JP2021129027A - スイッチング素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 底部領域を有するスイッチング素子において、底部領域の電位を安定化させながらリーク電流を抑制する。【解決手段】 スイッチング素子であって、トレンチ内にゲート絶縁膜とゲート電極を有する。半導体基板が、前記トレンチの底面で前記ゲート絶縁膜に接するp型の底部領域と、ボディ領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接し、前記ボディ領域によって前記ソース領域から分離されており、前記底部領域に接するn型のドリフト領域を有する。前記底部領域の縦寸法が、前記トレンチの縦寸法よりも大きい。前記底部領域が、前記トレンチの底面に接しているとともに前記トレンチの底面に沿って伸びる高濃度領域と、前記高濃度領域の周囲に配置されているとともに前記高濃度領域を前記ドリフト領域から分離している低濃度領域を有する。【選択図】図1

Description

本明細書に開示の技術は、スイッチング素子に関する。
特許文献1に、トレンチゲート型のスイッチング素子が開示されている。このスイッチング素子は、トレンチの底面でゲート絶縁膜に接するp型の底部領域を有している。スイッチング素子がターンオフするときに、底部領域とドリフト領域の界面(pn接合)からその周囲に空乏層が伸びるので、トレンチの底面近傍における電界を緩和することができる。
特開2018−019045号公報
底部領域のp型不純物濃度が低いと、底部領域の電位が不安定となる。他方、底部領域のp型不純物濃度が濃いと、底部領域内の結晶欠陥密度が高くなり、リーク電流が生じ易くなる。本明細書では、底部領域を有するスイッチング素子において、底部領域の電位を安定させるとともにリーク電流を抑制する技術を提案する。
スイッチング素子であって、半導体基板と、前記半導体基板の上面に設けられたトレンチと、前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、前記トレンチ内に配置されているとともに前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されたゲート電極、を有する。前記半導体基板が、ソース領域と、ボディ領域と、底部領域と、ドリフト領域を有する。前記ソース領域は、前記ゲート絶縁膜に接するn型領域である。前記ボディ領域は、前記ソース領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接するp型領域である。前記底部領域は、前記トレンチの底面で前記ゲート絶縁膜に接するp型領域である。前記ドリフト領域は、前記ボディ領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接し、前記ボディ領域によって前記ソース領域から分離されており、前記底部領域に接するn型領域である。前記底部領域の縦寸法が、前記トレンチの縦寸法よりも大きい。前記底部領域が、高濃度領域と低濃度領域を有する。前記高濃度領域は、前記トレンチの底面に接しており、前記トレンチの底面に沿って伸びている。前記低濃度領域は、前記高濃度領域の周囲に配置されており、前記高濃度領域を前記ドリフト領域から分離しており、前記高濃度領域よりもp型不純物濃度が低い。
このスイッチング素子は、底部領域を有しているので、トレンチの底面近傍における電界を緩和することができる。特に、底部領域の縦寸法がトレンチの縦寸法よりも大きいので、トレンチの底面近傍における電界をより効果的に緩和することができる。また、底部領域は、トレンチの底面に沿って伸びる高濃度領域を有している。高濃度領域のp型不純物濃度が高いので、高濃度領域の電気抵抗は低い。したがって、底部領域の電位が安定する。また、底部領域は、高濃度領域の周囲に配置された低濃度領域を有する。低濃度領域は、高濃度領域をドリフト領域から分離している。高濃度領域内の結晶欠陥密度は高く、低濃度領域内の結晶欠陥密度は低い。スイッチング素子がターンオフするときに、低濃度領域とドリフト領域の界面のpn接合から周囲に空乏層が広がる。このため、低濃度領域内に空乏層が伸び、高濃度領域内に空乏層が進入し難い。結晶欠陥が高い高濃度領域内への空乏層の進入が抑制されることで、リーク電流が抑制される。このように、このスイッチング素子の構造によれば、底部領域の電位を安定させるとともにリーク電流を抑制することができる。
スイッチング素子10の断面図。 スイッチング素子10の平面図。
図1に示す実施形態のスイッチング素子10は、MOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)である。スイッチング素子10は、半導体基板12を有している。本実施形態では、半導体基板12はSiC(炭化ケイ素)により構成されている。半導体基板12の上面12aには、ソース電極80が配置されている。半導体基板12の下面12bには、ドレイン電極84が配置されている。なお、以下の説明では、半導体基板12の厚み方向をz方向といい、半導体基板12の上面12aに平行な一方向をx方向といい、半導体基板12の上面12aに平行かつx方向に直交する方向をy方向という。
半導体基板12の上面12aには、複数のトレンチ34が形成されている。図1、2に示すように、複数のトレンチ34は、x方向に間隔を開けて配置されている。図2に示すように、複数のトレンチ34は、y方向に直線状に伸びている。各トレンチ34内には、ゲート絶縁膜38と、ゲート電極40が形成されている。ゲート絶縁膜38は、トレンチ34の内面を覆っている。ゲート電極40は、ゲート絶縁膜38によって半導体基板12から絶縁されている。ゲート電極40の上面は、層間絶縁層36によって覆われている。ゲート電極40は、層間絶縁層36によってソース電極80から絶縁されている。
半導体基板12は、ソース領域22、コンタクト領域24、ボディ領域26、ドリフト領域28、ドレイン領域30及び底部領域32を有している。
ソース領域22は、半導体基板12中に複数個形成されている。各ソース領域22は、n型領域である。各ソース領域22は、半導体基板12の上面12aに露出している。各ソース領域22は、ソース電極80に対してオーミック接触している。各ソース領域22は、トレンチ34の上端部でゲート絶縁膜38に接している。
コンタクト領域24は、半導体基板12中に複数個形成されている。各コンタクト領域24は、p型領域である。各コンタクト領域24は、ソース領域22に隣接する位置で半導体基板12の上面12aに露出している。各コンタクト領域24は、ソース電極80に対してオーミック接触している。
ボディ領域26は、p型領域である。ボディ領域26は、各コンタクト領域24よりも低いp型不純物濃度を有している。ボディ領域26は、ソース領域22及びコンタクト領域24に対して下側から接している。ボディ領域26は、ソース領域22の下側でゲート絶縁膜38に接している。
底部領域32は、半導体基板12中に複数個形成されている。各底部領域32は、p型領域である。各底部領域32は、対応するトレンチ34の底面でゲート絶縁膜38に接している。図1の記号D32は、各底部領域32の縦寸法を示している。縦寸法D32は、各底部領域32の上端から下端までの距離(半導体基板12の厚み方向に沿って測定した距離)である。図1の記号D34は、各トレンチ34の縦寸法を示している。縦寸法D34は、各トレンチの上端から下端までの距離(半導体基板12の厚み方向に沿って測定した距離)である。各底部領域32の縦寸法D32は、各トレンチ34の縦寸法D34よりも大きい。各底部領域32は、幅方向よりも縦方向に長い形状を有している。
各底部領域32は、高濃度領域32aと低濃度領域32bを有している。高濃度領域32aは、低濃度領域32bよりも高いp型不純物濃度を有している。高濃度領域32a内のp型不純物濃度は、1×1018cm−3よりも高い。低濃度領域32b内のp型不純物濃度は、1×1018cm−3よりも低い。例えば、低濃度領域32b内のp型不純物濃度の平均値を、1×1017〜9×1017cm−3としてもよい。高濃度領域32aは、トレンチ34の底面の中央部に接している。図2に示すように、高濃度領域32aは、トレンチ34の底面に沿ってy方向に長く伸びている。低濃度領域32bは、高濃度領域32aの周囲に設けられている。低濃度領域32bは、高濃度領域32aの周辺でトレンチ34の底面に接している。低濃度領域32bによって、高濃度領域32aがドリフト領域28から分離されている。すなわち、高濃度領域32aは、ドリフト領域28に接していない。高濃度領域32aと低濃度領域32bは、p型不純物を半導体基板12にイオン注入することによって形成される。高濃度領域32aに対するイオン注入時に、高濃度領域32a内に多数の結晶欠陥が形成される。このため、高濃度領域32a内には高密度に結晶欠陥が存在している。他方、低濃度領域32bに対するイオン注入時には、ドーズ量が少ないので、低濃度領域32b内にあまり結晶欠陥が形成されない。したがって、低濃度領域32b内では結晶欠陥密度が低い。
ドリフト領域28は、n型領域である。ドリフト領域28は、ボディ領域26に対して下側から接している。ドリフト領域28は、ボディ領域26によってソース領域22から分離されている。ドリフト領域28は、ボディ領域26の下側でゲート絶縁膜38に接している。ドリフト領域28は、ボディ領域26の下端の位置から各底部領域32の下端よりも下側の位置まで分布している。ドリフト領域28は、各底部領域32(すなわち、各低濃度領域32b)に接している。図1に示す断面では、各底部領域32は、ドリフト領域28によってボディ領域26から分離されている。なお、各底部領域32は、図示しない位置に形成されたp型領域によってボディ領域26に接続されていてもよいし、ボディ領域26から分離されていてもよい。ドリフト領域28は、電流拡散領域28aと、第1ドリフト領域28bと、第2ドリフト領域28cを有している。電流拡散領域28aのn型不純物濃度は、第1ドリフト領域28bのn型不純物濃度よりも高い。第1ドリフト領域28bのn型不純物濃度は、第2ドリフト領域28cのn型不純物濃度よりも高い。
電流拡散領域28aは、ボディ領域26に対して下側から接している。電流拡散領域28aは、ボディ領域26の下端の位置から各底部領域32の上端(すなわち、トレンチ34の底面)よりも上側の位置まで分布している。電流拡散領域28aは、各底部領域32に対して非接触である。電流拡散領域28a内のn型不純物濃度はほぼ一定である。より詳細には、電流拡散領域28a内のn型不純物濃度は、その平均値に対して±10%の範囲内で分布している。
第1ドリフト領域28bは、電流拡散領域28aに対して下側から接している。第1ドリフト領域28bは、各底部領域32の上端よりも上側の位置から各底部領域32の下端よりも下側の位置まで分布している。第1ドリフト領域28bは、底部領域32(すなわち、低濃度領域32b)に接している。第1ドリフト領域28b内のn型不純物濃度はほぼ一定である。より詳細には、第1ドリフト領域28b内のn型不純物濃度は、その平均値に対して±10%の範囲内で分布している。
第2ドリフト領域28cは、第1ドリフト領域28bに対して下側から接している。第2ドリフト領域28cの厚さは、第1ドリフト領域28bの厚さよりも厚い。
ドレイン領域30は、n型領域である。ドレイン領域30のn型不純物濃度は、電流拡散領域28aのn型不純物濃度よりも高い。ドレイン領域30は、第2ドリフト領域28cに対して下側から接している。ドレイン領域30は、半導体基板12の下面12bに露出している。ドレイン領域30は、ドレイン電極84に対してオーミック接触している。
次に、スイッチング素子10の動作について説明する。ドレイン電極84には、ソース電極80よりも高い電位が印加される。ゲート電極40にゲート閾値以上の電位を印加すると、ゲート絶縁膜38近傍のボディ領域26にチャネルが形成される。すると、矢印100に示すように、ソース電極80から、ソース領域22、ボディ領域26内のチャネル、ドリフト領域28及びドレイン領域30を経由して、ドレイン電極84に向かって電子が流れる。すなわち、スイッチング素子10がターンオンする。
矢印100に示すように、電子は、ソース領域22からチャネルを通って電流拡散領域28aに流入する。電流拡散領域28aのn型不純物濃度が高いので、電流拡散領域28aの電気抵抗は低い。したがって、電流拡散領域28a内で、電子が横方向(半導体基板12の上面12aに平行な方向)に広く拡散する。また、スイッチング素子10がオンしている状態では、ビルトインポテンシャルによって底部領域32から第1ドリフト領域28bに空乏層90が広がっている。したがって、電子は、トレンチ34から離れた位置(空乏層90を迂回した位置)で電流拡散領域28aから第1ドリフト領域28bに流入する。電子は、第1ドリフト領域28bのうちの2つの底部領域32に挟まれた領域(以下、特定領域29という)内を下方向に流れて第2ドリフト領域28cへ流れる。第2ドリフト領域28c内に流入した電子は、ドレイン領域30を介してドレイン電極84へ流れる。
本実施形態では、底部領域32の縦寸法D32が大きいので、特定領域29の縦寸法も大きい。また、特定領域29には両側の底部領域32から空乏層90が広がるので、空乏層90によって特定領域29内の電流経路(電子が流れる経路)が狭められる。このように、特定領域29が縦方向に長く、かつ、空乏層90によって特定領域29内の電流経路の幅が狭められるので、特定領域29の電気抵抗は高くなり易い。しかしながら、本実施形態では、第1ドリフト領域28bのn型不純物濃度が比較的高いので、各底部領域32から特定領域29に伸びる空乏層の幅Wが狭い。このため、特定領域29内に広い電流経路が確保される。したがって、スイッチング素子10では、特定領域29内の電流経路の電気抵抗はそれほど高くない。また、第1ドリフト領域28bの上部に設けられた電流拡散領域28aによって電子が横方向に広く拡散されるので、電子が特定領域29内で比較的均一に流れることができる。これによって、特定領域29内の電流経路の電気抵抗が低減される。したがって、スイッチング素子10のオン抵抗は低い。
ゲート電極40の電位をゲート閾値未満まで低下させると、チャネルが消失し、電子の流れが停止する。すなわち、スイッチング素子10がターンオフする。
スイッチング素子10がターンオフするときにドリフト領域28の電位が上昇する。このため、ボディ領域26とドリフト領域28の界面のpn接合から空乏層が広がる。また、このとき、底部領域32とドリフト領域28の界面のpn接合からも空乏層が広がる。これらの空乏層がドリフト領域28に広がることで、ドリフト領域28の略全体が空乏化される。このようにドリフト領域28が空乏化されることで、ドレイン電極84とソース電極80の間の電位差がドリフト領域28で保持される。なお、第1ドリフト領域28bのn型不純物濃度は比較的高いが、ドレイン電極84とソース電極80の間の電位差が大きいので、第1ドリフト領域28bに素早く空乏層が広がる。また、第2ドリフト領域28cのn型不純物濃度が低いので、空乏層が第2ドリフト領域28cに達すると、第2ドリフト領域28cの略全体に素早く空乏層が広がる。このように、ターンオフ時には、第1ドリフト領域28bと第2ドリフト領域28cに空乏層が素早く広がる。
本実施形態では、高濃度領域32aのp型不純物濃度が高く、高濃度領域32aの電気抵抗が低い。したがって、スイッチング素子10がターンオフするとき(すなわち、ドリフト領域28の電位が急激に上昇するとき)であっても、高濃度領域32a全体の電位が均一に保たれる。図2に示すように高濃度領域32aがy方向に長く伸びているので、y方向において高濃度領域32a内で電位差が生じることが防止される。また、低濃度領域32bは高濃度領域32aに隣接しているので、低濃度領域32bの電位は高濃度領域32aと略同電位となる。したがって、底部領域32全体が略均一な電位を有する。このように、底部領域32が高濃度領域32aを有しているので、ターンオフ時であっても底部領域32全体が略均一な電位を有する。このため、ターンオフ時に、底部領域32からドリフト領域28に均一に空乏層が伸びる。すなわち、ターンオフ時に伸びる空乏層において、その厚さが局所的に薄くなる箇所が生じ難いので、半導体基板12内での電界集中が抑制される。したがって、スイッチング素子10は、高い耐圧を有する。
また、底部領域32からドリフト領域28に広がる空乏層は、トレンチ34の底面の周囲に広がる。底部領域32から広がる空乏層によって、ターンオフ時にトレンチ34の底面近傍の領域(すなわち、半導体基板12及びゲート絶縁膜38の内部)で電界集中が生じることが抑制される。特に、上述したように、底部領域32は、縦方向に長い形状を有している。底部領域32の縦寸法D32は、トレンチ34の縦寸法D34よりも大きい。このように、底部領域32が縦方向に長い形状を有しているので、底部領域32から伸びる空乏層は、縦方向に広い範囲に短時間で広がる。トレンチ34の下部で縦方向に広い範囲に短時間で空乏層が広がるので、トレンチ34の底面近傍の領域でより効果的に電界が緩和される。
また、ターンオフ時には、底部領域32とドリフト領域28の界面のpn接合から底部領域32内へも空乏層が伸びる。結晶欠陥密度が高い高濃度領域32aが空乏化されると、結晶欠陥に電界が印加され、ドレイン−ソース間のリーク電流の原因となる。しかしながら、本実施形態では、高濃度領域32aが低濃度領域32bによってドリフト領域28から分離されている。このため、pn接合から伸びる空乏層は、低濃度領域32b内に伸びる。空乏層の進展は低濃度領域32b内で停止するので、空乏層は高濃度領域32aには到達しない。これによって、結晶欠陥密度が高い高濃度領域32aが空乏化されることが防止される。高濃度領域32aの空乏化を防止することで、リーク電流が抑制される。また、低濃度領域32b内の結晶欠陥密度は低いので、低濃度領域32b内に空乏層が広がっても、リーク電流の問題は生じない。
このように、底部領域32が高濃度領域32aと低濃度領域32bを有することで、スイッチング素子10の耐圧を向上させるとともに、リーク電流を抑制することができる。
なお、上述したように、高濃度領域32aは、トレンチに沿う方向において底部領域32内の電位を均一化するために設けられている。このため、高濃度領域32aの縦寸法D32a(半導体基板12の厚み方向に沿って測定した高濃度領域32aの上端から下端までの距離)が大きい必要はない。むしろ、リーク電流の抑制のために、高濃度領域32aの縦寸法D32aは小さい方が好ましい。他方、低濃度領域32bはトレンチ34の底面近傍における電解集中を抑制するので、低濃度領域32bの縦寸法32bは大きいことが好ましい。例えば、縦寸法D32bは、縦寸法D32aの3倍以上であることが好ましい。上述した実施形態では、縦寸法D32aは約0.2μmであり、縦寸法D32bは、1〜2μmである。このように、縦寸法D32aを小さくするとともに縦寸法D32bを大きくすることで、底部領域32の電位の安定化、リーク電流の抑制、及び、トレンチ34の底面近傍における電解集中の抑制をより効果的に実現することができる。
なお、上述した実施形態では、図2に示すように上面12aにおいてトレンチ34がストライプ上に伸びていた。しかしながら、上面12aにおいてトレンチ34が他の形状(例えば、格子状等)に伸びていてもよい。この場合でも、高濃度領域32aと低濃度領域32bを、トレンチ34の底面に沿って設けることができる。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
10 :スイッチング素子
12 :半導体基板
22 :ソース領域
24 :コンタクト領域
26 :ボディ領域
28 :ドリフト領域
30 :ドレイン領域
32 :底部領域
32a :高濃度領域
32b :低濃度領域
34 :トレンチ
36 :層間絶縁層
38 :ゲート絶縁膜
40 :ゲート電極
80 :ソース電極
84 :ドレイン電極

Claims (1)

  1. スイッチング素子であって、
    半導体基板と、
    前記半導体基板の上面に設けられたトレンチと、
    前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、
    前記トレンチ内に配置されており、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されたゲート電極、
    を有し、
    前記半導体基板が、
    前記ゲート絶縁膜に接するn型のソース領域と、
    前記ソース領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接するp型のボディ領域と、
    前記トレンチの底面で前記ゲート絶縁膜に接するp型の底部領域と、
    前記ボディ領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接し、前記ボディ領域によって前記ソース領域から分離されており、前記底部領域に接するn型のドリフト領域、
    を有し、
    前記底部領域の縦寸法が、前記トレンチの縦寸法よりも大きく、
    前記底部領域が、
    前記トレンチの底面に接しており、前記トレンチの底面に沿って伸びる高濃度領域と、
    前記高濃度領域の周囲に配置されており、前記高濃度領域を前記ドリフト領域から分離しており、前記高濃度領域よりもp型不純物濃度が低い低濃度領域、
    を有する、
    スイッチング素子。
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