JP2020199671A - 加飾シート及び加飾品 - Google Patents
加飾シート及び加飾品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020199671A JP2020199671A JP2019107344A JP2019107344A JP2020199671A JP 2020199671 A JP2020199671 A JP 2020199671A JP 2019107344 A JP2019107344 A JP 2019107344A JP 2019107344 A JP2019107344 A JP 2019107344A JP 2020199671 A JP2020199671 A JP 2020199671A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- decorative sheet
- fine
- thick portion
- colored
- metallic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000000694 effects Effects 0.000 claims abstract description 29
- 238000005034 decoration Methods 0.000 claims description 18
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 13
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 13
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 8
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 185
- 239000011888 foil Substances 0.000 description 26
- 238000000034 method Methods 0.000 description 26
- 238000007639 printing Methods 0.000 description 24
- 238000004040 coloring Methods 0.000 description 18
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 16
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 13
- 230000008719 thickening Effects 0.000 description 13
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 12
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 12
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 11
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 11
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 description 9
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 7
- 239000003086 colorant Substances 0.000 description 6
- 239000000463 material Substances 0.000 description 5
- BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N Silver Chemical compound [Ag] BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 229910052709 silver Inorganic materials 0.000 description 4
- 239000004332 silver Substances 0.000 description 4
- 239000010408 film Substances 0.000 description 3
- 238000007645 offset printing Methods 0.000 description 3
- 229920005668 polycarbonate resin Polymers 0.000 description 3
- 239000004431 polycarbonate resin Substances 0.000 description 3
- -1 polyethylene terephthalate Polymers 0.000 description 3
- 239000005020 polyethylene terephthalate Substances 0.000 description 3
- 229920000139 polyethylene terephthalate Polymers 0.000 description 3
- 239000004925 Acrylic resin Substances 0.000 description 2
- 229920000178 Acrylic resin Polymers 0.000 description 2
- 229920006217 cellulose acetate butyrate Polymers 0.000 description 2
- 230000008859 change Effects 0.000 description 2
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 2
- 238000004806 packaging method and process Methods 0.000 description 2
- 239000000049 pigment Substances 0.000 description 2
- 230000008569 process Effects 0.000 description 2
- 238000004544 sputter deposition Methods 0.000 description 2
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 description 2
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 description 2
- 238000000427 thin-film deposition Methods 0.000 description 2
- 241000252203 Clupea harengus Species 0.000 description 1
- 239000004820 Pressure-sensitive adhesive Substances 0.000 description 1
- BZHJMEDXRYGGRV-UHFFFAOYSA-N Vinyl chloride Chemical compound ClC=C BZHJMEDXRYGGRV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229920000122 acrylonitrile butadiene styrene Polymers 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 1
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 1
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 1
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 1
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 1
- 239000002537 cosmetic Substances 0.000 description 1
- 230000002708 enhancing effect Effects 0.000 description 1
- 239000003822 epoxy resin Substances 0.000 description 1
- 239000010419 fine particle Substances 0.000 description 1
- 239000010437 gem Substances 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 238000007646 gravure printing Methods 0.000 description 1
- 235000019514 herring Nutrition 0.000 description 1
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 1
- 238000007641 inkjet printing Methods 0.000 description 1
- 230000003993 interaction Effects 0.000 description 1
- 230000001788 irregular Effects 0.000 description 1
- 239000002932 luster Substances 0.000 description 1
- 239000007769 metal material Substances 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 1
- 229920000647 polyepoxide Polymers 0.000 description 1
- 229920005672 polyolefin resin Polymers 0.000 description 1
- 238000003672 processing method Methods 0.000 description 1
- 238000007650 screen-printing Methods 0.000 description 1
- 239000002356 single layer Substances 0.000 description 1
- 239000000344 soap Substances 0.000 description 1
- 238000010561 standard procedure Methods 0.000 description 1
- 229920002803 thermoplastic polyurethane Polymers 0.000 description 1
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
Description
例えば、特許文献1は本願出願人の提案に係るものであって、加飾樹脂シートの前面に突出する加飾用凸部を備えた加飾樹脂シートを備えた成形品が開示され、立体屈曲面を備えた加飾用凸部全体の金属的反射効果により立体的な装飾効果を高めた加飾樹脂シートを備えた成形品が提案された。
また特許文献2も、本願出願人の提案に係るものであって、加飾樹脂シートの後面に突出する厚盛り部を備えた加飾シートが開示され、金属的凹曲反射面を備えたシートの金属的反射効果により立体的な装飾効果を高める技術が提案された。
本発明の加飾シートにあっては、前記シート本体の後面側には、着色層と厚盛り部とが配置されている。前記着色層は、前面側から見た際に、前記加飾シートに色彩を与えると共に文字、図形、模様などの視覚的表現をなすものである。また、前記厚盛り部は、前面側から見た際に、前記加飾シートに立体的な装飾効果を与えるものである。
前記金属的反射層は、前記加飾シートの少なくとも一部に配置される。前記厚盛り部は、前記シート本体の厚さ方向の断面において、後方に向かって突出しており、且つ、前記厚盛り部の周縁が湾曲部をなすものである。前記厚盛り部の少なくとも一部の前記湾曲部の後面に前記金属的反射層が配置される。これによって、金属的凹曲反射面が構成されて、前記加飾シートを前方から見た際、前記金属的凹曲反射面からの反射光を視認できる構成されたものである。
特に本発明の加飾シートにあっては、前記厚盛り部の少なくとも一部は細密厚盛り部であり、前記細密厚盛り部は、その前面側に配置された前記着色層よりも小さな微細厚盛り部分が集合した部分である。前記金属的反射層が少なくとも複数の前記微細厚盛り部分の後面に配置され、少なくとも複数の前記微細厚盛り部分に前記金属的凹曲反射面が設けられる。これによって、前記加飾シートを前方から見た際、前記細密厚盛り部の前面側の前記着色層の中に、複数の前記微細厚盛り部分における前記金属的凹曲反射面からの反射光が視認されるように構成されることができる。その結果、前記着色層が単一の平面的な着色であったとしても、複数の前記微細厚盛り部分による前記金属的凹曲反射面からの反射光が視認されることによって、輝きのある微細な立体模様を形成することができ、立体的な装飾効果や装飾の多様性を高めた加飾シートを提供することができる。
さらに本発明にあっては、前記着色層と前記細密厚盛り部との組み合わせによって多彩な立体表現が可能であり、例えば前記着色層とその下に配置される前記細密厚盛り部とによって、シート本体の前面側から見た際に、錯視、モアレ又は干渉縞が生じる図形を構成しているものとして実施することもできる。例えば細かな線状の模様の前記着色層と、細かな線状の凹凸模様の前記細密厚盛り部とを組み合わせるとそれぞれ単独の模様では表現できないような錯視、モアレ又は干渉縞が、両者の細かな線状模様の相互作用によって生じるようにすることができる。
1)一致部分:前記着色層と前記厚盛り部と前記金属的反射層とが一致した部分
2)平面着色部分:前記着色層のみで前記厚盛り部と前記金属的反射層とが存在しない部分
3)無着色金属反射部分:前記厚盛り部と前記金属的反射層のみで前記着色層が存在しない部分
4)無着色非反射部分:前記着色層、前記厚盛り部及び前記金属的反射層が存在しない部分。
なお、加飾シートは、その最後面に透明または着色された調整層を配置して実施することができるものであり、着色された調整層を備える場合は、4)無着色非反射部分については調整層の色彩が見えることになる。
また本発明は、前記シート本体の後面側であって、平面視において前記微細厚盛り部分同士の間の部分に着色インキによる後面側着色層が存在するものとして、実施することもできる。
さらに本発明は、前記の加飾シートと、その後方側に配置される後方部材とを備え、前方から見た際、前記加飾シートが視認される位置に配置されたことを特徴とする加飾品を提供するものである。
また、以下、「後面側に」とは「よりも後方に」との意味で用いられるものであり、例えば、「部材Xの後面側に部材Yを配置する」とは、部材Xの後面に部材Yを直接配置してもよいし、部材Xの後面と部材Yの前面との間に第3の部材Zを介在させてもよいことを意味する。「前面側に」も同様に「よりも前方に」との意味で用いられる。なおこの実施の形態では、前後方向は、加飾シート51の厚さ方向と同じ意味で用いられるもので、図1と図2の加飾シート51の各断面図においては、前面側を上方に後面側を下方に配置して描いている。
図1を参照して本発明の一実施形態に係る加飾シート51を説明する。
図1に示された加飾シート51は、透光性を有するシート本体10と、シート本体10の後面側に配置された透光性を有する着色インキによる着色層52と、厚盛り部56及び金属的反射層57とを備える。ここで、本発明において、「透光性を有する」とは、光を透過する性質を有することをいい、透明や半透明の材質のものを用いることができる。
透光性を有するシート本体10には、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製のフィルムやシートのほか、ガラス板等を用いることができ、単層であってもよく、2層以上の積層体であってもよい。シート本体10の厚さは、特に限定されないが、一般に50〜500μm、望ましくは100〜200μm程度とされる。
透光性を有する着色インキによる着色層52は、シート本体10の後面側に配置される。また、着色層52は、平面状のシート本体10に沿って、平面状に配置される。透光性を有する着色インキには、色を有しかつ透光性を有する印刷用のインキを用い、無色透明のインキを含んでもよい。着色層52の厚みは、1〜20μm程度の範囲が好ましいものであるが、適宜変更して実施し得る。着色層52は、加飾シート51の前面側に色彩を与えると共に文字、図形、模様などの視覚的表現をなすもので、従来の印刷技術の適用により1回または複数回の印刷が施されることによってモノクロームまたは多色の印刷層による着色層52が形成される。
透光性を有する厚盛り部56は、着色層52の少なくとも一部の後面を含む位置に配置され、着色層52の後面側から後方に突出している。透光性を有する厚盛り部56は、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂やこれらの混合物又は化合物などの合成樹脂製の厚盛インキによって形成され、透光性を有するものであれば、透明であってもよく、着色インキと同様に顔料などで着色されたものであってもかまわない。
着色層52と金属的反射層57のみでは、その装飾効果は平面的に止まるものであるが、厚盛り部56が配置されることにより、立体的な装飾効果に高めることができる。
金属的反射層57は、金属箔やホログラム箔などの反射箔を含んでもよく、厚盛り部56の少なくとも一部の後面に配置される。金属的反射層57は、鏡面状の反射や金属的光沢を与える。
厚盛り部56は、上述のとおり、着色層52の少なくとも一部の後面を含む位置に配置され、着色層52の後面側から後方に突出している。また、着色層52の後面側から後方に突出している厚盛り部56の、少なくともその周縁は、表面張力により、シート本体10の厚さ方向の断面において、後方に向かって湾曲した凹曲部58を備える。この凹曲部58の少なくとも一部の後面に金属的反射層57が配置され、金属的反射層57が金属的凹曲反射面59を構成する。従って、金属的凹曲反射面59は、シート本体10の厚さ方向の断面において、後方に向かって湾曲した面となる。
金属的反射層57は、上述のとおり、凹曲部58の少なくとも一部の後面に配置すればよく、厚盛り部56の後面と完全に一致する部分に配置してもよく、凹曲部58の少なくとも一部の後面と厚盛り部56に隣接する着色層52の少なくとも一部の後面に配置しても構わないことは、特許文献2に係る発明と同様である。
以上のことから、厚盛り部56及び金属的反射層57を上記のように構成することにより、加飾シート51に新たな装飾効果を発現させることができる。
この場合、より具体的には三者の外縁(外周線)の平面視におけるズレが3mm以内であることが好ましく、1mm以内であることがより好ましい。加飾シート51を前方から見た際、これら三者の外縁が略一致していることにより、第2着色領域54、厚盛り部56及び金属的反射層57の全体が金属的反射効果を備えることができる。
なお図示は省略するが、加飾シート51は、その最後面に調整層(図示せず)を配置してもよい。調整層の色は問わない。透明であってもよく、着色インキと同様に顔料などで着色されたものであってもかまわない。調整層は、粘着剤や接着剤の層とその後面に配置されたポリエチレンテレフタレート樹脂やポリカーボネート樹脂等の樹脂フィルムとから構成される。加飾シート51を備えた加飾品(図示せず)を形成する場合、加飾シート51の最後面に調整層を配置することが望ましい。加飾シート51の最後面に調整層を配置することにより、後方部材の色流れを抑えることができる。調整層の形成には、コーターでの塗布のほか、オフセット印刷やシルク印刷を用いることができる。
この実施の形態では、加飾シート51の表面が平滑であるが、さらに表面が別個の平滑なシート(図示せず)を配置するなどしなくてもかまわない。また、後方部材に加飾シート51を貼り付けて加飾品を形成した場合、経時変化によって、後面の凹凸が表面側の平滑性に影響を与えることも考えられるが、前記のように加飾シート51の後面の凹凸を緩和させることによって、平滑性の影響の発生を抑制することができる。
この実施の形態に係る加飾シート51は、135℃の高温にも耐え得る耐熱性を有するものなど、素材の選択の自由度が高いものである。
これによって、一つの第2着色領域54の内部において、複数の微細厚盛り部分55による複数の金属的凹曲反射面59を配置することができる。その結果第2着色領域54においては単一の変化のない図形であったとしても、複数の微細厚盛り部分55によって多数の金属的凹曲反射面59が配置されるため、複雑な立体感や輝きを加飾シート51の表面にもたらすことができる。
また、微細厚盛り部分55同士の間隔は1mm以内であることが細密な装飾感を高める上で望ましく、0.3〜0.6mmがより望ましい。
具体的には図3(A)にて矢印で示される二重円の着色層52は、一色で示された二重円の図形であるに止まるが、図3(B)にて矢印で示された二重円の細密厚盛り部50は、微細厚盛り部分55の集合によって構成されたものである結果、図3(C)にて矢印で示された二重円は、あたかも多くの宝玉によって構成されたものであるかの如く、細密な図形が立体感豊かに表現されたものとなっている。
なお図1に示されるように、微細厚盛り部分55の形状や大きさは均一である必要はなく、表現する図形によって図3(B)に示されるように様々なものを用いることができる。
その結果、図2(E)(F)に示すように、平面において次の四つの部分が設けられることになる。
1)一致部分11:前記着色層と前記厚盛り部と前記金属的反射層とが一致した部分。
2)平面着色部分12:前記着色層のみで前記厚盛り部と前記金属的反射層とが存在しない部分。
3)無着色金属反射部分13:前記厚盛り部と前記金属的反射層のみで前記着色層が存在しない部分。
4)無着色非反射部分14:前記着色層、前記厚盛り部及び前記金属的反射層が存在しない部分。
その結果従来にも増して多彩な表現が可能となる。特に無着色非反射部分14をあえて設けることによって、一致部分11、平面着色部分12、無着色金属反射部分13の対比がより強調されることになる。
着色層52と微細厚盛り部分55が平面視において交差しているものとすることによって、上記の四つの部分が形成されたものである。
なお図2(B)に示すように、平面視において微細厚盛り部分55同士の間の部分に着色インキによる62を設けて実施することもできる。
また、図4(A)に示すように、着色層52を線分とし、微細厚盛り部分55を線分と点との組み合わせとして実施することもできる。
さらに図4(B)(C)(D)に示すように、微細厚盛り部分55を不定形なドットの集合体として実施することもできる。
図5(A)では着色層による縦の縞模様が表されていたに止まるが、図5(D)(E)(F)の加飾シートでは、着色層と厚盛り部と金属的反射層とが一致した一致部分11と、着色層のみで厚盛り部と金属的反射層とが存在しない平面着色部分12と、厚盛り部と金属的反射層のみで着色層が存在しない無着色金属反射部分13と、着色層、厚盛り部及び金属的反射層が存在しない無着色非反射部分14とによって、多彩な細密模様が形成されたものである。
次に上述の加飾シート51を製造する方法については、特許文献2に示す方法を採用することができる。
(加飾シート51を製造する工程の概要:第1の例)
加飾シート51を製造する工程は、透光性を有するシート本体10の後面側に透光性を有する着色インキによる着色層52を形成する着色ステップと、着色層52の後面側に透光性を有する厚盛り部56を形成する厚盛りステップと、厚盛り部56の後面側に金属的反射層57を形成する装飾ステップとを行うものである。
着色ステップは、透光性を有する着色インキを、種々の方法で、透光性を有するシート本体10の後面側に印刷することによって着色層52を形成する工程である。印刷にはオフセット印刷やシルク印刷やインクジェット印刷を用いることができるが、グラビア印刷等の他の印刷方法を用いることもできる。
また、着色層52として、厚盛り部56が後面側に配置されていない第1着色領域53と、厚盛り部56が後面側に配置されている第2着色領域54を形成してもよく、第1着色領域53と第2着色領域54とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されてもよい。
厚盛りステップは、着色層52の少なくとも一部の後面を含む位置に厚盛り部56を形成する工程である。
厚盛り部56は、着色層52と同様に透光性を有する厚盛インキを印刷することによって形成することができるが、他の手法によって形成してもよい。上述のとおり、厚盛り部56は、その厚み(t)や幅(l)が加飾シート51の装飾効果を左右する大きな要因となるため、厚み(t)好ましくは75〜150μm、より好ましくは80〜100μm、幅(l)0.3mm〜3.0mmが適当であるが、これに限るものではない。この厚みを得るために、層厚みの大きなシルクスクリ−ン印刷を行うことが有利である。その際、1回から、5回程度の複数回の印刷を施してもよい。部分的に印刷回数を変えるなどして厚みの異なる複数種類の厚盛り部56を形成してもよい。他方厚盛り部56の厚みを同じにすることによって、印刷を施す際の印刷の版を共通して用いることができ生産効率を高めることができる。
装飾ステップは、厚盛り部56の少なくとも一部の後面に金属的反射層57を形成する工程である。厚盛りステップにて形成された厚盛り部56は、着色層52の後面側から後方に突出しており、厚盛り部56の少なくともその周縁は、表面張力により、シート本体10の厚さ方向の断面において、後方に向かって湾曲した凹曲部58を備える。そして、装飾ステップにて、この凹曲部58の少なくとも一部の後面に金属的反射層57を形成し、形成された金属的反射層57が金属的凹曲反射面59を構成するものである。
金属的反射層57の厚みは、適宜変更して実施し得るが、0.3〜0.5μm程度の範囲が好ましい。
本願の加飾シート51を製造する他の製造例は、透光性を有するシート本体10の後面側に装飾部60を形成する工程であって、透光性を有する着色インキによる着色層52を形成する着色ステップと、透光性を有する厚盛インキによる厚盛り部56を形成する厚盛りステップと、厚盛り部56の後面側に金属的反射層57を形成する装飾ステップとを行うものである。
着色ステップは、透光性を有する着色インキを、種々の方法で、シート本体10の後面側に印刷することによって着色層52を形成する工程である。着色ステップにおいて、着色層52は、前方から見て、厚盛り部56が存在しない位置にある第1着色領域53と、厚盛り部56が存在する位置にある第2着色領域54とが形成され、第1着色領域53と第2着色領域54とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色される。
着色層52を形成するための印刷方法や着色層52の厚みは、本願の第1実施形態と同じであり、説明を省略する。
厚盛りステップは、シート本体10の後面側に厚盛り部56を形成する工程である。
厚盛り部56を形成するための方法や、厚盛り部56の厚みや幅は、本願の第1実施形態と同じであり、説明を省略する。
装飾ステップは、厚盛り部56の後面側に金属的反射層57を形成する工程である。金属的反射層57は前面側からの光を反射するものであり、また、装飾部60は、着色層52を透過した金属的反射層57からの反射光を前方の看者が視認するように構成されることから、金属的反射層57は、加飾シート51の最も後面側に形成される。
金属的反射層57を形成するための方法や、金属的反射層57の厚みは、本願の第1実施形態と同じであり、説明を省略する。
加飾シート51は、それ単独又は他の物品と併用して、種々の利用が可能である。例えば、シート製のパッケージングケースの定法に従って箱体に形成することができる。また、加飾シート51を他の物品に貼り付けて後方部材61を形成してもよく、例えば、化粧料容器や石鹸ケースなどの容器の本体や蓋のほか、弾球遊技機の走行面を構成するための表面シートやスロットマシーン遊技機の回転するリール、遊技機(弾球遊技機やスロットマシーン遊技機)のケーシングやエンブレムシートとして用いることができる。
後面側に後方部材を貼り付けた加飾シート51を前方から見た際、加飾シート51が視認される位置に配置されており、金属的凹曲反射面59からの反射光を視認することができ、立体的な装飾効果を奏する。
11 一致部分
12 平面着色部分
13 無着色金属反射部分
14 無着色非反射部分
50 細密厚盛り部
51 加飾シート
52 着色層
53 着色領域
54 着色領域
55 微細厚盛り部分
56 厚盛り部
57 金属的反射層
58 凹曲部
59 金属的凹曲反射面
60 装飾部
61 後方部材
Claims (8)
- 透光性を有するシート本体と、前記シート本体の後面側に配置された金属的反射層とを備えた加飾シートであって、
前記シート本体の後面側に、配置された着色層と厚盛り部とを備え、
前記着色層は、前面側から見た際に、前記加飾シートに色彩を与えると共に文字、図形、模様などの視覚的表現をなすものであり、
前記厚盛り部は、前面側から見た際に、前記加飾シートに立体的な装飾効果を与えるものであり、
前記金属的反射層は、前記加飾シートの少なくとも一部に配置され、
前記厚盛り部は、前記シート本体の厚さ方向の断面において、後方に向かって突出しており、且つ、前記厚盛り部の周縁が湾曲部をなし、
前記厚盛り部の少なくとも一部の前記湾曲部の後面に前記金属的反射層が配置されることによって、金属的凹曲反射面が構成され、
前記加飾シートを前方から見た際、前記金属的凹曲反射面からの反射光を視認できるように構成された加飾シートにおいて、
前記厚盛り部の少なくとも一部は細密厚盛り部であり、
前記細密厚盛り部は、その前面側の前記着色層よりも小さな微細厚盛り部分が集合した部分であり、
前記金属的反射層が少なくとも複数の前記微細厚盛り部分の後面に配置され、少なくとも複数の前記微細厚盛り部分に前記金属的凹曲反射面が設けられ、
前記加飾シートを前方から見た際、前記細密厚盛り部の前面側の前記着色層の中に、複数の前記微細厚盛り部分における前記金属的凹曲反射面からの反射光が視認されるように構成されたことを特徴とする加飾シート。 - 透光性を有するシート本体と、前記シート本体の後面側に配置された金属的反射層とを備えた加飾シートであって、
前記シート本体の後面側に、配置された着色層と厚盛り部とを備え、
前記着色層は、前面側から見た際に、前記加飾シートに色彩を与えると共に文字、図形、模様などの視覚的表現をなすものであり、
前記厚盛り部は、前面側から見た際に、前記加飾シートに立体的な装飾効果を与えるものであり、
前記金属的反射層は、前記加飾シートの少なくとも一部に配置され、
前記厚盛り部は、前記シート本体の厚さ方向の断面において、後方に向かって突出しており、且つ、前記厚盛り部の周縁が湾曲部をなし、
前記厚盛り部の少なくとも一部の前記湾曲部の後面に前記金属的反射層が配置されることによって、金属的凹曲反射面が構成され、
前記加飾シートを前方から見た際、前記金属的凹曲反射面からの反射光を視認できるように構成された加飾シートにおいて、
前記厚盛り部の少なくとも一部は細密厚盛り部であり、
前記細密厚盛り部は、その前面側の前記着色層よりも小さな点状又は線状の細かな微細厚盛り部分が集合した部分であり、
前記金属的反射層が少なくとも複数の前記微細厚盛り部分の後面に配置され、少なくとも複数の前記微細厚盛り部分に前記金属的凹曲反射面が設けられ、
前記細密厚盛り部は、点状又は線状の微細厚盛り部分が、1平方センチメートル当たり3個以上存在するものであることを特徴とする加飾シート。 - 前記着色層と前記細密厚盛り部が、錯視、モアレ又は干渉縞が生じる図形を構成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾シート。
- 前記細密厚盛り部とその前面側に重ねられた前記着色層とは、平面視においてずれが生じており、
平面視において下記の1)〜4)の部分が存在することを特徴とする請求項1〜3の何かに記載の加飾シート。
1)一致部分:前記着色層と前記厚盛り部と前記金属的反射層とが一致した部分
2)平面着色部分:前記着色層のみで前記厚盛り部と前記金属的反射層とが存在しない部分
3)無着色金属反射部分:前記厚盛り部と前記金属的反射層のみで前記着色層が存在しない部分
4)無着色非反射部分:前記着色層、前記厚盛り部及び前記金属的反射層が存在しない部分。 - 前記細密厚盛り部は線状の微細厚盛り部分の集合であり、
前記細密厚盛り部の前面側に重ねられた前記着色層は、線分の集合であり、
前記線状の微細厚盛り部分と前記着色層の前記線分とは平面視において交差していることを特徴とする請求項1〜4の何かに記載の加飾シート。 - 前記細密厚盛り部は、前記微細厚盛り部分同士が隙間を隔てて配列され、前記隙間が1mm以内の微細な隙間であることを特徴とする請求項1〜5の何かに記載の加飾シート。
- 前記シート本体の後面側であって、平面視において少なくとも前記微細厚盛り部分同士の間の部分に着色インキによる後面側着色層が存在することを特徴とする請求項1〜6の何かに記載の加飾シート。
- 請求項1〜7の何れかに記載の加飾シートと、その後方側に配置される後方部材とを備え、
前方から見た際、前記加飾シートが視認される位置に配置されたことを特徴とする加飾シートを備えた加飾品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019107344A JP7345160B2 (ja) | 2019-06-07 | 2019-06-07 | 加飾シート及び加飾品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019107344A JP7345160B2 (ja) | 2019-06-07 | 2019-06-07 | 加飾シート及び加飾品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020199671A true JP2020199671A (ja) | 2020-12-17 |
JP7345160B2 JP7345160B2 (ja) | 2023-09-15 |
Family
ID=73742351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019107344A Active JP7345160B2 (ja) | 2019-06-07 | 2019-06-07 | 加飾シート及び加飾品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7345160B2 (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0459356A (ja) * | 1990-06-29 | 1992-02-26 | Dainippon Printing Co Ltd | 光輝性装飾シート |
JPH07256834A (ja) * | 1994-03-23 | 1995-10-09 | Toppan Printing Co Ltd | 立体感を有する化粧シートとその製造方法 |
JP2006289849A (ja) * | 2005-04-13 | 2006-10-26 | Nakai Meihan Kk | パール模様装飾体 |
JP2011224818A (ja) * | 2010-04-16 | 2011-11-10 | Toppan Printing Co Ltd | マイクロレンズ装飾体 |
JP2016508084A (ja) * | 2013-02-01 | 2016-03-17 | ユイチェン ファン | 立体効果を持つ印刷加飾フィルム及びその加飾製品 |
WO2019044048A1 (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-07 | 山本印刷株式会社 | 加飾シート、加飾シートを備えた加飾品、加飾シートの製造方法及び加飾シートを備えた加飾品の製造方法 |
JP2019042092A (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-22 | 山本印刷株式会社 | 遊技機とその製造方法 |
-
2019
- 2019-06-07 JP JP2019107344A patent/JP7345160B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0459356A (ja) * | 1990-06-29 | 1992-02-26 | Dainippon Printing Co Ltd | 光輝性装飾シート |
JPH07256834A (ja) * | 1994-03-23 | 1995-10-09 | Toppan Printing Co Ltd | 立体感を有する化粧シートとその製造方法 |
JP2006289849A (ja) * | 2005-04-13 | 2006-10-26 | Nakai Meihan Kk | パール模様装飾体 |
JP2011224818A (ja) * | 2010-04-16 | 2011-11-10 | Toppan Printing Co Ltd | マイクロレンズ装飾体 |
JP2016508084A (ja) * | 2013-02-01 | 2016-03-17 | ユイチェン ファン | 立体効果を持つ印刷加飾フィルム及びその加飾製品 |
WO2019044048A1 (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-07 | 山本印刷株式会社 | 加飾シート、加飾シートを備えた加飾品、加飾シートの製造方法及び加飾シートを備えた加飾品の製造方法 |
JP2019042092A (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-22 | 山本印刷株式会社 | 遊技機とその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7345160B2 (ja) | 2023-09-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5224175B2 (ja) | 加飾合成樹脂成形品 | |
US6042888A (en) | Aesthetically pleasing print article and process to make the same | |
US20230074600A1 (en) | Decorative sheet and method for manufacturing molded article | |
JP4938693B2 (ja) | 模様付成形体の製法およびそれによって得られる模様付成形体 | |
JP2011005685A (ja) | 装飾体 | |
JP5327509B2 (ja) | 加飾合成樹脂成形品 | |
JP5453622B2 (ja) | 加飾シート、加飾成形体及び加飾シートの製造方法 | |
JP6789586B1 (ja) | 通信機器用の外郭部材 | |
JP5828386B2 (ja) | 加飾合成樹脂成形品の製造方法 | |
JP2006159667A (ja) | 装飾体 | |
JP5317563B2 (ja) | 加飾成形品 | |
CN111132853B (zh) | 装饰片、具备装饰片的装饰品、装饰片的制造方法及具备装饰片的装饰品的制造方法 | |
JP5148964B2 (ja) | 組み合わせ成形体の製法およびそれによって得られる組み合わせ成形体 | |
JP4988323B2 (ja) | ホログラム付缶の製造方法 | |
JP6630063B2 (ja) | 加飾成形体およびその製法 | |
JP5510765B2 (ja) | 加飾合成樹脂成形品 | |
JP5569801B2 (ja) | 加飾合成樹脂成形品 | |
JP2020199671A (ja) | 加飾シート及び加飾品 | |
JP6409153B1 (ja) | 加飾シート、加飾シートを備えた加飾品、加飾シートの製造方法及び加飾シートを備えた加飾品の製造方法 | |
JP6945848B2 (ja) | 遊技機とその製造方法 | |
JP2019025856A (ja) | 加飾成形品 | |
JP3244597U (ja) | 貼り合わせ加飾シート体 | |
JP5511435B2 (ja) | 加飾成形体の製法およびそれによって得られる加飾成形体 | |
JP5845567B2 (ja) | マイクロレンズ装飾体 | |
KR101258606B1 (ko) | 용기 캡의 무늬모양 성형방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20190701 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220412 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230228 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230428 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230725 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230829 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7345160 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |