉厚がテーパー管6の最低肉厚よりも厚い、あるいは、集合継手1を構成する樹脂の比重が直管5を構成する樹脂の比重またはテーパー管6を構成する素材の比重よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、継手および該継手を備えた配管構造に関する。
近年、集合住宅などの多層建築物では、各階の衛生機器等から排出される排水は、各階の衛生機器等から横枝管を介してパイプシャフト内に設けられた排水立管路に集められ、曲管路や横管路を介して下水路に排水されるようになっている。このように各階の衛生機器等から排出される排水を下水道に排水するための排水システム(以下、単に排水システムという)では、排水立管路を構成する立管と横枝管とを接続するために、上端および下端のそれぞれに本管を接続可能な本管と、該本管の側面に連結され、横枝管を接続可能な分岐管とを有する集合継手(継手)が用いられている。
例えば、特許文献1には、金属製の集合継手で、床スラブ(以下、単にスラブという場合がある)よりも下部で閉塞部材を設けて耐火性を付与することにより、上階への炎症を防止し、スラブ上の横枝管を樹脂管とした配管構造が開示されている。このような集合継手および配管構造を用いることで、樹脂製の横枝管を用いることができるようになった。
また、特許文献2には、建築物のスラブ内を貫通する貫通部をテーパー形状とし、熱膨張部材を巻くことで、耐火性が発現できる樹脂製の集合継手が開示されている。
上述のように樹脂製の配管や集合継手を用いた排水システムにおいて、集合継手の内部では、上方の立管内を流下する水などの流体と横枝管内を流下する流体が合流するため、集合継手から出る排水音が大きくなりがちである。また、樹脂製品は軽量であるため、排水音が発生しやすい。そのため、樹脂製の集合継手には何らかの遮音構造を備えていることが求められる。
例えば、特許文献3には、排水管を接続する継手本体と、該継手本体の外面を被覆する防音カバー(遮音カバー)とを備えた排水管継手が開示されている。この排水管継手の防音カバーは、多孔質ゴムからなる防音層を主体とし、継手本体の外形に対応して継手本体に沿う立体形状に形成されており、防音層の弾性により継手本体の外面に密着している。
特許第4928408号公報 特開2014−134098号公報 特開2016−50444号公報
一般に、建築物では、排水管が貫通する場所や階数などの規模によって要求される耐火性能が異なるので、要求される耐火性能の違いによってスラブの厚みが階ごとに変化する。特許文献1に記載されている集合継手および配管構造を用いた場合、鋳鉄製の継手を各階層間のスラブに貫通するように施工する必要があるが、前述のように集合継手が一体構造であるため、厚みの異なるスラブごとに、スラブの厚みに合わせた集合継手を用意しなければならないという問題があった。
また、特許文献1に記載されている集合継手を用いた場合、スラブの下方に耐火性を発現可能とするための閉塞部材を設ける必要がある。しかしながら、最下階で排水が合流する排水システム(以下、最下階合流排水システムという)では、脚部継手に最下階用の上下方向の長さが短い横枝管を直結させると閉塞部材を設置できないので、樹脂製の横枝管を用いることができないという問題があった。また、閉塞部材を設置可能とするために、脚部継手に上下方向の長さが確保された横枝管を直結させると、例えば地下空間の天井から横枝管が大きく突出するなど、納まりが悪くなる場合があった。
特許文献2に記載されている樹脂製の集合継手ではスラブに貫通する部分が下方に進むに従って縮径するようにテーパー形状で形成されていることで耐火性を実現している。しかしながら、特許文献1に記載されている集合継手と同様に、特許文献2に記載されている集合継手は、上下方向において長さを容易に調整可能な部材で構成されていないので、厚みの異なるスラブごとに、スラブの厚みに合わせた集合継手を用意しなければならないという問題があった。また、特許文献2に記載されている集合継手を最下階合流排水システムの最下階に配置すると、納まりが悪くなるという場合もあった。
さらに、特許文献3に記載されている防音カバーを用いた場合、防音カバーの弾性を活かして継手本体に巻き付けつつ密着させると、防音カバー同士の隙間からの音漏れは防止できるが、防音カバーと継手本体との間に空気層を設けることが難しくなるという問題があった。空気層が設けられたいと、防音カバーの機能(遮音性能)が充分に発揮されなくなるおそれがある。
本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、床スラブなどの厚みに応じて長さを容易に変更することができ、高い遮音性能を発揮し得る継手および該継手を備えた配管構造を提供する。
本発明に係る継手は、複数の樹脂管を接続可能な樹脂製の継手であって、本管と該本管の側面に連結された分岐管とを有する継手本体と、前記継手本体の本管の下端に着脱可能に連結された直管と、前記直管の下端に着脱可能に連結され、下方に進むに従って縮径するテーパー管と、を備え、前記継手本体の最低肉厚が前記テーパー管の最低肉厚よりも厚いことを特徴とする。
また、本発明に係る継手は、複数の樹脂管を接続可能な樹脂製の継手であって、本管と該本管の側面に連結された分岐管とを有する継手本体と、前記継手本体の本管の下端に嵌合された直管と、前記直管の下端に嵌合され、下方に進むに従って縮径するテーパー管と、を備え、前記継手本体を構成する樹脂の比重が前記直管を構成する樹脂の比重または前記テーパー管を構成する素材の比重よりも大きいことを特徴とする。
上述の構成によれば、継手本体と直管とテーパー管がそれぞれ着脱可能に別体で設けられ、継手本体とテーパー管が直管で連結されるので、直管の長さを変えるだけで継手の長さが容易に変更される。また、継手本体の最低肉厚がテーパー管の最低肉厚よりも厚い、または、継手本体を構成する樹脂の比重が直管を構成する樹脂の比重およびテーパー管を構成する樹脂の比重より大きいことで、継手本体の重量が大きくなり、排水が集まることによって排水音が大きくなり易い継手本体の遮音性能が向上し、継手の遮音性能の向上が図られる。
上述の継手では、少なくとも前記継手本体および前記テーパー管の外面に沿って遮音カバーが設けられていてもよい。
上述の構成によれば、継手の遮音性能がより高く発揮される。特に、建築物の排水システムに適用された場合など、床スラブの上方や下方から露出している継手本体およびテーパー管に遮音カバーが設けられていることで、遮音カバーの使用量が抑えられ、かつ継手の遮音性能が効率的に発揮される。
上述の遮音カバーは、前記継手本体および前記テーパー管の外面から所定の間隔をあけて設けられていてもよい。
また、上述の遮音カバーにおいて、テーパー管の外面に沿って設けられた遮音カバーの上端には前記テーパー管の上端に係合可能な係合部が設けられていてもよい。
上述の構成によれば、遮音カバーを継手本体およびテーパー管に巻き付けた際に、遮音カバーの内面と継手本体およびテーパー管の外面との間に空気層が形成されるので、継手の遮音性能がさらに高く発揮される。
また、上述の構成によれば、テーパー管に設けられる遮音カバーに係合部が設けられることでテーパー管に遮音カバーを巻きつける作業が円滑に行われ、かつテーパー管からの遮音カバーの剥離が防止される。
上述の継手では、前記継手本体と前記直管と前記テーパー管のうち、前記直管と前記テーパー管の内部に旋回羽根が設けられていてもよい。
上述の構成によれば、少なくとも直管とテーパー管の内部に旋回羽根が設けられているので、継手に流入した排水が良好に整流される。また、上端および分岐管からの排水が集まる継手本体には旋回羽根が設けられていないことで、排水が旋回羽根に衝突する際の騒音が生じず、継手の全体からの排水音の増大が抑えられる。
本発明に係る配管構造は、上述の継手を複数備え、それぞれの前記継手が複数の階層を有する建築物のそれぞれの階の床スラブに挿通するように配置された配管構造であって、前記継手の本管の上端およびテーパー管の下端に嵌合された複数の立管と、前記継手の分岐管に嵌合された複数の横枝管と、を備え、前記継手の少なくとも直管は前記床スラブの内部に配置されていることを特徴とする。
上述の構成によれば、直管の長さを変えるだけで継手の長さが容易に変更可能とされているので、床スラブの厚さに合わせて直管の長さを変えれば、共通の継手本体およびテーパー管を用いて、厚さが異なる床スラブを有する建築物の排水システムが構築可能とされる。また、それぞれの継手で充分に高い遮音性能が発揮されるので、全体的に高い遮音性能を発揮する排水システムが構築される。
本発明に係る配管構造では、最下階の前記床スラブに挿通された前記継手のテーパー管の下端には前記立管にかえて、上流側から所定の位置で水平方向に向けて屈曲した脚部継手が嵌合され、最下階の前記床スラブに挿通された前記継手の直管は、他の階の前記床スラブに挿通された前記継手の直管よりも短くてもよい。
上述の構成によれば、最下階の床スラブが比較的薄い場合であっても、最下階の床スラブに挿通された継手の直管が他の階の床スラブに挿通された継手の直管より短く設けられているので、脚部継手の水平方向に向けられた部分が最下階の床スラブの底面にできるだけ近く配置され、脚部継手の納まりが良好になる。
本発明に係る継手および配管構造によれば、スラブの厚みに応じて長さを容易に変更することができ、かつ高い遮音性能が発揮される。
本発明を適用した継手および配管構造の側面図である。 本発明を適用した継手の側面図である。 本発明を適用した継手の図であり、図2に示すY−Y線で矢視した断面図である。 本発明を適用した継手を覆う遮音カバーのうち、継手構造の集合継手を覆う遮音カバーの図であり、展開した状態を示す斜視図である。 本発明を適用した継手を覆う遮音カバーのうち、継手構造のテーパー管を覆う遮音カバーの図であり、展開した状態を示す斜視図である。
以下、本発明を適用した継手および配管構造の一実施形態(以下、本実施形態という)について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更することができる。
図1に示すように、本実施形態の配管構造60は、マンション等の多層階からなる建築物(図示略)の排水システムに用いられているものである。この排水システムでは、各階の衛生機器等から排出される排水を流下させるための横枝管7を流下する排水が、継手構造(継手)8を介して、パイプシャフト内の排水立管路を構成し、かつ横枝管(樹脂管)7を流下した排水を排水システムの最下部へとさらに流下させる立管(樹脂管)9に集められ、下方向に流下し、最下部の脚部継手62に集められ、横主管63を経て不図示の下水道に排水される。
配管構造60は、少なくとも複数の継手構造8と、複数の立管9と、複数の横枝管7と、を備えている。
図2に示すように、継手構造8は、集合継手(継手本体)1と、集合継手1の下端1bに着脱可能に連結された直管5と、直管5の下端5bに着脱可能に連結されたテーパー管6と、を備えている。
集合継手1は、上下方向に沿って延びる本管2と本管2の側面2rに連結された三本の分岐管3とを有している。三本の分岐管3のうち、二本の分岐管3A,3Cのそれぞれの軸線J3A,J3Cは左右方向(即ち、横方向)に沿って同一線上に配置され、互いに本管2の軸線J2に直交している。また、三本の分岐管3のうち、もう一本の分岐管3Bの軸線J3Bは、軸線J2,J3A,J3Cのそれぞれに直交している。なお、以下では、分岐管3A,3B,3Cについて、特に区別する必要がない場合は、分岐管3と記載し、関連する構成要素についてもこの記載を援用する。
直管5は、集合継手1の本管2の下部の内側に嵌合されている。
テーパー管6は、直管5の下部の外側に嵌合されている。すなわち、集合継手1とテーパー管6は、直管5によって連結されている。
排水性能と通気性能を高めるために集合継手1の本管2の直径は、直管5よりも大きくなっている。
テーパー管6は、立管9と接続するため、下方に進むに従って縮径するように形成されている。
図3に示すように、集合継手1の最低肉厚は、少なくともテーパー管6の最低肉厚よりも厚く設定されている。集合継手1および継手構造8の遮音性能をより高める観点から、集合継手1の最低肉厚は、テーパー管6の最低肉厚の1.1倍以上3倍以下であることが好ましく、1.2倍以上2倍以下であることがより好ましい。また、集合継手1の最低肉厚は、直管5の最低肉厚より厚く設定されていてもよい。
集合継手1および直管5、テーパー管6は、樹脂製であり、例えば塩化ビニル系樹脂からなる。集合継手1および継手構造8の遮音性能をより高める観点から、集合継手1を構成する樹脂の比重は、直管5を構成する樹脂およびテーパー管6を構成する樹脂の比重の1.1倍以上3倍以下であることが好ましく、1.2倍以上2倍以下であることがより好ましい。前述の樹脂の比重の関係を満たすために、例えば集合継手1、直管5、テーパー管6のそれぞれを構成する樹脂に適当な添加物が添加されていてもよい。
また、集合継手1と直管5とテーパー管6のうち、直管5とテーパー管6の内部には旋回羽根64,65が設けられている。旋回羽根64は、直管5の内面5nの左右方向に沿う内周端の一部から中空部および上方向に向けて突出するように設けられている。旋回羽根65は、テーパー管6の内面6nの左右方向に沿う内周端の一部から中空部および上方向に向けて突出するように設けられている。このように旋回羽根64,65が設けられていることで、直管5およびテーパー管6に流入した排水が直管5およびテーパー管6の中空部で良好に旋回しつつ整流され、流下する。
図3に示した旋回羽根64,65の形状は一例であり、排水を旋回させて整流可能であれば、特に限定されない。旋回羽根64,65は、例えば特許第5608419号明細書や図面に開示されている羽根の構成を備えていてもよく、その他の公知の構成を備えていてもよい。
なお、集合継手1にも旋回羽根が設けられていても構わないが、集合継手1には本管2の上部および複数の分岐管3から排水が流入するので、旋回羽根に多くの排水が衝突し、その際に発生する騒音(すなわち、排水音)が大きくなり易い。継手構造8からの排水音を確実に抑える観点から、集合継手1には旋回羽根が設けられていないことが好ましい。
図1に示すように、集合継手1の本管2の上部には立管9(例えば、立管9A)の下部が嵌合し、テーパー管6の下部には別の立管9(例えば、立管9B)の上部が嵌合している。テーパー管6の上端の内径および外径は、直管5の外径などを勘案して適当に設定されている。また、テーパー管6の下端の内径および外径は、立管9の外径などを勘案して適当に設定されている。
集合継手1の分岐管3A,3B,3Cのそれぞれには、横枝管7A,7B,7Cの下流側の端部が嵌合している。
継手構造8は、上下方向で隣り合う階層Fの間に介在するコンクリート製の床スラブSに形成された貫通孔Hに挿通されている。貫通孔Hの側壁と継手構造8との間は、モルタルMが充填されている。特に、分岐管3の下端より下方の集合継手1及び遮音カバー10と、直管5と、テーパー管6および遮音カバー20の上部は、モルタルM内に埋設された状態で配置されている。
配管構造60を備えた排水システムは、いわゆる最下階合流排水システムである。建築物の最下階の床スラブSBに挿通された継手構造8のテーパー管6の下端6bには、上流側から所定の位置で水平方向に向けて屈曲した脚部継手62が嵌合されている。本実施形態では、脚部継手62の下流側の端部に横主管63が嵌合している。横主管63の下流側の端部(図示略)は、不図示の下水道に接続されている。
最下階の床スラブSBの厚みtは、他の階の床スラブSの厚みtと同等、または他の階の床スラブSの厚みtより薄い場合、最下階の床スラブSBに挿通された継手構造8の直管5は、他の階の床スラブSに挿通された継手構造8の直管5よりも短くなっている。
継手構造8に連結されている立管9、横枝管7、脚部継手62、横主管63は、樹脂製であり、例えば塩化ビニル系樹脂からなる。
継手構造8の遮音性能をより高める観点から、集合継手1の本管2の外面2p、分岐管3の外面3pおよびテーパー管6の外面6pに沿って遮音カバー10が設けられている。具体的には、遮音カバー10は、集合継手1の本管2の外面2pと分岐管3の外面3pを覆う遮音カバー10Aと、テーパー管6の外面6pを覆う遮音カバー20で構成されている。
遮音カバー10Aは、本管2および分岐管3の外面2p,3pのそれぞれを、所定の間隔をあけて覆うように、外面2p,3pのそれぞれに沿って立体的に形成されている。
図4に示すように、遮音カバー10Aは、いわゆる一枚物のシート状の素材が上述のように立体的に成形されたものであり、本管2に対向配置されることで本管2を覆う本管カバー部12と、分岐管3に対向配置されることで分岐管3を覆う分岐管カバー部13が一体的に連設されているものである。
遮音カバー10Aにおいて、本管2の周方向(すなわち、図5に示す左方向、右方向)に沿う方向の両端部は、接続部15になっている。遮音カバー10Aで集合継手1を覆う際には、接続部15同士を遮音カバー10Aの厚み方向に重ねて互いに接着する、あるいは接続部同士を本管2の周方向に沿って隣接させ、何らかの接着素材や融着等で接着することができる。
遮音カバー10Aは、可撓性を有する材料で構成されている。このような素材としては、例えば軟質の塩化ビニル樹脂(VC)やブチルゴム、ポリスチレンなどが好適である。なお、遮音カバー10Aで集合継手1を覆った遮音カバー付き継手18の遮音性能をさらに高める観点から、軟質のVCなどの合成樹脂を遮音層として、この遮音層の内側又は外側に、ポリエチレンテレフタレート(PET)フェルト、発泡ウレタン、発泡ポリエチレン(PE)、グラスウール、ロックウールなどからなる吸音層を設けてもよい。
また、遮音カバー10Aの可撓性を有効に活用し、所定の強度を達成する観点から、遮音カバー10Aの厚みは0.8mm以上5mm以下であることが好ましい。前述の樹脂からなる遮音層の内側又は外側に吸音層を設ける場合、遮音層の厚みは0.8mm以上2mm以下であり、吸音層の厚みは5mm以上10mm以下であることが好ましい。
上述の可撓性を有する遮音カバー10Aの素材を立体形状で成形する方法としては、特に限定されないが、例えばプレス成型法、真空成形法、空圧成形法などが挙げられる。
図5に示す遮音カバー20は、遮音カバー10Aと同様の素材で構成され、テーパー管6の外面6pとの間に所定の間隔をあけた状態で配されている。なお、テーパー管6からの騒音は、立管9および複数の分岐管3から排水が集まる集合継手1からの騒音よりは小さいと考えられるので、遮音カバー20は公知の遮音構造であってもよく、テーパー管6の外面6pに密着していてもよい。
図5に示すように、遮音カバー20の上端20aには、テーパー管6に巻き付けた状態においてテーパー管6の上端6aに係合可能な係合部26が設けられている。係合部26は、テーパー管6の上端6aに上から重なって上端6aに引っ掛かるように、テーパー管6に係合可能とされている。すなわち、係合部26は、遮音カバー20の上端20aからテーパー管6の外面6pのうち左右方向の側面に沿って巻きつけられる側面カバー部23に対して略垂直をなして設けられている。
前述の遮音カバー10Aと同様に、遮音カバー20において、テーパー管6の周方向に沿う方向の両端部は、接続部25になっている。遮音カバー20でテーパー管6を覆う際にも、上述の遮音カバー10Aの接続部15同士を接続する方法と同様の方法で接続部25同士を接着することができる。
なお、遮音カバー付き継手18の遮音性能をさらに高める観点から、遮音カバー20の上端20aは遮音カバー10Aにおいて本管カバー部12の下端、すなわち遮音カバー10Aの下端10bに連接していてもよい。すなわち、遮音カバー20の上下方向の寸法が延長され、遮音カバー20によってテーパー管6に加えて直管5が覆われていてもよい。これによって、継手構造8の全体が遮音カバー10によって覆われ、遮音性能が向上する。しかしながら、前述のように直管5がモルタルMの内部に完全に埋設される場合は、建築物の各階などに露出する箇所がないので、図1に示すように、直管5には遮音カバー10が覆われていなくてもよい。
以上説明した本実施形態の継手構造8によれば、集合継手1と直管5とテーパー管6がそれぞれ着脱可能に別体で設けられ、集合継手1とテーパー管6が直管5で連結されるので、直管5の長さを変えるだけで継手構造8の長さを容易に変更することができる。また、集合継手1の最低肉厚がテーパー管6の最低肉厚よりも厚い、または、集合継手1を構成する樹脂の比重が直管5を構成する樹脂の比重またはテーパー管6を構成する樹脂の比重より大きいことで、集合継手1の重量を大きくし、集合継手1の遮音性能を高め、結果として継手構造8の遮音性能を高めることができる。
したがって、本実施形態の継手構造8によれば、建築物の床スラブSの厚みなどの設置対象の構造や寸法に合わせて継手構造8の長さを容易に変更することができ、かつ継手構造8の高い遮音性能を発揮させることができる。
また、本実施形態の継手構造8では、少なくとも集合継手1の本管2の外面2pと分岐管3の外面3pおよびテーパー管6の外面6pに沿って遮音カバー10が設けられていることで、継手構造8の遮音性能をより高くすることができる。本実施形態のように継手構造8を建築物の排水システムに適用した場合など、床スラブSの上方や下方から露出している集合継手1に遮音カバー10Aが設けられ、テーパー管6に遮音カバー20が設けられていることで、遮音カバー10の使用量、すなわち遮音カバーを構成する樹脂の材料費を抑え、かつ継手構造8の遮音性能を効率的に発揮させることができる。
また、遮音カバー10が本管2の外面2pと分岐管3の外面3pおよびテーパー管6の外面6pから所定の間隔をあけて設けられていることで、遮音カバー10を巻き付けた際に、遮音カバー10の内面と継手本体およびテーパー管の外面との間に空気層を形成し、継手構造8の遮音性能をさらに高めることができる。
さらに、遮音カバー20においてテーパー管6の外面6pに沿って設けられた上端20aに係合部26が設けられていることで、テーパー管6に遮音カバー20を巻きつける作業を円滑に行い、かつテーパー管6から遮音カバー20が剥離することを防止することができる。
また、本実施形態の継手構造8では、集合継手1の内部に旋回羽根が設けられておらず、直管5の内部に旋回羽根64が設けられ、テーパー管6の内部に旋回羽根65が設けられていることで、集合継手1からの排水音を抑えて、継手構造8からの排水音の増大を抑えつつ、継手構造8に流入した排水を直管5とテーパー管6の内部で旋回させ、良好に整流することができる。
また、本実施形態の配管構造60によれば、共通した形状で形成された集合継手1およびテーパー管6を用い、かつ継手構造8の直管5の長さを変えるだけで、厚みtの異なる床スラブSのそれぞれに合わせて適切な長さの継手構造8を配置し、施工することができる。例えば、図1に示すように、厚みtの比較的大きい床スラブSには長い直管5を備えた継手構造8を配置し、厚みtの比較的小さい床スラブSBには短い直管5を備えた継手構造8を配置すればよい。施工現場では、床スラブSの厚みtに合わせて長尺の管部材から適当な長さの直管5を切り出し、継手構造8を構成することができる。
したがって、厚みtの異なる床スラブSに対して個別に継手構造8を用意する必要がなく、継手構造8を構成する樹脂の使用量を抑え、樹脂のロスを減らすことができる。また、それぞれの継手構造8で充分に高い遮音性能が発揮されるので、配管構造60および配管構造60を備えた排水システムの遮音性能を高めることができる。
また、本実施形態の配管構造60では、比較的薄い最下階の床スラブSBに挿通された継手構造8のテーパー管6の下端6bには脚部継手62,横主管63が嵌合され、最下階の床スラブSBに挿通された継手構造8の直管5は、他の階の床スラブSBに挿通された継手構造8の直管5よりも短く設定されている。このような構成によれば、脚部継手62の水平方向に向けられた部分や横主管63を最下階の床スラブSBの底面にできるだけ近く配置し、脚部継手を良好に納まることができる。これにより、最下階の床スラブSBの下方が地下空間として活用される場合などであっても、地下空間の高さをより多く確保することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述の各実施形態では、本管2の側面2rに三本の分岐管3を備えた集合継手1を例示した。本管2の側面2rに三本以上の分岐管3が連結されている継手に上述の遮音カバー10を適用する場合、継手の形状が複雑になるので、従来の遮音カバーで継手を覆う場合に比べて遮音カバー10の作用効果が高まるが、言うまでもなく分岐管3の数は例えば二本であってもよい。
また、本管2の側面2rに三本の分岐管3が連結されている継手においても、分岐管3の配置は図2などに例示した配置に限定されない。例えば、分岐管3のそれぞれの軸線が本管2に直交する同一仮想平面上に配置され、かつ該同一仮想平面上で互いに等しい角度をあけて位置していても構わない。
1…集合継手(継手本体)
2…本管
2r…側面
3,3A,3B,3C…分岐管
3j…基端部
7…脚部継手(樹脂管)
8…継手構造(継手)
9…立管(樹脂管)
10,10A…遮音カバー
10a…上端
10b…下端
12…本管カバー部
13…分岐管カバー部
20…遮音カバー
26…係合部
31…第一カバー部
32…第二カバー部
60…配管システム
62…脚部継手(樹脂管)
64,65…旋回羽根

Claims (8)

  1. 複数の樹脂管を接続可能な樹脂製の継手であって、
    本管と該本管の側面に連結された分岐管とを有する継手本体と、
    前記継手本体の本管の下端に着脱可能に連結された直管と、
    前記直管の下端に着脱可能に連結され、下方に進むに従って縮径するテーパー管と、を備え、
    前記継手本体の最低肉厚が前記テーパー管の最低肉厚よりも厚いことを特徴とする継手。
  2. 複数の樹脂管を接続可能な樹脂製の継手であって、
    本管と該本管の側面に連結された分岐管とを有する継手本体と、
    前記継手本体の本管の下端に嵌合された直管と、
    前記直管の下端に嵌合され、下方に進むに従って縮径するテーパー管と、を備え、
    前記継手本体を構成する樹脂の比重が前記直管を構成する樹脂の比重または前記テーパー管を構成する素材の比重よりも大きいことを特徴とする継手。
  3. 少なくとも前記継手本体および前記テーパー管の外面に沿って遮音カバーが設けられている請求項1または請求項2に記載の継手。
  4. 前記遮音カバーは前記継手本体および前記テーパー管の外面から所定の間隔をあけて設けられている請求項3に記載の継手。
  5. 前記テーパー管の外面に沿って設けられた遮音カバーの上端に前記テーパー管の上端に係合可能な係合部が設けられている請求項3または請求項4に記載の継手。
  6. 前記継手本体と前記直管と前記テーパー管のうち、前記直管と前記テーパー管の内部に旋回羽根が設けられている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の継手。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の継手を複数備え、それぞれの前記継手が複数の階層を有する建築物のそれぞれの階の床スラブに挿通するように配置された配管構造であって、
    前記継手の本管の上端およびテーパー管の下端に嵌合された複数の立管と、
    前記継手の分岐管に嵌合された複数の横枝管と、を備え、
    前記継手の少なくとも直管は前記床スラブの内部に配置されていることを特徴とする配管構造。
  8. 最下階の前記床スラブに挿通された前記継手のテーパー管の下端には前記立管にかえて上流側から所定の位置で水平方向に向けて屈曲した脚部継手が嵌合され、
    最下階の前記床スラブに挿通された前記継手の直管は、他の階の前記床スラブに挿通された前記継手の直管よりも短いことを特徴とする請求項7に記載の配管構造。
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