JP2021063291A - 酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物及び方法 - Google Patents

酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光沢があり、均一であり、且つ比較的低い摩擦係数を有する銀リッチ銀−ニッケル堆積物を与える、酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物、及び基材上にニッケル金属を電気めっきする方法を提供する。【解決手段】銀イオンの供給源と、ニッケルイオンの供給源と、銀イオンの還元電位をニッケルイオンの還元電位に向かってシフトさせるチオール化合物とを含み、且つ7未満のpHを有する、銀−ニッケル合金電気めっき組成物。前記チオール化合物が、2−メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−テトラゾール−5−チオール及びそれらの塩の1つ又はそれ以上から選択される。【選択図】図3

Description

本発明は、酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物及び方法に関する。特に、本発明は、銀イオンの還元電位をニッケルイオンの還元電位に向かってシフトさせ、良好な電気伝導率、低い電気接触抵抗及び低い摩擦係数を有する銀リッチの銀−ニッケル合金の電着を可能にするチオール化合物を含む、酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物及び方法に関する。
銀及び銀合金めっき浴は、電子部品及び宝石類の製造に関する応用において、基材上に銀及び銀合金を堆積させることに関して非常に望ましい。実質的に純粋な銀は、その優れた電気的特性のため、コンタクトフィニッシュとして使用される。それは高い伝導率及び低い電気接触抵抗を有する。しかしながら、例えば電気コネクタ用のコンタクトフィニッシュとしてのその使用は、機械的摩耗に対するその低い抵抗及び高いシルバー−オン−シルバー(silver−on−silver)摩擦係数のため、制限されている。機械的摩耗に対する抵抗が低いことによって、コネクタの挿入−脱挿入サイクルの比較的少ない回数後にコネクタが物理的に損傷を受けるという結果がもたらされる。このような摩耗問題には、高い摩擦係数が関与している。コネクタが高い摩擦係数を有する場合、コネクタの挿入及び脱挿入のために必要とされる力は非常に高く、そしてこのことがコネクタに損傷を与えるか、又はコネクタデザインの選択肢を制限する可能性がある。銀−アンチモン及び銀−スズなどの銀合金堆積物は、改善された摩耗特性をもたらすが、特に熱老化後、許容できないほど低い接触抵抗を有する。銀合金は、高いはんだ付け温度に暴露される自動車用エンジン用及び電気コネクタ用の構成部品において一般に使用されるため、経時的に高熱に暴露される時に良好な接触抵抗を維持することは重要である。
多くの銀塩は実質的に水不溶性であり、且つ水溶性である銀塩は一般にめっき浴中に存在する種々の化合物と一緒に不溶性の塩を形成することが多いため、めっき工業は、実際的なめっき適用のために十分長い間安定していて、且つ少なくとも前述の課題に対処する銀又は銀合金めっき浴を配合するために多数の課題に直面している。銀は、標準水素電極に対して約+0.8Vの標準還元電位を有する電気化学的に不活性な金属であり、したがって、他の金属との合金めっきは困難である。合金金属の還元電位が負であるほど、合金金属と一緒に銀をめっき処理することは困難である。したがって、実際的なめっき適用のために配合可能である銀合金めっき浴の種類に関して有意な制限がある。
多くの銀及び銀−スズ合金めっき浴には、実用化を可能にするために青酸化合物が含まれる。しかしながら、青酸化合物は極めて有毒である。したがって、特別な廃水処理が必要とされる。これは処理コストの増加をもたらす。さらに、これらの浴はアルカリ性の範囲においてのみ使用可能であるため、金属を合金化の種類は制限される。金属水酸化物などの多くの金属は、アルカリ性の条件下で溶解性ではなく、また溶液から沈殿しない。別のアルカリ性浴の不利益は、めっきが回避されるべき基材上の部分をマスクオフするために使用される多くのフォトレジスト材料とのそれらの不相容性である。そのようなフォトレジストは、アルカリ性条件下で可溶性である。
アルカリ性浴は、めっき処理された金属と基材との間に低い接着が生じて、基材を不動態化する可能性もある。これは、しばしば「ストライク」めっきと呼ばれる追加ステップによって対処されるが、それによって処理ステップの数が増加し、したがって、金属めっきプロセスの全体的な効率が低下する。
したがって、安定であり、酸性であり、且つ高い伝導度、低い電気接触抵抗及び低い摩擦係数を有する銀合金を堆積する銀合金めっき浴が必要とされている。
本発明は、銀イオンの供給源と、ニッケルイオンの供給源と、銀イオンの還元電位をニッケルイオンの還元電位に向かってシフトさせるチオール化合物とを含み、且つ7未満のpHを有する銀−ニッケル合金電気めっき組成物に関する。
また本発明は、基材上に銀−ニッケル合金を電気めっきする方法であって、
a)基材を供給することと;
b)銀イオンの供給源と、ニッケルイオンの供給源と、銀イオンの還元電位をニッケルイオンの還元電位に向かってシフトさせるチオール化合物とを含み、且つ7未満のpHを有する銀−ニッケル合金電気めっき組成物に基材を接触させることと;
c)銀−ニッケル合金電気めっき組成物及び基材に電流を印加して、基材上に銀−ニッケル合金堆積物を電気めっきすること
を含む方法に関する。
さらに本発明は、基材の表面に隣接する、50%〜99.9%の銀及び0.1%〜50%のニッケルを含み、且つ1以下の摩擦係数を有する銀−ニッケル合金層を含む物品に関する。
酸性環境において、銀イオンの還元電位をニッケルの還元電位に向かってシフトさせるチオール化合物を含むことによって、銀リッチの銀−ニッケル合金が良好な電気伝導率及び低い電気接触抵抗などの銀堆積物の実質的に良好な電気特性を有するように、基材上での銀リッチの銀−ニッケル合金の堆積が可能となる。銀リッチの銀−ニッケル合金の接触抵抗は、金の接触抵抗と同程度又はそれ以上に良好であることが可能である。加えて、銀リッチの銀−ニッケル合金堆積物が良好な機械的摩耗抵抗を有するように、銀リッチの銀−ニッケル合金堆積物は低い摩擦係数を有する。銀リッチの銀−ニッケル堆積物は外観が均一であり、且つ輝きを有する。本発明の銀−ニッケル合金電気めっき組成物は安定である。
100回の摩耗サイクル後の銀金属堆積物の表面の2D形状測定グラフであり、x軸及びy軸はミクロン(μm)で測定され、変位はグラフの左側からのミクロンでの距離を意味する。 100回の摩耗サイクル後の銀金属堆積物の表面の3D形状測定グラフであり、縦方向のスケールは、ミクロン(μm)で測定された圧痕−摩耗痕跡の深さを意味する。 合金が97.5%の銀及び2.5%のニッケルから構成される本発明の銀−ニッケル合金堆積物の表面の500回の摩耗サイクル後の3D形状測定グラフであり、縦方向のスケールは、ミクロン(μm)で測定された圧痕−摩耗痕跡の深さを意味する。
本明細書にわたって使用される場合、略語は、文脈が明確に他に指示しない限り、以下の意味を有するものとする:℃=摂氏度;g=グラム;mg=ミリグラム;L=リットル;mL=ミリリットル;mm=ミリメートル;cm=センチメートル;μm=ミクロン;DI=脱イオン化;A=アンペア;ASD=アンペア/dm=めっき速度;DC=直流;V=ボルト、起電力のSI単位である;mΩ=ミリオーム=電気抵抗;cN=センチニュートン=力の単位;N=ニュートン;COF=摩擦係数;rpm=毎分回転数;s=秒;2D=2次元;3D=3次元;Ag=銀;Ni=ニッケル;Au=金;及びCu=銅。
「隣接」という用語は、2つの金属層が共通の界面を有するように、直接的に接触していることを意味する。「接触抵抗」という用語は、それらの2つの物品の間に印加された力の作用として測定された2つの電気伝導性の物品の間の接触から生じる電気抵抗を意味する。「還元電位」という用語は、電子を得て、それによって金属へと還元する金属イオンの傾向の尺度を意味する。「N」という略語は、力のSI単位であるニュートン(Newtons)を意味し、そしてそれは1キログラムの質量に毎秒1メートルの加速度を与えるであろう力と等しく、且つ100,000ダインと等しい。「摩擦係数」という用語は、2つの物体の間の摩擦力と、関与する物体の間の法線反力との間の関係を示す値であり;且つF=μFによって示される。Fは摩擦力であり、μは摩擦係数であり、且つFは法線力である。2つの物品の間の相対運動の方向に対して垂直である法線力は、それらの間の摩擦力を測定している間、2つの物品の間に印加される力である。「トライボロジー」という用語は、相対運動において表面を相互作用することの科学及び工学を意味し、そして潤滑、摩擦及び摩耗の原則の研究及び応用を含む。「摩耗抵抗」という用語は、機械的作用による表面からの物質の損失を意味する。「冷間溶接」という用語は、溶接される2つの部品の界面において融合又は加熱を行わずに接合が行なわれ、且つ接合部に溶融液又は溶融相が存在しない固相溶接プロセスを意味する。「チオカルボニル基」という用語は、>C=Sの有機化学官能部分を意味する。「水性」という用語は水又は水ベースを意味する。「組成」及び「浴」という用語は、本明細書を通じて相互に置き換え可能として使用される。「堆積物」及び「層」という用語は、本明細書を通じて相互に置き換え可能として使用される。「電気めっき」、「めっき」及び「堆積」という用語は、本明細書を通じて相互に置き換え可能として使用される。「無光沢」という用語は、曇っているか、又は光沢がないことを意味する。「二元合金」という用語は、2つの異なる金属から構成される金属合金を意味する。「三元合金」という用語は、3つの異なる金属から構成される金属合金を意味する。「a」及び「an」という用語は、明細書を通じて単数及び複数形の両方を示す。別途指定されない限り、全てのパーセント(%)値及び範囲は重量パーセントを示す。全ての数値範囲は、包含的であり、且ついかなる順序でも組み合わされ得るが、ただし、そのような数値範囲を合計したものが100%となるように制約されることが論理的である場合を例外とする。
本発明は、銀イオンの供給源と、ニッケルイオンの供給源と、チオール化合物とを含む酸性銀−ニッケル電気めっき組成物であって、銀イオン及びニッケルイオンが銀リッチの銀−ニッケル合金として基板上に堆積するように、チオール化合物が銀イオンの還元電位をニッケルイオンの還元電位に向かってシフトさせる酸性銀−ニッケル電気めっき組成物に関する。光沢があり、且つ均一な銀リッチの銀−ニッケル合金堆積物は、良好な電気伝導率及び低い電気接触抵抗などの実質的に良好な電気特性を有する。銀リッチの銀−ニッケル合金層が良好な機械的摩耗抵抗を有するように、銀リッチの銀−ニッケル合金堆積物は低い摩擦係数を有する。本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物は安定である。好ましくは、酸性水性銀−ニッケル電気めっき組成物は青酸を含まない。
銀イオンの還元電位は約+0.8Vであり、且つニッケルイオンの還元電位は約−0.24Vである。理論によって拘束されないが、銀−ニッケル合金堆積物を形成するために実質的に同時に堆積される銀イオン及びニッケルイオンに関して、銀イオンの還元電位は、好ましくは、ニッケルイオンの還元電位に向かって還元電位を低下させる。銀イオンの還元電位はほとんど正にならなくてもよく、又は負であってもよい。これは、酸性環境において、ニッケルイオンの還元電位に向かって銀イオンの還元電位を低下させる選択されたチオール化合物を銀−ニッケル電気めっき組成物中に含ませることによって達成される。加えて、望ましくない不水溶性の銀化合物として銀イオンが溶液から沈殿しないように、そのようなチオール化合物は、安定な酸性銀イオン含有浴配合物を可能にする。そのようなチオール化合物自体が水性酸性環境において溶解性でなければならない。
本発明のチオール化合物としては、限定されないが、2−メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−テトラゾール−5−チオール及びそれらの塩の1つ又はそれ以上から選択されるチオール化合物が含まれる。本発明のチオール化合物の塩としては、限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム及びセシウム塩などのアルカリ金属塩;アンモニウム塩;及びテトラアルキルアンモニウム塩が含まれる。好ましくは、チオール化合物は、2−メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸及びナトリウム、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸の1つ又はそれ以上から選択される。より好ましくは、チオール化合物は、2−メルカプトコハク酸及び3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸ナトリウムの1つ又はそれ以上から選択され、最も好ましくは、チオール化合物は2−メルカプトコハク酸である。
本発明のチオール化合物は、水性酸環境中で銀リッチ銀−ニッケル合金の電気めっきを可能にするために十分な量で含まれる。好ましくは、本発明のチオール化合物は5g/L以上の量で含まれ、より好ましくは、チオール化合物は、10g/L〜100g/L、さらに好ましくは15g/L〜90g/L、なおより好ましくは20g/L〜90g/L、最も好ましくは30g/L〜90g/Lの量で含まれる。
本発明の水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき組成物は銀イオン供給源を含む。銀イオン供給源は、限定されないが、ハロゲン化銀、グルコン酸銀、クエン酸銀、乳酸銀、硝酸銀、硫酸銀、アルカンスルホン酸銀、アルカノールスルホン酸銀又はそれらの混合物などの銀塩によって供給することが可能である。ハロゲン化銀が使用される場合、好ましくは、ハロゲン化物は塩化物である。好ましくは、銀塩は硫酸銀、アルカンスルホン酸銀、硝酸銀又はそれらの混合物であり、より好ましくは、銀塩は硫酸銀、メタンスルホン酸銀又はそれらの混合物である。銀塩は一般に市販品として入手可能であるか、又は文献に記載される方法によって調製可能である。好ましくは、銀塩は水に容易に溶解可能である。酸性銀−ニッケル電気めっき組成物中に含まれる銀塩の量は、所望の光沢及び均一性の銀リッチ銀−ニッケル合金堆積物を提供するために十分な量である。好ましくは、銀塩は、少なくとも10g/Lの濃度の銀イオンを提供するために組成物中に含まれ、より好ましくは、銀塩は10g/L〜100g/Lの量で銀イオン濃度を提供する量で組成物中に含まれ、さらに好ましくは、銀塩は20g/L〜80g/Lの銀イオン濃度を提供する量で含まれ、なおより好ましくは、銀塩は20g/L〜60g/L濃度で銀イオンを提供する量で含まれ、最も好ましくは、銀塩は30g/L〜60g/Lの銀イオン濃度を提供する量で組成物中に含まれる。
ニッケルイオンの供給源は、本発明の水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に含まれる。ニッケルイオン供給源としては、限定されないが、硫酸ニッケル及びその水和型の硫酸ニッケル六水和物及び硫酸ニッケル七水和物、スルファミン酸ニッケル及びその水和型のスルファミン酸ニッケル四水和物、塩化ニッケル及びその水和型の塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル及びその水和型の酢酸ニッケル四水和物、硝酸ニッケル、硝酸ニッケル六水和物並びにそれらの混合物が含まれる。好ましくは、ニッケルイオン供給源は、スルファミン酸ニッケル及びその水和型のスルファミン酸ニッケル四水和物、硝酸ニッケル及びその水和型の硝酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル及びその水和型の塩化ニッケル六水和物、硫酸ニッケル及びその水和型の硫酸ニッケル六水和物及び硫酸ニッケル七水和物であり、より好ましくは、ニッケルイオン供給源は、スルファミン酸ニッケル及びその水和型のスルファミン酸ニッケル四水和物であり、最も好ましくは、ニッケルイオン供給源はスルファミン酸ニッケルである。そのようなニッケル塩は市販品として入手可能であるか、又は当該技術で周知の方法によって調製可能である。
ニッケル塩は、所望の光沢及び均一性の銀リッチ銀−ニッケル合金堆積物を提供するために十分な量で水性酸性銀−ニッケル電気めっき組成物中に含まれる。好ましくは、十分なニッケル塩は、少なくとも1g/L、より好ましくは1g/L〜100g/L、さらに好ましくは1g/L〜80g/L、なおより好ましくは5g/L〜80g/L、さらにより好ましくは5g/L〜60g/L、なおさらに好ましくは5g/L〜40g/L、最も好ましくは5g/L〜20g/Lのニッケルイオン濃度を提供するために添加される。
好ましくは、本発明の水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき組成物中、溶媒として含まれる水は、付随的な不純物を制限するために、脱イオン水及び蒸留水の少なくとも1つである。
任意選択的に、組成物に伝導率を提供することを補助するために、銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に酸を含むことが可能である。酸としては、限定されないが、有機酸、例えば、酢酸、クエン酸、アリールスルホン酸、アルカンスルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸及びプロパンスルホン酸、アリールスルホン酸、例えば、フェニルスルホン酸及びトリルスルホン酸、並びに無機酸、例えば、硫酸、スルファミン酸、塩酸、臭化水素酸及びフルオロホウ酸が含まれる。前記酸の水溶性塩も本発明の銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に含まれることが可能である。好ましくは、酸は、酢酸、クエン酸、アルカンスルホン酸、アリールスルホン酸、スルファミン酸又はそれらの塩であり、より好ましくは、酸は、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、スルファミン酸又はそれらの塩である。そのような塩としては、限定されないが、メタンスルホン酸塩、スルファミン酸塩、クエン酸塩、酸のナトリウム及びカリウム塩、例えば、酢酸ナトリウム及び酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム二塩基性、クエン酸ナトリウム一塩基性、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸二カリウム二塩基性及びクエン酸カリウム一塩基性が含まれる。酸の混合物も使用可能であるが、好ましくは、使用される場合、単一の酸が使用される。酸は一般に市販品として入手可能であるか、又は文献で既知の方法によって調製可能である。そのような酸は、所望の伝導率を提供するための量で含まれることが可能である。好ましくは、酸又はそれらの塩は、少なくとも5g/L、より好ましくは10g/L〜250g/L、なおより好ましくは30g/L〜150g/L、最も好ましくは30g/L〜125g/Lの量で含まれる。
水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき組成物のpHは7未満である。好ましくはpHは0〜6.5であり、より好ましくはpHは0〜6であり、さらに好ましくはpHは1〜6であり、なおより好ましくはpHは2〜6であり、最も好ましくはpHは3〜5である。
任意選択的に、本発明の水性酸性銀−ニッケル合金組成物中にpH調整剤が含まれることが可能である。そのようなpH調整剤としては、無機酸、有機酸、無機塩基又は有機塩基及びそれらの塩が含まれる。そのような酸としては、限定されないが、無機酸、例えば、硫酸、塩酸、スルファミン酸、ホウ酸、リン酸及びそれらの塩が含まれる。有機酸としては、限定されないが、酢酸、クエン酸、アミノ酢酸及びアスコルビン酸並びにそれらの塩が含まれる。そのような塩としては、限定されないが、クエン酸三ナトリウムが含まれる。水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどの無機塩基並びに種々のタイプのアミンなどの有機塩基を使用可能である。好ましくは、pH調整剤は、酢酸、クエン酸及びアミノ酢酸及びそれらの塩、最も好ましくは、酢酸、クエン酸及びそれらの塩から選択される。pH調整剤は、所望のpH範囲を維持するために必要とされる量で添加可能である。
任意選択的であるが、好ましくは、本発明の水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき組成物中にジヒドロキシビス−スルフィド化合物又はそれらの混合物が含まれることが可能である。そのようなジヒドロキシビス−スルフィド化合物としては、限定されないが、2,4−ジチア−1,5−ペンタンジオール、2,5−ジチア−1,6−ヘキサンジオール、2,6−ジチア−1,7−ヘプタンジオール、2,7−ジチア−1,8−オクタンジオール、2,8−ジチア−1,9−ノナンジオール、2,9−ジチア−1,10−デカンジオール、2,11−ジチア−1,12−ドデカンジオール、5,8−ジチア−1,12−ドデカンジオール、2,15−ジチア−1,16−ヘキサデカンジオール、2,21−ジチア−1,22−ドエイコサンジオール、3,5−ジチア−1,7−ヘプタンジオール、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール、3,8−ジチア−1,10−デカンジオール、3,10−ジチア−1,8−ドデカンジオール、3,13−ジチア−1,15−ペンタデカンジオール、3,18−ジチア−1,20−エイコサンジオール、4,6−ジチア−1,9−ノナンジオール、4,7−ジチア−1,10−デカンジオール、4,11−ジチア−1,14−テトラデカンジオール、4,15−ジチア−1,18−オクタデカンジオール、4,19−ジチア−1,22−ドエイコサンジオール、5,7−ジチア−1,11−ウンデカンジオール、5,9−ジチア−1,13−トリデカンジオール、5,13−ジチア−1,17−ヘプタデカンジオール、5,17−ジチア−1,21−ウンエイコサンジオール及び1,8−ジメチル−3,6−ジチア−1,8−オクタンジオールが含まれる。好ましくは、ジヒドロキシビス−スルフィド化合物は、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール、3,8−ジチア−1,10−デカンジオール、2,4−ジチア−1,5−ペンタンジオール、2,5−ジチア−1,6−ヘキサンジオール、2,6−ジチア−1,7−ヘプタンジオール、2,7−ジチア−1,8−オクタンジオール、より好ましくは、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール、2,4−ジチア−1,5−ペンタンジオール、2,5−ジチア−1,6−ヘキサンジオール、2,6−ジチア−1,7−ヘプタンジオール及び2,7−ジチア−1,8−オクタンジオール、なおより好ましくは、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール、2,6−ジチア−1,7−ヘプタンジオール及び2,7−ジチア−1,8−オクタンジオール、最も好ましくは、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオールから選択される。
好ましくは、ジヒドロキシビス−スルフィド化合物は、少なくとも5g/L、より好ましくは5g/L〜80g/L、なおより好ましくは15g/L〜70g/L、最も好ましくは20g/L〜60g/Lの量で水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に含まれることが可能である。
任意選択的であるが、好ましくは、本発明の水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき組成物中にチオカルボニル基含有化合物が含まれる。そのようなチオカルボニル含有化合物としては、限定されないが、チオケトン、チオアルデヒド、チオカルバメート、チオウレア及びチオウレア誘導体が含まれる。チオウレア誘導体としては、限定されないが、チオカルバメート、グアニルチオウレア、1−アリル−2−チオウレア、1−アセチル−2−チオウレア、1−ベンゾイル−2−チオウレア、1−ベンジル−2−チオウレア、1−ブチル−3−フェニル−2−チオウレア、1,1−ジメチル−2−チオウレア、テトラメチル−2−チオウレア、1,3−ジメチルチオウレア、1−メチルチオウレア、1,3−ジエチルチオウレア、1,1−ジフェニル−2−チオウレア、1,3−ジフェニル−2−チオウレア、1,1−ジプロピル−2−チオウレア、1,3−ジプロピル−2−チオウレア、1,3−ジイソプロピル−2−チオウレア、1,3−ジ(2−トリル)−2−チオウレア、1−メチル−3−フェニル−2−チオウレア、1(1−ナフチル)−3−フェニル−2−チオウレア、1(1−ナフチル)−2−チオウレア、1(2−ナフチル)−2−チオウレア、1−フェニル−2−チオウレア、1,1,3,3−テトラメチル−2−チオウレア及び1,1,3,3−テトラフェニル−2−チオウレアが含まれる。好ましくは、チオウレア、グアニルチオウレア、1−アリル−2−チオウレア及び1,1,3,3−テトラメチル−2−チオウレアが銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に含まれ、より好ましくは、チオウレア、グアニルチオウレア及び1,1,3,3−テトラメチル−2−チオウレアが銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に含まれ、最も好ましくは、1,1,3,3−テトラメチル−2−チオウレアが本発明の銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に含まれる。
好ましくは、チオウレア及びチオウレア誘導体は、0.01g/L〜50g/L、好ましくは0.1g/L〜40g/L、より好ましくは5g/L〜40g/Lの量で本発明の水性酸銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に含まれることが可能である。
任意選択的に、金属光沢剤が本発明の水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に含まれることが可能である。そのような金属光沢剤としては、限定されないが、テルル、セレン及びアンチモンが含まれる。そのような光沢剤は、三元合金が堆積されるように、銀−ニッケル合金中に実質的に組み込まれない。そのような金属光沢剤は、水溶性化合物として銀−ニッケル合金電気めっき組成物に添加される。好ましくは、金属光沢剤は、テルル、セレン、アンチモン又はそれらの混合物から選択される。最も好ましくは、金属光沢剤は、テルル、セレン又はそれらの混合物から選択される。最も好ましくは、金属光沢剤はテルルである。水溶性化合物は、50mg/L〜2g/L、好ましくは100mg/L〜1g/L、より好ましくは200mg/L〜1g/Lの量でテルル、セレン、アンチモンイオン又はそれらの混合物を提供するために十分な量で含まれる。
テルルイオン供給源としては、限定されないが、テルル酸、亜テルル酸、有機テルル化合物及び二酸化テルルが含まれる。有機テルル化合物としては、限定されないが、テルロール、テルロアルデヒド、テルロケトン、テルル化物、ジテルル化物、テルルオキシド、テルロン、テルリン酸、アルキルテルルハロゲン化物、ジアルキルテルル二ハロゲン化物、アルキルテルルトリハロゲン化物、トリアルキルテルルハロゲン化物、ジメチルテルル化物及びジフェニルジテルル化物が含まれる。好ましくは、テルル供給源は、テルル酸及び亜テルル酸である。より好ましくは、テルル供給源は、テルル(VI)イオンを提供するテルル酸である。セレンイオン供給源としては、限定されないが、二酸化セレン、セレン酸又はそれらの混合物が含まれる。アンチモンイオン供給源としては、限定されないが、酒石酸カリウムアンチモンが含まれる。
任意選択的に、本発明の水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき組成物中に1種又はそれ以上の界面活性剤が含まれることが可能である。そのような界面活性剤としては、限定されないが、カチオン性及びアニオン性界面活性剤などのイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が含まれる。界面活性剤は0.05g/L〜30g/Lなどの従来の量で含まれることが可能である。
アニオン性界面活性剤の例は、ナトリウムジ(1,3−ジメチルブチル)スルホサクシネート、ナトリウム−2−エチルヘキシルスルフェート、ナトリウムジアミルスルホサクシネート、ナトリウムラウリルスルフェート、ナトリウムラウリルエーテル−スルフェート、ナトリウムジ−アルキルスルホサクシネート及びナトリウムドデシルベンゼンスルホネートである。カチオン性界面活性剤の例は、ペルフッ素化四級アミンなどの四級アンモニウム塩である。
他の任意選択的な添加剤としては、限定されないが、レベラー及び殺生剤が含まれることが可能である。そのような任意選択的な添加剤は従来の量で含まれることが可能である。
好ましくは、本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物は、水、銀イオン及び対アニオン、ニッケルイオン及び対アニオン、2−メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−テトラゾール−5−チオール、それらの塩及びそれらの混合物、任意選択的にジヒドロキシビス−スルフィド化合物からなる群から選択されるチオール化合物、任意選択的にチオカルボニル化合物、任意選択的に金属光沢剤、任意選択的に酸又はそれらの塩、任意選択的にpH調整剤、任意選択的に界面活性剤並びに任意選択的に殺生剤から構成され、pHは7未満である。
さらに好ましくは、本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物は、水、銀イオン及び対アニオン、ニッケルイオン及び対アニオン、2−メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−テトラゾール−5−チオール、それらの塩及びそれらの混合物からなる群から選択されるチオール化合物、ジヒドロキシビス−スルフィド化合物、任意選択的にチオカルボニル化合物、任意選択的に金属光沢剤、任意選択的に酸又はそれらの塩、任意選択的にpH調整剤、任意選択的に界面活性剤並びに任意選択的に殺生剤から構成され、pHは0〜6.5である。
より好ましくは、本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物は、水、銀イオン及び対アニオン、ニッケルイオン及び対アニオン、2−メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−テトラゾール−5−チオール、それらの塩及びそれらの混合物からなる群から選択されるチオール化合物、ジヒドロキシビス−スルフィド化合物、チオカルボニル化合物、任意選択的に金属光沢剤、任意選択的に酸又はそれらの塩、任意選択的にpH調整剤、任意選択的に界面活性剤並びに任意選択的に殺生剤から構成され、pHは0〜6である。
なおより好ましくは、本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物は、水、銀イオン及び対アニオン、ニッケルイオン及び対アニオン、2−メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−テトラゾール−5−チオール、それらの塩及びそれらの混合物からなる群から選択されるチオール化合物、ジヒドロキシビス−スルフィド化合物、チオカルボニル化合物、金属光沢剤、任意選択的に酸又はそれらの塩、任意選択的にpH調整剤、任意選択的に界面活性剤並びに任意選択的に殺生剤から構成され、pHは1〜6.5である。
本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物は、種々の基材、導電性及び半導電性基材の両方の基材上に銀−ニッケル合金層を堆積させるために使用することができる。好ましくは、銀−ニッケル合金層が体積される基材は、ニッケル、銅及び銅合金基材である。そのような銅合金基材としては、限定されないが、黄銅及び青銅が含まれる。めっき間の電気めっき組成物温度は、室温〜70℃、好ましくは30℃〜60℃、より好ましくは40℃〜60℃の範囲であることが可能である。銀−ニッケル合金電気めっき組成物は、好ましくは、電気めっき間に連続攪拌下にある。
本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき法は、基材を提供することと、本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物を提供することと、基材を組成物中に浸漬することによって、又は基材を組成物で噴霧することなどによって酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物を基材と接触させることとを含む。基材がカソードとして作用し、対電極又はアノードが存在する従来の整流器を用いて電流を適用する。アノードは、基材の表面に隣接して堆積させるように二元銀−ニッケル合金を電気めっきするために使用される、いずれの従来の可溶性又は不溶性アノードであることも可能である。
本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物は、広い電流密度範囲上で光沢があり且つ均一性の銀リッチ二元銀−ニッケル合金層の堆積を可能にする。銀リッチ二元銀−ニッケル合金は、合金中の不可避の不純物を除いて、50%〜99.9%の銀及び0.1%〜50%のニッケル、好ましくは50%〜99%の銀及び1%〜50%のニッケル、より好ましくは50%〜98%の銀及び2%〜50%のニッケルを含む。
本発明の光沢があり且つ均一性の銀リッチ銀−ニッケル合金の電気めっきのための電流密度は0.1ASD以上の範囲であることが可能である。好ましくは、電流密度は、0.5ASD〜70ASD、さらに好ましくは1ASD〜40ASD、より好ましくは1ASD〜30ASD、なおより好ましくは1ASD〜15ASDの範囲である。
本発明の二元銀−ニッケル合金層の厚さは、銀−ニッケル合金層の機能及びそれがめっきされる基材の種類次第で様々であることが可能である。好ましくは、銀−ニッケル合金層は、0.1μm以上の範囲である。さらに好ましくは、銀−ニッケル層は、0.1μm〜100μm、より好ましくは0.5μm〜50μm、なおより好ましくは1μm〜10μm、最も好ましくは1μm〜5μmの厚さ範囲を有する。
銀−ニッケル合金層を含むことのできる種々の基材をめっきするために本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物を使用することができることが想定されるが、好ましくは、本発明の酸性水性銀−ニッケル合金電気めっき組成物は、実質的な接触作用及び摩耗が普及していることが予想される電気コネクタ上のトップ層又はコーティングを電気めっきするために使用される。銀リッチ銀−ニッケル合金堆積物は、従来のコネクタ上に見られる従来の銀コーティングに対する高度に望ましい代用品である。銀−ニッケル合金堆積物は、良好な電気伝導率及び低い電気接触抵抗を有する。接触抵抗は、20cNの法線力において4mΩ未満であることが可能である。加えて、本発明の銀−ニッケル合金堆積物は、1Nの力で測定される場合、低いCOF、好ましくは1以下のCOFを有する。本発明の銀−ニッケル合金堆積物のCOFは、好ましくは、実質的に純粋な銀堆積物のCOFの40%以下であるCOFを有することが可能であり、したがって、本発明の銀−ニッケル合金は、実質的に純粋な銀を超える、摩耗抵抗の実質的な改善を有する。表面摩耗は、当該技術で周知の従来の摩擦学的測定及び形状測定に従って、金属堆積物に関して決定することができる。
以下の実施例は、本発明をさらに例示するために含まれるが、その範囲を限定することを意図しない。
銀−ニッケル合金電気めっき実施例1〜12:
別途記載がない限り、全実施例において、電気めっき基材は5cm×5cmの黄銅(70%銅、30%亜鉛)クーポンであった。電気めっきの前に、5ASDの電流密度においてDCを用いて30秒間、室温でRONACLEAN(商標)GP−300 LF電解アルカリデグリーサー(DuPont de Nemoursから入手可能)中でクーポンを電解清浄した。電解清浄の後、クーポンをDI水ですすぎ、30秒間10%硫酸中で活性化し、再びDI水ですすぎ、次いで、電気めっき浴中に配置した。1ASDの電流密度(適用された実際の電流は0.28Aである)においてDCを用いて6分間、電気めっきを実行し、約2μmの銀−ニッケル堆積物を堆積させた。白金めっきチタンアノードを使用して、正方形のガラスビーカー中で電気めっきを行った。400rpmの回転速度で長さ5cmのTEFLONコーティングされた撹拌棒によって撹拌が提供された。電気めっきは55℃の温度で実行された。全ての銀−ニッケル電気めっき浴は水ベースであった。所望の体積になるように、それぞれの浴に水を添加した。電気めっき浴のpHは水酸化カリウム又はメタンスルホン酸で調整された。
電気めっきされた銀−ニッケル合金の厚さ及び元素組成は、Bowman,Schaumburg,ILから入手可能なBowman Series P X−Ray Fluorimeter(XRF)を使用して測定された。XRFは、Bowmanからの銀及びニッケルに関する純粋元素厚さ標準を使用して校正され、そして、XRFインストラクションマニュアルからの基本的パラメーター(FP)計算と純粋元素標準とを組み合わせることによって、合金組成及び厚さを算出した。
実施例1(本発明)
次の組成の水性銀−ニッケル電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
2−メルカプトコハク酸:33.4g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
3に調整されたpH
電気めっき後、電着されたコーティングは金属様であり、且つ半光沢であるように見えた。銀−ニッケル合金は、90%銀及び10%ニッケルの組成を有した。
実施例2(本発明)
次の組成の水性銀−ニッケル合金電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
2−メルカプトコハク酸:33.4g/L
1,1,3,3−テトラメチル−2−チオ尿素:7.45g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
3.5に調整されたpH
電気めっき後、電着されたコーティングは金属様であり、且つ光沢であるように見えた。銀−ニッケル合金は、97.5%銀及び2.5%ニッケルの組成を有した。
実施例3(本発明)
次の組成の水性銀−ニッケル合金電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
2−メルカプトコハク酸:33.4g/L
3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール:10.14g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
3に調整されたpH
本実施例において、めっきは2分間、3ASDにおいて実行された。電気めっき後、電着されたコーティングは金属様であり、且つ光沢であるように見えた。銀−ニッケル堆積物は、95%銀及び5%ニッケルの組成を有した。
実施例4(本発明)
次の組成の水性銀−ニッケル合金電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸ナトリウム:49.6g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
クエン酸カリウム三塩基性:50g/L
1g/Lのテルル(VI)イオンを供給するために十分であるテルル酸
4.5に調整されたpH
電気めっき後、電着されたコーティングは金属様であり、且つ光沢であるように見えた。銀−ニッケル合金は、98.5%銀及び1.5%ニッケルの組成を有した。
実施例5(本発明)
次の組成の水性銀−ニッケル合金電気めっき浴を調製した:
10g/Lの銀イオンを供給するための硝酸銀
1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−テトラゾール−5−チオール:16.06g/L
10g/Lのニッケルイオンを供給するための硝酸ニッケル
酢酸:6g/L
4に調整されたpH
電気めっき後、電着された銀−ニッケル合金コーティングは金属様であり、且つ光沢であるように見えた。銀−ニッケル合金は、98%銀及び2%ニッケルの組成を有した。
実施例6(比較例)
次の組成の水性銀−ニッケル電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
システイン:25.8g/L
メタンスルホン酸:100g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
0.5g/Lのテルル(VI)イオンを供給するために十分であるテルル酸
pHは約0であった(より高いpHで浴成分は不溶性であった)。
電気めっき後、電着されたコーティングは金属様であり、且つ光沢であるように見えた。しかしながら、堆積物は100%銀であった。銀と一緒に検出可能なニッケルは堆積されなかった。
実施例7(比較例)
次の組成の水性銀−ニッケル電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
3−メルカプト−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール:42.7g/L
メタンスルホン酸:100g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
pHは約0であった(より高いpHで浴成分は不溶性であった)。
電気めっき後、電着されたコーティングは黒色であり、且つ基材に対して非接着性であるように見えた。上記実施例6と同様に、堆積物は100%銀であると決定された。銀と一緒に検出可能なニッケルは堆積されなかった。
実施例8(比較例)
次の組成の水性銀−ニッケル電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
テトラメチルチオ尿素:49g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
pHは3に調整された
電気めっき後、電着されたコーティングは黒色であり、且つ基材に対して非接着性であった。堆積物は100%銀であると決定された。銀と一緒にニッケルは堆積されなかった。
実施例9(比較例)
次の組成の水性銀−ニッケル電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
2−メルカプトイミダゾール:39g/L
メタンスルホン酸:100g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
pHは約0であった(より高いpHで浴成分は不溶性であった)。
電気めっき後、電着されたコーティングは茶色に見えた。堆積物は100%銀であった。銀と一緒にニッケルは堆積されなかった。
実施例10(比較例)
次の組成の水性銀−ニッケル電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
2−メルカプトピリジン:43.3g/L
メタンスルホン酸:100g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
pHは約0であった(より高いpHで浴成分は不溶性であった)。
電気めっき後、電着されたコーティングは茶色であり、且つ基材に対して非接着性であるように見えた。堆積物の分析によると、100%銀の組成が示された。ニッケルは一緒に堆積されなかった。
実施例11(比較例)
次の組成の水性銀−ニッケル電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール:100g/L
メタンスルホン酸:100g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
pHは約0であった(より高いpHで浴成分は不溶性であった)。
電気めっき後、電着されたコーティングは灰色であり、且つ無光沢であるように見えた。堆積物は100%銀から構成されていた。銀と一緒にニッケルは堆積されなかった。
実施例12(比較例)
次の組成の水性銀−ニッケル電気めっき浴を調製した:
20g/Lの銀イオンを供給するためのメタンスルホン酸銀
2−イミダゾリジンチオン:40.7g/L
5g/Lのニッケルイオンを供給するためのスルファミン酸ニッケル
pHは4に調整された
電気めっき後、電着されたコーティングは薄茶色であり、且つ無光沢であるように見えた。堆積物は100%銀の組成であることが決定された。ニッケルは基板上に一緒に堆積されなかった。
実施例13〜21(比較)
水性酸性銀溶液中のチオール化合物の溶解性
20g/Lの銀イオン濃度を使用して溶解性を評価した。銀イオンに対して1.1及び2.1モル当量の表1に列挙されるチオール化合物で溶解性を試験した。19℃〜60℃の温度において、200g/Lのメタンスルホン酸の濃度において、1未満の非常に低いpHから最大pH6まで、溶解性を評価した。20g/Lの銀イオンの溶液を製造するために水中にメタンスルホン酸銀を溶解することによって試験を実行した。次いで、撹拌下、チオール化合物を添加した。この時点で固体材料が常に溶液から沈殿した。次いで、メタンスルホン酸又は水酸化カリウムを添加することによって、pHを徐々に調整した。全てのチオール化合物に関して、1未満〜6までのpHで沈殿物が溶解性であるものは見出されなかった。
Figure 2021063291
実施例22(本発明)
接触抵抗測定
Starrett DFC−20デジタルフォースゲージを備えたStarrett MTH−550マニュアルフォーステスタースタンドを含有する、特別に設計された装置を使用して接触抵抗を評価した。デジタルフォースゲージには、直径2.5mmの半球先端を有する金めっき銅プローブが備えられていた。接触力を変動させ、4ワイヤー抵抗測定を使用して、金めっきプローブと、対象の銀合金でめっきされた平坦なクーポンとの間の接触の電気抵抗を測定した。電流源はKeithley 6220 DC Current Sourceであり、そして電圧計はKeithley 2182A Nanovoltmeterであった。これらの計器は、最高精度を得るために、熱電気補整モードで操作された。
以下の表2に開示される水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき浴からの約3μmの銀−ニッケル合金で電気めっきされた平坦な黄銅クーポンを使用して、試験を実行した。浴のpHは3.5であった。電気めっきの1週間より前に浴を安定化させた。銀−ニッケル堆積物は光沢があり、且つ均一に見え、そしてXRFによって決定されるように、97.4%の銀及び2.6%のニッケルから構成されていた。接触相手は、上記の装置に含まれる金めっきされた銅プローブであった。
Figure 2021063291
1ASDにおいて6分間、水性酸性銀−ニッケル合金浴中で黄銅クーポンを電気めっきした。比較のため、RONOVAL(商標)CM電解コバルト硬化金浴(DuPont de Nemoursから入手可能)からの等しい厚さのコバルト硬化金で電気めっきされた黄銅クーポンを製造した。銀−ニッケルと同じ手順で金めっきを実行した。
金めっきされた銅プローブ及びそれぞれのクーポンの間の接触抵抗を測定した。結果を以下の表3に示す。
Figure 2021063291
実施例23(本発明)
熱老化接触抵抗測定
上記の実施例22に記載される特別に設計された装置を使用して、熱老化接触抵抗を評価した。以下の表4に開示される水性酸性銀−ニッケル合金電気めっき浴からの約2μmの銀−ニッケル合金で電気めっきされた平坦なC260黄銅クーポンを使用して、試験を実行した。浴のpHは4.5であった。銀−ニッケル堆積物は光沢があり、且つ均一に見え、そしてXRFによって決定されるように、97.5%の銀及び2.5%のニッケルから構成されていた。
Figure 2021063291
熱老化は150℃において5日間実行された。5日後、力及び抵抗を記録した。結果を表5に示す。
Figure 2021063291
銀−ニッケル合金は、5日間の熱老化後でさえ優れた電気特性を維持し、金と同等に残っていた。
実施例24(比較例)
銀摩耗抵抗
線形往復段階を備えたAnton Paar TRB3 Pin−on−Disk摩擦計(Anton Paar GmbH,Graz,Austriaから入手可能)を使用して、摩擦学的測定を実行した。1Nの負荷、10mmのストローク長さ及び5mm/秒の滑り速度を使用して、全ての試験を実行した。全ての試験は、「ライク−オン−ライク」で実行した。これは、DuPont de Nemoursから入手可能なSILVER GLO(商標)電解銀浴から製造された同一の銀金属堆積物によって、平坦なクーポン及び球形のボールのそれぞれがめっきされたことを意味する。使用されたボールはC260黄銅(70%銅、30%亜鉛)から製造され、且つ直径5.55mmであり、且つ約5μmの銀で電気めっきされたものであった。平坦なクーポンもC260黄銅から製造され、そして約5μmの銀で電気めっきされていた。試験の間、摩擦計を使用して摩擦係数を監視した。摩耗痕跡深さは、レーザー形状測定を使用して測定された。測定は100回のサイクルに対して実行された。それぞれのサイクルは、クーポン上でのボールの1回の前後ストロークであった。100回のサイクルは、全て銀めっき堆積物を突き破るために必要とされた。Keyence VK−X Laser Scanning Confocal Microscope(Keyence Corporation of America,Elmwood Park,NJから入手可能)を使用して、形状測定を実行した。摩耗痕跡は、200倍の倍率でレーザー形状測定を使用して測定された。3D及び2D形状測定グラフは、KeyenceからのVK−X分析ソフトウェアを使用して、これらの測定から作成された。
図1は、x軸に沿って600μm〜800μm及びy軸に沿って+2μm〜−5μmの銀の主要表面摩耗を示す銀堆積物の2D形状測定グラフである。垂直の点線は、7.3μmである圧痕−摩耗痕跡の深さを示す。図2は、100回のサイクル後の銀堆積物の深刻な表面摩耗をさらに実証する銀堆積物の3D形状測定グラフである。図1と同様に、スケールは圧痕摩耗痕跡の深さを示す。
摩擦係数(COF)は約1.6であると決定された。COFは、ソフトウェアTribometer,version 8.1.5を使用して、上記の摩擦計によって直接測定された。
実施例25(本発明)
銀−ニッケル合金摩耗抵抗性
上記例24と同様に、線形往復段階を備えたAnton Paar TRB3 Pin−on−Disk摩擦計を使用して、摩擦学的測定を実行した。1Nの負荷、10mmのストローク長さ及び5mm/秒の滑り速度を使用して、全ての試験を実行した。上記実施例23の表4の銀−ニッケル合金によって、平坦なクーポン及び球形のボールのそれぞれをめっきした。使用されたボールはC260黄銅(70%銅、30%亜鉛)から製造され、且つ直径5.55mmであり、且つ約5μmの銀−ニッケル合金で電気めっきされたものであった。平坦なクーポンもC260黄銅から製造され、そして約2μmの合金で電気めっきされていた。試験の間、摩擦計を使用して摩擦係数を監視した。摩耗痕跡深さは、実施例24と同様に、Keyence VK−X Laser Scanning Confocal Microscopeを用いて、レーザー形状測定を使用して測定された。測定は500回のサイクルに対して実行された。摩耗痕跡は、200倍の倍率でレーザー形状測定を使用して測定された。3D形状測定グラフは、Keyenceからのソフトウェアを使用して、これらの測定から作成された。
図3は、銀−ニッケルの堆積物の3D形状測定グラフである。500回のサイクル後でさえも表面摩耗が示されない。摩擦係数は約1であると決定され、これは実施例24の銀より40%減少している。

Claims (15)

  1. 銀イオンの供給源と、ニッケルイオンの供給源と、銀イオンの還元電位をニッケルイオンの還元電位に向かってシフトさせるチオール化合物とを含み、且つ7未満のpHを有する、銀−ニッケル合金電気めっき組成物。
  2. 前記チオール化合物が、2−メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−テトラゾール−5−チオール及びそれらの塩の1つ又はそれ以上から選択される、請求項1に記載の銀−ニッケル合金電気めっき組成物。
  3. 1つ又はそれ以上のヒドロキシビス−スルフィド化合物をさらに含む、請求項1に記載の銀−ニッケル合金電気めっき組成物。
  4. 1つ又はそれ以上のチオカルボニル化合物をさらに含む、請求項1に記載の銀−ニッケル合金電気めっき組成物。
  5. 1つ又はそれ以上の金属光沢剤をさらに含む、請求項1に記載の銀−ニッケル合金電気めっき組成物。
  6. 1つ又はそれ以上のpH調整剤をさらに含む、請求項1に記載の銀−ニッケル合金電気めっき組成物。
  7. pHが0〜6.5である、請求項1に記載の銀−ニッケル合金電気めっき組成物。
  8. 基材上にニッケル金属を電気めっきする方法であって、
    a)前記基材を供給することと;
    b)銀イオンの供給源と、ニッケルイオンの供給源と、銀イオンの還元電位をニッケルイオンの還元電位に向かってシフトさせるチオール化合物とを含み、且つ7未満のpHを有する銀−ニッケル合金電気めっき組成物に前記基材を接触させることと;
    c)前記銀−ニッケル合金電気めっき組成物及び前記基材に電流を印加して、前記基材上に銀−ニッケル堆積物を電気めっきすること
    を含む方法。
  9. 前記チオール化合物が、2−メルカプトコハク酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1H−テトラゾール−5−チオール及びそれらの塩の1つ又はそれ以上から選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記銀−ニッケル合金電気めっき組成物が1つ又はそれ以上のチオカルボニル化合物をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  11. 前記銀−ニッケル合金電気めっき組成物が1つ又はそれ以上のジヒドロキシビス−スルフィド化合物をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  12. 前記銀−ニッケル電気めっき組成物が1つ又はそれ以上の金属光沢剤をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  13. 前記銀−ニッケル合金電気めっき組成物が1つ又はそれ以上のpH調整剤をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  14. 前記銀−ニッケル合金電気めっき組成物が0〜6.5のPH、良好な電気伝導率及び低い電気接触抵抗を有する、請求項8に記載の方法。
  15. 基材の表面に隣接する銀−ニッケル合金層を含む物品であって、前記銀−ニッケル合金層が50%〜99.9%の銀及び0.1%〜50%のニッケルを含み、且つ1以下の摩擦係数を有する、物品。
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