JP2020517287A5 - - Google Patents

Claims (11)

1. （ａ）第１の標的抗原に特異的に結合する第１の抗原結合ドメインと第２の標的抗原に特異的に結合する第２の抗原結合ドメインとを含む多重特異性抗原結合モジュール；及び
   （ｂ）第１のＴＣＲ膜貫通ドメイン（ＴＣＲ−ＴＭ）を含む第１のＴＣＲドメイン（ＴＣＲＤ１）と第２のＴＣＲ−ＴＭを含む第２のＴＣＲドメイン（ＴＣＲＤ２）とを含むＴ細胞受容体モジュール（ＴＣＲＭ）を含み、
   ＴＣＲＭが、少なくとも１つのＴＣＲ関連シグナル伝達分子の動員を促進する
   キメラ抗体Ｔ細胞受容体（ＴＣＲ）構築物（ｃａＴＣＲ）。
2. （ａ）第１の抗原結合ドメインが、第１の重鎖可変ドメイン（Ｖ_Ｈ１）と第１の軽鎖可変ドメイン（Ｖ_Ｌ１）とを含むＦｖであり、第２の抗原結合ドメインが、重鎖定常ドメイン１（Ｃ_Ｈ１）に融合した第２のＶ_Ｈ（Ｖ_Ｈ２）と軽鎖定常ドメイン（Ｃ_Ｌ）に融合した第２のＶ_Ｌ（Ｖ_Ｌ２）とを含むＦａｂであり、
   任意選択的に、
   （ｉ）Ｎ末端からＣ末端にＶ_Ｈ１−Ｌ１−Ｖ_Ｈ２−Ｃ_Ｈ１−ＴＣＲＤ１を含む第１のポリペプチド鎖、及びＮ末端からＣ末端にＶ_Ｌ１−Ｌ２−Ｖ_Ｌ２−Ｃ_Ｌ−ＴＣＲＤ２を含む第２のポリペプチド鎖；
   （ｉｉ）Ｎ末端からＣ末端にＶ_Ｈ１−Ｌ１−Ｖ_Ｌ２−Ｃ_Ｌ−ＴＣＲＤ１を含む第１のポリペプチド鎖、及びＮ末端からＣ末端にＶ_Ｌ１−Ｌ２−Ｖ_Ｈ２−Ｃ_Ｈ１−ＴＣＲＤ２を含む第２のポリペプチド鎖；
   （ｉｉｉ）Ｎ末端からＣ末端にＶ_Ｌ１−Ｌ１−Ｖ_Ｈ２−Ｃ_Ｈ１−ＴＣＲＤ１を含む第１のポリペプチド鎖、及びＮ末端からＣ末端にＶ_Ｈ１−Ｌ２−Ｖ_Ｌ２−Ｃ_Ｌ−ＴＣＲＤ２を含む第２のポリペプチド鎖；若しくは
   （ｉｖ）Ｎ末端からＣ末端にＶ_Ｌ１−Ｌ１−Ｖ_Ｌ２−Ｃ_Ｌ−ＴＣＲＤ１を含む第１のポリペプチド鎖、及びＮ末端からＣ末端にＶ_Ｈ１−Ｌ２−Ｖ_Ｈ２−Ｃ_Ｈ１−ＴＣＲＤ２を含む第２のポリペプチド鎖
   を含み、ここで、Ｌ１及びＬ２がペプチドリンカーであり、例えば、Ｌ１及び／又はＬ２が、約５〜約５０アミノ酸長である、
   （ｂ）第１の抗原結合ドメインが第１のｓｃＦｖ（ｓｃＦｖ１）であり、第２の抗原結合ドメインが第２のｓｃＦｖ（ｓｃＦｖ２）であり、ｃａＴＣＲが、Ｃ_Ｈ１とＣ_Ｌを更に含み、
   任意選択的に、
   （ｉ）Ｎ末端からＣ末端にｓｃＦｖ１−Ｌ１−Ｃ_Ｈ１−ＴＣＲＤ１を含む第１のポリペプチド鎖、及びＮ末端からＣ末端にｓｃＦｖ２−Ｌ２−Ｃ_Ｌ−ＴＣＲＤ２を含む第２のポリペプチド鎖；若しくは
   （ｉｉ）Ｎ末端からＣ末端にｓｃＦｖ２−Ｌ１−Ｃ_Ｈ１−ＴＣＲＤ１を含む第１のポリペプチド鎖、及びＮ末端からＣ末端にｓｃＦｖ１−Ｌ２−Ｃ_Ｌ−ＴＣＲＤ２を含む第２のポリペプチド鎖
   を含み、ここで、Ｌ１及びＬ２がペプチドリンカーであり、Ｌ１及び／又はＬ２が、例えば約５〜約５０アミノ酸長である、又は、
   （ｃ）第１の抗原結合ドメインがｓｃＦｖであり、第２の抗原結合ドメインが、Ｃ_Ｈ１に融合したＶ_ＨとＣ_Ｌに融合したＶ_Ｌとを含むＦａｂであり、
   任意選択的に、
   （ｉ）Ｎ末端からＣ末端にｓｃＦｖ−Ｌ１−Ｖ_Ｈ−Ｃ_Ｈ１−ＴＣＲＤ１を含む第１のポリペプチド鎖、及びＮ末端からＣ末端にＶ_Ｌ−Ｃ_Ｌ−ＴＣＲＤ２を含む第２のポリペプチド鎖；若しくは
   （ｉｉ）Ｎ末端からＣ末端にＶ_Ｈ−Ｃ_Ｈ１−ＴＣＲＤ１を含む第１のポリペプチド鎖、及びＮ末端からＣ末端にｓｃＦｖ−Ｌ２−Ｖ_Ｌ−Ｃ_Ｌ−ＴＣＲＤ２を含む第２のポリペプチド鎖
   を含み、ここで、Ｌ１及びＬ２がペプチドリンカーであり、Ｌ１及び／又はＬ２が、例えば約５〜約５０アミノ酸長である、
   請求項１に記載のｃａＴＣＲ
3. （ａ）第１の標的抗原が、第１の細胞表面抗原であり、第２の標的抗原が、第２の細胞表面抗原であり、
   任意選択的に、第１の標的抗原がＣＤ１９であり第２の標的抗原がＣＤ２２であるか、又は第１の標的抗原がＣＤ２２であり第２の標的抗原がＣＤ１９であり、
   ここで、例えば、
   （ｉ）ＣＤ２２に特異的に結合する抗原結合ドメインが、配列番号６５のアミノ酸配列を含むＶ_ＨのＨＣ−ＣＤＲ１、ＨＣ−ＣＤＲ２及びＨＣ−ＣＤＲ３を含むＶ_Ｈと、配列番号６９のアミノ酸配列を含むＶ_ＬのＬＣ−ＣＤＲ１、ＬＣ−ＣＤＲ２及びＬＣ−ＣＤＲ３を含むＶ_Ｌとを含む、かつ／又は
   （ｉｉ）ＣＤ１９に特異的に結合する抗原結合ドメインが、配列番号７４のアミノ酸配列を含むＶ_ＨのＨＣ−ＣＤＲ１、ＨＣ−ＣＤＲ２及びＨＣ−ＣＤＲ３を含むＶ_Ｈと、配列番号７８のアミノ酸配列を含むＶ_ＬのＬＣ−ＣＤＲ１、ＬＣ−ＣＤＲ２及びＬＣ−ＣＤＲ３を含むＶ_Ｌとを含む、
   請求項１又は２に記載のｃａＴＣＲ。
4. （ａ）第１のＴＣＲＤが、ＴＣＲサブユニットの第１の接続ペプチド又はそのフラグメントを更に含み、かつ／若しくは第２のＴＣＲＤが、ＴＣＲサブユニットの第２の接続ペプチド又はそのフラグメントを更に含む、並びに／又は
   （ｂ）第１のＴＣＲＤが、ＴＣＲ細胞内配列を含む第１のＴＣＲ細胞内ドメインを更に含み、かつ／若しくは第２のＴＣＲＤが、ＴＣＲ細胞内配列を含む第２のＴＣＲ細胞内ドメインを更に含む、
   請求項１〜３のいずれか一項に記載のｃａＴＣＲ。
5. 請求項１〜４のいずれか一項に記載のｃａＴＣＲをコードする１つ又は複数の核酸。
6. 請求項５に記載の１つ又は複数の核酸を含む、１つ又は複数のベクター。
7. 請求項１〜６のいずれか一項に記載のｃａＴＣＲと、ＣＤ３δε、ＣＤ３γε及びζζからなる群から選択される少なくとも１つのＴＣＲ関連シグナル伝達分子とを含む、複合体。
8. 請求項１〜４のいずれか一項に記載のｃａＴＣＲ又は請求項７に記載の複合体を表面上に提示するエフェクター細胞。
9. 標的抗原を提示する標的細胞を死滅させる方法における使用のための、請求項８に記載のエフェクター細胞であって、死滅させることが標的細胞にエフェクター細胞を接触させることを含み、ｃａＴＣＲが標的抗原に特異的に結合する、エフェクター細胞。
10. （ａ）請求項１〜４のいずれか一項に記載のｃａＴＣＲ、請求項５に記載の１つ若しくは複数の核酸、又は請求項６に記載の１つ若しくは複数のベクター、又は請求項８に記載のエフェクター細胞；及び
    （ｂ）医薬的に許容される担体
    を含む、薬学的組成物。
11. 標的抗原関連疾患の治療を必要とする個体において当該疾患を治療する方法における使用のための、請求項１０に記載の薬学的組成物であって、治療することが、有効量の薬学的組成物を個体に投与することを含む、薬学的組成物。