JP2019014811A - セルロース系繊維強化樹脂組成物およびその発泡体の製造方法 - Google Patents

セルロース系繊維強化樹脂組成物およびその発泡体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】弾性率および強度がより高い成形体または発泡体を成形し得るセルロース系繊維強化樹脂組成物の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明に係るセルロース系繊維強化樹脂組成物の製造方法は、溶媒に分散したセルロース系繊維(A)と平均粒子径が5nm以上1000μm以下、かつ融点(Tm)が130℃以上180℃以下である粒子状の酸変性オレフィン系樹脂(B)との混合物(X)から、溶媒(D)の一部または全部を除去して、セルロース系繊維(A)および酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む組成物(Y)を得る工程(1)と、組成物(Y)と、融点(Tm)が130℃以上280℃以下の熱可塑性樹脂(C)とを溶融混練する工程(2)とを、含む。混合物(X)は、100質量部のセルロース系繊維(A)に対して10質量部〜300質量部の酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース系繊維強化樹脂組成物およびその発泡体の製造方法に関する。
セルロース系繊維は、軽量かつ強度が高い素材であることから、自動車部品、航空機部品および建築用部材などの、軽量性ならびに高い弾性率および強度を求められる用途に用いられる熱可塑性樹脂組成物の強化材としての使用が期待されている。
たとえば、特許文献1には、樹脂エマルションとカルボキシ基で修飾されたセルロースナノファイバーとを含む樹脂組成物から得られる発泡体は、優れた強度を有すると記載されている。また、特許文献2には、セルロースナノファイバーと、水性媒体と、を含む分散体に、オレフィンに由来する構成単位および不飽和カルボン酸に由来する構成単位を含む共重合体からなる微粒子を添加すると、分散体の粘度を低くして製造効率や取扱い性を高めることができると記載されている。
国際公開第2013/146847号 特開2015−196790号公報
セルロース系繊維は、水酸基などの親水性の官能基を多く含むことから、樹脂の種類によっては、樹脂との相溶性が低く、樹脂組成物中で良好に分散しないという問題がある。このセルロース系繊維の未分散物は樹脂組成物を成形して得られる成形体の表面外観を悪化させたり、期待したほどの機械物性が得られないといった問題を引き起こす。これに対し、特許文献1では、セルロースナノファイバーをカルボキシ基で修飾することで、酢酸ビニル系樹脂などへの分散性を高めている。また、特許文献2では、不飽和カルボン酸に由来する構成単位を含む共重合体を分散剤として用いることで、セルロースナノファイバーの分散性を高めている。
しかし、本発明者らの知見によれば、特許文献1に記載の発泡体および特許文献2に記載の分散液と熱可塑性樹脂とを混合した後に成形して得られる成形体でも、セルロース系繊維の凝集が多く発生し、そのために樹脂組成物の成形品表面外観が著しく劣り、さらには弾性率および強度などの機械物性は期待ほど高まっていなかった。
本発明は、以上の従来技術の課題に鑑みなされたものであり、成形品表面外観が良好で、弾性率および強度といった機械物性がより高い成形体または発泡体を成形し得るセルロース系繊維強化樹脂組成物の製造方法を提供することをその目的とする。
[1]溶媒に分散したセルロース系繊維(A)と、平均粒子径が5nm以上1000μm以下かつ融点(Tm)が130℃以上180℃以下である粒子状の酸変性オレフィン系樹脂(B)との混合物(X)から、溶媒(D)の一部または全部を除去して、セルロース系繊維(A)および酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む組成物(Y)を得る工程(1)と、前記組成物(Y)と、融点(Tm)が130℃以上280℃以下の熱可塑性樹脂(C)とを溶融混練する工程(2)とを、含むセルロース系繊維強化樹脂組成物の製造方法。(混合物(X)は、100質量部のセルロース系繊維(A)に対して10質量部〜300質量部の酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む)
[2]前記酸変性オレフィン系樹脂(B)が、平均粒子径が5nm以上1000nm以下である微粒子状の酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)である、[1]に記載の製造方法。
[3]前記酸変性オレフィン系樹脂(B)は、平均粒子径が1μm以上1000μm以下である粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2)である、[1]に記載の製造方法。
[4]前記酸変性オレフィン系樹脂(B)は、平均粒子径が5nm以上1000nm以下である微粒子状のオレフィン系樹脂の分散体(B−1)および平均粒子径が1μm以上1000μm以下である粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2)の双方を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)は、前記分散体(B−1)の全質量に対して0.05質量%以上60質量%以下の前記酸変性オレフィン系樹脂を含有する、[2]または[4]に記載の製造方法。
[6]前記セルロース系繊維(A)は、比表面積が0.1m/g以上1000m/g以下、かつ、平均繊維長が1μm以上3000μm以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]前記組成物(Y)は、セルロース系繊維(A)に対する溶媒(D)の割合((A):(D))が50:50以上100:0以下である組成物である、[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]前記熱可塑性樹脂(C)は、ポリアミド、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリ塩化ビニルおよびポリオレフィンからなる群れから選択される熱可塑性樹脂である、[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]前記熱可塑性樹脂(C)は、プロピレン単独重合体若しくはプロピレン−エチレン共重合体である、[1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10][1]〜[9]のいずれかに記載の製造方法で製造されたセルロース系繊維強化樹脂組成物を発泡させる工程(3)を含む、セルロース系繊維強化樹脂組成物の発泡体の製造方法。
本発明によれば、弾性率および強度がより高い成形体または発泡体を成形し得るセルロース系繊維強化樹脂組成物の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態は、以下の工程(1)および工程(2)を含む、セルロース系繊維強化樹脂組成物の製造方法に関する。
工程(1):溶媒に分散したセルロース系繊維(A)と、平均粒子径が5nm以上1000μm以下かつ融点(Tm)が130℃以上180℃以下である粒子状の酸変性オレフィン系樹脂(B)との混合物(X)から、溶媒(D)の一部または全部を除去して、セルロース系繊維(A)および酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む組成物(Y)を得る工程、および
工程(2):前記組成物(Y)と、融点(Tm)が130℃以上280℃以下の熱可塑性樹脂(C)とを溶融混練する工程
なお、混合物(X)は、100質量部のセルロース系繊維(A)に対して10質量部〜300質量部の酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む。
本発明の別の実施形態は、以下の工程(3)を含む、セルロース系繊維強化樹脂組成物の発泡体の製造方法に関する。
工程(3):上記工程(1)および工程(2)を含む方法によって製造されるセルロース系繊維強化樹脂組成物を発泡させる工程
上記製造方法によって製造されるセルロース系繊維強化樹脂組成物から製造される成形体または発泡体は、弾性率および強度が高いという特性を有する。
1.工程(1)
工程(1)では、溶媒に分散したセルロース系繊維(A)と平均粒子径が5nm以上1000μm以下、かつ融点(Tm)が130℃以上180℃以下である粒子状の酸変性オレフィン系樹脂(B)との混合物(X)から、溶媒(D)の一部または全部を除去する。このようにして得られた組成物(Y)は、セルロース系繊維(A)および酸変性オレフィン系樹脂(B)を含み、かつ、セルロース系繊維(A)の凝集が抑制されて良好に分散しているという特性を有する。
1−1.混合物(X)
混合物(X)は、上記溶媒に分散したセルロース系繊維(A)と上記酸変性オレフィン系樹脂(B)との混合物である。混合物(X)は、上記ペーストおよび上記酸変性オレフィン系樹脂(B)を公知の方法で混合して得ることができる。
混合物(X)は、100質量部のセルロース系繊維(A)に対して、10質量部以上300質量部以下の酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む。セルロース系繊維(A)の分散性、ならびにセルロース系繊維強化樹脂組成物から得られる成形体または発泡体(以下、単に「成形体等」ともいう。)の弾性率および強度をより高める観点からは、混合物(X)が含有する、100質量部のセルロース系繊維(A)に対する酸変性オレフィン系樹脂(B)の量は、15質量部以上250質量部以下であることが好ましく、20質量部以上200質量部以下であることがより好ましい。
1−1−1.溶媒に分散したセルロース系繊維(A)
セルロース系繊維(A)の種類は特に限定されないが、木材、竹などの植物、またはそれらを精製および脱色して得られるパルプ、を機械的または化学的に解繊して得られるセルロースナノファイバー(CNF)であることが好ましい。CNFは、リグニンを含むリグノセルロースであってもよい。
セルロース系繊維(A)は、比表面積が0.1m/g以上1000m/g以下であることが好ましい。上記比表面積が0.1m/g以上であると、成形体等の弾性率および強度をより高めることができる。上記比表面積が1000m/g以下であると、セルロース系繊維(A)の凝集による分散性の低下を抑制することができる。上記観点から、セルロース系繊維(A)の比表面積は、1m/g以上500m/g以下であることがより好ましく、3m/g以上300m/g以下であることがさらに好ましい。
セルロース系繊維(A)の比表面積は、窒素吸着によるBET法で求めた値とすることができる。
セルロース系繊維(A)は、平均繊維長が0.1μm以上3000μm以下であることが好ましい。上記平均繊維長が1μm以上であると、工程(2)で熱可塑性樹脂(C)と溶融混練して得られる樹脂組成物の弾性率や強度などの機械物性をより高めることができる。上記平均繊維長が3000μm以下であると、セルロース系繊維(A)の凝集による分散性の低下を抑制することができる。上記観点から、セルロース系繊維(A)の平均繊維長は、0.5μm以上2000μm以下であることがより好ましく、1μm以上1000μm以下であることがさらに好ましい。
セルロース系繊維(A)は、平均繊維径が5nm以上20μm以下であることが好ましい。上記平均繊維径が5nm以上20μm以下であると、工程(2)で熱可塑性樹脂(C)と溶融混練して得られる樹脂組成物の強度をより高めることができるほか、セルロース系繊維(A)の凝集による分散性の低下を抑制することができる。上記観点から、セルロース系繊維(A)の平均繊維径は、10nm以上3μm以下であることがより好ましく、20nm以上1μm以下であることがさらに好ましい。
セルロース系繊維(A)の平均繊維長および平均繊維径は、混合物(X)に含まれるセルロース系繊維(A)または混合物(X)の材料として用いられるセルロース系繊維(A)をオイルなどで分散させて観察用の試験片を作製し、実体顕微鏡で上記試験片を撮影して画像解析を行って、測定することができる。
セルロース系繊維(A)は、カルボキシ基を含む変性物であってもよい。上記変性物であるセルロース系繊維(A)は、溶媒(D−1)として使用し得る水への分散性が高い。ただし、工程の増加によるコストおよび処理時間の増加を抑制する観点からは、セルロース系繊維(A)は、未変性物であることが好ましい。
セルロース系繊維(A)は、溶媒(D−1)を含むペーストなどの分散体として、酸変性オレフィン系樹脂(B)と混合される。溶媒(D−1)は、混合物(X)からの除去が容易であるものが好ましく、水であることが好ましい。混合物(X)の製造時などにおけるセルロース系繊維(A)の凝集を抑制する観点からは、上記ペーストなどの分散体は、ペーストなどの分散体の全質量に対して70質量%以上99.5質量%以下の水を含むことが好ましく、80質量%以上99質量%以下の水を含むことがより好ましい。
1−1−2.酸変性オレフィン系樹脂(B)
酸変性オレフィン系樹脂(B)は、平均粒子径が5nm以上1000μm以下、かつ融点(Tm)が130℃以上180℃以下である粒子状の酸変性オレフィン系樹脂であればよい。
平均粒子径が5nm以上1000μm以下である酸変性オレフィン系樹脂(B)は、セルロース系繊維(A)および溶媒を含むペーストと混合したときに、セルロース系繊維(A)の繊維間に入り込みやすく、セルロース系繊維(A)の分散性を高めることができる。
なお、本発明において、単に「平均粒子径」というときは、レーザー光回折散乱法による体積平均粒子径を意味する。
酸変性オレフィン系樹脂(B)の融点(Tm)は、130℃以上180℃以下である。酸変性オレフィン系樹脂(B)の融点(Tm)が130℃以上であると、工程(1)で溶媒を除去するときや、工程(2)で熱可塑性樹脂(C)と溶融混練するときなどに、酸変性オレフィン系樹脂(B)を溶融させてセルロース系繊維(A)の表面に付着させ、セルロース系繊維(A)の凝集を抑制することが容易であり、且つ得られた成形体の弾性率や強度などの機械物性が高くなる。一方で、酸変性オレフィン系樹脂(B)の融点(Tm)が180℃以下であると、工程(1)で溶媒を除去するときや、工程(2)で熱可塑性樹脂(C)と溶融混練するときなどなどの温度を、セルロースが着色する温度よりも低い温度としても、セルロース系繊維(A)の分散性が良好なセルロース系繊維強化樹脂組成物を得ることができる。
酸変性オレフィン系樹脂(B)の融点(Tm)は、示差走査熱量計(DSC)(たとえば、セイコーインスツルメンツ社製DSC220C)を用いて測定することができる。このとき、7〜12mg程度の熱可塑性樹脂組成物をアルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/分で200℃まで加熱し、完全融解させるために試料を200℃で5分間保持し、次いで10℃/分で−50℃まで冷却し、−50℃で5分間静置した後、10℃/分で200℃まで再度加熱する。この再度の(2度目の)加熱で測定されるピーク値温度を、融点(Tm)とする。
酸変性オレフィン系樹脂は、公知の方法でベースポリマーとなるオレフィン系樹脂(b)の全部または一部を酸で変性して作製することができる。たとえば、オレフィン系樹脂(b)を溶媒に溶解し、酸(特には不飽和カルボン酸またはその誘導体)およびラジカル発生剤(ジアルキルパーオキサイドなどの有機過酸化物)を溶媒に添加して加熱および撹拌する方法や、オレフィン系樹脂(b)、上記酸およびラジカル発生剤を押出機に供給して押出時にグラフト共重合させる方法などで、酸変性オレフィン系樹脂(B)を作製することができる。酸変性オレフィン系樹脂(B)は、溶媒(D)中に分散するセルロース系繊維(A)から溶媒(D)を除去する際に、セルロース系繊維(A)の凝集を抑制するともに、セルロース系繊維(A)に対する界面接着性が高いため、セルロース系繊維(A)の分散性をより高めることができる。
オレフィン系樹脂(b)は、α−オレフィンに由来する構成単位を主な構成単位として含む重合体であればよい。オレフィン系樹脂(b)は、一種類のα−オレフィンの単独重合体であってもよいし、複数種のα−オレフィンの共重合体であってもよいし、一または複数のα−オレフィンと他のモノマーとの共重合体であってもよい。
オレフィン系樹脂(b)は、ホモポリマー、ランダムポリマーおよび相分離した海島構造を有するブロックポリマー(エラストマー)のいずれでもよい。これらのうち、成形体等の弾性率をより高める観点からは、ホモポリマーおよびランダムポリマーが好ましく、成形体の伸びをより高める観点からは、ランダムポリマーおよびブロックポリマーが好ましい。
上記α−オレフィンの例には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、および1−エイコセンなどを含む炭素原子数2〜20(好ましくは炭素原子数2〜15、より好ましくは炭素原子数2〜10)の直鎖状のα−オレフィン、ならびに、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−エチル−1−ヘキセン、および3−エチル−1−ヘキセンなどを含む炭素原子数5〜20(好ましくは炭素原子数5〜15)の分岐状のα−オレフィンが含まれる。オレフィン系樹脂(b)は、これらの中でもエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、または1−オクテンに由来する構成単位を主な構成単位として含むことが好ましく、エチレンまたはプロピレンに由来する構成単位を主な構成単位として含むことがより好ましい。
エチレンまたはプロピレンに由来する構成単位を主な構成単位として含むオレフィン系樹脂(b)の例には、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、およびエチレン・メタクリル酸メチル共重合体などを含むエチレン系重合体、ならびに、ポリプロピレンなどを含むプロピレン系重合体が含まれる。
ポリエチレンの例には、低密度ポリエチレン(LPDE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、および高密度ポリエチレン(HDPE)などが含まれる。
酸変性オレフィン系樹脂は、酸で変性されていてもよい。上記変性に用いる酸は、特に限定されないが、不飽和カルボン酸およびその誘導体などが好ましい。
ポリプロピレンの例には、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体(PBR)、およびプロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体(PBER)などが含まれる。プロピレン単独重合体は、アイソタクチック、シンジオタクチックおよびアタクチックのいずれの立体規則性を有してもよいし、これらのいずれかの立体規則性を有する複数のブロックを有していてもよい。
オレフィン系樹脂(b)の変性に用いる不飽和カルボン酸の例には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、シトラコン酸、ソルビン酸、メサコン酸、およびアンゲリカ酸などが含まれる。上記誘導体の例には、これらの不飽和カルボン酸の酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩、およびアンモニウム塩などが含まれる。上記誘導体の具体例には、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、マレイン酸エチル、アクリルアミド、マレイン酸アミド、アクリル酸ナトリウム、およびメタクリル酸ナトリウムなどが含まれる。これらのうち、不飽和ジカルボン酸およびその誘導体が好ましく、マレイン酸、無水マレイン酸およびそれらの金属塩、アンモニウム塩がより好ましい。酸変性オレフィン系樹脂(B)は、1種の酸による変性体またはその誘導体であってもよく、2種以上の酸による変性体またはその誘導体であってもよい。
酸変性オレフィン系樹脂(B)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレン換算で、500以上10,000,000以上であることが好ましく、1,000以上5,000,000以下であることがより好ましく、1,000以上2,500,000以下であることがさらに好ましい。
酸変性オレフィン系樹脂(B)の、ASTM D1238に準拠して、温度230℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレート(MFR)は、0.3g/10分以上2000g/10分以下であることが好ましく、5g/10分以上1800g/10分以下であることがより好ましく、10g/10分以上1600g/10分以下であることが更に好ましい。上記MFRが0.3g/10分以上だと、得られる組成物(Y)の成形時の流動性が高まるため成形がより容易であり、かつ、酸変性オレフィン系樹脂(B)がセルロース系繊維(A)の間の細部にまで含浸されて、射出成形体の弾性および耐衝撃性がより高まりやすい。また、上記MFRが2000g/10分以下だと、射出成形品の機械強度をより高めやすい。
酸変性オレフィン系樹脂の、IRスペクトルのうち1670cm−1〜1810cm−1のピーク面積および別途作成した検量線から決定される酸含量は、0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上8質量%であることがより好ましい。
酸変性オレフィン系樹脂(B)は、平均粒子径が5nm以上1000nm以下である微粒子状の酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)であってもよいし、平均粒子径が1μm以上1000μm以下である粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2)であってもよい。
微粒子状の酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)は、平均粒子径が5nm以上1000nm以下である微粒子状の酸変性オレフィン系樹脂が溶媒(D−2)に分散された分散体である。上記酸変性オレフィン系樹脂を分散させる溶媒(D−2)は、特に限定されないが、溶媒に分散したセルロース系繊維(A)が主に含む溶媒(D−1)と同一の溶媒であることが好ましく、水であることが好ましい。
セルロース系繊維(A)の分散性をより高める観点からは、上記分散体(B−1)は、分散体(B−1)の全質量に対して0.5質量%以上70質量%以下の上記酸変性オレフィン系樹脂を含有することが好ましく、1質量%以上65質量%以下の上記酸変性オレフィン系樹脂を含有することがより好ましく、2質量%以上60質量%以下の上記酸変性オレフィン系樹脂を含有することがさらに好ましい。
酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)は、たとえば、乳化剤として別の酸変性オレフィン系樹脂または高級脂肪酸の塩を用いる公知の方法で調製することができる。たとえば、酸変性オレフィン系樹脂を上記乳化剤と溶融混合し、その後、中和剤としての塩基性物質と水とを添加してさらに溶融混合する方法や、水と中和剤と上記乳化剤とを混合した後にオ酸変性レフィン系樹脂をさらに添加して溶融混合する方法などで、酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)を調製することができる。いずれの方法においても、乳化剤の量を適宜調整して、分散体(B−1)に含まれる酸変性オレフィン系樹脂の平均粒子径を調整可能である。
上記乳化剤としての酸変性オレフィン系樹脂は、一種類のα−オレフィンの単独重合体であってもよいし、複数種類のα−オレフィンの共重合体であってもよいし、一または複数のα−オレフィンと他のモノマーとの共重合体であってもよい。ただし、上記乳化剤としての酸変性オレフィン系樹脂は、分散体を作製しようとする酸変性オレフィン系樹脂と同じα−オレフィンに由来する構成単位を主な構成単位として含む重合体であればよい。
上記乳化剤としての高級脂肪酸の塩は、炭素数25以上60以下の脂肪酸の塩であることが好ましく、炭素数25以上40以下の脂肪酸の塩であることがより好ましい。これらの高級脂肪酸は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩などとすることができる。高級脂肪酸の塩は、モンタン酸またはオレイン酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩およびカリウム塩など)であることが好ましい。
粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2)は、ペレット状の上記酸変性オレフィン系樹脂の機械的粉砕、溶融した上記酸変性オレフィン系樹脂のノズルからの噴霧および乾燥冷却による固化、懸濁重合および乾燥などの方法によって得ることができる。このとき、粉砕の程度などを適宜調整して、粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2)の平均粒子径を調整可能である。
セルロース系繊維(A)の分散性をより高める観点からは、混合物(X)は微粒子状の酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)を含むことが好ましく、成形体等の弾性率および伸びをより高める観点からは、混合物(X)は粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2)を含むことが好ましい。セルロース系繊維(A)の分散性、成形体等の弾性率、強度および伸びをいずれも高める観点からは、混合物(X)は酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)および粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2)の双方を含むことが好ましい。
1−2.組成物(Y)
組成物(Y)は、混合物(X)から溶媒(D)の一部または全部を除去して得られる。なお、溶媒(D)は、セルロース系繊維(A)を含むペーストに由来する溶媒(D−1)であり得るが、混合物(X)が微粒子状の酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)を含むときは、分散体(B−1)の分散媒となる溶媒(D−2)と、溶媒(D−1)と、の両方を含み得る。
溶媒(D)の除去は、公知の方法で行うことができる。溶媒(D)を除去する方法の例には、加熱または減圧によって溶媒を蒸発または揮発させる方法、および、遠心分離または加圧によって脱溶媒する方法などが含まれる。これらの除去方法は、単独で行ってもよいし、複数を組み合わせて行ってもよい。
これらのうち、酸変性オレフィン系樹脂(B)を溶融させてセルロース系繊維(A)の表面に付着させることによって、セルロース系繊維(A)の分散性をより高めることが可能であることから、加熱による溶媒の蒸発または揮発が好ましい。
このときの加熱温度は、酸変性オレフィン系樹脂(B)を溶融させやすくする観点から、酸変性オレフィン系樹脂(B)の融点(Tm)より10℃低い温度以上であることが好ましく、セルロース系樹脂(A)の変色などを抑制する観点から、200℃以下の温度であることが好ましい。
また、このとき、セルロース系繊維(A)の凝集を抑制し、かつ、セルロース系繊維(A)に酸変性オレフィン系樹脂(B)をより接触させやすくする観点から、混合物(X)を撹拌しながら加熱することが好ましい。ただし、セルロース系樹脂(A)が絡み合うことによる分散性の低下や、セルロース系繊維(A)の損傷などによる変色を抑制する観点から、撹拌速度は、1250sec−1以下であることが好ましい。セルロース系繊維(A)の分散性が十分に保たれるような条件などでは、混合物(X)を撹拌せずに加熱してもよい。
また、加熱後には、セルロース系繊維(A)の凝集および劣化を抑制する観点から、混合物(X)を100℃以下に冷却することが好ましい。
上述した溶媒を除去する方法を組み合わせるときは、遠心分離または加圧によって混合物(X)が含有する液体成分の少なくとも5質量%を除去し、その後に加熱または減圧によって溶媒を蒸発または揮発させることが好ましい。
溶媒(D)の除去によって得られる組成物(Y)は、セルロース系繊維(A)に対する溶媒(D)の割合((A):(D))が50:50以上100:0以下であることが好ましく、80:20以上100:0以下であることがより好ましい。
2.工程(2)
工程(2)では、工程(1)で得られた組成物(Y)と、融点(Tm)が130℃以上280℃以下の熱可塑性樹脂(C)とを溶融混練する。
2−1.熱可塑性樹脂(C)
熱可塑性樹脂(C)の種類は特に限定されず、ポリアミド、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリ塩化ビニルおよびポリオレフィンなどから適宜選択することができる。熱可塑性樹脂(C)は、1種類の熱可塑性樹脂を含んでもよいし、2種以上の熱可塑性樹脂の組み合わせであってもよい。
なかでも、剛性に優れ、リサイクルが容易であり、かつ、高速成型が可能である観点からは、熱可塑性樹脂(C)は、ポリオレフィンであることが好ましく、プロピレン単独重合体またはプロピレン−エチレン共重合体であることが好ましい。プロピレン単独重合体は、アイソタクチック、シンジオタクチックおよびアタクチックのいずれの立体規則性を有してもよいし、これらのいずれかの立体規則性を有する複数のブロックを有していてもよい。
セルロース系繊維(A)の分散性をより高め、かつ、成形時のセルロース系繊維(A)の変色を抑制する観点からは、熱可塑性樹脂(C)の融点(Tm)は、130℃以上280℃以下であることが好ましい。
成形をより容易にし、かつ、成形体等の弾性率および伸びをより高める観点からは、熱可塑性樹脂(C)の、ASTM D1238に準拠して、温度230℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレート(MFR)は、0.3g/10分以上500g/10分以下であることが好ましい。上記MFRが1g/10分以上であると、熱可塑性樹脂(C)が炭素繊維の間の細部にまで含浸されて、射出成形体の弾性および耐衝撃性がより高まりやすい。上記MFRが500g/10分以下であると、熱可塑性樹脂(C)の機械強度が高くなり、射出成形体の機械強度も高めやすい。上記観点からは、熱可塑性樹脂(C)の上記MFRは、1g/10分以上300g/10分以下であることが好ましく、5g/10分以上250g/10分以下であることがより好ましい。
2−2.溶融混練
組成物(Y)と熱可塑性樹脂(C)との溶融混練は、単軸押出機、多軸押出機、加圧ニーダ、などを含む混練装置を用いて行うことができる。熱可塑性樹脂(C)が溶融すると、熱可塑性樹脂(C)がセルロース系繊維(A)の間の細部にまで含浸されやすくなるため、熱可塑性樹脂(C)とセルロース系繊維(A)との界面接着性がより高まり、成形体の弾性および耐衝撃性がより高まりやすい。
溶融混練する組成物(Y)の量は、熱可塑性樹脂(C)の全質量に対して0.5質量%以上90質量%以下であることが好ましく、1質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
3.工程(3)
工程(3)において、上述の工程によって得られたセルロース系繊維強化樹脂組成物は、発泡させて発泡体としてもよい。
発泡体は、上記セルロース系繊維強化樹脂組成物に無機系または有機系の化学発泡剤を所定量添加して成形して、製造することができる。
上記無機系発泡剤の例には、重炭酸ナトリウム(重曹)、重炭酸アンモニウム、および炭酸アンモニウムなどが含まれる。
上記有機系発泡剤の例には、N,N'−ジニトロソ・ペンタメチレン・テトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビス・イソブチロニトリル、ベンゼン・スルホニル・ヒドラジド、4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエン・スルホニル・ヒドラジド、p−トルエン・スルホニル・セミカルバジド、およびバリウム・アゾジカルボキシレートなどが含まれる。
また、発泡体は、水(水蒸気)および発泡剤を利用した水発泡によって製造してもよい。
上記発泡剤の例には、結晶水含有無機物、およびカリウムアイオノマーなどの吸湿性樹脂などが含まれる。
発泡の際には、分解温度の調整や消臭などの観点から、脂肪酸金属塩、金属酸化物、および尿素などの発泡助剤を併用することが望ましい。
4.成形体
上述の工程(1)および工程(2)で得られたセルロース系繊維強化樹脂組成物、または工程(1)〜工程(3)で得られた発泡体は、押出成形またはカレンダー成形して所望の形状に成形される。
上述の成形体は、自動車に代表される移動用ビークルの素材、飛行機の素材、コンクリートの緊張材、つり橋のケーブル、および鉄骨代替材料などの土木・建築分野、送電線芯材などの電力分野、一般産業機械の部品、ならびに汎用ポリプロピレンなどの樹脂組成物のマスターバッチなどの用途に好ましく用いることができる。
本発明の製造方法により得られる成形体は、軽量で優れた表面外観と力学強度を有するため、自動車、オートバイ、自転車、ベビーカー、車いす、航空機、スポーツ用品などの種々の物品の部品または部材として好適に用いることができ、中でも自動車用部品または部材として特に好適に用いることができる。
かかる自動車用部品または部材としては、幅広い部品または部材が挙げられるが、例えば、ドアトリム、ドアモジュール、インストゥルメントパネル、センターパネル、ルーフパネル、バックドアパネル、およびアクセルやブレーキのペダルなどの内装用部品または部材、ドア、フェンダー、およびバックドアなどの垂直外板、ボンネット、およびルーフなどの水平外板、ならびに、エアインテーク、フロントエンドモジュール、およびファンシュラウドなどのエンジンルーム部材などが挙げられる。
以下、実施例を参照して本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例の記載に限定されない。
1.材料
[セルロース系繊維(A)]
以下の3種類のセルロース系繊維を用いた。
A−1:モリマシナリー株式会社製、CNF100(目安繊維長:約100μm、比表面積148m/g、含水率95wt%)
A−2:モリマシナリー株式会社製、CNF250(目安繊維長:約250μm、比表面積149m/g、含水率95wt%)
A−3:モリマシナリー株式会社製、CNF500(目安繊維長:約500μm、比表面積122m/g、含水率95wt%)
[オレフィン系樹脂(b)、酸変性オレフィン樹脂(B)]
以下の7種類のオレフィン系樹脂を用いた。
B−i:下記の手順で作製した酸変性ポリプロピレン:
ホモポリマーであるポリプロピレン(プライムポリマー株式会社製、商品名プライムポリプロE111G(「プライムポリプロ」は同社の登録商標)、MFR(230℃、2.16kg):0.5g/10分)100質量部に対して、ジアルキルパーオキサイド(日油社製、パーヘキサ(登録商標)25B)0.4質量部、粉末化した無水マレイン酸(日油社製、CRYSTAL MAN(登録商標))1.0質量部を予備混合した。この混合物を190℃に温度調節した30mmφの二軸押出機に供給して、200rpmにて溶融混練して得たストランドを水槽で冷却した後、未変性の残留無水マレイン酸を除去するために40℃で2時間真空乾燥して、酸変性ポリプロピレン(B−i)を得た。得られた酸変性ポリプロピレン(B−i)のマレイン酸含量は1.0質量%、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)は97,000、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)は162℃であった。
B−ii:下記の手順で作製した酸変性ポリプロピレン:
酸変性ポリプロピレン(B−i)の作製に用いたジアルキルパーオキサイドの量を1.0質量部、無水マレイン酸の量を3.0質量部に変更した以外は同様の手順で、酸変性ポリプロピレン(B−ii)を得た。得られた酸変性ポリプロピレン(B−ii)のマレイン酸含量は2.5質量%、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)は39,000、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)は162℃であった。
B−iii:下記の手順で作製した酸変性ポリプロピレン:
酸変性ポリプロピレン(B−i)の作製に用いたポリプロピレンを、ランダムポリマーであるポリプロピレン(プライムポリマー株式会社製、商品名プライムポリプロB241)、MFR(230℃、2.16kg):0.5g/10分)に変更し、ジアルキルパーオキサイドの量を0.5質量部、無水マレイン酸の量を3.0質量部に変更した以外は同様の手順で、酸変性ポリプロピレン(B−iii)を得た。得られた酸変性ポリプロピレン(B−iii)のマレイン酸含量は2.7質量%、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)は98,000、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)は139℃であった。
B−iv:下記の手順で作製した酸変性ポリエチレン:
酸変性ポリプロピレン(B−i)の作製に用いたポリプロピレンを、高密度ポリエチレン(HDPE)(プライムポリマー株式会社製、商品名ハイゼックス1300J(「ハイゼックス」は同社の登録商標)、MFR(230℃、2.16kg):12.0g/10分)に変更し、ジアルキルパーオキサイドの量を0.1質量部、無水マレイン酸の量を2.0質量部に変更した以外は同様の手順で、酸変性ポリエチレン(B−iv)を得た。得られた酸変性ポリエチレン(B−iv)のマレイン酸含量は2.2質量%、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)は270,000、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)は133℃であった。
B−v:下記の手順で作製した酸変性ポリエチレン:
酸変性ポリプロピレン(B−i)の作製に用いたポリプロピレンを、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(プライムポリマー株式会社製、商品名ウルトゼックス20200J(「ウルトゼックス」は同社の登録商標)、MFR(230℃、2.16kg):18.5g/10分)に変更し、ジアルキルパーオキサイドの量を0.1質量部、無水マレイン酸の量を2.0質量部に変更した以外は同様の手順で、酸変性ポリエチレン(B−v)を得た。得られた酸変性ポリエチレン(B−v)のマレイン酸含量は0.8質量%、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)は180,000、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)は116℃であった。
b−vi:下記の手順で作製したプロピレン・ブテン共重合体(PBR):
充分に窒素置換した2000mlの重合装置に、866mlの乾燥ヘキサン、1−ブテン90gとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を65℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.7MPaになるように加圧、調整した。次いで、ジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロライド0.002mmolとアルミニウム換算で0.6mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温65℃、系内圧力を0.76MPaに保ちながら30間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、2Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥し、12.5gのポリマーを得た。
得られたプロピレン・ブテン共重合体(b−vi)のブテン含量は27.9モル%、マレイン酸含量は0.0質量%、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)は250,000、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)は74℃であった。
b−vii:下記の手順で作製したプロピレン・ブテン・エチレン共重合体(PBER):
充分に窒素置換した2000mlの重合装置に、833mlの乾燥ヘキサン、1−ブテン100gとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を70℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.55MPaになるように加圧した後に、エチレンで系内圧力を0.76MPaに調整した。次いで、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.001mmolとアルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温70℃、系内圧力を0.76MPaにエチレンで保ちながら25分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、2Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥し、137.7gのポリマーを得た。
得られたプロピレン・ブテン・エチレン共重合体(b−vii)のエチレン含量は14モル%、ブテン含量は19モル%、マレイン酸含量は0.0質量%、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)は350,000、示差走査熱量計(DSC)で測定した際の明確な融解ピークは確認できなかった。
(酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1))
B−1−1:下記の手順で作製した分散体:
酸変性ポリプロピレン(B−i)100重量部に対し、乳化剤としての無水マレイン酸変性ポリプロピレン(酸含有量:4wt%、Mw:30,000)20重量部およびオレイン酸カリウム6重量部を混合したものを、30mmφの二軸押出機に3000g/時間の速度で供給し、上記押出機のベント部に設けた供給口より、水酸化カリウムの20%水溶液を90g/時間の割合で連続的に供給しつつ、加熱温度230℃で連続的に押出した。押出された樹脂混合物を、上記押出機の押出口に設置したジャケット付きスタティックミキサーで110℃まで冷却し、さらに80℃の温水中に投入することにより、分散体(B−1−1)を得た。得られた分散体(B−1−1)の固形分濃度は45質量%、微粒子状オレフィン樹脂の平均粒径は0.2μmであった。
B−1−2:下記の手順で作製した分散体:
分散体(B−1−1)の作製に用いた酸変性ポリプロピレン(B−i)を酸変性ポリプロピレン(B−iii)に変更した以外は同様の手順で、分散体(B−1−2)を得た。得られた分散体(B−1−2)の固形分濃度は質量45質量%、微粒子状オレフィン樹脂の平均粒径は0.2μmであった。
B−1−3:下記の手順で作製した分散体:
酸変性ポリエチレン(B−iv)100重量部に対し、乳化剤としての無水マレイン酸変性ポリエチレン(酸含有量:3wt%、Mw:5,000)10重量部およびオレイン酸カリウム3重量部を混合したものを、30mmφの二軸押出機に3000g/時間の速度で供給し、上記押出機のベント部に設けた供給口より、水酸化カリウムの20%水溶液を90g/時間の割合で連続的に供給しつつ、加熱温度230℃で連続的に押出した。押出された樹脂混合物を、上記押出機の押出口に設置したジャケット付きスタティックミキサーで110℃まで冷却し、さらに80℃の温水中に投入することにより、分散体(B−1−3)を得た。得られた分散体(B−1−3)の固形分濃度は45質量%、微粒子状オレフィン樹脂の平均粒径は0.4μmであった。
B−1−4:下記の手順で作製した分散体:
分散体(B−1−3)の作製に用いた酸変性ポリエチレン(B−iv)を酸変性ポリエチレン(B−v)に変更した以外は同様の手順で、分散体(B−1−4)を得た。得られた分散体(B−1−2)の固形分濃度は45質量%、微粒子状オレフィン樹脂の平均粒径は0.4μmであった。
B−1−5:下記の手順で作製した分散体:
プロピレン・ブテン共重合体(b−vi)100重量部に対し、乳化剤としての無水マレイン酸変性ポリプロピレン(酸含有量:4wt%、Mw:30,000、融点(Tm):75℃)10重量部およびオレイン酸カリウム3重量部を混合したものを、30mmφの二軸押出機に3000g/時間の速度で供給し、上記押出機のベント部に設けた供給口より、水酸化カリウムの20%水溶液を90g/時間の割合で連続的に供給しつつ、加熱温度230℃で連続的に押出した。押出された樹脂混合物を、上記押出機の押出口に設置したジャケット付きスタティックミキサーで110℃まで冷却し、さらに80℃の温水中に投入することにより、分散体(B−1−5)を得た。得られた分散体(B−1−5)の固形分濃度は45質量%、微粒子状オレフィン樹脂の平均粒径は0.4μmであった。
B−1−6:下記の手順で作製した分散体:
分散体(B−1−5)の作製に用いたプロピレン・ブテン共重合体(b−vi)をプロピレン・ブテン・エチレン共重合体(b−vii)に変更した以外は同様の手順で、分散体(B−1−6)を得た。得られた分散体(B−1−6)の固形分濃度は45質量%、微粒子状オレフィン樹脂の平均粒径は0.4μmであった。
B−1−7:下記の手順で作製した分散体:
酸変性ポリプロピレン(B−i)100重量部に対し、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(酸含有量:4wt%、Mw:30,000)6重量部およびオレイン酸カリウム2重量部を混合したものを、30mmφの二軸押出機に3000g/時間の速度で供給し、上記押出機のベント部に設けた供給口より、水酸化カリウムの20%水溶液を90g/時間の割合で連続的に供給し、加熱温度230℃で連続的に押出した。押出された樹脂混合物を、押出機の押出口に設置したジャケット付きスタティックミキサーで110℃まで冷却し、さらに80℃の温水中に投入することにより、分散体(B−1−7)を得た。得られ分散体(B−1−7)の固形分濃度は45質量%、微粒子状オレフィン樹脂の平均粒径は0.8μmであった。
Figure 2019014811
(粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2))
B−2−1:下記の手順で作製した粉末:
酸変性ポリプロピレン(B−ii)を液体窒素中で十分に冷却した後、高速回転式粉砕機に投入し、所定の粒径になるまで回転による粉砕を繰り返して、粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2−1)を得た。得られた粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2−1)の平均粒径は80μmであった。
B−2−2:下記の手順で作製した粉末:
酸変性オレフィン系樹脂(B−2−1)の作製において、粉砕の繰り返し回数を調整して、粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2−2)を得た。得られた粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2−2)の平均粒径は510μmであった。
B−2−3:下記の手順で作製した粉末:
酸変性オレフィン系樹脂(B−2−1)の作製において、粉砕の繰り返し回数を調整して、粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2−3)を得た。得られた粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2−3)の平均粒径は1380μmであった。
Figure 2019014811
[熱可塑性樹脂(C)]
以下の3種類の熱可塑性樹脂を用いた。
C−1:ホモポリマーであるポリプロピレン(プライムポリマー株式会社製、プライムポリプロJ108M:MFR=45g/10min)
C−2:ホモポリマーであるポリプロピレン(プライムポリマー株式会社製、プライムポリプロJ105G:MFR=9.0g/10min)
C−3:ブロックポリマーであるポリプロピレン(プライムポリマー株式会社製、プライムポリプロJ705UG:MFR=9.0g/10min)
2.組成物(Y)
200重量部のセルロース系繊維(A−1)(繊維含有量10重量部)に分散体(B−1−1)を22.2重量部(固形分量10重量部)と粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2−1)10重量部とを加え、均一に混合した後、小型ミキサー(株式会社東洋精機製ラボプラストミル(登録商標))に投入し、機器の温度設定を80℃から180℃へ5℃/minで昇温させながら、撹拌下で水分を蒸発させ、品温が180℃に達して投入口からの水蒸気が発生しないことを確認した上で、ミキサーから取り出した。得られた固形物が冷めないうちに粒径3mm以下に砕いて、組成物(Y−1)を得た。
3.セルロース系繊維強化樹脂組成物
30重量部の組成物(Y−1)と、70重量部の熱可塑性樹脂(C−1)と、をバッチ式二軸スクリュー型混練機(DSM Xplore社製マイクロコンパウンダー)に投入し、設定温度180℃、スクリュー回転数100rpmにて3分間混練し、射出用ポットへ移し、射出成形にてISO527−2−5Aに規定するダンベル形状の成形物を得た。
4.評価
得られた成形物について、以下の基準で評価を行った。
4−1.引張試験
ISO527に準拠して引張速度50mm/minにて引張試験を行い、応力/ひずみ曲線を得た上で、初期の最大傾きより引張弾性率を、試験中に最初に観察される最大応力より引張強度を、破壊時の呼びひずみより破断点伸び率を求めた。
4−2.セルロース系繊維の分散性
成形品に光を当てて、透過状態を目視により観察し、以下の基準で評価した。
◎ セルロース系繊維の凝集物は確認されない
○ 粒子径0.5mm以下程度のセルロース系繊維の凝集物が確認された
△ 粒子径0.5mmより大きく1.0mm以下程度のセルロース系繊維の凝集物が確認された
× 粒子径1.0mmより大きいセルロース系繊維の凝集物が確認された
組成物(Y)またはセルロース系繊維強化樹脂組成物の作製に用いた材料を表3および表4に記載のように変更して、同様に成形物を作製し、評価を行った。
Figure 2019014811
Figure 2019014811
溶媒に分散したセルロース系繊維(A)と平均粒子径が5nm以上1000μm以下、かつ融点(Tm)が130℃以上180℃以下である粒子状の酸変性オレフィン系樹脂(B)との混合物(X)から、溶媒の一部または全部を除去して、セルロース系繊維(A)および酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む組成物(Y)を得る工程(1)と、組成物(Y)と、融点(Tm)が130℃以上280℃以下の熱可塑性樹脂(C)とを溶融混練する工程(2)とを、含む方法で製造したセルロース系繊維強化樹脂組成物は、成形物の引張弾性率、引張強度および分散性に優れており、セルロース系繊維の凝集物による外観の低下も生じにくかった。
本発明の方法によれば、セルロース系繊維の分散性が良好な樹脂組成物を製造することができる。このようにして製造された樹脂組成物は、弾性率および強度に優れるため、各種分野におけるセルロース系繊維強化樹脂組成物の普及および進歩に貢献することが期待される。

Claims (10)

  1. 溶媒に分散したセルロース系繊維(A)と、平均粒子径が5nm以上1000μm以下かつ融点(Tm)が130℃以上180℃以下である粒子状の酸変性オレフィン系樹脂(B)と、の混合物(X)から、溶媒(D)の一部または全部を除去して、セルロース系繊維(A)および酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む組成物(Y)を得る工程(1)と、
    前記組成物(Y)と融点(Tm)が130℃以上280℃以下の熱可塑性樹脂(C)とを溶融混練する工程(2)とを、
    含むセルロース系繊維強化樹脂組成物の製造方法。
    (混合物(X)は、100質量部のセルロース系繊維(A)に対して10質量部〜300質量部の酸変性オレフィン系樹脂(B)を含む)
  2. 前記酸変性オレフィン系樹脂(B)が、平均粒子径が5nm以上1000nm以下である微粒子状の酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記酸変性オレフィン系樹脂(B)は、平均粒子径が1μm以上1000μm以下である粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2)である、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記酸変性オレフィン系樹脂(B)は、平均粒子径が5nm以上1000nm以下である微粒子状のオレフィン系樹脂の分散体(B−1)および平均粒子径が1μm以上1000μm以下である粉末状の酸変性オレフィン系樹脂(B−2)の双方を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記酸変性オレフィン系樹脂の分散体(B−1)は、前記分散体(B−1)の全質量に対して0.05質量%以上60質量%以下の前記酸変性オレフィン系樹脂を含有する、請求項2または4に記載の製造方法。
  6. 前記セルロース系繊維(A)は、比表面積が0.1m/g以上1000m/g以下、かつ、平均繊維長が1μm以上3000μm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記組成物(Y)は、セルロース系繊維(A)に対する溶媒(D)の割合((A):(D))が50:50以上100:0以下である組成物である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記熱可塑性樹脂(C)は、ポリアミド、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリ塩化ビニルおよびポリオレフィンからなる群れから選択される熱可塑性樹脂である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 前記熱可塑性樹脂(C)は、プロピレン単独重合体若しくはプロピレン−エチレン共重合体である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法で製造されたセルロース系繊維強化樹脂組成物を発泡させる工程(3)を含む、セルロース系繊維強化樹脂組成物の発泡体の製造方法。
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