JP2021140844A - 不揮発性半導体記憶装置及び不揮発性半導体記憶装置の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】閾値の補正の精度を向上させるための不揮発性半導体記憶装置及び不揮発性半導体記憶装置の駆動方法を提供すること。【解決手段】本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、第1ドレイン側及び第1ソース側選択トランジスタと第1メモリセルトランジスタを含む第1チャネル層と、第2ドレイン側及び第2ソース側選択トランジスタと第2メモリセルトランジスタを含む第2チャネル層と、第1及び第2メモリセルトランジスタのゲート電極となるワード線と、コントローラと、を有し、コントローラは、第1メモリセルトランジスタに対する読み出し動作を実行する際、第2ドレイン側及び第2ソース側選択トランジスタをオンさせ、第1ドレイン側及び第1ソース側選択トランジスタをオフさせた状態でワード線に第1電圧を供給した後、第1ドレイン側及び第1ソース側選択トランジスタをオンさせた状態でワード線に第2電圧を供給する。【選択図】図8
Description
本開示の実施形態は不揮発性半導体記憶装置及び不揮発性半導体記憶装置の駆動方法に関する。
不揮発性半導体記憶装置としてNAND型フラッシュメモリが知られている。NAND型フラッシュメモリを大容量化するため、複数のメモリセルを三次元的に配列した三次元NAND型フラッシュメモリが実用化されている。三次元NAND型フラッシュメモリの形態としては、例えば、メモリストリングを縦に形成する形態と、メモリストリングを水平方向に形成する形態がある。
閾値の補正の精度を向上させるための不揮発性半導体記憶装置及び不揮発性半導体記憶装置の駆動方法を提供する。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、第1方向と第1方向と交差する第2方向とに延伸する主面を有する基板と、基板の第1方向及び第2方向と交差する第3方向における一方に配置され、第3方向に延伸するビット線と、基板の第3方向における一方に配置され、第3方向に延伸するソース線と、基板の第3方向における一方に配置され、第1方向に延伸し、ビット線と接続された第1ドレイン側選択トランジスタと、ソース線と接続された第1ソース側選択トランジスタと、第1ドレイン側選択トランジスタと第1ソース側選択トランジスタの間に接続された第1メモリセルトランジスタと、を有する第1チャネル層と、第1チャネル層の第3方向における一方に配置され、第1方向に延伸し、ビット線と接続された第2ドレイン側選択トランジスタと、ソース線と接続された第2ソース側選択トランジスタと、第2ドレイン側選択トランジスタと第2ソース側選択トランジスタの間に接続された第2メモリセルトランジスタと、を有する第2チャネル層と、第1チャネル層及び第2チャネル層の第2方向における一方に配置され、第3方向に延伸し、第1メモリセルトランジスタと第2メモリセルトランジスタのゲート電極として機能する、ワード線と、コントローラと、を有し、コントローラは、第1メモリセルトランジスタに対する読み出し動作を実行する際に、第2ドレイン側選択トランジスタと第2ソース側選択トランジスタをオンさせるとともに、第1ドレイン側選択トランジスタと第1ソース側選択トランジスタをオフさせた状態でワード線に第1の電圧を供給する第1の動作と、第1の動作の後に、少なくとも第1ドレイン側選択トランジスタと第1ソース側選択トランジスタをオンさせた状態でワード線に第2の電圧を供給する第2の動作と、を実行する。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の駆動方法は、第1方向と第1方向と交差する第2方向とに延伸する主面を有する基板と、基板の第1方向及び第2方向と交差する第3方向における一方に配置され、第3方向に延伸するビット線と、基板の第3方向における一方に配置され、第3方向に延伸するソース線と、基板の第3方向における一方に配置され、第1方向に延伸し、ビット線と接続された第1ドレイン側選択トランジスタと、ソース線と接続された第1ソース側選択トランジスタと、第1ドレイン側選択トランジスタと第1ソース側選択トランジスタの間に接続された第1メモリセルトランジスタと、を有する第1チャネル層と、第1チャネル層の第3方向における一方に配置され、第1方向に延伸し、ビット線と接続された第2ドレイン側選択トランジスタと、ソース線と接続された第2ソース側選択トランジスタと、第2ドレイン側選択トランジスタと第2ソース側選択トランジスタの間に接続された第2メモリセルトランジスタと、を有する第2チャネル層と、第1チャネル層及び第2チャネル層の第2方向における一方に配置され、第3方向に延伸し、第1メモリセルトランジスタと第2メモリセルトランジスタのゲート電極として機能する、ワード線と、コントローラと、を有する不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって、第1メモリセルトランジスタに対する読み出し動作をコントローラに実行させ、読み出し動作は、第2ドレイン側選択トランジスタと第2ソース側選択トランジスタをオンさせるとともに、第1ドレイン側選択トランジスタと第1ソース側選択トランジスタをオフさせた状態でワード線に第1の電圧を供給する第1の動作と、第1の動作の後に、少なくとも前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオンさせた状態で前記ワード線に第2の電圧を供給する第2の動作と、を含む。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する構成要素については、共通する参照符号を付す。また、共通する参照符号を有する複数の構成要素を区別する場合、当該共通する参照符号に添え字を付して区別する。なお、複数の構成要素について特に区別を要さない場合、当該複数の構成要素には、共通する参照符号のみが付され、添え字は付さない。
本願の明細書及び特許請求の範囲(以下「本明細書等」とも表記する)において、実施形態の1つである不揮発性半導体記憶装置は、例えば、三次元NAND型フラッシュメモリであり、より具体的には、メモリストリングが水平方向に延伸する三次元NAND型フラッシュメモリである。
<1.全体構成>
はじめに、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の全体構成を説明する。図1は、不揮発性半導体記憶装置1の基本的な全体構成を示すブロック図の一例である。図1では、各ブロック間の接続の一部が矢印線により示されているが、各ブロック間の接続は、図1に示された例に限定されない。
はじめに、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の全体構成を説明する。図1は、不揮発性半導体記憶装置1の基本的な全体構成を示すブロック図の一例である。図1では、各ブロック間の接続の一部が矢印線により示されているが、各ブロック間の接続は、図1に示された例に限定されない。
図1に示すように、不揮発性半導体記憶装置1は、入出力回路10、ロジック制御回路11、ステータスレジスタ12、アドレスレジスタ13、コマンドレジスタ14、シーケンサ15、レディ/ビジー回路16、電圧発生回路17、メモリセルアレイ18、ロウデコーダ19、センスアンプモジュール20、データレジスタ21、及びカラムデコーダ22を含む。
入出力回路10は、外部コントローラ2から信号DQを入力(受信)すること、及び、外部コントローラ2に信号DQを出力(送信)することを制御する。信号DQは、例えばデータDAT、アドレスADD、及びコマンドCMDを含む。より具体的には、入出力回路10は、外部コントローラ2から受信したデータDATをデータレジスタ21に送信し、外部コントローラ2から受信したアドレスADDをアドレスレジスタ13に送信し、外部コントローラ2から受信したコマンドCMDをコマンドレジスタ14に送信する。また、入出力回路10は、ステータスレジスタ12から受信したステータス情報STS、データレジスタ21から受信したデータDAT、及びアドレスレジスタ13から受信したアドレスADD等を、外部コントローラ2に送信する。
ロジック制御回路11は、外部コントローラ2から各種制御信号を受信する。ロジック制御回路11は、受信した制御信号に応じて、入出力回路10及びシーケンサ15を制御する。
ステータスレジスタ12は、例えば、書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作におけるステータス情報STSを一時的に保持し、外部コントローラ2に各動作が正常に終了したか否かを通知する。
アドレスレジスタ13は、受信したアドレスADDを一時的に保持する。アドレスレジスタ13は、ロウアドレスRADDをロウデコーダ19へ転送し、カラムアドレスCADDをカラムデコーダ22に転送する。
コマンドレジスタ14は、受信したコマンドCMDを一時的に保存し、シーケンサ15に転送する。
シーケンサ15は、不揮発性半導体記憶装置1の全体の動作を制御する。より具体的には、シーケンサ15は、受信したコマンドCMDに応じて、例えば、ステータスレジスタ12、レディ/ビジー回路16、電圧発生回路17、ロウデコーダ19、センスアンプモジュール20、データレジスタ21、及びカラムデコーダ22等を制御し、書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作等を実行する。本明細書等において、シーケンサ15は、コントローラと呼ばれることもある。
レディ/ビジー回路16は、シーケンサ15の動作状況に応じて、レディ/ビジー信号RBnを外部コントローラ2に送信する。
電圧発生回路17は、シーケンサ15の制御に応じて、書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作に必要な電圧を発生させ、発生した電圧を例えばメモリセルアレイ18、ロウデコーダ19、及びセンスアンプモジュール20等に供給する。ロウデコーダ19及びセンスアンプモジュール20は、電圧発生回路17より供給された電圧をメモリセルアレイ18内のメモリセルトランジスタに印加する。
メモリセルアレイ18は、ロウ及びカラムに対応付けられた複数の不揮発性のメモリセルトランジスタ(以下、「メモリセル」とも表記する)を含む複数のブロックBLK(BLK0〜BLK3、・・・)を備えている。各々のブロックBLKは、複数のストリングユニットSU(SU0〜SU3、・・・)を含む。そして各々のストリングユニットSUは、複数のメモリグループMG(メモリストリングペア)を含む。ここで、メモリセルアレイ18内のブロックBLKの個数、ブロックBLK内のストリングユニットSUの個数、及びストリングユニットSU内のメモリグループMGの個数は任意である。メモリセルアレイ18の詳細については後述する。
ロウデコーダ19は、ロウアドレスRADDをデコードする。ロウデコーダ19は、デコード結果に基づき、メモリセルアレイ18に、必要な電圧を印加する。
センスアンプモジュール20は、読み出し動作のとき、メモリセルアレイ18から読み出されたデータをセンスし、センスして読み出されたデータをデータレジスタ21に送信する。また、センスアンプモジュール20は、書き込み動作のとき、書き込みデータをメモリセルアレイ18に送信する。
データレジスタ21は、複数のラッチ回路を備える。ラッチ回路は、書き込みデータ又は読み出しデータを一時的に保持する。
カラムデコーダ22は、例えば書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作の際、カラムアドレスCADDをデコードし、デコード結果に応じて、データレジスタ21内のラッチ回路を選択する。
<2.メモリセルアレイの回路構成>
次に、メモリセルアレイ18の回路構成を説明する。図2は、メモリセルアレイ18の回路図の一例である。なお、メモリセルアレイ18の回路構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイ18の回路構成は、図2に示された例に限定されない。図1と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
次に、メモリセルアレイ18の回路構成を説明する。図2は、メモリセルアレイ18の回路図の一例である。なお、メモリセルアレイ18の回路構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイ18の回路構成は、図2に示された例に限定されない。図1と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
上述のように、メモリセルアレイ18は、複数のブロックBLKを含み、各ブロックBLKは複数のストリングユニットSUを含み、各ストリングユニットSUは複数のメモリグループMG(メモリストリングペア)を含む。図2では、Z方向に積層され、ビット線コンタクトCBLに共通に接続された複数の半導体層に対応する複数のメモリグループMGが示されている。図2に示される複数のメモリグループMGは、例えば、図4に示されるメモリトレンチMTで分離された領域(メモリ構成MR1〜MR4の各々)に対応する。本明細書等において、半導体層は、それぞれ、ストリングユニットSUに対応する。以下では、最上層の半導体層31(メモリグループMG)に対応する選択ゲート線のうちドレイン側をSGD1と表記し、ソース側をSGS1と表記する。最下層の半導体層31(メモリグループMG)に対応する選択ゲート線のうちドレイン側をSGDk(kは2以上の自然数)と表記し、ソース側をSGSkと表記する。最下層の半導体層31に対して一層積層された半導体層31(メモリグループMG)メモリグループMG)に対応する選択ゲート線のうちドレイン側をSGDk−1と表記し、ソース側をSGSk−1と表記する。なお、本明細書等において、半導体層はチャネル層と表記されることもある。
図2に示すように、メモリセルアレイ18は、複数のメモリグループMGを含む。より具体的には、Z方向に積層された半導体層31(ストリングユニットSU)が、それぞれ、Y方向に分離された複数のメモリグループMGを含む。メモリグループMGの各々は、2つのメモリストリングMSa及びMSb、並びに選択トランジスタST1及びST2を含む。以下では、メモリストリングMSa及びMSbを限定しない場合は、メモリストリングMSと表記する。また、本明細書等において、選択トランジスタST1はドレイン側選択トランジスタと表記されることもあり、選択トランジスタST2はソース側選択トランジスタと表記されることもある。
メモリストリングMSaは、例えば4個のメモリセルトランジスタMCa0〜MCa3を含む。同様に、メモリストリングMSbは、例えば4個のメモリセルトランジスタMCb0〜MCb3を含む。以下、メモリセルトランジスタMCa0〜MCa3及びMCb0〜MCb3を限定しない場合は、メモリセルトランジスタMCと表記する。
メモリセルトランジスタMCは、制御ゲートと電荷蓄積層とを備え、データを不揮発に保持する。なお、メモリセルトランジスタMCは、電荷蓄積層に絶縁層を用いたMONOS型であってもよく、電荷蓄積層に導電層を用いたFG型であってもよい。以下に示す本実施形態では、FG型を例として説明する。また、メモリストリングMSの各々に含まれるメモリセルトランジスタMCの個数は、例えば、8個、16個、32個、48個、64個、96個、又は128個であってもよく、その数は限定されるものではない。
メモリストリングMSaに含まれるメモリセルトランジスタMCa0〜MCa3は、その電流経路が直列に接続される。同様に、メモリストリングMSbに含まれるメモリセルトランジスタMCb0〜MCb3は、その電流経路が直列に接続される。メモリセルトランジスタMCa0及びMCb0のドレインは、選択トランジスタST1のソースに共通に接続される。メモリセルトランジスタMCa3及びMCb3のソースは、選択トランジスタST2のドレインに共通に接続される。なお、メモリグループMGに含まれる選択トランジスタST1及びST2の個数は、任意であり、それぞれ1個以上あればよい。また、例えば、後述のチャネル層として機能する半導体層31の寸法によっては、メモリセルトランジスタMCa0〜MCa3及びMCb0〜MCb3が、1つのメモリストリングとして機能してもよい。すなわち、メモリセルトランジスタMCb0、MCa0、MCb1、MCa1、MCb2、MCa2、MCb3及びMCa3が、直列に接続された1つのメモリストリングとして機能してもよい。
Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGのメモリセルトランジスタMCのゲートは、コンタクトプラグCWLを介して1つのワード線WLに共通に接続される。より具体的には、例えば、Z方向に沿って配置された複数のメモリセルトランジスタMCa0のゲート(ゲート電極)は、ワード線WLa0に共通に接続される。同様に、メモリセルトランジスタMCa1、MCa2、及びMCa3のゲート電極は、ワード線WLa1、WLa2、及びWLa3にそれぞれ接続される。メモリセルトランジスタMCb0〜MCb3のゲートは、ワード線WLb0〜WLb3にそれぞれ接続される。
図3に示すように、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST1のドレインは、ビット線コンタクトCBLを介して対応するビット線BLに共通に接続される。また、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST1のゲート電極は、それぞれ異なる選択ゲート線SGDに接続される。より具体的には、例えば、最上層に配置されたメモリグループMGに対応する選択トランジスタST1のゲート電極は、選択ゲート線SGD1に接続される。最下層に配置されたメモリグループMGに対応する選択トランジスタST1のゲート電極は、選択ゲート線SGDkに接続される。
Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST2のソースは、コンタクトプラグ(ソース線コンタクトプラグCSL、導電層45、図5A参照)を介して1つのソース線SL1に共通に接続される。また、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST2のゲート電極は、それぞれ異なる選択ゲート線SGSに接続される。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1では、図2に示されたZ方向に沿って配置された複数のメモリグループMGがY方向に沿っても配置される。例えば、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1は、図2に示されたZ方向に沿って配置された複数のメモリグループMGを1つのメモリ構成(Memory Ridge)として、図4に示すように、第1のメモリ構成MR1と、第1のメモリ構成MR1にY方向に沿って隣接して配置される第2のメモリ構成MR2と、第2のメモリ構成MR2にY方向に沿って隣接して配置される第3のメモリ構成MR3と、第3のメモリ構成MR3にY方向に沿って隣接して配置される第4のメモリ構成MR4を含む。
第1のメモリ構成MR1において、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST1のドレインは、ビット線コンタクト(コンタクトプラグCBL(導電層37))を介して1つのビット線BL1に共通に接続される。また、第1のメモリ構成MR1において、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST2のソースは、コンタクトプラグ(ソース線コンタクトプラグCSL、導電層45、図5A参照)を介して1つのソース線SL1(図示は省略)に共通に接続される。また、第2のメモリ構成MR2において、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST1のドレインは、ビット線コンタクト(コンタクトプラグCBL(導電層37))を介して1つのビット線BL2に共通に接続される。また、第2のメモリ構成MR2において、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST2のソースは、コンタクトプラグ(ソース線コンタクトプラグCSL、導電層45、図5A参照)を介して1つのソース線SL2(図示は省略)に共通に接続される。
第3のメモリ構成MR3において、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST1のドレインは、ビット線コンタクト(コンタクトプラグCBL(導電層37))を介して1つのビット線BL3に共通に接続され、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST2のソースは、コンタクトプラグ(ソース線コンタクトプラグCSL、導電層45、図5A参照)を介して1つのソース線SL3(図示は省略)に共通に接続される。また、第4のメモリ構成MR4において、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST1のドレインは、ビット線コンタクト(コンタクトプラグCBL(導電層37))を介して1つのビット線BL4に共通に接続され、Z方向に沿って配置された複数のメモリグループMGの選択トランジスタST2のソースは、コンタクトプラグ(ソース線コンタクトプラグCSL、導電層45、図5A参照)を介して1つのソース線SL4(図示は省略)に共通に接続される。
半導体層31は、Z方向に層状に複数配置されている。各層の半導体層31は、X方向に延伸するメモリトレンチMTによって、Y方向にそれぞれ分離されている。各層においてY方向に分離された半導体層31は、それぞれ、Z方向及びX方向に延伸し、メモリグループMGを形成する。これにより、各層の半導体層31は、Y方向に配置された複数のメモリグループMGを形成する。ここで、例えば、最下層の半導体層31はn(nはk未満の自然数)層目の半導体層であり、最下層の半導体層31に対して一層積層された半導体層31はn+1層目の半導体層31であり、最上層の半導体層31はk層目の半導体層である。
図1及び図2、後述する図3及び図4に示されるように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1は、X方向(第1方向)とX方向と交差するY方向(第2方向)とに延伸する主面を有する基板(図示は省略)と、当該基板に対して、X方向及びY方向と交差するZ方向(第3方向)における一方(上側)に配置され、Z方向に延伸するビット線BL1と、当該基板のZ方向における一方に配置され、Z方向に延伸するソース線SL1と、当該基板のZ方向における一方に配置され、X方向に延伸し、ビット線BL1と接続された選択トランジスタST1-k(第1ドレイン側選択トランジスタ)と、ソース線SL1と接続された選択トランジスタST2−k(第1ソース側選択トランジスタ)と、選択トランジスタST1−kと選択トランジスタST2−kの間に接続されたメモリセルトランジスタMCa0(第1メモリセルトランジスタ)と、を有するn層目の半導体層31(第1チャネル層)と、n層目の半導体層31に対してZ方向における一方に配置され、Y方向に延伸し、ビット線BL1と接続された選択トランジスタST1−k−1(第2ドレイン側選択トランジスタ)と、ソース線SL1と接続された選択トランジスタST2−k−1(第2ソース側選択トランジスタ)と、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1の間に接続されたメモリセルトランジスタ(第2メモリセルトランジスタ)と、を有するn+1層目の半導体層31(第2チャネル層)と、n層目の半導体層31及びn+1層目の半導体層31に対してY方向における一方(紙面右側)に配置され、Z方向に延伸し、メモリセルトランジスタMCa0と選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1の間に接続されたメモリセルトランジスタのゲート電極として機能するワード線WLa0と、シーケンサ(コントローラ)と、を有する。
<3.メモリセル領域、SGD領域、階段コンタクト領域の構造>
次に、メモリセル領域MCA、SGD領域SGDA、及び選択ゲート線SGDに対応する階段コンタクト領域SCDAにおけるメモリセルアレイ18の平面構成及び断面構成の一例を説明する。図3は、メモリセルアレイ18のメモリセル領域及びSGD領域を示した平面図の一例である。なお、図3に示す平面構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイ18の平面構成は、図3に示す例に限定されない。図1及び図2と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
次に、メモリセル領域MCA、SGD領域SGDA、及び選択ゲート線SGDに対応する階段コンタクト領域SCDAにおけるメモリセルアレイ18の平面構成及び断面構成の一例を説明する。図3は、メモリセルアレイ18のメモリセル領域及びSGD領域を示した平面図の一例である。なお、図3に示す平面構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイ18の平面構成は、図3に示す例に限定されない。図1及び図2と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
図3に示すように、Y方向に沿って配置された2つの半導体層31の間には、メモリトレンチMTが設けられている。メモリトレンチMTは絶縁層(図示は省略)が埋め込まれている。
メモリセル領域MCAにおいて、半導体層31の側面には、絶縁層32が設けられている。絶縁層32は、後述する絶縁層36(トンネル絶縁膜)及び電荷蓄積層35を形成する際のエッチングストッパとして機能する。
また、メモリセル領域MCAにおいて、メモリトレンチMTを分離するように複数のワード線ピラーWLPが設けられている。ワード線ピラーWLPは、Z方向に延伸する導電層33及び導電層33の側面に接触する絶縁層34を含む。導電層33は、コンタクトプラグCWLとして機能する。絶縁層34は、メモリセルトランジスタMCのブロック絶縁膜として機能する。
Y方向において、ワード線ピラーWLPと半導体層31との間には、絶縁層32を分離するように、電荷蓄積層35及び絶縁層36が設けられている。絶縁層36は、トンネル絶縁膜として機能する。より具体的には、XY平面において、X方向に沿った電荷蓄積層35の一方の側面は、ワード線ピラーWLPの絶縁層34に接触し、他の側面(X方向に沿った他方の側面、及びY方向に沿った2つの側面)は、絶縁層36に接触している。そして、絶縁層36の側面の一部は、半導体層31及び絶縁層32に接触している。
従って、導電層33と半導体層31との間には、導電層33から半導体層31に向かって絶縁層34、電荷蓄積層35、及び絶縁層36が順に形成されている。半導体層31の一部、導電層33の一部、絶縁層34の一部、電荷蓄積層35、及び絶縁層36を含む領域(半導体層31とワード線ピラーWLPとの交差領域とも表記する)が、メモリセルトランジスタMCとして機能する。図3の例では、1つの半導体層31において、半導体層31と図3の紙面下側に設けられたワード線ピラーWLPとの交差領域が、メモリセルトランジスタMCaとして機能し、半導体層31と図3の紙面上側に設けられたワード線ピラーWLPとの交差領域が、メモリセルトランジスタMCbとして機能する。また、例えば、1つの半導体層31に対応する複数のメモリセルトランジスタMCaは、SGD領域SGDAからSGS領域SGSAに向かって、順にMCa0、MCa1、…と表記する。メモリセルトランジスタMCb0、MCb1、…も同様である。
SGD領域において、半導体層31を貫通する導電層37が設けられている。導電層37は、コンタクトプラグCBLとして機能する。図3に示した例では、半導体層31は、導電層37との接続領域において、円形の形状を有している。なお、導電層37との接続領域における半導体層31の形状は、任意である。例えば、接続領域の形状は、多角形でもよい。接続領域は、半導体層31を貫通するコンタクトプラグCBLのホールを加工する際に、製造ばらつき等によりコンタクトプラグCBLのホールが半導体層31からはみ出さないための充分なマージンがXY平面において確保できている形状であればよい。
SGD領域SGDAにおいて、半導体層31の側面を囲むように、すなわち、X方向における半導体層31の端部及びX方向斜め(X―Y方向)に沿った半導体層31の側面に接触する絶縁層38が設けられている。絶縁層38は、選択トランジスタST1−1〜ST1−kのゲート絶縁膜として機能する。絶縁層38は、半導体層31と接触している側面と対向する側面が導電層39と接触している。導電層39には、導電材料が用いられる。導電材料は、例えば、金属材料であってもよく、不純物を添加されたSi等の半導体であってもよく、より具体的には、リン(P)を添加されたポリシリコンであってもよい。また、絶縁層38には、例えば、SiO2が用いられる。絶縁層38はSiON膜からなることが望ましい。例えば、選択トランジスタST1−1〜ST1−kのしきい値調整が必要な場合、絶縁層38はSiON膜に代えてSiO2/SiN/SiO2の3層構造からなるONO膜で構成することが望ましい。
導電層39は、選択ゲート線SGD1〜SGDkとして機能する。より具体的には、導電層39は、Y方向に延伸する第1部分と、SGD領域において、X方向斜めに延伸し、X方向斜めに沿った一方の側面が絶縁層38に接触し、端部が導電層39の第1部分に接続される複数の第2部分とを含む。
SGD領域において、メモリセル領域から導電層37までの半導体層31、絶縁層38、及び導電層39の第2部分を含む領域が、選択トランジスタST1として機能する。より具体的には、導電層39の第2部分が選択トランジスタST1のゲート電極として機能し、絶縁層38が選択トランジスタST1のゲート絶縁膜として機能し、半導体層31に選択トランジスタST1のチャネルが形成される。従って、4連のコンタクトプラグCBLに対応する選択トランジスタST1は、ゲート長がそれぞれ異なる。
階段コンタクト領域SCDAにおいて、導電層39の第1部分を貫通する導電層40及び絶縁層44が設けられている。導電層40は、コンタクトプラグCSGDとして機能する。絶縁層44は、ダミーピラーHRとして機能する。導電層40は、Z方向に積層されている導電層39の第1部分のいずれか1つに電気的に接続される。電気的に接続されない導電層39と導電層40との間には絶縁層40iが形成されている。絶縁層40iは、絶縁層41、42、43から構成される。絶縁層41は、導電層40の側面(以下、「外面」とも表記する)に接触するように、設けられている。絶縁層42は、絶縁層41の外面の一部に接触するように、設けられている。絶縁層43は、絶縁層42の外面に接するように、設けられている。導電層40には、導電材料が用いられる。導電材料は、例えば、金属材料であってもよく、より具体的には、W及びTiNが用いられてもよい。
<4.SGD領域の断面構造>
図4は、メモリセルアレイ18のSGD領域の断面図の一例である。なお、図4に示す断面構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイ18の断面構成は、図4に示す例に限定されない。図1〜図3と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
図4は、メモリセルアレイ18のSGD領域の断面図の一例である。なお、図4に示す断面構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイ18の断面構成は、図4に示す例に限定されない。図1〜図3と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
図4では、SGD1〜SGDkが各メモリストリングに接続される様子が示されている。半導体基板(図示は省略)上の絶縁層500上に絶縁層501が形成されている。また、絶縁層501上に、絶縁層51と半導体層31とが順に積層形成されている。これら積層体を貫通し、底面が絶縁層52に達するホールが形成され、ホール内には導電層37が形成される。導電層37は、例えば、P(リン)又はAs(ヒ素)を高濃度にドープしたn+型のポリシリコン、W(タングステン)又はTiN(窒化チタン)等の金属又は金属窒化物で形成される。導電層37は複数層を接続する層であるため、HU(フックアップ)層として機能する。導電層37は、例えば、ビット線のコンタクトプラグCBLを形成する。
導電層37は、導電層511と接続され、導電プラグ521を介して、各ビット線BLと接続されている。このようにして、各ビット線BLはコンタクトプラグCBLに接続される。図4では、ビット線BL3と導電層37とが接続される様子のみを示しているが、ビット線BL3と同様に、他のビット線BL1、BL2及びBL4も、それぞれ、対応する導電層及び導電プラグを介して、ビット線コンタクトに接続される。
<5.メモリセル領域、SGS領域、階段コンタクト領域の構造>
次に、メモリセル領域MCA、SGS領域SGSA、及び選択ゲート線SGSに対応する階段コンタクト領域SCSAにおけるメモリセルアレイ18の平面構成の一例を説明する。図5A及び図5Bは、メモリセルアレイ18のメモリセル領域及びSGS領域を示した平面図の一例である。なお、図5A及び図5Bに示す平面構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイ18の平面構成は、図5A及び図5Bに示す例に限定されない。図1〜図4と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
次に、メモリセル領域MCA、SGS領域SGSA、及び選択ゲート線SGSに対応する階段コンタクト領域SCSAにおけるメモリセルアレイ18の平面構成の一例を説明する。図5A及び図5Bは、メモリセルアレイ18のメモリセル領域及びSGS領域を示した平面図の一例である。なお、図5A及び図5Bに示す平面構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイ18の平面構成は、図5A及び図5Bに示す例に限定されない。図1〜図4と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
メモリセルアレイ18のメモリセル領域及びSGS領域は、例えば、図5Aに示すように、4つ半導体層31がSGS領域SGSAの近傍においてそれぞれ独立に接続され、SGS領域において、半導体層31を貫通する導電層45が設けられてもよく、図5Bに示すように、2つの半導体層31がSGS領域SGSAの近傍において共通に接続され、SGS領域において、半導体層31を貫通する導電層45が設けられてもよい。メモリセルアレイ18のメモリセル領域及びSGS領域において、2つの半導体層31がSGS領域SGSAの近傍において共通に接続されることで、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の面積が縮小される。導電層45は、ソース線コンタクトプラグCSLとして機能する。図3と同様に、図5A及び図5Bの例では、半導体層31は、導電層45との接続領域において、円形の形状を有している。なお、導電層45は、導電層37(ビット線のコンタクトプラグCBL)と同じ導電材料により構成されてもよい。
SGS領域SGSAにおいて、絶縁層38と同様に、半導体層31の側面を囲むように、絶縁層46が設けられている。絶縁層46は、選択トランジスタST2のゲート絶縁膜として機能する。なお、絶縁層46は、絶縁層38と同じ絶縁材料により構成されてもよい。
絶縁層46は、半導体層31と接触している側面と対向する側面が導電層47と接触している。導電層47は、選択ゲート線SGSとして機能する。より具体的には、導電層47は、Y方向に延伸する第1部分と、SGS領域において、一方の側面が絶縁層46に接触し、端部が導電層47の第1部分に接触する複数の第2部分とを含む。なお、導電層47は、導電層39(選択ゲート線SGD1〜SGDk)と同じ導電材料により構成されてもよい。
SGS領域において、メモリセル領域から導電層45までの半導体層31、絶縁層46、及び導電層47の第2部分を含む領域が、選択トランジスタST2として機能する。より具体的には、導電層47の第2部分が選択トランジスタST2のゲート電極として機能し、絶縁層46が選択トランジスタST2のゲート絶縁膜として機能し、半導体層31に選択トランジスタST2のチャネルが形成される。
階段コンタクト領域において、導電層47の第1部分を貫通する導電層49及び絶縁層44が設けられている。導電層49は、コンタクトプラグCSGSとして機能する。導電層49は、Z方向に積層されている導電層47の第1部分のいずれか1つに電気的に接続される。選択ゲート線SGDに対応する階段コンタクト領域と同様に、導電層49を囲むように絶縁層41〜43が設けられている。なお、導電層49は、導電層40(コンタクトプラグCSGD)と同じ導電材料により構成されてもよい。
<6.センスアンプユニットの回路構成>
次に、センスアンプユニットSAUの回路構成の一例を説明する。図6は、センスアンプユニットSAUの回路構成の一例である。なお、図6に示すセンスアンプユニットSAUの回路構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のセンスアンプユニットSAUの回路構成は、図6に示す例に限定されない。図1〜図5と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
次に、センスアンプユニットSAUの回路構成の一例を説明する。図6は、センスアンプユニットSAUの回路構成の一例である。なお、図6に示すセンスアンプユニットSAUの回路構成は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のセンスアンプユニットSAUの回路構成は、図6に示す例に限定されない。図1〜図5と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
センスアンプモジュール20は、ビット線BL1〜BLm(mは2以上の自然数)にそれぞれ関連付けられた複数のセンスアンプユニットSAUを含む。図6には、1つのセンスアンプユニットSAUの回路構成が抽出して示されている。
センスアンプユニットSAUは、例えば、対応するビット線BLに読み出されたデータを一時的に保持することが可能である。また、センスアンプユニットSAUは、一時的に保存したデータを用いて、論理演算をすることが可能である。詳細は後述するが、不揮発性半導体記憶装置1は、センスアンプモジュール20(センスアンプユニットSAU)を用いて、本実施形態に係る読み出し動作を実行可能である。
図6に示すように、センスアンプユニットSAUは、センスアンプ部SA、並びにラッチ回路SDL、ADL、BDL、CDL、及びXDLを含んでいる。センスアンプ部SA、並びにラッチ回路SDL、ADL、BDL、CDL、及びXDLは、互いにデータを送受信可能なようにバスLBUSによって接続される。
センスアンプ部SAは、例えば読み出し動作において、対応するビット線BLに読み出されたデータをセンスして、読み出したデータが”0“であるか”1”であるかを判定する。センスアンプ部SAは、例えばpチャネルMOSトランジスタ120、nチャネルMOSトランジスタ121〜128、及びキャパシタ129を含んでいる。
トランジスタ120の一端は電源線に接続され、トランジスタ120のゲートはラッチ回路SDL内のノードINVに接続される。トランジスタ121の一端はトランジスタ120の他端に接続され、トランジスタ121の他端はノードCOMに接続され、トランジスタ121のゲートには制御信号BLXが入力される。トランジスタ122の一端はノードCOMに接続され、トランジスタ122のゲートには制御信号BLCが入力される。トランジスタ123は、高耐圧のMOSトランジスタであり、トランジスタ123の一端はトランジスタ122の他端に接続され、トランジスタ123の他端は対応するビット線BLに接続され、トランジスタ123のゲートには制御信号BLSが入力される。
トランジスタ124の一端はノードCOMに接続され、トランジスタ124の他端はノードSRCに接続され、トランジスタ124のゲートはノードINVに接続される。トランジスタ125の一端はトランジスタ120の他端に接続され、トランジスタ125の他端はノードSENに接続され、トランジスタ125のゲートには制御信号HLLが入力される。トランジスタ126の一端はノードSENに接続され、トランジスタ126の他端はノードCOMに接続され、トランジスタ126のゲートには制御信号XXLが入力される。
トランジスタ127の一端は接地され、トランジスタ127のゲートはノードSENに接続されている。トランジスタ128の一端はトランジスタ127の他端に接続され、トランジスタ128の他端はバスLBUSに接続され、トランジスタ128のゲートには制御信号STBが入力される。キャパシタ129の一端はノードSENに接続され、キャパシタ129の他端にはクロックCLKが入力される。
以上で説明した制御信号BLX、BLC、BLS、HLL、XXL、及びSTBは、例えばシーケンサ15によって生成される。また、トランジスタ120の一端に接続された電源線には、例えば不揮発性半導体記憶装置1の内部電源電圧である電圧VDDが印加され、ノードSRCには、例えば不揮発性半導体記憶装置1の接地電圧である電圧VSSが印加される。
ラッチ回路SDL、ADL、BDL、CDL、及びXDLは、読み出しデータを一時的に保持する。ラッチ回路XDLは、例えば、データレジスタ21に接続され、センスアンプユニットSAUと入出力回路10との間のデータの入出力に使用される。
ラッチ回路SDLは、例えばインバータ130及び131、並びにnチャネルMOSトランジスタ132及び133を含んでいる。インバータ130の入力ノードはノードLATに接続され、インバータ130の出力ノードはノードINVに接続される。インバータ131の入力ノードはノードINVに接続され、インバータ131の出力ノードはノードLATに接続される。トランジスタ132の一端はノードINVに接続され、トランジスタ132の他端はバスLBUSに接続され、トランジスタ132のゲートには制御信号STIが入力される。トランジスタ133の一端はノードLATに接続され、トランジスタ133の他端はバスLBUSに接続され、トランジスタ133のゲートには制御信号STLが入力される。例えば、ノードLATにおいて保持されるデータがラッチ回路SDLに保持されるデータに相当し、ノードINVにおいて保持されるデータはノードLATに保持されるデータの反転データに相当する。ラッチ回路ADL、BDL、CDL、及びXDLの回路構成は、例えばラッチ回路SDLの回路構成と同様のため、説明を省略する。
以上で説明したセンスアンプモジュール20において、各センスアンプユニットSAUがビット線BLに読み出されたデータを判定するタイミングは、制御信号STBがアサートされたタイミングに基づいている。本明細書等において「シーケンサ15が制御信号STBをアサートする」とは、シーケンサ15が制御信号STBを”L”レベルから”H”レベルに変化させることに対応している。
なお、本実施形態に係るセンスアンプモジュール20の構成は、これに限定されない。例えば、センスアンプユニットSAUにおいて、ゲートに制御信号STBが入力されるトランジスタ128は、pチャネルMOSトランジスタで構成されてもよい。この場合、「シーケンサ15が制御信号STBをアサートする」とは、シーケンサ15が制御信号STBを”H”レベルから”L”レベルに変化させることに対応する。
また、センスアンプユニットSAUが備えるラッチ回路の個数は、任意の個数に設計することが可能である。この場合にラッチ回路の個数は、例えば1つのメモリセルトランジスタMCが保持するデータのビット数に基づいて設計される。また、1つのセンスアンプユニットSAUには、セレクタを介して複数のビット線BLが接続されてもよい。
<7.メモリセルトランジスタの閾値分布>
次に、メモリセルトランジスタMCの閾値分布の一例を説明する。図7は、メモリセルトランジスタMCの閾値分布の一例を示す閾値分布図である。なお、図7に示すメモリセルトランジスタMCの閾値分布は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルトランジスタMCの閾値分布は、図7に示す例に限定されない。図1〜図6と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
次に、メモリセルトランジスタMCの閾値分布の一例を説明する。図7は、メモリセルトランジスタMCの閾値分布の一例を示す閾値分布図である。なお、図7に示すメモリセルトランジスタMCの閾値分布は一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルトランジスタMCの閾値分布は、図7に示す例に限定されない。図1〜図6と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1は、メモリセルトランジスタMCの書き込み方式として、例えば1つのメモリセルトランジスタMCに3ビットデータを記憶させるTLC(Triple−LevelCell)方式を使用する。
図3は、TLC方式における、メモリセルトランジスタMCの閾値分布、データの割り付け、読み出し電圧、及びベリファイ電圧の一例をそれぞれ示している。図3に示す閾値分布の縦軸はメモリセルトランジスタMCの個数に対応し、横軸はメモリセルトランジスタMCの閾値電圧Vthに対応している。
TLC方式において複数のメモリセルトランジスタMCは、図3に示すように、8つの閾値分布を形成する。この8個の閾値分布(書き込みレベル)のことを、閾値電圧の低い方から順に”ER”レベル、”A”レベル、”B”レベル、”C”レベル、”D”レベル、”E”レベル、”F”レベル、”G”レベルと称する。”ER”レベル、”A”レベル、”B”レベル、”C”レベル、”D”レベル、”E”レベル、”F”レベル、及び”G”レベルには、例えば以下に示すような、それぞれ異なる3ビットデータが割り当てられる。
“ER”レベル:”111”(”下位ビット/中位ビット/上位ビット”)データ
“A”レベル:”011”データ
“B”レベル:”001”データ
“C”レベル:”000”データ
“D”レベル:”010”データ
“E”レベル:”110”データ
“F”レベル:”100”データ
“G”レベル:”101”データ
“A”レベル:”011”データ
“B”レベル:”001”データ
“C”レベル:”000”データ
“D”レベル:”010”データ
“E”レベル:”110”データ
“F”レベル:”100”データ
“G”レベル:”101”データ
隣り合う閾値分布の間には、それぞれ書き込み動作で使用されるベリファイ電圧が設定される。具体的には、”A”レベル、”B”レベル、”C”レベル、”D”レベル、”E”レベル、”F”レベル、及び”G”レベルにそれぞれ対応して、ベリファイ電圧AV、BV、CV、DV、EV、FV、及びGVが設定される。
例えば、ベリファイ電圧AVは、”ER”レベルにおける最大の閾値電圧と”A”レベルにおける最小の閾値電圧との間に設定される。メモリセルトランジスタMCにベリファイ電圧AVが印加されると、閾値電圧が”ER”レベルに含まれるメモリセルトランジスタMCがオン状態になり、閾値電圧が”A”レベル以上の閾値分布に含まれるメモリセルトランジスタMCがオフ状態になる。
また、例えば、その他のベリファイ電圧BV、CV、DV、EV、FV、及びGVもベリファイ電圧AVと同様に設定される。ベリファイ電圧BVは、”A”レベルと”B”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧CVは、”B”レベルと”C”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧DVは、”C”レベルと”D”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧EVは、”D”レベルと”E”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧FVは、”E”レベルと”F”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧GVは、”F”レベルと”G”レベルとの間に設定される。
例えば、ベリファイ電圧AVは0.8Vに、ベリファイ電圧BVは1.6Vに、ベリファイ電圧CVは2.4Vに、ベリファイ電圧DVは3.1Vに、ベリファイ電圧EVは3.8Vに、ベリファイ電圧FVは4.6Vに、ベリファイ電圧GVは5.6Vに、それぞれ設定してもよい。しかし、ベリファイ電圧AV、BV、CV、DV、EV、FV、及びGVは、ここで示された例に限定されない。ベリファイ電圧AV、BV、CV、DV、EV、FV、及びGVは、例えば、0V〜7.0Vの範囲で、適宜、段階的に設定してもよい。
また、隣り合う閾値分布の間には、それぞれの読み出し動作で使用される読み出し電圧が設定されてもよい。例えば、メモリセルトランジスタMCの閾値電圧が”ER”レベルに含まれるのか、”A”レベル以上に含まれるのかを判定する読み出し電圧ARは、”ER”レベルにおける最大の閾値電圧と”A”レベルにおける最小の閾値電圧との間に設定される。
その他の読み出し電圧BR、CR、DR、ER、FR、及びGRも読み出し電圧ARと同様に設定されてもよい。例えば、読み出し電圧BRは、”A”レベルと”B”レベルとの間に設定され、読み出し電圧CRは、”B”レベルと”C”レベルとの間に設定され、読み出し電圧DRは、”C”レベルと”D”レベルとの間に設定され、読み出し電圧ERは、”D”レベルと”E”レベルとの間に設定され、読み出し電圧FRは、”E”レベルと”F”レベルとの間に設定され、読み出し電圧GRは、”F”レベルと”G”レベルとの間に設定される。
そして、最も高い閾値分布(例えば”G”レベル)の最大の閾値電圧よりも高い電圧に、読み出しパス電圧VREADが設定される。読み出しパス電圧VREADがゲートに印加されたメモリセルトランジスタMCは、記憶するデータに依らずにオン状態になる。
なお、ベリファイ電圧AV、BV、CV、DV、EV、FV、及びGVは、例えば読み出し電圧AR、BR、CR、DR、ER、FR、及びGRよりもそれぞれ高い電圧に設定される。つまり、ベリファイ電圧AV、BV、CV、DV、EV、FV、及びGVは、それぞれ”A”レベル、”B”レベル、”C”レベル、”D”レベル、”E”レベル、”F”レベル、及び”G”レベルの閾値分布の下裾近傍に設定される。
例えば、以上で説明したデータの割り付けが適用された場合、読み出し動作において下位ビットの1ページデータ(下位ページデータ)は、読み出し電圧AR及びERを用いた読み出し結果によって確定する。中位ビットの1ページデータ(中位ページデータ)は、読み出し電圧BR、DR、及びFRを用いた読み出し結果によって確定する。上位ビットの1ページデータ(上位ページデータ)は、読み出し電圧CR及びGRを用いた読み出し結果によって確定する。このように、下位ページデータ、中位ページデータ、及び上位ページデータがそれぞれ、2回、3回、及び2回の読み出し動作によって確定するため、このデータの割り付けは”2−3−2コード”と称される。
なお、以上で説明した1つのメモリセルトランジスタMCに記憶するデータのビット数と、メモリセルトランジスタMCの閾値分布に対するデータの割り当てとは一例であり、ここで示された例に限定されない。例えば、2ビット又は4ビット以上のデータが1つのメモリセルトランジスタMCに記憶されてもよい。また、各読み出し電圧及び読み出しパス電圧は、各方式で同じ電圧値に設定されてもよいし、異なる電圧値に設定されてもよい。
<8.書き込み動作及び読み出し動作の概要>
図2に示したメモリセルアレイの動作方法について説明する。半導体層31(ストリングユニットSU)の層数をkとすると、メモリトレンチMTで分離された領域(メモリ構成MR1〜MR4の各々)にはZ方向に積層されたk個のメモリグループMGが含まれる。
図2に示したメモリセルアレイの動作方法について説明する。半導体層31(ストリングユニットSU)の層数をkとすると、メモリトレンチMTで分離された領域(メモリ構成MR1〜MR4の各々)にはZ方向に積層されたk個のメモリグループMGが含まれる。
具体例として、半導体層31(ストリングユニットSU)の層数k=12である場合を例にとって説明する。この場合、12層のメモリグループMG(メモリストリングペア)が積層される。また、12層のメメモリグループMG(メモリストリングペア)にそれぞれ対応する、12本の選択ゲート線SGDが設けられる。
各ストリングユニットSUは、同時に動作する1つのブロックBLKを構成する。書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作は、ブロックBLK単位で実行される。
例えば、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1は、書き込み動作においてプログラムループを繰り返し実行する。プログラムループは、プログラム動作及びベリファイ動作を含む。プログラム動作は、選択されたメモリセルトランジスタMCにおいて電子を電荷蓄積層に注入することにより、当該選択されたメモリセルトランジスタMCの閾値電圧を上昇させる動作のことである。又は、プログラム動作は、電荷蓄積層への電子の注入を禁止することにより、選択されたメモリセルトランジスタMCの閾値電圧を維持させる動作のことである。ベリファイ動作は、プログラム動作に続いて、ベリファイ電圧を用いて読み出しを行う動作により、選択されたメモリセルトランジスタMCの閾値電圧がターゲットレベルまで達したか否かを確認する動作である。閾値電圧がターゲットレベルまで達した選択されたメモリセルトランジスタMCは、その後、書き込み禁止とされる。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1において、以上のように説明されたプログラム動作とベリファイ動作とを含むプログラムループを繰り返し実行することにより、選択されたメモリセルトランジスタMCの閾値電圧がターゲットレベルまで上昇される。
電荷蓄積層に蓄積された電子は、不安定な状態で蓄積されていることがある。このため、上述されたプログラム動作が終了した時点から、メモリセルトランジスタMCの電荷蓄積層に蓄積された電子は時間の経過とともに電荷蓄積層から抜けることがある。電子が電荷蓄積層から抜けると、メモリセルトランジスタMCの閾値電圧は下がる。このため、書き込み動作の完了後に実行される読み出し動作では、時間の経過とともに起こり得るこのようなメモリセルトランジスタの閾値電圧の低下に対処するために、ベリファイ電圧より低い読み出し電圧を用いて読み出し動作を行う。なお、読み出し動作はベリファイ動作を含んでもよい。また、本明細書等において、不揮発性半導体記憶装置1のそれぞれの動作は、それぞれの動作方法に含まれる。より具体的には、不揮発性半導体記憶装置1の書き込み動作は書き込み動作方法に含まれ、不揮発性半導体記憶装置1の読み出し動作は読み出し動作方法に含まれ、不揮発性半導体記憶装置1の消去動作は消去動作方法に含まれ、不揮発性半導体記憶装置1のベリファイ動作はベリファイ動作方法に含まれる。
<9.読み出し動作の一例>
<9−1.本実施形態と従来例の比較>
図8は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1における読み出し動作で利用される、種々の回路構成要素に印加される電圧の時間変化の一例を示すタイミングチャートである。なお、図8に図示されるタイミングチャートは、種々の回路構成要素に印加される電圧を示すための概略的なタイミングチャートに過ぎず、例えばワード線に供給される電圧、選択ゲート線SGD及びSGSの電位の変化等を、必ずしも正確に図示したものではない。また、図8に示すタイミングチャートはあくまでも読み出し動作の一例を示すタイミングチャートの一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のタイミングチャートは、図8に示す例に限定されない。図1〜図7と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
<9−1.本実施形態と従来例の比較>
図8は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1における読み出し動作で利用される、種々の回路構成要素に印加される電圧の時間変化の一例を示すタイミングチャートである。なお、図8に図示されるタイミングチャートは、種々の回路構成要素に印加される電圧を示すための概略的なタイミングチャートに過ぎず、例えばワード線に供給される電圧、選択ゲート線SGD及びSGSの電位の変化等を、必ずしも正確に図示したものではない。また、図8に示すタイミングチャートはあくまでも読み出し動作の一例を示すタイミングチャートの一例であって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のタイミングチャートは、図8に示す例に限定されない。図1〜図7と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
以下の説明では、各メモリストリングMSaまたはMSbにおいて選択されるメモリセルトランジスタMCに接続されるワード線を選択ワード線WL_selと称し、それ以外のメモリセルトランジスタMCに接続されるワード線を非選択ワード線WL_uselと称する。選択ワード線WL_sel及び非選択ワード線WL_uselは、全ての半導体層に共通(全層共通)に供給されるものとする。また、n層目の半導体層31とn+1層目の半導体層31に着目し、半導体層はチャネル層(channel)と呼ぶものとする。ここで、n層目の選択ゲート線SGD及びSGSは、選択ゲート線SGDk及びSGSkであり、n+1層目の選択ゲート線SGD及びSGSは、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1である。また、選択ゲート線SGD及びSGSには、図8に示された電圧が供給されるが、選択ゲート線SGD及びSGSのいずれか一方の選択ゲート線に、図8に示された電圧が供給されてもよい。また、ソース線SLは、ソース線CELSRCと言い換えて説明される。なお、選択されるメモリセルトランジスタMCがメモリストリングMSa及びMSbのうち一方(例えばMSa)に属する場合、当該メモリストリングと並列な電流経路ができないように、メモリストリングMSa及びMSbのうち他方(例えばMSb)に属するメモリセルトランジスタMCに接続されるワード線には、例えば、接地電圧VSSが印加される。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1における読み出し動作では、シーケンサ15がn層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに対する読み出しを実行する際に、n+1層目に含まれる選択トランジスタ(第2ドレイン側選択トランジスタ)ST1−k−1と選択トランジスタ(第2ソース側選択トランジスタ)ST2−k−1をオン(on)させるとともに、選択トランジスタST1−kと選択トランジスタST2−kをオフ(off)させた状態で選択ワード線WL−selに3つの互いに異なる読み出し電圧(読み出し電圧BR、読み出し電圧DR及び読み出し電圧FR)を供給する第1の動作を実行し、選択ワード線WL−selによって選択されたn+1層目のメモリセルトランジスタMCに記憶されたデータを読み出す。
さらに、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1における読み出し動作では、第1の動作の後に、少なくともn層目に含まれる選択トランジスタ(第1ドレイン側選択トランジスタ)ST1−kと選択トランジスタ(第1ソース側選択トランジスタ)ST2−kをオン(on)させた状態で選択ワード線WL−selに2つの互いに異なる読み出し電圧(読み出し電圧AR、及び読み出し電圧ER)を供給する第2の動作を実行し、選択ワード線WL−selによって選択されたn層目のメモリセルトランジスタMCに記憶されたデータを読み出す。ここで、第2の動作は、x(xは2以上の自然数)回繰り返される。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1において、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCのデータ(閾値電圧)は、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに対する複数回の読み出しによって取得された読み出し電圧と、n+1層目のメモリセルトランジスタMCから読み出した複数のデータ(読み出し電圧、閾値電圧)を用いて決定される。ここで、例えば、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに対する複数回の読み出しによって取得された読み出し電圧(閾値電圧)と、n+1層目のメモリセルトランジスタMCから読み出した複数のデータ(読み出し電圧、閾値電圧)は、センスアンプユニットSAUに含まれるラッチ回路SDL、ADL、BDL及びCDLなどに一時的に保存されている。例えば、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCのデータ(閾値電圧)は、ラッチ回路SDL、ADL、BDL及びCDLなどに保存されたn層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに対する複数回の読み出しによって取得された読み出し電圧(閾値電圧)と、n+1層目のメモリセルトランジスタMCから読み出した複数のデータ(読み出し電圧、閾値電圧)を用いて、センスアンプユニットSAU内で論理演算をすることで算出される。以上で説明したように、不揮発性半導体記憶装置1は、センスアンプモジュール20(センスアンプユニットSAU)を用いて、シーケンサ15によって、本実施形態に係る読み出し動作を実行可能である。
本明細書等では、読み出し動作に含まれる第1の動作において選択ワード線WL−selに供給される電圧は、第1の電圧と呼ばれることもある。本実施形態において、第1の電圧は、3つの互いに異なる読み出し電圧を含むが、第1の電圧は図8において示された例に限定されない。例えば、第1の電圧は、2つの互いに異なる読み出し電圧であればよく、読み出し電圧AR及び読み出し電圧BRであってもよい。また、本明細書等では、読み出し動作に含まれる第2の動作において選択ワード線WL−selに供給される電圧は、第2の電圧と呼ばれることもある。本実施形態において、第2の電圧は、2つの互いに異なる読み出し電圧を含むが、第2の電圧は図8において示された例に限定されない。例えば、第2の電圧は、図7に示される読み出しデータの各レベルを区別可能な電圧であればよく、読み出し電圧CR及び読み出し電圧ERであってもよい。
ここで、比較例の読み出し動作について説明する。メモリストリングが水平方向に延伸する三次元NAND型フラッシュメモリでは、例えば、図2又は図4に示すように、n層目のチャネル層(半導体層31)と、n+1層目のチャネル層(半導体層31)の間には絶縁層51が設けられているだけである。したがって、例えば、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0のFGとn+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0のFGの間、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0のFGとn+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0のチャネルの間、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0のチャネルとn+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0のチャネルの間に容量性カップリングが存在する。その結果、メモリストリングが水平方向に延伸する三次元NAND型フラッシュメモリでは、n層目のチャネル層のメモリセルトランジスタと、n+1層目のチャネル層のメモリセルトランジスタとの干渉が大きい。すなわち、Z方向に隣接するメモリセルトランジスタ間の干渉が大きい。
例えば、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0にデータを書き込んだ(電子を注入した)後に、n+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0にデータを書き込む(電子を注入する)と、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0とn+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0とが、容量性カップリングを介して、干渉する。その結果、n+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0にデータを書き込んだ後にn層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0に書き込まれたデータを読み出すと、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCa0の実効的な閾値が変化し、誤読み出しが発生する可能性がある。
一方、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1における読み出し動作では、n層目のチャネル層に含まれる選択ワード線WL−selに接続されたメモリセルトランジスタMCに対する読み出しを実行する際に、はじめに、同じ選択ワード線WL−selに接続されたn+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに記憶されたデータを読み出す。このとき、選択ワード線WL−selには、複数の読み出し電圧を供給する。その結果、複数の読み出し電圧のそれぞれに対応した、n+1層目のメモリセルトランジスタMCに記憶されたデータを読み出すことができる。また、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1における読み出し動作では、n+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに記憶されたデータを読み出した後に、n+1層目のメモリセルトランジスタMCから読み出した複数の読み出し電圧を用いて、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに対する読み出しを複数回実行する。本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1において、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCのデータは、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに対する複数回の読み出しによって取得された読み出し電圧と、n+1層目のメモリセルトランジスタMCから読み出した複数のデータ(電圧)を用いて決定することができる。したがって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1における読み出し動作では、n+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタに読み出し電圧を与えて得られた結果に基づいて、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタの読み出し電圧を補正することができる。したがって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の読み出し動作を用いることで、隣接するメモリセルトランジスタ間の干渉を精度よく補正できるため、誤読み出しを抑制し、閾値分布の幅を緩和する(幅を広くする)ことが可能となる。また、閾値分布の幅を緩和することで、書き込み時間を短縮することが可能となる。
なお、第1の電圧及び第2の電圧は、読み出した複数のデータ(電圧)に基づき、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに対する読み出し電圧を決定可能な電圧であればよい。
<9−2.第1の動作の例>
図8に戻って説明を続ける。選択ワード線WL_sel、非選択ワード線WL_usel、選択ゲート線SGDk、選択ゲート線SGSk、選択ゲート線SGDk−1、選択ゲート線SGSk−1、及びソース線CELSRCに対する電圧の印加は、シーケンサ15(図1)によって、例えば、電圧発生回路17(図1)、カラムデコーダ22(図1)、ロウデコーダ19(図1)、センスアンプモジュール20(図1)を制御することで実行される。さらに、制御信号STBは、シーケンサ15によって制御される。
図8に戻って説明を続ける。選択ワード線WL_sel、非選択ワード線WL_usel、選択ゲート線SGDk、選択ゲート線SGSk、選択ゲート線SGDk−1、選択ゲート線SGSk−1、及びソース線CELSRCに対する電圧の印加は、シーケンサ15(図1)によって、例えば、電圧発生回路17(図1)、カラムデコーダ22(図1)、ロウデコーダ19(図1)、センスアンプモジュール20(図1)を制御することで実行される。さらに、制御信号STBは、シーケンサ15によって制御される。
読み出し動作の開始時には、選択ワード線WL_sel、非選択ワード線WL_usel、選択ゲート線SGDk及びSGSk、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1、ビット線BL、ソース線CELSRC、n層目のチャネル層、及びn+1層目のチャネル層に印加される電圧は、各々、電圧VSSである。また、制御信号STBの電圧はロー(Low、L)レベルである。ローレベルは電圧VSSであってもよい。
シーケンサ15によって第1の動作が実行される。第1の動作が実行される期間は、第1の動作期間である。第1の動作では、同じ選択ワード線WL−selに接続されたn+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに記憶されたデータの読み出しが、シーケンサ15によって実行される。例えば、第1の動作において、シーケンサ15は、n層目のチャネル層に含まれる選択トランジスタST1−kと選択トランジスタST1−kをオンさせた状態で選択ワード線WL−selに第1の電圧を供給せず、n層目のチャネル層に含まれる選択トランジスタST1−kと選択トランジスタST1−kをオフさせた状態で選択ワード線WL−selに第1の電圧を供給する。以下において、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の読み出し動作(第1の動作)の例を詳細に説明する。
第1の動作期間の時刻t00から時刻t01において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに電圧VSSが印加される。選択ゲート線SGDk及びSGSkに、電圧VGSが印加される。電圧VGSは、例えば、選択トランジスタST1−k−1及びST1−k、並びに選択トランジスタST2−k−1及びST2−kをオン(on)状態にする電圧である。このとき、選択ゲート線SGDk及びSGSkに印加される電圧VGSのパルスの幅は、選択トランジスタST1−kと選択トランジスタST2−kをオン状態にする程度に充分に長いパルスの幅である。制御信号STBに、ロー(Low、L)レベルが印加される。なお、第1の動作期間の時刻t00から時刻t04において、非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加され、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧VGSが印加され、n+1層目のチャネル層、及びn層目のチャネル層に電圧VSSが印加される。n+1層目のチャネル層及びn層目のチャネル層に電圧VSSが印加されることで、n+1層目のチャネル層及びn層目のチャネル層はブースト(boost)されない。ここで、ビット線BL及びソース線CELSRCは電圧VSSと同電位になる。
第1の動作期間の時刻t01から時刻t02において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに読み出し電圧BRが印加される。制御信号STBに、ローレベルからハイ(High、H)レベルが印加される。制御信号STBがローレベルからハイレベルになると、制御信号STBがアサートされる。これにより、任意の読み出し電圧BRに基づくn+1層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCを読み出した読み出しデータ(電圧)が、センスアンプモジュール20中のラッチ回路(ラッチ回路ADL、BDL、CDL)に転送される。なお、第1の動作期間の時刻t02から時刻t04において、選択ゲート線SGDk及びSGSkに、電圧VGSから電圧VSSが印加される。このとき、選択トランジスタST1−kと選択トランジスタST2−kはオフ(off)状態になる。
第1の動作期間の時刻t02から時刻t03において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに読み出し電圧DRが印加される。制御信号STBに、ローレベルからハイレベルが印加される。制御信号STBがローレベルからハイレベルになると、制御信号STBがアサートされる。これにより、任意の読み出し電圧DRに基づくn+1層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCを読み出した読み出しデータ(電圧)が、センスアンプモジュール20中のラッチ回路(ラッチ回路ADL、BDL、CDL)に転送される。
第1の動作期間の時刻t03から時刻t04において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに読み出し電圧FRが印加される。制御信号STBに、ローレベルからハイレベルが印加される。制御信号STBがローレベルからハイレベルになると、制御信号STBがアサートされる。これにより、任意の読み出し電圧FRに基づくn+1層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCを読み出した読み出しデータ(電圧)が、センスアンプモジュール20中のラッチ回路(ラッチ回路ADL、BDL、CDL)に転送される。
第1の動作期間の時刻t04から時刻t10において、選択ワード線WL_sel、非選択ワード線WL_usel、選択ゲート線SGDk及びSGSk、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1、ビット線BL、ソース線CELSRC、n層目のチャネル層、及びn+1層目のチャネル層に、各々、電圧VSSが印加される。また、制御信号STBの電圧に、ハイレベルからローレベルが印加される。制御信号STBがハイレベルからローレベルになると、制御信号STBがデアサートされる。
第1の動作において、シーケンサ15は、選択ワード線WL−selに3つの互いに異なる読み出し電圧(読み出し電圧BR、DR、及びFR)を供給する例を示すが、シーケンサ15が選択ワード線WL−selに供給する電圧は、図8に示された例に限定されない。シーケンサ15が選択ワード線WL−selに供給する電圧は、例えば、読み出し電圧CR、DR及びFRでもよく、2つの互いに異なる読み出し電圧CR及びFRでもよく、2つの互いに異なる読み出し電圧BR及びERでもよい。シーケンサ15が、より多くの読み出し電圧を選択ワード線WL−selに供給することで、隣接するメモリセルトランジスタ間の干渉を精度よく補正できるため、n層目のチャネル層に含まれる選択されたメモリセルトランジスタMCの閾値の補正精度は向上する。なお、本明細書等において、電圧を印加することは、電圧を供給することと言い換えてもよい。
<9−3.第2の動作の例>
本実施形態における不揮発性半導体記憶装置1の読み出しにおいて、第2の動作がx回繰り返し実行される。ここでは、第2の動作が3回(x=3)繰り返し実行される場合を例に説明する。
本実施形態における不揮発性半導体記憶装置1の読み出しにおいて、第2の動作がx回繰り返し実行される。ここでは、第2の動作が3回(x=3)繰り返し実行される場合を例に説明する。
第1の動作と同様に、シーケンサ15によって第2の動作が実行される。第2の動作では、同じ選択ワード線WL−selに接続されたn層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCに記憶されたデータの読み出しが、シーケンサ15によって実行される。
例えば、第2の動作において、シーケンサ15は、n層目に含まれる選択トランジスタST1−kと選択トランジスタST2−kをオン(on)させた状態で、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧を供給し、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧VGSを供給した後、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1をオフ状態にする。また、例えば、1回目の第2の動作において選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧VGSを供給する際のパルス幅は、2回目の第2の動作において選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧VGSを供給する際のパルス幅と異なる。1回目の第2の動作においては、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に供給される電圧は電圧VGSHまで上昇し、2回目の第2の動作においては、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に供給される電圧は電圧VGSMまで上昇する。電圧VGSHは、電圧VGSMと異なる。より具体的には、1回目の第2の動作において電圧VGSを供給する際のパルス幅は、2回目の第2の動作において電圧VGSを供給する際のパルス幅よりも長い。また、電圧VGSHは、電圧VGSMよりも大きい。本明細書等において、電圧VGSは、第3の電圧とも呼ばれる。
また、例えば、2回目の第2の動作において選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧VGSを供給する際のパルス幅は、3回目の第2の動作において選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧VGSを供給する際のパルス幅と異なる。2回目の第2の動作においては、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に供給される電圧は電圧VGSMまで上昇し、3回目の第2の動作においては、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1に供給される電圧は電圧VGSLまで上昇する。電圧VGSMは、電圧VGSLと異なる。より具体的には、2回目の第2の動作において電圧VGSを供給する際のパルス幅は、3回目の第2の動作において電圧VGSを供給する際のパルス幅よりも長い。また、電圧VGSMは、電圧VGSLよりも大きい。
さらに、第2の動作において、シーケンサ15が、選択トランジスタST1−k−1と選択トランジスタST2−k−1をオフ状態にする電圧を供給すると、n+1層目のチャネル層の電圧はn+1層目のチャネル層をブーストする電圧になり、n層目のチャネル層の電圧はn層目のチャネル層をブーストしない電圧になる。より具体的には、1回目の第2の動作において、n+1層目のチャネル層の電圧はn+1層目のチャネル層をブーストする電圧VBSTLになるとともに、n層目のチャネル層の電圧はn層目のチャネル層をブーストしない電圧になり、2回目の第2の動作において、n+1層目のチャネル層の電圧はn+1層目のチャネル層をブーストする電圧VBSTMになるとともに、n層目のチャネル層の電圧はn層目のチャネル層をブーストしない電圧になる。ここで、ブースト電圧VBSTLは、ブースト電圧VBSTMと異なる電圧である。より具体的には、ブースト電圧VBSTLは、ブースト電圧VBSTMよりも小さい電圧である。本明細書等において、ブースト電圧VBSTLは、第1のブースト電圧とも呼ばれ、ブースト電圧VBSTMは、第2のブースト電圧とも呼ばれる。
また、3回目の第2の動作において、n+1層目のチャネル層の電圧はn+1層目のチャネル層をブーストする電圧VBSTHを供給になるとともに、n層目のチャネル層の電圧はn層目のチャネル層をブーストしない電圧になる。ここで、ブースト電圧VBSTHは、ブースト電圧VBSTL及びブースト電圧VBSTMと異なる電圧である。より具体的には、ブースト電圧VBSTHは、ブースト電圧VBSTL及びブースト電圧VBSTMよりも大きい電圧である。本明細書等において、ブースト電圧VBSTMは、第1のブースト電圧とも呼ばれ、ブースト電圧VBSTHは、第2のブースト電圧とも呼ばれ、ブースト電圧VBSTLは、第3のブースト電圧とも呼ばれることがある。
以下において、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の読み出し動作(第2の動作)の例を詳細に説明する。はじめに、1回目の第2の動作について説明する。1回目の第2の動作期間の時刻t10から時刻t11において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに電圧VSSが印加される。非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加される。電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VGSHまで上昇する。電圧VGSHは、例えば、電圧VGSよりも小さく、選択トランジスタST1−k−1及びST2−k−1をオン(on)状態にする電圧である。選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧VGSパルスの幅は、選択ゲート線SGDk及びSGSkに印加される電圧VGSのパルスの幅よりも短い。また、n+1層目及びn層目のチャネル層に電圧VSSが印加される。n+1層目及びn層目のチャネル層に電圧VSSが印加されることで、n+1層目及びn層目のチャネル層はブースト(boost)されない。さらに、選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSが印加される。電圧VGSは、選択トランジスタST1−k及びST2−kをオン(on)状態にする電圧である。制御信号STBにローレベルが印加される。
1回目の第2の動作期間の時刻t11から時刻t12において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに電圧VSSが印加される。非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加される。電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VGSHから電圧VSSに変化する。n+1層目のチャネル層の電圧はブースト電圧VBSTLになる。n+1層目のチャネル層の電圧が電圧VBSTLになることで、n+1層目のチャネル層はブーストされる。選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSが印加され、選択トランジスタST1−k及びST2−kはオン(on)状態になっている。n層目のチャネル層に電圧VSSが印加され、n層目のチャネル層はブーストされていない。制御信号STBにローレベルが印加される。
本明細書等において、ブースト電圧とは、ワード線WLまたは非選択ワード線WL_uselとチャネルとのカップリングによって上昇した電位のことである。また、本明細書等において、選択ゲート線SGD及びSGSに印加される電圧が低下し始めてから非選択ワード線WL_uselに電圧が印加されるまでの期間は、ブースト期間と呼ばれる。選択ゲート線SGD及びSGSに印加される電圧が低下し始めてから非選択ワード線WL_uselに電圧が印加されるまでの期間は、選択ゲート線SGD及びSGSへの電圧供給を切ってから非選択ワード線WL_uselに電圧が上昇しきるまでの期間であり、n+1層目のチャネル層に電圧VBSTLが印加される期間であり、選択トランジスタST1−k−1及びST2−k−1をオン状態からオフ状態に遷移させる期間でもある。1回目の第2の動作期間においては、時刻t11から時刻t12が、ブースト期間である。
1回目の第2の動作期間の時刻t12から時刻t13において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに読み出し電圧ARが印加される。非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加される。選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧VSSが印加され、選択トランジスタST1−k−1及びST2−k−1をオフ状態になる。n+1層目のチャネル層の電圧はブースト電圧VBSTLになっているため、n+1層目のチャネル層はブーストされた状態を維持している。選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSが印加され、選択トランジスタST1−k及びST2−kはオン状態を維持している。n層目のチャネル層に電圧VSSが印加され、n層目のチャネル層はブーストされていない。制御信号STBに、ローレベルからハイレベルが印加され、制御信号STBがアサートされることで、任意の読み出し電圧ARに基づくn層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCを読み出した読み出しデータ(読み出し電圧、閾値電圧)が、センスアンプモジュール20中のラッチ回路(ラッチ回路ADL、BDL、CDL)に転送される。
1回目の第2の動作期間の時刻t13から時刻t14においては、選択ワード線WL_selに読み出し電圧ERが印加される。また、制御信号STBに、ローレベルからハイレベルが印加され、制御信号STBがアサートされることで、任意の読み出し電圧ERに基づくn層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCを読み出した読み出しデータ(読み出し電圧、閾値電圧)が、センスアンプモジュール20中のラッチ回路(ラッチ回路ADL、BDL、CDL)に転送される。1回目の第2の動作期間の時刻t13から時刻t14において、選択ワード線WL_selと制御信号STBを除く信号線等に印加される電圧等は、1回目の第2の動作期間の時刻t12から時刻t13において説明された電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。
1回目の第2の動作期間の時刻t14から時刻t20において、選択ワード線WL_sel、非選択ワード線WL_usel、選択ゲート線SGDk及びSGSk、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1、ビット線BL、ソース線CELSRC、n層目のチャネル層、及びn+1層目のチャネル層に、各々、電圧VSSが印加される。また、制御信号STBの電圧に、ハイレベルからローレベルが印加される。制御信号STBがハイレベルからローレベルになると、制御信号STBがデアサートされる。
従来の読み出し動作では、選択ゲート線SGDk−1には、選択トランジスタST1−k−1及びST2−k−1を充分にオン状態にするような電圧が印加されていた。また、n+1層目のチャネル層に電圧VSSが印加され、n+1層目のチャネル層はブーストされていなかった。一方、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の第2の動作では、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1にパルス状に電圧を印加し、選択トランジスタST1−k−1及びST2−k−1をオン状態からオフ状態に遷移し、n+1層目のチャネル層の電圧をブースト電圧にするとともに、選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSを印加し、選択トランジスタST1−k及びST2−kをオン状態にした状態でn層目のチャネル層をブーストしないため、n層目のチャネル層に含まれる選択されたメモリセルトランジスタMCをオンし易くしている。
次に、2回目の第2の動作について説明する。2回目の第2の動作期間の時刻t20から時刻t21において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに電圧VSSが印加される。非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加される。電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1の電圧は、電圧VGSMまで上昇する。電圧VGSMは、例えば、電圧VGS及びVGSHよりも小さく、選択トランジスタST1−k−1及びST2−k−1をオン(on)状態にする電圧である。2回目の第2の動作期間の時刻t20から時刻t21において選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧VGSのパルスの幅は、1回目の第2の動作期間の時刻t10から時刻t11において選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧VGSのパルスの幅及び選択ゲート線SGDk及びSGSkに印加される電圧VGSのパルスの幅よりも短い。また、n+1層目及びn層目のチャネル層に電圧VSSが印加され、n+1層目及びn層目のチャネル層はブーストされない。さらに、選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSが印加され、制御信号STBにローレベルが印加される。
2回目の第2の動作期間の時刻t21から時刻t22において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに電圧VSSが印加される。非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加される。電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VGSMから電圧VSSに変化する。電圧VGSMは、電圧VGSHよりも小さい。n+1層目のチャネル層の電圧はブースト電圧VBSTMになる。ブースト電圧VBSTMは、ブースト電圧VBSTLより大きい。n+1層目のチャネル層に電圧が電圧VBSTMになることで、n+1層目のチャネル層はブーストされる。2回目の第2の動作期間の時刻t21から時刻t22においても、1回目の第2の動作期間の時刻t20から時刻t21と同様に、選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSが印加され、選択トランジスタST1−k及びST2−kはオン状態になっており、n層目のチャネル層に電圧VSSが印加され、n層目のチャネル層はブーストされておらず、制御信号STBにローレベルが印加されている。2回目の第2の動作期間においては、時刻t21から時刻t22が、ブースト期間である。
2回目の第2の動作期間の時刻t22から時刻t24においては、n+1層目のチャネル層の電圧はブースト電圧VBSTMになっているため、n+1層目のチャネル層はブーストされた状態を維持している。また、2回目の第2の動作期間の時刻t22から時刻t23においては、制御信号STBに、ローレベルからハイレベルが印加され、制御信号STBがアサートされることで、任意の読み出し電圧ARに基づくn層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCを読み出した読み出しデータ(読み出し電圧、閾値電圧)が、センスアンプモジュール20中のラッチ回路(ラッチ回路ADL、BDL、CDL)に転送される。さらに、2回目の第2の動作期間の時刻t23から時刻t24においては、制御信号STBに、ローレベルからハイレベルが印加され、制御信号STBがアサートされることで、任意の読み出し電圧ERに基づくn層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCを読み出した読み出しデータ(読み出し電圧、閾値電圧)が、センスアンプモジュール20中のラッチ回路(ラッチ回路ADL、BDL、CDL)に転送される。2回目の第2の動作期間の時刻t22から時刻t30においては、n+1層目のチャネル層と制御信号STBを除く信号線等に印加される電圧等は、1回目の第2の動作期間の時刻t12から時刻t20において説明された電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。
2回目の第2の動作期間においては、1回目の第2の動作期間と比較して、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧が印加される時間が短い。その結果、2回目の第2の動作期間においては、1回目の第2の動作期間と比較してブースト期間を長くすることができるため、1回目の第2の動作期間と比較してブースト電圧を大きくすることができる。したがって、n層目のチャネル層に含まれる選択されたメモリセルトランジスタMCを、よりオンし易くしている。
続いて、3回目の第2の動作について説明する。3回目の第2の動作期間の時刻t30から時刻t31において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに電圧VSSが印加される。非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加される。電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VGSLまで上昇する。電圧VGSLは、例えば、電圧VGSMよりも小さく、選択トランジスタST1−k−1及びST2−k−1をオン(on)状態にする電圧である。選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧VGSのパルスの幅は、2回目の第2の動作期間の時刻t20から時刻t21において選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧VGSのパルスの幅、及び選択ゲート線SGDk及びSGSkに印加される電圧VGSのパルスの幅よりも短い。また、n+1層目及びn層目のチャネル層に電圧VSSが印加され、n+1層目及びn層目のチャネル層はブーストされない。さらに、選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSが印加され、制御信号STBにローレベルが印加される。
3回目の第2の動作期間の時刻t31から時刻t32において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに電圧VSSが印加される。非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加される。電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VGSLから電圧VSSに変化する。n+1層目のチャネル層の電圧は、ブースト電圧VBSTHになる。ブースト電圧VBSTHは、ブースト電圧VBSTMより大きい。n+1層目のチャネル層の電圧が電圧VBSTHになることで、n+1層目のチャネル層はブーストされる。3回目の第2の動作期間の時刻t31から時刻t32においても、1回目の第2の動作期間の時刻t20から時刻t21と同様に、選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSが印加され、選択トランジスタST1−k及びST2−kはオン状態になっており、n層目のチャネル層に電圧VSSが印加され、n層目のチャネル層はブーストされておらず、制御信号STBにローレベルが印加されている。3回目の第2の動作期間においては、時刻t31から時刻t32が、ブースト期間である。
3回目の第2の動作期間の時刻t32から時刻t34においては、n+1層目のチャネル層の電圧がブースト電圧VBSTHになっているため、n+1層目のチャネル層はブーストされた状態を維持している。また、3回目の第2の動作期間の時刻t32から時刻t33においては、制御信号STBに、ローレベルからハイレベルが印加され、制御信号STBがアサートされることで、任意の読み出し電圧ARに基づくn層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCを読み出した読み出しデータ(読み出し電圧、閾値電圧)が、センスアンプモジュール20中のラッチ回路(ラッチ回路ADL、BDL、CDL)に転送される。さらに、3回目の第2の動作期間の時刻t33から時刻t34においては、制御信号STBに、ローレベルからハイレベルが印加され、制御信号STBがアサートされることで、任意の読み出し電圧ERに基づくn層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCを読み出した読み出しデータ(読み出し電圧、閾値電圧)が、センスアンプモジュール20中のラッチ回路(ラッチ回路ADL、BDL、CDL)に転送される。3回目の第2の動作期間の時刻t32から時刻t40においては、n+1層目のチャネル層と制御信号STBを除く信号線等に印加される電圧等は、1回目の第2の動作期間の時刻t12から時刻t20において説明された電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。
3回目の第2の動作期間においては、1回目及び2回目の第2の動作期間と比較して、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧が印加される時間が短い。その結果、3回目の第2の動作期間においては、1回目及び2回目の第2の動作期間と比較してブースト期間を長くすることができるため、1回目及び2回目の第2の動作期間と比較してブースト電圧をさらに大きくすることができる。したがって、n層目のチャネル層に含まれる選択されたメモリセルトランジスタMCを、よりオンし易くしている。
第2の動作において、シーケンサ15は、選択ワード線WL−selに2つの互いに異なる読み出し電圧(読み出し電圧AR、及びER)を供給する例を示すが、シーケンサ15が選択ワード線WL−selに供給する電圧は、図8に示された例に限定されない。シーケンサ15が選択ワード線WL−selに供給する電圧は、例えば、読み出し電圧CR及びFRでもよく、1つ読み出し電圧でもよく、3つの互いに異なる読み出し電圧でもよい。
また、1回目〜3回目の第2の動作において、シーケンサ15が選択ワード線WL−selに供給する2つの互いに異なる読み出し電圧は同じ電圧である例を示すが、1回目の第2の動作と2回目の第2の動作において、シーケンサ15が選択ワード線WL−selに供給する読み出し電圧は異なる電圧であってもよく、1回目〜3回目のそれぞれの第2の動作において、シーケンサ15が選択ワード線WL−selに供給する読み出し電圧は異なる電圧であってもよい。第2の動作において、シーケンサ15が、より多くの読み出し電圧を選択ワード線WL−selに供給することで、隣接するメモリセルトランジスタ間の干渉を精度よく補正できるため、n層目のチャネル層に含まれる選択されたメモリセルトランジスタMCの閾値電圧の補正精度は向上する。
以上で説明したように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の読み出し動作においては、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCのデータを読み出す場合、シーケンサ15によって第2の動作が複数回実行され、複数回実行された第2の動作のそれぞれにおいて、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧のパルスの幅を変えている。その結果、複数回実行された第2の動作のそれぞれにおいて、チャネル層に印加されるブースト電圧を変えることができるため、メモリセルトランジスタMCのチャネルの形成され易さを変えて、メモリセルトランジスタMCのオンし易さを変えることができる。
また、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の読み出し動作においては、シーケンサ15によって、選択ワード線WL−selに3つの互いに異なる読み出し電圧を供給する第1の動作が実行されるため、少なくとも、3つの互いに異なる読み出し結果を用いて、n層目のメモリセルトランジスタMCのデータ(読み出し電圧、閾値電圧)を決定することができる。n層目のメモリセルトランジスタMCのデータ(読み出し電圧、閾値電圧)を決定するにあたり、3つの互いに異なる読み出し結果(閾値電圧)のうち、何れの結果(閾値電圧)を用いて、メモリセルトランジスタMCのデータ(読み出し電圧、閾値電圧)を決定(補正)するのかは、メモリセルトランジスタMCごとにそれぞれ決めることができる。
例えば、n+1層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCの読み出し結果(閾値電圧)が、例えば、読み出し電圧FRよりも大きくなっていた場合、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCはn+1層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCとのカップリングによる干渉が大きいと考えられる。その結果、n層目のチャネル層に含まれるメモリセルトランジスタMCの閾値電圧は、大幅に高く見えてしまう可能性がある。よって、n+1層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCとの大きな干渉を打ち消すため、読み出し電圧FRよりも大きな読み出し電圧によって読み出されたn+1層目のチャネル層のメモリセルトランジスタMCの読み出し電圧(閾値電圧)を用いて、n層目のメモリセルトランジスタMCのデータ(読み出し電圧、閾値電圧)を決定すればよい。
<10.読み出し動作の他の例>
図9は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1における読み出し動作で利用される、種々の回路構成要素に印加される電圧の時間変化の他の例を示すタイミングチャートである。図9に示すタイミングチャートは、図8に示すタイミングチャートと比較して、第2の動作期間の一部において異なる。具体的には、図9に示すタイミングチャートは、図8に示すタイミングチャートと比較して、1回目の第2の動作期間の時刻t1から時刻t11における動作、2回目の第2の動作期間の時刻t2から時刻t21における動作、及び3回目の第2の動作期間の時刻t3から時刻t31における動作が異なる。ここでは、主に、図9に示すタイミングチャートと図8に示すタイミングチャートの異なる点について説明する。図1〜図8と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
図9は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1における読み出し動作で利用される、種々の回路構成要素に印加される電圧の時間変化の他の例を示すタイミングチャートである。図9に示すタイミングチャートは、図8に示すタイミングチャートと比較して、第2の動作期間の一部において異なる。具体的には、図9に示すタイミングチャートは、図8に示すタイミングチャートと比較して、1回目の第2の動作期間の時刻t1から時刻t11における動作、2回目の第2の動作期間の時刻t2から時刻t21における動作、及び3回目の第2の動作期間の時刻t3から時刻t31における動作が異なる。ここでは、主に、図9に示すタイミングチャートと図8に示すタイミングチャートの異なる点について説明する。図1〜図8と同一、又は類似する構成の説明は省略されることがある。
なお、図9に図示されるタイミングチャートは、図8と同様に、種々の回路構成要素に印加される電圧を示すための概略的なタイミングチャートに過ぎず、例えばワード線に供給される電圧、選択ゲート線SGD及びSGSの電位の変化等を、必ずしも正確に図示したものではない。また、図9に示すタイミングチャートはあくまでも読み出し動作の一例を示すタイミングチャートであって、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置のタイミングチャートは、図9に示す例に限定されない。
以下において、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の読み出し動作(第2の動作)の例を詳細に説明する。はじめに、1回目の第2の動作期間の時刻t1から時刻t10において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_sel、非選択ワード線WL_usel、選択ゲート線SGDk及びSGSk、n層目のチャネル層、及びn+1層目のチャネル層に、各々、電圧VSSが印加される。n+1層目及びn層目のチャネル層に電圧VSSが印加されることで、n+1層目及びn層目のチャネル層はブースト(boost)されない。電圧VGSを供給する際のパルス幅に応じて選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VSSから電圧VGSになる。電圧VGSは、選択トランジスタST1−k−1及びST2−k−1をオン(on)状態にする電圧である。また、制御信号STBの電圧にローレベルが印加される。
1回目の第2の動作期間の時刻t10から時刻t11において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに電圧VSSが印加される。非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加される。選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VGSである。また、n層目のチャネル層、及びn+1層目のチャネル層に、各々、電圧VSSが印加される。n+1層目及びn層目のチャネル層はブースト(boost)されていない。さらに、選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSが印加される。電圧VGSは、選択トランジスタST1−k及びST2−kをオン(on)状態にする電圧である。制御信号STBにローレベルが印加される。制御信号STBにローレベルが印加される。
2回目の第2の動作期間の時刻t11から時刻t12において、各信号線に印加される電圧等を説明する。選択ワード線WL_selに電圧VSSが印加される。非選択ワード線WL_uselに読み出しパス電圧VREADが印加される。選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VGSから電圧VSSに変化する。n+1層目のチャネル層の電圧はブースト電圧VBSTLになる。n+1層目のチャネル層に電圧が電圧VBSTLになることで、n+1層目のチャネル層はブーストされる。選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSが印加され、選択トランジスタST1−k及びST2−kはオン状態になっており、n層目のチャネル層に電圧VSSが印加され、n層目のチャネル層はブーストされておらず、制御信号STBにローレベルが印加されている。2回目の第2の動作期間においては、時刻t11から時刻t12が、ブースト期間である。
図9に示されるタイミングチャートの1回目の第2の動作期間の時刻t12から時刻t2において信号線等に印加される電圧等は、図8に示されるタイミングチャートの1回目の第2の動作期間の時刻t12から時刻t20において説明された電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。
次に、2回目の第2の動作について説明する。2回目の第2の動作期間の時刻t2から時刻t21において各信号線に印加される電圧等は、1回目の第2の動作期間の時刻t1から時刻t11において各信号線に印加される電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。
2回目の第2の動作期間の時刻t21から時刻t22において、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VGSから電圧VSSに変化する。選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1以外の各信号線に印加される電圧等は、図8に示されるタイミングチャートの2回目の第2の動作期間の時刻t21から時刻t22において説明された電圧等に印加される電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。また、図9に示されるタイミングチャートの2回目の第2の動作期間の時刻t22から時刻t3において信号線等に印加される電圧等は、図8に示されるタイミングチャートの2回目の第2の動作期間の時刻t22から時刻t30において説明された電圧等に印加される電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。
3回目の第2の動作期間の時刻t3から時刻t31において各信号線に印加される電圧等は、1回目の第2の動作期間の時刻t1から時刻t11において各信号線に印加される電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。
3回目の第2の動作期間の時刻t31から時刻t32において、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に印加される電圧は、電圧VGSから電圧VSSに変化する。選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1以外の各信号線に印加される電圧等は、図8に示されるタイミングチャートの3回目の第2の動作期間の時刻t31から時刻t32において説明された電圧等に印加される電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。また、図9に示されるタイミングチャートの3回目の第2の動作期間の時刻t32から時刻t34において信号線等に印加される電圧等は、図8に示されるタイミングチャートの3回目の第2の動作期間の時刻t32から時刻t34において説明された電圧等に印加される電圧等と同様であるから、ここでの説明は省略される。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の図9に示されるタイミングチャートにおける第2の動作においても、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1にパルス状に電圧を印加し、選択トランジスタST1−k−1及びST2−k−1をオン状態からオフ状態に遷移し、n+1層目のチャネル層の電圧をブースト電圧にするとともに、選択ゲート線SGDk及びSGSkに電圧VGSを印加し、選択トランジスタST1−k及びST2−kをオン状態にした状態でn層目のチャネル層をブーストしないため、n層目のチャネル層に含まれる選択されたメモリセルトランジスタMCをオンし易くなる。
また、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1の図9に示されるタイミングチャートにおける第2の動作においても、2回目の第2の動作期間においては、1回目の第2の動作期間と比較して、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧が印加される時間が短く、3回目の第2の動作期間においては、1回目及び2回目の第2の動作期間と比較して、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧が印加される時間が短い。すなわち、2回目の第2の動作期間において選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧VGSが印加されるパルス幅は、1回目の第2の動作期間において選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧VGSが印加されるパルス幅よりも短く、3回目の第2の動作期間において選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧VGSが印加されるパルス幅は、2回目の第2の動作期間において選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧VGSが印加されるパルス幅よりも短い。その結果、2回目の第2の動作期間においては、1回目の第2の動作期間と比較してブースト期間を長くすることができ、3回目の第2の動作期間においては、2回目の第2の動作期間と比較してブースト期間を長くすることができる。したがって、2回目の第2の動作期間においては、1回目の第2の動作期間と比較してブースト電圧を大きくすることができ、3回目の第2の動作期間においては、2回目の第2の動作期間と比較してブースト電圧を大きくすることができる。したがって、選択ゲート線SGDk−1及びSGSk−1に電圧VGSが印加されるパルス幅が短くなるほど、n+1層目のチャネル層のブースト電圧が大きくなり、n層目のチャネル層に含まれる選択されたメモリセルトランジスタMCがよりオンし易くなる。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1は、図9に示されるタイミングチャートに基づき動作する場合、図8に示されるタイミングチャートに基づき動作する場合と同様の作用効果を得ることができる。
<他の実施形態>
上記第1実施形態及び第2実施形態において半導体記憶装置に含まれる構成として説明した各部は、ハードウェア又はソフトウェアのいずれで実現してもよく、あるいは、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現してもよい。
上記第1実施形態及び第2実施形態において半導体記憶装置に含まれる構成として説明した各部は、ハードウェア又はソフトウェアのいずれで実現してもよく、あるいは、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実現してもよい。
上記実施形態において、同一及び一致という表記を用いている場合、同一及び一致には、設計の範囲での誤差が含まれている場合を含んでいてもよい。
また、或る電圧を印加又は供給すると表記している場合、当該電圧を印加又は供給するような制御を行うことと、当該電圧が実際に印加又は供給されることとのいずれをも含む。さらに、或る電圧を印加又は供給することは、例えば0Vの電圧を印加又は供給することを含んでいてもよい。
本明細書において“接続”とは、電気的な接続のことを示しており、例えば間に別の素子を介することを除外しない。
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜組み合わせて実施してもよく、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:不揮発性半導体記憶装置、2:外部コントローラ、10:入出力回路、11:ロジック制御回路、12:ステータスレジスタ、13:アドレスレジスタ、14:コマンドレジスタ、15:シーケンサ、16:ビジー回路、17:電圧発生回路、18:メモリセルアレイ、19:ロウデコーダ、20:センスアンプモジュール、21:データレジスタ、22:カラムデコーダ、31:半導体層、32:絶縁層、33:導電層、34:絶縁層、35:電荷蓄積層、36:絶縁層、37:導電層、38:絶縁層、39:導電層、40:導電層、40i:絶縁層、41:絶縁層、42:絶縁層、43:絶縁層、44:絶縁層、45:導電層、46:絶縁層、47:導電層、49:導電層、51:絶縁層、52:絶縁層、120:トランジスタ、121:トランジスタ、122:トランジスタ、123:トランジスタ、124:トランジスタ、125:トランジスタ、126:トランジスタ、127:トランジスタ、128:トランジスタ、129:キャパシタ、130:インバータ、131:インバータ、132:トランジスタ、133:トランジスタ、500:絶縁層、511:導電層、521:導電プラグ
Claims (18)
- 第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とに延伸する主面を有する基板と、
前記基板の前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向における一方に配置され、前記第3方向に延伸するビット線と、
前記基板の前記第3方向における前記一方に配置され、前記第3方向に延伸するソース線と、
前記基板の前記第3方向における前記一方に配置され、前記第1方向に延伸し、前記ビット線と接続された第1ドレイン側選択トランジスタと、前記ソース線と接続された第1ソース側選択トランジスタと、前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタの間に接続された第1メモリセルトランジスタと、を有する第1チャネル層と、
前記第1チャネル層の前記第3方向における前記一方に配置され、前記第1方向に延伸し、前記ビット線と接続された第2ドレイン側選択トランジスタと、前記ソース線と接続された第2ソース側選択トランジスタと、前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタの間に接続された第2メモリセルトランジスタと、を有する第2チャネル層と、
前記第1チャネル層及び前記第2チャネル層の前記第2方向における一方に配置され、前記第3方向に延伸し、前記第1メモリセルトランジスタと前記第2メモリセルトランジスタのゲート電極として機能する、ワード線と、
コントローラと、
を有し、
前記コントローラは、
前記第1メモリセルトランジスタに対する読み出し動作を実行する際に、
前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタをオンさせるとともに、前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオフさせた状態で前記ワード線に第1の電圧を供給する第1の動作と、
前記第1の動作の後に、少なくとも前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオンさせた状態で前記ワード線に第2の電圧を供給する第2の動作と、
を実行する、
不揮発性半導体記憶装置。 - 前記コントローラは、前記第1の動作において、
前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオンさせた状態で前記ワード線に前記第1の電圧を供給せず、
前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオフさせた状態で前記ワード線に前記第1の電圧を供給する、
請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記コントローラは、
前記第2の動作をx(xは2以上の自然数)回繰り返し、
前記第2の動作において、少なくとも前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオンさせた状態で、
前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに、第3の電圧を供給し、
前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに、前記第3の電圧を供給した後に、前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタをオフし、
x−1回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに前記第3の電圧を供給する際のパルス幅は、x回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに前記第3の電圧を供給する際のパルス幅と異なる、
請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記x−1回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに前記第3の電圧を供給する際のパルス幅は、前記x回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに前記第3の電圧を供給する際のパルス幅より長い、
請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記x−1回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに供給される前記第3の電圧は、前記x回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに供給される前記第3の電圧と異なる、
請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記x−1回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに供給される前記第3の電圧は、前記x回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに供給される前記第3の電圧より大きい、
請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記コントローラが、前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタをオフすると、
前記第2チャネル層の電圧は前記第2チャネル層をブーストする電圧になるとともに、前記第1チャネル層の電圧は前記第1チャネル層をブーストしない電圧になる、
請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記x−1回目の前記第2の動作において、前記第2チャネル層の電圧は前記第2チャネル層をブーストする第1のブースト電圧になり、
前記x回目の前記第2の動作において、前記第2チャネル層の電圧は前記第2チャネル層をブーストする第2のブースト電圧になり、
前記第1のブースト電圧は前記第2のブースト電圧と異なる、
請求項7に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記第1のブースト電圧は前記第2のブースト電圧より小さい、
請求項8に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とに延伸する主面を有する基板と、
前記基板の前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向における一方に配置され、前記第3方向に延伸するビット線と、
前記基板の前記第3方向における前記一方に配置され、前記第3方向に延伸するソース線と、
前記基板の前記第3方向における前記一方に配置され、前記第1方向に延伸し、前記ビット線と接続された第1ドレイン側選択トランジスタと、前記ソース線と接続された第1ソース側選択トランジスタと、前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタの間に接続された第1メモリセルトランジスタと、を有する第1チャネル層と、
前記第1チャネル層の前記第3方向における前記一方に配置され、前記第1方向に延伸し、前記ビット線と接続された第2ドレイン側選択トランジスタと、前記ソース線と接続された第2ソース側選択トランジスタと、前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタの間に接続された第2メモリセルトランジスタと、を有する第2チャネル層と、
前記第1チャネル層及び前記第2チャネル層の前記第2方向における一方に配置され、前記第3方向に延伸し、前記第1メモリセルトランジスタと前記第2メモリセルトランジスタのゲート電極として機能する、ワード線と、
コントローラと、
を有する不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって、
前記第1メモリセルトランジスタに対する読み出し動作を前記コントローラに実行させ、
前記読み出し動作は、
前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタをオンさせるとともに、前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオフさせた状態で前記ワード線に第1の電圧を供給する第1の動作と、
前記第1の動作の後に、少なくとも前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオンさせた状態で前記ワード線に第2の電圧を供給する第2の動作と、
を含む、
不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記第1の動作は、
前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオンさせた状態で前記ワード線に前記第1の電圧を供給することと、
前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオフさせた状態で前記ワード線に前記第1の電圧を供給することと、
を含む、
請求項10に記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記第2の動作は、
前記コントローラによって、x(xは2以上の自然数)回繰り返され、
少なくとも前記第1ドレイン側選択トランジスタと前記第1ソース側選択トランジスタをオンさせた状態で、
前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに、第3の電圧を供給することと、
前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに、前記第3の電圧を供給した後に、前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタをオフすることと、
を含み、
x−1回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに前記第3の電圧を供給する際のパルス幅は、x回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに前記第3の電圧を供給する際のパルス幅と異なる、
請求項11に記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記x−1回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに前記第3の電圧を供給する際のパルス幅は、前記x回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに前記第3の電圧を供給する際のパルス幅より長い、
請求項12に記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記x−1回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに供給される前記第3の電圧は、前記x回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに供給される前記第3の電圧と異なる、
請求項12に記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記x−1回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに供給される前記第3の電圧は、前記x回目の前記第2の動作において前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタに供給される前記第3の電圧より大きい、
請求項12に記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記コントローラによって、前記第2ドレイン側選択トランジスタと前記第2ソース側選択トランジスタをオフするとき、
前記第2チャネル層の電圧は前記第2チャネル層をブーストする電圧になるとともに、前記第1チャネル層の電圧は前記第1チャネル層をブーストしない電圧になる、
請求項12に記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記x−1回目の前記第2の動作は、前記第2チャネル層の電圧を前記第2チャネル層をブーストする第1のブースト電圧にすることを含み、
前記x回目の前記第2の動作は、前記第2チャネル層の電圧を前記第2チャネル層をブーストする第2のブースト電圧にすることを含み、
前記第1のブースト電圧は前記第2のブースト電圧と異なる、
請求項16に記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記第1のブースト電圧は前記第2のブースト電圧より小さい、
請求項17に記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
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