JP2021138875A - ポリプロピレン樹脂組成物およびそれを用いた樹脂組成物 - Google Patents

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亮平 森本
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公美 芦原
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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂と混合した際に、十分な機械強度、特に耐面衝撃性に優れた成形体を得ることが可能なポリプロピレン樹脂組成物および該ポリプロピレン樹脂組成物を成形して得られる成形体を提供する。【解決手段】酸変性ポリプロピレン樹脂(A)と、微細セルロース繊維(B)とを含有し、質量比(A/B)が40/60〜98/2であるポリプロピレン樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、酸変性ポリプロピレン樹脂と、微細セルロース繊維とを含有する樹脂組成物に関するものである。
従来、樹脂の機械強度等を向上させる目的で、樹脂に、微細セルロース繊維を配合することが広く行われている。しかし、微細セルロース繊維は強い親水性を示すため、疎水性の樹脂に配合されると樹脂中で凝集し、均一に分散されないため、目的の機械強度の向上を達成できないという課題があった。そこで、熱可塑性樹脂と溶融混練するに先立って、微細セルロース繊維の水分散液と樹脂成分とを混合しておく技術が開示されている。
特許文献1には、微細セルロース繊維水分散液と、ポリプロピレン粉末とを混合し、乾燥させることにより得られた樹脂組成物を、酸変性ポリプロピレン樹脂の共存下でポリオレフィン樹脂と溶融混練する方法が記載されている。
特許文献2には、微細セルロース繊維水分散液と、ポリエチレン樹脂の水性分散体とを混合し、乾燥させることにより得られた樹脂粒子を、ポリエチレン樹脂の改質用添加剤として用いる方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載された樹脂組成物では、ポリプロピレン樹脂を粉砕して得られた粉末と微細セルロース繊維を溶融混合し、必要に応じてマスターバッチ化して用いているが、微細セルロース繊維が樹脂中に微分散しにくく、熱可塑性樹脂の補強効果が十分に発揮されない問題があった。
特許文献2に記載された樹脂組成物では、ポリオレフィン樹脂としてはポリエチレン樹脂を用いるものであり、得られる成形体は面衝撃性の観点で満足できるものではなかった。
特開2017−122177号公報 特開2014−034616号公報
本発明は、上記問題点を解決するものであって、熱可塑性樹脂に配合した際に、十分な機械強度、特に耐面衝撃性に優れた成形体を得ることが可能な樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、酸変性ポリプロピレン樹脂と微細セルロース繊維を、特定の比率で含有する樹脂組成物を用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明の要旨は、次のとおりである。
(1)酸変性ポリプロピレン樹脂(A)と、微細セルロース繊維(B)とを含有し、質量比(A/B)が40/60〜98/2であるポリプロピレン樹脂組成物。
(2)(1)記載のポリプロピレン樹脂組成物の製造方法であって、下記(i)〜(ii)の工程を含む製造方法。
(i)酸変性ポリプロピレン樹脂(A)の水性分散体と微細セルロース繊維(B)との混合物を得る工程。
(ii)前記混合物を乾燥する工程。
(3)(1)記載のポリプロピレン樹脂組成物と熱可塑性樹脂((A)成分は除く)を含有する樹脂組成物。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物によれば、熱可塑性樹脂と混合した際に、十分な機械強度、特に耐面衝撃性に優れた成形体を得ることが可能となる。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)と、微細セルロース繊維(B)とを必須成分として含有している。
ポリプロピレン樹脂組成物における酸変性ポリプロピレン樹脂(A)と、微細セルロース繊維(B)の質量比(A/B)は、40/60〜98/2であり、50/50〜95/5であることが好ましく、55/45〜90/10であることがより好ましく、60/40〜85/15であることがさらに好ましい。酸変性ポリプロピレン樹脂(A)と、微細セルロース繊維(B)の質量比(A/B)を上記範囲とすることにより、このポリプロピレン樹脂組成物を用いた樹脂組成物は耐面衝撃性に優れたものとすることができる。
ポリプロピレン樹脂組成物における酸変性ポリエチレン樹脂(A)の含有量が40質量%未満では、熱可塑性樹脂と混合して樹脂組成物を製造する際、熱可塑性樹脂中への微細セルロース繊維(B)の分散性が低下し、得られる成形体の機械強度が向上せず、YI値が増大し、外観が損なわれる。一方、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)の含有量が98質量%を超えると、得られる成形体の機械特性、外観が損なわれる。
酸変性ポリプロピレン樹脂(A)は、ポリプロピレンが不飽和カルボン酸変性されたものであり、エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等の、プロピレン以外のオレフィンを1種以上含有していてもよい。
酸変性ポリプロピレン樹脂(A)は、上記のようなポリプロピレンが、不飽和カルボン酸成分により変性されたものである。変性に用いられる不飽和カルボン酸成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸、フマル酸、クロトン酸などのほか、不飽和ジカルボン酸のハーフエステル、ハーフアミドなどや、それらの各種誘導体が挙げられる。中でもポリオレフィン樹脂への導入のし易さの観点から、アクリル酸、メタクリル酸、(無水)マレイン酸が好ましく、特に(無水)マレイン酸が好ましい。なお、「(無水)〜酸」とは、「〜酸または無水〜酸」を意味する。すなわち、(無水)マレイン酸とは、マレイン酸または無水マレイン酸を意味する。
不飽和カルボン酸成分は、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂中に共重合されていればよく、その形態は限定されず、共重合の状態としては、例えば、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合(グラフト変性)などが挙げられ、製造のし易さの観点から、ランダム共重合またはグラフト共重合が好ましい。
酸変性ポリプロピレン樹脂(A)における不飽和カルボン酸成分の含有量は、0.3〜20質量%であることが好ましく、0.5〜15質量%であることがより好ましく、0.8〜10質量%であることがさらに好ましく、1.5〜7質量%であることが特に好ましい。不飽和カルボン酸成分の含有量を上記範囲内とすることにより、樹脂粒子に含有される微細セルロース繊維(B)を、熱可塑性樹脂へ均一に分散することができ、機械強度に優れた樹脂組成物を得ることができる。

本発明において、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)の分子量は、特に限定されるものではないが、質量平均分子量が10,000〜1,000,000、または190℃ 、2160g 荷重におけるメルトフローレート(MFR)が、0.01〜500g/10分であることが好ましい。質量平均分子量が10,000未満またはMFRが500g/10分を超える場合、樹脂組成物の機械強度、特に引張弾性率が劣る傾向にある。質量平均分子量が1,000,000を超える、またはMFRが0.01g/10分未満である場合、ポリプロピレン樹脂組成物と熱可塑性樹脂とを混合して樹脂組成物を製造した際、微細セルロース繊維(B)の熱可塑性樹脂への分散性に劣る傾向があり、十分な補強効果が発揮されないことがある。
本発明において、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)は、2種類以上の重合体の混合物であってもよい。
微細セルロース繊維(B)は、各種セルロースを解繊および/または微細化することにより得られる、繊維状のセルロースである。セルロースは、解繊材料および/または微細化材料として利用可能なものであればよく、パルプ、綿、紙、レーヨン・キュプラ・ポリノジック・アセテート等の再生セルロース繊維、バクテリア産生セルロース、ホヤ等の動物由来セルロース等を用いることができる。また、これらのセルロースは必要に応じて表面に化学修飾処理を施してもよい。
パルプとしては、木材パルプ、非木材パルプ双方を好適に使用できる。木材パルプとしては、機械パルプと化学パルプとあり、リグニン含有量の少ない化学パルプのほうが好ましい。化学パルプにはサルファイドパルプ、クラフトパルプ、アルカリパルプ等があるが、いずれも好適に使用できる。非木材パルプとしては、藁、バガス、ケナフ、竹、葦、楮、亜麻等いずれも利用可能である。綿は主に衣料用繊維に用いられる植物であり、綿花、綿繊維、綿布のいずれも利用可能である。紙はパルプから繊維を取り出し漉いたもので、新聞紙や廃牛乳パック、コピー済み用紙等の古紙も好適に用いることができる。
また、微細化材料としてのセルロースとして、セルロースを破砕し一定の粒径分布を有したセルロース粉末を用いてもよく、KCフロック(日本製紙社製)、セオラス(旭化成ケミカルズ社製)、アビセル(FMC社製)等が挙げられる。
微細セルロース繊維(B)は、化学修飾処理されていてもよい。すなわち、微細セルロース繊維は、変性微細セルロース繊維であってもよい。変性微細セルロース繊維は、セルロースを解繊および/又は微細化して微細セルロース繊維を製造したのち、修飾する化合物をさらに添加して、微細セルロース繊維と反応させることで得られる。つまり、微細セルロース繊維表面の水酸基を修飾基により化学修飾し、前記水酸基を減じる反応によって、変性微細セルロース繊維は得られる。
修飾する化合物としては、アルキル基、アシル基、アシルアミノ基、シアノ基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、アリールオキシ基、シリル基、カルボキシル基等の官能基を微細セルロース繊維に化学的に結合させて修飾する化合物等が挙げられる。化学的な修飾により、微細セルロース繊維間の水素結合による強い密着が軽減され、熱可塑性樹脂への分散性が向上する場合がある。
微細セルロース繊維においては、修飾する化合物が微細セルロース繊維に物理的に吸着する形で、化学反応による化学結合の形成を伴わずに、微細セルロース繊維を修飾していてもよい。物理的に吸着する化合物としては界面活性剤等が挙げられ、アニオン性、カチオン性、ノニオン性いずれを用いてもよい。
微細セルロース繊維(B)の平均繊維径は、10μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。微細セルロース繊維の平均繊維径が上記の範囲内にあることにより、機械強度に優れた樹脂組成物を得ることができる。また、樹脂組成物に占める微細セルロース繊維の含有量が、少量であっても、目的とする補強効果を得られ易くなり、加熱時におけるセルロースの黄変に起因する樹脂組成物のYI値の増大を抑制することができる。
市販品としては、水分散液であるスラリー状、ペースト状、ゲル状や粉末状などの形態で入手することができ、レオクリスタ(第一工業製薬社製)、セリッシュ(ダイセルファインケム社製)、エレックス(大王製紙社製)、セレンピア(日本製紙社製)などが用いられる。
本発明において、微細セルロース繊維(B)の平均繊維径の測定方法は以下のとおりである。凍結ウルトラミクロトームを用いて樹脂組成物(または樹脂組成物からなる成形体)から厚さ100nmの切片を採取し、透過型電子顕微鏡(日本電子社製JEM−1230)を用いて観察を行う。なお、該切片は、必要に応じて、四酸化オスミウム、四酸化ルテニウム、リンタングステン酸、酢酸ウラン、クエン酸鉛等の染色剤により染色処理を行ったものを用いることもできる。電子顕微鏡画像から微細セルロース繊維(B)の長手方向に対する垂直方向の長さを測定する。このとき、垂直方向の長さのうち最大のものを繊維径とする。同様にして10本の微細セルロース繊維(B)の繊維径を測定し、10本の平均値を算出したものを平均繊維径とする。
微細セルロース繊維(B)の平均繊維長は、平均繊維径と同様、電子顕微鏡で観察を行った画像における微細セルロース繊維(B)の長手方向の長さをいう。そして、繊維径と同様に、10本の微細セルロース繊維(B)の長さを測定し、10本の平均値を算出したものを平均繊維長とする。
微細セルロース繊維(B)は、上記した平均繊維径と平均繊維長との比であるアスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)が10以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましく、50以上であることがさらに好ましく、70以上であることが特に好ましい。アスペクト比が10以上であることにより、樹脂組成物の機械強度を、より高いものとすることができる。
樹脂組成物中の微細セルロース繊維(B)の含有量を測定する方法は、特に限定されないが、例えば、樹脂組成物に大過剰の有機溶剤を加え、窒素雰囲気下で加熱還流する方法が挙げられる。該有機溶剤により、樹脂成分が溶解除去され、得られた残渣の質量を測定することにより、微細セルロース繊維(B)の含有量を算出することができる。上述の有機溶剤としては、樹脂成分を溶解除去できるものであれば特に限定されないが、入手し易さの観点から、テトラヒドロフラン、ヘキサフルオロ−2−プロパノール、キシレン、オルトジクロロベンゼンからなる群から選択される1種以上の有機溶剤を使用することが好ましい。
樹脂組成物に、フィラーや顔料など、有機溶剤により溶解除去できない無機成分が含有される場合、得られた残渣を高温で灰化し、減少した質量から微細セルロース繊維(B)の含有量を算出することができる。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、ポリビニルアルコールを含有してもよい。ポリビニルアルコールを配合することにより、微細セルロース繊維(B)が良好な分散状態を保持し易く、ポリエチレン樹脂組成物を熱可塑性樹脂と混合して樹脂組成物を製造する場合、樹脂組成物の機械強度、特に引張弾性率が向上する傾向がある。
ポリビニルアルコールの含有量は特に限定されないが、ポリエチレン樹脂組成物全体の0〜2質量%(0質量%は除く)であることが好ましく、0.1〜1.5質量%であることがより好ましく、0.2〜1質量%であることがさらに好ましい。ポリビニルアルコールの含有量を上記範囲内とすることにより、上述したポリビニルアルコールの添加効果が発現し易い。
ポリビニルアルコールの種類は、特に限定されないが、ビニルエステルの重合体を完全または部分ケン化したものなどが挙げられる。ポリビニルアルコールのケン化度は、特に限定されるものではなく、例えば、70mol%以上99.5mol%以下であればよい。ポリビニルアルコールの平均重合度は、特に限定されるものではなく、例えば、100以上2,000以下であればよい。
ポリビニルアルコールは、後述のように液状物として使用する場合のために、水溶性を有していることが好ましい。
ポリビニルアルコールの市販品としては、例えば、日本酢ビ・ポバール社製の「J−ポバール」の「JC−05」、「VC−10」、「JT−05」、「JF−05」;クラレ社製の「クラレポバール」の「11−98」、「29−99」;デンカ株式会社の「デンカポバール」の「PC−1000」、「PC−2000」などが挙げられる。
ポリビニルアルコールは、後述のポリプロピレン樹脂組成物の製造方法においては、(A)、(B)成分とともに混合して液状物中に含有させることが好ましい。樹脂粒子中にポリビニルアルコールを含有することで、微細セルロース繊維を含有する液状物を乾燥させる際、微細セルロース繊維同士の絡み合いを抑制し凝集し難くなる。すなわち、このようなポリプロピレン樹脂組成物を含有させた樹脂組成物では、樹脂組成物中における微細セルロース繊維の分散性が極めて良好になる。したがって樹脂組成物から得られる成形体の機械特性は格段に向上する。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)、微細セルロース繊維(B)、ポリビニルアルコール以外に、本発明の効果を損ねない範囲で、その他の樹脂成分、添加剤、フィラーなどを含有していても構わない。
その他の樹脂成分としては、例えば、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)を除くポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂及、ポリカーボート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。その他の樹脂成分は、必要に応じて複数のものを混合使用してもよい。また、その他の樹脂成分は、酸変性やシロキサン変性などの変性がなされていても構わない。
添加剤としては、例えば、酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、離型剤、高分子加工助剤、難燃剤、耐衝撃性改質剤、有機色素、顔料、光拡散剤、艶消し剤、蛍光体、帯電防止剤、可塑剤などが挙げられる。添加剤は、必要に応じて複数のものを混合使用してもよい。
フィラーとしては、例えば、タルク、マイカ、シリカ、クレー、アルミナ、ワラストナイト、ガラス繊維、カーボン繊維などが挙げられる。フィラーは、必要に応じて複数のものを混合使用してもよい。
ポリプロピレン樹脂組成物に他の成分を含有させる場合、その含有量は特に限定されないが、他の樹脂成分を、20質量%程度を上限に含有させてもよい。このとき、他の樹脂成分として樹脂組成物を得る際に用いる熱可塑性樹脂を用いることにより、微細セルロース繊維(B)の分散性を向上させることもできる。
ポリプロピレン樹脂組成物の形態は特に限定されず、塊状、粒子状、ペレット状、いかなる形状でもよい。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、下記(i)〜(ii)の工程を含む方法で製造することができる。
(i)酸変性ポリプロピレン樹脂(A)の水性分散体と、微細セルロース繊維(B)との混合物を得る工程。
(ii)前記混合物を乾燥する工程。
酸変性ポリプロピレン樹脂(A)の水性分散体(以下、ポリプロピレン樹脂水性分散体という)は、以下に記載するような方法で製造するか、市販のポリプロピレン樹脂水性分散体を使用するか適宜選択ができる。
ポリプロピレン樹脂水性分散体の製造方法は、特に限定されないが、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)、塩基性化合物および水を混合撹拌することにより得ることができる。
上記製造方法において、工程(i)は、ポリプロピレン樹脂水性分散体と、微細セルロース繊維(B)との混合物を得る工程である。
工程(i)において用いられる微細セルロース繊維(B)の形態は、特に限定されないが、水に分散された状態のものを用いることが好ましい。水に分散された微細セルロース繊維(B)を用いることで、均一に微細セルロース繊維(B)が分散した混合物を得ることができ、後述の乾燥工程においても良好な分散状態を維持し易い。
水に分散された微細セルロース繊維(B)としては、例えば、スラリー状、ペースト状、ゲル状などの形態が挙げられる。
ポリプロピレン樹脂水性分散体と、微細セルロース繊維(B)とを混合する方法は、特に限定されないが、メカニカルスターラーやホモジナイザーなど、公知の撹拌機を用いて行うことができる。
なお、工程(i)としては、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)の水性分散化の工程において、微細セルロース繊維(B)を共存させておくことにより、両者の混合物を得る場合も含むものとする。
上記製造方法において、工程(ii)は、工程(i)で得られた液状の混合物を乾燥する工程である。その後、得られた乾燥物は、適宜粉砕等を行って目的の形状に加工すればよい。
工程(ii)において、乾燥温度は、0℃以上であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましく、20℃以上であることがさらに好ましく、25℃以上であることが特に好ましい。乾燥温度が0℃を下回ると、塩基性化合物および水の揮発速度が遅くなり、生産性の観点から好ましくない。
工程(ii)における乾燥方法としては、例えば、スプレードライ、風乾、熱風乾燥、および真空乾燥などが挙げられる。乾燥装置としては、例えば、連続式のトンネル乾燥装置、バンド乾燥装置、縦型乾燥装置、垂直ターボ乾燥装置、多重段円板乾燥装置、通気乾燥装置、回転乾燥装置、気流乾燥装置、スプレードライヤ乾燥装置、噴霧乾燥装置、円筒乾燥装置、ドラム乾燥装置、スクリューコンベア乾燥装置、加熱管付回転乾燥装置、振動輸送乾燥装置等、回分式の箱型乾燥装置、通気乾燥装置、真空箱型乾燥装置、および撹拌乾燥装置などが挙げられる。これらの乾燥装置は、単独で用いてもよいし、2つ以上組み合わせて用いてもよい。
工程(ii)で得られた乾燥物を粉砕する方法は特に限定されず、例えば、ハンマーミル、ナイフミル、ウイングミル、ボールミル、ジョークラッシャー、コーンクラッシャー、ローラミル、ジェットミル、碾臼等の、公知の方法を適用することができる。これらの粉砕方法は、単独で用いてもよいし、2つ以上組み合わせて用いてもよい。
工程(i)で原料として使用するポリプロピレン樹脂水性分散体について説明する。
ポリプロピレン樹脂水性分散体の固形分濃度は、特に限定されるものではないが、1〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。ポリプロピレン樹脂水性分散体の固形分濃度が1%未満であると、後述の工程(ii)において、除去しなければならない水性媒体が多くなり、乾燥時間が長くなるため好ましくない。一方、固形分濃度が50質量%を超える場合、ポリプロピレン樹脂水性分散体の粘度が大きくなる傾向があり、取り扱い性の観点から好ましくない。
ポリプロピレン樹脂水性分散体としては、不揮発性の水性化助剤を実質的に含有しないものを用いることができる。なお、本発明は、不揮発性水性化助剤の使用を排除するものではない。
ここで、「水性化助剤」とは、水性化促進や水性分散体の安定化の目的で添加される薬剤や化合物のことであり、「不揮発性」とは、常圧での沸点を有さないか、もしくは常圧で高沸点(例えば300℃以上)であることを指す。「不揮発性水性化助剤を実質的に含有しない」とは、こうした助剤を、ポリエチレン樹脂水性分散体の製造時に用いず、得られるポリエチレン樹脂水性分散体が結果的にこの助剤を含有しないことを意味する。なお、得られたポリエチレン樹脂水性分散体に、水性化助剤に該当する化合物を他の目的で含有させてもよい。
上述の不揮発性水性化助剤としては、例えば、後述する乳化剤、保護コロイド作用を有する化合物、変性ワックス類、高酸価の酸変性化合物などが挙げられる。
乳化剤としては、カチオン性乳化剤、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、あるいは両性乳化剤が挙げられ、一般に乳化重合に用いられるもののほか、界面活性剤類も含まれる。例えば、アニオン性乳化剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、高級カルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられ、ノニオン性乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体などのポリオキシエチレン構造を有する化合物やポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのソルビタン誘導体等が挙げられ、両性乳化剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
保護コロイド作用を有する化合物、変性ワックス類、高酸価の酸変性化合物としては、カルボキシル基含有ポリエチレンワックス、カルボキシル基含有ポリプロピレンワックス、カルボキシル基含有ポリエチレン−プロピレンワックス等の質量平均分子量が通常5,000以下の酸変性ポリオレフィンワックス類およびその塩、アクリル酸−無水マレイン酸共重合体およびその塩、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体等の不飽和カルボン酸含有量が10質量%以上のカルボキシル基含有ポリマーおよびその塩等、一般に微粒子の分散安定剤として用いられている化合物等が挙げられる。
ポリプロピレン樹脂水性分散体において、塩基性化合物は酸変性ポリプロピレン樹脂(A)が有する不飽和カルボン酸成分を中和し、中和によって生成したアニオン間の電気反発力によって、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)粒子をより微細化する効果を有する。さらに、塩基性化合物は、工程(i)により得られる混合物において、微細セルロース繊維(B)の腐敗を抑制する効果も有する。
塩基性化合物は、乾燥によって容易に揮発させることができる、アンモニアまたは沸点が250℃以下の有機アミン化合物であることが好ましく、中でも沸点が200℃以下の有機アミン化合物であることがより好ましい。沸点が250℃を超える有機アミン化合物は、乾燥によって揮発させることが困難になり、樹脂粒子を熱可塑性樹脂と溶融混練し、樹脂組成物を製造した場合、有機アミン化合物が樹脂組成物表面からブリードアウトするために、物性が経時的に悪化するばかりでなく、環境的、衛生的にも好ましくない。
沸点が250℃以下の有機アミン化合物の具体例としては、特に限定はされないが、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、N−メチル−N ,N−ジエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等を挙げることができる。
塩基性化合物としては、上記アンモニアまたは沸点が250℃以下の有機アミン化合物以外に、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の金属水酸化物を用いることもできる。
ポリプロピレン樹脂水性分散体において、塩基性化合物の含有量は、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜30質量部であることが好ましく、0.5〜25質量部であることがより好ましく、1〜20質量部であることがさらに好ましい。塩基性化合物の添加量が0.1質量部未満である場合、塩基性化合物の添加効果が認められず、一方、30質量部を超えると、作業環境および環境配慮の観点から好ましくない。
本発明においては、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)の水性分散体化を促進し、粒子径を小さくするために、水性分散体化の際に有機溶剤を添加することが好ましい。使用する有機溶剤量は、水性媒体中の40質量%以下が好ましく、1〜40質量%であることがより好ましく、2〜35質量%がさらに好ましい。有機溶剤量が40質量%を超えると、作業環境および環境配慮の観点から好ましくない。

上述の有機溶剤の具体例としては、特に限定はされないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体、さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチル等が挙げられ、これらの有機溶剤は2種以上を混合して使用してもよい。
上述の水性分散体の製造において有機溶剤を使用した場合、有機溶剤の一部または全部を、ストリッピングと呼ばれる脱溶剤操作で系外へ留去させることができる。この操作は、工程(i)が終了した段階でおこなってもよい。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の使用形態は特に限定されず、この樹脂組成物そのものとして、あるいは、他の熱可塑性樹脂と混合して、使用することができる。
他の熱可塑性樹脂と混合する場合には、ポリエチレン樹脂組成物は、熱可塑性樹脂中に微細セルロース繊維を効率よく分散させるための、いわゆるマスターバッチとして用いることができる。
次に、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物において、ポリプロピレン樹脂組成物と混合して使用される熱可塑性樹脂としては、酸変性ポリプロピレン樹脂(A)以外の熱可塑性樹脂であれば、特に限定されないが、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂及びポリカーボネート樹脂からなる群から選択される1種以上の熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられ、より具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等が挙げられる。
ポリアミド樹脂としては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド92、ポリアミド99、ポリアミド912、ポリアミド1010、ポリアミド6I、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド10T、ポリアミド11T、ポリアミドMXD6、ポリアミド6T/6I、ポリアミド6/6I、ポリアミド66/6T、ポリアミド66/6I等が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリ乳酸等が挙げられる。
スチレン系樹脂としては、例えば、アタクチックポリスチレン、アイソタクチックポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、高耐衝撃ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂としては、例えば、ビスフェノールAを原料とする一般ポリカーボネート、シロキサン等を原料とする特殊ポリカーボネート等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物におけるポリプロピレン樹脂組成物の含有量は、熱可塑性樹脂100質量部あたり、3〜70質量部とすることが好ましく、5〜55質量部であることがより好ましく、5〜40質量部であることがさらに好ましい。ポリプロピレン樹脂組成物の含有量が3質量部未満である場合、相対的に酸変性プロピレン樹脂(A)および微細セルロース繊維(B)の含有量が少なくなるため、樹脂組成物の機械強度が劣る傾向にある。一方、ポリプロピレン樹脂組成物の含有量が70質量部を超える場合、シルバーストリークやフローマークといった、成形体の外観不良を招く可能性がある。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン樹脂組成物と熱可塑性樹脂とを混合した後、溶融混練する方法が挙げられる。
溶融混練の装置としては、例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール混練機、ブラベンダー等の一般的な混練機を使用することができるが、生産性の観点から、二軸押出機を用いることが好ましい。
溶融混練の温度は、熱可塑性樹脂の種類により異なるが、100℃以上350℃以下であることが好ましい。溶融混練の温度が100℃未満である場合、熱可塑性樹脂を溶融させ難く、十分に混練が進行しない可能性がある。一方、溶融混練の温度が350℃を超える場合、微細セルロース繊維(B)や熱可塑性樹脂が分解し、樹脂組成物の機械強度の低下を招く恐れがある。
次に、本発明の成形体について説明する。
本発明の成形体は、本発明の樹脂組成物からなるものであり、該成形体を製造する方法は特に制限されず、例えば、射出成形、押出成形、ブロー成形、プレス成形、インフレーション成形、真空成形等の手法が挙げられる。
以下、本発明の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
1.評価方法
(1)酸変性ポリプロピレン樹脂の構成
オルトジクロロベンゼン(d)中、120℃にて、H−NMR(日本電子社製、500MHz)を行い、求めた。
(2)酸変性ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(MFR)
JIS K6730記載(190℃、2160g荷重)の方法でMFRを測定した。
(3)樹脂粒子中の微細セルロース繊維の含有量
温度計、撹拌機、窒素ガス導入口、および、還流冷却器を備えた容量2リットルの四つ口フラスコに、樹脂粒子10gと、オルトジクロロベンゼン500gとを仕込み、窒素雰囲気下で5時間加熱還流を行った。続いて、四つ口フラスコの内容物を40℃まで冷却し、ろ紙を用いてろ過した際の残渣の質量を測定した。この残渣の質量の、樹脂粒子10gに対する割合を、百分率で表わしたものが、微細セルロース繊維の含有量である。
(4)樹脂組成物における微細セルロース繊維の分散性
樹脂組成物ペレットを約0.5g計量し、ステンレス板に挟み熱プレスにより厚さ約0.1mmのフィルム状に成型し、微細セルロース繊維含有フィルムを得た。得られたフィルム内に認められる微細セルロース繊維の粗大凝集物の有無を目視観察し、樹脂組成物中の微細セルロース繊維の分散性を目視で評価し、下記基準により合否判断を行った。評価が〇または△であるものを合格、×であるものを不合格とした。
〇:凝集物が全く確認されない
△:凝集物がやや認められる
×:凝集物を多く認める
(5)樹脂組成物の引張弾性率
樹脂組成物を用い、射出成形機(日精樹脂社製、NEX110型)にて板状成形体(長さ90mm、幅50mm、厚み2mm)を成形した。
ISO527規格に準じ、引張弾性率の測定を行った。
(6)樹脂組成物の耐面衝撃性
(5)で成形した板状成形体を試験片として落下衝撃試験を行った。デュポン式落下衝撃試験機(東洋精機製作所社製)に試験片を設置して、高さ300mmより落下おもり(質量300g)を落下させ、落下後の成形体を目視し、割れ、ヒビ等が見られないものを「合格」とした。試験回数は20回とした。17/20(合格数/試験数)以上であるものは耐面衝撃性が優れていると判断した。
<酸変性ポリプロピレン樹脂(A−1)の作製>
プロピレン-ブテン-エチレン三元共重合体(プロピレン/ブテン/エチレン=64.8/23.9/11.3質量%)100g、トルエン500gを密閉できる反応容器に投入し、窒素雰囲気下で加熱溶融させた。その後、系内温度を110℃ に保って、撹拌下、ラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド1gのヘプタン20g溶液を加えた。その後、無水マレイン酸7gのヘプタン10g溶液を滴下し、30分反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、その後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂をさらにアセトンで数回洗浄し、未反応物を除去した後、減圧乾燥して酸変性ポリプロピレン樹脂(A−1)を得た。得られた酸変性ポリプロピレン樹脂(A−1)の樹脂組成、重量平均分子量を表1に示す。
Figure 2021138875
<酸変性ポリプロピレン樹脂(A−2)の作製>
共重合体としてプロピレン−ブテン共重合体(プロピレン/ブテン=80/20質量%)を用いた以外は製造例1と同様の操作を行って酸変性ポリプロピレン樹脂(A−2)を得た。得られた酸変性ポリプロピレン樹脂(A−2)の樹脂組成、重量平均分子量を表1に示す。
<酸変性ポリプロピレン樹脂(A−3)の作製>
共重合体としてプロピレン-ブテン-エチレン三元共重合体(プロピレン/ブテン/エチレン=64.8/23.9/11.3質量%)を用いた以外は製造例1と同様の操作を行って酸変性ポリプロピレン樹脂(A−3)を得た。得られた酸変性ポリプロピレン樹脂(A−3)の樹脂組成、重量平均分子量を表1に示す。
<ポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)の作製>
撹拌機とヒーターを備えた1Lガラス容器に、酸変性ポリプロピレン樹脂(A−1)を60g、テトラヒドロフランを70g、N,N−ジメチルエタノールアミンを7g、蒸留水を103g仕込んだ。撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140℃に保ってさらに2時間撹拌し分散体化させた。その後、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ、室温(約25℃)まで冷却し、100gの蒸留水を追加した。得られた水性分散体を1Lナスフラスコに入れ、60℃に加熱した湯浴につけながらエバポレーターを用いて減圧し、100gの水性媒体を留去した。冷却後、フラスコ内の液状成分を300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、固形分濃度が25質量%であるポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)を得た。その結果を表1に示す。
<ポリプロピレン樹脂水性分散体(E−2)の作製>
酸変性ポリプロピレン樹脂(A−2)を用いた以外は実施例1と同様の方法でポリプロピレン樹脂水性分散体(E−2)を得た。
<ポリプロピレン樹脂水性分散体(E−3)の作製>
酸変性ポリプロピレン樹脂(A−3)を用いた以外は実施例1と同様の方法でポリプロピレン樹脂水性分散体(E−3)を得た。
<微細セルロース繊維水分散液(B−1)の作製>
微細セルロース繊維として、平均繊維径が80nm、平均繊維長が10μmのものを使用した。微細セルロース繊維と精製水を加えてミキサーで撹拌し、微細セルロース繊維の含有量が5質量%である微細セルロース繊維水分散液(B−1)を調整した。
製造例1
ポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)と微細セルロース繊維水分散液(B−1)を77/23(固形分質量比)となるように混合し、ミキサーで撹拌して液状物を得た。
該液状物をバット上に広げ、熱風乾燥機にて、80℃空気雰囲気下、24時間加熱した。その後、真空乾燥機にて、80℃減圧下、48時間加熱した。得られた塊状物を、ウイングミル(三庄インダストリー社製)を用いて3〜5mmの大きさまで粉砕し、ポリプロピレン樹脂組成物(M−1)を得た。その結果を表2に示す。
Figure 2021138875
製造例2
ポリプロピレン樹脂水性分散体(E−3)を用いた以外は、製造例1と同様の操作を行って、ポリプロピレン樹脂組成物(M−2)を得た。その結果を表2に示す。
製造例3
ポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)と微細セルロース繊維水分散液(B−1)と、さらにケン化度93.5〜94.5モル%、平均重合度500であるポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製「JT−05」)の10質量%水溶液(C−1)を76/23/1(固形分質量比)となるように混合し、ミキサーで撹拌して液状物を得た。
該液状物をバット上に広げ、熱風乾燥機にて、80℃空気雰囲気下、24時間加熱した。その後、真空乾燥機にて、80℃減圧下、48時間加熱した。得られた塊状物を、ウイングミル(三庄インダストリー社製)を用いて3〜5mmの大きさまで粉砕し、ポリプロピレン樹脂組成物(M−3)を得た。その結果を表2に示す。
製造例4
製造例3においてポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)、微細セルロース繊維水分散液(B−1)、ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(C−1)を72/23/5(固形分質量比)となるように混合した以外は、同様の操作を行って、ポリプロピレン樹脂組成物(M−4)を得た。その結果を表2に示す。
製造例5
製造例1においてポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)、微細セルロース繊維水分散液(B−1)を43/57(固形分質量比)となるように混合した以外は、同様の操作を行って、ポリプロピレン樹脂組成物(M−5)を得た。その結果を表2に示す。
製造例6
製造例1においてポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)、微細セルロース繊維水分散液(B−1)を97/3(固形分質量比)となるように混合した以外は、同様の操作を行って、ポリプロピレン樹脂組成物(M−6)を得た。その結果を表2に示す。
製造例7
ポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)と微細セルロース繊維水分散液(B−1)と、さらにポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(DSM Coating Resins社製「NeoRez R−600」、固形分濃度33質量%)を67/23/10(固形分質量比)となるように混合し、ミキサーで撹拌して液状物を得た。
該液状物をバット上に広げ、熱風乾燥機にて、80℃空気雰囲気下、24時間加熱した。その後、真空乾燥機にて、80℃減圧下、48時間加熱した。得られた塊状物を、ウイングミル(三庄インダストリー社製)を用いて3〜5mmの大きさまで粉砕し、ポリプロピレン樹脂組成物(M−7)を得た。その結果を表2に示す。
製造例8
製造例1においてポリエチレン樹脂水性分散体(E−1)、微細セルロース繊維水分散液(B−1)を35/65(固形分質量比)となるように混合した以外は、同様の操作を行って、ポリプロピレン樹脂組成物(M−8)を得た。その結果を表2に示す。
製造例9
ポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)をバット上に広げ、熱風乾燥機にて、80℃空気雰囲気下、24時間加熱した。その後、真空乾燥機にて、80℃減圧下、48時間加熱した。得られた塊状物を、ウイングミル(三庄インダストリー社製)を用いて3〜5mmの大きさまで粉砕し、ポリプロピレン樹脂組成物(M−9)を得た。その結果を表2に示す。
製造例10
製造例4においてポリプロピレン樹脂水性分散体(E−1)、微細セルロース繊維水分散液(B−1)、ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(C−1)を52/23/25(固形分質量比)となるように混合した以外は、同様の操作を行って、ポリプロピレン樹脂組成物(M−10)を得た。その結果を表2に示す。
製造例11
微細セルロース繊維水分散液(B−1)をバット上に広げ、熱風乾燥機にて、80℃空気雰囲気下、24時間加熱した。その後、真空乾燥機にて、80℃減圧下、48時間加熱した。得られた塊状物を、ウイングミル(三庄インダストリー社製)を用いて3〜5mmの大きさまで粉砕し、微細セルロース繊維からなる粒子(M−11)を得た。その結果を表2に示す。
実施例1〜14、比較例1〜9
上記製造例1〜11で得られた各ポリプロピレン樹脂組成物を、表3、4に示す組成となるよう熱可塑性樹脂とドライブレンドした後、スクリュー径が30mm、平均溝深さが2.5mmの二軸混錬押出機(池貝社製PCM−30)に供給し、スクリュー回転数120rpm、滞留時間2.7分にて溶融混練した。その後、払い出し、切断することで樹脂組成物を得た。なお、二軸押出機のバレル温度は、熱可塑性樹脂が、ナイロン6樹脂、PBT樹脂の場合は240℃に、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂の場合は200℃に、それぞれ設定した。なお、各熱可塑性樹脂として、ポリアミド6樹脂(ユニチカ社製、A1030BRL)、ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロピレン社製、ノバテックPP BC8)、ABS樹脂(デンカ社製、GR0500)、PBT樹脂(東レ社製、1401X06)を用いた。
Figure 2021138875
Figure 2021138875
実施例1〜14で得られた樹脂組成物は、微細セルロース繊維の分散性に優れ、良好な機械強度を示した。
比較例1では、微細セルロース繊維の含有が所定量を超えた樹脂粒子を用いたため、熱可塑性樹脂への分散性が劣り、特に面衝撃性が低下した。
比較例2では、微細セルロース繊維(B)を含有しない樹脂粒子を用いたため、得られた樹脂組成物は、機械強度が劣るものであった。
比較例3〜5では、熱可塑性樹脂に対し、樹脂粒子を用いなかったため、機械強度が劣るものであった。
比較例6では、樹脂粒子として酸変性ポリプロピレン樹脂を含有しないものを用いたため、微細セルロース繊維の分散性が劣り、機械強度が劣るものであった。
比較例7、8では、熱可塑性樹脂に対し、樹脂粒子を用いなかったため、機械強度が劣るものであった。

Claims (8)

  1. 酸変性ポリプロピレン樹脂(A)と、微細セルロース繊維(B)とを含有し、質量比(A/B)が40/60〜98/2であるポリプロピレン樹脂組成物。
  2. さらにポリビニルアルコールを0〜2質量%(0質量%は除く)含有する請求項1記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  3. 請求項1記載のポリプロピレン樹脂組成物の製造方法であって、下記(i)〜(ii)の工程を含む製造方法。
    (i)酸変性ポリプロピレン樹脂(A)の水性分散体と微細セルロース繊維(B)との混合物を得る工程。
    (ii)前記混合物を乾燥する工程。
  4. 請求項2に記載のプロピレン樹脂組成物の製造方法であって、下記(i)〜(ii)の工程を含む製造方法。
    (i)酸変性ポリプロピレン樹脂(A)の水性分散体、微細セルロース繊維(B)およびポリビニルアルコールの混合物を得る工程。
    (ii)前記混合物を乾燥する工程。
  5. 請求項1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物と熱可塑性樹脂((A)成分は除く)を含有する樹脂組成物。
  6. 熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂およびポリカーボネート樹脂から選択される1種以上の熱可塑性樹脂である請求項5記載の樹脂組成物。
  7. ポリプロピレン樹脂組成物と熱可塑性樹脂((A)成分は除く)を混合した後、溶融混錬する工程を含む請求項5または6記載の樹脂組成物の製造方法。
  8. 請求項5または6記載の樹脂組成物を成形して得られる成形体。
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