JP2015180981A - 束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法 - Google Patents

束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法 Download PDF

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佑輝 前田
雅典 後藤
Masanori Goto
雅典 後藤
政幸 赤木
Masayuki Akagi
政幸 赤木
健太 柴田
Kenta Shibata
健太 柴田
健一郎 秋田
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Abstract

【課題】紙幣入出金機100の入出金口140に束状紙葉類が載置されたときに帯封材若しくは輪ゴム等の結束物によって紙葉類が結束された状態か、表面の紙葉がずれた状態、若しくは横置き状態で載置されたかの載置状態を検知することを課題とする。【解決手段】束状態の紙葉類を入出金口140で受け付け、受け付けた束状態の紙葉類の画像をカメラ152で撮像し、撮像した画像のリブ142a、142b、142c、142dが写り込んだ領域を除いた領域を対象として、撮像した画像において写っている紙葉類の厚み方向に対して略平行な方向に現れる直線を検出するとともに、立体物であるかの検出を行い、束状紙葉類に異物有り、1枚の紙葉類の折れ込み有り等の載置状態を検知する。【選択図】図1

Description

この発明は、紙幣、小切手、商品券、金券等の紙葉類を処理する紙葉類処理装置の受付部に帯封及び輪ゴムなどで結束された状態で紙葉束が投入された場合の帯封及び輪ゴムなどの異物或いは束状紙葉類の一部の紙葉が束からずれたり一部が折れたりしている束状紙葉類の載置状態を検知する束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法に関する。
従来、紙幣入出金装置の紙幣入出金口に紙幣以外の異物が混入された場合に、混入された異物を検知する技術が知られている。例えば、特許文献1には、紙幣投入口の下部に設けた異物受けの画像を撮像して、異物受けの画像と異物のない状態の画像とを比較して違いがあったときに異物の混入を検知し、撮像した異物の画像を表示して返却の要否を利用者に確認するという技術が開示されている。
ところが、紙幣入出金口に入れた異物が紙幣入出金口の下部の異物受けに落ちてこない場合には、異物の検知を行うことができない。例えば、札束がマネークリップで結束された状態で紙幣入出金口に投入された場合には、マネークリップは異物受けには落下しないことから特許文献1で開示している技術では検知することができない。
このように、マネークリップで結束された札束が紙幣入出金口に投入された場合に異物を検知することのできる技術も知られている。例えば特許文献2には、磁気センサを紙葉類繰出装置の紙葉類受入口に設けて、この磁気センサの磁気レベルの変化に基づいて金属異物を検知する技術が開示されている。
特開2007−34936号公報 実開平2−149649号公報
しかしながら、金属ではない輪ゴムや帯封などで結束された紙幣束が紙幣入出金口に投入された場合には、紙幣入出金口の下部の異物受けに落下しないだけではなく、輪ゴム及び帯封は金属ではないことから磁気センサによって検知されることもない。そのため、輪ゴムや帯封で結束された状態の札束が紙幣入出金口に投入されると、紙幣入出金装置は投入された紙幣の真贋判定及び計数を行うために繰り出し処理を開始するが、結束されている状態のため正常に繰り出しを行うことができない。また、紙幣入出金装置は、結束されていることが認識できないので、繰り出しがエラーとなった原因を利用者に伝えることはできない。また、結束されている状態の紙幣を無理に繰り出そうとすることによって、紙幣に損傷を与えてしまうこともある。また、紙幣束中の1枚の紙幣の端面が折れ曲がっている状態、紙幣束中の1枚の紙幣の一部が束から逸脱して束端面を巻き込む状態、或いは紙幣入出金口にて幾枚かの紙幣が倒れて紙幣の模様面が下向きになった状態となり繰り出しができない場合が生じることがある。
このため、ATM(Automated Teller Machine)など紙幣入出金装置において、金属ではない輪ゴムや帯封などで結束された紙幣束が紙幣入出金口に入金された場合に、輪ゴムや帯封などの結束している物を異物有り状態として、また、紙幣束の紙幣が不揃いである等の載置状態を検知することが重要な課題となっている。
本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためのものであって、金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって紙葉類が結束された状態で紙葉類処理装置の受付部に投入されたときに、結束物が付着しているとして、また、束状紙葉類が正規に置かれていない等の載置状態を検知することのできる束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に束状態の紙葉類と共に載置された異物の付着或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出装置であって、前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付手段と、前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源と、前記複数の光源により照射された前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を撮像する撮像手段と、前記複数の光源を同時に発光制御することにより対象の面に対して均一に光を照射する第1の照射制御手段と、前記第1の照射制御手段により均一に光が照射された対象の面を前記撮像手段により撮像した撮像画像から前記対象の面に存在する直線を検出する直線検出手段と、前記対象の面のうち、前記直線検出手段により検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行う第2の照射制御手段と、前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで前記撮像手段により撮像された前記対象領域のそれぞれの画像の差異の有無に基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定手段と、前記直線検出手段により直線が検出された場合に、前記直線検出手段の検出結果及び前記立体物有無判定手段によって判定された結果に基づいて、前記束状態の紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類と前記複数の光源との間に不透明な部材をさらに備え、前記複数の光源は、前記部材に対して対称となる配置で設けられたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記第2の照射制御手段は、前記直線検出手段により検出された直線と前記部材との位置関係に応じて前記第1の照射状態及び前記第2の照射状態の照射態様を決定することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記第1の照射制御手段による発光制御下で前記撮像手段により撮像された撮像結果から、撮像範囲内における輝度値の分布を評価し、該評価結果に基づいて前記第1の照射制御手段による前記複数の光源に対する発光制御に係るパラメータ並びに前記撮像手段による前記対象の面の撮像に係るパラメータを設定する第1のパラメータ設定手段と、前記第2の照射制御手段による発光制御下で前記撮像手段により撮像された撮像結果から、輝度値ヒストグラムを評価し、該評価結果に基づいて前記第2の照射制御手段による前記複数の光源に対する発光制御に係るパラメータ並びに前記撮像手段による前記対象の面の撮像に係るパラメータを設定する第2のパラメータ設定手段とをさらに備え、前記直線検出手段は、前記第1のパラメータ設定手段により設定されたパラメータを用いて撮像した撮像結果から前記対象の面に存在する直線を検出し、前記立体物有無判定手段は、前記第2のパラメータ設定手段により設定されたパラメータを用いて撮像した撮像結果から前記対象領域に所在する立体物の有無を判定することを特徴とする。
また、本発明は、紙葉類受付部に受け付けた束状態の紙葉類と共に載置された異物の付着或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出方法であって、前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源を同時に発光制御することにより対象の面に対して均一に光を照射する第1の照射制御ステップと、前記第1の照射制御ステップにより均一に光が照射された対象の面を撮像した撮像画像から前記対象の面に存在する直線を検出する直線検出ステップと、前記対象の面のうち、前記直線検出ステップにより検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行う第2の照射制御ステップと、前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで撮像された前記対象領域のそれぞれの画像の差異に基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定ステップとを含み、前記直線検出ステップにおいて直線が検出された場合に、前記直線検出ステップでの検出結果及び前記立体物有無判定ステップによる判定結果に基づいて、前記帯状紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知ステップとを含んだことを特徴とする。
また、本発明は、受け付けた束状態の紙葉類と共に紙葉類受付部に載置された異物或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出方法であって、前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源を同時に発光制御することにより対象の面に対して均一に光を照射して撮像する第1の撮像ステップと、前記第1の撮像ステップにより均一に光が照射された対象の面を撮像した撮像結果から前記対象の面に存在する直線を検出する直線検出ステップと、前記対象の面のうち、前記直線検出ステップにより検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行って撮像を行なう第2の撮像ステップと、前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とでそれぞれ撮像された前記対象領域の撮像画像の影の部分の位置がずれていることに基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定ステップと、前記立体物有無判定ステップによる判定結果に基づいて、前記束状態の紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知ステップとを含んだことを特徴とする。
本発明によれば、束状態の紙葉類を受け付けて、束状態の紙葉類のいずれかの面もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより構成される面を対象に光を照射する複数の光源を有し、複数の光源を同時に発光制御することにより対象の面に対して均一に光を照射して、均一に光が照射された対象の面を撮像した撮像結果から対象の面に存在する直線を検出して、検出された直線を含む領域を対象領域とし、複数の光源を個別に発光制御することで、対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行い、第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ撮像された対象領域の撮像結果の差異に基づいて対象領域の立体物の有無を判定して、立体物の有無の判定に基づいて紙葉類を結束する結束物を異物として検知するよう構成したので、紙葉類が金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって結束された状態で紙葉類処理装置の紙葉類受付部に投入されたときに、その結束物が付着しているとして、また、束状紙葉類が正規に置かれていない等の載置状態を検知することができる。
図1は、実施例1に係る載置状態検出方法の概要を説明するための説明図である。 図2は、図1に示した入出金口の外観の詳細及び内部の物理構成を説明するための説明図である。 図3は、図1に示した実施例1に係る紙幣入出金機の内部構成を示すブロック図である。 図4は、図1に示した紙幣入出金機の入金処理時の処理手順を示すフローチャートである。 図5は、図3に示した紙幣入出金機の入出金口載置状態検知部の内部構成を示すブロック図である。 図6は、図3に示した入出金口載置状態検知部による異物検知処理の全体の処理手順を示すフローチャートである。 図7は、図6に示した異物検出対象領域抽出処理の処理内容を説明するための説明図である。 図8は、図6に示した直線検出処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 図9は、図6に示した連続性評価処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 図10は、図6で示した連続性評価処理の処理内容を説明するための説明図である。 図11は、図6に示した帯状物判定処理の処理内容を説明するための説明図である。 図12は、図6に示した立体形状物有無判定処理に関する光源部の制御を説明するための説明図である。 図13は、図6に示した立体形状物有無判定処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 図14は、図5に示した入出金口載置状態検知部の検査・調整部による光源部の個々のLEDの自動調整処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図15は、図5に示した入出金口載置状態検知部の検査・調整部による光源部及びカメラの自動調整処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図16は、実施例2に係る紙幣入出金機の入出金口載置状態検知部の内部構成を示すブロック図である。 図17は、実施例2に係る立体形状物有無判定処理の概要を示す図である。 図18は、実施例2に係る立体形状物有無判定処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図19は、実施例3に係る紙幣束に紙幣の折れ込みがあった場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。 図20は、実施例3に係る札長の異なる複数種類の束が入出金口に載置された場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。 図21は、実施例3に係る紙幣束の表面か裏面の1枚が斜めになって紙幣束の端面を部分的に覆っている場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。 図22は、実施例3に係る入出金口に束状紙幣が入金載置されるときに撓められたまま略水平に置かれた場合、或いは、束状紙幣の一部が下方に潜り込んだ場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。 図23は、実施例3に係る入出金口に載置された紙幣が蛇腹状に折り癖がついたものである場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、実施例では、「紙葉類」の代表として、「紙幣」を用いて説明を行うこととする。
まず、実施例1に係る載置状態検出方法の概要を図1を用いて説明する。図1(a)は紙幣入出金機100の外観図である。図1(b)は、図1(a)に示す紙幣入出金機100の入金時に紙幣が投入ないし載置される入出金口140の物理構成の概要を示す図である。図1(c)は、図1(b)に示したカメラ152によって、入出金口140に投入された紙幣を撮像した画像の例である。図1(d)は、図1(c)で示した画像を利用して、紙幣を結束する輪ゴムや帯封などの立体的な異物、及び紙幣の折れ等の載置状態を検知する処理のフローを説明するための図である。
図1(a)で、紙幣入出金機100の外観構成を説明する。表示操作部110はタッチパネル式のディスプレイ装置であり、メニュ、取引画面及び利用者へのメッセージの表示や表示されたメニュ及び取引画面上のボタン操作によって入力を受け付けることができる。カード挿入口121は、キャッシュカードなどの磁気カード若しくはICカードを挿入する口である。数字入力部130は、主に暗証番号や金額などの数字を入力するキーボードである。入出金口140は、入金系の取引を行う場合は入金する紙幣が投入ないし、載置される口であり、出金系の取引を行う場合は出金する紙幣を投出する口である。明細書発行口191は、取引内容を印刷した取引明細書を排出する口である。音声通話部200は、利用者が紙幣入出金機100の利用時に、バックオフィスの係員と音声通話するための入出力部である。
実施例1は、図1(a)に示す紙幣入出金機100の入出金口140に載置された紙幣束が輪ゴムや帯封などで結束されていた場合に、入出金口140に載置された紙幣束の繰り出し動作をする前に、その輪ゴムや帯封を異物として検知する例を示す。輪ゴムや帯封を異物として検知することによって、利用者に対して輪ゴムや帯封を取り外したうえで紙幣を揃えた状態で入金の指示を示すメッセージを通知することが可能となる。
図1(b)で、入出金口140の内部の物理構成を説明する。入出金口140の上部にはシャッタ141があり、入金取引の操作が行われると開き、入出金口140に入金する紙幣が載置されると閉じる。また、入出金口140の下部には、リブ142a、142b、142c、142dがあり、例えば、硬貨などの異物が誤って入れられた場合には、硬貨などを最下部に落下させて紙幣と分離することができる。また、リブ142a、142b、142c、142dよりも下の入出金口140の最下部にはカメラ152が設置され、カメラ152は、入出金口140に載置された紙幣の画像を下から撮像することができる。
図1(c)は、図1(b)のカメラ152で撮像した紙幣の画像の例である。カメラ152と紙幣束の間にリブ142a、142b、142c、142dが存在することから、3つの画像の例には、リブ142a、142b、142c、142dが写り込んでいる。一番上の画像は輪ゴムや帯封などで結束されていない紙幣の画像の例で、真ん中の画像は輪ゴムによって結束された紙幣の画像の例で、一番下の画像は帯封によって結束された紙幣の画像の例である。
図1(c)の真ん中の画像には、輪ゴムの画像が写り込んでいる。また、図1(c)の一番下の画像には、帯封の画像が写り込んでいる。実施例1は、主に、これらの画像に写り込んだ輪ゴムや帯封などの結束しているものを、異物として検出する実現例を説明するものである。図1(c)に示すように、紙幣を結束している異物は画像上の紙幣の厚み方向に対して略平行となる直線状の形状として現れるという特徴があり、この特徴を利用して撮像した画像を解析することによって輪ゴムや帯封などの紙幣を結束している異物、或いは、紙幣の折れ込み等の載置状態異常を検出する。ただし、入出金口140の物理的な構造上、リブ142a、142b、142c、142dが固定的に写り込むので、リブ142a、142b、142c、142dの写り込む部分は異物の検出対象外の領域とすることによって、リブ142a、142b、142c、142dの写り込みを異物として誤検知しないようにしている。
図1(d)で、紙幣入出金機100による紙幣を結束する異物検知に係る処理の流れを説明する。入金取引において利用者による入出金口140への紙幣の入金を受け付けたならば、紙幣入出金機100はシャッタ141を閉じてカメラ152で入出金口に載置された紙幣の画像を撮像する。
紙幣入出金機100は、カメラ152で撮像された画像を解析して輪ゴムや帯封などの紙幣を結束する異物或いは、紙幣の折れ込み等の載置状態異常の有無の判定を行い、紙幣を結束する異物或いは紙幣の折れ込み等があると判定した場合には、結束している異物を外したうえ、或いは、揃えなおしたうえで再入金を促すメッセージを表示するとともにシャッタ141を開けて、再入金の待ち合わせを行う。また、カメラ152で撮像された画像から、紙幣束を結束する異物或いは、紙幣の折れ込み等がないと判定された場合には、入出金口140に載置された紙幣の入金処理を継続するための繰出処理を開始する。
このように、束状態の紙幣を入出金口140で受け付け、受け付けた束状態の紙幣の画像をカメラ152で撮像し、撮像した画像のリブ142a、142b、142c、142dが写り込んだ領域を除いた領域を対象として、撮像した画像において写っている紙幣の厚み方向に対して略平行な方向に現れる直線を検出するとともに、立体物であるかの検出を行い、束状紙葉類に異物有り、1枚の紙葉類の折れ込み有り等の載置状態を検知するようにしたので、紙幣入出金機100の入出金口140に束状紙葉類が載置されたときに帯封材若しくは輪ゴム等の結束物によって紙葉類が結束された状態か、表面の紙葉がずれた状態、若しくは横置き状態で載置されたかの載置状態を検知することができる。
次に、図1に示した入出金口140の外観の詳細及び内部の物理構成を説明する。図2は、入出金口140の外観の詳細及び内部の物理構成を説明するための説明図である。図2(a)は、入出金口140の詳細な外観図である。図2(b)は、入出金口140のリブ142a、142b、142c、142dより下の部位の構造を説明するための図である。図2(c)は、リブ142a、142b、142c、142dの下に配置される光源部151のLED151a〜151k、リブ142a、142b、142c、142d及びカメラ152の配置を説明するための図である。
図2(a)で入出金口140の外観構成を説明する。入出金口140の上部にはシャッタ141があり、待機状態では閉じた状態であり、入金取引の紙幣の載置時や出金取引の紙幣の投出時に開かれる。紙幣押さえ143は、入金取引で紙幣が入出金口140に載置されてシャッタ141を閉じた後に載置された紙幣を押さえる動作部である。また、入出金口140の下部にはリブ142a、142b、142c、142dがあり、載置された紙幣は該リブ142a、142b、142c、142dの上に載置される。また。リブ142a、142b、142c、142dのさらに下にはカメラ152が配置され、リブ142a、142b、142c、142d上に載置された紙幣を撮像する。
図2(b)に示すように、入出金口140のリブ142a、142b、142c、142dより下にはカメラ152と光源部151が配置され、カメラ152で画像撮像するときには、光源部151が点灯して撮像対象物に光を照射する。
図2(c)で、光源部151のLED151a〜151kと、リブ142a、142b、142c、142dと、カメラ152との位置関係を説明する。光源部151は、リブ142a、142b、142c、142dに載置された紙幣を下からカメラ152で撮像するために、リブ142a、142b、142c、142dより下に配置されて、載置された紙幣の下の面に光を照射する。また、図2(c)に示すようにリブ142a、142b、142c、142dの位置で全体のエリアを5つのエリアに分割した場合に、各エリアの両端とその中間となる位置にLEDを配置した。このようなLED配置にすることによって、リブ142a、142b、142c、142dの影の影響を最小限にすることができるとともに、異なる位置の光源を点灯して撮像した画像の比較によって立体物の検知を行うことを可能としている。立体物の検知のためのLED151a〜151kの詳しい点灯制御については後述する。
また、図2の物理構成には示していないが、帯封や輪ゴムなどの異物がリブ142a、142b、142c、142dに重なる可能性があることを考慮して、載置された紙幣のリブ142a、142b、142c、142dの並んでいる方向に対する位置を変更することができるような、第2の紙幣押さえを設けてもよい。この第2の紙幣押さえを用いて紙幣のリブ142a、142b、142c、142dの並んでいる方向に対する位置を移動させて同じ処理をすることによって、帯封や輪ゴムなどの異物がリブ142a、142b、142c、142dに重なることの対策としてもよい。
次に、図1に示した実施例1に係る紙幣入出金機100の内部構成を説明する。図3は、実施例1に係る紙幣入出金機100の内部構成を示すブロック図である。
紙幣入出金機100は、表示操作部110、カードリーダ120、数字入力部130、入出金口140、入出金口載置状態検知部150、搬送部160、鑑別部170、紙幣収納部180、明細書プリンタ190、音声通話部200、通信部210、記憶部220及び制御部230を有する。これまでに既に説明した部分の説明は省略し、まだ説明を行っていない部分を中心に説明する。
繰り出し部144は、輪ゴムや帯封などの異物、紙幣の折れ込み等の載置状態検知処理で異常がないことが確認できたならば、入出金口140に載置された紙幣を搬送部160に繰り出す処理部である。
入出金口載置状態検知部150は、入出金口140に載置された紙幣に異物が付加されていないかの判定を行う処理部である。搬送部160、入金取引おいて入出金口140にから繰り出された紙幣を鑑別部170や紙幣収納部180に搬送したり、出金取引において紙幣収納部180の紙幣を入出金口140に搬送する処理部である。入出金口140はシャッタ141、リブ142紙幣押さえ143、繰り出し部144を含み紙葉類受付手段を構成する。
鑑別部170は、搬送部160によって搬送されてきた紙幣の種類の識別及び真贋判定を行う処理部である。紙幣収納部180は、入金取引で載置されて真券と判定された紙幣を収納しておく収納部であるとともに、出金取引で紙幣を投出するための紙幣を貯留しておく貯留部である。明細書プリンタ190は、利用者向けに取引の明細書を印刷するための出力部で明細書発行口191に排出することによって明細書が利用者に渡される。通信部210は、入出金系の取引や入出金に係る口座の情報を管理するシステムとデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部220は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、入出金処理に必要なデータを記憶する。制御部230は、紙幣入出金機100の全体を制御する制御部であり、入金処理部231と出金処理部232とを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することにより実現される。
入金処理部231は、紙幣入出金機100で行われる入金処理全体を制御する制御部で、出金処理部232は、紙幣入出金機100で行われる出金処理全体を制御する制御部である。入金処理時の詳細な処理フローは後述する。
次に、図1に示した紙幣入出金機100の入金処理時の処理手順を説明する。図4は、図1に示した紙幣入出金機100の入金処理時の処理手順を示すフローチャートである。
入金処理部231は、カード挿入口121からカードを受け付けて、カードリーダ120で挿入されたカードの内容を読み込んで、表示操作部110により入金取引の実行を受け付けたならば、入金する紙幣を入出金口140に入れることができるようにシャッタ141を開ける(ステップS101)。入金処理部231は、入出金口140に紙幣が投入されることを待ち合わせて紙幣の投入の検知処理(ステップS102)を行い、紙幣の入出金口140への投入が検知されなかった場合(ステップS103;No)には、ステップS102に戻る。
また、紙幣の入出金口140への投入が検知された場合(ステップS103;Yes)には、入金処理部231は、シャッタ141を閉じて(ステップS104)、入出金口載置状態検知部150による、入出金口140へ入金された紙幣の束に輪ゴムや帯封の異物が付加していないか、紙幣が折れ込んでいないか、縦状態の紙幣束の下に潜り込んだ紙幣がないか等の載置状態検知処理を行う(ステップS105)。
ステップS105の載置状態検知処理において異物、紙幣の折れ込み等の異常が検知されなかった場合(ステップS106;No)には、入金処理部231は、入出金口140の繰り出し部144によって受け付けた紙幣を搬送部160に繰り出す(ステップS107)。搬送部に繰り出された紙幣は鑑別部170に搬送され、鑑別部170で紙幣の種類の識別と紙幣の真贋判定とを行い(ステップS108)、真券であると判定された紙幣に関しては紙幣収納部180に格納して(ステップS109)、入金金額などの入金取引の記載された明細書を明細書プリンタ190で発行して(ステップS110)、処理を終了する。
ステップS105の載置状態検出処理において異物或いは紙幣の折れ込み等により載置状態に異常が検知された場合(ステップS106;Yes)には、入金処理部231は、表示操作部110に、入出金口140に載置された紙幣に付加されている異物の排除、紙幣束そろえを実施して入出金口140に紙幣の再入金を促すメッセージの表示を行い(ステップS111)、入出金口140のシャッタ141を開ける(ステップS112)。入金処理部231は、入出金口140に紙幣が再投入されることの検知処理(ステップS113)を行い、紙幣の入出金口140への再投入が検知されなかった場合(ステップS114;No)には、ステップS113に戻る。また、紙幣の入出金口140への再投入が検知された場合(ステップS114;Yes)には、ステップS104に戻る。
次に、図3に示した紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部150の内部構成を説明する。図5は、紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部150の内部構成を示すブロック図である。
入出金口載置状態検知部150は、光源部151、カメラ152、通信部153、記憶部154及び制御部155を有している。光源部151及びカメラ152は図2で説明した通り、入出金口140の下部に配置されて、入出金口140に紙幣が投入されるとシャッタ141を閉じて光源部151で紙幣に光を照射し、光を照射した紙幣の画像をカメラ152で撮像する。通信部153は、紙幣入出金機100からの載置異常の有無の判定を行うことの指示を受け付けたり、載置異常有無の判定結果及びカメラ152で撮像した画像などを上位装置である紙幣入出金機100に送るインタフェース部である。記憶部154は、不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、載置異常検知に係る処理に必要なデータを記憶する。
制御部155は、入出金口載置状態検知部150の全体を制御する制御部で、検査・調整部155a、画像取得部155b、対象領域抽出部155c、グレイ画像生成部155d、直線検出部155e、連続性評価部155f、帯状物判定部155g及び立体形状物有無判定部155hを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することにより実現される。
検査・調整部155aは、光源部151を発光させてカメラ152で採取した画像を解析することによって、光源部151のLEDの出力検査を行なうとともに、光源部151のLEDごとの発光光量の制御のためのLEDの発光量制御パラメータ及びカメラ152の露光時間、ホワイトバランスなどの制御に必要なカメラの制御パラメータに関して、LED151a〜151kの全ての光源用LEDを全照射して直線を検出する場合に使用する設定値及び、立体形状物を判定する際に使用する左方より右向きに照射する場合と右方より左向きに照射する場合の設定値を自動的に決定する。これによって、LEDの個体の差異やカメラ152の個体差も含めた調整を自動で行うことができる。
画像取得部155bは、光源部151の点灯制御を行ってカメラ152で入出金口140に入金された紙幣の画像を撮像する。画像の撮像に関して、画像撮像の目的によって画像の撮像方法が異なる。直線を検知するために撮像する画像は、全体の照度差が少なくて、リブ142a、142b、142c、142dの影などの影響をなるべく少なくなるように光源部151からの発光を行って撮像する。また、所定の領域における輪ゴムなどの立体物の検知を行うために撮像する場合は、立体物の検知対象の領域に対応して違う方向から光を照射した2枚で1セットの画像を撮像する。画像取得部155bは、目的に応じた光源部151のLED151a〜151kの点灯制御を行って、カメラ152で画像の撮像を行い、撮像された画像を記憶部154に登録する。また、直線検知するための画像として、低解像度の画像と高解像度の画像の取得が可能である。低解像度の画像の取得は、カメラ152によって撮像するのは高解像度の画像を取得しておいて、撮像した画像データの解像度を落とすことによって取得する。また、高解像度の画像と低解像度の画像を別々に撮像することとしてもよい。
対象領域抽出部155cは、画像取得部155bの取得した画像に対して、リブ142a、142b、142c、142dの写り込んでいる領域や、紙幣押さえ143などの紙幣以外の領域を除外して、紙幣に付加された異物検知を行う対象領域の絞り込みを行う。詳細な処理内容につては後述する。グレイ画像生成部155dは、画像取得部155bの取得した画像を、グレイの多階調画像に変換する。
直線検出部155eは、グレイ画像生成部155dの作成したグレイの多階調画像に対して、対象領域抽出部155cが抽出した異物検知を行う対象領域内に、撮像した画像に写っている紙幣の厚み方向に略平行な方向に現れている直線の検出を行う。具体的には、ソーベルフィルタなどのエッジ検出フィルタを用いて撮像した画像に写っている紙幣の厚み方向に垂直な方向のエッジ強度を算出し、所定の閾値を超えるエッジ強度を有する画素をハフ変換することによって直線の検出を行う。詳細は後述する。
連続性評価部155fは、直線検出部155eで検出した直線の妥当性を評価するための処理部である。具体的には、ハフ変換によって検出した直線上への、直線検出時に求めた所定の強度を持つエッジ画素の集まり具合を評価して、所定の基準を満たすことを条件に直線検出部155eで検出した直線の情報を異物の候補として保持する。そして、所定の基準を満たさなかった直線検出部155eで検出した直線の情報は異物の候補から除外する。詳細は後述する。
帯状物判定部155gは、直線検出部155eで検出され、連続性評価部155fでその妥当性の評価で妥当と判定された直線が帯封に起因するものであるか否かを判定する処理部である。具体的には、帯封は多くの場合所定値以上の幅があって無地又は単一色の紙に銀行名等が印刷されているだけで、紙幣部分と比べて輝度値の変化が少ないことが多いという特徴を検出できるか否かをもって、帯封で有るか否かの判定を行う。詳細は後述する。
立体形状物有無判定部155hは、直線検出部155eで検出され、連続性評価部155fでその妥当性の評価で妥当と判定された直線が、輪ゴム等のような立体物に起因するものであるか否かを判定する処理部である。具体的には、対象となる直線の存在する領域に対して、直線に対して異なる方向(左右方向)から光を照射した2枚の画像の輝度の差異を評価し、2枚の画像の輝度の差異が大きい場合には輪ゴムなどの立体物があると判定し、差異が小さい場合には立体物はその領域には存在しないと判定する。詳細は後述する。
次に、図3に示した入出金口載置状態検知部150による異物検知処理の全体の処理手順を説明する。図6は、入出金口載置状態検知部150による異物検知処理の全体の処理手順を示すフローチャートである。
まず、画像取得部155bは、高解像度で対象画像の撮像を行い(ステップS201)、撮像した高解像度の画像データから直線検出の為の低解像度の画像データを生成する(ステップS202)。対象領域抽出部155cは、画像取得部155bによって取得した画像データから、異物検知を行う対象外の領域を除外することによって、載置状態検出対象の領域の抽出を行う(ステップS203)。グレイ画像生成部155dは、ステップS203で抽出した、載置状態検出対象の領域の画像に関してグレイの多階調画像に変換する(ステップS204)。
直線検出部155eは、グレイ画像生成部155dの作成したグレイの多階調画像に対して、ソーベル変換やハフ変換を用いることによって直線の検出を行う(ステップS205)。ステップS205の直線検出処理において、直線が1本も検出されなかった場合(ステップS206;No)には、異物等の載置状態の異常の検出はないと判定して処理を終了する。
また、ステップS205の直線検出処理において、直線が少なくとも1本検出された場合(ステップS206;Yes)には、高解像度の画像を用いて直線検出処理を既に行ったか否かの判定を行い(ステップS207)、既に高解像度の画像を用いて直線検出処理を実施済みの場合(ステップS207;Yes)には、ステップS209に移行する。まだ高解像度の画像を用いて直線検出処理を行っていない場合(ステップS207;No)には、画像取得部155bは、直線検出の為の高解像度の画像データを撮像して(ステップS208)、ステップS203に移行する。
高解像度の画像を利用して、ステップS205の直線検出処理において直線が検知された場合(ステップS207;Yes)には、連続性評価部155fは、ステップS205の直線検出処理において検出された直線の妥当性を評価する(ステップS209)。ステップS209の連続性の評価によって、妥当性の確認される直線がなかった場合(ステップS210;No)には、異物等の検出はないと判定して処理を終了する。
また、ステップS209の連続性の評価によって、妥当性の確認された直線が残った場合(ステップS210;Yes)には、帯状物判定部155gは、ステップS209の連続側性評価処理で妥当性の確認された直線が帯封に起因するものであるか否かの判定を行う(ステップS211)。また、立体形状物有無判定部155hは、ステップS209の連続性評価処理で妥当性の確認された直線が、輪ゴムなどのような立体物に起因するものであるか否かの判定を行って(ステップS212)、処理を終了する。
次に、図6に示した載置状態検出対象領域抽出処理(ステップS203)の処理内容を説明する。図7は、図6に示した載置状態検出対象領域抽出処理(ステップS203)の処理内容を説明するための説明図である。
図7(a)は、画像取得部155bによって撮像した直線検出用の画像の例である。図7(a)に示すように、画像取得部155bによって撮像した画像には、紙幣以外にリブ142a、142b、142c、142dと紙幣押さえ143が写り込んでいる。まず、対象領域抽出部155cは、図7(a)の画像から紙幣押さえ143に対応する部分を除外する。紙幣押さえ143に対応する部分を除外したのが図7(b)である。
次に、図7(c)で、図7(b)全体から紙幣の存在する範囲に領域を絞り込む方法を説明する。図7(b)に対して、x軸方向に画像の候補領域の輝度が所定値以上の画素数をカウントしたx軸方向頻度分布と、y軸方向に画像の候補領域の輝度が所定値以上の画素数をカウントしたy軸方向頻度分布を作成する。x軸方向とy軸方向の頻度分布から紙幣束の領域の連続性を考慮して、画像における上下及び左右の端を決定し、紙幣の写り込んだ領域を絞り込む。このようにして決定した領域が図7(c)に示す、矩形で囲んだ領域である。
次に図7(c)で示した紙幣束の存在する範囲に対して異物検出の対象外となるマスク領域の決定処理について、図7(d)と図7(e)とで説明する。図7(d)の白い領域が紙幣の領域であり、黒い領域は紙幣以外の領域であり紙幣を結束する異物の検出対象外となるマスク領域である。また、リブ142a、142b、142c、142dの写り込んだ部分や紙幣の左右両端部分は異物の直線と誤検知しやすいことから、図7(e)に矢印で示す付近の領域はマスク領域を拡張したものである。このように、図7(c)の矩形の範囲の画像に対して、図7(e)に白抜きで示したマスク領域以外の部分を異物検出の対象領域とする。
次に、図6に示した直線検出処理(ステップS205)の詳細な処理手順を説明する。図8は、図6に示した直線検出処理(ステップS205)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
直線検出部155eは、グレイ画像生成部155dの生成したグレイ画像に対して、画像に写っている紙幣の厚み方向と垂直な方向のエッジ強度をソーベルフィルタなどのエッジ検出フィルタを用いて算出する(ステップS301)。また、直線検出部155eは、エッジ検出フィルタによって得られた画像の所定の強度を有する画素(以下、エッジ画素と言う)を抽出する(ステップS302)。
また、直線検出部155eは、ステップS302で抽出された全てのエッジ画素をハフ平面に投票する(ステップS303)。ハフ平面への投票に関しては、輪ゴムなどのように幅の狭い異物の検出精度を向上させるために、一定の画素範囲内に反対方向の濃淡勾配を持つエッジ画素がある場合には、投票時の重みを大きくしてもよい。
直線検出部155eは、ステップS303のハフ平面への投票処理の結果、投票数が所定の閾値以上となるθ、ρを決定する事によって直線の候補を検出する(ステップS304)。また、紙幣束を結束するものに対応する異物の直線は、紙幣の厚み方向に略平行な方向で検出される特徴があることからθに関して検出する範囲に制限をもうけてもよい。
次に、図6に示した連続性評価処理(ステップS209)の詳細な処理手順を説明する。図9は、図6に示した連続性評価処理(ステップS209)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
連続性評価部155fは、直線検出部155eの抽出した直線から1つの直線を選んで(ステップS401)、選んだ直線上の図8のステップS302で算出したエッジ画素の連結数をカウントする(ステップS402)。エッジ画素の連結数のカウント処理の具体的な説明は後述する。
ステップS402でカウントを行なって得た画素数に基づいて選択した直線上の連結エッジ画素数が、所定の閾値以上の場合(ステップS403;Yes)には、ステップS401で選択した直線は候補として妥当であると判定して直線候補として登録する(ステップS404)。また、ステップS402で選択した直線上の連結エッジ画素数が、所定の閾値未満の場合(ステップS403;No)には、ステップS401で選択した直線は候補として妥当ではないと判定して直線候補からは除外する(ステップS405)。
ステップS404若しくはステップS405の処理に続いて、直線検出部155eの抽出した直線について連続性の評価が終了していない直線がある場合(ステップS406;Yes)には、ステップS401に戻り未評価の直線の評価を行う。直線検出部155eの抽出した直線について連続性の評価が終了していない直線がない場合(ステップS406;No)には、処理を終了する。
次に、図6で示した連続性評価処理(ステップS209)の処理内容を説明する。図10は、図6で示した連続性評価処理(ステップS209)の処理内容を説明するための説明図である。
図10は、図8のステップS302のエッジ検出処理で検出したエッジ画素を黒で示し、図9のステップS401で選出した直線を評価直線として図示したものである。図10に示す通り、評価直線上には、エッジ画素が隣接する3つの連結部が存在する。
図10に示す通り、3つの連結部の例は、連結部a、連結部b及び連結部cであり、連結部aは連結エッジ画素数が43個、連結部bは連結エッジ画素数が6個、連結部cは連結エッジ画素数が9個である。よって、この評価直線の最大の連結エッジ画素数は43個である。
直線の連続性の評価は、このようにして、ハフ変換によって検出した直線を、もとのエッジ画像のエッジ画素を利用して評価するものであり、最大の連結部の連結エッジ数が所定の閾値以上であることをもって、検出した直線の妥当性を判定する。
次に、図6に示した帯状物判定処理(ステップS211)の処理内容を説明する。図11は、図6に示した帯状物判定処理(ステップS211)の処理内容を説明するための説明図である。
図11は、図6のステップS204で生成したグレイ画像に、図6のステップS209で連続性の評価済の直線を重ねて表示した例である。また、図11の例は、紙幣の束を帯封で結束している部分の画像の例である。帯封は、ある程度の幅を有していることや、無地又は単一色の紙に銀行名等が印刷されているだけで、紙幣部分と比べて輝度値の変化が少ないことが多いことから、紙幣が帯封で結束されている場合には、図11に示すように、帯封の両端に対応する2つの直線が検出されたり、その2つの直線はある程度の幅をもっていたり、帯封に当たる部分の輝度が平坦であるといった特徴が表れることを利用して帯封であることの判定を行う。また、帯封部分は、紙幣部分と比べて厚み方向のエッジ強度が小さいという特徴もあるので、厚み方向のエッジ画素が少ないことを利用して、帯封であることの判定をしてもよい。
また、図11の画像の下に示すグラフは、y軸方向に所定の範囲の輝度を有する画素数をカウントした頻度分布のグラフである。図11に示すように、輝度の頻度分布がある程度の幅をもって均一な領域を有して、その輝度が均一な領域を挟む位置に2つの直線a及び直線bが位置する場合には、検出された2つの直線a及び直線bに挟まれる範囲は帯封であると判定する。又は、均一な領域中に直線a又はbが存在すれば帯封があると判定してもよい。
次に、図6に示した立体形状物有無判定処理(ステップS212)に関する光源部151の制御を説明する。図12は、図6に示した立体形状物有無判定処理(ステップS212)に関する光源部151の制御を説明するための説明図である。図12(a)は、カメラ152で撮像した画像のエリアと光源部151のLED151a〜151kとの位置関係を説明するための図である。また、図12(b)は、立体形状物を判定する場合の、判定対象物が位置する画像上のエリアとLED151a〜151kの点灯制御との関係を説明するための図である。
図12(a)に示すように、リブ142a、142b、142c、142dの写り込みによって分割された領域を、画像の左から順番に、エリア1、エリア2、エリア3、エリア4及びエリア5と言う。また、両端のエリアを除くエリア2、エリア3及びエリア4については、さらにエリア内を分割し、左側の部分をL、右側をR、その中間をCと言う。
また、LED151a〜151kは、リブ142a、142b、142c、142dの位置を考慮して配置され、リブ142aの真下にはLED151c、リブ142bの真下にはLED151e、リブ142cの真下にはLED151g、リブ142dの真下にはLED151iが配置される。また、光源部151の左端に近い部分に151aが、光源部151の右端に近い部分に151kが配置される。さらに、エリア1の中央付近にLED151b、エリア2の中央付近にLED151d、エリア3の中央付近にLED151f、エリア4の中央付近にLED151h、エリア5の中央付近にLED151jを配置する。
立体形状物の判定は、立体形状物が存在する可能性のある領域に対して異なる方向から光を照射して撮像した2つの画像を比較して、立体形状物が存在する場合には影の影響で撮像される画像に差異が表れることを利用して行われる。図12(b)は、立体形状物の検出対象の領域にごとに左方より照明する第1の画像の撮像時に点灯するLEDと右方より照明する第2の画像の撮像時に点灯するLEDとを規定した表である。
図12(b)に示すように、立体形状物の検出対象の領域がエリア1の場合には、第1画像を撮像する時に点灯する光源はLED151aで、第2画像を撮像する時に点灯する光源はLED151cである。また、立体形状物の検出対象の領域がエリア2のLである場合には、第1画像を撮像する時に点灯する光源はLED151c、LED151d、LED151eで、第2画像を撮像する時に点灯する光源はLED151eである。また、立体形状物の検出対象の領域がエリア2のCである場合には、第1画像を撮像する時に点灯する光源はLED151cで、第2画像を撮像する時に点灯する光源はLED151eである。また、立体形状物の検出対象の領域がエリア2のRである場合には、第1画像を撮像する時に点灯する光源はLED151cで、第2画像を撮像する時に点灯する光源はLED151c、LED151d、LED151eである。
以下、エリア3、エリア4、エリア5が立体形状物の検出対象の領域で有る場合の、第1画像を撮像する時に点灯する光源及び第2画像を撮像する時に点灯する光源についても図12(b)に示す通りである。なお、図12(b)の表には点灯させるLEDの番号を記載しているが、個々の光量についても検出対象により予め設定される必要があるが、ここでは、簡略化の為、省略する。
次に、図6に示した立体形状物有無判定処理(ステップS212)の詳細な処理手順を説明する。図13は、図6に示した立体形状物有無判定処理(ステップS212)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
立体形状物有無判定部155hは、直線検出部155eで検出され、連続性評価部155fで妥当と判定された直線が図12(a)に示すいずれのエリアに属するのかの判定を行う(ステップS501)。また、立体形状物有無判定部155hは、図12(b)の規定に従ってステップS501で判定したエリアに対応する第1画像撮像用の光源のLEDの点灯を行い(ステップS502)、カメラ152で第1画像の撮像を行う(ステップS503)。また、立体形状物有無判定部155hは、図12(b)の規定に従ってステップS501で判定したエリアに対応する第2画像撮像用の光源のLEDの点灯を行い(ステップS504)、カメラ152で第2画像の撮像を行う(ステップS505)。
次に、立体形状物有無判定部155hは、採取した第1の画像と第2の画像をグレイの多階調画像に変換する(ステップS506)。また、グレイの多階調画像に変換した第1の画像と第2の画像の画素ごとの画素値の差分で構成される差分画像を生成し(ステップS507)、作成した差分画像を所定の画素値を閾値として2値化する(ステップS508)。
次に、立体形状物有無判定部155hは、ステップS508で作成した2値化した差分画像の差異ありと判定された画素数のカウントを行う(ステップS509)。立体形状物有無判定部155hは、ステップS509でカウントした画素数が所定の閾値よりも小さい場合には立体形状物は無いと判定し、ステップS509でカウントした画素数が所定の閾値以上の場合には立体形状物が存在すると判定して(ステップS510)、処理を終了する。
次に、図5に示した入出金口載置状態検知部150の検査・調整部155aによる光源部151の個々のLED151a〜151kの自動調整処理の処理手順を説明する。図14は、入出金口載置状態検知部150の検査・調整部155aによる光源部151の個々のLED151a〜151kの自動調整処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
まず、検査・調整部155aは、1個ずつ検査対象のLEDを点灯し、(繰り返し時には、検査対象で検査の終了していないいずれかのLEDを1つ点灯して)(ステップS601)、その状態でカメラ152によって撮像した画像を取得する(ステップS602)。次に、検査・調整部155aは、ステップS602で取得した画像に基づいて評価用のデータの生成を行う(ステップS603)。具体的には、評価用のデータとは所定の領域ごとの輝度値を示すデータなどである。
検査・調整部155aは、ステップS603で生成した評価用のデータと、当該LEDが正常に駆動している時に予め取得した画像に基づいて生成した評価用のデータと同じ形式の基準データとの比較を行って(ステップS604)、ステップS603で生成した評価用のデータと基準データとの差異が所定の許容範囲内である場合(ステップS605;Yes)には、未検査のLEDの有無の判定を行って(ステップS608)、未検査のLEDがまだある場合(ステップS608;Yes)には、ステップS601に移行する。未検査のLEDがない場合(ステップS608;No)には、異常なLEDは存在しなかったものとして処理を終了する。
また、ステップS603で生成した評価用のデータと基準データとの差異が、所定の許容範囲に収まらない場合(ステップS605;No)で、当該LEDの出力の調整が可能であれば(ステップS606;Yes)、検査・調整部155aは、当該LEDの出力の調整を行って(ステップS607)、ステップS601に移行する。
また、当該LEDの出力の調整が可能な範囲を超えていた場合(ステップS606;No)には、検査・調整部155aは、制御部230に当該LEDが異常の旨の通知を行って(ステップS609)、処理を終了する。
図14に示した検査処理フローでは、LEDの出力の調整によって取得される画像について所定の輝度を確保できるようにし、LEDの出力の調整だけでは所定の輝度が得られない場合にはアラームとなるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばLEDの調整だけでは所定の輝度が得られない場合でも、カメラの露光時間を補正することで対処し、両方の補正を行なっても対処できないときにアラームにするとしてもよい。
次に、図5に示した入出金口載置状態検知部150の検査・調整部155aによる光源部151及びカメラ152の自動調整処理の処理手順を説明する。図15は、入出金口載置状態検知部150の検査・調整部155aによる光源部151及びカメラ152の調整処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
具体的には、検査・調整部155aは、ステップS701〜ステップS703で、直線検出処理に適した画像を取得するための、LED151a〜151kの発光強度の調整を行い、直線検出用の発光制御に係るパラメータを決定するとともにカメラ152のホワイトバランスや露光時間の調整を行い直線検出用の撮像に係るパラメータを決定し、メモリに記憶する。さらに、検査・調整部155aは、ステップS704〜ステップS707で、立体検出処理に適した画像を取得するための、LEDの点灯パターンごとのLED151a〜151kの発光強度の調整を行い立体検出用の発光制御に係るパラメータを決定するとともに、カメラ152の露光時間及びホワイトバランスの調整を行い立体検出用の撮像に係るパラメータを決定しメモリに記憶する。
まず、ステップS701〜ステップS703の直線検出処理に適した画像を取得するための調整処理について説明する。直線検出処理に適した画像とは、カメラ152で撮像する対象物に均等に光が照射されていて所定以上の輝度を有していることである。
まず、検査・調整部155aは、全てのLED151a〜151kを点灯して、カメラ152で撮像した画像を解析することによってカメラ152の適切な露光時間の調整を行い、調整値をパラメータとして格納する(ステップS701)。具体的には、カメラ152で画像を撮像して、所定の領域における画素毎の輝度の分析を行って輝度の最頻値を求める。その最頻値が所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであれば、ずれに応じてカメラ152の露光時間を調整する。この処理を繰り返すことによって、輝度の最頻値が所定の範囲に入るようなカメラの露光時間を決定する。
次に、検査・調整部155aは、全てのLED151a〜151kを点灯して、ステップS701で決定した露光時間でカメラ152が撮像した画像を解析してカメラ152の適切なホワイトバランス(WB)の調整を行い、調整値をパラメータとして格納する(ステップS702)。具体的には、ステップS701で行った処理を撮像した画像の画素ごとの光の赤成分、緑成分及び青成分に対して行い、輝度の最頻値が所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであればずれに応じて、カメラ152のホワイトバランスの設定を調整する。この処理を繰り返すことによって、光の赤成分、緑成分及び青成分が同じレベルとなるようにカメラ152のホワイトバランスを決定する。
最後に、検査・調整部155aは、全てのLED151a〜151kを点灯して、ステップS701で決定した露光時間とステップS702で決定したホワイトバランスでカメラ152で撮像した画像を解析して、撮像領域によらず均等な輝度の画像が撮像できるようにLED151a〜151kの出力値を調整し、調整値をパラメータとして格納する(ステップS703)。具体的には、領域ごとに撮像された画像の輝度の最頻値を求める。その輝度の最頻値が所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであれば算出された輝度の最頻値の値に応じてその領域に対応するLED151a〜151kの出力値を調整する。この処理を繰り返すことによって、全ての領域で均等な輝度の画像が撮像できるようなLED151a〜151kの出力値を決定する。
次に、ステップS704〜ステップS707の立体検出処理に適した画像を取得するための調整処理について説明する。立体検出に適した画像とは、領域ごとに規定される2種類のLEDの点灯パターンを使用して撮像される画像の輝度が同等で、所定のコントラストがあることである。
検査・調整部155aは、領域ごとの2種類のLED151a〜151kの点灯パターンごとに、ステップS704〜ステップS707の処理を行うことによって、点灯パターンごとに点灯するLED151a〜151kの出力値及びカメラ152のホワイトバランスを決定する。
まず、検査・調整部155aは、評価対象領域に対応する点灯パターンのLEDを点灯して、カメラ152で画像を撮像して、撮像した画像を解析して当該領域の画像が所定の範囲の光量が得られるようにLEDの発光強度の調整を行い、調整値をパラメータとして格納する(ステップS704)。具体的には、撮像した画像を解析して輝度の中央値を算出し、その中央値が所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであれば、ずれに応じて対応するLEDの出力値を調整する。この処理を繰り返すことによって、輝度の中央値が所定の範囲に入るようなLEDの出力値を決定する。
次に、検査・調整部155aは、評価対象のLEDをステップS704で調整した出力値で点灯して、カメラ152で画像を撮像して、撮像した画像を解析して所定のコントラストが得られるようにLEDの発光強度の調整を行い、調整値をパラメータとして格納する(ステップS705)。具体的には、撮像した画像の輝度値の最大値と最小値がそれぞれ所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであれば、ずれに応じて対応するLEDの出力値を調整する。この処理を繰り返すことによって、所定のコントラストのある画像を撮像できるLEDの出力値を決定する。
次に、検査・調整部155aは、評価対象のLEDをステップS705で調整した出力値で点灯して、カメラ152で画像を撮像して、撮像した画像を解析して当該領域の画像が所定の範囲の光量が得られているのかの再確認を行って、カメラの露光時間の最終調整を行う(ステップS706)。最後に、検査・調整部155aは、評価対象のLEDをステップS706で調整した出力値で点灯して、カメラ152で画像を撮像して、撮像した画像を解析することによって、LED151a〜151kの点灯パターンに対するカメラ152の適切なホワイトバランスの調整を行って(ステップS707)、処理を終了する。このように、ステップS704〜ステップS707を全ての領域の全てのLEDの点灯パターンごとに実施することによって、全ての領域の全てのLEDの点灯パターンに対応するLED151a〜151kの出力値とカメラ152のホワイトバランスを決定することができる。
ここでは、図示しない回路を用いてLEDの発光電流が制御されており、具体的にはDAコンバータの出力電圧で制御されるようになっている。従い、パラメータ値としては、数値が用いられる。また、撮像に係るパラメータは露光時間のパラメータとしてはカメラの制御モジュールのシャッタ時間の制御レジスタに数値を、ホワイトバランスのパラメータとしてはカメラの制御モジュールの赤色、青色、緑色のホワイトバランス制御レジスタに数値を書き込む様になっている。これらのパラメータの決定及びメモリへの記憶は装置の初期化のときに実行され、入金処理時に入出金口140に紙幣が入れられたときにメモリから読み出されて使用される。
上述してきたように、実施例1では、束状態の紙幣を入出金口140で受け付け、受け付けた束状態の紙幣の画像をカメラ152で撮像し、撮像した画像のリブ142a、142b、142c、142dが写り込んだ領域を除いた領域を対象として、撮像した画像において写っている紙幣の厚み方向に略平行な方向に現れる直線の検出に基づいて結束された紙幣に付加された結束物を異物として検知するよう構成したので、金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって紙幣が結束された状態で紙幣入出金機100の入出金口140に入金されたときに、その結束物を異物として検知することができる。
実施例1では、輪ゴムなどの立体的な形状を特徴とする結束物の有無の判定は、図13で説明したように、立体的な形状物の有無の判定対象領域に対して、違う方向から光を照射して取得した2枚の画像の差異を評価することによって行うという説明を行ってきた。これは、違う方向から光を照射した場合に、立体的な形状物が存在すれば輝度差の大きい領域ができることを利用したものであった。しかしながら、紙幣の種類、状態及び照射する光の角度によっては、取得した画像にテカリが発生してしまい、該テカリによって取得した2つの画像の差異が大きくなり、実際には立体物ではないのに関わらず立体的な形状物が存在すると誤判定されてしまうことも考えられる。そこで、実施例2ではこのような、立体的な形状物が存在しない場合に、テカリなどの影響による立体物であるとの誤判定を回避できるような立体形状物の判定処理の例について説明する。
まず、実施例2に係る紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部350の内部構成を説明する。図16は、実施例2に係る紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部350の内部構成を示すブロック図である。図16では、図5に示した入出金口載置状態検知部150と同じ構成要素については同じ符号を付与し、実施例1の入出金口載置状態検知部150と同じ構成要素についての説明は省略して、入出金口載置状態検知部150と異なる構成要素について主に説明する。
実施例2で実施例1と比較して差異があるのは、立体形状物有無判定部355hのみである。実施例2の立体形状物有無判定部355hは、立体的な形状物の有無の判定対象の領域に対して、違う方向から光を照射して取得した2枚の画像を利用するところまでは実施例1と同じで、実施例2ではそれぞれの画像から影と判定される領域を特定し、それぞれの影の位置が異なることをもって立体物が存在することの判定を行う。詳細な処理内容は後述する。
まず、実施例2に係る立体形状物有無判定処理の概要を説明する。図17は、実施例2に係る立体形状物有無判定処理の概要を示す図である。
図17(a)は、図17に示した輪ゴムで結束された紙幣束の底面に対して、左側に位置する光源から右方向に光を照射して、カメラ152で撮像した画像の例を示している。図17(a)に示すように、紙幣束の底面に対して、左側に位置する光源から光を照射していることから、輪ゴムの位置の右側に影が現れている。また、図17(b)は、輪ゴムで結束された紙幣束の底面に対して、右側に位置する光源から光を照射して、カメラ152で撮像した画像の例を示している。図17(b)に示すように、紙幣束の底面に対して、右側に位置する光源から左方向に光を照射していることから、輪ゴムの位置の左側に影が現れている。
次に、図7(a)の画像から影と判定される領域を特定する。具体的には、図7(a)に示した画像データをx軸方向に探索して前後と比較して輝度が低くなっている領域を影と判定する。また、同様にして図7(b)の画像から影と判定される領域を特定する。図7(c)は、このようにして得られた図7(a)から特定された影の領域(c1)と、図7(b)から特定された影の領域(c2)とを示したものである。
図7(a)から特定された影の領域(c1)と、図7(b)から特定された影の領域(c2)とに基づいて、2つの領域を併せた領域の画素数及び2つの領域に共通な領域の画素数をカウントして、2つの領域に共通な領域の画素数の2つの領域を併せた領域の画素数に対する割合が所定の閾値以下である場合には、影が違う位置にできていることとなるので立体的な形状物があるものと判定する。
図7(c)の例は、図7(a)から特定された影の領域(c1)は輪ゴムの位置よりも右に現れて、図7(b)から特定された影の領域(c2)は輪ゴムの位置よりも左に現れていることから、2つの領域に共通な領域の画素が存在しない例であり、このような場合には立体的な形状物が存在すると判定されることとなる。
次に、実施例2に係る立体形状物有無判定処理の処理手順を説明する。図18は、実施例2に係る立体形状物有無判定処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。前述の通り、立体形状物有無判定処理は、違う方向から光を照射して取得した2枚の画像を利用するところまでは実施例1と同じであることから、図13に示したステップS506までは同じであるので、図18では、図13に示したステップS506に続く処理の処理手順を説明する。
立体形状物有無判定部355hは、ステップS503で取得した第一画像に基づいて、第一画像の影の領域の特定を行う(ステップS801)。具体的には、第一画像に対して、紙幣束の厚さ方向と垂直な方向に対して探索して前後と比較して輝度が低くなっている領域を影と判定する。また、同様にして、立体形状物有無判定部355hは、ステップS504で取得した第二画像に基づいて、第二画像の影の領域の特定を行う(ステップS802)。
次に、立体形状物有無判定部355hは、ステップS801及びステップ802で特定した第一画像の影の領域と第二画像の影の領域とに共通する領域の画素数のカウントを行う(ステップS803)。また、立体形状物有無判定部355hは、ステップS801及びステップ802で特定した第一画像の影の領域と第二画像の影の領域とを併せた領域の画素数のカウントを行う(ステップS804)。
立体形状物有無判定部355hは、ステップS803でカウントした第一画像の影の領域と第二画像の影の領域とに共通する領域の画素数の、ステップS804でカウントした第一画像の影の領域と第二画像の影の領域とを併せた領域の画素数に対する割合を算出し(ステップS805)、当該割合に基づいて立体的な形状物が存在するのか否かの判定を行なって(ステップS806)、処理を終了する。具体的には、ステップS805で算出した割合が所定の閾値以下である場合には、立体的な形状物があるものと判定し、ステップS805で算出した割合が所定の閾値を超えている場合には、立体的な形状物はないと判定する。
上述してきたように、実施例2では、実施例1の構成に加えて立体物の検知について、違う方向から光を照射して取得した2枚の画像から影の領域をそれぞれ特定し、2つの影の領域の重なりの度合いによって立体的な形状物の有無の判定を行うよう構成したので、金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって紙幣が結束された状態で紙幣入出金機100の入出金口140に入金されたときに、その結束物を異物として検知することができ、立体的な形状物で結束されている場合のテカリの影響などによる誤検知の可能性を低減させることができる。
次に実施例1で説明した内容で、入出金口140に入金された紙幣束の載置状態で特に紙幣の折れ込み、紙幣の載置方向に異常があった場合等の検出方法について説明をする。
図19(a)は紙幣束の紙幣のうちの1枚が折れた状態の検知端面で目視確認できる場合のカメラ画像を示している。この場合は、図6のフローチャートステップS201〜ステップ208の処理にて直線の検出をした結果、所定範囲の長さの直線を検出した場合に、図18にて説明を行った立体形状判定処理を実施する。そして、例えば、輪ゴム、紙幣折れ込み、紙幣の潜り込み、蛇腹状紙幣等であると判別する。いずれにしても、紙幣処理装置は、束状紙幣の載置状態に異常を検出すれば、利用者に入金紙幣束の確認を促す処理を行なう。なお、図19(a)の紙幣折れの場合では、検出した線分は図19(b)の実線の表示の様になり、影は横方向に出る。
次に図20(a)は、札長の異なる複数種類の金種の束を片方に寄せて載置された場合のカメラ画像を示している。金種毎に札長の異なる紙幣が複数金種分纏められて、一方に寄せた状態でまとまって入金口に入金された場合である。紙幣端の見え方が照明条件によって異なるので、図20に示す様に、直線部が検出されて異物として誤検知する課題があった。ここで、図20(b)は左から右方向に光を照射した場合の左照射画像で、図20(c)は右から左方向に光を照射した場合の右照射画像であって、直線検出状態を説明するための画像である。両画像の差分を取った差分画像を図20(d)に示している。札幅の長い金種の紙幣束の間に札幅の短い金種の紙幣束があった場合に図19に示した紙幣折れと同様な検出をすることができる。この場合は、検出した直線部の部位を紙幣束の両端付近に限定することにより、誤判定の可能性を減らすことができる。この場合には、紙幣処理装置は、通常の繰り出し動作を行なうことができる。
次に図21(a)は、紙幣束の表面か裏面の1枚が斜めになって紙幣束の下端面を部分的に覆っている場合のカメラ画像を示している。この場合は、上述の直線検出を行なった結果、図21(b)に示す様な紙幣の絵柄の直線が検出される。巻き込み部に凹凸があるため影の存在が認められることになる。そして、図19で説明を行った立体形状判定処理を施すと、影の位置と直線の位置は対応して存在しており、立体物であるとの判断がされる。この場合も、紙幣処理装置は、利用者に入金紙幣束の確認を促す処理を行なう。
次に図22(a)は、入出金口に束状紙幣が載置されるときに撓められたまま略水平に置かれた場合、或いは、束状紙幣の一部が下方に潜り込んだ場合のカメラ画像を示している。この場合、図22(b)に示す様に、紙幣の図柄のある表面がカメラに撮像されるので、絵柄にある直線部分が検出される。しかしながら、左照射画像である図22(d)のにあるリブの画像と右照射画像である図22(e)が示す様に、リブの影401と402は異なる位置に発生している。次に、絵柄に起因する直線の成分に起因する影成分があるかどうかを判定する。図の例では、絵柄とリブの影の関係で左照射画像と右照射画像とで紙幣の文字の近傍の暗部の見え方が変化するので100の文字部分の直線が立体性ありと検出されることになる。白紙部分の多い紙幣だと直線は検出されず立体性の検出ができない場合もある。この様に紙幣の絵柄が図の例と違っていても、入出金口に載置される紙幣束の曲げの方向が逆であっても、リブの影が紙幣全体に出現するので、載置異常と判断ができる。この場合には、紙幣処理装置は、利用者に入金紙幣束の確認を促す処理を行なう。
次に図23(a)は、入出金口に載置された紙幣が蛇腹状に折り癖がついたものである場合のカメラ画像を示している。この場合、図23(b)に示す様に直線部分が複数検出される。また、この場合には、紙幣束に凹凸があるので各直線に対応する影の存在が検出される。よって複数の立体物が紙幣束に存在することが検出できるので蛇腹紙幣であると判断をする。このように蛇腹紙幣であると認識した場合には、繰り出し速度を低速にすることによって、入金処理を行なうこととしてもよい。
なお、上述した輪ゴム、紙幣の折れ、紙幣の潜り込みの状態の検知には、次の条件が使える。輪ゴムは直線と左右の影が近くて幅が狭い。紙幣の折れは直線が短くて影が横長、潜り込みは影が直線と交差している。蛇腹は立体形状と判定さる直線が多数ある。これらの特長により、紙幣の載置状態が判別できる。
なお、上述の実施例1及び実施例2では、入出金口140の下部に光源部151及びカメラ152を配置して、入出金口140に入金された紙幣を下側から撮像するものとして説明を行ってきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、光源やカメラを入出金口140の上部に取り付けて、シャッタ141の裏面に鏡を配置して、鏡面に写った紙幣を撮像することによって紙幣の上からの画像を取得するものとしてもよい。また、縦に挟む非金属の素材のマネークリップなども検出するために、入出金口140の横に光源やカメラを配置して、入金された紙幣の短手方向から撮像した画像を取得するものとしてもよい。
また、上述の実施例1及び実施例2では、束状態になった紙幣を対象に該紙幣束を結束する結束物を異物として検知することを説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、小切手、商品券などの有価書類及び大きさの整った紙片等の束を対象として、それらを結束する結束物を異物として検出するものとしても良い。
また、上述の実施例1、実施例2及び実施例3では、撮像した画像をグレイ画像に変換して、グレイ画像を利用して直線検出処理、連続性評価処理、帯状物判定処理及び立体形状物有無判定処理を行うことを説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、撮像した画像の彩度や明度の画像を作成し、彩度の画像又は、明度の画像を利用して直線検出処理、連続性評価処理、帯状物判定処理及び立体形状物有無判定処理を行うものとしてもよい。さらに、RGB画像又はその組み合わせ画像を用いてもよい。撮像画像で紙幣の基材と帯とが同程度の明るさである場合にはグレイ画像、明度の画像、彩度の画像ではエッジが出にくいが、両者の色相が異なっていれば、カラー画像を用いることは好都合である。詳しくは、R画像、G画像、B画像において、前述の直線検出処理、連続性評価処理、帯状物判定処理及び立体形状物判定処理を施し、いずれかの画像の処理で立体物の付着、或いは、載置状態の異常が検知された場合にはその結果を最終判定結果とする。
また、上述の実施例1及び実施例2では、撮像した画像のリブ142a、142b、142c、142dの写り込んだ部分含む領域を載置状態検出対象外の領域とすることによって、写り込んだリブ142a、142b、142c、142dを紙幣に付加された異物として誤検知しないようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、リブ142a、142b、142c、142dの素材を光が透過する素材の物とすることによって、リブ142a、142b、142c、142dの写り込みも発生しなくなり、異物検出対象外の領域の作成についてリブ142a、142b、142c、142dの写り込みに対する除外処理をしないものとしてもよい。
また、上述の実施例1、実施例2及び実施例3で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
以上のように、本発明に係る束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法は、金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって紙幣が結束された状態で紙幣入出金機の紙幣入出金口に入金されたときに、その結束物を異物として検知することに適しているとともに、紙幣入出金口に入金された紙幣束の整体状況を検出することができ、適宜利用者に入金紙幣束の確認及び載置し直しを促すことができるので、紙幣処理装置の運用効率を上げることができる。
100 紙幣入出金機
110 表示操作部
120 カードリーダ
121 カード挿入口
130 数字入力部
140 入出金口
141 シャッタ
142、142a、142b、142c、142d リブ
143 紙幣押さえ
144 繰り出し部
150、350 入出金口載置状態検知部
151 光源部
151a、151b、151c、151d、151e、151f、151g、
151h、151i、151j、151k LED
152 カメラ
153、210 通信部
154、220 記憶部
155、230 制御部
155a 検査・調整部
155b 画像取得部
155c 対象領域抽出部
155d グレイ画像生成部
155e 直線検出部
155f 連続性評価部
155g 帯状物判定部
155h、355h 立体形状物有無判定部
160 搬送部
170 鑑別部
180 紙幣収納部
190 明細書プリンタ
191 明細書発行口
200 音声通話部
231 入金処理部
232 出金処理部

Claims (6)

  1. 束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に束状態の紙葉類と共に載置された異物の付着或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出装置であって、
    前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付手段と、
    前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源と、
    前記複数の光源により照射された前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を撮像する撮像手段と、
    前記複数の光源を同時に発光制御することにより対象の面に対して均一に光を照射する第1の照射制御手段と、
    前記第1の照射制御手段により均一に光が照射された対象の面を前記撮像手段により撮像した撮像画像から前記対象の面に存在する直線を検出する直線検出手段と、
    前記対象の面のうち、前記直線検出手段により検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行う第2の照射制御手段と、
    前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで前記撮像手段により撮像された前記対象領域のそれぞれの画像の差異の有無に基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定手段と、
    前記直線検出手段により直線が検出された場合に、前記直線検出手段の検出結果及び前記立体物有無判定手段によって判定された結果に基づいて、前記束状態の紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知手段と
    を備えたことを特徴とする束状紙葉類の載置状態検出装置。
  2. 前記紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類と前記複数の光源との間に不透明な部材をさらに備え、
    前記複数の光源は、前記部材に対して対称となる配置で設けられた
    ことを特徴とする請求項1に記載の束状紙葉類の載置状態検出装置。
  3. 前記第2の照射制御手段は、前記直線検出手段により検出された直線と前記部材との位置関係に応じて前記第1の照射状態及び前記第2の照射状態の照射態様を決定することを特徴とする請求項2に記載の束状紙葉類の載置状態検出装置。
  4. 前記第1の照射制御手段による発光制御下で前記撮像手段により撮像された撮像結果から、撮像範囲内における輝度値の分布を評価し、該評価結果に基づいて前記第1の照射制御手段による前記複数の光源に対する発光制御に係るパラメータ並びに前記撮像手段による前記対象の面の撮像に係るパラメータを設定する第1のパラメータ設定手段と、
    前記第2の照射制御手段による発光制御下で前記撮像手段により撮像された撮像結果から、輝度値ヒストグラムを評価し、該評価結果に基づいて前記第2の照射制御手段による前記複数の光源に対する発光制御に係るパラメータ並びに前記撮像手段による前記対象の面の撮像に係るパラメータを設定する第2のパラメータ設定手段と
    をさらに備え、
    前記直線検出手段は、前記第1のパラメータ設定手段により設定されたパラメータを用いて撮像した撮像結果から前記対象の面に存在する直線を検出し、
    前記立体物有無判定手段は、前記第2のパラメータ設定手段により設定されたパラメータを用いて撮像した撮像結果から前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する
    ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の束状紙葉類の載置状態検出装置。
  5. 紙葉類受付部に受け付けた束状態の紙葉類と共に載置された異物の付着或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出方法であって、
    前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、
    前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源を同時に発光制御することにより対象の面に対して均一に光を照射する第1の照射制御ステップと、
    前記第1の照射制御ステップにより均一に光が照射された対象の面を撮像した撮像画像から前記対象の面に存在する直線を検出する直線検出ステップと、
    前記対象の面のうち、前記直線検出ステップにより検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行う第2の照射制御ステップと、
    前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで撮像された前記対象領域のそれぞれの画像の差異に基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定ステップと
    を含み、
    前記直線検出ステップにおいて直線が検出された場合に、
    前記直線検出ステップでの検出結果及び前記立体物有無判定ステップによる判定結果に基づいて、前記帯状紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知ステップと
    を含んだことを特徴とする束状紙葉類の載置状態検出方法。
  6. 受け付けた束状態の紙葉類と共に紙葉類受付部に載置された異物或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出方法であって、
    前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、
    前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源を同時に発光制御することにより対象の面に対して均一に光を照射して撮像する第1の撮像ステップと、
    前記第1の撮像ステップにより均一に光が照射された対象の面を撮像した撮像結果から前記対象の面に存在する直線を検出する直線検出ステップと、
    前記対象の面のうち、前記直線検出ステップにより検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行って撮像を行なう第2の撮像ステップと、
    前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とでそれぞれ撮像された前記対象領域の撮像画像の影の部分の位置がずれていることに基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定ステップと、
    前記立体物有無判定ステップによる判定結果に基づいて、前記束状態の紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知ステップと
    を含んだことを特徴とする束状紙葉類の載置状態検出方法。
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