JP2020504226A - フッ素化ブロックコポリマー - Google Patents

フッ素化ブロックコポリマー Download PDF

Info

Publication number
JP2020504226A
JP2020504226A JP2019558993A JP2019558993A JP2020504226A JP 2020504226 A JP2020504226 A JP 2020504226A JP 2019558993 A JP2019558993 A JP 2019558993A JP 2019558993 A JP2019558993 A JP 2019558993A JP 2020504226 A JP2020504226 A JP 2020504226A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
fluorinated
vdf
ocf
curable composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019558993A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020504226A5 (ja
Inventor
エイチ. ミッチェル,マイケル
エイチ. ミッチェル,マイケル
ドゥチェスン,デニス
福士 達夫
達夫 福士
エー. ラスト,ラリー
エー. ラスト,ラリー
ジェイ. スコット,ピーター
ジェイ. スコット,ピーター
カール デー. ヴァイラント
カール デー. ヴァイラント
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Publication of JP2020504226A publication Critical patent/JP2020504226A/ja
Publication of JP2020504226A5 publication Critical patent/JP2020504226A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F293/00Macromolecular compounds obtained by polymerisation on to a macromolecule having groups capable of inducing the formation of new polymer chains bound exclusively at one or both ends of the starting macromolecule
    • C08F293/005Macromolecular compounds obtained by polymerisation on to a macromolecule having groups capable of inducing the formation of new polymer chains bound exclusively at one or both ends of the starting macromolecule using free radical "living" or "controlled" polymerisation, e.g. using a complexing agent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F214/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F214/18Monomers containing fluorine
    • C08F214/28Hexyfluoropropene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F214/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F214/16Monomers containing bromine or iodine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F214/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F214/18Monomers containing fluorine
    • C08F214/22Vinylidene fluoride
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F214/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F214/18Monomers containing fluorine
    • C08F214/26Tetrafluoroethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/14Peroxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2438/00Living radical polymerisation
    • C08F2438/01Atom Transfer Radical Polymerization [ATRP] or reverse ATRP

Abstract

本明細書では、(a)少なくとも1つのAブロックであって、Aブロックは、少なくともTFE、HEP、及びVDFから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含む半結晶性セグメントである、Aブロックと、(b)少なくとも1つのBブロックであって、Bブロックは、少なくともHFP及びVDFから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むセグメントである、Bブロックと、(c)ビスオレフィンモノマーを有する粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーを含み、少なくとも、(i)Aブロックの半結晶性セグメントが、TFE、HFP、VDF、及びビスオレフィンモノマーから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むか、(ii)Bブロックのセグメントが、HFP、VDF、及びビスオレフィンモノマーから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むか、又は(iii)これらの組み合わせであり、粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーが、100℃にて0.1〜2.5MPaの弾性率を有する、硬化性組成物が記載される。

Description

エラストマーとして加工され得るフッ素化ブロックコポリマーが、記載されている。
例えば200℃〜330℃の温度で十分に機能するより高い温度のエラストマーの必要性が増加している。C−F結合の結合エネルギーがより大きいため、ペルフルオロエラストマー(完全にフッ素化された分子)がこれらの極端な温度条件で従来より使用されてきた。しかし、ペルフルオロエラストマーのコストのために、特定の用途及び市場においては望ましくなく、又は非常に高額となる場合がある。
部分フッ素化エラストマーは典型的には、ペルフルオロ化エラストマーよりも安価であり、部分フッ素化エラストマーはいくらかのフッ素を含むため、ペルフルオロ化エラストマーと同じ極端な条件のいくつか(例えば、耐化学性など)において、十分に機能することができる。しかし、部分フッ素化エラストマーは従来、高温において不十分な引張特性を有し、結果として、高温にて高い引張強度を有する部分フッ素化エラストマーが所望される。
したがって、高い弾性率などの改善された特性を有するフルオロポリマー材料を同定する要求が存在する。いくつかの実施形態では、例えば、2本ロールミル又は内部ミキサによりエラストマーとして加工される材料に対する要求も存在する。
一態様では、
(a) 少なくとも1つのAブロックであって、Aブロックは、少なくともTFE、HEP、及びVDFから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含む半結晶性セグメントである、Aブロックと、
(b) 少なくとも1つのBブロックであって、Bブロックは、少なくともHFP及びVDFから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むセグメントである、Bブロックと、
(c) ビスオレフィンモノマー
を有する粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーを含み、
少なくとも、(i)Aブロックの半結晶性セグメントが、TFE、HFP、VDF、及びビスオレフィンモノマーから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むか、(ii)Bブロックのセグメントが、HFP、VDF、及びビスオレフィンモノマーから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むか、又は(iii)これらの組み合わせであり、
粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーが、100℃にて0.1〜2.5MPaの弾性率を有する、硬化性組成物が提供される。
上記の発明の概要は、各実施形態について説明することを意図するものではない。本発明における1つ以上の実施形態の詳細は、下記の説明にも記載されている。他の特徴、目的、及び利点は、本明細書及び特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
本明細書で用いる場合、用語
「a」、「an」、及び「the」という用語は、互換的に使用され、1以上を意味し、
「及び/又は」は、述べられた事例の一方又は両方が起こり得ることを示すために使用され、例えば、A及び/又はBは、(A及びB)と(A又はB)とを含み、
「主鎖」とは、ポリマーの主な連続鎖を指す。
「コポリマー」は、少なくとも2種の異なる共重合したモノマー(すなわち、同一の化学構造を有さないモノマー)を含むポリマー材料を指し、ターポリマー(3種の異なるモノマー)、テトラポリマー(4種の異なるモノマー)などを包含する。
「架橋」とは、予め形成した2つのポリマー鎖を、化学結合又は化学的な基を使用して連結することを指す。
「硬化部位」は、架橋に関与する場合がある、官能基を指す。
「ガラス転移温度」又は「T」は、ポリマー材料がガラス状態からゴム状態に転移する温度を指す。ガラス状態は、典型的には、例えば、脆く、剛直な、剛性の、又はこれらの組み合わせである材料に付随する。対照的に、ゴム状態は、典型的には、例えば、可撓性の材料及びエラストマー材料に付随する。
「共重合」とは、モノマーが一緒に重合してポリマー主鎖を形成することを指す。
「粉砕可能な」とは、ゴム用ミル及び内部ミキサ上で材料を加工できることである。
「モノマー」は、重合を経てその後ポリマーの基本的構造の部分を形成することができる分子である。
「ペルフルオロ化」とは、全ての水素原子がフッ素原子に置換されている、炭化水素から誘導される基又は化合物を意味する。ただし、ペルフルオロ化化合物は、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子のような、フッ素原子及び炭素原子以外の原子を更に含有してもよい。
「ポリマー」とは、共重合したモノマーの単位を含む、マクロ構造を指す。
また、本明細書において、端点による範囲の記載は、その範囲内に包含される全ての数を含む(例えば、1〜10は、1.4、1.9、2.33、5.75、9.98などを含む)。
また、本明細書において、「少なくとも1つ」の記載は、1以上の全ての数(例えば、少なくとも2、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも100など)を含む。
熱可塑性エラストマーは材料の1種であり、熱可塑性及びエラストマーの特性の両方を有する、コポリマー又はポリマーのブレンドのいずれかである。典型的には、プラスチック成分は更なる引張強度を付与するが、エラストマー成分は、材料に弾性及び圧縮永久歪み耐性を付与する。多くのプラスチック成分を有する熱可塑性エラストマーは従来、例えば押出成形機、射出成形装置などを使用して、プラスチック同様に加工される。一方、エラストマー材料は典型的には、2本ロールミル又は内部ミキサを用いて加工される。ミルブレンドは、ゴム製造者が、ポリマーガムと必要な硬化剤及び/又は添加剤とを混ぜ合わせて使用する加工である。ミルによりブレンドするため、硬化性組成物は、十分な弾性率を有する必要がある。換言すれば、ミルに粘着するほどに軟質ではなく、ミル上に置くことができないほどに剛直ではない。
本開示は、十分なゴム状弾性を有し、エラストマー同様に加工可能な結晶質含有ポリマーに関する。加えて、ポリマーは、特に高温で、良好な引張強度及び圧縮永久歪みを有する。
本開示は、フッ素化ブロックコポリマーを対象とする。「ブロックコポリマー」は、化学的に異なるブロック又は配列が互いに共有結合しているポリマーである。本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、少なくとも2種の異なるポリマーブロックを含み、Aブロック及びBブロックと呼ばれる。Aブロック及びBブロックは、異なる化学的組成及び/又は異なるガラス転移温度を有する。
本開示において、Aブロック、Bブロックのうち少なくとも1つ、又はAブロック及びBブロックの両方は、少なくとも1つのビスオレフィンモノマーから誘導される。一実施形態では、ビスオレフィンモノマーは、式のビスオレフィンモノマー
Figure 2020504226
[式中、R、R、R、R、R、及びRは独立してH、C1〜C5アルキル基、又はC1〜C5フッ素化アルキル基であり、Zは、直鎖又は分枝鎖であり、任意選択的に酸素原子を含有し、任意選択的にフッ素化された、アルキレン又はシクロアルキレン基である。]のものである。一実施形態では、R、R、R、及びRは互いに独立して、F、CF、C、C、C、H、CH、C、C、又はCである。一実施形態では、Zは、少なくとも1、2、3、4、又は更に5個の炭素原子を、そして最大で8、10、12、16、又は更に18個の炭素原子を含む。一実施形態では、Zは−O−Rf−O−;−CF−O−Rf−O−CF−;又はCF−O−Rf−O−[式中、Rfは、直鎖又は分枝鎖ペルフルオロアルカンジイル、ペルフルオロオキサアルカンジイル、若しくはペルフルオロポリオキサアルカンジイル残基、又はRfに従った残基から選択される残基を表す。]である。一実施形態では、Rfは、少なくとも1、2、3、4、又は更に5個の炭素原子、及び最大で8、10、12、炭素原子14個の炭素原子を含有する。Rfは非フッ素化、フッ素化、又はペルフルオロ化アリーレンである。アリーレンは非置換であってよい、又は、F以外の1つ以上のハロゲン原子、ペルフルオロ化アルキル残基、ペルフルオロ化アルコキシ残基、ペルフルオロ化オキサアルキル残基、ペルフルオロ化ポリオキサアルキル残基、フッ素化、ペルフルオロ化、若しくは非フッ素化フェニル若しくはフェノキシ部分、又はこれらの組み合わせで置換されていてよく、フェニル又はフェノキシ残基は非置換であってよい、又は、1つ以上のペルフルオロ化アルキル、アルコキシ、オキサアルキル、若しくはポリオキサアルキル残基、若しくはF以外の1つ以上のハロゲン原子、又はこれらの組み合わせで置換されていてよい。一実施形態では、Rfは、少なくとも1、2、3、4、又は更に5個の炭素原子、及び最大で10、12、又は更に14個の炭素原子を含有する。
例示的なビスオレフィンモノマーとしては、CH=CH(CFCH=CH、CH=CH(CFCH=CH、CH2=CH(CFCH=CH、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−(OCF(CF)CF)−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−(OCF(CF)CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CFCF−O−CFCF−CH=CH、CF=CFCF−(OCF(CF)CF)−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−CF−(OCF(CF)CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−CF−CH=CH、CF=CF−O−(CF−O−CF−CF−CH=CH[式中、cは2〜6から選択される整数である。]、CF=CFCF−O−(CF−O−CF−CF−CH=CH[式中、cは2〜6から選択される整数である。]、CF=CF−(OCF(CF)CF−O−CF(CF)−CH=CH[式中、bは0、1、又は2である。]、CF=CF−CF−(OCF(CF)CF−O−CF(CF)−CH=CH[式中、bは0、1又は2である。]、CH=CH−(CF−O−CH=CH[式中、nは1〜10の整数である。]、及びCF=CF−(CF−(O−CF(CF)CF−O−(CF−(OCF(CF)CF−O−CF=CF[式中、aは0又は1であり、bは0、1又は2であり、cは1、2、3、4、5又は6であり、fは0、1又は2である。]が挙げられる。
本開示のAブロックは、半結晶性セグメントである。示差走査熱量測定(DSC)で分析した場合、ブロックは、70、80、90、100、120、又は更に150℃;かつ、最大で200、250、275、300、又は更に325℃の、少なくとも1つの融点温度(T)、及び、例えば0J/g(ジュール/グラム)より大きい、又は更に0.01J/gより大きい、測定可能なエンタルピーを有する。エンタルピーを求めるには、本明細書に開示した試験を使用し、DSCにより測定した溶融転移の曲線の下の面積により、ジュール/グラム(J/g)として表す。
一実施形態では、Aブロックは、少なくとも以下のモノマー:テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、及びフッ化ビニリデン(VDF)から誘導されるコポリマーである。一実施形態では、Aブロックは、30〜85wt%のTFE、5〜40wt%のHFP、及び5〜55wt%のVDF;30〜75wt%のTFE、5〜35wt%のHFP、及び5〜50wt%のVDF;40〜70wt%のTFE、10〜30wt%のHFP、及び10〜45wt%のVDF;又は更に、45〜70wt%のTFE、10〜30wt%のHFP、及び10〜45wt%のVDFを含む。一実施形態では、Aブロックは、30〜85wt%のTFE、5〜40wt%のHFP、5〜55wt%のVDF、及び0.01〜1wt%のビスオレフィンモノマー;30〜75wt%のTFE、5〜35wt%のHFP、5〜50wt%のVDF、及び0.01〜1wt%のビスオレフィンモノマー;又は更に、40〜70wt%のTFE、10〜30wt%のHFP、10〜45wt%のVDF、及び0.01〜1wt%のビスオレフィンモノマーを含む。
ペルフルオロビニルエーテル及びペルフルオロアリルエーテルモノマーなど、追加のモノマーが更にAブロック中に更に組み込まれてもよい。典型的には、これらの追加のモノマーを使用するには、使用する他のモノマーに対し、10、5、3、又は更には1重量%の百分率にする。
本開示において使用し得るペルフルオロビニルエーテルの例としては、式CF=CF−O−R(式中、Rは、酸素原子を含まないか又は1個以上の酸素原子、及び最大12個、10個、8個、6個、又は更には4個の炭素原子を含有し得るペルフルオロ化脂肪族基を表す。)に相当するものが挙げられる。ペルフルオロ化ビニルエーテルの例は、式CF=CFO(R O)(R O) [式中、R 及びR は、1〜6個の炭素原子、特に2〜6個の炭素原子の異なる直鎖又は分枝鎖のペルフルオロアルキレン基であり、m及びnは、独立して、0〜10であり、R は、1〜6個の炭素原子のペルフルオロアルキル基である。]に相当するものである。ペルフルオロ化ビニルエーテルの具体例としては、ペルフルオロ(メチルビニル)エーテル(PMVE)、ペルフルオロ(エチルビニル)エーテル(PEVE)、ペルフルオロ(n−プロピルビニル)エーテル(PPVE−1)、ペルフルオロ−2−プロポキシプロピルビニルエーテル(PPVE−2)、ペルフルオロ−3−メトキシ−n−プロピルビニルエーテル、ペルフルオロ−2−メトキシ−エチルビニルエーテル、CF=CFOCFOCF、CF=CFOCFOCFCF、及びCF−(CF−O−CF(CF)−CF−O−CF(CF)−CF−O−CF=CFが挙げられる。
本開示において使用可能なペルフルオロアリルエーテルの例としては、式CF=CF(CF)−O−R[式中、Rは、酸素原子を含まないか又は1個以上の酸素原子、及び最大4個、6個、8個、又は更には10個の炭素原子を含有し得るペルフルオロ化脂肪族基を表す。]に相当するものが挙げられる。ペルフルオロ化アリルエーテルの具体例としては、CF=CF−CF−O−(CFF[式中、nは1〜5の整数である。]、及び、CF=CF−CF−O−(CF−O−(CF−F[式中、xは2〜5の整数であり、yは1〜5の整数である。]が挙げられる。ペルフルオロ化アリルエーテルの具体例としては、ペルフルオロ(メチルアリル)エーテル(CF=CF−CF−O−CF)、ペルフルオロ(エチルアリル)エーテル、ペルフルオロ(n−プロピルアリル)エーテル、ペルフルオロ−2−プロポキシプロピルアリルエーテル、ペルフルオロ−3−メトキシ−n−プロピルアリルエーテル、ペルフルオロ−2−メトキシ−エチルアリルエーテル、ペルフルオロ−メトキシ−メチルアリルエーテル、及びCF−(CF−O−CF(CF)−CF−O−CF(CF)−CF−O−CFCF=CF、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本開示の一実施形態では、フッ素化ブロックコポリマーは、少なくとも1つのAブロックポリマー単位を含み、各Aブロックは、0℃、5℃、10℃、15℃、又は更に20℃より大きい、かつ100℃、90℃、80℃、70℃、60℃、又は更に50℃未満のガラス転移(Tg)温度を有する。AブロックとBブロックのガラス転移は、ポリマーガムではDSCで測定が困難な可能性があるため、硬化済み試料のねじれレオロジーを使用して、Tgを測定することができる。下の実施例セクションに記載の方法を使用して、硬化試料上でねじれレオロジーを実施する際、2つの転移が報告されるが、それは、一次転移でありBブロックのガラス転移と関連付けられたTαと、Aブロックのガラス転移と関連付けられた二次のより高い転移であるTβである。
一実施形態では、Aブロックの半結晶性セグメントの重量平均分子量は、少なくとも1000、5000、10000、又は更には25000ダルトン、かつ最大400000、600000、又は更には800000ダルトンである。
Bブロックは、少なくとも次のモノマー、すなわち、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)及びフッ化ビニリデン(VDF)から誘導されるコポリマーである。一実施形態では、Bブロックは、(25〜65重量%のVDF及び15〜60重量%のHFP)、又は更には(35〜60重量%のVDF及び25〜50重量%のHFP)を含む。一実施形態では、BブロックはHFP、VDF、及び、ビスオレフィンモノマーから誘導される。一実施形態では、Bブロックは、25〜65wt%のVDF、15〜60wt%のHFP、及び0.01〜1wt%のビスオレフィンモノマー;又は更に、35〜60wt%のVDF、25〜50wt%のHFP、及び0.02〜0.5wt%のビスオレフィンモノマーを含む。このようなビスオレフィンモノマーは上述されている。
上述のように、TFE、ペルフルオロビニルエーテル及びペルフルオロアリルエーテルモノマーなど、追加のモノマーが更にBブロック中に組み込まれてもよい。典型的には、これらの追加のモノマーを使用するには、Bブロックの30、20、10、5、3、又は更には1重量%未満の百分率にする。
一実施形態では、本開示のBブロックは非晶質セグメントであり、長距離秩序がないことを意味する(即ち、長距離秩序では、最近接隣接物によるものより大きな巨大分子の配列及び配向があると理解される)。非晶質セグメントは、DSCで検出可能な結晶性の特性を有さない。DSC分析した場合、Bブロックは、DSCで2ミリジュール/gより大きいエンタルピーを有する融点又は溶融転移を有さないであろう。
別の実施形態では、本開示のBブロックは半結晶性であり、これは、ブロックが、60、70、80、又は更に90℃より大きく、かつ最大で110、120、130、又は更に150℃の、少なくとも1つの融点(T)、並びに、DSCにより測定した場合に測定可能なエンタルピー(例えば、2ミリジュール/グラムより大きい)を有することを意味する。
Bブロックの弾性率は、エラストマーとして加工できるようなものである。一実施形態では、Bブロックは、100℃にて1%の歪み及び1Hzの周波数で測定された際、2.5、2.0、1.5、1、又は更には0.5MPa未満の弾性率を有する。
本開示では、Aブロック及び/又はBブロックを、連鎖移動剤、及び/又は任意選択的に硬化部位モノマーの存在下で重合して、硬化部位をフルオロポリマーに導入することができ、これを次に、後続の架橋反応に使用することができる。
一実施形態では、連鎖移動剤は、式Y(CFY[式中、(i)YはBr、又はIから独立して選択され、任意選択的に1つのYはClである、かつ、(ii)qは1〜12、好ましくは3〜12の整数である。]である。例示的なヨード−ペルフルオロ−化合物としては、1,3−ジヨードペルフルオロプロパン、1,4−ジヨードペルフルオロブタン、1,6−ジヨードペルフルオロヘキサン、1,8−ジヨードペルフルオロオクタン、1,10−ジヨードペルフルオロデカン、1,12−ジヨードペルフルオロドデカン、及びこれらの混合物が挙げられる。
一実施形態では、連鎖移動剤は、次式のフッ素化ジヨードエーテル化合物である:
−CF(I)−(CX−(CXCXR)−O−R”−O−(CXR’CX−(CX−CF(I)−R’
[式中、
XはF、H、及びClから独立して選択され;
Rは、F、又は炭素を1〜3個含む部分的にフッ素化された若しくは全フッ素化されたアルカンであり、
及びR’は、独立して、F、及び1〜3個の炭素を有する一価のペルフルオロアルカンから選択され、
R”は、1〜5個の炭素を有する二価のフルオロアルキレン、又は1〜8個の炭素及び少なくとも1個のエーテル連結を有する二価フッ素化アルキレンエーテルであり、
kは0又は1であり、n、m、q、及びpは0〜5の整数から独立して選択される(ただし、kが0である場合、n+mは少なくとも1であり、p+qは少なくとも1である)]。
例示的なフッ素化ジヨードエーテル化合物としては、I−CF−CF−O−CF−CF−I;I−CF−CF−O−(CF−I[式中、bは3〜10の整数である。];
I−(CF−O−(CF−I[式中、cは3〜10の整数であり、bは3〜10の整数である。];ICF−CF−O−CF−O−CF−CF−I;
ICF−CF−O−CF−(CF−O−CF−CFI[式中、bは1〜5の整数である。];
ICF−CF−[O−CF−(CF−O−CF−CFI[式中、bは1〜5の整数であり、zは1〜4の整数である。];
I−CF−CH−O−CF−CF−CFI;I−CF−CH−CF−O−CF−CF−CFI;
I−CF−CHF−CF−O−CF−CF−CFI;ICF−CF−O−CF−CFI−CF
ICF−CF−(CF−[O−CF−CF−(O−[CF−O[−CF−CF−CFI[式中、aは0〜6の整数であり、bは0〜5の整数であり、cは1〜6の整数であり、dは0〜6の整数であり、zは0〜6の整数である。];
ICF−(CF−(O−CFCF(CF))−O−(CF−O−(CF−CF−O)−(CF−O−CFCF−I[式中、aは0〜6の整数であり、bは0〜5の整数であり、cは1〜6の整数であり、dは0〜5の整数であり、zは0〜5の整数である。];及び、I−CF−(CF−O−(CF−O−CF−CF(CF)−I[式中、aは1〜5の整数であり、bは1〜5の整数である。]
が挙げられる。このようなフッ素化ジヨードエーテル化合物は、国際公開第2015/134435(Hintzerら)に開示されており、参照により本明細書に組み込まれている。
一実施形態では、連鎖移動剤は、2−ヨード−1,2−ジクロロ−1,1,2−トリフルオロエタン、及び4−ヨード1,2,4−トリクロロペルフルオロブタンなどの、ヨード−クロロアルカンである。
一実施形態では、硬化部位モノマーは、式:(a)CX=CX(Z)[式中、(i)各Xは独立してH又はFであり、(ii)ZはI、Br、又はR−U[式中、U=I又はBrであり、Rは、任意選択的にO原子を含有するペルフルオロ化アルキレン基である。]である。]の1つ以上の化合物から選択されることができる。加えて、非フッ素化ブロモ又はヨードオレフィン、例えば、ヨウ化ビニル及びヨウ化アリルを使用することができる。いくつかの実施形態において、硬化部位モノマーは、CF=CFCFI、ICFCFCFCFI、CF=CFCFCFI、CF=CFOCFCFI、CF=CFOCFCFCFI、CF=CFOCFCFCHI、CF=CFCFOCHCHI、CF=CFO(CF−OCFCFI、CF=CFCFBr、CF=CFOCFCFBr、CF=CFCl、CF=CFCFCl、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の化合物から誘導される。
一実施形態では、ペルフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3,6−ジオキサ−1−オクテン);CF=CFO(CF)LCN[式中、Lは2〜12の整数である。];CF=CFO(CFOCF(CF)CN[式中、uは2〜6の整数である。];CF=CFO[CFCF(CF)O]q(CFO)CF(CF)CN[式中、qは0〜4の整数であり、yは0〜6の整数である。];又は、CF=CF[OCFCF(CF)]O(CFCN[式中、rは1又は2であり、tは1〜4の整数である。];並びに、前述の誘導体及び組み合わせなどのニトリル含有硬化部位モノマーを使用してよい。例示的なニトリル含有硬化部位モノマーとしては、CF=CFO(CFCN、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCN、CF=CFOCFCF(CF)OCFCF(CF)CN、CF=CFOCFCFCFOCF(CF)CN、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCN、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本開示の一実施形態では、フッ素化ブロックコポリマーは、少なくとも1つのBブロックポリマー単位を含み、各Bブロックは、0℃、−10℃、−20℃、又は更に−30℃未満のTg温度を有する。上述のとおり、Aブロック及びBブロックのガラス転移は、DSCを使用して測定困難であるため、硬化済み試料のねじれレオロジーを使用して、特定のブロックのTgを測定することができる。
ポリマーブロック(すなわち、Aブロック又はBブロック)のTgは、構成モノマーのTgとその重量パーセントとに基づいて、Foxの式を用いて推定することができる。Foxの式は、W.R.Sorenson and T.W.Campbell’s text entitled”Preparative Methods of Polymer Chemistry” Interscience,New York(1968)p.209に記載されている。適切なホモポリマーのTgについての具体的な値は、P.Peyser’s chapter in polymer handbook,3rd ed.,edited by J.Brandrup and E.H.Immergut,Wiley,New York(1989)pages V−209 through VI−227.から入手することができる。あるいは、ポリマーブロックのTgは示差走査熱量測定(DSC)又は動的機械分析(DMA)を介して、構成モノマーを含むポリマー及びその重量パーセントを分析することにより測定してもよい。
一実施形態では、Bブロックセグメントの重量平均分子量は、少なくとも5000、10000、又は更には25000、かつ最大400000、600000、又は更には800000である。
本開示のフッ素化ブロックコポリマーでは、Aブロック及びBブロックは共に共有結合している。一実施形態では、AブロックはBブロックに直接的に結合している(換言すれば、Aブロックの炭素原子はBブロックの炭素原子と共有結合している)。一実施形態では、本開示のブロックコポリマーは、直鎖状ブロックコポリマーである。直鎖状ブロックコポリマーは、ジブロック((A−B)構造)、トリブロック((A−B−A)構造)、マルチブロック(−(A−B)−構造)及びこれらの組み合わせに分けることができる。別の実施形態では、本開示のブロックコポリマーは、分枝状のコポリマー、例えば、分枝が主ポリマー鎖から延びた櫛形ポリマーであってもよい。
本開示の一実施形態では、フッ素化ブロックコポリマーは少なくとも1つのBブロック及び少なくとも2つのAブロックを含み、Bは中間ブロックであり、Aは末端ブロックである。本開示の別の実施形態では、フッ素化ブロックコポリマーは少なくとも1つのAブロック及び少なくとも2つのBブロックを含み、Aは中間ブロックであり、Bは末端ブロックである。末端ブロックの組成は、お互いに同一である必要はないが、好ましくは、それらは組成において類似している。
一実施形態では、フッ素化ブロックコポリマーは、少なくとも1つのAブロック及び少なくとも1つのBブロックから本質的になる。換言すれば、フッ素化ブロックコポリマーは、A及びBブロックセグメントのみを含むが、重合が終了したポリマー鎖の末端は、重合中に使用される開始剤及び又は連鎖移動剤によってもたらされる異なる基(サイズが一対の原子)を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、3つ以上の異なるブロックを使用する。一実施形態では、異なる重量平均分子量を有する複数のブロック又は異なる濃度のブロックポリマー単位を有する複数のブロックを使用することができる。一実施形態では、少なくとも1種の異なるモノマーから誘導される、第3のブロックが存在してよい。
本開示の一実施形態では、フッ素化ブロックコポリマーは、下の実施例セクションにて記載されたようにDSCにより測定した0、−5、−10、−15、−20、又は更には−25℃未満のTgを有する。
本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、Aブロック及びBブロックが、ブロック形態又はグラフト形態で互いに共有結合している限り、様々な既知の方法により調製することができる。
一実施形態では、Bブロックは、米国特許第4,158,678号(Tatemotoら)に記載されているように、ヨウ素移動重合により調製することができる。例えば、乳化重合の間、ラジカル開始剤及びヨウ素連鎖移動剤を使用して、例えば、非晶質ポリマーラテックスを生成する。非晶質セグメントを調製するために使用されるラジカル重合開始剤は、フッ素含有エラストマーの重合に使用される、当該技術分野において既知の反応開始剤と同じであってもよい。そのような開始剤の例には、有機及び無機過酸化物、並びにアゾ化合物がある。開始剤の典型例には、パーサルフェート、パーオキシカーボネート、及びパーオキシエステルなどがある。一実施形態において、アンモニウムパーサルフェート(APS)を、単独で、又はサルファイトのような還元剤との組み合わせでのいずれかで使用する。典型的には、ヨウ素連鎖移動剤は、二ヨウ素化合物であり、非晶質ポリマーの総重量に基づいて、0.01〜1重量%で使用される。例示的な二ヨウ素化合物としては、1,3−ジヨードペルフルオロプロパン、1,4−ジヨードペルフルオロブタン、1,3−ジヨード−2−クロロペルフルオロプロパン、1,5−ジヨード−2,4−ジクロロペルフルオロペンタン、1,6−ジヨードペルフルオロヘキサン、1,8−ジヨードペルフルオロオクタン、1,12−ジヨードペルフルオロドデカン、1,16−ジヨードペルフルオロヘキサデカン、ジヨードメタン及び1,2−ジヨードエタンが挙げられる。乳化重合のため、様々な乳化剤を使用することができる。重合中に生じる乳化剤の分子に対する連鎖移動反応を阻害するという観点から、望ましい乳化剤は、フルオロカーボン鎖又はフルオロポリエーテル鎖を有するカルボン酸の塩である。一実施形態では、乳化剤の量は、添加した水を基準にして約0.05重量%〜約2重量%、又は更には0.2〜1.5重量%である。こうして得られたラテックスは、半結晶性セグメントのブロック共重合の出発点になるヨウ素原子を有する非晶質ポリマーを含む。こうして得られたラテックスについて、モノマー組成を変更することができ、非晶質ポリマー上への半結晶性セグメントのブロック共重合を実施することができる。
一実施形態では、環境属性が改善されたフッ素化乳化剤を、本明細書にて開示されるブロックコポリマーの重合中に使用してよい。一実施形態では、フッ素化乳化剤は、以下の一般式に対応する:
Y−R−Z−M
[式中、Yは水素、Cl、又はFを表し、Rは、4〜10個の炭素原子を有し、任意選択的にカテナリー酸素原子を含む、直鎖又は分枝鎖の部分フッ素化アルキレンを表し、ZはCOO又はSO を表し、Mは水素イオン、アルカリ金属イオン、又はアンモニウムイオンを表す。]。例示的なフッ素化乳化剤は、以下の一般式を有してよい:
[R−O−L−COO−]i+
[式中、Lは直鎖又は分枝鎖の部分フッ素化又は完全フッ素化アルキレン基又は脂肪族炭化水素基を表し、Rは、直鎖又は分枝鎖の部分フッ素化又は完全フッ素化脂肪族基、又は1つ以上の酸素原子で中断されている、直鎖又は分枝鎖の部分フッ素化又は完全フッ素化基を表し、Xi+は、価数iを有するカチオンを表し、iは1、2、又は3である。]。一実施形態では、乳化剤は、CF−O−(CF−O−CHF−CF−COOH、及びこの塩から選択される。具体例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7671112号(Hintzerら)に記載されている。例示的な乳化剤としては、CFCFOCFCFOCFCOOH、CHF(CFCOOH、CF(CFCOOH、CFO(CFOCF(CF)COOH、CFCFCHOCFCHOCFCOOH、CFO(CFOCHFCFCOOH、CFO(CFOCFCOOH、CF(CF2)(CHCFCFCFCFCOOH、CF(CFCH(CFCOOH、CF(CF)2COOH、CF(CFOCF(CF)CFOCF(CF)COOH、CF(CF(OCFCFOCF(CF)COOH、CFOCFCF(CF)OCF(CF)COOH、COCF(CF)COOH、CFCFO(CFCFO)CFCOOH、及びこれらの塩が挙げられる。
一実施形態では、非イオン性の非フッ素化飽和乳化剤を、本明細書にて開示したブロックコポリマーの重合中に使用することができる。このような非イオン性の非フッ素化乳化剤としては、ポリカプロラクトン、シロキサン、ポリエチレン/ポリプロピレングリコール(シクロデキストリン)、カルボシラン、及び糖系乳化剤が挙げられる。他の例としては、ポリエーテルアルコール、糖系乳化剤、又は炭化水素系乳化剤が挙げられ、長鎖単位は、4〜40個の炭素原子を含有してよい。一実施形態では、非フッ素化飽和アニオン性乳化剤を、本明細書にて開示したブロックコポリマーの重合中に使用してよい。このような非フッ素化アニオン性乳化剤としては、ポリビニルホスフィン酸、ポリアクリル酸、ポリビニルスルホン酸、及び、アルキルホスホン酸(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7521513号及び同第6512063号(Tang)に記載されている、例えばアルキルホスフェート、炭化水素アニオン性界面活性剤)が挙げられる。これらの乳化剤、及びフルオロポリマー重合におけるこれらの使用は、国際公開第2016/137851号(Jochumら)に記載され、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示のフッ素化ブロックコポリマーガムは、架橋されていてもされていなくてもよい。得られるフッ素化ブロックコポリマーの架橋は、過酸化物硬化剤、2,3−ジメチル−2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、及びアゾ化合物などのその他のラジカル開始剤などの当該技術分野において既知の硬化系、並びにポリオール及びポリアミン硬化系などの他の硬化系を使用して実施できる。
過酸化物硬化剤としては、有機過酸化物又は無機過酸化物が挙げられる。有機過酸化物、特に動的混合温度中で分解しないものが好ましい。
過酸化物を使用する架橋は、一般的に、架橋剤として有機過酸化物を使用することによって、所望により、例えばビスオレフィン(CH=CH(CFCH=CH及びCH=CH(CFCH=CHなど)、グリセリンのジアリルエーテル、トリアリルリン酸、ジアリルアジペート、ジアリルメラミン及びトリアリルイソシアヌレート(TAIC)、フッ素化オレフィン結合を含むフッ素化TAIC、トリ(メチル)アリルイソシアヌレート(TMAIC)、トリ(メチル)アリルシアヌレート、ポリ−トリアリルイソシアヌレート(ポリ−TAIC)、キシリレン−ビス(ジアリルイソシアヌレート)(XBD)、及びN,N’−m−フェニレンビスマレイミドを含むポリオレフィン架橋助剤を使用することによって実施することができる。
有機過酸化物の例としては、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシヘキサン、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルクロロへキサン、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート(TBIC)、tert−ブチルペルオキシ2−エチルヘキシルカーボネート(TBEC)、tert−アミルペルオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、tert−ヘキシルペルオキシイソプロピルカーボネート、カルボノペルオキシ酸、O,O’−1,3−プロパンジイルOO,OO’−ビス(1,1−ジメチルエチル)エステル、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(4−メチルベンゾイル)ペルオキシド、ラウレルペルオキシド、及びシクロヘキサノンペルオキシドが挙げられる。他の好適な過酸化物硬化剤は、米国特許第5,225,504号(Tatsu et al.)に列挙されている。一般的に、過酸化物硬化剤の使用量は、100部のフッ素化ブロックコポリマー当たり、0.1〜5重量部、好ましくは1〜3重量部である。他の従来のラジカル開始剤は、本開示での使用に好適である。
本開示のフッ素化ブロックコポリマーを硬化するのに有用なアゾ化合物の例には、高い分解温度を有するものがある。換言すれば、それらは、得られる生成物の上限使用温度より上で分解する。このようなアゾ化合物は、例えば、J.C.Salamone編「Polymeric Materials Encyclopedia」(CRC Press Inc.,New York,(1996)Vol.1,432〜440頁)に見出され得る。
一般的に、ポリオールの使用による架橋を行うには、ポリオール化合物(架橋剤として)、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、及びイミニウム塩などの架橋助剤、並びにマグネシウム、カルシウム、又は亜鉛などの二価金属の水酸化物又は酸化物を使用する。ポリオール化合物の例としては、ビスフェノールAF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ジヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキノン、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン、4,4’−チオジフェノール、及びこれらの金属塩が挙げられる。
一般的に、ポリアミンの使用による架橋を行うには、ポリアミン化合物(架橋剤として)、及びマグネシウム、カルシウム、又は亜鉛などの二価金属の酸化物を使用する。ポリアミン化合物又はポリアミン化合物の前駆体の例としては、ヘキサメチレンジアミン及びそのカルバメート、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)メタン及びそのカルバメート、並びにN,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミンが挙げられる。
架橋剤(及び使用する場合は、架橋助剤)の各々は、従来から既知の量にて使用してもよく、使用量を当業者が適切に決めてもよい。架橋に関与するこれらの成分の各々の使用量は、例えば、100質量部のフッ素化ブロックコポリマー当たり、約1質量部以上、約5質量部以上、約10質量部以上、又は約15質量部以上、かつ約60質量部以下、約40質量部以下、約30質量部以下、又は約20質量部以下であってもよい。架橋に関与する成分の合計量は、例えば、100質量部のフッ素化ブロックコポリマー当たり、約1質量部以上、約5質量部以上又は約10質量部以上、かつ約60質量部以下、約40質量部以下、又は約30質量部以下であってもよい。
一実施形態では、二重硬化、又は多重硬化系が使用され、少なくとも2つの異なる硬化系が使用される。例えば、過酸化物硬化系及びビスフェノール硬化系、又は過酸化物硬化系及びトリアジン硬化系。このような多重硬化系は、向上した物理特性、及び/又は取扱い性を提供することができる。
例えば、強度を高めたり機能性を付与したりする目的のために、従来のアジュバント、例えば、酸受容体、充填剤、加工助剤、又は着色剤等を組成物に添加してもよい。
例えば、組成物の硬化及び熱安定性を促進するため、酸受容体を使用してよい。好適な酸受容体としては、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、二塩基性亜リン酸鉛、酸化亜鉛、炭酸バリウム、水酸化ストロンチウム、炭酸カルシウム、ハイドロタルサイト、アルカリステアレート、シュウ酸マグネシウム、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。酸受容体は、好ましくは100重量部のフッ素化ブロックコポリマー当たり、約1〜約20部の範囲の量で使用される。
充填剤としては、有機充填剤又は無機充填剤[クレイ、シリカ(SiO)、アルミナ、ベンガラ、タルク、珪藻土、硫酸バリウム、珪灰石(CaSiO)、炭酸カルシウム(CaCO)、フッ化カルシウム、酸化チタン、酸化鉄、及びカーボンブラック充填剤など]が挙げられ、ポリテトラフルオロエチレン粉末、PFA(TFE/ペルフルオロビニルエーテルコポリマー)粉末、導電性充填剤、及び放熱充填剤などを任意による成分として組成物に加えてもよい。当業者は、特定の充填剤を、加硫処理した化合物に所望の物理特性を得るのに必要な量にて選択することができる。充填剤成分により、より低温(TR−10)において収縮などの所望の特性を保持しながら、伸び及び引張強度の値によって示されるとおり、好ましい弾性及び物理的引張性の保持が可能な化合物を得ることができる。一実施形態において、組成物は、40重量%未満、30重量%未満、20重量%未満、15重量%未満、又は更には10重量%未満の充填剤を含む。
フッ素化ブロックコポリマー組成物を、硬化剤及び任意の従来のアジュバントと混合する。混合方法としては、例えば、ゴム用2本ロール、加圧ニーダー、又はバンバリミキサを使用する混練が挙げられる。
次いで、混合物を、押出又は型成形などによって加工及び成形し、本開示の組成物から構成されるシート、ホース、ホースの裏層、Oリング、ガスケット、パッカー又はシールなどの様々な形状の物品を形成してもよい。次いで、成形物品を加熱し、ガム組成物を硬化させ、硬化エラストマー物品を形成してもよい。
典型的には、調合した混合物の加圧(すなわち、プレス硬化)を行なうには、約120〜220℃、又は更には約140〜200℃の温度で、約1分間〜約15時間、通常は約1〜15分間かける。約700〜20,000kPa(キロパスカル)、又は更には約3400〜6800kPaの圧力が、組成物の型成形において典型的に使用される。最初に、成形型を離型剤でコーティングし、プレベークしてもよい。
型成形した加硫処理物は、試料の断面厚さに応じて、約140〜240℃の温度、又は更には約160〜230℃の温度で、約1〜24時間以上、オーブン内で後硬化してよい。厚さのある部分では、後硬化中の温度は、通常、範囲の下限から所望の最高温度まで次第に上昇する。使用最高温度は、好ましくは約260℃であり、この値で約1時間以上保持する。
本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、ホース、シール(例えば、ガスケット、Oリング、パッカー構成部品、防噴装置、弁など)、ステータ、又はシートなどの物品にて使用されてもよい。これらの組成物を、後硬化してもよく、しなくてもよい。
Aブロックにより得られた高引張及び高弾性率の利点を利用して、良好な靱性(例えば、高い引張強度)及び良好な圧縮永久歪みを有するフッ素化ブロックコポリマーを得ることができる。
本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、Aブロックにより付与された靱性と、Bブロックにより付与された粘性(及び任意の可撓性)のバランスを保つ。このAブロック及びBブロックのバランスにより、例えば、2本ロールミル又は内部ミキサで加工できるポリマーなど、従来のエラストマーのように加工できるフッ素化ブロックコポリマーが得られる。ミルブレンドは、ゴム製造者が、ポリマーガムと必要な硬化剤及び/又は添加剤とを混ぜ合わせて使用する加工である。ミルによりブレンドするため、硬化性組成物は、十分な弾性率を有する必要がある。換言すれば、ミルに粘着するほどに軟質ではなく、ミル上に置くことができないほどに剛直ではない。本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、100℃にて1%の歪み及び1Hz(ヘルツ)の周波数で測定された際、少なくとも0.1、0.3、又は更には0.5MPa(メガパスカル)、かつ最大2.5、2.2、又は更には2.0MPaの弾性率を有する。フッ素化ブロックコポリマーで使用されるAブロック及びBブロックの量は、個々のポリマーセグメントの特性に基づいて変えることができる。例えば、Aブロックが高結晶化度を有する場合、フッ素化ブロックコポリマーで使用される全体的なAブロックは少なくなる。したがって、貯蔵弾性率は、ブロックコポリマー中でより高い結晶化度を有する半結晶性セグメントをより少なく使用することを、より低い結晶化度を有する半結晶性セグメントをより多く使用することに対して考慮して、使用され得る特性である。フッ素化ブロックコポリマー中へAブロックをより多く添加することで、より良好な引張りが得られ、ポリマーが高温での特性を維持する。しかしながら、あまりに多くのAブロックを使用すると、組成物はエラストマーとして加工することができない。
一実施形態では、本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、少なくとも100、110、150、又は更には175℃、かつ最高275、250、又は更には200℃の融点を有する。フッ素化ブロックコポリマーの融点は、非晶質ポリマーが融点を有さないため、半結晶性セグメントの融点に基づくものと考えられる。一実施形態では、ブロックコポリマーの融点は、Aブロックの補強効果を最大化させるために、得られる物品の上限使用温度よりも高い。
一実施形態では、本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、下の実施例セクションにて記載されたようにDSCにより測定した際に−40、−30、又は更には−20℃より高く、かつ最高15、10、0、又は更には−5℃のTgを有する。AブロックとBブロックの両方が、Tgを有するであろう。一般的に、BブロックのTgは、報告されたブロックコポリマーのTgに関与するものと考えられる。
一実施形態では、本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、5Kgの荷重で230℃にて、ASTM D 1238−13”Standard Test Method for Melt Flow Rates of Thermoplastics by Extrusion Plastomer”により測定すると、5、10、20、又は更に30を超える;及び最大で40、50、60、70、80、又は更に90のメルトフローインデックスを有する。
フッ素化ブロックコポリマーの製造方法、並びに/又は使用される硬化部位モノマー、及び/若しくは連鎖移動剤に応じて、フッ素化ブロックコポリマーは、ヨウ素を含んでもよい。一実施形態では、フッ素化ブロックコポリマーは、フッ素化ブロックコポリマーの重量に基づいて、少なくとも0.05、0.1、又は更には0.2重量%、かつ最大0.5、0.8、又は更には1重量%のヨウ素を含む。
本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、少なくとも50,000ダルトン、少なくとも100,000ダルトン、少なくとも300,000ダルトン、少なくとも500,000ダルトン、少なくとも750,000ダルトン、少なくとも1,000,000ダルトン、又は更には少なくとも1,500,000ダルトンであり、かつフッ素化ブロックコポリマーの早期ゲル化を引き起こすほどには高くない重量平均分子量(Mw)を有してもよい。
Aブロック及びBブロックが共に共有結合している本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、2つの個々のポリマーの混合物(又はブレンド)よりも改善された特性、例えば、より高い引張強度及び改善された圧縮永久歪みを有する。
本開示のフッ素化ブロックコポリマーは、良好な引張強度及び100%弾性率を有することが見出された。驚くべきことに、本開示のフッ素化ブロックコポリマーは良好な圧縮永久歪みを有することも判明した。圧縮永久歪みは、力を除いた後に残存している、ポリマーの変形である。一般的には、より低い圧縮永久歪み値が、より良い(すなわち、材料の変形が、より小)。典型的には、プラスチック(半結晶性モルホロジーを含む。)は、良好な圧縮永久歪みを有さない。そのため、半結晶性セグメントを含むフッ素化ブロックコポリマーが良好な圧縮永久歪みを有することは驚くべきことであった。本開示のフッ素化ブロックコポリマーが、高温でそれらの特性を維持することも驚くべきことであった。
本開示の例示的な実施形態としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態1.(a)少なくとも1つのAブロックであって、Aブロックは、少なくともTFE、HEP、及びVDFから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含む半結晶性セグメントである、Aブロックと、
(b)少なくとも1つのBブロックであって、Bブロックは、少なくともHFP及びVDFから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むセグメントである、Bブロックと、
(c)ビスオレフィンモノマー
を有する、粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーを含み、
少なくとも、(i)Aブロックの半結晶性セグメントが、TFE、HFP、VDF、及びビスオレフィンモノマーから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むか、(ii)Bブロックのセグメントが、HFP、VDF、及びビスオレフィンモノマーから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むか、又は(iii)これらの組み合わせであり、
粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーが、100℃にて0.1〜2.5MPaの弾性率を有する、硬化性組成物。
実施形態2.ビスオレフィンモノマーが、下記式
Figure 2020504226
[式中、R、R、R、R、R、及びRは独立して、H、C1〜C5アルキル基、又はC1〜C5フッ素化アルキル基であり、Zは、直鎖又は分枝鎖であり、任意選択的に酸素原子を含有し、任意選択的にフッ素化された、アルキレン又はシクロアルキレンC1〜C18基である。]のものである、実施形態1の硬化性組成物。
実施形態3.ビスオレフィンモノマーが、CH=CH(CFCH=CH、CH=CH(CFCH=CH、CH=CH(CFCH=CHのうち少なくとも1つである、実施形態2に記載の硬化性組成物。
実施形態4.ビスオレフィンモノマーが、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−(OCF(CF)CF)−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−(OCF(CF)CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CFCF−O−CFCF−CH=CH、CF=CFCF−(OCF(CF)CF)−O−CFCF−CH=CH、CF=CFCF−(OCF(CF)CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−CF−CH=CH、CF=CF−O−(CF−O−CF−CF−CH=CH[式中、cは2〜6から選択される整数である。]、CF=CFCF−O−(CF−O−CF−CF−CH=CH[式中、cは2〜6から選択される整数である。]、CF=CF−(OCF(CF)CF−O−CF(CF)−CH=CH[式中、bは0、1、又は2である。]、CF=CF−CF−(OCF(CF)CF−O−CF(CF)−CH=CH[式中、bは0、1又は2である。]、CH=CH−(CF−O−CH=CH[式中、nは1〜10の整数である。]、及びCF=CF−(CF−(O−CF(CF)CF−O−(CF−(OCF(CF)CF−O−CF=CF[式中、aは0又は1であり、bは0、1又は2であり、cは1、2、3、4、5又は6であり、fは0、1又は2である。]のうち少なくとも1つである、実施形態2に記載の硬化性組成物。
実施形態5.フッ素化ブロックコポリマーは、少なくとも100℃、最大で275℃の融点を有する、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
実施形態6.Bブロックが半結晶性である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
実施形態7.Bブロックが非晶質である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
実施形態8.AブロックのTgが、0℃より高く、80℃未満である、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
実施形態9.BブロックのTgが、0℃未満である、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
実施形態10.Aブロックが、ペルフルオロビニルエーテルモノマー、及びペルフルオロアリルエーテルモノマーのうち少なくとも1つから更に誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
実施形態11.ペルフルオロビニルエーテルが、ペルフルオロ(メチルビニル)エーテル(PMVE)、ペルフルオロ(エチルビニル)エーテル(PEVE)、ペルフルオロ(n−プロピルビニル)エーテル(PPVE−1)、ペルフルオロ−2−プロポキシプロピルビニルエーテル(PPVE−2)、ペルフルオロ−3−メトキシ−n−プロピルビニルエーテル、ペルフルオロ−2−メトキシ−エチルビニルエーテル、CF=CFOCFOCF、CF=CFOCFOCFCF、及びCF−(CF−O−CF(CF)−CF−O−CF(CF)−CF−O−CF=CFのうちの少なくとも1つから選択される、実施形態10に記載の硬化性組成物。
実施形態12.ペルフルオロアリルエーテルが、ペルフルオロ(メチルアリル)エーテル(CF=CF−CF−O−CF)、ペルフルオロ(エチルアリル)エーテル、ペルフルオロ(n−プロピルアリル)エーテル、ペルフルオロ−2−プロポキシプロピルアリルエーテル、ペルフルオロ−3−メトキシ−n−プロピルアリルエーテル、ペルフルオロ−2−メトキシ−エチルアリルエーテル、ペルフルオロ−メトキシ−メチルアリルエーテル、及びCF−(CF−O−CF(CF)−CF−O−CF(CF)−CF−O−CFCF=CFのうちの少なくとも1つから選択される、実施形態11に記載の硬化性組成物。
実施形態13.Bブロックセグメントが、TFE、硬化部位モノマー、ペルフルオロビニルエーテルモノマー、ペルフルオロアリルエーテルモノマー、及びこれらの組み合わせから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を更に含む、実施形態1〜12のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
実施形態14硬化部位モノマーが、CF=CFCFI、CF=CFCFCFI、CF=CFOCFCFI、CF=CFOCFCFCFI、CF=CFOCFCFCHI、CF=CFCFOCHCHI、CF=CFO(CF−OCFCFI、CF=CFCFBr、CF=CFOCFCFBr、CF=CFCl、CF=CFCFCl、及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから選択される、実施形態13に記載の硬化性組成物。
実施形態15.粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーが、粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーの重量に基づいて、約0.05重量%〜約1重量%のヨウ素を含む、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
実施形態16.過酸化物硬化系を更に含む、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
実施形態17.実施形態1〜16のいずれか1つに記載の硬化性組成物から誘導される、硬化物品。
実施形態18.パッカー、Oリング、シール、ガスケット、ホース又はシートである、実施形態17に記載の硬化物品。
実施形態19.粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーのガラス転移温度が、−20℃未満である、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
特に明記しない限り、実施例及び本明細書の他の部分における全ての部、百分率、比率などは、重量によるものであり、実施例において使用された全ての試薬は、例えば、Sigma−Aldrich Company,Saint Louis,Missouriなどの、一般の化学物質製造業者から入手した、若しくは入手可能なものであるか、又は従来の方法によって合成できるものである。
これらの略語を、以下の実施例で使用する:phr=100ゴム当たりの部;rpm=毎分回転数;g=グラム;kg=キログラム;min=分;h=時間;℃=摂氏度;MPa=メガパスカル;psi=ポンド毎平方インチ;Hz=ヘルツ;wt=重量;mm=ミリメートル;in=インチ;lb=ポンド;及びdNm=デシニュートンメートル。
方法
融点及びガラス転移温度
融点(T)及びガラス転移温度(T)を求めるには、窒素気流下での示差走査熱量測定(TA Instruments社製DSC、Q2000(New Castle,DE))によった。試料量を、5mg±0.25mgとした。DSCのサーモグラムは、加熱/冷却/加熱のサイクルのうちの、第2の加熱サイクルから得られた。第1の熱サイクルは−85℃で開始し、10℃/minの速度で300℃まで上昇させた。冷却サイクルを、第1の熱サイクルの最終温度から開始し、10℃/minで−85℃まで冷却した。第2の熱サイクルを−85℃で開始し、10℃/minの速度で300℃まで上げて戻した。結果を表1に報告する。
弾性率
ASTM 6204−07から入手した貯蔵弾性率から、1%の歪み及び1Hzの周波数にて、レオメータ(Alpha technologies(Akron,OH)社製RPA2000)を使用して、100℃における弾性率を測定した。結果を表1に報告する。
硬化レオロジー
硬化レオロジー試験を実施するには、未硬化の配合した試料を使用して、レオメータ(Alpha technologies(Akron,OH)社製PPA2000)を用いて、ASTM D5289−93aに従い、177℃、前加熱なし、経過時間12分、及び角度0.5度とした。最小トルク(M)、及び平坦域又は最大トルク(M)が得られない場合は特定の期間中に到達した最も高いトルク(M)の両方を、測定した。また、トルクがMを超え2単位増加する時間(t2)、トルクがM+0.1(M−M)に等しい値に到達する時間(t?10)、トルクがM+0.5(M−M)に等しい値に到達する時間(t?50)、及びトルクがM+0.9(M−M)に到達する時間(t?90)も測定した。結果を表2に報告する。
物理特性
0.139インチ(3.5mm)の断面厚さを有するOリング及び2.0mmの厚さを有するシートを、未硬化の混練した試料を使用して型成形及びプレス硬化し、次いで表2に記述したとおり後硬化した。ダンベル状試験片をシートから切り出し、ASTM D412−06a(2013)に開示されている手順と同様に、物理特性試験に供した。破断点引張強度、破断点伸び率、50%弾性率、及び100%弾性率が報告された。50%弾性率及び100%弾性率は、それぞれ50%伸び及び100%伸びにおける引張強度によって決定した。O−リングを、ASTM395−89の方法Bに開示されている手順と同様に、圧縮永久歪み試験に供した(初期歪み25%)。結果を表2に報告する。
Figure 2020504226
調製例1(PE−1)
Bブロック:40リットルの反応器に22500gの脱イオン水を入れ、80℃まで加熱した。次に、撹拌機速度を350rpmにし、続いて、40gのリン酸カリウム、140gの1,4−ジヨードオクタフルオロブタン、14.6gのC6DV、330gの乳化剤、及び20gのAPSを添加した。2500gの脱イオン水を使用して、反応物質を反応器に流した。HFPで真空を破壊した。この添加のすぐ後に、0.88のHFP/VDF比率、及び1.0のTFE/VDF比率で、反応器が1.5MPaの圧力に達するまで、反応器を加圧した。圧力がかかったら、モノマー比率を、1.24のHFP/VDF、及び0.73のTFE/VDFに変更した。25%固形分となるまで反応を行い、停止し、反応器中に残した。
Aブロック:反応器内になおも存在する上記Bブロックのラテックスを次に、60℃にし、反応器をその温度にして、撹拌機速度を350rpmに設定し、窒素で真空破壊した。0.768のHFP/VDF比率、及び8.068のTFE/VDF比率を使用して、反応器を1.6MPaの圧力にした。30%固形分となるまで、反応を同じ速度で実施した。次に、ラテックスを脱イオン水中で1.25%塩化マグネシウム溶液を使用して凝固させ、130℃にて32時間、オーブンで乾燥した。
フッ素化ブロックコポリマーは−11℃のTg、及び266℃のDSCにより測定したTmを有した。Aブロックに対するBブロックの理論上の比は、80:20であった。
調製例2(PE−2)
Bブロック:40リットルの反応器に22500gの脱イオン水を入れ、80℃まで加熱した。次に、撹拌機速度を350rpmにし、続いて、40gのリン酸カリウム、140gの1,4−ジヨードオクタフルオロブタン、1.5gのC6DV、330gの乳化剤、及び20gのAPSを添加した。2500gの脱イオン水を使用して、反応物質を反応器に流した。HFPで真空を破壊した。この添加のすぐ後に、0.88のHFP/VDF比率、及び1.0のTFE/VDF比率で、反応器が1.5MPaの圧力に達するまで、反応器を加圧した。圧力がかかったら、モノマー比率を、1.24のHFP/VDF、及び0.73のTFE/VDFに変更した。25%固形分となるまで反応を行い、停止し、反応器中に残した。
Aブロック:反応器内になおも存在する上記Bブロックのラテックスを次に、60℃にし、反応器をその温度にして、撹拌機速度を350rpmに設定し、窒素で真空破壊した。0.768のHFP/VDF比率、及び8.068のTFE/VDF比率を使用して、反応器を1.6MPaの圧力にした。30%固形分となるまで、反応を同じ速度で実施した。次に、ラテックスを脱イオン水中で1.25%塩化マグネシウム溶液を使用して凝固させ、130℃にて32時間、オーブンで乾燥した。
フッ素化ブロックコポリマーは−11℃のTg、及び257℃のDSCにより測定したTmを有した。Aブロックに対するBブロックの理論上の比は、80:20であった。
実施例3(PE−3)
Bブロック:40リットルの反応器に22500gの脱イオン水を入れ、80℃まで加熱した。次に、撹拌機速度を350rpmにし、続いて、40gのリン酸カリウム、140gの1,4−ジヨードオクタフルオロブタン、43.8gのC6DV、330gの乳化剤、及び20gのAPSを添加した。2500gの脱イオン水を使用して、反応物質を反応器に流した。HFPで真空を破壊した。この添加のすぐ後に、0.88のHFP/VDF比率、及び1.0のTFE/VDF比率で、反応器が1.5MPaの圧力に達するまで、反応器を加圧した。圧力がかかったら、モノマー比率を、1.24のHFP/VDF、及び0.73のTFE/VDFに変更した。25%固形分となるまで反応を行い、停止し、反応器中に残した。
Aブロック:反応器内になおも存在する上記Bブロックのラテックスを次に、60℃にし、反応器をその温度にして、撹拌機速度を350rpmに設定し、窒素で真空破壊した。0.768のHFP/VDF比率、及び8.068のTFE/VDF比率を使用して、反応器を1.6MPaの圧力にした。30%固形分となるまで、反応を同じ速度で実施した。次に、ラテックスを脱イオン水中で1.25%塩化マグネシウム溶液を使用して凝固させ、130℃にて32時間、オーブンで乾燥した。
フッ素化ブロックコポリマーは−11℃のTg、及び253℃のDSCにより測定したTmを有した。Aブロックに対するBブロックの理論上の比は、80:20であった。
実施例4(PE−4)
Bブロック:40リットルの反応器に22500gの脱イオン水を入れ、80℃まで加熱した。次に、撹拌機速度を350rpmにし、続いて、40gのリン酸カリウム、140gの1,4−ジヨードオクタフルオロブタン、73gのC6DV、330gの乳化剤、及び20gのAPSを添加した。2500gの脱イオン水を使用して、反応物質を反応器に流した。HFPで真空を破壊した。この添加のすぐ後に、0.88のHFP/VDF比率、及び1.0のTFE/VDF比率で、反応器が1.5MPaの圧力に達するまで、反応器を加圧した。圧力がかかったら、モノマー比率を、1.24のHFP/VDF、及び0.73のTFE/VDFに変更した。25%固形分となるまで反応を行い、停止し、反応器中に残した。
Aブロック:反応器内になおも存在する上記Bブロックのラテックスを次に、60℃にし、反応器をその温度にして、撹拌機速度を350rpmに設定し、窒素で真空破壊した。0.768のHFP/VDF比率、及び8.068のTFE/VDF比率を使用して、反応器を1.6MPaの圧力にした。30%固形分となるまで、反応を同じ速度で実施した。次に、ラテックスを脱イオン水中で1.25%塩化マグネシウム溶液を使用して凝固させ、130℃にて32時間、オーブンで乾燥した。
フッ素化ブロックコポリマーは−10℃のTg、及び256℃のDSCにより測定したTmを有した。Aブロックに対するBブロックの理論上の比は、80:20であった。
調製例5(PE−5)
Bブロック:40リットルの反応器に22500gの脱イオン水を入れ、80℃まで加熱した。次に、撹拌機速度を350rpmにし、続いて、40gのリン酸カリウム、140gの1,4−ジヨードオクタフルオロブタン、330gの乳化剤、及び20gのAPSを添加した。2500gの脱イオン水を使用して、反応物質を反応器に流した。HFPで真空を破壊した。この添加のすぐ後に、0.88のHFP/VDF比率、及び1.0のTFE/VDF比率で、反応器が1.5MPaの圧力に達するまで、反応器を加圧した。圧力がかかったら、モノマー比率を、1.24のHFP/VDF、及び0.73のTFE/VDFに変更した。25%固形分となるまで反応を行い、停止し、ラテックスを反応器中に残した。
Aブロック:反応器内になおも存在する上記Bブロックのラテックスを次に、60℃にした。一旦温度に達したら、14.6gのC6DVを添加した。反応器をその温度にして、撹拌機速度を350rpmに設定し、窒素で真空破壊した。0.768のHFP/VDF比率、及び8.068のTFE/VDF比率を使用して、反応器を1.6MPaの圧力にした。30%固形分となるまで、反応を同じ速度で実施した。次に、ラテックスを脱イオン水中で1.25%塩化マグネシウム溶液を使用して凝固させ、130℃にて32時間、オーブンで乾燥した。
フッ素化ブロックコポリマーは−11℃のTg、及び245℃のDSCにより測定したTmを有した。Aブロックに対するBブロックの理論上の比は、80:20であった。
調製例6(PE−6)
Bブロック:40リットルの反応器に22500gの脱イオン水を入れ、80℃まで加熱した。次に、撹拌機速度を350rpmにし、続いて、40gのリン酸カリウム、140gの1,4−ジヨードオクタフルオロブタン、7.3gのC6DV、330gの乳化剤、及び20gのAPSを添加した。2500gの脱イオン水を使用して、反応物質を反応器に流した。HFPで真空を破壊した。この添加のすぐ後に、0.88のHFP/VDF比率、及び1.0のTFE/VDF比率で、反応器が1.5MPaの圧力に達するまで、反応器を加圧した。圧力がかかったら、モノマー比率を、1.24のHFP/VDF、及び0.73のTFE/VDFに変更した。25%固形分となるまで反応を行い、停止し、ラテックスを反応器中に残した。
Aブロック:反応器内になおも存在する上記Bブロックのラテックスを次に、60℃にした。一旦温度に達したら、7.3gのC6DVを添加した。反応器をその温度にして、撹拌機速度を350rpmに設定し、窒素で真空破壊した。0.768のHFP/VDF比率、及び8.068のTFE/VDF比率を使用して、反応器を1.6MPaの圧力にした。30%固形分となるまで、反応を同じ速度で実施した。次に、1.25%の塩化マグネシウム溶液を使用して、ラテックスを脱イオン水中で凝固させ、130℃で32時間、オーブンで乾燥した。
フッ素化ブロックコポリマーは−11℃のTg、及び256℃のDSCにより測定したTmを有した。Aブロックに対するBブロックの理論上の比は、80:20であった。
調製例7(PE−7)
Bブロック:40リットルの反応器に22500gの脱イオン水を入れ、80℃まで加熱した。次に、撹拌機速度を350rpmにし、続いて、40gのリン酸カリウム、140gの1,4−ジヨードオクタフルオロブタン、14.6gのMV5CN、330gの乳化剤、及び20gのAPSを添加した。2500gの脱イオン水を使用して、反応物質を反応器に流した。HFPで真空を破壊した。この添加のすぐ後に、0.88のHFP/VDF比率、及び1.0のTFE/VDF比率で、反応器が1.5MPaの圧力に達するまで、反応器を加圧した。圧力がかかったら、モノマー比率を、1.24のHFP/VDF、及び0.73のTFE/VDFに変更した。25%固形分となるまで反応を行い、停止し、反応器中に残した。
Aブロック:反応器内になおも存在する上記Bブロックのラテックスを次に、60℃にした。一旦温度に達したら、14.6gのC6DVを添加した。反応器をその温度にして、撹拌機速度を350rpmに設定し、窒素で真空破壊した。0.768のHFP/VDF比率、及び8.068のTFE/VDF比率を使用して、反応器を1.6MPaの圧力にした。30%固形分となるまで、反応を同じ速度で実施した。次に、ラテックスを脱イオン水中で1.25%塩化マグネシウム溶液を使用して凝固させ、130℃にて32時間、オーブンで乾燥した。
フッ素化ブロックコポリマーは−11℃のTg、及び250℃のDSCにより測定したTmを有した。Aブロックに対するBブロックの理論上の比は、80:20であった。
調製例8(PE−8)
Bブロック:40リットル反応器に22500gの脱イオン水を充填して、80℃まで加熱した。次に、撹拌機速度を350rpmにして、続いて40gのリン酸カリウム、140gの1,4−ジヨードオクタフルオロブタン、330gの乳化剤、及び20gのAPSトを添加した。2500fの脱イオン水を使用して、反応物質を反応器に流した。HFPで真空を破壊した。この添加のすぐ後に、0.88のHFP/VDF比率、及び1.0のTFE/VDF比率で、反応器が1.5MPaの圧力に達するまで、反応器を加圧した。圧力がかかったら、モノマー比率を、1.24のHFP/VDF、及び0.73のTFE/VDFに変更した。25%固形分となるまで反応を行い、停止し、ラテックスを反応器中に残した。
Aブロック:反応器内になおも存在する上記Bブロックのラテックスを次に、71.1℃にした。反応器をその温度にして、撹拌機速度を350rpmに設定し、窒素で真空破壊した。0.768のHFP/VDF比率、及び8.068のTFE/VDF比率を使用して、反応器を1.6MPaの圧力にした。30%固形分となるまで、反応を同じ速度で実施した。次に、ラテックスを脱イオン水中で1.25%塩化マグネシウム溶液を使用して凝固させ、130℃にて32時間、オーブンで乾燥した。
フッ素化ブロックコポリマーは−11℃のTg、及び258℃のDSCにより測定したTmを有した。Aブロックに対するBブロックの理論上の比は、80:20であった。
上述した試験方法を使用して測定した様々なポリマーに関して、Tg、Tm、及び100℃における弾性率の一覧を、下表1に示す。
Figure 2020504226
実施例1〜7、及び比較例1(EX−1〜EX−7、及びCE−1)
上述したポリマーのそれぞれを個別で、以下のとおり2本ロールミルで約400gのバッチで配合した:100部のポリマー、30phrのカーボンブラック、3phrの助剤、及び2phrの過酸化物。配合したポリマーを、上述した「硬化レオロジー」及び「物理特性」のとおりに試験し、結果を表2に報告する。
Figure 2020504226
本発明の範囲及び趣旨を逸脱することのない、本発明の予見可能な改変及び変更が当業者には明らかであろう。本発明は、例示目的のために本出願に記載されている実施形態に限定されるものではない。本明細書の記述と本明細書に述べられ参照により組み込まれる任意の文書中の開示との間に何らかの不一致及び矛盾が存在する場合、本明細書の記述が優先される。

Claims (12)

  1. (d)少なくとも1つのAブロックであって、前記Aブロックは、少なくともTFE、HEP、及びVDFから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含む半結晶性セグメントである、Aブロックと、
    (e)少なくとも1つのBブロックであって、前記Bブロックは、少なくともHFP及びVDFから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むセグメントである、Bブロックと、
    (f)ビスオレフィンモノマー
    を有する粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーを含み、
    少なくとも、(i)前記Aブロックの前記半結晶性セグメントが、TFE、HFP、VDF、及び前記ビスオレフィンモノマーから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むか、(ii)前記Bブロックの前記セグメントが、HFP、VDF、及び前記ビスオレフィンモノマーから誘導される繰り返しの二価モノマー単位を含むか、又は(iii)これらの組み合わせであり、
    前記粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーが、100℃にて0.1〜2.5MPaの弾性率を有する、硬化性組成物。
  2. 前記ビスオレフィンモノマーが、下記式
    Figure 2020504226
    [式中、R、R、R、R、R、及びRは独立して、H、C1〜C5アルキル基、又はC1〜C5フッ素化アルキル基であり、Zは、直鎖又は分枝鎖であり、任意選択的に酸素原子を含有し、任意選択的にフッ素化された、アルキレン又はシクロアルキレンC1〜C18基である。]のものである、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ビスオレフィンモノマーが、CH=CH(CFCH=CH、CH=CH(CFCH=CH、CH=CH(CFCH=CHのうち少なくとも1つである、請求項2に記載の硬化性組成物。
  4. 前記ビスオレフィンモノマーが、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−CF−O−(CF−O−CF−CF=CF、CF=CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−(OCF(CF)CF)−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−(OCF(CF)CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CFCF−(OCF(CF)CF)−O−CFCF−CH=CH、CF=CFCF−(OCF(CF)CF−O−CFCF−CH=CH、CF=CF−CF−CH=CH、CF=CF−O−(CF−O−CF−CF−CH=CH[式中、cは2〜6から選択される整数である。]、CF=CFCF−O−(CF−O−CF−CF−CH=CH[式中、cは2〜6から選択される整数である。]、CF=CF−(OCF(CF)CF−O−CF(CF)−CH=CH[式中、bは0、1、又は2である。]、CF=CF−CF−(OCF(CF)CF−O−CF(CF)−CH=CH[式中、bは0、1又は2である。]、CH=CH−(CF−O−CH=CH[式中、nは1〜10の整数である。]、及びCF=CF−(CF−(O−CF(CF)CF−O−(CF−(OCF(CF)CF−O−CF=CF[式中、aは0又は1であり、bは0、1又は2であり、cは1、2、3、4、5又は6であり、fは0、1又は2である。]のうち少なくとも1つである、請求項2に記載の硬化性組成物。
  5. 前記フッ素化ブロックコポリマーが、少なくとも100℃、最大275℃の融点を有する、請求項1に記載の硬化性組成物。
  6. 前記Bブロックが半結晶性である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  7. 前記Bブロックが非晶質である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  8. 前記AブロックのTgが、0℃より高く、80℃未満である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  9. 前記BブロックのTgが、0℃未満である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  10. 過酸化物硬化系を更に含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
  11. 前記粉砕可能なフッ素化ブロックコポリマーのガラス転移温度が、−20℃未満である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  12. 請求項1に記載の硬化性組成物から誘導される、硬化物品。
JP2019558993A 2017-01-18 2018-01-12 フッ素化ブロックコポリマー Pending JP2020504226A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762447636P 2017-01-18 2017-01-18
US62/447,636 2017-01-18
PCT/US2018/013547 WO2018136331A1 (en) 2017-01-18 2018-01-12 Fluorinated block copolymers

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020504226A true JP2020504226A (ja) 2020-02-06
JP2020504226A5 JP2020504226A5 (ja) 2021-03-04

Family

ID=62908684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019558993A Pending JP2020504226A (ja) 2017-01-18 2018-01-12 フッ素化ブロックコポリマー

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11261280B2 (ja)
EP (1) EP3571247A4 (ja)
JP (1) JP2020504226A (ja)
CN (1) CN110191919B (ja)
WO (1) WO2018136331A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2019131677A1 (ja) * 2017-12-26 2021-01-07 Agc株式会社 含フッ素ジエン化合物、含フッ素重合体及びそれらの製造方法
WO2021161852A1 (ja) * 2020-02-14 2021-08-19 Agc株式会社 フッ素含有重合体及びその製造方法
WO2022172951A1 (ja) * 2021-02-10 2022-08-18 ダイキン工業株式会社 化合物、組成物、電気化学デバイス、リチウムイオン二次電池及びモジュール

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110168002A (zh) 2016-12-28 2019-08-23 3M创新有限公司 含硅卤化弹性体
JP2020504225A (ja) 2017-01-18 2020-02-06 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ニトリル硬化部位モノマーから誘導されるフッ素化ブロックコポリマー
WO2019126298A1 (en) 2017-12-22 2019-06-27 3M Innovative Properties Company Peroxide-cured halogenated elastomers having a silicon-containing superficial layer
CN113166325B (zh) * 2018-12-06 2024-02-27 索尔维特殊聚合物意大利有限公司 高热额定值的氟弹性体组合物
WO2020245683A1 (en) 2019-06-06 2020-12-10 3M Innovative Properties Company Curable fluoropolymer compositions comprising a compound containing a phthalonitrile and a nucleophilic functional group and cured articles therefrom
JPWO2020262548A1 (ja) * 2019-06-26 2020-12-30
EP3990439B1 (en) * 2019-06-28 2023-12-06 3M Innovative Properties Company Functionalized triazine compounds, compositions comprising such compounds and cured fluoropolymer articles
US11499032B2 (en) 2019-08-23 2022-11-15 3M Innovative Properties Company Curable fluoropolymer compositions comprising a compound containing a phthalonitrile and an olefinic bond and cured articles therefrom
US20220282079A1 (en) 2019-09-05 2022-09-08 3M Innovative Properties Company Composition and Article Including Fluoropolymer and Branched Silsesquioxane Polymer
CN114846066A (zh) 2019-12-30 2022-08-02 3M创新有限公司 包括含氟聚合物、过氧化苯甲酰和交联剂的组合物及相关制品和方法
WO2022189938A1 (en) 2021-03-10 2022-09-15 3M Innovative Properties Company Branched silsesquioxane polymer and compositions and articles including the same
CN116063640A (zh) * 2021-11-04 2023-05-05 中昊晨光化工研究院有限公司 一种耐高温全氟醚氟橡胶及其制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07324114A (ja) * 1993-12-29 1995-12-12 Ausimont Spa 優れた機械的および弾性的特性を有する新規フッ化熱可塑性エラストマーおよびその製造方法
JPH11240997A (ja) * 1997-12-15 1999-09-07 Ausimont Spa フッ素化熱可塑性エラストマー
JP2003012883A (ja) * 2001-05-22 2003-01-15 Ausimont Spa フルオロエラストマー組成物
JP2016523305A (ja) * 2013-06-28 2016-08-08 ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー. フルオロエラストマー

Family Cites Families (46)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3929934A (en) * 1973-11-19 1975-12-30 Du Pont Novel fluoroelastomers in powder form
JPS584728B2 (ja) 1976-06-30 1983-01-27 ダイキン工業株式会社 含フツ素系多元セグメント化ポリマ−の製法
JPS6028444A (ja) 1983-07-27 1985-02-13 Daikin Ind Ltd 加工容易な含フツ素熱可塑性ゴム組成物
DE3628771A1 (de) 1986-08-25 1988-03-10 Schaeffer Scovill Verbindung Verschluss fuer bunde oder dergleichen
CA2037234A1 (en) 1990-03-01 1991-09-02 Dana P. Carlson Fluorinated thermoplastic elastomers with improved base stability
JP3259317B2 (ja) 1992-02-14 2002-02-25 日本メクトロン株式会社 パ−オキサイド加硫可能な含フッ素エラストマ−の製造方法
IT1265461B1 (it) 1993-12-29 1996-11-22 Ausimont Spa Fluoroelastomeri comprendenti unita' monomeriche derivanti da una bis-olefina
IT1269513B (it) 1994-05-18 1997-04-01 Ausimont Spa Elastomeri termoplastici fluorurati dotati di migliorate proprieta' meccaniche ed elastiche,e relativo processo di preparazione
JP3327016B2 (ja) 1994-12-06 2002-09-24 ダイキン工業株式会社 低温シール性に優れたフッ素ゴム共重合体及びその硬化用組成物
US5741855A (en) 1996-06-10 1998-04-21 Raychem Corporation Compatibilized fluoroplastic blends
IT1292391B1 (it) 1997-06-20 1999-02-08 Ausimont Spa Elastomeri termoplastici
TWI222977B (en) * 1997-11-06 2004-11-01 Daikin Ind Ltd A molding material
IT1301780B1 (it) 1998-06-23 2000-07-07 Ausimont Spa Fluoroelastomeri vulcanizzabili per via perossidica
WO2000004091A1 (fr) 1998-07-17 2000-01-27 Daikin Industries, Ltd. Composition a base de caoutchouc fluore
US6310141B1 (en) 2000-06-27 2001-10-30 Dyneon Llc Fluoropolymer-containing compositions
US6512063B2 (en) 2000-10-04 2003-01-28 Dupont Dow Elastomers L.L.C. Process for producing fluoroelastomers
ITMI20011062A1 (it) 2001-05-22 2002-11-22 Ausimont Spa Composizioni fluoroelastomeriche
ITMI20011061A1 (it) 2001-05-22 2002-11-22 Ausimont Spa Composizioni fluoroelastomeriche
ITMI20011059A1 (it) 2001-05-22 2002-11-22 Ausimont Spa Composizioni fluoroelastomeriche
ITMI20012164A1 (it) * 2001-10-18 2003-04-18 Ausimont Spa Fluoroelastomeri
US6646077B1 (en) 2002-07-11 2003-11-11 Dupont Dow Elastomers Llc Peroxide curable fluoroelastomers
US7402625B2 (en) * 2003-06-11 2008-07-22 3M Innovative Properties Company Compositions and method for improving the processing of polymer composites
US7348366B2 (en) 2005-04-07 2008-03-25 Freudenberg-Nok General Partnership High temperature elastomers with low hydrocarbon vapor permeability
US20070015937A1 (en) 2005-07-15 2007-01-18 3M Innovative Properties Company Process for recovery of fluorinated carboxylic acid surfactants from exhaust gas
US20080021148A1 (en) * 2006-07-24 2008-01-24 3M Innovative Properties Company Scorch safe fluoropolymer compositions
US7592386B2 (en) 2006-11-20 2009-09-22 3M Innovative Properties Company Dual cure hydrotalcite containing fluoropolymer compositions
US7521513B2 (en) 2006-11-29 2009-04-21 Dupont Performance Elastomers Llc Semi-batch process for producing fluoroelastomers
JP2009227780A (ja) 2008-03-21 2009-10-08 Daikin Ind Ltd 含フッ素グラフト共重合体、含フッ素グラフト共重合体の製造方法、および該含フッ素グラフト共重合体を用いた組成物
JP2009256658A (ja) 2008-03-28 2009-11-05 Daikin Ind Ltd 燃料低透過性ブロック共重合体
WO2009119723A1 (ja) * 2008-03-28 2009-10-01 ダイキン工業株式会社 燃料低透過性ブロック共重合体
EP2294121B1 (en) 2008-06-30 2018-10-17 Daikin Industries, Ltd. Curable composition and molded article made of same
EP2455408B1 (en) 2009-07-16 2014-10-08 Daikin Industries, Ltd. Process for production of fluorine-containing block copolymer
JP2011241299A (ja) 2010-05-18 2011-12-01 Toyobo Co Ltd ブロック共重合体、及び該共重合体を用いた燃料電池用プロトン交換膜
EP2593511B1 (en) 2010-07-14 2014-06-04 Solvay Specialty Polymers Italy S.p.A. Fluoroelastomer composition
GB201012944D0 (en) * 2010-08-02 2010-09-15 3M Innovative Properties Co Peroxide curable fluoroelastomers containing modifiers and iodine or bromine endgroups
EP2889315A4 (en) 2012-08-21 2016-04-06 Asahi Glass Co Ltd CURABLE FLUORINE CONTAINING POLYMER, PROCESS FOR PRODUCING THE SAME, AND CURED POLYMER PRODUCT CONTAINING FLUORINE
JP6135084B2 (ja) 2012-10-01 2017-05-31 旭硝子株式会社 含フッ素ブロックコポリマーの製造方法
WO2014062469A1 (en) 2012-10-18 2014-04-24 3M Innovative Properties Company Fluoroiodo compounds for fluoropolymers
US20150073111A1 (en) 2013-09-10 2015-03-12 E I Du Pont De Nemours And Company Fluoroelastomers having secondary cyano group cure sites
US9394394B2 (en) 2013-09-30 2016-07-19 Honeywell International Inc. Synthesis of chlorotrifluoroethylene-based block copolymers by iodine transfer polymerization
CN106103572B (zh) 2014-03-06 2019-09-27 3M创新有限公司 高度氟化弹性体
WO2016109339A1 (en) 2014-12-30 2016-07-07 3M Innovative Properties Company Container for mixing and dispensing fluid medication components
EP3059265B1 (en) 2015-02-23 2020-10-07 3M Innovative Properties Company Peroxide curable fluoropolymers obtainable by polymerization with non-fluorinated emulsifiers
EP3322742A1 (en) 2015-07-13 2018-05-23 3M Innovative Properties Company Fluorinated block copolymers
WO2018136332A1 (en) 2017-01-18 2018-07-26 3M Innovative Properties Company Fluorinated block copolymers derived from cure-site monomers
JP2020504225A (ja) 2017-01-18 2020-02-06 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ニトリル硬化部位モノマーから誘導されるフッ素化ブロックコポリマー

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07324114A (ja) * 1993-12-29 1995-12-12 Ausimont Spa 優れた機械的および弾性的特性を有する新規フッ化熱可塑性エラストマーおよびその製造方法
JPH11240997A (ja) * 1997-12-15 1999-09-07 Ausimont Spa フッ素化熱可塑性エラストマー
JP2003012883A (ja) * 2001-05-22 2003-01-15 Ausimont Spa フルオロエラストマー組成物
JP2016523305A (ja) * 2013-06-28 2016-08-08 ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー. フルオロエラストマー

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2019131677A1 (ja) * 2017-12-26 2021-01-07 Agc株式会社 含フッ素ジエン化合物、含フッ素重合体及びそれらの製造方法
WO2021161852A1 (ja) * 2020-02-14 2021-08-19 Agc株式会社 フッ素含有重合体及びその製造方法
WO2022172951A1 (ja) * 2021-02-10 2022-08-18 ダイキン工業株式会社 化合物、組成物、電気化学デバイス、リチウムイオン二次電池及びモジュール
JP2022122846A (ja) * 2021-02-10 2022-08-23 ダイキン工業株式会社 化合物、組成物、電気化学デバイス、リチウムイオン二次電池及びモジュール
JP7168897B2 (ja) 2021-02-10 2022-11-10 ダイキン工業株式会社 化合物、組成物、電気化学デバイス、リチウムイオン二次電池及びモジュール

Also Published As

Publication number Publication date
EP3571247A1 (en) 2019-11-27
EP3571247A4 (en) 2020-11-11
WO2018136331A1 (en) 2018-07-26
US11261280B2 (en) 2022-03-01
US20210284780A1 (en) 2021-09-16
CN110191919A (zh) 2019-08-30
CN110191919B (zh) 2022-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020504226A (ja) フッ素化ブロックコポリマー
CN110214155B (zh) 衍生自腈固化位点单体的氟化嵌段共聚物
JP6987740B2 (ja) フッ素化ブロックコポリマー
WO2018136332A1 (en) Fluorinated block copolymers derived from cure-site monomers
CN111511826B (zh) 包含官能氟化硅烷化合物的含氟聚合物组合物
CN113166472B (zh) 包含含双邻苯二甲腈的化合物的可固化含氟聚合物组合物及其固化制品
JP2021193184A (ja) ヨウ素末端基を有するフッ素化熱硬化性プラスチック
JP7262464B2 (ja) 硬化性フッ素化ポリマー組成物
CN111655779B (zh) 包含用官能氟化硅烷化合物官能化的纳米粒子的含氟聚合物组合物
JP2021535261A (ja) 内部フッ素化可塑剤を含む過酸化物硬化性高フッ素化ポリマー及びそれからの物品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210108

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220104

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20220309

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220906

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230110