JP2021078224A - 回転機コアの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転機コアの径寸法のばらつきを抑制することができる回転機コアの製造を提供する。【解決手段】シート形成工程と成形工程とを行うと共に、張出成形工程、溝形成工程又は薄肉化工程を行う。シート形成工程では、帯状に延びるヨーク部2と、その幅方向Wの第1端21から延びる複数のティース部3とを有する櫛状シート4を板材40から打ち抜く。成形工程では、櫛状シート4のヨーク部2を、幅方向Wに湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する。張出成形工程、溝形成工程、薄肉化工程は、成形工程の前に行われる。張出成形工程、溝形成工程、成形工程では、櫛状シート4又は板材40の特定の位置に、それぞれ張出部2A、溝部、薄肉部をそれぞれ形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、螺旋状の回転機コアの製造方法に関する。
帯状に延びるヨーク部と、ヨーク部の幅方向の一端から延びる複数のティース部とを有する帯状シートを螺旋状に巻回させたステータコアが知られている。ステータコアは、例えば、帯状シートのヨーク部を幅方向に湾曲するように曲げた後に螺旋状に巻きつつ積層することによって製造される。この製造方法では、ヨーク部は、長手方向の伸び量が幅方向の一端部から他端部にかけて大きくなるように圧延することによって、幅方向に湾曲するように曲げられる。
螺旋状のステータコアでは、螺旋状に巻回するときに巻き径が積層方向においてばらつきが生じ易い。巻き径がばらつくと、ステータコアの外径が所定寸法内に収まらず、回転電機のハウジングに組み付けられなくなるおそれがある。また、巻き径のばらつきは、ステータコアの内面および外面に段差を生じさせる。その結果、回転電機の磁気回路にギャップが生まれ磁気特性が低下したり、ステータコアの固定力が低下し振動および異音が発生したりする。
特許文献1には、帯状シートのヨーク部、または、板材のうちヨーク部に対応する箇所に、ヨーク部の長手方向に延びる溝部を形成する方法が開示されている。特許文献1によれば、溝部を形成することにより、帯状シートを曲げた後に螺旋状に巻くときの巻き径のばらつきを抑制できるとしている。
特開2014−220939号公報
ヨーク部には、ヨーク部から延びるティース部が形成されたティース部延長領域と、ヨーク部から延びるティース部が形成されていないティース部非延長領域とが存在する。螺旋状の巻回時に、ティース部延長領域は曲がりにくく、ティース部非延長領域は曲がりやすい。また、例えば巻回時の位置決め用の切欠きのように、巻回前のヨーク部の幅方向の端部には、様々な目的、用途で切欠きが設けられることがある。ヨーク部は、切欠きが形成されていない位置よりも、切欠きが形成された位置の方が曲がりやすい。
このように、ヨーク部には曲がりやすい箇所と曲がりにくい箇所が存在する。そのため、ヨーク部を螺旋状に巻回させると、ヨーク部の曲がりやすさの違いによって径寸法にばらつきが生じる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、回転機コアの径寸法のばらつきを抑制することができる回転機コアの製造を提供しようとするものである。
本発明の第1の態様は、帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)とを有すると共に、上記ヨーク部内に、該ヨーク部から延びる上記ティース部が形成されたティース部延長領域(23)と、上記ティース部が形成されていないティース部非延長領域(24)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
上記櫛状シートにおける上記ヨーク部の上記ティース部延長領域において、上記ヨーク部を上記幅方向に2分する中央線(C)と上記成形工程での巻回により内周側(I)となる上記ヨーク部の上記幅方向の端部(26)との間に、周囲よりも板材が板厚方向に張り出した張出部(2A)を形成するか、あるいは、上記板材における上記ヨーク部の上記ティース部延長領域に対応する箇所(23P)において、上記ヨーク部に対応する箇所(2P)を幅方向に2分する中央線(CP)と上記成形工程での巻回により内周側(I)となる上記ヨーク部の上記幅方向の端部に対応する箇所(26P)との間に、周囲よりも板材が板厚方向に張り出した張出部(2A)を形成する張出成形工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法にある。
本発明の第2の態様は、帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)とを有すると共に、上記ヨーク部内に、該ヨーク部から延びる上記ティース部が形成されたティース部延長領域(23)と、上記ティース部が形成されていないティース部非延長領域(24)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
上記櫛状シートにおける上記ヨーク部の上記ティース部非延長領域に、上記ヨーク部の延び方向に沿って延びる少なくとも1つの溝部(2B)を形成するか、あるいは、上記板材における上記ヨーク部の上記ティース部非延長領域に対応する箇所(24P)に、上記ヨーク部に対応する箇所(2P)の延び方向に沿って延びる少なくとも1つの溝部(2B)を形成する溝形成工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法にある。
本発明の第3の態様は、帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)とを有すると共に、上記ヨーク部内に、該ヨーク部から延びる上記ティース部が形成されたティース部延長領域(23)と、上記ティース部が形成されていないティース部非延長領域(24)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
上記櫛状シートにおける上記ヨーク部の上記ティース部非延長領域に、上記ティース部延長領域よりも厚みの小さい薄肉部(2C)を形成するか、あるいは、上記板材における上記ヨーク部の上記ティース部非延長領域に対応する箇所(24P)に、上記ティース部延長領域に対応する箇所よりも厚みの小さい薄肉部(2C)を形成する薄肉化工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法にある。
本発明の第4の態様は、帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)と、下記成形工程での巻回により外周側(O)となる上記ヨーク部の上記幅方向の端部(25)に形成された切欠き部(29)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
上記櫛状シートの上記切欠き部が形成された位置における上記ヨーク部に、該ヨーク部の延び方向(L)に沿って延びる少なくとも1つの溝部(2B)を形成するか、あるいは、上記板材において上記切欠き部が形成される位置に対応する箇所(29P)における上記ヨーク部に対応する箇所(2P)に、該ヨーク部に対応する箇所の延び方向(L)に沿って延びる少なくとも1つの溝部(2B)を形成する溝形成工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法にある。
本発明の第5の態様は、帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)と、下記成形工程での巻回により外周側(O)となる上記ヨーク部の上記幅方向の端部(25)に形成された切欠き部(29)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
上記櫛状シートの上記切欠き部が形成された位置における上記ヨーク部に、周囲よりも厚みの小さい薄肉部(2C)を形成するか、あるいは、上記板材において上記切欠き部が形成される位置に対応する箇所(29P)における上記ヨーク部に対応する箇所(2P)に、周囲よりも厚みの小さい薄肉部(2C)を形成する薄肉化工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法にある。
第1の態様の張出成形工程では張出部を形成するため、成形工程前の櫛状シートは、ティース部延長領域の上記所定の領域に張出部を有する。所定の領域は、ティース部延長領域における中央線と、成形工程での巻回時に内周側となるヨーク部の端部との間である。成形工程での圧延により、張出部が潰されて伸ばされるため、ティース部延長領域がティース部非延長領域と同程度に伸ばされ易くなる。その結果、成形工程での巻回時に、ヨーク部の伸び量が、ティース部延長領域及びティース部非延長領域において略均一化される。そのため、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。
第2の態様の溝形成工程では溝部を形成するため、成形工程前の櫛状シートは、ティース部非延長領域に溝部を有する。溝部は、成形工程での巻回時にティース部非延長領域の周方向の伸びを抑制する。そのため、成形工程では、ヨーク部の伸び量がティース部非延長領域及びティース部延長領域において略均一化される。その結果、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。
第3の態様の薄肉化工程では、薄肉部を形成するため、成形工程前の櫛状シートは、ティース部非延長領域に薄肉部を有する。薄肉部は、成形工程での圧延により伸ばされる材料が少ない。そのため、薄肉部が形成されたティース部非延長領域では、ティース部延長領域に比べて、成形工程での伸びが抑制される。その結果、成形工程では、ヨーク部の伸び量がティース部非延長領域及びティース部延長領域において略均一化される。そのため、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。
第4の態様の溝形成工程では溝部を形成するため、成形工程前の櫛状シートは、切欠き部が形成された位置でのヨーク部に溝部を有する。溝部の形成箇所は、成形工程の巻回時に延び難くなる。つまり、成形工程の巻回時には、切欠き部が形成されたヨーク部の伸びが抑制される。その結果、成形工程ではヨーク部の周方向の伸びが略均一化される。そのため、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。
第5の態様の薄肉化工程では薄肉部を形成するため、成形工程前の櫛状シートは、切欠き部が形成された位置でのヨーク部に薄肉部を有する。薄肉部は、成形工程での圧延により伸ばされる材料が少ないため、薄肉部が形成された箇所では、成形工程での伸びが抑制される。つまり、切欠き部では、薄肉部により伸びが抑制される。その結果、成形工程ではヨーク部の周方向の伸びが略均一化される。そのため、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、均一な径の回転機コアが得られる回転機コアの製造を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における回転機コアの模式図。 実施形態1における回転機コアの上面の模式図。 実施形態1における張出成形工程とシート形成工程の模式図。 実施形態1における板材での張出部の形成位置を示す説明図。 (a)実施形態1における櫛状シートにおける張出部周囲を示す模式図、(b)図5(a)におけるb−b線矢視断面図、(c)図5(a)におけるc−c線矢視断面図、 実施形態1における張出部の形状のバリエーション(a)〜(d)を示す説明図。 実施形態1における張出部が成形工程での圧延により伸ばされる様子を示す模式図。 実施形態1における、櫛状シートを螺旋状に巻回させる成形工程を示す模式図。 実施形態1における回転機コアの製造ラインの模式図。 実施形態1における、プレス機の張出部形成用の金型の模式図。 実施形態1における、図9の曲げ装置を矢印XII方向から見た図。 実施形態1における、図9の曲げ装置を矢印XIII方向から見た図。 変形例1における、張出部形成用の予備成形機のローラを示す模式図。 変形例2における、シート形成工程と張出成形工程の模式図。 変形例2における、櫛状シートでの張出部の形成位置を示す説明図。 実施形態2における回転機コアの上面の模式図。 実施形態2における溝形成工程とシート形成工程の模式図。 実施形態2における板材での溝部の形成位置を示す説明図。 実施形態2における、(a)櫛状シートにおける溝部周囲を示す模式図、(b)図19(a)におけるb−b線矢視断面図。 実施形態2における溝部の形状のバリエーション(a)〜(d)を示す説明図。 実施形態2における、(a)プレス機の溝部形成用の金型の断面模式図、(b)上金型のプレス面を示す模式図。 変形例3における、(a)溝部形成用の予備成形機のローラを横方向から示す模式図、(b)溝部形成用のローラにおけるローラ面の模式図。 変形例4における、シート形成工程と溝形成工程の模式図。 変形例4における、櫛状シートでの溝部の形成位置を示す説明図。 実施形態3における、回転機コアの模式図。 実施形態3における、回転機コアの上面の模式図。 実施形態3における、櫛状シートの部分拡大模式図。 実施形態3における、大きな切欠き部が形成された櫛状シートの部分拡大模式図。 実施形態4における回転機コアの上面の模式図。 実施形態4における薄肉化工程とシート形成工程の模式図。 実施形態4における板材での薄肉部の形成位置を示す説明図。 実施形態4における、(a)櫛状シートにおける薄肉部周囲を示す模式図、(b)図32(a)におけるb−b線矢視断面図、(c)図32(a)におけるc−c線矢視断面図。 実施形態4における薄肉部の形状のバリエーション(a)〜(d)を示す説明図。 実施形態4における、(a)プレス機の薄肉部形成用の金型の断面模式図、(b)上金型のプレス面を示す模式図。 変形例5における、(a)薄肉部形成用の予備成形機のローラを横方向から示す模式図、(b)薄肉部形成用のローラにおけるローラ面の模式図。 変形例6における、シート形成工程と薄肉化工程の模式図。 変形例6における、櫛状シートでの薄肉部の形成位置を示す説明図。 実施形態5における、回転機コアの上面の模式図。 実施形態5における、シート形成工程と溝形成工程の模式図。 実施形態5における、櫛状シートの切欠き部周囲における模式図。 変形例7における、溝形成工程とシート形成工程の模式図。 実施形態6における、回転機コアの上面の模式図。 実施形態6における、シート形成工程と薄肉化工程の模式図。 実施形態6における、(a)櫛状シートの切欠き部周囲における模式図、(b)図44(a)におけるb−b線矢視断面図、(c)図44(a)におけるc−c線矢視断面図。 変形例8における、薄肉化工程とシート形成工程の模式図。
(実施形態1)
回転機コア1の製造方法に係る実施形態について、図1〜図12を参照して説明する。図1及び図2に示されるように、回転機コア1は、円筒状などの筒状であり、中心軸Aを貫通する貫通穴を有する。
回転機コア1は、螺旋状に巻回されつつ積層された櫛状シート4から構成されている。櫛状シート4は、帯状のヨーク部2と、多数のティース部3を有する。ティース部3は、ヨーク部2の幅方向の一端から回転機コア1の中心軸に向かって延びる。なお、以下の説明では、ヨーク部2の幅方向においてティース部3が形成された側の端部を「第1端21」といい、ティース部3が形成されていない側の端部を「第2端22」という。
ヨーク部2とティース部3とは、一体的に形成されている。ヨーク部2とティース部3との境界には、ギャップ、接合部、接合面が実質的になく、境界とその周囲との間で表面粗さはほとんど変化しない。ヨーク部2とティース部3とは、一枚の板から形成されており、例えば面一である。
回転機コア1では、例えば長尺の櫛状シート4が螺旋状に巻回されており、巻回状態の櫛状シート4の板面が相互に接触している。具体的には、櫛状シート4が巻回されつつ軸方向の位置を一方向に変えながら積層されて回転機コア1が形成されている。
回転機コア1において、ヨーク部2は、回転機コア1の周方向Xに沿って延びる帯状の部分である。帯状のヨーク部2は、螺旋状に巻回されており、回転機コア1と同様に周方向Xを有する。
ティース部3は、ヨーク部2、回転機コア1の周方向Xに直交する方向Yに沿ってヨーク部2から延びる。回転機コア1が円筒状の場合には、周方向Xに直交する方向Yは回転機コア1の径方向である。図1に示すように、ティース部3は、例えば、回転機コア1の中心軸Aに向かって延びる。構成の図示を省略するが、ティース部33は、中心軸Aとは反対向きに延びていてもよい。つまり、ティース部33は、図1及び図2に示すように、筒状の回転機コア1の内側に向かって延びていてもよいし、図示を省略するが外側に向かって延びていてもよい。
ヨーク部2には、外周側Oとなる端部25と内周側Iとなる端部26とが存在する。図1及び図2に示すように、ティース部3を内側にして巻回された回転機コア1では、第1端21が内周側Iの端部26となり、第2端22が外周側Oの端部25となる。一方、構成の図示を省略するが、ティース部3を外側にして巻回された回転機コア1では、第1端21が外周側Oの端部25となり、第2端22が外周側Oの端部26となる。なお、以降の説明では、外周側Oとなる端部を外周端25といい、内周側Iとなる端部を内周端26という。
回転機コア1は、張出成形工程、シート形成工程、成形工程を行い、次の手順で製造される。図3に示すように、張出成形工程では、例えば板材40の所定位置に張出部2Aを形成する。シート形成工程では、板材40から、櫛状シート4を打ち抜く。板材40は、例えば電磁鋼板である。櫛状シート4は、帯状に延びるヨーク部2と、ヨーク部2の長手方向Lと直交方向に沿って延びるティース部3とを有する。ヨーク部の長手方向Lは、ヨーク部の延び方向Lということもできる。また、櫛状シート4におけるヨーク部2の長手方向Lと直交する方向は、ヨーク部2の幅方向Wということもできる。
ヨーク部2は、ティース部延長領域23と、ティース部非延長領域24を有する。ティース部延長領域23は、ヨーク部2の第1端21から延びるティース部3が形成された、ヨーク部2における領域である。ティース部非延長領域24は、ヨーク部2の第1端21から延びるティース部3が形成さていない、ヨーク部2における領域である。ヨーク部2には、ティース部延長領域23とティース部非延長領域24とが延び方向Lに交互に存在する。換言すれば、ティース部延長領域23は、ヨーク部2の第1端21とティース部3との境界(つまり、ティース部の根元部分)と、ヨーク部2の第2端22とに挟まれる領域ということができる。さらに、換言すれば、ティース部3の根元の両端から第2端22に向けて下ろした仮想の垂線に挟まれる領域であるということができる。一方、ティース部非延長領域24は、ヨーク部2においてティース部延長領域23に挟まれる領域であるということができる。
張出成形工程は、成形工程の前に行われ、張出部2Aは、シート形成工程後の櫛状シート4に対して形成してもよいし、シート形成工程前の板材40に対して形成してもよい。つまり、成形工程前に張出部2Aが形成されていればよい。本形態では、板材40に対して張出部2Aを形成する場合、つまり、シート形成工程の前に張出成形工程を行う場合について説明する。
図4に示すように、シート形成工程前の板材40には、ヨーク部2に対応する箇所2Pと、ティース部3に対応する箇所3Pが存在する。ヨーク部2に対応する箇所2Pは、板材40におけるヨーク部形成予定領域である。ヨーク部に対応する箇所2Pは、シート形成工程での打ち抜きによりヨーク部2となる領域であり、打ち抜き後の櫛状シート4におけるヨーク部2と同形状である。ティース部3に対応する箇所3Pは、板材40におけるティース部形成予定領域である。ティース部3に対応する箇所3Pは、シート形成工程での打ち抜きによりティース部3となる領域であり、打ち抜き後の櫛状シート4におけるティース部3と同形状である。以降の説明において「〜に対応する箇所」は、「〜形成予定領域」又は「〜形成予定箇所」と同じ意味であり、実際に打ち抜き加工が行われる前の板材における仮想領域である。「〜に対応する箇所」は、板材における設計図のようなものであるといえる。
図4に示すように、ヨーク部に対応する箇所2Pには、ティース部延長領域23に対応する箇所23Pと、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pとが存在する。櫛状シート4のヨーク部2におけるティース部延長領域23とティース部非延長領域24と同様に、板材40におけるヨーク部に対応する箇所2Pには、ティース部延長領域に対応する箇所23Pとティース部非延長領域に対応する箇所24Pとが交互に存在する。
張出成形工程では、板材40のティース部延長領域に対応する箇所23Pにおいて、内周端26に対応する箇所26Pと中央線CPとの間に張出部2Aを形成する。図8に示すように、成形工程においてティース部3を内側にして巻回させる場合には、内周端26は、第1端21である。したがって、図4に示すように、板材40において、ヨーク部2の幅方向Wにおける内周端26に対応する箇所26Pは、第1端21に対応する箇所21Pである。巻回の図示を省略するが、成形工程においてティース部3を外側にして巻回させる場合には、ヨーク部2の幅方向Wにおける内周端に対応する箇所26Pは第2端に対応する箇所22Pである。以降の説明では、外周端25が第2端22である場合について説明するが、第1端21である場合についても同様である。
図4に示すように、中央線CPは、ヨーク部に対応する箇所2Pの幅を2分する仮想の線である。張出成形工程では、ティース部延長領域に対応する箇所23Pにおいて、中央線CPと内周端に対応する箇所26Pとの間に張出部2Aを形成する。張出部2Aは、その一部が中央線CPと内周端に対応する箇所26Pとの間に配置されるように形成されていればよい。張出部2Aは、中央線CPを越えて外周端に対応する箇所25P側に形成されていてもよく、外周端に対応する箇所25Pに到達してもよい。
図4、図5に示すように、張出部2Aは、周囲よりも板厚方向に張り出した部分である。張出幅A1の大きさは、例えば巻回時の曲率に応じて決定される。曲率が大きくなるほど、張出幅A1を大きくすることができる。張出幅A1は、板厚の10%以上、板厚の50%以下であることが好ましい。この場合には、張出部2Aの形成効果が十分に得られると共に、張出成形による素材の板厚減少を抑えることができるという効果を得ることができる。張出幅A1は、周囲より板厚方向に張り出した部分の最大幅である。張出部2Aの形状は、特に限定されず、例えば、図6(a)〜(d)に示すような形状にすることができる。なお、図6(a)〜(d)は、板材を厚み方向から見たときにおける形状を示す。
ヨーク部2の幅方向Wにおける張出部2Aの長さA2は、2.0mm以上、ヨーク部2の幅W1以下であることが好ましい。この場合には、張出部2Aの形成による効果が十分に得られると共に、ティース部3があることによる曲げ抵抗を下げることができる。この効果がより向上するという観点から、張出部2Aの長さA2は、ヨーク部2の幅の1/2以下であることがより好ましい。張出部2Aの長さA2は、幅方向Wでの張出部2Aの最大長さである。なお、ヨーク部2の幅W1は、通常、2〜30mmである。
ヨーク部2の延び方向Lにおける張出部2Aの長さA3は、1.5mm以上、ヨーク部2の延び方向Lにおけるティース部延長領域23の長さL1以下であることが好ましい。この場合には、張出部2Aの形成による効果が十分に得られると共に、ティース部延長領域23に引張応力を付与することができる。この効果がより向上するという観点から、張出部2Aの長さA3は、L1の1/2以下であることがより好ましい。張出部2Aの長さA3は、延び方向Lでの張出部2Aの最大長さである。なお、ヨーク部2の延び方向Lにおけるティース部延長領域23の長さL1は、例えば2〜20mmである。
図3に示すように、張出成形工程後に、シート形成工程を行うことにより、張出部2Aが形成された櫛状シート4を得ることができる。
図8に示すように、成形工程では、櫛状シート4のヨーク部2を幅方向Wに湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する。巻回は、櫛状シート4のヨーク部2を圧延することにより行われる。図8に示すように、ティース部3を内側にして巻回させる場合には、ヨーク部2の延び方向Lの伸び量が幅方向Wの第1端21から第2端22に向けて大きくなるように圧延することにより、幅方向Wに湾曲させて巻回させる。一方、図示を省略するが、ティース部3を外側にして巻回させる場合には、ヨーク部2の延び方向Lの伸び量が幅方向Wの第2端22から第1端21に向けて大きくなるように圧延することにより、幅方向Wに湾曲させて巻回させる。ヨーク部2の圧延は、一対のローラ513、514でヨーク部2を挟んで行うことができる。
成形工程は、張出部2Aが形成された櫛状シート4に対して行われる。図7に示すように、張出部2Aは、圧延により容易に広がるため、伸ばされやすい。具体的には、一対のローラ513、514でヨーク部2が伸ばされる際に、張出部2Aが潰されて広がるため、張出部2Aの形成位置は、張出部の非形成位置に比べて延びやすい。成形工程での巻回時には、ヨーク部2の板材40が周方向に引っ張られて伸びるが、通常、ティース部延長領域23ではティース部3の存在が伸びに対する抵抗になる。上記のように、ティース部延長領域23の上記所定領域に張出部2Aが形成されている場合には、ティース部3が存在していても、圧延により張出部2Aが広がる。そのため、ティース部延長領域23がティース部非延長領域24と同程度の伸びで巻回される。
回転機コア1は、例えば、図9に示される製造ライン6で製造することができる。この製造ライン6は、巻出し機61、予備成形機62、プレス機64、バッファー装置65、および成形機5から構成されている。回転機コア1の素材となる板材40は、コイル状に巻かれた状態から巻出し機61により巻き出され、予備成形機62に供給される。板材40は、具体的には電磁鋼板である。
予備成形機62は、巻出し機61から供給される板材40を厚み方向に挟む一対の円筒ローラ621、622を備えている。予備成形機62の第1ローラ621、第2ローラ622に挟まれることにより、板材40に対して予備成形を行うことができる。具体的には、後述の変形例1に示すように、第1ローラ621、第2ローラ622として、張出部2Aに対応する形状の凸歯面621a、凹歯面622aをそれぞれ有する一対のローラを用いることにより張出部2Aを形成することができる。なお、張出部2Aは、プレス機64において形成することも可能であり、この場合には、製造ライン6から予備成形機62を省略することができる。
プレス機64は、ボルスタ641上に設けられている下金型642と、スライド643に設けられている上金型644と、巻出し機61又は予備成形機62から供給される板材40を下金型642と上金型644との間に間欠的に送り出す送り装置645とを備えている。上金型644は、下金型642に対して接近および離間するように往復移動可能である。上金型644および下金型642は、互いに接近するように相対移動するとき、図3に示すように、板材40に張出部2Aを形成し、さらに板材40に打ち抜き加工を施して櫛状シート4を形成する。プレス機64は、板材40に張出部2Aを形成する張出成形工程と、櫛状シート4を板材40から打ち抜く工程(つまりシート形成工程)とを担う装置である。
プレス機64にて張出部2Aを形成する場合、図10に示すような下金型642と上金型644が用いられる。上金型644は、パンチ644aと押さえ644bとを有する。下金型642は、押さえ部642aとパンチ644aが通過可能な穴642bとを有する。上金型644および下金型642が互いに接近するように相対移動するときに、板材40が押さえ644bと下金型642との間に狭持されつつ、パンチ644aに押圧される。これにより上述の所定位置に張出部2Aが形成される。また、金型構成の図示を省略するが、プレス機64は、櫛状シート4を打ち抜くための下金型と上金型を備えており、これらの金型により、櫛状シート4が形成される。
図9に示すように、バッファー装置65は、プレス機64から間欠的に供給される櫛状シート4を収容しつつ、収容した櫛状シート4を成形機5に連続的に供給する。成形機5は、曲げ装置51および巻取装置57を備えている。
図11、図12に示すように、曲げ装置51は、モータ52と、モータ52の出力軸に連結されている減速機53と、減速機53の出力部材に連結されている円筒ローラ513と、円筒ローラ513に隣接する位置で回転可能に設けられているテーパローラ514と、テーパローラ514を円筒ローラ513に対し接近および離間する方向へ移動可能な荷重制御装置56とを備えている。
円筒ローラ513およびテーパローラ514は、バッファー装置65から供給される櫛状シート4のヨーク部2に圧延加工を施す。荷重制御装置56は、テーパローラ514から櫛状シート4に作用する荷重を所定値に制御する。円筒ローラ513とテーパローラ514との間の隙間は、櫛状シート4のヨーク部2の第1端21から第2端22にかけて徐々に小さくなっている。これにより、櫛状シート4のヨーク部2は、延び方向Lの伸び量が内周端26から外周端25にかけて大きくなるように圧延され、幅方向Wに湾曲するように曲げられる。
図8に示すように、巻取装置57は、曲げ装置51による圧延後の櫛状シート4を巻取軸58に螺旋状に巻きつつ積層する。成形機5は、櫛状シート4のヨーク部2を幅方向Wに湾曲するように曲げた後に螺旋状に巻きつつ積層する成形工程を担う装置である。積層体は、軸方向長さが所定値になると櫛状シート4から切り離される。その後、必要に応じて行われる各種仕上げ工程を経て螺旋型の回転機コア1が得られる。以上のように、張出成形工程、シート形成工程、成形工程を連続的に行うことにより、回転機コア1を製造することができる。
図3〜図5に示すように、本形態では、張出成形工程において張出部2Aを形成する。具体的には、板材40におけるヨーク部2のティース部延長領域23に対応する箇所23Pにおいて、ヨーク部2の内周端26に対応する箇所26Pと中央線CPとの間に張出部2Aを形成する。中央線CPは、板材40におけるヨーク部2に対応する箇所2Pを幅方向Wに二分する線である。図4では、ティース部延長領域23に対応する箇所23Pにおける中央線CPと内周端に対応する箇所26Pとの間の領域を、斜線を付けて示している。
張出部2Aが形成されていない場合、ティース部3の存在が成形工程でのヨーク部2の曲げに対する抵抗となる。そのため、ヨーク部2におけるティース部延長領域23が伸びにくい。特に、ヨーク部2を幅方向Wに2分する中央線Cより内側が伸びにくい。本形態のように、成形工程の前に、ティース部延長領域23におけるヨーク部2の内周端26と中央線Cとの間に張出部2Aを形成しておくことにより、成形工程での圧延によって張出部2Aが潰される。そのため、ティース部延長領域23がティース部非延長領域と同様に伸ばされ易くなる。その結果、成形工程での圧延時に、ヨーク部2の内周側Iの伸び量が、ティース部延長領域23及びティース部非延長領域24において略均一化にされる。そのため、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。
したがって、回転機コア1は、設計通りの所定寸法内に収まるため、例えば回転電機のハウジングに組み付けられなくなることを防止できる。また、回転機コア1の内面及び外面に段差が発生することを防止できる。そのため、例えば回転電機の磁気回路にギャップが生まれ磁気特性が低下したり、回転機コア1の固定力が低下し振動および異音が発生したりすることを防止できる。
また、ティース部非延長領域24は、ティース部延長領域23に比べて成形工程において伸びやすいため、板材40のティース部非延長領域24に対応する箇所24Pには、張出部2Aを形成する必要はない。つまり、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pには、張出部非形成部21Aを設けることができる。張出部非形成部21Aは、張出部が形成されていない箇所である。
(変形例1)
本例では、張出部2Aを予備成形機62のローラ621、622により形成する例について説明する。なお、変形例1以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図13に示すように、本例の予備成形機62は、相互に嵌合する歯車状の第1ローラ621及び第2ローラ622を有している。図13に示ように、板材40が第1ローラ621の凸歯面621aと凹歯面622aとに挟まれることにより、張出部2Aが形成される。
本例のように、予備成形機62で張出部2Aを形成する場合には、プレス機64で張出部2Aを形成する必要はないため、プレス機64では、櫛状シート4の打ち抜きが行われる。その他は実施形態1と同様にして回転機コア1を製造することができ、本例の製造方法でも実施形態1と同様の効果を生じる。
(変形例2)
本例は、実施形態1における張出成形工程とシート形成工程との順序を入れ替えた例である。つまり、シート形成工程、張出成形工程、成形工程を順次行うことにより、回転機コア1を製造する。図14に示されるように、まず、板材40から、ヨーク部2とティース部3とを有する長尺の櫛状シート4を打ち抜く。
次いで、図14、図15に示すように、ヨーク部2に張出部2Aを形成する。ヨーク部2には、ティース部延長領域23とティース部非延長領域24とが存在する。図15に示すように、ティース部延長領域23は、ヨーク部2から延びるティース部3が形成された、ヨーク部2における領域である。ティース部非延長領域24は、ヨーク部2から延びるティース部3が形成さていない、ヨーク部2における領域である。ヨーク部2には、ティース部延長領域23とティース部非延長領域24とが延び方向Lに交互に存在する。
張出部2Aは、ティース部延長領域23において、ヨーク部2の幅方向Wにおける中央線Cとヨーク部2の内周端26との間に形成される。図15では、ティース部延長領域23における中央線Cと内周端26との間の領域を、斜線を付けて示している。
その後、実施形態1と同様に成形工程を行うことにより、回転機コア1を製造することができる。本例のように、張出成形工程とシート形成工程との順序を入れ替えても、成形工程前の櫛状シート4に張出部2Aが形成されるため、実施形態1と同様の効果が得られる。
(実施形態2)
板材40のティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに、溝部2Bを形成する形態について説明する。本形態では、図16に示すように、ティース部延長領域23に張出部2Aが形成されておらず、ティース部非延長領域24に溝部2Bを有する点を除き、実施形態1と同様の形状の回転機コア1を製造する。ティース部延長領域23には、溝部2Bを形成する必要はない。つまり、ティース部延長領域23には、溝部非形成部21Bを設けることができる。溝部非形成部21Bは、溝部2Bが形成されていない箇所である。
回転機コア1は、溝形成工程と、シート形成工程と、成形工程とを行い、次の手順で製造される。溝部2Bは、シート形成後の櫛状シート4に対して形成してもよいし、シート形成工程前の板材40に対して形成してもよい。つまり、成形工程前に溝部2Bが形成されていればよい。本形態では、板材40に対して溝部2Bを形成する場合について説明する。
図17、図18に示すように、溝形成工程では、板材40に溝部2Bを形成する。図18に示すように、溝部2Bは、板材40のヨーク部2に対応する箇所2Pにおけるティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに形成する。ティース部延長領域23に対応する箇所23Pには、例えば溝部2Bを形成しない。つまり、ティース部延長領域23に対応する箇所23Pには、溝部非形成部21Bが存在する。
溝部2Bは、ヨーク部2の延び方向L(つまり、長手方向L)に沿って形成されている。換言すれば、溝部2Bは、ティース部3の延び方向と直交する方向に沿って延びる。溝部2Bの形成により、成形工程での巻回時に、ティース部非延長領域24の周方向における伸びが抑制される。ヨーク部2の延び方向Lにおける溝部2Bの長さが大きくなるほど、ティース部非延長領域24の周方向における伸びが抑制されるため、溝部2Bの長さは、例えば巻回時の曲率に応じて決定される。曲率が大きくなるほど、ティース部延長領域23とティース部非延長領域24との伸びの差が大きくなる傾向があるため、曲率が大きくなるほど溝部2Bの長さを大きくすることができる。溝部2Bは、ティース部非延長領域24に形成されるが、溝部2Bの両端がティース部延長領域23に達していてもよい。ただし、ティース部延長領域23には、溝部非形成部21Bが存在することが好ましい。
ヨーク部2に対応する箇所2Pには、ティース部延長領域23に対応する箇所23Pとティース部非延長領域24に対応する箇所24Pとが交互に存在する。ティース部非延長領域24に対応する全ての箇所24Pに溝部2Bを形成してもよいし、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pのうちの一部に溝部2Bを形成してもよい。つまり、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pの一部には、溝部2Bが形成されていない溝部非形成部を設けてもよい。
各ティース部非延長領域24には、溝部2Bを1本ずつ形成してもよいし、溝部2Bを複数形成してもよい。溝部2Bを2本以上形成する場合には、例えば相互に平行な溝部2Bを形成することができる。
図19(a)に示すように、ヨーク部2の延び方向Lにおける溝部2Bの長さB1は、3.0mm以上、スロット幅以下であることが好ましい。この場合には、ティース部非延長領域24をティース部延長領域23と同等の変形抵抗に上げることができる。この効果が向上するという観点から、溝部2Bの長さB1は、スロット幅以下であることがより好ましい。なお、スロット幅は、ティース部非延長領域24の幅のことである。また、図19(b)に示すように、ヨーク部2の幅方向Wにおける溝部2Bの長さB2は、例えば0.1mm程度である。溝部2Bの長さB1、B2は、各方向での最大長さである。
図19(b)に示すように、溝部2Bの深さB3は、板厚の30%以下であることが好ましい。この場合には、巻回成形後に溝が埋まり、隙間の発生を抑制することができる。この効果が向上するという観点から、溝部2Bの深さB3は、板厚の30%以下であることがより好ましく、板厚に対して曲率と同じ割合の深さ以下であることがさらに好ましい。溝部2Bの深さB3は、溝部2Bの最大深さである。
各ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pには、溝部2Bを1本形成することもできるが、2本以上形成してもよい。溝部2Bを2本以上形成する場合には、例えば相互に平行な関係にある2本以上の溝部2Bを形成することができる。溝部2Bの数が増えるほど、成形工程での巻回時に、ティース部非延長領域24の周方向Xにおける伸びが抑制されるため、溝部2Bの数は、例えば巻回時の曲率に応じて決定される。曲率が大きくなるほど、溝部2Bの数を増やすことができる。また、実施形態3にて詳説するが、切欠き部29がある場合には、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに形成される溝部2Bの数を増やすことができる。
溝部2Bは、上記のように、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに形成される。図18に示すように、溝部2Bは、ティース部非延長領域に対応する箇所24Pおいて、中央線CPよりも外周側O(具体的には、外周端25に対応する箇所25P側)に形成されることが好ましい。この場合には、溝部2Bによる、伸びの抑制効果が向上する。これは、中央線Cよりも外周側Oでは、ティース部非延長領域24が巻回時に伸びやすいためである(図19(a)参照)。つまり、より伸びやすい箇所に溝部2Bが形成されるため、溝部2Bの形成による伸びの抑制効果が向上する。また、成形工程での巻回時には、ヨーク部2の外周側Oほど伸び量が大きくなるため、溝部2Bを形成する位置が幅方向Wにおける外周側Oに近づくほど、溝部2Bの長さを長くすることが好ましい。
溝部2Bの断面形状は、特に限定されないが、例えば、図20(a)〜(c)に示す形状にすることができる。図20(a)〜(c)は、ヨーク部における幅方向Wでの溝部2Bの断面を示す。
溝形成工程後には、実施形態1と同様に、シート形成工程、成形工程を行うことができる。これにより、回転機コア1を製造することができる。本形態の回転機コア1は、実施形態1と同様に、例えば巻出し機61、予備成形機62、プレス機64、バッファー装置65、および成形機5から構成された製造ライン6により製造される。
溝形成工程は、例えばプレス機64にて行うことができる。プレス機64は、図21に示すごとく、下金型642と上金型644とを有する。上金型644は、成形部644cと押さえ部644dとを有する。成形部644cの板材40との接触面には、複数の溝形成用凸部644eが形成されている。溝形成用凸部644eは、溝部2Bの形状に嵌合する形状を有する。下金型642は、押さえ台642cから構成されている。上金型644及び下金型642が互いに接近するように相対移動するときに、板材40が上金型644の押さえ部644dと下金型642の押さえ台642cとの間に狭持されつつ、成形部644cの溝形成用凸部644eにより、板材40に溝部2Bが形成される。図21(a)及び(b)に示すように、多数の溝形成用凸部644eが形成された成形部644cを用いることにより、1回のプレスで多数の溝部を形成することができる。一方、図示を省略するが、1つの溝形成用凸部が形成された成形部を用いて、連続的にプレスを行って溝を1つずつ形成することも可能である。
また、実施形態1と同様に、プレス機64は、櫛状シート4を打ち抜くための下金型642と上金型644とを備えており、これらの金型により、櫛状シート4が形成される。製造ラインのその他の構成は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様にして回転機コア1を製造することができる。
図17、図18に示すように、本形態では、溝形成工程においてヨーク部2の延び方向Lに沿って延びる少なくとも1つの溝部2Bを形成する。そのため、成形工程前の櫛状シート4は、ティース部非延長領域24に溝部2Bを有する。溝部2Bが形成されたティース部非延長領域24は、溝部2Bが形成されていない場合に比べて、成形工程での圧延により伸びにくくなる。つまり、溝部2Bが形成されていない場合、ティース部非延長領域24は、ティース部延長領域23に比べて伸ばされ易いが、溝部2Bを形成することにより伸ばされ難くなる。その結果、成形工程の圧延時に、ティース部非延長領域24及びティース部延長領域23の伸びが略均一化される。そのため、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。その結果、例えば回転電機のハウジングに回転機コア1を組み付けられなくなることを防止できる。また、回転機コア1の内面及び外面に段差が発生することを防止できるため、磁気特性が低下したり、振動および異音が発生したりすることを防止できる。
(変形例3)
本例では、溝部2Bを予備成形機62のローラ621、622により形成する例について説明する。図22(a)、(b)に示すように、本例の予備成形機62は、第1ローラ621及び第2ローラ622を有している。第1ローラ621は、ローラ面621bに溝部形成用の凸部621cを有している。第2ローラ622は、円筒状であり、ローラ面は平坦である。板材40が第1ローラ621のローラ面621bに形成された凸部621cと第2ローラ622とに挟まれることにより、溝部2Bが形成される。
本例のように、予備成形機62で溝部2Bを形成する場合には、プレス機64で溝部2Bを形成する必要はない。プレス機64では、櫛状シート4の打ち抜きが行われる。その他は、実施形態2と同様にして回転機コア1を製造することができる。
(変形例4)
本例は、実施形態1における溝形成工程とシート形成工程との順序を入れ替えた例である。図23に示されるように、まず、板材40から、ヨーク部2とティース部3とを有する櫛状シート4を打ち抜く。
次いで、図23、図24に示すように、櫛状シート4のヨーク部2に溝部2Bを形成する。変形例2において示したように、ヨーク部2には、ティース部延長領域23と、ティース部非延長領域24とが存在する。溝部2Bは、ヨーク部2のティース部非延長領域24に形成される。溝部2Bは、実施形態2、変形例3と同様にして形成することができる。
本例のように、溝形成工程とシート形成工程との順序を入れ替えても、成形工程前の櫛状シート4に張出部2Aが形成されるため、実施形態2と同様の効果が得られる。
(実施形態3)
切欠き部29を有する回転機コア1に溝部2Bを形成する形態について説明する。図25、図26に示すように、本形態の回転機コア1は、外周側Oの側面に切欠き部29を有する。螺旋状に巻回された櫛状シート4において、切欠き部29は、ヨーク部2に形成されている。切欠き部29は、回転機コア1の周方向Xと直交方向(すなわち径方向Y)にへこんだ部分である。切欠き部29では、周囲よりもヨーク部2の幅が小さくなっている。切欠き部29の形状は、特に限定されない。
図25、図26では、切欠き部29はヨーク部2における外周側Oに形成されているが、内周側Iに形成することもできる。換言すれば、図25、図26では、切欠き部29は、ヨーク部2における第2端22に形成されているが、第1端21に形成することもできる。
切欠き部29は、例えばヨーク部2におけるティース部延長領域23、ティース部非延長領域24に形成される。図26、図27に示すように、切欠き部29がティース部非延長領域24に形成される場合であって、溝部2Bがティース部非延長領域24に形成される場合には、切欠き部29が形成されたティース部非延長領域24には、切欠き部29が形成されていないティース部非延長領域24よりも、多くの溝部2Bを形成することが好ましい。
本形態の回転機コア1は、シート形成工程と、溝形成工程と、成形工程とを行うことにより製造される。切欠き部は、例えばシート形成工程で形成される。具体的には、シート形成工程において、ヨーク部2のティース部非延長領域24における外周端25に切欠き部29を有する櫛状シート4を打ち抜く。つまり、ヨーク部2とティース部3と切欠き部29を有する櫛状シート4を打ち抜く。
溝形成工程では、櫛状シート4における切欠き部29が形成されたティース部非延長領域24に例えば2本の溝部2Bを形成し、切欠き部29が形成されていないティース部非延長領域24には1本の溝部2Bを形成することができる。この場合には、成形工程での巻回時に、ティース部非延長領域24の周方向Xにおける伸びが、切欠き部29が形成された位置でも、切欠き部29が形成されていない位置でも略均一に抑制される。その結果、成形工程の圧延時に、ティース部非延長領域24及びティース部延長領域23の伸びが略均一化される。これにより、切欠き部29が形成されている場合であっても、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。
切欠き部29が形成されたティース部非延長領域24では、外周側Oほど、溝部2Bの長さB1を長くすることが好ましい。これは、成形工程での巻回時には外周側Oほどヨーク部2の伸び量が大きくなり、溝部2Bの長さを長くするほどその伸び量を抑制できるからである。つまり、この場合には、成形工程での巻回時におこりうる径寸法のばらつきをより小さくすることができる。なお、溝部2Bの長さB1は、ヨーク部2の延び方向Lにおける長さである。
ヨーク部2の延び方向Lにおける切欠き部29の長さC1、ヨーク部2の幅方向Wにおける切欠き部の長さC2は、適宜調整可能である。長さC1、長さC2は各方向での切欠き部の最大長さである。切欠き部29の長さC1及び長さC2が大きくなるほど、切欠き部29が形成された位置でのヨーク部2が伸び易くなる。したがって、切欠き部29の長さC1及び長さC2が大きくなるほど、溝部の長さB1を大きくすることが好ましい。
図28に示すように、切欠き部29の両端がティース部延長領域23に達している場合には、溝部2Bの両端もティース部延長領域23に達していてもよい。また、切欠き部29と溝部2Bとが重なっていてもよい。
溝部2Bは、実施形態2と同様にプレス機64により形成することができる。また、溝部2Bは、変形例3のように、予備成形機62にて形成することもできる。
また、図示を省略するが、シート形成工程と溝形成工程とは入れ替えることができる。つまり、実施形態2と同様に、溝形成工程後に、シート形成工程を行うことができる。この場合には、板材40における切欠き部29が形成されるティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに、切欠き部29が形成されない上記ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pよりも多く溝部2Bを形成すればよい。
(実施形態4)
板材40のティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに、薄肉部2Cを形成する形態について説明する。本形態では、図29に示すように、ティース部延長領域23に張出部2Aが形成されておらず、ティース部非延長領域24に薄肉部2Cを有する点を除き、実施形態1と同様の形状の回転機コア1を製造する。ティース部非延長領域24の薄肉部2Cは、周囲よりも厚みの小さな部分である。薄肉部2Cは、例えばティース部延長領域23よりも厚みの小さい部分である。ティース部延長領域23には、薄肉部2Cを形成する必要はない。つまり、ティース部延長領域23には、薄肉部非形成領域を設けることができる。薄肉部非形成領域は、薄肉部が形成されていない領域である。
回転機コア1は、薄肉化工程と、シート形成工程と、成形工程を行い、次の手順で製造される。薄肉部2Cは、シート形成後の櫛状シート4に対して形成してもよいし、シート形成工程前の板材40に対して形成してもよい。つまり、成形工程前に薄肉部2Cが形成されていればよい。本形態では、板材40に対して薄肉部2Cを形成する場合について説明する。
図30〜図32に示すように、薄肉化工程では、板材40に薄肉部2Cを形成する。薄肉部2Cは、例えば板材40を潰すことにより形成することができる。図31に示すように、薄肉部2Cは、板材40のヨーク部2に対応する箇所2Pにおけるティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに形成する。ティース部延長領域23に対応する箇所23Pには、薄肉部2Cを形成しない。つまり、ティース部延長領域23に対応する箇所23Pには、薄肉部非形成領域が存在する。
薄肉部2Cは、板厚の小さい部分である。薄肉部2Cでは、成形工程での圧延により潰される材料が少ない。そのため、薄肉部2Cが形成されたティース部非延長領域24では、ティース部延長領域23に比べて周方向Xへの伸びが抑制される。薄肉部2Cの厚みが小さくなるほど、成形工程で潰される量が少なくなって伸びが抑制されるため、薄肉部2Cの厚みは、例えば巻回時の曲率に応じて決定される。曲率が大きくなるほど、ティース部延長領域23とティース部非延長領域24との伸びの差が大きくなる傾向があるため、曲率が大きくなるほど薄肉部2Cの厚みを小さくすることができる。
図31に示すように、ヨーク部2に対応する箇所2Pには、ティース部延長領域23に対応する箇所23Pとティース部非延長領域24に対応する箇所24Pとが交互に存在する。図29及び図30に示すように、ティース部非延長領域24に対応する全ての箇所24Pに薄肉部2Cを形成してもよいが、図示を省略するが、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pのうちの一部に薄肉部2Cを形成してもよい。つまり、ティース部非延長領域24に対応する各箇所24Pに薄肉部2Cを形成してもよいし、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pの一部には、薄肉部非形成部を設けてもよい。薄肉部非形成部は、薄肉部2Cが形成されていない部分である。図29〜図31に示すように、ティース部延長領域23、ティース部延長領域23に対応する箇所23Pには、薄肉部非形成部21Cを形成することができる。また、ティース部3、ティース部3に対応する箇所3Pにも、薄肉部非形成部21Cを形成することができる。
薄肉部2Cと薄肉部非形成部21Cとの境界には、垂直面を設けてもよいし、傾斜面を設けてもよい。例えば、薄肉部2Cと薄肉部非形成部21Cとの境界に傾斜面を設けることができる。
図32(a)〜(c)に示すように、薄肉部2Cにおける厚みD1は、板材40の板厚の70%以上であることが好ましい。換言すれば、薄肉部2Cにおける減厚幅D2は、板材40の板厚T1の30%以下であることが好ましい。この場合には、巻回成形における圧延量を低減させ、曲率を小さくすることができる。この効果が向上するという観点から、薄肉部2Cにおける厚みD1は、板材40の板厚T1の90%以上であることがより好ましい。厚みD1は薄肉部2Cにおける最小厚みであり、減厚幅D2は最大幅である。なお、板材40の板厚T1は、薄肉化工程前のもともとの板材40の厚みであり、例えば薄肉部非形成部21Cにおける厚みである。厚みD1と減厚幅D2との合計は、板材40の板厚T1となる。減厚幅D2は、例えば0.01mm以上であり、薄肉化工程前の板材40の板厚T1は、例えば0.35〜0.50mmである。
図32(c)に示すように、櫛状シート4でのヨーク部2の延び方向Lにおける薄肉部2Cの長さD3は、スロット幅以下であることが好ましい。この場合には、ティース部非延長領域24における、巻回成形でのヨーク部2の外周端25側とヨーク部2の内周端26側の潰し量割合を、ティース部延長領域23と同等にすることができる。また、ヨーク部2の幅方向Wにおける薄肉部2Cの長さD4は、外周端25側からヨーク部2の幅の1/2以上、ヨーク部2の幅以下であることが好ましい。この場合には、潰し量の大きいヨーク部2の外周端25側の潰し量割合を減らし、曲率を小さくできる。この効果が向上するという観点から、ヨーク部2の外周端25から中央線Cまでの範囲に薄肉部2Cを形成することが好ましい。長さD3、D4は、各方向での薄肉部2Cの最大長さである。
薄肉部2Cの断面形状は、特に限定されず、例えば、図33(a)〜(c)に示すような形状にすることができる。図33(a)〜(c)は、帯状のヨーク部2又は帯状のヨーク部2に対応する箇所2Pの延び方向Lに沿う方向での薄肉部2Cの断面を示す。
薄肉化工程後には、実施形態1と同様に、シート形成工程、成形工程を行うことができる。これにより、回転機コアを製造することができる。本形態の回転機コア1は、実施形態1と同様に、例えば巻出し機61、予備成形機62、プレス機64、バッファー装置65、および成形機5から構成された製造ライン6により製造される。
薄肉化工程は、例えばプレス機64にて行うことができる。プレス機64は、図34に示すごとく、下金型642と上金型644とを有する。上金型644は、成形部644fと押さえ部644dとを有する。成形部644fの板材40との接触面には、複数の薄肉部形成用凸部644gが形成されている。薄肉部形成用凸部644gは、薄肉部2Cの形状に嵌合する形状を有する。下金型642は、押さえ台642cから構成されている。上金型644および下金型642が互いに接近するように相対移動するときに、板材40が上金型644の押さえ部644dと下金型642の押さえ台642cと間に狭持されつつ、成形部644fの薄肉部形成用凸部644gにより薄肉部2Cが形成される。図34(a)及び(b)に示すように、多数の薄肉部形成用凸部644gが形成された成形部644fを用いることにより、1回のプレスで多数の薄肉部2Cを形成することができる。一方、図示を省略するが、1つの薄肉部形成用凸部が形成された成形部を用いて、連続的にプレスを行って凸部を1つずつ形成することも可能である。
また、実施形態1と同様に、プレス機64は、櫛状シート4を打ち抜くための下金型642と上金型644を備えており、これらの金型により、櫛状シート4が形成される。製造ラインのその他の構成は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様にして回転機コア1を製造することができる。
図30、図31、図32(a)〜(c)に示すように、本形態では、薄肉化工程において、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに薄肉部2Cを形成する。そのため、成形工程前の櫛状シート4は、ティース部非延長領域24に薄肉部2Cを有する。薄肉部2Cが形成されたティース部非延長領域24は、ティース部延長領域23に比べて、圧延により伸ばされる材料が少ないため、成形工程での圧延時に伸びにくくなる。その結果、成形工程での圧延時に、ティース部非延長領域24及びティース部延長領域23の伸びが略均一化される。そのため、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。その結果、例えば回転電機のハウジングに回転機コア1を組み付けられなくなることを防止できる。また、回転機コア1の内面及び外面に段差が発生することを防止できるため、磁気特性が低下したり、振動および異音が発生したりすることを防止できる。
(変形例5)
本例では、薄肉部2Cを予備成形機62のローラ621、622により形成する例について説明する。図35(a)、(b)に示すように、本例の予備成形機62は、第1ローラ621及び第2ローラ622を有している。第1ローラ621は、ローラ面621bに薄肉部形成用の凸部621dを有している。第2ローラ622は、変形例3と同様に円筒状であり、ローラ面は平坦である。板材40が第1ローラ621のローラ面621bに形成された凸部621dと第2ローラ622とに挟まれることにより、薄肉部2Cが形成される。
本例のように、予備成形機62で薄肉部2Cを形成する場合には、プレス機64で薄肉部2Cを形成する必要はない。プレス機64では、櫛状シート4の打ち抜きが行われる。その他は、実施形態4と同様にして回転機コア1を製造することができる。
(変形例6)
本例は、実施形態1における薄肉化工程とシート形成工程との順序を入れ替えた例である。図36に示されるように、まず、板材40から、ヨーク部2とティース部3とを有する櫛状シート4を打ち抜く。
次いで、図36、図37に示すように、櫛状シート4のヨーク部2に薄肉部2Cを形成する。変形例2において示したように、ヨーク部2には、ティース部延長領域23と、ティース部非延長領域24とが存在する。薄肉部2Cは、ヨーク部2のティース部非延長領域24に形成される。薄肉部2Cは、実施形態4、変形例5と同様にして形成することができる。なお、図37は、薄肉部2Cが形成される前の櫛状シート4を示す。
本例のように、薄肉化工程とシート形成工程との順序を入れ替えても、成形工程前の櫛状シート4に薄肉部2Cが形成されるため、実施形態4と同様の効果が得られる。
(実施形態5)
ヨーク部2における切欠き部29が形成された位置に溝部2Bを形成する形態について説明する。本形態では、実施形態3と同様に回転機コア1に切欠き部29を形成する。そして、図38に示すように、ヨーク部2における切欠き部29が形成された位置に溝部2Bを形成する。以下に本形態を詳説する。
本形態の回転機コア1は、シート形成工程、溝形成工程、及び成形工程を行い、次の手順で製造される。溝部2Bは、シート形成後の櫛状シート4に対して形成してもよいし、シート形成工程前の板材40に対して形成してもよい。つまり、成形工程前に溝部2Bが形成されていればよい。本形態では、櫛状シート4に対して溝部2Bを形成する場合について説明する。
図39に示すように、シート形成工程では、実施形態3と同様に、板材40からヨーク部2とティース部3と切欠き部29を有する櫛状シート4を打ち抜く。切欠き部29は、ヨーク部2のティース部非延長領域24に形成してもよいし、ティース部延長領域23に形成してもよい。切欠き部29は、例えばヨーク部2の外周端25に形成するが、内周端26に形成することもできる。図39では、切欠き部29は、ヨーク部2における第2端22に形成されているが、第1端21に形成することもできる。
図39、図40に示すように、溝形成工程では、櫛状シート4のヨーク部2における切欠き部29の形成位置に溝部2Bを形成する。複数の切欠き部29がある場合には、全ての切欠き部29の形成位置に溝部2Bを形成してもよいし、切欠き部29の形成位置のうちの一部に溝部2Bを形成してもよい。また、各切欠き部29の形成位置には、1つの溝部2Bを形成してもよいし、例えば実施形態3のように複数の溝部2Bを形成してもよい。ヨーク部2の延び方向Lにおける溝部2Bの長さB1は、適宜調整可能であるが、例えば、ヨーク部2の延び方向Lにおける切欠き部29の長さと同程度にすることができる。溝部2Bのその他寸法については、実施形態2、実施形態3と同様である。
溝形成工程では、実施形態2のように、プレス機64にて溝部2Bを形成することができる。構成の図示を省略するが、プレス機64の溝形成用凸部644eの間隔を変更することにより、切欠き部29の形成位置に溝部2Bを形成することができる。また、変形例3と同様に、予備成形機62のローラ321、622により溝部2Bを形成することもできる。構成の図示を省略するが、ローラの溝部形成用の凸部621cの間隔を変更することにより、切欠き部29の形成位置に溝部2Bを形成することができる。
溝形成工程後、実施形態1と同様に成形工程を行って櫛状シート4を巻回させることにより、回転機コア1を製造することができる。
本形態の溝形成工程では、櫛状シート4における切欠き部29が形成された位置に溝部2Bを形成する。そのため、成形工程前の櫛状シート4は、切欠き部29が形成された位置に溝部2Bを有する。溝部2Bは、ヨーク部2に形成されている。溝部2Bが形成されたヨーク部2は、溝部2Bが形成されてヨーク部2に比べて、成形工程での圧延時に伸びにくくなる。その結果、成形工程の圧延時に、切欠き部29が形成されたヨーク部2の伸びが抑制され、切欠き部29が形成された位置でのヨーク部2と切欠き部29が形成されていない位置でのヨーク部2の伸びが略均一化される。そのため、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。
(変形例7)
本例は、実施形態5におけるシート形成工程と溝形成工程との順序を入れ替えた例である。つまり、溝形成工程後にシート形成工程を行う。
まず、溝形成工程では、図41に示すように、板材40において切欠き部29が形成される位置に対応する箇所29Pでの、ヨーク部2に対応する箇所2Pに、溝部2Bを形成する。具体的には、板材40におけるヨーク部2に対応する箇所2Pであって、ヨーク部2の切欠き部29の形成予定位置29Pに溝部2Bを形成する。溝部2Bは、ティース部延長領域23に対応する箇所23Pに形成しても、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに形成してもよく、ティース部延長領域23に対応する箇所23P及びティース部非延長領域24に対応する箇所24Pをまたぐように形成してもよい。溝形成工程では、実施形態2、変形例2と同様にプレス機64、予備成形機62により溝部2Bを形成することができる。
次いで、図41に示すように、ティース部3と、ヨーク部2と、切欠き部29を有する櫛状シート4を打ち抜く。その後、成形工程を行うことにより、実施形態5と同様の回転機コア1を製造することができる。
(実施形態6)
ヨーク部2における切欠き部29が形成された位置に薄肉部2Cを形成する形態について説明する。本形態では、実施形態3と同様に回転機コア1に切欠き部29を形成する。そして、図42に示すように、ヨーク部2における切欠き部29が形成された位置に薄肉部2Cを有する回転機コア1を製造する。以下に本形態を詳説する。
本形態の回転機コア1は、シート形成工程と、薄肉化工程と、成形工程を行い、次の手順で製造される。薄肉部2Cは、シート形成後の櫛状シート4に対して形成してもよいし、シート形成工程前の板材40に対して形成してもよい。つまり、成形工程前に薄肉部2Cが形成されていればよい。本形態では、櫛状シート4に対して薄肉部2Cを形成する場合について説明する。
図43に示すように、シート形成工程では、実施形態3と同様に、板材40からヨーク部2とティース部3と切欠き部29を有する櫛状シート4を打ち抜く。切欠き部29については、実施形態5と同様である。
図43、図44(a)〜(c)に示すように、薄肉化工程では、櫛状シート4のヨーク部2における切欠き部29の形成位置に薄肉部2Cを形成する。複数の切欠き部29がある場合には、全ての切欠き部29の形成位置に薄肉部2Cを形成してもよいし、切欠き部29の形成位置のうちの一部に薄肉部2Cを形成してもよい。ヨーク部2の延び方向Lにおける薄肉部2Cの長さD3は、適宜調整可能であるが、例えば、ヨーク部2の延び方向Lにおける切欠き部29の長さC1と同程度にすることができる。薄肉部2Cは、ティース部非延長領域24に形成しても、ティース部延長領域23に形成しても、これらの領域23、24をまたがって形成してもよい。薄肉部2Cのその他寸法については、実施形態4と同様である。
薄肉化工程では、実施形態4のように、プレス機64にて薄肉部2Cを形成することができる。構成の図示を省略するが、プレス機64の薄肉部形成用凸部644gの間隔を変更することにより、切欠き部29の形成位置に薄肉部2Cを形成することができる。また、変形例5に示すように、予備成形機62のローラ621、622により薄肉部2Cを形成することもできる。構成の図示を省略するが、ローラ621の薄肉部形成用の凸部621dの間隔を変更することにより、切欠き部29の形成位置に薄肉部2Cを形成することができる。
薄肉化工程後、実施形態1のように成形工程を行って櫛状シート4を巻回させることにより、回転機コア1を製造することができる。
本形態の薄肉化工程では、櫛状シート4における切欠き部29が形成された位置に薄肉部2Cを形成する。そのため、成形工程前の櫛状シート4は、切欠き部29が形成された位置に薄肉部2Cを有する。薄肉部2Cは、ヨーク部2に形成されている。薄肉部2Cが形成されたヨーク部2は、薄肉部2Cが形成されていないヨーク部2に比べて、圧延により伸ばされる材料が少ないため、成形工程での圧延により伸びにくくなる。その結果、成形工程の圧延時に、切欠き部29が形成されたヨーク部2の伸びが抑制され、切欠き部29が形成されたヨーク部2と切欠き部29が形成されていないヨーク部2の伸びが略均一化される。そのため、成形工程での螺旋状の巻回時に起こりうる径寸法のばらつきを小さくすることができる。
(変形例8)
本例は、実施形態6におけるシート形成工程と薄肉化工程との順序を入れ替えた例である。つまり、薄肉化工程後にシート形成工程を行う。
まず、薄肉化工程では、図45に示すように、板材40において切欠き部29が形成される位置に対応する箇所29Pでの、ヨーク部2に対応する箇所2Pに、薄肉部2Cを形成する。具体的には、板材40におけるヨーク部2に対応する箇所2Pであって、ヨーク部2の切欠き部29の形成予定位置29Pに薄肉部2Cを形成する。薄肉部2Cは、ティース部延長領域23に対応すする箇所23Pに形成しても、ティース部非延長領域24に対応する箇所24Pに形成してもよく、ティース部延長領域23に対応する箇所23P及びティース部非延長領域24に対応する箇所24Pをまたぐように形成してもよい。薄肉化工程では、実施形態4、変形例5と同様にプレス機64、予備成形機62により薄肉部2Cを形成することができる。
次いで、図45に示すように、ティース部3とヨーク部2と切欠き部29とを有する櫛状シート4を打ち抜く。その後、成形工程を行うことにより、実施形態6と同様の回転機コア1を製造することができる。
本発明は上記各実施形態、変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、実施形態、変形例では、ティース部3を内側にして巻回された形態、例について説明したが、ティース部3を外側にして巻回させることができる。回転機コア1は、ステータコア、ロータコアなどに用いることができる。
1 回転機コア
2 ヨーク部
2A 張出部
2B 溝部
2C 薄肉部
3 ティース部
4 櫛状シート

Claims (6)

  1. 帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)とを有すると共に、上記ヨーク部内に、該ヨーク部から延びる上記ティース部が形成されたティース部延長領域(23)と、上記ティース部が形成されていないティース部非延長領域(24)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
    上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
    上記櫛状シートにおける上記ヨーク部の上記ティース部延長領域において、上記ヨーク部を上記幅方向に2分する中央線(C)と上記成形工程での巻回により内周側(I)となる上記ヨーク部の上記幅方向の端部(26)との間に、周囲よりも板材が板厚方向に張り出した張出部(2A)を形成するか、あるいは、上記板材における上記ヨーク部の上記ティース部延長領域に対応する箇所(23P)において、上記ヨーク部に対応する箇所(2P)を上記幅方向に2分する中央線(CP)と上記成形工程での巻回により内周側(I)となる上記ヨーク部の上記幅方向の端部に対応する箇所(26P)との間に、周囲よりも板材が板厚方向に張り出した張出部(2A)を形成する張出成形工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法。
  2. 帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)とを有すると共に、上記ヨーク部内に、該ヨーク部から延びる上記ティース部が形成されたティース部延長領域(23)と、上記ティース部が形成されていないティース部非延長領域(24)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
    上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
    上記櫛状シートにおける上記ヨーク部の上記ティース部非延長領域に、上記ヨーク部の延び方向に沿って延びる少なくとも1つの溝部(2B)を形成するか、あるいは、上記板材における上記ヨーク部の上記ティース部非延長領域に対応する箇所(24P)に、上記ヨーク部に対応する箇所(2P)の延び方向に沿って延びる少なくとも1つの溝部(2B)を形成する溝形成工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法。
  3. 上記シート形成工程では、上記ヨーク部の上記ティース部非延長領域における、上記成形工程での巻回により外周側(O)となる上記ヨーク部の上記幅方向の端部(25)に、切欠き部(29)を有する上記櫛状シートを打ち抜き、
    上記溝形成工程では、上記櫛状シートにおける上記切欠き部が形成された上記ティース部非延長領域に、上記切欠き部が形成されていない上記ティース部非延長領域よりも多くの上記溝部を形成するか、あるいは、上記板材における上記切欠き部が形成される上記ティース部非延長領域に対応する箇所(241P)に、上記切欠き部が形成されない上記ティース部非延長領域に対応する箇所(242P)よりも多くの上記溝部を形成する、請求項2に記載の回転機コアの製造方法。
  4. 帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)とを有すると共に、上記ヨーク部内に、該ヨーク部から延びる上記ティース部が形成されたティース部延長領域(23)と、上記ティース部が形成されていないティース部非延長領域(24)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
    上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
    上記櫛状シートにおける上記ヨーク部の上記ティース部非延長領域に、上記ティース部延長領域よりも厚みの小さい薄肉部(2C)を形成するか、あるいは、上記板材における上記ヨーク部の上記ティース部非延長領域に対応する箇所(24P)に、上記ティース部延長領域に対応する箇所よりも厚みの小さい薄肉部(2C)を形成する薄肉化工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法。
  5. 帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)と、下記成形工程での巻回により外周側(O)となる上記ヨーク部の上記幅方向の端部(25)に形成された切欠き部(29)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
    上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
    上記櫛状シートの上記切欠き部が形成された位置における上記ヨーク部に、該ヨーク部の延び方向(L)に沿って延びる少なくとも1つの溝部(2B)を形成するか、あるいは、上記板材において上記切欠き部が形成される位置に対応する箇所(29P)における上記ヨーク部に対応する箇所(2P)に、該ヨーク部に対応する箇所の延び方向(L)に沿って延びる少なくとも1つの溝部(2B)を形成する溝形成工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法。
  6. 帯状に延びるヨーク部(2)と、該ヨーク部の幅方向(W)の第1端(21)から延びる複数のティース部(3)と、下記成形工程での巻回により外周側(O)となる上記ヨーク部の上記幅方向の端部(25)に形成された切欠き部(29)とを有する櫛状シート(4)を、板材(40)から打ち抜くシート形成工程と、
    上記櫛状シートの上記ヨーク部を圧延することにより、上記ヨーク部を上記幅方向に湾曲させて螺旋状に巻回しつつ積層する成形工程と、を有し、
    上記櫛状シートの上記切欠き部が形成された位置における上記ヨーク部に、周囲よりも厚みの小さい薄肉部(2C)を形成するか、あるいは、上記板材において上記切欠き部が形成される位置に対応する箇所(29P)における上記ヨーク部に対応する箇所(2P)に、周囲よりも厚みの小さい薄肉部(2C)を形成する薄肉化工程を上記成形工程より前に行う、回転機コア(1)の製造方法。
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