JP2020043715A - 電気車の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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弘行 白田
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Abstract

【課題】車輪の空転・滑走制御において、車輪とレールとの状態に応じて最適な粘着力を安定して得ることができるようにする。【解決手段】電気車の制御装置1は、電動機12に供給される駆動電圧を生成する電力変換器11と、車輪14の空転・滑走制御において、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で当該車輪14が駆動されるように電動機12の出力トルクに対するトルク指令τ*を生成し、トルク指令τ*と電動機12の回転速度と電力変換器11の出力電流とに基づいて電動機12を制御する電力変換制御装置17と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電気車の制御装置及び制御方法に関し、電動機によって車輪を回転させて車両を走行させる電気車の制御装置及び制御方法に適用して好適なものである。
従来、鉄道車両においては、電気車の制御装置で駆動される電動機(特に主電動機)のトルクを制御することによって車輪の空転や滑走を抑制する、車輪の空転・滑走制御が行われている。
従来の車輪の空転・滑走制御としては、例えば、電動機の速度センサ信号で検出した速度と、車両の速度センサ信号で検出した車両速度との速度差、すなわち「すべり速度」を演算し、すべり速度が所定値を超えた場合に空転・滑走と判断してトルク指令を絞ることによって、車輪の空転・滑走を抑制する制御方法が知られている。
例えば特許文献1及び特許文献2には、すべり速度の目標値と車輪の空転・滑走を検出したときの速度との速度差、すなわちすべり速度との差を0にするように比例・積分制御を行ってトルク指令を絞る制御装置が開示されている。このような制御を行うことにより、すべり速度は粘着力(車輪−レール間の転がり摩擦力)が最大となるすべり速度以下のすべり速度に収束し、車輪−レール間の状態を空転・滑走状態から再粘着状態にすることができる。
また、他の従来の車輪の空転・滑走制御としては、例えば、電動機が検出した速度と電気車が検出した車両速度との速度差(すべり速度)と、電動機が検出した加速度と電気車が検出した車両加速度との加速度差を演算し、上記速度差または加速度差が所定値を超えた場合に空転・滑走と判断してトルク指令を絞る制御方法が知られている。
例えば特許文献3には、速度差の比例制御と加速度差の比例制御を加算してトルク指令を絞る制御装置が開示されている。このような制御を行うことにより、すべり速度は粘着力が最大となるすべり速度以上のすべり速度に収束し、車輪−レール間の状態を空転・滑走状態から再粘着状態にすることができる。
特開平11−027811号公報 特開2003−333703号公報 特開2016−092954号公報
上述した特許文献1及び特許文献2に開示された車輪の空転・滑走制御は、空転・滑走制御時のすべり速度について、粘着力が最大となるすべり速度よりも「遅いすべり速度」で制御する手法である。ここで、上記「遅いすべり速度」の領域では、すべり速度の変化に対する粘着力の変化率が大きいことが知られている。したがって、特許文献1及び特許文献2に開示された車輪の空転・滑走制御の場合、空転・滑走制御時のすべり速度の小さな変化に対して、粘着力が大きく変化することになり、必ずしも最適な粘着力を安定して得られるとは限らないという課題があった。
さらに、特許文献2に開示された車輪の空転・滑走制御の場合は、すべり速度の目標値は粘着力が最大となるすべり速度であるため、空転・滑走時に車輪とレールの状態に応じて最適な粘着力を得るためには、車両速度に基づいてすべり速度の目標値を補正する必要があり、制御が複雑になってしまうという課題もあった。
一方、特許文献3に開示された車輪の空転・滑走制御は、空転・滑走制御時のすべり速度について、粘着力が最大となるすべり速度よりも「速いすべり速度」で制御する手法である。ここで、上記「速いすべり速度」の領域では、すべり速度の変化に対する粘着力の変化率が小さいことが知られている。したがって、特許文献3に開示された車輪の空転・滑走制御の場合は、空転・滑走制御時のすべり速度の変化に対して粘着力の変化が小さいことから、最適な粘着力を安定して得ることは比較的容易と考えられる。
しかし、特許文献3に開示された車輪の空転・滑走制御では、速度差と加速度差に一定値のゲインを乗算する比例制御によってトルク指令を絞る調整が行われる。比例制御は原理的に目標値に対して偏差が残ることが知られており、特許文献3の車輪の空転・滑走制御は、この偏差によって粘着力を得るためのすべり速度が発生するという制御である。このような比例制御の偏差により発生するすべり速度は、目標値に一致しないため(偏差の影響があるため)、空転・滑走制御時のすべり速度を粘着力が最大となるすべり速度よりも「速いすべり速度」で制御しても、必ずしも車輪とレールの状態に応じて最適な粘着力が得られるとは限らないという課題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、車輪の空転・滑走制御において、車輪とレールとの状態に応じて最適な粘着力を安定して得ることができる電気車の制御装置及び制御方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、電動機の出力軸に連結された車輪を回転させて車両を走行させる電気車の制御装置であって、前記電動機に供給される駆動電圧を生成する電力変換器と、前記車輪の空転・滑走制御において、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で当該車輪が駆動されるように前記電動機の出力トルクに対するトルク指令を生成し、前記トルク指令と前記電動機の回転速度と前記電力変換器の出力電流とに基づいて前記電動機を制御する電力変換制御装置と、を備えることを特徴とする電気車の制御装置が提供される。
また、かかる課題を解決するため本発明においては、電動機の出力軸に連結された車輪を回転させて車両を走行させる電気車の制御装置による制御方法であって、前記制御装置が、前記電動機に供給される駆動電圧を生成する電力変換器と、前記車輪の空転・滑走制御において、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で当該車輪が駆動されるように前記電動機の出力トルクに対するトルク指令を生成し、前記トルク指令と前記電動機の回転速度と前記電力変換器の出力電流とに基づいて前記電動機を制御する電力変換制御装置と、を備えることを特徴とする制御方法が提供される。
本発明によれば、車輪の空転・滑走時に、車輪とレールとの状態に応じて最適な粘着力を安定して得ることができる車輪の空転・滑走制御を実現できる。
本発明の第1の実施の形態に係る電気車の制御装置の構成例を示すブロック図である。 図1に示したトルク調節量演算部の機能構成例を示すブロック図である。 一般的な電気車の車輪−レール間の粘着力とすべり速度との関係例を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る電気車の制御装置の構成例を示すブロック図である。 図4に示したトルク調節量演算部の機能構成例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る電気車の制御装置におけるトルク調節量演算部の機能構成例を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態に係る電気車の制御装置の構成例を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述する。なお、以下の説明において、各図で共通する構成要素には同一の符号をそれぞれ付しており、当該構成要素の説明は重複を避けるために省略する。
(1)第1の実施の形態
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電気車の制御装置の構成例を示すブロック図である。
図1に示した制御装置1は、電動機12によって車輪14を回転させて車両(鉄道車両)を走行させる電気車の制御装置であって、電力変換器(インバータ)11と、電力変換器11の交流出力側に接続された電動機(モータ)12と、電動機12の出力軸に連結された減速機13と、減速機13の出力軸に連結された車輪14と、電力変換器11の交流出力電流を検出する電流検出器15と、車両速度を検出する速度検出器16と、電力変換器11を制御する電力変換制御装置17と、を備えて構成される。
電力変換器11は、三相電圧形PWM(Pulse Width Modulation)インバータなどであって、電力変換制御装置17からのトルク指令に基づいて、車両の速度に応じた周波数及び電圧レベルの三相交流電圧を生成することによって、電動機12を駆動する。また、電動機12は、三相永久磁石同期電動機や三相誘導電動機などである。
図1には、電力変換制御装置17の機能構成も例示されている。図1に示したように、電力変換制御装置17は、速度演算部21と、速度差演算部22と、トルク調節量演算部23と、トルク指令生成部24と、電動機制御部25とを備える。以下に、各部の動作を説明する。
速度演算部21は、速度を演算する機能を有する。速度演算部21は、電動機12の回転速度を検出する速度検出器16を用いて演算する場合には、速度検出器16による検出器信号の処理を行う。また、速度演算部21は、速度検出器16を用いずに演算する場合には、速度推定を行う。
速度差演算部22は、速度演算部21から得られる電動機12の回転速度ωと、速度検出器16から得られる車両速度Vとを用いて、以下の式1に従った演算を行い、上記車両速度Vと車輪14の円周速度との速度差、すなわちすべり速度Vを導出する。なお、式1においてRは車輪14の半径であり、Gは減速機13のギア比である。
Figure 2020043715
ここで、車輪14の空転・滑走は、レールの表面が結露したり着粉したりして、粘着力(車輪−レール間の転がり摩擦力)が低下した場合に発生する。この場合、粘着力に対して電動機12の出力トルクが過大となり、空転・滑走が発生することにより、回転速度ωが増大し、車輪14の円周速度も増大するが、車両速度Vbは殆ど変化しないので、式1で導出されるすべり速度Vは増大することとなる。
トルク調節量演算部23は、速度差演算部22によって導出された速度差(すべり速度)Vを用いて、後述するトルク指令生成部24による演算で用いられるトルク調節量Δτを導出・出力する。トルク調節量演算部23による演算処理の詳細は図2を参照しながら後述するため、ここでは演算処理の概要のみ説明する。
トルク調節量演算部23は、速度差(すべり速度)Vが閾値(後述する、速度差Vの閾値)以上の場合に、以下の式2に従って、すべり速度の目標値V と速度差演算部22が出力する速度差Vとの差分を示す差ΔVを演算する。
Figure 2020043715
そして、トルク調節量演算部23は、差ΔVに基づいて、比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分器を適用した積分制御によって調節制御することにより、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動させるトルク調節量Δτを演算し、その演算結果をトルク指令生成部24に出力する。この場合のトルク調節量Δτは負値となる。
また、トルク調節量演算部23は、速度差(すべり速度)Vが閾値(後述する、速度差Vの閾値)よりも小さい場合には、差ΔVを「0」とする(ΔV=0)。ここで、比例制御、及び直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分制御は、入力が「0」になれば出力も「0」になる制御である。したがって、トルク調節量演算部23は、ΔV(=0)に基づいてトルク調節量Δτを演算する際、積分値を「0」にする処理をすることなしに、トルク調節量Δτを「0」に決定し(Δτ=0)、この結果をトルク指令生成部24に出力する。
トルク指令生成部24は、電気車の走行状態に応じて演算される電動機12のトルク指令τ と、トルク調節量演算部23によって演算されたトルク調節量Δτとを加算し、この加算値を、電動機12に対する新たなトルク指令値τとして電動機制御部25に出力する。
電動機制御部25は、トルク指令生成部24で生成されたトルク指令τ、電動機12の回転速度ω、及び電流検出器15から得られる電力変換器11の交流出力電流に基づいて、電動機12のベクトル制御を行う。このベクトル制御は周知技術であるため、説明を省略する。
図2は、図1に示したトルク調節量演算部の機能構成例を示すブロック図である。図2に示したように、トルク調節量演算部23は、内部的な機能構成として、速度差減算部51、速度差調節量演算部52、リミット処理部53、及びトルク調節演算部54を備える。
速度差減算部51は、すべり速度の目標値V と速度差演算部22が出力する速度差Vとの差ΔVを演算する。具体的にはまず、速度差減算部51は、速度差演算部22で演算された速度差Vが、予め定めた所定の閾値(速度差Vの閾値)未満であるか否かを判定する。上記判定において速度差Vが閾値未満であった場合、速度差減算部51は、差ΔVを「0」として、速度差調節量演算部52に出力する。一方、上記判定において速度差Vが閾値以上であった場合、速度差減算部51は、上述した式2を用いて差ΔVを演算し、速度差調節量演算部52に出力する。なお、すべり速度の目標値V の設定範囲については、図3を参照しながら後述する。
速度差調節量演算部52は、速度差減算部51から出力されたΔVを入力とし、すべり速度の調節量Aを演算する。通常の比例・積分制御では、ΔVを「0」にするために直流ゲインが無限大であるので、粘着力が最大となるすべり速度の目標値近傍ですべり速度が制御されるが、本実施の形態では、すべり速度の調節量Aの演算における比例・積分制御として、比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分器を適用した積分制御を適用することによって、差ΔVは「0」にはならず、制御の定常偏差が残る。そして、速度差調節量演算部52は、この定常偏差を利用することによって、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動されるように調節量Aを決定し、リミット処理部53に出力する。
なお、図2には、速度差調節量演算部52による演算において、比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性(回転速度ωが「0」の場合でもゲインが有限)を有する積分器を適用する積分制御を適用する場合の、ゲインと回転速度ωとの関係例が拡大図に示されている。
また、本実施の形態では、比例制御ゲインKと直流ゲインが有限である周波数特定を有する積分制御ゲインKは、絶対値で見ると調節量Aの立上りがオーバーシュートするように設定することが好ましい。このように立上りをオーバーシュートさせることにより、トルクを速く絞ることができるため、空転・滑走の収束時間を短縮することができ、この結果、すべり速度や車両加速度の増大が抑制されるため、乗り心地を改善する効果が得られる。
リミット処理部53は、速度差調節量演算部52で演算された調節量Aが「0」から「1」の間の値になるように制限処理を行い、制限処理後の調節量Aをトルク調節演算部54に出力する。
トルク調節演算部54は、リミット処理部53から出力された調節量Aに、電気車の走行状態に応じて演算される電動機12のトルク指令τ を乗算してトルク調節量Δτを演算し、演算結果のトルク調節量Δτをトルク指令生成部24に出力する。
以上のように図2に示した各部の処理が行われることによって、トルク調節量演算部23は、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動されるようにトルク調節量Δτを出力することが可能となる。さらに、後述するように、粘着力と車両速度との変化により粘着力が最大となるすべり速度が変化するという特性に対応するための特別な補正を行うことなく、最適な粘着力を得ることが可能となる。なお、上述した定常偏差の量は、直流ゲイン(ω=0)の値の調整を行うことによって、適宜調整可能である。
図3は、一般的な電気車の車輪−レール間の粘着力とすべり速度との関係例を示すグラフである。図3のグラフを用いて、一般的な電気車における車輪−レール間の粘着力とすべり速度との関係を説明しつつ、本実施の形態に係る制御で用いられるすべり速度の目標値V の設定範囲について説明する。
図3において、縦軸には、車輪とレールとの間の転がり摩擦力(粘着力)が示され、湿潤時における最大の粘着力をF、乾燥時における最大の粘着力をFとしている。また、横軸には、すべり速度が示され、湿潤時における粘着力最大時(すなわち、粘着力F)のすべり速度をV11、乾燥時における粘着力最大時(すなわち、粘着力F)のすべり速度をV21としている。
一般的に、図3に示すように、乾燥時に比べて湿潤時は、車輪とレールとの接触面の転がり摩擦力は低下し(粘着力F<粘着力F)、粘着力が最大となるすべり速度も若干低下する(すべり速度V11<すべり速度V21)ことが知られている。また、一般的に、車両速度が増大すると、車輪をレールに押付ける力が強まることから、車輪とレールとの接触面積が若干増加し、これに伴って、粘着力が最大となるすべり速度(V11,V12)も若干増大することが知られている。
また、図3のグラフからは、すべり速度が、粘着力が最大となるすべり速度よりも遅いすべり速度である場合(具体的には、湿潤時においてすべり速度がV11未満、乾燥時においてすべり速度がV21未満)には、すべり速度の変化に対する粘着力の変化率が大きいことが分かる。すなわち、空転・滑走制御において、上記「遅いすべり速度」で制御しようとすると、最適な粘着力を安定して得ることが難しい。一方、図3のグラフからは、すべり速度が、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度である場合(具体的には、湿潤時においてすべり速度がV11以上、乾燥時においてすべり速度がV21以上)には、すべり速度の変化に対する粘着力の変化率が小さいことが分かる。すなわち、空転・滑走制御においては、上記「速いすべり速度」で制御するほうが、最適な粘着力を安定して得ることが容易であり、好ましい。このような理由から、本実施の形態では「速いすべり速度」で車輪の空転・滑走制御を行う。
以上の特性から、本実施の形態においては、すべり速度の目標値V を、乾燥時から湿潤時の状態で取り得る粘着値が最大となるおおよそのすべり速度Vの変化範囲内の値として予め設定する。図3でいえば、V11〜V12の範囲内にすべり速度の目標値V を設定する。
さらに、速度差調節量演算部52による処理の説明で前述したように、本実施の形態では、比例・積分制御によって制御の定常偏差(図3内の矢印)が発生するため、実際の制御時のすべり速度は、粘着力最大時のすべり速度(V11,V12)よりも定常偏差の分だけ速くなる(具体的には、V11はV12になり、V21はV22になる)。本実施の形態では、このような制御の定常偏差を利用してすべり速度の調節量Aを演算し、当該調節量A等に基づいて最終的に決定されるトルク指令τ等を用いて電動機12のベクトル制御を行う。すなわち、本実施の形態によれば、定常偏差を考慮した「速いすべり速度」の範囲内(図3でいえばV12〜V22)で、空転・滑走制御時のすべり速度が制御される。
上記のように、すべり速度の目標値V 及び制御後のすべり速度を所定の範囲内に設定できることにより、本実施の形態に係る電気車の制御装置1は、制御の定常偏差によって、すべり速度の目標値V を粘着力が最大となるすべり速度の変化に対応させて補正することなく、かつ、粘着力をほとんど低下させずに空転・滑走制御することができる。また言い換えれば、本実施の形態によれば、車両速度によってすべり速度の目標値V を補正する必要がないという効果も奏する。
以上に説明したように、本実施の形態によれば、車輪の空転・滑走制御において、車輪の回転速度と車両速度との差で定義されるすべり速度Vと、すべり速度目標値V との差に基づいて、比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分器を適用して積分制御を行うことにより、粘着力の最大値が大きくトルク指令τ で電動機12を駆動しても車輪14が空転・滑走しない場合には、このトルク指令τ で電動機12を駆動させることができ、一方、粘着力の最大値が小さくトルク指令τ で電動機12を駆動すると車輪14が空転・滑走する可能性がある場合には、トルク調節量演算部23による出力(トルク調節量Δτ)に基づいて電動機12の出力トルクを絞る制御を行うことにより、車輪14を粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動させ、かつ、車輪−レール間の状態(乾燥時や湿潤時等)に応じて最適な粘着力が安定して得られる、空転・滑走制御を実現することができる。
(2)第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態に係る電気車の制御装置2について説明する。
上述した第1の実施の形態において、トルク調節量演算部23は、速度差Vが閾値よりも大きい場合には、式2に従ってすべり速度の目標値V と速度差演算部22によって出力される速度差Vとの差ΔVを演算し、この差ΔVに基づいて、比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分器を適用した積分制御によって調整制御することにより、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動されるようにトルク調節量Δτを決定・出力していた。しかし、このような第1の実施の形態による制御方法では、絶対値で見たとき、トルク調節量Δτ1に立上り直後に振動が発生する場合がある。
そこで、第2の実施の形態では、以下に説明するように、トルク調節量演算部28(第1の実施の形態におけるトルク調節量演算部23に対応)に、車輪14の円周加速度と車両加速度との加速度差を演算し、加速度差に基づく比例制御を加える機能を追加して持たせることにより、車輪14に発生する加速度を抑制してトルク調節量Δτ1の振動を抑制できるようにする。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る電気車の制御装置の構成例を示すブロック図である。図4に示したように、第2の実施の形態に係る電気車の制御装置2は、図1に示した第1の実施の形態に係る電気車の制御装置1との相違点として、電力変換制御装置17と一部の構成が異なる電力変換制御装置18を備えている。具体的には、電力変換制御装置18は、電力変換制御装置17と共通する構成として、速度演算部21、速度差演算部22、トルク指令生成部24、及び電動機制御部25を備え、電力変換制御装置17とは異なる処理を行う新たな構成として、加速度演算部26、加速度差演算部27、及びトルク調節量演算部28を備える。
加速度演算部26は、速度演算部21から得られる電動機12の回転速度ωを微分して、回転加速度dω/dtを演算する。演算結果は加速度差演算部27に出力される。
加速度差演算部27は、加速度演算部26で演算された回転加速度dω/dtと、速度検出器16によって得られる車両速度Vとを用いて、以下の式3に従った演算を行い、車両加速度と車輪14の円周加速度との加速度差Δαを導出する。なお、車輪14に加速度(円周加速度)が発生する理由は、粘着力または電動機12の出力トルクが変化することによって、電動機12の回転速度ωが変化し、車輪14の円周速度が変化するためである。
Figure 2020043715
図5は、図4に示したトルク調節量演算部の機能構成例を示すブロック図である。図5に示したように、トルク調節量演算部28は、図2に示したトルク調節量演算部23の機能構成(速度差減算部51、速度差調節量演算部52、リミット処理部53、及びトルク調節演算部54)に加えて、加速度差判定部61、加速度差調節量演算部62、及び調節量加算部63を備える。
トルク調節量演算部28では、すべり速度に基づく比例・積分制御による調節量(AV1)を速度差減算部51及び速度差調節量演算部52によって演算するとともに、加速度差に基づく比例制御による調節量(AA1)を加速度差判定部61及び加速度差調節量演算部62によって演算し、これらの調節量を調節量加算部63が加算することによって、車輪14に発生する加速度を抑制して立上り直後の振動を抑制する調節量Aを導出する。各処理部による詳しい処理を以下に説明する。
速度差減算部51は、第1の実施の形態と同じ演算方法によって、すべり速度の目標値V と速度差演算部22が出力する速度差Vとの差ΔVを演算し、演算結果のΔVを速度差調節量演算部52に出力する。
速度差調節量演算部52は、速度差減算部51から出力されたΔVを入力とし、第1の実施の形態と同様の比例・積分制御(比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分器を適用した積分制御)を行うことによってすべり速度の調節量Av1を演算し、演算結果の調節量Av1を調節量加算部63に出力する。
加速度差判定部61は、加速度差演算部27で導出された加速度差Δαを入力として、予め定めた所定の閾値(加速度差Δαの閾値)を基準とする加速度差判定を行い、その判定結果に応じた加速度差Δαを加速度差調節量演算部62に出力する。具体的には、入力された加速度差Δαが閾値未満であるか否かを判定し、閾値未満であった場合は加速度差Δαを「0」として出力し、閾値以上であった場合は入力された加速度差Δαをそのまま出力する。
加速度差調節量演算部62は、加速度差判定部61から出力された加速度差Δαに基づいて比例制御を行って調節量AA1を演算し、調節量加算部63に出力する。加速度差Δαの比例制御は、車輪14の円周加速度と車両加速度との差分である加速度差Δα、すなわち電動機12の回転速度ωの変化を「0」にする制御である。加速度差Δαに基づく比例制御によって、空転・滑走制御でトルク指令を調節することにより、電動機12の出力トルクの変化に伴って回転速度ωが変化することに起因する振動を抑制することができる。
調節量加算部63は、速度差調節量演算部52から出力された調節量Av1と加速度差調節量演算部62から出力された調節量AA1とを加算することによって調節量Aを導出し、リミット処理部53に出力する。このようにして導出された調節量Aは、第1の実施の形態における調節量Aと同様の演算方法によって導出された調節量Av1だけでなく、加速度差Δαを「0」にするための調節量AA1も含むことから、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動するとともに、車輪14に発生する加速度を抑制して、絶対値で見たときの立上り直後の振動を抑制することができる調節量といえる。
そして、リミット処理部53は、調節量加算部63で演算された調節量Aが「0」から「1」の間の値になるように制限処理を行い、制限処理後の調節量Aをトルク調節演算部54に出力する。
そして、トルク調節演算部54は、第1の実施の形態と同様に、リミット処理部53から出力された調節量Aに、電気車の走行状態に応じて演算される電動機12のトルク指令τ を乗算してトルク調節量Δτを演算し、演算結果のトルク調節量Δτをトルク指令生成部24に出力する。
以上に説明したように、第2の実施の形態によれば、車輪の空転・滑走制御において、車輪の回転速度と車両速度との差で定義されるすべり速度Vと、すべり速度目標値V との差に基づいて、比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分制御を行うとともに、車輪の円周加速度と車両加速度との加速度差Δαに基づいて比例制御を行うことにより、粘着力の最大値が大きくトルク指令τ で電動機12を駆動しても車輪14が空転・滑走しない場合には、このトルク指令τ で電動機12を駆動させることができる。また、粘着力の最大値が小さくトルク指令τ で電動機12を駆動すると車輪14が空転・滑走する可能性がある場合には、トルク調節量演算部28による出力(トルク調節量Δτ)に基づいて電動機12の出力トルクを絞る制御を行うことにより、車輪14を粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動させるとともに、車輪14に発生する加速度を抑制し、かつ、車輪−レール間の状態(乾燥時や湿潤時等)に応じて最適な粘着力が得られる、より安定した空転・滑走制御を実現することができる。
(3)第3の実施の形態
本発明の第3の実施の形態に係る電気車の制御装置3について説明する。
従来、鉄道車両の走行において、降水時には、レールが滑り易くなるため、電動機の出力トルクを絞るタイミングが遅れると、空転・滑走によるすべり速度が大きくなり、最悪の場合には空転・滑走を収束できなくなる可能性もあった。そこで、第3の実施の形態では、降水の有無を判定する降水判定部71を設け、降水有りと判定された場合には、事前に用意された降水モードに移行して、通常時(通常モード)とは異なる車輪の空転・滑走制御を実行する。
第3の実施の形態に係る電気車の制御装置3は、トルク調節量演算部28以外は、図4に示した第2の実施の形態に係る制御装置2と共通した構成を備える。そして制御装置3は、トルク調節量演算部28に換えて、図6に示すトルク調節量演算部29を備える。
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る電気車の制御装置におけるトルク調節量演算部の機能構成例を示すブロック図である。図4に示したように、トルク調節量演算部29は、図5に示したトルク調節量演算部28と共通する機能構成として、速度差調節量演算部52、リミット処理部53、トルク調節演算部54、加速度差調節量演算部62、及び調節量加算部63を備え、それ以外の新たな機能構成として、降水判定部71、速度差減算部72、及び加速度差判定部73を備える。
降水判定部71は、降水の有無を、例えば運転台のワイパー動作信号に基づいて判定する。降水判定部71による降水の有無の判定基準は他の信号等に基づくものであってもよい。降水判定部71が降水有りと判定した場合には、降水モードに移行する。
速度差減算部72は、第1,第2の実施の形態における速度差減算部51と同様に、すべり速度の目標値V と速度差演算部22が出力する速度差Vとの差ΔVを演算する。具体的にはまず、速度差減算部51は、速度差演算部22で演算された速度差Vが、予め定めた所定の閾値(速度差Vの閾値)未満であるか否かを判定する。上記判定において速度差Vが閾値未満であった場合、速度差減算部51は、差ΔVを「0」として、速度差調節量演算部52に出力する。一方、上記判定において速度差Vが閾値以上であった場合、速度差減算部51は、上述した式2を用いて差ΔVを演算し、速度差調節量演算部52に出力する。
但し、速度差減算部72は、降水モードか否かによって、「速度差Vの閾値」に異なる値を用いて上記演算を行う。より具体的には、降水モードの場合は、降水判定部71によって降水無しと判定された場合の制御モード(通常モード)よりも小さい閾値を用いる。この結果、降水モードでは、通常モードよりも小さい速度差Vについて、出力が「0」とされずに、式2を用いて導出される差ΔVが出力される。
加速度差判定部73は、第2の実施の形態における加速度差判定部61と同様に、加速度差演算部27で導出された加速度差Δαを入力として、予め定めた所定の閾値(加速度差Δαの閾値)を基準とする加速度差判定を行い、その判定結果に応じた加速度差Δαを加速度差調節量演算部62に出力する。具体的には、入力された加速度差Δαが閾値未満であるか否かを判定し、閾値未満であった場合は加速度差Δαを「0」として出力し、閾値以上であった場合は入力された加速度差Δαをそのまま出力する。
但し、加速度差判定部73は、降水モードか否かによって、「加速度差Δαの閾値」に異なる値を用いて上記演算を行う。より具体的には、降水モードの場合は、降水判定部71によって降水無しと判定された場合の制御モード(通常モード)よりも小さい閾値を用いる。この結果、降水モードでは、通常モードよりも小さい加速度差Δαについて、出力が「0」とされずに加速度差Δαが出力される。
そして、トルク調節量演算部29では、降水モードであっても通常モードであっても、速度差減算部72及び加速度差判定部73以降の処理は、第2の実施の形態におけるトルク調節量演算部28と同様の処理が行われる。
以上のような第3の実施の形態によれば、降水判定部71によって降水有りと判定された場合には、通常モード時よりも「速度差Vの閾値」及び「加速度差Δαの閾値」がそれぞれ小さく設定された降水モードに移行することにより、空転・滑走時に速度差Vと加速度差Δαが小さいときに早いタイミングで電動機12のトルクを絞ることができる。その結果、車輪を粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動させるとともに、車輪に発生する加速度を抑制し、かつ、車輪とレールの状態に応じて最適な粘着力が得られる空転・滑走制御をより安定して実現することができる。
(4)第4の実施の形態
本発明の第4の実施の形態に係る電気車の制御装置4について説明する。
図7は、本発明の第4の実施の形態に係る電気車の制御装置の構成例を示すブロック図である。
第4の実施の形態に係る電気車の制御装置4は、複数の電動機12(図7の場合、電動機12−1,12−2)のそれぞれの出力軸に複数の車輪14(同、車輪14−1,14−2)が連結されている場合に、このような複数の駆動系統に対して電力変換制御装置19が、複数の電動機12の回転速度の平均値と電力変換器11の出力電流とに基づいて、複数の電動機12を制御して空転・滑走制御を行う。
なお、第4の実施の形態に係る制御装置4は、複数(N個)の車輪の空転・滑走制御を可能であるが、図7を参照しながら行う以下の説明では、簡略のため、N=2の場合、すなわち、2個の車輪14−1,14−2の空転・滑走制御を例に挙げて説明する。また、N=2の場合の構成例を示す図7においては、車輪14−1(電動機12−1と読み替えてもよい)に対応する第1駆動系統の各構成には「−1」の添字を付し、車輪14−2(電動機12−2と読み替えてもよい)に対応する第2駆動系統の各構成には「−2」の添字を付して記載しているが、これら各駆動系統の構成は、第1〜第3の実施の形態において添字を除して示された同番号の構成と共通する機能を有するものであり、詳細な説明を省略することがある。
図7に示したように、制御装置4は、電力変換器11と、電力変換器11の交流出力側に接続された複数の電動機12−1,12−2と、電動機12−1,12−2の出力軸に連結された減速機13−1,13−2と、減速機13−1,13−2の出力軸に連結された車輪14−1,14−2と、電力変換器11の交流出力電流を検出する電流検出器15と、車両速度を検出する速度検出器16と、電力変換器11を制御する電力変換制御装置19とを備える。
電力変換器11は、電力変換制御装置19からのトルク指令に基づいて、車両の速度に応じた周波数及び電圧レベルの三相交流電圧を生成することによって、電動機12−1,12−2を駆動する。
電力変換制御装置19は、図7に示すように、第1駆動系統または第2駆動系統に属する機能構成として、速度演算部21−1,21−2と、速度差演算部22−1,22−2と、加速度演算部26−1,26−2と、加速度差演算部27−1,27−2と、トルク調節量演算部28−1,28−2と、を備えている。また、電力変換制御装置19は、両駆動系統をまとめて処理する機能構成として、トルク指令生成部24と、電動機制御部25と、最小値判定部30とを備えている。以下に、電力変換制御装置19に含まれる各機能構成の動作を説明する。
速度演算部21−1,21−2は、速度を演算する機能を有する。速度演算部21−1,21−2は、電動機12−1,12−2の回転速度を検出する速度検出器16を用いて演算する場合には、速度検出器16による検出器信号の処理を行い、速度検出器16を用いずに演算する場合には、速度推定を行う。
速度差演算部22−1は、速度演算部21−1によって演算された電動機12−1の回転速度ωm1と、速度検出器16から得られる車両速度Vとを用いて、前述した式1に準じた演算を行うことによって、上記車両速度Vと車輪14−1の円周速度との速度差、すなわち第1駆動系統のすべり速度Vs1を導出する。同様に、速度差演算部22−2は、速度演算部21−2によって演算された電動機12−2の回転速度ωm2と、速度検出器16から得られる車両速度Vとを用いて、前述した式1に準じた演算を行うことによって、上記車両速度Vと車輪14−2の円周速度との速度差、すなわち第2駆動系統のすべり速度Vs2を導出する。
加速度演算部26−1は、速度演算部21−1から得られる電動機12−1の回転速度ωm1を微分して、回転加速度dωm1/dtを演算する。演算結果は加速度差演算部27−1に出力され、加速度差演算部27−1は、この回転加速度dωm1/dtと、速度検出器16によって得られる車両速度Vとを用いて、上述した式3に準じた演算を行い、車輪14−1の円周加速度と車両加速度との加速度差Δα(第1駆動系統の加速度差Δα)を導出する。同様に、加速度演算部26−2は、速度演算部21−2から得られる電動機12−2の回転速度ωm2を微分して、回転加速度dωm2/dtを演算する。演算結果は加速度差演算部27−2に出力され、加速度差演算部27−2は、この回転加速度dωm2/dtと、速度検出器16によって得られる車両速度Vとを用いて、上述した式3に準じた演算を行い、車輪14−2の円周加速度と車両加速度との加速度差Δα(第2駆動系統の加速度差Δα)を導出する。
トルク調節量演算部28−1は、速度差演算部22−1によって導出された第1駆動系統のすべり速度Vs1が所定の速度差Vs1の閾値以上の場合には、すべり速度の目標値V と速度差演算部22−1が出力する速度差Vs1との差ΔVs1を演算し、差ΔVs1に基づいて、比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分器を適用して積分制御を行うとともに、加速度差演算部27−1によって導出された第1駆動系統の加速度差Δαが所定の加速度差Δαの閾値以上の場合には、加速度差Δαに基づいて比例制御を行って調節制御することにより、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動させ、かつ、車輪14−1に発生する加速度を抑制するトルク調節量Δτ11を演算する。トルク調節量演算部28−1は、演算結果のトルク調節量Δτ11を最小値判定部30に出力する。
トルク調節量演算部28−2は、第2駆動系統について、トルク調節量演算部28−1と同様の演算を行う。すなわち、トルク調節量演算部28−2は、速度差演算部22−2によって導出された第2駆動系統のすべり速度Vs2が所定の速度差Vs2の閾値以上の場合には、すべり速度の目標値V と速度差演算部22−2が出力する速度差Vs2との差ΔVs2を演算し、差ΔVs2に基づいて、比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分器を適用して積分制御を行うとともに、加速度差演算部27−2によって導出された第2駆動系統の加速度差Δαが所定の加速度差Δαの閾値以上の場合には、加速度差Δαに基づいて比例制御を行って調節制御することにより、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動させ、かつ、車輪14−2に発生する加速度を抑制するトルク調節量Δτ12を演算する。トルク調節量演算部28−2は、演算結果のトルク調節量Δτ12を最小値判定部30に出力する。
最小値判定部30は、トルク調節量演算部28−1,28−2から出力されたトルク調節量Δτ11,Δτ12を入力とし、何れか小さい方(最小値)を選択して、選択した最小値を新たなトルク調節量Δτとしてトルク指令生成部24に出力する。
トルク指令生成部24は、電動機12−1と電動機12−2を等価的に1台の電動機12とみなして電気車の走行状態に応じて演算される電動機12のトルク指令τ と、最小値判定部30によって選択されたトルク調節量Δτとを加算し、この加算値を、電動機12−1,12−2に対する新たなトルク指令値τとして電動機制御部25に出力する。
そして電動機制御部25は、トルク指令生成部24で生成されたトルク指令τと、電動機12−1の回転速度ωm1及び電動機12−2の回転速度ωm2の平均値と、及び電流検出器15から得られる電力変換器11の交流出力電流とに基づいて、電動機12−1,12−2のベクトル制御(周知技術)を行う。
以上に説明したように、第4の実施の形態によれば、車輪の空転・滑走制御において、車輪の回転速度と車両速度との差で定義されるすべり速度Vs1,Vs2と、すべり速度目標値V との差に基づいて、比例制御と直流ゲインが有限である周波数特性を有する積分制御を行うとともに、車輪の円周加速度と車両加速度との加速度差Δα,Δαに基づいて比例制御を行うことにより、粘着力の最大値が大きくトルク指令τ で電動機12−1,12−2を駆動しても車輪14−1,14−2が空転・滑走しない場合には、このトルク指令τ で電動機12−1,12−2を駆動させることができる。また、粘着力の最大値が小さくトルク指令τ で電動機12−1,12−2を駆動すると車輪14−1,14−2が空転・滑走する可能性がある場合には、最小値判定部30の出力(トルク調節量Δτ)に基づいて電動機12−1,12−2の出力トルクを絞る制御を行うことにより、車輪14−1,14−2を粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で駆動させるとともに、車輪14−1,14−2に発生する加速度を抑制し、かつ、車輪−レール間の状態(乾燥時や湿潤時等)に応じて最適な粘着力が得られる、より安定した空転・滑走制御を実現することができる。
なお、上述した説明では、トルク調節量演算部28−1,28−2の処理として、第2の実施の形態におけるトルク調節量演算部28に準ずる演算処理(すなわち、速度差Vと加速度差Δαとを演算した結果に基づいてトルク調節量Δτを導出する演算処理)を行ったが、第4の実施の形態では、第1の実施の形態におけるトルク調節量演算部23に準ずる演算処理(すなわち、加速度差Δαの演算を行わずに、速度差Vの演算結果に基づいてトルク調節量Δτを導出する演算処理)を行うように構成されてもよい。
また、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1〜4 制御装置
11 電力変換器(インバータ)
12 電動機(モータ)
13 減速機
14 車輪
15 電流検出器
16 速度検出器
17,18,19 電力変換制御装置
21 速度演算部
22 速度差演算部
23 トルク調節量演算部
24 トルク指令生成部
25 電動機制御部
26 加速度演算部
27 加速度差演算部
28,29 トルク調節量演算部
30 最小値判定部
51 速度差減算部
52 速度差調節量演算部
53 リミット処理部
54 トルク調節演算部
61 加速度差判定部
62 加速度差調節量演算部
63 調節量加算部
71 降水判定部
72 速度差減算部
73 加速度差判定部

Claims (15)

  1. 電動機の出力軸に連結された車輪を回転させて車両を走行させる電気車の制御装置であって、
    前記電動機に供給される駆動電圧を生成する電力変換器と、
    前記車輪の空転・滑走制御において、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で当該車輪が駆動されるように前記電動機の出力トルクに対するトルク指令を生成し、前記トルク指令と前記電動機の回転速度と前記電力変換器の出力電流とに基づいて前記電動機を制御する電力変換制御装置と、
    を備えることを特徴とする電気車の制御装置。
  2. 前記電力変換制御装置は、
    前記車輪の円周速度と車両速度との速度差を演算する速度差演算部と、
    前記速度差演算部によって演算される前記速度差を予め設定されるすべり速度の目標値以上にする、前記電動機の出力トルクのトルク調節量を導出するトルク調節量演算部と、
    前記電気車の走行状態に応じて演算される現在のトルク指令と、前記トルク調節量演算部によって導出される前記トルク調節量とを加算して、前記電動機の出力トルクに対する新たな前記トルク指令を生成するトルク指令生成部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気車の制御装置。
  3. 前記トルク調節量演算部は、前記速度差と前記すべり速度の目標値との偏差に基づいて、比例制御器と直流ゲインが有限な周波数特性を有する積分制御器により前記トルク調節量を演算する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気車の制御装置。
  4. 前記トルク調節量演算部によって演算される前記トルク調節量が、絶対値でみると立上りがオーバーシュートするように、前記比例制御器及び前記積分制御器のゲインが設定される
    ことを特徴とする請求項3に記載の電気車の制御装置。
  5. 前記すべり速度の目標値は、前記車輪とレール間の状態が取り得る湿潤状態から乾燥状態までの各状態において粘着力が最大となるすべり速度の範囲内で予め設定される
    ことを特徴とする請求項2から請求項4のうちの何れか1項に記載の電気車の制御装置。
  6. 前記電力変換制御装置は、前記車輪の円周加速度と車両加速度との加速度差を演算する加速度差演算部をさらに有し、
    前記トルク調節量演算部は、前記速度差と前記すべり速度の目標値との偏差に基づいて、比例制御器と直流ゲインが有限な周波数特性を有する積分制御器により演算する第1のトルク調節量と、前記加速度差に基づいて、比例制御器により演算する第2のトルク調節量と、を加算した結果を前記トルク調節量として導出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気車の制御装置。
  7. 前記電力変換制御装置は、降水の有無を判定する降水判定部をさらに有し、
    前記降水判定部による判定結果に応じて、前記トルク調節量演算部に入力される前記速度差及び前記加速度差に対して異なる閾値が適用される
    ことを特徴とする請求項6に記載の電気車の制御装置。
  8. 前記電気車において、複数の前記車輪が複数の前記電動機のそれぞれの出力軸に連結されることによって、複数の駆動系統が構成されている場合に、
    前記電力変換制御装置は、前記複数の車輪の空転・滑走制御において、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で当該複数の車輪が駆動されるように前記トルク指令を生成し、前記トルク指令と前記複数の電動機のそれぞれの回転速度の平均値と前記電力変換器の出力電流とに基づいて前記複数の電動機を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気車の制御装置。
  9. 前記電力変換制御装置は、
    前記複数の車輪のそれぞれの円周速度と車両速度との複数の速度差を演算する速度差演算部と、
    前記速度差演算部によって演算される前記複数の速度差を予め設定されるすべり速度の目標値以上にする、前記駆動系統ごとの前記電動機の出力トルクのトルク調節量を導出するトルク調節量演算部と、
    前記駆動系統ごとの前記トルク調節量のうちの最小値を選択し、該選択したトルク調節量を前記複数の電動機の出力トルクに対する新たなトルク調節量として出力する最小値判定部と、
    前記電気車の走行状態に応じて演算される現在のトルク指令と、前記最小値判定部によって出力される前記トルク調節量とを加算して、前記複数の電動機の出力トルクに対する新たな前記トルク指令を生成するトルク指令生成部と、を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の電気車の制御装置。
  10. 電動機の出力軸に連結された車輪を回転させて車両を走行させる電気車の制御装置による制御方法であって、
    前記制御装置が、
    前記電動機に供給される駆動電圧を生成する電力変換器と、
    前記車輪の空転・滑走制御において、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で当該車輪が駆動されるように前記電動機の出力トルクに対するトルク指令を生成し、前記トルク指令と前記電動機の回転速度と前記電力変換器の出力電流とに基づいて前記電動機を制御する電力変換制御装置と、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  11. 前記電力変換制御装置が、前記車輪の円周速度と車両速度との速度差を演算する速度差演算ステップと、
    前記電力変換制御装置が、前記速度差演算ステップで演算される前記速度差を予め設定されるすべり速度の目標値以上にする、前記電動機の出力トルクのトルク調節量を導出するトルク調節量演算ステップと、
    前記電力変換制御装置が、前記電気車の走行状態に応じて演算される現在のトルク指令と、前記トルク調節量演算ステップで導出される前記トルク調節量とを加算して、前記電動機の出力トルクに対する新たな前記トルク指令を生成するトルク指令生成ステップと、を備える
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
  12. 前記トルク調節量演算ステップにおいて、前記速度差と前記すべり速度の目標値との偏差に基づいて、比例制御器と直流ゲインが有限な周波数特性を有する積分制御器により前記トルク調節量を演算する
    ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
  13. 前記電力変換制御装置が、前記車輪の円周加速度と車両加速度との加速度差を演算する加速度差演算ステップをさらに備え、
    前記トルク調節量演算ステップにおいて、前記速度差と前記すべり速度の目標値との偏差に基づいて、比例制御器と直流ゲインが有限な周波数特性を有する積分制御器により演算する第1のトルク調節量と、前記加速度差に基づいて、比例制御器により演算する第2のトルク調節量と、を加算した結果を前記トルク調節量として導出する
    ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
  14. 前記電気車において、複数の前記車輪が複数の前記電動機のそれぞれの出力軸に連結されることによって、複数の駆動系統が構成されている場合に、
    前記電力変換制御装置が、前記複数の車輪の空転・滑走制御において、粘着力が最大となるすべり速度よりも速いすべり速度で当該複数の車輪が駆動されるように前記トルク指令を生成し、前記トルク指令と前記複数の電動機のそれぞれの回転速度の平均値と前記電力変換器の出力電流とに基づいて前記複数の電動機を制御する
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
  15. 前記電力変換制御装置が、前記複数の車輪のそれぞれの円周速度と車両速度との複数の速度差を演算する速度差演算ステップと、
    前記電力変換制御装置が、前記速度差演算ステップで演算される前記複数の速度差を予め設定されるすべり速度の目標値以上にする、前記駆動系統ごとの前記電動機の出力トルクのトルク調節量を導出するトルク調節量演算ステップと、
    前記電力変換制御装置が、前記駆動系統ごとの前記トルク調節量のうちの最小値を選択し、該選択したトルク調節量を前記複数の電動機の出力トルクに対する新たなトルク調節量として出力する最小値判定ステップと、
    前記電力変換制御装置が、前記電気車の走行状態に応じて演算される現在のトルク指令と、前記最小値判定ステップで出力される前記トルク調節量とを加算して、前記複数の電動機の出力トルクに対する新たな前記トルク指令を生成するトルク指令生成ステップと、を備える
    ことを特徴とする請求項14に記載の制御方法。
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