JP7497165B2 - 集合管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、中段部材およびそれを備えた集合管継手に関する。
例えば、高層ビル等の建物では、排水系統に金属製のソベント通気継手が用いられている。このソベント通気継手は、上階からの排水と、トイレ、台所、洗面所、浴室等の高さレベルの異なる排水とがぶつからずに流れるように設計されると共に、排水通気が還流されることで、排水が流れ易く設計された特殊異形排水継手のことである。
そして、近年、老朽化したソベント通気継手を改修する際に、上下方向へ延びて、上端部と下端部とに、立管を接続可能な立管接続部を有すると共に、下端部の横枝継手部の縦リブに、上端部からの排水の逆流を防止する庇部材を嵌合させた構造の樹脂製の排水集合管継手と交換することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-069982号公報
しかしながら、特許文献1の集合管継手では、縦リブが短い場合や、縦リブ本数が少ない場合に庇部材を設けられなかった。また、庇部材を横枝継手部と一体で成型すると、縦リブの成型が困難になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、縦リブの構造によらず庇部材を設けることが可能であり、かつ縦リブの成型が容易な中段部材およびそれを備えた集合管継手を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]横枝開口部を備える上段部材と、横枝開口部を備える下段部材とを上下方向に接続する中段部材であって、上端に開口部を有する筒状の受口部と、下端に開口部を有する筒状の挿入口と、を有し、前記挿入口の下端側には、下方に向かうに従い内方に張り出す庇部が設けられている、中段部材。
[2]横枝開口部を備える上段部材と、横枝開口部を備える下段部材と、前記上段部材と前記下段部材を上下方向に接続する請求項1に記載の中段部材と、を有する、集合管継手。
[3]前記上段部材の下部は、切断可能な直管状をなしている、[2]に記載の集合管継手。
[4]前記下段部材は、内周面における前記横枝開口部の側部に、前記下段部材の上下方向に延在する縦リブを有し、該縦リブの下端部は、前記下段部材のスラブ貫通部材に埋設される位置まで伸びている、[2]または[3]に記載の集合管継手。
[5]前記中段部材の上部における前記上段部材の下端が挿入される部分がゴム輪受口をなしている、[2]~[4]のいずれかに記載の集合管継手。
[6]前記中段部材は、内部に前記上段部材の下端が当接するストッパーを有する、[2]~[5]のいずれかに記載の集合管継手。
[7]前記ストッパーは、前記下段部材と前記中段部材が接続したときに、前記下段部材の内部に位置する、[6]に記載の集合管継手。
本発明によれば、縦リブの構造によらず庇部材を設けることが可能であり、かつ縦リブの成型が容易な中段部材およびそれを備えた集合管継手を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る集合管継手および中段部材の概略構成を示し、集合管継手の長手方向(上下方向)の断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係る集合管継手および中段部材の概略構成を示し、集合管継手の長手方向(上下方向)の断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係る集合管継手および中段部材の概略構成を示し、集合管継手の長手方向(上下方向)の断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係る集合管継手および中段部材の概略構成を示し、集合管継手の長手方向(上下方向)の断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係る集合管継手および中段部材の概略構成を示し、集合管継手の長手方向(上下方向)の断面を示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る中段部材およびそれを備えた集合管継手の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、便宜上、特徴となる部分を拡大して示しており、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更できる。
[中段部材、集合管継手]
図1~図4は、本実施形態の集合管継手および中段部材の概略構成を示し、集合管継手および中段部材の長手方向(上下方向)の断面を示す図である。
集合住宅やオフィスビル等の建物には、その内部に排水系統が設けられている。この排水系統は、建物の各階の床スラブを貫くように上下方向へ延びる縦管と、各階毎に横方向へ延びる横枝管と、を備えている。そして、縦管と横枝管とは、樹脂製の排水集合管継手を用いて接続されている。
図1~図4に示すように、本発明を適用した本実施形態の集合管継手1は、上段部材10と、中段部材20と、下段部材30とを有する。図1に示すように、中段部材20は、上段部材10と下段部材30を上下方向に接続する。すなわち、上段部材10と下段部材30は、中段部材20を介して上下方向に接続されている。図3に示すように、下段部材30に中段部材20を嵌合することにより、下段部材30と中段部材20が接続される。図4に示すように、下段部材30に接続された中段部材20に上段部材10を嵌合することにより、中段部材20と上段部材10が接続される。なお、本明細書において、上下方向とは、建物の上下方向に相当する。すなわち、本実施形態の集合管継手1の上下方向とは、集合管継手1が設置される建物の上下方向に沿う方向である。
集合管継手1は、主に、塩化ビニル樹脂等の樹脂組成物によって構成される。上記の縦管は、上下方向へ延びる管路または管部材のことである。また、上記の横枝管は、ほぼ水平方向へ延びる管路または管部材のことである。なお、横枝管には、必要に応じて排水勾配等が付けられる。
上段部材10は、建物の階層間隔壁となる床スラブよりも上階側に設置される縦管や横枝管を接続する機能を有するものである(立横管取付部材)。上段部材10は、その上端部に、縦管を接続する縦管接続口部11を有する。この縦管接続口部11は、上階側の縦管を挿入接続可能な受口部である。
上段部材10の外側面には、横枝開口部12が、横方向へ向けて突設されている。この横枝開口部12は、横枝管を挿入接続可能な受口部である。
上段部材10の下部(中段部材20に挿入される側の部分)10Aは、切断可能な直管状をなしている。
上段部材10の内部には、内部を流れる流体の減勢(流速低減)を行わせるための減勢機構が設けられている。この減勢機構は、流体の流れを受けると共に、流体に旋回力を与える旋回羽根13とされていてもよい。旋回羽根13は、上段部材10の内部において、横枝開口部12と対向する位置に設けられていてもよい。
旋回羽根13は、内部を流れる流体に旋回流を発生させて縦管や集合管継手1の軸心部に空気芯(空気通路)を形成する機能も有している。旋回羽根13の上面13aは、縦管や横枝管からの流体が、他の横枝管へ逆流するのを防止する機能も有している。ただし、旋回羽根13の設置数や設置位置はこれに限定されない。旋回羽根13は、その上面13aが基部側(集合管継手1の外周側)へ向って上り勾配形状となっており、また、その下面13bが先端側(集合管継手1の中心側)へ向って下り勾配形状となっている。
中段部材20は、上段部材10と下段部材30を上下方向に接続するものである。中段部材20は、上端に開口部21を有する筒状の受口部22と、下端に開口部23を有する筒状の挿入口24と、を有する。挿入口24の下端側には、下方に向かうに従い内方に張り出す庇部25が設けられている。庇部25は、挿入口24の全周に設けられていてもよく、挿入口24の一部に設けられていてもよい。庇部25が挿入口24の全周に設けられている場合、庇部25は下方に向かうに従い窄まる形状をなしている。受口部22は、上段部材10の下端が挿入される。また、中段部材20は、受口部22と挿入口24を接続する部分の外周に、下段部材30の上端と嵌合する嵌合部26を有する。なお、庇部25は、中段部材20とは別部材とされていてもよい。この場合、庇部25は、中段部材20と下段部材30との間に設けられる。
中段部材20の上部における上段部材10の下端が挿入される部分がゴム輪受口27をなしている。なお、中段部材20と上段部材10は接着されていてもよい。
中段部材20は、その内部に上段部材10の下端が当接するストッパー28を有する。図1に示すように、ストッパー28は、下段部材30と中段部材20を接続したときに、下段部材30の内部に位置する。
図2に示すように、下段部材30は、長手方向(上下方向)に沿って、上部管31と、中間部管32と、下部管33とを有する。なお、中間部管32はなくてもよい。その場合、上部管31の下端が下部管33の上端に接続可能なように、下部管33の上端が受口とされ、上部管31の下端が差口とされる。また、中間部管32と下部管33とが一体となった形状、すなわち下部管33の上端が上下方向に長い直管状とされ、上部管31の下端に挿入されてもよい。
上部管31は、中段部材20の庇部22が挿入されると共に、中段部材20の嵌合部23を嵌合するものである。上部管31の外側面には、横枝開口部34,35が、横方向へ向けて突設されている。この横枝開口部34,35は、横枝管を挿入接続可能な受口部である。
中間部管32は、建物の床スラブに貫通配置されるものである(スラブ貫通部材)。中間部管32は、径寸法がほぼ一定の筒状のものとされている。
下部管33は、建物の床スラブよりも下階側に設置される縦管を接続する機能を有するものである(縦管取付部材)。下部管33は、その下端部に、縦管を接続する縦管接続口部36を有する。下部管33は、ほぼ全体が下方へ向けて縮径するテーパ形状を有するものとされている。縦管接続口部36は、下階側の縦管を挿入接続可能な受口部であり、下部管33の下端部に一体に形成されている。なお、縦管接続口部36は、前記のテーパ形状の部分と段差なく連なるようにしてもよいし、または、前記のテーパ形状の部分に対して段差を有して連なるようにしてもよい。
図2に示すように、上部管31は、その内周面における横枝開口部34,35の側部に、上部管31の上下方向に延在する縦リブ37を有する。また、縦リブ37の下端部は、下段部材30のスラブ貫通部材、すなわち、床スラブ貫通部に埋設される位置まで伸びている。縦リブ37は、例えば、横枝開口部34,35への排水の逆流を防止する機能を有する。
中間部管32の内部には、内部を流れる流体の減勢(流速低減)を行わせるための減勢機構が設けられていてもよい。この減勢機構は、流体の流れを受けると共に、流体に旋回力を与える旋回羽根38とされている。旋回羽根38は、上面38aと下面38bを有し、上記の旋回羽根13と同様の機能を有する。
下部管33の内部には、内部を流れる流体の減勢(流速低減)を行わせるための減勢機構が設けられている。この減勢機構は、流体の流れを受けると共に、流体に旋回力を与える旋回羽根とされている。旋回羽根は、上面と下面を有し、上記の旋回羽根13と同様の機能を有する。
このような構成を有する集合管継手1は、上記したように、集合住宅やオフィスビル等の建物に対して設置されることにより、排水路や給水路等の配管路(例えば、単管式排水システム)を構成するのに用いられる。この場合、建物の上下の階層間を仕切る床スラブに形成した貫通穴に、上方から下段部材30を挿入して、下段部材30の中間部管32をモルタルで固定すること等によって集合管継手1は設置される。
そして、床スラブを防火区画壁として用いるために、中間部管32は、耐火熱膨張性樹脂パイプ等の樹脂組成物や、塩化ビニル樹脂管の外面に耐火シートを巻いた樹脂管によって構成されている。耐火熱膨張性樹脂パイプの場合、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂基材に対して、熱膨張性黒鉛を含有させた耐火熱膨張性樹脂によって主に構成されている。耐火シートの場合、軟質の熱可塑性樹脂の樹脂基材に対して、熱膨張性黒鉛を含有させた耐火熱膨張性樹脂によって主に構成され、長尺の耐火シートを中間部管32の周方向に巻き付けている。そして、火災発生時にこの熱膨張性黒鉛が熱膨張することにより、集合管継手1や貫通穴等を閉塞して床スラブに防火区画壁としての機能を保持させるようになっている。
なお、耐火シートの場合には下部管33の外面に巻き付けても良い。
本実施形態において、耐火熱膨張性樹脂パイプとしては、ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、熱膨張性黒鉛を1質量部~10質量部の割合で含む耐火熱膨張性樹脂組成物からなる耐火膨張層の単層構造であるもの、あるいは、耐火熱膨張性樹脂パイプが、ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、熱膨張性黒鉛を1質量部~25質量部の割合で含む耐火熱膨張性樹脂組成物からなる耐火膨張層と、この耐火膨張層の内面、外面、または内外面を覆うように設けられる熱膨張性黒鉛非含有のポリ塩化ビニル系樹脂組成物からなる被覆層とからなる2層または3層構造であるものが好ましい。
上記ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル単独重合体、塩化ビニルモノマーと、この塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーとの共重合体、塩化ビニル以外の(共)重合体に塩化ビニルをグラフト共重合したグラフト共重合体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、必要に応じて、ポリ塩化ビニル系樹脂を塩素化してもよい。
塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーとしては、特に限定されず、例えば、α-オレフィン類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、(メタ)アクリル酸エステル類、芳香族ビニル類、N-置換マレイミド類等が挙げられる。
α-オレフィン類としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等が挙げられる。
ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
ビニルエーテル類としては、例えば、ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチルアクリレート等が挙げられる。
芳香族ビニル類としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン等が挙げられる。
N-置換マレイミド類としては、例えば、N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩化ビニルをグラフト共重合する重合体としては、塩化ビニルをグラフト共重合するものであれば、特に限定されず、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル-一酸化炭素共重合体、エチレン-エチルアクリレート共重合体、エチレン-ブチルアクリレート-一酸化炭素共重合体、エチレン-メチルメタクリレート共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリ塩化ビニル系樹脂はいずれも、樹脂組成物としての耐火性能を阻害しない範囲で、架橋、変性していてもよい。この場合、予め架橋、変性した樹脂を用いてもよく、添加剤等を配合する際に、同時に架橋、変性してもよいし、あるいは、樹脂に上記成分を配合した後に架橋、変性してもよい。上記樹脂の架橋方法についても、特に限定はなく、ポリ塩化ビニル系樹脂の通常の架橋方法、例えば、各種架橋剤、過酸化物を使用する架橋、電子線照射による架橋、水架橋性材料を使用した方法等が挙げられる。
なお、耐火熱膨張性樹脂パイプは、火炎等によって加熱されると耐火膨張層が膨張して、管内を閉塞あるいは閉塞に近い状態にすることができるものであれば、耐火膨張層のみの単層のものでもよく、耐火膨張層の内外面に耐火膨張層の耐火性能を阻害しない範囲で膨張性黒鉛を含まない樹脂組成物からなる樹脂層を設けた複層構造とするようにしてもよい。
上記単層構造品の場合、耐火膨張層を形成する耐火熱膨張性樹脂組成物としては、特に限定されないが、ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、熱膨張性黒鉛を1質量部~10質量部の割合で含むものが好ましく、1質量部~8質量部の割合で含むものがより好ましく、2質量部~7質量部の割合で含むものがさらに好ましい。熱膨張性黒鉛が1質量部未満であると、燃焼時に、十分な熱膨張性が得られず、所望の耐火性が得られないことがある。熱膨張性黒鉛が10質量部を超えると、加熱により熱膨張し過ぎて、その形状を保持できずに残渣が脱落し、耐火性が低下してしまうことがある。
一方、複層構造品の場合、耐火膨張層を形成する耐火熱膨張性樹脂組成物としては、特に限定されないが、ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、熱膨張性黒鉛を1質量部~25質量部の割合で含むものが好ましく、1質量部~20質量部の割合で含むものがより好ましく、2質量部~15質量部の割合で含むものがさらに好ましい。熱膨張性黒鉛が1質量部未満であると、燃焼時に、十分な熱膨張性が得られず、所望の耐火性が得られない。熱膨張性黒鉛が25質量部を超えると、加熱により熱膨張しすぎて、その形状を保持できずに残渣が脱落し、耐火性が低下してしまうことがある。
また、上記のように耐火膨張層がポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、熱膨張性黒鉛を1質量部~25質量部の割合で含む耐火熱膨張性樹脂組成物で形成された複層構造品の場合、耐火膨張層の内外面を熱膨張性耐火材料非含有のポリ塩化ビニル系樹脂組成物で被覆した2層または3層構造とすることが好ましい。
上記のような3層構造の複層構造品の場合、耐火管状の内面および/または外面を被覆する被覆層の厚みが、それぞれ0.2mm~2.0mmであることが好ましい。耐火膨張層の内面および外面を被覆する被覆層の厚みが0.2mm未満であると管としての機械的強度に劣ることがある。耐火膨張層の内面および外面を被覆する被覆層の厚みが2.0mmを超えると耐火性が低下することがあるからである。
集合管継手1に用いられる熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで、黒鉛の層間に無機酸を挿入する酸処理をした後、pH調整して得られる炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物であって、pH1.5~7.0に調整された熱膨張性黒鉛、および、1.3倍膨張温度が180℃~260℃の熱膨張性黒鉛を用いることが好ましい。それは、熱膨張性黒鉛のpHが1.5未満であると、酸性が強過ぎて、成形装置の腐食などを引き起こし易く、pHが7.0を超えると、ポリ塩化ビニル系樹脂の炭化促進効果が薄れ、十分な耐火性能が得られなくなることがあるからである。
また、耐火膨張層を形成する耐火熱膨張性樹脂組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて安定剤、無機充填剤、難燃剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、可塑剤、熱可塑性エラストマー等の添加剤が添加されていてもよい。
本実施形態の中段部材20によれば、上端に開口部21を有する筒状の受口部22と、下端に開口部23を有する筒状の挿入口24と、を有し、挿入口24の下端側には、下方に向かうに従い窄まる庇部25が設けられている。したがって、中段部材20を介して、上段部材10と下段部材30を接続することができる。また、縦リブ37の構造によらず庇部25を設けることが可能となり、中段部材20を介して接続した上段部材10から中段部材20に入った排水が、上段部材10に逆流することを防止できる。また、縦リブ37の成型が容易である。そのため、本実施形態では、縦リブ37を集合管継手1の軸心部と平行な方向に延びる形状としたが、縦リブ37を集合管継手1の軸心部に対して傾いた方向に延びる形状としたり、曲がった形状にしてもよい。下段部材30の上部管31内部は庇部25が挿入されるため、旋回羽根等の減勢機構を設置することが困難であるが、縦リブ37を軸心部に対して傾いた形状や曲がった形状とすることで、旋回羽根と同じ効果を発揮させることができる。
本実施形態の集合管継手1によれば、上段部材10と、下段部材30と、これらを上下方向に接続する中段部材20と、を有する。すなわち、庇部25が設けられている中段部材20と縦リブ37が設けられている下段部材30が別体である。したがって、縦リブ37の構造によらず、集合管継手1内に庇部25を設けることが可能である。その結果、上段部材10から中段部材20に入った排水が、上段部材10に逆流することを防止できる。
また、上段部材10の下部10Aが切断可能な直管状をなしている。したがって、上段部材10の横枝開口部12の高さ(集合管継手1の上下方向の高さ)の調整が容易である。
また、中段部材20の上部における上段部材10の下端が挿入される部分がゴム輪受口27をなしている。したがって、上段部材10の周方向において、横枝開口部12の位置を容易に調整することができる。
また、中段部材20は、その内部に上段部材10の下端が当接するストッパー28を有する。したがって、上段部材10を所定の高さに保持することができる。
また、ストッパー28は、下段部材30と中段部材20を接続したときに、下段部材30の内部に位置する。したがって、下段部材30に対して上段部材10の高さを可能な限り下げることができるため、上段部材10の横枝開口部12と下段部材30の横枝開口部34,35の高さ間隔を狭くできる。よって、集合管継手1を設置するスペースを小さくすることができる。
また、上部管31の内周面に設けられた縦リブ37の下端部が、下段部材30の中間部管32に埋設される位置まで伸びている。したがって、集合管継手1は火災時に熱変形し難い。
<他の実施形態>
なお、本発明は、上記の実施形態に限定するものではない。
例えば、図5に示すような変形例に係る集合管継手100を採用してもよい。なお、変形例に係る集合管継手100では、前記実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図5に示す変形例に係る集合管継手100は、上段部材10と中段部材20の構造が、上記の集合管継手1とは異なっている。
上段部材10は、その下端部に、中段部材20の上端部と接続する中段部材接続口部14を有する。この中段部材接続口部14は、中段部材20の上端部29を挿入接続可能な受口部である。前記の受口部では、上段部材10と中段部材20の上端部29が接着またはゴム輪により接合されている。
中段部材20は、切断可能な直管部20Aを有する。中段部材20は、直管部20Aの外周に、下段部材30の上部管31の上端31Aに当接し、嵌合部26を下段部材30内の所定の位置(深さ)に配置するためのストッパー20Bを有する。
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、実施の形態はこの発明の例示にしか過ぎないものである。よって、この発明は実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施の形態に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、実施の形態に複数の実施例や変形例がこの発明のものとして開示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
本発明の集合管継手は、施工性が高いため、狭いスペース、例えば、ビル等の建築物のパイプスペースにおける水道管等の接合に用いることができる。
1 集合管継手
10 上段部材
11 縦管接続口部
12 横枝開口部
13 旋回羽根
20 中段部材(集合管用中段継手)
21,23 開口部
22 受口部
24 挿入口
25 庇部
26 嵌合部
27 ゴム輪受口
28 ストッパー
30 下段部材
31 上部管
32 中間部管
33 下部管
34,35 横枝開口部
36 縦管接続口部
37 縦リブ
38 旋回羽根

Claims (5)

  1. 横枝開口部を備える上段部材と、横枝開口部を備える下段部材と、前記上段部材と前記下段部材を上下方向に接続する中段部材と、を有し、
    前記中段部材は、上端に開口部を有する筒状の受口部と、下端に開口部を有する筒状の挿入口と、を有し、
    前記挿入口の下端側には、下方に向かうに従い内方に張り出す庇部が設けられ、
    前記中段部材の上部における前記上段部材の下端が挿入される部分がゴム輪受口をなしている、集合管継手。
  2. 前記上段部材の下部は、切断可能な直管状をなしている、請求項に記載の集合管継手。
  3. 前記下段部材は、内周面における前記横枝開口部の側部に、前記下段部材の上下方向に延在する縦リブを有し、該縦リブの下端部は、前記下段部材のスラブ貫通部材に埋設される位置まで伸びている、請求項1または2に記載の集合管継手。
  4. 前記中段部材は、内部に前記上段部材の下端が当接するストッパーを有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の集合管継手。
  5. 前記ストッパーは、前記下段部材と前記中段部材が接続したときに、前記下段部材の内部に位置する、請求項に記載の集合管継手。
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