JP2024050391A - 継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工がしやすく耐火性能が確保された継手を提供する。【解決手段】継手10は、上部立管P1に接続される上部立管接続部13および横管P3に接続される横管接続部14を有する上部接続管11と、上部接続管11の下端に設けられた差口15aが差し込まれた受口16、受口16から下方に延び下方に向かうに従い縮径する中間部17および中間部17から下方に延び下部立管P2が接続される下部立管接続部18を有する下部接続管12と、上部接続管11のうち、受口16よりも上方に位置する部分に配置された上部耐火材51と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、継手に関する。
従来から、下記特許文献1に記載の継手が知られている。この継手は、上部接続管と、この上部接続管に接続された下部接続管と、を備えている。この継手では、上部接続管と下部接続管との接続部分の外周に、熱膨張性耐火材料を含む耐火層が設けられている。
特開2020-33867号公報
前記従来の継手において、上部接続管と下部接続管との接続部分では、複数の管材(例えば、上部接続管と下部接続管、または、これらの両接続管に加えて中間管)が嵌め合わされている。そのため、前記接続部分以外の部分に比べて、外径が大きくなったり、剛性が高くなったりしている。
このように外径が大きい接続部分の外周に耐火層を設けると、外径が更に大きくなる。継手のうち外径が大きい部分をスラブに埋設しようとすると、施工しにくいという問題がある。
また、剛性が高い接続部分の外周に耐火層を設けると、耐火層が燃焼した際に継手内部に膨張しにくくなり、継手内部が閉塞されにくくなるおそれがある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、施工がしやすく耐火性能が確保された継手を提供することを目的とする。
<1>本発明の一態様に係る継手は、上部立管に接続される上部立管接続部および横管に接続される横管接続部を有する上部接続管と、前記上部接続管の下端に設けられた差口が差し込まれた受口、前記受口から下方に延び下方に向かうに従い縮径する中間部および前記中間部から下方に延び下部立管が接続される下部立管接続部を有する下部接続管と、前記上部接続管のうち、前記受口よりも上方に位置する部分に配置された上部耐火材と、を備えている。
上部耐火材が、上部接続管のうち、下部接続管の受口よりも上方に位置する部分に配置されている。上部耐火材が、上部接続管と下部接続管との接続部分を回避している。その結果、継手の一部が過度に大径になることが抑えられる。また、耐火材が、継手のうちの剛性が高い部分の外周を回避することで、耐火性能が良好に発揮される。
<2>上記<1>に係る継手では、前記下部接続管のうち、前記受口よりも下方に位置する部分に配置された下部耐火材を更に備えている構成を採用してもよい。
下部耐火材が、下部接続管のうち、受口よりも下方に位置する部分に配置されている。よって、この継手によれば、上部耐火材および下部耐火材のうちの少なくとも一方によって、耐火性能を発揮することができる。
<3>上記<2>に係る継手では、前記下部接続管には、前記下部接続管の内部に突出する羽根が設けられ、前記羽根は、前記下部耐火材の下端よりも下方に位置している構成を採用してもよい。
下部接続管のうち、羽根が配置された部分の剛性は、羽根が配置されていない部分の剛性よりも高くなる。ここで、羽根が下部耐火材の下端よりも下方に位置している。下部耐火材が、下部接続管のうち、羽根が配置されていない部分、言い換えると、下部接続管のうち、比較的剛性が低い部分に配置されている。よって、下部耐火材が膨張したときに、下部接続管が変形しやすく、下部接続管が閉塞されやすくなる。
<4>上記<2>または<3>に係る継手では、前記上部耐火材の下端と前記下部耐火材の上端との軸方向の距離は、100mm未満である構成を採用してもよい。
一般に、薄型のスラブの厚さは100mm程度である。そのため、上部耐火材の下端と下部耐火材の上端との軸方向の距離が100mm未満である場合、軸方向に沿って上部耐火材と下部耐火材との間にスラブが配置されるときに、耐火材の少なくとも一部は、軸方向に沿ってスラブの高さ位置に配置される。よって、耐火性能が一層良好に発揮される。
<5>上記<2>から<4>のいずれか一態様に係る継手では、前記横管接続部の下端と前記下部耐火材の下端との軸方向の距離は、350mm以下である構成を採用してもよい。
横管接続部の下端と下部耐火材の下端との軸方向の距離が350mm以下である場合、横管接続部を床スラブに対して350mm程度、上方に配置したとしても(枝浮かせしても)、耐火材の少なくとも一部が軸方向に沿ってスラブの高さ位置に配置される。よって、耐火性能が一層良好に発揮される。
<6>上記<2>から<5>のいずれか一態様に係る継手では、前記継手は、スラブを貫通し、前記上部耐火材および前記下部耐火材のうちの少なくとも一方が、軸方向に沿って、前記スラブの上面と前記スラブの下面との間に配置される構成を採用してもよい。
上部耐火材および下部耐火材のうちの少なくとも一方が、軸方向に沿って、スラブの上面とスラブの下面との間に配置される。その結果、耐火材の少なくとも一部が軸方向に沿ってスラブの高さ位置に配置される。よって、耐火性能が一層良好に発揮される。
本発明によれば、施工がしやすく耐火性が確保された継手を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る継手の縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る継手の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る継手の縦断面図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係る継手の縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る継手の縦断面図である。 本発明の第5実施形態に係る継手の縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る継手の上部接続管における、積層構造のカバーおよび上部耐火材を含む部分の拡大断面図である。 同実施形態に係る継手の変形例の縦断面図である。
(第1実施形態)
以下、図1を参照し、本発明の一実施形態に係る継手をスラブの貫通孔に適用した配管構造の一例について説明する。
本実施形態に係る継手の配管構造1は、建物排水用として用いられ、建築物のスラブS(床スラブ)に形成された貫通孔Hの部分に適用されている。スラブSの上方に上の階の上部立管P1が設けられ、スラブSの下方に下の階の下部立管P2が設けられている。
配管構造1は、上部立管P1と下部立管P2とを接続する継手10を備えている。継手10は、各階の排水を集合させるいわゆる集合継手である。継手10は、貫通孔Hに配置され、スラブSを貫通している。なお、貫通孔H内における継手10とスラブSとの間には、モルタルM(充填材)が充填される。
ここで継手10の軸方向は、上下方向に沿っている。軸方向に沿って上部立管P1側が上側であり、下部立管P2側が下側である。以下、継手10の管軸に直交する方向を径方向といい、継手10の管軸周りに周回する方向を周方向という。
継手10は、上部接続管11と、上部接続管11に接続された下部接続管12と、カバー40と、耐火材50と、を備えている。
上部接続管11は、上部立管P1に接続可能な上部立管接続部13と、上部立管接続部13の側面に突設されて横管P3を接続可能な横管接続部14と、貫通孔Hに挿入された枝下管部15と、を有している。上部立管接続部13と、横管接続部14と、枝下管部15とは、例えば合成樹脂材料の射出成形により一体に形成されている。
上部接続管11の上端部には、第1ブッシュ21が設けられている。第1ブッシュ21は、上部接続管11に嵌合され、接着されている。第1ブッシュ21には、第1パッキン22が嵌合されている。第1パッキン22は、上部立管P1の外周面に水密に密着する。
横管接続部14は、上部立管接続部13の周壁から径方向の外側に向けて筒状に延在されている。本実施形態において、横管接続部14は周方向に複数(例えば3つ)配置されている。なお、横管接続部14の数量などは、任意に変更することができる。例えば、横管接続部14が1つのみ設けられていてもよい。
横管接続部14の先端部には、第2ブッシュ31が設けられている。第2ブッシュ31は、横管接続部14に嵌合され、接着されている。第2ブッシュ31には、第2パッキン32が嵌合されている。第2パッキン32は、横管P3の外周面に水密に密着する。
枝下管部15は、上部接続管11のうち、横管接続部14よりも下方に位置する部分である。本実施形態では、枝下管部15は、軸方向の全長にわたって同径の直管状である。ただし、枝下管部15が、上方から下方に向かうに従い連続的に縮径するテーパー状であってもよく、上方から下方に向かうに従い断続的に縮径する多段状であってもよい。枝下管部15の下端は、後述する受口16に嵌合される差口15aである。
下部接続管12は、上方よりも下方が縮径された管体からなる。下部接続管12は、下部接続管12の上端部に位置し、枝下管部15に接続される受口16と、受口16の下方に接続された下窄まり状の中間部17と、中間部17の下端部に接続され、下部立管P2が接続される下部立管接続部18と、を備えている。受口16、中間部17、下部立管接続部18は、例えば合成樹脂材料の射出成形により一体に形成されている。
受口16の内側には、差口15aが嵌合されて(差し込まれて)いる。
中間部17は、受口16から下方に延び下方に向かうに従い縮径している。中間部17の上端における外径は、受口16の外径よりも小さくなっている。受口16の下端部と中間部17の上端部の境界部分に段部が形成されている。中間部17の下端部における外径は、中間部17の上端部の外径よりも小さくされている。
中間部17は、直管部17aと、テーパー部17bと、を備えている。直管部17aは、軸方向の全長にわたって同径である。テーパー部17bは、上方から下方に向かうに従い連続的に縮径する。直管部17aは、テーパー部17bに対して上方に位置している。なお、直管部17aは無くてもよい。例えば中間部17が、テーパー部17bのみによって構成されていてもよい。
下部立管接続部18は、中間部17から下方に延びている。下部立管接続部18の外径は、受口16の外径よりも小さく、かつ中間部17における下端部の外径よりも大きくなっている。下部立管接続部18の内側に、下側の階の下部立管P2が下方から嵌合されることにより、下部立管P2が下部接続管12に接続されている。
下部接続管12には、下部接続管12の内部に突出する羽根19(旋回羽根)が設けられている。羽根19は、中間部17に設けられている。羽根19の上端は、直管部17aに配置されている。羽根19の下端は、テーパー部17bに配置されている。なお、羽根19の上端が直管部17aではなくテーパー部17bに配置され、羽根19の全体がテーパー部17bに配置されていてもよい。また、羽根19は、下部接続管12と一体であってもよいし、別体であってもよい。
中間部17内では、排水が、羽根19に沿って旋回する。羽根19は、上方から下方に向かうに従い、周方向の第1側に向けて延びている。羽根19の第1側を向く面である上面は、上方から下方に向かうに従い漸次、第1側に向けて延びている。その結果、排水は、羽根19の上面に沿って、上方から下方に向かうに従い周方向の第1側に向けて流れることで、旋回する。
中間部17のうち、羽根19に対応する部分の外周面は、中心軸線に向かって径方向の内側に凹んでいる。中間部17のうち、羽根19に対応する部分では、いわゆる肉盗みがされている。中間部17の外周面(中間部17のうち、羽根19に対応する部分の外周面)には、軸線に向けて凹む凹み19aが形成されている。なお、凹み19aは無くてもよい。
カバー40は、筒状である。カバー40は、上部接続管11および下部接続管12を径方向外側から覆う。カバー40の上端は、枝下管部15の上端に固定されている。カバー40の下端は、下部立管接続部18に固定されている。カバー40の上部接続管11への固定方法、および、カバー40の下部接続管12への固定方法は、特に限定されない。なお図示の例では、カバー40の上端は、ゴム輪41によって上部接続管11に固定されている。
カバー40の構成は、限定されない。例えば図7に示すように、カバー40は、吸音カバー42と、遮音カバー43と、を備えていてもよい。吸音カバー42は、音を減衰させる材料であり、例えば、ロックウール、グラスウール、フェルト、またはウレタン等が例示される。遮音カバー43には、公知のものを使用することができる。また、例えば、カバー40が、積層構造であってもよい。図7に、上部接続管11における、積層構造のカバー40および後述する上部耐火材51を含む部分の拡大断面図を示す。カバー40が積層構造である場合、例えば、図7に示すように、遮音カバー43が、吸音カバー42よりも径方向外側に配される。これにより、継手10の内部を排水が流れるときに生じる音が継手10の外部に伝わることが抑制される。
耐火材50は、例えば、熱膨張性黒鉛を含有している。耐火材50は、加熱されたとき(例えば、火災時)に膨張し、上部接続管11や下部接続管12(貫通孔H)を閉塞する。継手10は、耐火材50として、上部耐火材51と、下部耐火材52と、を備えている。上部耐火材51の幅(軸方向の長さ)および下部耐火材52の幅(軸方向の長さ)は、特段制限されず、例えば、それぞれ10mm以上30mm未満とすることができる。上部耐火材51および下部耐火材52は、いずれもカバー40の内部に配置されている。カバー40が積層構造である場合、図7に示すように、上部耐火材51は、吸音カバー42と遮音カバー43との間に配置されてよい。下部耐火材52も吸音カバー42と遮音カバー43との間に配置されてよい。
上部耐火材51は、下部耐火材52よりも上方に位置している。上部耐火材51は、上部接続管11のうち、受口16よりも上方に位置する部分に配置されている。上部耐火材51は、横管接続部14よりも下方に位置している。本実施形態では、上部耐火材51は、枝下管部15のうち、差口15aよりも上方に位置する部分に配置されている。上部耐火材51は、上部接続管11のうち、直管状の部分に配置されている。
なお図示の例では、上部耐火材51は、ゴム輪41(カバー40の上端と上部接続管11との固定部分)と重なっていない。上部耐火材51は、ゴム輪41に対して軸方向にずれている。上部耐火材51の全体は、ゴム輪41よりも下方に位置している。これにより、ゴム輪41による止水性が良好に確保される。ただし、上部耐火材51とゴム輪41とが重なっていてもよく、例えば、上部耐火材51がゴム輪41の径方向の内側に位置していてもよい。
ここで、上部接続管11を射出成形で製造する場合、不図示のゲート痕(金型内に樹脂を注入するゲートに由来する円形の突起)が上部接続管11の外面に形成されるが、このゲート痕が枝下管部15のゴム輪41が設けられる箇所の外面に形成されていると、ゴム輪41がゲート痕により変形して止水性が発揮されず、水漏れが発生する可能性がある。
そこで、ゲート痕が枝下管部15に形成されている場合には、ゴム輪41はゲート痕よりも上側に配置することが好ましく、この場合、ゲート痕は上部耐火材51の内部に配置される。
なお、ゲート痕は上部耐火材51の内部に配置されていなくてもよく、上部耐火材51はゲート痕より上側または下側の枝下管部15の外面に設けられていてもよい。
下部耐火材52は、下部接続管12のうち、受口16よりも下方に位置する部分に配置されている。下部耐火材52は、直管部17a(直管状の部分)に配置されている。なお図示の例では、下部耐火材52の下端は、羽根19の上端よりも上方に位置している。下部耐火材52と羽根19とは、水平方向のうちの特定の一方向から見て重なっている。
本実施形態では、上部耐火材51および下部耐火材52は、いずれも耐火シートである。上部耐火材51および下部耐火材52は、上部接続管11や下部接続管12に対して巻き付けられている。
ここで、一般的なスラブSの厚さL2は150mmであるため、上部耐火材51の下端と下部耐火材52の上端との軸方向の距離L1は、150mm以下とされ、100mm以下であることが好ましい。距離L1は、75mm以下であることがより好ましい。ここでの上部耐火材51の下端とは、上部耐火材51のうち、最も下側に位置する部分である。下部耐火材52の上端とは、下部耐火材52のうち、最も上側に位置する部分である。一方、図1に示すように、継手10は横管P3の高さによって横管接続部14をスラブSの上面から離間して設置されるため、上部耐火材51の下端と下部耐火材52の上端との軸方向の距離L1は30mm以上とされ、70mm以上であることが好ましい。
なお例えば、上部耐火材51が耐火シートであり、上部耐火材51が、水平方向に平行である場合、上部耐火材51の下端は、直線状の領域となることがある。例えば、上部耐火材51が耐火シートであり、上部耐火材51が、水平方向に対して傾斜している場合、上部耐火材51の下端は、点状の領域(一点)となることがある。下部耐火材52の上端についても同様である。
上部耐火材51および下部耐火材52のうちの少なくとも一方は、軸方向に沿って、スラブSの上面とスラブSの下面との間に配置される。耐火材50の少なくとも一部が軸方向に沿ってスラブSの高さ位置に配置される。図示の例では、下部耐火材52の一部が、軸方向に沿って、スラブSの上面とスラブSの下面との間に配置されている。なお、下部耐火材52の全部が、軸方向に沿って、スラブSの上面とスラブSの下面との間に配置されてもよい。上部耐火材51の一部または全部が、軸方向に沿って、スラブSの上面とスラブSの下面との間に配置されてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る継手10によれば、上部耐火材51が、上部接続管11のうち、下部接続管12の受口16よりも上方に位置する部分に配置されている。上部耐火材51が、上部接続管11と下部接続管12との接続部分を回避している。その結果、継手10の一部が過度に大径になることが抑えられる。また、耐火材50が、継手10のうちの剛性が高い部分の外周を回避することで、耐火性能が良好に発揮される。
下部耐火材52が、下部接続管12のうち、受口16よりも下方に位置する部分に配置されている。よって、この継手10によれば、上部耐火材51および下部耐火材52のうちの少なくとも一方によって、耐火性能を発揮することができる。
一般に、薄型のスラブSの厚さL2は100mm程度である。そのため、上部耐火材51の下端と下部耐火材52の上端との軸方向の距離L1が100mm未満である場合、軸方向に沿って上部耐火材51と下部耐火材52との間にスラブSが配置されるときに、耐火材50の少なくとも一部は、軸方向に沿ってスラブSの高さ位置に配置される。よって、耐火性能が一層良好に発揮される。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の配管構造1Aを、図2を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る配管構造1Aでは、継手10の下部耐火材52が、耐火シートに代えて、耐火パテとなっている。下部耐火材52は、凹み19aに充填された耐火パテである。下部耐火材52は、凹み19aに径方向の外側から埋め込まれている。図示の例では、下部耐火材52は、継手10の内部からは視認不能である。
なお耐火パテは、例えば、ブチルゴムを主成分とする樹脂分、リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛、含水無機物及び金属炭酸塩を含有する樹脂組成物、または、エポキシ樹脂、リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛および無機充填剤を含有する樹脂組成物等から形成される。耐火パテには、たとえば積水化学工業株式会社製の商品名「フィブロック」(反応温度200℃で5~40倍に膨張)が使用される。また、この他に、因幡電機産業株式会社製の商品名「熱膨張性耐熱シール材IP」(120℃から膨張を開始し、体積が4倍以上に膨張する)や、株式会社古河テクノマテリアル製の商品名「ヒートメル」(膨張開始温度120℃、顕著な膨張温度260℃、4~8倍に膨張する)等を耐火パテとして使用できる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態の配管構造1Bを、図3を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る配管構造1Bにおいて、横管接続部14の下端と下部耐火材52の下端との軸方向の距離L3は、350mm以下であることが好ましい。距離L3は、140mm以下であることがより好ましい。ここでの横管接続部14の下端とは、横管接続部14のうち、最も下側に位置する部分である。下部耐火材52の下端とは、下部耐火材52のうち、最も下側に位置する部分である。
なお、横管P3をスラブSに対して上方に離して配置することを、枝浮かせという。ここで、枝浮かせをするときに生じる枝浮かせ量L4を以下のように定義する。枝浮かせ量L4は、横管接続部14の下端とスラブSの上面との軸方向の距離である。横管接続部14の下端は、枝浮かせ量L4についての上限値の基準となる位置である。横管接続部14の下端は、例えば、横管接続部14における上部立管接続部13との接続部分(横管接続部14における基端)において、最も下側に位置する部分である。
以上説明したように、本実施形態に係る継手10において、横管接続部14の下端と下部耐火材52の下端との軸方向の距離L3が350mm以下である場合、横管接続部14をスラブSに対して350mm程度、上方に配置したとしても(枝浮かせしても)、耐火材50の少なくとも一部が軸方向に沿ってスラブSの高さ位置に配置される。よって、耐火性能が一層良好に発揮される。
なお図4に示す本実施形態の変形例に係る配管構造1Cのように、下部耐火材52が、第2実施形態と同様に耐火パテであってもよい。さらに、第1実施形態や第2実施形態に係る配管構造1、1Aにおいて、距離L3が350mm以下であったり、距離L3が140mm以下であったりしてもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態の配管構造1Dを、図5を参照して説明する。
なお、この第4実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る配管構造1Dでは、羽根19が、下部耐火材52の下端よりも下方に位置している。羽根19は、軸方向に沿って、テーパー部17bの内側に配置されている。羽根19の上端は、テーパー部17bの上端よりも下方に位置している。羽根19の下端は、テーパー部17bの下端よりも上方に位置している。下部耐火材52の下端と羽根19の上端とは、軸方向に距離L5、離れている。
下部接続管12のうち、羽根19が配置された部分の剛性は、羽根19が配置されていない部分の剛性よりも高くなる。ここで本実施形態では、羽根19が下部耐火材52の下端よりも下方に位置している。下部耐火材52が、下部接続管12のうち、羽根19が配置されていない部分、言い換えると、下部接続管12のうち、比較的剛性が低い部分に配置されている。よって、下部耐火材52が膨張したときに、下部接続管12が変形しやすく、下部接続管12が閉塞されやすくなる。
(第5実施形態)
次に、本発明に係る第5実施形態の配管構造1Eを、図6を参照して説明する。
なお、この第5実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る配管構造1Eでは、上部耐火材51がカバー40によって覆われていない。上部耐火材51は、カバー40から外部に露出している。上部耐火材51は、ゴム輪41(カバー40の上端)よりも上方に位置している。なお本実施形態において、下部耐火材52が、耐火パテでなく、耐火シートであってもよい。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、カバー40がなくてもよい。下部耐火材52がなくてもよい。羽根19がなくてもよい。
また、例えば、上部耐火材51および下部耐火材52の少なくともいずれかは耐火管であってもよい。図8に示す配管構造1Fにおいて、継手10は、上部耐火材51として耐火管を有している。耐火管は、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂と熱膨張性黒鉛とを含有する樹脂組成物からなる。耐火管は、耐火管の全体が熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物からなる単層構造でもよいし、複数の層からなる複層構造でもよい。耐火管の一例として、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、熱膨張性黒鉛を1~20重量部の割合で含む樹脂組成物からなる単層構造を採用できる。あるいは、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、熱膨張性黒鉛を1~20重量部の割合で含む樹脂組成物からなる熱膨張性耐火層と、この熱膨張性耐火層の内外面を覆う熱膨張性黒鉛非含有のポリ塩化ビニル系樹脂組成物の被覆層とからなる3層構造であるものを採用できる。
上記ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル単独重合体;塩化ビニルモノマーと、該塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーとの共重合体;塩化ビニル以外の(共)重合体に塩化ビニルをグラフト共重合したグラフト共重合体等が挙げられ、これらは単独で使用されてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、必要に応じて上記ポリ塩化ビニル系樹脂を塩素化してもよい。
本実施形態で用いる熱膨張性黒鉛は、一例として、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を無機酸と強酸化剤とで黒鉛の層間に無機酸を挿入する酸処理をした後、pH調整して得られる結晶化合物を用いることができる。
無機酸として、濃硫酸、硝酸、セレン酸等を用いることができる。強酸化剤として、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等を用いることができる。
耐火管を構成する樹脂組成物には、本実施形態の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて安定剤、無機充填剤、難燃剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、可塑剤、熱可塑性エラストマーなどの添加剤が添加されていてもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
10 継手
11 上部接続管
12 下部接続管
13 上部立管接続部
14 横管接続部
15a 差口
16 受口
17 中間部
18 下部立管接続部
19 羽根
50 耐火材
51 上部耐火材
52 下部耐火材
L1 距離
L3 距離
L5 距離
P1 上部立管
P2 下部立管
P3 横管
S スラブ

Claims (6)

  1. 上部立管に接続される上部立管接続部および横管に接続される横管接続部を有する上部接続管と、
    前記上部接続管の下端に設けられた差口が差し込まれた受口、前記受口から下方に延び下方に向かうに従い縮径する中間部および前記中間部から下方に延び下部立管が接続される下部立管接続部を有する下部接続管と、
    前記上部接続管のうち、前記受口よりも上方に位置する部分に配置された上部耐火材と、を備えている、継手。
  2. 前記下部接続管のうち、前記受口よりも下方に位置する部分に配置された下部耐火材を更に備えている、請求項1に記載の継手。
  3. 前記下部接続管には、前記下部接続管の内部に突出する羽根が設けられ、
    前記羽根は、前記下部耐火材の下端よりも下方に位置している、請求項2に記載の継手。
  4. 前記上部耐火材の下端と前記下部耐火材の上端との軸方向の距離は、100mm未満である、請求項2または3に記載の継手。
  5. 前記横管接続部の下端と前記下部耐火材の下端との軸方向の距離は、350mm以下である、請求項2または3に記載の継手。
  6. 前記継手は、スラブを貫通し、
    前記上部耐火材および前記下部耐火材のうちの少なくとも一方が、軸方向に沿って、前記スラブの上面と前記スラブの下面との間に配置される、請求項2または3に記載の継手。
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