JP2021068951A - アナログスイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング可能な信号電圧が比較的に高く、従来のアナログスイッチより回路規模及び消費電力が小さいアナログスイッチを提供する。【解決手段】アナログスイッチ1Aは、第1のクロック及び第2のクロックを生成するクロック生成回路20と、ソースとバックゲートとが接続されているNMOSトランジスタ(以下Tr)Mns1及びソースとバックゲートとが接続されているPMOSTrMps1の一方のドレインと他方のソースと接続され、一方のソースは信号入力端子Ti1と接続され、他方のドレインは信号出力端子To1と接続されているトランスファー回路40Aと、電圧Vii、第1のクロックに基づき生成した信号をPMOSTrMps1のゲートへ出力する降圧回路31と、電圧Vii、第2のクロックに基づき生成した信号をNMOSTrMns1のゲートへ出力する昇圧回路32と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、アナログスイッチに関する。
電気信号を伝達するアナログスイッチの一例として、半導体素子のMOSトランジスタを用いたアナログスイッチがある。MOSトランジスタを用いたアナログスイッチは、用途に応じて、信号電圧が数V〜1000V程度の範囲の信号をスイッチング可能に構成されている。スイッチングする信号の電圧が、例えば100V等のように、比較的に高い場合、アナログスイッチは、耐圧が信号電圧と同程度以上のMOSトランジスタを用いて構成される。このような耐圧が比較的に高いMOSトランジスタを用いて構成されるアナログスイッチは、例えば、特開2012−209763号公報に記載されている(特許文献1参照)。
図14(a)は、特開2012−209763号公報に記載されているアナログスイッチの一つと実質的に等価に構成されるアナログスイッチ100の構成を示す回路図である。図14(b)は、従来のアナログスイッチの第1構成例としてのアナログスイッチ100における制御信号の状態及びMOSトランスファー回路130のオン/オフ状態を示すタイミングチャートである。
アナログスイッチ100は、駆動回路120と、保持回路110と、MOSトランスファー回路130と、を備えている。
駆動回路120は、PMOSトランジスタM5、M6と、ダイオードD1、D2と、を有している。PMOSトランジスタM5は、ソース及びバックゲートが電源電圧VDDを供給する電源ライン151と接続されている。PMOSトランジスタM5のドレインは、ダイオードD1のアノードと接続されている。PMOSトランジスタM6は、ソース及びバックゲートが電源ライン151と接続されている。PMOSトランジスタM6のドレインは、ダイオードD2のアノードと接続されている。PMOSトランジスタM5のゲートには、制御信号としてクロックΦONが入力される。PMOSトランジスタM6のゲートには、制御信号としてクロックΦOFFが入力される。
保持回路110は、NMOSトランジスタM3、M4と、ツェナーダイオードD3、D4と、キャパシタC1、C2と、を有している。NMOSトランジスタM3、M4は、それぞれ、バックゲートとソースとが接続(短絡)されている。バックゲートと短絡されている各ソースは、互いに接続されており、さらに、キャパシタC1、C2の一端、ツェナーダイオードD3、D4のアノードにも接続されている。
NMOSトランジスタM3のドレインは、キャパシタC1の他端、ダイオードD1のカソード、ツェナーダイオードD4のカソード及びNMOSトランジスタM4のゲートと接続されている。NMOSトランジスタM4のドレインは、キャパシタC2の他端、ダイオードD2のカソード、ツェナーダイオードD3のカソード及びNMOSトランジスタM3のゲートと接続されている。
MOSトランスファー回路130は、バックゲートとソースとが接続(短絡)された2個のNMOSトランジスタM1とM2と、端子Vio1と、端子Vio2と、を有している。NMOSトランジスタM1のソースとNMOSトランジスタM2のソースとは、直列接続されている。また、互いに接続されているNMOSトランジスタM1、M2のソースは、ツェナーダイオードD3、D4のアノード、NMOSトランジスタM3、M4のソース及びキャパシタC1、C2の他端と接続されている。
NMOSトランジスタM1のドレインは、端子Vio1と接続されている。NMOSトランジスタM1のゲートは、NMOSトランジスタM2のゲート、NMOSトランジスタM3のドレイン、キャパシタC1の一端、ツェナーダイオードD4のカソード、NMOSトランジスタM4のゲート及びダイオードD1のカソードと接続されている。NMOSトランジスタM2のドレインは、端子Vio2と接続されている。
クロックΦON、ΦOFFは、ハイレベルから所定時間ローレベルに遷移し、その後ハイレベルへ遷移する周期信号である。クロックΦON、ΦOFFは、初期状態において、共にハイレベルである。また、クロックΦON、ΦOFFは、互いにローレベルに遷移するタイミングがずれており、同時にローレベルにならないように調整されている。
アナログスイッチ100の動作について説明する。クロックΦONが初期状態からローレベルに遷移すると、PMOSトランジスタM5がオンし、ダイオードD1を通して保持回路110、より詳細にはNMOSトランジスタM4のゲートに電源電圧VDDが印加される。ダイオードD1を通してNMOSトランジスタM4のゲートに電源電圧VDDが印加されると、NMOSトランジスタM4がオンする。NMOSトランジスタM4がオンすると、NMOSトランジスタM1、M2のゲート電圧は上昇する。NMOSトランジスタM1、M2のゲート電圧がNMOSトランジスタM1、M2の閾値電圧よりも高くなると、オンする。NMOSトランジスタM1、M2がオンすると、MOSトランスファー回路130は、オン状態に遷移する。
続いて、クロックΦONがローレベルからハイレベルに遷移すると、PMOSトランジスタM5がオフする。PMOSトランジスタM5がオフすると、保持回路110は、駆動回路120と電気的に切り離される。保持回路110が駆動回路120と電気的に切り離された後も、保持回路110の出力電圧は、キャパシタC1、C2によって保持される。従って、MOSトランスファー回路130は、オン状態を維持する。
その後、クロックΦOFFがハイレベルからローレベルに遷移すると、PMOSトランジスタM6がオンし、ダイオードD2を通して保持回路110、より詳細にはNMOSトランジスタM3のゲートに電源電圧VDDが印加される。NMOSトランジスタM3がオンすると、NMOSトランジスタM1、M2のゲート電圧は低下する。NMOSトランジスタM1、M2のゲート電圧がNMOSトランジスタM1、M2の閾値電圧よりも低下すると、NMOSトランジスタM1、M2はオフする。NMOSトランジスタM1、M2がオフすると、MOSトランスファー回路130は、オフ状態に遷移する。MOSトランスファー回路130がオフ状態に遷移すると、端子Vio1と端子Vio2との間は、電気的に切り離される。
その後、クロックΦOFFがローレベルからハイレベルに遷移すると、PMOSトランジスタM6がオフする。PMOSトランジスタM6がオフすると、保持回路110は、駆動回路120と電気的に切り離される。保持回路110が駆動回路120と電気的に切り離された後も、保持回路110の出力電圧は、キャパシタC1、C2によって保持される。従って、MOSトランスファー回路130は、オフ状態を維持する。
上述したアナログスイッチ100では、端子Vio1と端子Vio2との間を、電気的に入り切りするためには、PMOSトランジスタM5又はPMOSトランジスタM6がオンしている状態で、保持回路110の出力電圧が電源電圧VDDより十分に低くなっている必要がある。そこで、MOSトランスファー回路130におけるスイッチング動作の確実性をより向上させる観点から、アナログスイッチ100に対して、トランジスタM7をさらに備えるアナログスイッチ150(図15参照)が提案されている。
トランジスタM7は、ドレインがトランジスタM2のドレイン及び端子Vio2と接続され、ソースとバックゲートとが接地ライン152に接続(接地)されている。トランジスタM7のゲートには、制御信号としてクロックΦ0が入力されている。アナログスイッチ150において、クロックΦONまたはΦOFFがローレベルになって、トランジスタM5またはトランジスタM6がオンとなるとほぼ同時に、トランジスタM7のゲート信号Φ0をハイレベルとしてトランジスタM7をオンさせる。このスイッチング動作によって、保持回路110の出力電圧を接地ライン152に供給される接地電圧VSS(<<VDD)レベルに下げることができるので、PMOSトランジスタM5又はPMOSトランジスタM6がオンしている状態において、保持回路110の出力電圧は電源電圧VDDより十分に低くなる。
特開2012−209763号公報
しかしながら、耐圧が高いMOSトランジスタは、耐圧が相対的に低いMOSトランジスタに比べて、大型で消費電力が大きい。従って、信号電圧が高い信号をスイッチング可能なアナログスイッチは、相対的に回路規模が大きく、消費電力が大きいという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するため、信号電圧が比較的に高い信号をスイッチング可能であって、従来のアナログスイッチよりも回路規模及び消費電力が小さいアナログスイッチを提供することを目的とする。
本発明に係るアナログスイッチは、上述した課題を解決するため、第1の信号入力端子を有する信号入力部と第1の信号出力端子を有する信号出力部との間を電気的に接続する又は切り離すアナログスイッチであって、入力される基準クロックに基づいて、第1のクロックと、前記第1のクロックと逆極性である第2のクロックとを含む複数のクロックを生成するクロック生成回路と、ソースとバックゲートとが接続されているN型の電界効果トランジスタである第1のN型トランスファートランジスタと、ソースとバックゲートとが接続されているP型の電界効果トランジスタである第1のP型トランスファートランジスタと、を有し、前記第1のN型トランスファートランジスタ及び前記第1のP型トランスファートランジスタのうち、一方のトランスファートランジスタのドレインは他方のトランスファートランジスタのソースと接続され、一方のトランスファートランジスタのソースは前記第1の信号入力端子と接続され、他方のトランスファートランジスタのドレインは前記第1の信号出力端子と接続されているトランスファー回路と、前記第1のP型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第1の制御信号を、前記第1の信号入力端子の電圧及び前記第1のクロックに基づいて生成可能に構成される第1の制御信号生成回路と、前記第1のN型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第2の制御信号を、前記第1の信号入力端子の電圧及び前記第2のクロックに基づいて生成可能に構成される第2の制御信号生成回路と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るアナログスイッチは、上述した課題を解決するため、第1の入力電圧が印加される第1の信号入力端子と、前記第1の入力電圧と同じ又はそれよりも電圧が低い第2の入力電圧が印加される第2の信号入力端子とを有する信号入力部と、第1の出力電圧が出力される第1の信号出力端子と、第2の出力電圧が出力される第2の信号出力端子とを有する信号出力部との間を電気的に接続する又は切り離すアナログスイッチであって、入力される基準クロックに基づいて、第1のクロックと、前記第1のクロックと逆極性である第2のクロックと、前記第1のクロックがローレベルにある期間でハイレベルにある第3のクロックと、前記第2のクロックがハイレベルにある期間でローレベルであって、前記第3のクロックと逆極性である第4のクロックを含む複数のクロックを生成するクロック生成回路と、ソースとバックゲートとが接続されている2個のN型の電界効果トランジスタである、第1のN型トランスファートランジスタ及び第2のN型トランスファートランジスタと、ソースとバックゲートとが接続されている2個のP型の電界効果トランジスタである、第1のP型トランスファートランジスタ及び第2のP型トランスファートランジスタと、を有するトランスファー回路と、前記第1の入力電圧及び前記第1のクロックに基づいて、前記第1のP型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第1の制御信号と、前記第2の入力電圧及び前記第2のクロックに基づいて、前記第1のN型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第2の制御信号と、前記第1の入力電圧及び前記第3のクロックに基づいて、前記第2のP型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第3の制御信号と、前記第2の入力電圧及び前記第4のクロックに基づいて前記第2のN型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第4の制御信号とを生成可能に構成され、前記第1の制御信号を出力可能な第1の出力部と、前記第2の制御信号を出力可能な第2の出力部と、前記第3の制御信号を出力可能な第3の出力部と、前記第4の制御信号を出力可能な第4の出力部と、を有する制御信号生成回路と、を備え、前記第1のP型トランスファートランジスタは、前記第1の信号入力端子と接続されるソース及びバックゲートと、前記第1の信号出力端子と接続されるドレインと、前記第1の出力部と接続されるゲートと、を含み、前記第2のP型トランスファートランジスタは、前記第1の信号入力端子と前記第1のP型トランスファートランジスタのソース及びバックゲートとの接続点に接続されるソース及びバックゲートと、前記第2の信号出力端子と接続されるドレインと、前記第3の出力部と接続されるゲートと、を含み、前記第1のN型トランスファートランジスタは、前記第2の信号入力端子と接続されるソース及びバックゲートと、前記第2の信号出力端子と前記第2のP型トランスファートランジスタのドレインとの接続点と接続されるドレインと、前記第2の出力部と接続されるゲートと、を含み、前記第2のN型トランスファートランジスタは、前記第2の信号入力端子と前記第1のN型トランスファートランジスタのソース及びバックゲートとの接続点に接続されるソース及びバックゲートと、前記第1の信号出力端子と前記第1のP型トランスファートランジスタのドレインとの接続点と接続されるドレインと、前記第4の出力部と接続されるゲートと、を含む、ことを特徴とする。
本発明によれば、信号電圧が比較的に高い信号をスイッチング可能な従来のアナログスイッチに対して回路が小型で消費電力が小さいアナログスイッチを構成することができる。
(a)本実施形態に係るアナログスイッチの第1の構成例を示す回路図、(b)本実施形態に係るアナログスイッチの第1の構成例におけるクロックのタイミングチャート、である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第2の構成例を示す回路図である。 (a)本実施形態に係るアナログスイッチの第3の構成例を示す回路図、(b)本実施形態に係るアナログスイッチの第3の構成例におけるクロックのタイミングチャート、である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第4の構成例を示す回路図である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第5の構成例を示す回路図である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第6の構成例を示す回路図である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第7の構成例を示す回路図である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第8の構成例を示す回路図である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第9の構成例を示す回路図である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第10の構成例を示す回路図である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第11の構成例を示す回路図である。 本実施形態に係るアナログスイッチの第12の構成例を示す回路図である。 (a)本実施形態に係るアナログスイッチの適用例を示す、(b)上記適用例におけるクロックのタイミングチャート、である。 (a)は従来のアナログスイッチの第1の構成例を示す回路図、(b)は従来のアナログスイッチにおける制御信号の状態及びMOSトランスファー回路のオン/オフ状態を示すタイミングチャート、である。 従来のアナログスイッチの第2の構成例を示す回路図である。
以下、本発明の実施形態に係るアナログスイッチを、図面を参照して説明する。
先ず、本実施形態に係るアナログスイッチのうち、スイッチングされる信号が入力される信号入力部としての信号入力端子が1個、信号が出力される信号出力部としての信号出力端子が1個であるアナログスイッチについて説明する。
図1(a)は本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1Aの構成を示す回路図、図1(b)は、アナログスイッチ1AにおけるクロックΦCKO、Φpck、ΦpckL、Φnck、ΦnckHのタイミングチャート、である。
アナログスイッチ1Aは、クロック生成回路20と、クロックブートストラップ回路30と、トランスファー回路40Aと、を備えている。
クロック生成回路20は、クロック入力端子21と、4個のクロック出力端子22、23、24、25と、を有している。クロックブートストラップ回路30は、第1の制御信号生成回路としての降圧回路31と、第2の制御信号生成回路としての昇圧回路32と、を有しており、FETのオン状態とオフ状態とを制御する制御信号を生成可能に構成されている。トランスファー回路40Aは、少なくとも1個のN型のFETであるNMOSトランジスタMns1と、少なくとも1個のP型のFETであるPMOSトランジスタMps1と、を有している。
クロック生成回路20は、クロックブートストラップ回路30と接続されている。クロックブートストラップ回路30は、トランスファー回路40Aと接続されている。
より詳細に説明すれば、降圧回路31は、クロック出力端子22、23と接続されている。また、降圧回路31は、第1のP型トランスファートランジスタとしてのPMOSトランジスタMps1のゲートと接続されている。昇圧回路32は、クロック出力端子24、25と接続されている。また、昇圧回路32は、第1のN型トランスファートランジスタとしてのNMOSトランジスタMns1のゲートと接続されている。
降圧回路31は、2個のキャパシタCcp、CcpLと、2個のP型の電界効果トランジスタ(FET)であるPMOSトランジスタMp1、Mp2と、2個のツェナーダイオード35、36と、を有している。
第1のキャパシタとしてのキャパシタCcpは、一端が第1のクロック出力端子としてのクロック出力端子22と接続されている。第2のキャパシタとしてのキャパシタCcpLは、一端が第2のクロック出力端子としてのクロック出力端子23と接続されている。キャパシタCcpの他端は、PMOSトランジスタMp2のドレイン(図1(a)において「D」)及び第1のP型FETとしてのPMOSトランジスタMp1のゲート(図1(a)において「G」)と接続されている。この接続点をノードN1と呼称する。
第2のP型FETとしてのPMOSトランジスタMp2のソース(図1(a)において「S」)は、PMOSトランジスタMp1のソースと直列に接続されている。PMOSトランジスタMp1、Mp2は、それぞれ、自己のソース及びバックゲート(図1(a)において「B」)が接続されている。すなわち、PMOSトランジスタMp2のソース及びバックゲートとPMOSトランジスタMp1のソース及びバックゲートとが接続されている。この接続点をノードN3と呼称する。PMOSトランジスタMp1のドレインは、キャパシタCcpLの他端及びPMOSトランジスタMp2のゲートと接続されている。この接続点をノードN2と呼称する。
第4のノードとしてのノードN1と第1のノードとしてのノードN3との間には、ツェナーダイオード35がさらに接続されている。第1のツェナーダイオードとしてのツェナーダイオード35は、ノードN1と接続されるアノードと、ノードN3と接続されるカソードを含んでいる。
また、第3のノードとしてのノードN2とノードN3との間には、ツェナーダイオード36がさらに接続されている。第2のツェナーダイオードとしてのツェナーダイオード36は、ノードN2と接続されるアノードと、ノードN3と接続されるカソードを含んでいる。
このように構成される降圧回路31は、入力される電圧を降圧して出力する降圧回路として動作する。降圧回路31は、PMOSトランジスタの動作状態を制御する制御信号を、ノードN1、N2から、それぞれ出力可能に構成されている。キャパシタCcp、CcpLは、降圧回路31に入力される電圧を考慮して、その耐圧が選定されている。
昇圧回路32は、2個のキャパシタCcn、CcnHと、2個のN型の電界効果トランジスタであるNMOSトランジスタMn1、Mn2と、2個のツェナーダイオード38と、を有している。
第3のキャパシタとしてのキャパシタCcnは、一端が第3のクロック出力端子としてのクロック出力端子24と接続されている。第4のキャパシタとしてのキャパシタCcnHは、一端が第4のクロック出力端子としてのクロック出力端子25と接続されている。キャパシタCcnの他端は、第2のN型FETとしてのNMOSトランジスタMn2のドレイン及び第1のN型FETとしてのNMOSトランジスタMn1のゲートと接続されている。この接続点をノードN4と呼称する。
NMOSトランジスタMn2のソースは、NMOSトランジスタMn1のソースと直列に接続されている。NMOSトランジスタMn1、Mn2は、それぞれ、自己のソース及びバックゲートが接続されている。すなわち、NMOSトランジスタMn2のソース及びバックゲートとNMOSトランジスタMn1のソース及びバックゲートとが接続されている。この接続点をノードN6と呼称する。NMOSトランジスタMn1のドレインは、キャパシタCcnHの他端及びNMOSトランジスタMn2のゲートと接続されている。この接続点をノードN5と呼称する。
第6のノードとしてのノードN4と第2のノードとしてのノードN6との間にはツェナーダイオード37がさらに接続されている。第3のツェナーダイオードとしてのツェナーダイオード37は、ノードN6と接続されるアノードと、ノードN4と接続されるカソードを含んでいる。また、第5のノードとしてのノードN5とノードN6との間には、ツェナーダイオード38がさらに接続されている。第4のツェナーダイオードとしてのツェナーダイオード38は、ノードN6と接続されるアノードとノードN5と接続されるカソードを含んでいる。
このように構成される昇圧回路32は、入力される電圧を昇圧して出力する昇圧回路として動作する。昇圧回路32は、NMOSトランジスタの動作状態を制御する制御信号を、ノードN4、N5から、それぞれ出力可能に構成されている。キャパシタCcn、CcnHは、昇圧回路32に入力される電圧を考慮して、その耐圧が選定されている。
また、降圧回路31と昇圧回路32とは、ノードN3及びノードN6で接続されている。さらに、ノードN3及びノードN6は、信号入力端子Ti1とNMOSトランジスタMns1のソースとの接続点に接続されている。従って、ノードN3、ノードN6、信号入力端子Ti1及びNMOSトランジスタMns1のソースが、同一のノードを形成している。
トランスファー回路40Aは、1個のNMOSトランジスタMns1と、1個のPMOSトランジスタMps1と、を含むトランスファー要素41を有している。トランスファー要素41において、NMOSトランジスタMns1とPMOSトランジスタMps1とが、直列に接続されている。また、NMOSトランジスタMns1及びPMOSトランジスタMps1は、それぞれ、自己のソース及びバックゲートが接続されている。
NMOSトランジスタMns1のソースは、信号入力端子Ti1及びNMOSトランジスタMn1のバックゲートと接続されている。NMOSトランジスタMns1のドレインは、PMOSトランジスタMps1のソースと接続されている。PMOSトランジスタMps1のドレインは、信号出力端子To1と接続されている。NMOSトランジスタMns1のゲートは、ツェナーダイオード38のカソード、NMOSトランジスタMn1のドレイン、NMOSトランジスタMn2のゲート、及びキャパシタCcnHの他端に接続されている。PMOSトランジスタMps1のゲートは、ツェナーダイオード36のアノード、PMOSトランジスタMp1のドレイン、PMOSトランジスタMp2のゲート、及びキャパシタCcpLの他端に接続されている。
続いて、アナログスイッチ1Aの動作について説明する。
アナログスイッチ1Aでは、トランスファー回路40Aに入力される制御信号に基づいて、トランスファートランジスタとしてのPMOSトランジスタMps1及びNMOSトランジスタMns1のオン/オフ状態が制御される。アナログスイッチ1Aは、PMOSトランジスタMps1及びNMOSトランジスタMns1のオン/オフ状態が制御されることによって、信号入力部Tiと信号出力部Toとの間を電気的に接続する入状態と、信号入力部Tiと信号出力部Toとの間を電気的に切り離した切状態と、を切替可能に構成されている。
クロック生成回路20では、基準クロックとなるクロックΦCKOがクロック入力端子21から入力される。クロック生成回路20は、クロック入力端子21から入力されるクロックΦCKOに基づいて、クロックΦpck、ΦpckL、Φnck、ΦnckHを含む複数の異なるクロックを生成する。
クロックΦpck、ΦpckL、Φnck、ΦnckHは、図1(b)に例示されるようなタイミングで、信号レベルがハイレベル(以下、「Hレベル」とする)とローレベル(以下、「Lレベル」とする)とを遷移する。
より具体的には、第1のクロックとしてのクロックΦpckと、第2のクロックとしてのクロックΦpckLとは、同じ期間でLレベルにならないタイミングに生成される。すなわち、クロックΦpckLは、クロックΦpckがLレベルにある期間では、Hレベルにある。一方、第3のクロックとしてのクロックΦnckと、第4のクロックとしてのクロックΦnckHは、同時にHレベルにならないタイミングに生成される。すなわち、クロックΦnckHは、クロックΦnckがHレベルにある期間では、Lレベルにある。
また、クロックΦpck、Φnckは、互いに逆極性となるタイミングに生成される。さらに、クロックΦpckL、ΦnckHは、互いに逆極性となるタイミングに生成される。クロックΦCKO、Φpck、ΦpckL、Φnck、ΦnckHは、それぞれ、HレベルとLレベルの電圧差が、例えば5V等、10V未満(1桁ボルト)の電圧である。NMOSトランジスタMns1及びPMOSトランジスタMps1との関係で言えば、NMOSトランジスタMns1及びPMOSトランジスタMps1のオン状態とオフ状態とを切り替えるのに必要な閾値電圧以上、かつNMOSトランジスタMns1及びPMOSトランジスタMps1の耐圧以下に設定している。
クロック生成回路20によって生成されたクロックΦpck、ΦpckL、Φnck、ΦnckHは、それぞれ、クロック出力端子22、23、24、25から出力され、それぞれ、PMOSトランジスタMp1、PMOSトランジスタMp2、NMOSトランジスタMn1、NMOSトランジスタMn2の各ゲートに印加される。
降圧回路31では、信号入力部Tiの電圧Viiが、PMOSトランジスタMp1、Mp2のソース及びバックゲートに、それぞれ印加される。PMOSトランジスタMp1、Mp2は、入力されるクロックΦpck、ΦpckLによって、排他的に動作する。すなわち、PMOSトランジスタMp1がオン状態ではPMOSトランジスタMp2はオフ状態であり、PMOSトランジスタMp2がオン状態ではPMOSトランジスタMp1はオフ状態となる。なお、PMOSトランジスタMp1、Mp2は、同じ期間にオフ状態となることは許容されている。
上記動作によって、ノードN1、N2の電圧は、電圧Viiを基準電圧とし、この基準電圧よりも電圧を降圧させた電圧(以下、「降調整電圧」とする)との間で制御される。すなわち、降圧回路31は、電圧Vii及びクロックΦpck、ΦpckLの電圧に基づいて、基準電圧となる電圧Viiを第1のレベルとしてのHレベルとし、降調整電圧を第2のレベルとしてのLレベルとする信号を生成する。図1に例示の降圧回路31では、生成された信号が、2つの異なる電圧レベルを含む第1の制御信号として、ノードN2から出力され、PMOSトランジスタMps1のゲートに入力される。
昇圧回路32では、電圧Viiが、NMOSトランジスタMn1、Mn2のソース及びバックゲートに、それぞれ印加される。NMOSトランジスタMn1、Mn2は、入力されるクロックΦnck、ΦnckHによって、排他的に動作する。すなわち、NMOSトランジスタMn1がオン状態ではNMOSトランジスタMn2はオフ状態であり、NMOSトランジスタMn2がオン状態ではNMOSトランジスタMn1はオフ状態となる。なお、NMOSトランジスタMn1、Mn2は、同じ期間にオフとなることは許容されている。
上記動作によって、ノードN4、N5の電圧は、電圧Viiを基準電圧とし、この基準電圧よりも電圧を昇圧させた電圧(以下、「昇調整電圧」とする)との間で制御される。すなわち、昇圧回路32は、電圧Vii及びクロックΦnck、ΦnckHの電圧に基づいて、基準電圧となる電圧Viiを第1のレベルとしてのLレベルとし、昇調整電圧を第3のレベルとしてのHレベルとする信号を生成する。図1に例示の昇圧回路32では、生成された信号が、2つの異なる電圧レベルを含む第2の制御信号として、ノードN5から出力され、NMOSトランジスタMns1のゲートに入力される。
トランスファー回路40Aは、クロックブートストラップ回路30から入力される制御信号によって、入状態と切状態とを切替可能なスイッチングデバイスとして機能する。入状態では、信号入力部Tiに入力される信号は、信号出力部Toから出力される。一方、切状態では、信号入力部Tiに入力される信号は、信号出力部Toから出力されない。
クロックΦpckLがLレベルであり、クロックΦnckHがHレベルである期間では、NMOSトランジスタMns1のゲートにHレベルの信号が印加され、PMOSトランジスタMps1のゲートにLレベルの信号が印加される。この結果、NMOSトランジスタMns1は、そのゲート電圧が上昇してNMOSトランジスタMns1の閾値電圧を超えてオン状態になる。また、PMOSトランジスタMps1は、そのゲート電圧が下降してPMOSトランジスタMps1の閾値電圧を超えてオン状態になる。従って、トランスファー回路40Aは、クロックΦpckLがLレベルであり、クロックΦnckHがHレベルである期間では、信号入力部Tiと信号出力部Toとが導通する。すなわち、トランスファー回路40Aは、入状態となる。
一方、トランスファー回路40Aは、上記以外の期間、具体的にはNMOSトランジスタMns1及びPMOSトランジスタMps1の各ゲートに電圧Viiと等しい電圧が印加される期間では、NMOSトランジスタMns1は、そのゲート電圧がNMOSトランジスタMns1の閾値電圧を超えずにオフ状態になる。また、PMOSトランジスタMps1は、そのゲート電圧がPMOSトランジスタMps1の閾値電圧を超えずにオフ状態になる。すなわち、トランスファー回路40Aは、切状態となる。
トランスファー回路40Aは、切状態に制御される期間において、信号出力部Toに印加される電圧Vooが電圧Viiよりも大きい場合、PMOSトランジスタMps1がオフ状態からオン状態に遷移する場合がある。これは、電圧Vooが電圧Viiよりも高い場合、PMOSトランジスタMps1に含まれる寄生ダイオードが順方向となるので、PMOSトランジスタMps1のソース電位が上昇するためである。しかしながら、PMOSトランジスタMps1がオフ状態からオン状態に遷移したとしても、トランスファー回路40Aは切状態を安定的に維持することができる。これは、信号入力端子Ti1とソース及びバックゲートが接続されているNMOSトランジスタMns1が、PMOSトランジスタMps1のソース電位が上昇した影響を受けることなく、オフの状態を安定的に維持するためである。
なお、トランスファー回路40Aが切状態に制御される期間において、PMOSトランジスタMps1がオンしている状態では、信号出力部Toと接続される出力側のPMOSトランジスタMps1のゲート・ソース間電圧は、電圧Viiと電圧Vooの差の絶対値、すなわち入力電圧と出力電圧との差の絶対値(=|Vii−Voo|)となる。従って、トランスファー回路40Aは、絶対値|Vii−Voo|がPMOSトランジスタMps1のゲート・ソース間耐圧以下であれば、例えば、100V等、電圧Viiが出力側MOSトランジスタのゲート・ソース間耐圧と比べて十分に高い電圧の信号であっても、スイッチング動作が可能である。
逆に言えば、アナログスイッチ1Aは、電圧Vii、Vooが、絶対値|Vii−Voo|よりも高い電圧であっても、相対的に低い絶対値|Vii−Voo|を考慮したトランジスタを選定できる。従って、アナログスイッチ100、150(図14、15参照)等の入り切りされるアナログ信号の電圧以上の耐圧を有するトランジスタで構成される従来のアナログスイッチに対して、相対的に低耐圧なトランジスタを用いてアナログスイッチ1Aを構成することができる。アナログスイッチ1Aは、従来のアナログスイッチに対して、相対的に低耐圧なトランジスタを用いて構成可能なので、回路を小型化でき、消費電力を小さくすることができる。
また、アナログスイッチ1Aは、上述した従来のアナログスイッチ150が有している、MOSトランスファー回路130の端子に、電源電圧VDDに対して十分に低い接地電圧VSS等の所定の電圧を印加する構成を備えることなく、構成可能である。
アナログスイッチ1Aでは、信号入力部Ti又は信号出力部Toに所定の電圧を印加する構成及び動作が不要なため、アナログスイッチ1Aのスイッチング動作を、アナログスイッチ150よりも高速化できる。また、アナログスイッチ1Aは、信号入力部Ti又は信号出力部Toに所定の電圧を印加する構成が不要なため、当該構成を介して外乱がアナログ信号に重畳することを抑えることができる。すなわち、アナログスイッチ1Aは、信号入力部Tiから入力された信号を、高精度に信号出力部Toから出力することができる。
図2は本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1Bの構成を示す回路図である。
アナログスイッチ1Bは、アナログスイッチ1Aに対して、トランスファー回路40Aの代わりにトランスファー回路40Bを備える点で相違するが、他の点では実質的に相違しない。トランスファー回路40Bは、トランスファー回路40Aに対して、NMOSトランジスタMns1と、PMOSトランジスタMps1との接続関係が異なっている。トランスファー回路40Bでは、PMOSトランジスタMps1のソースが信号入力端子Ti1と接続され、ドレインがNMOSトランジスタMns1のソースと接続されている。また、NMOSトランジスタMns1のドレインが信号出力端子To1と接続されている。
アナログスイッチ1Bでは、ノードN3、ノードN6、信号入力部Ti及びPMOSトランジスタMps1のソースが同一のノードを形成している。アナログスイッチ1Bは、アナログスイッチ1Aに対して相違する構成を備えているが、アナログスイッチ1Aと同様に動作する。
アナログスイッチ1Bでは、切状態に制御される期間において、信号出力部Toの電圧Vooが信号入力部Tiに印加される電圧Viiよりも低い場合、NMOSトランジスタMns1がオフからオンに遷移する場合がある。これは、電圧Vooが電圧Viiよりも低い場合、NMOSトランジスタMns1に含まれる寄生ダイオードが順方向となるので、NMOSトランジスタMns1のソース電位が下降するためである。
しかしながら、NMOSトランジスタMns1がオフからオンに遷移したとしても、トランスファー回路40Bは切状態を安定的に維持することができる。これは、信号入力端子Ti1とソース及びバックゲートが接続されているPMOSトランジスタMps1が、NMOSトランジスタMns1のソース電位が下降した影響を受けることなく、オフの状態を安定的に維持するためである。
トランスファー回路40Bが切状態に制御される期間において、NMOSトランジスタMns1がオンしている状態では、信号出力部Toと接続される出力側のNMOSトランジスタMns1のゲート・ソース間電圧は、絶対値|Vii−Voo|となる。従って、トランスファー回路40Bは、絶対値|Vii−Voo|がNMOSトランジスタMns1のゲート・ソース間耐圧以下であれば、電圧Viiが出力側MOSトランジスタのゲート・ソース間耐圧と比べて十分に高い電圧となる信号であっても、スイッチング動作が可能である。
なお、アナログスイッチ1A、1Bにおいて、PMOSトランジスタMps1及びNMOSトランジスタMns1の各ゲートの接続先は、図1、2に示される接続先に限定されない。図1及び図2に示されるPMOSトランジスタMps1及びNMOSトランジスタMns1の各ゲートは、同じタイミングでLレベルとHレベルとが遷移する互いに逆極性の制御信号が入力される関係にあればよい。従って、PMOSトランジスタMps1及びNMOSトランジスタMns1の各ゲートの接続先は、それぞれ、ノードN1及びノードN4でもよい。
次に、信号入力部として1個の信号入力端子と、信号出力部として1個の信号出力端子と、を有して構成されるアナログスイッチ、すなわち信号入力部Tiと、信号出力端子To1、To2を含む信号出力端子To1を含む信号出力部Toと、を有するアナログスイッチについて説明する。
図3(a)は本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1Cの構成を示す回路図、図3(b)はアナログスイッチ1Cにおける各クロックΦCKO、Φpck、ΦpckL、Φnck、ΦnckHのタイミングチャート、である。
アナログスイッチ1Cは、アナログスイッチ1Aに対して、トランスファー回路40Aの代わりにトランスファー回路40Cを備える点と、クロックブートストラップ回路30とトランスファー回路40Cとの接続関係と、が相違するが、その他の点については実質的に相違しない。そこで、アナログスイッチ1Cの説明に際して、トランスファー回路40Cを中心に説明し、アナログスイッチ1Aに含まれる構成要素と実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
トランスファー回路40Cは、トランスファー要素41と同様に構成されるトランスファー要素41_1、41_2を有している。すなわち、トランスファー回路40Cは、1個のトランスファー要素41(トランスファー要素41_1)を有するトランスファー回路40Aに対して、トランスファー要素41(トランスファー要素41_2)をさらに1個追設して構成されている。トランスファー要素41_2は、信号入力端子Ti1と信号出力端子To2との間に接続されている。
第2のP型トランスファートランジスタとしてのPMOSトランジスタMps2のゲートは、PMOSトランジスタMp1のゲート、PMOSトランジスタMp2のドレイン及びツェナーダイオード35のアノードと接続されている。すなわち、PMOSトランジスタMps2のゲートは、ノードN1に接続されている。
第2のN型トランスファートランジスタとしてのNMOSトランジスタMns2のゲートは、NMOSトランジスタMn1のゲート、NMOSトランジスタMn2のドレイン及びツェナーダイオード37のカソードと接続されている。すなわち、NMOSトランジスタMns2のゲートは、ノードN4に接続されている。
続いて、アナログスイッチ1Cの動作について説明する。
アナログスイッチ1Cでは、トランスファー回路40Cに入力される制御信号に基づいて、PMOSトランジスタMps1、Mps2及びNMOSトランジスタMns1、Mns2のオン/オフ状態が制御される。アナログスイッチ1Cは、PMOSトランジスタMps1、Mps2及びNMOSトランジスタMns1、Mns2のオン/オフ状態が制御されることによって、入状態と切状態とを切替可能に構成されている。
図3(b)に例示されるクロックΦpck、ΦpckL、Φnck、ΦnckHは、図1(b)に例示されるクロックΦpck、ΦpckL、Φnck、ΦnckHと同じタイミングでHレベルとLレベルとが遷移するクロックである。
降圧回路31は、電圧Vii及びクロックΦpck、ΦpckLの電圧に基づいて、基準電圧となる電圧ViiをHレベルとし、降調整電圧をLレベルとする信号を生成する。生成される信号は、PMOSトランジスタMps1、Mps2のオン状態/オフ状態を制御する制御信号としてノードN1、N2からそれぞれ出力される。ノードN1から出力される信号は、PMOSトランジスタMps2のゲートに入力される。ノードN2から出力される信号は、PMOSトランジスタMps1のゲートに入力される。
このように、アナログスイッチ1Cでは、PMOSトランジスタMps1、Mps2のオン状態/オフ状態を制御する2個の制御信号が生成されている。生成された2個の制御信号は、トランスファー回路40CのPMOSトランジスタMps1、Mps2のゲートにそれぞれ入力される。
昇圧回路32は、電圧Vii及びクロックΦnck、ΦnckHの電圧に基づいて、基準電圧となる電圧ViiをLレベルとし、昇調整電圧をHレベルとする信号を生成する。生成された信号は、NMOSトランジスタMns1、Mns2のオン状態/オフ状態を制御する制御信号としてノードN4、N5からそれぞれ出力される。ノードN4から出力される信号は、NMOSトランジスタMns2のゲートに入力される。ノードN5から出力される信号は、NMOSトランジスタMns1のゲートに入力される。
このように、アナログスイッチ1Cでは、NMOSトランジスタのオン/オフ状態を制御する2個の制御信号が生成されている。生成された2個の制御信号は、トランスファー回路40CのNMOSトランジスタMns1、Mns2のゲートにそれぞれ入力される。
トランスファー回路40Cは、トランスファー回路40Aと同様に、スイッチングデバイスとして機能する。入状態では、信号入力部Tiに入力される信号は、第1の信号出力端子としての信号出力端子To1又は第2の信号出力端子としての信号出力端子To2から出力される。一方、切状態では、信号入力部Tiに入力される信号は、信号出力端子To1及び信号出力端子To2の何れからも出力されない。
トランスファー回路40Cは、クロックΦpckLがLレベルであり、クロックΦnckHがHレベルである期間において、信号入力部Tiと信号出力端子To1とが導通する。トランスファー回路40Cは、クロックΦpckがLレベルであり、クロックΦnckがHレベルである期間において、信号入力部Tiと信号出力端子To2とが導通する。上述した信号入力部Tiと、信号出力端子To1又は信号出力端子To2と、が導通する状態が、トランスファー回路40Cの入状態である。トランスファー回路40Cは、上記以外の期間、具体的にはNMOSトランジスタMns1、Mns2及びPMOSトランジスタMps1、Mps2の各ゲートに電圧Viiと等しい電圧が印加される期間では、切状態となる。
上述したアナログスイッチ1Cは、アナログスイッチ1Aと同様の効果を得ることができる。また、アナログスイッチ1Cは、信号入力部Tiに入力される信号を信号出力部Toから出力する際に、信号出力端子To1又は信号出力端子To2に切り替えて出力することができる。
図4及び図5は、それぞれ、本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1D及びアナログスイッチ1Eの構成を示す回路図である。なお、図4及び図5では、図面の簡潔性及び明瞭性等を確保する観点から、図1から図3に示される構成要素と対応する構成要素の一部に付す符号を省略して図示している。
アナログスイッチ1Dは、アナログスイッチ1Bに対して、トランスファー回路40Bの代わりにトランスファー回路40Dを備える点と、クロックブートストラップ回路30とトランスファー回路40Dとの接続関係と、が相違するが、その他の点については実質的に相違しない。そこで、アナログスイッチ1Dの説明に際して、トランスファー回路40Dを中心に説明し、アナログスイッチ1A、1Bに含まれる構成要素と実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
トランスファー回路40Dは、トランスファー要素42と同様に構成されるトランスファー要素42_1、42_2をさらに有している。すなわち、トランスファー回路40Dは、1個のトランスファー要素42(トランスファー要素42_1)を有するトランスファー回路40Bに対して、トランスファー要素42(トランスファー要素42_2)をさらに1個追設して構成されている。トランスファー要素42_2は、信号入力端子Ti1と信号出力端子To2との間に接続されている。
トランスファー要素42_2に関して、PMOSトランジスタMps2のソースは、NMOSトランジスタMns1のソース、信号入力端子Ti1、並びにノードN3、N6に接続されている。PMOSトランジスタMps2のゲートはノードN1に接続されている。また、NMOSトランジスタMns2のドレインは信号出力端子To2に接続されている。NMOSトランジスタMns2のゲートはノードN4に接続されている。
このように構成されるアナログスイッチ1Dは、アナログスイッチ1Cに対して、トランスファー要素41_1、41_2を有するトランスファー回路40Cの代わりに、トランスファー要素42_1、42_2を有するトランスファー回路40Dを備えているということもできる。
アナログスイッチ1Eは、アナログスイッチ1Cに対して、トランスファー回路40Cの代わりにトランスファー回路40Eを備える点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。より具体的には、トランスファー回路40Eが、トランスファー回路40Cに対して、トランスファー要素41_2の代わりに、トランスファー要素42_2を有している点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。
アナログスイッチ1D、1Eは、何れも、アナログスイッチ1Cと同様に動作するので、アナログスイッチ1Cと同様のスイッチング動作が可能である。また、アナログスイッチ1D、1Eは、アナログスイッチ1Cと同様の効果を得ることができる。
なお、アナログスイッチ1C〜1Eにおいて、PMOSトランジスタMps1、Mps2及びNMOSトランジスタMns1、Mns2の各ゲートの接続先は、図3から図5に示される接続先に限定されない。図3から図5に示されるPMOSトランジスタMps1及びNMOSトランジスタMns1の各ゲート並びにPMOSトランジスタMps2及びNMOSトランジスタMns2の各ゲートは、同じタイミングでLレベルとHレベルとが遷移する互いに逆極性の制御信号が入力される関係にあればよい。また、PMOSトランジスタMps1、Mps2の各ゲートは、一方の制御信号がLレベルにある期間で他方の制御信号がHレベルにある関係であればよい。さらに、NMOSトランジスタMns1、Mns2の各ゲートは、一方の制御信号がHレベルにある期間で他方の制御信号がLレベルにある関係であればよい。従って、PMOSトランジスタMps1、Mps2及びNMOSトランジスタMns1、Mns2の各ゲートの接続先は、それぞれ、ノードN1、N2及びノードN4、N5でもよい。
次に、信号入力部として2個の信号入力端子と、信号出力部として1個の信号出力端子と、を有して構成されるアナログスイッチ、すなわち信号入力端子Ti1、Ti2を含む信号入力部Tiと、信号出力端子To1を含む信号出力部Toと、を有するアナログスイッチについて説明する。
図6は本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1Fの構成を示す回路図である。なお、図6では、上述した降圧回路31及び昇圧回路32とそれぞれ実質的に同じ構成である降圧回路31_1、31_2及び昇圧回路32_1、32_2を、簡略化して示す。
アナログスイッチ1Fは、実質的には、2個(1対)のアナログスイッチ1Aを備え、一方のアナログスイッチ1Aの信号出力部Toを、他方のアナログスイッチ1Aの信号出力部To及びPMOSトランジスタMps1のドレインに接続して構成されている。
具体的に説明すれば、アナログスイッチ1Fは、1対のクロック生成回路20に相当するクロック生成回路50と、1対のクロックブートストラップ回路30に相当するクロックブートストラップ回路30_1、30_2と、1対のトランスファー要素41に相当するトランスファー要素41_1、41_2を含むトランスファー回路40Fと、を備えている。クロックブートストラップ回路30_1は、降圧回路31_1と、昇圧回路32_1とを有している。クロックブートストラップ回路30_2は、第3の制御信号生成回路としての降圧回路31_2と、第4の制御信号生成回路としての昇圧回路32_2とを有している。ここで、降圧回路31_1、31_2は、降圧回路31と実質的に同様に構成されている。昇圧回路32_1、32_2は、昇圧回路32と実質的に同様に構成されている。
クロック生成回路50は、1個のクロック入力端子51と、2個のクロック出力端子52_1、52_2と、2個のクロック出力端子53_1、53_2と、2個のクロック出力端子54_1、54_2と、2個のクロック出力端子55_1、55_2と、を有している。クロック入力端子51は、クロック入力端子21と同様の構成要素であり、クロックΦCKOが入力される。クロック出力端子52_1及びクロック出力端子52_2は、クロック出力端子22と同様の構成要素であり、クロックΦpckを出力する。クロック出力端子53_1及びクロック出力端子53_2は、クロック出力端子23と同様の構成要素であり、クロックΦpckLを出力する。クロック出力端子54_1及びクロック出力端子54_2は、クロック出力端子24と同様の構成要素であり、クロックΦnckを出力する。クロック出力端子55_1及びクロック出力端子55_2は、クロック出力端子25と同様の構成要素であり、クロックΦnckHを出力する。
トランスファー回路40Fは、トランスファー要素41_1と、トランスファー要素41_2と、を有している。トランスファー要素41_2の出力端であるPMOSトランジスタMps2のドレインは、信号出力部To及びトランスファー要素41_1の出力端であるPMOSトランジスタMps1のドレインに、接続されている。
トランスファー回路40Fは、図6において、図示が省略されているが、NMOSトランジスタMns1のゲート及びPMOSトランジスタMps1のゲートは、それぞれ、クロックブートストラップ回路30_1内のノードN5及びノードN2と接続されている。また、NMOSトランジスタMns2及びPMOSトランジスタMps2は、NMOSトランジスタMns1及びPMOSトランジスタMps1と排他的に動作するように構成されている。
NMOSトランジスタMns2のゲートは、PMOSトランジスタMps1のゲートがクロックブートストラップ回路30_1のノードN5と接続される場合、第10のノードとしての、クロックブートストラップ回路30_2内のノードN4(不図示)と接続されている。
PMOSトランジスタMps2のゲートは、PMOSトランジスタMps1のゲートがクロックブートストラップ回路30_1のノードN5と接続される場合、第8のノードとしての、クロックブートストラップ回路30_2内のノードN1(不図示)と接続されている。
上述したアナログスイッチ1Fは、トランスファー要素41_1が含まれるアナログスイッチ1Aとトランスファー要素41_2が含まれるアナログスイッチ1Aとの1対のアナログスイッチ1Aとみなすことができる。
トランスファー要素41_1において、PMOSトランジスタMps1のゲートには、クロックブートストラップ回路30_1のノードN2から出力される信号が第1の制御信号として入力される。また、NMOSトランジスタMns1には、クロックブートストラップ回路30_1のノードN5から出力される信号が第2の制御信号として入力される。一方、トランスファー要素41_2において、PMOSトランジスタMps2のゲートには、クロックブートストラップ回路30_2のノードN1から出力される信号が第3の制御信号として入力される。また、NMOSトランジスタMns2には、クロックブートストラップ回路30_2のノードN4から出力される信号が第4の制御信号として入力される。
このように、アナログスイッチ1Fは、トランスファー要素41_1、41_2が含まれる1対のアナログスイッチ1Aを備えているとみなすことができるので、アナログスイッチ1Aと同様の効果を得ることができる。
また、トランスファー要素41_2は、トランスファー要素41_1と排他的に動作する。従って、アナログスイッチ1Fは、信号入力部Tiに入力される信号を信号出力部Toから出力する際に、信号入力端子Ti1に入力される信号又は信号入力端子Ti2に入力される信号に切り替えて出力することができる。
ここで、第1の信号入力端子としての信号入力端子Ti1に入力される入力信号を電圧Vi1、第2の信号入力端子としての信号入力端子Ti2に入力される入力信号を電圧Vi2とする。電圧Vi1が電圧Vi2以上である場合、すなわち、Vi1≧Vi2が成立する場合、アナログスイッチ1Fは、トランスファー回路40Fが切状態に制御される期間において、信号出力部To側のMOSトランジスタ、すなわち信号入力端子Ti1、Ti2の各々とドレインが接続されるPMOSトランジスタMps1〜Mps4の各々に含まれる寄生ダイオードの影響によってPMOSトランジスタMps1〜Mps4がオンに遷移するのを防止することができる。従って、アナログスイッチ1Fは、アナログスイッチ1A〜1Eよりもさらに消費電力を抑えることができる。
なお、アナログスイッチ1Fにおいて、PMOSトランジスタMps1、Mps2及びNMOSトランジスタMns1、Mns2の各ゲートの接続先は、図6に示される接続先に限定されない。PMOSトランジスタMps1及びNMOSトランジスタMns1の各ゲートの接続先は、それぞれ、クロックブートストラップ回路30_1のノードN1及びクロックブートストラップ回路30_1のノードN4でもよい。この接続先の場合、PMOSトランジスタMps2及びNMOSトランジスタMns2の各ゲートの接続先は、それぞれ、第7のノードとしての、クロックブートストラップ回路30_2のノードN2及び第9のノードとしての、クロックブートストラップ回路30_2のノードN5でもよい。
図7及び図8は、それぞれ、本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1G及びアナログスイッチ1Hの構成を示す回路図である。なお、図7におけるアナログスイッチ1G及び図8におけるアナログスイッチ1Hは、アナログスイッチ1Fと共通するクロック生成回路50及びクロックブートストラップ回路30_1、30_2が省略された状態で示されている。
アナログスイッチ1Gは、実質的には、1対のアナログスイッチ1Bを備え、一方のアナログスイッチ1Bの信号出力部Toを、他方のアナログスイッチ1Bの信号出力部To及びPMOSトランジスタMps1のドレインに接続して構成されている。具体的に説明すれば、アナログスイッチ1Gは、クロック生成回路50と、クロックブートストラップ回路30_1、30_2と、1対のトランスファー要素42に相当するトランスファー要素42_1、42_2を含むトランスファー回路40Gと、を備えている。
アナログスイッチ1Hは、アナログスイッチ1Fに対して、トランスファー回路40Fの代わりにトランスファー回路40Hを備える点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。より具体的には、トランスファー回路40Hは、トランスファー回路40Fに対して、トランスファー要素41_2の代わりに、トランスファー要素42_2を有している点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。
アナログスイッチ1G、1Hは、何れも、アナログスイッチ1Fと同様に動作するので、アナログスイッチ1Fと同様のスイッチング動作が可能であり、また、アナログスイッチ1G、1Hは、アナログスイッチ1Fと同様の効果を得ることができる。
なお、アナログスイッチ1G、1Hにおいて、PMOSトランジスタMps1、Mps2及びNMOSトランジスタMns1、Mns2の各ゲートの接続先は、図7、8に示される接続先に限定されない。アナログスイッチ1G、1Hにおいて、アナログスイッチ1Fと同様に、PMOSトランジスタMps1、Mps2及びNMOSトランジスタMns1、Mns2の各ゲートの接続先は、それぞれ、クロックブートストラップ回路30_1のノードN1、クロックブートストラップ回路30_2のノードN2及びクロックブートストラップ回路30_1のノードN4、クロックブートストラップ回路30_2のノードN5でもよい。
次に、信号入力部として2個の信号入力端子と、信号出力部として2個の信号出力端子と、を有して構成されるアナログスイッチ、すなわち信号入力端子Ti1、Ti2を含む信号入力部Tiと、信号出力端子To1、To2を含む信号出力部Toと、を有するアナログスイッチについて説明する。
図9は本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1Iの構成を示す回路図である。なお、図9におけるアナログスイッチ1Iは、クロック生成回路50等のアナログスイッチ1Fと共通する構成要素が部分的に省略された状態で示されている。
アナログスイッチ1Iは、アナログスイッチ1Fに対して、トランスファー回路40Fの代わりにトランスファー回路40Iを備える点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。より具体的には、トランスファー回路40Iは、トランスファー回路40Fに対して、信号出力端子To2と、NMOSトランジスタMns3、Mns4と、PMOSトランジスタMps3、Mps4と、をさらに有している。
直列接続されたNMOSトランジスタMns3及びPMOSトランジスタMps3は、トランスファー要素41と同様に構成されたトランスファー要素41_3である。トランスファー要素41_3は、信号入力端子Ti1と信号出力端子To2との間に直列接続されている。
第3のN型トランスファートランジスタとしてのNMOSトランジスタMns3は、クロックブートストラップ回路30_1のノードN4と接続されるゲートを含んでいる。第3のP型トランスファートランジスタとしてのPMOSトランジスタMps3は、クロックブートストラップ回路30_1のノードN1と接続されるゲートを含んでいる。
直列接続されたNMOSトランジスタMns4及びPMOSトランジスタMps4は、トランスファー要素41と同様に構成されたトランスファー要素41_4である。トランスファー要素41_4は、信号入力端子Ti2と信号出力端子To2との間に直列接続されている。
第4のN型トランスファートランジスタとしてのNMOSトランジスタMns4は、クロックブートストラップ回路30_2のノードN5と接続されるゲートを含んでいる。第4のP型トランスファートランジスタとしてのPMOSトランジスタMps4は、クロックブートストラップ回路30_2のノードN2と接続されるゲートを含んでいる。
従って、トランスファー回路40Iは、トランスファー要素41と同様に構成された4個のトランスファー要素41_1〜41_4を有しており、2個(1対)の並列接続されたトランスファー回路40Fとみなすことができる。
アナログスイッチ1Iは、アナログスイッチ1Fと同様に動作する。トランスファー回路40Iは、NMOSトランジスタMns1、Mns4及びPMOSトランジスタMps1、Mps4が何れもオンする第1の接続状態と、NMOSトランジスタMns2、Mns3及びPMOSトランジスタMps2、Mps3が何れもオンする第2の接続状態がある。
第1の接続状態及び第2の接続状態では、トランスファー回路40Iは入状態となる。より具体的に説明すれば、第1の接続状態では、信号入力端子Ti1と信号出力端子To1との間及び信号入力端子Ti2と信号出力端子To2の間が、それぞれ、導通状態となる。第2の接続状態では、信号入力端子Ti1と信号出力端子To2との間及び信号入力端子Ti2と信号出力端子To1の間が、それぞれ、導通状態となる。上述した第1の接続状態及び第2の接続状態以外の状態では、トランスファー回路40Iは切状態となる。
上述したアナログスイッチ1Iは、アナログスイッチ1Fと同様に動作するので、トランスファー回路40Iが第1の接続状態及び第2の接続状態を含む入状態と、切状態とに遷移することができる。従って、アナログスイッチ1Iは、信号入力端子Ti1、Ti2に入力される信号を、それぞれ、信号出力端子To1、To2から出力したり、それぞれ、信号出力端子To2、To1から出力したり、何れも出力しなかったりする動作を、切り替えることができる。また、アナログスイッチ1Iは、アナログスイッチ1Fと同様の効果を得ることができる。
図10は本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1Jの構成を示す回路図である。なお、図10におけるアナログスイッチ1Jは、クロック生成回路50等のアナログスイッチ1Gと共通する構成要素が部分的に省略された状態で示されている。
アナログスイッチ1Jは、アナログスイッチ1Gに対して、トランスファー回路40Gの代わりにトランスファー回路40Jを備える点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。より具体的には、トランスファー回路40Jは、トランスファー回路40Gに対して、信号出力端子To2と、信号入力端子Ti1と信号出力端子To2との間に直列接続されたPMOSトランジスタMps3及びNMOSトランジスタMns3と、信号入力端子Ti2と信号出力端子To2との間に直列接続されるPMOSトランジスタMps4及びNMOSトランジスタMns4と、をさらに有している。
直列接続されたPMOSトランジスタMps3及びNMOSトランジスタMns3は、トランスファー要素42と同様に構成されたトランスファー要素42_3である。また、直列接続されたPMOSトランジスタMps4及びNMOSトランジスタMns4は、トランスファー要素42と同様に構成されたトランスファー要素42_4である。従って、トランスファー回路40Jは、2個(1対)の並列接続されたトランスファー回路40Gとみなすことができる。
換言すれば、アナログスイッチ1Jは、アナログスイッチ1Iに対して、トランスファー要素41_1〜41_4に代えて、トランスファー要素42_1〜42_4を備えている。
アナログスイッチ1Jは、アナログスイッチ1Gと同様に動作する。トランスファー回路40Jは、トランスファー回路40Iと同様に、入状態と切状態とを遷移可能に構成されている。すなわち、トランスファー回路40Jの入状態は、PMOSトランジスタMps1、Mps4及びNMOSトランジスタMns1、Mns4が何れもオンする第1の接続状態と、NMOSトランジスタMns2、Mns3及びPMOSトランジスタMps2、Mps3が何れもオンする第2の接続状態とを含んでいる。トランスファー回路40Jの切状態は、上記第1の接続状態及び第2の接続状態以外の状態である。
上述したアナログスイッチ1Jは、アナログスイッチ1Gと同様に動作するので、トランスファー回路40Jが第1の接続状態及び第2の接続状態を含む入状態と、切状態とに遷移することができる。従って、アナログスイッチ1Jは、信号入力端子Ti1、Ti2に入力される信号を、それぞれ、信号出力端子To1、To2から出力したり、それぞれ、信号出力端子To2、To1から出力したり、何れも出力しなかったりする動作を、切り替えることができる。また、アナログスイッチ1Jは、アナログスイッチ1Gと同様の効果を得ることができる。
図11は本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1Kの構成を示す回路図である。なお、図11におけるアナログスイッチ1Kは、クロック生成回路50等のアナログスイッチ1Hと共通する構成要素が部分的に省略された状態で示されている。
アナログスイッチ1Kは、アナログスイッチ1Hに対して、トランスファー回路40Hの代わりにトランスファー回路40Kを備える点で相違するが、その他の点については実質的に相違しない。より具体的には、トランスファー回路40Kは、トランスファー回路40Hに対して、信号出力端子To2と、信号入力端子Ti1と信号出力端子To2との間に直列接続されたNMOSトランジスタMns3及びPMOSトランジスタMps3と、信号入力端子Ti2と信号出力端子To2との間に直列接続されるPMOSトランジスタMps4及びNMOSトランジスタMns4と、をさらに有している。
直列接続されたNMOSトランジスタMns3及びPMOSトランジスタMps3は、トランスファー要素41と同様に構成されたトランスファー要素41_3である。また、直列接続されたPMOSトランジスタMps4及びNMOSトランジスタMns4は、トランスファー要素42と同様に構成されたトランスファー要素42_4である。従って、トランスファー回路40Kは、2個(1対)の並列接続されたトランスファー回路40Hとみなすことができる。
換言すれば、アナログスイッチ1Kは、アナログスイッチ1Iに対して、トランスファー要素41_2、41_4に代えて、トランスファー要素42_2、42_4を備えているともいえる。アナログスイッチ1Kは、アナログスイッチ1Hに対して、トランスファー要素42_1、42_3に代えて、トランスファー要素41_1、41_3を備えているともいえる。
アナログスイッチ1Kは、アナログスイッチ1Hと同様に動作する。トランスファー回路40Kは、トランスファー回路40Hと同様に、入状態と切状態とを遷移可能に構成されている。すなわち、トランスファー回路40Kの入状態は、NMOSトランジスタMns1、Mns4及びPMOSトランジスタMps1、Mps4が何れもオンする第1の接続状態と、NMOSトランジスタMns2、Mns3及びPMOSトランジスタMps2、Mps3が何れもオンする第2の接続状態とを含んでいる。トランスファー回路40Kの切状態は、上記第1の接続状態及び第2の接続状態以外の状態である。
上述したアナログスイッチ1Kは、アナログスイッチ1Hと同様に動作するので、トランスファー回路40Kが第1の接続状態及び第2の接続状態を含む入状態と、切状態とに遷移することができる。従って、アナログスイッチ1Kは、信号入力端子Ti1、Ti2に入力される信号を、それぞれ、信号出力端子To1、To2から出力したり、それぞれ、信号出力端子To2、To1から出力したり、何れも出力しなかったりする動作を、切り替えることができる。また、アナログスイッチ1Kは、アナログスイッチ1Hと同様の効果を得ることができる。
図12は本実施形態に係るアナログスイッチの一例であるアナログスイッチ1Lの構成を示す回路図である。
アナログスイッチ1Lは、アナログスイッチ1I〜1Kと同様に、信号入力端子Ti1、Ti2を含む信号入力部Tiと、信号入力端子Ti1、Ti2を含む信号入力部Tiと、を有している。一方、アナログスイッチ1Lは、信号入力端子Ti1、Ti2の一方の電圧が信号入力端子Ti1、Ti2の他方の電圧以上という関係が成立することを条件に、アナログスイッチ1I〜1Kに対して、構成が簡素化されている。ここでは、信号入力端子Ti2に入力される第2の入力電圧としての電圧Vi2が、信号入力端子Ti1に入力される第1の入力電圧としての電圧Vi1と同じ又はそれより低い電圧である場合、すなわち電圧Vi2が電圧Vi1以下(又は電圧Vi1が電圧Vi2以上)を例にして、具体的に説明する。
電圧Vi2が電圧Vi1以下、すなわちVi1≧Vi2が成立する場合とは、例えば、信号入力端子Ti1、Ti2に、それぞれ、直流電源の正極、負極を接続する場合がある。
アナログスイッチ1Lは、アナログスイッチ1I〜1Kに対して、クロック生成回路50の代わりにクロック生成回路20を備えている。また、アナログスイッチ1Lは、アナログスイッチ1I〜1Kに対して、クロックブートストラップ回路30_1、30_2の代わりにクロックブートストラップ回路30を備え、トランスファー回路40I〜40Kの代わりにトランスファー回路40Lを備えている。
制御信号生成回路としてのクロックブートストラップ回路30において、第1の制御信号生成回路としての降圧回路31が、第1の出力部としてのノードN2と、第3の出力部としてのノードN1と、を有している。また、第2の制御信号生成回路としての昇圧回路32が、第2の出力部としてのノードN5と、第4の出力部としてのノードN4と、を有している。
トランスファー回路40Lは、互いのソースが接続されたPMOSトランジスタMps1、Mps2を含むトランスファー要素43と、互いのソースが接続されたNMOSトランジスタMns1、Mns2を含むトランスファー要素44と、を有して構成されている。
トランスファー要素43は、トランスファー回路40I、40Kにおける2個のトランスファー要素41_1、41_3に対して、NMOSトランジスタMns1、Mns3と、を省略して構成されている。また、トランスファー要素43は、トランスファー回路40Jにおける2個のトランスファー要素42_1、42_3に対して、NMOSトランジスタMns1、Mns3と、を省略して構成されている。すなわち、トランスファー要素43は、トランスファー回路40I〜40KにおけるPMOSトランジスタMps1、Mps3を、それぞれPMOSトランジスタMps1、Mps2として含んでいる。
PMOSトランジスタMps1は、信号入力端子Ti1と接続されるソース及びバックゲートと、信号出力端子To1と接続されるドレインと、第1の出力部及び第3の出力部のうち一方の出力部としてのノードN2と接続されるゲートと、を含んでいる。PMOSトランジスタMps2は、信号入力端子Ti1とPMOSトランジスタMps1のソース及びバックゲートとの接続点P1と接続されるソース及びバックゲートと、信号出力端子To2と接続されるドレインと、第1の出力部及び第3の出力部のうち他方の出力部としてのノードN1と接続されるゲートと、を含んでいる。
トランスファー要素44は、トランスファー回路40I、40Kにおける2個のトランスファー要素41_2、41_4に対して、PMOSトランジスタMps2、Mps4と、を省略して構成されている。また、トランスファー要素44は、トランスファー回路40Jにおける2個のトランスファー要素42_2、42_4に対して、PMOSトランジスタMps2、Mps4と、を省略して構成されている。すなわち、トランスファー要素44は、トランスファー回路40I〜40KにおけるNMOSトランジスタMns1、Mns3を、それぞれNMOSトランジスタMns1、Mns2として含んでいる。
NMOSトランジスタMns1は、信号入力端子Ti2と接続されるソース及びバックゲートと、信号出力端子To2とPMOSトランジスタMps2のドレインとの接続点P2と接続されるドレインと、第2の出力部としてのノードN5と接続されるゲートと、を含んでいる。NMOSトランジスタMns2は、信号入力端子Ti2とNMOSトランジスタMns1のソース及びバックゲートとの接続点P3に接続されるソース及びバックゲートと、信号出力端子To2とPMOSトランジスタMps1のドレインとの接続点P4に接続されるドレインと、第4の出力部としてのノードN4と接続されるゲートと、を含んでいる。
このように、アナログスイッチ1Lは、アナログスイッチ1I〜1Kに対して、降圧回路31_2と、昇圧回路32_1と、クロック出力端子52_2と、クロック出力端子53_2と、クロック出力端子54_1と、クロック出力端子55_1と、降圧回路31_2と接続されるPMOSトランジスタMps2、Mps4と、昇圧回路32_1と接続されるNMOSトランジスタMns1、Mns3と、を省略して構成されている。
例えばVi1≧Vi2を満たす等、信号入力端子Ti1、Ti2の一方の電圧が信号入力端子Ti1、Ti2の他方の電圧以上という関係が成立するアナログスイッチ1Lによれば、アナログスイッチ1I〜1Kに対して、回路構成を簡素化できる。具体的に説明すれば、アナログスイッチ1I〜1Kと同様に動作可能なアナログスイッチ1Lを、アナログスイッチ1I〜1Kに対して、生成するクロック、降圧回路31、昇圧回路32、NMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタの数を半分にして構成可能である。従って、アナログスイッチ1Lは、アナログスイッチ1I〜1Kに対して、回路をさらに小さくすることができ、消費電力をさらに小さくすることができる。
アナログスイッチ1Lにおいて、Vi1≧Vi2を満たすのであれば、第1の出力電圧としての電圧Vo1は、電圧Vi1以下の電圧となる。また、Vi1≧Vi2を満たすのであれば、第2の出力電圧としての電圧Vo2は、電圧Vi2以上の電圧となる。すなわち、Vi1≧Vi2を満たすのであれば、Vi1≧Vo1を満たし、Vi2≦Vo2を満たす。
アナログスイッチ1Lでは、NMOSトランジスタMns1、Mns2及びPMOSトランジスタMps1、Mps2の各MOSトランジスタに含まれる寄生ダイオードが逆方向接続になる。従って、アナログスイッチ1Lは、トランスファー回路40Lがオフ状態に制御される期間において、NMOSトランジスタMns1、Mns2及びPMOSトランジスタMps1、Mps2の各々に含まれる寄生ダイオードを介して信号入力端子Ti1又は信号入力端子Ti2と信号出力端子To1又は信号出力端子To2とが導通することを防止することができる。
なお、上述したトランスファー回路40Lは、PMOSトランジスタMps1、Mps2が、それぞれ、ノードN2、N1と接続されるゲートを含んでいる例であるが、これに限定されない。PMOSトランジスタMps1、Mps2は、それぞれ、ノードN1、N2と接続されるゲートを含んでいてもよい。PMOSトランジスタMps1、Mps2が、それぞれ、ノードN1、N2と接続されるゲートを含んで構成される場合、NMOSトランジスタMns1、Mns2は、それぞれ、ノードN4、N5と接続されるゲートを含んで構成される。
次に、本実施形態に係るアナログスイッチの適用例について説明する。本実施形態に係るアナログスイッチは、例えば、スイッチドキャパシタアンプに適用できる。
図13(a)は本実施形態に係るアナログスイッチの適用例であるスイッチドキャパシタアンプ200を示す概略図、図13(b)はスイッチドキャパシタアンプ200におけるクロックΦCKO、Φrst、Φs、Φintのタイミングチャート、である。
スイッチドキャパシタアンプ200は、2つの入力信号の電圧Vi1、Vi2の差電圧を所定倍に増幅し、積分した信号を出力可能に構成されたアンプである。スイッチドキャパシタアンプ200は、アナログスイッチ1Iと、サンプル用コンデンサCs1、Cs2と、差動増幅器OPAと、帰還コンデンサCf1、Cf2と、スイッチSΦs、SΦrst、SΦintと、を備えている。
スイッチSΦsは、差動増幅器OPAの入力端に所定の電位を印加する状態と印加しない状態とを切替可能に構成される。スイッチSΦintは、差動増幅器OPAの入力端と出力端との間に、帰還コンデンサCf1、Cf2を接続する接続状態と、接続しない非接続状態と、を切替可能に構成される。スイッチSΦrstは、帰還コンデンサCf1、Cf2の端部のうち差動増幅器OPAの出力端とスイッチSΦintを介して入切可能に接続される端部に、所定の電位を印加する状態と、印加しない状態と、を切替可能に構成される。
クロックΦrst、Φs、Φintは、それぞれ、クロックΦCKOと同期したクロックであり、スイッチSΦrst、SΦs、SΦintの入状態と切状態との切り替えに用いられる。クロックΦrst、Φs、Φintは、スイッチSΦrst、SΦs、SΦintの入状態と切状態とを切り替えるコントローラ(不図示)に入力される。このコントローラは入力されたクロックΦrst、Φs、Φintに基づいてスイッチSΦrst、SΦs、SΦintの入状態と切状態とを切り替える。スイッチSΦrst、SΦs、SΦintは、それぞれ、クロックΦrst、Φs、ΦintがHレベルの期間で入状態となり、クロックΦrst、Φs、ΦintがLレベルの期間で切状態となる。
スイッチドキャパシタアンプ200は、アナログスイッチ1I等の信号入力端子Ti1、Ti2の2個を含む信号入力部Tiを有するアナログスイッチを適用することで、信号入力端子Ti1、Ti2に各々入力されるアナログ信号の電圧Vi1、Vi2の差がトランスファー回路40Iを構成する信号出力部To側のMOSトランジスタの耐圧よりも低ければ、電圧Vi1、Vi2が信号出力部To側のMOSトランジスタの耐圧よりも高い電圧を有するアナログ信号をスイッチングしつつ差動増幅器OPAへ入力することができる。
また、サンプル用コンデンサCs1、Cs2には、電圧Vi1、Vi2に耐え得る素子、すなわち電圧Vi1、Vi2よりも耐圧が高い素子が適用されているが、その他の素子は必ずしも電圧Vi1、Vi2よりも耐圧が高い素子が適用されていなくてもよい。サンプル用コンデンサCs1、Cs2以外の素子は、電圧Vi1、Vi2の差が小さい、すなわち電圧が同程度のアナログ信号が入力される場合、電圧Vi1、Vi2の差に合わせた相対的に低耐圧な素子を適用することができる。従って、電圧Vi1、Vi2と同程度の電圧を有するアナログ信号をスイッチング可能な従来のアナログスイッチと比べて回路規模を小さくでき、消費電力を小さくすることができる。
以上、アナログスイッチ1A〜1Lは、信号入力部Tiとソースが接続されるMOSトランジスタのゲート及びソースにそれぞれ印加される電圧の差が当該トランジスタの耐圧と比べて小さく構成されている。信号入力部Tiとソースが接続されるMOSトランジスタのゲート及びソースにそれぞれ印加される電圧の差は、信号入力部Tiとソースが接続されるMOSトランジスタのゲート及びソースに印加される各電圧に対して、相対的に低い。従って、信号入力部Tiとソースが接続されるMOSトランジスタのゲート及びソースにそれぞれ印加される各電圧よりも相対的に低い耐圧のMOSトランジスタを適用してクロックブートストラップ回路30及びトランスファー回路40A〜40Lを構成することができる。
逆に言えば、信号入力部Tiとソースが接続されるMOSトランジスタのゲート及びソースにそれぞれ印加される電圧の差が小さく、トランスファー回路40A〜40Lを構成するMOSトランジスタの耐圧を超えないのであれば、アナログスイッチ1A〜1Lは、トランスファー回路40A〜40Lを構成するMOSトランジスタの耐圧が低くても、当該耐圧を超える高い電圧のアナログ信号を信号入力部Tiと信号出力部Toとの間で入り切りすることができる。
また、アナログスイッチ1A〜1Lは、上述したように、クロックブートストラップ回路30及びトランスファー回路40A〜40Lを構成するMOSトランジスタの耐圧は、信号入力部Tiと信号出力部Toとの間で入り切りされるアナログ信号の電圧に対して相対的に低い。従って、入り切りされるアナログ信号の電圧以上の耐圧を有するトランジスタで構成される従来のアナログスイッチに対して、回路を小型化できる。また、従来のアナログスイッチに対して、消費電力を小さくすることができる。
アナログスイッチ1A〜1Lは、上述した従来のアナログスイッチ150のように、MOSトランスファー回路130の端子に、接地電圧VSS(<<VDD)等の所定の電圧を印加する構成を備えている必要はない。アナログスイッチ1A〜1Lは、信号入力部Ti又は信号出力部Toに所定の電圧を印加する構成が不要なため、アナログスイッチ150よりもスイッチング動作を高速化できる。また、従来のアナログスイッチ150は、トランジスタM7を通して接地ライン152と端子Vio1とが導通可能な構成であるため、短期間ではあるものの定常的な電流が信号入力部Tiから信号出力部Toの間の経路を流れてしまう。この定常的な電流は、外乱としてスイッチングされるアナログ信号に重畳する。
これに対して、アナログスイッチ1A〜1Lは、トランスファー回路40A〜トランスファー回路40L以外の信号入力部Ti又は信号出力部Toと導通可能な構成を含まないため、スイッチングされるアナログ信号に外乱が重畳することを抑えることができる。すなわち、アナログスイッチ1A〜1Lは、スイッチング対象となるアナログ信号を高精度に信号出力部Toから出力することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した例以外にも様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更をすることができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1A〜1L アナログスイッチ
20、50 クロック生成回路
31 降圧回路(第1の制御信号生成回路)
32 昇圧回路(第2の制御信号生成回路)
35〜38 ツェナーダイオード(第1〜第4のツェナーダイオード)
40A〜40L トランスファー回路
N1〜N6 ノード
Mns1〜Mns4 NMOSトランジスタ(第1〜第4のN型トランスファートランジスタ)
Mn1、Mn2 NMOSトランジスタ(第1のN型FET、第2のN型FET)
Mps1〜Mps4 PMOSトランジスタ(第1〜第4のN型トランスファートランジスタ)
Mp1、Mp2 PMOSトランジスタ(第1のP型FET、第2のP型FET)
Ti 信号入力部
Ti1 第1の信号入力端子
Ti2 第2の信号入力端子
To 信号出力部
To1 第1の信号出力端子
To2 第2の信号出力端子

Claims (9)

  1. 第1の信号入力端子を有する信号入力部と第1の信号出力端子を有する信号出力部との間を電気的に接続する又は切り離すアナログスイッチであって、
    入力される基準クロックに基づいて、第1のクロックと、前記第1のクロックと逆極性である第2のクロックとを含む複数のクロックを生成するクロック生成回路と、
    ソースとバックゲートとが接続されているN型の電界効果トランジスタである第1のN型トランスファートランジスタと、ソースとバックゲートとが接続されているP型の電界効果トランジスタである第1のP型トランスファートランジスタと、を有し、前記第1のN型トランスファートランジスタ及び前記第1のP型トランスファートランジスタのうち、一方のトランスファートランジスタのドレインは他方のトランスファートランジスタのソースと接続され、一方のトランスファートランジスタのソースは前記第1の信号入力端子と接続され、他方のトランスファートランジスタのドレインは前記第1の信号出力端子と接続されているトランスファー回路と、
    前記第1のP型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第1の制御信号を、前記第1の信号入力端子の電圧及び前記第1のクロックに基づいて生成可能に構成される第1の制御信号生成回路と、
    前記第1のN型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第2の制御信号を、前記第1の信号入力端子の電圧及び前記第2のクロックに基づいて生成可能に構成される第2の制御信号生成回路と、を備えることを特徴とするアナログスイッチ。
  2. 前記クロック生成回路は、前記基準クロックが入力されるクロック入力端子と、前記第1のクロックを出力する第1のクロック出力端子と、前記第2のクロックを出力する第2のクロック出力端子と、前記基準クロックに基づいて前記第1のクロックがローレベルにある期間でハイレベルにある第3のクロックを生成し、生成した前記第3のクロックを出力する第3のクロック出力端子と、前記基準クロックに基づいて前記第3のクロックと逆極性であって前記第2のクロックがハイレベルにある期間でローレベルにある第4のクロックを生成し、生成した前記第4のクロックを出力する第4のクロック出力端子と、を有し、
    前記第1の制御信号生成回路は、ソースとバックゲートとが接続されているP型の電界効果トランジスタである第1のP型FETと、ソースが前記第1のP型FETのソース及びバックゲートと、自己のバックゲートとに接続されている第2のP型FETと、前記第1のクロック出力端子と接続される一端と前記第2のP型FETのドレイン及び前記第1のP型FETのゲートと接続される他端とを含む第1のキャパシタと、前記第3のクロック出力端子と接続される一端と前記第1のP型FETのドレイン及び前記第2のP型FETのゲートと接続される他端とを含む第2のキャパシタと、前記第2のP型FETのドレインと接続されるアノードと前記第2のP型FETのソース及びバックゲートと接続されるカソードとを含む第1のツェナーダイオードと、前記第1のP型FETのドレインと接続されるアノードと前記第1のP型FETのソース及びバックゲートと接続されるカソードとを含む第2のツェナーダイオードと、を有し、
    前記第2の制御信号生成回路は、ソースとバックゲートとが接続されているN型の電界効果トランジスタである第1のN型FETと、ソースが前記第1のN型FETのソース及びバックゲートと、自己のバックゲートとに接続されている第2のN型FETと、前記第2のクロック出力端子と接続される一端と前記第2のN型FETのドレイン及び前記第1のN型FETのゲートと接続される他端とを含む第3のキャパシタと、前記第4のクロック出力端子と接続される一端と、前記第1のN型FETのドレイン及び前記第2のN型FETのゲートと接続される他端とを含む第4のキャパシタと、前記第2のN型FETのソース及びバックゲートと接続されるアノードと前記第2のN型FETのドレインと接続されるカソードとを含む第3のツェナーダイオードと、前記第1のN型FETのソース及びバックゲートと接続されるアノードと前記第1のN型FETのドレインと接続されるカソードとを含む第4のツェナーダイオードと、を有し、
    前記第1の信号入力端子と前記一方のトランスファートランジスタのソースとの接続点は、第1のノード及び第2のノードと接続され、
    前記第1のノードは、前記第1のP型FETのソース及びバックゲートと、前記第2のP型FETのソース及びバックゲートと、前記第1のツェナーダイオードのカソードと、前記第2のツェナーダイオードのカソードとが接続されたノードであり、
    前記第2のノードは、前記第1のN型FETのソース及びバックゲートと、前記第2のN型FETのソース及びバックゲートと、前記第3のツェナーダイオードのアノードと、前記第4のツェナーダイオードのアノードとの接続点である請求項1に記載のアナログスイッチ。
  3. 前記第1の制御信号生成回路は、第3のノード及び第4のノードを有し、
    前記第2の制御信号生成回路は、第5のノード及び第6のノードを有し、
    前記第3のノードは、前記第1の制御信号生成回路の前記第1のP型FETのドレイン、前記第2のP型FETのゲート、前記第2のキャパシタの他端及び前記第2のツェナーダイオードのアノードとの接続点であり、
    前記第4のノードは、前記第1の制御信号生成回路の前記第2のP型FETのドレイン、前記第1のP型FETのゲート、前記第1のキャパシタの他端及び前記第1のツェナーダイオードのアノードとの接続点であり、
    前記第5のノードは、前記第2の制御信号生成回路の前記第1のN型FETのドレイン、前記第2のN型FETのゲート、前記第4のキャパシタの他端及び前記第4のツェナーダイオードのカソードとの接続点であり、
    前記第6のノードは、前記第2の制御信号生成回路の前記第2のN型FETのドレイン、前記第1のN型FETのゲート、前記第3のキャパシタの他端及び前記第3のツェナーダイオードのカソードとの接続点であり、
    前記第1のP型トランスファートランジスタは、前記第3のノード及び前記第4のノードの一方と接続されるゲートを含み、
    前記第1のN型トランスファートランジスタは、前記第1のP型トランスファートランジスタが前記第3のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第5のノードと接続されるゲートを含み、前記第1のP型トランスファートランジスタが前記第4のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第6のノードと接続されるゲートを含む、請求項2に記載のアナログスイッチ。
  4. 前記信号出力部は、第2の信号出力端子をさらに有し、
    前記トランスファー回路は、ソースとバックゲートとが接続されている第2のN型トランスファートランジスタと、ソースとバックゲートとが接続されている第2のP型トランスファートランジスタと、をさらに有し、
    前記第2のN型トランスファートランジスタ及び前記第2のP型トランスファートランジスタのうち、一方のトランスファートランジスタのドレインは、他方のトランスファートランジスタのソースと接続され、一方のトランスファートランジスタのソースは前記第1のN型トランスファートランジスタ及び前記第1のP型トランスファートランジスタのうち一方のトランスファートランジスタのソースと前記第1の信号入力端子とに接続され、他方のトランスファートランジスタのドレインは、前記第2の信号出力端子と接続され、
    前記第2のP型トランスファートランジスタは、前記第3のノード及び前記第4のノードのうち他方のノードと接続されるゲートを含み、
    前記第2のN型トランスファートランジスタは、前記第1のP型トランスファートランジスタが前記第3のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第6のノードと接続されるゲートを含み、前記第1のP型トランスファートランジスタが前記第4のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第5のノードと接続されるゲートを含む、請求項3に記載のアナログスイッチ。
  5. 前記第1の制御信号生成回路と同じ構成を有し、前記第1の制御信号がローレベルにある期間でハイレベルにある第3の制御信号を生成する第3の制御信号生成回路と、
    前記第2の制御信号生成回路と同じ構成を有し、前記第3の制御信号と逆極性であって前記第2の制御信号がハイレベルにある期間でローレベルにある第4の制御信号を出力する第4の制御信号を生成する第4の制御信号生成回路と、をさらに備え、
    前記第3の制御信号生成回路は、第7のノード及び第8のノードを有し、
    前記第4の制御信号生成回路は、第9のノード及び第10のノードを有し、
    前記第7のノードは、前記第3の制御信号生成回路の前記第2のP型FETのドレイン、前記第1のP型FETのゲート、前記第2のキャパシタの他端及び前記第2のツェナーダイオードのアノードとの接続点であり、
    前記第8のノードは、前記第3の制御信号生成回路の前記第1のP型FETのドレイン、前記第2のP型FETのゲート、前記第1のキャパシタの他端及び前記第1のツェナーダイオードのアノードとの接続点であり、
    前記第9のノードは、前記第4の制御信号生成回路の前記第2のN型FETのドレイン、前記第1のN型FETのゲート、前記第4のキャパシタの他端及び前記第4のツェナーダイオードのカソードとの接続点であり、
    前記第10のノードは、前記第4の制御信号生成回路の前記第1のN型FETのドレイン、前記第2のN型FETのゲート、前記第3のキャパシタの他端及び前記第3のツェナーダイオードのカソードとの接続点であり、
    前記信号入力部は、第2の信号入力端子をさらに有し、
    前記トランスファー回路は、ソースとバックゲートとが接続されている第2のN型トランスファートランジスタと、ソースとバックゲートとが接続されている第2のP型トランスファートランジスタと、をさらに有し、
    前記第2のN型トランスファートランジスタ及び前記第2のP型トランスファートランジスタのうち、一方のトランスファートランジスタのドレインは他方のトランスファートランジスタのソースと接続され、一方のトランスファートランジスタのソースは前記第2の信号入力端子と接続され、他方のトランスファートランジスタのドレインは、前記第1のN型トランスファートランジスタ及び前記第1のP型トランスファートランジスタのうち、一方のトランスファートランジスタのドレインと前記第1の信号出力端子とに接続され、
    前記第2のP型トランスファートランジスタは、前記第1のP型FETが前記第3のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第8のノードと接続されるゲートを含み、前記第1のP型FETが前記第4のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第7のノードと接続されるゲートを含み、
    前記第2のN型トランスファートランジスタは、前記第1のP型FETが前記第3のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第10のノードと接続されるゲートを含み、前記第1のP型FETが前記第4のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第9のノードと接続されるゲートを含む、請求項3に記載のアナログスイッチ。
  6. 前記信号出力部は、第2の信号出力端子をさらに有し、
    前記トランスファー回路は、ソースとバックゲートとが接続されている第3のN型トランスファートランジスタと、ソースとバックゲートとが接続されている第4のN型トランスファートランジスタと、ソースとバックゲートとが接続されている第3のP型トランスファートランジスタと、ソースとバックゲートとが接続されている第4のP型トランスファートランジスタと、をさらに有し、
    前記第3のN型トランスファートランジスタ及び前記第3のP型トランスファートランジスタのうち、一方のトランスファートランジスタのドレインは他方のトランスファートランジスタのソースと接続され、一方のトランスファートランジスタのソースは前記第1のN型トランスファートランジスタ及び前記第1のP型トランスファートランジスタの一方のトランスファートランジスタのソースと前記第1の信号入力端子とに接続され、他方のトランスファートランジスタのドレインは、前記第2の信号出力端子とに接続され、
    前記第4のN型トランスファートランジスタ及び前記第4のP型トランスファートランジスタのうち、一方のトランスファートランジスタのドレインは他方のトランスファートランジスタのソースと接続され、一方のトランスファートランジスタのソースは前記第2のN型トランスファートランジスタ及び前記第2のP型トランスファートランジスタの一方のトランスファートランジスタのソースと前記第2の信号入力端子とに接続され、他方のトランスファートランジスタのドレインは、前記第3のN型トランスファートランジスタ及び前記第3のP型トランスファートランジスタの他方のトランスファートランジスタのソースと前記第2の信号出力端子とに接続され、
    前記第3のP型トランスファートランジスタは、前記第1のP型トランスファートランジスタが前記第3のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第4のノードと接続されるゲートを含み、前記第1のP型FETが前記第4のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第3のノードと接続されるゲートを含み、
    前記第3のN型トランスファートランジスタは、前記第1のP型トランスファートランジスタが前記第3のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第6のノードと接続されるゲートを含み、前記第1のP型FETが前記第4のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第5のノードと接続されるゲートを含み、
    前記第4のP型トランスファートランジスタは、前記第1のP型トランスファートランジスタが前記第3のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第7のノードと接続されるゲートを含み、前記第1のP型FETが前記第4のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第8のノードと接続されるゲートを含み、
    前記第4のN型トランスファートランジスタは、前記第1のP型トランスファートランジスタが前記第3のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第9のノードと接続されるゲートを含み、前記第1のP型FETが前記第4のノードと接続されるゲートを含む場合には前記第10のノードと接続されるゲートを含む、請求項5に記載のアナログスイッチ。
  7. 前記第1の制御信号生成回路は、前記第1の信号入力端子と同じ電圧の第1のレベルと、前記第1のレベルよりも電圧が低い第2のレベルとを含む前記第1の制御信号を生成するように構成される、請求項1から6の何れか一項に記載のアナログスイッチ。
  8. 前記第2の制御信号生成回路は、前記第1の信号入力端子と同じ電圧の第1のレベルと、前記第1のレベルよりも電圧が高い第3のレベルとを含む前記第2の制御信号を生成するように構成される、請求項1から7の何れか一項に記載のアナログスイッチ。
  9. 第1の入力電圧が印加される第1の信号入力端子と、前記第1の入力電圧と同じ又はそれよりも電圧が低い第2の入力電圧が印加される第2の信号入力端子とを有する信号入力部と、第1の出力電圧が出力される第1の信号出力端子と、第2の出力電圧が出力される第2の信号出力端子とを有する信号出力部との間を電気的に接続する又は切り離すアナログスイッチであって、
    入力される基準クロックに基づいて、第1のクロックと、前記第1のクロックと逆極性である第2のクロックと、前記第1のクロックがローレベルにある期間でハイレベルにある第3のクロックと、前記第2のクロックがハイレベルにある期間でローレベルであって、前記第3のクロックと逆極性である第4のクロックを含む複数のクロックを生成するクロック生成回路と、
    ソースとバックゲートとが接続されている2個のN型の電界効果トランジスタである、第1のN型トランスファートランジスタ及び第2のN型トランスファートランジスタと、ソースとバックゲートとが接続されている2個のP型の電界効果トランジスタである、第1のP型トランスファートランジスタ及び第2のP型トランスファートランジスタと、を有するトランスファー回路と、
    前記第1の入力電圧及び前記第1のクロックに基づいて、前記第1のP型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第1の制御信号と、前記第2の入力電圧及び前記第2のクロックに基づいて、前記第1のN型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第2の制御信号と、前記第1の入力電圧及び前記第3のクロックに基づいて、前記第2のP型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第3の制御信号と、前記第2の入力電圧及び前記第4のクロックに基づいて前記第2のN型トランスファートランジスタのオン状態とオフ状態とを制御する第4の制御信号とを生成可能に構成され、前記第1の制御信号を出力可能な第1の出力部と、前記第2の制御信号を出力可能な第2の出力部と、前記第3の制御信号を出力可能な第3の出力部と、前記第4の制御信号を出力可能な第4の出力部と、を有する制御信号生成回路と、を備え、
    前記第1のP型トランスファートランジスタは、前記第1の信号入力端子と接続されるソース及びバックゲートと、前記第1の信号出力端子と接続されるドレインと、前記第1の出力部と接続されるゲートと、を含み、
    前記第2のP型トランスファートランジスタは、前記第1の信号入力端子と前記第1のP型トランスファートランジスタのソース及びバックゲートとの接続点に接続されるソース及びバックゲートと、前記第2の信号出力端子と接続されるドレインと、前記第3の出力部と接続されるゲートと、を含み、
    前記第1のN型トランスファートランジスタは、前記第2の信号入力端子と接続されるソース及びバックゲートと、前記第2の信号出力端子と前記第2のP型トランスファートランジスタのドレインとの接続点と接続されるドレインと、前記第2の出力部と接続されるゲートと、を含み、
    前記第2のN型トランスファートランジスタは、前記第2の信号入力端子と前記第1のN型トランスファートランジスタのソース及びバックゲートとの接続点に接続されるソース及びバックゲートと、前記第1の信号出力端子と前記第1のP型トランスファートランジスタのドレインとの接続点と接続されるドレインと、前記第4の出力部と接続されるゲートと、を含む、ことを特徴とするアナログスイッチ。
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