JP2021000992A - 洗車機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 洗車機において、自動車の車体面に対するコーティングを、門型フレーム及び自動車相互を前後方向一方側へ片道走行させるだけの短い期間で迅速に行えるようにしてコーティングの処理効率アップを図る。【解決手段】 洗車機において、コーティング剤噴射管Ct,Csが、前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間に配置されており、門型フレーム1及び自動車Vを前後方向一方側へ片道で相対移動させる過程で、車体面Bに対して、門型フレーム1に設けた洗車ブラシ群T,S,Rによるブラシング洗浄処理と、同フレーム1に設けたコーティング剤噴射管Ct,Csによるコーティング処理と、同フレーム1に設けた乾燥装置Nt,Nsによる乾燥処理とが順次に実行可能とされる。【選択図】 図2

Description

本発明は、洗車機、特に自動車、及び自動車を跨ぎ得る門型フレームを前後方向に相対移動させ得る相対移動手段と、門型フレームの前後方向一端部寄りに配設されて自動車の車体面をブラシング洗浄し得る洗車ブラシ群と、門型フレームの前後方向他端部に配設されて乾燥用空気を車体面へ噴射し得る乾燥装置と、門型フレームに設けられてコーティング剤を車体面へ噴射し得るコーティング剤噴射管とを備えた洗車機に関する。
従来の上記洗車機では、自動車及び門型フレームを前後方向に相対的に往復移動させる過程で、車体面に対し、洗車ブラシ群によるブラシング洗浄処理と、コーティング剤噴射管によるコーティング処理と、乾燥装置による乾燥処理とを順次に実行可能である(例えば、下記特許文献1を参照)。
特開2014−4868号公報
ところが従来の上記洗車機では、門型フレームの前後方向一端部及び他端部にコーティング剤噴射管及び乾燥装置がそれぞれ配設され、それらコーティング剤噴射管及び乾燥装置の前後方向中間部に洗車ブラシ群が配設されている。従って、洗車ブラシ群によるブラシング洗浄処理と、コーティング剤噴射管によるコーティング処理と、乾燥装置による乾燥処理とを順次に実行するためには、門型フレーム及び自動車を前後方向に少なくとも1往復半(即ち1往復+片道)相対移動させる必要があり、それだけコーティングの処理効率が悪くなる等の問題がある。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、門型フレーム及び自動車を前後方向一方側へ片道で相対移動させる過程で、車体面の各部分に対し、洗車ブラシ群によるブラシング洗浄処理と、コーティング剤噴射管によるコーティング処理と、乾燥装置による乾燥処理とを順次に実行できるようにして、車体面に対するコーティング処理を効率よく行えるようにした洗車機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、自動車、及び自動車を跨ぎ得る門型フレームを前後方向に相対移動させ得る相対移動手段と、前記門型フレームの前後方向一端部寄りに配設されて自動車の車体面をブラシング洗浄し得る洗車ブラシ群と、前記門型フレームの前後方向他端部に配設されて乾燥用空気を前記車体面へ噴射し得る乾燥装置と、前記門型フレームに設けられてコーティング剤を前記車体面へ噴射し得るコーティング剤噴射管とを備えた洗車機であって、前記コーティング剤噴射管が、前後方向で前記洗車ブラシ群と前記乾燥装置との間に配置されており、前記門型フレーム及び自動車を前後方向一方側へ片道で相対移動させる過程で、前記車体面の各部分に対し、前記洗車ブラシ群によるブラシング洗浄処理と、前記コーティング剤噴射管によるコーティング処理と、前記乾燥装置による乾燥処理とを順次に実行可能としたことを第1の特徴とする。
また本発明は、上記第1の特徴に加えて、前記洗車ブラシ群には、自動車の車体上面及び車体側面をそれぞれブラシング洗浄し得るトップブラシ及びサイドブラシが含まれ、前記門型フレームには、自動車の車体上面にリンス水を噴射し得る第1上部リンス水噴射管が、前後方向で前記トップブラシと前記コーティング剤噴射管との間に配設されると共に、自動車の車体側面にリンス水を噴射し得る第1側部リンス水噴射管が、前後方向で前記サイドブラシと前記コーティング剤噴射管との間にそれぞれ配設されることを第2の特徴とする。
また本発明は、上記第1又は第2の特徴に加えて、前記門型フレームには、前記コーティング処理がされた自動車の車体上面及び車体側面にそれぞれリンス水を噴射し得る第2上部リンス水噴射管及び第2側部リンス水噴射管が、前後方向で前記コーティング剤噴射管と前記乾燥装置との間に配設されることを第3の特徴とする。
また本発明は、上記第1〜第3の何れかの特徴に加えて、前記門型フレームには、前後方向で前記洗車ブラシ群と前記乾燥装置との間に、自動車の車輪を洗浄し得る車輪洗浄装置が配設されることを第4の特徴とする。
また本発明は、上記第1〜第4の何れかの特徴に加えて、前記乾燥装置には、乾燥用空気を自動車の車体上面へ噴射し得るトップノズルが含まれると共に、前記コーティング剤噴射管には、コーティング剤を自動車の車体上面へ噴射し得る上部コーティング剤噴射管が含まれ、前記門型フレームには、前記トップノズルを昇降駆動し得る第1昇降駆動手段と、前記上部コーティング剤噴射管を昇降駆動し得る第2昇降駆動手段とが互いに独立して設けられることを第5の特徴とする。
また本発明は、上記第5の特徴に加えて、前記門型フレームには、高圧洗浄水を自動車の車体上面へ噴射し得る上部高圧洗浄水噴射管が、前記第2昇降駆動手段により前記上部コーティング剤噴射管と共に昇降駆動し得るように設けられることを第6の特徴とする。
本発明において、「前後方向」とは、洗車機により洗車される自動車の前後方向をいい、自動車を跨ぐ門型フレームの前後方向と一致する。
また、本発明において、洗車ブラシ群に関して、「門型フレームの前後方向一端部寄りに配設され」とは、前後方向で洗車ブラシ群の設置領域の中心位置が、門型フレームの前後方向中心位置に対し前後方向一端側にオフセットして配設されることをいう。従って、洗車ブラシ群の全体が門型フレームの前後方向中心位置よりも前後方向一端側に位置するものが含まれることは元より、洗車ブラシ群の一部がたとえ門型フレームの前後方向中心位置より前後方向他端側に食み出していても、前後方向で洗車ブラシ群の設置領域の中心位置が門型フレームの前後方向中心位置に対し前後方向一端側にオフセット配置されるものも含まれる。
また、本発明において、門型フレーム及び自動車を前後方向一方側へ片道で相対移動させる過程で、車体面の各部分に対して、ブラシング洗浄処理とコーティング処理と乾燥処理とを「順次に実行」とは、門型フレーム及び自動車の上記片道での相対移動過程で、車体面の各部分に対するブラシング洗浄処理とコーティング処理と乾燥処理とが順番に行われることを意味し、車体面全部に対しブラシング洗浄処理とコーティング処理と乾燥処理とが順番に行われるものは含まれない。従って、例えば車体面の第1部分に対する乾燥処理と、第1部分より後方の第2部分に対するコーティング処理と、第2部分より後方の第3部分に対するブラシング洗浄処理とが同時に実行される状態も起こり得るが、その場合でも、車体面の各部分に着目すれば、その各部分に対するブラシング洗浄処理、コーティング処理及び乾燥処理は順次に行われる。
本発明の第1の特徴によれば、車体面にコーティング剤を噴射し得るコーティング剤噴射管を、前後方向で洗車ブラシ群と乾燥装置との間に配置して、門型フレームおよび自動車を前後方向一方側へ片道で相対移動させる過程で、車体面の各部分に対し、洗車ブラシ群によるブラシング洗浄処理と、コーティング剤噴射管によるコーティング処理と、乾燥装置による乾燥処理とを順次に実行可能としたので、車体面に対するコーティングを、門型フレーム及び自動車相互を前後方向一方側へ片道走行させるだけの短い期間で迅速に行うことができ、コーティングの処理効率アップに寄与することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、門型フレームには、車体上面にリンス水を噴射し得る第1上部リンス水噴射管が、前後方向でトップブラシとコーティング剤噴射管との間に配設されると共に、車体側面にリンス水を噴射し得る第1側部リンス水噴射管が、前後方向でサイドブラシとコーティング剤噴射管との間にそれぞれ配設されるので、ブラシング洗浄処理の直後の車体上面及び車体側面にそれぞれ残る汚れや洗剤等の処理液を、第1上部・側部リンス水噴射管から噴射したリンス水で洗い流すことができ、その直後のコーティング処理を的確に行うことができる。しかも第1上部・側部リンス水噴射管を乾燥装置から前後方向に極力離間させることができるため、乾燥装置からの噴出空気が第1上部・側部リンス水噴射管によるリンス水噴射に及ぼす影響が最小限に抑えられる。
また本発明の第3の特徴によれば、門型フレームには、コーティング処理後の車体上面及び車体側面にそれぞれリンス水を噴射し得る第2上部リンス水噴射管及び第2側部リンス水噴射管が、前後方向でコーティング剤噴射管と乾燥装置との間に配設されるので、コーティング処理直後の車体上面及び車体側面に残る余剰のコーティング剤を、第2上部・側部リンス水噴射管から噴射したリンス水で洗い流すことができ、その直後の乾燥処理を的確に行うことができる。
また第4の特徴によれば、門型フレームには、前後方向で洗車ブラシ群と乾燥装置との間に車輪洗浄装置が配設されるので、乾燥装置からの噴出空気がブラシング洗浄に影響しないように、門型フレーム内において前後方向で洗車ブラシ群と乾燥装置とが互いに離間配置されても、その洗車ブラシ群と乾燥装置との間のスペースを、コーティング剤噴射管のみならず車輪洗浄装置の設置スペースとしても有効活用可能となり、洗車機の小型化に寄与することができる。
また第5の特徴によれば、門型フレームには、乾燥装置のトップノズルを昇降駆動し得る第1昇降駆動手段と、上部コーティング剤噴射管を昇降駆動し得る第2昇降駆動手段とが互いに独立して設けられるので、トップノズルの昇降制御とは無関係に上部コーティング剤噴射管を昇降制御できる。これにより、トップノズルの昇降位置に影響されずに車体面に極力近い高さに昇降可能となる上部コーティング剤噴射管から、コーティング剤を車体上面に効率よく噴射できるから、車体面以外へ無駄に飛散するコーティング剤の量を減らして、コーティング剤の節約を図ることができる。また、このように無駄となるコーティング剤を減らしたことにより、上記した片道走行のみでのコーティング処理においても処理を効率よく的確に行うことができる。
また第6の特徴によれば、門型フレームには、高圧洗浄水を自動車の車体上面へ噴射し得る上部高圧洗浄水噴射管が、第2昇降駆動手段により上部コーティング剤噴射管と共に昇降駆動し得るように設けられるので、上部コーティング剤噴射管及び上部高圧洗浄水噴射管を、共通の昇降駆動手段(即ち第2昇降駆動手段)で昇降可能となり、それだけコスト節減や洗車機の小型化に寄与することができる。
本発明の一実施形態に係る洗車機を示すものであって、(a)は全体側面図であり、(b)は全体平面図である 前記洗車機の要部を示す側面図 トップノズル昇降機構の概要を示す洗車機の横断面図(図2の3−3線断面図) 図3の4−4線拡大断面図 コーティング剤及び高圧洗浄水の噴射管昇降機構の概要を示す洗車機の横断面図(図2の5−5線断面図) 車輪洗浄装置の概要を示すものであって、(a)は車輪洗浄ブラシが後退位置にある状態(図2の6a−6a線断面図)を示し、また(b)は同ブラシが張出位置にある状態を示す 高圧洗浄水噴射管からの高圧洗浄水噴射状態を示す洗車機の横断面図(図5対応図) 前記洗車機の制御系の一例を示す制御ブロック図
本発明の実施形態を、添付図面により以下に具体的に説明する。
図1〜図7において、洗車機Aの洗車機本体を構成する門型フレーム1は、洗浄すべき自動車Vを跨ぐようにしてその前後方向に相対移動可能な門型形状に形成される。その門型フレーム1の左右両側部の下部には、設置面E上に敷設した左右一対の走行レール2,2上を転動可能な前後一対の車輪3,4がそれぞれ回転自在に軸支され、それら車輪3,4を介して門型フレーム1が走行レール2,2上を前後方向に走行可能である。前後一方の車輪3,3には、走行モータ5,5が減速機構を介して連結され、この走行モータ5,5を駆動することにより、門型フレーム1を走行レール2,2上を往復走行させることができる。
而して、走行レール2、車輪3,4、走行モータ5及び減速機構は、互いに協働して門型フレーム1及び自動車Vを前後方向に相対移動させる本発明の相対移動手段Dmを構成する。
図8も併せて参照して、門型フレーム1の前後方向一端部には、洗車機Aを作動制御する制御装置Uが設けられ、この制御装置Uは、マイクロコンピュータ等を内蔵した電子制御ユニットを主要部とする。そして、制御装置Uには、洗車機Aに配備された各種の駆動手段や各種の検出手段、操作部6、受付装置40等が接続され、その操作部6又は受付装置40への操作入力や検出手段の検出結果に基づいて制御装置Uは、任意選択された洗車処理モードに応じて洗車機Aの各種作動機器を制御可能である。
門型フレーム1の下部と設置面Eとの間には、門型フレーム1が図1に例示したスタート位置及び処理終了位置にあることを検出可能な位置検出手段7(図8でのみ表示)が設けられる。また一方の走行モータ5の出力軸には、その出力軸の回転量(延いては門型フレーム1の走行量)を検出可能なロータリエンコーダ8(図8でのみ表示)が接続される。そして、これら位置検出手段7及びロータリエンコーダ8の各検出結果に基づいて、制御装置Uは門型フレーム1のスタート位置からの走行位置を検出可能である。
門型フレーム1の前後方向一端部(即ち門型フレーム1の往行方向前端部)には、自動車Vの車体上面位置を検出する上面位置検出装置10が設けられる。本実施形態の上面位置検出装置10は、同一高さで左右に並列配置した投光器及び受光器の組より各々構成される光電センサー11…が、門型フレーム1の両側部に上下に等間隔で多数、配置されて構成される。
而して、この上面位置検出装置10の検出結果や、前記したロータリエンコーダ8の検出結果等に基づいて、制御装置Uは、自動車Vの前後端位置は元より、車形(例えばボンネット形状、前後ガラス面形状、ルーフ形状等)や車種等を検出可能である。
門型フレーム1の前後方向一端部寄りには、自動車Vの車体面Bをブラシング洗浄し得る洗車ブラシ群が配設される。その洗車ブラシ群には、車体上面Btをブラシング洗浄し得るトップブラシTと、左右の車体側面Bsをそれぞれブラシング洗浄し得る左右のサイドブラシS,Sと、左右の車体側面Bs下部をそれぞれブラシング洗浄し得る左右のロッカブラシR,Rとが含まれる。
また、門型フレーム1の前後方向他端部(即ち門型フレーム1の往行方向後端部)には、乾燥用空気を自動車Vの車体面Bへ噴射し得る乾燥装置Nt,Nsが配設される。この乾燥装置には、乾燥用空気を自動車Vの車体上面Btへ噴射し得るトップノズルNt、および乾燥用空気を自動車Vの左右の車体側面Bsへそれぞれ噴射し得る左右のサイドノズルNs,Nsが含まれる。
トップノズルNtは、図3及び図4に示すように、門型フレーム1に対し昇降可能な昇降枠14に支持されており、昇降枠14と共に昇降可能である。その昇降枠14の左右両端部に設けた昇降台車14aは、門型フレーム1に固定されて鉛直方向に延びる左右の昇降レール13,13に昇降可能に案内支持される。昇降台車14aと門型フレーム1間には、昇降枠14(従ってトップノズルNt)を昇降駆動し得る第1昇降駆動手段としての昇降駆動手段Dnが設けられる。その昇降駆動手段Dnは、本実施形態では昇降台車14aにチェーンの一部が連結されたチェーン伝動機構15と、そのチェーン伝動機構15の一方のスプロケットを別のチェーン伝動機構を介して回転駆動するモータ16とを備えている。
またトップノズルNtには、門型フレーム1に搭載したブロア9より乾燥用空気が圧送可能であり、そのトップノズルNtのノズル口より車体上面Btに向けて乾燥用空気を噴射可能である。
一方、左右のサイドノズルNsは、門型フレーム1の左右両側部にそれぞれ取付けられる。そして、各サイドノズルNsにも上記ブロア9より乾燥用空気が圧送可能であり、各サイドノズルNsのノズル口より車体側面Bsに向けて乾燥用空気を噴射可能である。
トップブラシTは、門型フレーム1に鉛直方向に昇降可能に支持される。そのトップブラシTと門型フレーム1間には、トップブラシTを昇降駆動し得る従来公知の昇降駆動手段Dta(図8でのみ表示)が設けられる。このトップブラシTの昇降駆動手段Dtaとしては、例えば、前述のトップノズルNtの第1昇降駆動手段Dnと同様の構造のものを採用可能である。また、トップブラシTには、これを回転駆動し得る回転駆動手段Dtb(図8でのみ表示)が連動連結される。
左右一対のサイドブラシS,Sは、前後方向でトップブラシTの回転軸線よりもトップノズルNt側(門型フレーム1の往行方向後側)に配置されていて、門型フレーム1の上部に、従来公知のサイドノズル案内支持手段(図示せず)を介して左右方向に開閉移動可能に垂下、支持される。また各サイドブラシSと門型フレーム1間には、サイドブラシSを左右方向に駆動し得る従来公知の左右駆動手段Dsa(図8でのみ表示)が設けられる。またサイドブラシSには、これを回転駆動し得る回転駆動手段Dsb(図8でのみ表示)が連動連結される。
左右一対のロッカブラシR,Rは、前後方向でサイドブラシSよりもトップブラシB寄り(門型フレーム1の往行方向前側)で且つトップブラシBよりも低位置に配置される。そして、その両ロッカブラシRは、門型フレーム1の左右両側部に、従来公知の揺動支持手段(図示せず)を以て後退位置とそこから自動車V側に張出した張出位置との間で揺動可能に支持される。
而して、ロッカブラシRは、これが上記後退位置にあるときは自動車Vの車体側面Bs下部から外側方に離間し、また上記張出位置にあるときには車体側面Bs下部をブラシング洗浄可能である。またロッカブラシRと門型フレーム1間には、ロッカブラシRを待機位置及び張出位置間で揺動駆動し得る従来公知の進退駆動手段Dra(図8でのみ表示)が設けられる。またロッカブラシRには、これを回転駆動し得る回転駆動手段Drb(図8でのみ表示)が連動連結される。
また門型フレーム1には、その前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間において、コーティング剤を車体面Bに噴射し得るコーティング剤噴射管Ct,Csが配設される。このコーティング剤噴射管には、コーティング剤を車体上面Btに噴射し得る上部コーティング剤噴射管Ct、およびコーティング剤を左右の車体側面Bsにそれぞれ噴射し得る左右の側部コーティング剤噴射管Cs,Csが含まれる。
上部コーティング剤噴射管Ctは、トップノズルNtと同様にして門型フレーム1に昇降駆動可能に設けられる。即ち、上部コーティング剤噴射管Ctは、図5に示すように、門型フレーム1に対し昇降可能な昇降枠24に支持されており、昇降枠24と共に昇降可能である。その昇降枠24の左右両端部に設けた昇降台車24aは、門型フレーム1に固定されて鉛直方向に延びる左右の昇降レール23,23に昇降可能に案内支持される。そして、昇降枠24に上部コーティング剤噴射管Ctの複数(図示例は一対)の噴射ノズルCtnが左右方向に互いに間隔をおいて取付けられる。
上記昇降台車24a及び門型フレーム1間には、昇降枠24(従って上部コーティング剤噴射管Ct)を昇降駆動し得る第2昇降駆動手段Dcが設けられる。その第2昇降駆動手段Dcの構造は、前記したトップノズルNtの昇降駆動手段(第1昇降駆動手段Dn)と同様である。尚、上部コーティング剤噴射管Ctの各々の噴射ノズルCtnは、昇降枠24に固定状態、又は前後に多少首振り可能(従って噴射の向きを変更可能)な状態で取付けられる。
左右の側部コーティング剤噴射管Cs,Csの噴射ノズルは、門型フレーム1の左右両側部にそれぞれ取付けられる。尚、側部コーティング剤噴射管Csは、上部コーティング剤噴射管Ctに対し前後方向で僅かにオフセットした位置に配置される。
各々のコーティング剤噴射管Ct,Csには、門型フレーム1に搭載されたコーティング剤供給手段SP1(図8でのみ表示)からコーティング剤を供給可能である。尚、コーティング剤供給手段SP1は、図示はしないが、例えばコーティング剤タンクと、そのタンク内のコーティング剤を吸い込んで各噴射管Ct,Csに圧送するポンプと、そのポンプと各噴射管Ct,Cs間でのコーティング剤の給排制御を各々行う複数の制御弁とで構成される。
また上記コーティング剤としては、車体面に噴射塗布することで短時間の間に車体面上に強固な保護皮膜を形成可能な液状の表面処理剤(例えば、特殊変性シリコーン、その他のシリコーンポリマー剤:出願人会社では商品名「FK−2」として従前より販売)が使用可能であり、或いは、そのような表面処理剤に代えて液状のワックス剤を使用してもよい。また、保護皮膜をより強固にするために、例えば組成の異なる複数種類のコーティング剤を車体面に別々のタイミングで噴射塗布してもよいし、或いはまた同一種類のコーティング剤を車体面に別々のタイミングで噴射塗布してもよい。尚、その別々のタイミングとは、門型フレーム1の同一行程(例えば往行)中に別々のタイミングで噴射する場合、或いは門型フレーム1の異なる行程(即ち第1又は第2往行と復行、或いは第1往行と第2往行)でそれぞれ噴射する場合の何れであってもよい。
門型フレーム1の上部には、トップブラシTでブラシング洗浄された直後の自動車Vの車体上面Btにリンス水(本実施形態では清水、以下、本明細書では同様)を噴射し得る第1上部リンス水噴射管Wt1が、前後方向でトップブラシTと上部・側部コーティング剤噴射管Ct,Csとの間に配設される。また門型フレーム1の左右両側部には、サイドブラシSでブラシング洗浄された直後の自動車Vの車体側面Bsにリンス水を噴射し得る左右の第1側部リンス水噴射管Ws1が、前後方向でサイドブラシSと上部・側部コーティング剤噴射管Ct,Csとの間にそれぞれ配設される。第1上部・側部リンス水噴射管Wt1,Ws1には、それぞれ複数宛の噴射ノズルが間隔をおいて配設されている。
更に門型フレーム1の上部には、コーティング処理がされた直後の自動車Vの車体上面Btにリンス水を噴射し得る第2上部リンス水噴射管Wt2が、前後方向で上部コーティング剤噴射管Ctと乾燥装置(トップノズルNt)との間に配設される。一方、門型フレーム1の左右両側部には、コーティング処理がされた直後の自動車Vの車体側面Bsにリンス水を噴射し得る左右の第2側部リンス水噴射管Ws2が、前後方向で側部コーティング剤噴射管Csと乾燥装置(サイドノズルNs)との間に配設される。第2上部・側部リンス水噴射管Wt2,Ws2には、それぞれ複数宛の噴射ノズルが間隔をおいて配設されている。
各々のリンス水噴射管Wt1,Ws1,Wt2,Ws2には、門型フレーム1に搭載されたリンス水供給手段SP2(図8でのみ表示)から、リンス水を供給可能である。尚、リンス水供給手段SP2は、図示はしないが、例えば門型フレーム1に内蔵した水タンクと、その水タンク内の水を吸い込んで各噴射管Wt1,Ws1,Wt2,Ws2に圧送するポンプと、そのポンプと各噴射管Wt1,Ws1,Wt2,Ws2間でのリンス水の給排制御を各々行う複数の制御弁とで構成される。
また門型フレーム1には、高圧洗浄水(例えば、高圧の清水)を自動車Vの車体上面Btへ噴射し得る上部高圧洗浄水噴射管Jtが、前記した第2昇降駆動手段Dcにより、上部コーティング剤噴射管Ctと共に昇降駆動し得るように設けられる。即ち、第2昇降駆動手段Dcの前記した昇降枠24には、上部高圧洗浄水噴射管Jtの、左右方向に間隔をおいて並ぶ複数の噴射ノズルJtnが固定状態、又は前後に多少首振り可能(従って噴射の向きを変更可能)な状態で取付けられる。
また門型フレーム1の左右両側部には、上記高圧洗浄水を自動車Vの左右の車体側面Bs下部へ噴射し得る左右の側部高圧洗浄水噴射管Jsの噴射ノズルがそれぞれ取付けられる。
各々の高圧洗浄水噴射管Jt,Jsには、門型フレーム1に搭載した高圧洗浄水供給手段SP3(図8でのみ表示)から、高圧洗浄水を供給可能である。尚、高圧洗浄水供給手段SP3は、図示はしないが、例えば水タンクと、その水タンク内の水を吸い込んで各噴射管Jt,Jsに圧送する高圧ポンプと、その高圧ポンプと各噴射管Jt,Js間での高圧洗浄水の給排制御を各々行う複数の制御弁とで構成される。
また門型フレーム1には、トップブラシTでブラシング洗浄される直前の自動車Vの車体上面Btに洗剤を噴射し得る上部洗剤噴射管Wt3が、前後方向でトップブラシTと上面位置検出装置10との間に配設される。また門型フレーム1には、サイドブラシSでブラシング洗浄される直前の自動車Vの車体側面Bsに洗剤を噴射し得る左右の側部洗剤噴射管Ws3が、前後方向でサイドブラシSと上面位置検出装置10との間にそれぞれ配設される。上部・側部洗剤噴射管Wt3,Ws3には、それぞれ複数宛の噴射ノズルが間隔をおいて配設される。
各々の洗剤噴射管Wt3,Ws3は、門型フレーム1に搭載される洗剤供給手段SP4(図8でのみ表示)から、洗剤を供給可能である。尚、洗剤供給手段SP4は、図示はしないが、例えば洗剤タンクと、その洗剤タンク内の洗剤を吸い込んで各噴射管Wt3,Ws3に圧送するポンプと、そのポンプと各噴射管Wt3,Ws3間での洗剤の給排制御を各々行う複数の制御弁とで構成される。
また門型フレーム1には、前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間(本実施形態では第1,第2側部リンス水噴射管Ws1,Ws2の間)において、自動車Vの車輪12を洗浄し得る車輪洗浄装置TWが配設される。その車輪洗浄装置TWは、従来公知の車輪洗浄装置(例えば特開2005-22487号公報)と同様の構造を有する。
即ち、車輪洗浄装置TWは、図6に例示したように、車輪洗浄ブラシ30と、車輪洗浄ブラシ30を回転自在に支持する可動枠31と、可動枠31及び車輪洗浄ブラシ30間に設けられて車輪洗浄ブラシ30を駆動し得る回転駆動手段32と、門型フレーム1に可動枠31を後退位置(図6(a)参照)とそこから車輪12側に張出す張出位置(図6(b)参照)との間を進退可能に支持させる進退案内手段33と、可動枠31を後退位置と張出位置間で進退駆動し得る進退駆動手段34と、可動枠31又は門型フレーム1に設けられて車輪12に向けて洗浄液を噴射し得る洗浄液噴射手段(図示せず)とを備える。
進退案内手段33は、本実施形態では門型フレーム1及び可動枠31間に直列配置された複数の平行リンク機構で構成される。また、進退駆動手段34は、門型フレーム1及び可動枠31間に互いに並列に介装されたアクチュエータ(例えばエアシリンダ)35及び戻しばね36を有している。而して、車輪洗浄装置TWは、自動車Vの車輪12が洗浄ブラシ30との対向位置にある状態で、可動枠31(従って車輪洗浄ブラシ30)を張出位置に前進させて車輪洗浄ブラシ30を回転駆動することで、車輪12を洗浄できるようになっている。
また図1に示すように、走行レール2の前端の前方には、ドライバーによる受付操作(例えば処理コース選択や料金支払い等)を行うための受付装置40が設置され、更にその直ぐ後側に開閉可能な遮断機41が設置される。また、走行レール2の後端の後方には、自動車Vのドライバーに処理状況を報知したり或いは処理後の退出を促す案内表示器42が設置されている。そして、それら機器40〜42も制御装置Uに接続される。
つぎに、前記した実施形態の作用を説明する。待機状態において、洗車機Aは、図1に実線で示すように、走行レール2の後端のスタート位置で静止状態に置かれ、また遮断機41が閉じられる。
処理前の自動車Vのドライバーは、先ず、遮断機41の手前(即ち受付装置40の横)の受付位置V1に自動車Vを停止させ、次いで、受付装置40において、希望する処理コースを選択し且つその選択コースに応じて所定料金を投入する。これに応じて制御装置Uは、遮断機41を開放させるので、ドライバーは、自動車Vを洗車位置V2へ前進させる。そして、自動車Vの右前輪を、設置面E上に突設したストッパー43に当てて、車両Vを洗車位置V2に停止させるが、それを検知した車輪検出手段(図示せず)の検出信号が制御装置Uに送られ、これにより、一連の処理が開始されて、門型フレーム1が第1往行し始める。
かくして、洗車機Aは、受付装置40に対する受付操作に基づいて、選択された処理モード(例えば、通常のシャンプー洗浄コースの他、コーティングコース、高圧洗浄コース等)が実行されるよう、各種検出手段の検出結果に基づき各種作動機器を制御する。その処理の実行中、自動車Vのドライバーは、原則的には自動車Vに乗ったままでいる。尚、処理コースの選定やスタート操作は、門型フレーム1の操作部6でドライバー又は作業員が操作入力するようにしてもよい。
而して、門型フレーム1がスタート位置から第1往行(図1で右方向へ走行)するときに、制御装置Uは、位置検出手段7及びロータリエンコーダ8の検出結果に基づいて門型フレーム1の走行位置を検出し、さらにその走行位置と、上面位置検出装置10で検出した車体上面位置とに基づいて、自動車Vの車形(車体上面形状)や前後端位置を検出し、記憶する。尚、制御装置Uは、検出車形に基づき自動車Vの前後車輪位置も推測可能であるが、例えば、門型フレーム1に設けた超音波センサ等の車輪検出手段により、前後車輪位置を直接検出して制御装置Uに送信するようにしてもよい。
ところで制御装置Uが実行制御可能な処理モードとしては、例えば、門型フレーム1の1往行のみ(即ち0.5往復)で行う「片道コーティングコース」又は「片道シャンプー洗浄コース」があり、また門型フレーム1の2往行+1復行(即ち1.5往復)で行う「高圧洗浄コース)や「1.5往復コーティングコース」、「1.5往復シャンプー洗浄コース」等があり、そのコース内容の設定は、個々の洗車機Aにおいて個別設定可能である。
本実施形態の洗車機Aにおいて、例えば、「片道コーティングコース」が選択された場合には、門型フレーム1の第1往行(片道走行)過程のみで、洗車位置V2に静止する自動車Vの車体面Bの各部分に対して、下記の[1]〜[6]の処理が、この順序で順次に実行される。
[1]洗剤を掛けながらでの洗車ブラシ群T,S,Rによるブラシング洗浄処理
[2]ブラシング洗浄後の一次リンス処理
[3]コーティング処理
[4]車輪洗浄処理
[5]コーティング処理後の二次リンス処理
[6]乾燥処理
これら一連の処理の具体的制御態様は、次の通りである。
[1]ブラシング洗浄処理
制御装置Uは、記憶した自動車Vの車体上面形状に基づいて、車体上面BtにトップブラシTが適切な接触面圧で接触しながらブラシングし得るように昇降駆動手段Dtaを制御する。従って、トップブラシTは、門型フレーム1の走行に伴い、車体上面形状に沿うように移動して車体上面Btをその前後方向全域に亘りブラシング洗浄可能である。
また、制御装置Uは、左右のサイドブラシSを自動車Vの前後端面Bf,Br及び側面Bsに適切な接触面圧で接触、追従させるように開閉駆動手段Dsを制御し、その際のサイドブラシSの移動軌跡の履歴も制御装置Uに記憶される。従って、左右のサイドブラシSは、門型フレーム1の停止状態で自動車Vの前後端面形状に沿うように開閉移動して前後端面Bf,Brをブラシング洗浄可能であり、また門型フレーム1の走行に伴い車体側面形状に沿うように移動して、車体側面Bsをその前後方向全域に亘りブラシング洗浄可能である。
更に制御装置Uは、左右のロッカブラシRが自動車Vの側面Bsに沿って移動中は、ロッカブラシRを張出位置に移動保持して、車体側面Bs下部をロッカブラシRが適切な接触面圧でブラシング洗浄し得るように、進退駆動手段Draを制御する。従って、左右のロッカブラシRは、門型フレーム1の走行に伴い車体側面下部形状に沿うように移動して、車体側面Bs下部をその前後方向全域に亘りブラシング洗浄可能である。
また、制御装置Uは、上述のトップブラシT及びサイドブラシSによるブラシング洗浄にそれぞれ合わせて、上部洗剤噴射管Wt3及び側部洗剤噴射管Ws3から車体上面Bt及び車体側面Bs上に洗剤を噴射するように、洗剤供給手段SP4を制御する。
[2]一次リンス処理
制御装置Uは、トップブラシT及びサイドブラシSによりブラシング洗浄された直後の車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれ第1上部リンス水噴射管Wt1及び第1側部リンス水噴射管Ws1からリンス水が噴射されるように、リンス水供給手段SP2を制御可能である。
[3]コーティング処理
制御装置Uは、上述の一次リンス処理がなされた直後の車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれ上部コーティング剤噴射管Ct及び側部コーティング剤噴射管Csからコーティング剤が噴射されるように、コーティング剤供給手段SP1を制御する。
このとき、特に上部コーティング剤噴射管Ctに関して、制御装置Uは、これが記憶する車体上面形状に基づき、噴射ノズルCtnが車体上面Btに対し適度な距離で近接・対向するように第2昇降駆動手段Dcを制御することで、上部コーティング剤噴射管Ctを昇降枠24と共に昇降制御可能である。
[4]車輪洗浄処理
制御装置Uは、前後車輪12の検出位置に基づいて、車輪洗浄装置TWの洗浄ブラシ30が車輪12との対向位置にある状態で門型フレーム1を一時的に停止させ、次いで可動枠31(従って車輪洗浄ブラシ30)を張出位置に前進させて車輪洗浄ブラシ30を回転駆動し得るように進退駆動手段34及び回転駆動手段32を制御することで、該車輪12を車輪洗浄ブラシ30で所定時間、ブラシング洗浄する。そして、車輪12の洗浄後は、車輪洗浄ブラシ30の回転を停止すると共に可動枠31(従って車輪洗浄ブラシ30)を後退位置に後退させた後、門型フレーム1の往行が再開する。
[5]二次リンス処理
制御装置Uは、上部コーティング剤噴射管Ct及び側部コーティング剤噴射管Csによりコーティング処理された直後の車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれ第2上部リンス水噴射管Wt2及び第2側部リンス水噴射管Ws2からリンス水が噴射されるように、リンス水供給手段SP2を制御する。
[6]乾燥処理
制御装置Uは、上述の二次リンス処理がなされた直後の車体上面Bt及び車体側面BsにそれぞれトップノズルNt及びサイドノズルNsから乾燥用空気が噴射されるように、それらノズルNt,Nsの空気供給源であるブロア(図示せず)を制御する。
このとき、特にトップノズルNtに関して、制御装置Uは、これが記憶する車体上面形状に基づいて、噴射ノズル口が車体上面Btに対し適度な距離で近接・対向するように第1昇降駆動手段Dnを制御することで、トップノズルNtを昇降枠14と共に昇降制御する。
かくして、門型フレーム1の第1往行(片道走行)過程のみで、自動車Vの車体面Bの各部分に対して、上記[1]〜[6]の処理が順次実行される。その後、制御装置Uは、位置検出手段7の検出信号に基づいて門型フレーム1を往行端、即ち処理終了位置に停止させる。
次いで、案内表示器42には、「処理終了」の表示と、退出を促す「前進」の表示がなされる。この表示を見た自動車V内のドライバーは、洗車位置V2から自動車Vを前進させて、洗車機Aの設置面E外へ退出する。そして、この退出を車輪検出手段(図示せず)からの検出信号で検出した制御装置Uは、門型フレーム1を復行させて、再びスタート位置に復帰させ、そこで待機する。以上により、一連の処理が完了する。
ところで、前述のように処理コースの内容設定は、個々の洗車機Aにおいて個別に設定可能であり、上記「片道コーティングコース」においても、必要に応じて、例えば[4]の車輪洗浄処理や、[5]の二次リンス処理を省略するよう設定してもよい。
また、本実施形態の洗車機Aにおいて、「片道シャンプー洗浄コース」が選択された場合には、例えば、上記した「片道コーティングコース」のうち、[3]のコーティング処理や[5]の二次リンス処理が省略され、その他の処理、すなわち[1][2][6]の処理が順次に実行される。この場合に[4]の車輪洗浄処理を実行するか省略するかは任意に選択可能である。
また、本実施形態の洗車機Aにおいて、「1.5往復コーティングコース」が選択された場合は、例えば、門型フレーム1の第1往行過程では、上記した「片道コーティングコース」の選択時と概ね同様の処理(例えば上記[1]〜[5]の各処理は実行されるが、上記[6]の乾燥処理は省略)がなされ、次いで復行過程では門型フレーム1を処理終了位置からスタート位置まで復行させる。この復行過程では、上記[3]のコーティング処理と同様にして、車体面Bの各部分にコーティング処理剤が噴射され、そのコーティング処理された直後の車体面Bの各部分に対し二次リンス処理が行われる。但し、この場合の二次リンス処理は、上記[5]の二次リンス処理とは異なり、第1上部リンス水噴射管Wt1および第1側部リンス水噴射管Ws1からリンス水が噴射されるようにリンス水供給手段SP2が制御される。そして、門型フレーム1がスタート位置に戻ると、次に門型フレーム1を反転させて処理終了位置まで第2往行させるが、この第2往行過程では、上記[6]の乾燥処理と同様の乾燥処理のみが実行され、車体面Bの各部分に対し乾燥用空気が噴射されて乾燥処理が行われる。
かくして、「1.5往復コーティングコース」が選択されると、門型フレーム1の第1往行時に一次コーティング処理が、また復行時に二次コーティング処理がそれぞれ行われるので、車体面Bに対し同一種類又は異なる種類のコーティング処理剤を重ね塗りすることができ、それだけ車体面B上の保護皮膜を厚く且つ強固に形成可能となる。また、第2往行時には、乾燥処理だけが行われて、乾燥処理と並行したリンス処理は行われないため、乾燥処理された車体面Bにリンス水が飛散する虞れがなく、乾燥処理をより的確に行うことが可能となる。
また、本実施形態の洗車機Aにおいて、「1.5往復高圧洗浄コース」が選択された場合は、例えば、門型フレーム1の第1往行過程で高圧洗浄処理が行われ、次いで第1復行過程で門型フレーム1を処理終了位置からスタート位置まで復行させる。しかる後に、門型フレーム1をスタート位置から処理終了位置まで第2往行させる過程で、前述の「片道シャンプー洗浄コース」と同様の処理が行われる。この場合、制御装置Uは、第1往行過程での高圧洗浄処理においては、上部高圧洗浄水噴射管Jt及び側部高圧洗浄水噴射管Jsから高圧洗浄水をそれぞれ車体上面Bt及び車体側面Bsに噴射させるように、高圧洗浄水供給手段SP3を制御する。これにより、車体面B上の細かい砂粒等の微粒子を高圧洗浄水で吹き飛ばしてから、第2往行過程でのブラシング洗浄処理が行われるため、トップブラシTやサイドブラシS等で上記微粒子を車体面Bに強く擦りつけずに適切にブラシング洗浄を行うことができる。
また前記高圧洗浄処理において、制御装置Uは、これが記憶する車体上面形状に基づき、上部高圧洗浄水噴射管Jtの噴射ノズルJtnが車体上面Btに対し適度な距離で近接・対向するように第2昇降駆動手段Dcを制御し、これにより、上部高圧洗浄水噴射管Jtが昇降枠24と共に昇降制御される。
以上説明した本実施形態によれば、自動車Vの車体面Bに対しコーティングを施すに当たり、車体面Bにコーティング剤を噴射し得るコーティング剤噴射管Ct,Csを、前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間に配置して、門型フレーム1および自動車Vを前後方向一方側へ片道で相対移動(実施形態では門型フレーム1を第1往行)させる過程で、車体面Bの各部分に対し、洗車ブラシ群T,S,Rによるブラシング洗浄処理と、コーティング剤噴射管Ct,Csによるコーティング処理と、乾燥装置Nt,Nsによる乾燥処理とを順次に実行可能としている。これにより、車体面Bに対するコーティングを、門型フレーム1及び自動車V相互を前後方向一方側へ片道走行させるだけの短い期間で迅速に行うことができるため、コーティングの処理効率アップが達成可能となる。
その上、本実施形態において、門型フレームには、自動車Vの車体上面Btにリンス水を噴射し得る第1上部リンス水噴射管Wt1が、前後方向でトップブラシTと上部・側部コーティング剤噴射管Ct,Csとの間に配設されると共に、自動車Vの車体側面Bsにリンス水を噴射し得る第1側部リンス水噴射管Ws1が、前後方向でサイドブラシSと上部・側部コーティング剤噴射管Ct,Csとの間にそれぞれ配設されている。これにより、ブラシング洗浄処理の直後の車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれ残る汚れや洗剤等の処理液を、第1上部・側部リンス水噴射管Wt1,Ws1から噴射したリンス水で洗い流す(即ち一次リンス処理する)ことができ、その直後のコーティング処理を的確に行うことができる。しかも第1上部・側部リンス水噴射管Wt1,Ws1を乾燥装置Nt,Nsから前後方向に極力離間させることができるため、乾燥装置Nt,Nsからの噴出空気が第1上部・側部リンス水噴射管Wt1,Ws1によるリンス水噴射に及ぼす影響が最小限に抑えられる。
更に門型フレーム1には、コーティング処理がされた自動車Vの車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれリンス水を噴射し得る第2上部リンス水噴射管Wt2及び第2側部リンス水噴射管Ws2が、前後方向でコーティング剤噴射管Ct,Csと乾燥装置Nt,Nsとの間に配設されている。これにより、コーティング処理直後の車体上面Bt及び車体側面Bsに残る余剰のコーティング剤を、第2上部・側部リンス水噴射管Wt2,Ws2から噴射したリンス水で洗い流す(即ち二次リンス処理する)ことができ、その直後の乾燥処理を的確に行うことができる。
また本実施形態の門型フレーム1には、前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間に車輪洗浄装置TWが配設されるため、乾燥装置Nt,Nsからの噴出空気がブラシング洗浄に影響しないように門型フレーム1内において前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとが互いに離間配置されても、その洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間のスペースを、コーティング剤噴射管Ct,Csのみならず車輪洗浄装置TWの設置スペースとしても有効活用可能となり、それだけ洗車機Aの小型化が図られる。
また本実施形態の門型フレーム1には、トップノズルNtを昇降駆動し得る第1昇降駆動手段Dnと、上部コーティング剤噴射管Ctを昇降駆動し得る第2昇降駆動手段Dcとが互いに独立して設けられている。そのため、トップノズルNtと上部コーティング剤噴射管Ctとを互いに独立に(即ち相互に無関係に)昇降制御できるから、トップノズルNtの最適な昇降制御位置に影響されずに上部コーティング剤噴射管Ctを車体面Bに極力近い高さに昇降可能となって、その上部コーティング剤噴射管Ctからコーティング剤を車体上面Btに効率よく噴射できる。これにより、車体面B以外へ無駄に飛散するコーティング剤の量を減らして、コーティング剤の節約を図ることができ、また、このように無駄となるコーティング剤を減らしたことで、上記片道走行(門型フレーム1の第1往行)のみでのコーティングにおいても、処理を効率よく的確に行うことができる。
その上、門型フレーム1には、高圧洗浄水を自動車Vの車体上面Btへ噴射し得る上部高圧洗浄水噴射管Jtが、第2昇降駆動手段Dcにより上部コーティング剤噴射管Ctと共に昇降駆動し得るように設けられている。即ち、上部高圧洗浄水噴射管Jt及び上部コーティング剤噴射管Ctを、共通の昇降駆動手段(即ち第2昇降駆動手段Dc)で昇降可能となり、それだけコスト節減や洗車機の小型化が図られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施形態を実施可能である。
たとえば、前記実施形態では、門型フレーム1及び自動車Vを前後方向一方側へ片道で相対移動(実施形態では門型フレーム1を第1往行)させる過程で、車体面Bの各部分に対し、ブラシング洗浄処理とコーティング処理と乾燥処理とを順次に実行可能とし且つそのコーティング処理の直前及び直後でリンス処理を実行するものを示したが、本発明では、上記相対移動の片道走行過程で、必要に応じて(例えば処理効果を高めるために)門型フレーム1及び自動車Vの相対移動(門型フレーム1の往行)を一時的に停止させたり或いは一時的に僅かな距離だけ戻り移動(門型フレーム1を少し復行)させたりするようにしてもよい。
また前記実施形態では、洗車機Aの門型フレーム1手前側に受付装置40及び遮断機41を配設し、ここでドライバーが処理コース選択等の受付を済ませてから、処理に進むものを示したが、本発明は、このような受付装置や遮断機を持たず、門型フレーム1の前面に設けた制御盤(操作部6)でのみ、作業員又はドライバーが処理コース選択やスタート操作を行う洗車機にも適用可能である。
A・・・・・・洗車機
B・・・・・・車体面
Bf,Br・・前端面、後端面
Bs,Bt・・車体側面、車体上面
Ct,Cs・・上部コーティング剤噴射管、側部コーティング剤噴射管
Dn,Dc・・第1昇降駆動手段、第2昇降駆動手段
Dm・・・・・相対移動手段
Jt・・・・・上部高圧洗浄水噴射管
Nt,Ns・・トップノズル、サイドノズル(乾燥装置)
T,S,R・・トップブラシ、サイドブラシ、ロッカブラシ(洗車ブラシ群)
TW・・・・・車輪洗浄装置
V・・・・・・自動車、
Wt1,Ws1・・第1上部リンス水噴射管、第1側部リンス水噴射管
Wt2,Ws2・・第2上部リンス水噴射管、第2側部リンス水噴射管
1・・・・・門型フレーム
本発明は、洗車機、特に自動車、及び自動車を跨ぎ得る門型フレームを前後方向に相対移動させ得る相対移動手段と、門型フレームの前後方向一端部寄りに配設されて自動車の車体面をブラシング洗浄し得る洗車ブラシ群と、門型フレームの前後方向他端部に配設されて乾燥用空気を車体面へ噴射し得る乾燥装置と、門型フレームに設けられてコーティング剤を車体面へ噴射し得るコーティング剤噴射管とを備えた洗車機に関する。
従来の上記洗車機では、自動車及び門型フレームを前後方向に相対的に往復移動させる過程で、車体面に対し、洗車ブラシ群によるブラシング洗浄処理と、コーティング剤噴射管によるコーティング処理と、乾燥装置による乾燥処理とを順次に実行可能である(例えば、下記特許文献1を参照)。
特開2014−4868号公報
ところが従来の上記洗車機では、門型フレームの前後方向一端部及び他端部にコーティング剤噴射管及び乾燥装置がそれぞれ配設され、それらコーティング剤噴射管及び乾燥装置の前後方向中間部に洗車ブラシ群が配設されている。従って、洗車ブラシ群によるブラシング洗浄処理と、コーティング剤噴射管によるコーティング処理と、乾燥装置による乾燥処理とを順次に実行するためには、門型フレーム及び自動車を前後方向に少なくとも1往復半(即ち1往復+片道)相対移動させる必要があり、それだけコーティングの処理効率が悪くなる等の問題がある。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、車体面に対する処理を効率よく行えるようにした洗車機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、自動車、及び自動車を跨ぎ得る門型フレームを前後方向に相対移動させ得る相対移動手段と、前記門型フレームの前後方向一端部寄りに配設されて自動車の車体面をブラシング洗浄し得る洗車ブラシ群と、前記門型フレームの前後方向他端部に配設されて乾燥用空気を前記車体面へ噴射し得る乾燥装置と、前記門型フレームに設けられて高圧洗浄水を自動車の車体面へ噴射し得る高圧洗浄水噴射管とを備えた洗車機であって、前記高圧洗浄水噴射管が、前後方向で前記洗車ブラシ群と前記乾燥装置との間に配置されており、前記乾燥装置には、乾燥用空気を自動車の車体上面へ噴射し得るトップノズルが含まれると共に、前記高圧洗浄水噴射管には、高圧洗浄水を自動車の車体上面へ噴射し得る上部高圧洗浄水噴射管が含まれ、前記門型フレームには、前記トップノズルを昇降駆動し得る第1昇降駆動手段と、前記上部高圧洗浄水噴射管を昇降駆動し得る第2昇降駆動手段とが互いに独立して設けられることを第1の特徴とする。
また本発明は、上記第1の特徴に加えて、前記高圧洗浄水噴射管が、前後方向に離間する前記洗車ブラシ群と前記乾燥装置との間で、前記乾燥装置よりも前記洗車ブラシ群に近い位置に配設されることを第2の特徴とする。
また本発明は、上記第1又は第2の特徴に加えて、前記門型フレームに設けられてコーティング剤を自動車の車体面へ噴射し得るコーティング剤噴射管を更に備え、前記コーティング剤噴射管には、コーティング剤を自動車の車体上面へ噴射し得る上部コーティング剤噴射管が含まれ、前記上部コーティング剤噴射管が、前記第2昇降駆動手段により前記上部高圧洗浄水噴射管と共に昇降駆動し得るようにして前記門型フレームに設けられることを第3の特徴とする。
また本発明は、上記第の特徴に加えて、前記門型フレームは、前記門型フレーム及び自動車を前後方向一方側へ相対移動させる第1往行過程で、ブラシング洗浄処理、一次コーティング処理を順次行い、続いて前記門型フレーム及び自動車を前後方向他方側へ相対移動させる第1復行過程で、二次コーティング処理を行い、続いて前記門型フレーム及び自動車を前後方向一方側へ相対移動させる第2往行過程で乾燥処理を行うことを第4の特徴とする。
また本発明は、上記第の特徴に加えて、前記門型フレームは、前記門型フレーム及び自動車を前後方向一方側へ相対移動させる第1往行過程で高圧洗浄処理を行い、続く第1復行過程で、門型フレーム及び自動車を前後方向他方側へ相対移動させ、続いて前記門型フレーム及び自動車を前後方向一方側へ相対移動させる第2往行過程で、ブラシング洗浄処理、ブラシング洗浄後のリンス処理、および乾燥処理を順次行うことを第5の特徴とする。
また本発明は、上記第の特徴に加えて、前記門型フレームは、前記洗車ブラシ群を作用させない状態で行う高圧洗浄処理、前記洗車ブラシ群を作用させない状態で行うコーティング処理、又は前記洗車ブラシ群を作用させない状態で行う高圧洗浄処理およびコーティング処理、を含む洗車処理コースを選択可能であることを第6の特徴とする。
本発明において、「前後方向」とは、洗車機により洗車される自動車の前後方向をいい、自動車を跨ぐ門型フレームの前後方向と一致する。
また、本発明において、洗車ブラシ群に関して、「門型フレームの前後方向一端部寄りに配設され」とは、前後方向で洗車ブラシ群の設置領域の中心位置が、門型フレームの前後方向中心位置に対し前後方向一端側にオフセットして配設されることをいう。従って、洗車ブラシ群の全体が門型フレームの前後方向中心位置よりも前後方向一端側に位置するものが含まれることは元より、洗車ブラシ群の一部がたとえ門型フレームの前後方向中心位置より前後方向他端側に食み出していても、前後方向で洗車ブラシ群の設置領域の中心位置が門型フレームの前後方向中心位置に対し前後方向一端側にオフセット配置されるものも含まれる。
また、本発明において、門型フレーム及び自動車を前後方向一方側へ相対移動させる過程で、車体面の各部分に対して、ブラシング洗浄処理とコーティング処理と乾燥処理とを「順次に実行」とは、門型フレーム及び自動車の相対移動過程で、車体面の各部分に対するブラシング洗浄処理とコーティング処理と乾燥処理とが順番に行われることを意味し、車体面全部に対しブラシング洗浄処理とコーティング処理と乾燥処理とが順番に行われるものは含まれない。従って、例えば車体面の第1部分に対する乾燥処理と、第1部分より後方の第2部分に対するコーティング処理と、第2部分より後方の第3部分に対するブラシング洗浄処理とが同時に実行される状態も起こり得るが、その場合でも、車体面の各部分に着目すれば、その各部分に対するブラシング洗浄処理、コーティング処理及び乾燥処理は順次に行われる。
本発明の特徴によれば、門型フレームには、乾燥装置のトップノズルを昇降駆動し得る第1昇降駆動手段と、上部高圧洗浄水噴射管を昇降駆動し得る第2昇降駆動手段とが互いに独立して設けられるので、トップノズルの昇降制御とは無関係に上部高圧洗浄水噴射管を昇降制御できる
本発明の一実施形態に係る洗車機を示すものであって、(a)は全体側面図であり、(b)は全体平面図である 前記洗車機の要部を示す側面図 トップノズル昇降機構の概要を示す洗車機の横断面図(図2の3−3線断面図) 図3の4−4線拡大断面図 コーティング剤及び高圧洗浄水の噴射管昇降機構の概要を示す洗車機の横断面図(図2の5−5線断面図) 車輪洗浄装置の概要を示すものであって、(a)は車輪洗浄ブラシが後退位置にある状態(図2の6a−6a線断面図)を示し、また(b)は同ブラシが張出位置にある状態を示す 高圧洗浄水噴射管からの高圧洗浄水噴射状態を示す洗車機の横断面図(図5対応図) 前記洗車機の制御系の一例を示す制御ブロック図
本発明の実施形態を、添付図面により以下に具体的に説明する。
図1〜図7において、洗車機Aの洗車機本体を構成する門型フレーム1は、洗浄すべき自動車Vを跨ぐようにしてその前後方向に相対移動可能な門型形状に形成される。その門型フレーム1の左右両側部の下部には、設置面E上に敷設した左右一対の走行レール2,2上を転動可能な前後一対の車輪3,4がそれぞれ回転自在に軸支され、それら車輪3,4を介して門型フレーム1が走行レール2,2上を前後方向に走行可能である。前後一方の車輪3,3には、走行モータ5,5が減速機構を介して連結され、この走行モータ5,5を駆動することにより、門型フレーム1を走行レール2,2上を往復走行させることができる。
而して、走行レール2、車輪3,4、走行モータ5及び減速機構は、互いに協働して門型フレーム1及び自動車Vを前後方向に相対移動させる本発明の相対移動手段Dmを構成する。
図8も併せて参照して、門型フレーム1の前後方向一端部には、洗車機Aを作動制御する制御装置Uが設けられ、この制御装置Uは、マイクロコンピュータ等を内蔵した電子制御ユニットを主要部とする。そして、制御装置Uには、洗車機Aに配備された各種の駆動手段や各種の検出手段、操作部6、受付装置40等が接続され、その操作部6又は受付装置40への操作入力や検出手段の検出結果に基づいて制御装置Uは、任意選択された洗車処理モードに応じて洗車機Aの各種作動機器を制御可能である。
門型フレーム1の下部と設置面Eとの間には、門型フレーム1が図1に例示したスタート位置及び処理終了位置にあることを検出可能な位置検出手段7(図8でのみ表示)が設けられる。また一方の走行モータ5の出力軸には、その出力軸の回転量(延いては門型フレーム1の走行量)を検出可能なロータリエンコーダ8(図8でのみ表示)が接続される。そして、これら位置検出手段7及びロータリエンコーダ8の各検出結果に基づいて、制御装置Uは門型フレーム1のスタート位置からの走行位置を検出可能である。
門型フレーム1の前後方向一端部(即ち門型フレーム1の往行方向前端部)には、自動車Vの車体上面位置を検出する上面位置検出装置10が設けられる。本実施形態の上面位置検出装置10は、同一高さで左右に並列配置した投光器及び受光器の組より各々構成される光電センサー11…が、門型フレーム1の両側部に上下に等間隔で多数、配置されて構成される。
而して、この上面位置検出装置10の検出結果や、前記したロータリエンコーダ8の検出結果等に基づいて、制御装置Uは、自動車Vの前後端位置は元より、車形(例えばボンネット形状、前後ガラス面形状、ルーフ形状等)や車種等を検出可能である。
門型フレーム1の前後方向一端部寄りには、自動車Vの車体面Bをブラシング洗浄し得る洗車ブラシ群が配設される。その洗車ブラシ群には、車体上面Btをブラシング洗浄し得るトップブラシTと、左右の車体側面Bsをそれぞれブラシング洗浄し得る左右のサイドブラシS,Sと、左右の車体側面Bs下部をそれぞれブラシング洗浄し得る左右のロッカブラシR,Rとが含まれる。
また、門型フレーム1の前後方向他端部(即ち門型フレーム1の往行方向後端部)には、乾燥用空気を自動車Vの車体面Bへ噴射し得る乾燥装置Nt,Nsが配設される。この乾燥装置には、乾燥用空気を自動車Vの車体上面Btへ噴射し得るトップノズルNt、および乾燥用空気を自動車Vの左右の車体側面Bsへそれぞれ噴射し得る左右のサイドノズルNs,Nsが含まれる。
トップノズルNtは、図3及び図4に示すように、門型フレーム1に対し昇降可能な昇降枠14に支持されており、昇降枠14と共に昇降可能である。その昇降枠14の左右両端部に設けた昇降台車14aは、門型フレーム1に固定されて鉛直方向に延びる左右の昇降レール13,13に昇降可能に案内支持される。昇降台車14aと門型フレーム1間には、昇降枠14(従ってトップノズルNt)を昇降駆動し得る第1昇降駆動手段としての昇降駆動手段Dnが設けられる。その昇降駆動手段Dnは、本実施形態では昇降台車14aにチェーンの一部が連結されたチェーン伝動機構15と、そのチェーン伝動機構15の一方のスプロケットを別のチェーン伝動機構を介して回転駆動するモータ16とを備えている。
またトップノズルNtには、門型フレーム1に搭載したブロア9より乾燥用空気が圧送可能であり、そのトップノズルNtのノズル口より車体上面Btに向けて乾燥用空気を噴射可能である。
一方、左右のサイドノズルNsは、門型フレーム1の左右両側部にそれぞれ取付けられる。そして、各サイドノズルNsにも上記ブロア9より乾燥用空気が圧送可能であり、各サイドノズルNsのノズル口より車体側面Bsに向けて乾燥用空気を噴射可能である。
トップブラシTは、門型フレーム1に鉛直方向に昇降可能に支持される。そのトップブラシTと門型フレーム1間には、トップブラシTを昇降駆動し得る従来公知の昇降駆動手段Dta(図8でのみ表示)が設けられる。このトップブラシTの昇降駆動手段Dtaとしては、例えば、前述のトップノズルNtの第1昇降駆動手段Dnと同様の構造のものを採用可能である。また、トップブラシTには、これを回転駆動し得る回転駆動手段Dtb(図8でのみ表示)が連動連結される。
左右一対のサイドブラシS,Sは、前後方向でトップブラシTの回転軸線よりもトップノズルNt側(門型フレーム1の往行方向後側)に配置されていて、門型フレーム1の上部に、従来公知のサイドノズル案内支持手段(図示せず)を介して左右方向に開閉移動可能に垂下、支持される。また各サイドブラシSと門型フレーム1間には、サイドブラシSを左右方向に駆動し得る従来公知の左右駆動手段Dsa(図8でのみ表示)が設けられる。またサイドブラシSには、これを回転駆動し得る回転駆動手段Dsb(図8でのみ表示)が連動連結される。
左右一対のロッカブラシR,Rは、前後方向でサイドブラシSよりもトップブラシB寄り(門型フレーム1の往行方向前側)で且つトップブラシBよりも低位置に配置される。そして、その両ロッカブラシRは、門型フレーム1の左右両側部に、従来公知の揺動支持手段(図示せず)を以て後退位置とそこから自動車V側に張出した張出位置との間で揺動可能に支持される。
而して、ロッカブラシRは、これが上記後退位置にあるときは自動車Vの車体側面Bs下部から外側方に離間し、また上記張出位置にあるときには車体側面Bs下部をブラシング洗浄可能である。またロッカブラシRと門型フレーム1間には、ロッカブラシRを待機位置及び張出位置間で揺動駆動し得る従来公知の進退駆動手段Dra(図8でのみ表示)が設けられる。またロッカブラシRには、これを回転駆動し得る回転駆動手段Drb(図8でのみ表示)が連動連結される。
また門型フレーム1には、その前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間において、コーティング剤を車体面Bに噴射し得るコーティング剤噴射管Ct,Csが配設される。このコーティング剤噴射管には、コーティング剤を車体上面Btに噴射し得る上部コーティング剤噴射管Ct、およびコーティング剤を左右の車体側面Bsにそれぞれ噴射し得る左右の側部コーティング剤噴射管Cs,Csが含まれる。
上部コーティング剤噴射管Ctは、トップノズルNtと同様にして門型フレーム1に昇降駆動可能に設けられる。即ち、上部コーティング剤噴射管Ctは、図5に示すように、門型フレーム1に対し昇降可能な昇降枠24に支持されており、昇降枠24と共に昇降可能である。その昇降枠24の左右両端部に設けた昇降台車24aは、門型フレーム1に固定されて鉛直方向に延びる左右の昇降レール23,23に昇降可能に案内支持される。そして、昇降枠24に上部コーティング剤噴射管Ctの複数(図示例は一対)の噴射ノズルCtnが左右方向に互いに間隔をおいて取付けられる。
上記昇降台車24a及び門型フレーム1間には、昇降枠24(従って上部コーティング剤噴射管Ct)を昇降駆動し得る第2昇降駆動手段Dcが設けられる。その第2昇降駆動手段Dcの構造は、前記したトップノズルNtの昇降駆動手段(第1昇降駆動手段Dn)と同様である。尚、上部コーティング剤噴射管Ctの各々の噴射ノズルCtnは、昇降枠24に固定状態、又は前後に多少首振り可能(従って噴射の向きを変更可能)な状態で取付けられる。
左右の側部コーティング剤噴射管Cs,Csの噴射ノズルは、門型フレーム1の左右両側部にそれぞれ取付けられる。尚、側部コーティング剤噴射管Csは、上部コーティング剤噴射管Ctに対し前後方向で僅かにオフセットした位置に配置される。
各々のコーティング剤噴射管Ct,Csには、門型フレーム1に搭載されたコーティング剤供給手段SP1(図8でのみ表示)からコーティング剤を供給可能である。尚、コーティング剤供給手段SP1は、図示はしないが、例えばコーティング剤タンクと、そのタンク内のコーティング剤を吸い込んで各噴射管Ct,Csに圧送するポンプと、そのポンプと各噴射管Ct,Cs間でのコーティング剤の給排制御を各々行う複数の制御弁とで構成される。
また上記コーティング剤としては、車体面に噴射塗布することで短時間の間に車体面上に強固な保護皮膜を形成可能な液状の表面処理剤(例えば、特殊変性シリコーン、その他のシリコーンポリマー剤:出願人会社では商品名「FK−2」として従前より販売)が使用可能であり、或いは、そのような表面処理剤に代えて液状のワックス剤を使用してもよい。また、保護皮膜をより強固にするために、例えば組成の異なる複数種類のコーティング剤を車体面に別々のタイミングで噴射塗布してもよいし、或いはまた同一種類のコーティング剤を車体面に別々のタイミングで噴射塗布してもよい。尚、その別々のタイミングとは、門型フレーム1の同一行程(例えば往行)中に別々のタイミングで噴射する場合、或いは門型フレーム1の異なる行程(即ち第1又は第2往行と復行、或いは第1往行と第2往行)でそれぞれ噴射する場合の何れであってもよい。
門型フレーム1の上部には、トップブラシTでブラシング洗浄された直後の自動車Vの車体上面Btにリンス水(本実施形態では清水、以下、本明細書では同様)を噴射し得る第1上部リンス水噴射管Wt1が、前後方向でトップブラシTと上部・側部コーティング剤噴射管Ct,Csとの間に配設される。また門型フレーム1の左右両側部には、サイドブラシSでブラシング洗浄された直後の自動車Vの車体側面Bsにリンス水を噴射し得る左右の第1側部リンス水噴射管Ws1が、前後方向でサイドブラシSと上部・側部コーティング剤噴射管Ct,Csとの間にそれぞれ配設される。第1上部・側部リンス水噴射管Wt1,Ws1には、それぞれ複数宛の噴射ノズルが間隔をおいて配設されている。
更に門型フレーム1の上部には、コーティング処理がされた直後の自動車Vの車体上面Btにリンス水を噴射し得る第2上部リンス水噴射管Wt2が、前後方向で上部コーティング剤噴射管Ctと乾燥装置(トップノズルNt)との間に配設される。一方、門型フレーム1の左右両側部には、コーティング処理がされた直後の自動車Vの車体側面Bsにリンス水を噴射し得る左右の第2側部リンス水噴射管Ws2が、前後方向で側部コーティング剤噴射管Csと乾燥装置(サイドノズルNs)との間に配設される。第2上部・側部リンス水噴射管Wt2,Ws2には、それぞれ複数宛の噴射ノズルが間隔をおいて配設されている。
各々のリンス水噴射管Wt1,Ws1,Wt2,Ws2には、門型フレーム1に搭載されたリンス水供給手段SP2(図8でのみ表示)から、リンス水を供給可能である。尚、リンス水供給手段SP2は、図示はしないが、例えば門型フレーム1に内蔵した水タンクと、その水タンク内の水を吸い込んで各噴射管Wt1,Ws1,Wt2,Ws2に圧送するポンプと、そのポンプと各噴射管Wt1,Ws1,Wt2,Ws2間でのリンス水の給排制御を各々行う複数の制御弁とで構成される。
また門型フレーム1には、高圧洗浄水(例えば、高圧の清水)を自動車Vの車体上面Btへ噴射し得る上部高圧洗浄水噴射管Jtが、前記した第2昇降駆動手段Dcにより、上部コーティング剤噴射管Ctと共に昇降駆動し得るように設けられる。即ち、第2昇降駆動手段Dcの前記した昇降枠24には、上部高圧洗浄水噴射管Jtの、左右方向に間隔をおいて並ぶ複数の噴射ノズルJtnが固定状態、又は前後に多少首振り可能(従って噴射の向きを変更可能)な状態で取付けられる。
また門型フレーム1の左右両側部には、上記高圧洗浄水を自動車Vの左右の車体側面Bs下部へ噴射し得る左右の側部高圧洗浄水噴射管Jsの噴射ノズルがそれぞれ取付けられる。
各々の高圧洗浄水噴射管Jt,Jsには、門型フレーム1に搭載した高圧洗浄水供給手段SP3(図8でのみ表示)から、高圧洗浄水を供給可能である。尚、高圧洗浄水供給手段SP3は、図示はしないが、例えば水タンクと、その水タンク内の水を吸い込んで各噴射管Jt,Jsに圧送する高圧ポンプと、その高圧ポンプと各噴射管Jt,Js間での高圧洗浄水の給排制御を各々行う複数の制御弁とで構成される。
また門型フレーム1には、トップブラシTでブラシング洗浄される直前の自動車Vの車体上面Btに洗剤を噴射し得る上部洗剤噴射管Wt3が、前後方向でトップブラシTと上面位置検出装置10との間に配設される。また門型フレーム1には、サイドブラシSでブラシング洗浄される直前の自動車Vの車体側面Bsに洗剤を噴射し得る左右の側部洗剤噴射管Ws3が、前後方向でサイドブラシSと上面位置検出装置10との間にそれぞれ配設される。上部・側部洗剤噴射管Wt3,Ws3には、それぞれ複数宛の噴射ノズルが間隔をおいて配設される。
各々の洗剤噴射管Wt3,Ws3は、門型フレーム1に搭載される洗剤供給手段SP4(図8でのみ表示)から、洗剤を供給可能である。尚、洗剤供給手段SP4は、図示はしないが、例えば洗剤タンクと、その洗剤タンク内の洗剤を吸い込んで各噴射管Wt3,Ws3に圧送するポンプと、そのポンプと各噴射管Wt3,Ws3間での洗剤の給排制御を各々行う複数の制御弁とで構成される。
また門型フレーム1には、前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間(本実施形態では第1,第2側部リンス水噴射管Ws1,Ws2の間)において、自動車Vの車輪12を洗浄し得る車輪洗浄装置TWが配設される。その車輪洗浄装置TWは、従来公知の車輪洗浄装置(例えば特開2005-22487号公報)と同様の構造を有する。
即ち、車輪洗浄装置TWは、図6に例示したように、車輪洗浄ブラシ30と、車輪洗浄ブラシ30を回転自在に支持する可動枠31と、可動枠31及び車輪洗浄ブラシ30間に設けられて車輪洗浄ブラシ30を駆動し得る回転駆動手段32と、門型フレーム1に可動枠31を後退位置(図6(a)参照)とそこから車輪12側に張出す張出位置(図6(b)参照)との間を進退可能に支持させる進退案内手段33と、可動枠31を後退位置と張出位置間で進退駆動し得る進退駆動手段34と、可動枠31又は門型フレーム1に設けられて車輪12に向けて洗浄液を噴射し得る洗浄液噴射手段(図示せず)とを備える。
進退案内手段33は、本実施形態では門型フレーム1及び可動枠31間に直列配置された複数の平行リンク機構で構成される。また、進退駆動手段34は、門型フレーム1及び可動枠31間に互いに並列に介装されたアクチュエータ(例えばエアシリンダ)35及び戻しばね36を有している。而して、車輪洗浄装置TWは、自動車Vの車輪12が洗浄ブラシ30との対向位置にある状態で、可動枠31(従って車輪洗浄ブラシ30)を張出位置に前進させて車輪洗浄ブラシ30を回転駆動することで、車輪12を洗浄できるようになっている。
また図1に示すように、走行レール2の前端の前方には、ドライバーによる受付操作(例えば処理コース選択や料金支払い等)を行うための受付装置40が設置され、更にその直ぐ後側に開閉可能な遮断機41が設置される。また、走行レール2の後端の後方には、自動車Vのドライバーに処理状況を報知したり或いは処理後の退出を促す案内表示器42が設置されている。そして、それら機器40〜42も制御装置Uに接続される。
つぎに、前記した実施形態の作用を説明する。待機状態において、洗車機Aは、図1に実線で示すように、走行レール2の後端のスタート位置で静止状態に置かれ、また遮断機41が閉じられる。
処理前の自動車Vのドライバーは、先ず、遮断機41の手前(即ち受付装置40の横)の受付位置V1に自動車Vを停止させ、次いで、受付装置40において、希望する処理コースを選択し且つその選択コースに応じて所定料金を投入する。これに応じて制御装置Uは、遮断機41を開放させるので、ドライバーは、自動車Vを洗車位置V2へ前進させる。そして、自動車Vの右前輪を、設置面E上に突設したストッパー43に当てて、車両Vを洗車位置V2に停止させるが、それを検知した車輪検出手段(図示せず)の検出信号が制御装置Uに送られ、これにより、一連の処理が開始されて、門型フレーム1が第1往行し始める。
かくして、洗車機Aは、受付装置40に対する受付操作に基づいて、選択された処理モード(例えば、通常のシャンプー洗浄コースの他、コーティングコース、高圧洗浄コース等)が実行されるよう、各種検出手段の検出結果に基づき各種作動機器を制御する。その処理の実行中、自動車Vのドライバーは、原則的には自動車Vに乗ったままでいる。尚、処理コースの選定やスタート操作は、門型フレーム1の操作部6でドライバー又は作業員が操作入力するようにしてもよい。
而して、門型フレーム1がスタート位置から第1往行(図1で右方向へ走行)するときに、制御装置Uは、位置検出手段7及びロータリエンコーダ8の検出結果に基づいて門型フレーム1の走行位置を検出し、さらにその走行位置と、上面位置検出装置10で検出した車体上面位置とに基づいて、自動車Vの車形(車体上面形状)や前後端位置を検出し、記憶する。尚、制御装置Uは、検出車形に基づき自動車Vの前後車輪位置も推測可能であるが、例えば、門型フレーム1に設けた超音波センサ等の車輪検出手段により、前後車輪位置を直接検出して制御装置Uに送信するようにしてもよい。
ところで制御装置Uが実行制御可能な処理モードとしては、例えば、門型フレーム1の1往行のみ(即ち0.5往復)で行う「片道コーティングコース」又は「片道シャンプー洗浄コース」があり、また門型フレーム1の2往行+1復行(即ち1.5往復)で行う「高圧洗浄コース)や「1.5往復コーティングコース」、「1.5往復シャンプー洗浄コース」等があり、そのコース内容の設定は、個々の洗車機Aにおいて個別設定可能である。
本実施形態の洗車機Aにおいて、例えば、「片道コーティングコース」が選択された場合には、門型フレーム1の第1往行(片道走行)過程のみで、洗車位置V2に静止する自動車Vの車体面Bの各部分に対して、下記の[1]〜[6]の処理が、この順序で順次に実行される。
[1]洗剤を掛けながらでの洗車ブラシ群T,S,Rによるブラシング洗浄処理
[2]ブラシング洗浄後の一次リンス処理
[3]コーティング処理
[4]車輪洗浄処理
[5]コーティング処理後の二次リンス処理
[6]乾燥処理
これら一連の処理の具体的制御態様は、次の通りである。
[1]ブラシング洗浄処理
制御装置Uは、記憶した自動車Vの車体上面形状に基づいて、車体上面BtにトップブラシTが適切な接触面圧で接触しながらブラシングし得るように昇降駆動手段Dtaを制御する。従って、トップブラシTは、門型フレーム1の走行に伴い、車体上面形状に沿うように移動して車体上面Btをその前後方向全域に亘りブラシング洗浄可能である。
また、制御装置Uは、左右のサイドブラシSを自動車Vの前後端面Bf,Br及び側面Bsに適切な接触面圧で接触、追従させるように開閉駆動手段Dsを制御し、その際のサイドブラシSの移動軌跡の履歴も制御装置Uに記憶される。従って、左右のサイドブラシSは、門型フレーム1の停止状態で自動車Vの前後端面形状に沿うように開閉移動して前後端面Bf,Brをブラシング洗浄可能であり、また門型フレーム1の走行に伴い車体側面形状に沿うように移動して、車体側面Bsをその前後方向全域に亘りブラシング洗浄可能である。
更に制御装置Uは、左右のロッカブラシRが自動車Vの側面Bsに沿って移動中は、ロッカブラシRを張出位置に移動保持して、車体側面Bs下部をロッカブラシRが適切な接触面圧でブラシング洗浄し得るように、進退駆動手段Draを制御する。従って、左右のロッカブラシRは、門型フレーム1の走行に伴い車体側面下部形状に沿うように移動して、車体側面Bs下部をその前後方向全域に亘りブラシング洗浄可能である。
また、制御装置Uは、上述のトップブラシT及びサイドブラシSによるブラシング洗浄にそれぞれ合わせて、上部洗剤噴射管Wt3及び側部洗剤噴射管Ws3から車体上面Bt及び車体側面Bs上に洗剤を噴射するように、洗剤供給手段SP4を制御する。
[2]一次リンス処理
制御装置Uは、トップブラシT及びサイドブラシSによりブラシング洗浄された直後の車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれ第1上部リンス水噴射管Wt1及び第1側部リンス水噴射管Ws1からリンス水が噴射されるように、リンス水供給手段SP2を制御可能である。
[3]コーティング処理
制御装置Uは、上述の一次リンス処理がなされた直後の車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれ上部コーティング剤噴射管Ct及び側部コーティング剤噴射管Csからコーティング剤が噴射されるように、コーティング剤供給手段SP1を制御する。
このとき、特に上部コーティング剤噴射管Ctに関して、制御装置Uは、これが記憶する車体上面形状に基づき、噴射ノズルCtnが車体上面Btに対し適度な距離で近接・対向するように第2昇降駆動手段Dcを制御することで、上部コーティング剤噴射管Ctを昇降枠24と共に昇降制御可能である。
[4]車輪洗浄処理
制御装置Uは、前後車輪12の検出位置に基づいて、車輪洗浄装置TWの洗浄ブラシ30が車輪12との対向位置にある状態で門型フレーム1を一時的に停止させ、次いで可動枠31(従って車輪洗浄ブラシ30)を張出位置に前進させて車輪洗浄ブラシ30を回転駆動し得るように進退駆動手段34及び回転駆動手段32を制御することで、該車輪12を車輪洗浄ブラシ30で所定時間、ブラシング洗浄する。そして、車輪12の洗浄後は、車輪洗浄ブラシ30の回転を停止すると共に可動枠31(従って車輪洗浄ブラシ30)を後退位置に後退させた後、門型フレーム1の往行が再開する。
[5]二次リンス処理
制御装置Uは、上部コーティング剤噴射管Ct及び側部コーティング剤噴射管Csによりコーティング処理された直後の車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれ第2上部リンス水噴射管Wt2及び第2側部リンス水噴射管Ws2からリンス水が噴射されるように、リンス水供給手段SP2を制御する。
[6]乾燥処理
制御装置Uは、上述の二次リンス処理がなされた直後の車体上面Bt及び車体側面BsにそれぞれトップノズルNt及びサイドノズルNsから乾燥用空気が噴射されるように、それらノズルNt,Nsの空気供給源であるブロア(図示せず)を制御する。
このとき、特にトップノズルNtに関して、制御装置Uは、これが記憶する車体上面形状に基づいて、噴射ノズル口が車体上面Btに対し適度な距離で近接・対向するように第1昇降駆動手段Dnを制御することで、トップノズルNtを昇降枠14と共に昇降制御する。
かくして、門型フレーム1の第1往行(片道走行)過程のみで、自動車Vの車体面Bの各部分に対して、上記[1]〜[6]の処理が順次実行される。その後、制御装置Uは、位置検出手段7の検出信号に基づいて門型フレーム1を往行端、即ち処理終了位置に停止させる。
次いで、案内表示器42には、「処理終了」の表示と、退出を促す「前進」の表示がなされる。この表示を見た自動車V内のドライバーは、洗車位置V2から自動車Vを前進させて、洗車機Aの設置面E外へ退出する。そして、この退出を車輪検出手段(図示せず)からの検出信号で検出した制御装置Uは、門型フレーム1を復行させて、再びスタート位置に復帰させ、そこで待機する。以上により、一連の処理が完了する。
ところで、前述のように処理コースの内容設定は、個々の洗車機Aにおいて個別に設定可能であり、上記「片道コーティングコース」においても、必要に応じて、例えば[4]の車輪洗浄処理や、[5]の二次リンス処理を省略するよう設定してもよい。
また、本実施形態の洗車機Aにおいて、「片道シャンプー洗浄コース」が選択された場合には、例えば、上記した「片道コーティングコース」のうち、[3]のコーティング処理や[5]の二次リンス処理が省略され、その他の処理、すなわち[1][2][6]の処理が順次に実行される。この場合に[4]の車輪洗浄処理を実行するか省略するかは任意に選択可能である。
また、本実施形態の洗車機Aにおいて、「1.5往復コーティングコース」が選択された場合は、例えば、門型フレーム1の第1往行過程では、上記した「片道コーティングコース」の選択時と概ね同様の処理(例えば上記[1]〜[5]の各処理は実行されるが、上記[6]の乾燥処理は省略)がなされ、次いで復行過程では門型フレーム1を処理終了位置からスタート位置まで復行させる。この復行過程では、上記[3]のコーティング処理と同様にして、車体面Bの各部分にコーティング処理剤が噴射され、そのコーティング処理された直後の車体面Bの各部分に対し二次リンス処理が行われる。但し、この場合の二次リンス処理は、上記[5]の二次リンス処理とは異なり、第1上部リンス水噴射管Wt1および第1側部リンス水噴射管Ws1からリンス水が噴射されるようにリンス水供給手段SP2が制御される。そして、門型フレーム1がスタート位置に戻ると、次に門型フレーム1を反転させて処理終了位置まで第2往行させるが、この第2往行過程では、上記[6]の乾燥処理と同様の乾燥処理のみが実行され、車体面Bの各部分に対し乾燥用空気が噴射されて乾燥処理が行われる。
かくして、「1.5往復コーティングコース」が選択されると、門型フレーム1の第1往行時に一次コーティング処理が、また復行時に二次コーティング処理がそれぞれ行われるので、車体面Bに対し同一種類又は異なる種類のコーティング処理剤を重ね塗りすることができ、それだけ車体面B上の保護皮膜を厚く且つ強固に形成可能となる。また、第2往行時には、乾燥処理だけが行われて、乾燥処理と並行したリンス処理は行われないため、乾燥処理された車体面Bにリンス水が飛散する虞れがなく、乾燥処理をより的確に行うことが可能となる。
また、本実施形態の洗車機Aにおいて、「1.5往復高圧洗浄コース」が選択された場合は、例えば、門型フレーム1の第1往行過程で高圧洗浄処理が行われ、次いで第1復行過程で門型フレーム1を処理終了位置からスタート位置まで復行させる。しかる後に、門型フレーム1をスタート位置から処理終了位置まで第2往行させる過程で、前述の「片道シャンプー洗浄コース」と同様の処理が行われる。この場合、制御装置Uは、第1往行過程での高圧洗浄処理においては、上部高圧洗浄水噴射管Jt及び側部高圧洗浄水噴射管Jsから高圧洗浄水をそれぞれ車体上面Bt及び車体側面Bsに噴射させるように、高圧洗浄水供給手段SP3を制御する。これにより、車体面B上の細かい砂粒等の微粒子を高圧洗浄水で吹き飛ばしてから、第2往行過程でのブラシング洗浄処理が行われるため、トップブラシTやサイドブラシS等で上記微粒子を車体面Bに強く擦りつけずに適切にブラシング洗浄を行うことができる。
また前記高圧洗浄処理において、制御装置Uは、これが記憶する車体上面形状に基づき、上部高圧洗浄水噴射管Jtの噴射ノズルJtnが車体上面Btに対し適度な距離で近接・対向するように第2昇降駆動手段Dcを制御し、これにより、上部高圧洗浄水噴射管Jtが昇降枠24と共に昇降制御される。
以上説明した本実施形態によれば、自動車Vの車体面Bに対しコーティングを施すに当たり、車体面Bにコーティング剤を噴射し得るコーティング剤噴射管Ct,Csを、前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間に配置して、門型フレーム1および自動車Vを前後方向一方側へ片道で相対移動(実施形態では門型フレーム1を第1往行)させる過程で、車体面Bの各部分に対し、洗車ブラシ群T,S,Rによるブラシング洗浄処理と、コーティング剤噴射管Ct,Csによるコーティング処理と、乾燥装置Nt,Nsによる乾燥処理とを順次に実行可能としている。これにより、車体面Bに対するコーティングを、門型フレーム1及び自動車V相互を前後方向一方側へ片道走行させるだけの短い期間で迅速に行うことができるため、コーティングの処理効率アップが達成可能となる。
その上、本実施形態において、門型フレームには、自動車Vの車体上面Btにリンス水を噴射し得る第1上部リンス水噴射管Wt1が、前後方向でトップブラシTと上部・側部コーティング剤噴射管Ct,Csとの間に配設されると共に、自動車Vの車体側面Bsにリンス水を噴射し得る第1側部リンス水噴射管Ws1が、前後方向でサイドブラシSと上部・側部コーティング剤噴射管Ct,Csとの間にそれぞれ配設されている。これにより、ブラシング洗浄処理の直後の車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれ残る汚れや洗剤等の処理液を、第1上部・側部リンス水噴射管Wt1,Ws1から噴射したリンス水で洗い流す(即ち一次リンス処理する)ことができ、その直後のコーティング処理を的確に行うことができる。しかも第1上部・側部リンス水噴射管Wt1,Ws1を乾燥装置Nt,Nsから前後方向に極力離間させることができるため、乾燥装置Nt,Nsからの噴出空気が第1上部・側部リンス水噴射管Wt1,Ws1によるリンス水噴射に及ぼす影響が最小限に抑えられる。
更に門型フレーム1には、コーティング処理がされた自動車Vの車体上面Bt及び車体側面Bsにそれぞれリンス水を噴射し得る第2上部リンス水噴射管Wt2及び第2側部リンス水噴射管Ws2が、前後方向でコーティング剤噴射管Ct,Csと乾燥装置Nt,Nsとの間に配設されている。これにより、コーティング処理直後の車体上面Bt及び車体側面Bsに残る余剰のコーティング剤を、第2上部・側部リンス水噴射管Wt2,Ws2から噴射したリンス水で洗い流す(即ち二次リンス処理する)ことができ、その直後の乾燥処理を的確に行うことができる。
また本実施形態の門型フレーム1には、前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間に車輪洗浄装置TWが配設されるため、乾燥装置Nt,Nsからの噴出空気がブラシング洗浄に影響しないように門型フレーム1内において前後方向で洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとが互いに離間配置されても、その洗車ブラシ群T,S,Rと乾燥装置Nt,Nsとの間のスペースを、コーティング剤噴射管Ct,Csのみならず車輪洗浄装置TWの設置スペースとしても有効活用可能となり、それだけ洗車機Aの小型化が図られる。
また本実施形態の門型フレーム1には、トップノズルNtを昇降駆動し得る第1昇降駆動手段Dnと、上部コーティング剤噴射管Ctを昇降駆動し得る第2昇降駆動手段Dcとが互いに独立して設けられている。そのため、トップノズルNtと上部コーティング剤噴射管Ctとを互いに独立に(即ち相互に無関係に)昇降制御できるから、トップノズルNtの最適な昇降制御位置に影響されずに上部コーティング剤噴射管Ctを車体面Bに極力近い高さに昇降可能となって、その上部コーティング剤噴射管Ctからコーティング剤を車体上面Btに効率よく噴射できる。これにより、車体面B以外へ無駄に飛散するコーティング剤の量を減らして、コーティング剤の節約を図ることができ、また、このように無駄となるコーティング剤を減らしたことで、上記片道走行(門型フレーム1の第1往行)のみでのコーティングにおいても、処理を効率よく的確に行うことができる。
その上、門型フレーム1には、高圧洗浄水を自動車Vの車体上面Btへ噴射し得る上部高圧洗浄水噴射管Jtが、第2昇降駆動手段Dcにより上部コーティング剤噴射管Ctと共に昇降駆動し得るように設けられている。即ち、上部高圧洗浄水噴射管Jt及び上部コーティング剤噴射管Ctを、共通の昇降駆動手段(即ち第2昇降駆動手段Dc)で昇降可能となり、それだけコスト節減や洗車機の小型化が図られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施形態を実施可能である。
たとえば、前記実施形態では、門型フレーム1及び自動車Vを前後方向一方側へ片道で相対移動(実施形態では門型フレーム1を第1往行)させる過程で、車体面Bの各部分に対し、ブラシング洗浄処理とコーティング処理と乾燥処理とを順次に実行可能とし且つそのコーティング処理の直前及び直後でリンス処理を実行するものを示したが、本発明では、上記相対移動の片道走行過程で、必要に応じて(例えば処理効果を高めるために)門型フレーム1及び自動車Vの相対移動(門型フレーム1の往行)を一時的に停止させたり或いは一時的に僅かな距離だけ戻り移動(門型フレーム1を少し復行)させたりするようにしてもよい。
また前記実施形態では、洗車機Aの門型フレーム1手前側に受付装置40及び遮断機41を配設し、ここでドライバーが処理コース選択等の受付を済ませてから、処理に進むものを示したが、本発明は、このような受付装置や遮断機を持たず、門型フレーム1の前面に設けた制御盤(操作部6)でのみ、作業員又はドライバーが処理コース選択やスタート操作を行う洗車機にも適用可能である。
A・・・・・・洗車機
B・・・・・・車体面
Bf,Br・・前端面、後端面
Bs,Bt・・車体側面、車体上面
Ct,Cs・・上部コーティング剤噴射管、側部コーティング剤噴射管
Dn,Dc・・第1昇降駆動手段、第2昇降駆動手段
Dm・・・・・相対移動手段
Jt・・・・・上部高圧洗浄水噴射管
Nt,Ns・・トップノズル、サイドノズル(乾燥装置)
T,S,R・・トップブラシ、サイドブラシ、ロッカブラシ(洗車ブラシ群)
TW・・・・・車輪洗浄装置
V・・・・・・自動車、
Wt1,Ws1・・第1上部リンス水噴射管、第1側部リンス水噴射管
Wt2,Ws2・・第2上部リンス水噴射管、第2側部リンス水噴射管
1・・・・・門型フレーム

Claims (6)

  1. 自動車(V)、及び自動車(V)を跨ぎ得る門型フレーム(1)を前後方向に相対移動させ得る相対移動手段(Dm)と、前記門型フレーム(1)の前後方向一端部寄りに配設されて自動車(V)の車体面(B)をブラシング洗浄し得る洗車ブラシ群(T,S,R)と、前記門型フレーム(1)の前後方向他端部に配設されて乾燥用空気を前記車体面(B)へ噴射し得る乾燥装置(Nt,Ns)と、前記門型フレーム(1)に設けられてコーティング剤を前記車体面(B)へ噴射し得るコーティング剤噴射管(Ct,Cs)とを備えた洗車機であって、
    前記コーティング剤噴射管(Ct,Cs)が、前後方向で前記洗車ブラシ群(T,S,R)と前記乾燥装置(Nt,Ns)との間に配置されており、
    前記門型フレーム(1)及び自動車(V)を前後方向一方側へ片道で相対移動させる過程で、前記車体面(B)の各部分に対し、前記洗車ブラシ群(T,S,R)によるブラシング洗浄処理と、前記コーティング剤噴射管(Ct,Cs)によるコーティング処理と、前記乾燥装置(Nt,Ns)による乾燥処理とを順次に実行可能としたことを特徴とする洗車機。
  2. 前記洗車ブラシ群には、自動車(V)の車体上面(Bt)及び車体側面(Bs)をそれぞれブラシング洗浄し得るトップブラシ(T)及びサイドブラシ(S)が含まれ、
    前記門型フレーム(1)には、自動車(V)の車体上面(Bt)にリンス水を噴射し得る第1上部リンス水噴射管(Wt1)が、前後方向で前記トップブラシ(T)と前記コーティング剤噴射管(Ct,Cs)との間に配設されると共に、自動車(V)の車体側面(Bs)にリンス水を噴射し得る第1側部リンス水噴射管(Ws1)が、前後方向で前記サイドブラシ(S)と前記コーティング剤噴射管(Ct,Cs)との間にそれぞれ配設されることを特徴とする、請求項1に記載の洗車機。
  3. 前記門型フレーム(1)には、前記コーティング処理がされた自動車(V)の車体上面(Bt)及び車体側面(Bs)にそれぞれリンス水を噴射し得る第2上部リンス水噴射管(Wt2)及び第2側部リンス水噴射管(Ws2)が、前後方向で前記コーティング剤噴射管(Ct,Cs)と前記乾燥装置(Nt,Ns)との間に配設されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の洗車機。
  4. 前記門型フレーム(1)には、前後方向で前記洗車ブラシ群(T,S,R)と前記乾燥装置(Nt,Ns)との間に、自動車(V)の車輪(12)を洗浄し得る車輪洗浄装置(TW)が配設されることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の洗車機。
  5. 前記乾燥装置には、乾燥用空気を自動車(V)の車体上面(Bt)へ噴射し得るトップノズル(Nt)が含まれると共に、前記コーティング剤噴射管には、コーティング剤を自動車(V)の車体上面(Bt)へ噴射し得る上部コーティング剤噴射管(Ct)が含まれ、
    前記門型フレーム(1)には、前記トップノズル(Nt)を昇降駆動し得る第1昇降駆動手段(Dn)と、前記上部コーティング剤噴射管(Ct)を昇降駆動し得る第2昇降駆動手段(Dc)とが互いに独立して設けられることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の洗車機。
  6. 前記門型フレーム(1)には、高圧洗浄水を自動車(V)の車体上面(Bt)へ噴射し得る上部高圧洗浄水噴射管(Jt)が、前記第2昇降駆動手段(Dc)により前記上部コーティング剤噴射管(Ct)と共に昇降駆動し得るように設けられることを特徴とする、請求項5に記載の洗車機。
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