JP2016092954A - 電気車制御装置および電力変換制御装置 - Google Patents

電気車制御装置および電力変換制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016092954A
JP2016092954A JP2014224408A JP2014224408A JP2016092954A JP 2016092954 A JP2016092954 A JP 2016092954A JP 2014224408 A JP2014224408 A JP 2014224408A JP 2014224408 A JP2014224408 A JP 2014224408A JP 2016092954 A JP2016092954 A JP 2016092954A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
idling degree
idling
speed
axles
degree
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014224408A
Other languages
English (en)
Inventor
山崎 修
Osamu Yamazaki
修 山崎
戸田 伸一
Shinichi Toda
伸一 戸田
秀幸 清水
Hideyuki Shimizu
秀幸 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2014224408A priority Critical patent/JP2016092954A/ja
Publication of JP2016092954A publication Critical patent/JP2016092954A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】レールや車輪の条件によらず、最大の接線力が得られる電気車制御装置および電力変換制御装置を提供する。
【解決手段】電気車制御装置1は、トルク指令に基づいて、電気車の複数の車軸を駆動する複数の電動機6に供給される駆動電圧を生成する電力変換部(インバータ7)と、複数の車軸のうち一部の車軸が第1速度域のすべり速度で、かつ、再粘着優先で駆動され、残りの車軸が第1速度域よりも速い第2速度域のすべり速度で、かつ、粘着優先で駆動されるように、トルク指令を生成する電力変換制御部11と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電気車制御装置および電力変換制御装置に関する。
鉄道車両の車輪空転滑走に対する抑制制御は、電気車制御装置で駆動される主電動機のトルクを制御することで行う。
従来の車輪空転滑走制御は、電動機の速度センサ信号で検出した速度から加速度を演算し、加速度が所定の値を超えたら空転と判断してトルク指令を低減させ、車輪の空転滑走を抑制していた。
より具体的には、車輪の空転また滑走を検出したときの最大すべり速度に応じた推定粘着係数を出力するような一定の関数を設け、空転または滑走を検出したときの推定粘着係数を保持し、空転や滑走を検出すると、トルク指令を低減させる制御を行う。これにより、車輪とレール間は空転または滑走状態から再粘着方向に向かう。再粘着したこと検出すると、空転また滑走したときの推定粘着係数までトルク指令を復帰させていた。
特開2003−164016号公報
上述した従来の手法は、空転や滑走時の最大空転速度と復帰時モータトルク指令を一つの関数で定義し、空転や滑走検出時の車輪のすべり速度に対して、モータトルク指令を一律に与えて制御するものである。
しかしながら、実際は車輪とレール間の接線力は空転や滑走を検出した直後もリアルタイムで変化しており、トルク指令復帰時の車輪の接線力が最大限得られるとは限らない。
従来の技術では、空転や滑走検出時の最大すべり速度に対する復帰モータトルク指令を決定していたため、空転や滑走検出後に、車輪とレール間のすべり速度に対する車輪の接線力が変化した場合には、必ずしも最大の粘着力が得られるとは限らない。
また、従来の技術では、如何に素早く空転や滑走を検知できるかが重要となるが、現実には、レール継ぎ目やポイントなどで空転や滑走を誤って検知しない範囲に、空転や滑走の検知設定値を設けるため、レールや車輪の条件が悪いと検知設定値を高く設定せざるを得なくなる。検知設定値が高いと空転や滑走検知が遅れてトルク絞り量が大きくなり、結果として接線力が低くなるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、レールや車輪の条件によらず、最大の接線力が得られるようにした電気車制御装置および電力変換制御装置を提供するものである。
本実施形態では、トルク指令に基づいて、電気車の複数の車軸を駆動する複数の電動機に供給される駆動電圧を生成する電力変換部と、
前記複数の車軸のうち一部の車軸が第1速度域のすべり速度で、かつ再粘着優先で駆動され、残りの車軸が前記第1速度域よりも速い第2速度域のすべり速度で、かつ粘着優先で駆動されるように、前記トルク指令を生成する電力変換制御部と、を備える電気車制御装置が提供される。
一実施形態による電気車制御装置1の概略構成を示すブロック図。 接線力係数演算部19の内部構成の一例を示すブロック図。 第1空転度合演算部31の処理動作の一例を示すフローチャート。 第2空転度合演算部32の処理動作の一例を示すフローチャート。 電気車のすべり速度と接線力係数との関係を示すグラフ。 車両の車軸を示す図。 第2の実施形態による接線力係数演算部19の内部構成の一例を示すブロック図。 第3の実施形態による接線力係数演算部19の内部構成の一例を示すブロック図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態では、電気車制御装置および電力変換制御装置内の特徴的な構成および動作を中心に説明するが、電気車制御装置および電力変換制御装置には以下の説明で省略した構成および動作が存在しうる。ただし、これらの省略した構成および動作も本実施形態の範囲に含まれるものである。
図1は一実施形態による電気車制御装置1の概略構成を示すブロック図である。図1の電気車制御装置1は、車両制御装置2と、電力変換制御装置3とを備えている。車両制御装置2は、架線4からパンタグラフ5により集電された直流電圧を交流電圧に変換して電気車用電動機であるモータ6を駆動する。図1には、一つのモータ6だけが図示されているが、実際には、一つの車両に複数のモータ6が設けられ、各モータ6が対応する車輪を回転させる。より具体的には、各モータ6は、対応する車輪の車軸を回転駆動する。
車両制御装置2は、電力変換器であるインバータ7とフィルタコンデンサ8とを有する。インバータ7は、例えばVVVF(Variable Voltage Variable Frequency)インバータ7である。VVVFインバータ7は、電力変換制御装置3からのトルク指令に基づいて、架線4からの直流電圧を、車両の速度に応じた周波数および電圧レベルの三相交流電圧を生成して、モータ6を駆動する。一つのVVVFインバータ7で、複数のモータ6を駆動可能である。本実施形態では、インバータ7で4つのモータ6を駆動する例を説明する。
パンタグラフ5と車両制御装置2との間には、フィルタリアクトル9が設けられている。このフィルタリアクトル9と車両制御装置2内のフィルタコンデンサ8とはLCフィルタを形成しており、このLCフィルタにて架線4に重畳されている高調波ノイズを除去する。
電力変換制御装置3は、電力変換制御部11を有する。この電力変換制御部11は、電気車の複数の車軸のうち、一部の車軸が第1速度域のすべり速度かつ再粘着優先で駆動され、残りの車軸が第1速度域よりも速い第2速度域のすべり速度かつ粘着優先で駆動されるように、トルク指令を生成する。このトルク指令に基づいて、インバータ7は各モータ6の駆動電圧を生成する。
より具体的には、電力変換制御部11は、各モータ6ごとに、トルク指令演算部12と、最小値演算部13と、車体速度推定部14と、車体加速度演算部15と、軸加速度演算部16と、相対加速度演算部17と、差速度演算部18と、接線力係数演算部19と、フィルタ20と、トルク指令生成部21と、PWM制御部22とを有する。
トルク指令演算部12は、電気車の走行状態に応じて、対応するモータ6のトルク指令パターンを演算する。最小値演算部13は、4つのモータ6の各回転軸(第1軸〜第4軸)の軸速度の最小値を演算する。軸速度は、例えば各回転軸に設けられるセンサからの信号により検出可能である。車体速度推定部14は、最小値演算部13で演算された最小値に基づいて、最小二乗近似などの公知の回帰近似法あるいは他の手法により、車体速度を推定する。
差速度演算部18は、対応するモータ6の各回転軸の軸速度(自軸速度)と、車体速度推定部14で推定された車体速度との差分により差速度を求める。車体加速度演算部15は、車体速度推定部14で演算された車体速度を微分して車体加速度を求める。軸加速度演算部16は、対応するモータ6の回転軸の軸速度を微分して軸加速度を求める。相対加速度演算部17は、軸加速度演算部16で演算された軸加速度と車体加速度演算部15で演算された車体加速度との差分を相対加速度として演算する。
接線力係数演算部19は、トルク指令演算部12で演算されたトルク指令パターンと、差速度演算部18で演算された差速度と、相対加速度演算部17で演算された相対加速度と、に基づいて、トルク絞り量Y1を演算する。
フィルタ20は、接線力係数演算部19で演算されたトルク絞り量Y1に含まれるノイズ成分を除去する。トルク指令生成部21は、トルク指令演算部12で演算されたトルク指令パターンとフィルタ20から出力されたトルク絞り量との差分により、トルク指令を求める。PWM制御部22は、トルク指令生成部21で生成されたトルク指令に応じたPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、インバータ7に供給する。
図2は接線力係数演算部19の内部構成の一例を示すブロック図である。図2の接線力係数演算部19は、第1空転度合演算部31と、第2空転度合演算部32と、空転度合加算器33と、リミット処理部34と、絞り量演算部35とを有する。
第1空転度合演算部31は、差速度に応じた空転度合(以下、第1空転度合)を演算する。図3は第1空転度合演算部31の処理動作の一例を示すフローチャートである。まず、差速度演算部18で演算された差速度が、予め定めた差速度設定値未満か否かを判定する(ステップS1)。差速度が差速度設定値未満であれば、第1空転度合Y1を0とする(ステップS2)。一方、差速度が差速度設定値以上であれば、第1空転度合=差速度×係数Kp1とする(ステップS3)。
ステップS3の式は、差速度が大きいほど、または係数Kp1が大きいほど、第1空転度合Y1が大きくなることを示している。接線力係数演算部19は、第1空転度合Y1が大きいほど、トルク絞り量Y1を大きくする処理を行う。
このように、第1空転度合演算部31は、差速度が差速度設定値未満であれば、第1空転度合Y1を0とし、差速度が差速度設定値以上であれば、差速度に比例する第1空転度合Y1を演算する。このため、差速度と第1空転度合Y1とは、図2の第1空転度合演算部31にグラフで示すように、線形な関係になる。このグラフの横軸は差速度、縦軸は第1空転度合である。
第2空転度合演算部32は、相対加速度に応じた空転度合(以下、第2空転度合Y2)を演算する。図4は第2空転度合演算部32の処理動作の一例を示すフローチャートである。まず、まず、相対加速度が相対加速度設定値未満か否かを判定する(ステップS11)。相対加速度が相対加速度設定値未満であれば、第2空転度合Y2を0とする(ステップS12)。一方、相対加速度が相対加速度設定値以上であれば、第2空転度合=相対加速度×係数Kp2とする(ステップS13)。
ステップS13の式は、相対加速度が大きいほど、または係数Kp2が大きいほど、第2空転度合Y2が大きくなることを示している。接線力係数演算部19は、第2空転度合Y2が大きいほど、トルク絞り量Y1を大きくする処理を行う。
ここで、係数Kp1、Kp2を大きくし過ぎると、急なトルク絞りやトルク復帰が生じるおそれがある。逆に、係数Kp1、Kp2を小さくし過ぎると、粘着せず空転速度や相対加速度が高くなり、レールや車輪が損傷するおそれがある。このため、係数Kp1、Kp2は、空転速度が概ね10km/h以下、相対加速度が10km/h/s以下になるように設定される。
このように、第2空転度合演算部32は、相対加速度が相対加速度設定値未満であれば、第2空転度合Y2を0とし、相対加速度が相対加速度設定値以上であれば、相対加速度に比例する第2空転度合Y2を演算する。このため、相対加速度と第2空転度合Y2とは、図2の第2空転度合演算部32にグラフで示すように線形な関係になる。このグラフの横軸は相対加速度、縦軸は第2空転度合Y2である。
空転度合加算器33は、第1空転度合演算部31で演算された第1空転度合Y1と、第2空転度合演算部32で演算された第2空転度合Y2とを加算して、差速度と相対加速度に応じた空転度合Yを求める。次に、リミット処理部34は、空転度合加算器33で演算された空転度合Yが0から1の間の値になるように制限処理を行う。次に、絞り量演算部35は、リミット処理部34で制限された空転度合にトルク指令パターンを掛け合わせて、トルク絞り量Y1を出力する。
図5は電気車のすべり速度と接線力係数との関係を示すグラフであり、横軸はすべり速度、縦軸は接線力係数を示している。図5に示すように、湿潤時は乾燥時と比べて、すべり速度がより大きいときに接線力係数が最大になる。ここで、接線力係数とは、粘着力すなわち接線力を車輪の重量(輪重)で割った値である。このため、湿潤時に車輪が空転した場合に高い加速力を得るには、すべり速度をある程度大きな値に保持するのが望ましい。
また、湿潤時の走行においては、車両の後方側の車軸より、車両の進行方向先頭側の車軸の方が空転しやすく、接線力係数が小さいと言われている。
本実施形態による接線力係数演算部19は、差速度と相対加速度を用いてトルク絞り量Y1を演算するため、車体速度を精度よく求める必要がある。その理由は、車体速度が真値と異なっていると、相対加速度や差速度も真値と異なってしまい、トルク絞り量Y1を正確に演算できなくなるためである。
そこで、本実施形態では、図6のように、車両36に4つの車軸37a,37b,37c,38dがある場合には、電気車の進行方向最前軸37aでは、図3のステップS3と図4のS13に示す係数Kp1、Kp2を比較的大きく設定し、差速度と相対加速度に応じてトルクを大きく絞って再粘着をさせる制御を行い、第1の速度域(例えば1km/h以下)での安定した基準速度が得られるようにする。このようにする理由は、電気車の進行方向最前軸は、空転しやすいため、差速度と相対加速度が各設定値を超えた場合には、トルクを大きく絞って、再粘着を優先させるようにしたものである。
一方、残りの3つの車軸37b〜37dでは、係数Kp1、Kp2を最前軸37aよりも小さく設定し、第2の速度域(10km/h以下で、好ましくは2〜5km/h)のすべり速度を保持し、最大接線力付近を探索する制御を行う。これにより、最大の接線力が得られるようになり、最適な状態で車輪を駆動できる。
接線力係数演算部19による制御は、通常はソフトウェアにより行われるが、各車軸を制御するソフトウェアのアルゴリズムを共通化して、係数Kp1、Kp2を各車軸ごとに個別に設定することで、各車軸ごとに異なる制御動作によりトルク絞り量Y1を演算できる。これにより、最前軸を除く3つの車軸については、高い接線力係数を設定することができる。
図3および図4のフローチャートでは、第1空転度合Y1と第2空転度合Y2を係数Kp1、Kp1の1次関数で求める例を示したが、係数Kp1、Kp2の2次関数以上の高次関数で求めてもよい。
また、図3および図4のフローチャートでは、車両の4つの車軸のうち、最前軸を再粘着優先制御としたが、最前軸以外の任意の車軸を再粘着優先制御としてもよい。図3および図4のように、車両の進行方向の最前軸を再粘着優先とすれば、安定した基準速度が得られるが、最前軸が他の車軸よりも接線力係数が小さい動作点となることが考えられる。ただし、軸速度やATC(自動列車制御装置)の速度情報、GPSの速度情報など、外部の速度情報を使用することで、最前軸でもすべり速度を保持した最大接線力付近を探索する制御を行うことができる。ブレーキ時の滑走現象においても、すべり速度を保持することで、最大接線力付近の探索制御が可能となる。
このように、第1の実施形態では、車両に設けられる複数の車軸のうち、一部の車軸を第1速度域のすべり速度かつ再粘着優先で駆動し、残りの車軸を第2速度域のすべり速度かつ粘着優先で駆動するため、差速度と相対加速度が各設定値を超えた場合でも、車両を安定した基準速度で動作させることができ、また、最大の接線力が得られるような車軸制御が可能となる。
(第2の実施形態)
以下に説明する第2の実施形態は、接線力係数演算部19の処理動作が第1の実施形態と異なっている。
図7は第2の実施形態による接線力係数演算部19の内部構成の一例を示すブロック図である。図7の接線力係数演算部19は、図2の空転度合加算器33の代わりに、空転度合乗算器38を有する。空転度合乗算器38は、第1空転度合演算部31で演算された第1空転度合Y1と、第2空転度合演算部32で演算された第2空転度合Y2との乗算により、差速度および相対加速度に応じた空転度合を求める。
第1空転度合Y1と第2空転度合Y2とを乗算するということは、差速度と相対加速度が共に大きくならないと、空転度合の値が大きくならないことを意味する。例えば、レールのつなぎ目やポイントを通過するとき、湿潤走行時と同様の空転現象が一時的に発生するが、レールのつなぎ目やポイントを通過し終われば、空転現象は自然に収まる。第1の実施形態のように、第1空転度合Y1と第2空転度合Y2との和で空転度合を求めると、レールのつなぎ目やポイントの通過時に、一時的にトルク絞り量Y1が大きくなってしまうおそれがある。これに対して、第2の実施形態では、差速度と相対加速度が共に大きくならない限り、空転度合の値が大きくならないため、レールのつなぎ目やポイントの通過時のように一時的な空転現象が生じても、トルク絞り量Y1が大きくなるおそれがなくなり、不要なトルク絞りを抑制できる。
このように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態よりも、より安定したトルク絞り制御を行える。
(第3の実施形態)
以下に説明する第3の実施形態は、接線力係数演算部19の処理動作に雨天モードを設けるものである。
図8は第3の実施形態による接線力係数演算部19の内部構成の一例を示すブロック図である。図8の接線力係数演算部19は、図2と比較して、第1空転度合演算部31と第2空転度合演算部32の処理動作が異なっており、また、雨天判定部39を有する。
第2の実施形態でも説明したように、レールのつなぎ目やポイントを通過するとき、湿潤走行時と同様の空転現象が発生する。このため、不要なトルク絞り制御を防止するには、差速度設定値と相対加速度設定値を誤動作しない範囲で大きく設定する必要がある。ところが、差速度設定値と相対加速度設定値を大きくすると、トルクを絞るタイミングが遅れてしまう。特に、雨天時には、レールがすべりやすくなるため、トルクを絞るタイミングが遅れると、空転の度合が大きくなってしまう。そこで、本実施形態は、通常モードと雨天モードを設けて、雨天モード時には、差速度設定値と相対加速度設定値を通常モードよりも小さくし、差速度と相対加速度が小さくても、素早くトルク絞りが行えるようにする。図8の第1空転度合演算部31と第2空転度合演算部32におけるグラフの破線部分が雨天モードの特性を示している。
本実施形態では、雨天判定部39にて、雨天であると判定されると、自動的に雨天モードに設定し、雨天でないと判定されると、自動的に通常モードに設定する。
雨天判定部39は、雨天か否かを、例えば運転台のワイパが動作しているか否かで判断し、ワイヤが動作していれば、自動的に雨天モードに設定することが考えられる。あるいは、運転台のフロントガラス周辺等に雨滴センサを設けて、このセンサで雨滴が検出されると、自動的に雨天モードに設定してもよい。あるいは、運転手等がスイッチで雨天モードと通常モードとの切替を行うようにしてもよい。この場合、雨天判定部39は、スイッチの切替状態を確認して、雨天か否かを判断することになる。
このように、第3の実施形態では、雨天モードと通常モードを設けて、雨天モード時には、差速度設定値と相対加速度設定値を通常モードよりも小さくするため、差速度と相対加速度が小さくても、素早くトルク絞りを行うことができる。また、通常モード時は第1の実施形態と同様に不要なトルク絞りを防止しつつ、より高い接線力係数を得ることができる。
上述した実施形態で説明した電気車制御装置1および電力変換制御装置3の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、電気車制御装置1および電力変換制御装置3の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、電気車制御装置1および電力変換制御装置3の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 電気車制御装置、2 車両制御装置、3 電力変換制御装置、4 架線、5 パンタグラフ、6 モータ、7 VVVFインバータ、8 フィルタコンデンサ、9 フィルタリアクトル、11 電力変換制御部、12 トルク指令演算部、13 最小値演算部、14 車体速度推定部、15 車体加速度演算部、16 軸加速度演算部、17 相対加速度演算部、18 差速度演算部、19 接線力係数演算部、20 フィルタ、21 トルク指令生成部、22 PWM制御部、31 第1空転度合演算部、32 第2空転度合演算部、33 空転度合加算器、34 リミット処理部、35 絞り量演算部、38 空転度合乗算器、39 雨天判定部

Claims (16)

  1. トルク指令に基づいて、電気車の複数の車軸を駆動する複数の電動機に供給される駆動電圧を生成する電力変換部と、
    前記複数の車軸のうち一部の車軸が第1速度域のすべり速度で、かつ再粘着優先で駆動され、残りの車軸が前記第1速度域よりも速い第2速度域のすべり速度で、かつ粘着優先で駆動されるように、前記トルク指令を生成する電力変換制御部と、を備える電気車制御装置。
  2. 前記一部の車軸は、電気車の進行方向最前軸である請求項1に記載の電気車制御装置。
  3. 前記電力変換制御部は、前記複数の車軸のそれぞれごとに、
    対応する車軸の軸速度と電気車の車体速度との差速度を演算する差速度演算部と、
    対応する車軸の自軸加速度と車体加速度との相対加速度を演算する加速度演算部と、
    前記差速度に応じた空転度合を演算する第1空転度合演算部と、
    前記相対加速度に応じた空転度合を演算する第2空転度合演算部と、
    前記第1空転度合演算部で演算された空転度合と、対応する前記第2空転度合演算部で演算された空転度合と、に基づいて、前記トルク指令を生成するトルク指令生成部と、を有する請求項1または2に記載の電気車制御装置。
  4. 前記第1空転度合演算部は、前記差速度と第1係数とに基づいて空転度合を演算し、
    前記一部の車軸に対応する前記第1係数と前記残りの車軸に対応する前記第1係数とは互いに相違する請求項3に記載の電気車制御装置。
  5. 前記第2空転度合演算部は、前記相対加速度と第2係数とに基づいて空転度合を演算し、
    前記一部の車軸に対応する前記第2係数と前記残りの車軸に対応する前記第2係数とは互いに相違する請求項3に記載の電気車制御装置。
  6. 前記トルク指令制御部は、前記第1空転度合および前記第2空転度合を加算した値に基づいて前記トルク指令を生成する請求項3乃至5のいずれかに記載の電気車制御装置。
  7. 前記トルク指令制御部は、前記第1空転度合および前記第2空転度合を乗算した値に基づいて前記トルク指令を生成する請求項3乃至5のいずれかに記載の電気車制御装置。
  8. 雨天か否かを判定する雨天判定部を備え、
    前記複数の第1空転度合演算部のそれぞれは、雨天か否かにより、前記第1空転度合の値を相違させ、
    複数の第2空転度合演算部のそれぞれは、雨天か否かにより、前記第2空転度合の値を相違させる請求項1乃至7のいずれかに記載の電気車制御装置。
  9. 電気車の複数の車軸のうち一部の車軸が第1速度域のすべり速度で、かつ再粘着優先で駆動され、残りの車軸が前記第1速度域よりも速い第2速度域のすべり速度で、かつ粘着優先で駆動されるように、前記複数の車軸を駆動する複数の電動機に対するトルク指令を生成する電力変換制御部を備える電力変換制御装置。
  10. 前記一部の車軸は、電気車の進行方向最前軸である請求項9に記載の電力変換制御装置。
  11. 前記電力変換制御部は、前記複数の車軸のそれぞれごとに、
    対応する車軸の軸速度と電気車の車体速度との差速度を演算する差速度演算部と、
    対応する車軸の自軸加速度と車体加速度との相対加速度を演算する加速度演算部と、
    前記差速度に応じた空転度合を演算する第1空転度合演算部と、
    前記相対加速度に応じた空転度合を演算する第2空転度合演算部と、
    前記第1空転度合演算部で演算された空転度合と、対応する前記第2空転度合演算部で演算された空転度合と、に基づいて、前記トルク指令を生成するトルク指令生成部と、を有する請求項9または10に記載の電力変換制御装置。
  12. 前記第1空転度合演算部は、前記差速度と第1係数とに基づいて空転度合を演算し、
    前記一部の車軸に対応する前記第1係数と前記残りの車軸に対応する前記第1係数とは互いに相違する請求項11に記載の電力変換制御装置。
  13. 前記第2空転度合演算部は、前記相対加速度と第2係数とに基づいて空転度合を演算し、
    前記一部の車軸に対応する前記第2係数と前記残りの車軸に対応する前記第2係数とは互いに相違する請求項11に記載の電力変換制御装置。
  14. 前記トルク指令制御部は、前記第1空転度合および前記第2空転度合を加算した値に基づいて前記トルク指令を生成する請求項11乃至13のいずれかに記載の電力変換制御装置。
  15. 前記トルク指令制御部は、前記第1空転度合および前記第2空転度合を乗算した値に基づいて前記トルク指令を生成する請求項11乃至13のいずれかに記載の電力変換制御装置。
  16. 雨天か否かを判定する雨天判定部を備え、
    前記複数の第1空転度合演算部のそれぞれは、雨天か否かにより、前記第1空転度合の値を相違させ、
    複数の第2空転度合演算部のそれぞれは、雨天か否かにより、前記第2空転度合の値を相違させる請求項9乃至15のいずれかに記載の電力変換制御装置。
JP2014224408A 2014-11-04 2014-11-04 電気車制御装置および電力変換制御装置 Pending JP2016092954A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014224408A JP2016092954A (ja) 2014-11-04 2014-11-04 電気車制御装置および電力変換制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014224408A JP2016092954A (ja) 2014-11-04 2014-11-04 電気車制御装置および電力変換制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016092954A true JP2016092954A (ja) 2016-05-23

Family

ID=56018739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014224408A Pending JP2016092954A (ja) 2014-11-04 2014-11-04 電気車制御装置および電力変換制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016092954A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020043715A (ja) * 2018-09-12 2020-03-19 株式会社日立製作所 電気車の制御装置及び制御方法
WO2020255511A1 (ja) * 2019-06-21 2020-12-24 株式会社日立製作所 列車保安システム、列車保安制御方法及び列車車上装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57162903A (en) * 1981-03-31 1982-10-06 Hitachi Ltd Controlling device for rolling stock
JPS6271405A (ja) * 1985-09-20 1987-04-02 Mitsubishi Electric Corp 電気車駆動制御方法
JPH01231609A (ja) * 1988-03-11 1989-09-14 Toshiba Corp 電気車の制御方法
JPH08154306A (ja) * 1994-11-28 1996-06-11 Railway Technical Res Inst 電気車主回路システム
JPH09140003A (ja) * 1995-09-14 1997-05-27 Toshiba Corp 電気車の制御装置
JP2013188009A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Hitachi Ltd 電気車の制御装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57162903A (en) * 1981-03-31 1982-10-06 Hitachi Ltd Controlling device for rolling stock
JPS6271405A (ja) * 1985-09-20 1987-04-02 Mitsubishi Electric Corp 電気車駆動制御方法
JPH01231609A (ja) * 1988-03-11 1989-09-14 Toshiba Corp 電気車の制御方法
JPH08154306A (ja) * 1994-11-28 1996-06-11 Railway Technical Res Inst 電気車主回路システム
JPH09140003A (ja) * 1995-09-14 1997-05-27 Toshiba Corp 電気車の制御装置
JP2013188009A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Hitachi Ltd 電気車の制御装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020043715A (ja) * 2018-09-12 2020-03-19 株式会社日立製作所 電気車の制御装置及び制御方法
WO2020255511A1 (ja) * 2019-06-21 2020-12-24 株式会社日立製作所 列車保安システム、列車保安制御方法及び列車車上装置
JP2021002948A (ja) * 2019-06-21 2021-01-07 株式会社日立製作所 列車保安システム、列車保安制御方法及び列車車上装置
JP7312034B2 (ja) 2019-06-21 2023-07-20 株式会社日立製作所 列車保安システム、列車保安制御方法及び列車車上装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103303158B (zh) 电车的控制装置
US6600979B1 (en) Method and system for determining an inertially-adjusted vehicle reference speed
JP2012151958A (ja) 電気車制御装置
JP4621377B2 (ja) 電気車制御装置
JP4850870B2 (ja) 電気車制御方法及び電気車制御装置
JP5643271B2 (ja) 空転滑走発生検出方法及び電動機制御装置
JP5391456B2 (ja) 電動機制御方法及び電動機制御装置
JP6621369B2 (ja) 空転滑走再粘着制御方法及び空転滑走再粘着制御装置
JP2016092954A (ja) 電気車制御装置および電力変換制御装置
JP5527081B2 (ja) 電動車両の駆動力推定装置
JP6048264B2 (ja) 各輪独立駆動台車の制御装置
JP5994703B2 (ja) 電気車の制御装置
JP2007244107A (ja) 電気車の接線力推定方法
JP5063274B2 (ja) 電気車制御装置
JP6880675B2 (ja) 電動車両の制御方法、及び、電動車両の制御装置
JP7105608B2 (ja) 電動機制御方法及び電動機制御装置
JP6730057B2 (ja) 電気車制御装置
JP4818244B2 (ja) 電動機制御装置及び再粘着制御方法
JP5828452B2 (ja) 電気車制御装置
JP6189211B2 (ja) 電気車制御装置
KR20090046110A (ko) 철도차량의 재점착슬립제어 방법
JP2011234510A (ja) 車両制御装置
JP6990112B2 (ja) 再粘着制御方法および電動機制御装置
JP2020043715A (ja) 電気車の制御装置及び制御方法
JP5703618B2 (ja) 電動車両のトルク異常判定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170822

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170901

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20170904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181130