JP2021115723A - 基板把持機構および基板加工装置 - Google Patents

基板把持機構および基板加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】厚みによらず基板を好適に把持できる把持機構を提供する。【解決手段】基板端部の把持機構100が、内部にピストンが移動する往復動式のエアシリンダー10と、固定的に配置された上爪部21と回動軸25a周りに回動可能に設けられた下爪部24との間で基板を把持する把持部20と、を備え、下爪部24は、ロッド11を介してピストンと連結されてなり、エアシリンダー10内に対する圧縮空気の送入に伴い回動することによって下爪部24から上爪部21に向けて生じる付勢力によって、基板が把持されるようになっており、エアシリンダー10内に圧縮空気が送入された状態であってかつ基板を把持しない状態を初期状態とするとき、上爪部21と下爪部24の一方の基板を把持する部分に、初期状態において上爪部と下爪部の他方と当接する第1の部分と、上爪部と下爪部の他方から離隔する第2の部分と、からなる段差が設けられてなる、ようにした。【選択図】図2

Description

本発明は、基板を把持する機構に関し、特に、ガラス基板などの脆性材料基板に対し分断その他の加工を行う装置において、基板端部を把持する機構に関する。
ガラス基板などの脆性材料基板(マザー基板)を分断する装置は広く知られており、そうした装置の中には、外部から搬入された基板を、水平面内において搬送方向に直交する方向に所定の間隔にて配置された複数の基板支持搬送機構にて下方支持するともに、その後端部を、所定の間隔にて配置された複数の把持機構(クランプ機構)にて把持(クランプ)するものがある。
基板支持搬送機構としては、搬送方向を含む鉛直面内で回転自在でありかつ上端部で基板を支持する複数のローラ(従動ローラ)を搬送方向に沿って複数配列した構成のコンベアや、搬送方向に周回するように配置されかつ上面に基板を支持可能とされてなるベルトなどが例示される(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
基板の搬送は、前者の場合であれば、基板を把持した複数の把持機構が搬送方向に移動することに伴い、基板を支持するローラが従動回転することによりなされる。後者の場合であれば、基板を把持した複数の把持機構の搬送方向への移動に同期してベルトが周回することによりなされる。
また、把持機構として、圧縮空気の送り込みと排出とによって把持のON/OFFを切り替えるものが公知である(例えば、特許文献2参照)。
特許第4464961号公報 特開2016−83822号公報
一の基板分断装置において、種々の厚みの脆性材料基板を分断したいというニーズがある。その場合、把持機構によって基板を把持する際に、基板の厚みに応じた適切な把持力で基板を把持することが求められる。薄い基板を過剰に強い力にて把持した場合、基板が変形したり破損したりすることになり、好ましくない。一方で、把持力を弱くしすぎると、厚みのある基板を好適に把持できず、やはり好ましくない。
そのため従来は、例えば、1枚のガラス基板(単板)の分断と、2枚あるいはそれ以上のガラス基板を貼り合わせてなる貼り合わせ基板の分断とを、一の基板分断装置にて分断するような場合には、厚みの違いの程度によっては、単板を把持する場合と、貼り合わせ基板を把持する場合とで、把持機構における把持力を違える必要があった。
そのように厚みの異なる脆性材料基板が分断対象として混在する例として、液晶パネル用の基板の分断がある。係る基板の分断に際しては、端部において2枚のガラス基板の端面が揃っている場合と、端子部と呼ばれる、上下の基板で端面の位置が異なり端部において段差のある場合とが混在することがある。前者の場合は当然、端部は貼り合わせ部分となっているが、後者の場合、端部は事実上単板となっている。そのため、本来的には、それぞれを好適に把持する場合もやはり、把持力を調整することが望まれる。
しかしながら、作業効率上、都度の把持力調整は煩雑である。特に、サイズの大きな一の基板を複数の把持機構にて把持する場合に係る煩雑さが顕著となる。そのため、実際の局面では、貼り合わせ部分について把持可能な最低限度の把持力を設定することで、端子部の把持にも対処するという態様を採用するに留まることも、少なくない。ところがこの場合はむしろ、貼り合わせ部分の把持が好適に行われないことがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、把持対象となる基板の厚みに応じた都度の把持力調整を行わずとも、基板を好適に把持できる、基板加工装置用の把持機構を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板の端部を把持する機構であって、内部にピストンを備え、圧縮空気の送入と送出とによって前記ピストンが移動する往復動式のエアシリンダーと、固定的に配置された上爪部と所定の回動中心の周りに回動可能に設けられた下爪部との間で基板を把持する把持部と、を備え、前記下爪部は、ロッドを介して前記ピストンと連結されてなり、前記エアシリンダー内に対する圧縮空気の送入に伴い前記下爪部が前記回動中心の周りにて回動することによって、前記下爪部から前記上爪部に向けて生じる付勢力によって、前記上爪部と前記下爪部との間に前記基板が把持されるようになっており、前記エアシリンダー内に圧縮空気が送入された状態であってかつ前記基板を把持しない状態を初期状態とするとき、前記上爪部と前記下爪部の一方の前記基板を把持する部分に、前記初期状態において前記上爪部と前記下爪部の他方と当接する第1の部分と、前記初期状態において前記上爪部と前記下爪部の他方から離隔する第2の部分と、からなる段差が設けられてなる、ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の基板把持機構であって、前記第1の部分と前記上爪部と前記下爪部の他方との間における前記基板の把持と、前記第2の部分と前記上爪部と前記下爪部の他方との間における前記基板の把持とが、把持対象とされる種々の前記基板の厚みに応じて選択的に実行される、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の基板把持機構であって、前記段差の大きさが、把持対象とされる種々の前記基板の厚みの差に基づいて定められてなる、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板把持機構であって、前記上爪部の一方の前記基板を把持する部分に、前記初期状態において前記下爪部と当接する第1の部分と、前記初期状態において前記下爪部から離隔する第2の部分と、からなる段差が設けられてなる、ことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1または請求項3に記載の基板把持機構であって、前記下爪部の一方の前記基板を把持する部分に、前記初期状態において前記上爪部と当接する第1の部分と、前記初期状態において前記上爪部から離隔する第2の部分と、からなる段差が設けられてなる、ことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の基板把持機構であって、前記上爪部と前記下爪部の少なくとも一方の、前記基板と接触する部分が、弾性体からなる、ことを特徴とする。
請求項7の発明は、基板に所定の加工を行う装置であって、水平面内の第1の方向に延在し、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の基板把持機構が前記一方向において離散的に複数設けられた支持バーと、前記支持バーを水平面内において前記第1の方向と直交する第2の方向に案内する一対の案内部材と、前記一対の案内部材の間の領域において、それぞれが前記一対の案内部材と平行にかつ等間隔に設けられた複数の基板支持搬送機構と、を備え、前記基板支持搬送機構に支持された前記基板の一方端部を複数の基板把持機構にて把持した状態で前記支持バーが前記案内部材に沿って移動することにより、前記基板が搬送される、ことを特徴とする。
請求項1ないし請求項7の発明によれば、基板の厚みに応じて把持位置を違えることにより、基板を把持する際に上爪部と下爪部との間に作用する付勢力を調整せずとも、厚みの異なる基板を好適に把持することができる。
把持機構100の外観斜視図である。 把持機構100の要部側面図である。 把持機構100が初期状態にあるときの把持部20の拡大側面図である。 単基板W1を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。 単基板W1を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。 単基板W1を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。 貼り合わせ基板W2を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。 貼り合わせ基板W2を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。 貼り合わせ基板W2を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。 端子部付き貼り合わせ基板W3を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。 端子部付き貼り合わせ基板W3を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。 端子部付き貼り合わせ基板W3を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。 把持部1020において単基板W1を把持する場合の様子を示す図である。 把持部1020において貼り合わせ基板W2を把持する場合の様子を示す図である。 把持部1020において端子部付き貼り合わせ基板W3を把持する場合の様子を示す図である。 把持機構100を複数備える基板加工装置1の部分概略斜視図である。 変形例に係る把持機構200の初期状態における要部側面図である。
<把持機構の概要>
図1は、本実施の形態に係る把持機構(基板把持機構)100の外観斜視図である。把持機構100は、脆性材料基板などの基板に対し例えば分断等の加工を行う図示しない加工装置に組み込まれ、基板の端部を把持するものである。なお、図1および以降の図における把持機構100の姿勢は、把持機構100が基板を水平姿勢にて把持する態様にて使用される場合の姿勢であるとする。以降においては、当該姿勢を使用姿勢と称する。特に断らない限り、以降における把持機構100の各部の配置等に関する説明は、把持機構100が使用姿勢にある場合を対象とする。そして、各図においては適宜、鉛直上向きをz軸正方向とし、水平面内における把持機構100に対する基板の進退方向をx軸方向とする、右手系のxyz座標を付している。また、図1においては基板を把持しない状態の把持機構100を示している。以降においては、係る状態を初期状態と称する。
図1に示すように、把持機構100は、内部にピストン10pを備えた往復動式のエアシリンダー10と、一方端部をエアシリンダー10の内部においてピストン10pと連結されてなるとともに他方端部がエアシリンダー10の外部へと延在するロッド11と、基板の把持を担う把持部20と、把持機構100全体の基板加工装置等に対する取付の際に用いられるとともにエアシリンダー10および把持部20の支持とを担う筐体30とを主として備える。
エアシリンダー10は、その上端部に、外部から導入される圧縮空気の送入口10aと送出口10bとを備える。送入口10aからの圧縮空気の送入と送出口10bからの送出とに応じてピストン10pがエアシリンダー10内で往復することに伴い、該ピストン10pに連結されたロッド11が進退移動する。なお、エアシリンダー10は、鉛直方向からわずかにx軸方向に傾斜した姿勢を有してなる。
把持部20は、上爪部21と下爪部24との間で基板を水平に把持する。把持部20の詳細については後述する。
筐体30は、それぞれが平面視でL字状をなすとともにzx平面を対称面として鏡面対称に離隔配置される一対の第1部材31と、それら一対の第1部材31のx軸正方向の端部にて挟持固定された第2部材32とを備える。
第1部材31は、そのx軸負方向の端部に、y軸方向に突出する突出部31pを備える。突出部31pには、把持機構100を加工装置に組み込む際の取付穴(ねじ穴)31aが備わっており、係る取付穴31aを介した螺合などにより、把持機構100は加工装置に組み込まれる。なお、図1においては、一方の第1部材31の突出部31pに4つの取付穴31aが鉛直方向上下に2個ずつ離隔させて設けられてなるが、これはあくまで例示であって、取付穴31aの個数および形成位置はこれに限られない。
また、それぞれの第1部材31には、エアシリンダー10を支持するための支持穴31bが、zx平面に対して互いに対称となる位置に設けられてなる(図1においては一方のみ図示)。エアシリンダー10は、下方端部に備わる1対の支持突起10s(図1においては一方のみ図示)が支持穴31bに嵌合されることによって筐体30に固定されてなる。
第2部材32は、第1部材31との固定部分の鉛直下方からx軸正方向に突出した一対の支持部32aを備える。これら一対の支持部32aはy軸方向において所定の間隔で離隔してなる。支持部32aは、把持部20を支持する役割を担う。
<把持部の詳細>
図2は、筐体30の図示を省略した、把持機構100の要部側面図である。また、図3は、把持機構100が初期状態にあるときの把持部20の拡大側面図である。以下、図1に加えて図2および図3を参照しつつ、把持部20についてより詳細に説明する。
上述のように、把持部20は、上爪部21と下爪部24との間で基板を水平に把持(挟持)するよう構成されてなる。上爪部21は、基部22と、第1上爪23Aと、第2上爪23Bとを備える。一方、下爪部24は、回動部25と、下爪26とを備える。
上爪部21は、筐体30を構成する一対の第2部材32のx軸正方向先端部に組み付けられてなる固定爪である。ただし、第2部材32に直接に組み付けられてなるのは基部22であり、第1上爪23Aと第2上爪23Bとは、基部22のx軸正方向先端側の下部からz軸負方向に突出してなる。より詳細には、第1上爪23Aと第2上爪23Bとは、基部22のx軸正方向先端側の下部のy軸方向中央部に、x軸正方向に向かってこの順に、設けられてなる。換言すれば、外部から把持部20に向けて基板が搬送されてくる際の手前側に第2上爪23Bが備わり、奥側に第1上爪23Aが備わっている。
第1上爪23Aと第2上爪23Bの下端部は、下に凸の曲面をなしており、かつ、それぞれの下端部には、弾性体(例えばウレタン)からなる把持面27A、27Bが付設されてなる。より詳細には、第1上爪23Aと第2上爪23Bの下端部は、x軸正方向の端部側における接線が水平であり、x軸負方向に向かうほど接線の傾きが大きくなる形状(換言すれば、下爪26からより離隔する形状)とされてなり、把持面27A、27Bもこれに沿って設けられてなる。これは、基板の把持をより確実にするためである。仮にこのような形状を採用せず、第1上爪23Aと第2上爪23Bのそれぞれにおいて下爪26との間隔を一定となる形状を採用すると、想定よりも厚みの大きな基板を把持しようとする際(例えば、0.4mmの厚みの基板の把持が想定されている場合において、厚みが0.5mmの基板を把持することになった場合など)、下爪26の先端が下方に反ってしまい、上手く基板を掴めない場合が生じ得るため、好ましくない。
また、図3において破線Eにて囲んだ部分の拡大図にて示すように、第2上爪23Bは第1上爪23Aよりもわずかにz軸方向の上方に配置されてなる。すなわち、第1上爪23Aと第2上爪23Bとは段差をなすように設けられてなる。これにより、初期状態においては、第1上爪23Aは下爪26と当接してなる一方で、第2上爪23Bは下爪26と所定の間隙Gにて離隔してなる。係る間隙Gが、第1上爪23Aと第2上爪23Bの高さの差(段差の大きさ)に相当する。このような第1上爪23Aと第2上爪23Bの配置関係を簡単に、「上爪部21が段差を有する」などとも称する。
間隙Gの大きさは、把持機構100において把持対象とされる種々の基板の厚みの差に基づいて適宜に設定されればよい。例えば、厚みが0.4mm〜0.7mm程度の単板(単基板)と、係る単板を貼り合わせた貼り合わせ基板とが把持対象とされる場合であれば、間隙Gの大きさは、単板の厚みと同程度に設定される。
第1上爪23Aと第2上爪23Bは、把持対象とされる基板の厚みに応じて使い分けられる。詳細については後述する。
一方、下爪部24は、回動部25が回動することによってその姿勢を変化させることができる可動爪である。回動部25は、第2部材32の一対の支持部32aがy軸方向においてなしている間隙に、zx平面に沿って設けられた、平板かつクランク状の部材である。係る回動部25のx軸正方向の先端部の上面に、弾性体(例えばウレタン)からなる下爪26が備わっている。下爪26は、初期状態において第1上爪23Aおよび第2上爪23Bと対向するように、設けられてなる。
そして、回動部25のx軸方向中心部よりもやや先端寄りの位置には、y軸正負両方向に突出する一対の回動軸25aが設けられてなる(図1および図2においては一方のみ図示)。図1に示すように、回動軸25aは、第2部材32の一対の支持部32aのそれぞれに設けられた貫通穴32b(図1において一方のみ図示)に軸支されてなる。これにより、回動部25は、回動軸25aを回動中心としてzx平面内において回動可能とされてなる。
さらに、回動部25のx軸負方向の端部には、y軸正負両方向に突出する一対の連結軸25bが設けられてなる(図1および図2においては一方のみ図示)。図1および図2に示すように、連結軸25bは、ロッド11の下方端部に備わる一対の連結部12のそれぞれに設けられた貫通穴12aに軸支されてなる(ただし、連結軸25bおよび貫通穴12aは図1および図2においては一方のみ図示)。これにより、ロッド11が上下動(進退動作)することに伴い、回動部25のx軸負方向の端部も上下動するようになっている。
換言すれば、回動部25はロッド11を介してエアシリンダー10のピストン10pと連結されてなり、エアシリンダー10内への圧縮空気の送入とエアシリンダー10からの圧縮空気の送出とによって、回動部25は回動動作を行うようになっている。
具体的には、エアシリンダー10に対し送入口10aから圧縮空気が送入されることによってロッド11が矢印AR1aにて示すように下方へと移動すると、連結部12を介して該ロッド11と連結された回動部25が、回動軸25aを回動中心として、図2において矢印AR2aにて示す向きに回動する。係る向きは下爪部24を上爪部21に接近させる向きである。
一方、エアシリンダー10内の圧縮空気が送出口10bから送出されることによってロッド11が矢印AR1bにて示すように上方へと移動すると、回動部25は、回動軸25aを回動中心として図2において矢印AR2bにて示す向きに回動する。係る向きは下爪部24を上爪部21から離隔させる向きである。
図2に示す初期状態においては、エアシリンダー10内に圧縮空気が送入され、ロッド11が下方へと移動したことに伴い、回動部25が矢印AR2aにて示す向きに回動した結果として、下爪26が第1上爪23Aに対し当接している。そしてこのとき、下爪26と第1上爪23Aとの間には、エアシリンダー10に送入される圧縮空気の圧力に応じた付勢力が作用している。
エアシリンダー10内の圧縮空気の量が一定である場合、係る付勢力は、下爪26を第1上爪23Aから離隔させるほど大きくなる。これは、下爪26が第1上爪23Aから離隔するほど、エアシリンダー10内の体積が減少し、圧縮空気の圧力が増大することによる。後述するように、本実施の形態に係る把持機構100においては、この付勢力を把持力として利用することで、上爪部21と下爪部24との間で基板を把持するようになっている。
<把持動作>
次に、把持機構100における基板の把持動作について説明する。上述したように、把持機構100においては、把持部20を構成する上爪部21が段差を有しており、係る段差をなしている第1上爪23Aと第2上爪23Bとは、基板が単板の場合と貼り合わせ基板などの厚みの大きい基板の場合とで使い分けられる。以下、それらを順次に説明する。
なお、基板の平面サイズが大きい場合、基板端部の相異なる箇所が複数の把持機構100によって同時並行的に(同期的に)把持されるが、それら複数の把持機構100のそれぞれにおける把持動作は同じであることから、以降においては説明の簡単のため、一の把持機構100が基板の端部を把持する様子を示す。
(単基板を把持する場合)
初めに、図3ないし図6に基づき、単板の基板(単基板)W1が把持対象であるときの把持機構100の動作について説明する。図3は、上述のように、把持機構100が初期状態にあるときの把持部20の拡大側面図であるが、併せて、把持部20において単基板W1を把持する前の状態をも示している。図4ないし図6は、単基板W1を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。
図3に示すように把持部20が初期状態にある場合、図示しない搬送手段にて外部から搬送されてきた単基板W1が矢印AR3にて示すように把持部20に接近するまでの間に、第1上爪23Aと接触していた下爪26が、第1上爪23Aから離隔させられる。
具体的には、まず、エアシリンダー10内の圧縮空気が送出口10bから送出される。これによりピストン10pが上昇し、該ピストン10pに連結されたロッド11が図2において矢印AR1bにて示すように上昇する。すると、連結部12にてロッド11に対し回動可能に連結されてなる下爪部24の回動部25が、回動軸25aを回動中心として図2において矢印AR2bにて示す図面視反時計回りに回動する。その結果、図4に示すように、それまで第1上爪23Aと接触していた下爪26が、第1上爪23Aから離隔する。
あるいは、単基板W1の搬送に先立って、下爪26が第1上爪23Aから離隔させられてなる態様であってもよい。
いずれにせよ、単基板W1は、下爪26が第1上爪23Aから離隔してなる状態において、図4において矢印AR4にて示すように上爪部21の下方へと搬送される。より具体的には、単基板W1は、先端部W1aが第1上爪23Aの下方位置に到達するまで搬送される。当該位置まで搬送された単基板W1は、水平姿勢を維持したまま、図5に示すようにその先端部W1aを第1上爪23Aの把持面27Aに当接させられる。このとき、単基板W1は第2上爪23Bの把持面27Bには当接しない。これは、上述のように、第1上爪23Aと第2上爪23Bとが段差をなしていることによる。
先端部W1aが第1上爪23Aの把持面27Aに当接させられたタイミングで、エアシリンダー10に対し送入口10aから圧縮空気が送入される。これによりピストン10pが下降し、該ピストン10pに連結されたロッド11が図2において矢印AR1aにて示すように下降する。すると、連結部12にてロッド11に対し回動可能に連結されてなる下爪部24の回動部25が、回動軸25aを回動中心として図2において矢印AR2aにて示す図面視時計回りに回動する。これにより、それまで離隔していた下爪部24が単基板W1に接近し、図6に示すように、下爪26が先端部W1aに当接する。
このとき、第1上爪23Aと下爪26との間に単基板W1の先端部W1aが介在することで、第1上爪23Aと下爪26との間は単基板W1の厚みの分だけ初期状態よりも広がっている。それゆえ、エアシリンダー10内に送入された圧縮空気は、初期状態よりも圧縮された状態となっている。第1上爪23Aと下爪26との間には、初期状態よりも大きな付勢力が作用する。係る付勢力が把持力となって、単基板W1は第1上爪23Aと下爪26との間に把持される。すなわち、単基板W1が把持機構100に把持された状態が実現される。
以降においては、第1上爪23Aと下爪26との組み合わせを第1把持部とも称し、係る第1把持部による把持を、第1把持態様とも称する。
(貼り合わせ基板を把持する場合)
次に、図7ないし図9に基づき、単基板W1と同程度の厚みを有する2枚の基板を貼り合わせてなる貼り合わせ基板W2が把持対象であるときの把持機構100の動作について説明する。図7ないし図9は、貼り合わせ基板W2を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。ただし、貼り合わせ基板W2の端面は面一であるとする。
まず、把持部20が初期状態にあるときの該把持部20の動作は、単基板W1が把持対象となる場合と同様である。すなわち、図7に示すように、図示しない搬送手段にて外部から搬送されてきた貼り合わせ基板W2が、初期状態にある把持部20に対し矢印AR7にて示すように接近するタイミングで、エアシリンダー10内の圧縮空気が送出口10bから送出される。そして、これに伴うピストン10pさらにはロッド11の上昇により、下爪部24の回動部25が図7において矢印AR8にて示す図面視反時計回りに回動することで、図8に示すように、それまで第1上爪23Aと接触していた下爪26が、第1上爪23Aから離隔する。
あるいは、単基板W1を把持する場合と同様、貼り合わせ基板W2の搬送に先立って、下爪26が第1上爪23Aから離隔させられてなる態様であってもよい。
いずれにせよ、貼り合わせ基板W2は、下爪26が第1上爪23Aから離隔してなる状態において、上爪部21の下方へと搬送される。
ただし、単基板W1の場合とは異なり、貼り合わせ基板W2の搬送は、先端部W2aが第2上爪23Bの下方位置に到達するまでとされる。当該位置まで搬送された貼り合わせ基板W2は、水平姿勢を維持したまま、図8に示すようにその先端部W2aを第2上爪23Bの把持面27Bに当接させられる。
係る当接がなされたタイミングで、エアシリンダー10に対し送入口10aから圧縮空気が送入される。その際に送入される圧縮空気の量は、単基板W1を把持する際と同じとされる。係る送入に伴うピストン10pおよびロッド11の下降により、下爪部24の回動部25が図8において矢印AR9にて示す図面視時計回りに回動することで、それまで離隔していた下爪部24が矢印AR10にて示すように貼り合わせ基板W2に接近し、図9に示すように、下爪26が先端部W2aに当接する。
するとこの場合も、第2上爪23Bと下爪26との間に付勢力が作用し、これを把持力として貼り合わせ基板W2は把持される。
以降においては、第2上爪23Bと下爪26との組み合わせを第2把持部とも称し、係る第2把持部による把持を、第2把持態様とも称する。
ただし、貼り合わせ基板W2の厚みは単基板W1の倍であるものの、係る把持力の大きさは、第1把持部にて単基板W1を把持する際の把持力の大きさと、略同じとなる。これは、上爪部21において実際に把持を担うのは第2上爪23Bであるものの、第2上爪23Bと第1上爪23Aとがなす段差が単基板W1のサイズと同程度であるために、第2把持部にて貼り合わせ基板W2を把持する際の第1上爪23Aと下爪26との間隔は、第1把持部にて単基板W1を把持する際の両者の間隔と略同じだからである。
また、このことは、本実施の形態に係る把持機構100においては、単基板W1を把持する場合と貼り合わせ基板W2を把持する場合とで、エアシリンダー10に送入する圧縮空気の量を違える必要(どちらが把持対象となるかに応じて都度、圧縮空気の量を調整する必要)がないことを意味する。すなわち、両者を好適な把持力にて把持することができる量の圧縮空気がエアシリンダー10内に送入されるようにしておけば、単基板W1と貼り合わせ基板W2とで把持位置(換言すれば、把持に用いる上爪)を違えるだけで、いずれの基板も好適に把持することが可能である。換言すれば、把持機構100においては、第1把持部における把持と、第2把持部における把持とが、基板の厚みに応じて選択的に実行されるようになっている。
(端子部を有する貼り合わせ基板を把持する場合)
次に、図10ないし図12に基づき、外縁部に端子部を有する端子部付き貼り合わせ基板W3の当該端部が把持対象であるときの把持機構100の動作について説明する。図10ないし図12は、端子部付き貼り合わせ基板W3を把持する過程における把持部20の動作を示す図である。
端子部付き貼り合わせ基板W3は、2つの単基板を貼り合わせてなる点では通常の貼り合わせ基板W2と同じであるが、把持対象とされる端部が面一ではなく、一方の単基板のみからなる厚みの薄い部分が外縁部に突出した構成を有する。以降においては、係る端子部付き貼り合わせ基板W3のうち、通常の貼り合わせ部分の端部である定常端部W3aと称し、係る定常端部W3aから端子部W3bが突出しているものとする。また、端子部W3bの定常端部W3aからの突出量は、x軸方向における第1上爪23Aと第2上爪23Bの合計サイズよりも小さいものとする。
まず、把持に先立ち把持部20において上爪部21と下爪部24とが離隔した状態となっていることは、上述した単基板W1や貼り合わせ基板W2が把持対象とされる場合と同様である。
すなわち、把持部20が初期状態にある場合には、図10に示すように、図示しない搬送手段にて外部から搬送されてきた端子部付き貼り合わせ基板W3が、初期状態にある把持部20に対し矢印AR11にて示すように接近するタイミングで、エアシリンダー10内の圧縮空気が送出口10bから送出される。そして、これに伴うピストン10pさらにはロッド11の上昇により、下爪部24の回動部25が図10において矢印AR12にて示す図面視反時計回りに回動することで、図11に示すように、それまで第1上爪23Aと接触していた下爪26が、第1上爪23Aから離隔する。
あるいは、端子部付き貼り合わせ基板W3の搬送に先立って、下爪26が第1上爪23Aから離隔させられてなる態様であってもよい。
いずれにせよ、端子部付き貼り合わせ基板W3も単基板W1および貼り合わせ基板W2と同様、下爪26が第1上爪23Aから離隔してなる状態において、上爪部21の下方へと搬送される。
その際の係る端子部付き貼り合わせ基板W3の搬送は、定常端部W3aが第2上爪23Bの下方位置に到達するまでとされる。当該位置まで搬送された端子部付き貼り合わせ基板W3は、水平姿勢を維持したまま、図11に示すようにその定常端部W3aを第2上爪23Bの把持面27Bに当接させられる。
このとき、端子部W3bのサイズ(定常端部W3aからの突出の程度)によっては、図11に示すように端子部W3bは第1上爪23Aの下方位置にまで到達する。
定常端部W3aが第2上爪23Bの把持面27Bに当接したタイミングで、エアシリンダー10に対し送入口10aから圧縮空気が送入される。その際に送入される圧縮空気の量は、単基板W1を把持する際と同じとされる。係る送入に伴うピストン10pおよびロッド11の下降により、下爪部24の回動部25が図11において矢印AR13にて示す図面視時計回りに回動することで、それまで離隔していた下爪部24が矢印AR14にて示すように貼り合わせ基板W2に接近し、図12に示すように、下爪26が定常端部W3aに当接する。
このとき、定常端部W3aが当接してなる第2上爪23Bと下爪26との間に付勢力が作用し、これを把持力として端子部付き貼り合わせ基板W3は把持される。すなわち、端子部付き貼り合わせ基板W3は第2把持部にて把持される。その際の把持力の大きさは、単基板W1や貼り合わせ基板W2を把持する場合と略同じである。
ただし、端子部W3bのサイズによっては、係る把持に際して当該端子部W3bが第1上爪23Aと下爪26とに接触する場合がある。しかしながら、その際の第1上爪23Aと下爪26の間隔は、第1把持部にて単基板W1を把持する場合と同程度であり、また第1上爪23Aの把持面27Aと下爪26とはいずれも弾性体からなるので、係る接触が原因となって端子部W3bが変形したり破損したりすることはない。
このことは、本実施の形態に係る把持機構100においては、少なくとも第1上爪23Aと第2上爪23Bのx軸方向におけるサイズの合計よりも端子部W3bの突出サイズの方が小さい限り、端子部W3bのない貼り合わせ基板W2と同様、第2把持部にて定常端部W3aを把持することによって、外縁部に端子部を備える端子部付き貼り合わせ基板W3についても、好適に把持できることを意味する。
<上爪が1つの場合の把持動作>
次に、比較のために、上爪が1つである把持機構における基板の把持について説明する。図13ないし図15はそれぞれ、そのような把持機構に備わる把持部1020において、単基板W1、貼り合わせ基板W2、および端子部付き貼り合わせ基板W3を把持する場合の様子を示す図である。
当該把持機構の把持部1020以外の構成は、把持機構100と同じであるとする。また、把持部1020においては、上爪部21が一の上爪23のみを備え、下爪部24に備わる下爪26も、係る上爪23と対向する範囲にのみ、設けられてなるものとする。なお、上爪23の把持面27と下爪26とが弾性体であることは、把持機構100の把持部20と同じである。係る把持部1020の構成は、把持機構100の第1把持部のみを有する場合に相当する。
このような把持部1020の場合、図13に示す単基板W1の把持と、図14に示す貼り合わせ基板W2の把持とを、同じ上爪23と下爪26の組み合わせで行うことになる。両基板の厚みは異なるので、たとえエアシリンダー10に送入される圧縮空気の量が同じであったとしても、前者の把持と後者の把持とにおいて作用する把持力は異なることになる。そのため、一方における把持力を好適なものとなるよう、エアシリンダー10に送入される圧縮空気の量を設定したとすると、他方における把持が良好に行えないという問題が生じる。あるいは両方の把持を好適なものとするべく、把持対象となる基板の種類が変わる都度、圧縮空気の送入量を調整するのは、煩雑である。
これに対し、本実施の形態に係る把持機構100の場合、段差をなすように設けられてなる第1上爪23Aと第2上爪23Bとを把持対象の厚みに応じて使い分けることで、それらの問題点に対処しているといえる。
また、図15に示すように、端子部付き貼り合わせ基板W3を把持部1020にて把持する場合、その把持対象は端子部W3bとなる。係る端子部W3bの把持と、図14に示す端子部のない貼り合わせ基板W2の把持とが混在する場合、後者の把持が確実化されるようエアシリンダー10に送入される圧縮空気の量を調整し、把持力を設定すると、図15に示す端子部W3bの把持に際して過剰な把持力が作用してしまい、例えば領域REのような、端子部W3bのうち把持部1020にて把持されていない箇所に曲げ応力が生じてしまうなどの不具合が起こり得る。
本実施の形態に係る把持機構100に備わる把持部20は、上述のように、端子部のない貼り合わせ基板W2と端子部付き貼り合わせ基板W3のいずれについても、第2把持部にて把持を行うようにすることで、両者が混在する場合であっても、それらを区別することなく、好適に把持することができる。
<基板加工装置への適用例>
図16は、本実施の形態に係る把持機構100を複数備える基板加工装置1の部分概略斜視図である。基板加工装置1は、基台2の上に水平面内において互いに離隔させてかつ基板の搬送方向に沿って設けられた一対のガイドレール(案内部材)3A、3Bと、係る一対のガイドレール3A、3Bの間に、水平面内において基板搬送方向と直交する方向に架設されており、当該ガイドレール3A、3Bに沿って移動自在とされてなる支持バー4と、基台2の上の、一対のガイドレール3A、3Bの間の領域において、それぞれがガイドレール3A、3Bと平行に(つまりは基板搬送方向に沿って)かつ等間隔に設けられた複数の基板支持搬送機構5とを主として備えるほか、搬送されてきた基板に対し所定の加工を行う図示しない加工処理部を備える。
支持バー4の側部には、その延在方向において等間隔に、複数の把持機構100が設けられてなる。また、基板支持搬送機構5は、基板搬送方向を含む鉛直面内で回転自在でありかつ上端部で基板を支持する複数のローラ(従動ローラ)を搬送方向に沿って複数配列した構成のコンベアである。
係る基板加工装置1においては、外部から搬送されてきた基板が順次、その搬送方向における一方端部を複数の把持機構100にて把持されるとともに、基板支持搬送機構5を構成する複数のローラによって下方支持される。そして、支持バー4が一対のガイドレール3A、3Bに沿って移動すると、これに伴い、複数の把持機構100にて把持されてなる基板が、基板支持搬送機構5を構成する複数のローラに下方支持されつつ、移動させられ、図示を省略する加工処理部においてスクライブやブレークなどの加工を施される。
あるいは、加工後の基板についても同様に、複数の把持機構100による把持と、支持バー4が移動することによる移動の対象と、されてもよい。
基板加工装置1においては、基板の搬送に際して基板を把持する手段として、上述のような、上爪部21が段差を有する把持機構100が複数設けられてなることにより、連続して複数の基板を加工する場合において、厚みの大きな基板が処理対象に混在する場合であっても、第1把持態様あるいは第2把持態様のいずれを実行するかを把持対象に応じて決定しさえすれば、それぞれの基板の厚みに応じて把持力を調整することなく一定の把持力にて基板を把持することが可能となる。これにより、多数の基板を順次に加工する場合において、基板の把持を要因とした生産性の低下が、好適に抑制される。
<把持機構の変形例>
図17は、変形例に係る把持機構200の初期状態における要部側面図である。ただし、筐体30の図示を省略している。把持機構200は、把持部における上爪部と下爪部の構成が異なるほかは、把持機構100と同一の構成要素からなるので、以下においては、把持機構100とそれら同一の構成要素については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
概略的にいえば、把持機構100においては固定爪である上爪部21が二段構成を有していたが、把持機構200は、上爪部121が固定爪で下爪部124が可動爪であるように把持部120が構成されてなる点では把持機構100と同様であるものの、下爪部124が二段構成とされてなる点で、把持機構100と相違する。
把持機構200の場合、上爪部121においては、上爪122のx軸正方向先端部の下面が弾性体からなる把持面126とされてなる。
一方、下爪部124においては、回動部25のx軸正方向先端側の上部からz軸負方向に第1下爪123Aと第2下爪123Bとが突出してなる。より詳細には、第1下爪123Aと第2下爪123Bとは、回動部25のx軸正方向先端側の上部のy軸方向中央部に、x軸正方向に向かってこの順に、設けられてなる。
第1下爪123Aと第2下爪123Bの上端部は概略、把持機構100の第1上爪23Aと第2上爪23Bの下端部の形状を上下反転させた、上に凸の曲面形状を有してなる。かつ、それぞれの上端部には、弾性体からなる把持面127A、127Bが付設されてなる。より詳細には、第1下爪123Aと第2下爪123Bの上端部は、x軸正方向の端部側における接線が水平であり、x軸正方向に向かうほど接線の傾きが大きくなる形状(換言すれば、上爪部121からより離隔する形状)とされてなり、把持面127A、127Bもこれに沿って設けられてなる。
また、第1下爪123Aと第2下爪123Bとは段差をなすように設けられてなる。具体的には第2下爪123Bは第1下爪123Aよりもわずかにz軸方向の下方に配置されてなる。係る段差の大きさは、把持機構100における間隙Gと同程度とされる。
以上のような構成を有する把持機構200においても、エアシリンダー10に対し送入口10aから圧縮空気が送入されることによってロッド11が矢印AR15aにて示すように下方へと移動すると回動部125は矢印AR16aにて示す向きに回動し、エアシリンダー10内の圧縮空気が送出口10bから送出されることによってロッド11が矢印AR15bにて示すように上方へと移動すると回動部125は矢印AR16bにて示す向きに回動する。
係る把持機構200による把持の態様は、把持機構100における把持の態様に類似する。すなわち、単基板W1の把持は上述の第1下爪123Aと上爪122との間でなされ、これは第1把持態様に相当する。貼り合わせ基板W2および端子部付き貼り合わせ基板W3の把持は第2下爪123Bと上爪122との間でなされ、これは第2把持態様に相当する。ゆえに、把持機構200は、把持機構100と同様の作用効果を奏する。
<その他の変形例>
上述の実施の形態においては、単基板とその貼り合わせ基板のみを具体的な把持対象として例示しているが、把持機構100(あるいは200)は、それぞれについて第1把持態様または第2把持態様のいずれかにて十分な把持力にて把持可能である限り、厚みの異なる複数種類の基板を把持することもできる。その場合、それらのうち最薄の基板が上述の実施形態における単基板W1に相当し、係る基板については第1把持態様にて把持すればよく、それよりも厚みの大きな基板については、最薄の基板との厚み差に応じて、第1把持態様または第2把持態様のいずれかにて把持するようにすればよい。この場合、必要であれば前もって、間隙Gが最大厚みと最小厚みとの差分値に応じて調整されていてよい。
1 基板加工装置
2 基台
3A、3B ガイドレール
4 支持バー
5 基板支持搬送機構
10 エアシリンダー
10a 送入口
10b 送出口
10p ピストン
11 ロッド
12 連結部
20、120、1020 把持部
21、121 上爪部
23A 第1上爪
23B 第2上爪
123A 第1下爪
123B 第2下爪
24、124 下爪部
25、125 回動部
25a 回動軸
25b 連結軸
26 下爪
27A、27B、127A、127B 把持面
30 筐体
31 (筐体の)第1部材
32 (筐体の)第2部材
100 把持機構
122 上爪
200 把持機構
G 間隙
W1 単基板
W2 貼り合わせ基板
W3 端子部付き貼り合わせ基板
W3a 定常端部
W3b 端子部

Claims (7)

  1. 基板の端部を把持する機構であって、
    内部にピストンを備え、圧縮空気の送入と送出とによって前記ピストンが移動する往復動式のエアシリンダーと、
    固定的に配置された上爪部と所定の回動中心の周りに回動可能に設けられた下爪部との間で基板を把持する把持部と、
    を備え、
    前記下爪部は、ロッドを介して前記ピストンと連結されてなり、前記エアシリンダー内に対する圧縮空気の送入に伴い前記下爪部が前記回動中心の周りにて回動することによって、前記下爪部から前記上爪部に向けて生じる付勢力によって、前記上爪部と前記下爪部との間に前記基板が把持されるようになっており、
    前記エアシリンダー内に圧縮空気が送入された状態であってかつ前記基板を把持しない状態を初期状態とするとき、
    前記上爪部と前記下爪部の一方の前記基板を把持する部分に、
    前記初期状態において前記上爪部と前記下爪部の他方と当接する第1の部分と、
    前記初期状態において前記上爪部と前記下爪部の他方から離隔する第2の部分と、
    からなる段差が設けられてなる、
    ことを特徴とする基板把持機構。
  2. 請求項1に記載の基板把持機構であって、
    前記第1の部分と前記上爪部と前記下爪部の他方との間における前記基板の把持と、前記第2の部分と前記上爪部と前記下爪部の他方との間における前記基板の把持とが、把持対象とされる種々の前記基板の厚みに応じて選択的に実行される、
    ことを特徴とする基板把持機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板把持機構であって、
    前記段差の大きさが、把持対象とされる種々の前記基板の厚みの差に基づいて定められてなる、
    ことを特徴とする基板把持機構。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板把持機構であって、
    前記上爪部の一方の前記基板を把持する部分に、
    前記初期状態において前記下爪部と当接する第1の部分と、
    前記初期状態において前記下爪部から離隔する第2の部分と、
    からなる段差が設けられてなる、
    ことを特徴とする基板把持機構。
  5. 請求項1または請求項3に記載の基板把持機構であって、
    前記下爪部の一方の前記基板を把持する部分に、
    前記初期状態において前記上爪部と当接する第1の部分と、
    前記初期状態において前記上爪部から離隔する第2の部分と、
    からなる段差が設けられてなる、
    ことを特徴とする基板把持機構。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の基板把持機構であって、
    前記上爪部と前記下爪部の少なくとも一方の、前記基板と接触する部分が、弾性体からなる、
    ことを特徴とする基板把持機構。
  7. 基板に所定の加工を行う装置であって、
    水平面内の第1の方向に延在し、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の基板把持機構が前記一方向において離散的に複数設けられた支持バーと、
    前記支持バーを水平面内において前記第1の方向と直交する第2の方向に案内する一対の案内部材と、
    前記一対の案内部材の間の領域において、それぞれが前記一対の案内部材と平行にかつ等間隔に設けられた複数の基板支持搬送機構と、
    を備え、
    前記基板支持搬送機構に支持された前記基板の一方端部を複数の基板把持機構にて把持した状態で前記支持バーが前記案内部材に沿って移動することにより、前記基板が搬送される、
    ことを特徴とする、基板加工装置。
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