JP2022027401A - 排水配管継手及び排水設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱膨張性耐火材116と吸音材151との間に隙間が生じることを防ぎ、居室内まで排水音が伝播することを防ぐことができる排水配管継手100を提供する。【解決手段】外周面にくぼみ112が形成された管本体110と、くぼみ112に埋め込まれた熱膨張性耐火材116と、管本体110の周囲に巻き付けられた吸音材151と、を備え、管本体110の周方向における吸音材151のつなぎ目は、熱膨張性耐火材116に対して重なっていない。【選択図】図2

Description

本発明は、排水配管継手及び排水設備に関する。
一般に、集合住宅やオフィスビル等の建物には、給水設備および排水設備が設けられる。このうちの排水設備は、建物の上下方向に備えられた立管と、各階において水平方向に備えられた横管が代表的である。
これらの立管および横管に流下した排水は、排水配管継手によって一か所ないし数か所に集約される。その後、建物外の排水施設に排水される。
複数階を有する建物においては、建物の上下方向を貫く排水設備が必要となる。このため、排水配管継手は主に各階の床スラブに設けられた貫通孔内に備えられる。このとき、建物内で火災が発生すると、排水配管継手および立管を通して煙や有毒ガスが上層階に侵入する。
このため、火災発生時に排水配管継手の内部を密閉するために、排水配管継手には熱膨張性耐火材が備えられている。下記特許文献1に記載の排水配管構造では、熱膨張性耐火材が、排水配管継手の外面に設けられたくぼみに埋め込まれている。
また、立管および横管から排水配管継手に排水が集約されるとき、場合によって一度に大量の排水が流下することがある。このとき、排水配管継手に流入する水の勢いによって振動が発生し、排水音となって周囲に伝播する。この排水音を建物の居室内に伝播させないために、排水配管継手の周囲には吸音材が備えられている。
特開2020-94481号公報
しかしながら、帯状の吸音材を排水配管継手の周囲に巻き付けたとき、熱膨張性耐火材と吸音材とが重なると、継手製造時などに耐火材の有無を確認できないといった問題が発生する。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、吸音材が取付けられた状態でも熱膨張性耐火材の有無を容易に確認することができる排水配管継手を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る排水配管継手は、外周面にくぼみが形成された本管と、前記くぼみに埋め込まれた熱膨張性耐火材と、前記本管の周囲に巻き付けられた吸音材と、を備え、前記本管の周方向における前記吸音材のつなぎ目は、前記くぼみに対して径方向に重ねられている。
ここで、吸音材のつなぎ目とは、吸音材における周方向の両端部が径方向に重なっている場合には、吸音材のうち重なっている部分を意味する。また、吸音材のつなぎ目とは、吸音材における周方向の両端部が周方向に突き合わせられている(吸音材における周方向の両端部が周方向に対向している)場合には、吸音材の両端部同士が接している部分、または、吸音材の両端部同士の間の隙間を意味する。
この発明によれば、本管の周方向における吸音材のつなぎ目は、くぼみに対して径方向に重ねられている。これにより、吸音材を少しめくることにより熱膨張性耐火材の有無を容易に確認することができる。
また、前記吸音材のつなぎ目では、前記吸音材の周方向の端部同士が重ね合わせられていてもよい。
また、前記吸音材のつなぎ目では、前記吸音材の周方向の端部同士が突き合せられていてもよい。
また、前記くぼみに対応した突出部が、前記本管の軸方向に対して傾斜状に設けられていてもよい。
この発明によれば、突出部は本管の軸方向に対して傾斜状に設けられている。このことによって、本管内を流れる排水はらせん状に移動する。すなわち、本管内において渦を発生させる。よって、より効率よく排水することができる。
また、前記くぼみが、前記本管の周方向に複数設けられていてもよい。
この発明によれば、くぼみが、本管の周方向に複数設けられている。このことによって、くぼみに埋め込まれる熱膨張性耐火材の量を増やすことができる。また、周方向に複数の熱膨張性耐火材を設けることができる。すなわち、より効率的に熱膨張性耐火材を膨張させることができる。よって、火災が発生した際により効率的に床スラブと本管との間を密閉することができる。更に、本管内に突出部が複数設けられる場合、より流れの向きを整える作用をもたらすことができる。
また、前記本管の周囲に巻き付けられた前記吸音材の外周に、遮音カバーが固定されていてもよい。
この発明によれば、吸音材の外周に、遮音カバーが固定されている。これにより、吸音材を本管の周囲に巻き付ける際に、吸音材を遮音カバーと一体に巻き付けることができ、つなぎ目を接合し易くすることができる。
また、前記くぼみに、前記熱膨張性耐火材の蓋部材を有していてもよい。
この発明によれば、くぼみに、熱膨張性耐火材の蓋部材を有する。このことによって、施工時に排水配管継手から熱膨張性耐火材が脱落することを防ぐことができる。
また、前記熱膨張性耐火材が前記くぼみの形状に合わせて賦形されていてもよい。
この発明によれば、熱膨張性耐火材がくぼみの形状に合わせて賦形されている。このことによって、排水配管継手の製造時にくぼみに熱膨張性耐火材を取付けることを容易にすることができる。
また、上述の排水配管継手を備えた排水設備は、立管と、横枝管と、排水配管継手と、を備え、前記本管に前記立管及び前記横枝管が接続されている。
この発明によれば、本管に立管及び横枝管が接続されている。このことによって、排水設備が各階の床スラブを貫通する箇所を最小限にすることができる。よって、より建物内の空間を有効に利用することができる。
本発明によれば、吸音材が取付けられた状態でも熱膨張性耐火材の有無を容易に確認することができる排水配管継手を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る排水配管継手を施工した建物の概要図である。 本発明の一実施形態に係る排水配管継手が施工されている部位の断面図である。 本発明の一実施形態に係る排水配管継手の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る排水配管継手に膨張性耐火材を取付けた状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る排水配管継手に膨張性耐火材を取付けた部位の断面図である。 図5の排水配管継手に外層部材を取付け、外層部材の両端部が周方向に突き合わされたつなぎ目が、熱膨張性耐火材と径方向に重なっていない状態を示す図である。 図5の排水配管継手に外層部材を取付け、外層部材の両端部が周方向に突き合わされたつなぎ目が、熱膨張性耐火材と径方向に重なっている状態を示す図である。 図5の排水配管継手に外層部材を取付け、外層部材の両端部が径方向に重ねられたつなぎ目が、熱膨張性耐火材と径方向に重なっていない状態を示す図である。 図5の排水配管継手に外層部材を取付け、外層部材の両端部が径方向に重ねられたつなぎ目が、熱膨張性耐火材と径方向に重なっている状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る排水配管継手に膨張性耐火材を取付けた部位の変形例である。 図10の排水配管継手に外層部材を取付け、外層部材の両端部が径方向に重ねられたつなぎ目が、熱膨張性耐火材と径方向に重なっている状態を示す図である。 図10の排水配管継手に外層部材を取付け、外層部材の両端部が周方向に突き合わされたつなぎ目が、熱膨張性耐火材と径方向に重なっている状態を示す図である。 図5の排水配管継手において、熱膨張性耐火材を取付けた部位に蓋部材を設けた変形例である。 本発明の一実施形態に係る遮音カバーの展開図である。 本発明の一実施形態に係る吸音材の展開図である。 図14に示す遮音カバーが、2部材に分割されている変形例である。 本発明の一実施形態に係る管本体の詳細図である。 図2の排水配管継手の集水室付近に遮音カバーを設けた変形例である。 図2の排水配管継手の集水室付近に遮音カバーを設け、外層部材の両端部にテープを設けた変形例である。 図2の排水配管継手の集水室内部に旋回羽根を設けた変形例である。 図2におけるストッパーが集水室内に設けられた変形例である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る排水配管継手を説明する。
図1に示すように、排水配管継手100は、建物10内において各階の設備(例えば、風呂11、洗濯機12、洗面台13)から流下した排水を集約する。集約した排水は、排水立管200によって下層階に流下し、建物10外の排水設備20へ排水される。
図2に示すように、この排水配管継手100を用いた排水配管構造は、建築物における床スラブSを上下に貫通する貫通孔に設けられる非耐火性の樹脂製の排水配管継手100と、この排水配管継手100に接続される樹脂製の排水立管(上階からの排水を流入させる上階側排水立管220および下階に排水を流下させる下階側排水立管230)とを有している。ここで、「非耐火性」とは、建築物内で火災が生じたときに、これによる熱によって変形、溶融または燃焼可能な性質をいい、たとえば樹脂製のものが該当する。
この排水配管継手100および排水立管(上階側排水立管220および下階側排水立管230)は、たとえば塩化ビニル、ポリエチレン、ポリブテン、ポリプロピレンあるいはナイロン等によって成形されている。なお、排水立管には、たとえばいわゆる耐火2層管を用いてもよい。
この排水配管継手100は、図3および図4に示すように、ひとつまたは複数(ここでは一例ではあるが6つ)の樹脂製の射出成形品で形成されている。そして、この排水配管継手100は、図2および図3、図4に示すように、建築物に施工された際に、床スラブSの貫通孔に配置される管本体(本管)110と、床スラブSの上方に突出し上階からの排水を流入させる上階側排水立管220を接続する上立管接続部120と、床スラブSの下方に突出し下階に排水を流下させる下階側排水立管230を接続する下立管接続部130と、床スラブSの上方で排水横枝管300を接続する横枝管接続部140とを備える。特徴的であるのは、図3、図4および図5に示すように、管本体110における横枝管接続部140と下立管接続部130との間には、管本体110の内面に突出する突出部としての旋回羽根114が形成され、管本体110の外面にはこの旋回羽根114に対応するくぼみ112が形成され、このくぼみ112の部分に熱膨張性耐火材116が充填されている。
そして、図2に示すように、この旋回羽根114のくぼみ112は、建築物に施工された際に、少なくともその一部が床スラブSの上端から下端までの範囲の少なくとも一部に対応する位置に形成されている。
ここで、この旋回羽根114は、排水配管継手100内の排水の流れを変化させる部分であれば、旋回羽根114に限定されるものではなく、偏流板等であっても構わず、管本体110の外面に対応するくぼみ112が形成されるものであれば、旋回羽根にも偏流板にも限定されない。
さらに、熱膨張性耐火材116の外層には、耐火性能および振動抑制性能を備えた外層部材150を、管本体110の外周に巻き付けるように設けることも好ましい。この外層部材150の一例として、ロックウールまたはグラスウールが挙げられる。
このような特徴を備えた排水配管継手100をさらに詳しく説明する。
この排水配管継手100は、上述した構成に加えて、横枝管接続部140は、図3または図4に示すように、平面視で90°間隔で3箇所に開口部を備え、内部には排水横枝管300から流入する排水が他の排水横枝管300へ逆流するのを防止する縦リブが形成されている集水室142と、その開口部の位置に対応して排水横枝管300を接続するための第1の横枝管接続部材144と、第2の横枝管接続部材146と、第3の横枝管接続部材148とで構成されている。以下において、第1の横枝管接続部材144と、第2の横枝管接続部材146と、第3の横枝管接続部材148とをまとめて、横枝管接続部材144、146、148と呼称することがある。
また、この排水配管継手100は、上述したように図3および図4に示す6つの樹脂製の射出成形品で形成され、図3および図4に示すこれらの別々の射出成形品の射出成形品どうしの接合部分が接着剤等で接着され、図3および図4に示すように組み立てられ、さらに、上述したように、くぼみ112の部分に熱膨張性耐火材116が充填されて完成する。本実施形態では、管本体110と下立管接続部130とが一体に形成されていて、1つの部材を構成する。横枝管接続部140が、上述したように4つの部材(集水室142、横枝管接続部材144、146、148)によって形成されている。上立管接続部120が、1つの部材によって形成されている。以上の6つの部材によって、排水配管継手100が形成されている。なお、集水室142と管本体110とを別体ではなく一体的に成形しても構わない。管本体110は、上端に設けられた受口111と、受口に連なる直管部115と、直管部115に連なるテーパ管部113と、を備えている。テーパ管部は、上方から下方に向かうに従い縮径している。管本体110の下端であるテーパ管部には、受口としての下立管接続部130が形成されている。なお、本実施形態において、横枝管接続部材144、146、148及び上立管接続部120の内部には、排水横枝管300及び排水立管200が接続された際に挿入量を規制するストッパー144a、146a、148a、120aが設けられている(146a、148aは不図示)。ストッパー144a、146a、148aは、それぞれ排水横枝管300及び排水立管200の挿入時に端部が突き当たることで挿入を規制するものである。
ここで、くぼみ112の部分に充填される熱膨張性耐火材116について説明する。熱膨張性耐火材116は、たとえば、ブチルゴムを主成分とする樹脂分、リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛、含水無機物及び金属炭酸塩を含有する樹脂組成物、または、エポキシ樹脂、リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛および無機充填剤を含有する樹脂組成物等から形成される。特に、熱膨張性耐火材116は排水が衝突する旋回羽根114の外面に充填されるため、排水の衝撃による振動や騒音の発生を抑制するために比重が高いことが好ましい。そのため、熱膨張性耐火材116は無機充填剤を多く含むことが好ましく、熱膨張性耐火材116の組成物中、無機充填剤を5質量%以上70質量%以下含有することが好ましく、10質量%以上60質量%以下含有することがより好ましく、15質量%以上50質量%以下含有することが最も好ましい。
この熱膨張性耐火材116は、パテ状に形成されており、排水配管継手100の管本体110の外面のくぼみ112が、管本体110の外径程度まで埋まるように(所望の耐火性を十分に実現できる量が)充填されている。したがって、排水配管継手100の管本体110の外径は従来の排水配管継手と同じ程度である。
あるいは、熱膨張性耐火材116は、くぼみ112の形状に合わせて予め賦形されていてもよい。すなわち、熱膨張性耐火材116は、くぼみ112の形状に合わせて予め成形品として成形されていてもよく、この成形品(熱膨張性耐火材116)をくぼみ112にはめ込んでもよい。
このように、熱膨張性耐火材116は、図5に示すように、旋回羽根114に対応するくぼみ112の部分に(樹脂含有ではなく純粋な)熱膨張性耐火材116自体が充填され、図2に示すように、この旋回羽根114は、建築物に施工された際に、少なくともその一部が床スラブSの上端から下端までの範囲に対応する位置に形成されている。
すなわち、熱膨張性耐火材116は、排水配管継手100の外周面と、床スラブSの貫通孔に充填されたモルタルMとの間に少なくともその一部が介在しており、さらに、管本体110の内面に突出する旋回羽根114の裏面(外面側)のくぼみ112に充填されている。このため、管本体110の管内壁よりもさらに内側に(旋回羽根114を介して)突出して熱膨張性耐火材116が設けられていることになる。なお、排水配管継手100の管本体110は、床スラブSの貫通孔に挿通された状態で、貫通孔をモルタルM等によって埋め戻すことによって貫通孔に固定されている。
このような排水配管構造を採用した建築物において、排水配管継手100または排水立管(上階側排水立管220、下階側排水立管230)が燃焼した場合に、その熱によって排水配管継手100の径方向の内側に旋回羽根114から膨張し、排水配管継手100の旋回羽根114を押しつぶして管本体110を閉塞するようになっている。これによって、この排水配管継手100を用いた排水配管構造は、火災時に火炎、煙等が流通しないように管路を遮断できるようになっている。
特に、従来の排水配管継手よりも、燃焼前の熱膨張性耐火材116は管本体の内壁よりもさらに内側に設けられているために、すなわち管本体110の内壁よりもさらに内側に突出した旋回羽根114から膨張し始めるために、管本体の内側へ有効に膨張することができる。
また、この排水配管継手100において管本体110の内側に突出した旋回羽根114を形成するための、管本体110の外面に現れる(旋回羽根114に対応する)くぼみ112に熱膨張性耐火材116が充填されている。このため、くぼみ112が空洞の状態に比べて、旋回羽根114に排水が当たったときの管本体110の振動を低減させることができるので、排水騒音を低減することができる。
特に、熱膨張性耐火材116の外層に、耐火性能および振動抑制性能を備えたロックウールまたはグラスウール等の外層部材150を設けると、この外層部材150が備える振動抑制性能により、さらに排水騒音を低減することができる。これに加えて、この外層部材150が備える耐火性能により、熱膨張性耐火材116が管本体110の外側であってモルタルMが存在しない領域(図2に示す領域A)において、熱膨張性耐火材116が管本体110の外側の空間に不要に膨張することを抑制することができるので、熱膨張性耐火材116を管本体110の内側へ有効に膨張させることができる。
以上のように、この排水配管継手100によると、ひとつまたは複数の樹脂製の射出成形品で形成され、建築物の床スラブSを貫通して設けられ、耐火性能を十分に発揮させ、排水騒音を抑制し、管外径が大きくなることを抑制することができる。特に、熱膨張性耐火材116自体を充填する態様を採用したために十分な発泡性を発現できる。また、管本体110の外面のくぼみ112の部分に熱膨張性耐火材116を充填するだけで良いため、例えば、配管材の壁部内に熱膨張性耐火材自体を埋設する埋設3層構造のように製造コストが上昇することもなく、かつ、排水配管継手の外層に熱膨張性耐火材自体を巻き付けて排水配管継手の外径が大きくなることもない。
次に、本実施形態におけるくぼみ112について説明する。
図5に示すように、管本体110には、管本体110の内面に突出する旋回羽根114が形成されている。旋回羽根114は、管本体110の外周面に設けられたくぼみ112に対応し、管本体110の内径側に形成されたものである。
管本体110内を流れる排水が旋回羽根114に接触することで、管本体110内の排水の流れの向きが一様に整えられる。これにより、管本体110内の流れが乱れることを防ぐ。
図3および図4に示すように、くぼみ112は、管本体110の外周面において傾斜状に設けられている。これに対応して、旋回羽根114は管本体110の内部において傾斜状に設けられている。これにより、例えば、管本体110内を排水が流れるときに渦が発生しやすくさせる。ここで、旋回羽根114は管本体110の内部において傾斜状に設けられていることは、旋回羽根114が、管本体110の管軸に対して傾斜する第1面114aを備えていることを意味する。第1面114aは、軸線に対して傾斜しつつ、上方を向く。第1面114aは、旋回羽根114に対して上方から流れ落ちてくる排水が接触する面である。
また、旋回羽根114が管本体110の軸方向に対して平行に設けられているときは、管本体110内を流れる排水は管本体110の軸方向に対して平行に整えられる。これにより、管本体110内の流れが乱れることを防ぐ。この場合、第1面114aは、軸方向に対して平行に延びる。
また、旋回羽根114が管本体110の軸方向に対して垂直に設けられているときは、旋回羽根114を庇のように作用させることができる。これによって、例えば、管本体110においてこの旋回羽根114の下方に位置する部分に、排水が流入するのを抑制する。この場合、第1面114aは、軸方向に対して直交する。
なお、図5においては、くぼみ112が周方向において1箇所に深く設けられ、旋回羽根114の裏側全体を使ってくぼみ112が設けられている。この場合、管本体110内において排水が通過する断面積が小さくなり排水性能が低下する可能性がある。これを防止するために、くぼみ112を浅く設けてもよい。この場合の一例として、図10に示すように、旋回羽根114の裏側の一部分のみにくぼみ112を設ける場合がある。すなわち、旋回羽根114の裏側であっても、破線部分にはくぼみ112が設けられていない。つまり、くぼみ112は、旋回羽根114の裏側の全部に設けられていても、旋回羽根114の裏面の一部に設けられていても構わない。
更に、このような場合には充填できる熱膨張性耐火材116の量が減ることに対応して、図10に示すように、くぼみ112を周方向に間隔をあけて複数設けてもよい。その際の間隔は、等間隔としてもよい。また、施工現場の条件等に合わせて適宜決定してもよい。
次に、本実施形態における外層部材150の詳細構造について説明する。
図2に示すように、くぼみ112に熱膨張性耐火材116を備える管本体110の外周には、外層部材150を有する。本実施形態では、外層部材150は、吸音材151と、遮音カバー152と、を有する。
吸音材151は、例えば、グラスウール、ロックウール、フェルト等の繊維からなる。また、繊維の密度は40Kg/m以上であることが好ましい。また、特に耐火性の高いロックウールが好適に用いられる。吸音材151は、管本体110内部にて発生した排水に伴う音を吸収する。このことで、建物10の居室内に排水音が漏れ聞こえることを防ぐ。
また、吸音材151を管本体110に取り付けることで、くぼみ112に備えられている熱膨張性耐火材116が脱落することを防ぐ役割を有する。
図15に示すように、吸音材151は、例えば、シート状である。これにより、管本体110に吸音材151を取り付けるときは、管本体110に巻き付けるようにして取り付ける。
また、上述の通り、吸音材151は繊維からなる。このとき、吸音材151を管本体110に巻きつけて固定するときに吸音材151同士を繋ぎ合わせることが困難な場合がある。この場合は、管本体110に対して外側に化粧層を設けてもよい。化粧層は、例えば、アルミクラフト紙やアルミガラスクロス等が好適に用いられる。このことで、化粧層に接着テープ等が接合できる。よって、吸音材151同士のつなぎ合わせが容易になる。
遮音カバー152は、図2に示すように、吸音材151の外側に備えられる。遮音カバー152は、例えば、EPDM等オレフィン系エラストマー、軟質塩ビ、アスファルシートからなる。遮音カバー152は、吸音材151によって吸収しきれなかった音を遮る。このことで、より建物10の居室内に排水音が漏れ聞こえにくくする。
図14に示すように、遮音カバー152は、例えば、シート状である。このとき、遮音カバー152は、管本体110の形状に合わせ、円柱部152a(前記直管部115に対応)とテーパ部152b(前記テーパ管部113に対応)を有することが好ましい。このことで、管本体110に遮音カバー152を取り付けるときは、管本体110に巻き付けるようにして取り付ける。
また、遮音カバー152は、あらかじめ管本体110の形状に合わせて管状体に成形されていてもよい。このことで、シート状である場合と比較して、管本体110への取り付けが容易となる。
なお、吸音材151と遮音カバー152とを管本体110に取り付ける時は、あらかじめ吸音材151と遮音カバー152とを接着剤又は両面テープ等によって固定させてもよい。なお、この場合は、遮音カバー152はシート状とすることが好ましい。このことによって、外層部材150として一度に管本体110に取り付けることができ、作業時間を短縮することができる。
また、図16に示すように、遮音カバー152は、円柱部152aとテーパ部152bが2つに分割されていてもよい。このことで、より吸音材151との密着性を高くすることができる。
次に、外層部材150を管本体110に取り付けるときの、熱膨張性耐火材116との位置関係について説明する。
図6および図7は、管本体110に取り付けられた外層部材150の端部同士を突き合せた場合、あるいは、端部同士が周方向に離れている場合を示す(図内における端部同士の間の隙間154aは、作図上端部同士が径方向に重なっていないことをより明確に示すためのものとする)。管本体110に外層部材150を取付ける際、外層部材150の端部同士には隙間154aが生じないように取り付けるのが通常である。外層部材150の端部同士の隙間154aは、管本体110に外層部材150を取り付ける際の誤差またはミスによって生じる。あるいは、火災時に遮音カバー152が熱収縮等によって変形した際に、吸音材151が追従することで生じる。
図8および図9は、管本体110に取り付けられた外層部材150の端部同士を径方向に重ねた場合を示す。このとき、管本体110と、管本体110に対して外側に位置する外層部材150との間には、径方向に隙間154bが生じた状態となる。
以下、管本体110に取り付けられた外層部材150の端部同士の周辺の領域を、つなぎ目153とする。ここで、つなぎ目153aとは、外層部材150における周方向の両端部が径方向に重なっている場合において、外層部材150が重なっている部分を意味する。また、つなぎ目153bとは、外層部材150における周方向の両端部が周方向に突き合わせられている(外層部材150における周方向の両端部が周方向に対向している)場合には、外層部材150の両端部同士が接している部分を意味する。
つなぎ目153は、外層部材150における軸方向の全長にわたって形成される。つなぎ目153は、軸方向に平行に直線状であることが一般的である。しかしながら、つなぎ目153が、つなぎ目153を径方向の外側から見た正面視において、軸線に対して傾斜する方向に延びていてもよい。
つなぎ目153は燃焼時に広がりやすいため、外層部材150の端部同士は、アルミテープやアルミガラスクロステープなどの金属テープ、耐炎性アクリル繊維やガラス繊維基材の不燃性または難燃性テープ、金属製のベルトやクリップ、金網、タッカーなど、不燃性・難燃性の固定部材を用いて接続することが好ましい。また、吸音材151の表面に化粧層を設け、化粧層同士をこれらの固定部材を用いて接続してもよい。
図6は、管本体110における軸方向に直交する任意の断面において、つなぎ目153bが管本体110に備えられたくぼみ112と重なっていない状態を示す。また、図8は、管本体110における軸方向に直交する任意の断面において、つなぎ目153aが管本体110に備えられたくぼみ112と重なっていない状態を示す。なお、前記任意の断面とは、管本体110における軸方向の一部の領域の全長にわたる任意の断面を意味する。前記一部の領域は、管本体110においてくぼみ112(熱膨張性耐火材116)が形成された領域である。前記一部の領域の上端の位置は、くぼみ112の上端の位置である。前記一部の領域の下端の位置は、くぼみ112の下端の位置である。
すなわち、図6および図8においては、くぼみ112が外層部材150によって完全に覆われている状態である。これによって、排水配管継手100を製造する際などに熱膨張性耐火材116の有無を確認することができない。
このため、外層部材150を管本体110に取り付けるときは、図7及び図9に示すように、つなぎ目153とくぼみ112とが重なるように取り付けることが好ましい。このことによって、外層部材150を取付けた後であっても、外層部材150をめくることによって熱膨張性耐火材116の有無を容易に確認できるようにする。
なお図9に示すように、外層部材150の周方向の端部同士が重なることでつなぎ目153aが形成されている場合、周方向の端部同士の重なる部分の周方向に沿った大きさである軸線周りの中心角は、1°以上10°以下であることが好ましい。
また、外層部材150の周方向の端部同士が重なることでつなぎ目153aが形成されている場合、単に、つなぎ目153aとくぼみ112とが重なるように取り付けるだけでなく、つなぎ目153aを形成する周方向の両端部のうち、径方向の内側に位置する端部の縁が、くぼみ112と重なるように取り付けることが好ましい。この場合、つなぎ目153aを形成する周方向の両端部のうち、径方向の外側に位置する端部をめくることで、すぐに、熱膨張性耐火材116を視認することができる。
また、図3および図4に示すように、くぼみ112が管本体110の軸方向において傾斜状に設けられている場合、管本体110の外周面における軸方向のある部位でつなぎ目153とくぼみ112とが重なっていても、軸方向のその他の部位で重ならないことがある。このとき、熱膨張性耐火材116の有無を容易に確認するという課題に鑑みれば、つなぎ目153の上端付近または下端付近のいずれかの部位とくぼみ112が重なっていることが好ましい。例えば、つなぎ目153の上端または下端から、くぼみ112の全長の5%以内の範囲が重なっていることが好ましい。
なお、管本体110内部において、旋回羽根114の第1面114aの中央から下の方は排水が当たりにくく音が出にくい、すなわち振動が床スラブSに伝わりにくい。言い換えれば、旋回羽根114の第1面114aの中央から上の方は排水が当たりやすく音が出やすい、すなわち振動が床スラブSに伝わりやすい。また、旋回羽根114の中央から上方が耐火性に重要な床スラブSの貫通孔に埋設される。このため、排水による振動及び音が床スラブSに伝わり、建物10の居室内に音が伝わってしまうことを防ぐには、つなぎ目153の下端付近とくぼみ112とが重なっていることが好ましい。
また、外層部材150の固定力によっては、管本体110と熱膨張性耐火材116との間に隙間が生じ、熱膨張性耐火材116が脱落する原因となることがある。
この場合、施工場所の条件等によって特に必要な場合は、図13に示すように、熱膨張性耐火材116の上に蓋部材116aを設ける。図示の例では、熱膨張性耐火材116の体積は、くぼみ112の容積よりも小さく、蓋部材116aは、くぼみ112の開口内にはめ込まれている。蓋部材116aの表面は、管本体110の外面と実質的に面一である。蓋部材116aは、例えば、くぼみ112の内面(開口の内周面)に固定されている。この場合、蓋部材116aによって熱膨張性耐火材116は直接的に見えなくなるものの、蓋部材116aを視認することにより、または外層部材150を設ける工程の後、排水配管継手100や管本体110の重さを測定する工程を行うことで熱膨張性耐火材116を視認することができる。
蓋部材116aは種々の材料からなるが、硬質塩化ビニル樹脂やオレフィン樹脂などでくぼみ112の形状い合わせた形状に成形されることが好ましい。また、蓋部材116aはブチルゴム等のゴム、ゴムアスファルトや改質アスファルト等のアスファルト、EPDM等のオレフィン系エラストマーをシートや筒状に成形したものでもよく、この場合、管本体110の周方向の全周に亘って設けられ、上下方向には熱膨張性耐火材116が設けられたくぼみ112を含む範囲で設けられる。
以上説明したように、本実施形態に係る排水配管継手100によれば、管本体110の周方向における吸音材151のつなぎ目153は、くぼみ112に対して径方向に重ねられている。これにより、吸音材151を少しめくることにより熱膨張性耐火材116の有無を容易に確認することができる。
また、管本体110の内径側に、くぼみ112に対応した旋回羽根114を有する。このことによって、例えば、管本体110内を流れる排水が旋回羽根114に接触する。これにより、管本体110内の排水の流れの向きが一様に整えられる。よって、管本体110内の流れが乱れることを防ぎ、より効率よく排水することができる。
また、管本体110の管軸に対して傾斜する第1面114aの傾斜角度(図17に示すθ1)は、排水性の観点からは10度以上45度以下が好ましく、15度以上35度以下がより好ましい。この範囲であれば、排水を旋回させて空気芯を確保しつつ、排水をスムーズに流下させることができる。また、耐火性の観点からは15度以上45度以下が好ましく、20度以上45度以下がより好ましく、30度以上45度以下であってもよい。この範囲であれば、火災時に吸音材151に熱膨張性耐火材116が絡みつく範囲が大きいため熱膨張性耐火材116が脱落しにくく、かつ床スラブSの貫通孔を閉塞しやすい。
ここで、θ1は、図17に示すように、くぼみ112の上端部と管本体110の軸線とが重なる向きから管本体110の内周面を見たときに、管本体110の軸線と第1面114aとがなす角度である。
また、くぼみ112が、管本体110の周方向に複数設けられている。このことによって、くぼみ112に埋め込まれる熱膨張性耐火材116の量を増やすことができる。また、周方向に複数の熱膨張性耐火材116を設けることができる。すなわち、より効率的に熱膨張性耐火材116を膨張させることができる。よって、火災が発生した際により効率的に床スラブSと管本体110との間を密閉することができる。更に、管本体110内に旋回羽根114が複数設けられる場合、より流れの向きを整える作用をもたらすことができる。
また、吸音材151の外周に、遮音カバー152が固定されている。これにより、吸音材151を管本体110の周囲に巻き付ける際に、つなぎ目153を接合し易くすることができる。
また、熱膨張性耐火材116の組成物中、無機充填剤を5質量%以上70質量%以下含有する。このことによって、管本体110の遮音性に及ぼす影響を最小限にすることができる。
また、くぼみ112に、熱膨張性耐火材116の蓋部材を有する。このことによって、施工時に排水配管継手100から熱膨張性耐火材116が脱落することを防ぐことができる。
また、熱膨張性耐火材116がくぼみ112の形状に合わせて賦形されている。このことによって、排水配管継手100の製造時にくぼみ112に熱膨張性耐火材116を取付けることを容易にすることができる。
また、管本体110に排水立管200及び排水横枝管300が接続されている。このことによって、排水設備が各階の床スラブSを貫通する箇所を最小限にすることができる。よって、より建物10内の空間を有効に利用することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、管本体110の内径側に、くぼみ112に対応した旋回羽根114を有していなくてもよい。これにより、旋回羽根114を有している場合と比較して旋回羽根114によって管本体110内部の断面積が減少することを防ぐことができる。よって、排水の流路をより広くすることができる。
また、吸音材151の外周に、遮音カバー152が固定されていなくてもよい。これにより、固定している場合と比較して固定に必要な接着剤などの費用を削減することができる。
また、遮音カバー152には、管本体110の上端部(すなわち、受口111の上端部)の位置を明示してもよい。これにより、床スラブSの上面に対する管本体110の上端部の位置を確認しながら排水配管継手100を床スラブSの貫通孔に設置することができる。
また、遮音カバー152には、床スラブSの上面から集水室142の側面に設けられた開口部の底部までの距離、または床スラブSの上面から横枝管接続部材144、146、148の底部までの距離を明示してもよい。
これにより、排水配管継手100の集水室142を通常よりも高い位置で床スラブSに設置する場合に、床スラブSの上面から集水室142の開口部や横枝管接続部材144、146、148の位置を確認しながら排水配管継手100を床スラブSの貫通孔に設置することができる。なお、床スラブSの上面からの距離の代わりに、許容される集水室142の開口部や横枝管接続部材144、146、148の高さの範囲や限界位置を示す目印としてもよい。
また、熱膨張性耐火材116はくぼみ112の形状に合わせて賦形されていなくてもよい。これにより、賦形している場合と比較して工程に要する費用を削減することができる。
また、図18に示すように、集水室142及び横枝管接続部材144、146、148の周囲に、上部遮音カバー155を設けてもよい。ここで、上部遮音カバー155は、軟質塩化ビニル、高比重アスファルトまたはアルミニウム等によって形成される薄手の表面層と、グラスウール、ロックウール、フェルト、または軟質ウレタンフォーム等によって形成される厚手の吸音層を積層したシート状のものとされ、吸音層を集水室142と接触するように巻き付ける。これにより、集水室142で発生する排水音の漏れを防ぐことができる。
更に、上部遮音カバー155は、集水室142に対して第1カバー155a、横枝管接続部材144、146、148に対して第2カバー155bというように別部材にしてもよい。または、遮音性に関する要求を満たしている場合は、第1カバー155aを設けなくてもよい。これにより、集水室142の形状に合わせて特殊な形状の上部遮音カバー155を用意する必要がなく、費用を抑えることができる。
また、上部遮音カバー155は、その一部または全部を集水室142から取り外せるようになっていてもよい。更に、上部遮音カバー155のうち、集水室142を覆う第1カバー155a、横枝管接続部材144、146、148を覆う第2カバー155bのそれぞれが個別に着脱可能とされていてもよい。なお、上部遮音カバー155の端部にファスナーや面ファスナー、フックなどの着脱部材を設けることで着脱可能とすることが好ましい。特に、第1カバー155aは、端部同士を集水室142の側面の開口部が設けられていない箇所で着脱部材により接続することで集水室142に装着されることが好ましい。
また、上部遮音カバー155の下端は床スラブSの上面と同一高さでも良い。この場合、上部遮音カバー155の下端部の端面と、外層部材150の上端部の端面とが対向する。このとき、上部遮音カバー155と外層部材150とは接触していても、していなくてもよい。これにより、上部遮音カバー155が床スラブSおよびモルタルMと接触しない。よって、施工時の作業を容易にすることができる。
また、図19に示す上部遮音カバー155cのように、上部遮音カバー155の下端は床スラブSの貫通孔内に埋設されていてもよい。これにより、火災時に下階から侵入した煙が上部遮音カバー155内に留まる。よって、煙が上階に漏れることを防ぐことができる。
また、上部遮音カバー155の下部は外層部材150と集水室142との間に配置されていてもよい。これにより、管本体110の受口111と集水室142とで生じる段差による外層部材150の浮き上がりを防止することができる。
また、図19に示すように、外層部材150の上端及び下端を、テープ156によって固定してもよい。このとき、上側テープ156aの上端は、床スラブSの貫通孔内に埋設、すなわち床スラブSの上面を超えない様に配置されていてもよい。これにより、火災時に外層部材150の内部に侵入した煙が上側テープ156aやモルタルM内に留まる。よって、煙が上階に漏れることを防ぐことができる。
また、排水横枝管300と排水配管継手100との距離が遠いと、排水横枝管300の排水勾配が取れず、効率よく排水できないことがある。このとき、上側テープ156aの上端が床スラブSの上面を超えない程度に排水配管継手100の位置を下げることで、排水横枝管300の排水勾配をつけやすくすることができる。
また、下側テープ156bは、管本体110下部の下立管接続部130の外面に固定されていてもよい。これにより、火災時に外層部材150の内部に煙が侵入しにくくすることができる。
なお、遮音カバー152の端部がテープ156の役割を兼ねている場合には、設けなくても良い。この場合、外層部材150の上端は床スラブSの上面を超えないことが好ましい。
また、図20に示すように、集水室142内に旋回羽根(または偏流板)114bを設けても良い。旋回羽根114bは、集水室142の横枝管接続部材144、146、148が設けられていない壁面に設けられる。このとき、旋回羽根114bは、集水室142と一体、もしくは上立管接続部120など他の部材に設けて、集水室142内部の所定位置となるようにする。
なお、旋回羽根114bは、旋回羽根114に対して、管軸方向からの上面視で対向する位置、または、上面視で旋回羽根114を時計回りに90度程度回転させた位置のいずれかに設ける。
旋回羽根114bを、旋回羽根114に対して上面視で対向する位置に設けた場合は、管本体110内部の旋回羽根114に当たらない排水を旋回させることができる。
また、旋回羽根114bを、旋回羽根114に対して上面視で旋回羽根114を時計回りに90度程度回転させた位置に設けた場合は、旋回羽根114bに当たった排水が旋回羽根114に当たることで、スムーズに空気芯を形成できる。
これにより、排水管内部で渦を発生させ、より効率的に排水することができる。
また、旋回羽根114と横枝管接続部材144、146、148との位置合わせや、旋回羽根114と114bとの位置合わせのために、集水室142と管本体110のそれぞれに目印を設けても良い。目印はそれぞれの射出成型時のゲート切断痕を利用してもよく、集水室142と管本体110が組み合わされた時にそれぞれのゲート切断痕が管軸方向の直線上に並ぶように配置される。
これにより、排水配管継手100の製造時の効率を向上することができる。
また、排水配管継手100を構成する、管本体110、上立管接続部120、下立管接続部130、横枝管接続部140のいずれか/すべてを透明としてもよい。透明にする場合、排水配管継手100は、鉛安定剤や炭酸カルシウムを含まない硬質塩化ビニル樹脂やメタクリル酸メチルを含むABS樹脂などの透明樹脂で形成されることが好ましい。
更に、横枝管接続部140を構成する集水室142、横枝管接続部材144、146、148のいずれか/すべてを透明としてもよい。つまり、(1)集水室142を透明とし、横枝管接続部材144、146、148を不透明としてもよく、(2)集水室142を不透明とし、横枝管接続部材144、146、148を透明としてもよく、(3)集水室142と横枝管接続部材144、146、148との両方を透明としてもよい。
なお、(2)及び(3)の場合については、横枝管接続部材144、146、148だけでなく、上立管接続部120を透明とした場合も同様な効果を発揮する。以下に、それぞれ(1)~(3)とした場合について記述する。
(1)まず、集水室142を透明とし、横枝管接続部材144、146、148を不透明とした場合について考える。集水室142が透明な場合、集水室142の内部にゴミが詰まった場合などに外部から視認でき、維持管理が容易である。この場合、集水室142の外面に設けられる上部遮音カバー155は着脱可能な構造とすることが好ましい。
特に、集水室142の側面のうち、開口部が設けられておらず、かつ、他の開口部が投影される面(本実施形態では、図3に示す第2の横枝管接続部材146に対向する面)において、上部遮音カバー155の端部同士を着脱部材により接続することが好ましい。開口部が設けられておらず、かつ、他の開口部が投影される面は、集水室142の側面に接続される横枝管接続部材144、146、148や横枝管、内部に設けられた縦リブなどにより透明性や視認性が阻害されることがない。
なお、横枝管接続部材144、146、148が不透明な場合、図20に示すように、排水横枝管300は、その端部が不透明な横枝管接続部材144、146、148を通過して透明な集水室142の内部まで挿入されていることが好ましい。つまり、排水横枝管300の挿入を規制するストッパー144a、146a、148aと排水横枝管300の端面との当接部は透明な集水室142の内部に位置することが好ましい。これにより、透明な集水室142により排水横枝管300が確実に挿入できているかを外部から確認することができる。このとき、排水横枝管300の端部が集水室142の内部まで挿入されるよう、ストッパー144a、146a、148aを横枝管接続部材144、146、148の集水室142側端部の内面に設けることが好ましい。
(2)つぎに、集水室142を不透明とし、横枝管接続部材144、146、148を透明とした場合について考える。横枝管接続部材144、146、148を透明にすることで、排水横枝管300の挿入量が十分であるかを外部から確認することができる。上立管接続部120を透明にすることで、上階側排水立管220の挿入量が十分であるかを外部から確認することができる。また、横枝管接続部材144、146、148と集水室142と及び排水横枝管300とを、又は上立管接続部120と集水室142と及び上階側排水立管220とを接着剤を用いて接続する場合に、接着剤が適切に塗布されているかを外部から確認することができる。
なお、集水室142が不透明な場合、排水横枝管300の端部が、又は上階側排水立管220の端部が不透明な集水室142の外部で留まることが好ましい。つまり、排水横枝管300及び上階側排水立管220の挿入を規制するストッパー144a、146a、148a、120aと排水横枝管300の端面及び上階側排水立管220の端面との当接部は不透明な集水室142の外部に位置することが好ましい。これにより、透明な横枝管接続部材144、146、148又は上立管接続部120により排水横枝管300又は上階側排水立管220の挿入量を外部から確認することができる。
(3)次に、集水室142、横枝管接続部材144、146、148、及び上立管接続部120をいずれも透明とした場合について考える。この場合は、視認する方向や高さに依らず、集水室142の内部を容易に確認できる。
なお、集水室142、横枝管接続部材144、146、148、及び上立管接続部120のいずれもが透明な場合、排水横枝管300及び上階側排水立管220の端部が透明な集水室142の外部で留まることが好ましい。つまり、排水横枝管300及び上階側排水立管220の挿入を規制するストッパー144a、146a、148a、120aと排水横枝管300及び上階側排水立管220の端面との当接部は透明な集水室142の外部に位置することが好ましい。これにより、不透明な排水横枝管300及び上階側排水立管220により集水室142の内部の視認性が阻害されず、集水室142の内部や、集水室142と横枝管接続部材144、146、148及び上立管接続部120との接続部を外部から確認しやすい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
10 建物
100 排水配管継手
110 管本体(本管)
114 旋回羽根(突出部)
116 熱膨張性耐火材
151 吸音材
152 遮音カバー
153 つなぎ目
153a つなぎ目
153b つなぎ目

Claims (9)

  1. 外周面にくぼみが形成された本管と、
    前記くぼみに埋め込まれた熱膨張性耐火材と、
    前記本管の周囲に巻き付けられた吸音材と、
    を備え、
    前記本管の周方向における前記吸音材のつなぎ目は、前記くぼみに対して径方向に重ねられている、
    排水配管継手。
  2. 前記吸音材のつなぎ目では、前記吸音材の周方向の端部同士が重ね合わせられている、
    請求項1に記載の排水配管継手。
  3. 前記吸音材のつなぎ目では、前記吸音材の周方向の端部同士が突き合せられている、
    請求項1に記載の排水配管継手。
  4. 前記くぼみに対応した突出部が、前記本管の軸方向に対して傾斜状に設けられている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の排水配管継手。
  5. 前記くぼみが、前記本管の周方向に複数設けられている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の排水配管継手。
  6. 前記本管の周囲に巻き付けられた前記吸音材の外周に、遮音カバーが固定されている、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の排水配管継手。
  7. 前記くぼみに、前記熱膨張性耐火材の蓋部材を有する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の排水配管継手。
  8. 前記熱膨張性耐火材が前記くぼみの形状に合わせて賦形されている、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の排水配管継手。
  9. 立管と、
    横枝管と、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の排水配管継手と、
    を備え、
    前記本管に前記立管及び前記横枝管が接続されている、
    排水設備。
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