JP2020143249A - 親水性セルロース複合樹脂成形体 - Google Patents

親水性セルロース複合樹脂成形体 Download PDF

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正義 今西
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Abstract

【課題】高親水性および高弾性率を備え、外観性に優れた複合樹脂成形体を実現する。【解決手段】複合樹脂成形体は、主剤樹脂と、主剤樹脂中に分散された複数の繊維状フィラーと、を含有し、複数の繊維状フィラーのうち一部の繊維状フィラーが表面に露出し、表面に露出した繊維状フィラーの中央部が表面に露出している。【選択図】図1

Description

本発明は、親水性に優れた成形体を実現できる複合樹脂成形体に関する。
ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)等のいわゆる「汎用プラスチック」は、非常に安価であるだけでなく、成形が容易で、金属、またはセラミックスに比べて重さが数分の一と軽量である。そのため、汎用プラスチックは、袋、各種包装、各種容器、シート類等の多様な生活用品の材料として、また、自動車部品、電気部品等の工業部品、及び日用品、雑貨用品等の材料として、よく利用されている。
しかしながら、汎用プラスチックは、機械的強度が不十分であること等の欠点を有している。そのため、汎用プラスチックは、自動車等の機械製品、及び電気・電子・情報製品をはじめとする各種工業製品に用いられる材料に対して要求される十分な特性を有しておらず、その適用範囲が制限されているのが現状である。
一方、ポリカーボネート、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド等のいわゆる「エンジニアプラスチック」は、機械的特性に優れており、自動車等の機械製品、及び電気・電子・情報製品をはじめとする各種工業製品に用いられている。しかし、エンジニアプラスチックは、高価であり、モノマーリサイクルが難しく、環境負荷が大きいといった課題を有している。
そこで、汎用プラスチックの材料特性(機械的強度等)を大幅に改善することが要望されている。汎用プラスチックを強化する目的で、繊維状フィラーである天然繊維やガラス繊維、炭素繊維などを汎用プラスチックの樹脂中に分散させることにより、その汎用プラスチックの機械的強度を向上させる技術が知られている。これらの中でもセルロースなどの有機フィラーは、安価であり、かつ廃棄時の環境性にも優れていることから、強化用材料として注目視されている。
浴室やトイレ、洗面所など水まわりのサニタリー商品や洗濯機、食器乾燥機などの家電商品においては、その外装や内装部品に使われる成型部品には乾燥時間短縮や水垢対策として、機械的強度に加えて親水性付与による防曇機能(結露や液滴がつきにくい特性)が求められている。また、サニタリー商品や洗濯機、食器乾燥機などの家電商品において、洗浄のための泡立ちや、ミキサーやブレンダーなどの食品家電において、なめらかな触感のための泡立ちが求められている。例えば、疎水性と親水性を併せ持つ表面では、親水部と疎水部の液体の濡れ速度が異なり、細かな泡が発生しやすくなる。複合樹脂への親水性付与のために各社検討を進めており、例えば、特許文献1では、セルロース系材料と非水溶性熱可塑性樹脂、水溶性物質を含む樹脂組成物の多孔質成形体において、前記水溶性物質を溶出除去することでセルロース系材料が成形体表面から露出しまたは毛羽立っていることにより、親水性を有する多孔質樹脂成形体を実現している。
特許第4296528号公報
しかしながら、特許文献1では、水浸漬による水溶性樹脂の溶出により、セルロース材料を表面に露出させ、樹脂の親水性を向上させているが、水溶性樹脂溶出のため寸法変化が起きる。また、ポーラス状となり剛性が低下する。さらに、水溶性樹脂を溶出させる必要があり、生産性が悪いといった課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、成形したままで親水性が付与された複合樹脂成形体を実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る複合樹脂成形体は、主剤樹脂と、
前記主剤樹脂中に分散された複数の繊維状フィラーと、
を含有し、
前記複数の繊維状フィラーのうち一部の繊維状フィラーの中央部が表面に露出していることを特徴とする。
本発明に係る複合樹脂成形体によれば、高弾性率化に加え、高い親水性をもち、外観に優れた複合樹脂成形体を実現することができる。
実施の形態1に係る複合樹脂成形体の断面模式図である。 実施の形態1に係る複合樹脂成形体の構成部材である繊維状フィラーの模式図である。 図2Aの繊維状フィラーの端部を含む部分拡大図である。 実施の形態1に係る複合樹脂成形体の製造プロセスの模式図である。 実施の形態1に係る複合樹脂成形体の表面の走査型電子顕微鏡画像である。 実施の形態における実施例および比較例における複合樹脂成形体の構成及び測定結果を示す図である。
第1の態様に係る複合樹脂成形体は、主剤樹脂と、
前記主剤樹脂中に分散された複数の繊維状フィラーと、
を含有し、
前記複数の繊維状フィラーのうち一部の繊維状フィラーの中央部が表面に露出している。
第2の態様に係る複合樹脂成形体は、上記第1の態様において、前記複合樹脂成形体中における前記繊維状フィラーが、予め疎水化されていなくてもよい。
第3の態様に係る複合樹脂成形体は、上記第1又は第2の態様において、前記複合樹脂成形体の表層における前記繊維状フィラーの濃度が、前記複合樹脂成形体の前記表層よりも内部における前記繊維状フィラーの濃度よりも高くてもよい。
第4の態様に係る複合樹脂成形体は、上記第1から第3のいずれかの態様において、前記複合樹脂成形体中に両親媒性ブロック共重合体をさらに含有し、
前記複合樹脂成形体の表層における前記両親媒性ブロック共重合体の濃度が、前記複合樹脂成形体の前記表層よりも内部における前記両親媒性ブロック共重合体の濃度よりも高くてもよい。
第5の態様に係る複合樹脂成形体は、上記第1から第4のいずれかの態様において、前記複合樹脂成形体中における前記繊維状フィラーの端部が解繊され、前記解繊された端部は前記複合樹脂成形体中に存在していてもよい。
第6の態様に係る複合樹脂成形体は、上記第1から第5のいずれかの態様において、前記繊維状フィラーが天然繊維からなる繊維であってもよい。
第7の態様に係る複合樹脂成形体は、上記第1から第6のいずれかの態様において、前記主剤樹脂がオレフィン樹脂であってもよい。
以下、実施の形態に係る複合樹脂成形体について、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、同じ構成部分には同じ符号を付して、適宜説明を省略している。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る複合樹脂成形体10の断面模式図である。図2Aは、実施の形態1に係る複合樹脂成形体10の構成部材である繊維状フィラーの模式図である。図2Bは、図2Aの繊維状フィラー2の端部5を含む部分拡大図である。
実施の形態1に係る複合樹脂成形体10は、主剤樹脂1と、繊維状フィラー2と、添加剤3とを含有する溶融混練物からなる。複合樹脂成形体10は、図1の断面模式図に示すように、主剤樹脂1中に繊維状フィラー2、および添加剤3が分散されている。また、この複合樹脂成形体10の表面には、複数の繊維状フィラー2のうち一部の繊維状フィラー2の中央部が表面に露出している。
この複合樹脂成形体10によれば、一部の繊維状フィラー2の中央部が表面に露出しているので、高弾性率化に加え、高い親水性をもち、外観に優れた複合樹脂成形体を実現できる。
以下に、この複合樹脂成形体を構成する各部材について説明する。
<主剤樹脂>
本実施の形態において、主剤樹脂1は、良好な成形性を確保するために、熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂(環状オレフィン系樹脂を含む)、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、有機酸ビニルエステル系樹脂またはその誘導体、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなど)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(2,6−キシレノールの重合体など)、セルロース誘導体(セルロースエステル類、セルロースカーバメート類、セルロースエーテル類など)、シリコーン樹脂(ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなど)、ゴムまたはエラストマー(ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど)、バイオマスプラスチック(ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリヒドロキシアルカン酸、その他生分解性樹脂など)などが挙げられる。上記の樹脂は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用されてもよい。なお、主剤樹脂1は熱可塑性を有していれば上記の材料に限定されるものではない。
これらの熱可塑性樹脂のうち、主剤樹脂1は、比較的低融点であるオレフィン系樹脂であることが好ましい。オレフィン系樹脂としては、オレフィン系単量体の単独重合体の他、オレフィン系単量体の共重合体や、オレフィン系単量体と他の共重合性単量体との共重合体が含まれる。オレフィン系単量体としては、例えば、鎖状オレフィン類(エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどのα−C2−20オレフィンなど)、環状オレフィン類などが挙げられる。これらのオレフィン系単量体は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用されてもよい。上記オレフィン系単量体のうち、エチレン、プロピレンなどの鎖状オレフィン類が好ましい。他の共重合性単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル;(メタ)アクリル酸、アルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル系単量体;マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸などの不飽和ジカルボン酸またはその無水物;カルボン酸のビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど);ノルボルネン、シクロペンタジエンなどの環状オレフィン;およびブタジエン、イソプレンなどのジエン類などが挙げられる。これらの共重合性単量体は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用されてもよい。オレフィン系樹脂の具体例としては、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度または線状低密度ポリエチレンなど)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1などの三元共重合体などの鎖状オレフィン類(特にα−C2−4オレフィン)の共重合体などが挙げられる。
<添加剤>
次に、添加剤3について説明する。添加剤3は親水性をもち、樹脂に防曇性を付与できるものが好ましい。添加剤としてはポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、でんぷん、ポリビニルエーテル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリイタコン酸、ポリビニルピロリドン樹脂の単独共重合体、またはその共重合体などが好ましい。両親媒性ブロック共重合体であれば、1つの分子の中に親水基と疎水基を併せ持ち、疎水基は樹脂となじみ、親水基は親水性繊維状フィラーとなじむ。加えて、親水基は表面近傍で成形体の親水性を向上させる効果が出て、より好ましい。そのような添加剤としては、各種のチタネート系カップリング剤、シランカップリング剤、不飽和カルボン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、またはその無水物をグラフトした変性ポリオレフィン、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステルなどが挙げられる。また塩化カルシウム、塩化マグネシウム、炭酸水素カルシウム、塩化ナトリウム等の固体水溶性無機化合物も好ましい。添加剤は、主剤樹脂1と繊維状フィラー2の組み合わせにより適切に選択される。なお、添加剤3は親水性を付与できる性質を有していれば上記の材料に限定されるものではない。
上記シランカップリング剤は、不飽和炭化水素系やエポキシ系のものが好ましい。添加剤の表面は、熱硬化性もしくは熱可塑性のポリマー成分で処理され変性処理されても問題ない。本実施の形態における複合樹脂成形体における添加剤の含有量は、0.01質量%以上、20質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上、10質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上、5質量%以下であることがさらに好ましい。添加剤の含有量が、0.01質量%未満であると、分散不良が発生し、一方、添加剤の含有量が20質量%を超えると、複合樹脂成形体の強度が低下する。
<繊維状フィラー>
次に、繊維状フィラー2について説明する。本実施の形態における複合樹脂成形体に含まれる繊維状フィラー2(以下、単に繊維と称することがある。)は、複合樹脂組成物を用いて成形した樹脂成形体において、機械的特性の向上や、線膨張係数の低下による寸法安定性の向上などを主要な1つ目の目的として用いられる。この目的のため、繊維状フィラー2は、主剤樹脂1よりも弾性率が高いことが好ましい。具体的にはカーボンファイバー(炭素繊維)、カーボンナノチューブ、パルプ、セルロース、セルロースナノファイバー、リグノセルロース、リグノセルロースナノファイバー、塩基性硫酸マグネシウム繊維(マグネシウムオキシサルフェート繊維)、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ケイ酸カルシウム繊維、炭酸カルシウム繊維、炭化ケイ素繊維、ワラストナイト、ゾノトライト、各種金属繊維、綿、絹、羊毛あるいは麻等の天然繊維、ジュート繊維、レーヨンあるいはキュプラなどの再生繊維、アセテート、プロミックスなどの半合成繊維、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、アラミド、ポリオレフィンなどの合成繊維、さらにはそれらの表面及び末端に化学修飾した変性繊維などが挙げられる。またさらにこれらの中で、入手性、弾性率の高さ、線膨張係数の低さの観点から、カーボン類、セルロース類が特に好ましい。
繊維状フィラー2を添加する2つ目の目的は、親水性の向上である。この目的のため、繊維状フィラーは親水性があることが好ましく、パルプ、セルロース、セルロースナノファイバー、リグノセルロース、リグノセルロースナノファイバー、綿、絹、羊毛あるいは麻等の天然繊維、ジュート繊維、レーヨンあるいはキュプラなどの再生繊維が好ましい。上記以外の疎水性をもった繊維でも、適切な表面処理をすることで、親水性が付与され、今回の目的に使用することが可能である。なお、繊維状フィラー2は、機械的特性を向上でき、親水性をもっていれば、上記の材料に限定されるものではない。
複合樹脂成形体中の繊維状フィラーの形態について説明する。機械的特性向上のためには、繊維状フィラーと樹脂との接合界面が多い方が弾性率向上につながるため、繊維状フィラーの比表面積が高いことが好ましい。一方で、親水性向上のため、複合樹脂成形体の表面に繊維状フィラーが露出していることが好ましいが、表面に露出している繊維状フィラーは、比表面積が小さい方が、親水性が高くなる。表面に露出している繊維状フィラーの比表面積が大きい場合、微細な凹凸の効果により、撥水性が高まるためである。成形条件を調整し、樹脂成形体の成形時の収縮速度を速めること、および図2に示すように繊維状フィラーの端部のみ解繊されていることで、上記を満たす構造を得ることができる。すなわち、成形時の収縮速度を速めることで、繊維状フィラーが表面に露出しやすくなる。さらに、比表面積の小さい、解繊していない繊維状フィラーの中央部分は、樹脂との絡まりが少なく、成形条件により、表面に露出しやすくなる。逆に解繊している繊維状フィラーの先端部分は、樹脂との絡まりが多く、樹脂とともに内部に入り込む。これにより、繊維状フィラーの両端部を含まない中央部が表面に露出した複合樹脂成形体を得ることができる。図4に実施の形態における成形体表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示した。図4から分かるように、表面には繊維状フィラーの中央部分のみが露出している。先端解繊部位としては、繊維状フィラー2全体の繊維長Lの5%以上、50%以下であることが好ましい。解繊部位が全体の繊維長Lの5%未満であると、比表面積が小さいため弾性率向上がみられず、50%以上であると、アスペクト比が大きい解繊部位4が表面に露出し、親水性が悪化する。
次に、複合樹脂成形体中での繊維状フィラーの存在状態について説明する。前述の通り、成形条件により、繊維状フィラーを成形体表面近辺へ偏析させることが可能である。これにより、繊維状フィラーは成形体の内部よりも表層に多く存在することとなる。これにより、添加剤も表層付近に多く存在させることができる。繊維状フィラー、および添加剤が両方とも親水性を持っていることで、両者はなじみやすくなり、両者の分子間結合、あるいは水素結合により、近くに存在する。そのため、繊維状フィラーに引っ張られ、添加剤も成形体の内部よりも表層に多く存在することとなる。繊維状フィラーに加え、添加剤も成形体の表層近辺に存在することで、より親水性を向上させることが可能である。また、成形体としてみたときに、繊維状フィラーを成形体表層に多く存在させた方が、外側の弾性率が高いため、成形体全体としての剛性が増加する。このため、繊維状フィラーを成形体表面近辺へ偏析させる構造は剛性向上にも繋がる。
複合樹脂ペレットを白物家電等の白色を含む複数の色への着色が必要な箇所へ適用する場合、繊維状フィラー複合樹脂について着色性が求められる。複合樹脂として着色性を有するには、複合樹脂の白色度が保たれる必要があり、添加する繊維状フィラーの白色度を保つ必要がある。繊維状フィラーの色差測定によるL値が高い方が好ましく、成形体の着色度が良くなる繊維状フィラーのL値については、実験的に算出しており、L値が85以上であることが好ましい。
複合樹脂成形体の繊維状態について説明する。成形体としてより着色性を良くするには、成形体表層側の白色度が高い方が好ましい。したがって成形体の色差測定によるL値が断面方向で異なり、表層側のL値の方が、内側のL値よりも大きいことが好ましい。
次に、繊維状フィラー2の特性について説明する。主剤樹脂1、および繊維状フィラー2の種類については、上記の通りであるが、主剤樹脂1に対して、繊維状フィラー2が柔らかすぎる、すなわち弾性率が小さいと、複合樹脂成形体は、全体として弾性率が小さくなり、結果として強度が低下する。一方で主剤樹脂1に対して、繊維状フィラー2が硬すぎる、すなわち弾性率が大きいと、衝撃時に発生する衝撃波が伝播されずに、主剤樹脂1と繊維状フィラー2との界面で吸収されるため、その界面付近にヒビやクレーズが発生しやすくなり、結果として耐衝撃強度が落ちる。そのため、主剤樹脂1と繊維状フィラー2の弾性率の関係は、繊維状フィラー2の弾性率の方が高く、その差は極力小さい方が好ましい。最適な関係についてはシミュレーション結果から算出され、主剤樹脂1と繊維状フィラー2の弾性率差は20GPa以内であることが好ましい。
また、これら繊維状フィラー2は、主剤樹脂1との接着性あるいは複合樹脂成形体中での分散性を向上させるなどの目的で、表面処理させることがあるが、親水性をもつ繊維状フィラーを使用する場合は、親水性を保持させるため、予め表面処理しない方が好ましい。
<複合樹脂成形体の製造方法>
次に、複合樹脂成形体の製造方法について記載する。図3は、本実施の形態における複合樹脂成形体の製造プロセスを例示するフロー図である。
(1)溶融混練処理装置内に、主剤樹脂、繊維状フィラーおよび、添加剤が投入され、装置内で溶融混練される。これにより、主剤樹脂が溶融し、溶融された主剤樹脂に、繊維状フィラーと添加剤が分散される。また同時に装置の剪断作用により、繊維状フィラーの凝集塊の解繊が促進され、繊維状フィラーを主剤樹脂中に細かく分散させることができる。このときの繊維状フィラーの端部も解繊される。
従来、繊維状フィラーは、湿式分散などの前処理により、事前に繊維を解繊したものが使用されていた。しかし、湿式分散で用いられる溶媒中で事前に繊維状フィラーを解繊すると、溶融した主剤樹脂中で解繊されるよりも解繊されやすいため、端部のみ解繊することが難しく、繊維状フィラー全体が解繊された状態となってしまう。また前処理を合わせることで工程が増え、生産性が悪くなるといった課題があった。
これに対して、本実施の形態における複合樹脂成形体の製造プロセスでは、繊維状フィラーの解繊を目的とした湿式分散による前処理を行わずに、主剤樹脂や分散剤などと一緒に溶融混練処理(全乾式工法)を行う。この工法では、繊維状フィラーの湿式分散処理を行わないことにより、繊維状フィラーを上記のように端部のみ部分的に解繊することができ、また工程数も少なく、生産性を向上させることができる。
全乾式工法で本実施の形態の繊維状フィラーを作製するには混練時に高せん断応力をかけられることが好ましく、具体的な混練手法としては、単軸混練機、二軸混練機、ロール混練機、バンバリーミキサー、およびそれらの組み合わせなどが挙げられる。高せん断をかけやすく、また量産性も高いという観点から、連続式二軸混練機、連続式ロール混練機が特に好ましい。高せん断応力をかけることができる方法であれば、上記以外の混練手法でも構わない。
(2)溶融混練装置から押し出された複合樹脂組成物は、ペレタイザー等の切断工程を経て、ペレット形状に作製される。ペレット化の方式として、樹脂溶融後すぐに行う方式としては、空中ホットカット方式、水中ホットカット方式、ストランドカット方式などがあり、あるいは、一度成形体やシートを成形したあとで、粉砕、切断することによる粉砕方式などもある。
(3)このペレットを射出成形することにより、複合樹脂成形体としての射出成形品を作製することができる。ペレット中の繊維状フィラーは、上記のように、混合していることで、弾性率、耐衝撃性、外観性に優れた射出成形品を得ることができる。
以下、発明者らが行った実験における各実施例および各比較例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、以下の製造方法によって、パルプ分散ポリプロピレン複合樹脂成形体を製造した。
(1)繊維状フィラーの出発原料として針葉樹パルプ(三菱製紙株式会社製 商品名:NBKP Celgar)を使用した。この針葉樹パルプを粉砕機で粉砕し、繊維状フィラーを得た。端部解繊については粉砕プロセスで調整した。主剤樹脂としてのポリプロピレン(株式会社プライムポリマー製 商品名:J108M)と、上記繊維状フィラーとの混合体と、添加剤としてポリプロピレンとポリエチレンオキサイドのブロック共重合体(三洋化成工業株式会社製 商品名:ぺレクトロン)とを重量比で85:15:5となるよう秤量し、ドライブレンドした。
(2)その後、二軸混練機(株式会社クリモト鉄工所製 KRCニーダ)にて溶融混練分散した。二軸混練機のスクリュー構成を変えることでせん断力を変えることができ、実施例1では中せん断タイプの仕様とした。樹脂溶融物をホットカットし、パルプ分散ポリプロピレンペレットを作製した。
(3)作製したパルプ分散ポリプロピレンペレットを用いて射出成形機(日本製鋼所製 180AD)により複合樹脂成形体の試験片を作製した。試験片の作製条件は、樹脂温度190℃、金型温度60℃、射出速度60mm/s、保圧80Paとした。試験片の形状は、下記に述べる評価項目によって変更し、弾性率測定用に1号サイズのダンベルを作製し、親水性測定用に60mm角、厚さ1.6mmの平板を作製した。得られたパルプ分散ポリプロピレン複合樹脂成形体の試験片を以下の方法により評価を行った。
(繊維の端部解繊性)
得られたパルプ分散ポリプロピレンペレットをキシレン溶媒に浸漬して、ポリプロピレンを溶解させ、残ったパルプ繊維についてSEMにより繊維の形状を観察した。繊維の端部は解繊した状態であった。
(複合樹脂成形体の弾性率)
得られた1号ダンベル形状の試験片を用いて、引張試験を実施した。ここで、弾性率の評価方法として、その数値が1.8GPa未満のものを×とし、1.8GPa以上2.1GPa未満のものを△とし、2.1GPa以上のものを〇とした。同試験片の弾性率は2.1GPaで、その評価は〇であった。
(複合樹脂成形体の親水性評価)
得られた平板試験片を用いて、防曇性評価を実施した。具体的には、STRI法(スプレー法)を用い、試験片表面に水霧をスプレーして、試験片の撥水状況を上から見て、水滴の分布によって撥水性を評価した。ここで、防曇性の判定として、試験片上に個別の水滴のみが形成されるものを×とし、いくつかの完全に濡れた部分の面積が試験片全体の50%未満であるものを△とし、完全に濡れた部分が試験片の50%以上であるものを〇と判定し、さらに完全に濡れた部分が試験片の70%以上であるものを◎とした。同試験片の防曇性評価結果は◎となった。
(実施例2)
実施例2では、繊維状フィラーを麻由来のセルロースに変更し、それ以外の材料条件、およびプロセス条件は実施例1と同様にパルプ分散ポリプロピレンペレット、ならびに成形体を作製した。評価についても実施例1と同様の評価を実施した。
(実施例3)
実施例3では、パルプの粉砕をせずに、それ以外の材料条件、およびプロセス条件は実施例1と同様にパルプ分散ポリプロピレンペレット、ならびに成形体を作製した。評価についても実施例1と同様の評価を実施した。
(実施例4)
実施例4では、出発原料のパルプを予めシランカップリング剤で疎水化処理し、それ以外の材料条件、およびプロセス条件は実施例1と同様にパルプ分散ポリプロピレンペレット、ならびに成形体を作製した。評価についても実施例1と同様の評価を実施した。
(実施例5)
実施例5では、成形時の金型温度を120℃とし、樹脂を徐冷することで、繊維と添加剤が内側に流動するようにした。それ以外の材料条件、およびプロセス条件は実施例1と同様にパルプ分散ポリプロピレンペレット、ならびに成形体を作製した。評価についても実施例1と同様の評価を実施した。
(実施例6)
実施例6では、繊維状フィラーとしてPET繊維を使用した。それ以外の材料条件、およびプロセス条件は実施例1と同様にパルプ分散ポリプロピレンペレット、ならびに成形体を作製した。評価についても実施例1と同様の評価を実施した。
(比較例1)
比較例1では、2層成形により、成形体外層に樹脂のみの層を成形した。それ以外の材料条件、およびプロセス条件は実施例1と同様にパルプ分散ポリプロピレンペレット、ならびに成形体を作製した。評価についても実施例1と同様の評価を実施した。
(比較例2)
比較例2では、射出方向を平板の膜厚方向へと変更し、繊維が膜厚方向へと配向しやすくした。その後、成形体表面を削ることで、繊維の端部を成形体表面に表出させた。それ以外の材料条件、およびプロセス条件は実施例1と同様にパルプ分散ポリプロピレンペレット、ならびに成形体を作製した。評価についても実施例1と同様の評価を実施した。
各実施例1〜6および各比較例1〜2における複合樹脂成形体の構成及び測定結果を図5に示す。
図5から明らかなように、繊維状フィラーを麻由来のセルロースに変更した実施例2では、麻の繊維長が少し長いため、弾性率が2.2GPaと少し増えたが、天然繊維で親水性をもつため、成形体としても親水性は◎であった。繊維が端部解繊され、事前に疎水化処理されず、成形体表面に繊維の中央部が表出し、フィラーと添加剤の濃度分布が表層側の方が高ければ、高弾性率、高親水性の複合樹脂が得られることを確認した。
パルプの粉砕をしなかった実施例3では、繊維の端部がほぼ解繊されなかった。これにより、弾性率が1.7GPaとやや減少した結果となったが、親水性は◎であった。
出発原料のパルプを予めシランカップリング剤で疎水化処理した実施例4では、樹脂と繊維のなじみはよく、弾性率は低下しなかったが、疎水化により、繊維の親水性がやや低下したが、成形体の親水性は○であった。
成形時の金型温度を120℃とし、樹脂を徐冷することで、繊維と添加剤が内側に流動するようにした実施例5では、成形体中の繊維、および添加剤の存在比が、内側≧表層側となった。これにより、弾性率が1.9GPaと少し減少し、さらに親水性もやや悪くなったが○であった。
繊維状フィラーとしてPET繊維を使用した実施例6では、繊維自体の親水性がやや低く、親水性が○となった。
2層成形により、成形体外層に樹脂のみの層を成形した比較例1では、成形体表面に繊維が表出しなかった。これにより、成形体表面の親水性が低下し、成形体の親水性は×となった。
射出方向を平板の膜厚方向へと変更し、繊維が膜厚方向へと配向しやすくし、その後、成形体表面を削ることで、繊維の端部を成形体表面に表出させた比較例2では、成形体表面に毛羽立った繊維が表出した。このため、樹脂中に残った繊維の比表面積が低く、弾性率は1.7GPaと低下した。また毛羽立った繊維が表出するため、凹凸効果により、撥水方向となり、親水性は×となった。
以上の評価から、天然繊維で親水性をもつ繊維を使用し、繊維が端部解繊され、事前に疎水化処理されず、成形体表面に繊維の中央部が表出し、フィラーと添加剤の濃度分布が表層側の方が高ければ、成形したままで高弾性率、高親水性の複合樹脂成形体が得られることを確認した。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
本発明に係る複合樹脂成形体によれば、従来の汎用樹脂よりも機械的強度、および親水性に優れた成形体を提供することができる。本発明により、主剤樹脂の特性を向上させることができるので、エンジニアリングプラスチックの代替物、または金属材料の代替物として利用され得る。従って、エンジニアリングプラスチック製または金属製の各種工業製品、または生活用品の製造コストを大幅に削減し得る。さらには家電筐体、建材、自動車部材、日用品等への利用が可能である。
1 主剤樹脂
2 繊維状フィラー
3 添加剤
4 解繊部位
5 端部
10 複合樹脂成形体

Claims (7)

  1. 主剤樹脂と、
    前記主剤樹脂中に分散された複数の繊維状フィラーと、
    を含有し、
    前記複数の繊維状フィラーのうち一部の繊維状フィラーの中央部が表面に露出している、複合樹脂成形体。
  2. 前記複合樹脂成形体中における前記繊維状フィラーが、予め疎水化されていないことを特徴とする請求項1に記載の複合樹脂成形体。
  3. 前記複合樹脂成形体の表層における前記繊維状フィラーの濃度が、
    前記複合樹脂成形体の前記表層よりも内部における前記繊維状フィラーの濃度よりも高いことを特徴とする請求項1または2に記載の複合樹脂成形体。
  4. 前記複合樹脂成形体中に両親媒性ブロック共重合体をさらに含有し、
    前記複合樹脂成形体の表層における前記両親媒性ブロック共重合体の濃度が、
    前記複合樹脂成形体の前記表層よりも内部における前記両親媒性ブロック共重合体の濃度よりも高いことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の複合樹脂成形体。
  5. 前記複合樹脂成形体中における前記繊維状フィラーの端部が解繊され、前記解繊された端部は前記複合樹脂成形体中に存在していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の複合樹脂成形体。
  6. 前記繊維状フィラーが天然繊維からなる繊維であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の複合樹脂成形体。
  7. 前記主剤樹脂がオレフィン樹脂であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の複合樹脂成形体。
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