JP3641654B2 - 鉄骨建入直し調整治具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下側の鉄骨柱に上側の鉄骨柱を接合するために用いられる鉄骨建入直し調整治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、建設現場において、下側の鉄骨柱に上側の鉄骨柱を接合する時には、まず、クレーンによって上側の鉄骨柱を吊り上げて、下側の鉄骨柱の上方に配置した後、治具を用いて、これら下側の鉄骨柱と上側の鉄骨柱とを連結させた後、その下側の鉄骨柱の上端部と上側の鉄骨柱の下端部とを溶接または高力ボルトによって、接合するようにしている。
【0003】
このような鉄骨建入直しに用いられる調整治具としては、たとえば、特開平11−303404号公報や特開平11−303406号公報に記載されるものが知られている。すなわち、たとえば、図15ないし図17に示すように、この治具1は、その上端部に下側エレクションピース3が取り付けられている下側の鉄骨柱2と、その下端部に上側エレクションピース5が取り付けられている上側の鉄骨柱4とを接合するために用いられるものであって、環状の略長方形状をなし、その長さ方向中央にスリット部6が形成されている。また、この治具1は、その上部に、下側エレクションピース5を水平方向に押圧するため上側水平押圧ボルト7と、その下部に、下側エレクションピース3を水平方向に押圧するため下側水平押圧ボルト8および下側エレクションピース3を固定するため下側固定ボルト9と、その上側水平押圧ボルト7と下側水平押圧ボルト8との間に、ジャッキ装置10とを備えている。なお、ジャッキ装置10は、図17に示すように、ねじ部材11、カム12、座板13および支持板15を備えており、ねじ部材11の締め込みによって、カム12を揺動させて、カム12の前端部で座板13を上方向に押圧し、これによって、上側エレクションピース5を上方向に押圧して適正位置で支持するものである。
【0004】
そして、このような治具1を用いて、下側の鉄骨柱2に上側の鉄骨柱4を接合するには、まず、図15に示すように、上側エレクションピース5に治具1のスリット部6を挿入するとともに、そのスリット部6の上端側を、上側エレクションピース5の遊端側の上端部に突出状に取り付けられているストッパ14によって係止させ、次いで、この上側の鉄骨柱4を、クレーンによって吊り上げて、下側の鉄骨柱2の上方に、上側エレクションピース5と下側エレクションピース3とが対向するように配置した後、治具1を振り子状に揺動させて、下側エレクションピース3に治具1のスリット部6を挿入する。その後、図16に示す状態において、上側水平押圧ボルト7を締め付けて、治具1と上側エレクションピース5を連結固定した後、各下側水平押圧ボルト8をそれぞれ締め付けることにより、上側の鉄骨柱4を、下側の鉄骨柱2に対して水平方向に移動させて、その水平方向の姿勢を修正するとともに、ジャッキ装置10によって、上側エレクションピース5を押圧して適正位置で支持することにより、上側の鉄骨柱4の鉛直方向の姿勢を修正する。これによって、下側の鉄骨柱2に上側の鉄骨柱4を良好な姿勢で連結することができるので、その後、クレーンの吊り具を上側の鉄骨柱4から取り外して、下側の鉄骨柱2の上端部と上側の鉄骨柱4の下端部とを溶接または高力ボルト接合すれば、これら下側の鉄骨柱2と上側の鉄骨柱4とを良好に接合することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平11−303404号公報や特開平11−303406号公報に記載される治具1では、その治具1のスリット部6を、単に、上側エレクションピース5に引っ掛けてクレーンによって吊り上げるため、クレーンでの移動作業中に落下するおそれもあり、とりわけ、高所作業においては、十分な安全性が確保されないおそれがある。また、そのような治具1の落下を防ぐために、上側エレクションピース5に、わざわざストッパ14を取り付ける必要もあり、その作業が煩雑となる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、簡易な作業によって、確実にエレクションピースに取り付けることができ、クレーンによって吊り上げても安全な作業を確保することのできる、小型軽量の鉄骨建入直し調整治具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、挿通孔を有するエレクションピースが取り付けられている下側の鉄骨柱に、挿通孔を有するエレクションピースが取り付けられている上側の鉄骨柱を接合するために用いられる鉄骨建入直し調整治具であって、治具本体と、前記治具本体の長さ方向において所定間隔隔てて設けられ、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースに取付可能な第1取付部、および、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースに取付可能な第2取付部とを備え、前記第1取付部は、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースを挟んで互いに対向可能な2つの第1固定部と、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースの挿通孔に挿通されるとともに、各前記第1固定部の間で、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースを固定する第1固定手段とを備えるとともに、前記第2取付部は、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを挟んで互いに対向可能な2つの第2固定部と、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースの挿通孔に挿通されるとともに、各前記第2固定部の間で、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを固定する第2固定手段とを備えており、第1固定手段および第2固定手段は、固定ボルトを含んでおり、各前記固定ボルトは、各前記第1固定部または各前記第2固定部のそれぞれに螺着される2つの螺着部が、その軸方向において、所定の間隔を隔ててそれぞれ形成されており、その2つの螺着部の間が、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースまたは前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを支持するための剛性支持部とされており、前記螺着部の直径が前記剛性支持部の直径より大きいことを特徴としている。
【0008】
このような構成によると、まず、各第2固定部の間に上側の鉄骨柱のエレクションピースを挟んだ後、そのエレクションピースの挿通孔に第2固定手段を挿通するとともに、その第2固定手段を各第2固定部の間において固定することにより、この鉄骨建入直し調整治具を、上側の鉄骨柱のエレクションピースに確実に連結することができる。その後、上側の鉄骨柱を、クレーンによって吊り上げて、下側の鉄骨柱の上方に、上側の鉄骨柱のエレクションピースと下側の鉄骨柱のエレクションピースとが対向するように配置して、各第1固定部の間に下側の鉄骨柱のエレクションピースを挟んだ後、そのエレクションピースの挿通孔に第1固定手段を挿通するとともに、その第1固定手段を各第1固定部の間において固定することにより、この鉄骨建入直し調整治具を、下側の鉄骨柱のエレクションピースに確実に連結することができ、その結果、この鉄骨建入直し調整治具により、下側の鉄骨柱と上側の鉄骨柱とを確実に連結することができる。
【0009】
しかも、この連結作業においては、従来の治具のように、上側の鉄骨柱のエレクションピースに単に引っ掛けるのではなく、上側の鉄骨柱のエレクションピースの挿通孔に、第2固定手段を挿通して、その第2固定手段を各第2固定部の間において固定するので、この鉄骨建入直し調整治具を上側の鉄骨柱のエレクションピースに確実に連結することができる。そのため、クレーンによって吊り上げても、その移動作業中における鉄骨建入直し調整治具の落下を確実に防止することができる。したがって、高所作業においても、十分な安全性を確保することができる。
【0010】
さらに、上側の鉄骨柱のエレクションピースおよび下側の鉄骨柱のエレクションピースには、通常、クレーンの吊り具を挿通するための挿通孔が形成されているので、その既存の挿通孔を利用して、この鉄骨建入直し調整治具を簡易に連結することができる。そのため、上側の鉄骨柱のエレクションピースおよび下側の鉄骨柱のエレクションピースに、格別な加工を行なう必要もなく、簡易な作業によって、確実な連結を達成することができる。
さらに、固定ボルトは、各第1固定部または各第2固定部においてそれぞれ螺着される2つの螺着部が形成されているので、各螺着部を、第1固定部および第2固定部から取り外しても、いずれか一方の螺着部が、いずれか一方の第1固定部または第2固定部において係止されるので、そのまま抜け落ちることが防止される。そのため、高所作業における固定ボルトの落下事故を未然に防止することができ、作業安全性をより一層高めることができる。
また、これら2つの螺着部の間を、このような螺着部が形成されていない剛性支持部とすることにより、固定ボルトおよびこの固定ボルトに支持される下側の鉄骨柱のエレクションピースまたは上側の鉄骨柱のエレクションピースの変形が防止され、固定ボルトによる下側の鉄骨柱のエレクションピースまたは上側の鉄骨柱のエレクションピースの良好な支持を達成することができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1取付部は、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースを、その厚さ方向に押圧する第1押圧手段と、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースにおける、前記下側の鉄骨柱に取り付けられる基部側の側端部と反対側の遊端側の側端部から、その基部側の側端部に向けて押圧する第2押圧手段とを備え、前記第2取付部は、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを、その厚さ方向に押圧する第3押圧手段と、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースにおける、前記上側の鉄骨柱に取り付けられる基部側の側端部と反対側の遊端側の側端部から、その基部側の側端部に向けて押圧する第4押圧手段とを備えていることを特徴としている。
【0012】
このような構成によると、上側の鉄骨柱を、上側の鉄骨柱のエレクションピースと下側の鉄骨柱のエレクションピースとが対向するように配置して、下側の鉄骨柱に連結する時において、第1押圧手段によって、下側の鉄骨柱のエレクションピースをその厚さ方向に押圧するか、または、第3押圧手段によって、上側の鉄骨柱のエレクションピースをその厚さ方向に押圧すれば、上側の鉄骨柱を下側の鉄骨柱に対して水平方向における周方向に移動させることができる。また、第2押圧手段によって、下側の鉄骨柱のエレクションピースにおける遊端側の側端部から基部側の側端部に向けて押圧するか、または、第4押圧手段によって、上側の鉄骨柱のエレクションピースにおける遊端側の側端部から基部側の側端部に向けて押圧すれば、上側の鉄骨柱を下側の鉄骨柱に対して水平方向における周方向と直交する方向に移動させることができる。そのため、上側の鉄骨柱を、下側の鉄骨柱に、その水平方向における周方向およびその直交方向での姿勢を修正して連結することができ、下側の鉄骨柱に上側の鉄骨柱を良好な姿勢で接合することができる。
【0013】
また、各第1固定部の間に下側の鉄骨柱のエレクションピースを挟む時においても、予め、第3押圧手段および第4押圧手段によって、上側の鉄骨柱のエレクションピースに連結された鉄骨建入直し調整治具の姿勢を調整しておけば、各第1固定部が良好な姿勢で円滑にそのエレクションピースを挟むことができるので、効率的な作業を達成することができる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記第2取付部は、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースの上端部を、下端部に向けて押圧する第5押圧手段を備えていることを特徴としている。
【0015】
このような構成によると、上側の鉄骨柱を、上側の鉄骨柱のエレクションピースと下側の鉄骨柱のエレクションピースとが対向するように配置して、下側の鉄骨柱に連結する時において、第5押圧手段によって、上側の鉄骨柱のエレクションピースの上端部を下端部に向けて押圧すれば、上側の鉄骨柱を下側の鉄骨柱に対して押圧することができる。そのため、上側の鉄骨柱を、下側の鉄骨柱に対して密着させて連結することができ、下側の鉄骨柱に上側の鉄骨柱を良好な姿勢で接合することができる。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第1固定手段、第2固定手段、第1押圧手段、第2押圧手段、第3押圧手段、第4押圧手段および第5押圧手段は、工具によって回動可能な頭部を有し、各前記頭部は、同一の工具によって回動可能な形状に形成されていることを特徴としている。
【0017】
このような構成によると、この鉄骨建入直し調整治具と、下側の鉄骨柱のエレクションピースおよび上側の鉄骨柱のエレクションピースとを連結するために設けられている各部材を、同一の工具によって回動させることができる。したがって、作業者は、1つの工具によってこれらの連結作業を行なうことができ、とりわけ、高所作業における迅速かつ的確な連結作業を確保することができる。また、高所作業において、複数の工具を用いると、落下事故につながるおそれが大きいが、このようにこれらの連結作業において工具を1つとすることにより、そのような工具の落下事故を未然に防止することもでき、作業安全性をより一層高めることができる。
【0018】
また、請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の発明において、前記第1取付部と前記第2取付部との間に設けられ、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを、上方に向けて押圧可能な第6押圧手段を備えていることを特徴としている。
【0019】
このような構成によると、上側の鉄骨柱のエレクションピースと下側の鉄骨柱のエレクションピースとが対向するように配置して、上側の鉄骨柱を下側の鉄骨柱に連結する時において、第6押圧手段によって、上側の鉄骨柱のエレクションピースを、上方に向けて押圧すれば、上側の鉄骨柱を下側の鉄骨柱に対して上下方向での傾きを変化させることができる。そのため、上側の鉄骨柱を、下側の鉄骨柱に、その鉛直方向の姿勢を修正して連結することができ、下側の鉄骨柱に上側の鉄骨柱をより一層良好な姿勢で接合することができる。
【0020】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明において、前記第1取付部における、互いに対向する2つの前記第1固定部は、その各下端部の間が、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースを受け入れる受入開口部とされており、2つの前記第1固定部は、互いに対向する対向距離が、その受入開口部に向かって広がるように形成されていることを特徴としている。
【0021】
このような構成によると、上側の鉄骨柱をクレーンによって吊り上げて、下側の鉄骨柱の上方に、上側の鉄骨柱のエレクションピースと下側の鉄骨柱のエレクションピースとが対向するように配置して、各第1固定部の間に下側の鉄骨柱のエレクションピースを挟む時には、より広く開口されている受入開口部において、そのエレクションピースを良好に誘い込むことができるので、各第1固定部の間に、そのエレクションピースを簡易かつ円滑に挟むことができる。そのため、この鉄骨建入直し調整治具を誘導するための作業者の人数を低減することができ、効率的な作業を達成することができる。
【0022】
また、このような受入開口部を形成することで、エレクションピースを良好に挟むことができるので、各第1固定部の間を狭く形成することができる。そのため、第1取付部、さらには、この鉄骨建入直し調整治具の剛性を高めることができ、それによって、下側の鉄骨柱と上側の鉄骨柱とを、高い剛性によって確実に連結することができる。したがって、下側の鉄骨柱と上側の鉄骨柱とを接合する作業中に、これら下側の鉄骨柱または上側の鉄骨柱に外力が作用しても、それらの連結が外れたり、あるいは、それらの姿勢が変化することを有効に防止して、安全かつ確実な連結状態を確保することができる。さらには、このような受入開口部を形成することによって、鉄骨建入直し調整治具の小型化および軽量化を図ることもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の鉄骨建入直し調整治具の一実施形態としての治具を示す斜視図、図2は、その正面図、図3は、その背面図、図4は、その左側面図、図5は、その右側面図、図6は、図2におけるA−A線断面図である。これら図2ないし図6を参照して、治具を説明する。
【0027】
図1ないし図6において、この治具21は、互いに対向する金属製の2つの第1ベースプレート29および第2ベースプレート30を備えている。これら第1ベースプレート29および第2ベースプレート30の中央部は、上下方向に延び、その第1ベースプレート29および第2ベースプレート30の間には、金属製の補強プレート85が架設され、溶接によりまたは一体として、第1ベースプレート29および第2ベースプレート30のそれぞれに取り付けられている。
【0028】
また、これら第1ベースプレート29および第2ベースプレート30の中央部から連続する各下端部には、側方に向かって略矩形状に膨出する下側方膨出部31および32と、下方に向かって略半円状に膨出する第1固定部としての下方膨出部33および34とが形成されており、互いに対向する各下側方膨出部31および32の遊端部には、金属製の下側支持板39が架設され、溶接によりまたは一体として、各下側方膨出部31および32の遊端部に取り付けられている。
【0029】
また、これら第1ベースプレート29および第2ベースプレート30の中央部から連続する各上端部には、下側方膨出部31および32と同じ側の側方に向かって略矩形状に膨出する上側方膨出部35および36と、上方に向かって略テーパ状に膨出する第2固定部としての上方膨出部37および38とが形成されている。互いに対向する各上側方膨出部35および36の遊端部には、金属製の上側支持板40が架設され、溶接によりまたは一体として、各上側方膨出部35および36の遊端部に取り付けられている。また、互いに対向する各上方膨出部37および38の遊端部には、金属製の上面支持板45が架設され、溶接によりまたは一体として、各上方膨出部37および38の遊端部の遊端部に取り付けられている。
【0030】
そして、この治具21では、第1ベースプレート29および第2ベースプレート30の中央部が治具本体22とされ、その下端部が、下側の鉄骨柱23の下側エレクションピース24に取付可能な第1取付部27とされ、また、その上端部が、上側の鉄骨柱25の上側エレクションピース26に取付可能な第2取付部28とされている。
【0031】
なお、図3に示すように、第2取付部28における第1ベースプレート29および第2ベースプレート30の間は、第1取付部27における第1ベースプレート29および第2ベースプレート30の間よりも幅広に形成されており、これによって、後述するように、下側エレクションピース24に対する第1取付部27の確実な取り付けを図るとともに、上側エレクションピース26に対する第1押圧ボルト57および58の水平方向の押圧による位置調整を容易にしている。
【0032】
また、第1ベースプレート29および第2ベースプレート30は、各下側方膨出部31および32、各下方膨出部33および34、各上側方膨出部35および36の各端縁部においては、角がない湾曲形状として形成されており、応力集中による破損のおそれを回避して、その剛性が高められている。
【0033】
第1取付部27においては、図3に示すように、各下方膨出部33および34に、第1固定手段としての下側固定ボルト41を螺着させるためのねじ孔42および43がそれぞれ形成されるとともに、一方の下側方膨出部31には、第1押圧手段としての下側第1押圧ボルト44を螺着させるためのねじ孔46が形成されている。また、一方の下側方膨出部31の上端側であって、第1取付部27と治具本体22との境界近傍にも、第1押圧手段としての下側第2押圧ボルト48を螺着させるためのねじ孔50が形成されている。さらに、下側支持板39には、第2押圧手段としての下側第3押圧ボルト52を螺着させるためのねじ孔53が形成されている。
【0034】
そして、いずれか一方の下方膨出部33および34のねじ孔42および43から、他方の下方膨出部33および34のねじ孔42および43に向けて、下側固定ボルト41が螺着可能とされている。この下側固定ボルト41は、図13にも示すように、いずれか一方の下方膨出部33および34のねじ孔42および43と、他方の下方膨出部33および34のねじ孔42および43とのそれぞれに螺着し得る2つの独立したねじ山が形成される螺着部63および64が、その軸方向において、所定の間隔を隔ててそれぞれ形成されている。そのため、下側固定ボルト41は、これら各螺着部63および64が、各ねじ孔42および43に螺着されることにより、各下方膨出部33および34の間において固定可能とされる。なお、この下側固定ボルト41は、これら各螺着部63および64の間が、下側エレクションピース24を支持するための剛性支持部65とされている。また、この下側固定ボルト41は、各螺着部63および64の直径が剛性支持部65の直径より大きくなるように形成されている。
【0035】
このように、下側固定ボルト41においては、2つの独立した螺着部63および64が形成されているので、たとえば、図14に示すように、これら各螺着部63および64を、各下方膨出部33および34のねじ孔42および43から取り外しても、その取り外された一方の螺着部64が、他方の下方膨出部33および34において係止されるので、そのまま抜け落ちることが防止される。そのため、高所作業における下側固定ボルト41の落下事故を未然に防止することができ、作業安全性をより一層高めることができる。また、これら2つの螺着部63および64の間を、このような螺着部63および64が形成されない剛性支持部65とすることにより、下側固定ボルト41およびこの下側固定ボルト41に支持される下側エレクションピース24に傷が付きまたは変形が防止され、下側固定ボルト41による下側エレクションピース24の良好な支持を達成することができる。
【0036】
また、一方の下側方膨出部31のねじ孔46には、下側第1押圧ボルト44が螺着可能とされており、また、一方の下側方膨出部31の上端側のねじ孔50にも、下側第2押圧ボルト48が螺着可能とされている。さらに、下側支持板39のねじ孔53には、下側第3押圧ボルト52が、下側第1押圧ボルト44および下側第2押圧ボルト48と直交する方向から螺着可能とされている。
【0037】
また、第2取付部28においては、各上方膨出部37および38の基端部に、第2固定手段としての上側固定ボルト54を螺着させるためのねじ孔55および56がそれぞれ形成されるとともに、各上側方膨出部35および36の基端部には、第3押圧手段としての2つの上側第1押圧ボルト57および58をそれぞれ螺着させるためのねじ孔59および60がそれぞれ形成されている。また、上側支持板40には、第4押圧手段としての上側第2押圧ボルト61を螺着させるためのねじ孔62が形成されている。さらに、上面支持板45にも、第5押圧手段としての上側第3押圧ボルト86を螺着させるためのねじ孔87が形成されている。
【0038】
そして、いずれか一方の上方膨出部37および38のねじ孔55および56から、他方の上方膨出部37および38のねじ孔55および56に向けて、上側固定ボルト54が螺着可能とされている。この上側固定ボルト54は、下側固定ボルト54と同様に、2つの独立したねじ山が形成される螺着部(図示せず)が、その軸方向において、所定の間隔を隔ててそれぞれ形成されている。そのため、上側固定ボルト54は、これら各螺着部が、各ねじ孔55および56に螺着されることにより、各上方膨出部38および39の間において固定可能とされる。なお、この上側固定ボルト54は、これら螺着部の間が、上側エレクションピース26を支持するための剛性支持部とされている。また、この上側固定ボルト54は、各螺着部の直径が剛性支持部の直径より大きくなるように形成されている。
【0039】
そのため、この上側固定ボルト54も、下側固定ボルト41と同様に、これら各螺着部を、各上方膨出部37および38から取り外しても、その取り外された一方の螺着部が、他方の上方膨出部37および38において係止されるので、そのまま抜け落ちることが防止される。そのため、高所作業における上側固定ボルト54の落下事故を未然に防止することができ、作業安全性をより一層高めることができる。また、これら2つの螺着部の間を、このような螺着部が形成されない剛性支持部とすることにより、上側固定ボルト54およびこの上側固定ボルト54に支持される上側エレクションピース26に傷が付きまたは変形が防止され、上側固定ボルト54による上側エレクションピース26の良好な支持を達成することができる。
【0040】
また、各上側方膨出部35および36のねじ孔59および60には、2つの上側第1押圧ボルト57および58が、それぞれ対向方向から螺着可能とされており、また、上側支持板40のねじ孔62には、上側第2押圧ボルト61が、上側第1押圧ボルト57および58と直交する方向から螺着可能とされており、さらに、上面支持板45のねじ孔87にも、上側第3押圧ボルト86が、上側第2押圧ボルト61と直交する方向から螺着可能とされている。
【0041】
また、この治具21には、第1取付部27と第2取付部28との間に、上側エレクションピース26の下端部を上方に向けて押圧可能な第6押圧手段としてのジャッキ装置66が設けられている。
【0042】
このジャッキ装置66は、図6および図12にも示すように、本体67、プランジャ部材68、ピストン部材69、受け部材70およびばね71などを備えている。
【0043】
本体67は、互いに対向する下側方膨出部31および32の上方に配置され、治具本体22に、略U字状のホルダ部材72を介して取り付けられている。
【0044】
また、この本体67は、略L字円筒形状をなし、ピストン部材69が収容されるピストン筒部73と、そのピストン筒部73から側方に延び、プランジャ部材68が収容されるプランジャ筒部74とが一体に形成されており、ピストン筒部73内とプランジャ筒部74内とは、連通路95によって連通されている。
【0045】
プランジャ部材68は、軸方向に沿ってねじ山が形成されるプランジャ軸89と、そのプランジャ軸89の一端に設けられるボルト90と、その他端に設けられるプランジャ91からなり、プランジャ91がシールされた状態でプランジャ筒部74内に挿入されるとともに、プランジャ軸89が、プランジャ筒部74の遊端部に設けられているシールナット88に螺進および螺退可能に螺着されている。
【0046】
また、ピストン部材69は、大径部92と小径軸部93とが一体に形成されており、大径部92がシールされるとともに、小径軸部93のまわりにばね71が配置された状態で、ピストン筒部73内に収容され、その状態において、ピストン筒部73の上端に、小径軸部93を進退自在に挿通する上蓋94が取り付けられている。なお、小径軸部93の上端には、円板状に形成される断面略コ字状の受け部材70が取り付けられており、この受け部材70が、上側エレクションピース26の下端部を受けるように配置されている。
【0047】
そして、プランジャ筒部74内および連通路95内にオイルを充填して、図11に示すように、レンチ78によってボルト90をプランジャ軸89の螺進方向に回動させれば、油圧により、ピストン部材69が上昇して、受け部材70が上方向に移動し、一方、レンチ78によってボルト90をプランジャ軸89の螺退方向に回動させれば、ばね74の付勢力により、ピストン部材69が降下して、受け部材70が下方向に移動される。そのため、このジャッキ装置66では、ボルト90を、レンチ78によって正逆方向に回転させることによって、上側エレクションピース26の持ち上げ、または、持ち下げを行なうことができ、これによって、上側エレクションピース26を適正位置で支持することができる。
【0048】
また、これら第1取付部27における、互いに対向する2つの下方膨出部33および34は、図9に示すように、その各下端部の間が、下側エレクションピース24を受け入れる受入開口部80とされており、各下方膨出部33および34の内側面は、各ねじ孔42および43の下方において、外側に向かって面取りがなされており、互いに対向する対向距離が、その受入開口部80に向かって広がるようになテーパ面81および82としてそれぞれ形成されている。
【0049】
このようなテーパ面81および82を形成することにより、受入開口部80をより広く開口させて、その受入開口部80において、下側エレクションピース24を良好に誘い込むことができるので、このような受入開口部80を形成することで、各下方膨出部33および34の間、すなわち、第1ベースプレート29と第2ベースプレート30との間を狭く形成することができる。そのため、第1取付部27、さらには、この治具21の剛性を高めることができ、それによって、下側の鉄骨柱23と上側の鉄骨柱25とを、高い剛性によって確実に連結することができる。したがって、下側の鉄骨柱23と上側の鉄骨柱25とを接合する作業中に、これら下側の鉄骨柱23または上側の鉄骨柱25に外力が作用しても、それらの連結が外れたり、あるいは、それらの姿勢が変化することを有効に防止して、安全かつ確実な連結状態を確保することができる。さらには、このような受入開口部80を形成することによって、治具21の小型化および軽量化を図ることもできる。
【0050】
また、この治具21では、第1取付部27に備えられる、下側固定ボルト41の頭部、下側第1押圧ボルト44の頭部、下側第2押圧ボルト48の頭部、下側第3押圧ボルト52の頭部と、第2取付部28に備えられる、上側固定ボルト54の頭部、2つの上側第1押圧ボルト57および58の頭部、上側第2押圧ボルト61の頭部、上側第3押圧ボルト86の頭部が、1つのレンチによって、回動させることができるように、同じ大きさおよび形状の6角形状として形成されている。
【0051】
このように、この治具21と、下側エレクションピース24および上側エレクションピース26とを連結するために回動させるすべてのボルト部材を、1つのレンチによって回動させることができるようにすれば、作業者は、1つのレンチによってこれらの連結作業を行なうことができ、とりわけ、高所作業における迅速かつ的確な連結作業を確保することができる。また、高所作業において、複数の工具を用いると、落下事故につながるおそれが大きいが、このようにこれらの連結作業において1つのレンチのみを用いるようにすれば、そのような工具の落下事故を未然に防止することもでき、作業安全性をより一層高めることができる。
【0052】
なお、ジャッキ装置66のボルト90は、この治具21においては、作業者が通常使用しているレンチ78によって回動させることができるように形成されているため、特に、各ボルト部材の頭部と同じ大きさおよび形状とはしていないが、仕様によっては、このボルト90も、各ボルト部材の頭部と同じ大きさおよび形状に形成してもよい。
【0053】
図7は、治具を上側エレクションピースに連結した状態を示す正面図、図8は、治具を上側エレクションピースに連結した状態を示す側面図、図9は、下方膨出部を示す要部斜視図、図10は、治具を、上側エレクションピースおよび下側エレクションピースに連結した状態を示す正面図、図11は、ジャッキ装置の使用状態を示す要部斜視図、図12は、ジャッキ装置の使用状態を示す要部断面図、図13は、下側固定ボルトの斜視図、図14は、下側固定ボルトを下方膨出部に螺着させる状態を示す断面図である。
【0054】
次に、これら図7ないし図14を参照して、治具21を用いて、下側の鉄骨柱23の上に、上側の鉄骨柱25を接合する方法について説明する。下側の鉄骨柱23は、既にその下端部が他の鉄骨柱に接合された状態にある鉄骨柱であって、たとえば、図10および図11に示すように、その断面形状が略4角形状をなし、その上端部および下端部において、外周面の各辺の中央部に、4つの略矩形板状の下側エレクションピース24が、この下側の鉄骨柱23の周方向に対する直交方向において、それぞれ溶接固定されている。また、各下側エレクションピース24の中央部には、図8に示すように、クレーンの吊り具(図示せず)を挿通するために用いられる挿通孔83が、厚さ方向を貫通するようにして、それぞれ形成されている。
【0055】
また、上側の鉄骨柱25は、これから、その下端部を下側の鉄骨柱23の上端部に接合しようとする鉄骨柱であって、たとえば、図10および図11に示すように、その断面形状が略4角形状をなし、その上端部および下端部において、外周面の各辺の中央部に、4つの略矩形板状の上側エレクションピース26が、この上側の鉄骨柱25の周方向に対する直交方向において、それぞれ溶接固定されている。また、各上側エレクションピース24の中央部には、図7に示すように、クレーンの吊り具(図示せず)を挿通するために用いられる挿通孔84が、厚さ方向を貫通するようにして、それぞれ形成されている。
【0056】
そして、この方法では、まず、上側の鉄骨柱25の下端部に設けられている4つの上側エレクションピース26のそれぞれに、4つの治具21をそれぞれ連結する。各治具21を各上側エレクションピース26に連結するには、まず、図7および図8に示すように、治具21の第2取付部28における各上方膨出部37および38の間に上側エレクションピース26を挿入して挟んだ後、この上側エレクションピース26の挿通孔84と、各上方膨出部37および38のねじ孔55および56とを位置合わせして、上側固定ボルト54を、各上方膨出部37および38のねじ孔55および56のいずれか一方から、上側エレクションピース26の挿通孔84を介して、他方の上方膨出部37および38のねじ孔55および56に挿通して、その他方の上方膨出部37および38のねじ孔55および56に、この上側固定ボルト54の螺着部を螺着させる。これによって、この治具21を、上側エレクションピース26に確実に連結することができる。
【0057】
その後、各上側方膨出部35および36のねじ孔59および60に、各上側第1押圧ボルト57および58を螺着させて、上側エレクションピース26の表面および裏面を、適宜、その上側エレクションピース26の厚さ方向に押圧するとともに、上側支持板40のねじ孔62に、上側第2押圧ボルト61を螺着させて、上側エレクションピース26の側面を、適宜、その上側エレクションピース26の遊端側の側端部から基部側の側端部に向けて押圧することにより、上側の鉄骨柱25に対する治具21の連結姿勢を調整する。より具体的には、クレーンよって吊り上げられた状態において、この治具21の各下方膨出部33および34の間に、上側エレクションピース24が円滑に挿入されるように、治具21の連結姿勢を調整する。そうすれば、この治具21を下側の鉄骨柱23と連結する時に、各下方膨出部33および34の間において、良好な姿勢で円滑に上側エレクションピース24を受け入れることができるので、効率的な作業を達成することができる。
【0058】
そして、このようにして、上側の鉄骨柱25に対する治具21の連結姿勢が調整された後に、この上側の鉄骨柱25をクレーンによって吊り上げて、下側の鉄骨柱23の上方において、各上側エレクションピース26と各下側エレクションピース24とが対向するように配置する。この上側の鉄骨柱25のクレーンによる吊り上げは、公知の方法で行なうことができ、たとえば、上側の鉄骨柱25の上端部に設けられる各上側エレクションピース26の挿通孔84に、吊り具を挿入して吊り上げればよい。
【0059】
そして、下側の鉄骨柱23の上端部に設けられている4つの下側エレクションピース24のそれぞれに、4つの治具21をそれぞれ連結する。各治具21を各下側エレクションピース24に連結するには、まず、図7および図8に示すように、クレーンによって上側の鉄骨柱25を徐々に下げ、治具21の第1取付部27における各下方膨出部33および34の間に下側エレクションピース24を挿入して挟むようにする。
【0060】
この挿入においては、上記したように、この治具21が、予め各下方膨出部33および34の間に上側エレクションピース24を円滑に挿入し得る姿勢として調整されており、さらに、図9にも示すように、各下方膨出部33および34の下端部の受入開口部80が、より広く開口されているので、下側エレクションピース24を良好に誘い込んで、各下方膨出部33および34の間において簡易かつ円滑に挟むことができる。そのため、従来では、この治具21を誘導するための作業者が4人程度必要とされていたが、この治具21を用いれば、2人程度でも良好な作業が可能であり、効率的な作業を達成することができる。
【0061】
次いで、下側エレクションピース24の挿通孔83と、各下方膨出部33および34のねじ孔42および43とを位置合わせして、下側固定ボルト41を、各下方膨出部33および34のねじ孔42および43のいずれか一方から、下側エレクションピース24の挿通孔83を介して、他方の下方膨出部33および34のねじ孔42および43に挿通して、その他方の下方膨出部33および34のねじ孔42および43に、この下側固定ボルト41の螺着部64を螺着させる。これによって、この治具21を、下側エレクションピース24に確実に連結することができる。
【0062】
次いで、下側の鉄骨柱23に対する上側の鉄骨柱25の姿勢を水平方向において修正し、両者の目地合わせを行なう。上側の鉄骨柱25における水平方向の修正は、たとえば、次のようにして行なうことができる。すなわち、図10に示すように、まず、一方の下側方膨出部31のねじ孔46に、下側第1押圧ボルト44を螺着させて、下側エレクションピース24を、他方の下側方膨出部32に向けて押圧するとともに、下側方膨出部31の上端側のねじ孔50にも、下側第2押圧ボルト48を螺着させて、下側エレクションピース24を、他方の下側方膨出部32に向けて押圧し、さらに、下側支持板39のねじ孔53に、下側第3押圧ボルト52を螺着させて、下側エレクションピース24の側面を、その下側エレクションピース24の遊端側の側端部から基部側の側端部に向けて押圧することにより、第1取付部27をしっかりと下側エレクションピース24に固定する。
【0063】
次いで、各上側第1押圧ボルト57および58を適宜調整して締め付けて、上側エレクションピース26をその厚さ方向に押圧することにより、上側の鉄骨柱25の下側の鉄骨柱23に対する水平方向における周方向の位置調整を行なう。すなわち、各上側第1押圧ボルト57および58によって上側エレクションピース26の表面および裏面を押圧すれば、上側の鉄骨柱25は、その押圧力が作用する方向に移動されるので、互いに対向する各上側第1押圧ボルト57および58を適宜調整して締め付けることによって、上側の鉄骨柱25を、その周方向における正逆方向に移動させることができ、これによって、水平方向における周方向の位置調整を行なうことができる。
【0064】
また、このような、水平方向における周方向の位置調整とともに、上側第2押圧ボルト61を適宜調整して締め付けて、上側エレクションピース26の側面を、その上側エレクションピース26の遊端側の側端部から基部側の側端部に向けて押圧することにより、上側の鉄骨柱25の下側の鉄骨柱23に対する水平方向における周方向と直交する方向の位置調整を行なう。すなわち、上側第2押圧ボルト61によって上側エレクションピース26の遊端側の側端部から基部側の側端部に向けて押圧すれば、上側の鉄骨柱25は、その押圧力が作用する方向に移動されるので、上側第2押圧ボルト61を適宜調整して締め付けることによって、上側の鉄骨柱25を、その周方向と直交する方向に移動させることができ、これによって、水平方向における周方向と直交する方向の位置調整を行なうことができる。
【0065】
このようにして、上側の鉄骨柱25における水平方向の修正を行なえば、上側の鉄骨柱25を、下側の鉄骨柱23に、その水平方向における周方向およびその直交方向での姿勢を修正して連結することができるので、下側の鉄骨柱23に上側の鉄骨柱25を良好な姿勢で接合することができる。
【0066】
次いで、下側の鉄骨柱23に対する上側の鉄骨柱25の姿勢を鉛直方向において修正する。上側の鉄骨柱25における鉛直方向の修正は、上記したように、図11において、ジャッキ装置66のボルト90を、レンチ78によって正逆方向に回転させることによって、上側エレクションピース26の持ち上げ、または、持ち下げを行ない、これによって、上側エレクションピース26を適正位置で支持することにより行なうことができる。このようにして、上側エレクションピース26を、適正位置で支持すれば、上側の鉄骨柱25の下側の鉄骨柱23に対する上下方向での傾きを修正することができるので、これによって、上側の鉄骨柱25の鉛直方向の姿勢を確実に修正して、下側の鉄骨柱23に上側の鉄骨柱25をより一層良好な姿勢で接合することができる。
【0067】
さらに、このような水平方向および鉛直方向の位置調整とともに、上側第3押圧ボルト86を適宜調整して締め付けて、上側エレクションピース26の上端部を、その上端側から下端側に向けて押圧すれば、上側の鉄骨柱25を下側の鉄骨柱23に対して押圧することができる。そのため、上側の鉄骨柱25を、下側の鉄骨柱23に対して密着させて連結することができ、下側の鉄骨柱23に上側の鉄骨柱25を良好な姿勢で接合することができる。
【0068】
なお、上記の説明においては、上側エレクションピース26の水平方向の位置調整を行なった後、上側エレクションピース26の鉛直方向の位置調整を行なうようにしたが、その順序はいずれが先でもよく、上側エレクションピース26の鉛直方向の位置調整を行なった後、上側エレクションピース26の水平方向の位置調整を行なうようにしてもよく、さらには、これら水平方向の位置調整と鉛直方向の位置調整とを並行して行なってもよい。
【0069】
そして、このようにして、下側の鉄骨柱23に対する上側の鉄骨柱25の姿勢を修正した後に、下側の鉄骨柱23の上端部と、上側の鉄骨柱25の下端部とを溶接または高力ボルトによって接合する。なお、この方法においては、各治具21によって、上側の鉄骨注25と下側の鉄骨柱23とが連結されていれば、その後、適宜の時点において、クレーンの吊り具を、上側の鉄骨柱25の上端部に設けられる各上側エレクションピース26から取り外すようにすればよい。
【0070】
このような治具21を用いて、下側の鉄骨柱23に上側の鉄骨柱25を接合するようにすれば、従来のように、環状の治具を上側エレクションピース26に単に引っ掛けるだけではなく、上側エレクションピース26の挿通孔84に、上側固定ボルト54を挿通して、その上側固定ボルト54を各上方膨出部37および38の各ねじ孔55および56に螺着させて固定することができるので、この治具21を上側エレクションピース26に確実に連結させることができる。そのため、クレーンによって吊り上げても、その移動作業中における治具21の落下を確実に防止することができ、高所作業においても、十分な安全性を確保することができる。
【0071】
さらに、この治具21では、上側エレクションピース26および下側エレクションピース24に通常形成されている、クレーンの吊り具などを挿通するための挿通孔83および84を利用して、簡易に連結することができるので、上側エレクションピース26および下側エレクションピース24に、格別な加工を行なう必要もなく、簡易な作業によって、確実な連結を達成している。
【0072】
そのため、この治具21は、従来の環状の治具に比べて、小型軽量で取り扱いが容易であり、かつ、この治具21と直交方向および平行方向の両方向の目違いを簡易かつ確実に調整することができる。
【0073】
なお、以上の説明においては、下側の鉄骨柱23および上側の鉄骨柱25は、その断面形状が略4角形状をなし、その外周面の各辺の中央部に形成される各下側エレクションピース24および各上側エレクションピース26のそれぞれに、各治具21を連結するようにしたが、下側の鉄骨柱23および上側の鉄骨柱25の形状は、何ら限定されず、たとえば、断面多角形状、断面円形状などであってもよく、また、各下側エレクションピース24および各上側エレクションピース26の数も限定されず、さらには、各治具21を、各下側エレクションピース24および各上側エレクションピース26に必ず対応させて連結する必要もない。
【0074】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、クレーンによって吊り上げても、その移動作業中における鉄骨建入直し調整治具の落下を確実に防止することができ、高所作業においても、十分な安全性を確保することができる。また、上側の鉄骨柱のエレクションピースおよび下側の鉄骨柱のエレクションピースに、格別な加工を行なう必要もなく、簡易な作業によって、確実な連結を達成することができる。さらに、高所作業における固定ボルトの落下事故を未然に防止することができ、作業安全性をより一層高めることができる。また、これら2つの螺着部の間を、このような螺着部が形成されていない剛性支持部とすることにより、固定ボルトによる下側の鉄骨柱のエレクションピースまたは上側の鉄骨柱のエレクションピースの良好な支持を達成することができる。
【0075】
請求項2に記載の発明によれば、上側の鉄骨柱を、下側の鉄骨柱に、その水平方向における周方向およびその直交方向での姿勢を修正して連結することができる。したがって、下側の鉄骨柱に上側の鉄骨柱を良好な姿勢で接合することができる。また、予め、第3押圧手段および第4押圧手段によって、上側の鉄骨柱のエレクションピースに連結された鉄骨建入直し調整治具の姿勢を調整しておけば、各第1固定部が良好な姿勢で円滑に下側の鉄骨柱のエレクションピースを挟むことができるので、効率的な作業を達成することができる。
【0076】
請求項3に記載の発明によれば、上側の鉄骨柱のエレクションピースの上端部を下端部に向けて押圧すれば、上側の鉄骨柱を下側の鉄骨柱に対して押圧することができる。そのため、上側の鉄骨柱を、下側の鉄骨柱に対して密着させて連結することができ、下側の鉄骨柱に上側の鉄骨柱を良好な姿勢で接合することができる。
【0077】
請求項4に記載の発明によれば、作業者は、1つの工具によって各部材の連結作業を行なうことができ、とりわけ、高所作業における迅速かつ的確な連結作業を確保することができる。また、高所作業において、複数の工具を用いると、落下事故につながるおそれが大きいが、そのような工具の落下事故を未然に防止することもでき、作業安全性をより一層高めることができる。
【0078】
請求項5に記載の発明によれば、上側の鉄骨柱を、下側の鉄骨柱に、その鉛直方向の姿勢を修正して連結することができ、下側の鉄骨柱に上側の鉄骨柱をより一層良好な姿勢で接合することができる。
【0079】
請求項6に記載の発明によれば、より広く開口されている受入開口部において、下側の鉄骨柱のエレクションピースを良好に誘い込むことができ、各第1固定部の間に、そのエレクションピースを簡易かつ円滑に挟むことができる。そのため、この鉄骨建入直し調整治具を誘導するための作業者の人数を低減することができ、効率的な作業を達成することができる。また、このような受入開口部を形成することで、各第1固定部の間を狭く形成することができるので、この鉄骨建入直し調整治具の剛性を高めることができ、それによって、下側の鉄骨柱と上側の鉄骨柱とを、高い剛性によって確実に連結することができ、さらには、このような受入開口部を形成することによって、鉄骨建入直し調整治具の小型化および軽量化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄骨建入直し調整治具の一実施形態としての治具を示す斜視図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の背面図である。
【図4】図1の左側面図である。
【図5】図1の右側面図である。
【図6】図2におけるA−A線断面図である。
【図7】治具を上側エレクションピースに連結した状態を示す正面図である。
【図8】治具を上側エレクションピースに連結した状態を示す側面図である。
【図9】下方膨出部を示す要部斜視図である。
【図10】治具を、上側エレクションピースおよび下側エレクションピースに連結した状態を示す正面図である。
【図11】ジャッキ装置の使用状態を示す要部斜視図である。
【図12】ジャッキ装置の使用状態を示す要部断面図である。
【図13】下側固定ボルトの斜視図である。
【図14】下側固定ボルトの下方膨出部に対する螺着状態を示す断面図である。
【図15】従来の治具の使用状態を示す正面図である。
【図16】従来の治具の使用状態を示す正面図である。
【図17】従来の治具の使用状態を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
21 治具
22 治具本体
23 下側の鉄骨柱
24 下側エレクションピース
25 上側の鉄骨柱
26 上側エレクションピース
27 第1取付部
28 第2取付部
33 下方膨出部
34 下方膨出部
37 上方膨出部
38 上方膨出部
41 下側固定ボルト
44 下側第1押圧ボルト
48 下側第2押圧ボルト
52 下側第3押圧ボルト
54 上側固定ボルト
57 上側第1押圧ボルト
58 上側第1押圧ボルト
61 上側第2押圧ボルト
63 螺着部
64 螺着部
65 剛性支持部
66 ジャッキ装置
80 受入開口部
83 挿通孔
84 挿通孔
86 上側第3押圧ボルト

Claims (6)

  1. 挿通孔を有するエレクションピースが取り付けられている下側の鉄骨柱に、挿通孔を有するエレクションピースが取り付けられている上側の鉄骨柱を接合するために用いられる鉄骨建入直し調整治具であって、
    治具本体と、前記治具本体の長さ方向において所定間隔隔てて設けられ、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースに取付可能な第1取付部、および、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースに取付可能な第2取付部とを備え、
    前記第1取付部は、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースを挟んで互いに対向可能な2つの第1固定部と、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースの挿通孔に挿通されるとともに、各前記第1固定部の間で、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースを固定する第1固定手段とを備えるとともに、
    前記第2取付部は、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを挟んで互いに対向可能な2つの第2固定部と、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースの挿通孔に挿通されるとともに、各前記第2固定部の間で、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを固定する第2固定手段とを備えており、
    第1固定手段および第2固定手段は、固定ボルトを含んでおり、
    各前記固定ボルトは、各前記第1固定部または各前記第2固定部のそれぞれに螺着される2つの螺着部が、その軸方向において、所定の間隔を隔ててそれぞれ形成されており、その2つの螺着部の間が、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースまたは前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを支持するための剛性支持部とされており、前記螺着部の直径が前記剛性支持部の直径より大きいことを特徴とする、鉄骨建入直し調整治具。
  2. 前記第1取付部は、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースを、その厚さ方向に押圧する第1押圧手段と、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースにおける、前記下側の鉄骨柱に取り付けられる基部側の側端部と反対側の遊端側の側端部から、その基部側の側端部に向けて押圧する第2押圧手段とを備え、
    前記第2取付部は、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを、その厚さ方向に押圧する第3押圧手段と、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースにおける、前記上側の鉄骨柱に取り付けられる基部側の側端部と反対側の遊端側の側端部から、その基部側の側端部に向けて押圧する第4押圧手段とを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の鉄骨建入直し調整治具。
  3. 前記第2取付部は、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースの上端部を、下端部に向けて押圧する第5押圧手段を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の鉄骨建入直し調整治具。
  4. 第1固定手段、第2固定手段、第1押圧手段、第2押圧手段、第3押圧手段、第4押圧手段および第5押圧手段は、工具によって回動可能な頭部を有し、
    各前記頭部は、同一の工具によって回動可能な形状に形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の鉄骨建入直し調整治具。
  5. 前記第1取付部と前記第2取付部との間に設けられ、前記上側の鉄骨柱のエレクションピースを、上方に向けて押圧可能な第6押圧手段を備えていることを特徴とする、請求項2ないし4のいずれかに記載の鉄骨建入直し調整治具。
  6. 前記第1取付部における、互いに対向する2つの前記第1固定部は、その各下端部の間が、前記下側の鉄骨柱のエレクションピースを受け入れる受入開口部とされており、
    2つの前記第1固定部は、互いに対向する対向距離が、その受入開口部に向かって広がるように形成されていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の鉄骨建入直し調整治具。
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