JP6535619B2 - 列車制御システム - Google Patents

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本発明は、列車の走行速度を制御する列車制御システムに関する。
現在、列車の走行速度を認識する方法としては、一般的に速度発電機が用いられている。速度発電機は、列車の車軸に設置して、車軸の回転に応じた速度パルスを発生させ、発生した速度パルスと設定された車輪径から列車の速度を検出する。
この速度発電機の故障を確実に検出するために、例えば特許文献1には、速度発電機を用いて計測した走行距離と、速度発電機とは別の手段(速度センサやGPSなど)で計測した列車の走行距離と、2点の地上子間の距離情報とを比較することによって、速度発電機の故障の有無を判定する技術が示されている。また、特許文献2には、速度発電機から求めた走行距離とGPSによって求めた走行距離とを比較し、その差が大きくなった場合に故障や空転・滑走が発生したものと判定する技術が示されている。
特開2013−213686号公報 特開2010−234978号公報
速度発電機は、車軸の回転に応じた速度パルスと車輪径から速度を求めているため、速度発電機と速度センサとによる走行距離を比較して故障を検知する方法では、車輪径の設定を誤った場合に、速度発電機に異常が無くても比較結果に差が出てしまい、速度発電機が故障していると誤って判断してしまう課題がある。
また、速度発電機と速度センサとの検出速度を比較しようとすると、ミリ波速度センサなどによる検出速度は高速域では検出精度が落ち、また、軌道条件などによっても検出精度が落ちる可能性もある。そのため、速度発電機に異常が無い場合でも比較結果に差が出てしまい、速度発電機が故障していると誤って判断してしまう課題がある。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る列車制御システムは、車輪の回転速度に応じた速度パルスを生成する速度発電機と、軌道上へ照射したミリ波の反射波に基づいて第1の列車速度を検出する速度センサと、を備え、前記速度パルスに基づいて生成された第2の列車速度と第1の列車速度とを比較して、当該比較結果に所定値以上の差が生じた場合に故障情報を出力することを特徴とする。
本発明によれば、速度発電機の異常をより的確に把握し、併せて列車の速度制御に対してより的確な列車速度を適用することにより、列車制御システムの安全性をより一層向上させることができる。
図1は、本発明の実施例1に係る列車制御システムの構成を示す図である。 図2は、実施例1に係るATC装置の構成を示す図である。 図3は、実施例1に係るミリ波I/F装置の構成を示す図である。 図4は、実施例2に係るミリ波I/F装置の構成を示す図である。 図5は、実施例3に係るミリ波I/F装置の構成を示す図である。 図6は、実施例4に係るミリ波I/F装置の構成を示す図である。 図7は、実施例5に係るATC装置の構成を示す図である。 図8は、実施例6に係るATC装置の構成を示す図である。 図9は、実施例7に係るATC装置の構成を示す図である。 図10は、実施例8に係るATC装置の構成を示す図である。 図11は、実施例9に係るATS装置の構成を示す図である。 図12は、実施例10に係るATS−P装置の構成を示す図である。 図13は、実施例11に係るATC無線式装置の構成を示す図である。 図14は、実施例12に係るATO装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態として、実施例1〜実施例12について、図面を用いて順に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る列車制御システムの構成を示す図である。列車は、複数の車両を連結して構成されるところ、図1では、先頭の車両の構成のみを示す。図1に示す通り、車両は、ミリ波センサ1、速度発電機2、ミリ波I/F装置3、ATC装置4、ブレーキ制御装置5、故障表示装置6、受電器7および車上子9を備えている。
速度発電機2は、車両の車軸に設置され、車軸の回転に応じた速度パルス信号を出力する装置である。速度パルス信号は、現在の列車速度を算出する際に使用される信号であり、ATC装置4およびミリ波I/F装置3に入力される。
地上子8は、列車の軌道沿線の地上側に設置されており、地上子8の種別により、例えば地上子8が設置されている位置情報や列車停止のための停止信号、列車速度を制限するための速度制限等の信号を送信する装置である。
車両が搭載する車上子9は、地上子8から送信された位置情報等の信号を受信する装置であり、受信した位置情報等の信号をATC装置4へ出力する。例えば、位置情報信号は、速度パルス信号に基づいてATC装置4で生成される列車の位置情報を補正する際に使用される。
受電器7は、レールに流れているATC信号を受信する装置である。ATC信号は、軌道回路毎に流れている信号で、進入可能な軌道回路数等の停止位置に関する情報を示し、受電器7からATC装置4へ出力される。ATC装置4は、ATC信号を列車の制限速度を決定する演算に使用する。
ブレーキ制御装置5は、ATC装置4で生成されるブレーキ指令に基づき、列車を減速させる装置である。
ミリ波センサ1は、列車の床下に設置され、ミリ波を軌道上に放射して、軌道面から反射した反射波を受信するセンサである。列車が走行している場合、ドップラ効果により、軌道上に放射したミリ波と軌道面から反射した反射波の周波数が異なる。ミリ波センサ1は、軌道上に放射したミリ波と軌道面から反射した反射波の周波数の差を利用して列車速度を算出する。
ミリ波I/F装置3は、ミリ波センサ1から出力された速度信号および速度発電機2から出力された速度パルス信号を入力とする。通常時は、速度発電機2からの速度パルス信号がATC装置4へ出力される。また、ミリ波I/F装置3は、ブレーキ制御装置5又は運転台などから非常ブレーキ指令を入力するとその指令を検知し、ミリ波センサ1から入力した速度信号(列車速度)より算出した速度パルスをATC装置4へ出力する。
ATC装置4は、入力した速度パルス信号に基づいて列車速度を生成し、この列車速度に基づいてブレーキ指令を生成する。
ここで、非常ブレーキ指令が出力された場合には、強いブレーキトルクが車輪に掛るため、車輪が滑走する可能性が高い。このため、車輪が滑走している間は、速度発電機の信号からは正しい列車速度を検出することができない。
そのため、ミリ波I/F装置3は、非常ブレーキ指令が出力されたことを検知した場合に、ミリ波センサ1から入力した速度信号(列車速度)から算出した速度パルスを速度発電機2からの速度パルスに替えて出力し、ATC装置4に入力する。これにより、車輪の滑走が発生し易い非常ブレーキ信号の出力時に、より確実に列車速度を検出できる。
また、ミリ波I/F装置3は、速度発電機2からの速度パルスを列車速度に変換し、この列車速度とミリ波センサ1からの速度信号(列車速度)とを比較して、各列車速度の間に所定値以上の差が生じた場合に、故障情報を故障表示装置6に対して出力する。
故障表示装置6は、ミリ波I/F装置3から故障情報を入力した場合に、表示画面上に警報などを表示して運転士に故障が生じたことを知らせる。
図2は、本発明の実施例1に係るATC装置4の構成を示す図である。図2に示す通り、ATC装置4は、列車速度算出部、ATC照査速度算出部、照査部および車上データベースを備える。また、ATC装置4は、速度発電機2またはミリ波I/F装置3から速度パルスを、車上子9から位置情報等の信号を、受電器7からATC信号を、それぞれ入力信号とする。
ATC装置4の車上データベースは、区間コード、在線軌道回路コード、経路コードおよび勾配などの情報を保持している。
ATC照査速度算出部は、受電器7からのATC信号に含まれる区間コードおよび在線軌道回路コードと、地上子8から送信され車上子9が受信した位置情報と、列車速度算出部にて求めた列車速度の積算距離などから、列車の現在位置を認識する。また、列車速度算出部にて求めた列車速度の積算距離は、移動距離情報として列車の速度制御に用いることができる。そして、ATC信号に含まれる経路コードおよび開通区間から認識した停車位置から、現在位置から停車位置までのATC照査速度を、車上データベースから得た区間ごとの勾配を加味して算出する。
列車速度算出部では、速度発電機2またはミリ波I/F装置3から取得した速度パルスから列車速度を算出する(なお、速度発電機2から取得した速度パルスに関しては、予め設定されている車輪径の情報を用いて列車速度を算出する)。
照査部は、ATC照査速度算出部で算出した照査速度および列車速度算出部で算出した列車速度を比較し、列車速度が照査速度を超過しないようにブレーキ指令をブレーキ制御装置5に対して出力する。
次に、本発明に係るミリ波I/F装置3として、実施例1〜実施例4について構成および機能(動作態様)を説明する。
図3は、本発明の実施例1に係るミリ波I/F装置3の構成を示す図である。実施例1の機能(動作態様)については上述したが、ミリ波I/F装置3の構成と照らし合わせてその機能について述べる。図3に示す通り、ミリ波I/F装置3は、列車速度算出部、速度パルス変換部、比較部および速度パルス選択回路を備える。
列車速度算出部は、速度発電機2からの速度パルスと予め設定されている車輪径の情報とから列車速度を算出する。
比較部は、ミリ波センサ1からの列車速度と列車速度算出部で算出した列車速度とを比較し、比較結果が予め定めた故障判断条件を満たす場合に、故障表示装置6へ故障情報を出力する。ここで、故障判断条件としては、列車速度が所定速度よりも低い低速度域において、ミリ波センサ1からの列車速度と列車速度算出部で算出した列車速度との速度差が、閾値(例えば1km/h)以上となることを基準とすることが望ましい。また、比較部では、速度同士の比較のみならず、ミリ波センサ1からの列車速度に所定時間を乗じて生成した移動距離情報と、列車速度算出部で算出した列車速度に前記所定時間を乗じて生成した移動距離情報とを比較し、比較結果が予め定めた故障判断条件を満たす場合に、故障表示装置6へ故障情報を出力するようにしても良い。移動距離情報で比較を行う場合の故障判断条件としては、列車速度が所定速度よりも低い低速度域において、比較部で生成した各移動距離情報の差分が、閾値以上となることを基準とすることが望ましい。
また、ミリ波センサは、軌道面からの反射波に基づいて列車速度を計測するため、列車の速度が速くなると速度検出の精度が低下するという特性がある。そのため、高速域で速度差が大きくなった場合に、速度発電機の異常が原因であるか、ミリ波センサの速度検出精度の低下が原因であるか、を特定することができない。よって、上述したように、ミリ波センサの速度検出精度が維持できる低速度域において、速度差が閾値以上となる場合には、速度発電機の異常が原因である可能性が高いと判断できる。
更に、ミリ波I/F装置3は、速度パルス変換部にて、ミリ波センサ1からの列車速度から速度パルスを生成し、速度パルス選択回路にて、ATC装置へ出力する速度パルスを選択できる構成を備える。通常時は、速度発電機2からの速度パルスをATC装置4へ出力するが、列車が強いブレーキを出力した場合は、上述したように、車輪が滑走し、速度発電機2からの速度パルスでは速度が正しく算出できない恐れがある。そのために、実施例1では、ミリ波I/F装置3が、非常ブレーキ指令をブレーキ制御装置5又は運転台などから入力した場合に、列車が非常ブレーキ指令を出力したと判断する。そして、速度パルス選択回路が、速度発電機2からの速度パルスに替えて、ミリ波センサ1からの列車速度を速度パルス変換部により変換した速度パルスをATC装置4へ出力する。
図4は、本発明の実施例2に係るミリ波I/F装置3の構成を示す図である。基本構成、故障情報の検出/出力および通常時に速度発電機2からの速度パルスをATC装置4へ出力する点は、図3に示す実施例1と同様であるので、異なる点を述べる。
図4に示す通り、実施例2では、ミリ波I/F装置3の比較部が、上述した故障判断条件を満たすと判断した場合に、故障情報を故障表示装置6へ出力すると共に、故障信号を速度パルス選択回路へも出力する。速度パルス選択回路は、当該故障信号をトリガとして、速度発電機2からの速度パルスに替えて、ミリ波センサ1からの列車速度を速度パルス変換部により変換した速度パルスをATC装置4へ出力する。
以上のように、本発明に係るミリ波I/F装置3の実施例2は、速度発電機2の故障信号をトリガとして、ATC装置4へ出力する速度パルスを、ミリ波センサ1からの列車速度より求めた速度パルスに切り替える。これにより、速度発電機2が故障した場合でも、列車の保安制御を継続することができる。
図5は、本発明の実施例3に係るミリ波I/F装置3の構成を示す図である。基本構成、故障情報の検出/出力および通常時に速度発電機2からの速度パルスをATC装置4へ出力する点は、図3に示す実施例1と同様であるので、異なる点を述べる。
図5に示す通り、実施例3では、ATC装置4が検知した車輪の滑走検知信号を利用する。ATC装置4は、速度発電機2からの速度パルスから列車速度を算出し、算出した列車速度に基づいて車輪の滑走検知を行っている。ATC装置4が車輪の滑走を検知すると、この滑走検知信号はミリ波I/F装置3の速度パルス選択回路に入力される。速度パルス選択回路は、この滑走検知信号をトリガとして、速度発電機2からの速度パルスに替えて、ミリ波センサ1からの速度信号を速度パルス変換部により変換した速度パルスをATC装置4へ出力する。
以上のように、本発明に係るミリ波I/F装置3の実施例3は、ATC装置4で検出した車輪の滑走検知信号をトリガとして、ATC装置4へ出力する速度パルスを、ミリ波センサ1からの列車速度より求めた速度パルスに切り替える。これにより、車輪が滑走して速度発電機2からの速度パルスから正確な速度情報が得られない場合でも、列車の保安制御を継続することができる。
図6は、本発明の実施例4に係るミリ波I/F装置3の構成を示す図である。基本構成および故障情報の検出/出力は、図3に示す実施例1と同様であるので、異なる点を述べる。
図6に示す通り、実施例4では、ミリ波I/F装置3の比較部は、ミリ波センサ1からの列車速度と列車速度算出部で算出した列車速度とを比較し、比較結果を速度パルス選択回路に出力する。速度パルス選択回路は、比較部から入力した比較結果により列車速度が高いと判断された方の速度パルスを選択してATC装置4へ出力する。また、比較部では、速度同士の比較のみならず、ミリ波センサ1からの列車速度に所定時間を乗じて生成した移動距離情報と、列車速度算出部で算出した列車速度に前記所定時間を乗じて生成した移動距離情報とを比較して、比較結果を速度パルス選択回路に出力し、速度パルス選択回路は、比較部から入力した比較結果により移動距離が長いと判断された方の速度パルスを選択してATC装置4へ出力するようにしても良い。
以上のように、本発明に係るミリ波I/F装置3の実施例4は、列車速度の検出結果として列車速度が高い方の速度パルスをATC装置に出力する。これにより、常に安全側に列車制御を実施することができる。
上述した実施例1〜4では、ATC装置4は、ミリ波センサ1からの列車速度と速度発電機2からの速度パルスとをミリ波I/F装置3を介して入力する構成である。
次に述べる実施例5〜8では、ATC装置4は、ミリ波I/F装置3を介さず、ミリ波センサ1からの列車速度と速度発電機2からの速度パルスとを直接入力する構成である。すなわち、実施例5〜8それぞれは、実施例1〜4それぞれと機能的に対応する。異なる点は、図1に示す列車制御システムの構成からミリ波I/F装置3を除いた構成である点と、ミリ波I/F装置3が行う故障情報の検知機能をATC装置4が行うようにした点である。
図7は、本発明の実施例5に係るATC装置4の構成を示す図である。実施例5は、機能的には実施例1に対応するもので、ATC装置4の構成として、図2に示す構成に加えて比較部および速度選択回路を備える。
列車速度算出部は、速度発電機2から入力した速度パルスから列車速度を算出する。通常時において、速度選択回路は、列車速度算出部が速度発電機2からの速度パルスから算出した列車速度を選択して照査部へ出力する。照査部は、この列車速度とATC照査速度算出部で算出した照査速度とを比較し、照査速度を超過しないようにブレーキ指令を出力する。
また、比較部は、ミリ波センサ1からの列車速度と速度パルスから列車速度算出部が算出した列車速度とを比較し、低速度域において1km/h以上の差が生じた場合などの故障判断条件が揃った場合に、故障表示装置6へ故障情報を出力する。すなわち、機能的には、実施例1のミリ波I/F装置3が故障情報を出力する動作態様と同様である。そして、この故障判断条件が揃った場合および非常ブレーキ指令が出力された場合に、速度選択回路は、ミリ波センサ1からの列車速度を選択して照査部へ出力する。
図8は、本発明の実施例6に係るATC装置4の構成を示す図である。実施例6は、機能的には実施例2に対応するもので、ATC装置4の構成およびブレーキ指令を出力する動作態様は、上述した実施例5と同様である。また、故障情報を出力する動作態様およびこの故障情報を基に列車速度を選択する点は、実施例2と同様である。
この速度情報の選択に関して補足する。速度選択回路は、比較部が出力する故障信号をトリガとして、速度発電機2からの速度パルスから列車速度算出部が算出した列車速度に替えて、ミリ波センサ1からの列車速度を選択して照査部へ出力する。
図9は、本発明の実施例7に係るATC装置4の構成を示す図である。実施例7は、機能的には実施例3に対応するもので、ATC装置4の構成として、上述した実施例5の構成に加えて滑走検知部を備える。ブレーキ指令を出力する動作態様は、実施例5の場合と同様である。また、故障情報を出力する動作態様および滑走検知信号をトリガとして列車速度を選択する点は、実施例3と同様である。
この速度情報の選択に関して補足する。滑走検知部は、速度発電機2からの速度パルスを入力とする列車速度算出部が算出した列車速度に基づいて滑走を検知し、その検知信号を速度選択回路へ出力する。速度選択回路は、滑走検知信号をトリガとして、速度発電機2からの速度パルスから算出した列車速度に替えて、ミリ波センサ1からの列車速度を選択して照査部を出力する。
図10は、本発明の実施例8に係るATC装置4の構成を示す図である。実施例8は、機能的には実施例4に対応するもので、ATC装置4の構成およびブレーキ指令を出力する動作態様は、実施例5と同様である。また、故障情報を出力する動作態様および高い方の列車速度を選択する点は、実施例4と同様である。
この高い方の列車速度選択に関して補足する。比較部は、速度発電機2からの速度パルスを入力とする列車速度算出部が算出した列車速度とミリ波センサ1からの列車速度とを常時比較し、常に速度の高い方を列車速度として選択して照査部へ出力する。
以上のとおり、実施例5〜8は、ミリ波センサ1からの列車速度をミリ波I/F装置3を介さずATC装置へ入力することで、製作コストの削減に寄与するものである。また、列車速度の選択に関しては、対応する実施例1〜4と同様の機能を奏し、列車の保安制御を継続することができる(実施例8は、常に安全側の列車制御を可能にする)。
次に、本発明の実施例9〜11として、本発明の実施例1に用いる図2のATC装置4に替えて、ATS装置、ATS−P装置およびATC装置無線式を採用した構成例を示す。また、本発明の実施例12として、本発明の実施例1に用いる図2のATC装置4に加える形でATO装置を設けた構成例を示す。
図11は、実施例9として、図2のATC装置4に替えて採用したATS装置の構成を示す図である。ATS装置は、列車速度算出部およびブレーキ指令部を備える。列車速度算出部は、速度発電機2から入力した速度パルスと予め設定されている車輪径の情報とから列車速度を算出し、モニタ装置にその列車速度を出力する。ブレーキ指令部は、地上子8から送信され車上子9が受信した停止信号を入力した場合に、ブレーキ制御装置5にブレーキ指令を出力する。
図12は、実施例10として、図2のATC装置4または図9のATS装置に替えて採用したATS−P装置の構成を示す図である。ATS―P装置は、列車速度算出部、照査部およびパターンデータベースを備える。
列車速度算出部は、速度発電機2から入力した速度パルスと予め設定されている車輪径の情報とから列車速度を算出する。照査部は、地上子8から送信され車上子9が受信した制限速度情報を入力すると、パターンデータベースからこの制限速度に対して保持している照査速度のパターンを読み込む。そして、照査部は、列車速度が読み込んだパターンを超過した場合に、ブレーキ制御装置5にブレーキ指令を出力する。
図13は、実施例11として、図2のATC装置4に替えて採用したATC無線式装置の構成を示す図である。ATC無線式装置は、図2のATC装置4の構成に加えて信号受信部を備える。
ATC照査速度算出部がATC照査速度を算出する動作態様は、実施例1に用いる図2のATC装置4と同様である。ただし、図2のATC装置4とは、無線機から受信したATC信号を入力とする点が異なる。
列車速度算出部がブレーキ指令を出力する動作態様も、実施例1に用いる図2のATC装置と同様である。
図14は、実施例12として、図2のATC装置4に加える形で採用したATO装置の構成を示す図である。ATO装置は、列車速度算出部、ATO照査速度算出部、照査部および車上データベースを備える。車上データベースが保持する情報は、図2のATC装置4が備える車上データベースと同様である。
ATO照査速度算出部では、ATC装置4からの制御信号に含まれる区間コードおよび在線軌道回路コードと、地上子8から送信され車上子9が受信した位置情報と、列車速度算出部にて求めた列車速度の積算距離などから、列車の現在位置を認識する。また、列車速度算出部にて求めた列車速度の積算距離は、移動距離情報として列車の速度制御に用いることができる。そして、上述した制御信号に含まれる経路コードおよび開通区間から認識した停車位置から、現在位置から停車位置までのATO照査速度を、車上データベースから得た区間ごとの勾配を加味して算出する。
列車速度算出部は、速度発電機2から取得した速度パルスおよび予め設定されている車輪径の情報から列車速度を算出する。
照査部は、ATO照査速度算出部で算出したATO照査速度と列車速度算出部で算出した列車速度とを比較し、列車速度がATO照査速度を超過しないようにブレーキ指令又は力行指令を出力し、停車位置に列車を停車させる。
以上のように、本発明に用いるATC装置に替わる形で、ATS装置、ATS−P装置またはATC無線式装置を、また、本発明に係るATC装置に加える形でATO装置を、それぞれ採用することもでき、本発明に係る列車制御システムを適用する範囲を拡げることを可能にする。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、種々の変形例を含むものである。例えば、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能であり、また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能である。そしてまた、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…ミリ波センサ、2…速度発電機、3…ミリ波I/F装置、4…ATC装置、
5…ブレーキ制御装置、6…故障表示装置、7…受電器、8…地上子、9…車上子

Claims (6)

  1. 車輪の回転速度に応じた速度パルスを生成する速度発電機と、
    軌道上へ照射したミリ波の反射波に基づいて第1の列車速度を検出する速度センサと、を備え、
    前記速度パルスに基づいて生成された第2の列車速度と前記第1の列車速度とを比較、若しくは前記第2の列車速度と前記第1の列車速度それぞれに所定時間を乗じて生成した第2の移動距離と第1の移動距離とを比較して、当該比較結果に所定値以上の差が生じかつ前記第2の列車速度が所定速度より低い場合に故障情報を出力する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  2. 請求項1に記載の列車制御システムにおいて、
    前記故障情報の出力に併せて、列車の速度制御に用いる列車速度の情報を前記第2の列車速度から前記第1の列車速度に切り替え、列車速度を算出することおよび列車の速度制御に用いる移動距離の情報を前記第1の列車速度の積算により生成する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  3. 車輪の回転速度に応じた速度パルスを生成する速度発電機と、
    軌道上へ照射したミリ波の反射波に基づいて第1の列車速度を検出する速度センサと、を備え、
    前記速度パルスに基づいて生成された第2の列車速度と前記第1の列車速度とを比較、若しくは前記第2の列車速度と前記第1の列車速度それぞれに所定時間を乗じて生成した第2の移動距離と第1の移動距離とを比較して、当該比較結果に所定値以上の差が生じた場合、または、当該比較結果に所定値以上の差が生じかつ前記第2の列車速度が所定速度より低い場合、に故障情報を出力し、
    非常ブレーキ指令を検知すると、列車の速度制御に用いる列車速度の情報を前記第2の列車速度から前記第1の列車速度に切り替え、列車速度を算出することおよび列車の速度制御に用いる移動距離の情報を前記第1の列車速度の積算により生成する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  4. 車輪の回転速度に応じた速度パルスを生成する速度発電機と、
    軌道上へ照射したミリ波の反射波に基づいて第1の列車速度を検出する速度センサと、を備え、
    前記速度パルスに基づいて生成された第2の列車速度と前記第1の列車速度とを比較、若しくは前記第2の列車速度と前記第1の列車速度それぞれに所定時間を乗じて生成した第2の移動距離と第1の移動距離とを比較して、当該比較結果に所定値以上の差が生じた場合、または、当該比較結果に所定値以上の差が生じかつ前記第2の列車速度が所定速度より低い場合、に故障情報を出力し、
    前記車輪の滑走を検知すると、列車の速度制御に用いる列車速度の情報を前記第2の列車速度から前記第1の列車速度に切り替え、列車速度を算出することおよび列車の速度制御に用いる移動距離の情報を前記第1の列車速度の積算により生成する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  5. 車輪の回転速度に応じた速度パルスを生成する速度発電機と、
    軌道上へ照射したミリ波の反射波に基づいて第1の列車速度を検出する速度センサと、を備え、
    前記速度パルスに基づいて生成された第2の列車速度と前記第1の列車速度とを比較、若しくは前記第2の列車速度と前記第1の列車速度それぞれに所定時間を乗じて生成した第2の移動距離と第1の移動距離とを比較して、当該比較結果に所定値以上の差が生じた場合、または、当該比較結果に所定値以上の差が生じかつ前記第2の列車速度が所定速度より低い場合、に故障情報を出力し、
    列車の速度制御に用いる情報として、前記第1の列車速度および前記第2の列車速度の高い方の列車速度を選択し、列車速度を算出することおよび列車の速度制御に用いる移動距離の情報を前記第1の列車速度の積算により生成する
    ことを特徴とする列車制御システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の列車制御システムにおいて、
    前記故障情報の出力は警報の表示または報知である
    ことを特徴とする列車制御システム。
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