JP2021002948A - 列車保安システム、列車保安制御方法及び列車車上装置 - Google Patents

列車保安システム、列車保安制御方法及び列車車上装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 車輪の回転速度が急変する現象から、空転、滑走、又は再粘着を検知する原理に基づいて、僅かな回転速度の変化からも異変の発生を検知可能な列車保安システムを提供する。【解決手段】列車保安システム10は、車両8と、列車車上装置6と、第1の装置1と、第2の装置2,3と、を備える。車両8は、軌道上を車輪4が転動することによって走行する。第1の装置1は、車輪4、及び、車輪4の車軸の少なくとも一方の回転を検出する。第2の装置2,3は、車両8の走行状態を検出する。列車車上装置6は、車両8の走行を制御するために車両8に搭載された制御装置であり、第1の装置1の検出結果と第2の装置2,3の検出結果とに基づいて、車両8の滑走、及び、空転の少なくとも一方を判定する。この列車車上装置6は、この判定結果と、地上装置からの信号と、に基づいて、車両8の走行を保安制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、列車保安システム、列車保安制御方法及び列車車上装置に関する。
特許文献1には、車輪の回転速度に応じた速度パルスを生成する速度発電機と、軌道上へ照射したミリ波の反射波に基づいて第1の列車速度を検出する速度センサと、を備え、前記速度パルスに基づいて生成された第2の列車速度と第1の列車速度とを比較して、当該比較結果に所定値以上の差が生じた場合に故障や空転・滑走等の故障が発生したと判断する技術が開示されている。
特開2017-163623号公報
しかしながら、速度発電機により検知された速度検出値と、ミリ波センサを用いた速度検出値との間に定常的に一定の速度検出誤差が発生することが考えられるため、そのような誤差が異常判定の閾値を超えてしまった場合には、特許文献1の技術では、空転・滑走が発生していないにも関わらず、速度発電機の出力に異常が発生したと判断してしまうという課題がある。また、このような空転・滑走の誤検知を防止するために異常判定の閾値を大きな値に設定することが考えられるが、空転・滑走の検知が遅れてしまうという課題が生じる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車輪又は車軸の回転速度に基づき検知された速度検出値と、ミリ波センサ等の非接触速度センサを用いた速度検出値との間に定常的な速度検出誤差が生じた場合であっても、車輪の空転・滑走をより正確に検知できる列車保安システムを提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、一例として、軌道上を車輪が転動することによって走行する車両と、該車両の走行を制御するための列車車上装置と、を備える列車保安システムであって、前記車輪、及び、該車輪の車軸の少なくとも一方の回転を検出する第1の装置と、前記車両の走行状態を検出する第2の装置と、を備え、前記列車車上装置は、前記第1の装置の検出結果と前記第2の装置の検出結果とに基づいて生成した速度差の変化量、もしくは加速度の差分に応じて、前記車両の滑走、及び、空転の少なくとも一方を判定し、該判定と地上装置からの信号とに基づいて、前記車両の走行を保安制御するものである。
本発明によれば、車輪の回転速度が急変する現象から、空転、滑走、又は再粘着を検知する原理に基づいて、僅かな回転速度の変化からも異変の発生を検知可能な列車保安システムを提供できる。
本発明の実施形態(実施例1〜3)に係る列車保安システムの概略を説明するブロック図である。 図1の列車保安システムにおいて、列車車上装置が内部で演算する速度、加速度について説明する図表である。 実施例1に係る列車保安システムによる滑走検出を説明するタイムチャートである。 実施例1に係る列車保安システムによる空転検出を説明するタイムチャートである。 実施例2に係る列車保安システムによる滑走検出を説明するタイムチャートである。 実施例2に係る列車保安システムによる空転検出を説明するタイムチャートである。 図1の列車保安システムを用いた列車保安制御方法の動作手順を説明するフローチャートである。
まず、関連する規定に基づいて用語を定義する。列車とは、停車場外の線路を運転させる目的で組成された車両をいう。列車として運転する場合には、車両に比べて高度な安全要件を満たすことが要求されるため、運転士を乗務させる義務がある。逆に、無人運転を視野に入れた場合、列車と呼べず、車両、又は車体と呼ぶこともある。
自動列車制御装置(ATC:Automatic Train Control)とは、鉄道における信号保安装置の一種であり、先行列車との間隔及び進路の条件に応じて、車内に列車の許容運転速度を示す信号を現示し、その信号の現示に従って、列車の速度を自動作用により低下する機能を持った装置をいう。
本願で開示する以前の一般的解釈において、列車保安システムとは、少なくとも、列車車上装置(以下、単に「車上装置」ともいう)と、地上装置と、を備え、ATC等の制御装置による安全運行を実現するように構成されたシステムをいう。
本願で開示する列車保安システムは、上述した一般的な列車保安システムにおいて、列車ダイヤの稠密化、さらには無人の自動運転を実現させることを視野に入れて、一段と高精度化するために進歩させたものである。無人運転では、上述した法令の規定により、列車でなく車両と呼ぶこともあるが、ここでは、無人運転も含めて高度な安全要件を満たすものとして、列車保安システムと呼ぶ。
また、本願で開示する列車車上装置(車上装置)は、少なくとも在線位置Xと、速度Vと、に基づいて車両を安全運行させるため、車両に搭載された制御装置をいう。なお、この車上装置は、上述した定義のように、必ずしも、地上子との間で保安情報Yを受信(送受信)する機能が具備されたものでなくても、実施可能である。また、この車上装置は、一般的に、CPU(Central Processing Unit)とメモリを備えたコンピュータが、メモリに記憶されたプログラムを実行するソフトウェアで実現されるが、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら以下に説明する。また、本発明の実施例1〜3に係る実施形態の全般的な内容を図1、図2及び図9に示す。また、実施例1を図3及び図4に示す。また、実施例2を図5及び図6に示す。なお、以下の説明において、列車保安システムを「本システム」と略記する。同様に、列車保安制御方法を「本方法」と略記する。
図1は、本システムの概略を説明するブロック図である。図2は、図1の本システムにおいて、車上装置6が内部で演算する速度、加速度について説明する図表である。本システム10は、移動閉塞における在線位置X(不図示)と速度Vと少なくとも何れかの情報を含む保安情報Y(不図示)を用いて車両8の安全運転を支援するものである。
本システム10は、車両8と、回転速度検出装置(第1の装置)1と、対地速度検出装置(第2の装置)2と、加速度検出装置(第2の装置)3と、演算部5と、車上装置6と、異常報知部7と、を備えて構成される。車両8は、車輪4を備える鉄道車両である。回転速度検出装置1は、車輪4、又は車軸の回転速度を検出して回転速度信号P1を発生する。回転速度信号P1は、車両8を制御する車上装置6に入力される。
ここで、第1の装置1は、車輪4に由来する回転速度検出装置であり、第2の装置2,3は、車輪4の回転に由来しない列車速度検出手段であれば、対地速度検出装置2や加速度検出装置3でなくても構わない。演算部5は、第1系速度V1と第2系速度V2,V3との差分及び差分の変化量を求める。異常報知部7は、差分の変化量が閾値を超えたとき、車輪4の空転又は滑走の少なくとも何れかの異常事態が発生(開始)したものと判定する。
その場合、異常報知部7から車上装置6へ異常事態発生信号Eを入力する。異常事態発生信号Eには、空転、滑走、又は再粘着等の異変を区別して報知する情報が含まれている。なお、図1に示した車上装置6に、対地速度検出装置2と、加速度検出装置3と、演算部5と、異常報知部7と、を含んでいてもいなくても構わない。これらは、車上装置6に対して制御信号の授受を可能に接続されていれば良く、車上装置6と同一筐体に内蔵されているか否かは何れでも構わない。
本システム10は、車輪4の回転速度が急変する現象から、空転、滑走、又は再粘着等の異変を検知する原理を適用する。また、第1の装置1は、車両8の車輪4の回転に応じた第1事象に基づいて車両8の第1系速度V1を出力する。したがって、本システム10は、第1系速度V1を監視することにより、車輪の回転速度が急変する現象を検知して、空転、滑走、又は再粘着等の異変を検知することが可能である。
対地速度検出装置2は、列車と地面の相対速度を検出する対地速度信号P2を発生する。対地速度信号P2は、車両8を制御する車上装置6に入力される。この対地速度検出装置(第2の装置)2は、例えば、電磁波を地面、又は物体に照射し、反射波に基づいて対地速度信号P2を得る。すなわち、第2の装置2は、ドップラー効果を適用して得られた第2系速度V2を車両8の対地速度とした。ドップラー効果は、車輪4の回転に応じた第1事象との直接的な関係が少ない第2事象である。
そのドップラー効果の波動は、例えば、ミリ波帯の電磁波を利用することが可能であるが、ミリ波帯以外の帯域の電磁波を適用することも可能である。
このような、第2事象に基づく第2の装置2は、本システム10を高精度にする作用効果がある。対地速度信号P2は、対地速度検出装置2で検出した物理的な変化量に関する信号でも良い。さらに、対地速度信号P2は、対地速度検出装置2内で列車速度に変換された情報でも良い。列車の加速度を検出する加速度系検出装置3は、加速度信号P3を発生し、その加速度信号P3は車両8を制御する車上装置6に入力される。
また、ブレーキ性能で定められる制動距離以上に、相当の車間距離が必要であったとすれば、保安情報Yの精度に改善余地があると考えられる。そのことが、列車ダイヤの緻密化に対する制約条件となっていた。本システム10によれば、移動閉塞における在線位置X、及び速度Vの保安情報Yが高精度化することにより、軌道上の車間距離を縮めることが可能となる。その結果、列車ダイヤを緻密化して運行本数を増加できる効果がある。さらに、最終的には、無人運転の実現にも近づけられる。本システム10は、このようにして車両8の安全運転を支援することができる。
図2に示すように、車上装置6には回転速度信号P1、対地速度信号P2、加速度信号P3が入力さる。これらは、異種類のセンサから得られた信号であり、これらの信号からそれぞれ速度、加速度が算出される。回転速度信号P1と車輪4の直径等の情報に基づいて列車速度を算出する。この列車速度を回転系速度V1とする。また、第1系速度V1から加速度を演算し回転系加速度A1とする。
対地速度信号P2が対地速度検出装置(第2の装置)2で検出した物理的な変化量に関する信号であった場合、車上装置6内で演算して列車速度を算出する。あるいは、対地速度信号P2が、既に換算されて列車速度を示している場合、その値を列車速度とする。この列車速度を対地系速度V2とする。
また、対地系速度V2から加速度を演算し対地系加速度A2とする。加速度信号P3から列車速度を演算する。この列車速度を加速度系速度V3とする。また、加速度信号から得られた加速度を加速度系加速度A3とする。
図3は、本発明の実施例1に係る列車保安システムによる滑走検出を説明するタイムチャートである。図3の横軸は時間であり、この時間軸を共通にして、縦軸の上から順に4つの異なるグラフをそれぞれ離すように示している。各グラフは、速度グラフ11と、速度差グラフ12と、速度差の変化量グラフ13と、滑走検知状態グラフ14と、である。各グラフについて以下に説明する。下記の処理は車上装置6で行う。
速度グラフ11は縦軸に速度を示している。この速度グラフ11に示された回転系速度V1と対地系速度V2の速度差16を速度差グラフ12に示している。つまり、速度差グラフ12は、縦軸に速度差が示されている。速度差の変化量グラフ13は、算出された速度差の変化量17を縦軸に示している。変化量17が正なら変化量の増大を示し、変化量17が負なら変化量の減少を示す。
滑走検知状態グラフ14は、縦軸に検知と、未検知と、を区別し易いような矩形波にグラフ化して示している。すなわち、滑走検知状態グラフ14は、滑走検知状態18を、速度差の変化量グラフ13に示す速度差の変化量17に基づいてグラフ化したものである。
本システム10では、車上装置6が回転系速度(第1系速度)V1と対地系速度(第2系速度)V2から速度差16を算出し、その速度差16から速度差の変化量17を算出する。または、対地系速度検出装置に換えて加速度検出装置を搭載する場合には、回転系速度(第1系速度)V1と加速度信号を積分して生成された加速度系速度V3から速度差16を算出し、その速度差16から速度差の変化量17を算出する。その速度差の変化量17がある閾値を上回る、又は下回った場合に、滑走検知状態18を滑走検知とする。
図4は、本発明の実施例1に係る列車保安システムによる空転検出を説明するタイムチャートである。図4の横軸は時間であり、この時間軸を共通にして、縦軸の上から順に4つの異なるグラフをそれぞれ離すように示している。各グラフは、速度グラフ11と、速度差グラフ12と、速度差の変化量グラフ13と、空転検知状態グラフ15と、である。各グラフについて以下に説明する。下記の処理は車上装置6で行う。
空転検知状態グラフ15も、縦軸に検知と、未検知と、を区別し易いような矩形波にグラフ化して示している。すなわち、空転検知状態グラフ15も、空転検知状態19を、速度差の変化量グラフ13が示した速度差の変化量17に基づいてグラフ化している。
図4が図3と異なる点は、図3の滑走検知状態グラフ14を、図4で空転検知状態グラフ15に代えた点である。滑走では、車輪4の回転がロック状態に近くなるので、第1系速度V1が急低下したことを図3に示した。これに対し、空転は逆で有り、第1系速度V1が急上昇したことを図4に示している。
空転は一般的に列車の力行中に発生することから、速度グラフ11の速度が右上がりであり、空転した場合、回転系速度V1が一時的に急上昇するという点が滑走検知を示す図3とは異なる。しかし、検出方法は図3と同様に、2つの速度情報から速度差16を求め、速度差の変化量17を算出する。その速度差の変化量17がある閾値を上回る、又は下回った場合に、空転検知状態グラフ15に示す空転検知状態19を空転検知とする。ここで速度差16は、回転系速度V1と対地系速度V2の速度差、もしくは回転系速度V1と加速度系速度V3の速度差として算出することができる。
以上、説明したように、本システム10は、車輪4の回転速度信号P1から算出される列車速度、すなわち回転系速度(第1系速度)V1と、対地速度検出装置2から求められる列車速度、すなわち対地系速度(第2系速度)V2と、の速度差16の変化量17を検出し、空転、滑走の検知、及びこれら異変の終了を判定する条件の一つとする。これにより、車輪4の回転速度が急変する現象から、空転、滑走、又は再粘着を検知する原理に基づいて、回転速度の変化量が僅かであっても、異常事態の発生と終了を迅速に検知可能となる。
したがって、図3や図4に示すように、回転系速度V1と対地系速度V2(加速度信号により生成した加速度計速度V3)の検知速度の間に定常的な差が発生しているような場合であっても、従来よりも高精度な空転、又は滑走、あるいは再粘着の検知を行うことができる。その結果、列車走行の安全性を高めることができる。
図5は、本発明の実施例2に係る列車保安システムによる滑走検出を説明するタイムチャートである。図5の横軸は時間であり、この時間軸を共通にして、縦軸の上から順に4つの異なるグラフをそれぞれ離すように示している。各グラフは、速度グラフ21と、加速度グラフ22と、加速度差グラフ23と、滑走検知状態グラフ24と、である。各グラフについて以下に説明する。下記の処理は車上装置6で行う。
回転系速度(第1系速度)V1を速度グラフ21に示す。速度グラフ21は縦軸に速度、横軸に時間を示している。回転系加速度A1と加速度系加速度A3を加速度グラフ22に示す。加速度グラフ22は縦軸に加速度、横軸に時間を示している。加速度差グラフ23に回転系加速度A1と加速度系加速度A3の差26を算出し、加速度差グラフ23に示す。加速度差グラフ23は、縦軸に加速度差、横軸に時間を示している。
速度差グラフ23に示す加速度差26に基づいて滑走検知状態28を、グラフ化したものを滑走検知状態グラフ24に示す。滑走検知状態グラフ24は、縦軸に滑走検知、横軸に時間を示している。
本システム10は、車上装置6が第1系速度V1を微分することにより回転系加速度A1を算出し、加速度検出装置3からの加速度信号P3から加速度系加速度A3を算出し、それぞれの加速度差26を算出する。または、加速度検出装置3に換えて対地速度検出装置を用いる場合には、第1系速度V1から生成された回転系加速度A1と対地系速度V2から生成された対地系加速度A2の加速度差を算出する。その加速度差26がある閾値を上回るか、又は下回った場合に、滑走検知状態28を滑走検知とする。
図6は、本発明の実施例2に係る列車保安システムによる空転検出を説明するタイムチャートである。図6の横軸は時間であり、この時間軸を共通にして、縦軸の上から順に4つの異なるグラフをそれぞれ離すように示している。各グラフは、速度グラフ21と、加速度グラフ22と、加速度差グラフ23と、空転検知状態グラフ25と、である。
図6が図5と異なる点は、図5の滑走検知状態グラフ24を、図6で空転検知状態グラフ25に代えた点である。滑走では、車輪4の回転がロック状態に近くなるので、回転系速度(第1系速度)V1が急低下したことを図5に示した。これに対し、空転は逆で有り、回転系速度(第1系速度)V1が急上昇したことを図6に示している。各グラフについて以下に説明する。下記の処理も車上装置6で行う。
回転系速度V1を速度グラフ21に示す。回転系加速度A1と加速度系加速度A3を加速度グラフ22に示す。加速度差グラフ23に回転系加速度A1と加速度系加速度A3(又は対地系加速度A2)の差26を算出し、加速度差グラフ23に示す。空転検知状態グラフ25は、加速度差グラフ23に示す加速度差26に基づいて、空転検知状態29をグラフ化したものである。
空転は一般的に列車の力行中に発生することから、速度グラフ21の速度が右上がりであり、空転した場合、回転系速度V1が一時的に急上昇するという点が滑走検知を示す図5とは異なる。しかし、検出方法は図5と同様に、2つの加速度情報から加速度差26を求め、その加速度差26がある閾値を上回る、又は下回った場合に、空転検知状態グラフ25に示す空転検知状態29を空転検知とする。
[補足]
なお、図3〜図6に示したグラフは、実施例1〜2の本システム10をそれぞれ説明するために、異変を極端に目立たせて記載している。しかし、実際の本システム10は、図3〜図6において、僅かな異変が検知され次第、瞬時に対応される。この瞬時対応のためにも、本システム10は、図7の第1系速度検出ステップS1〜異常報知ステップS4の処理を反復継続的に実行し、適宜にステップS5の処理を行う。
列車制御ステップS5の処理は、つぎに例示列挙する内容について、車上装置6が各部(不図示)に実行させる制御信号を発令する。滑走したらブレーキを弱める。滑走から再粘着したらブレーキを強める。空転したら空転対策として、駆動トルクを弱める、駆動輪とレールの間に滑り止めの砂をまく、駆動輪の軸重を重くする。空転から再粘着したら空転対策を解除する。これら、例示列挙する以外にも適宜制御すれば良い。
なお、本発明は、上述した実施例1〜2に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。
そしてまた、上述の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード及びDVD等の記録媒体に記録させることができる。
なお、本システム10は、つぎのように総括することができる。
[1]本システム10は、地上装置から受け取る保安情報を用いて車両8の安全運転を支援するものである。本システム10は、車両8と、車上装置6と、第1の装置1と、第2の装置2,3と、を備える。車両8は、軌道上を車輪4が転動することによって走行する。第1の装置1は、車輪4、及び、車輪4の車軸の少なくとも一方の回転を検出する。第1の装置1と異なる第2の装置2,3は、車両8の走行状態を検出する。
車上装置6は、車両8の走行を制御するために車両8に搭載された制御装置であり、第1の装置1の検出結果と第2の装置2,3の検出結果とに基づいて、車両8の滑走、及び、空転の少なくとも一方を判定する。車上装置6は、この判定結果と、地上装置からの信号と、に基づいて、車両8の走行を保安制御する。
[2]車上装置6は、車両8に搭載され、保安情報に基づいて車両を制御するものであると良い。さらに、この車上装置6は、演算部5と、異常報知部7と、を備えるか、又は制御信号の授受を可能に接続されていることが好ましい。演算部5は、第1の装置1により得られる第1系速度V1と第2の装置2,3により得られる第2系速度V2との差分を求め、当該差分の変化量を求める。異常報知部7は、差分の変化量が閾値を超えたとき、車輪4の空転又は滑走の少なくとも何れかの異常事態が発生したものと判定し、その判定結果を車両8の制御に反映させるように報知する。
なお、図1において、回転速度検出装置1は第1の装置1を意味し、対地速度検出装置2及び加速度検出装置3は、第2の装置2,3を意味している。この第1系速度V1を監視することにより、車輪4の回転速度が急変する現象を検知することが可能である。したがって、車輪4の回転速度が急変する現象から、空転、滑走、又は再粘着を検知する原理を適用できる。
ただし、この原理において、監視中の車輪4が回転速度を緩慢に変化した場合、従来の検出方法では、空転、滑走、又は再粘着の異変を確実に検知することが困難であった。この場合、運行中の車両8が、実際に起動加速又は制動停止の運転操作どおりに、第1系速度V1が変化しているのであれば、空転、又は滑走の現象でなく、当然に再粘着の現象でもない。
あるいは、僅かながら空転、又は滑走しているとしても、その異変を確実に判別することは困難であった。そこで、本システム10は、車両8の速度Vについて、第1系速度V1とは別系統から得られた第2系速度V2,V3の情報と併せて異変を高精度で検出できるように構成されている。
第2の装置2,3は、車輪4の回転に応じた第1事象とは異なる第2事象に基づいて車両8の第2系速度V2,V3を出力可能である。すなわち、第2の装置2,3は、車輪4の回転とは直接に関係せず、もっぱら、運行中の車両8が、実際に起動加速又は制動停止している状態に、より近い第2事象に基づく第2系速度V2,V3を出力可能である。
一方の第1系速度V1は、を監視することにより、車輪4の回転速度が急変する現象を検知することが可能である。他方の第2系速度V2,V3は、車両8が空転、又は滑走している異常事態の最中でも、第1系速度V1に比べて、実際の車両8の走行状態に係る速度変化を忠実に表現できる。ここで、演算部5は、第1系速度V1と第2系速度V2,V3との差分の変化量を求める。
これらの差分V1−V2,又は差分V1−V3は、異変現象による第1系速度V1の変化分から、運転操作どおりの起動加速又は制動停止の現象(通常加減速現象)による変化分が除外される。その結果、監視中の車輪4が、回転速度を緩慢に変化させた場合、僅かでも空転、滑走、又は再粘着の異変が発生していれば、その異変現象のみを検知することが可能である。
異常報知部7は、差分の変化量が閾値を超えたとき、車輪4の空転又は滑走の少なくとも何れかの異常事態が発生(開始)したものと判定する。逆に、差分の変化量が再び閾値に収まったとき、空転又は滑走の状態から再粘着して異常事態が終了した(復旧した)ものと判定する。異常報知部7は、これらの判定結果を車上装置6へ報知する。
車上装置6は、車両8に搭載されており、保安情報に基づいて車両8を制御するものである。また、現状では、車両8の車輪4の回転に応じた第1事象に基づいて、車両8の在線位置Xが求められている。この在線位置Xは、車輪4の空転又は滑走等の異常事態があれば、誤差が発生することを避けられない。
しかし、本システム10は、車輪4の回転に応じた第1事象に基づく第1の装置1と、それとは直接的な関係が少ない第2事象に基づく第2の装置2,3と、これら両者の出力の差分V1−V2の変化量,又は差分V1−V3の変化量が得られる演算部5と、を備えている。なお、差分V1−V2と、差分V1−V3と、は何れも逆の差分であっても構わない。すなわち、差分V2−V1の変化量と、差分V3−V1の変化量と、であっても良い。
演算部5が出力する差分の変化量を得られたならば、車輪4の回転速度が変化する現象について、僅かな空転、滑走、又は再粘着の現象、すなわち異変現象と、滑りの無い通常現象と、何れの状態であるかを区別することが可能となる。その結果、本発明によれば、車輪4の回転速度が急変する現象から、空転、滑走、又は再粘着を検知する原理に基づいて、回転速度の変化が僅かであっても、異変の発生を検知可能な列車保安システムを提供できる。
[3]本システム10は、軌道上を車輪4が転動することによって走行する車両8と、車両8の走行を制御するための列車車上装置6と、を備える。本システム10は、さらに、回転速度検出装置1と、加速度検出装置2と、を備える。回転速度検出装置1は、車輪4、及び、車輪4の車軸の少なくとも一方の回転速度から車両8の速度V1を検出する。加速度検出装置3は、車両8の加速度A3を検出する。
また、列車車上装置6は、回転速度検出装置1の速度検出結果から加速度情報A1を生成する。列車車上装置6は、生成した加速度情報A1と、加速度検出装置3の加速度情報A3との差分(図6の加速度差26)に基づいて、車両8の滑走、及び、空転の少なくとも一方を判定する。列車車上装置6は、その判定と地上装置からの信号とに基づいて、車両8の走行を保安制御する。
[4]列車車上装置6は、車両8に搭載され少なくとも速度情報(V1〜V3の何れか)を含む保安情報に基づいて車両を制御する。列車車上装置6は、さらに、演算部5と、異常報知部7と、を備えるか、又は制御信号の授受を可能に接続された。演算部5は、回転速度検出装置1の検出結果から生成される加速度情報A1と、加速度検出装置3により得られる加速度情報A3との差分(図6の加速度差26)を求める。異常報知部5は、その差分が閾値を超えたとき(図6の空転検知状態29)、車輪4の空転又は滑走の少なくとも何れかの異常事態が発生したものと判定し、その判定結果を車両8の制御に反映させるように報知する。
[5]本システム10は、移動閉塞における在線位置Xの情報も含む保安情報Yを用いて列車の安全運転を支援することが好ましい。車両8は、移動閉塞の信号システムの下に、在線位置Xと速度Vと少なくとも何れかを含む保安情報Yを用いて、追突防止の安全領域を確保しながら安全運転される。本システム10は、回転速度の変化量が僅かであっても、異変の発生を迅速に検知可能である。この迅速検知された異常事態発生信号E(不図示)の得られたタイミングで、何らかの補正を速やかに行えば、車輪4の空転又は滑走による在線位置Xの狂いを少なくできる。その結果、より安全性を高めることができる。
[6]第2の装置2は、ドップラー効果を第2事象に適用して得られた第2系速度V2を車両8の対地速度とした。ドップラー効果は、車輪4の回転に応じた第1事象との直接的な関係が少ない第2事象である。これによれば、車輪4の滑りによる速度誤差の少ない第2系速度V2が得られる。第2系速度V2と第1系速度V1との差分も高精度に得られる。したがって、異変検知機能を高精度にする作用効果が得られる。このドップラー効果を得るための波動は、電磁波又は音波が好適であり、実用化が容易である。
そのドップラー効果の波動は、例えば、ミリ波帯の電磁波を利用することが可能であるが、ミリ波帯以外の帯域の電磁波を適用することも可能である。
第2の装置3は、車両8に配設された加速度センサ3で検出される加速度信号P3の変化を第2事象として適用可能である。加速度センサ3が生成する加速度系速度V3は、対地系速度V2とは異なり、車両8の外気から、視覚的にも完全に遮蔽密封状態の筐体内部に形成できるので、設計の自由度を広げる効果がある。
また、加速度と、速度の関係は、それぞれを時間で微分、又は積分することにより変換できるので、これらの何れかで差分を得るため演算処理は、所定のコンピュータプログラム等を実行することにより実現できる。
[7]第2の装置は、車両8に搭載された加速度系検出装置(加速度センサ)3から得られる加速度情報A3を積分することにより車両8の速度V3を検出する。
[8]逆に、加速度検出装置3は、車両8に搭載された対地速度検出装置(対地速度センサ)2から得られた速度情報V2を微分することにより車両8の加速度A2を検出する。
また、本発明の実施形態に係る列車車上装置(車上装置)6は、つぎのように総括できる。
[9]車上装置6は、車両8に搭載され、保安情報Yに基づいて車両8を制御することにより、車両8の安全運転を支援する制御装置である。この車上装置6は、保安情報を用いて制御することが好ましい。
車上装置6は、第1の装置1と、第2の装置2,3と、演算部5と、異常報知部7と、を備えるか、又は組み合わせて機能発揮できるように構成される。このような車上装置6の構成要件は、上記[1]の本システム10と概ね同様であり、同様の作用効果が得られる。
本方法は、図7を用いて以下のように総括できる。図7は、図1の本システム10を用いた列車保安制御方法(本方法)の動作手順を説明するフローチャートである。
[10]本方法は、軌道上を車輪4が転動することによって走行する車両8と、車両8の走行を制御するための車上装置6と、を備える列車保安制御方法である。
本方法は、図7に示すように、第1系速度検出ステップS1と、第2速度系検出ステップS2と、差分変化量算出ステップS3と、異常報知ステップS4と、列車制御ステップS5と、を有する。第1系速度検出ステップS1は、第1の装置1により車輪4、及び、車輪4の車軸の少なくとも一方の回転を検出して車両8の第1系速度V1を検出する。第2系速度検出ステップS2は、第2の装置2,3により車両8の走行状態に基づく第2系速度を検出する。差分算出ステップS3は、演算部5により第1系速度と第2系速度との差分の変化量を求める。
異常報知ステップS4は、差分の変化量が閾値を超えたとき、異常報知部7は、車輪4の空転又は滑走の少なくとも何れかの異常事態が発生したものと判定し、その判定結果を異常事態発生信号Eとして車両8に搭載された車上装置6へ報知する。列車制御ステップS5は、異常事態発生信号Eの内容に応じて、車上装置6が車両8を制御する。このような本方法の構成要件も、上記[1]の本システム10と概ね同様であり、これらによる作用効果も同様である。
[11]また、上記[10]の本方法において、異常報知部7は、差分の変化量が閾値を超えて異常事態が発生した後で、差分の変化量が閾値以下に戻ったとき、異常事態が終了したものと判定する。車輪4の空転又は滑走の少なくとも何れかの異常事態が発生してから、再び粘着して異常事態が終了するまでの期間は、車両8の車輪4の回転に応じた第1事象に基づく在線位置Xの算出に何らかの補正等が必要となることを明確にすることができる。その結果、何らかの補正手段等を組み合わせれば、より高精度な保安情報を生成して車両8の安全運転を支援することもできる。
1 回転速度検出装置(第1の装置)、2 対地速度検出装置(第2の装置)、3 加速度系検出装置(第2の装置)、4 車輪、5 演算部、6 列車車上装置(車上装置)、7 異常報知部、8 列車(車両)、10 列車保安システム(本システム)、11 速度グラフ、12 速度差グラフ、13 速度差の変化量グラフ、14 滑走検知状態グラフ、15 空転検知状態グラフ、16 速度差、17 速度差の変化量、18 滑走検知状態、19 空転検知状態、21 速度グラフ、23 加速度差グラフ、24 滑走検知状態グラフ、25 空転検知状態グラフ、26 加速度差、28 滑走検知状態、29 空転検知状態、31 速度グラフ、32 距離差グラフ、33 距離差の変化量グラフ、34 滑走検知状態グラフ、35 空転検知状態グラフ、36 距離差、37 距離差の変化量、38 滑走検知状態、39 空転検知状態、A1 回転系加速度、A2 対地系加速度、A3 加速度系加速度、E 異常事態発生信号、P1 回転速度信号、P2 対地速度信号、P3 加速度信号、V1 回転系速度(第1系速度)、V2 対地系速度(第2系速度)、V3 加速度系速度(第2系速度)

Claims (11)

  1. 軌道上を車輪が転動することによって走行する車両と、該車両の走行を制御するための列車車上装置と、を備える列車保安システムであって、
    前記車輪、及び、該車輪の車軸の少なくとも一方の回転速度から前記車両の速度を検出する第1の装置と、
    前記車両の対地速度を検出する第2の装置と、
    を備え、
    前記列車車上装置は、前記第1の装置の検出結果と前記第2の装置の検出結果との差分の変化量に基づいて、前記車両の滑走、及び、空転の少なくとも一方を判定し、該判定と地上装置からの信号とに基づいて、前記車両の走行を保安制御する列車保安システム。
  2. 前記列車車上装置は、前記車両に搭載され少なくとも速度情報を含む保安情報に基づいて前記車両を制御するとともに、
    さらに、
    前記第1の装置により得られる第1系速度と前記第2の装置により得られる第2系速度との差分の変化量を求める演算部と、
    前記差分の変化量が閾値を超えたとき、前記車輪の空転又は滑走の少なくとも何れかの異常事態が発生したものと判定し、その判定結果を前記車両の制御に反映させるように報知する異常報知部と、
    を備えるか、又は制御信号の授受を可能に接続された、
    請求項1に記載の列車保安システム。
  3. 軌道上を車輪が転動することによって走行する車両と、該車両の走行を制御するための列車車上装置と、を備える列車保安システムであって、
    前記車輪、及び、該車輪の車軸の少なくとも一方の回転速度から前記車両の速度を検出する回転速度検出装置と、
    前記車両の加速度を検出する加速度検出装置と、
    を備え、
    前記列車車上装置は、前記回転速度検出装置の速度検出結果から加速度情報を生成し、生成した当該加速度情報と、前記加速度検出装置の加速度情報との差分に基づいて、前記車両の滑走、及び、空転の少なくとも一方を判定し、該判定と地上装置からの信号とに基づいて、前記車両の走行を保安制御する列車保安システム。
  4. 前記列車車上装置は、前記車両に搭載され少なくとも速度情報を含む保安情報に基づいて前記車両を制御するとともに、
    さらに、
    前記回転速度検出装置の検出結果から生成される加速度情報と、前記加速度検出装置により得られる加速度情報との差分を求める演算部と、
    前記差分が閾値を超えたとき、前記車輪の空転又は滑走の少なくとも何れかの異常事態が発生したものと判定し、その判定結果を前記車両の制御に反映させるように報知する異常報知部と、
    を備えるか、又は制御信号の授受を可能に接続された、
    請求項3に記載の列車保安システム。
  5. 移動閉塞における在線位置情報も含む保安情報を用いて前記車両の安全運転を支援する、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の列車保安システム。
  6. 前記第2の装置は、ドップラー効果を適用して得られた第2系速度を前記車両の対地速度とし、
    前記ドップラー効果を得るための波動は電磁波又は音波である、
    請求項1又は請求項2に記載の列車保安システム。
  7. 前記第2の装置は、前記車両に搭載された加速度センサから得られる加速度情報を積分することにより前記車両の速度を検出する、
    請求項1又は請求項2に記載の列車保安システム。
  8. 前記加速度検出装置は、前記車両に搭載された対地速度センサから得られた速度情報を微分することにより前記車両の加速度を検出する、
    請求項3又は請求項4に記載の列車保安システム。
  9. 軌道上を車輪が転動することによって走行する車両に搭載されて、該車両の走行を制御するための列車車上装置であって、
    前記車輪、及び、該車輪の車軸の少なくとも一方の回転を検出する第1の装置により得られる第1系速度、又は第1の加速度と、
    前記車両の走行状態を検出する第2の装置により得られる第2系速度、又は第2の加速度と、
    を取得し、
    前記第1系速度と前記第2系速度の差分の変化量が閾値を超えたとき、又は前記第1の加速度と前記第2の加速度の差分が閾値を超えたとき、前記車両の滑走、及び、空転の少なくとも一方を判定し、該判定と地上装置からの信号とに基づいて、前記車両の走行を保安制御する、
    列車車上装置。
  10. 軌道上を車輪が転動することによって走行する車両と、該車両の走行を制御するための列車車上装置と、を備える列車保安制御方法であって、
    第1の装置により前記車輪、及び、該車輪の車軸の少なくとも一方の回転を検出して前記車両の第1系速度、又は第1加速度を検出する第1系検出ステップと、
    第2の装置により前記車両の走行状態に基づく第2系速度、又は第2加速度を検出する第2系検出ステップと、
    演算部により前記第1系速度と前記第2系速度との差分の変化量、もしくは前記第1加速度と前記第2加速度との差分を求める差分算出ステップと、
    速度情報の差分の変化量、もしくは加速度情報の差分が閾値を超えたとき、異常報知部は、前記車輪の空転又は滑走の少なくとも何れかの異常事態が発生したものと判定し、その判定結果を異常事態発生信号として前記車両に搭載された列車車上装置へ報知する異常報知ステップと、
    前記異常事態発生信号を用いて、前記列車車上装置が前記車両を制御する列車制御ステップと、
    を有する、
    列車保安制御方法。
  11. 前記異常報知部は、前記速度情報の差分の変化量、もしくは前記加速度情報の差分が閾値を超えて前記異常事態が発生した後で、前記差分が閾値以下に戻ったとき、前記異常事態が終了したものと判定する、
    請求項10に記載の列車保安制御方法。
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