[0040] 本明細書では本発明の様々な実施形態が示され、説明されているが、そのような実施形態が単なる例示として提供されることは当業者に明らかであろう。多くの変形、変化及び代用は、本発明から逸脱することなく、当業者に思い当たるであろう。本明細書で説明される本発明の実施形態の様々な改変形態を採用できることを理解すべきである。
[0041] 「シート」という用語は、本開示全体にわたって使用されるように、任意のタイプの文書のページ単位を指し得る。シートは、いかなるサイズ、形状、厚さ及び/又は材料も有することができる。文書は、1枚又は複数枚のシートを含み得る。「シートスタック」という用語は、本開示全体にわたって使用されるように、任意の方法で互いに積み重なった少なくとも2枚のシートを指し得る。
[0042] 巨大な量の情報は、政府機関と民間及び公共団体の両方によって、物理的な文書に格納することができる。そのような文書は、大規模なアーカイブ、倉庫及び/又は保管室で維持することができる。文書は、様々な方法でパッケージすること及び/又は異なるタイプのコンテナ内に格納することができる。例として、約10インチ×12インチ×15インチのサイズを有するBankers Box(登録商標)は、約2,500枚の紙シート〜3,000枚又はそれ以上の紙シートを格納することができ、約25ポンド以上の重さを有し得る。文書は、事前にソートしておいても、事前にソートしておかなくともよい。
[0043] 文書のスタックは、様々なサイズ、形状、厚さ、材料の文書を含み得る。例えば、本明細書で説明される1つ又は複数の物理的な文書は、いかなる媒体タイプのものでもあり得る。各コンテナ内の1つ又は複数の物理的な文書は、同じ媒体タイプのものでも、複数の媒体タイプを含むこともあり得る。媒体タイプの例は、これらに限定されないが、紙、カードストック、ファイルフォルダ、ボール紙、アセテートフィルム、ポリエステルフィルム、X線フィルム、合成紙、マイクロフィッシュ、ティッシュペーパー、青写真、マップ、布又はパーチメントを含む。物理的な文書は、シート、名刺、封筒、カード又は折り畳まれた文書を含み得る。また、物理的な文書は、Post-it、タブ、ステッカー、ラベル、ハガキ、又は、既存の物理的な文書の一部であるか若しくは既存の物理的な文書に追加することができる他の任意のアイテムも含み得る。いくつかの実施形態では、処理及び/又は後続のデジタル化のために、1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上又は8つ以上の異なる媒体タイプを提供することができる。文書は、同じサイズを有することも、異なるサイズを有することもできる。例えば、文書は、同じ寸法(例えば、幅、長さ、厚さ、対角線、直径、外周又は円周)を有することができる。文書は、同じ形状を有することも、異なる形状を有することもできる。文書は、同じアラインメント又は向き(例えば、横長書式/縦長書式)を有することも、異なるアラインメント及び/又は向きを有することもできる。文書は、同じ材料からでも、異なる材料からでも形成することができる。文書は、異なる柔軟度を有することも、同じ柔軟度を有することもできる。
[0044] それに加えて、文書は、文書に取り付けられたファスナを有しても、有さなくともよい。ファスナの例は、これらに限定されないが、ステープル(鉄金属ステープル、プラスチックステープル、非鉄金属ステープル)、ペーパークリップ、スプリングバインダクリップ、クランプ、二股金属ポットファスナ、リング、螺旋リング、割りピン、輪ゴム、リベット、グロメット、ピン、紐、スナップ、Velcro、接着性物質、テープ、それらの組合せ又は他の任意のタイプのファスナを含み得る。
[0045] しかし、物理的な文書は、手作業による位置付け、アクセス、検索及び/又は操作が難しいものであり得る。その上、そのような物理的な文書からの手作業による情報の位置付け、アクセス、検索及び/又は抽出が難しいものであり得る。手作業による方法は、コストのかかる、非効率的な、信頼できない及び/又はプライバシ問題の対象となるものであり得る。例えば、人による大量の文書の処理は、遅い、エラーが生じ易い、人の健康を害する(文書の化学物質への暴露やファスナへの暴露が原因で)、文書を損傷する及び/又はセキュリティリークを受け易い(機密情報を含む文書が関与する場合)ものであり得る。特定の文書の位置付け及び/又はそのような文書の移送は、骨の折れる及びコストのかかるものであり得る。物理的な文書への情報の格納は、物理的な文書が失われた、損傷した、別の方法で材料劣化した(例えば、インクの退色、シート強度の弱化など)、破壊された及び/又は不当表示された場合など、損失が生じ易いものでもあり得る。
[0046] 本明細書で説明される少なくとも1つ又は複数の理由で、物理的な文書に格納された情報の抽出は難しく、それにより、格納された巨大な量の情報へのアクセスが妨げられるか又は阻止される場合がある。
[0047] 本明細書で説明されるシステム及び方法は、シートに格納された情報に対して後続のデジタル走査(又は別の方法によるイメージング)を行い、デジタルリポジトリに格納できるように、1枚又は複数枚のシートの操作を容易にすることができる。いくつかの例では、本明細書で説明されるシステム及び方法は、シート供給を伴う機械の他の機能(コピー、印刷、インプリント、走査、ファックス、シュレッダ処理及び/又は他の動作など)を容易にするために使用することができる。
[0048] 物理的な文書に格納された情報からデジタル情報への変換により、デジタル検索を通じる情報への容易なアクセスが可能になる。デジタル化された情報は、安全な場所のオンサイト若しくはリモートサーバに格納すること及び/又は要求に応じて容易に且つ確実に複製することができる。デジタル情報は、物理的な文書に格納された情報より容易に検索することができ、対象となる送り先に容易に送信することができる。デジタル情報のアクセスは、仲介人を必要とせず、それにより、個人に対する思いがけない又は望まない機密情報への認可のない又はアクセス権限のないアクセスを低減又は排除することができる。情報のデジタル化の自動化は、信頼性を高めること、コストを低減すること及び/又は機密情報の暴露を回避することができる。自動化プロセスは、大量の文書の処理における速度及び信頼性の増加を容易にすることができる。
[0049] システム及び方法は、印刷機、コピー機、スキャナ及び/又は1枚若しくは複数枚のシートの操作を必要とする他の機械において使用することができる。システム及び方法は、高スループットシステム及び/又は高スループット機械において使用すること並びに高スループットシステム及び/又は高スループット機械において特定の使用利点を有することができる。そのような機械は、1枚のシートの供給を必要とする場合が多い。1枚のシートを供給するプロセスは、真空シリンダ、ブラシ、エアナイフ、ホールドダウンフットなどのコンポーネント及び/又は文書の1枚のシートをうまく持ち上げて移動する直線運動を伴い得る。例では、シートスタックを機械に供給するための従来のプロセスは、昇降機を使用して垂直軸方向にシートスタックを昇降すること、スタックのシート間に空気を吹き付けること、真空リフタを使用してスタックの最上部シートを持ち上げること、真空リフタを使用して1つ又は複数のブラシを通じてシートを引き出すこと、ホールドダウンフットを使用して、持ち上げられた最上部シートの下方にシートスタックを押し下げること、リニアステージを使用してシートをローラに向けて前方に進めることを伴い得る。しかし、そのようなプロセスは、スタック供給が特定の構成であること、例えば、スタックにおけるシートの均一な向き若しくは均一なサイズ、又は、シートの均一な積み重ね(例えば、位置合わせされた端縁若しくは角)などを必要とする場合が多い。
[0050] シートを機械に供給する前に、不均一に供給されたシートをきれいに整理されたスタックに手作業でソートすること(シートのサイズ別、タイプ別又は向き別になど)は、面倒な、退屈な及び多大な時間を要するものであり得る。本明細書で説明されるような1つ又は複数の識別システム及び方法は、文書のスタックからなど、文書の1枚のシートを識別し、文書の1枚のシートの向き及び/又は寸法をさらに識別するように構成することができる。システム及び方法は、そのような識別データを使用して、不均一な(例えば、向き、サイズ、タイプなど)シートのスタックから文書の1枚のシートをうまく分離して移動することができる。
[0051] シートの識別及び/又は移動を行うためのシステム及び方法が提供される。システム及び方法は、個別に又は集合的に、(1)物理的な文書のスタックからなど、物理的な文書の1枚のシートの1つ又は複数の特性を識別すること、(2)物理的な文書のスタックからなど、物理的な文書の1枚のシートを分離すること、及び、(3)走査のためになど、物理的な文書の1枚又は複数枚のシートを位置合わせすることができる。1つ又は複数の特性は、シートの形状、サイズ(例えば、寸法)、位置(例えば、座標)、向き、厚さ及び/又は他の特性を含み得る。
[0052] いくつかの例では、識別システムは、シート又はシートスタックではないシステムの1つ又は複数のコンポーネントを検出ゾーンから退けることによって、シート又はシートスタックの正確な識別を容易にすることができる。いくつかの例では、識別システムは、シート又はシートスタックに対する基準軸(座標線など)を決定し、基準軸に対してシステムの1つ又は複数のコンポーネントを位置決めすることによって、シート又はシートスタックの正確な識別及び/又は分離を容易にすることができる。或いは、識別システムは、基準点又は多数の軸を有する基準グリッドを決定することができる。
[0053] いくつかの例では、分離システムは、シート又はシートスタックの既知の基準点、基準軸又は基準グリッドに対する空気供給デバイスの位置決めを介してなど、ターゲットを定めた気流を提供することによって、他のシート又はシートスタックからのシート又は多数のシートの正確な分離を容易にすることができる。いくつかの例では、分離システムは、シート又は多数のシートに正弦波を導入することによって、他のシート又はシートスタックからのシート又は多数のシートの正確な分離を容易にすることができる。本明細書で説明される識別システム及び/又は分離システムは、1つ又は複数のファスナによって以前に互いに固着させたシートの分離を容易にすることができる。
[0054] いくつかの例では、位置合わせシステムは、機械学習を介して第2シートに対する第1シートの正確な及び/又は精密な位置合わせを容易にすることができ、第1シートは、第2シートの下流にある。位置合わせシステムは、システムの1つ又は複数のハードウェアの性能における経時的な不一致(例えば、系統誤差)を補正することができる。
[0055] 本明細書で説明される1つ又は複数のシステムは、様々な材料、形状、サイズ、向き、位置及び/又は厚さを含む、様々な特性を有する文書を処理するように構成することができる。単一のスタックは、様々な材料、サイズ、形状、厚さ及び/又は様々な向きを含む、様々な特性を有するシートを含み得る。本明細書で説明される1つ又は複数のシステムによって処理することができる文書のタイプは、これらに限定されないが、法定、金融、文学及び/又は歴史的記録を含み得る。
[0056] システム及び方法は自動化することができる。システム及び方法は、自動化エンドツーエンドプロセスに組み込むことができ、自動化エンドツーエンドプロセスは、例えば、コンテナから文書を取り除くこと、文書からファスナを取り除くこと、文書に格納された情報を抽出できるように文書を操作すること、文書から情報を抽出すること、さらなる処理のために文書をパッケージし直すことを含む。自動化エンドツーエンドプロセスは、より多くの又はより少ないステップや、様々な順番で実行することができるステップを含み得る。いくつかの例では、1つ又は複数のプロセスは、同時に実行することができる。或いは、システム及び方法は、非自動化(例えば、手動)プロセスの一部として組み込むことができる。
[0057] 図1は、例示的な識別システムの概略図を示す。いくつかの例では、識別システム100は、シート又はシートスタックではないシステムの1つ又は複数のコンポーネントを検出ゾーンから退けることによって、シート又はシートスタックの正確な識別を容易にすることができる。いくつかの例では、識別システムは、シート又はシートスタックに対する基準軸(座標線など)を決定し、基準軸に対してシステムの1つ又は複数のコンポーネントを位置決めすることによって、シート又はシートスタックの正確な識別及び/又は分離を容易にすることができる。或いは、識別システムは、基準点又は多数の軸を有する基準グリッドを決定することができる。
[0058] 識別システム100は、検出ユニット102、コントローラユニット104及び/又は相互作用ユニット106を含み得る。識別システムは、シートスタックからの第1シートの正確な識別及び/又は操作を容易にすることができる。第1シートは、シートスタックの最上部シートであり得る。識別システムに対象物体が提示されると、コントローラユニットは、最初に、検出ユニットが対象物体を正確に検出できるように、検出ゾーンから退くように相互作用ユニットに指示することができる。次いで、検出ユニットは、対象物体を正確に検出し、対象物体の識別情報をコントローラユニットに送信することができる。次いで、識別情報を使用することにより、コントローラユニットは、対象物体を正確に操作する(例えば、分離する)ように相互作用ユニットに指示することができる。コントローラユニットは、識別情報を使用して、シート又はシートスタックの形状、サイズ(例えば、寸法)、位置(例えば、座標)、向き、厚さ又は他の特性など、シート又はシートスタックの1つ又は複数の特性を識別することができる。いくつかの例では、コントローラユニットは、シート又はシートスタックの境界(例えば、端縁、角など)を決定することができる。コントローラユニットは、識別情報に基づいて、対象物体の基準点、基準軸及び/又は基準グリッドを決定することができる。基準軸は座標線であり得る。座標線は、対象物体の後続の操作(例えば、分離)のための基準として使用することができる。
[0059] 検出ユニット102は、文書の1枚のシートを識別するために対象物体に関する情報を収集するように及び/又は文書の1枚のシートの1つ若しくは複数の特性に関連する情報を収集するように構成することができる。例えば、検出ユニットは、対象物体に関連する情報を収集するように構成された1つ又は複数の検出コンポーネント(例えば、センサ)を含み得る。検出ユニット及びコントローラユニット104は、互いに通信可能に結合することができ、その結果、検出ユニットは、分析のためにコントローラユニットに収集情報を提供することができる。検出ユニットは、コントローラユニットから命令(例えば、検出するという命令)を受信することができる。また、コントローラユニットは、相互作用ユニット106と通信可能に結合することもでき、その結果、コントローラユニットは、検出前に又は検出ユニットによって集められた情報に基づいて、1つ又は複数のタスクを実行するように相互作用ユニットに指示することができる。例えば、相互作用ユニットは、自動化ハードウェアを含み得る。自動化ハードウェアは、昇降機、リニアステージ、ホールドダウンフット、ブラシ、エアナイフ、真空リフタ及び/又は他のツール若しくは他の位置決めコンポーネントなどのハードウェアを含み得る。相互作用ユニットは、コントローラユニットから命令を受信し、文書の1枚のシートの識別及び/又は1枚若しくは複数枚のシートの移動を可能にするために1つ又は複数のタスクを実行するように構成することができる。
[0060] 検出ユニット102、相互作用ユニット106及びコントローラユニット104は、本明細書では、1つのシステムの一部として説明されているが、各ユニットは別個のシステムの一部であり得ることが理解されよう。例えば、文書に関する情報の収集は、文書と相互作用するように構成された自動化システムから独立したシステムを使用して自動化することができる。同様に、コントローラユニットは、独立システムの一部であり得る。
[0061] 対象物体は、処理のために識別システム100に提示することができる。対象物体は、システムのオペレータによって手動で及び/又は自動化プロセスを介して識別システムに提示することができる。識別システムは、様々な形態で提示された対象物体を受け取るように構成することができる。対象物体は、1つ又は複数の文書を含み得る。例えば、対象物体は、文書の1枚のシート、文書の多数のシート、文書の単一のスタック及び/又は文書の多数のスタックであり得る。その代替として又はそれに加えて、対象物体は、シートのスタック、パイル又は他の任意の編集物若しくは束として提示される多数のシートであり得る。多数のシートは、様々な材料、サイズ、形状、厚さ及び/又は様々な向きを含む、様々な特性を有するシートを含み得る。
[0062] 対象物体は、トレイ、ボックス(例えば、Bankers Boxes(登録商標))、ビン及び/又はフォルダなどのコンテナにおいて提示することができる。例えば、シートスタックを含むコンテナは、識別システム100の受取ポートにロードすることができ、コンテナは、処理のためにコンテナ内から1つ又は複数の文書を移動するために、システムによって、所望の高さに移動することができる。システムは、コンテナが配置されたトラック及び/又は昇降プラットフォームを介してなど、コンテナを垂直に及び/又は横方向に移動するための1つ又は複数の機械コンポーネントを含み得る。コンテナの所望の高さは、当業者に知られている1つ又は複数のセンサを使用して事前に決定すること及び/又は決定することができる。いくつかの例では、対象物体は、いかなるタイプのコンテナがなくとも、提示することができる。
[0063] 対象物体は、事前にソートしておいても、事前にソートしておかなくともよい。例えば、多数の文書シートは、積み重ねる際に特定の順番又は均一性(例えば、シートの向き、シートの寸法など)を用いることなく、垂直に積み重ねることができる。いくつかの例では、文書スタックは、均一なスタックに事前にソートすることができる。
[0064] 本明細書のシートスタックのいかなる説明も、任意の方法で提示される多数のシートに当てはめることができる。いくつかの例では、シートスタックは、多種多様な特性を有する文書を含み得る。シートスタックは、異なる材料形状、サイズ、向き及び/又は厚さの文書を含み得る。文書は、互いに異なるタイプのものであり得る。異なるタイプの文書は、異なる特性を有し得る。いくつかの例では、識別システム100によって処理されるスタックの1つ又は複数の文書は、スタックの1つ又は複数の他の文書とは異なるように方向付けることができる。いくつかの例では、シートスタックは、同じ又は実質的に同じ特性を有する文書を含み得る。例えば、文書は、同じ材料、タイプ、形状、サイズ、向き及び/又は厚さのものであり得る。
[0065] いくつかの例では、識別システム100は、印刷用紙、筆記用紙、画用紙、ライスペーパー及び/又は感熱紙などの紙を含む、対象物体の識別及び操作を行うように構成することができる。その代替として又はそれに加えて、システムは、他のタイプの可撓性材料を含む対象物体の識別及び操作を行うように構成することができる。例えば、1枚又は複数枚のシートは、カードストック、ファイルフォルダ、ボール紙、アセテートフィルム、ポリエステルフィルム、合成紙、マイクロフィッシュ、ティッシュペーパー、X線フィルム、青写真、マップ、布、パーチメント、それらの組合せ及び/又は同様のものの組合せを含む、他のタイプの可撓性材料であり得る。1枚のシートは、単一のタイプの可撓性材料又は複数のタイプの可撓性材料を含み得る。シートスタックは、単一のタイプの可撓性材料又は複数のタイプの可撓性材料を含み得る。可撓性材料は、様々なサイズ及び/又は形状を有し得る。
[0066] 文書は、本明細書で説明される1つ又は複数の可撓性材料を含む、いかなる数の異なるタイプの製品でもあり得る。いくつかの実施形態では、文書は、折り畳み可能なカード、名刺、一面の少なくとも一部分に接着性物質を有するシート(例えば、Post-it(登録商標)Noteというノート)、封筒、フォルダ、文書仕切り紙及び/又はラベルであり得る。いくつかの例では、文書は、例えば、リーガル、レター、レジャー、タブロイド、A1、A2、A3、A4、B1、B2又は他の標準若しくはカスタムサイズの文書を含む、いかなるサイズも含み得る。
[0067] いくつかの例では、識別システム100は、約0.3ミリメートル(mm)、0.2mm、0.1mm、0.05mm、0.01mm又はそれ以下より薄い厚さを有する可撓性材料のシート(例えば、紙)を識別するように構成することができる。いくつかの例では、可撓性材料は、最大で約5mm、約4mm、約3mm、約2mm又は上記超若しくは上記未満の厚さを有し得る。いくつかの例では、識別システムは、約0.01mm〜約4mm、約0.01mm〜約3mm又は約0.01mm〜約4mmを含む、約0.01mm〜約5mmの厚さを有する可撓性材料のシートを識別するように構成することができる。識別システムは、本明細書で説明されるいずれの値よりも薄い、本明細書で説明されるいずれの値よりも厚い、又は、本明細書で説明される任意の2つの値の間の範囲内に収まる厚さを有するシートの検出及び/又は区別が可能なものであり得る。
[0068] いくつかの例では、コントローラユニット104は、本明細書で説明される1つ又は複数の決定を行うために検出ユニット102によって収集された情報を処理するように構成することができる。本明細書で説明されるように、識別システムは、文書に格納された情報がデジタル処理で抽出及び格納されるデジタル化プロセス用に文書を準備するために文書を処理するように構成することができる。
[0069] 検出ユニット102は、文書シートなどの対象物体を検知するための1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。対象物体は、格納された情報を有していても、有さなくともよい。1つ又は複数のコンポーネントは、光検知、熱検知、レーザイメージング、赤外線イメージング、キャパシタンス検知、質量検知、電磁スペクトルの少なくとも一部分にわたる振動検知、磁気誘導検知のうちの1つ又は複数を提供することができる。いくつかの例では、検出ユニットは、1つ又は複数の触覚モジュールを含み得る。触覚検知ユニットは、文書又は文書スタック上のいかなる異常(例えば、ステッカーなどの接着性物質)も検出するために使用することができる。いくつかの例では、検出ユニットは、人間の聴覚範囲を超える周波数を使用する検知を含む、音響検知を提供するように構成することができる。
[0070] 検出ユニット102は、様々な技法を使用して、文書の1枚のシートの検出及び/又は識別を行うように構成することができる。いくつかの例では、検出ユニットは、1つ又は複数の触覚モジュールを通じてなど、シートの1つ又は複数の特性を測定するために、シートと接触するか又はほぼ接触同然の状態を達成するように構成することができる。いくつかの例では、検出ユニットは、シートに物理的に接触することなく、シートに関する情報を収集するように構成することができる。いくつかの例では、検出ユニットは、放出源及び測定デバイスの1つ又は複数を含み得る。いくつかの例では、検出ユニットは、シート及び/又はスタックを調査するように構成された検出信号(例えば、電磁信号及び/又は音響信号を含む)を放出するように構成することができる。いくつかの例では、検出ユニットは、放出源と測定デバイスの両方を含み得る。例えば、測定デバイスは、放出源によって放出された検出信号に対するシートの反応が少なくとも部分的に原因で、シートによって放出された及び/又は反射した電磁放射信号を測定するように構成することができる。本明細書でさらに詳細に説明されるように、検出ユニットは、測光立体視システム用の1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。いくつかの例では、検出ユニットは、測定のためにいかなる検出信号も放出することなく又は実質的に放出することなく、シートに関する情報を収集するための測定デバイスを含み得る。例えば、本明細書でさらに詳細に説明されるように、検出ユニットは、赤外線センサ及び/又は誘導センサ用の1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。
[0071] いくつかの例では、検出ユニット102は、1つ又は複数のタイプの電磁放射を用いて文書又は文書スタックに光を当てるように構成された照明源を含み得る。いくつかの例では、電磁放射は、可視スペクトル、赤外線スペクトル、紫外線スペクトル及びイオン化放射線スペクトルのうちの1つ又は複数の照明を含み得る。いくつかの例では、イオン化放射線は、X線を含み得る。
[0072] いくつかの例では、検出ユニット102は、測光立体視を使用する分析のために文書又は文書スタックに光を当てるように構成することができる。検出ユニットは、対象材料に関連する三次元(3D)情報の決定を可能にするために情報を提供するように構成することができる。いくつかの例では、検出ユニットは、文書のシートの境界を決定するために情報を得るように構成することができる。いくつかの例では、検出ユニットは、文書のシートの端縁検出(例えば、コントローラユニット104によって決定される)を可能にするように構成することができる。本明細書で説明される1つ又は複数のセンサ及び1つ又は複数の検出技法を通じて、検出ユニット102は、シートスタックのあらゆる最上部シートの座標及び寸法の識別を可能にすることができる。
[0073] いくつかの例では、コントローラユニット104は、検出ユニットによって収集された情報(例えば、境界、寸法、座標、向きなど)から、対象物体の基準点、基準軸及び/又は基準グリッド(例えば、多数の基準軸を有する)を決定することができる。基準軸は、対象物体の座標線であり得る。コントローラユニット104は、対象物体の座標に対して対象物体を操作するように相互作用ユニット106に指示することができる。システム100は、シートスタックのあらゆる最上部シートに対して座標線を決定することができる。いくつかの例では、座標線は、最上部シートの少なくとも端縁に実質的に平行であり得る。いくつかの例では、座標線は、最上部シートの少なくとも端縁に実質的に垂直であり得る。いくつかの例では、座標線(又は基準軸)は、あらゆる最上部シートに対して、最上部シートの少なくとも端縁と既定の角度を有し得る。いくつかの例では、システムは、シートスタックの各最上部シートに対して多数の座標線を決定することができる。例えば、システムは、相互作用ユニットによって実行される異なるタスクに対する異なる座標線を決定すること及び/又は提供することができる。
[0074] 再び図1を参照すると、相互作用ユニット106は、シート又はシートスタックを操作するために様々なタスクを実行するように構成することができる。相互作用ユニットは、そのようなタスクを実行するように構成された1つ又は複数のツールを含み得る。相互作用ユニットは、エアナイフ、ブラシ、ホールドダウンフット、リニアアクチュエータ及び/又は真空リフタなどの自動化ハードウェアを含み得る。いくつかの例では、相互作用ユニットは、例えば、所望の場所及び/又は向きへの1つ又は複数のツールの移動を容易にするために、1つ又は複数のツールに結合するための1つ又は複数の位置決めコンポーネントを含み得る。例えば、1つ又は複数の位置決めコンポーネントは、1つ若しくは複数のツールをシート若しくはシートスタックの方に引き寄せるか又はシート若しくはシートスタックから遠ざけるため及び/又はシート又はシートスタックに対して1つ又は複数のツールを方向付けるための1つ又は複数の機械式アームを含み得る。1つ又は複数の位置決めコンポーネントは、1つ又は複数のリニアアクチュエータを含むリニアガントリの一部であり得る。いくつかの例では、1つ又は複数の位置決めコンポーネントは、1つ又は複数のロボットアームを含み得る。
[0075] 1つ又は複数の位置決めコンポーネントは、所望のタスクを実行するために適切なツールに結合すること(取り外し可能に結合することなど)ができる。単一のツールは、単一の位置決めコンポーネントに結合することができる。その代替として又はそれに加えて、多数のツールは、単一の位置決めコンポーネントに結合することができる。その代替として又はそれに加えて、単一のツールは、多数の位置決めコンポーネントに結合することができる。例として、真空リフタは、スタックから最上部シートを引き上げるためにリニアアクチュエータ又はロボットアームに結合することができる。別の例では、真空リフタは、多数の位置決めコンポーネント(例えば、リニアアクチュエータとロボットアームの両方、異なる運動の自由度を有する2つのロボットアームなど)に結合することができる。さらなる別の例では、多数の真空リフタの第1セットは、リニアアクチュエータに結合することができ、多数の真空リフタの第2セットは、ロボットアームに結合することができる。いくつかの例では、各ツール(例えば、真空リフタ)は、1つ又は複数の位置決めコンポーネントを介して個別に位置決めすることができる。いくつかの例では、同じ又は異なるツールのセットは、1つ又は複数の位置決めコンポーネントを介して集合的に位置決めすることができる。ツールは、交換可能であり得る。例えば、1つ又は複数の位置決めコンポーネントは、所望のタスクに応じて異なるツール間で切り替わるように構成することができる。ツールは、1つ又は複数の位置決めコンポーネントとの交換、スワップ、取り外し及び/又は再取り付けが可能である。いくつかの例では、ツールは、交換可能ではない場合がある。
[0076] いくつかの例では、ロボットアームは、多軸ロボットアームであり得る。いくつかの例では、ロボットアームは、2軸以上の運動軸を有し得る。いくつかの例では、ロボットアームは、2軸ロボットアーム、3軸ロボットアーム、4軸ロボットアーム、5軸ロボットアーム又は6軸ロボットアームであり得る。いくつかの例では、ロボットアームは、単軸ロボットアームであり得る。いくつかの例では、リニアアクチュエータは、1軸の直線運動を有し得る。その代替として又はそれに加えて、リニアアクチュエータは、2軸、3軸又はそれ以上の軸の直線運動を有し得る。
[0077] いくつかの例では、相互作用ユニット106の1つ又は複数のツールは、ロボットアームなどの位置決めコンポーネントに結合できるように構成されたエンドエフェクタを含み得る。いくつかの例では、ロボットアームは、どの時点においても1つのエンドエフェクタに結合できるように構成することができる。いくつかの例では、ロボットアームは、どの時点においても複数のエンドエフェクタに結合できるように構成することができる。いくつかの例では、ロボットアームは、異なるエンドエフェクタ間で切り替わるように構成することができる。例えば、ロボットアームは、エンドエフェクタを使用するタスクが完了した時点でエンドエフェクタを解放し、後続のタスクの実行に適した異なるエンドエフェクタに結合するように構成することができる。いくつかの例では、ロボットアーム全体を切り替えることができる。
[0078] いくつかの例では、相互作用ユニット106は、コントローラユニット104から命令を受信することができる。その代替として又はそれに加えて、相互作用ユニットは、検出ユニット102から命令を受信することができる。命令は、操作命令(1つ又は複数のツールを使用するという命令など)及び/又は位置決め命令(1つ若しくは複数のツールのため又は位置決めコンポーネントのための座標及び向き命令など)を含み得る。
[0079] いくつかの例では、検出ユニット102の動作の前に、コントローラユニット104は、検出ユニットによる対象物体の正確な検出を容易にするために、相互作用ユニット106に位置決め命令を与えることができる。例えば、相互作用ユニットの1つ又は複数のコンポーネント(例えば、ツール、機械コンポーネント、位置決めコンポーネントなど)は、相互作用ユニットの1つ又は複数のコンポーネントのそれぞれが検出ユニットの検出ゾーンに存在する例において、検出ユニットによるシート又はシートスタックの検出を妨げる場合がある。例えば、そのような相互作用ユニットの存在は、光検出センサの視線を遮断すること、1つ又は複数のセンサからの信号(例えば、電磁波)の放出及び後続の受信を遮断すること、1つ又は複数のセンサの動きを遮断すること及び/又は照明源からの照明経路を遮断することによって、検出の正確度及び精度に影響を及ぼし得る。
[0080] コントローラユニット104は、検出ユニット102の動作の前に、相互作用ユニットの1つ又は複数のコンポーネントを検出ユニットの検出ゾーン外に配置するように相互作用ユニット106に指示することができる。相互作用ユニットは、定義された検出ゾーン外に相互作用ユニットのいかなるコンポーネントも移動できるように構成することができる。相互作用ユニットの位置決めコンポーネントは、検出ゾーン外にいかなるツールも移動できるものであり得、さらに、検出ゾーン外にそれら自体(例えば、位置決めコンポーネント)を移動できるものであり得る。
[0081] 検出ゾーンは、シート又はシートスタックを検出するために使用されるセンサ及び/又は技法のタイプによって変化し得る。例えば、シート又はシートスタックが、画像捕捉デバイス(例えば、カメラ)によって捕捉された1つ又は複数の影を分析することによって検出される場合は、検出ゾーンは、コンポーネントが画像捕捉デバイスによって捕捉された影を投じることができるいかなるエリア、空間又はボリュームも含み得る。検出ゾーンは、シート又はシートスタックのサイズによって変化し得る。いくつかの例では、検出ゾーンは、対象物体、シート及び/又はシートスタックの任意の端縁又は角から少なくとも約2m、1メートル(m)、0.9m、0.8m、0.7m、0.6m、0.5m、0.4m、0.3m、0.2m、0.1m、9センチメートル(cm)、8cm、7cm、6cm、5cm、4cm、3cm、2cm、1cm、0.5cm、0.1cm又はそれ以下若しくはそれ以上の距離の外周を超える空気空間を含み得る。空気空間は、少なくとも約5m、4m、3m、2m、1m、0.9m、0.8m、0.7m、0.6m、0.5m、0.4m、0.3m、0.2m、0.1m、9センチメートル、8cm、7cm、6cm、5cm、4cm、3cm、2cm、1cm、0.5cm、0.1cm又はそれ以下若しくはそれ以上の距離の高さを有し得る。いくつかの例では、検出ゾーンは、識別システム100の受取ポート、受取プラットフォーム又は受取トレイの任意の端縁又は角から少なくともある程度の距離(上記の例など)の外周を超える空気空間を含み得る。いくつかの例では、検出ゾーンは、シート又はシートスタックを含むコンテナ又はビンの任意の端縁又は角から少なくともある程度の距離(上記の例など)の外周を超える空気空間を含み得る。検出ゾーンは、シートスタックから最上部シートを正確又は精密に識別するため及び/又は最上部シートの寸法及び向きを識別するために、検出ユニット102によって要求されるいかなるエリア、空間又はボリュームも含み得る。検出ユニットによる検出が成功次第、コントローラユニットは、シート若しくはシートスタックの操作(例えば、座標線に対して)が可能な位置(検出ゾーンに侵入しても侵入しなくともよい)に置く及び/又は戻すという相互作用ユニット106に対する命令を提供することができる。
[0082] 相互作用ユニット106は、第1場所と第2場所との間でシート及び/又はシートスタックを移動するなど、シート及び/又はシートスタックを移動するための1つ又は複数のツールを含み得る。いくつかの例では、相互作用ユニットは、シート及び/又はシートスタックを回転させるなど、シート及び/又はシートスタックの向きを変更するための1つ又は複数のツールを含み得る。いくつかの例では、相互作用ユニットは、シート及び/又はシートスタックをひっくり返すためのツールを含み得る。いくつかの例では、相互作用ユニットは、別の隣接シートからシートを分離するため又はシートスタックからシートを分離するための1つ又は複数のツールを含み得る。
[0083] 相互作用ユニット106は、検出ユニット102及び/又はコントローラユニット104からのガイダンスを使用することを含む様々な技法を使用して、シートを別のシートから分離するように又はシートスタックからシートを分離するように構成することができる。相互作用ユニットは、シート又はシートスタックを別のシート及び/又はシートスタックから切り離して複数枚のシート又は1枚のシートのグループにするように構成することができる。例えば、グループは、フォルダ別(例えば、ファイルフォルダ別及び/又はアコーディオンフォルダ別)のシート、取付グループ及び/又は付着グループを含み得る。いくつかの例では、相互作用ユニットは、フォルダ(例えば、アコーディオンフォルダ及び/又はファイルフォルダ)を開くこと及び/又はフォルダからシート又はシートスタックを取り除くことなどによって、1つ又は複数のフォルダからシート又はシートスタックを切り離すように構成することができる。いくつかの例では、相互作用ユニットは、文書又は文書スタックに物理的に接触することによって切り離しを実行するように構成することができる。その代替として又はそれに加えて、相互作用ユニットは、大気圧より大きい及び/又は大気圧より小さい空気圧を使用するなど、空気圧を使用することによって切り離しを実行するように構成することができる。その代替として又はそれに加えて、相互作用ユニットは、文書又は文書スタックを他の任意の文書及び/又は文書スタックから切り離すための重力を有効にするために文書又は文書スタックを斜面に置くことによってなど、重力を使用することによって切り離しを実行するように構成することができる。いくつかの例では、相互作用ユニットは、重力を使用した切り離しを容易にするために使用することができる機械式ローラを含み得る。例えば、機械式ローラは、切り離しを容易にするために文書又は文書スタックに接触するために使用することができる。分離のための他のシステム及び方法は、以下でさらに説明する。
[0084] 例えば、真空リフタを使用して、シートスタックから1枚のシートを持ち上げることができる。別の例では、エアナイフを使用して、スタックのシートを分離することができる。別の例では、ホールドダウンフットを使用して、最上部シートに隣接するシート(例えば、シートスタックにおける最上部シートの下方のシート)を押し下げることができる。別の例では、リニアステージ又はリニアアクチュエータを使用して、最上部シートを移動するために最上部シートを1つ又は複数のローラに向けて前方に進めることができる。
[0085] コントローラユニット104は、検出ユニット102によって検出された識別情報を使用して各ツールの配置及び/又は向きに関する命令を相互作用ユニット106に提供することができる。命令は、最上部シートの座標線を含み得る。最上部シートの座標線は、最上部シートの向き及び/又は座標を示し得る。例えば、座標線は、各最上部シートに対して、最上部シートの少なくとも端縁に実質的に平行な、最上部シートの少なくとも端縁に実質的に垂直な又は最上部シートの少なくとも端縁から既定の角度で傾斜したものであり得る。いくつかの例では、座標線は、相互作用ユニットの1つ又は複数のツールのための基準線であり得る。いくつかの例では、座標線は、1つ又は複数のツールの最適な性能のための基準線であり得る。例えば、相互作用ユニット106は、真空リフタのアレイを使用して最上部シートを正確に及び/又は効果的に持ち上げるために、リニアアクチュエータに結合された真空リフタのアレイを最上部シートの座標線に対して位置合わせすることができる。いくつかの例では、コントローラユニットは、異なるタイプのツールに対して異なる座標線を提供することができる。例えば、コントローラユニットは、真空リフタに対して第1座標線を提供し、ホールドダウンフットに対して第2座標線を提供し、エアナイフに対して第3座標線を提供することができる。いくつかの例では、コントローラユニットは、異なるタイプの所望のタスクに対して異なる座標線を提供することができる。いくつかの例では、命令は、座標点(例えば、基準点)又は複数の軸(例えば、2軸、3軸など)を有する座標グリッド(例えば、基準グリッド)を含み得る。
[0086] コントローラユニット104によって相互作用ユニット106に提供される命令は、最上部シートの座標及び/又は寸法をさらに含み得る。座標及び/又は寸法情報は、最上部シートに対して1つ又は複数のツールを正確に位置決めするために使用することができる。例えば、座標及び寸法情報を使用することにより、相互作用ユニット106は、リニアアクチュエータに結合された真空リフタでは届かない最上部シートをターゲットにするために、ロボットアームに結合された真空リフタを使用することができる。座標線、座標及び寸法命令を使用することにより、相互作用ユニット106は、任意のサイズ又は向きのシートと精密に及び正確に相互作用し、いかなる場所にも配置することができる。
[0087] いくつかの例では、識別システム100は、文書に格納された情報を抽出できるように文書を走査するなどのさらなる処理のために、文書を提供するように構成することができる。例えば、文書上の情報は、1つ又は複数の光走査技法を使用して抽出することができる。情報をデジタルフォーマットに変換するため、1つ又は複数の文字認識アルゴリズムを適用することができる。いくつかの例では、文書からの情報は、光学式文字認識(OCR)プロセスを使用して抽出することができる。
[0088] 識別システム100は、文書の1枚のシートの完全な自動化識別を可能にすることができる。識別システムは、物理的な文書に格納された情報の自動デジタル化を可能にするように構成された組立ラインの一部であり得る。いくつかの例では、検出ユニット102及び相互作用ユニット106の各々は、人間との相互作用なしで又は実質的に人間との相互作用なしで動作するように構成することができる。検出ユニット及び相互作用ユニットは、文書の識別を完全に自動化するために共に動作するように構成することができる。例えば、システムは、プロセスを開始するためにオペレータから入力を受信した後に文書又は文書スタックを処理するように構成することができる。いくつかの例では、識別システムは半自動化することができる。例えば、システムは、プロセスの開始の後にオペレータから周期的又は中間入力を受信するように構成することができる。プロセスの間、オペレータは、システムによって、確認コマンド及び/又は処理されている文書若しくは文書プロセスに関する1つ若しくは複数のパラメータを入力するように促され得る。その代替として又はそれに加えて、いかなる時点においても、オペレータは、1つ又は複数の自動化プロセス又は自動化アルゴリズムをオーバーライドすることができる。識別システムは、文書又は文書スタックに格納された情報のデジタル化を完全自動化するか又は半自動化するように構成された組立ラインの一部であり得る。
[0089] コントローラユニット104は、文書のシートの識別及び/又は分離を行うためのプロセスの自動化を可能にするためなど、識別システム100の1つ又は複数の他のコンポーネントを制御するように構成することができる。コントローラユニット104は、中央処理装置(CPU)を含む1つ又は複数のプロセッサを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、シングルコアプロセッサを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、マルチコアプロセッサを含み得る。いくつかの実施形態では、コントローラユニットは、並列処理用の多数のプロセッサを含み得る。コントローラユニットは、メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ及び/又はフラッシュメモリ)並びに電子記憶ユニット(例えば、ハードディスク)のうちの1つ又は複数を有し得る。電子記憶ユニットは、データ格納のためのデータ記憶ユニット及び/又はデータリポジトリであり得る。いくつかの実施形態では、コントローラユニットは、1つ又は複数の他のコンポーネント及び/又はシステムと通信するための通信インタフェース(例えば、ネットワークアダプタ)を有し得る。例えば、本明細書でさらに詳細に説明されるように、コントローラユニットは、識別システムの1つ又は複数の他のコンポーネント(検出ユニット102及び/又は相互作用ユニット106など)と通信するように構成することができる。いくつかの実施形態では、コントローラユニットは、異なる部屋、異なる建物及び/又は異なる施設に位置するリモートサーバなどの1つ又は複数のリモートシステムと連通することができる。いくつかの実施形態では、コントローラユニットは、キャッシュ、他のメモリ、データ記憶装置及び/又は電子ディスプレイアダプタなどの1つ又は複数の周辺デバイスを有し得る。メモリ、記憶ユニット、インタフェース及び/又は周辺デバイスは、マザーボードなど、通信バスを通じてコントローラユニットのプロセッサと連通することができる。
[0090] コントローラユニット104(コントローラユニットのプロセッサ及びメモリなど)は、検出ユニット102及び/又は相互作用ユニット106と連通することができる。コントローラユニットは、処理されている対象物体に関連する検出ユニットによって収集された情報などの情報を検出ユニットから受信するように構成することができる。コントローラユニットメモリは、検出ユニットから受信された情報及び/又は本明細書で説明される分析を実行するための様々なアルゴリズムを格納するように構成することができる。例えば、コントローラユニットのプロセッサは、機械可読命令のシーケンスを実行することができ、機械可読命令のシーケンスは、プログラム又はソフトウェアにおいて具体化することができる。命令は、コントローラユニットのメモリなどのメモリ場所に格納することができる。命令は、プロセッサに誘導することができ、プロセッサは、その後、本開示の方法を実装するようにプログラムするか又は別の方法で構成することができる。プロセッサによって実行される動作の例は、フェッチ、復号、実行及び/又はライトバックを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、本明細書で説明されるような分析を実行するために、文書に関連する情報を使用して、様々なアルゴリズムを実行するように構成することができる。例えば、プロセッサは、文書のシートの寸法、座標及び/又は向きを決定するために検出ユニットの1つ又は複数のセンサコンポーネントによって収集された様々な情報を使用するための様々なアルゴリズムを実行することができる。別の例では、プロセッサは、そのような情報を使用して座標線又は他の基準線を決定するための様々なアルゴリズムを実行することができる。
[0091] いくつかの実施形態では、コントローラユニットは、1つ又は複数のリモートサーバと連通することができる。いくつかの実施形態では、検出ユニット102からの情報の様々な分析のうちの1つ又は複数をリモート操作で実行することができ、次いで、コントローラユニット104に分析を送信することができる。コントローラユニットは、通信インタフェースを用いて、有線及び/又は無線ネットワークになど、コンピュータネットワーク(「ネットワーク」)に動作可能に結合することができる。ネットワークは、インターネット、インターネット及び/又はエクストラネット、或いは、インターネットと連通するイントラネット及び/又はエクストラネットであり得る。ネットワークは、いくつかの事例では、電気通信及び/又はデータネットワークである。いくつかの実施形態では、ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)及び/又は広域ネットワーク(「WAN」)を含む。ネットワークは、クラウドコンピューティングなどの分散型コンピューティングを可能にすることができる1つ又は複数のコンピュータサーバを含み得る。ネットワークは、いくつかの事例では、コンピュータシステムを用いて、ピアツーピアネットワークを実装することができ、それにより、コンピュータシステムに結合されたデバイスは、クライアント又はサーバとして動作することができる。いくつかの例では、システム100の1つ又は複数のオペレータは、リモート操作でモニタ及びコマンドの提供を行うことができる。
[0092] コントローラユニット104は、本明細書で説明されるように、識別及び操作プロセスの自動化が可能になるように(完全自動化又は半自動化プロセスが可能になるようになど)検出ユニット及び/又は相互作用ユニットの動きを制御するために、分析に基づいて、検出ユニット102及び/又は相互作用ユニット106に命令を送信するように構成することができる。
[0093] いくつかの実施形態では、コントローラユニット104のプロセッサは、集積回路などの回路の一部であり得る。コントローラユニットの他の1つ又は複数のコンポーネントは、回路に含めることができる。いくつかの事例では、回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)である。いくつかの実施形態では、コントローラユニットの記憶ユニットは、ドライバ、ライブラリ及び保存プログラムなどのファイルを格納することができる。コントローラユニットは、ユーザデータ(例えば、ユーザの好み及びユーザプログラム)を格納することができる。コントローラユニットは、いくつかの事例では、イントラネット又はインターネットを通じてコントローラユニットと連通するリモートサーバ上に位置するものなど、コントローラユニットの外部にある1つ又は複数の追加のデータ記憶ユニットを含み得る。コントローラユニットは、本明細書で説明されるように、ネットワークを通じて1つ又は複数のリモートコンピュータシステムと通信することができる。例えば、コントローラユニットは、ユーザのリモートコンピュータシステムと通信することができる。リモートコンピュータシステムの例は、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレート若しくはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone、Android対応デバイス、Blackberry(登録商標))又は携帯情報端末を含む。いくつかの実施形態では、オペレータは、ネットワークを介してコントローラユニットにアクセスすることができる。
[0094] 本明細書で説明されるような方法は、例えば、コントローラユニットのメモリ又は電子記憶ユニット上など、コントローラユニット104の電子記憶場所上に格納された機械(例えば、コンピュータプロセッサ)実行可能コードによって実装することができる。機械実行可能又は機械可読コードは、ソフトウェアの形態で提供することができる。使用の間、コードは、コントローラユニットのプロセッサによって実行することができる。いくつかの事例では、コードは、プロセッサによる素早いアクセスのために、記憶ユニットから回収し、メモリ上に格納することができる。いくつかの状況では、電子記憶ユニットを使用できないようにし、機械実行可能命令はメモリ上に格納される。
[0095] コードは、事前にコンパイルし、コードを実行するように適応させたプロセッサを有する機械で使用するように構成することも、ランタイムの間にコンパイルこともできる。コードは、事前にコンパイルした様式又はコンパイルに応じた様式でコードを実行できるように選択することができるプログラミング言語で供給することができる。
[0096] コントローラユニット104など、本明細書で提供されるシステム及び方法の1つ又は複数の態様は、プログラミングにおいて具体化することができる。技術の様々な態様は、通常はあるタイプの機械可読媒体上に保持されるか又は具体化される機械(若しくはプロセッサ)実行可能コード及び/又は関連データの形態の「製品」又は「製造品」と考えることができる。機械実行可能コードは、メモリ(例えば、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)又はハードディスクなど、コントローラユニットの電子記憶ユニット上に格納することができる。「記憶装置」タイプの媒体は、ソフトウェアプログラミングのために非一時的な記憶をいつでも提供することができる、コンピュータの有形メモリ、プロセッサ若しくは同様のもの又はその関連モジュール(様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブ及び同様のものなど)のいずれか又はすべてを含み得る。ソフトウェアのすべて又は一部分は、場合により、インターネット又は他の様々な電気通信ネットワークを通じて通信することができる。そのような通信は、例えば、あるコンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータ又はプロセッサへ(例えば、管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームへ)のソフトウェアのロードを可能にする。従って、ソフトウェア要素を有し得る別のタイプの媒体は、有線及び光地上通信線ネットワークを通じて並びに様々なエアリンク上でローカルデバイス間の物理的なインタフェースにわたって使用されるものなどの光、電気及び電磁波を含む。また、そのような波を伝える物理的な要素(有線若しくは無線リンク、光リンク又は同様のものなど)は、ソフトウェアを有する媒体と考えることもできる。本明細書で使用されるように、非一時的な有形の「記憶」媒体に限定されない限り、コンピュータ又は機械「可読媒体」などの用語は、実行のためにプロセッサへの命令の提供に参加するいかなる媒体も指す。
[0097] 従って、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、多くの形態を取ることができ、これらに限定されないが、有形記憶媒体、搬送波媒体又は物理的な伝送媒体を含む。不揮発性記憶媒体は、例えば、図面に示される、データベースを実装するために使用できるものなど、任意のコンピュータ又は同様のものの記憶装置のいずれかなどの光又は磁気ディスクを含む。揮発性記憶媒体は、そのようなコンピュータプラットフォームのメインメモリなどのダイナミックメモリを含む。有形伝送媒体は、コンピュータシステム内のバスを備えるワイヤを含む同軸ケーブル(銅線及び光ファイバ)を含む。搬送波伝送媒体は、電気若しくは電磁信号又は音響若しくは光波(高周波(RF)及び赤外線(IR)データ通信の間に生成されるものなど)の形態を取ることができる。従って、コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD−ROM、DVD又はDVD−ROM、他の任意の光媒体、パンチカード紙テープ、穴のパターンを有する他の任意の物理的な記憶媒体、RAM、ROM、PROM、EPROM、FLASH−EPROM、他の任意のメモリチップ又はカートリッジ、データ又は命令を輸送する搬送波、そのような搬送波を輸送するケーブル又はリンク、或いは、コンピュータがプログラミングコード及び/又はデータを読み取ることができる他の任意の媒体を含む。コンピュータ可読媒体のこれらの形態の多くは、実行のために1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスをプロセッサに運ぶことに関与し得る。
[0098] コントローラユニット104は、ユーザインタフェース(UI)を含むことも、ユーザインタフェース(UI)と連通することもできる。UIの例は、制限なく、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)及びウェブベースのユーザインタフェースを含む。オペレータは、ユーザインタフェースを使用して、システムを制御するための情報を入力することができる。例えば、オペレータは、システムによって促された場合を含めて、プロセスを開始するため及び/又はプロセスの一部として開始するために、ユーザインタフェースを使用して、1つ又は複数のパラメータを入力することができる。ユーザインタフェースは、電子ディスプレイを含み得る。電子ディスプレイは、オペレータが、識別システム100の1つ又は複数のコンポーネント及び/又はシステムによって以前に完了されている、現在完了している及び/又は今後完了されるプロセスの1つ又は複数のパラメータに関連する情報を閲覧できるように構成することができる。電子ディスプレイは、オペレータが、検出ユニット102によって集められた情報を閲覧できるようにする。いくつかの例では、コントローラユニット104は、GUI上に座標線のグラフィック表現を表示することができる。
[0099] 検出ユニット102、コントローラユニット104及び相互作用ユニット106は、図1を参照すると、識別システム100の別個のコンポーネントとして説明されているが、いくつかの実施形態では、検出ユニット102、コントローラユニット104及び相互作用ユニット106のうちの1つ又は複数は1つのコンポーネントの一部であり得ることが理解されよう。
[0100] いくつかの例では、検出ユニット102及び相互作用ユニット106のうちの1つ又は複数は、異なるシステムの一部であり得る。例えば、検出ユニットは、相互作用ユニットを含む第2自動化システムとは別の及び/又は異なる場所に位置する第1自動化システムの一部であり得、第1自動化システムによって処理された文書は、さらなる処理のために第2自動化システムに移動することができる。
[0101] 図2は、識別システムの例の概略図を示す。システム200は、図1を参照して説明されるような識別システム100の例であり得る。システム200は、照明源210、画像捕捉デバイス230、位置決めコンポーネント240、ツール244、文書台250、第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270を含み得る。システム200は、1つ若しくは複数のコンポーネントを制御するため及び/又はコンポーネントを制御するために1つ若しくは複数のコンポーネントから情報を受信するために、照明源210、画像捕捉デバイス230、位置決めコンポーネント240、文書台250、第1文書プラットフォーム260及び/又は第2文書プラットフォーム270など、システム200の1つ又は複数のコンポーネントと動作可能に連通するコントローラ202をさらに含み得る。
[0102] いくつかの例では、照明源210及び画像捕捉デバイス230は、図1の検出ユニット102のコンポーネントであり得る。いくつかの例では、位置決めコンポーネント240、ツール244、文書台250、第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270は、図1の相互作用ユニット106のコンポーネントであり得る。いくつかの例では、コントローラ202は、図1のコントローラユニット104のコンポーネントであり得る。
[0103] コントローラ202は、画像捕捉デバイス230から画像データを受信して処理するためのプロセッサと、オペレータがシステム200と相互作用できるようにするためのユーザインタフェース204とを含み得る。例えば、オペレータは、システムの1つ若しくは複数のコンポーネントを手動で制御すること及び/又はユーザインタフェースを使用してシステムを制御するための情報を入力することができる。ユーザインタフェースは、オペレータがシステムと相互作用できるようにすることができる。オペレータは、ユーザインタフェースを使用して、プロセスを開始及び/又は制御するための値を入力することができる。いくつかの例では、オペレータは、ユーザインタフェースを使用して、システムが自律的に動作できるように、1つ又は複数の値を入力することができる。例えば、文書、文書スタック、複数の文書及び/又は複数の文書スタックは、システム(システムの入力ポートなど)にロードすることができ(例えば、オペレータ及び/又は自動化プロセスによって)、システムは、さらなるオペレータ入力なしで文書を処理するように構成することができる。いくつかの例では、オペレータは、プロセスを開始するために1つ又は複数のパラメータを入力することができ、システムは、さらなるオペレータ介入なしで完全な自動化でプロセスを完了するように構成することができる。いくつかの例では、システムは、開始命令を受信するように構成することができ、システムは、オペレータからのさらなる命令なしでプロセスを完了することができる。
[0104] 例えば、オペレータが「開始」コマンドを入力次第、システムは、照明源210を使用して文書台250上の文書又は文書スタックに光を当て、画像捕捉デバイス230を使用して文書又は文書スタックの多数の画像を捕捉し、位置決めコンポーネント240、ツール244、第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270のうちの1つ又は複数を使用して文書又は文書スタックを操作することができる。いくつかの例では、システムは、文書、文書スタック、複数の文書及び/又は複数の文書スタックの1つ又は複数の特性(例えば、文書のタイプ、文書の厚さなど)に関連する1つ又は複数のパラメータなど、オペレータによって入力された1つ又は複数のパラメータに基づいて、文書、文書スタック、複数の文書及び/又は複数の文書スタックを処理するように構成することができる。
[0105] いくつかの例では、システム200は、開始後のシステムの動作の間に1つ又は複数の中間ポイントにおいてオペレータから入力を受信するようにシステムが構成されるように、半自律的になるように構成することができる。例えば、システムは、処理されている文書、文書スタック、複数の文書及び/又は複数の文書スタックの1つ又は複数の特性を入力するようにオペレータに入力を促すように及び/又は文書、文書スタック、複数の文書及び/又は複数の文書スタックの動作及び/又は検出特性を確認するように構成することができる。例えば、オペレータは、システムがさらに進める前にプロセスの1つ又は複数のステップの間に「確認」コマンドを入力することが要求され得る。いくつかの例では、システムは、オペレータからの入力に基づいてなど、完全自動化モードと半自動化モードの両方で動作するように構成することができる。いくつかの例では、システムは、「一時停止」及び/又は「停止」コマンドを入力することによってなど、プロセスの間にオペレータが介入できるように構成することができる。いくつかの例では、システムは、オペレータが1つ又は複数の自律プロセスをオーバーライドできるように構成することができる。
[0106] いくつかの例では、オペレータは、ユーザインタフェースを使用して、照明源210、画像捕捉デバイス230、位置決めコンポーネント240、ツール244、文書台250、第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270のうちの1つ又は複数などのシステムの1つ又は複数の個々コンポーネントを手動で制御することができる。いくつかの例では、ユーザインタフェースは、システムと同一場所に配置することができる。いくつかの例では、ユーザインタフェースは、例えば、システムのリモート操作及び/又はシステムによって実行されたプロセスの1つ若しくは複数のパラメータのリモート閲覧を可能にするために、システムからリモート設置することができる。ユーザインタフェースは、同じ又は異なる部屋、建物及び/又は施設にあり得る。
[0107] いくつかの例では、ユーザインタフェース204は、視覚ディスプレイ206上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を含み得る。いくつかの例では、視覚ディスプレイは、処理されている文書及び/又は文書スタックの1つ又は複数のパラメータを含む、システム200の様々なパラメータのディスプレイを含み得る。本明細書でさらに詳細に説明されるように、視覚ディスプレイは、画像捕捉デバイス230によって捕捉された画像などの未処理の画像及び/又は未処理の画像からの情報を使用してコントローラ202のプロセッサによって提供された処理済みの画像などの処理済みの画像をオペレータに表示するように構成することができる。処理済みの画像は、文書シートの1つ又は複数の座標線254のグラフィック表現を含み得る。いくつかの例では、視覚ディスプレイは、照明源210、画像捕捉デバイス230、位置決めコンポーネント240、ツール244、文書台250、第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270のうちの1つ又は複数の状況インジケータを含む、システムのコンポーネントの1つ又は複数の状況インジケータを表示することができる。視覚ディスプレイは、オペレータ又は以前のオペレータによって入力された値をオペレータに表示するように構成することができる。視覚ディスプレイは、システムの処理履歴を示すことができる。
[0108] システム200は、システムによって捕捉された任意の影を分析することによって少なくとも部分的に1枚のシートの1つ又は複数の端縁、向き、寸法及び/又は座標を識別するように構成することができる。いくつかの例では、システムは、文書又は文書スタックの測光立体視分析を提供するように構成することができる。分析は、文書の1枚のシートの1つ又は複数の端縁、向き、寸法及び/又は座標を識別するために使用することができる。
[0109] 文書台250は、システム200によって分析されたシート又はシートスタックを受け取るように構成することができる。例えば、シート又はシートスタックは、文書台250の上面252で受け取ることができる。シート又はシートスタックは、オペレータによってなど、文書台上に手動で配置することができる。或いは、シート又はシートスタックは、自動化プロセスによって文書台上に配置することができる。シートは、様々な形態でシステム200に提示することができる。いくつかの例では、システムは、トレイ、ボックス、ビン及び/又はフォルダなどのコンテナにおいてシートを受け取るように構成することができる。例えば、シートを含むコンテナは、識別システムの受取ポートにロードすることができ、コンテナは、コンテナ内から文書台に1つ又は複数の文書を移動するために、システムによって、所望の高さに移動することができる。システムは、トラック、昇降機、リニアガントリ及び/又はリニアアクチュエータを介してなど、コンテナを垂直に及び/又は横方向に移動するための1つ又は複数の機械コンポーネントを含み得る。例えば、コンテナは、コンテナから台への文書の移動に対して所望の位置に達するように、システムによって、引き上げる、引き下げる及び/又は横方向に移動することができる。所望の位置に達した時点で、システムは、コンテナからの文書の移動を自動化するように構成することができる。本明細書で説明されるように、コンテナの所望の高さは、1つ又は複数のセンサを使用して、事前に決定すること及び/又は決定することができる。
[0110] 照明源210は、照明源によって文書台上に配置されたシートに光が当たるように、文書台250に対して位置決めすることができる。例えば、文書台は、照明源の照明経路にあり得る。照明源は、文書台のレベルより高いレベルに配置し、照明源からの照明が台上の文書又は文書スタックの所望の量及び/又は角度の照明を提供するように方向付けることができる。照明源は、1つ又は複数の照明デバイスを含み得る。いくつかの例では、1つ又は複数の照明デバイスは、台の上面252に面し得る。いくつかの例では、光を放出する照明デバイスの表面は、台の上面に対して約30°〜約90°の角度(約30°〜約80°、約30°〜約60°、約45°〜約90°又は約45°〜約60°の角度を含む)に方向付けることができる。照明源の配向角は、本明細書で説明されるいずれの値よりも小さい、本明細書で説明されるいずれの値よりも大きい、又は、本明細書で説明される任意の2つの値の間の範囲内に収まるものであり得る。
[0111] 照明源210によってシート又はシートスタックに光が当てられる際は、システム200の他のコンポーネントが台250上に配置されたシート又はシートスタックのいかなる部分にも影を投じないように、照明源を台に対して位置決めすることができる。シート又はシートスタックに投じられる影は、文書の1つ又は複数の端縁の識別における誤検出をもたらし得る。いくつかの例では、コントローラ202は、シート又はシートスタックに光が当てられる際に台上に配置されたシート又はシートスタックに相互作用コンポーネントが影を投じないように検出ゾーンから退くように1つ又は複数の相互作用コンポーネント(位置決めコンポーネント240及びツール244など)に指示することができる。いくつかの例では、コントローラ202は、相互作用コンポーネントが画像捕捉デバイス230によるシート又はシートスタックの検出を妨げないように検出ゾーンから退くように1つ又は複数の相互作用コンポーネントに指示することができる。
[0112] 照明源210は、多数の照明モジュール212、214、216、218を含み得る。多数の照明モジュールの各々は、台上のシート又はシートスタックに異なる角度から光が当たることができるように、文書台250に対して異なる場所に位置決めすることができる。例えば、照明モジュールは、互いに対して異なる場所にあり得る。異なる位置から文書又は文書スタックに光を当てることにより、三次元特徴(単一の文書の端縁など)及び/又は文書若しくは文書スタックの最上部から突出している三次元物体(ファスナなど)の異なる影プロファイルの捕捉が可能になる。
[0113] いくつかの例では、照明源210は、4つの照明モジュール212、214、216、218を含み得る。4つの照明モジュールは、台250上及び/又は台250の周りに配置することができる。例えば、4つの照明モジュールは、台に対して、0°の位置、90°の位置、180°の位置及び270°の位置の各々にあり得る。或いは、4つの照明モジュールは、台の周りに異なるように配置することができる。4つの照明モジュールは、台上の4つの照明モジュールの各々による同じ又は同様の照明強度を容易にするために、台から等距離にあるか又は実質的に等距離にあり得る。4つの照明モジュールは、台の上面252から様々な垂直距離にあり得る。垂直距離は、照明モジュールによって台上のシート又はシートスタックに十分に光が当たるように選択することができる。いくつかの例では、台の上面からの1つ又は複数の照明モジュールの垂直距離は、約4フィート(ft)〜約10ft(約4ft〜約8ft又は約4ft〜約6ftを含む)であり得る。台の上面からの1つ又は複数の照明モジュールの垂直距離は、本明細書で説明されるいずれの値よりも小さい、本明細書で説明されるいずれの値よりも大きい、又は、本明細書で説明される任意の2つの値の間の範囲内に収まるものであり得る。
[0114] 他の例では、異なる数の照明モジュールを使用することができる。例えば、3つ、2つ又は1つのモジュールなど、4つ未満の照明モジュールを使用することができる。いくつかの例では、5つ、6つ、7つ、8つ又はそれ以上など、4つを超える照明モジュールを使用することができる。多数の照明モジュールは、それらがモジュールが台250上及び/又は台250の周りに半径方向に均等に又は実質的に均等に分布するように配置することができる。n個の照明モジュールを含む照明源は、台の周りの360°/nの倍数の各々の位置にモジュールを有し得る。例えば、5つの照明モジュールを含むシステムは、0°の位置、72°の位置、144°の位置、216°の位置及び288°の位置の各々の位置にあるモジュールを含み得る。
[0115] 本明細書で説明されるように、照明源210は、文書台250の上方に配置し、照明源からの照明が台上の文書又は文書スタックの所望の照明を提供するように方向付けることができる。例えば、照明源の多数の照明モジュールの各々は、台250の上面252の平面に対して約30°〜約90°の角度(約30°〜約80°、約30°〜約60°、約45°〜約90°又は約45°〜約60°の角度を含む)に方向付けられた光放出面を有し得る。照明モジュールの配向角は、本明細書で説明されるいずれの値よりも小さい、本明細書で説明されるいずれの値よりも大きい、又は、本明細書で説明される任意の2つの値の間の範囲内に収まるものであり得る。
[0116] 多数の照明モジュールの各々は、文書又は文書スタックに光を当てるために文書又は文書スタックに向けて方向付けられた1つ又は複数の照明デバイスを含み得る。いくつかの例では、多数の照明モジュールの各々は、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)を含み得る。LEDは、可視範囲の光を放出するように構成することができる。いくつかの例では、照明モジュールは、バーライト、リングライト及び列状のライトのうちの1つ又は複数を含み得る。いくつかの例では、照明モジュールは、一次及び二次光学測定のための照明デバイスを含み得る。いくつかの例では、LEDは、可視範囲外の光(例えば、約400ナノメートル(nm)〜約700nmの範囲の波長を有する電磁放射)を放出するように構成することができる。いくつかの例では、照明モジュールは、蛍光照明、石英ハロゲン照明、メタルハライド照明、キセノン照明及び/又は高圧ナトリウム照明のうちの1つ又は複数を含み得る。
[0117] 多数の照明モジュール210は、個々の照明モジュールが光を当てる際に、台250上のシート又はシートスタックの1つ又は複数の画像を画像捕捉デバイス230によって捕捉できるように、個別に順番に光を当てることができる。照明モジュールは、いかなる順番でも光を当てることができる。いくつかの例では、照明モジュールは、時計回りの順番又は反時計回りの順番で光を当てることができる。モジュールの順次照明は、1つ若しくは複数のシステムパラメータ及び/又は処理されている文書の特性に基づいてなど、手動で設定すること及び/又は自動的に選択することができる。
[0118] 照明モジュールが順番に起動されるレートは、画像捕捉デバイス230が文書又は文書スタックを撮像するのに十分な時間を与える一方で、システム200のスループットが増加するように、最適化することができる。いくつかの例では、照明モジュールが光を当てるレートは、人間の目が知覚することができるレートより速いものであり得る。照明モジュールが起動されるレートは、例えば、画像捕捉デバイスの露光時間を含む、画像捕捉デバイスが画像を捕捉できる速度など、画像捕捉デバイスの1つ又は複数のパラメータに基づいて選択することができる。例えば、照明のレートは、デジタルカメラの露光時間に基づいて選択することができる。照明のレートは、デジタルカメラの露光時間と少なくとも同じ長さになるように選択することができる。いくつかの例では、各照明モジュールは、約0.1ミリ秒(msec)、約0.2msec、約0.5msec、約1msec、約5msec又は約10msecを超える時間の間、光を当てることができる。いくつかの例では、各照明モジュールは、約0.1msec〜約20sec、約1sec〜約15sec、約5sec〜約10secの時間の間、光を当てることができる。照明モジュールが光を当てるレートは、本明細書で説明されるいずれの値よりも小さい、本明細書で説明されるいずれの値よりも大きい、又は、本明細書で説明される任意の2つの値の間の範囲内に収まるものであり得る。
[0119] 画像捕捉デバイス230は、いかなる障害もなく台上のシート又はシートスタックの画像を捕捉できるように、台250の上方に配置することができる。上記でより詳細に説明されるように、コントローラ202は、画像捕捉デバイスがいかなる障害もなく台上のシート又はシートスタックを撮像できるように検出ゾーンから退くように1つ又は複数のコンポーネントに指示することができる。いくつかの例では、画像捕捉デバイスは、照明モジュール(照明モジュール212、214、216、218など)のいずれかが起動された際にシート又はシートスタックにその影を投じないように配置することができる。いくつかの例では、画像捕捉デバイスは、照明モジュールの各々の上方に配置することができる。いくつかの例では、画像捕捉デバイスは、照明モジュールの各々から等距離にあるか又は実質的に等距離にあり得る。
[0120] 画像捕捉デバイス230は、エリア走査カメラであり得る。カメラは、デジタル式でも、非デジタル式でもあり得る。いくつかの例では、画像捕捉デバイスは、5メガピクセルカメラであり得る。或いは、カメラは、5メガピクセル以外の解像度値を有し得る。カメラは、約3メガピクセル、約8メガピクセル又は約12メガピクセルなど、より低い又はより高い解像度を有し得る。カメラは、処理されているシート又はシートスタックの1つ又は複数の所望の特徴の正確な捕捉を提供するように構成された解像度を有し得る。その代替として又はそれに加えて、画像捕捉デバイスは、使用される照明源のタイプに基づいて選択された別のタイプの撮像デバイスであり得る。例えば、撮像デバイスは、特定のタイプの照明源によって提供された特定のタイプの照明を検出するように構成することができる。
[0121] 画像捕捉デバイス230は、多数の照明源210の各々(多数の照明モジュール212、214、216、218など)によって文書又は文書スタックに光が当たる度に台250上のシート又はシートスタックの1つ又は複数の画像を捕捉するように構成することができる。本明細書で説明されるように、台に対して異なる場所に位置付けられた多数の照明モジュールの各々は、異なる角度から光を当てながらシート又はシートスタックの画像を捕捉できるように、順番に起動することができる。捕捉画像は、例えば、文書の境界及び/又は1つ若しくは複数の座標線254を識別できるように、分析のために画像捕捉デバイスからコントローラ202に送信することができる。
[0122] 本明細書で説明されるように、コントローラ202は、画像捕捉デバイス230からの情報及び/又は情報を処理するために使用される1つ若しくは複数のアルゴリズムを格納するように構成されたメモリを含み得る。例えば、コントローラは、画像捕捉デバイス230によって捕捉された1つ又は複数の画像の処理及び/又は分析を行うことができる機械可読命令を実行するために、1つ又は複数のプロセッサを含み得る。コントローラは、1つ又は複数の照明源から照明を受けている間に捕捉された画像を分析するために、1つ又は複数の照明源210から照明構成情報を受信することができる。
[0123] いくつかの例では、コントローラ202によって実行される分析は、画像内のいかなる影も識別するために、捕捉デバイス230によって捕捉されたシート又はシートスタッの多数の画像を比較することを含み得る。例えば、コントローラは、影の存在を識別するために、画素間比較など、画像のいかなる変化も検出するために画像間の比較を実行するように構成することができる。影は、シート又はシートスタックの1つ又は複数の端縁によって、台250の上面252に及び/又は処理されているシート又はシートスタックの真下の他の1つ又は複数のシート及び/又はシートスタックに投じられ得る。いくつかの例では、コントローラは、捕捉画像を使用して、シート又はシートスタックの影プロファイルを生成するように構成することができる。
[0124] いくつかの例では、コントローラ202は、影プロファイルに基づいてシート又はシートスタックの1つ又は複数の特性を決定するように構成することができる。例えば、シート又はシートスタックのサイズ、形状、座標、向き及び/又は厚さは、影プロファイルを使用して決定することができる。いくつかの例では、影プロファイルを使用して、1枚の紙シートの1つ又は複数の端縁などの文書の境界を識別することができる。コントローラ202は、影プロファイル及び/又は影プロファイルから決定された座標、向き、端縁に基づいて、シート又はシートスタックに対する1つ又は複数の座標線254を決定することができる。
[0125] コントローラ202は、その中に格納された1つ又は複数のアルゴリズム(1つ又は複数のパターン認識アルゴリズムを含む)を使用して、台250上のシート又はシートスタックに関する1つ又は複数の決定を行うように構成することができる。例えば、コントローラによって生成された影プロファイルは、シートのサイズ、形状、向き、座標及び/又は厚さを決定するために、1つ又は複数の既知の及び/又は基準パターンと比較することができる。いくつかの例では、コントローラは、影プロファイルを使用して、画像内のどの特徴が三次元特徴であるかを決定するように構成することができる。いくつかの例では、コントローラは、存在する三次元特徴のどれがシート若しくはシートスタックの境界(例えば、1つ若しくは複数の端縁、角)に相当するか、及び/又は、存在する三次元特徴のどれがシート若しくはシートスタックの別の特性(例えば、接着、ファスナ)に相当するかを決定するように構成することができる。コントローラは、シート又はシートスタックの所望の特性に相当しない三次元特徴を無視するように構成することができる。
[0126] 例えば、コントローラ202は、画像に存在する影が対象のシート又はスタックの特徴によって投じられた影であるかどうかを判断するために、コントローラのメモリに格納された1つ又は複数のアルゴリズムを使用して、画像捕捉デバイス230によって集められた情報を処理するように構成することができる。コントローラは、文書又は文書スタックに対する座標線254を提供することによってなど、どの三次元特徴が文書の境界の特徴であるかについての分析に基づいて、文書又は文書スタックを操作するためにシステムの1つ又は複数のコンポーネントを制御するための命令信号を生成することができる。
[0127] 別の例では、コントローラ202は、1つ又は複数のパターン認識アルゴリズムを使用して、本明細書で説明される1つ又は複数の分析を実行することができる。いくつかの例では、画像捕捉デバイスによって捕捉された画像に存在する影は、1つ又は複数の閾値及び/又は基準(可撓性材料及び/又は可撓性材料の一部分の既知の基準パターンなどの既知の基準パターンを含む)と比較することができる。コントローラは、比較に基づいて、文書の境界、シート又はシートスタックの向き及び/又は座標を決定するように構成することができる。いくつかの例では、1つ又は複数の分析は、システム200からリモート設置されたコントローラによって実行することができ、1つ又は複数の分析は、本明細書で説明されるように、有線及び/又は無線ネットワークを介してなど、システムの1つ又は複数のコンポーネントを制御するためにコントローラ202に送信される。例えば、リモートコントローラは、施設内のシステム200が位置する場所とは異なる場所に又はシステム200のものとは異なる施設に配置することができる。
[0128] 本明細書で説明されるように、コントローラ202は、文書台上のシート又はシートスタックを操作するために、位置決めコンポーネント240、ツール244、文書台250、第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270のうちの1つ又は複数に命令を送信するように構成することができる。図2には限られた数のコンポーネントが示されているが、識別システム200は、本明細書で説明される多数の同じ又は異なるコンポーネントを含むいかなる数のコンポーネントも、他の自動化ハードウェア、検出ハードウェア、照明ハードウェア及び/又は可動若しくは位置決めコンポーネント(例えば、ロボットアーム、リニアアクチュエータ、昇降機など)も含み得る。
[0129] 再び図2を参照すると、システム200は、文書台250上のシート又はシートスタックを操作するように構成された1つ又は複数のツール244に結合された位置決めコンポーネント240を含み得る。ツールは、1つ若しくは複数の自動化ハードウェア及び/又は1つ若しくは複数のエンドエフェクタであり得る。例えば、ツール及び/又はエンドエフェクタは、真空リフタ、ホールドダウンフット及び/又はエアナイフであり得る。位置決めコンポーネントは、1軸の直線運動又は多軸の直線運動を有するリニアアクチュエータであり得る。その代替として又はそれに加えて、位置決めコンポーネントは、ロボットアームであり得る。或いは、システムは、他のロボットアーム、リニアアクチュエータ、リニアステージ、昇降機、トラック及び/又は上記の組合せなどの他の可動コンポーネントを含み得る。システムは、多数の異なるツール(例えば、真空リフタ、ホールドダウンフット、エアナイフ、ファスナリムーバなど)及び多数の異なる位置決めコンポーネント(例えば、ロボットアーム、リニアアクチュエータ、昇降機など)の任意の組合せを含み得る。いかなるツールも、位置決めコンポーネントに永久的に又は取り外し可能に結合することができる。例えば、ツール244は、位置決めコンポーネント240(例えば、リニアアクチュエータ、ロボットアーム)の先端部(又は接合部)242に取り外し可能に結合することができる。位置決めコンポーネントは、多数の接合部を有し得、多数の軸における動きが可能であり得る。その代替として又はそれに加えて、多数のツールは、1つの位置決めコンポーネントに結合することができる。その代替として又はそれに加えて、1つのツールは、多数の位置決めコンポーネントに結合することができる。
[0130] 位置決めコンポーネント(例えば、リニアアクチュエータ、ロボットアームなど)に結合されたツールは、別のツールと交換することができる。いくつかの例では、第1ツールは、第1タイプの位置決めコンポーネント(例えば、リニアアクチュエータ)に結合することができ、第2ツールは、第2タイプの位置決めコンポーネント(例えば、ロボットアーム)に結合することができ、第1ツール及び第2ツールは、同じタイプのツール(例えば、真空リフタ)である。例えば、システム200は、リニアアクチュエータに結合された真空リフタの第1セットと、1つ又は複数のロボットアームに結合された真空リフタの第2セットとを含み得る。コントローラ202は、シートを持ち上げるために、コントローラによって決定されたシートの形状、サイズ(例えば、寸法)、座標、向き及び/又は厚さに基づいて、真空リフタのどのセットを誘導するかを決定することができる。いくつかの例では、コントローラは、シート(例えば、大きなシートの場合)を持ち上げるために、真空リフタの両方のセットを誘導することができる。いくつかの例では、コントローラは、リニアアクチュエータに結合された真空リフタの第1セットでは届かない所にあると決定されたシートを持ち上げるために、1つ又は複数のロボットアームに結合された真空リフタの第2セットを誘導することができる。コントローラは、シートに対して決定された座標線254に沿って、1つ又は複数のツール及び/又は位置決めコンポーネントを誘導することができる。いくつかの例では、コントローラは、異なるタスク(例えば、紙スタックの最上部シートを分離するために紙スタックを押し下げる)を実行するために、同じシートに対して異なる座標線を決定することができる。或いは、コントローラは、各シートに対して、1つの座標線に対して1つ又は複数のツール及び/又は位置決めコンポーネントを指示することができる。
[0131] いくつかの例では、コントローラ202は、システム200によって処理されているシート又はシートスタックを操作するために、第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270のうちの1つ又は複数を制御するように構成することができる。いくつかの例では、文書プラットフォームは、ホールドダウンフットであること及び/又はホールドダウンフットの機能を実行することができる。第1及び/又は第2プラットフォームは、1つ又は複数の位置決めコンポーネント(例えば、リニアアクチュエータ、ロボットアームなど)と組み合わせて使用することができる。いくつかの例では、コントローラは、1つ又は複数の位置決めコンポーネントに結合された1つ又は複数のツールと組み合わせてなど、台250上の他の任意のシート又はシートスタックからシート又はシートスタックを引き上げる及び/又は切り離すように第1文書プラットフォーム及び第2文書プラットフォームに指示するように構成することができる。
[0132] 例えば、位置決めコンポーネント240(例えば、リニアアクチュエータ)に結合されたツール244(例えば、真空リフタ)は、シート又はシートスタックの少なくとも一部分上にかけられた吸引力を使用することによってなど、台250からシート又はシートスタックを引き上げるように位置決めすることができる。コントローラ202は、その後、位置決めコンポーネントに結合されたツールによって引き上げられたシート又はシートスタックの真下に配置されるように第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270の少なくとも1つを誘導することができる。例えば、第1及び第2文書プラットフォームの少なくとも1つは、引き上げ力(例えば、吸引力)で引き上げられた最上部シートの下方の残りのシート又はシートスタックに相反する力(例えば、重量)を提供することができる。いくつかの例では、最上部シートの下への文書プラットフォームの配置により、台上の他の任意のシート又はシートスタックからの最上部シートの切り離しを容易にすることができる。いくつかの例では、コントローラは、1つ又は複数のセンサ(例えば、画像捕捉デバイス230)によって収集され、且つ、コントローラによって処理されたシート又はシートスタックのガイダンスフォーム識別情報に基づいて、第1及び/又は第2文書プラットフォームを適切な位置に誘導することができる。いくつかの例では、コントローラは、コントローラによって決定されたシート又はシートスタックの1つ又は複数の座標線に基づいて、第1及び/又は第2文書プラットフォームを適切な位置に誘導することができる。
[0133] いくつかの例では、第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270の少なくとも1つは、シート又はシートスタックをひっくり返すためになど、台250上のシート又はシートスタックを操作するために使用することができる。例えば、ひっくり返す動作は、1つ又は複数の検出センサ(例えば、画像捕捉デバイス230)による検出前、検出中又は検出後に実行することができる。いくつかの例では、シート又はシートスタックは、最初に、シート又はシートスタックの下に配置されるように第1文書プラットフォーム及び第2文書プラットフォームの一方を移動し、次いで、シート又はシートスタックの上に第1文書プラットフォーム及び第2文書プラットフォームの他方を移動して2つのプラットフォーム間にシート又はシートスタックを挟む(又はエンベロープ)ことによって、ひっくり返すことができる。2つの文書プラットフォームは、2つの文書プラットフォーム間のシート又はシートスタックをひっくり返すために、水平軸の周りを回転させることができる。水平軸は、文書台の平面に実質的に平行であり得る。例えば、2つのプラットフォームは、2つのプラットフォーム間にシート又はシートスタックをしっかりと配置するために、シート又はシートスタックに同時に接触することができる。2つのプラットフォーム間に配置されたシート又はシートスタックには、プラットフォームを回転させる際にプラットフォーム間からシート又はシートスタックが滑り落ちないことを保証するために、プラットフォームの一方又は両方によって、圧力をかけることができる。
[0134] いくつかの例では、第1文書プラットフォーム260及び第2文書プラットフォーム270の少なくとも1つは、多軸コンポーネント(例えば、2軸又は3軸コンポーネントを含む)であり得る。いくつかの例では、システム200は、単に1つの文書プラットフォームを含み得る。或いは、システムは、2つを超える文書プラットフォームを含み得る。
[0135] 第1及び/又は第2文書プラットフォーム260、270は、システム200によって取り扱われる(例えば、処理される)シート又はシートスタックのそれぞれのサイズを適応させるためにサイズ指定することができる。いくつかの例では、文書プラットフォームは、シート又はシートスタックに接触するように構成された表面の粗度を含み得、その結果、表面は、シート又はシートスタックとの所望の摩擦を有し得る。第1及び/又は第2プラットフォームの1つ又は複数の表面の所望の摩擦度を提供することにより、文書又は文書スタックの操作を容易にすることができる。所望の摩擦は、様々な技法を使用して達成することができる。例えば、摩擦は、例えば、表面にエッチングされた様々な凹パターンを含む、その上に形成された特徴によって文書又は文書スタックに接触するように構成されたプラットフォームの一方又は両方の表面に提供することができる。例えば、表面は、凹凸を付けることができる。いくつかの例では、表面は、所望の摩擦を提供するためのコーティングを有し得る。いくつかの例では、プラットフォームの材料は、所望の摩擦を提供するように選択することができる。いくつかの例では、摩擦は、追加の摩擦を提供するように構成されたストリップ材料など、表面に追加の材料を置くことによって提供することができる。いくつかの例では、シート又はシートスタックに接触するように構成されたプラットフォームの一方又は両方の表面は、約0.5、約0.6又は約0.7より大きい摩擦係数を有し得る。いくつかの例では、摩擦係数は、約0.5〜約1(約0.6〜約1、約0.7〜約1を含む)であり得る。或いは、摩擦係数は、上記の例又は上記の例の範囲より大きくとも小さくともよい。
[0136] 図2には1つの位置決めコンポーネント240しか示されておらず、位置決めコンポーネントは、リニアアクチュエータ、ロボットアーム又は他の可動コンポーネントであり得る。いくつかの実施形態では、単一の位置決めコンポーネントの使用により、識別システム200のフットプリントを低減すること、動作及び/又は保守のコストを低減すること、及び/又は、可能な誤動作の発生源を低減することができ、それにより、システム信頼性が増加する。或いは、システムは、システムの効率を増大させるためになど、多数の位置決めコンポーネント及び/又は多軸の運動の自由度を有するコンポーネントを含み得る。
[0137] 図3は、座標線を特徴とする例示的な識別システムを示す。識別システム300は、文書台350、第1文書プラットフォーム360、第2文書プラットフォーム370、位置決めコンポーネント340及び多数のツール344を含み得る。システム300のコンポーネントは、システム200のそれぞれのコンポーネントに相当し得る。例えば、文書台350は、図2の文書台250であり得、第1文書プラットフォーム360は、図2の第1文書プラットフォーム260であり得、第2文書プラットフォーム370は、図2の第2文書プラットフォーム270であり得、位置決めコンポーネント340は、図2の位置決めコンポーネント240であり得、多数のツール344の少なくとも1つのツールは、図2のツール244であり得る。
[0138] 図3は、レターサイズシートに対する座標線354を特徴とする。或いは、座標線は、他の任意のサイズ(例えば、A2、A3、A4、B1、リーガルなど)のシートに対するものであり得る。多数のツール344は、文書台350上の他のシート又はシートスタックから最上部シート又は多数のシートを引き上げるための真空リフタのアレイであり得る。例えば、台上のシートスタックの最上部シートがある向き及びある座標を有するレターサイズシートであるとシステム300が特定した場合は、システムのコントローラは、座標線354を決定することができる。コントローラは、1つ又は複数のリニアアクチュエータ(例えば、位置決めコンポーネント340)を介して、座標線354に沿って配置されるように真空リフタのアレイを誘導することができ、アレイの1つ又は複数の真空リフタを使用して、その位置から最上部シートを持ち上げることができる。真空リフタによって吸引が適用された後、第1文書プラットフォーム360及び第2文書プラットフォーム370の少なくとも1つは、引き上げられている間に残りのシートを押し下げるために、最上部シートの下方に配置することができる。
[0139] 上記で説明され、以下でさらに説明される識別システム(例えば、システム100、システム200、システム300など)は、1つ又は複数のファスナによって以前に互いに固着させたシートの分離を容易にすることができる。
[0140] 図4は、例示的な分離システムの概略図を示す。分離システム400は、シート又はシートスタックの既知の基準点、基準軸又は基準グリッドに対する空気供給デバイス410の位置決めを介してなど、ターゲットを定めた気流を提供することによって、他のシート又はシートスタックからのシート又は多数のシートの正確な分離を容易にすることができる。分離システムは、1つ又は複数のファスナによって以前に互いに固着させたシートの分離を容易にすることができる。
[0141] 1つ又は複数のファスナによって以前に互いに固着させた2枚以上のシートは、2枚以上のシート間に少なくともある程度の接着力又は付着力を保持することができる。例えば、シートパケットは、ステープルによって互いに固着させることができる。ステープルは、手動(例えば、手動ステープルリムーバ)、半自動化又は自動化(例えば、機械を介して)方法を介して、シートパケットから取り除くことができる。いくつかの例では、機械がパケットからステープルを取り除く際は、機械は、ステープルによって綴じられたすべてのシートからステープルを引っ張り上げることができる。プロセスの間、ここでの固着が外れた紙シートは、ステープルの1つ又は複数の貫通ポイントにおいて針跡で引っ掛かり合い、従って、隣接シートを付着させる二次付着力又は二次接着力が形成される。或いは、二次付着力又は二次接着力は、ペーパークリップ、スプリングクリップ、メタルブラッド、パンチ穴ファスナ、輪ゴム、螺旋綴じ、バインダクリップ、スプリングバインダクリップ、本綴じ、二股ファスナ(例えば、二股金属ファスナ)、螺旋リング、リング綴じ、ガチャッククリップ、plastiklipプラスチッククリップ、コーナークリップ、バタフライクランプ、オウルクリップ、円型ペーパークリップ、ペーパークループ、接着性物質(例えば、テープ)、プラスチックステープル、金属ステープル、非鉄金属ステープル、それらの組合せ及び/又は同様のものを取り除くなど、他のファスナが取り除かれた際に生み出され得る。
[0142] そのような二次接着力又は付着力により、そのような以前に固着させたシートのスタックの最上部シートの少なくとも一部分に吸引が適用される際(例えば、真空リフタを介して)、最上部シートは、最上部シート上の以前のファスナが取り除かれた場所においてなど、残りのスタックからの分離に抵抗することができる。例えば、最上部シートの先端縁の一部分が真空リフタによって最初に持ち上げられる際、先端縁の直接接する部分を持ち上げ、以前のファスナ場所をスタックの隣接シートに付着したままにすることができる(例えば、そのような二次付着力又は接着力によって)。いくつかの例では、二次付着力又は接着力は、引き上げ力に打ち勝つことができ、真空リフタは、完全な分離の前にタイミング悪く最上部シートを解放する場合がある。いくつかの例では、二次付着力又は接着力は、複数枚のシートを引き上げる場合があり、文書処理システムの1枚のシート供給の必要条件に支障を来す。その代替として又はそれに加えて、抵抗二次付着力又は接着力に対して引き上げ力を強制することにより、付着場所の周りが引き裂かれる、屈曲する及び/又は折り目が付くことによってなど、スタックの最上部シート及び/又は最上部シートに隣接するシートが損傷する可能性がある。
[0143] いくつかの例では、真空リフタは、最大で約0.1インチ、0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、0.6インチ、0.7インチ、0.8インチ、0.9インチ、1インチ、1.5インチ、2インチ、2.5インチ、3インチ、3.5インチ、4インチ、4.5インチ、5インチ又は上記の例超若しくは上記の例未満、最上部シートの先端縁の一部分をスタックから引き上げることができる。
[0144] 本明細書で説明されるように、最上部シートへの初期の吸引の適用の後、文書プラットフォーム(例えば、ホールドダウンフット)は、最上部シートの下方に挿入して、多数のシート又はシートスタックを最上部シートの下方に押し下げることができる。分離システム400では、最上部シートに対して引き上げ動作(例えば、吸引の適用)が実行された後に最上部シートの下方に挿入されたデバイス410は、文書プラットフォームと空気供給デバイスの両方として機能することができる。例えば、デバイスはエアナイフであり得る。デバイスは、文書プラットフォーム、ホールドダウンフット、空気供給デバイス及び/又はエアナイフの機能を含み得る。いくつかの例では、デバイス410は、図2の第1文書プラットフォーム260及び/又は図2の第2文書プラットフォーム270であり得る。例えば、分離システム400は、図1の識別システム100、図2の識別システム200及び/又は図3の識別システム300の一部として組み込むことができる。例えば、分離システムは、図1〜3のそれぞれの識別システムにおいて1つ又は複数のコントローラ又はコントローラユニットを共有することができる。或いは、分離システム400は、独立コントローラを含み得る。独立コントローラは、他のシステムの他のコントローラ又はコントローラユニットに動作可能に及び/又は通信可能に結合することができる。
[0145] 空気供給デバイス410は、多数のターゲットを定めた空気供給ポートを含み得、各ポートは、特定の経路に沿って空気を供給するように構成される。いくつかの例では、特定の経路の各々は、最上部シートの平面に実質的に平行であること及び/又は最上部シートに隣接するシート若しくはシートスタックの平面に実質的に平行であることが可能である。いくつかの例では、特定の経路の各々は、デバイスのポートから最上部シートに隣接するシートの表面上の特定の場所までの経路を含み得る。例えば、デバイスは、第1経路444に沿って空気を供給するように構成された第1空気供給ポートと、第2経路442に沿って空気を供給するように構成された第2空気供給ポートと、第3経路448に沿って空気を供給するように構成された第3空気供給ポートと、経路446に沿って空気を供給するように構成された第4空気供給ポートと、第5経路450に沿って空気を供給するように構成された第5空気供給ポートとを含み得る。或いは、デバイスは、特定の経路に沿って空気を供給するように構成されたより多くの又はより少ない空気供給ポートを含み得る。一例では、デバイスは、4つの空気供給ポートを含み得、各ポートは、シートの4つの角の異なる角までの経路に沿って空気を供給するように構成される。有益には、これは、ファスナが取り除かれる前に通常位置するシートの場所(例えば、角)をターゲットとし得る。
[0146] 例えば、第1ポートは、第1経路444に沿って第1以前の固着場所434に向けて空気を供給するように構成することができ、第2ポートは、第2経路442に沿って第2以前の固着場所432に向けて空気を供給するように構成することができ、第3ポートは、第3経路448に沿って第3以前の固着場所438に向けて空気を供給するように構成することができ、第4ポートは、第4経路446に沿って第4以前の固着場所436に向けて空気を供給するように構成することができ、第5ポートは、第5経路460に沿って第5以前の固着場所440に向けて空気を供給するように構成することができる。供給される空気は、比較的高速の空気であり得る。特定の場所に向けてターゲットを定めた気流は、有益には、二次付着力又は接着力を打ち破る(例えば、2枚以上のシート間の1つ又は複数のギザギザの針跡を打ち破る)ことができ、特定の場所において最上部シートを隣接シートから取り外すことができる。
[0147] いくつかの例では、デバイス410の多数のポートは、デバイスの先端部の周りに半径方向に位置し得る。いくつかの例では、デバイス410の多数のポートは、デバイス上の基準中心、基準軸及び/又は基準グリッドから半径方向に空気を供給するように構成することができる。例えば。
[0148] いくつかの例では、空気は、デバイス410の多数のポートのすべてのポートから同時に供給することができる。いくつかの例では、空気は、デバイスの1つ又は複数の選択されたポートから同時に供給することができる。いくつかの例では、空気は、時計回りの順番、反時計回りの順番又は別のカスタムの順番などの何らかの順番で、デバイスの多数のポートのすべてのポートから順番に供給することができる。いくつかの例では、空気は、デバイスの1つ又は複数の選択されたポートから順番に供給することができる。いくつかの例では、識別システムは、識別システムがファスナを取り除く前及び/又は本明細書で説明される1つ又は複数のデバイス及び技法(例えば、影分析、3D特徴処理など)を通じてなど、1つ又は複数の以前の固着場所を識別するように構成することができる。例えば、システム400のコントローラは、以前の固着場所に基づいて、以前の固着場所へと通じる特定の経路に沿って、選択されたポートを通じて空気を供給するようにデバイスを誘導することができる。
[0149] 本明細書で説明されるような識別システムは、最上部シート及び/又はシートスタックの厚さ、位置(例えば、座標)、向き、境界、サイズ(例えば、寸法)及び/又は形状をシステム400のコントローラに提供するなど、最上部シート及び/又はシートスタックの1つ又は複数の特性についての情報を決定し、分離システム400に提供することができる。いくつかの例では、識別システムは、最上部シート及び/又はシートスタックに対する1つ又は複数の基準点、基準軸及び/又は基準グリッドをシステム400のコントローラに提供することができる。システム400のコントローラは、そのような基準情報を使用して、最上部シート及び/又はシートスタック420に対してデバイス410を正確に位置決めすることができ、それにより、シートスタック上又は最上部シートに隣接するシート上の1つ又は複数の端縁、角及び/又は以前の固着場所を位置付けることができる。
[0150] いくつかの例では、最上部シート及び最上部シートに隣接するシートは、他の付着力又は引力によって付着させることができる。例えば、最上部シート及び隣接シートは、2枚のシートの接触表面の間の静止摩擦力(例えば、静摩擦、静電気力、ファンデルワールス分子間力など)によって付着させることができる。別の例では、最上部シート及び隣接シートは、最上部シートから隣接シートに浸出する引き上げ力(例えば、真空リフタから吸引を介して印加される)によって付着させることができる。別の例では、最上部シート及び隣接シートは、他のシートに結合するいずれかのシートの折り目、折り畳み又は他の構造変形によって付着させることができる。別の例では、最上部シート及び隣接シートは、2枚のシートのいずれかの接触表面に残っている接着要素(例えば、接着剤、接着液など)によって付着させることができる。分離システム(例えば、以下で説明されるシステム400及びシステム500)は、2枚以上のシートの分離を容易にするために、本明細書で説明される他の付着力又は引力に打ち勝つために使用することができる。
[0151] 図5は、初期の引き上げ力が最上部シートに印加された後の、二次付着力又は接着力によって接続された最上部シート及び最上部シートに隣接するシートの例示的な垂直断面図を示す。例えば、最上部シート504及び最上部シートに隣接するシート506は、ファスナを介して固着場所508において以前に互いに固着されている場合がある。分離システム500では、真空リフタ502又は他の吸引適用デバイスによって初期の引き上げ力が最上部シート504に印加されている際は、最上部シート504及び隣接シート506は、以前の固着場所508において二次付着力又は接着力によって接続される。いくつかの例では、二次付着力又は接着力は、上記で説明される及び/又は以下でさらに説明されるシステム及び方法によって打ち勝つことができる。いくつかの例では、二次付着力又は接着力は、他の発生源(例えば、静摩擦、真空浸出など)から生じ得る。
[0152] 図6は、例示的な分離システムの垂直断面図を示す。いくつかの例では、分離システム600は、シート又は多数のシートに正弦波を導入することによって、他のシート又はシートスタックからのシート又は多数のシートの正確な分離を容易にすることができる。本明細書で説明される分離システムは、1つ又は複数のファスナによって以前に互いに固着させたシートの分離を容易にすることができる。いくつかの例では、図6の分離システム600は、図4の分離システム400及び図5のシステム500と同じであり得る。いくつかの例では、分離システム400、500及び600は、単一のシステムに組み込むことができる。いくつかの例では、本明細書で説明される分離システムは、上記で説明される1つ又は複数の識別システムに組み込むことができる。
[0153] 例えば、最上部シート604及び最上部シートに隣接するシート606は、1つ又は複数の固着場所(例えば、図5の固着場所508)においてファスナを介して以前に互いに固着されている場合がある。真空リフタ602又は他の吸引適用デバイスによって初期の引き上げ力が最上部シート604に印加されると、最上部シート604及び隣接シート606は、図5に示されるものなど、以前の1つ又は複数の固着場所において二次付着力又は接着力によって接続され得る。分離システム600は、シート移動方向を方向612に有するように構成することができる。
[0154] いくつかの例では、正弦波は、リニアアクチュエータ又は他の位置決めコンポーネントを介してなど、シート移動方向(例えば、方向612)とは実質的に反対の方向に最上部シート604を移動することによってシステム600に導入することができる。いくつかの例では、位置決めコンポーネントは、最上部シートを持ち上げる吸引適用デバイス(例えば、真空リフタ602)に結合することができる。1つ又は複数の後部空気供給デバイス608(例えば、エアナイフ)は、最上部シート604が滑り落ちることを防ぐためのバックストップとして機能し得る。後方(例えば、方向612に対して)直線運動を導入し、最上部シート604のベース(例えば、端縁及び/又は角)を固定することにより、正弦波を最上部シート604に導入することができる。例えば、最上部シート604の平面の横断面は、正弦波を示し得る。或いは、非正弦波(例えば、周期的、区分的線形など)を生成することができる。いくつかの例では、任意のタイプの波を生成することができる。2枚以上のシートが以前の固着場所において二次付着力又は接着力によって接続され、波がシートに導入される(バックストップ及び後方直線運動を介してなど)と、最上部シート604は引き上げ力(例えば、真空リフタ602を介して)によって直接保持された唯一のシートであり、従って、各シートは異なる境界条件によって定義されるため、接続された又は半接続された(例えば、二次付着力を介して)シートの各々は、異なる振幅及び/又は異なる周波数の波を有し得る(又は屈曲して波断面を形成する)。
[0155] 1つ又は複数の波の導入により、2枚以上のシート間の1つ又は複数の二次付着力又は接着力に打ち勝つための著しい切り離し力を提供することができる。いくつかの例では、各最上部シート604に対して1つ又は複数の波を生成するプロセスは、最大で約120ミリ秒(ms)、100ms、80ms、70ms、60ms、50ms又は上記以下の時間を要し得る。いくつかの例では、プロセスは、上記以上の時間を要し得る。
[0156] いくつかの例では、1つ又は複数の波は、最上部シート604を引き上げて、引き上げ力が印加される前に、最上部シート604の平面に実質的に平行な任意の方向に移動することによって生成することができ、方向は、シート移動方向612に実質的に平行であっても、実質的に平行でなくともよい。例えば、最上部シートは、最上部シートの任意の端縁に向けて又は最上部シートの任意の端縁から移動させることができる。1つ又は複数の空気供給デバイスは、最上部シート604が滑り落ちることを防ぐためのバックストップとして機能するように、引き上げられた最上部シートが移動する先の端縁に位置し得る。或いは、他の任意のデバイスがバックストップとして機能することもできる。いくつかの例では、1つ又は複数の波は、シートの少なくとも一部分を引き上げ、引き上げられたシートの任意の運動を実質的にシートの固定ベース(例えば、端縁及び/又は角)に向けて導入することによって、シートで生成することができる。運動は、直線でも非直線でもよい。いくつかの例では、最上部シートの少なくとも一部分は、隣接シートから分離して(例えば、引き上げて)、吸引、ピンチング、貫通(及びフッキング)を適用すること、接着力(例えば、接着液、バイオミメティック接着、凹凸接着など介して)を印加すること及び/又はそれらの組合せ若しくは他の引き上げ方法を介して、隣接シートからの分離を維持することができる。
[0157] いくつかの例では、リニアアクチュエータ又は他の位置決めコンポーネント(例えば、ロボットアーム)は、1つ若しくは複数の波を生成するため及び/又は1つ若しくは複数の波を介して隣接シートからの最上部シートの分離を容易にするために、振動及び/又はパルスを最上部シートに導入することができる。振動又はパルスは、揺動運動、前進後退運動、振動運動及び/又は他の周期運動を提供することによって生成することができる。運動は、直線でも非直線でもよい。運動は、最上部シートが引き上げられていない際の最上部シートの平面に実質的に平行な横方向運動であり得る。運動は、垂直運動(例えば、最上部シートを引き上げる及び/又は解放する方向)であり得る。或いは、運動は、上記の組合せ及び/又は任意の方向を有する運動であり得る。いくつかの例では、振動及び/又はパルス及び/又は振動及び/又はパルスによって形成された波は、少なくとも約1ヘルツ(Hz)、5Hz、6Hz、7Hz、8Hz、9Hz、10Hz、20Hz、30Hz、40Hz、50Hz、100Hz、500Hz、1キロヘルツ(kHz)、10kHz、20kHz、30kHz、40kHz、50kHz、60kHz、70kHz、80kHz、90kHz、100kHz、150kHz、200kHz、250kHz、300kHz、350kHz、400kHz、450kHz、500kHz又はそれ以上の周波数を有し得る。或いは、周波数は、上記以下であり得る。
[0158] いくつかの例では、最上部シート604によって形成された波は、最上部シートの最大寸法の最大振幅を有し得る。最上部シートの最大寸法は、最上部シートの他の寸法より大きい最上部シートの寸法(例えば、長さ、幅、高さ、直径、対角線など)であり得る。例えば、本明細書で説明される1つ又は複数の方法によってなど、最上部シートによって形成された波は、最大で約1メートル(m)、0.9m、0.8m、0.7m、0.6m、0.5m、0.4m、0.3m、0.2m、0.1m、9センチメートル(cm)、8cm、7cm、6cm、5cm、4cm、3cm、2cm、1cm又はそれ以下の最大振幅を有し得る。或いは、最上部シートによって形成された波は、上記の例超又は上記の例未満の最大振幅を有し得る。いくつかの例では、最上部シートによって形成された波の最大振幅と最上部シートに隣接するシートによって形成された波の最大振幅との差は、最大で約1メートル(m)、0.9m、0.8m、0.7m、0.6m、0.5m、0.4m、0.3m、0.2m、0.1m、9センチメートル(cm)、8cm、7cm、6cm、5cm、4cm、3cm、2cm、1cm又はそれ以下であり得る。或いは、2つの最大振幅間の差は、上記の例超又は上記の例未満であり得る。
[0159] いくつかの例では、本明細書で説明される分離システムは、シートスタックの2枚のいかなるシートも分離することができる。例えば、分離された2枚のシートは、第1シート及び第2シートを含み得、第1シートは最上部シートである。その代替として又はそれに加えて、第1シートも第2シートもスタックの最上部シートではない。第1シート及び/又は第2シートの上方又は下方に追加のシートを分類しても分類しなくともよい。
[0160] 図7は、例示的な位置合わせシステム700の概略図を示す。いくつかの例では、位置合わせシステム700は、機械学習を介して第2シートに対する第1シートの正確な及び/又は精密な位置合わせを容易にすることができ、第1シートは第2シートの上流に位置する。位置合わせシステムは、システムの1つ又は複数のハードウェアの性能における経時的な不一致(例えば、系統誤差)を補正することができる。
[0161] シート移動システムは、シート移動方向722を有し得、シート移動システムのコンベア724上で移動する各シートは、上流の位置から下流の位置に移動することができる。コンベアは、トラック、ホイール、ベルト、移動プラットフォーム及び/又はコンベア上で上流の位置から下流の位置にシートを移送することができる他のデバイス若しくはメカニズムなどの別の移送デバイス又はメカニズムであり得る。いくつかの例では、コンベア上のシートは、移動コンベアに対して静止し、地面に対して移動することができる。いくつかの例では、コンベアは、静止プラットフォームであり得、コンベア上のシートは、1つ又は複数の移送デバイス又はメカニズムを介して(例えば、流体の流れ、重力などを介して)、静止プラットフォーム及び/又は地面に対して移動することができる。方向722は、シート移動システムが置かれている地面の平面に実質的に平行であり得る。或いは、方向722は、地面の平面に実質的に垂直であり得る。或いは、方向722は、地面の平面に対して1つ又は複数の角度で上向きに傾斜又は下向きに傾斜し得る。例えば、第1シート702は、第2シート704の上流に位置し得、第2シートは、第3シート706の上流に位置し得る。
[0162] 多数のツール740、742、744、746、748の各々は、異なる上流/下流の場所においてコンベア724上で移動するシートを操作するように構成することができる。例えば、第1ツール740は第2ツール742の上流に位置し得、第2ツールは第3ツール744の上流に位置し得、第3ツールは第4ツール746の上流に位置し得、第4ツールは第5ツール748の上流に位置し得る。或いは、システム700は、より多くの又はより少ないツールを異なる上流/下流の場所に含み得る。いくつかの例では、システム700は、多数のツールを同じ上流/下流の場所に含み得る。多数のツール740〜748の各々は、本明細書で説明される図2のツール244及び/又は他のツール(例えば、図1の相互作用ユニット106)に相当し得る。例えば、多数のツール740〜748の1つ又は複数のツールの各々は、リニアアクチュエータ又はロボットアームなどの位置決めコンポーネントに永久的に又は取り外し可能に結合することができる。同じ又は異なる上流/下流の場所の各ツールは、互いに同じ若しくは異なるタイプのツールであること及び/又は同じ若しくは異なるタスク(例えば、引き上げ、分離など)を実行することが可能である。上流/下流の場所のツールは、上流/下流の場所を通過する各シートに対して同じタスク又は動作(例えば、引き上げ)を実行することができる。
[0163] 多数のツール740〜748の各々は、コントローラ730に動作可能に結合することができる。コントローラ730は、本明細書で説明される図2のコントローラ202及び/又は他のコントローラ(例えば、図1のコントローラユニット104)に相当し得る。コントローラ730は、1つ又は複数のツールに個別の又は集合的な命令を提供することによって、多数のツール740〜748の1つ又は複数のツールを個別に又は集合的に制御することができる。例えば、コントローラ730は、第1ツール740及び第2ツール742に独立した異なる命令を提供することができる。図7は、1つのコントローラを示しているが、コントローラ730は、多数のコントローラを含み得、その各々は、他のコントローラと直接又は間接的に動作可能に連通することができる。例えば、多数のコントローラの各々は、1つ又は複数の中央コントローラと動作可能に通信することができる。例えば、各ツールは、別個のコントローラと通信することができ、別個のコントローラは、中央コントローラと通信する。
[0164] 多数のセンサ710、712、714、716、718、720の各々は、異なる上流/下流の場所においてコンベア724上で移動するシートの1つ又は複数の特性を検出するように構成することができる。例えば、第1センサ710は第2センサ712の上流に位置し得、第2センサは第3センサ714の上流に位置し得、第3センサは第4センサ716の上流に位置し得、第4センサは第5センサ718の上流に位置し得、第5センサは第6センサ720の上流に位置し得る。或いは、システム700は、より多くの又はより少ないセンサを異なる上流/下流の場所に含み得る。いくつかの例では、システム700は、多数のセンサを同じ上流/下流の場所に含み得る。いくつかの例では、システムは、多数のツール740〜748の各々の上流及び/又は下流に位置するセンサを含み得る。いくつかの例では、システムは、2つのツールの間に少なくとも1つのセンサを含み得る。多数のセンサ710〜720の各々は、本明細書で説明されるセンサ(例えば、図1の検出ユニット102のコンポーネント、画像捕捉デバイス230など)のいずれかに相当し得る。
[0165] 多数のセンサ710〜720の各々は、同じタイプのセンサであり得る。或いは、多数のセンサの各々は、異なるタイプのセンサであり得る。或いは、多数のセンサは、1つ又は複数の異なるタイプのセンサの組合せであり得る。例えば、多数のセンサは、光センサ(例えば、図2の画像捕捉デバイス230)の第1セットとセンサアレイセット(例えば、二重シートセンサなど)の第2セットとの組合せを含み得る。例えば、5つのセンサユニットを含むシート移動システムの場合、システムは、3つの光センサユニットと、2つのセンサアレイセット(例えば、二重シートセンサ)とを含み得る。或いは、多数のセンサは、他のタイプのセンサを伴っても伴わなくともよい異なる組合せを有し得る。いくつかの例では、同じタイプのセンサは、連続的に配列することができる。他の例では、同じタイプのセンサの各々は、異なるタイプのセンサの前、異なるタイプのセンサの後及び/又は異なるタイプのセンサの間に散在することができる。
[0166] 多数のセンサ710〜720の各々は、コンベア724上で移動するシートのもう1つの特性を検出するように構成することができる。シートの1つ又は複数の特性は、基準点、基準軸及び/又は基準グリッドに対するシートの向き及び/又は位置などのシートのアラインメントを示し得る。いくつかの例では、シートの向きは、基準軸に対して決定することができる。例えば、シートの向きは、シートの縦軸と基準軸との間の角度によって表すことができる。基準軸は、シート移動方向722に実質的に平行であり得る。いくつかの例では、シートの向き及び/又は位置は、本明細書で説明される1つ又は複数のデバイス(例えば、センサ710〜720)及び/又は技法によって決定することができる(例えば、図1及び図2を参照して)。いくつかの例では、シートの向き及び/又は位置は、シートがコンベア724上を下流に移動している時に、多数のセンサ710〜720の各々が位置する各上流/下流の場所に対して決定することができる。いくつかの例では、シートの向き及び/又は位置は、多数のツール740〜748の各々に対する上流/下流の場所において決定することができる。
[0167] 多数のセンサ710〜720の各々は、コントローラ730に動作可能に結合することができる。多数のセンサの各々は、シートの向き及び/又は位置をコントローラに提供することができる。図7は、1つのコントローラを示しているが、コントローラ730は、多数のコントローラを含み得、その各々は、他のコントローラと直接又は間接的に動作可能に連通することができる。例えば、各センサは、別個のコントローラと通信することができ、別個のコントローラは、中央コントローラと通信する。1つ又は複数のセンサ710〜720及び1つ又は複数のツール740〜748の各々は、互いに直接又は間接的に連通し合う同じコントローラ又は異なるコントローラと通信することができる。
[0168] コントローラ730は、多数のセンサ710〜720のうちの1つ又は複数から受信された向き及び/又は位置データに少なくとも部分的に基づいて、多数のツール740〜748のうちの1つ又は複数にシート操作命令を提供することができる。
[0169] 本明細書において上記及び以下で説明されるように、ツールは、識別システムによって収集された情報に基づいて、シートを操作することができる。コントローラ730は、情報に基づいて、シートの1つ又は複数の特性を決定することができる。コントローラは、上流のセンサから収集されたシートについての情報に基づいてシートを操作するという下流のツールに対する命令を提供することができる。例えば、センサ710は、第1シートが第1場所に位置する際に、第1シート702の1つ又は複数の特性についての情報を検出して送信することができる。コントローラは、センサ710から受信した情報に基づいて、第1シートが第2場所に位置する際に第1シートを操作するように第2場所のツール740に指示することができる。第2場所は、第1場所の下流であり得る。
[0170] それとは逆に及びそれに加えて、コントローラは、下流の場所のセンサから受信された向き及び/又は位置データに基づいて、上流の場所のツールにシート操作命令を提供することができる。例えば、ツール740に対して下流の位置に位置するセンサ718は、第3シートがセンサ718を通過して下流に移動している時に、第3シート706のアラインメントを示す1つ又は複数の特性を検出することができる。センサ718は、データ(第3シート706の向き及び/又は位置を示すデータなど)をコントローラ730に提供することができる。コントローラは、センサ718から受信されたデータに少なくとも部分的に基づいて、第3シート706の上流の場所に位置する第1シート702を操作するという命令をツール740に提供することができる。例えば、シート移動システムを通過しているシートの所望のアラインメントが移動方向722に実質的に平行なシートの縦軸を含み、第3シートの縦軸が移動方向に対してx角度を有することをセンサ718が検出した場合は、コントローラ730は、x角度が0°に近づくように第1シート702及びツール740によって操作予定のその後のすべてのシートを操作するようにツール740に指示することができる。その代替として又はそれに加えて、コントローラは、センサ718の上流に位置する任意のツール(ツール740〜746など)に、x角度が0°に近づくようにシートを操作するという命令を提供することができる。コントローラは、上流のツールの下流のセンサから受信された各データポイントに対する上流のツールの各々に提供される命令を反復して変更することができる。いくつかの例では、コントローラは、下流側直後のセンサ(例えば、センサ720に対してツール748、センサ718に対してツール746、センサ712に対してツール740など)からのみ受信されたデータに少なくとも部分的に基づいて、シートを操作するという命令を上流のツールに提供することができる。例えば、コントローラは、下流のシートに対して受信された向き及び/又は位置データに少なくとも部分的に基づいて、向き及び/又は位置を調整するために、上流の真空リフタの入力/出力タイミングを調整することができる。
[0171] コントローラ730は、1つ若しくは複数のセンサからセンサデータを受信すること及び/又は1つ若しくは複数のツールにリアルタイムで命令を提供することができる。リアルタイムは、1秒、0.1秒、0.01秒又は1ミリ秒未満の応答時間を含み得る。上記で説明される又は以下でさらに説明されるものなど、本明細書で説明されるコントローラ730又は他の任意のコントローラによって実行されるプロセスはすべて、リアルタイムで起こり得る。
[0172] 有益には、下流の場所においてシートから収集されたデータは、下流の場所の上流に位置する場所においてシートのアラインメントをリアルタイムで補正するために使用することができる。反復機械学習プロセスは、所望のアラインメントをリアルタイムで維持する上で役立てることができる。例えば、1つ又は複数のツール(例えば、エアアクチュエータ、他の機械要素)は、時間が経つにつれて摩耗及び変化し得、性能の一貫性に影響を及ぼすか又は漸増的な系統誤差をプロセスに追加する。機械学習プロセスは、上流の動作及び下流の結果を継続的及び反復的にモニタすることによって、一貫性を維持する上で及び/又は一貫性の欠如を補正する上で役立てることができる。
[0173] 本明細書で説明される1つ又は複数のシステムは、1つのシステムとして統合することができる。或いは、1つ又は複数のシステムは、独立システムとして統合することができる。例えば、1つ又は複数の識別システム、分離システム及び/又は位置合わせシステムは、1つのシステム又は独立システムとして統合することができる。例えば、位置合わせシステムの1つ又は複数のセンサは、本明細書で説明される識別システム及び方法(例えば、検出ゾーンから退けること、影分析など)を使用して、シートの1つ又は複数の特性を識別することができる。例えば、位置合わせシステムの1つ又は複数のツールは、本明細書で説明される分離システム及び方法(例えば、正弦波を導入すること、ターゲットを定めた空気の供給など)を使用して、1枚又は複数枚のシートを分離することができる。或いは、システムは、統合する必要はない。
[0174] 本明細書で説明されるシステム及び方法は、個別に又は集合的に、(1)物理的な文書のスタックからなど、物理的な文書の1枚のシートの1つ又は複数の特性を識別すること、(2)物理的な文書のスタックからなど、物理的な文書の1枚のシートを分離すること、及び、(3)走査のためになど、物理的な文書の1枚又は複数枚のシートを位置合わせすることができる。識別された1つ又は複数の特性は、シートの形状、サイズ(例えば、寸法)、位置(例えば、座標)、向き、厚さ及び/又は他の特性を含み得る。
[0175] 本明細書では、本発明の好ましい実施形態について示し、説明してきたが、当業者であれば、そのような実施形態が単なる例示として提供されることは明らかであろう。本明細書内で提供される特定の例によって本発明が制限されることは意図されない。本発明は前述の明細書を参照して説明してきたが、本明細書の実施形態の説明及び図解は、制限の意味で解釈することを意図しない。ここでは、本発明から逸脱することなく、多くの変形、変化及び代用が当業者に思い当たるであろう。その上、本発明のすべての態様は、本明細書に記載される特定の描写、構成又は相対的比率に限定されず、各種の条件及び可変要素に依存することを理解するものとする。本発明の実践において、本明細書で説明される本発明の実施形態の様々な代替の形態を採用できることを理解すべきである。従って、本発明は、そのようないかなる代替の形態、変更形態、変形形態又は均等物も包含することが企図される。以下の請求項は本発明の範囲を定義し、それにより、これらの請求項及びそれらの均等物の範囲内の方法及び構造が包含されることが意図される。