JP2021085497A - ベルト式変速機 - Google Patents

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晃大 福田
Akihiro Fukuda
晃大 福田
潤司 小野
Junji Ono
潤司 小野
知之 宮▲崎▼
Tomoyuki Miyazaki
知之 宮▲崎▼
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Abstract

【課題】無端ベルトの滑りを回避しつつ、オイルポンプへの負担の軽減及び燃費の改善を図ることができるベルト式変速機を提供する。【解決手段】ベルト式変速機は、駆動側プーリを有する入力側回転軸と、従動側プーリを有する出力側回転軸と、各プーリに掛け渡された無端ベルトとを有し、プーリ幅が、供給される油圧によって調整される変速機構部を備える。駆動軸と、供給される油圧によって駆動軸から入力側回転軸への動力の伝達及び伝達の解除を行うクラッチ機構部と、クラッチ機構部と駆動軸との間に設けられたトルクセンサ17と、トルクセンサからのセンサ出力に応じて、駆動側プーリと従動側プーリの少なくとも一方と無端ベルトとの間にスリップが発生する限界のトルク容量が、クラッチ機構部の動力伝達が解除される限界のトルク容量よりも大きくなるように、変速機構部及びクラッチ機構部へ供給する油圧を調整するコントローラ43と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、ベルト式変速機に関する。
各種自動車等に搭載される変速機として、走行状態(例えば、傾斜地での走行、高速運転)に応じてエンジン等の駆動源の回転を、ベルトを使って変速するベルト式変速機が知られている。例えば、特許文献1には、ベルト式変速機の一例である無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が開示されている。このベルト式変速機では、入力側回転軸及び出力側回転軸にそれぞれ設けられた一対のプーリと、一対のプーリに掛け渡された無端ベルトとを備えており、プーリ同士の間の幅を調整して変速する。
また、回転軸にトルクセンサを設け、トルクセンサから得られるトルクデータに基づいて変速制御を行うベルト式変速機も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−138447号公報 特開2003−172430号公報
ところで、特許文献1に記載のベルト式変速機では、それぞれのプーリを比較的高い油圧(軸方向力)を付与することでクランプし、無端ベルトのスリップを抑制することが要求される。このため、オイルポンプから各プーリへ高い油圧(軸方向力)を供給しなければならず、無端ベルトの摺動抵抗が増加し、オイルポンプの負担も大きくなり、燃費が増加してしまう。
そこで、特許文献2に記載のトルクセンサにより実測されたトルクデータを用いて、プーリに供給する油圧を必要最低限の油圧に設定すれば、無端ベルトの摺動抵抗やオイルポンプへの負担を抑制できる。しかし、トルク実測値に応じてプーリに供給する油圧を制御する場合、例えば、走行中の車輪から予期しない過大負荷が発生したときに、トルクセンサの応答時間や油圧回路の応答時間の影響により、過大負荷に瞬時に応答できず、無端ベルトに滑りを生じさせることがある。
このような予期しない過大負荷が発生しても無端ベルトの滑りが生じないように、オイルポンプからの油圧を常に高く設定しておかなければならず、オイルポンプへの負担の軽減及び燃費の改善は困難であった。
そこで本発明は、無端ベルトの滑りを回避しつつ、オイルポンプへの負担の軽減及び燃費の改善を図ることができるベルト式変速機の提供を目的とする。
本発明は下記の構成からなる。
駆動側プーリを有する入力側回転軸と、従動側プーリを有する出力側回転軸と、前記駆動側プーリ及び前記従動側プーリに掛け渡された無端ベルトと、を有し、前記駆動側プーリ及び前記従動側プーリのプーリ幅が、供給される油圧によって調整される変速機構部を備えたベルト式変速機であって、
回転駆動される駆動軸と、
前記駆動軸と前記入力側回転軸との間に設けられ、供給される油圧によって前記駆動軸から前記入力側回転軸への動力の伝達及び伝達の解除を行うクラッチ機構部と、
前記クラッチ機構部と前記駆動軸との間に設けられたトルクセンサと、
前記トルクセンサからのセンサ出力に応じて、前記駆動側プーリと前記従動側プーリの少なくとも一方と前記無端ベルトとの間にスリップが発生する限界のトルク容量が、前記クラッチ機構部の動力伝達が解除される限界のトルク容量よりも大きくなるように、前記変速機構部及び前記クラッチ機構部へ供給する油圧を調整するコントローラと、
を備えるベルト式変速機。
本発明によれば、無端ベルトの滑りを回避しつつ、オイルポンプへの負担の軽減及び燃費の改善を図ることができる。
本発明に係る一実施形態のベルト式変速機を説明する模式図である。 図1に示すベルト式変速機の具体的な構成例を説明する断面図である。 ベルト式変速機の機能を説明するブロック図である。 ベルト式変速機におけるクラッチ圧とセンサ出力との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る一実施形態のベルト式変速機を説明する模式図である。図2は図1に示すベルト式変速機の具体的な構成例を説明する断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るベルト式変速機10として、ベルト式CVT(Continuously Variable Transmission)を一例として示す。このベルト式変速機10は、各種の自動車等の変速機として用いられている。
ベルト式変速機10は、互いに平行に配置された入力側回転軸12及び出力側回転軸14を有する変速機構部13を備える。入力側回転軸12及び出力側回転軸14は、その両側に設けられた転がり軸受2を介して変速機ケース(図示しない)に回転自在に支持されている。
入力側回転軸12は、駆動軸11から回転力が伝達される。駆動軸11には、トルクコンバータ19を介して駆動源(例えば、エンジン)18から回転力が入力される。駆動軸11と入力側回転軸12との間には、フォワードクラッチ15及びリバースブレーキ16が設けられる。フォワードクラッチ15及びリバースブレーキ16は、車両の前進時及び後退時における動力の断接を安定して切り替えるクラッチ機構部41を構成する。
これらのフォワードクラッチ15及びリバースブレーキ16を介して駆動軸11の回転力が入力側回転軸12に伝達される。フォワードクラッチ15は、例えば、複数の摩擦板と複数の金属板とを互いに重ね合わせた多板クラッチである。このフォワードクラッチ15は、油圧が付与されると、金属板と摩擦板とが密着し、車両前進時の駆動軸11の回転(第1の回転方向)が入力側回転軸12に伝達される。また、油圧の付与が解除されると、リターンスプリングの弾性力によって金属板と摩擦板とが離され、駆動軸11の回転の入力側回転軸12への伝達が解除される。リバースブレーキ16は、車両後退時の駆動軸11の回転(第2の回転方向)を入力側回転軸12に伝達する。
また、フォワードクラッチ15とリバースブレーキ16との間には、トルクセンサ17が設けられている。トルクセンサ17は、磁性材製で円筒状のバックヨークと、バックヨークの径方向内側に保持された検出部とを備えた磁歪式のトルクセンサである。トルクセンサ17は、駆動軸11の被検出面の周囲に、該被検出面と同軸に配置された状態、すなわち、被検出面に検出部を対向させた状態で、フォワードクラッチ15のホルダ15aに内嵌保持されている。このトルクセンサ17は、トルク負荷部材の透磁率が、負荷されるトルクに応じて変化する現象(逆磁歪効果)を利用するもので、駆動軸11の表層部の変化する透磁率に応じた検出信号をトルクデータとして出力する。このトルクセンサ17によって、例えば、フォワードクラッチ15の各状況(締結時、ニュートラル制御時、ニュートラルからドライブへの切換時、ニュートラルからリバースへの切換時など)でのトルクが検出される。
変速機構部13の入力側回転軸12には、入力側回転軸12と同期して回転する駆動側プーリ20が設けられる。駆動側プーリ20は、駆動側アクチュエータ22により相対的に接近又は離間させることが可能な一対の駆動側プーリ板20a,20bを備えている。一対の駆動側プーリ板20a,20bは、その環状の先細り傾斜面S1を互いに対向させて配置されており、これらの先細り傾斜面S1の間に金属製の無端ベルト24が掛け渡されている。この場合、駆動側アクチュエータ22で駆動側プーリ板20aを軸方向に変位させることにより、一対の駆動側プーリ板20a,20bの先細り傾斜面S1相互の間隔を調節できる。
また、変速機構部13の出力側回転軸14には、出力側回転軸14と同期して回転する従動側プーリ26が設けられる。従動側プーリ26は、従動側アクチュエータ28により相対的に接近又は離間させることが可能な一対の従動側プーリ板26a,26bを備えている。一対の従動側プーリ板26a,26bは、その環状の先細り傾斜面S2を互いに対向させて配置されており、これら先細り傾斜面S2の間に無端ベルト24が掛け渡されている。この場合、従動側アクチュエータ28で従動側プーリ板26bを軸方向に変位させることにより、一対の従動側プーリ板26a,26bの先細り傾斜面S2相互の間隔を調節できる。
このような構成において、駆動軸11からクラッチ機構部41を介して入力側回転軸12に伝達された回転力は、駆動側プーリ20から無端ベルト24を介して従動側プーリ26に伝達される。なお、無端ベルト24として押し付け方向に動力を伝達するものと、引っ張り方向に動力を伝達するものとがある。従動側プーリ26に伝達された回転力は、出力側回転軸14から減速歯車列30及びデファレンシャルギヤ32を介してドライブシャフト34に出力され、駆動輪36を回転させる。この場合、入力側回転軸12と出力側回転軸14との間の変速比を変える方法としては、駆動側プーリ20及び従動側プーリ26の先細り傾斜面S1,S2の間隔(以下、プーリ幅という)を相対的に調節(増減変更)すれば良い。
例えば、入力側回転軸12と出力側回転軸14との間の減速比を大きくする場合には、駆動側プーリ20のプーリ幅を大きくすると共に、従動側プーリ26のプーリ幅を小さくすれば良い。これにより、無端ベルト24の径が、駆動側プーリ20で小さく、従動側プーリ26で大きくなるため、入力側回転軸12と出力側回転軸14との間で減速が行なわれる。
これに対して、入力側回転軸12と出力側回転軸14との間の増速比を大きく(減速比を小さく)する場合には、駆動側プーリ20のプーリ幅を小さくすると共に、従動側プーリ26のプーリ幅を大きくすれば良い。これにより、無端ベルト24の径が、駆動側プーリ20で大きく、従動側プーリ26で小さくなるため、入力側回転軸12と出力側回転軸14との間で増速が行なわれる。
次に、ベルト式変速機10の制御系について説明する。
図3はベルト式変速機の機能を説明するブロック図である。
ベルト式変速機10は、コントローラ43と、プーリ駆動油圧回路45と、クラッチ駆動油圧回路47とを有する。プーリ駆動油圧回路45及びクラッチ駆動油圧回路47は、それぞれコントローラ43に接続されている。また、コントローラ43には、トルクセンサ17が接続されており、このトルクセンサ17からコントローラ43にトルクデータであるセンサ出力が送信される。
プーリ駆動油圧回路45は、ベルト式変速機10に設けられたオイルポンプ(図示略)から変速機構部13の駆動側アクチュエータ22及び従動側アクチュエータ28へ供給される油圧を調整する。同様に、クラッチ駆動油圧回路47は、オイルポンプからフォワードクラッチ15へ供給される油圧を調整する。
コントローラ43は、プーリ駆動油圧回路45及びクラッチ駆動油圧回路47に、それぞれ制御信号を送信し、これらのプーリ駆動油圧回路45及びクラッチ駆動油圧回路47を制御する。
コントローラ43は、プーリ駆動油圧回路45を制御することにより、変速機構部13の駆動側アクチュエータ22及び従動側アクチュエータ28へ供給される油圧を調整する。これにより、駆動側プーリ20及び従動側プーリ26における無端ベルト24の滑りを抑制しつつ、駆動側プーリ20と従動側プーリ26とのプーリ径の比率を連続的に調整し、減速比(増速比)を要求に応じて無段階に変化させる。
また、コントローラ43は、クラッチ駆動油圧回路47を制御することにより、クラッチ機構部41のフォワードクラッチ15へ供給される油圧を調整する。これにより、フォワードクラッチ15は、油圧が付与されて動力伝達状態となることにより、駆動軸11の回転力を入力側回転軸12へ伝達する。一方、油圧の付与が解除されて動力遮断状態となることにより、駆動軸11の回転力の入力側回転軸12への伝達を遮断する。
そして、コントローラ43は、プーリ駆動油圧回路45による駆動側アクチュエータ22及び従動側アクチュエータ28への供給油圧と、クラッチ駆動油圧回路47によるフォワードクラッチ15への供給油圧とのバランスを調整する。すなわち、無端ベルト24がスリップし始める限界のトルク値(トルク容量という)を、フォワードクラッチ15が動力伝達を遮断する限界のトルク値(トルク容量という)よりも大きく設定する。これにより、駆動輪から予期しない過大負荷が入力されたときに、この過大負荷により無端ベルト24がスリップする前に、フォワードクラッチ15の動力伝達が遮断される。よって、過大負荷によって無端ベルト24がスリップすることが未然に防止される。
図4はベルト式変速機におけるクラッチ圧とセンサ出力との関係を示すグラフである。
フォワードクラッチ15への油圧の付与が開始されてクラッチ圧が増加し始めると(図4のta参照)、フォワードクラッチ15の動力伝達動作が開始され(図4のtb参照)、トルクセンサ17からのセンサ出力が上昇する。さらなるクラッチ圧の増加により、フォワードクラッチ15の動力伝達動作が半クラッチ状態で継続し、その後、フォワードクラッチ15が完全な動力伝達状態(連結状態)となる(図4のtc参照)。フォワードクラッチ15が連結状態となると、センサ出力(トルク容量)が最大値となり、その後一定となる。クラッチ圧は、フォワードクラッチ15が連結状態になった後も増加されて(図4のtd参照)、フォワードクラッチ15の連結状態を維持するための最大クラッチ圧に設定され る。このように、フォワードクラッチ15は、コントローラ43によってクラッチ駆動油圧回路47が制御され、締結動作期間Cを挟んで動力の遮断状態と、動力の伝達状態(連結状態)とに遷移する。
ここで、フォワードクラッチ15におけるクラッチトルクTは、次の式(1)及び式(2)から求められる。
T=μFnr …(1)
但し、μ:クラッチ摩擦係数
F:垂直力
n:クラッチ面数
r:クラッチ半径
F=PA−fspg …(2)
但し、P:クラッチ圧(油圧)
A:クラッチ圧が作用する面積
fspg:リターンスプリングの弾性力
そして、上記の式(1)及び式(2)からフォワードクラッチ15を締結させるために要する油圧(クラッチ圧)が求められる。
しかしながら、フォワードクラッチ15は、摩擦板の摩擦係数であるクラッチ摩擦係数などの特性が、環境や温度、経時変化、油の種類などにより変化するため、トルク容量は油圧に対して一定にならず変化しやすい。このため、トルクセンサ17のセンサ出力に応じて油圧を変化させ、動力を断接するトルク値を適切に管理する。コントローラ43は、上式(1)、(2)からフォワードクラッチ15に要する油圧を求め、実際にクラッチが動力伝達、伝達解除したタイミングを参照して、クラッチ特性の変化を掌握する。つまり、コントローラ43は、クラッチ動作の度にクラッチ特性の変化を検出して、前述したフォワードクラッチ15が動力伝達を遮断する限界のトルク値を逐次補正する。
コントローラ43は、このようなクラッチ特性の変化に応じて、上式(1)、(2)からフォワードクラッチ15に要する油圧を適切に算出し、その算出した油圧で高い安全率を持たせてフォワードクラッチ15を駆動させている。
つまり、コントローラ43は、図4に示すta〜tdの間のクラッチ圧が変動するため、この変動に応じて、最大クラッチ圧Ptdの値を適切に油圧制御する。これにより、過大負荷が入力された場合に、変速機構部13とクラッチ機構部41のうち、常にクラッチ機構部41のフォワードクラッチ15の側で滑りを発生させることができる。その結果、無端ベルト24にスリップが生じる前にフォワードクラッチ15の動力伝達が確実に遮断され、正確な無端ベルト24のスリップ防止効果が発揮される。
このように、ベルト式変速機10では、コントローラ43が、プーリ駆動油圧回路45を制御して変速機構部13の駆動側アクチュエータ22及び従動側アクチュエータ28へ供給される油圧を調整し、さらに、クラッチ駆動油圧回路47を制御してフォワードクラッチ15へ供給される油圧を調整する。これにより、変速機構部13の駆動側プーリ20及び従動側プーリ26と無端ベルト24との間の滑りを抑制しつつ、減速比(増速比)を変化させることができる。
このように、本構成のベルト式変速機10によれば、走行中に駆動輪36から予期しない過大負荷が入力された際に、トルク容量が小さいフォワードクラッチ15で滑りを生じさせ、変速機構部13の駆動側プーリ20及び従動側プーリ26における無端ベルト24の滑りを抑制させることができる。つまり、フォワードクラッチ15をトルクリミッタとして機能させることができる。これにより、無端ベルト24の滑りを回避させるために供給する油圧を、過大に大きく設定することが抑制され、オイルポンプの負担を軽減できる。また、無端ベルト24の摩擦抵抗を軽減でき、燃費を改善させることができる。しかも、油圧安全率も低減できるため、装置全体の小型・軽量化を図ることができる。
また、コントローラ43が、プーリ駆動油圧回路45及びクラッチ駆動油圧回路47を制御して変速機構部13及びフォワードクラッチ15へ供給する油圧を調整することにより、機械的機構を用いて調整する場合と比較して、簡単に変速機構部13のトルク容量をフォワードクラッチ15のトルク容量よりも大きく設定できる。
また、上記実施形態では、プーリ駆動油圧回路45及びクラッチ駆動油圧回路47の両方を制御して、変速機構部13及びフォワードクラッチ15へ供給される油圧を調整したが、トルク容量の調整の方法はこれに限らない。例えば、変速機構部13のトルク容量及びフォワードクラッチ15のトルク容量の少なくとも一方を調整し、他方を一定にしてもよい。この場合、制御の簡略化を図ることができる。
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 駆動側プーリを有する入力側回転軸と、従動側プーリを有する出力側回転軸と、前記駆動側プーリ及び前記従動側プーリに掛け渡された無端ベルトと、を有し、前記駆動側プーリ及び前記従動側プーリのプーリ幅が、供給される油圧によって調整される変速機構部を備えたベルト式変速機であって、
回転駆動される駆動軸と、
前記駆動軸と前記入力側回転軸との間に設けられ、供給される油圧によって前記駆動軸から前記入力側回転軸への動力の伝達及び伝達の解除を行うクラッチ機構部と、
前記クラッチ機構部と前記駆動軸との間に設けられたトルクセンサと、
前記トルクセンサからのセンサ出力に応じて、前記駆動側プーリと前記従動側プーリの少なくとも一方と前記無端ベルトとの間にスリップが発生する限界のトルク容量が、前記クラッチ機構部の動力伝達が解除される限界のトルク容量よりも大きくなるように、前記変速機構部及び前記クラッチ機構部へ供給する油圧を調整するコントローラと、
を備えるベルト式変速機。
このベルト式変速機によれば、予期しない過大負荷が入力された際に、トルク容量が小さいクラッチ機構部で滑りを生じさせ、変速機構部の駆動側プーリ及び従動側プーリにおける無端ベルトの滑りを抑制させることができる。つまり、クラッチ機構部をトルクリミッタとして機能させることにより、無端ベルトの滑りを回避させるために供給する油圧を常に高くしておくことが不要になり、オイルポンプの負担を軽減させることができ、また、燃費を改善させることができる。しかも、油圧安全率が低減されるため、装置全体の小型化を図ることができる。
(2) 前記クラッチ機構部は、フォワードクラッチとリバースブレーキとを有し、
前記駆動軸の回転を前記入力側回転軸に第1の回転方向で伝達する場合、前記フォワードクラッチから前記入力側回転軸に前記回転を伝達し、
前記駆動軸の回転を前記入力側回転軸に第1の回転方向と逆の第2の回転方向で伝達する場合、前記リバースブレーキから前記入力側回転軸に前記回転を伝達する、(1)に記載のベルト式変速機。
このベルト式変速機によれば、車両前進時の駆動力を断接するフォワードクラッチに加えて、車両後退時の駆動力を断接するリバースブレーキを備えることで、各方向への動力伝達が円滑に行える。
(3) 前記コントローラは、前記変速機構部へ供給する油圧と、前記クラッチ機構部へ供給する油圧との少なくとも一方を調整する、(1)又は(2)に記載のベルト式変速機。
このベルト式変速機によれば、コントローラが、変速機構部のトルク容量及びクラッチ機構部のトルク容量の少なくとも一方を調整するので、変速機構部のトルク容量及びクラッチ機構部のトルク容量の両方を調整する場合と比べて制御の簡略化を図ることができる。
10 ベルト式変速機
11 駆動軸
12 入力側回転軸
13 変速機構部
14 出力側回転軸
15 フォワードクラッチ
16 リバースブレーキ
17 トルクセンサ
18 駆動源
20 駆動側プーリ
24 無端ベルト
26 従動側プーリ
41 クラッチ機構部
43 コントローラ
45 プーリ駆動油圧回路
47 クラッチ駆動油圧回路

Claims (3)

  1. 駆動側プーリを有する入力側回転軸と、従動側プーリを有する出力側回転軸と、前記駆動側プーリ及び前記従動側プーリに掛け渡された無端ベルトと、を有し、前記駆動側プーリ及び前記従動側プーリのプーリ幅が、供給される油圧によって調整される変速機構部を備えたベルト式変速機であって、
    回転駆動される駆動軸と、
    前記駆動軸と前記入力側回転軸との間に設けられ、供給される油圧によって前記駆動軸から前記入力側回転軸への動力の伝達及び伝達の解除を行うクラッチ機構部と、
    前記クラッチ機構部と前記駆動軸との間に設けられたトルクセンサと、
    前記トルクセンサからのセンサ出力に応じて、前記駆動側プーリと前記従動側プーリの少なくとも一方と前記無端ベルトとの間にスリップが発生する限界のトルク容量が、前記クラッチ機構部の動力伝達が解除される限界のトルク容量よりも大きくなるように、前記変速機構部及び前記クラッチ機構部へ供給する油圧を調整するコントローラと、
    を備えるベルト式変速機。
  2. 前記クラッチ機構部は、フォワードクラッチとリバースブレーキとを有し、
    前記駆動軸の回転を前記入力側回転軸に第1の回転方向で伝達する場合、前記フォワードクラッチから前記入力側回転軸に前記回転を伝達し、
    前記駆動軸の回転を前記入力側回転軸に第1の回転方向と逆の第2の回転方向で伝達する場合、前記リバースブレーキから前記入力側回転軸に前記回転を伝達する、
    請求項1に記載のベルト式変速機。
  3. 前記コントローラは、前記変速機構部へ供給する油圧と、前記クラッチ機構部へ供給する油圧との少なくとも一方を調整する、
    請求項1又は2に記載のベルト式変速機。
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