JP7326914B2 - 熱可塑性樹脂組成物、成形体および電気電子機器 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物、成形体および電気電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物、成形体および電気電子機器に関する。
プリンター、複写機などの電気電子機器の内装または外装には、一般的に、樹脂組成物が使用されている。このような樹脂組成物は、成形体の強度を高める観点などから、ガラス繊維などの無機充填材を含むことが一般的である。近年は、CO削減を目的として、ガラス繊維などの無機充填剤の代わりに、セルロース系繊維などのセルロース系材料を含む樹脂組成物の使用が検討されている。
セルロース系繊維は、ガラス繊維などの従来の無機充填剤と比べて比重が軽く、CO削減に有利である。しかしながら、セルロース系繊維は、セルロース構造由来の極性基を多く有するため、疎水性を示す樹脂との親和性が低く、凝集しやすいという問題があった。
このような問題に対し、例えばセルロース系繊維をシランカップリング剤で表面処理して、セルロース系繊維の凝集を抑制することが提案されている(例えば特許文献1)。しかしながら、セルロース系繊維の凝集を十分には抑制できなかった。
また、上記用途に用いられる樹脂組成物は、強度だけでなく難燃性を有することも求められる。そのため、当該樹脂組成物には、有機リン酸化合物や水酸化アルミニウムなどの難燃剤もさらに添加されている。
例えば、ポリオレフィン樹脂と、表面にリン化合物がグラフト結合したセルロース繊維と、リン系難燃剤とを含む難燃性樹脂組成物(例えば特許文献2)や、ポリオレフィン樹脂と、無機系難燃剤が担持されたセルロース粒子とを含む複合樹脂成形体(例えば特許文献3)が提案されている。
特開2000-239455号公報 特開2018-59065号公報 特開2001-64451号公報
しかしながら、特許文献2や3の樹脂組成物においても、リン化合物がグラフト結合したセルロース繊維またはセルロース粒子と樹脂との間の親和性は低く、セルロース繊維またはセルロース粒子の凝集を十分には抑制できなかった。そのため、凝集欠陥による耐衝撃性の低下が生じやすく、成形ショット間で強度のばらつきが生じやすいという問題があった。また、凝集物により成形体の外観が低下しやすいという問題もあった。
また、難燃剤を多く含む樹脂組成物は、成形体の可塑性が高まり、強度が低下しやすいことから、難燃剤の含有量を少なくすることが望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、難燃剤の含有量が少なくても良好な難燃性を有し、かつ良好な外観と強度を有する成形体を安定して付与しうる熱可塑性樹脂組成物、成形体および電気電子機器を提供することを目的とする。
本発明は、以下の熱可塑性樹脂組成物、成形体および電気電子機器に関する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、セルロース含有粒子を、有機リン酸エステル化合物で表面処理してなる表面処理セルロース含有粒子とを含み、前記セルロース含有粒子の平均一次粒子径は、10~300μmであり、前記有機リン酸エステル化合物は、炭素原子数5~12の炭化水素基を含む。
本発明の成形体は、本発明の熱可塑性樹脂組成物から得られる。
本発明の電気電子機器は、本発明の成形体を有する。
本発明によれば、難燃剤の含有量が少なくても良好な難燃性を有し、かつ良好な外観と強度を有する成形体を安定して付与しうる熱可塑性樹脂組成物、成形体および電気電子機器を提供することができる。
前述の通り、粒子径が比較的大きいセルロース繊維を含む熱可塑性樹脂組成物は、当該セルロース繊維が成形体の表面に露出しやすく、外観の低下を生じやすい。
これに対し、粒子径が比較的小さいセルロース含有粒子を含む熱可塑性樹脂組成物は、セルロース繊維を含む熱可塑性樹脂組成物よりも、成形体の外観の低下を生じにくい。しかしながら、粒子径が比較的小さいセルロース含有粒子は凝集しやすいため、凝集物が不均一に存在することにより、成形体の強度にばらつきが生じたり、成形体の表面の外観の低下を抑制できかったりすることがあった。
本発明では、セルロース含有粒子を、炭素原子数5~12の炭化水素基を有する有機リン酸エステル化合物で表面処理して得られる表面処理セルロース含有粒子を用いる。表面処理セルロース含有粒子は、表面に適度な疎水性を有する炭化水素基を有するため、表面が適度に疎水化されている。そのため、表面処理セルロース含有粒子は、疎水性を示す熱可塑性樹脂との親和性がよく、凝集しにくいことから、熱可塑性樹脂組成物中で高度に分散しうる。それにより、成形体の表面の外観の低下を抑制し、かつ成形体間の強度のばらつきを抑制でき、安定して良好な強度を有する成形体を得ることができる。以下、本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する各成分について説明する。
1.熱可塑性樹脂組成物
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、表面処理セルロース含有粒子とを含む。
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂は、特に制限されないが、その例には、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)が含まれる。熱可塑性樹脂は、1種類であってもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。中でも、成形性が良好であり、環境負荷が少ないなどの観点から、ポリオレフィン樹脂が好ましい。
ポリオレフィン樹脂は、前述の通り、ポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂でありうる。
ポリエチレン系樹脂は、エチレンの単独重合体であってもよいし、エチレンを主成分とする共重合体であってもよい。
エチレンの単独重合体の例には、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンが含まれる。
エチレンを主成分とする共重合体は、例えばエチレンとα-オレフィンとの共重合体でありうる。α-オレフィンの例には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンが含まれる。
ポリエチレン系樹脂の、190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレート(MFR)は、成形性の良好な熱可塑性樹脂組成物を得る観点では、0.01~200g/10分であることが好ましく、0.01~60g/10分であることがより好ましい。
ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独重合体であってもよいし、プロピレンを主成分とする共重合体であってもよい。
プロピレンを主成分とする共重合体は、例えばプロピレンとエチレンとの共重合体や、プロピレンとそれ以外のα-オレフィンとの共重合体でありうる。プロピレン以外のα-オレフィンは、前述のα-オレフィンのうちプロピレン以外のものと同様でありうる。
ポリプロピレン系樹脂の、230℃、荷重2.16kgでのメルトフローレート(MFR)は、成形性の良好な熱可塑性樹脂組成物を得る観点では、0.1~200g/10分であることが好ましく、さらに強度に優れる成形体を得やすくする観点では、4~30g/10分であることがより好ましい。
ポリオレフィン系樹脂の例には、プライムポリマー社製のポリプロピレン系樹脂「プライムポリプロ」、「ポリファイン」、「プライムTPO」の各シリーズ(例えば、プライムポリプロJ715M)、プライムポリマー社製のポリエチレン樹脂「ハイゼックス」、「ネオゼックス」、「ウルトゼックス」、「モアテック」、「エボリュー」の各シリーズ(例えば、ハイゼックス1300J)が含まれる。
これらの中でも、成形体の強度や耐熱性を高めやすい観点では、ポリプロピレン系樹脂が好ましく、プロピレン単独重合体がより好ましい。
熱可塑性樹脂の含有量は、熱可塑性樹脂と表面処理セルロース含有粒子との合計量に対して50~90質量%であることが好ましい。熱可塑性樹脂の含有量が50質量%以上であると、熱可塑性樹脂の特性が十分に得られやすく、90質量%以下であると、成形体の強度をさらに高めやすい。熱可塑性樹脂の含有量は、上記観点から、熱可塑性樹脂と表面処理セルロース含有粒子との合計量に対して60~90質量%であることがより好ましい。
(表面処理セルロース含有粒子)
表面処理セルロース含有粒子は、セルロース含有粒子を有機リン酸エステル化合物で表面処理したもの、具体的には、セルロース含有粒子中のセルロース由来の水酸基の少なくとも一部を、当該水酸基と反応する官能基(例えば、後述の式(1)のXで表される基)を有する有機リン酸エステル化合物と反応させて結合させたものである。すなわち、表面処理セルロース含有粒子は、セルロース含有粒子と、その表面の水酸基の少なくとも一部に結合した有機リン酸エステル化合物に由来する基とを有する表面修飾セルロース含有粒子である。
原料となるセルロース含有粒子は、セルロースを含む植物由来の微粒子である。具体的には、セルロース含有粒子中のセルロースの含有割合は、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましい。
セルロース含有粒子の平均一次粒子径は、10~300μmであることが好ましい。セルロース含有粒子の平均一次粒子径が10μm以上であると凝集しにくいため、凝集物に起因する成形体の表面の外観の低下を抑制しうる。また、当該粒子の表面積が大きくなりすぎないため、有機リン酸エステル化合物による処理量を多くする必要もない。セルロース含有粒子の平均一次粒子径が300μm以下であると、粒子径が大きすぎないため、当該粒子が成形体の表面に露出することによる成形体の表面の外観の低下を抑制しうる。セルロース含有粒子の平均一次粒子径は、成形体の表面の外観低下をさらに低減する観点では、100~200μmであることがより好ましい。
セルロース含有粒子の平均一次粒子径は、顕微鏡観察により測定することができる。具体的には、熱可塑性樹脂組成物の成形体の表面または断面を顕微鏡により観察し、任意の200個のセルロース含有粒子の粒子径を測定し、それらの平均値を「平均粒子径」とすることによって測定することができる。
セルロース含有粒子は、例えばセルロースを含む原材料を粉砕処理する工程を経て得ることができる。セルロースを含む原材料は、特に限定されず、その例には、木材、やし殻、稲科植物(もみ殻、藁)、紙、木綿、麻などが含まれる。中でも、セルロースの含有割合が高く、入手が容易であり、かつ環境負荷も小さい観点などから、木粉が好ましい。
反応させる有機リン酸エステル化合物は、炭素原子数5~12の炭化水素基を含むことが好ましい。炭化水素基の炭素原子数が5以上であると、表面処理セルロース含有粒子の表面が十分に疎水化されるため、疎水性を示す熱可塑性樹脂との親和性を高めることができる。それにより、表面処理セルロース含有粒子の凝集を抑制できるため、成形体の表面の外観の低下や、成形体間の強度のばらつきを少なくしうる。炭化水素基の炭素原子数が12以下であると、有機リン化合物のアルキル鎖が長いことに起因する、セルロース含有粒子表面の水酸基への有機リン化合物の結合不足(有機リン化合物による表面処理量の不足)を抑制しうる。それにより、熱可塑性樹脂組成物中でセルロース含有粒子が凝集したり、組成のばらつきにより内部欠陥を生じたりし、それによる成形体間の強度のばらつきを少なくしうる。また、未反応の有機リン化合物(表面処理剤)の残留を抑制できるので、残留する有機リン化合物の凝集や、成形体表面へのブリードアウトを抑制でき、それによる成形体間の強度のばらつきも少なくしうる。当該炭化水素基の炭素原子数は、上記観点から、炭素原子数5~10であることがより好ましい。当該炭化水素基の数は、1つであってもよいし、2以上あってもよい。当該炭化水素基の例には、アルキル基が含まれる。
すなわち、有機リン酸エステル化合物は、下記式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007326914000001
式(1)において、Xは、それぞれハロゲン原子または下記式で表される基である。ハロゲン原子の例には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が含まれるが、好ましくは塩素原子である。
Figure 0007326914000002
R1は、それぞれ炭素原子数5~12の置換または無置換のアルキル基である。アルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。アルキル基が有しうる置換基の例には、フェニル基などのアリール基が含まれる。アルキル基が置換基を有する場合、炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含むものとする。
炭素原子数5~12の置換または無置換のアルキル基の例には、ペンチル基(C5)、ヘキシル基(C6)、ヘプチル基(C7)、オクチル基(C8)、ノニル基(C9)、デシル基(C10)、ウンデシル基(C11)、ドデシル基(C12)が含まれる。
nは、1または2であり、好ましくは2である。
式(1)で表される有機リン酸エステル化合物の例には、ジペンチルホスホリルクロリド(C5)、ジヘキシルホスホリルクロリド(C6)、ジデシルホスホリルクロリド(C10)、ジドデシルホスホリルクロリド(C12)が含まれる。
表面処理セルロース含有粒子は、前述の通り、セルロース含有粒子と有機リン酸エステル化合物とを反応させる、具体的にはセルロース含有粒子の水酸基と、式(1)で表される化合物(有機リン酸エステル化合物)のXで表される基とを反応させて得ることができる。当該反応は、湿式で行ってもよいし、乾式で行ってもよい。
湿式の場合、1)例えばトルエンなどの溶媒中で、トリエチルアミンなどの塩基性触媒の存在下、セルロース含有粒子と有機リン酸エステル化合物とを反応させた後、2)得られた反応物を乾燥させて、表面処理セルロース含有粒子を得ることができる。
表面処理セルロース含有粒子を調製する際の有機リン酸エステル化合物の添加量は、後述する表面処理量となるように設定されればよく、例えば(未処理の)セルロース含有粒子に対して60~300質量%であることが好ましく、90~200質量%であることがより好ましい。
上記反応は、加熱下で行うことが好ましい。反応温度は、例えば50~80℃としうる。
乾式の場合、溶媒を用いない以外は上記方法と同様に行うことができる。撹拌手段は、特に制限されないが、例えば粉体撹拌用ミキサーを用いることができる。反応温度は、例えば20~110℃としうる。
表面処理セルロース含有粒子は、前述の通り、セルロース含有粒子の表面に、有機リン酸エステル化合物が結合(共有結合)したものである。有機リン酸エステル化合物がセルロース含有粒子と結合(共有結合)しているかどうかは、以下の方法で測定される遊離リン濃度が一定以下であること、具体的には1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下であることによって確認することができる。
遊離リン濃度は、E.P. Bertin の Principles and Practice of Xray Spectrometric Analysis Second Ed. (Plenum Press 1984) に記載されるように、蛍光X線分析により測定することができる。
まず、熱可塑性樹脂組成物を、ソックスレー抽出器(溶剤:THF)にて5時間抽出処理を行い、熱可塑性樹脂組成物中の溶離成分を抽出する。そして、抽出された溶離成分中のリン濃度を測定し、熱可塑性樹脂組成物中の濃度に換算して「遊離リン濃度」とする
なお、一般的に、無機リン難燃剤や高分子量の有機リン難燃剤は、THFでは抽出できない。そのため、熱可塑性樹脂組成物が無機リン難燃剤や高分子量の有機リン難燃剤をさらに含む場合であっても、遊離リン濃度は、表面処理セルロース含有粒子に由来するリン濃度として測定することができる。
また、表面処理セルロース含有粒子は、有機リン酸エステル化合物による表面処理量が(未処理の)セルロース含有粒子に対して60~300質量%であることが好ましい。表面処理量が60質量%以上であると、セルロース含有粒子の表面に十分な疎水性を付与しやすく、300質量%以下であると、成形物の可塑性が高まることによる強度の低下を抑制しやすい。有機リン酸エステル化合物による表面処理量は、上記観点から、セルロース含有粒子に対して90~200質量%であることがより好ましい。表面処理量は、下記式から算出することができる。
表面処理量(%)=(表面処理セルロース含有粒子の質量-未処理のセルロース含有粒子の質量)/(未処理のセルロース含有粒子の質量)×100
表面処理セルロース含有粒子の含有量は、熱可塑性樹脂と表面処理セルロース含有粒子の合計量に対して10~50質量%であることが好ましい。表面処理セルロース含有粒子の含有量が10質量%以上であると、成形体に十分な強度を付与しやすく、50質量%以下であると、例えば表面処理セルロース含有粒子が成形体の表面に露出することによる外観の低下を抑制しやすい。表面処理セルロース含有粒子の含有量は、上記観点から、熱可塑性樹脂と表面処理セルロース含有粒子の合計量に対して10~40質量%であることがより好ましい。
熱可塑性樹脂と表面処理セルロース含有粒子との合計量は、熱可塑性樹脂組成物に対して70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、100質量%であってもよい。
(他の成分)
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の目的が達成される範囲で、上記以外の他の成分をさらに含んでもよい。他の成分の例には、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、色材(顔料や染料)、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤、ドリップ防止剤が含まれる。中でも、熱可塑性樹脂組成物は、難燃性を高める観点などから、難燃剤をさらに含んでもよい。
難燃剤は、特に制限されず、有機系難燃剤であってもよいし、無機系難燃剤であってもよい。
有機系難燃剤は、特に制限されないが、例えば融点が200℃未満の有機系難燃剤でありうる。そのような有機系難燃剤の例には、有機ハロゲン系難燃剤(ハロゲン化ビスフェノール系化合物、ハロゲン化ビスフェノール-ビス(アルキルエーテル)系化合物など)、有機リン系難燃剤(トリフェニルフォスフェートなどの芳香族リン酸エステル、トリメチルホスフェートなどの脂肪族リン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステル、ホスフィン酸塩など)が含まれる。なお、有機リン系難燃剤は、表面処理セルロース含有粒子を構成する有機リン酸エステル化合物とは異なるものであり、好ましくは芳香族リン酸エステルまたは芳香族縮合リン酸エステルである。
無機系難燃剤は、特に制限されないが、例えば赤リン、酸化スズ、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、水酸化ジルコニウム、メタホウ酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ホウ酸亜鉛、窒素化グアニジン、ジルコニウム化合物が挙げられる。
本発明では、表面処理セルロース含有粒子が難燃性を発現しうるため、別途添加される難燃剤の量を少なくすることができる。具体的には、難燃剤の含有量は、熱可塑性樹脂と表面処理セルロース含有粒子の合計量に対して10質量%以下としうる。
2.熱可塑性樹脂組成物の製造方法
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、任意の方法で製造することができる。例えば、熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、表面処理セルロース含有粒子と、必要に応じて他の成分とを溶融混練する工程を経て得ることができる。なお、溶融混練する工程の前に、予め各成分を混合する予備混合を行う工程をさらに実施してもよい。
溶融混練する手段の例には、バンバリーミキサー、ロール、単軸押出機、多軸押出機が含まれ、好ましくは二軸押出機である。
次いで、得られた溶融混練物を押し出した後、冷却し、造粒または粉砕する。例えば、押し出された溶融混練物を水冷などにより冷却した後、ペレタイザーなどにより裁断して、ペレット化することが好ましい。
3.成形体とその用途
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、通常、任意の形状に成形されて、成形体とされる。成形方法の例には、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、異形押出成形、圧縮成形、ガスアシスト成形が含まれる。
成形体の形状や寸法は、特に制限されず、成形体の用途に応じて任意に設定されうる。
成形体は、種々の用途、例えば電気電子機器(家電、OA・メディア関連機器、光学用機器および通信機器など)の内装または外装部品、自動車、機械部品、住宅・建築用部材に用いることができる。中でも、優れた強度や良好な難燃性を有し、環境への負荷が小さい観点から、例えば、複写機、プリンター、パソコン、テレビなどの電気電子機器の外装部品(特に筐体)として好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.熱可塑性樹脂組成物の材料
(1)熱可塑性樹脂
PE(ポリエチレン):プライムポリマー社製 HI-ZEX(HDPE)1300J(MFR:12g/10min、密度:961kg/m、融点:134℃)
PP(ポリプロピレン):プライムポリマー社製 プライムポリプロJ715M(MFR:9g/10min、密度:910kg/m
熱可塑性樹脂のメルトフローレート(MFR)、密度および融点は、以下の方法で測定した。
(MFR)
JIS K 7210(ISO1133)に準拠して測定した。測定温度は、PEの場合は190℃、PPの場合は230℃とした。
(密度)
JIS K 7112(ISO1183)に準拠して測定した。
(融点)
JIS K 7121(ISO11357-3)に準拠して測定した。
(2)表面処理セルロース含有粒子
<表面処理セルロース含有粒子1の調製>
セルロース含有粒子として予め粉砕しておいた米もみ殻粉末(セルロース含有比率30質量%、平均一次粒子径170μm)100質量部に、トリエチルアミン59質量部、トルエン200質量部を加え、攪拌しながら、有機リン酸エステル化合物A(ジヘキシルホスホリルクロリド、C6)120質量部を60℃で60分かけて添加し、その後、2時間60℃にて反応させた。この反応終了溶液中のトリエチルアミンを、塩酸水溶液にて中和した後、得られた粒子をフィルターにて分離および水洗し、90℃のオーブンにて24時間乾燥させて、197質量部の表面処理セルロース含有粒子1を得た。
<表面処理セルロース含有粒子2の調製>
セルロース含有粒子として予め粉砕しておいた杉木粉末(セルロース含有比率50質量%、平均一次粒子径200μm)100質量部に、トリエチルアミン98質量部、トルエン200質量部を加え、攪拌しながら、有機リン酸エステル化合物A(ジヘキシルホスホリルクロリド、C6)120質量部を60℃で60分間かけて添加し、その後2時間60℃にて反応させた。この反応終了溶液中のトリエチルアミンを塩酸水溶液にて中和した後、得られた粒子をフィルターにて分離および水洗し、90℃のオーブンにて24時間乾燥させて、202質量部の表面処理セルロース含有粒子2を得た。
<表面処理セルロース含有粒子3の調製>
セルロース含有粒子として予め粉砕しておいた杉木粉末(セルロース含有比率50質量%、平均一次粒子径200μm)100質量部に、トリエチルアミン98質量部、トルエン200質量部を加え、攪拌しながら、有機リン酸エステル化合物B(ジデシルホリルクロリド、C10)120質量部を60℃で60分間かけて添加し、その後2時間60℃にて反応させた。この反応終了溶液中のトリエチルアミンを塩酸水溶液にて中和した後、得られた粒子をフィルターにて分離および水洗し、90℃のオーブンにて24時間乾燥させて、204質量部の表面処理セルロース含有粒子3を得た。
<表面処理セルロース含有粒子4の調製>
セルロース含有粒子として予め粉砕しておいたヤシ殻粉末(セルロース含有比率25質量%、平均一次粒子径180μm)100質量部に、トリエチルアミン98質量部、トルエン200質量部を加え、攪拌しながら、有機リン酸エステル化合物B(ジデシルホリルクロリド、C10)120質量部を60℃で60分間かけて添加し、その後2時間60℃にて反応させた。この反応終了溶液中のトリエチルアミンを塩酸水溶液にて中和した後、得られた粒子をフィルターにて分離および水洗し、90℃のオーブンにて24時間乾燥させて、202質量部の表面処理セルロース含有粒子4を得た。
<表面処理セルロース含有粒子5~8の調製>
セルロース含有粒子の平均一次粒子径を表1に示されるように変更した以外は表面処理セルロース含有粒子3と同様にして、表面処理セルロース含有粒子5~8を得た。
<表面処理セルロース含有粒子9~12の調製>
有機リン酸エステル化合物の種類を表1に示されるように変更した以外は表面処理セルロース含有粒子3と同様にして、表面処理セルロース含有粒子9~12を得た。
<表面処理セルロース含有粒子13の調製>
セルロース含有粒子として予め粉砕しておいた杉木粉末(セルロース含有比率50質量%、平均一次粒子径200μm)200質量部、トリエチルアミン150質量部を容器に入れ、粉体攪拌用ミキサーにて高速攪拌した。これに、有機リン酸エステル化合物B(ジデシルホリルクロリド、C10)240質量部を20分かけて添加し、60℃で1時間攪拌した。得られた粒子をオーブンに入れ、100℃で4時間乾燥させて、414質量部の表面処理セルロース含有粒子13を得た。
得られた表面処理セルロース含有粒子1~13の構成を、表1に示す。
Figure 0007326914000003
<未処理のセルロース含有粒子>
未処理のセルロース含有粒子として、予め粉砕しておいた杉木粉末(セルロース含有比率50質量%、平均一次粒子径200μm)をそのまま用いた。
<電子線処理セルロース繊維の調製>
セルロース繊維として平均繊維長45mmの木綿繊維に、エリアビーム型電子線照射装置EC250/15/180Lにより窒素雰囲気下、電子線を40kGy照射(加速電圧250kV)した。得られた繊維を、モノ(2-メタクリロイルオキシエチル)ホスフェート)の15%水溶液に常温で含侵した後、水で洗浄し、150℃で90秒間乾燥させた。次いで、得られた繊維を、ポリアリルアミンPAA-03(日東紡社製)水溶液に360秒間浸した後、水洗および乾燥させて、電子線処理セルロース繊維を得た。
なお、セルロース含有粒子の平均一次粒子径は、以下の方法で測定した。
(セルロース含有粒子の平均一次粒子径)
後述するペレット状の熱可塑性樹脂組成物を少量採取し、300℃の温度で加熱しながらプレス成形して、厚み約300μmのシートを得た。得られたシートの表面を、顕微鏡で拡大して観察し、視野中の200個の粒子径を測定し、それらの平均値を「平均一次粒子径」とした。
(3)他の成分
APP(有機リン系難燃剤):PX-200(大八化学工業社製、芳香族縮合リン酸エステル)
2.熱可塑性樹脂組成物の調製
<熱可塑性樹脂組成物1~17の調製>
まず、表2または3に示される表面処理セルロース含有粒子、未処理セルロース含有粒子または電子線処理セルロース含有粒子を、真空乾燥機を用いて80℃、4時間乾燥させた。次いで、表2または3に示される成分をドライブレンドした。
次いで、二軸押出混練機(KTX-30;株式会社神戸製鋼所)の原材料供給口(ホッパー)から、ドライブレンドして得られた混合物を毎時10kgで供給し、シリンダの温度210℃とし、スクリューの回転数を200rpmとの条件で溶融混錬を行った。混錬後の溶融樹脂を30℃の水槽にて冷却した後、ペレタイザーにてペレット化して、熱可塑性樹脂組成物1~17を得た。
<評価>
得られた熱可塑性樹脂組成物1~17の遊離リン酸濃度、成形体の表面の外観、強度および難燃性を、以下の方法で評価した。
(遊離リン濃度)
得られた熱可塑性樹脂組成物を、ソックスレー抽出器(溶剤:THF)にて5時間抽出処理を行い、熱可塑性樹脂組成物中の溶離成分を抽出した。そして、抽出された溶離成分のリン濃度を測定し、溶離成分の「遊離リン濃度」とした。
遊離リン酸濃度は、セルロース含有粒子の水酸基と結合していない有機リン化合物に由来するものである。したがって、遊離リン酸濃度が低いほど、セルロース含有粒子の水酸基と結合していない(未反応の)有機リン化合物が少ないことを意味する。
(表面の外観)
得られたペレット状の樹脂組成物を80℃で4時間乾燥させた後、射出成形機(株式会社日本製鋼所製、J55ELII)を用いて、シリンダ設定温度を230℃、金型温度を50℃として成形し、縦80mm、横10mm、高さ4.0mmの大きさの試験片を得た。
次いで、得られた試験片の表面を、形状解析レーザ顕微鏡(VK-X100;株式会社キーエンス)を用いて観察し、画像解析した。そして、試験片表面に露出したセルロース含有粉末の粒子サイズや分散状態を確認した。そして、表面の外観を、以下の基準により評価した。
◎:粒子サイズが250μm以下であり、均一に分散している
○:粒子サイズが250μm超1mm以下であり、若干の凝集物が認められるが、ほぼ均一に分散しており、実用上問題なし
×:粒子サイズが1mm超の凝集物が存在し、分散が不均一
○以上であれば実用上問題ないと判断した。
(曲げ強度)
表面の外観の評価に用いた試験片と同様の試験片を、金型を用いて成形した。成型数は300ショットを捨てショットとした後、連続100ショットを成形した。得られた樹脂組成物の成形体の引張強度のばらつきXTS(%)を、下記式から求め、以下の評価基準により評価した。
XTS(%)=(TRmax-TRmin)/(TRav)×100
なお、上記式中、TRmaxは、樹脂組成物の引張り強度の最大値(MPa)を表し、TRminは、樹脂組成物の引張り強度の最小値(MPa)を表し、TRavは、樹脂組成物の引張り強度の平均値を表す。
◎:TRavが1500MPa以上、XTSが0.5%未満
○:TRavが1500MPa以上、XTSが0.5%以上5%未満
△:TRavが1500MPa以上、XTSが5%以上15%未満
×:TRavが1500MPa未満、またはXTSが15%以上
○以上であれば実用上問題ないと判断した。
(評価3:難燃性)
試験片を縦100mm×横10mm×厚み1.6mmの短冊型試験片に変更した以外は表面の外観の評価に用いた試験片の作製方法と同様の方法で試験片を得た。
次いで、得られた試験片を、温度23℃、湿度50%の恒温室の中で48時間調湿し、米国アンダーライターズ・ラボラトリーズ(UL)が定めているUL94試験(機器の部品用プラスチック材料の燃焼試験)に準拠して難燃性試験を行った。UL94Vとは、鉛直に保持した所定の大きさの試験片にバーナーの炎を10秒間接炎した後の残炎時間やドリップ性から難燃性を評価する方法である。そして、難燃性を、以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:5VA、5VB、V0(合格)
○:V1、V2(合格)
△:HB(不合格)
×:規格外(不合格)
○以上であれば合格とした。
得られた熱可塑性樹脂組成物1~11の評価結果を表2に示し;熱可塑性樹脂組成物12~17の評価結果を表3に示した。
Figure 0007326914000004
Figure 0007326914000005
表2に示されるように、平均一次粒子径が所定の範囲内であるセルロース含有粒子を、所定の有機リン酸エステル化合物で表面処理して得られた表面処理セルロース含有粒子を用いた熱可塑性樹脂組成物1~11は、いずれも成形体の表面の外観が良好であり、強度のばらつきも少ないことがわかる。
これに対し、表3に示されるように、未処理のセルロース含有粒子を用いた熱可塑性樹脂組成物16は、成形体の表面の外観が特に悪く、強度のばらつきも大きいことがわかる。
また、平均一次粒子径が所定の範囲を満たさない表面処理セルロース含有粒子を用いた熱可塑性樹脂組成物12および13は、特に成形体の表面の外観が悪いことがわかる。平均一次粒子径が5μmと小さすぎると、表面処理セルロース含有粒子が凝集しやすく;400μmでは大きすぎることにより、成形体の表面に凸凹を形成しやすいためであると考えられる。
また、有機リン酸エステル化合物のアルキル基の炭素原子数が5未満である表面処理セルロース含有粒子を用いた熱可塑性樹脂組成物14は、成形体の表面の外観が悪く、強度のばらつきも大きいことがわかる。表面処理セルロース含有粒子の表面に十分な疎水性を付与できず、樹脂との親和性を十分には高めることができず、当該粒子が凝集したためと考えられる。また、有機リン酸エステル化合物のアルキル基の炭素原子数が12超である表面処理セルロース含有粒子を用いた熱可塑性樹脂組成物15は、遊離リン濃度が比較的高く、成形体の強度のばらつきも大きいことがわかる。これは、有機リン化合物(処理剤)のアルキル鎖が長いことにより、セルロース含有粒子表面の水酸基と有機リン化合物(処理剤)との反応が十分には行われにくくなり、樹脂中で粒子が凝集したり、組成のばらつきにより内部欠陥等が生じたりしたためと考えられる。
本発明によれば、難燃剤の含有量が少なくても良好な難燃性を有し、かつ良好な外観と強度とを有する成形体を安定して付与しうる熱可塑性樹脂組成物、成形体および電気電子機器を提供することができる。

Claims (8)

  1. 熱可塑性樹脂と、
    セルロース含有粒子を、有機リン酸エステル化合物で表面処理してなる表面処理セルロース含有粒子と、
    を含み、
    前記セルロース含有粒子の平均一次粒子径は、10~300μmであり、
    前記有機リン酸エステル化合物は、炭素原子数5~12の炭化水素基を含み、
    前記有機リン酸エステル化合物による表面処理量が、前記セルロース含有粒子に対して60~300質量%であり、
    前記表面処理セルロース含有粒子の含有量は、前記熱可塑性樹脂と前記表面処理セルロース含有粒子の合計量に対して10~40質量%である、
    熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン樹脂である、
    請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記セルロース含有粒子は、木粉である、
    請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 前記有機リン酸エステル化合物は、下記式(1)で表される化合物である、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
    Figure 0007326914000006
    (式(1)中、
    Xは、それぞれハロゲン原子または下記式で表される基であり、
    Figure 0007326914000007
    R1は、それぞれ炭素原子数5~12の置換または無置換のアルキル基であり、
    nは、1または2である)
  5. 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂であり、
    前記熱可塑性樹脂組成物を、テトラヒドロフランを用いてソックスレー抽出される溶離成分のリン濃度は、前記熱可塑性樹脂組成物に対して1質量%以下である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 熱可塑性樹脂と、
    セルロース含有粒子を、有機リン酸エステル化合物で表面処理してなる表面処理セルロース含有粒子と、
    を含み、
    前記セルロース含有粒子の平均一次粒子径は、10~300μmであり、
    前記有機リン酸エステル化合物は、炭素原子数5~12の炭化水素基を含み、
    前記有機リン酸エステル化合物は、下記式(1)で表される化合物である、
    熱可塑性樹脂組成物
    Figure 0007326914000008
    (式(1)中、
    Xは、それぞれハロゲン原子または下記式で表される基であり、
    Figure 0007326914000009
    R1は、それぞれ炭素原子数5~12の置換または無置換のアルキル基であり、
    nは、1または2である)
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物から得られる成形体。
  8. 請求項7に記載の成形体を有する、電気電子機器。
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