JP2021008771A - 支柱装置及び手摺装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 支柱に大きなモーメントが作用しても、支柱の傾きを抑制できるとともに、固定具の大型化を防止できる支柱装置及び手摺装置を提供する。【解決手段】 支柱装置において支柱を取付対象に固定する固定具2が、所定の間隔をあけて向かい合わせに配置される支持部4a及び固定挟持片4bと、これらの一端を連結する連結部4cとを含んで支柱が固定される本体部4と、支持部4aと固定挟持片4bとの間に配置されて固定挟持片4bとの間に取付対象を挟持可能な可動挟持片5と、先端に可動挟持片5が連結される可動軸8を外筒7に回り止めしつつ出入りさせて可動挟持片5を固定挟持片4bに遠近させる駆動部6とを有し、可動挟持片5における可動軸8の延長上にある部分が一枚板状であって、取付対象に当接可能とされている。【選択図】 図3

Description

本発明は、支柱装置及び手摺装置の改良に関する。
一般に、ビルディング等の建築物の建築現場、又は橋梁等の構築物の構築現場では、作業者が作業をしたり通行したりするための床、梁、通路等(以下、「通路等」という)の端、又はその近くに作業者の安全を守るための手摺装置が設けられている。
その手摺装置は、通路等の端に沿うように横方向に並ぶ複数の支柱装置と、隣り合う支柱装置の間に架け渡されるロープ、パイプ、又は棒等(以下、「ロープ等」という)とを備えており、各支柱装置は、ロープ等が連結される支柱と、その取付対象であるH鋼に支柱を固定する固定具とを有する。そして、その固定具がH鋼のフランジを厚さ方向の両側から挟み込む固定挟持片及び可動挟持片と、可動挟持片を固定挟持片に遠近させる駆動部とを有している(例えば、特許文献1)。
固定挟持片は、可動挟持片を挟んで固定挟持片と向かい合い、上記駆動部が取り付けられる支持部と、固定挟持片の一端とこれに対向する支持部の一端とを連結する連結部と一体的に設けられ、固定挟持片、支持部、及び連結部を有して固定具の本体部が構成されている。そして、その本体部に支柱が溶接等で固定される。
その一方、可動挟持片は、駆動部の操作によって固定挟持片と支持部との間を移動するとともに、鉢状でH鋼側へ開口し、その外周縁部がH鋼に当接可能な皿と、この皿の外周縁部がH鋼に当接した状態で皿内にH鋼で圧縮されつつ収容されるばねとを有する。これにより、固定挟持片と可動挟持片とでH鋼のフランジを強固に挟持できる。
特開2018−087450号公報
ここで、隣り合う支柱間に架け渡されるロープ等には、命綱が取り付けられている。そして、そのロープ等が左右に延びるように手摺装置の内側(通路等側)から手摺装置を見たとき、作業者が通路等から落下すると、ロープ等に下向きと横向き(左右方向)の荷重が同時に加わり、支柱に左回転又は右回転のモーメントが作用する。安全ため、支柱装置は、ロープ等に所定の荷重が作用して上記モーメントの作用により支柱が左右に傾いたり曲がったりしても、支柱の変形量が所定の範囲に収まるように設計されている。
とはいえ、従来の支柱装置では、支柱間に架け渡される部材がロープであってそのロープにより大きな横向きの荷重が加わり、支柱に作用する左回転又は右回転のモーメントが大きくなった場合には、可動挟持片の皿が変形して支柱の傾きが大きくなってしまう。このため、より大きなモーメントに対する支柱の傾きを抑制するには、可動挟持片の皿の厚みを増して皿の変形を抑制する必要がある。しかし、従来の支柱装置では、皿の内側にばねが収容されており、皿の内側がそのばねの収容スペースとなっているので、その収容スペースを確保しつつ皿の厚みを増すと固定具が大型化してしまう。
そこで、本発明は、支柱に大きなモーメントが作用しても、支柱の傾きを抑制できるとともに固定具の大型化を防止できる支柱装置及び手摺装置の提供を目的とする。
上記課題を解決する支柱装置は、支柱を取付対象に固定する固定具が、所定の間隔をあけて向かい合わせに配置される支持部及び固定挟持片と、これらの一端を連結する連結部とを含んで支柱が固定される本体部と、支持部と固定挟持片との間に配置されて固定挟持片との間に取付対象を挟持可能な可動挟持片と、先端に可動挟持片が連結される可動軸を外筒に回り止めしつつ出入りさせて可動挟持片を固定挟持片に遠近させる駆動部とを有し、可動挟持片における可動軸の延長上にある部分が一枚板状であって、取付対象に当接可能とされている。
上記構成によれば、可動挟持片における可動軸の延長上にある部分が一枚板状で、その部分が取付対象に当接可能となっており、その可動挟持片には従来のようなばね等の収容スペースがない。このため、強度確保のため可動挟持片における可動軸の延長上にある部分の板厚を厚くしたとしても、従来の収容スペースの分を可動挟持片の厚みにできるので、固定具の大型化を防止できる。そして、固定具を大型化させることなく可動挟持片の板厚を充分に厚くしてその強度を高められるので、支柱に大きなモーメントが作用しても、可動挟持片が大きく変形して支柱の傾きが大きくなるのを防止できる。
また、上記支柱装置では、支持部の他端と固定挟持片の他端とが手前側に上下に並ぶように見た状態で、可動軸が可動挟持片の左右中央で、且つ、前後中央から前方へずれた位置に連結されていてもよい。このようにすると、可動挟持片が可動軸から左右均等に突出するので、左右何れの回転方向のモーメントが支柱に作用した場合であっても、その支柱の左右の傾きを略同等に抑制できる。さらに、可動挟持片が可動軸から後方へ大きく突出するので、作業者が通路等から落下した際に、本体部が回転して可動挟持片の前端が浮き上がるように変形したとしても、その際に生じる弾性力によって可動挟持片が本体部の回転を妨げて、固定具が取付対象から外れるのを防止できる。
また、上記支柱装置では、可動軸が筒状でその軸方向の一端にナットが固定され、そのナットにボルトが螺合されていてもよい。前述のように、可動軸は外筒に回り止めされつつ挿入されているので、上記構成によれば、ボルトを回転操作すれば送り螺子によって可動軸が外筒に出入りする。このため、上記構成によれば、可動軸を外筒に出入りさせるための構成を簡易にできる。
また、上記支柱装置では、外筒の内周形状とナットの外周形状が真円以外の形状となっていて、ナットが外筒内に摺動可能に挿入されるとともに、外筒に対する周方向の回転が阻止されて、ナットで可動軸の外筒に対する回り止めをしてもよい。このようにすると、ナットの外筒に対する摺動性を良好にするのは容易であるので、ナットで可動軸の外筒に対する回り止めをすると、可動軸の外筒への出入りを円滑にできる。
また、上記支柱装置が横方向に並べて複数配置されるとともに、その複数の支柱装置と、隣り合う支柱装置の支柱間に展張されるロープとを備えて手摺装置が構成されていて、その支柱装置が、手摺の内側から見て支柱の手前側面と固定具との間に架設される補強板を備えていていもよい。このようにすると、支柱に左回転又は右回転のモーメントが作用した際に、支柱が左右に傾くのを補強板で抑制できるとともに、支柱が根元から折損するのを防止できる。
本発明に係る支柱装置及び手摺装置によれば、支柱に大きなモーメントが作用しても、支柱の傾きを抑制できるとともに、固定具の大型化を防止できる。
本発明の一実施の形態に係る支柱装置を備える手摺装置の取付状態を示した斜視図である。 (a)は本発明の一実施の形態に係る支柱装置の正面図、(b)は(a)の支柱装置の右側面図である。 本発明の一実施の形態に係る支柱装置における固定具の縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る支柱装置における固定具の斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る支柱装置における固定具の分解斜視図である。 (a)は、本発明の一実施の形態に係る支柱装置におけるナットの固定された可動軸の底面図、(b)は(a)に示す可動軸の斜視図である。 支柱に後回転のモーメントが作用して本体部が傾いた状態を説明する説明図である。 本発明の一実施の形態に係る支柱装置における可動挟持片の第一の変形例を示し、その可動挟持片を含む固定具の縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る支柱装置における可動挟持片の第二の変形例を示し、その可動挟持片を含む固定具の縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る支柱装置における支柱の第一の変形例を示した右側面図である。 (a)は、従来の支柱装置におけるナットの固定された可動軸の底面図、(b)は(a)に示す可動軸の斜視図である。
以下に本発明の実施の形態に係る支柱装置について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品(部分)か対応する部品(部分)を示す。実施の形態の支柱装置は、ビルディング等の建築物の建築現場、又は橋梁等の構築物の構築現場において、作業者が作業をしたり通行したりするための通路等の端、又はその近くに設置される手摺装置に利用されている。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る支柱装置Pが利用される手摺装置Hは、通路等の端に沿うように並ぶ複数の支柱1と、通路等の端又はその近くに配置されるH鋼Sに支柱1をそれぞれ固定する固定具2と、隣り合う支柱1,1の間に展張されるロープ(親綱)Rと、支柱1と固定具2とをつなぐ補強板3とを備える。そして、一本の支柱1と、それをH鋼Sに固定する固定具2と、その支柱1と固定具2との間に架設される補強板3とを有して一つの支柱装置Pが構成されており、手摺装置Hは、横方向に並ぶ複数の支柱装置Pと、隣り合う支柱装置P,Pの支柱1,1間に展張されるロープRとを備えて構成されているともいえる。
以下、説明の便宜上、特別な説明がない限り、手摺装置Hの内側(通路等側)からロープRが左右に延びるように手摺装置H、支柱装置P、及びこれらが固定されるH鋼Sを見たときの前後左右上下を、単に「前(手前)」「後」「左」「右」「上」「下」という。図2に示すように、支柱1は、H鋼Sから後方(手摺装置Hの外側)へ斜めに起立している。これにより、通路等の幅が狭い場合にも作業者が歩行しやすい。
また、支柱1の上端には、ロープRを接続するための取付部10が設けられている。図1に示すように、その取付部10の左右には、それぞれシャックル11が装着されている。その一方、ロープRの両端には、それぞれシンブルCが設けられている。そして、そのシンブルCをシャックル11に引っ掛けることでロープRが支柱1に接続される。図示しないが、そのロープRには、命綱が取り付けられている。
取付部10には、シャックル11の他に楔12が装着されている。この楔12は、ロープRに替えてパイプ又は棒等の鋼材(図示せず)を支柱1,1間に架け渡す際に、取付部10に鋼材を固定するのに利用される。つまり、隣り合う支柱装置P,Pの支柱1,1間に架け渡される手摺は、ワイヤロープ等のロープRであっても、パイプ状又は棒状の鋼材であってもよく、図1に示す手摺装置Hは、その両者の利用に適している。
なお、ロープR又は鋼材と支柱1とを強固に連結できる限り、取付部10の形状及び構成は適宜変更できる。また、ロープR又は鋼材と支柱1との接続に利用されるシャックル11、楔12、及びシンブルC等の接続用の部材も適宜変更できる。さらに、例えば、支柱1,1間に架け渡される部材がロープR又は鋼材の一方のみである場合には、楔12又はシャックル11の一方を省略してもよいのは勿論である。
つづいて、支柱1と固定具2とをつなぐ補強板3は、部分的に折り曲げて形成される縦長の金属板からなり、その上端が支柱1の手前側面の上下中央付近に溶接等で結合される。その一方、補強板3の下端は、固定具2の後述する外筒7の蓋部70に溶接等で結合されている。図2に示すように、補強板3において、支柱1に溶接される上端部分を第一の結合部30とすると、この第一の結合部30と下端との間に支柱1の手前側面に溶接される第二の結合部31が設けられている。
第一、第二の結合部30,31は、上下に所定の間隔をあけて設けられており、第一の結合部30と第二の結合部31の間の部分が取っ手部32となっている。この取っ手部32は、支柱1から手前側へ浮き上がるように設けられ、支柱1と取っ手部32との間に、作業者が手を挿し込むことが可能な隙間が形成されている。これにより、作業者が支柱装置Pを持ち運ぶ際に、取っ手部32を掴めるので便利である。
また、補強板3は、板状の部材であって、板厚方向に直交する方向へは変形し難い。そして、本実施の形態では、補強板3の板厚方向の延長上に支柱1が位置し、補強板3と支柱1が前後に並ぶ。前述のように、ロープRには命綱が取り付けられている。このため、作業者が通路等から落下してロープRに下向きと横向き(左右方向)の荷重が同時にかかると、支柱1に左回転又は右回転のモーメントが作用して支柱1がその根本(支柱1と固定具2との接合部)を支点に左又は右に傾こうとするが、それを補強板3で抑制し、支柱1が根元から折損するのを防止できる。
つづいて、固定具2は、支柱1の取付対象であるH鋼Sにおけるフランジの端部をその板厚方向の両側から挟み込むことでH鋼Sに固定される。より詳しくは、図1に示すように、H鋼Sは、矩形板状のウェブs1と、そのウェブs1の長手側の両端からウェブs1の板厚方向の両側へ突出する一対のフランジs2,s3とを含む。本実施の形態では、H鋼Sは一対のフランジs2,s3が上下に並ぶように配置されており、固定具2が上側のフランジs2の後端部をその後方から上下に挟むようにして取り付けられる。
図3−5に示すように、その固定具2は、隙間をあけて上下に相対向して配置される支持部4a及び固定挟持片4bと、支持部4aの後端とこれに対向する固定挟持片4bの後端とを連結する連結部4cとを含む本体部4と、支持部4aと固定挟持片4bとの間に上下動可能に配置される可動挟持片5と、支持部4aに取り付けられて可動挟持片5を駆動する駆動部6とを有する。図3−5には、支柱装置Pにおける固定具2のみが示されており、支柱1及び補強板3は省略されている。
本体部4は、金属製であって鍛造等で形成されており、支持部4a、固定挟持片4b、及び連結部4cが継ぎ目なく一体化されて側面視において前方へ開口するU字状となっている。その本体部4には、補強用のリブ4dが複数設けられている。なお、本体部4の材質及び成形方法、並びに、リブ4dの位置、数、及び形状は適宜変更できる。また、支持部4a、固定挟持片4b、及び連結部4cは、その一部が別体形成されて、他の部分と溶接等で固定的に接合されて本体部4として一体化されていてもよい。
また、本体部4の支持部4aと固定挟持片4bには、駆動部6を取り付けるための取付孔4eと挿通孔4fが形成されている。さらに、支持部4aにおける取付孔4eの後方に、孔4gが形成されていて、この孔4gの縁部分に支柱1の下端が溶接等で固定的に接合される。これにより、支柱1が支持部4a上に起立する。
駆動部6は、支柱1の手前側に支持部4aに起立した状態で固定される四角筒状の外筒7と、この外筒7内に軸方向へ移動可能に挿入される円筒状の可動軸8と、外筒7の上端を塞ぐ蓋部70と、可動軸8の上端に固定されるナット80と、蓋部70を貫通して外筒7内へ挿入されてナット80に螺合されるボルト9と、蓋部70とナット80との間に位置してボルト9に固定される抜止リング90とを有する。支持部4aに形成された取付孔4eは、外筒7の外周形状と符合する形状となっており、外筒7の下端部が取付孔4eに挿通されて、その上下の縁と外筒7の外周とが溶接される(図3)。
蓋部70は、外筒7の上端に溶接されている。また、蓋部70の中央には、その肉厚を貫通する挿通孔70aが形成されており、その挿通孔70aにボルト9の螺子軸9aが挿通可能となっている。ボルト9は、その螺子軸9aと、この螺子軸9aの先端に位置して外径が螺子軸9aの外径より大きいボルトヘッド9bとを含む。挿通孔70aの径は、ボルトヘッド9bの外径より小さい。このため、ボルト9の螺子軸9aを蓋部70の上から外筒7内へ挿し込むと、ボルトヘッド9bが蓋部70に引っ掛かり、螺子軸9aのみが外筒7内へ挿入される。
外筒7内へ挿入された螺子軸9aの外周であって蓋部70の近傍に、抜止リング90が溶接される。この抜止リング90の外径は、挿通孔70aの径より大きく、且つ、外筒7内で自由に回転できる径となっている。さらに、抜止リング90からボルトヘッド9bまでの距離は、蓋部70の板厚よりも若干長い。これにより、ボルト9の外筒7に対する周方向の回転が許容されるとともに軸方向の移動が規制され、ボルト9が外筒7から抜け出るのを防止できる。
本実施の形態では、抜止リング90は、その内周に螺子溝が形成されたナットとなっていて、ボルト9の螺子軸9aに螺合される。また、外筒7における蓋部70の直下には、前方へ開口する開口窓7aが形成されている。これにより、作業者は、その開口窓7aから外筒7内へ抜止リング90を挿入し、蓋部70の上方から外筒7内へ挿し込んだ螺子軸9aの外周に抜止リング90を螺合できる。そして、抜止リング90を螺子軸9aの軸方向の任意の位置まで移動させ、抜止リング90を螺子軸9aに溶接する。
このように、抜止リング90をナットとすることで、抜止リング90をボルト9の螺子軸9aの任意の位置で仮止めした状態で溶接できるので、抜止リング90をボルト9に固定しやすい。しかし、抜止リング90は、内周に螺子溝の無い単なるリングであってもよい。さらに、抜止リング90に替えて、ピン等をボルト9の螺子軸9aに直交するように挿し込んでボルト9の抜止としてもよく、ボルト9が外筒7から抜けるのを防ぐ抜止部材の構成は、適宜変更できる。
また、外筒7内へ挿入された螺子軸9aの外周であって抜止リング90より下側には、ナット80が螺合される。そのナット80の下端には、可動軸8の上端が溶接されており、可動軸8とナット80が一体となって動く。図6に示すように、ナット80の外周形状は、角を丸めた四角柱状で、四つの側面80a,80b,80c,80dが四角筒状の外筒7の内周面に摺接する。さらに、円筒状の可動軸8の外径は、ナット80の一辺の長さ(相対向する側面80a,80c間、側面80b,80d間の距離)と等しく、可動軸8の周方向の四か所が外筒7の内周面に摺接する。これにより、外筒7内を摺動する可動軸8が外筒7内で傾くのを防止できる。
図6中に示す平行斜線は溶接部を示しており、その溶接部は、可動軸8から外周側へ張り出すナット80の角部に位置する。これにより、溶接部が可動軸8の円滑な摺動の妨げにならない。さらに、互いに摺接する外筒7の内周形状とナット80の外周形状が共に非真円形状である。このため、可動軸8は、そのナット80によって外筒7に対する周方向の回転が阻止(回り止め)される。
また、図3−5に示すように、可動軸8は、外筒7の下端開口から外筒7内へ挿入されて、下端を外筒7から下方へ突出させている。固定挟持片4bに形成された挿通孔4fは、可動軸8の挿通を許容可能な大きさであり、駆動部6を本体部4に組み付ける際に挿通孔4fを通じて可動軸8を外筒7内へ挿入できる。これにより、可動軸8の軸方向長さが支持部4aと固定挟持片4bとの間隔より長くても、支持部4aに固定された外筒7内へ可動軸8を挿通できる。また、外筒7外へ突出する可動軸8の下端には、可動挟持片5が溶接される。
上記構成によれば、ボルト9を一方向へ回転すると、送り螺子によって可動軸8がナット80とともに送り出されて外筒7から退出し、可動挟持片5が固定挟持片4bに接近する。また、ボルト9を逆方向へ回転すると、可動軸8がナット80とともに引き戻されて外筒7内へ侵入し、可動挟持片5が固定挟持片4bから離間する。このように、本実施の形態では、駆動部6は、送り螺子機構により可動軸8を外筒7に出入りさせて、可動挟持片5を固定挟持片4bに遠近させられる。
つづいて、上記駆動部6の組立手順の一例ついて説明する。
先ず、支持部4aの取付孔4eに外筒7の下端を挿入してこれらを溶接する。次に、ボルト9の螺子軸9aを外筒7の上端に溶接された蓋部70の上側から外筒7内へと挿し込むとともに、抜止リング90を開口窓7aから外筒7内へと挿入し、ボルト9の螺子軸9aを抜止リング90に捻じ込む。そして、抜止リング90を螺子軸9aの任意の位置まで移動させ、抜止リング90を螺子軸9aに溶接する。
次に、ナット80が溶接された可動軸8を外筒7の下端からその内側へと挿入するとともに、ボルト9を回転して螺子軸9aをナット80に螺合する。最後に、可動挟持片5を支持部4aと固定挟持片4bとの間に挿し込んで、その可動挟持片5の上端に外筒7から下方へ突出させた可動軸8の下端を溶接する。
なお、抜止リング90とボルト9の溶接は、ボルト9をナット80に螺合した後にしてもよい。また、本実施の形態では、駆動部6における支持部4aと外筒7、外筒7と蓋部70、可動軸8とナット80、ボルト9と抜止リング90が、それぞれ溶接により固定的に接合されている。しかし、これらの接合方法は、接着、圧入、加締め等、溶接以外の方法であってもよい。
つづいて、可動挟持片5は、一枚のステンレス鋼の矩形平板で形成されている。そして、可動挟持片5の左右の中央で、且つ、前後の中心から前方へずれた位置に可動軸8が溶接される。これにより、可動挟持片5の可動軸8から左右方向への突出量は均等になるが、可動軸8から後方への突出量は前方への突出量と比較して大きくなる。このように、可動挟持片5は、可動軸8から後方へ大きく突出するように可動軸8に溶接される。
上記構成によれば、支柱装置Pをその取付対象であるH鋼Sのフランジs2に取り付けた際、可動挟持片5の下面全体がフランジs2の上面に当接する。このため、可動挟持片5とフランジs2との接触面積が大きく、フランジs2が可動挟持片5と固定挟持片4bとで強固に挟持される。さらに、可動挟持片5に連結される可動軸8が外筒7に回り止めされていて、ボルト9の回転操作時に可動挟持片5を回転させずに済むので、ボルト9の回転操作が容易である。
ここで、従来の支柱装置では、可動挟持片が下向きに開口する鉢状の皿を有し、その内側にばね等を収容している。このため、その収容スペースを確保しつつ強度確保のため皿を厚くしたのでは、固定具が大型化してしまう。これに対して、本実施の形態の支柱装置Pでは、可動挟持片5が一枚の平板からなり、下面が平らで可動挟持片5の下側には従来のようなばね等の収容スペースが設けられていない。このため、その収容スペースの分を可動挟持片5の厚みにできるので、可動挟持片5の板厚を厚くしても固定具2の大型化を防止できる。そして、本実施の形態では、可動挟持片5の板厚が、従来の可動挟持片の皿の板厚よりも厚く、強度(剛性)が高い。
これにより、作業者が通路等から落下して支柱1に左回転又は右回転のモーメントが作用した場合、固定具2が支柱1とともに左又は右へ傾こうとして、可動挟持片5に曲げ力が負荷されるが、その負荷によって可動挟持片5が大きく変形するのが防止され、支柱1の傾きが抑制される。さらに、前述のように、可動挟持片5は可動軸8から左右均等に突出しているので、左右何れの回転方向のモーメントが支柱1に作用した場合であっても、支柱1の傾きが略同等に抑制される。
また、作業者が通路等から落下した場合、支柱1には前述のような左回転又は右回転のモーメントが作用する他、後回転のモーメントも作用する。そして、図7に示すように、そのモーメントによって固定挟持片4bの前端とフランジs2との当接部を支点に本体部4が矢印Y方向へ回転し、可動挟持片5の前端が浮き上がるように変形したとしても、その際に生じる弾性力によって可動挟持片5が元の形状に戻ろうとする。このため、本体部4の矢印Y方向の回転が妨げられて、固定具2がH鋼Sから外れるのが防止される。図7には、理解を容易にするため、可動挟持片5が弾性変形した状態を誇張して記載している。
以下、本発明の一実施の形態に係る支柱装置Pの作用効果について説明する。
本実施の形態に係る支柱装置Pは、支柱1と、この支柱1をH鋼Sのフランジ(取付対象)s2に固定する固定具2とを備える。さらに、その固定具2は、所定の間隔をあけて向かい合わせに配置される支持部4a及び固定挟持片4bと、これらの後端(一端)を連結する連結部4cを含んで支柱1が固定される本体部4と、支持部4aと固定挟持片4bとの間に配置されて固定挟持片4bとの間にフランジ(取付対象)s1を挟持可能な可動挟持片5と、支持部4aに取り付けられて可動挟持片5を固定挟持片4bに遠近させる駆動部6とを有する。
そして、駆動部6は、支持部4aに固定される外筒7と、その外筒7内に軸方向へ移動可能に挿入されて先端に可動挟持片5が連結される可動軸8とを有し、その可動軸8を外筒7に回り止めしつつ出入りさせることで可動挟持片5を駆動する。また、可動挟持片5の可動軸8の延長上にある部分が一枚板状であって、フランジ(取付対象)s2に当接可能とされている。可動挟持片5において、可動軸8の延長上にある部分とは、可動軸8を軸方向へ延長したと仮定したとき、その可動軸8と重なり合う部分をいう。
上記構成によれば、可動軸8が外筒7に回り止めされていて、可動挟持片5が固定挟持片4bに対して回転しない。このため、例えば、本実施の形態のようにボルト9の回転操作で可動挟持片5を駆動する場合、ボルト9とともに可動挟持片5を回転せずに済み、ボルト9の回転操作を良好にできる。つまり、上記構成によれば、可動挟持片5の駆動時に可動挟持片5が回転しないので、可動挟持片5の駆動を容易にできる。
また、前述のように、従来の支柱装置では、可動挟持片が下方へ開口する鉢状の皿を有し、その皿の内側がばね等の収容スペースになっていたので、可動挟持片における可動軸の延長上にその収容スペースが位置していた。これに対して、本実施の形態の支柱装置Pでは、可動挟持片5における可動軸8の延長上にある部分が一枚板状で、その部分がフランジ(取付対象)s2に当接可能となっており、ばね等の収容スペースが設けられていない。
このため、上記支柱装置Pでは強度確保のため可動挟持片5における可動軸8の延長上にある部分の板厚を厚くしたとしても、従来の収容スペースの分を可動挟持片5の厚みに利用できるので、固定具2の大型化を防止できる。そして、本実施の形態の支柱装置Pによれば、固定具2を大型化させることなく可動挟持片5の板厚を充分に厚くしてその強度を高められるので、支柱1に大きなモーメントが作用しても、可動挟持片5が大きく変形して支柱1の傾きが大きくなるのを防止できる。つまり、本実施の形態の支柱装置Pによれば、支柱1に大きなモーメントが作用しても、支柱1の傾きを抑制できるとともに、固定具2の大型化を防止できる。
また、上記支柱装置Pでは、可動挟持片5において可動軸8の延長上にある一枚板状の部分がフランジ(取付対象)s2に当接可能となっている。そして、可動挟持片5が本体部4に干渉しない限りにおいて、可動挟持片5を可動軸8の延長上にある部分から外周側へ大きくできる。つまり、上記構成によれば、可動挟持片5とフランジ(取付対象)s2との接触面積を大きくできるので、固定挟持片4bと可動挟持片5とで取付対象を強固に挟持できる。
さらに、上記支柱装置Pでは、可動挟持片5が可動軸8に溶接されている。このため、可動挟持片5における可動軸8の延長上にある部分をフランジ(取付対象)s2に当接させるのが容易である。しかし、可動挟持片5と可動軸8は、接着等の溶接以外の方法で固定的に接合されていてもよい。
また、本実施の形態に係る支柱装置Pでは、支持部4aの前端(他端)と固定挟持片4bの前端(他端)とが手前側に上下に並ぶように見た状態で、可動軸8が可動挟持片5の左右中央で、且つ、前後中央から前方へずれた位置に連結されている。これにより、可動挟持片5が可動軸8から左右均等に突出するので、左右何れの回転方向のモーメントが支柱1に作用した場合であっても、その支柱1の左右の傾きを略同等に抑制できる。
さらに、可動挟持片5が可動軸8から後方へ大きく突出するので、作業者が通路等から落下した際に、本体部4が図7中矢印Y方向へ回転して可動挟持片5の前端が浮き上がるように変形したとしても、その際に生じる弾性力によって可動挟持片5が本体部4の回転を妨げて、固定具2がフランジ(取付対象)s2から外れるのを防止できる。その一方、可動挟持片5の可動軸8から前方への突出量は小さくできるので、可動挟持片5が本体部4から突出するのを防止できる。これにより、固定具2が前後に嵩張らず、複数の支柱装置Pをまとめて運搬しやすい。
また、本実施の形態では、可動挟持片5がステンレス鋼で形成されていて曲げに対する強度が高い。このため、可動挟持片5に曲げ力が作用しても、可動挟持片5が破損するのを防止できる。しかし、可動挟持片5の曲げに対する強度が確保されていれば、可動挟持片5の材質はステンレス鋼に限らず適宜変更できる。さらに、固定具2が取付対象から外れなければ、可動軸8は可動挟持片5の中央に連結されていてもよい。
また、本実施の形態では、可動挟持片5が一枚の平板からなる。このため、可動挟持片5の構成が簡易で固定具2のコストを低減できる。しかし、可動挟持片5における可動軸8の延長上にある部分が一枚板状で取付対象に当接可能であれば、可動挟持片5の下端面は必ずしも平面でなくてもよい。例えば、図8に示すように、可動挟持片5の下端に複数の細かい溝5a又は突起5bが形成されていてもよい。
また、可動挟持片5における可動軸8の延長上にある部分が一枚板状で取付対象に当接可能であれば、それ以外の部分形状は必ずしも平板状でなくてもよい。例えば、図9に示すように、可動挟持片5の外周縁部が上方へ折り曲げられていてもよい。さらに、本実施の形態では、可動挟持片5の形状が平面視で矩形であるが、円形、楕円形、四角以外の多角形、又はそれ以外の形状であってもよい。
また、本実施の形態に係る支柱装置Pでは、筒状の可動軸8の上端(軸方向の一端)にナット80が固定され、そのナット80にボルト9が螺合されている。前述のように、可動軸8は外筒7内に回り止めされつつ挿入されているので、上記構成によれば、ボルト9を回転操作することにより送り螺子によって可動軸8が外筒7に出入りする。このように、本実施の形態では駆動部6が送り螺子機構を有しているので、可動軸8を外筒7に出入りさせるための構成を簡易にできる。
さらに、上記構成によれば、曲げ等の外力がボルト9に作用しないので、一つの支柱装置Pにおけるボルト9の数を一本にできる。このため、一本のボルト9を回転操作して可動挟持片5を駆動し、この可動挟持片5と固定挟持片4bとでフランジs2を挟めば一つの支柱装置Pの固定作業が完了する。よって、本実施の形態の支柱装置Pによれば、取付対象への固定作業を容易にできる。
また、本実施の形態では、外筒7の内周形状とナット80の外周形状が四角状になっていて、ナット80が外筒7内に摺動可能に挿入されている。このように、外筒7の内周形状とナット80の外周形状を真円以外の形状とすることで、ナット80の外筒7に対する周方向の回転が阻止されて、可動軸8の外筒7に対する回り止めができる。さらには、ナット80の外周形状を真円以外の形状にして、このナット80で可動軸8の外筒7に対する回り止めをしているので、可動軸8の外筒7への出入りを円滑にできる。
より詳しくは、例えば、従来の特開2018−087450号公報に記載の支柱装置では、図11に示すように、可動軸800が四角筒状でその四つの側面が外筒の内周に摺接しており、可動軸800自体が外筒に対して回り止めされる。このような場合、規格品の角鋼管(角パイプ)を利用して外筒と可動軸800の両方を形成できれば容易であるが、規格品の角鋼管のサイズ展開の関係でそのようにはできない場合がある。
そこで、上記公報に記載の支柱装置では、外筒については規格品の角鋼管を利用して形成し、可動軸800については板材の両端を向い合せに折り曲げた二つのフレーム801,801を組み合わせて形成している。より具体的には、図11中に示す平行斜線は、溶接部を示しており、二つのフレーム801,801の上端をナット810の外周に溶接するとともに、下端を可動挟持片に溶接することで、二つのフレーム801,801を可動軸800として一体化している。しかし、これでは可動軸800の外周寸法のバラツキが大きくなって、可動軸800が外筒に出入りする際の動きが悪い(渋い)、又はガタツク等の不具合が起こる可能性がある。
これに対して、本実施の形態では、ナット80を利用して可動軸8の外筒7に対する回り止めをしている。ナット80は、規格品でサイズがなくても、鋼板、棒鋼等を所定サイズに切り出してタップ加工(雌螺子加工)をすれば容易に形成できるとともに、寸法公差を少なくできる。つまり、ナット80の外筒7に対する摺動性を良好にするのが容易であるので、可動軸8の外筒7への出入りを円滑にできる。さらに、本実施の形態では、可動軸8が円筒状で外筒7の内周に摺接可能となっているので、可動軸8が外筒7内で傾くのを防止できる。
しかし、可動軸8は外筒7の内周に摺接していなくてもよく、可動軸8の外周がナット80の外周からはみ出していなければ、可動軸8の形状は自由に変更できる。また、可動軸8を外筒7に回り止めするための構成も適宜変更できる。例えば、本実施の形態では、外筒7の内周形状とナット80の外周形状を真円以外の形状にして回り止めしているが、その回り止めにピンと溝を利用してもよい。さらには、送り螺子機構以外の構成で可動軸8を外筒7に出入りさせてもよく、このような場合には、可動軸8が中実であってもよい。
また、本実施の形態では、上記支柱装置Pが横方向に並べて複数配置されるとともに、その複数の支柱装置Pと、隣り合う支柱装置P,Pの支柱1,1間に展張されるロープRとを備えて手摺装置Hが構成されている。そして、支柱装置Pが手摺装置Hの内側から見て支柱1の手前側面と固定具2との間に架設される補強板3を備えている。これにより、作業者が通路等から落下して支柱1に左回転又は右回転のモーメントが作用した際、支柱1が左右に傾くのを補強板3で抑制し、支柱1がその根元から折損するのを防止できる。
また、本実施の形態の支柱装置Pでは、補強板3が支柱1の軸方向に間隔をあけて結合される第一、第二の結合部30,31と、これら結合部30,31の間に位置して支柱1から離間する取っ手部32とを含む。これにより、作業者が支柱装置Pを運搬する際にその取っ手部32を掴めるので便利である。さらに、本実施の形態では、補強板3の板厚方向の延長上に支柱1が位置し、また、補強板3が支柱1の軸方向の略中央部分に連結されているので、支柱1の倒れをより確実に抑制できる。
しかし、補強板3は、支柱1の手前側面と固定具2とを連結するようになっている限り、支柱1及び固定具2のどの位置をつないでいてもよい。例えば、本実施の形態では、補強板3の下端が外筒7の蓋部70に溶接されているが、外筒7の側面に溶接されていてもよい。さらに、補強板3と支柱1との結合部が一カ所で、取っ手部32を廃してもよい。また、図10に示すように、支柱1がH鋼Sから垂直方向へ起立する場合等、倒れに対して有利な構造となっている場合には、補強板3を廃し、取っ手33を支柱1の後側(背面)に取り付けてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱しない限り、改造、変形、及び変更が可能である。
H・・・手摺装置、P・・・支柱装置、R・・・ロープ、1・・・支柱、2・・・固定具、3・・・補強板、4・・・本体部、4a・・・支持部、4b・・・固定挟持片、4c・・・連結部、5・・・可動挟持片、6・・・駆動部、7・・・外筒、8・・・可動軸、9・・・ボルト、80・・・ナット

Claims (5)

  1. 支柱と、前記支柱を取付対象に固定する固定具とを備える支柱装置であって、
    前記固定具は、
    所定の間隔をあけて向かい合わせに配置される支持部及び固定挟持片と、前記支持部の一端と前記固定挟持片の一端を連結する連結部とを含んで前記支柱が固定される本体部と、
    前記支持部と前記固定挟持片の間に配置されて前記固定挟持片との間に前記取付対象を挟持可能な可動挟持片と、
    前記支持部に固定される外筒と、前記外筒に回り止めされつつ前記外筒内に軸方向へ移動可能に挿入されて先端に前記可動挟持片が連結される可動軸とを有し、前記可動軸を前記外筒に出入りさせることで前記可動挟持片を前記固定挟持片に遠近させる駆動部とを有し、
    前記可動挟持片における前記可動軸の延長上にある部分が一枚板状であって、前記取付対象に当接可能とされている
    ことを特徴とする支柱装置。
  2. 前記支持部の他端と前記固定挟持片の他端とが手前側に上下に並ぶように見た状態で、前記可動軸は、前記可動挟持片の左右中央で、且つ、前後中央から前方へずれた位置に連結されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の支柱装置。
  3. 前記可動軸は、筒状で、軸方向の一端にナットが固定されており、
    前記ナットには、ボルトが螺合されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の支柱装置。
  4. 前記外筒の内周形状と前記ナットの外周形状は、真円以外の形状となっており、
    前記ナットは、前記外筒内に摺動可能に挿入されるとともに、前記外筒に対する周方向の回転が阻止されていて、
    前記ナットで前記可動軸の前記外筒に対する回り止めがなされている
    ことを特徴とする請求項3に記載の支柱装置。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の支柱装置を備える手摺装置であって、
    横方向に並べて配置される複数の前記支柱装置と、
    隣り合う前記支柱装置の前記支柱間に展張されるロープとを備え、
    前記支柱装置は、前記手摺装置の内側から見て前記支柱の手前側面と前記固定具との間に架設される補強板を備えている
    ことを特徴とする手摺装置。
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