JP7313600B2 - コネクタ用端子材及びコネクタ用端子 - Google Patents

コネクタ用端子材及びコネクタ用端子 Download PDF

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Description

本発明は、微摺動が発生する自動車や民生機器等の電気配線の接続に使用される有用な皮膜が設けられたコネクタ用端子材及びコネクタ用端子に関する。
従来、自動車等の電気配線の接続に用いられるコネクタが知られている。この車載用コネクタ(車載用端子)には、メス端子に設けられた接触片が、メス端子内に挿入されたオス端子に所定の接触圧を有して接触することで、電気的に接続されるように設計された端子対を備えるものが用いられている。このようなコネクタ(端子)として、一般的に銅または銅合金板上に錫めっきを施し、リフロー処理を行った錫めっき付き端子が多く用いられていた。しかし、近年、自動車の高電流・高電圧化に伴い、より電流を多く流すことができる耐熱・耐摩耗性に優れ、さらにより貴金属めっき付き端子が必要な個所が増え極数が増加していることから、低摩擦係数である貴金属めっきを施した端子の用途も増加している。
このような耐熱性及び耐摩耗性が求められる車載用端子のめっきとして、例えば、特許文献1に記載のコネクタ用銀めっき端子が知られている。この特許文献1に記載のコネクタ用銀めっき端子は、銅又は銅合金からなる母材の表面が銀めっき層により被覆され、この銀めっき層は、下層側(母材側)に位置する第1の銀めっき層と、第1の銀めっき層の上層側に位置する第2の銀めっき層を有し、第1の銀めっき層の結晶粒径が第2の銀めっき層の結晶粒径よりも大きく形成されている。すなわち、特許文献1の構成では、第1の銀めっき層の結晶粒径を第2の銀めっき層の結晶粒径よりも大きく形成することで、母材からのCu成分が第2の銀めっき層に拡散するのを抑制している。
これらは耐熱性に優れているが、純銀同士の接触となるので摺動時に凝着が発生し、摩擦係数が高くなる。
また、特許文献2には、母材としての銅又は銅合金部材の表面の少なくとも一部に、アンチモン濃度が0.1質量%以下の銀又は銀合金層が形成され、この銀又は銀合金層の上に最表層としてビッカース硬度HV140以上の銀合金層が形成された銅又は銅合金部材が開示されている。また、母材とアンチモン濃度が0.1質量%以下の銀又は銀合金層との間にはニッケル又はニッケル合金層が形成されている。すなわち、特許文献2の構成では、アンチモンを銀又は銀合金層に添加することで硬度を上昇させて、銅又は銅合金部材の耐摩耗性を向上させ、さらに低摩擦係数となっている。アンチモンが銀に入っていることで、摺動時に凝着がし難くなり、低摩擦係数になる。
特開2008-169408号公報 特開2009-79250公報
しかしながら、特許文献1の構成では、母材の表面を銀めっき層により被覆しており、銀めっき層は、経時変化および高温環境下での使用によって銀の結晶径が大きくなるに伴い、硬度が低下するので、長時間の使用および高温環境下での耐摩耗性が低下する。この耐摩耗性の低下を補うために、銀めっき膜厚を厚くすることが考えられるが、コスト面での問題がある。また、純銀同士の接触となるので摺動時に凝着が発生し、摩擦係数が高くなる。
特許文献2の構成では、加熱によってアンチモンがめっき層最表面に拡散し、濃化後、酸化して接触抵抗が増大する問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、摩擦係数を低減するとともに、耐熱性を向上できるコネクタ用端子材及びコネクタ用端子を提供することを目的とする。
本発明のコネクタ用端子材は、少なくとも表層が銅又は銅合金からなる基材と、該基材の上に形成された銀めっき層と、該銀めっき層の上の少なくとも一部に形成された銀ニッケル合金めっき層と、を備え、前記銀ニッケル合金めっき層は、膜厚が0.05μm以上2.0μm以下で、ニッケル含有量が0.1at%以上1.8at%以下である。
本発明では、銀めっき層の上に形成された銀ニッケル合金めっき層がニッケルを含んでいるので、表面の硬度が高められ、摺動時の凝着現象の発生を抑制するため、摩擦係数が低く、耐摩耗性を向上できる。
また、ニッケルはアンチモンに比べて融点が高いので、熱によって拡散しがたく、このため、アンチモンと異なり、加熱後も最表面に濃化しがたく、加熱後の接触抵抗の増加を抑え、摩擦係数を低く維持し、耐摩耗性を保持することができる。銀とニッケルとの原子半径差は、銀とアンチモンとの原子半径差に比べて大きいため、銀ニッケル合金めっき層内におけるニッケル含有量を0.1at%以上1.8at%以下と、僅かに共析させるだけで硬度を高めることができる。なお、銀ニッケル合金めっき層のニッケル含有量が0.1at%未満であると、耐熱性及び耐摩耗性が低下し、摩擦係数も増大する。ニッケル含有量が1.8at%を超えると銀ニッケル合金めっき層の抵抗が増加し、また、加熱後の接触抵抗も増加しやすくなる。
なお、銀ニッケル合金めっき層は、銀めっき層の上に形成されているので、銀ニッケル合金めっき層が薄くても優れた耐摩耗性を発揮する。しかし、銀ニッケル合金めっき層の膜厚が0.05μm未満であると、薄すぎて耐熱性及び耐摩耗性を向上できず、摩擦係数が増大する。銀ニッケル合金層の膜厚が2.0μmを超えると、プレス加工等により割れが生じる。
銀ニッケル合金めっき層は、少なくとも、コネクタとして成形されたときの接点部に配置されるように設けられていればよい。
コネクタ用端子材の一つの態様としては、前記基材と前記銀ニッケル合金めっき層との間には、前記基材の表面を覆うニッケル又はニッケル合金からなるニッケルめっき層が設けられ、該ニッケルめっき層の膜厚は0.3μm以上3.0μm以下であるとよい。
上記態様では、基材の表面を覆うニッケルめっき層の上に銀ニッケル合金めっき層が形成されているので、銀ニッケル合金めっき層の剥離を抑制できるとともに、高温環境下でも抵抗値を安定化することができる。なお、ニッケルめっきの膜厚が0.3μm未満であると、高温環境下では銅又は銅合金からなる基材からCu成分が銀ニッケル合金めっき層内に拡散して銀ニッケル合金めっき層の抵抗値が大きくなり、耐熱性が低下する可能性がある。一方、ニッケルめっき層の膜厚が3.0μmを超えると、プレス加工時等に割れが発生する可能性がある。
コネクタ用端子材の他の一つの態様としては、前記ニッケルめっき層と前記銀めっき層との間に、Co,Pd,Sn,Cuのいずれか一種を主成分として含有する中間めっき層が設けられているとよい。
ニッケルめっき層の上に中間層としてCo,Pd,Sn,Cuのいずれか一種を主成分として含有する中間層が形成されているので、ニッケルめっき層と銀めっき層との間の密着性が良好となり、銀ニッケル合金めっき層の耐摩耗性を有効に発揮させることができる。
コネクタ用端子材の一つの態様としては、前記銀めっき層は、銀の純度が99at%以上であるとよい。
銀めっき層の純度を99at%以上とするのは、銀めっき層に不純物が多く含まれると、接触抵抗が高くなる傾向にあるからである。なお、純度99at%以上にはC,H,O,S,Nなどの軽元素は除かれる。
コネクタ用端子材のさらに他の一つの態様としては、150℃で240時間加熱後の表面のニッケル濃度が5at%以下である。
前述したように、ニッケルは熱によって拡散しがたいため、加熱後も最表面に濃化しがたい。上記の加熱条件で加熱した後の表面のニッケル濃度が5at%以下であれば、高温環境下での接触抵抗の増大を抑制することができる。
本発明のコネクタ用端子は、上記コネクタ用端子材からなるコネクタ用端子であって、相手方コネクタ用端子との接点部分の表面に前記銀ニッケル合金めっき層が形成されている。
このコネクタ用端子は、接点部分に硬い銀ニッケル金合金めっき層が形成されているので、耐摩耗性に優れている。
本発明によれば、コネクタ用端子材の耐摩耗性及び耐熱性を向上できる。
本発明の実施形態に係るコネクタ用端子材を模式的に示す断面図である。 試料8における加熱前のXPSによる深さ方向分析結果である。 試料8における加熱後のXPSによる深さ方向分析結果である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
[コネクタ用端子材の構成]
本実施形態のコネクタ用端子材1は、図1に断面を模式的に示したように、少なくとも表層が銅又は銅合金からなる板状の基材2と、該基材2の上面に形成されたニッケル又はニッケル合金からなるニッケルめっき層3と、Co,Pd,Sn,Cuのいずれか一種を主成分として含有する中間めっき層4と、中間めっき層4の上面に形成された銀めっき層5と、銀めっき層5の上に形成された銀ニッケル合金めっき層6と、を備えている。
基材2の表層は、銅または銅合金からなるものであれば、特に、その組成が限定されるものではない。本実施形態では、図1に示すように、基材2は銅又は銅合金からなる板材により構成されているが、母材の表面に銅めっき又は銅合金めっきが施されためっき材により構成されてもよい。この場合、母材としては、無酸素銅(C10200)やCu-Mg系銅合金(C18665)等を適用できる。
ニッケルめっき層3は、基材2上にニッケル又はニッケル合金めっきを施すことにより被覆される。このニッケルめっき層3は、ニッケルめっき層3上に被覆される銀ニッケル合金めっき層6への基材2からのCu成分の拡散を抑制する機能を有する。このニッケルめっき層3の厚さ(膜厚)は、0.3μm以上3.0μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以上2.0μm以下であるとよい。ニッケルめっき層3の厚さが0.3μm未満であると、高温環境下では基材2からCu成分が銀ニッケル合金めっき層6内に拡散して銀ニッケル合金めっき層6の接触抵抗値が大きくなり、耐熱性が低下する可能性がある。一方、ニッケルめっき層3の厚さが3.0μmを超えると、曲げ加工時に割れが発生する可能性がある。なお、ニッケルめっき層3は、ニッケル又はニッケル合金からなるものであれば、特に、その組成が限定されるものではない。
中間めっき層4は、Co,Pd,Sn,Cuのいずれか一種を主成分として含有する。この中間めっき層4は、ニッケルめっき層3と銀めっき層5の両方に拡散するため、密着性が良好で耐摩耗性が向上する。この中間めっき層4の膜厚は0.02μm(20nm)以上であり、0.02μm未満では全面に均質に成膜されないため、耐摩耗性向上の効果が低下し、銀錫合金めっき層が剥がれやすくなる。なお、特に限定されないが、コストと加工性の面から中間めっき層4の膜厚は0.5μm以下とするのが好ましい。なお、この中間めっき層4におけるCo,Pd,Sn,Cuの含有量は特に限定されるものではないが、90質量%以上あるとよい。
銀めっき層5は、中間めっき層4上に施される銀ストライクめっきと、銀ストライクめっきの後に施される銀めっきとにより形成される。この銀めっき層5は、銀の純度が99at%以上であり、その膜厚は0.5μm以上10μm以下である。銀めっき層5の膜厚が0.5μm未満では、銀ニッケル合金めっき層4が薄い場合に耐摩耗性を高める効果が低減し、膜厚が10μmを超える厚さとしても問題はないが、コスト増を招く。銀めっき層5の純度は99.9at%以上がより好ましい。
銀ニッケル合金めっき層6は、銀めっき層5の上面に銀ニッケル合金めっきを施すことにより形成される。この銀ニッケル合金めっき層6は、コネクタ用端子材1の表面に形成される。また、銀ニッケル合金めっき層6は、銀とニッケルとの合金により構成され、銀とニッケルとの間には、金属間化合物が生成されないので、コネクタ用端子材1の表面の硬度が高くなりすぎることを抑制している。
また、銀ニッケル合金めっき層6のニッケル含有量は、0.1at%以上1.8at%以下とされ、より好ましくは0.1at%以上1.0at%以下であるとよい。このニッケル含有量が、0.1at%未満であると、銀ニッケル合金めっき層の硬さが低下するため、耐摩耗性が低下し、1.8at%を超えると銀ニッケル合金めっき層6が硬くなりすぎて、プレス加工等により割れが生じる。また、ニッケルは銀よりも電気伝導率が悪く、ニッケル含有量が1.8at%を超えると銀ニッケル合金めっき層6の接触抵抗が高くなる。このような銀ニッケル合金めっき層6は、上記範囲のニッケルを含んでいるため、表面の硬度が高められ、耐摩耗性が向上する。具体的には、銀ニッケル合金めっき層6のビッカース硬さは、150HV~250HVの範囲内となる。
また、ニッケルはアンチモンに比べて融点が高いので、熱によって拡散しがたいため、アンチモンと異なり、加熱後も銀ニッケル合金めっき層6の最表面に濃化しがたい。このため、加熱後の接触抵抗の増加を抑え、摩擦係数を低く維持し、耐摩耗性を保持することができる。この端子材1を150℃で240時間加熱した後に、銀ニッケル合金めっき層6の表面部をX線光電子分光分析(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy)で測定したときのニッケル濃度は5at%以下である。この場合、銀とニッケルとの原子半径差は、銀とアンチモンとの原子半径差に比べて大きいため、銀ニッケル合金めっき層内におけるニッケル含有量を0.1at%以上1.8at%以下と、僅かに共析させるだけで表面の硬度を高めることができる。
銀ニッケル合金めっき層6の膜厚は、0.05μm以上2.0μm以下に設定される。この銀ニッケル合金めっき層6は銀めっき層5の上に形成されるため、薄くても優れた他摩耗性を発揮することができるが、その膜厚が0.05μm未満であると、耐熱性及び耐摩耗性を向上できず、2.0μmを超えると、プレス加工等により割れが生じるおそれがある。
次に、このコネクタ用端子材1の製造方法について説明する。このコネクタ用端子材1の製造方法は、基材2となる少なくとも表層が銅又は銅合金からなる板材を洗浄する前処理工程と、ニッケルめっき層3を基材2に形成するニッケルめっき層形成工程と、ニッケルめっき層3上に中間めっき層4を形成する中間めっき層形成工程と、中間めっき層4上に銀ストライクめっきを施す銀ストライクめっき工程と、銀ストライクめっきの後に銀めっき層5を形成する銀めっき工程と、銀めっき層5の上に銀ニッケル合金めっきを施して銀ニッケル合金めっき層6を形成する銀ニッケル合金めっき層形成工程と、を備える。
[前処理工程]
まず、基材2として、少なくとも表層が銅又は銅合金からなる板材を用意し、この板材に脱脂、酸洗等をすることによって表面を清浄する前処理を行う。
[ニッケルめっき層形成工程]
この基材2の表面の少なくとも一部に対して、ニッケル又はニッケル合金からなるめっきを施してニッケルめっき層3を基材2に形成する。例えば、スルファミン酸ニッケル300g/L、塩化ニッケル30g/L、ホウ酸30g/Lからなるニッケルめっき浴を用いて、浴温45℃、電流密度3A/dmの条件下でニッケルめっきを施して形成される。なお、ニッケルめっき層3を形成するニッケルめっきは、緻密なニッケル主体の膜が得られるものであれば特に限定されず、公知のワット浴を用いて電気めっきにより形成してもよい。
[中間めっき層形成工程]
基材2に形成されたニッケルめっき層3の表面に5質量%~10質量%の硫酸水溶液を用いて活性化処理を行った後、中間めっき層4を形成する。この中間めっき層4形成のためのめっき浴は、均一に成膜できれば、浴種は問わない。中間めっき層4が銅めっき層であれば硫酸銅浴、パラジウムめっき層であれば塩化パラジウム等のパラジウム化合物を含むめっき浴、コバルトめっき層であれば硫酸コバルトを含むめっき浴など、その金属種に代表的なめっき浴を用いればよい。
中間めっき層4に対して5~10質量%の水酸化カリウム水溶液を用いて活性化処理を行った後、中間めっき層4上に銀めっきを施す。この銀めっきは、前述したように短時間で行われる銀ストライクめっき工程と、その後に行われる銀めっき工程の二段階からなる。
[銀ストライクめっき工程]
銀ストライクめっきを施すためのめっき浴の組成は、特に限定されないが、例えば、シアン化銀(AgCN)1g/L~5g/L、シアン化カリウム(KCN)80g/L~120g/Lからなる。そして、この銀めっき浴に対してアノードとしてステンレス鋼(SUS316)を用いて、浴温25℃、電流密度1A/dmの条件下で銀めっきを30秒程度施す。この銀ストライクめっきにより膜厚0.01μm以上0.1μm以下の銀めっき層(銀ストライクめっき層)が形成される。この銀ストライクめっき層は、その後にさらに銀めっきが施されることにより、層としての識別は困難になる。
[銀めっき工程]
一方、銀ストライクめっきの後に行われる銀めっきのためのめっき浴の組成は、特に限定されないが、例えば、シアン化銀カリウム(K[Ag(CN)])1g/L~5g/L、シアン化銀(AgCN)5g/L~15g/L、シアン化カリウム(KCN)10g/L~30g/L、炭酸カリウム(KCO)10g/L~20g/L、添加剤5mm/Lからなるめっき浴に対してアノードとして純銀板を用いて、浴温が常温(25℃~30℃)で、電流密度0.1A/dm~3A/dmの条件下でめっきを施す。
これら二工程で銀めっきを施すことにより、膜厚0.5μm以上10μm以下の銀めっき層5が形成される。
[銀ニッケル合金めっき層形成工程]
銀めっき層5上に銀ニッケル合金めっきを施して銀ニッケル合金めっき層6を形成する。この銀ニッケル合金めっき層6を形成するためのめっき浴の組成は、例えば、シアン化銀(AgCN)30g/L~50g/L、シアン化カリウム(KCN)100g/L~150g/L、炭酸カリウム(KCO)15g/L~40g/L、テトラシアノニッケル(II)酸カリウム(K[Ni(CN)]・HO)80g/L~150g/L、銀めっき層を平滑に析出させるための添加剤からなる。この添加剤は、アンチモンを含まないものであれば、一般的な添加剤で構わない。なお、シアン化銀をAモル、テトラシアノニッケル(II)酸カリウムをBモルとしたときのモル比(A:B)が(3~4):(5~6)、A+B=0.7モル~1.0モルとなるように調整するとよい。
そして、このめっき浴に対してアノードとして純銀板を用いて、浴温25℃、電流密度4A/dm~12A/dmの条件下で銀ニッケル合金めっきを施すことにより膜厚0.05μm以上2.0μm以下の銀ニッケル合金めっき層6が形成される。なお、電流密度が4A/dm未満であると、ニッケルの共析が妨げられ、電流密度が12/dmを超えると、銀ニッケル合金めっき層6の外観が損なわれる。また、銀ニッケル合金めっき層6を形成するためのめっき浴は、上記組成に限定されず、シアン浴であり、かつ添加剤にアンチモンが含まれていなければ、その組成は特に限定されない。
このようにして基材2の表面にニッケルめっき層3、中間めっき層4、銀めっき層5及び銀ニッケル合金めっき層6が形成されたコネクタ用端子材1が形成される。そして、コネクタ用端子材1に対してプレス加工等を施すことにより、表面に銀ニッケル合金めっき層6が位置するコネクタ用端子が形成される。
本実施形態のコネクタ用端子材1は、基材2の最表面に形成された銀ニッケル合金めっき層6がニッケルを含んでいるので、基材2の最表面の硬度を高め、耐摩耗性を向上できる。なお、銀とニッケルとの間には、金属間化合物が生成されないので、基材2の最表面の硬度が高くなりすぎることを抑制できる。また、ニッケルはアンチモンに比べて融点が高いので、耐熱性を向上でき、硬度が低下することを抑制できる。さらに、銀とニッケルとの原子半径差は、銀とアンチモンとの原子半径差に比べて大きいため、銀ニッケル合金めっき層6内におけるニッケル含有量を0.1at%以上2.0at%以下と、僅かに共析させるだけで硬度を確実に上昇させることができる。さらに、銀ニッケル合金めっき層6がニッケルめっき層3上に中間めっき層4及び銀めっき層5を介して形成されているので、銀ニッケル合金めっき層6が剥離することを抑制できる。
その他、細部構成は実施形態の構成のものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、基材2の表面の全域にニッケルめっき層3、中間めっき層4、銀めっき層5及び銀ニッケル合金めっき層6が形成されていることとしたが、これに限らず、例えば、銀めっき層5までは基材2の表面の全域に形成され、その上の一部に銀ニッケル合金めっき層6が形成されていてもよい。端子に形成された際に少なくとも接点となる部分の表面が硬い銀ニッケル合金めっき層6であればよい。
銅合金板からなる厚さ0.3mmの基材を用意し、この基材に脱脂、酸洗等をすることによって表面を清浄する前処理を行った後、基材の表面にニッケルめっきを施して表1に示す膜厚のニッケルめっき層(Ni層)を形成した。試料1,10,11についてはニッケルめっき層を形成しなかった。
次いで、5質量%の水酸化カリウム水溶液を用いて表面を清浄化する活性化処理を行った。この活性化処理後に、試料4~7,12については膜厚80nmで表1に示す材質の中間層を形成し、その他の試料については中間層を形成せずに、銀ストライクめっきを施した後に銀めっきを施して、表1に示す膜厚の銀めっき層(Ag層)を形成し、次いで、銀ニッケル合金めっきにより、表1に示す膜厚、ニッケル含有量の銀ニッケル合金めっき層(AgNi層)を形成した。ただし、試料15は銀ニッケル合金めっき層を形成せず、最表面を銀めっき層とした。
各めっきの条件は以下のとおりとした。
<ニッケルめっき条件>
・めっき浴組成
スルファミン酸ニッケル:300g/L
塩化ニッケル:30g/L
ホウ酸:30g/L
・浴温:45℃
・電流密度:3A/dm
<パラジウムめっき条件>
・めっき浴組成
塩化パラジウム:17g/L
リン酸アンモニウム:100ml/L
塩化アンモニウム:25g/L
・浴温:30℃
・電流密度:1A/dm
・アノード:Pt/Ti(チタン製板に白金を被覆した不溶性電極)
<コバルトめっき条件>
・めっき浴組成
硫酸コバルト7水和物:140g/L
ホウ酸:40g/L
・浴温:30℃
・電流密度:1A/dm
・アノード:Pt/Ti
<銀めっき(銀ストライクめっき)条件>
・めっき浴組成
シアン化銀:2g/L
シアン化カリウム:100g/L
・アノード:SUS316
・浴温:25℃
・電流密度:1A/dm
<銀めっき条件>
・めっき浴組成
シアン化銀カリウム:55g/L
シアン化カリウム:130g/L
炭酸カリウム:15g/L
光沢剤(アトテックジャパン株式会社製AgO-56):4ml/L
・浴温:25℃
・電流密度:3A/dm
・アノード:純銀板
<銀ニッケル合金めっき条件>
・めっき浴組成
シアン化銀:35g/L
シアン化カリウム:120g/L
炭酸カリウム:35g/L
テトラシアノニッケル(II)酸カリウム・一水和物:100g/L
添加剤:5ml/L
・アノード:純銀板
・浴温:25℃
・電流密度:4A/dm~10A/dm
ニッケル含有量を電流密度によって調整した。
各試料について、銀めっき層の膜厚、銀ニッケル合金めっき層の膜厚、銀ニッケル合金めっき層中のニッケル含有量を測定するとともに、最表面へのニッケルの濃化(Ni濃化)の有無、W曲げによる割れの有無、接触抵抗を評価した。
[各めっき層の膜厚の測定]
銀ニッケル合金めっき層及び第2銀めっき層の膜厚は、セイコーインスツル株式会社製の集束イオンビーム装置:FIB(型番:SMI3050TB)を用いて断面加工を行い、傾斜角60°の断面SIM(Scanning Ion Microscopy)像における任意の3箇所の膜厚を測長し、その平均を求めた後、実際の長さに変換した。
[ニッケル含有量(Ni含有量)の測定]
銀ニッケル合金めっき層のニッケル含有量(at%)は、日本電子株式会社製の電子線マイクロアナライザー:EPMA(型番JXA-8530F)を用いて、加速電圧10kV、ビーム径φ30μmとし、各試料の表面の任意の3箇所を測定し、その平均を求めた。
[最表面へのニッケルの濃化の有無]
加熱前の試料と、150℃×240時間加熱後の試料とを切り出し、最表面から深さ方向にX線光電子分光分析(XPS;ULVAC-PHI PHI Quantera)でニッケル濃度の測定を行った。測定エリアは直径で約100μmとした。なお、表面の汚れを取るため、測定前に、SiO換算で深さ1.3nmのArスパッタを行った。Arスパッタは2kVで行い、スパッタレートはSiO換算で2.6nm/minとした。最表層のニッケルのAtomic Concentration(%)が、加熱後で5at%以下の場合、ニッケルが濃化してない(「無」)と判断し、5at%を超える場合はニッケルが濃化した(「有」)と判断した。
[W曲げによる割れの有無]
JCBA(日本伸銅協会技術標準)T307の試験方法(項目4)に準拠し、圧延方向に対して曲げの軸が直交方向になるように特性評価用条材から幅10mm×長さ30mmの試験片を複数採取し、この試験片を曲げ角度が90度、曲げ半径が0.5mmのW型の治具を用い、9.8×10Nの荷重でW曲げ試験を行った。
その後、光学顕微鏡にて曲げ加工部を観察し、割れがないか確認した。50倍の観察でめっき材に入った亀裂の下から下地層(ニッケルめっき層)が認められたものを割れ「有」、認められなかったものを割れ「無」とした。
[接触抵抗]
加熱前の各試料及び150℃で240時間加熱後の各試料のそれぞれを60mm×10mmの試験片に切り出し、平板サンプルをオス端子の代用(オス端子試験片)とし、この平板サンプルに曲率半径3mmの凸加工を行ったサンプルをメス端子の代用(メス端子試験片)とした。これらを加熱前及び150℃で140時間加熱後について、それぞれ接触抵抗(mΩ)を測定した。測定に際しては、ブルカー・エイエックスエス株式会社の摩擦摩耗試験機(UMT-Tribolab)を用い、水平に設置したオス端子試験片にメス端子試験片の凸面を接触させ、オス端子試験片に10Nの荷重をかけた時の接触抵抗値を4端子法により測定した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 0007313600000001
上記のようにして得られた試料の中から選択した試料2,4,13,14,15について摩擦係数を測定した。
[摩擦係数]
同一試料について、60mm×10mmの試験片に切り出し、平板状のサンプルをオス端子の代用(オス端子試験片)とし、この平板状サンプルに曲率半径3mmの凸加工を行ったサンプルをメス端子の代用(メス端子試験片)とした。摺動試験は、ブルカー・エイエックスエス株式会社の摩擦摩耗試験機(UMT-Tribolab)を用い、水平に設置したオス端子試験片にメス端子試験片の凸面を接触させ、5Nの荷重を負荷した状態で、オス端子試験片を水平に移動距離10mmで摺動させた。摺動距離3mm~10mmの平均摩擦係数を摩擦係数の値とした。
その結果を表2に示す。
Figure 0007313600000002
表1から明らかなように、試料1~10は、W曲げ試験で割れがなく、また、加熱後も表面のニッケル濃度が5at%以下であり、ニッケルが濃化し難いことがわかった。また、接触抵抗値が初期及び150℃で240時間加熱後のいずれの場合においても小さく、耐熱性が高いことが示された。いずれも、銀めっき層の膜厚が0.5μm以上10μm以下、銀ニッケル合金めっき層の膜厚が0.05μm以上2.0μm以下、銀ニッケル合金めっき層のニッケル含有量は0.1at%以上1.8at%以下であった。
また、表2の結果から摩擦係数も小さいことがわかる。
図2及び図3は試料8のXPSによる深さ方向分析結果を示し、図3が加熱前、図4が加熱後を示す。横軸がスパッタ時間、縦軸が成分濃度(at%)である。これら両図を比較すれば、ニッケルの表面への濃化が抑えられているのがわかる。
これに対して、試料11は銀ニッケル合金めっき層の膜厚が厚すぎたため、W曲げにより割れが認められた。試料12は銀ニッケル合金めっき層中のニッケル含有量が多過ぎるために、W曲げにより割れが認められるとともに、加熱後に表面へのニッケルの濃化が認められた。試料13は銀ニッケル合金めっき層中のニッケル含有量が少な過ぎるために摩擦係数が高くなった。試料14は銀ニッケル合金めっき層の膜厚が小さいため、また、試料15は銀ニッケル合金めっき層を形成しなかったため、それぞれ高い摩擦係数であった。
1 コネクタ用端子材
2 基材
3 ニッケルめっき層
4 中間めっき層
5 銀めっき層
6 銀ニッケル合金めっき層

Claims (6)

  1. 少なくとも表層が銅又は銅合金からなる基材と、該基材の上に形成された銀めっき層と、該銀めっき層の上の少なくとも一部に形成された銀ニッケル合金めっき層と、を備え、前記銀ニッケル合金めっき層は、膜厚が0.05μm以上2.0μm以下で、ニッケル含有量が0.1at%以上0.9at%以下であることを特徴とするコネクタ用端子材。
  2. 前記基材と前記銀めっき層との間には、ニッケル又はニッケル合金からなるニッケルめっき層が設けられ、該ニッケルめっき層の膜厚は0.3μm以上3.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ用端子材。
  3. 前記ニッケルめっき層と前記銀めっき層との間に、Co,Pd,Sn,Cuのいずれか一種を主成分として含有する中間めっき層が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ用端子材。
  4. 前記銀めっき層は、銀の純度が99at%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のコネクタ用端子材。
  5. 150℃で240時間加熱後の表面のニッケル濃度が5at%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のコネクタ用端子材。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のコネクタ用端子材からなるコネクタ用端子であって、相手方コネクタ用端子との接点部分の表面に前記銀ニッケル合金めっき層が形成されていることを特徴とするコネクタ用端子。
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