JP7175429B1 - 溶融混合物、組成物、並びに成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂との界面密着性が良好で、かつ、樹脂中での分散性が高いセルロースナノファイバーを含む溶融混合物、及び、成形品が、十分な機械的特性を確保しつつ、優れた引張降伏応力及びシャルピー衝撃強度を有することができる樹脂組成物を提供する。【解決手段】セルロースナノファイバーと溶媒とを含む混合物と、セルロースナノファイバー1質量部に対して、ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンを0.05~1質量部含む、溶融混合物。【選択図】なし

Description

本発明は、溶融混合物、組成物、並びに成形品に関する。
近年、環境保護の観点からバイオマス材料が注目されており、自動車、OA・電気電子分野等に向けた材料として天然由来の有機充填材やバイオポリマーとの複合材料が、使用され始めている。
本願出願人は、特許文献1に多糖を高圧水流にて解繊してなるセルロースナノ繊維、ポリオレフィン樹脂からなる樹脂混合物に対し、特定の範囲のテルペンフェノール系化合物を含むポリオレフィン樹脂組成物を開示した。
また、本願出願人は、特許文献2に、セルロースナノファイバーと、セルロースナノファイバー1質量部に対して、重量平均分子量が特定の範囲にあるスチレン系重合体を、特定の範囲で含む溶融混合物を開示した。
これら両発明は、セルロースナノファイバーを含有する、樹脂組成物或いは溶融混合物を樹脂中に良好に分散させた組成物を製造することが可能であることを示した。また、いずれの組成物も、ベース樹脂よりも、曲げ弾性率等を初めとする機械的強度に優れた値を有する物であることを示した。
しかしながら、樹脂とセルロースナノファイバーの界面の密着性を高め、樹脂中におけるセルロースナノファイバーの分散性を改善するという点において、未だ追求の余地がある。
また、組成物の引張降伏点応力やシャルピー衝撃強さの値を改善し、高い耐衝撃性能を有する成形品を提供するという点において、未だ追求の余地がある。
特許6502645号 特許6704551号
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑み、樹脂との界面密着性が良好で、かつ、樹脂中での分散性が高いナノ天然高分子を含む溶融混合物、およびその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、十分な機械的特性を確保しつつ、優れた引張降伏点応力及びシャルピー衝撃強度を有することができる組成物を提供することをさらなる目的とする。
さらに、本発明は、着色が抑えられた樹脂組成物を提供することをさらなる目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、特定の平均繊維径及び平均繊維長を有するナノ天然高分子と溶媒とを含む混合物と、少なくとも、ポリオレフィンと水とを含むポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンとを溶融混合して得られる溶融混合物を樹脂等へ配合することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明の溶融混合物は、セルロースナノファイバーと溶媒とを含む混合物と、セルロースナノファイバー1質量部に対して、ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンを0.05~1質量部含む溶融混合物である。
本発明により、樹脂との界面密着性が良好で、かつ、樹脂中での分散性が高いナノ天然高分子を含む溶融混合物と、成形品が、十分な機械的特性を確保しつつ、優れた引張降伏応力及びシャルピー衝撃強度を有することができる樹脂組成物が提供される。また、樹脂組成物自体の着色を抑えることのできる溶融混合物並びに着色が抑えられた樹脂組成物が提供される。
CNFの製造(解繊処理)装置の概念図である。 他のCNFの製造(解繊処理)装置の概念図である。 図2におけるCNFの製造(解繊処理)装置の一部を拡大して示す概念図である。
以下、本発明を実施例に基づき、より具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(用語の定義)
本発明において、溶融混合物とは、少なくとも、ナノ天然高分子とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンとからなる混合物に、熱を加えて、冷却したものである。
本発明において、組成物とは、溶融混合物とポリオレフィン又は溶融混合物とポリオレフィンと変性ポリオレフィンとを溶融混練して得られる組成物である。
[(A)ナノ天然高分子]
本発明に用いるナノ天然高分子としては、直径が1~1000nm未満の繊維状物質であり、長さが直径の100倍以上である天然高分子ナノファイバー、又は直径が10~50nm、長さが100~500nm以下の棒状、あるいは紡錘形をした超微細結晶である天然高分子ナノクリスタルである。
本発明に用いる天然高分子としては、特に限定しないが、セルロース、キチン、キトサン等の多糖類、コラーゲン、ゼラチン等のタンパク質、ポリ乳酸、ポリカプロラクタム等が挙げられる。
本発明においてナノ天然高分子の結晶化度は50%以上の範囲にあるものを使用することが好ましい。結晶化度が低いナノ天然高分子を使用した場合には、ナノ天然高分子の比表面積が低下することにより樹脂への担持する能力が劣り、強度、弾性及びチキソ性の低下によって樹脂成形品の能力及び作業性(樹脂の流動性、樹脂成型品の保形性)が劣るからである。また結晶化度が低いと腐敗もしやすくなる。
本発明においてナノ天然高分子の平均重合度は400~900の範囲にあるものを使用することが好ましい。平均重合度900より高い重合度のものは、ナノ天然高分子の比表面積が低下することにより樹脂への担持する能力が劣り、樹脂の補強効果が劣るためである。平均重合度が400未満の場合は、解繊に必要な工程が増加するため、ナノ天然高分子製造時のコストが増加する。
次いで、天然高分子としてセルロースを用いたセルロースナノファイバー及びセルロースナノクリスタル水溶液の調製方法について説明する。本発明において、CNFとしては例えば、木材繊維、広葉樹、針葉樹、竹繊維、サトウキビ繊維、種子毛繊維、葉繊維、海藻類等の天然の植物を含む多糖由来のCNFが挙げられ、これらCNFは一種を単独で又は二種以上を混合して用いてもよい。また、バガス、稲わら、茶殻、果汁の搾り粕等の植物の葉、花、茎、根、外皮等に由来する作物残渣から産出されるものであっても良い。これらCNFは一種を単独で又は二種以上を混合して用いてもよい。また多糖としてはα-セルロース含有率60%~99質量%のパルプを用いるのが好ましい。α-セルロース含有率60質量%以上の純度であれば繊維径及び繊維長さが調整しやすくなって繊維同士の絡み合いを抑えることができ、α-セルロース含有率60質量%未満のものを用いた場合に比べ、溶融時の熱安定性が高く、衝撃強度の低下を引き起こすことがないほか、着色抑制効果が良好であり、本発明の効果をより優れたものとすることができる。一方、99質量%以上のものを用いた場合、繊維をナノレベルに解繊することが困難になる。
本発明におけるCNFは、以下の解繊処理行うことによりCNF分散液(以下、含水状態のCNFということもある。)として得られる。
解繊処理は、図1に示した水中対向衝突法(以下、ACC法と言うこともある。)を用いて行う。これは、水に懸濁したパルプをチャンバー(図1:107)内で相対する二つのノズル(図1:108a,108b)に導入し、これらのノズルから一点に向かって噴射、衝突させる手法である。図1に示される装置は液体循環型となっており、タンク(図1:109)、プランジャ(図1:110)、対向する二つのノズル(図1:108a,108b)、必要に応じて熱交換器(図1:111)を備え、水中に分散させた微粒子を二つのノズルに導入し高圧下で合い対するノズル(図1:108a,108b)から噴射して水中で対向衝突させる。
前記解繊処理を実施する前に、前処理装置を使用して解繊処理を実施してもよい(図2、図3)。また、その他の解繊方法として、かかる前処理装置を使用してもよい。前記前処理装置を使用した解繊処理は、0.5~10質量%の水混合液にした多糖に対し、50~400MPa程度の高圧水を衝突させて行う。これは例えば図2に示す製造装置1を用いて行うことができる。製造装置1は、一のチャンバー2に対して多糖スラリを供給可能に配置される第1の液状媒体供給経路であるところの多糖スラリ供給経路3と、例えば水である非多糖スラリを一のチャンバー2を介して循環させる第2の液状媒体供給経路4とよりなる。一のチャンバー2内には第2の液状媒体供給経路4の非多糖スラリを多糖スラリ供給経路3からの多糖スラリ供給方向と交差する方向にオリフィス噴射するオリフィス噴射部5を備える。多糖スラリ供給経路3は、多糖スラリを一のチャンバー2を介して循環可能にされる。
多糖スラリ供給経路3と第2の液状媒体供給経路4とは一のチャンバー2内に相互の交差部6を有する。
多糖スラリ供給経路3は多糖スラリ供給部であり多糖スラリを貯留するタンク7、ポンプ8を循環路9に配置してなり、一方、第2の液状媒体供給経路4はタンク10、ポンプ11、熱交換器12、プランジャ13を循環路である液状媒体供給経路4に配置してなる。
なお非多糖スラリは、例えば水であり、当初タンク10に収納され、その後セルロースナノ繊維の製造装置1の作動に伴い交差部6を通過してタンク10に収納されたナノ微細化された多糖を操業の度合いに応じた濃度で含むことになった状態のものをも、包括的に指称する。
図3に示すようにチャンバー2を貫通する態様で多糖スラリ供給経路3の循環路9が配置され、これと交差する方向に非多糖スラリをオリフィス噴射して循環路9を貫通させることができるように第2の液状媒体供給経路4のプランジャ13に接続されるオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口15がチャンバー2内側において開口する。チャンバー2のオリフィス噴射口15と対向する位置にチャンバー2の排出口16が設けられ、このチャンバー2の排出口16に第2の液状媒体供給経路4の循環路が接続されて、第2の液状媒体供給経路4が構成される。
一方、多糖スラリ供給経路3の循環路9は例えばビニルホース、ゴムホース、アルミパイプ等を用いて形成され、その循環路9のチャンバー2への入り側にはチャンバー2方向にのみ開弁される一方向弁17が取りつけられる。さらに循環路9のチャンバー2からの出側にはチャンバー2からの排出方向にのみ開弁される一方向弁18が取りつけられる。加えてチャンバー2と一方向弁18の間の循環路9にはエア吸入弁19が取りつけられ、このエア吸入弁19は外部から循環路9へエアを吸入する方向にのみ開弁される。
以上のセルロースナノ繊維の製造装置によれば以下のようにしてセルロースナノファイバーが製造される。
非多糖スラリを、チャンバー2を介して第2の液状媒体供給経路4を循環させる。具体的にはポンプ11を用いてタンク10内の非多糖スラリを熱交換器12、プランジャ13を通過させて液状媒体供給経路4内を循環させる。一方、多糖スラリを、チャンバー2を介して多糖スラリ供給経路3内を循環させる。具体的にはポンプ8を用いてタンク7内の多糖スラリをビニルホース、ゴムホース等を用いて形成された循環路9内を循環させる。
これにより、多糖スラリ供給経路3内を循環してチャンバー2内を流通する多糖スラリに対して第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリがオリフィス噴射される。具体的にはプランジャ13に接続されるオリフィス噴射口14にプランジャ13から高圧水が供給され、これがオリフィス噴射口15から循環路9に向けて50~400MPa程度の高圧でオリフィス噴射される。
その結果、例えばビニルホース、ゴムホース、アルミパイプ等を用いて形成された循環路9に予め形成された貫通孔27a、bを通過して、循環路9と交差する方向に循環路9内側を通過した非多糖スラリが循環路9内を循環する多糖スラリを巻き込みながらチャンバー2の排出口16に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。これによって、非多糖スラリが第2の液状媒体供給経路4内を再度循環する。
以上のプロセスを反復する過程で多糖スラリ供給経路3内を循環してチャンバー2内を流通する多糖スラリ及び第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリ中の多糖が徐々に解繊されて、用途に応じた解繊度合の均一性の高いCNF分散液が得られる。
パルプ繊維からCNFへの解繊度合は、CNF分散液の粘度値により評価することが出来る。すなわち、解繊度を高めたCNF分散液に含まれるCNFは繊維長さが短いものであるため、粘度値が低いものとなる。したがって、解繊度が高いCNF分散液は、粘度が低いものとなる。一方、これより粘度値が高いCNF分散液は、係るCNF分散液に含まれるCNFは繊維長さが長いものであるため、その粘度値が高いものとなる。したがって、前記CNF分散液と比較して解繊度が低いものとなる。
また、解繊後の繊維径に対する繊維長の比(アスペクト比)がパルプ繊維毎に異なるので、CNF分散液の粘度値はそれぞれ異なるものとなる。
さらに、例えば、異なる種類のパルプ繊維を組み合わせることにより、又は、前記解繊度合を調製することにより、CNF水分散液1wt%における粘度を概ね300~10000mPa・sの範囲で調整することができる。
以上のようにして得るCNFは、天然セルロース繊維間の相互作用のみを解裂させることによってナノ微細化を行うためセルロース分子の構造変化がなく、以下の化学式1に表わされる構造式を有する。換言すると、本願発明で用いるCNFは、化学式1中のセロビオースユニット内に水酸基6個を有し、化学修飾されていないことを意味する。これは、FT-IRを使用してセルロースのIRスペクトルと本願発明に使用するCNFとを比較することで確認することができる。 本ACC法により、セルロース繊維の平均繊維長を10μmにまで粉砕することができ、その結果、平均太さ3~200nmであり、平均長さ0.1μm以上であるCNFが得られる。
本発明におけるセルロースナノクリスタルは、ACC法により得られたセルロースファイバーに、硫酸などの酸を用いる酸加水分解などの化学的処理を施すことにより、若しくは、ACC法による微細化処理の前のパルプに、硫酸等の酸加水分解等の化学的処理を施した後、ACC法により微細化処理を行うことにより得られる。また、セルロースナノクリスタルは、セルロースナノウィスカーとも呼ばれる。
平均太さと平均繊維長さの測定は、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型プローブ顕微鏡(SPM)等を適宜選択し、CNFを観察・測定し、得られた写真から20本以上を選択し、これをそれぞれ平均化することにより求める。一方で、対向衝突処理においては、加えられるエネルギーが共有結合を切断するエネルギーには、はるかに及ばず(推定1/300以下)、セルロースの重合度の低下は生じにくい。本ACC法によって得られたセルロースナノファイバーは、親水サイトと疎水サイトが共存し、両親媒性を示す。
Figure 0007175429000001
なお、本発明においては、他のセルロースナノファイバーの製造方法として公知であるTEMPO酸化触媒、リン酸エステル化処理、オゾン処理、酵素処理、マレイン酸処理、無水アルケニルコハク酸による疎水変性、アルキルケテンダイマーによる疎水変性、アセチル化による疎水変性などの化学的処理をする方法によって得られるセルロースナノファイバー又はグラインダー(石臼型粉砕機)、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナーなどの機械的作用を利用する湿式粉砕でセルロース系繊維を細くする物理的方法によって得られるセルロースナノファイバーであっても、本発明においてCNF分散液として使用することができる。また、化学的処理及び物理的処理を併用する方法によって得られたセルロースナノファイバーをもCNF分散液として利用することができる。
以上の様にして得られるCNF分散液のCNF濃度は、通常、0.1~10%の範囲である。
次いで、得られたCNF分散液を脱溶媒してCNF固形分濃度を20~50%の範囲とする。
CNF固形分濃度が20%未満である場合には、溶融混合物の製造時に、セルロースナノ繊維同士で凝集物を生成しやすいため、その凝集物が樹脂中での分散性の悪化要因となる。さらには、溶媒量が多くなり、溶融混合物の製造時に、熱エネルギーのロスを招くことになる。
一方、固形分濃度が50%より高い場合には、既にCNF同士が一部凝集しており、溶融混合物の製造時に、凝集物を再分散させることができないため、好ましくない。
前記溶媒は、水が含まれていればよく、水の他に有機溶媒等の他の溶媒が含まれていても、特に制限されることなく使用することができる。
[(B)(ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン)]
ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンとは、ポリオレフィンを水に分散したものであり、ポリオレフィンとポリビニルアルコール等の水溶性高分子とからなる混練物を水中に分散される方法、ポリオレフィンとカルボキシル基含有ポリオレフィンとを溶融混練後、塩基性物質を含有する熱水中に供給し、剪断力を加えて分散液を得る方法等により製造できる。
ここで使用されるポリオレフィンとは結晶性ないし非晶性のオレフィン系重合体である。また、ジエンを含有していてもよい。
該重合体を構成するオレフィンとしては、エチレンのほかプロピレン、ブテン-1、ペンテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1等のα-オレフィンをあげることができる。これらは単独でも、複数組み合わせて使用しても良い。
ジエンとしては、イソプレン、ブタジエン、ジシクロペンタジエン、ペンタジエン-1,4、2-メチル-ペンタジエン-1,4、ヘキサジエン-1,4、ジビニルベンゼン、メチリデンノルボルネン、エチリデンノルボルネン等があり、これらは単独でも、複数組み合わせて使用しても良い。更にはスチレン、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸メチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル等も使用できる。
ポリオレフィンとして具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン-1共重合体、プロピレン・ブテン-1共重合体、エチレン・プロピレン・ヘキサジエン-1,4共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・5-ビニル-2-ノルボルネン共重合体、エチレン・ブテン-1・5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体、エチレン・ブテン-1・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・ブタジエン共重合体などを例示できる。
上記ポリオレフィンと混合する水溶性高分子とはケン化ポリビニルアルコール等であり、特に限定はない。また、カルボキシル基含有ポリオレフィンとは上記ポリオレフィンに無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等を反応させたもの或いはアクリル酸、メタクリル酸等を共重合したものである。
また、それらの混合物を水に分散して分散体を製造する際、該混合物中にアニオン系界面活性剤および/またはノニオン系界面活性剤を含有させてもよい。
そのようにして製造されるポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンの固形分濃度は通常10~70%であり、固形分粒子の平均粒径は0.01~20μmである。なお、平均粒径は、コールカウンター法、マイクロトラック法のいずれかで測定することができる。
[(B-1)(シランカップリング剤)]
本発明の溶融混合物に、シランカップリング剤を更に含有させてもよい。シランカップリング剤はセルロースナノファイバーと組成物に使用される樹脂との間の密着性を向上させるために用いる。
シランカップリング剤とは、加水分解性基と有機官能基とを一つの分子中に併せ持つ有機ケイ素化合物である。
加水分解性基とは、珪素原子に直結し、加水分解反応及び/又は縮合反応によってシロキサン結合を生じ得る置換基をいう。一般には、水素原子又は炭素原子数1以上22以下のアルキル基を表す。アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれでもよい。シランカップリング剤の分子中に加水分解性基が複数存在する場合、前記置換基は同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
有機官能基は、一般には、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基、イソシアネート基、イソシアヌレート基等から選択される少なくとも一種が好ましい。シランカップリング剤の分子中に有機官能基が複数存在する場合には、前記有機官能基は、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
このようなシランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、3-ウレイドプロピルトリアルコキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリス(- トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
[(B-2)(変性ポリオレフィン)]
本発明の溶融混合物に、変性ポリオレフィンを更に含有させてもよい。変性ポリオレフィンはセルロースナノファイバーと他の成分との間の分散性などを向上させるために用いる。なお、本発明の溶融混合物には、(B-1:シランカップリング剤)と(B-2:変性ポリオレフィン)とを共に含有させてもよい。
変性ポリオレフィンとしては、極性を付与するようポリオレフィンを変性したものであれば特に限定されないが、例えば(無水)カルボン酸、エポキシド、オキサゾリン、イソシアネート、カルボジイミド等で変性したポリプロピレンが挙げられ、好ましくは、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、カルボジイミド変性ポリプロピレン、エポキシ変性ポリプロピレンが挙げられる。
変性ポリオレフィンの重量平均分子量が、500,000以下、好ましくは、300,000以下、より好ましくは200,000以下のものを使用するよい。
((D)溶融混合物)
本発明の溶融混合物は、(A)セルロースナノファイバー1質量部に対し、(B)ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンを好ましくは固形換算で0.05~1質量部、好ましくは0.1質量部~0.5質量部、さらに好ましくは0.2質量部~0.3質量部である。ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンは0.05質量部未満では、セルロースナノファイバーの分散性に効果は無く、1質量部より多いと滑剤として働き、せん断がかからず溶融混合物中の水分が抜けないからである。
溶融混合物に、(B-1:シランカップリング剤)を含有させる場合には、(A)ナノ天然高分子と(B)ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンとからなる溶融混合物100質量部に対して、(B-1)シランカップリング剤を1.8質量部以上、13.2質量部以下となるように配合すればよい。
また、溶融混合物に、(B-2:変性ポリオレフィン)を含有させる場合には、(A)ナノ天然高分子と(B)ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンとからなる溶融混合物100質量部に対して、(B-2)(変性ポリオレフィン)を1質量部以上、30質量部以下となるように配合すればよい。
さらに、溶融混合物に、(B-1:シランカップリング剤)及び(B-2:変性ポリオレフィン)を含有させる場合には、(A)ナノ天然高分子と(B)ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンとからなる溶融混合物100質量部に対して、(B-1)シランカップリング剤を1.8質量部以上、13.2質量部以下、及び(B-2)(変性ポリオレフィン)を1質量部以上、30質量部以下となるように配合すればよい。
(溶融混合物の製造方法)
本発明の溶融混合物は、(A)セルロースナノファイバーと溶媒とを含む混合物と(B)ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンとをミキサー等を用いて混合物とし、これを二軸押出機、加圧ニーダー等を用いて加熱し、剪断及び溶媒除去をすることによって得られる。
溶融混合物の製造方法は、(A)セルロースナノファイバーと溶媒とを含む混合物と(B)ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンとを混合して混合物を得る混合工程を行う。ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンを用いる理由は、(A)と(B)の成分は、共に水に不溶な成分が水に分散している形態のものであり、また、ポリオレフィンを含む組成物を製造する際に、溶融混合物中にオレフィンを存在させることによって、セルロースナノファイバーと樹脂との分散性を向上させることができるからである。
また、混合に用いる装置は、タンブルミキサーやヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサー等で代表される高速ミキサーを用いることができる。
次いで、得られた混合物を加熱するとともに剪断力を加えて、前記混合物の水分を除去し、粉末化する工程を行う。
得られる溶融混合物の水分は、5.0%以下、好ましくは3.0%以下、より好ましくは1.0%以下にするとよい。溶融混合物の水分値が5.0%よりも高い値であると、(D)溶融混合物と後述する(C)樹脂と混合したときにナノ天然高分子の分散性が悪くなるからである。
また、粉末化する手段は、加熱するとともに、剪断力を加えることができれば特に制限されない。具体的には、単軸押出機、二軸押出機、二軸混練機、ニーダー、バンバリーミキサー、往復式混練機、ロール混練機等を例示することができる。ここで、二軸混練機等の連続式押出機を用いると、樹脂等への混練工程まで連続して作業を行うことができるため効率性が良く特に好ましい。また、粉末化工程において発生する水分その他の揮発分を除去するため、脱気設備等を用いてもよい。なお、ナノ天然高分子混合物への加熱条件としては、加熱時間等の加熱条件は特には制限されない。
このとき、セルロースナノファイバーとポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンの配合率を変えることにより、溶融混合物の形態を粉末状の溶融混合物或いはペレット状の溶融混合物とすることができる。また、押出機などにTダイを設置すれば、シート状の溶融混合物とすることができる。
[(C)樹脂]
本発明の組成物に用いられる(C)樹脂の成分としては、(C-1)熱可塑性樹脂、(C-2)熱硬化性樹脂、あるいは(C-3)ゴムが挙げられる。
(C-1)熱可塑性樹脂:
ここで、熱可塑性樹脂とは、加熱により溶融成形を行う樹脂を言う。その具体例としては、ポリエチレン(HDPE、MDPE、LDPE、LLDPE)、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂(ポリスチレンとアクリルニトリルの共重合体)、メタクリル樹脂等の汎用プラスチック、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタラート、超高分子用ポリエチレンなどの汎用エンプラ、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリイミド、液晶ポリマー、フッ素樹脂等のスーパーエンプラ又は、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート等の生分解性プラスチックの各群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。PVAやポリエチレングリコールといった水に可溶や常温で液体である特長を持つ液体で用いることができる樹脂も利用できる。なお、これらの熱可塑性樹脂は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(C-2)熱硬化性樹脂
本発明の樹脂組成物において、(C)マトリックス成分として、(C-2)熱硬化性樹脂を用いる場合には、熱硬化性樹脂は、本発明の樹脂組成物において、セルロースナノファイバーと均一に分散した状態で存在している。熱硬化性樹脂の種類に特に制限はない。熱硬化性樹脂の例としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、ジリアフタレート樹脂などが挙げられる。ジシクロペンタジエン樹脂といった水に可溶や常温で液体である特長を持つ液体で用いることができる樹脂も利用できる。なお、これらの熱硬化性樹脂は1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
(C-3)ゴム
使用するゴムとしては、例えば天然ゴム、クロロプレンゴム、エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合ゴム、エチレン-ブテン-1共重合ゴム、エチレン-ヘキセン共重合ゴム、エチレン-オクテン共重合ゴム、ポリブタジエン、スチレン-ブタジエンブロック共重合ゴム、スチレン-ブタジエン共重合ゴム、部分水添スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合ゴム、スチレン-イソプレンブロック共重合ゴム、部分水添スチレン-イソプレンブロック共重合ゴム、ポリウレタンゴム、スチレングラフト-エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合ゴム、スチレン-グラフト-エチレン-プロピレン共重合ゴム、スチレン/アクリロニトリル-グラフト-エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合ゴム、スチレン/アクリロニトリル-グラフト-エチレン-プロピレン共重合ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、シリコンゴム、エチレン-酢酸ビニルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴムがなど挙げられる。なお、これらのゴムは1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
更に、上記の(C-1)、(C-2)の樹脂に、これらゴムを配合してなるポリマーアロイを用いてもよい。ラテックスゴムといった液体で用いることができるゴムも利用できる。なお、ポリマーアロイ中のゴムの含量は、樹脂の特性に新たな特性を付加するという観点から、50質量%以下であることが好ましい。
(組成物)
本発明の組成物が、(D)溶融混合物と(C)樹脂の成分からなる場合には、(D)成分が(0.5)~(60)質量%、(C)成分が40~99.5質量%、[ただし、(D)+(C)=100質量%]である。
(D)成分が0.5質量%未満では、得られる組成物の強度、樹脂単体との差別化が困難となり、一方60%を超えると溶融粘度が高くなり得られる樹脂組成物の成形性が劣るからである。
また、(C)成分が40質量%未満では、成形性が劣り、また組成物の混練工程にて複合体が得られなくなり、一方、99.5質量%を超えると樹脂成分単体との差別化が困難となるからである。
また、本発明の組成物が、(D)溶融混合物と(C)樹脂と(B-2)(変性ポリプロピレン)の成分からなる場合には、(D)成分が0.5~60質量%、(C)成分が35~99質量%、(B-2)成分が0.5~5質量%、[ただし、(D)+(C)+(B-2)=100質量%]である。
(B-2)成分が0.5%未満では、(B-2)変性ポリプロピレンの効果がなく、一方、5%を超えると、物性値の低下となるからである。
(組成物の製造方法)
本発明の組成物の製造方法は、(D)溶融混合物と(C)樹脂とを溶融混練しながら複合化する工程によって得られる。なお、組成物に(B-2)(変性ポリプロピレン)を含有させる場合も同様である。
混練装置としては、単軸押出機、二軸押出機、二軸混練機、ニーダー、バンバリーミキサー、往復式混練機、ロール混練機等、公知の混練装置を使用する事ができる。
本発明の組成物の製造における、溶融混練時の温度は、(C)成分の溶融温度に応じて適宜設定されるが、例えば、(C)成分の融点から20~30℃高い温度に設定すればよい。融点を下回る場合、混練すべき樹脂が溶融せず、実質的に製造する事が不可能である。この範囲を上回る場合、(C)成分の流動性が上がりすぎて、ペレット化することが困難となることや、(A)ナノ天然高分子が熱によるダメージを受けて分子鎖の断裂、酸化劣化、変性等が発生し、機械物性を低下させるばかりでなく、不快な臭気の発生や変色につながる。
なお、(C)成分として、(C-2)熱硬化性樹脂を用いる場合には、この溶融混練時には、硬化触媒あるいは硬化剤を加えずに、この溶融混練時に熱硬化が生じないようにする手立てを講じる必要がある。
[添加剤]
本発明の溶融混合物又は組成物は、その物性を損なわない限りにおいて又は耐衝撃性、エネルギー吸収性等の機能性を付与することを目的として、その混合時、成形時又は製造時に他の樹脂、添加剤、例えば、スチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、エステル系、アミド系、1,2-BR系又はフッ素系等の各種熱可塑性エラストマー、相溶化剤、界面活性剤、でんぷん類、多糖類、ゼラチン、ニカワ、天然たんぱく質、タンニン、ゼオライト、セラミックス、金属粉末、顔料、染料、強化剤、充填剤、耐熱剤、酸化抑制剤、熱安定剤、耐候剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、着色剤、香料、レベリング剤、可塑剤、流動性改良剤、導電剤、帯電抑制剤等、紫外線吸収剤、紫外線分散剤、消臭剤又は金属石鹸を添加することができる。
任意の添加剤の含有割合としては、本発明の効果が損なわれない範囲で適宜含有されても良いが、例えば、溶融混合物においては、溶融混合物中50質量%以下であることが望ましい。また、組成物においては、組成物中15質量%程度以下が好ましく、10質量%程度以下がより好ましい。
本発明における熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントからなる重合体とソフトセグメントからなる重合体との混合物や、ハードセグメントからなる重合体とソフトセグメントからなる重合体との共重合物等を挙げることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントとしては、例えば、ポリスチレンからなるセグメント等を挙げることができる。また、ソフトセグメントとしては、例えば、ポリブタジエン、水素添加されたポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加されたポリイソプレンからなるセグメント等を挙げることができる。より具体的には、スチレン-ブタジエン-スチレン(SBS)共重合体、スチレン-イソプレン-スチレン(SIS)共重合体、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)共重合体、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレン(SEPS)共重合体、スチレン-ブタジエン-ブチレン-スチレン(SBBS)共重合体等のブロック共重合体を挙げることができる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
ポリオレフィン系エラストマーは、ハードセグメントとしては、ポリプロピレンやプロピレン-エチレンの共重合体、ポリエチレン等からなるセグメント等を挙げることができる。また、ソフトセグメントとしては、たとえば、ポリエチレンや、エチレンと共に少量のジエン成分を共重合したものを挙げることができる。より具体的には、エチレン・ブテン共重合体、EPR(エチレン-プロピレン共重合体)、変性エチレン・ブテン共重合体、EEA(エチレン-エチルアクリレート共重合体)、変性EEA、変性EPR、変性EPDM(エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体)、アイオノマー、α-オレフィン共重合体、変性IR(イソプレンゴム)、変性SEBS(スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン共重合体)、ハロゲン化イソブチレン-パラメチルスチレン共重合体、エチレン-アクリル酸変性体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及びその酸変性物、及びそれらを主成分とする混合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントとしてポリエステル構造を、ソフトセグメントとしてポリエーテルあるいはポリエステル等を共重合したものを挙げることができる。
ウレタン系エラストマーは、ハードセグメントとしては、例えば、ジイソシアナート類と鎖延長剤である短鎖ジオール類等との反応により生成するポリウレタンを挙げることができる。また、ソフトセグメントとしては、例えば、ポリエステルジオール類、ポリエーテルジオール類、ポリカーボネートジオール類等のポリマージオールが挙げられる。
本発明における相溶化剤としては、セルロースと親和性の高い極性基と樹脂と親和性の高い疎水性基からなる化合物が挙げられる。より具体的には極性基としては、例えば無水マレイン酸、マレイン酸、グリシジルメタクリレートが例示され、疎水性基としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等が例示される。
本発明における金属石鹸としては、特に限定されないが、脂肪族カルボン酸の金属塩、脂環式カルボン酸の金属塩、芳香族のカルボン酸の金属塩等が挙げられ、好ましくは炭素数35以下の脂肪族カルボン酸の金属塩であり、より好ましくは炭素数35以下のモノカルボン酸の金属塩、さらに好ましくは炭素数10~32のモノカルボン酸の金属塩である。金属塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛等の塩が挙げられ、これらの中では亜鉛が好ましい。
本発明における結晶核剤は、特に限定されないが、樹脂組成物の耐衝撃性と成形性の観点から、分子中に水酸基とアミド基を有する化合物、フェニルホスホン酸金属塩、フタロシアニン、リン酸エステルの金属塩、芳香族スルホン酸ジアルキルエステルの金属塩、ロジン酸類の金属塩、芳香族カルボン酸アミド、ロジン酸アミド、カルボヒドラジド類、N-置換尿素類、メラミン化合物の塩、ウラシル類、及びタルクからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明における界面活性剤の例としては以下のものをあげることができる。イオン性界面活性剤としては、陽イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤および陰イオン性界面活性剤が挙げられる。陽イオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩などが挙げられる。両イオン性界面活性剤としては、アルキルベタイン系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤が挙げられる。陰イオン性界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルフェニルエーテルスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸系界面活性剤、モノソープ系アニオン性界面活性剤、エーテルサルフェート系界面活性剤、フォスフェート系界面活性剤およびカルボン酸系界面活性剤などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の例としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどの糖エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエチルなどの脂肪酸エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリプロピレングリコールなどのエーテル系界面活性剤、ポリオキシアルキレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキルジブチルフェニルエーテル、ポリオキシアルキルスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキルベンジルフェニルエーテル、ポリオキシアルキルビスフェニルエーテル、ポリオキシアルキルクミルフェニルエーテル等の芳香族系非イオン性界面活性剤があげられる。上記において、アルキルとは炭素数が1-20から選択されるアルキルであって良い。これらの界面活性剤は、単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。
<成形>
以上のようにして得られる本発明の組成物は、各種の成形方法で成形品とされるが、成形方法は、熱可塑性樹脂組成物や熱硬化性樹脂組成物、さらにはゴム組成物により異なる面があり、以下の成形方法から適宜使い分けて成形すればよい。
すなわち、本発明の組成物から板状の製品を製造するのであれば、押し出し成形法が一般的であるが、平面プレスによっても可能である。この他、異形押し出し成形法、ブロー成形法、圧縮成形法、真空成形法、射出成形法等を用いることが可能である。また、フィルム状の製品を製造するのであれば、溶融押出法の他、溶液キャスト法を用いることができ、溶融成形方法を用いる場合、インフレーションフィルム成形、キャスト成形、押出ラミネーション成形、カレンダー成形、シート成形、繊維成形、ブロー成形、射出成形、回転成形、被覆成形等が挙げられる。また、活性エネルギー線で硬化する樹脂の場合、活性エネルギー線を用いた各種硬化方法を用いて成形体を製造することができる。特に、液状の熱可塑性樹脂にセルロースナノファイバーを添加する場合には、成形材料をプリプレグ化してプレスやオートクレーブにより加圧加熱する成形法が挙げられ、この他にもRTM(Resin Transfer Molding)成形、VaRTM(Vaccum assist Resin Transfer Molding)成形、FW(Filament Winding)成形、積層成形、ハンドレイアップ成形等が挙げられる。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、実施例及び比較例に記載の平均重合度は以下の測定方法により測定した。
(CNFの重合度測定)
CNF固形分量0.15gを30mLの0.5M銅エチレンジアミン溶液に溶解させ、キャノン・フェンスケ動粘度管を用いて、CNF・銅エチレンジアミン溶液の粘度ηを測定し、0.5M銅エチレンジアミン溶液の粘度をη0として、下記のSchulz-Blaschke式から極限粘度[η]を求めて、下記のMark-Houwink-Sakurada式から重合度DPを算出した。
比粘度 ηsp=η/η0-1
極限粘度[η]=ηsp/{c(1+A×ηsp)}
η0は0.5M銅エチレンジアミン溶液の粘度であり、cはCNF濃度(g/mL)であり、Aは溶液の種類によって決まる固有値であって0.5M銅エチレンジアミン溶液の場合にはA=0.28である。
重合度DP=[η]/Ka
Kとaは高分子と溶媒の種類によって決まる固有値であって、銅エチレンジアミン溶液に溶解したセルロースの場合としてK=0.57、a=1とした。
(実施例1)
メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社、型式:ΜMH-75B/I)を用いて、針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分50%、水分50%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(ビックケミー・ジャパン株式会社製:HORDAMAR PE02、ポリエチレン、不揮発率40%)との割合を9:1(1:0.1)として混合し、混合物を得た。
次いで、得られた混合物を、二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供し、溶融混合物を得た。スクリュー径はΦ25mm、平均シリンダー温度を121℃とした。
(実施例2)
針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパールA100、PE系エラストマー、固形分濃度40%、粒径4μm(コールカウンター法)粘度5000mPa・s(B型粘度計6回転)))との割合を9:1(1:0.1)として混合し、平均シリンダー温度を125℃としたこと以外はすべて実施例1と同様にして、溶融混合物を得た。
(実施例3)
針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパールM200、LDPE、固形分濃度40%、粒径0.7μm(コールカウンター法)粘度5000mPa・s(B型粘度計6回転)))との割合を9:1(1:0.1)として混合し、平均シリンダー温度を125℃としたこと以外はすべて実施例1と同様にして、溶融混合物を得た。
(実施例4)
針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパールS500、アイオノマー、固形分濃度42%、粒径0.7μm(マイクロトラック法)粘度150mPa・s(B型粘度計6回転))との割合を9:1(1:0.1)として混合し、平均シリンダー温度を124℃としたこと以外はすべて実施例1と同様にして、溶融混合物を得た。
(実施例5)
針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパールS300、アイオノマー、固形分濃度35%、粒径0.5μm(マイクロトラック法)粘度400mPa・s(B型粘度計6回転))との割合を9:1(1:0.1)として混合し、平均シリンダー温度を125℃としたこと以外はすべて実施例1と同様にして、溶融混合物を得た。
(実施例6)
針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパールW401、ポリエチレンワックス、固形分濃度40%、粒径1μm(マイクロトラック法)、粘度500mPa・s(B型粘度計60回転))との割合を9:1(1:0.1)として混合し、平均シリンダー温度を127℃としたこと以外はすべて実施例1と同様にして、溶融混合物を得た。
(実施例7)
針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパールW700、ポリエチレンワックス、固形分濃度40%、粒径1μm(マイクロトラック法)、粘度800mPa・s(B型粘度計60回転))との割合を9:1(1:0.1)とし、平均シリンダー温度を125℃として混合したこと以外はすべて実施例1と同様にして、溶融混合物を得た。
(実施例8)
針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分20%、水分80%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパールW500、ポリエチレンワックス、固形分濃度40%、粒径2.5μm(コールカウンター法)、粘度1000mPa・s(B型粘度計60回転))との割合を9:1(1:0.1)とし、平均シリンダー温度を128℃として混合したこと以外はすべて実施例1と同様にして、溶融混合物を得た。
(実施例9)
針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパールS100、アイオノマー、固形分濃度27%、粒径0.1μm(マイクロトラック法)粘度500mPa・s(B型粘度計6回転))との割合を9:1(1:0.1)として混合し、平均シリンダー温度を127℃としたこと以外はすべて実施例1と同様にして、溶融混合物を得た。
(実施例10)
針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパールV300、EVA、固形分濃度40%、粒径6μm(コールカウンター法)粘度7000mPa・s(B型粘度計6回転))との割合を9:1(1:0.1)として混合し、平均シリンダー温度を124℃としたこと以外はすべて実施例1と同様にして、溶融混合物を得た。
(溶融混合物の黄色度評価)
実施例1~10で得られた溶融混合物について、測色色差計(日本電色工業株式会社製 型式:ZE6000、光源C/2)を用いて、JIS K 7373に従い、黄変度評価を行った。測定方法は、パウダー専用丸セルに溶融混合物を空隙がないように適度に詰め、1サンプルにつき3回測定を行った。
上記測定により得られた三刺激値X、Y、Z値から下記式を用いて黄色度(YI)を算出した。
YI=100(1.2769X-1.0592Z)/Y
結果を表1に示す。
Figure 0007175429000002
(実施例11)
メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社、型式:ΜMH-75B/I)を用いて、針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(ビックケミー・ジャパン株式会社製:HORDAMAR PE02))との割合を9:1(1:0.1)として、
シランカップリング剤として、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製:KBE-403)を、混合物100質量部に対して、3.3質量部としたものを混合し、混合物とした。
二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供し、溶融混合物を得た。スクリュー径はΦ25mm、平均シリンダー温度を123℃とした。
(実施例12)
シランカップリング剤として、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製:KBE-503)を用いたこと、平均シリンダー温度を124℃としたこと以外は全て実施例11と同様にして溶融混合物を得た。
(実施例13)
シランカップリング剤として、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製:KBE-603)を用いたこと、平均シリンダー温度を124℃としたこと以外は全て実施例11と同様にして溶融混合物を得た。
(実施例14)
シランカップリング剤として、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製:KBE-603)を20倍希釈したものを用いたこと、平均シリンダー温度を123℃としたこと以外は全て実施例11と同様にして溶融混合物を得た。
(実施例15)
シランカップリング剤として、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(ダウ・東レ株式会社製:OFS-6040 Silane)を混合物100質量部に対して、13.2質量部としたこと、平均シリンダー温度を123℃としたこと以外は全て実施例11と同様にして溶融混合物を得た。
(実施例16)
シランカップリング剤として、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(ダウ・東レ株式会社製:OFS-6040 Silane)を混合物100質量部に対して、1.8質量部としたこと、平均シリンダー温度を123℃としたこと以外は全て実施例11と同様にして溶融混合物を得た。
(実施例17)
メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社、型式:ΜMH-75B/I)を用いて、針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分31%、水分69%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(三井化学株式会社製:ケミパール W401)との割合を9:1(1:0.1)と混合物100質量部に対して、無水マレイン酸変性ポリプロピレン((ビックケミー・ジャパン株式会社製:SCONA TSPP 22113GA))を、12質量部として混合し、混合物を得た。
これらを二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供し、溶融混合物を得た。スクリュー径はΦ25mm、平均シリンダー温度を128℃とした。
(参考例1)
メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社、型式:ΜMH-75B/I)を用いて、針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分50%、水分50%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(ビックケミー・ジャパン株式会社製:HORDAMAR PE02)との割合を9:1(1:0.1)として混合し、混合物を得た。
次いで、得られた混合物を、二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供し、溶融混合物を得た。スクリュー径はΦ25mm、平均シリンダー温度を121℃とした。
(溶融混合物の水分値測定)
実施例1~17、参考例1で得られた溶融混合物について、赤外線・ハロゲン水分計(メトラー・トレド株式会社製 型式:HC103)を用いて水分値測定を行った。
結果を表2、3に示す。
Figure 0007175429000003
Figure 0007175429000004
(実施例18)
メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社、型式:ΜMH-75B/I)を用いて、針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(ビックケミー・ジャパン株式会社製:HORDAMAR PE02)とを、9:1の質量%比となるように混合し、混合物を得た。
次いで、得られた混合物を、二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供し、溶融混合物を得た。スクリュー径はΦ25mm、平均シリンダー温度を125℃とした。
次いで、得られた溶融混合物とポリプロピレン(株式会社プライムポリマー製:J105G、射出成形グレード、MFR9)と無水マレイン酸変性ポリプロピレン((ビックケミー・ジャパン株式会社製:SCONA TSPP 22113GA))を、33.3:64.7:2.0の質量%比となるように混合し、二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供給し、180℃で溶融混練し、ペレット化した。
得られたペレットを、80℃で12時間乾燥させ後、射出成形機(日精樹脂工業株式会社、型式:NEX80IV)にて、シリンダー温度190℃ 金型 50℃の条件で射出成形して多目的試験片A1を作製した。
(実施例19)
メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社、型式:ΜMH-75B/I)を用いて、針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョン(ビックケミー・ジャパン株式会社製:HORDAMAR PE02)とを、9:1の質量%比となるように混合し、混合物を得た。
次いで、得られた混合物と、シランカップリング剤として、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製:KBE-403)を混合物100質量部に対して、3.3質量部とし、二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供し、溶融混合物を得た。スクリュー径はΦ25mm、平均シリンダー温度を123℃とした。
次いで、得られた溶融混合物とポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製:J105G、射出成形グレード、MFR9)と無水マレイン酸変性ポリプロピレン(ビックケミー・ジャパン株式会社製:SCONA TSPP22113GA)を、34.3:64.7:1の質量%比となるように混合し、二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供給し、180℃で溶融混練し、ペレット化した。
得られたペレットを、80℃で12時間乾燥させ後、射出成形機(日精樹脂工業株式会社、型式:NEX80IV)にて、シリンダー温度190℃ 金型 50℃の条件で射出成形して多目的試験片A1を作製した。
(実施例20)
溶融混合物とポリプロピレンと無水マレイン酸変性ポリプロピレンの比率を57.7:34.3:8としたこと以外は、実施例19と同様にして、多目的試験片A1を作製した。
(実施例21~30)
実施例2~実施例8及び実施例15~17、参考例1において得られた溶融混合物とポリプロピレン(株式会社プライムポリマー製:J105G、射出成形グレード、MFR9)と無水マレイン酸変性ポリプロピレン(ビックケミー・ジャパン株式会社製:SCONA TSPP 22113GA)の比率を64.7:33.3:2.0質量%比となるように混合し、二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供給し、180℃で溶融混練し、ペレット化した。
得られたペレットを、80℃で12時間乾燥させ後、射出成形機(日精樹脂工業株式会社、型式:NEX8IV)にて、シリンダー温度190℃ 金型 50℃の条件で射出成形して多目的試験片A1を作製した。
(比較例1)
ポリプロピレン(株式会社プライムポリマー製:J105G、射出成形グレード、MFR9)を、射出成形機(日精樹脂工業株式会社、型式:NEX80IV)シリンダー温度190℃、金型温度50℃の条件で射出成形して多目的試験片A1を作製した。
(比較例2)
メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社、型式:ΜMH-75B/I)を用いて、針葉樹パルプ由来のCNF水混合物(CNF固形分30%、水分70%、平均重合度810)とスチレン系重合体(ヤスハラケミカル株式会社製:YSレジンSX100)とを、7:3の質量%比となるように混合した。
次いで、得られたCNFとスチレン系重合体の混合物を、二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供し、粉末状セルロースナノファイバーを得た。スクリュー径はΦ25mm、平均シリンダー温度を113℃とした。
次いで、得られた粉末状セルロースナノファイバーとポリプロピレン(株式会社プライムポリマー製:J105G、射出成形グレード、MFR9)と無水マレイン酸変性ポリプロピレン((ビックケミー・ジャパン株式会社製:SCONA TSPP 22113GA)を、42.9:55.1:2.0の質量%比となるように混合し、二軸押出機(株式会社日本製鋼所、型式:TEX25αIII)に供給し、180℃で溶融混練し、ペレット化した。
得られたペレットを、80℃で12時間乾燥させ後、射出成形機(日精樹脂工業株式会社、型式:NEX80IV)シリンダー温度190℃、金型温度50℃の条件で射出成形して多目的試験片A1を作製した。
(物性値測定)
実施例18~実施例30及び比較例1、2において得られた試験片(10%のCNF配合量とした。(比較例1を除く))の強度物性について、曲げ強度測定(曲げ弾性率、曲げ応力、曲げひずみ)、引張強度測定(引張弾性率、引張降伏点応力、引張降伏点ひずみ、引張破断応力、引張破断ひずみ)を行った。いずれも小型卓上試験機(株式会社島津製作所製 型式:Ex-LX)を用い、曲げ強度測定では、短冊試験片を用いて、曲げ試験速度2.0mm/minにおいて、引張強度測定では、ダンベル試験片A1を用いて、引張試験速度 50mm/minの条件で実施した。表2表4に結果を示す。
(シャルピー衝撃試験)
実施例18~実施例30及び比較例1、2において得られた試験片を用いて、JIS K7111-1:2012に従い、デジタル衝撃試験機(株式会社東洋精機製作所、型式:衝撃試験機IT、ハンマー容量:0.5J)を用いて衝撃試験を行った。表2~表4に結果を示す。
Figure 0007175429000005
Figure 0007175429000006
Figure 0007175429000007
表4~表6の結果により、比較例1、比較例2よりも、引張降伏点応力及びシャルピー衝撃強度の値が向上させることができることが明らかとなった。
また、実施例21~30の引張降伏点ひずみの値は、比較例2の値と比べて、高い値となることが明らかとなった。これは、引張降伏点ひずみの値が高くなることで、樹脂とCNFとの界面接着性が向上することとなり、その結果、引張降伏点応力の値が高くなり、また、シャルピー衝撃値が向上したということが考えられる。
(組成物の分散性評価値測定)
実施例21~30、比較例2及び参考例1において得られたペレットを用いて以下の方法で、シートを作成して、シートに存在する凝集物の個数を目視で計測した。表7に結果を示す。
-分散性評価値測定方法-
(1)0.03gを、熱プレス200℃で1分30秒間予熱する。
(2)予熱後 30秒間、0.6MPaの圧力を加圧し、シート30μmを12枚作成する。
(3)得られたシートに存在する凝集物を目視で計測して、その全量の数を分散性評価値とする。
Figure 0007175429000008
表7の結果より、本願発明に係る組成物は分散性に優れていることが明らかとなった。
本発明の溶融混合物は、樹脂への均一分散性、樹脂とのなじみ性、界面接着性に優れているので、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、あるいはゴム成分に容易に均一にブレンドすることができる。また射出成形などの一般の樹脂成形法によりさまざまな用途の部品を得ることも出来る。例えば、産業用機械部品、一般機械部品、自動車・鉄道・車両等部品(例えば外板、シャシー、空力部材、タイヤ、座席など)、船舶部材(例えば船体、座席など)、航空関連部品(例えば、座席、内装材など)、宇宙航空機・人工衛星部材(モーターケース、アンテナなど)、電子・電気部品、摺動部材(歯車、ギア、ベアリング、メタルなど)、建築・土木材料・水処理材料(防振免振材、支承など)、塗料・インク、接着剤・シール剤・コート剤・バインダ剤、梱包・包装・フィルム材等にも好適に使用することができる。

Claims (10)

  1. セルロースナノファイバーと溶媒とを含む混合物と、セルロースナノファイバー1質量部に対して、ポリオレフィン樹脂の水性ディスパージョンを固形換算で0.05~1質量部含む混合物を溶融混合することによって得られる溶融混合物であって、
    得られた溶融混合物中の水分が5.0%以下である溶融混合物。
  2. 前記溶融混合物のYI値が29以下である請求項1に記載の溶融混合物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の溶融混合物100質量部に対して、シランカップリング剤を1.8質量部以上、13.2質量部以下含む、溶融混合物。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の溶融混合物100質量部に対して、
    変性ポリオレフィンを1質量部以上、30質量部以下含む、溶融混合物。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の溶融混合物100質量部に対して、
    変性ポリオレフィンを1質量部以上、30質量部以下、
    シランカップリング剤を1.8質量部以上、13.2質量部以下含む、溶融混合物。
  6. 請求項1~請求項5のいずれかに記載の溶融混合物と熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及びゴムから選ばれた1又は2以上の成分とを含む組成物。
  7. 請求項1~請求項3のいずれかに記載の溶融混合物と、
    熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及びゴムから選ばれた1又は2以上の成分と、
    変性ポリオレフィンと、を含む組成物。
  8. 請求項1~請求項3のいずれかに記載の溶融混合物と、
    熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及びゴムから選ばれた1又は2以上の成分と、
    変性ポリオレフィンと、を含む組成物であって、
    前記溶融混合物と前記変性ポリオレフィンと前記1又は2以上の成分との合計を100質量部としたときに、
    前記溶融混合物を0.5~60質量部、
    前記1又は2以上の成分を35~99質量部、
    前記変性ポリオレフィンを0.5~5質量部
    の割合で含有する、組成物。
  9. 請求項8に記載の組成物であって、以下の測定条件における分散性評価値が20以下である組成物
    -分散性評価値測定方法-
    (1)0.03gを、熱プレス200℃で1分30秒間予熱する。
    (2)予熱後 30秒間、0.6MPaの圧力を加圧し、シート直径30μmを12枚作成する。
    (3)得られたシートに存在する凝集物を目視で計測して、その全量の数を分散性評価値とする。
  10. 請求項6~請求項9のいずれかに記載の組成物を成型してなる、成形品。
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