以下、図面を参照しながら、本発明の例を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
1. 概要
本発明の例に関わる不揮発性半導体メモリの特長は、セレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対して書き込みを行う場合には、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対して書き込みを行う場合に比べて、例えば、選択されたワード線の電位を上昇し始めるタイミングを遅くする、選択されたワード線が書き込み電位に到達するタイミングを遅くする、選択されたワード線に書き込み電位を印加している期間を短くする、などのように、書き込み条件を変える、という点にある。
このように、セルユニット内のメモリセルの位置に応じて書き込み条件を変えることにより、非選択のビット線に接続されるセルユニット内において、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンの発生を少なくできる。
従って、セレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルを選択セルとする場合に、非選択のビット線に接続されるセルユニット内の非選択セルに対する誤書き込みを防止し、メモリセルの特性を向上できる。
ここで、本発明の例を説明するに当たって疑義が生じないように、いくつかの言葉について以下のように定義する。
まず、書き込みとは、メモリセルの閾値を上昇させる動作のことをいうものとする。閾値が最も低い状態を消去状態とし、これを“1”に対応させる。書き込みは、“0”−プログラミングとし、書き込み状態を“0”に対応させる。
書き込み電位は、書き込み対象となる選択セルにFN(Fowler-Nordheim)トンネル電流を流すための電位とし、転送電位(パス電位)は、書き込み対象とならない非選択セル(“1”状態)をオンにしてプログラムデータ(書き込みの場合には接地電位)を選択セルのチャネルに転送するための電位とする。
本発明の例は、メモリセルに記憶させるデータ数(2値又は多値)に関係なく、実現可能である。本発明の主旨は、書き込み時に、選択セルの位置に応じて書き込み条件を変えるという点にあるからである。
2値の場合には、上述のように、データを“1”及び“0”とし、閾値レベル“1”<閾値レベル“0”とする。
多値の場合には、データを“0”,“1”,・・・“n”とし、閾値レベル“0”<閾値レベル“1”・・・<閾値レベル“n”とする。
例えば、4値について述べると、データ“0”,“1”,“2”,“3”を、“11”“10”“01”“00”に対応させ、“**”の右側の*を下位ビットとし、左側の*を上位ビットとする。この場合、下位ビット又は上位ビットを“1”から“0”にする動作を書き込みとする。即ち、“11”→“10”、“11”→“01”、“10”→“00”にする動作は、全て書き込みである。
2. 誤書き込みの原理
まず、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの原理についてNANDフラッシュメモリを例に説明する。
図1に示すように、NAND型フラッシュメモリのメモリセルアレイ1は、直列接続される複数のメモリセルM1,M2,・・・M8からなるNANDストリングと、その両端に1つずつ接続される2つのセレクトゲートトランジスタST1,ST2とから構成されるセルユニットX,Yを有する。
セルユニットX,Yの一端は、ソース線SLに接続され、他端は、ビット線BLm−2,BLm−1に接続される。メモリセルM1,M2,・・・M8のコントロールゲート電極は、ワード線WL1,WL2,・・・WL8を介してワード線ドライバ2Aに接続され、セレクトゲートトランジスタST1,ST2のセレクトゲート電極は、セレクトゲート線SGS,SGDを介してセレクトゲート線ドライバ2Bに接続される。
ソース線SLは、ソース電位制御回路3Aに接続され、ビット線BLm−2,BLm−1は、データ回路4に接続される。
このようなNAND型フラッシュメモリのプログラム動作は、セルユニットX,Y内のNANDストリング(全てのメモリセルが消去状態)に対して、最もソースに近いメモリセルから最もドレインに近いメモリセルに向かって、1つずつ、順次、行われる。
最もソースに近いメモリセルに対するプログラム動作を説明する。
例えば、図2に示すように、セルユニットX内のメモリセル(選択セル)M8に対してプログラムを行う。このメモリセルM8は、セレクトゲートトランジスタST2に隣接するメモリセルである。
メモリセルM8のコントロールゲート電極(図1のワード線WL8)が書き込み電位Vprogramに設定され、それ以外のメモリセルM1,M2,・・・M7のコントロールゲート電極(図1のワード線WL1,WL2,・・・WL8)が転送電位(パス電位)Vpassに設定される。
また、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1のセレクトゲート電極(図1のセレクトゲート線SGD)がVsg(プラス電位)に設定され、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2のセレクトゲート電極(図1のセレクトゲート線SGS)が接地電位Vssに設定される。
セルユニットX,Yのソース(図1のソース線SL)は、Vcsr(プラス電位)に設定される。
選択セルを含むセルユニットXのドレイン、即ち、図1のビット線BLm−1に相当する選択されたビット線は、プログラムデータが“0”(書き込み)の場合には、プログラムデータ“0”に相当する接地電位Vssに設定される。
また、選択セルを含まないセルユニットYのドレイン、即ち、図1のビット線BLm−2に相当する非選択のビット線は、書き込み禁止電位Vbl(プラス電位)に設定される。書き込み禁止電位Vbl及びセレクトゲートトランジスタST1のセレクトゲート電極の電位Vsgは、例えば、共に、Vddに設定される。
半導体基板(又はウェル領域)は、接地電位Vssに設定される。
この時、セルユニットX内では、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2がオフ、メモリセルM1,M2,・・・M8の全て及びドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1がオンとなるため、プログラムデータ“0”に相当する接地電位VssがメモリセルM8のチャネルまで到達する。
従って、メモリセルM8のトンネル絶縁膜には高電界がかかり、FNトンネリング現象により、電子がメモリセルM8のフローティングゲート電極内に注入される。
一方、セルユニットY内では、最初の段階では、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2がオフ、メモリセルM1,M2,・・・M8の全て及びドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1がオンとなるため、NANDストリングのチャネル電位Vchは、書き込み禁止電位Vblになる。
正確には、セレクトゲートトランジスタST1のセレクトゲート電極の電位Vsgからその閾値電圧Vthを引いた値、例えば、(Vdd−Vth)がチャネル電位Vchになる。
この後、例えば、書き込み電位Vprogramを与えると、NANDストリングのチャネル電位Vchが上昇し、チャネル電位Vchが、セレクトゲートトランジスタST1のセレクトゲート電極の電位Vsgからその閾値電圧Vthを引いた値(Vdd-Vth)よりも高い値になるため、セレクトゲートトランジスタST1がカットオフする。
従って、書き込み電位Vprogramの上昇に従い、容量カップリングにより、NANDストリングのチャネル電位Vchも上昇するため、メモリセルM8のトンネル絶縁膜に高電界がかかることはなく、FNトンネル電流による書き込みについては禁止される。
しかし、セルユニットY内では、チャネル電位Vchが上昇するため、半導体基板(ウェル領域)と拡散層とからなるpn接合、特に、セレクトゲート電極の電位が接地電位Vssになるソース側のセレクトゲートトランジスタST2のpn接合において、バンド間トンネル電流が流れる。
このバンド間トンネル電流に起因してホットエレクトロンが発生する。ホットエレクトロンは、エネルギーを十分に失わないうちに、非選択セルであるメモリセルM8のチャネルまで到達する。
メモリセルM8のコントロールゲート電極には、セルユニットX内のメモリセル(選択セル)M8と同様に、書き込み電位Vprogramが印加されているため、ホットエレクトロンがメモリセルM8のフローティングゲート電極内に注入され、誤書き込みが発生する。
次に、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対するプログラム動作を説明する。
例えば、図3に示すように、セルユニットX内のメモリセル(選択セル)M7に対してプログラムを行う。図3は、図2と比べると、選択セルの位置が変わっただけで、セルユニットX,Y内の電位関係については図2と基本的に同じである。
セルユニットX内では、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2がオフ、メモリセルM1,M2,・・・M7及びドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1がオンとなるため、プログラムデータ“0”に相当する接地電位VssがメモリセルM7のチャネルまで到達する。
従って、メモリセルM7のトンネル絶縁膜には高電界がかかり、FNトンネリング現象により、電子がメモリセルM7のフローティングゲート電極内に注入される。
一方、セルユニットY内では、最初の段階では、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2がオフ、メモリセルM1,M2,・・・M7及びドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1がオンとなるため、NANDストリングのチャネル電位Vchは、例えば、(Vsg−Vth)になる。
この後、例えば、書き込み電位Vprogramを与えると、NANDストリングのチャネル電位Vchが上昇し、チャネル電位Vchが、(Vsg-Vth)よりも高い値になるため、セレクトゲートトランジスタST1がカットオフする。
従って、書き込み電位Vprogramの上昇に従い、容量カップリングにより、NANDストリングのチャネル電位Vchも上昇するため、メモリセルM7のトンネル絶縁膜に高電界がかかることはなく、FNトンネル電流による書き込みについては禁止される。
また、セルユニットY内では、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2のpn接合でバンド間トンネル電流が流れ、これに起因してホットエレクトロンが発生する。さらに、メモリセルM7のコントロールゲート電極には、セルユニットX内のメモリセル(選択セル)M7と同様に、書き込み電位Vprogramが印加されている。
しかし、セレクトゲートトランジスタST2とメモリセルM7との距離は十分に離れているため、ホットエレクトロンは、メモリセルM7に到達するまでに、十分にエネルギーを失うため、ホットエレクトロンがメモリセルM7のフローティングゲート電極内に注入されて誤書き込みが発生することはない。
次に、最もドレインに近いメモリセルに対するプログラム動作を説明する。
例えば、図4に示すように、セルユニットX内のメモリセル(選択セル)M1に対してプログラムを行う。このメモリセルM1は、セレクトゲートトランジスタST1に隣接するメモリセルである。図4は、図2と比べると、選択セルの位置が変わっただけで、セルユニットX,Y内の電位関係については図2と基本的に同じである。
セルユニットX内では、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2がオフ、メモリセルM1及びドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1がオンとなるため、プログラムデータ“0”に相当する接地電位VssがメモリセルM1のチャネルまで到達する。
従って、メモリセルM1のトンネル絶縁膜には高電界がかかり、FNトンネリング現象により、電子がメモリセルM7のフローティングゲート電極内に注入される。
一方、セルユニットY内では、最初の段階では、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2がオフ、メモリセルM1及びドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1がオンとなるため、NANDストリングのチャネル電位Vchは、例えば、(Vsg−Vth)になる。
この後、例えば、書き込み電位Vprogramを与えると、NANDストリングのチャネル電位Vchが上昇し、チャネル電位Vchが、(Vsg-Vth)よりも高い値になるため、セレクトゲートトランジスタST1がカットオフする。
従って、書き込み電位Vprogramの上昇に従い、容量カップリングにより、NANDストリングのチャネル電位Vchも上昇するため、メモリセルM7のトンネル絶縁膜に高電界がかかることはなく、FNトンネル電流による書き込みについては禁止される。
しかし、セルユニットY内では、チャネル電位Vchが上昇するため、半導体基板(ウェル領域)と拡散層とからなるpn接合にバンド間トンネル電流が流れる。ここで、メモリセルM8を選択セルとしたときには、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2で発生するバンド間トンネル電流が問題となったが、メモリセルM1を選択セルとするときは、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1で発生するバンド間トンネル電流が問題となる。
ドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1のセレクトゲート電極の電位Vsgは、接地電位Vssよりも高く、ソース側のセレクトゲートトランジスタST2に比べれば、バンド間トンネル電流の発生は抑えられるが、それでも、バンド間トンネル電流に起因してホットエレクトロンが発生することに変わりはない。
従って、ホットエレクトロンは、エネルギーを十分に失わないうちに、非選択セルであるメモリセルM1のチャネルまで到達する。
メモリセルM1のコントロールゲート電極には、セルユニットX内のメモリセル(選択セル)M1と同様に、書き込み電位Vprogramが印加されているため、ホットエレクトロンがメモリセルM1のフローティングゲート電極内に注入され、誤書き込みが発生する。
3. 実施の形態
次に、最良と思われるいくつかの実施の形態について説明する。
以下では、不揮発性半導体メモリの一種であるNAND型フラッシュメモリを例に説明する。説明に当たって、全図にわたり同一の部分には同じ番号を付し、各図の関連を明確にする。
(1) 全体図
図5は、NANDセル型フラッシュメモリの主要部を示している。
メモリセルアレイ1は、直列接続される複数のメモリセルとその両端に1つずつ接続される2つのセレクトゲートトランジスタとから構成されるセルユニットを有する。
ワード線・セレクトゲート線ドライバ2は、ロウデコーダを含み、動作モードとロウアドレス信号とに基づいて、メモリセルアレイ1内のワード線及びセレクトゲート線の電位を制御する。
ウェル・ソース線電位制御回路3は、動作モードに基づいて、メモリセルアレイ1内のウェル領域の電位及びソース線の電位を制御する。
データ回路4は、データを一時的に記憶する機能を有する。例えば、プログラム時には、1ページ分のプログラムデータがデータ回路4内のラッチ回路に記憶され、読み出し時には、1ページ分のリードデータがデータ回路4内のラッチ回路に記憶される。
カラムデコーダ5は、カラムアドレス信号に基づいて、メモリセルアレイ1のカラムを選択する。
センスアンプ6は、リードデータをセンスする。データ入出力バッファ7は、データ入出力のインターフェイスとなり、アドレスバッファ8は、ロウ/カラムアドレス信号の入力バッファとなる。
電位生成回路9は、例えば、プログラム時には、書き込み電位Vprogram及び転送電位Vpassを生成する。書き込み電位Vprogram及び転送電位Vpassは、書き込み制御回路10に入力される。
書き込み制御回路10は、本発明の例の主要部であり、セルユニット内の書き込み対象となる選択セルの位置に応じて書き込み条件(書き込み電位Vprogramを印加するタイミング、書き込み電位Vprogramを印加している期間など)を変える制御を行う。
書き込み対象となる選択セルの位置を決めるロウアドレス信号は、アドレスバッファ8を経由してワード線・セレクトゲート線ドライバ2に入力されると共に、書き込み制御回路10にも入力される。
一括検知回路 (batch detection circuit)11は、プログラム時に、データ回路2から出力される検知信号PCDに基づいて、選択されたメモリセルに正確にデータが書き込まれたか否かを検証する。
コマンドインターフェイス回路12は、メモリチップ14とは別のチップ(例えば、ホストマイコン)により生成される制御信号に基づいて、データ入出力バッファ7に入力されるデータがコマンドデータであるか否かを判断する。
データ入出力バッファ7に入力されるデータがコマンドデータである場合、コマンドインターフェイス回路12は、コマンドデータをステートマシーン13に転送する。
ステートマシーン13は、コマンドデータに基づいて、フラッシュメモリの動作モードを決定し、かつ、その動作モードに応じて、フラッシュメモリの全体の動作を制御する。
(2) メモリセルアレイ
図6は、メモリセルアレイの例を示している。図7は、メモリセルアレイ内のブロックの例を示している。
メモリセルアレイ1は、複数(本例では、i個)のブロックBLOCK0〜BLOCKiから構成される。ブロックBLOCK0〜BLOCKiは、Y方向に並んで配置される。ブロックとは、消去の最小単位、即ち、一度に消去できる最小のメモリセル数を意味する。
ブロックBLOCKiは、X方向に並んだ複数(本例では、m個)のセルユニットUから構成される。セルユニットUは、直列接続される8個のメモリセルM1,M2,・・・M8からなるNANDストリングと、NANDストリングの一端に接続されるセレクトゲートトランジスタST1と、NANDストリングの他端に接続されるセレクトゲートトランジスタST2とから構成される。
本例では、NANDストリングは、8個のメモリセルM1,M2,・・・M8から構成されるが、2つ以上のメモリセルから構成されていればよく、特に、8個に限定されるというものではない。
セレクトゲートトランジスタST1は、ビット線BLq(q=0,1,・・・m−2,m−1)に接続され、セレクトゲートトランジスタST2は、ソース線SLに接続される。
ワード線(コントロールゲート線)WL1,WL2,・・・WL8は、X方向に延び、X方向の複数のメモリセルに共通に接続される。セレクトゲート線SGDは、X方向に延び、X方向の複数のセレクトゲートトランジスタST1に共通に接続される。セレクトゲート線SGSも、X方向に延び、X方向の複数のセレクトゲートトランジスタST2に共通に接続される。
1つのメモリセルが1ビットデータを記憶する場合、1本のワード線、例えば、ワード線WL1とビット線BL0,BL1,・・・BLm−2,BLm−1との交点に位置するm個のメモリセルにより1ページデータが記憶される。また、1つのメモリセルがn(nは、2以上の自然数)ビットデータを記憶する場合、ワード線WL1とビット線BL0,BL1,・・・BLm−2,BLm−1との交点に位置するm個のメモリセルによりnページデータが記憶される。
(3) セルアレイ構造
図8は、メモリセルアレイのY方向の断面構造の例を示している。
p型シリコン基板21−1内には、n型ウェル領域21−2及びp型ウェル領域21−3から構成されるダブルウェル領域が形成される。
直列接続される8個のメモリセルM1,M2,・・・M8は、p型ウェル領域21−3内に配置される。8個のメモリセルM1,M2,・・・M8は、それぞれ、NチャネルMOSトランジスタから構成され、かつ、フローティングゲート電極FGとコントロールゲート電極WL1,WL2,・・・WL8とからなるスタックゲート構造を有する。
直列接続されるメモリセルM1,M2,・・・M8からなるNANDストリングの一端には、セレクトゲートトランジスタST1が接続され、その他端には、セレクトゲートトランジスタST2が接続される。
セレクトゲートトランジスタST1,ST2は、NチャネルMOSトランジスタから構成され、メモリセルM1,M2,・・・M8に近似する構造、即ち、スタックゲート構造のセレクトゲート線SGS,SGDを有する。
セルユニットの一端、即ち、セレクトゲートトランジスタST1の拡散層(ドレイン拡散層)22は、コンタクトプラグCB1を経由して、第1のメタル配線層ME0に接続される。また、第1のメタル配線層ME0は、ビアプラグV1を経由して、ビット線BLとしての第2のメタル配線層ME1に接続される。ビット線BLは、データ回路に接続される。
セルユニットの他端、即ち、セレクトゲートトランジスタST2の拡散層(ソース拡散層)23は、コンタクトプラグCB2を経由して、ソース線SLとしての第1のメタル配線層ME0に接続される。ソース線SLは、ソース線電位制御回路に接続される。
n型ウェル領域(Cell n−well)21−2は、n型拡散層24を経由して、電位設定線26に接続され、p型ウェル領域(Cell p−well)21−3は、p型拡散層25を経由して、電位設定線26に接続される。つまり、n型ウェル領域21−2とp型ウェル領域21−3は、同電位に設定される。電位設定線26は、ウェル電位制御回路に接続される。
尚、フローティングゲート電極FG、コントロールゲート電極WL1,WL2,・・・WL8及びセレクトゲート線SGS,SGDは、例えば、不純物を含む導電性ポリシリコンから構成される。また、第1及び第2のメタル配線層ME0,ME1は、例えば、アルミニウム、銅、これらの合金などから構成される。
(4) 書き込み動作
次に、本発明の例の主要部である書き込み動作について説明する。
図9は、第1の実施の形態に関わる書き込み動作を示すフローチャートを示している。
まず、スタートアドレスが入力される(ステップST1)。
次に、書き込み(プログラム)対象となる選択セルがセレクトゲートトランジスタに隣接するか否かを判断し、選択セルがセレクトゲートトランジスタに隣接しない場合にはモード1で、隣接する場合にはモード2で、それぞれプログラミングを実行する(ステップST2〜ST3A,ST2〜ST3B)。
この後、ベリファイを行う(ステップST4A,ST4B)。
また、最終アドレスに達している場合には、書き込み動作を終了し、最終アドレスに達していない場合には、アドレスを1つ増やし、再び、書き込み動作を実行する(ステップST5〜ST6)。
ここで、ステップST2では、以下の2つの判断方法のうちのいずれか1つを選択する。
・ ソース側/ドレイン側にかかわらず、セレクトゲートトランジスタに隣接するか否かを判断する。
この場合は、例えば、図7のメモリセルM1,M8がセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルとなるため、メモリセルM1,M8の書き込み条件をそれ以外のメモリセルM2,M3,・・・M7の書き込み条件と異ならせる。
・ ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するか否かを判断する。
この場合は、例えば、図7のメモリセルM8がセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルとなるため、メモリセルM8の書き込み条件をそれ以外のメモリセルM1,M2,・・・M7の書き込み条件と異ならせる。
メモリセルM1は、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1に隣接するが、メモリセルM2,M3,・・・M7と同じ書き込み条件で、書き込み動作が実行される。
尚、モード1,2の詳細については実施例において述べる。
図10は、第2の実施の形態に関わる書き込み動作を示すフローチャートを示している。
まず、スタートアドレスが入力される(ステップST1)。
次に、書き込み対象となる選択セルがドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するか否かを判断し、選択セルがドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接する場合にはモード3でプログラミングを実行する(ステップST2〜ST4C)。
また、書き込み対象となる選択セルがソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するか否かを判断し、選択セルがソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接しない場合にはモード1で、隣接する場合にはモード2で、それぞれプログラミングを実行する(ステップST3〜ST4A,ST3〜ST4B)。
この後、ベリファイを行う(ステップST5A,ST5B,ST5C)。
また、最終アドレスに達している場合には、書き込み動作を終了し、最終アドレスに達していない場合には、アドレスを1つ増やし、再び、書き込み動作を実行する(ステップST6〜ST7)。
第2実施の形態の特長は、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルの書き込み条件、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルの書き込み条件、及び、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルの書き込み条件を、互いに異ならせた点にある。
バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みは、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルで最も発生し易く、次いで、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルで発生し易く、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルではほとんど発生しないため、これに合わせて書き込み条件を設定する。
尚、モード1,2,3の詳細については実施例において述べる。
図11は、第3の実施の形態に関わる書き込み動作を示すフローチャートを示している。
まず、スタートアドレスが入力される(ステップST1)。
次に、選択セルがセレクトゲートトランジスタに隣接するか否かを判断し(ステップST2)、かつ、選択セルに対するプログラム動作が“0”−プログラミング(書き込み)であるか否かを判断する(ステップST3)。
選択セルがセレクトゲートトランジスタに隣接しないか、又は、選択セルに対するプログラム動作が“1”−プログラミングである場合には、モード1でプログラミングを実行する(ステップST2〜ST3,ST4A)。
また、選択セルがセレクトゲートトランジスタに隣接し、かつ、選択セルに対するプログラム動作が“0”−プログラミングである場合には、モード2でプログラミングを実行する(ステップST2〜ST3,ST4B)。
この後、ベリファイを行う(ステップST5A,ST5B)。
また、最終アドレスに達している場合には、書き込み動作を終了し、最終アドレスに達していない場合には、アドレスを1つ増やし、再び、書き込み動作を実行する(ステップST6〜ST7)。
ここで、ステップST2では、第1実施の形態と同様に、以下の2つの判断方法のうちのいずれか1つを選択する。
・ ソース側/ドレイン側にかかわらず、セレクトゲートトランジスタに隣接するか否かを判断する。
この場合は、例えば、図7のメモリセルM1,M8がセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルとなるため、プログラムデータが“0”(書き込み)のときは、メモリセルM1,M8の書き込み条件をそれ以外のメモリセルM2,M3,・・・M7の書き込み条件と異ならせる。
・ ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するか否かを判断する。
この場合は、例えば、図7のメモリセルM8がセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルとなるため、プログラムデータが“0”(書き込み)のときは、メモリセルM8の書き込み条件をそれ以外のメモリセルM1,M2,・・・M7の書き込み条件と異ならせる。
メモリセルM1は、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタST1に隣接するが、メモリセルM2,M3,・・・M7と同じ書き込み条件で、書き込み動作が実行される。
尚、モード1,2の詳細については実施例において述べる。
最後に、第2の実施の形態に第3の実施の形態を組み合わせることも可能である。この場合には、図11のステップST3を、図10のステップST2とステップST4Cとの間、さらに、図10のステップST3とステップST4Bとの間に設ければよい。
4. 実施例
第1乃至第3の実施の形態におけるモード1,2,3を具体化した実施例について述べる。
(1) 第1の実施例
第1の実施例では、2つのモード1,2の切り替えの場合、選択セル又は非選択セルに接続されるワード線の電位を上昇し始める時刻から選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻までの期間に関し、モード1で、第1の期間、モード2で、第1の期間よりも長い第2の期間にする。
また、3つのモード1,2,3の切り替えの場合、選択セル又は非選択セルに接続されるワード線の電位を上昇し始める時刻から選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻までの期間に関し、モード1で、第1の期間、モード2で、第1の期間よりも長い第2の期間、モード3で、第1の期間よりも長く、第2の期間よりも短い第3の期間にする。
図12乃至図16は、第1の実施例のタイミングチャートを示している。
a. セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対する書き込み動作は、図12のタイミングチャート(モード1)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL7が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、時刻t1において、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。さらに、時刻t1’において、選択されたワード線WL7にも転送電位Vpassを与える。
また、時刻t2において、選択されたワード線WL7を書き込み電位Vprogramに到達させる。
選択されたワード線WL7に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL7の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。この後、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL7と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
b. ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図13のタイミングチャート(モード2)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL8が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、時刻t1において、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7に転送電位(パス電位)Vpassを与え、さらに、時刻t1’において、選択されたワード線WL8にも転送電位Vpassを与える。
また、時刻t2(図12の時刻t2と同じ時刻)よりも遅い時刻t3において、選択されたワード線WL8を書き込み電位Vprogramに到達させる。
選択されたワード線WL8に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL8の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。この後、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL8と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
ここで、既に説明したように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、書き込み時に、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じる。
しかし、図13のタイミングチャート(モード2)によれば、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7の電位を上昇し始めてから選択されたワード線WL8を書き込み電位Vprogramに到達させるまでの期間(時刻t1〜時刻t3)は、図12のタイミングチャート(モード1)で、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8の電位を上昇し始めてから選択されたワード線WL7を書き込み電位Vprogramに到達させるまでの期間(時刻t1〜時刻t2)よりも長くなっている。
このため、図13のタイミングチャート(モード2)では、図12のタイミングチャート(モード1)に比べて、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位のリーク電流による低下量が多くなる。つまり、時刻t3でのチャネル電位は、時刻t2でのチャネル電位よりも低下している。
従って、ソース側のセレクトゲートトランジスタの拡散層と半導体基板との間で生じるバンド間トンネル電流が減少し、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンも減少する。
この状態で書き込み電位Vprogramの供給が開始されるため、書き込み時に、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセル(非選択セル)のフローティングゲート電極にホットエレクトロンが注入されて誤書き込みが発生する現象を防止できる。
尚、図12及び図13では、非選択のワード線を上昇し始めてから選択されたワード線を書き込み電位に到達させるまでの期間を対象としているが、選択されたワード線を上昇し始めてから選択されたワード線を書き込み電位に到達させるまでの期間が(t1’〜t2)<(t1’〜t3)の関係であっても同様の効果を得ることができる。
また、選択されたワード線の電位に関して、図12及び図13では、基準電位から転送電位、転送電位から書き込み電位へと、2段階で行っているが、転送電位を省略し、1段階で行ってもよいし、さらに、段階を追加し、3段階以上で行ってもよい。
また、選択されたワード線を2段階で書き込み電位にする場合には、書き込み電位を与える前の電位は、転送電位に限られず、基準電位と書き込み電位の間の電位ならば、どのような電位を採用してもよい。
c. ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図14乃至図16のタイミングチャート(モード1,2,3)に示すようになる。
これらのタイミングチャートは、ワード線WL1が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、時刻t1において、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与え、さらに、時刻t1’において、選択されたワード線WL1にも転送電位Vpassを与える。
この後は、モード1,2,3のうちの1つで書き込みを実行する。
一つめは、図14に示すように、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルと同様に、モード1で書き込みを行う。この場合は、時刻t2において、選択されたワード線WL1を書き込み電位Vprogramに到達させる。
二つめは、図15に示すように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルと同様に、モード2で書き込みを行う。この場合は、時刻t2よりも遅い時刻t3において、選択されたワード線WL1を書き込み電位Vprogramに到達させる。
三つめは、図16に示すように、モード1及びモード2のいずれとも異なるモード3で書き込みを行う。この場合は、時刻t2よりも遅く、時刻t3よりも早い時刻t4において、選択されたワード線WL1を書き込み電位Vprogramに到達させる。
この後、選択されたワード線WL1の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。また、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このように、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、半導体メモリの各世代におけるメモリセルの特性に応じて最適なモードを選択できる。
モード3を選択する場合には、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの問題を解消できると共に、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み時間が多少なりとも短くなるため、高信頼性と高速動作の両立を図ることができる。
(2) 第2の実施例
第2の実施例では、2つのモード1,2の切り替えの場合、モード1で、第1の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させ、モード2で、第1の期間よりも長い第2の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させる。さらに、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻について、モード2は、モード1よりも遅くする。
また、3つのモード1,2,3の切り替えの場合、モード1で、第1の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させ、モード2で、第1の期間よりも長い第2の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させ、モード3で、第1の期間よりも長く、第2の期間よりも短い第3の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させる。さらに、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻について、モード2は、モード1よりも遅くし、モード3は、モード1よりも遅く、モード2よりも早くする。
図17乃至図21は、第2の実施例のタイミングチャートを示している。
a. セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対する書き込み動作は、図17のタイミングチャート(モード1)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL7が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。この後、選択されたワード線WL7に書き込み電位Vprogramを与える。
選択されたワード線WL7の電位は、時刻t1から時刻t2にかけて、基準電位Vssからに書き込み電位Vprogramまで上昇し、時刻t2において、書き込み電位Vprogramに到達する。
選択されたワード線WL7に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL7の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。この後、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL7と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
b. ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図18のタイミングチャート(モード2)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL8が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7に転送電位(パス電位)Vpassを与える。この後、選択されたワード線WL8に書き込み電位Vprogramを与える。
選択されたワード線WL8の電位は、時刻t1(図17の時刻t1と同じ時刻)から時刻t2(図17の時刻t2と同じ時刻)よりも遅い時刻t3にかけて、基準電位Vssからに書き込み電位Vprogramまで上昇し、時刻t3において、書き込み電位Vprogramに到達する。
選択されたワード線WL8に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL8の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。この後、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL8と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
ここで、既に説明したように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、書き込み時に、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じる。
しかし、図18のタイミングチャート(モード2)によれば、選択されたワード線WL8が基準電位Vssから書き込み電位Vprogramまで上昇するのに要する期間(時刻t1〜時刻t3)は、図17のタイミングチャート(モード1)で、選択されたワード線WL8が基準電位Vssから書き込み電位Vprogramまで上昇するのに要する期間(時刻t1〜時刻t2)よりも長くなっている。
また、図18のタイミングチャート(モード2)で書き込み電位Vprogramに到達する時刻t3は、図17のタイミングチャート(モード1)で書き込み電位Vprogramに到達する時刻t2よりも遅い。
このため、図18のタイミングチャート(モード2)では、図17のタイミングチャート(モード1)に比べて、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位のリーク電流による低下量が多くなる。つまり、図18の時刻t3でのチャネル電位は、図17の時刻t2でのチャネル電位よりも低い。
従って、ソース側のセレクトゲートトランジスタの拡散層と半導体基板との間で生じるバンド間トンネル電流が減少し、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンも減少する。
この状態で書き込み電位Vprogramの供給が開始されるため、書き込み時に、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセル(非選択セル)のフローティングゲート電極にホットエレクトロンが注入されて誤書き込みが発生する現象を防止できる。
c. ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図19乃至図21のタイミングチャート(モード1,2,3)に示すようになる。
これらのタイミングチャートは、ワード線WL1が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。
この後は、モード1,2,3のうちの1つで書き込みを実行する。
一つめは、図19に示すように、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルと同様に、モード1で書き込みを行う。この場合は、選択されたワード線WL1の電位を、時刻t1から時刻t2にかけて、基準電位Vssからに書き込み電位Vprogramまで上昇させる。選択されたワード線WL1の電位は、時刻t2において、書き込み電位Vprogramに到達する。
二つめは、図20に示すように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルと同様に、モード2で書き込みを行う。この場合は、選択されたワード線WL1の電位を、時刻t1から時刻t2よりも遅い時刻t3にかけて、基準電位Vssからに書き込み電位Vprogramまで上昇させる。選択されたワード線WL1の電位は、時刻t3において、書き込み電位Vprogramに到達する。
三つめは、図21に示すように、モード1及びモード2のいずれとも異なるモード3で書き込みを行う。この場合は、選択されたワード線WL1の電位を、時刻t1から、時刻t2よりも遅く、時刻t3よりも早い時刻t4にかけて、基準電位Vssからに書き込み電位Vprogramまで上昇させる。選択されたワード線WL1の電位は、時刻t4において、書き込み電位Vprogramに到達する。
この後、選択されたワード線WL1の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。また、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このように、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、半導体メモリの各世代におけるメモリセルの特性に応じて最適なモードを選択できる。
モード3を選択する場合には、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの問題を解消できると共に、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み時間が多少なりとも短くなるため、高信頼性と高速動作の両立を図ることができる。
d. 尚、モード1,2,3において、時刻t1は、同じ時刻としているが、互いに異なっていてもよい。
即ち、モード1の時刻t1をt1−1とし、モード2の時刻t1をt1−2とし、モード3の時刻t1をt1−3とした場合、(t1−1〜t2)<(t1−3〜t4)<(t1−2〜t3)なる関係を有していれば、本発明による効果を得ることができる。
(3) 第3の実施例
第3の実施例では、2つのモード1,2の切り替えに関し、モード1で、選択セルに接続されるワード線の電位を複数の段階を経て書き込み電位に到達させ、モード2で、選択セルに接続されるワード線の電位を、複数の段階を経ることなく、書き込み電位に到達させる。
図22乃至図25は、第3の実施例のタイミングチャートを示している。
a. セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対する書き込み動作は、図22のタイミングチャート(モード1)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL7が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与え、さらに、時刻t1において、選択されたワード線WL7にも転送電位Vpassを与える。
また、時刻t2において、選択されたワード線WL7を書き込み電位Vprogramに到達させる。
選択されたワード線WL7に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL7の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。この後、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL7と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
b. ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図23のタイミングチャート(モード2)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL8が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7に転送電位(パス電位)Vpassを与える。ここで、モード2では、時刻t1において、選択されたワード線WL8に転送電位Vpassを与えない。
そして、時刻t2(図22の時刻t2と同じ時刻)において、選択されたワード線WL8を書き込み電位Vprogramに到達させる。
選択されたワード線WL8に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL8の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。この後、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL8と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
ここで、既に説明したように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、書き込み時に、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じる。
しかし、図23のタイミングチャート(モード2)によれば、選択されたワード線WL8に関し、書き込み電位Vprogramを与える前に、転送電位Vpassを与えていない。
このため、図23のタイミングチャート(モード2)では、図22のタイミングチャート(モード1)に比べて、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位は、選択されたワード線WL8に転送電位Vpassを与えていない分だけ低下する。つまり、図23の時刻t2でのチャネル電位は、図22の時刻t2でのチャネル電位よりも低い。
従って、ソース側のセレクトゲートトランジスタの拡散層と半導体基板との間で生じるバンド間トンネル電流が減少し、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンも減少する。
この状態で書き込み電位Vprogramの供給が開始されるため、書き込み時に、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセル(非選択セル)のフローティングゲート電極にホットエレクトロンが注入されて誤書き込みが発生する現象を防止できる。
c. ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図24及び図25のタイミングチャート(モード1,2)に示すようになる。
これらのタイミングチャートは、ワード線WL1が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。
この後は、モード1,2のうちの1つで書き込みを実行する。
一つめは、図24に示すように、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルと同様に、モード1で書き込みを行う。この場合は、時刻t1において、選択されたワード線WL1に転送電位Vpassを与える。
二つめは、図25に示すように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルと同様に、モード2で書き込みを行う。この場合は、時刻t1において、選択されたワード線WL1に転送電位Vpassを与えることなく、時刻t2において、選択されたワード線WL1を書き込み電位Vprogramに到達させる。
この後、選択されたワード線WL1の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。また、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このように、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、半導体メモリの各世代におけるメモリセルの特性に応じて最適なモードを選択できる。
d. 尚、第3の実施例では、モード1で、選択セルに接続されるワード線の電位を、2段階を経て書き込み電位に到達させているが、3段階以上を経て書き込み電位に到達させてもよい。この場合、モード2では、ワード線の電位を、複数の段階を経ることなく、即ち、1段階で、書き込み電位に到達させる。
また、モード1,2において、時刻t2は、同じ時刻としているが、互いに異なっていてもよい。
即ち、モード1の時刻t2をt2−1とし、モード2の時刻t2をt2−2とした場合、時刻t2−2を時刻t2−1よりも遅い時刻とし、(t1〜t2−1)<(t1〜t2−2)なる関係とすれば、第1の実施例の要件も同時に満たすようになり、誤書き込みを有効に防止できる。
(4) 第4の実施例
第4の実施例では、2つのモード1,2の切り替えの場合、非選択セルに接続されるワード線の電位を上昇し始める時刻から選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻までの期間に関し、モード1で、第1の期間、モード2で、第1の期間よりも長い第2の期間にする。
また、3つのモード1,2,3の切り替えの場合、非選択セルに接続されるワード線の電位を上昇し始める時刻から選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻までの期間に関し、モード1で、第1の期間、モード2で、第1の期間よりも長い第2の期間、モード3で、第1の期間よりも長く、第2の期間よりも短い第3の期間にする。
図26乃至図30は、第4の実施例のタイミングチャートを示している。
a. セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対する書き込み動作は、図26のタイミングチャート(モード1)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL7が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、時刻t1において、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。
また、時刻t2において、選択されたワード線WL7の電位の上昇を開始し、時刻t3において、選択されたワード線WL7を書き込み電位Vprogramに到達させる。
選択されたワード線WL7に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL7の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。この後、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL7と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
b. ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図27のタイミングチャート(モード2)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL8が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、時刻t1において、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7に転送電位(パス電位)Vpassを与える。
また、時刻t2(図26の時刻t2と同じ時刻)よりも遅い時刻t4において、選択されたワード線WL7の電位の上昇を開始し、時刻t3(図26の時刻t3と同じ時刻)よりも遅い時刻t5において、選択されたワード線WL7を書き込み電位Vprogramに到達させる。
選択されたワード線WL8に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL8の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。この後、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL8と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
ここで、既に説明したように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、書き込み時に、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じる。
しかし、図27のタイミングチャート(モード2)によれば、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7の電位を上昇し始めてから選択されたワード線WL8を書き込み電位Vprogramに到達させるまでの期間(時刻t1〜時刻t5)は、図26のタイミングチャート(モード1)で、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8の電位を上昇し始めてから選択されたワード線WL7を書き込み電位Vprogramに到達させるまでの期間(時刻t1〜時刻t3)よりも長くなっている。
このため、図27のタイミングチャート(モード2)では、図26のタイミングチャート(モード1)に比べて、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位のリーク電流による低下量が多くなる。つまり、時刻t5でのチャネル電位は、時刻t3でのチャネル電位よりも低下している。
従って、ソース側のセレクトゲートトランジスタの拡散層と半導体基板との間で生じるバンド間トンネル電流が減少し、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンも減少する。
この状態で書き込み電位Vprogramの供給が開始されるため、書き込み時に、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセル(非選択セル)のフローティングゲート電極にホットエレクトロンが注入されて誤書き込みが発生する現象を防止できる。
c. ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図28乃至図30のタイミングチャート(モード1,2,3)に示すようになる。
これらのタイミングチャートは、ワード線WL1が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、時刻t1において、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。
この後は、モード1,2,3のうちの1つで書き込みを実行する。
一つめは、図28に示すように、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルと同様に、モード1で書き込みを行う。この場合は、時刻t2において、選択されたワード線WL7の電位の上昇を開始し、時刻t3において、選択されたワード線WL7を書き込み電位Vprogramに到達させる。
二つめは、図29に示すように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルと同様に、モード2で書き込みを行う。この場合は、時刻t2(図28の時刻t2と同じ時刻)よりも遅い時刻t4において、選択されたワード線WL7の電位の上昇を開始し、時刻t3(図28の時刻t3と同じ時刻)よりも遅い時刻t5において、選択されたワード線WL7を書き込み電位Vprogramに到達させる。
三つめは、図30に示すように、モード1及びモード2のいずれとも異なるモード3で書き込みを行う。この場合は、時刻t2(図28の時刻t2と同じ時刻)よりも遅く、時刻t4(図29の時刻t4と同じ時刻)よりも早い時刻t6において、選択されたワード線WL7の電位の上昇を開始し、時刻t3(図28の時刻t3と同じ時刻)よりも遅く、時刻t5(図29の時刻t5と同じ時刻)よりも早い時刻t7において、選択されたワード線WL7を書き込み電位Vprogramに到達させる。
この後、選択されたワード線WL1の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。また、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このように、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、半導体メモリの各世代におけるメモリセルの特性に応じて最適なモードを選択できる。
モード3を選択する場合には、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの問題を解消できると共に、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み時間が多少なりとも短くなるため、高信頼性と高速動作の両立を図ることができる。
d. 尚、モード1,2,3において、選択されたワード線に与える書き込み電位Vprogramの波形は、同じであるが、互いに異なっていてもよい。
(5) 第5の実施例
第5の実施例では、2つのモード1,2の切り替えの場合、モード1で、第1の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にし、モード2で、第1の期間よりも短い第2の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にする。
また、3つのモード1,2,3の切り替えの場合、モード1で、第1の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にし、モード2で、第1の期間よりも短い第2の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にし、モード3で、第1の期間よりも短く、第2の期間よりも長い第3の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にする。
図31乃至図35は、第5の実施例のタイミングチャートを示している。
a. セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対する書き込み動作は、図31のタイミングチャート(モード1)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL7が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与え、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。この後、選択されたワード線WL7に書き込み電位Vprogramを与える。
書き込み電位Vprogramは、時刻t1から時刻t2までの期間中、選択されたワード線WL7に与え続ける。
また、選択されたワード線WL7の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL7と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
b. ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図32のタイミングチャート(モード2)に示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL8が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与え、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7に転送電位(パス電位)Vpassを与える。この後、選択されたワード線WL8に書き込み電位Vprogramを与える。
書き込み電位Vprogramは、時刻t1から、時刻t2よりも早い時刻t3までの期間中、選択されたワード線WL8に与え続ける。
また、選択されたワード線WL8の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、選択されたワード線WL8と選択されたビット線BL(選択)との間のメモリセル(選択セル)に対しては、書き込み電位Vprogramによってフローティングゲート電極内に電子が注入されるため、書き込みが行われる。
一方、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7には、転送電位Vpassが印加されるため、これに接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、書き込みが行われない。
また、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるメモリセル(非選択セル)に対しては、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタがカットオフするために、転送電位Vpass及び書き込み電位Vprogramによりチャネル電位が上昇して書き込みが禁止される。
ここで、既に説明したように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、書き込み時に、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じる。
しかし、図32のタイミングチャート(モード2)によれば、選択されたワード線WL8に書き込み電位Vprogramを印加している期間(時刻t1〜時刻t3)は、図31のタイミングチャート(モード1)で、選択されたワード線WL7に書き込み電位Vprogramを印加している期間(時刻t1〜時刻t2)よりも短くなっている。
このため、図32のタイミングチャート(モード2)では、図31のタイミングチャート(モード1)に比べて、非選択のビット線BL(非選択)に接続されるセルユニット内で、バンド間トンネル電流が発生している期間も短くなり、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンの総数が減少する。
従って、書き込み時に、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセル(非選択セル)のフローティングゲート電極に注入されるホットエレクトロンの量が減り、誤書き込みの防止が実現される。
c. ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図33乃至図35のタイミングチャート(モード1,2,3)に示すようになる。
これらのタイミングチャートは、ワード線WL1が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与え、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。
この後は、モード1,2,3のうちの1つで書き込みを実行する。
一つめは、図33に示すように、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルと同様に、モード1で書き込みを行う。この場合は、書き込み電位Vprogramを、時刻t1から時刻t2までの期間中、選択されたワード線WL8に与える。
二つめは、図34に示すように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルと同様に、モード2で書き込みを行う。この場合は、書き込み電位Vprogramを、時刻t1から、時刻t2よりも早い時刻t3までの期間中、選択されたワード線WL8に与える。
三つめは、図35に示すように、モード1及びモード2のいずれとも異なるモード3で書き込みを行う。この場合は、書き込み電位Vprogramを、時刻t1から、時刻t2よりも早く、時刻t3よりも遅い時刻t4までの期間中、選択されたワード線WL8に与える。
この後、選択されたワード線WL1の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで一気に低下させる。また、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8の電位についても、転送電位Vpassから基準電位Vssまで低下させる。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このように、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、半導体メモリの各世代におけるメモリセルの特性に応じて最適なモードを選択できる。
モード3を選択する場合には、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの問題を解消できると共に、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み時間が多少なりとも短くなるため、高信頼性と高速動作の両立を図ることができる。
d. 尚、モード1,2,3において、時刻t1は、同じ時刻としているが、互いに異なっていてもよい。
即ち、モード1の時刻t1をt1−1とし、モード2の時刻t1をt1−2とし、モード3の時刻t1をt1−3とした場合、t1−1<t1−3≦t1−2なる関係としても、本発明による効果を得ることができる。
(6) 第6の実施例
第6の実施例は、第1乃至第5の実施例のように、メモリセルの位置に応じて2つ以上のモードを切り替える場合に、これに合わせて、転送電位を与え続ける期間も変えるというものである。
第6の実施例では、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接する2つのメモリセルのうちの1つを選択セルとするときには、第1の期間中、選択セル以外の非選択セルに接続されるワード線を転送電位にし、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルを選択セルとするときには、第1の期間よりも短い第2の期間中、選択セルに接続されるワード線を転送電位にする。
図36乃至図39は、第6の実施例のタイミングチャートを示している。
ここでは、第6の実施例を第4の実施例に適用した場合を説明する。
a. セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対する書き込み動作は、図36のタイミングチャートに示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL7が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、時刻t1において、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。
そして、選択されたワード線WL7に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL7の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssまで低下させる。
この後、時刻t2において、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8の電位を転送電位Vpassから基準電位Vssにする。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、第4の実施例のモード1に合わせて、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位Vpassを与えている期間を、時刻t1から時刻t2までの短い期間としている。このため、書き込み時間の短縮による高速書き込みが可能になる。
b. ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図37のタイミングチャートに示すようになる。
このタイミングチャートは、ワード線WL8が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、時刻t1において、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7に転送電位(パス電位)Vpassを与える。
そして、選択されたワード線WL8に書き込み電位Vprogramを一定期間与えた後、選択されたワード線WL8の電位を書き込み電位Vprogramから基準電位Vssにする。
ここで、図37のタイミングチャートでは、図36のタイミングチャートに比べて、書き込み電位を与えるタイミングが遅くなっている。
そこで、これに合わせる形で、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7の電位は、時刻t2(図36の時刻t2と同じ時刻)よりも遅い時刻t3において、転送電位Vpassから基準電位Vssにする。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このような動作タイミングによれば、第4の実施例のモード2に合わせて、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位Vpassを与えている期間を、時刻t1から時刻t3までの長い期間としているため、書き込み動作に支障を与えることなく、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みを防止することができる。
c. ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対する書き込み動作は、図38及び図39のタイミングチャートに示すようになる。
これらのタイミングチャートは、ワード線WL1が選択される場合の例である。
まず、セレクトゲート線SGS及び全てのビット線BLに基準電位(接地電位)Vssを与えている状態で、ソース線SLに共通ソース電位Vcsrを与え、セレクトゲート線SGDにセレクトゲート電位Vsgを与える。
次に、非選択のビット線BL(非選択)に書き込み禁止電位Vblを与える。また、時刻t1において、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与える。この後、選択されたワード線WL1に書き込み電位Vprogramを与える。
この後は、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセル(選択セル)に対する書き込み条件(モード1,2)に応じて、非選択のワード線WL2,WL3,・・・WL8に転送電位(パス電位)Vpassを与え続ける期間を決定する。
選択セルに対してモード1で書き込みを行う場合は、図38に示すように、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対するタイミングチャート(図36)と同様に、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位Vpassを与えている期間を、時刻t1から時刻t2までの短い期間とする。
選択セルに対してモード2で書き込みを行う場合は、図39に示すように、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対するタイミングチャート(図37)と同様に、非選択のワード線WL1,・・・WL6,WL8に転送電位Vpassを与えている期間を、時刻t1から、時刻t2よりも遅い時刻t3までの長い期間とする。
最後に、セレクトゲート線SGDの電位をセレクトゲート電位Vsgから基準電位Vssに戻し、ソース線SLの電位を共通ソース電位Vcsrから基準電位Vssに戻すことにより、書き込み動作が終了する。
このように、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルについては、そのメモリセルに対する書き込み条件(モード)に応じて、転送電位Vpassを印加し続ける期間を適切に設定できる。
尚、図38は、第4の実施例のモード1に相当し、図39は、第4の実施例のモード2に相当する。
ここで、例えば、第4の実施例のモード3を実行する場合には、非選択のワード線WL1,WL2,・・・WL7の電位は、時刻t2(図38の時刻t2と同じ時刻)よりも遅く、時刻t3(図39の時刻t3と同じ時刻)よりも早い時刻において、転送電位Vpassから基準電位Vssにする。
5. まとめ
本発明の例をまとめると以下のようになる。
(1) まず、選択されたワード線を書き込み電位Vprogramに到達させるタイミングについて、モード2は、モード1よりも遅い時刻、モード3は、モード1よりも遅く、モード2よりも早い時刻としている。
これにより、ホットエレクトロンによる誤書き込みが最も発生し易い時点での非選択のセルユニット内のチャネル電位Vchを低い値に抑えることができるため、誤書き込みの防止による半導体メモリの信頼性の向上に貢献できる。
また、このような構成に加えて、選択されたワード線の電位を上昇させるタイミングについて、モード2は、モード1よりも遅い時刻、モード3は、モード1よりも遅く、モード2よりも早い時刻とすれば、選択されたワード線の電位を上昇させる仮定で発生するホットエレクトロンによる誤書き込みも防止できる。
(2) 本発明の例に関わる不揮発性半導体メモリは、例えば、第1の実施の形態(図5〜図9)で説明したように、直列接続される複数のメモリセルから構成されるNANDストリングと、NANDストリングの両端に1つずつ接続される2つのセレクトゲートトランジスタと、複数のメモリセルのうち、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接する2つのメモリセルのうちの1つを選択セルとするときの選択セルに対する第1の書き込み条件を、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルを選択セルとするときの選択セルに対する第2の書き込み条件と異ならせる書き込み制御回路とを備える。
このように、NANDストリングを構成する複数のメモリセルのうち、書き込みの対象となる選択セルの位置に応じて、選択セルに対する書き込み条件を異ならせることで、選択セルとワード線を共通にする非選択セルに対する誤書き込みを有効に防止できる。
即ち、書き込み電位が印加される選択されたワード線に共通に接続される非選択セルの位置が、セレクトゲートトランジスタに隣接する場合であっても、書き込み条件を制御することで、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンの発生を抑制できる。
従って、例えば、図40の矢印(c)に示すように、セレクトゲートトランジスタに隣接する非選択セルに関して、書き込み時にフローティングゲート電極内にホットエレクトロンが注入されることによる閾値変動量を小さくできる。
これに伴い、非選択セルに対する誤書き込みが生じない閾値電圧の上限(基準値からのずれ)における転送電圧Vpassのマージンをαからβに広げることが可能になる。つまり、メモリセルの特性にばらつきが発生した場合(C1,C2が最も特性が異なるセル)であっても、転送電圧Vpassを広い範囲から選択し、最適値に設定することができる。
(3) 具体的な条件について述べると、
第1の実施例(図12〜図16)及び第4の実施例(図26〜図30)で説明したように、第2の書き込み条件(モード1)は、選択セル又はそれ以外の非選択セルに接続されるワード線の電位を上昇し始める時刻から選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻までを第1の期間にすることとし、第1の書き込み条件(モード2)は、選択セル又は非選択セルに接続されるワード線の電位を上昇し始める時刻から選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻までを第1の期間よりも長い第2の期間にすることとする。
これは、選択セル又は非選択セルに接続されるワード線を転送電位にしたときに、非選択のビット線に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位が上昇し、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンが発生する状態になると共に、このチャネル電位についてはリークにより次第に小さくなる、という現象を利用したものである。
即ち、選択セル又は非選択セルに接続されるワード線を転送電位にしてから選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にするまでの期間が短いと、リークによるチャネル電位の低下量が小さいために、書き込み電位を与えたときのチャネル電位が高くなり、FNトンネル電流による誤書き込みの防止には好都合である反面、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンの発生が多くなり、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じる。
そこで、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対して書き込みを行う場合には、非選択のビット線に接続されるセルユニット内では、書き込み電位が印加される非選択セルとセレクトゲートトランジスタとの距離が長く、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じないため、FNトンネル電流による誤書き込みの防止を考慮して、選択セル又は非選択セルに接続されるワード線を転送電位にしてから選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にするまでの期間を短くする。
また、セレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対して書き込みを行う場合には、選択セル又は非選択セルに接続されるワード線を転送電位にしてから選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にするまでの期間を長くする。このようにすれば、リークによるチャネル電位の低下量が大きくなるために、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンの発生が少なくなり、書き込み電位が印加される非選択セルにおいても、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が解消される。
(4) また、第2の実施例(図17〜図21)で説明したように、第2の書き込み条件(モード1)は、第1の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させることとし、第1の書き込み条件(モード2)は、第1の期間よりも長い第2の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させることとする。
さらに、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻は、第2の書き込み条件(モード1)のときよりも第1の書き込み条件(モード2)のときのほうを遅くする。
これは、上述の(2) の場合と同様に、非選択のビット線に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位がリークにより次第に小さくなるという現象を利用したものである。
即ち、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させる期間が短いと、リークによるチャネル電位の低下量が小さいために、最終的なチャネル電位が高くなり、FNトンネル電流による誤書き込みの防止には好都合である反面、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンの発生が多くなり、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じる。
そこで、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対して書き込みを行う場合には、非選択のビット線に接続されるセルユニット内では、書き込み電位が印加される非選択セルとセレクトゲートトランジスタとの距離が長く、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じないため、FNトンネル電流による誤書き込みの防止を考慮して、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させる期間を短くする。
また、セレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対して書き込みを行う場合には、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させる期間を長くする。このようにすれば、リークによるチャネル電位の低下量が大きくなるために、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンの発生が少なくなり、書き込み電位が印加される非選択セルにおいても、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が解消される。
(5) また、第3の実施例(図22〜図25)で説明したように、第2の書き込み条件(モード1)は、選択セルに接続されるワード線の電位を複数の段階を経て書き込み電位に到達させ、第1の書き込み条件(モード2)は、選択セルに接続されるワード線の電位を、複数の段階を経ることなく、書き込み電位に到達させる。
これは、選択セルに接続されるワード線に転送電位を与えたときに、非選択のビット線に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位が上昇し、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンが発生する状態になる、という現象を利用したものである。
即ち、選択セルに対して、書き込み電位を与える前に転送電位を与えると、非選択のビット線に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位の上昇率が向上し、FNトンネル電流による誤書き込みの防止には好都合である反面、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンの発生が多くなり、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じる。
そこで、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対して書き込みを行う場合には、非選択のビット線に接続されるセルユニット内では、書き込み電位が印加される非選択セルとセレクトゲートトランジスタとの距離が長く、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じないため、FNトンネル電流による誤書き込みの防止を考慮して、選択セルに接続されるワード線の電位を複数の段階を経て書き込み電位に到達させる。
また、セレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対して書き込みを行う場合には、選択セルに接続されるワード線の電位を、複数の段階を経ることなく、書き込み電位に到達させる。このようにすれば、非選択のビット線に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位の上昇率が低下するため、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンの発生が少なくなり、書き込み電位が印加される非選択セルにおいても、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が解消される。
(6) また、第5実施例(図31〜図35)で説明したように、第2の書き込み条件(モード1)は、第1の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にすることとし、第1の書き込み条件(モード2)は、第1の期間よりも短い第2の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にすることとする。
これは、選択セルに接続されるワード線に書き込み電位を与えている期間中、非選択のビット線に接続されるセルユニット内のNANDストリングのチャネル電位が最も高く、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンが発生する状態にある、という現象を利用したものである。
即ち、選択セルに接続されるワード線に書き込み電位を与えている期間が長いと、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンが発生している期間も長くなり、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じる。
そこで、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対して書き込みを行う場合には、非選択のビット線に接続されるセルユニット内では、書き込み電位が印加される非選択セルとセレクトゲートトランジスタとの距離が長く、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が生じないため、FNトンネル電流による誤書き込みの防止を考慮して、選択セルに接続されるワード線に書き込み電位を与えている期間を長くする。
また、セレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対して書き込みを行う場合には、選択セルに接続されるワード線に書き込み電位を与えている期間を短くする。このようにすれば、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンが発生している期間も短くなるため、書き込み電位が印加される非選択セルにおいても、ホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が解消される。
(7) また、第6実施例(図36〜図39)で説明したように、書き込み制御回路は、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接する2つのメモリセルのうちの1つを選択セルとするとき、第1の期間中、選択セル以外の非選択セルに接続されるワード線を転送電位にし、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルを選択セルとするとき、第1の期間よりも短い第2の期間中、選択セルに接続されるワード線を転送電位にする。
これは、選択セル以外の非選択セルに接続されるワード線に転送電位を与えている期間が書き込み速度に影響を与える点を考慮したものである。即ち、非選択セルに接続されるワード線に転送電位を与えている期間が長いと、書き込み時間も長くなり、書き込み速度が低下する。
そこで、セレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルに対して書き込みを行う場合には、上述の(2) 〜(5) の条件で書き込みを行うと共に、非選択セルに接続されるワード線に転送電位を与えている期間を短くし、書き込み速度を向上させる。
また、セレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対して書き込みを行う場合には、上述の(2) 〜(5) の条件で書き込みを行うと共に、非選択セルに接続されるワード線に転送電位を与えている期間を長くする。
(8) さらに、以下の構成も有効である。
本発明の例に関わる不揮発性半導体メモリは、例えば、第2の実施の形態(図5〜図8、図10)で説明したように、直列接続される複数のメモリセルから構成されるNANDストリングと、NANDストリングの両端に1つずつ接続される2つのセレクトゲートトランジスタと、複数のメモリセルのうち、2つのセレクトゲートトランジスタのうちの1つに隣接するメモリセルを選択セルとするときの選択セルに対する第1の書き込み条件及び2つのセレクトゲートトランジスタのうちの他の1つに隣接するメモリセルを選択セルとするときの選択セルに対する第2の書き込み条件を、それぞれ、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルを選択セルとするときの選択セルに対する第3の書き込み条件と異ならせる書き込み制御回路とを備える。
また、第1の書き込み条件と第2の書き込み条件も互いに異ならせる。
具体的には、第1の実施例(図12〜図16)及び第4の実施例(図26〜図30)で説明したように、第3の書き込み条件(モード1)は、選択セル又はそれ以外の非選択セルに接続されるワード線の電位を上昇し始める時刻から選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻までを第1の期間にすることとし、第2の書き込み条件(モード2)は、選択セル又は非選択セルに接続されるワード線の電位を上昇し始める時刻から選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻までを第1の期間よりも長い第2の期間にすることとし、第1の書き込み条件(モード3)は、選択セル又は非選択セルに接続されるワード線の電位を上昇し始める時刻から選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻までを、第1の期間よりも長く、第2の期間よりも短い第3の期間にすることとする。
これは、書き込み時に、ソース側のセレクトゲートトランジスタのセレクトゲート電極(セレクトゲート線)の電位とドレイン側のセレクトゲートトランジスタのセレクトゲート電極(セレクトゲート線)の電位とが異なることを考慮したものである。
即ち、ソース側のセレクトゲートトランジスタのセレクトゲート電極は、例えば、接地電位に設定され、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタのセレクトゲート電極は、例えば、接地電位よりも高い電位に設定される。この場合、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンは、非選択のビット線に接続されるセルユニットのドレイン側よりもソース側で多く発生する。
そこで、ソース側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対して書き込みを行う場合の条件(第2の書き込み条件)と、ドレイン側のセレクトゲートトランジスタに隣接するメモリセルに対して書き込みを行う場合の条件(第1の書き込み条件)とを互いに異ならせる。
また、これら2つのセレクトゲートトランジスタに隣接する2つのメモリセルのうちの1つを選択セルとするときの選択セルに対する第1及び第2の書き込み条件は、当然に、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルを選択セルとするときの選択セルに対する第3の書き込み条件とも異ならせる。
このように、書き込み条件をメモリセルに位置に応じて細かく設定すれば、バンド間トンネル電流に起因するホットエレクトロンによる誤書き込みの懸念が解消されると共に、書き込み時における書き込み電位及び転送電位の波形の最適化により、書き込み速度の高速化にも貢献できる。
同様の理由により、例えば、第2の実施例(図17〜図21)で説明したように、第3の書き込み条件(モード1)は、第1の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させることとし、第2の書き込み条件(モード2)は、第1の期間よりも長い第2の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させることとし、第1の書き込み条件(モード3)は、第1の期間よりも長く、第2の期間よりも短い第3の期間をかけて、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位まで上昇させることとする。
さらに、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位に到達させる時刻について、第2の書き込み条件(モード2)は、第3の書き込み条件(モード1)よりも遅くする。また、第1の書き込み条件(モード3)は、第3の書き込み条件(モード1)よりも遅く、第2の書き込み条件(モード2)よりも早くする。
また、例えば、第5実施例(図31〜図35)で説明したように、第3の書き込み条件(モード1)は、第1の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にすることとし、第2の書き込み条件(モード2)は、第1の期間よりも短い第2の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にすることとし、第1の書き込み条件(モード3)は、第1の期間よりも短く、第2の期間よりも長い第3の期間中、選択セルに接続されるワード線を書き込み電位にすることとする。
(9) さらに、以下の構成も有効である。
本発明の例に関わる不揮発性半導体メモリは、例えば、第3の実施の形態(図5〜図8、図11)で説明したように、直列接続される複数のメモリセルから構成されるNANDストリングと、NANDストリングの両端に1つずつ接続される2つのセレクトゲートトランジスタと、複数のメモリセルのうち、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接する2つのメモリセルのうちの1つを選択セルとするときの選択セルの閾値を上昇させる条件(第1の書き込み条件)を、2つのセレクトゲートトランジスタに隣接しないメモリセルを選択セルとするときの選択セルの閾値を上昇させる条件(第2の書き込み条件)と異ならせる書き込み制御回路とを備える。
即ち、メモリセルのデータに関して、消去状態を“1”、書き込み状態を“0”とする場合、データプログラムは、“1”−プログラミング(消去状態からの閾値変動なし)と“0”−プログラミング(閾値上昇)とがある。また、非選択のビット線に接続されるセルユニット内の非選択セルに対する誤書き込みは、メモリセルの閾値を上昇させる“0”−プログラミングのときのみ問題となる。
そこで、選択セルがセレクトゲートトランジスタに隣接し、かつ、プログラムデータが“0”のときのみ、書き込み条件を変え、選択セルとワード線を共通にする非選択セルに対する誤書き込みを防止する。
(10) その他
本発明の例は、NAND型フラッシュメモリの他、セレクトゲートトランジスタとメモリセルとからなるセルユニットを有する不揮発性半導体メモリに適用可能である。
6. むすび
本発明の例によれば、メモリセルの微細化に起因する誤書き込みを有効に防止できる。
本発明の例は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、各構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を構成できる。例えば、上述の実施の形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施の形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1: メモリセルアレイ、 2: ワード線・セレクトゲート線ドライバ、 2A: ワード線ドライバ、 2B: セレクトゲート線ドライバ、 3: ウェル・ソース線電位制御回路、 3A: ソース電位制御回路、 4: データ回路、 5: カラムデコーダ、 6: センスアンプ、 7: データ入出力バッファ、 8: アドレスバッファ、 9: 電位生成回路、 10: 書き込み制御回路、 11: 一括検知回路、 12: コマンドインターフェイス回路、 13: ステートマシーン、 21−1: p型シリコン基板、 21−2: n型ウェル領域、 21−3: p型ウェル領域、 22: ドレイン拡散層、 23: ソース拡散層、 24: n型拡散層、 25: p型拡散層、 26: 電位設定線、 U: セルユニット、 M1,M2,・・・M8: メモリセル、 ST1,ST2: セレクトゲートトランジスタ、 WL1,WL2,・・・WL8: ワード線、 BL0,BL1,・・・BLm−1: ビット線。