JP6945848B2 - 遊技機とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機とその製造方法に関するものである。
弾球遊技機やスロットマシーン遊技機などの遊技機の加飾性は年々高度なものが求められる傾向にあり、種々の提案がなされている。例えば、特許文献1は、遊技板と接着する接着剤からなる第1接着層と、前記第1接着層の上面に積層される第1樹脂フィルムと、前記第1樹脂フィルムの上面に設けられる印刷層及び第2接着層と、前記印刷層及び前記第2接着層の上面に積層される第2樹脂フィルムと、前記第2樹脂フィルムの上面に積層されるハードコート層とを備えていることを特徴とする遊技板用保護フィルムを開示する。
特許文献2は、少なくとも、オフセット印刷により所定の絵柄が形成されたオフセット印刷絵柄層及び前記オフセット印刷絵柄層を保護するためのハードコート層を、シート状に形成された透光性を有するフィルム部材上に積層した絵柄形成部材と、板状に形成された基材とを、耐熱性を有する接着剤を介して貼り付けたことを特徴とする遊技板を開示する。
特許文献3は、透明な表面材と、印刷塗膜などの意匠模様による厚さむらを有する裏打材とを加熱加圧により一体化する際の不具合が、主に接着部材の特性に起因することに鑑み、接着部材をエチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物によるフィルム状接着部材とすることで、透明性と接着性に優れた任意で均一な厚さの接着部材が形成できるため、印刷塗膜の厚さむらに充填することを可能とした遊技盤用化粧板を開示する。
特許文献4は本願出願人の提案に係るものであるが、遊技領域にある化粧板の表面が平滑であり、化粧板は、凸面鏡として光を反射する反射鏡セグメントが縦横に複数配列された曲面鏡シートと、この曲面鏡シートの正面側に積層された光調整層とを備え、反射鏡セグメントが、フレネル反射鏡の構造を備えたものであることを特徴とする遊技機を開示する。
特許文献5も本願出願人の提案に係るものであるが、透光性を有する基板と印刷が施された表層シートの少なくとも何れか一方にUV接着剤を塗工する塗布工程と、基板の前面に表層シートを置く載置工程と、載置工程後に、基板と表層シートとの一部分同士の間の位置固定を行う位置固定工程と、基板と表層シートとの間の脱泡を行う空気排除工程と、空気排除工程後にUV接着剤の全体を硬化させる硬化工程によって遊技機用化粧板を製造することを開示する。
ところが、これらの先行技術は、いずれも盤面の前面を遊技球が走行することに鑑み、前面(表面)の平滑性を維持しながら加飾性を高めることを提案するものであったため、加飾性を高めるのにも自ずと限界があった。
また、特許文献6も本願出願人の提案に係るものであるが、シート本体の前面に突出する凸部が形成された凹凸彩色反射シートを遊技機用シートに用い、凹凸彩色反射シートの前記凸部が遊技機を走行する遊技球と干渉しない位置に配置された遊技機とその製造方法が開示され、立体屈曲面を備えた前記凸部全体の金属的反射効果により立体的な装飾効果を高めた遊技機が提供された。
特開2014−3992号公報 特開2014−18411号公報 特許第4610166号公報 特許第4703732号公報 特開2015−134145号公報 特許第5951914号公報
本発明は、装飾効果を高めた遊技機とその製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明は、弾球遊技機やスロットマシーン遊技機などの遊技機の盤面の前面の平滑性を維持しつつ、後面に凸部を備えた加飾樹脂シートを遊技機用シートに用いることにより、装飾効果を高めた遊技機を提供し得るとの新たな発想により、本発明を完成させたものである。
本願の第1の発明は、遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが前方の遊技者から見える位置に配置された遊技機において、前記遊技機用シートは、加飾樹脂シートを備え、前記加飾樹脂シートは、透光性を有する合成樹脂のシート本体と、前記シート本体の後面側に配置された透光性を有する着色インキによる着色層と、前記着色層の後面側に配置された装飾層とを備え、前記装飾層は、透光性を有する厚盛り部と、その後面側に配置された金属的反射層とを備え、前記厚盛り部は、前記着色層の少なくとも一部の後面を含む位置に配置され、前記金属的反射層は、前記厚盛り部の少なくとも一部の後面に配置され、前記厚盛り部は、前記着色層の後面側から後方に突出し、前記厚盛り部の少なくとも周縁は、前記シート本体の厚さ方向の断面において、後方に向かって湾曲した凹曲部を備え、前記凹曲部の少なくとも一部の後面に前記金属的反射層が配置され、前記凹曲部の少なくとも一部の後面に配置された前記金属的反射層が金属的凹曲反射面を構成し、前記遊技者が前記加飾樹脂シートを前方から見た際、前記金属的凹曲反射面からの反射光を視認できるように構成されたことを特徴とする遊技機を提供する。
また、本願の第1の発明は、前記着色層は、その後面側に前記厚盛り部が配置されていない第1着色領域と、その後面側に前記厚盛り部が配置されている第2着色領域とを備え、第1着色領域と第2着色領域とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されていてもよい。
また、本願の第1の発明は、前記着色層は、平面状の前記シート本体に沿って、平面状に配置された層であり、前記金属的凹曲反射面にあっては、平面方向に移行するに従って、前記着色層と前記金属的反射層との間の前記厚さ方向の距離が変化しているものとして実施することができる。
また、本願の第1の発明は、前記金属的反射層は、前記凹曲部の少なくとも一部の後面と、前記厚盛り部に隣接する前記着色層の少なくとも一部の後面に配置されていてもよい。
また、本願の第2の発明は、遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが前方の遊技者から見える位置に配置された遊技機において、前記遊技機用シートは、加飾樹脂シートを備え、前記加飾樹脂シートは、透光性を有する合成樹脂のシート本体と、前記シート本体の後面側に配置された装飾部とを備え、前記装飾部は、透光性を有する着色インキによる着色層と、透光性を有する厚盛インキによる厚盛り部と、前記厚盛り部の後面側に配置され、前面側からの光を反射する金属的反射層とを備え、前記着色層を透過した前記金属的反射層からの反射光を前方の前記遊技者が視認するように構成され、前記着色層は、前方から見て、前記厚盛り部が存在しない位置にある第1着色領域と、前記厚盛り部が存在する位置にある第2着色領域とを備え、第1着色領域と第2着色領域とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されており、前記厚盛り部と前記第2着色領域と前記金属的反射層とは、前記加飾樹脂シートを前方から見た際、それぞれの外縁が互いに略一致していることを特徴とする遊技機を提供する。
本願の第1の発明にあっては、遊技機の遊技機用シートに備えられた加飾樹脂シートにおいて、着色層と金属的反射層との間に厚盛り部が配置され、且つ、金属的反射層が金属的凹曲反射面を構成することによって、着色層と金属的反射層との厚み距離が、漸次変化していく。
着色層からの反射光は、前面からの入射光を着色層自体が反射する直接着色反射と、金属的反射層による反射光が、着色層を透過した金属着色反射との2種類が生ずる。
直接着色反射と金属着色反射とは、平面上の位置が変化することにより、着色層と金属的反射層との厚み距離が漸次変化していく。すなわち、加飾樹脂シートを前方から見た際、前方からの遊技者の目の位置が変化することにより、直接着色反射の反射位置と金属着色反射の反射位置とが、変化していくことによって、立体的な装飾効果を高めることができる。
これに対して、従来にあっては、表面シートの後面に着色層を配置し、着色層の後面に金属的反射層が配置され、着色層と金属的反射層とが直接又はバインダ層を介して重ねられた結果、着色層と金属的反射層との間の厚さ方向の距離は変化せず、直接着色反射の反射位置と金属着色反射の反射位置とが立体的に変化しない。
また、本願の第2の発明にあっては、加飾樹脂シートを前方から見た際、厚盛り部と第2着色領域と金属的反射層とは、これら三者の外縁が略一致することによって、他の領域(第1着色領域)とは色が異なる第2着色領域に対して金属的な反射を効果的に与えることができ、第2着色領域に対して他の領域(第1着色領域)とは際立って異なった印象を与えることができ、シャープな装飾効果を生むことができる。
なお、本発明は、特許文献6に係る遊技機が有する立体的な装飾効果とは異なる装飾効果を有するものであり、また、特許文献6にあっては、凹凸彩色反射シートの製造にあたり、前面に凸部を形成するために真空成形又は圧空成形を行う必要があるが、本発明にあっては、加飾樹脂シートの形成にあたり成形工程は不要であり、手間がかからない。
また、本願の第1の発明又は第2の発明は、前記遊技機の基板の前面側と前記加飾樹脂シートの後面側とが接着剤層を介して貼り付けられており、前記接着剤層は、前記加飾樹脂シートの後面側に配置される第1接着剤層と、前記基板の前面側に配置される第2接着剤層と、前記第1接着剤層と第2接着剤層との間の介在層を備え、前記接着剤層により前記加飾樹脂シートの後面の凹凸が緩和されるものとして実施することができる。
また、本願の第3の発明は、遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが、前記遊技機に配置された遊技機の製造方法において、前記遊技機用シートに用いられる加飾樹脂シートを製造する工程と、前記遊技機に前記加飾樹脂シートを用いて形成された前記遊技機用シートを前方の遊技者から見える位置に配置する工程と、を含み、前記加飾樹脂シートを製造する工程は、透光性を有する合成樹脂のシート本体の後面側に透光性を有する着色インキによる着色層を形成する着色ステップと、前記着色層の後面側に透光性を有する厚盛り部を形成する厚盛りステップと、前記厚盛り部の後面側に金属的反射層を形成する装飾ステップと、を含み、前記厚盛りステップは、前記着色層の少なくとも一部の後面を含む位置に前記厚盛り部を形成するものであり、前記装飾ステップは、前記厚盛り部の少なくも一部の後面に前記金属的反射層を形成するものであり、前記厚盛り部は、前記着色層の後面側から後方に突出し、前記厚盛り部の少なくとも周縁は、前記シート本体の厚さ方向の断面において、後方に向かってに湾曲した凹曲部を備え、前記凹曲部の少なくとも一部の後面に前記金属的反射層が形成され、前記凹曲部の少なくとも一部の後面に形成された前記金属的反射層が金属的凹曲反射面を構成し、前記遊技者が前記加飾樹脂シートを前方から見た際、前記金属的凹曲反射面からの反射光を視認できるように構成された加飾樹脂シートを製造することを特徴とする、遊技機の製造方法を提供する。
また、本願の第4の発明は、遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが、前記遊技機に配置された遊技機の製造方法において、前記遊技機用シートに用いられる加飾樹脂シートを製造する工程と、前記遊技機に前記加飾樹脂シートを用いて形成された前記遊技機用シートを前方の遊技者から見える位置に配置する工程と、を含み、前記加飾樹脂シートを製造する工程は、透光性を有する合成樹脂のシート本体の後面側に装飾部を形成する工程であって、透光性を有する着色インキによる着色層を形成する着色ステップと、透光性を有する厚盛インキによる厚盛り部を形成する厚盛りステップと、前記厚盛り部の後面側に金属的反射層を形成する装飾ステップと、を含み、前記装飾部は、前記着色層を透過した前記金属的反射層からの反射光を前方の前記遊技者が視認するように構成され、前記着色ステップは、前方から見て、前記厚盛り部が存在しない位置に第1着色領域を形成し、前記厚盛り部が存在する位置に第2着色領域を形成する工程であり、第1着色領域と第2着色領域とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されており、前記厚盛りステップは、前記着色ステップと前記装飾ステップとの間に行われるものであり、前記厚盛り部と前記第2着色領域と前記金属的反射層とは、前記加飾樹脂シートを前方から見た際、それぞれの外縁が互いに略一致している加飾樹脂シートを製造することを特徴とする、遊技機の製造方法を提供する。
また、本願の第5の発明は、遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが、前記遊技機に配置された遊技機の製造方法において、前記遊技機用シートに用いられる加飾樹脂シートを製造する工程と、前記遊技機に前記加飾樹脂シートを用いて形成された前記遊技機用シートを前方の遊技者から見える位置に配置する工程と、を含み、前記加飾樹脂シートを製造する工程は、透光性を有する合成樹脂のシート本体の後面側に装飾部を形成する工程であって、透光性を有する着色インキによる着色層を形成する着色ステップと、透光性を有する厚盛インキによる厚盛り部を形成する厚盛りステップと、前記厚盛り部の後面側に金属的反射層を形成する装飾ステップと、を含み、前記装飾部は、前記着色層を透過した前記金属的反射層からの反射光を前方の前記遊技者が視認するように構成され、前記着色ステップは、前方から見て、前記厚盛り部が存在しない位置に第1着色領域を形成し、前記厚盛り部が存在する位置に第2着色領域を形成する工程であり、第1着色領域と第2着色領域とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されており、前記着色ステップは、前記厚盛りステップと前記装飾ステップとの間に行われるものであり、前記厚盛り部と前記第2着色領域と前記金属的反射層とは、前記加飾樹脂シートを前方から見た際、それぞれの外縁が互いに略一致している加飾樹脂シートを製造することを特徴とする、遊技機の製造方法を提供する。
本発明は、装飾効果を高めた遊技機とその製造方法を提供することができたものである。
特に、本発明に係る遊技機は、印刷技術の手法のみによっても、効果的な立体装飾を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機の基板の正面図である。 同遊技機の表面シートの正面図である。 遊技盤(基板及び表面シート)の要部断面図である。 本発明の第1実施形態に係る加飾樹脂シートの要部拡大断面図である。 (A)本発明の第1実施形態に係る加飾樹脂シートの前方からの拡大写真、(B)特許文献6の成形工程後の凹凸彩色反射シートの前方からの拡大写真、(C)シート本体の後面に着色層を配置し、着色層の後面側全体に転写箔による金属的反射層を配置させたシートの前方からの拡大写真である。 (A)本発明の第1実施形態に係る加飾シートの要部拡大断面図であり、(B)本発明の第2実施形態に係る加飾シートの要部拡大断面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。なお図1などの各図は、説明のための図であるため各層の厚みなどの寸法を正確に示したものではない。
(概要)
この実施の形態に係る遊技機11は、図1に示すように、パチンコ台として実施されたもので、走行面17を有する遊技盤16を上部に備え、その下部に上部球受け13及び下部球受け14と、発射レバー15を備える。
遊技盤16には、遊技球(図示せず)が入賞可能な複数の入賞口18と、遊技球を案内すると共に走行方向を変化させる障害釘21が多数設けられている。遊技盤16の略中央には窓部19が形成され、窓部19に液晶画面等の可変表示部(図示せず)が配位されている。この可変表示部は、入賞口18への遊技球の入球に応じて表示が変化するもので、液晶表示などの光学的表示の他、回転ドラムの回転等による機械的動きによって表示が変化するものであってもよい。
この遊技盤16は、窓部19などを除いて、図2に示す基板31と、その前面に配置された図3に示す表面シート41とを備える。図4には、遊技盤16における基板31及び表面シート41の要部断面図を示す。
遊技機用シートは種々の形態で実施することができるが、まず、この実施の形態では、遊技機用シートを上記の表面シート41として実施する例を説明する。遊技機用シートは、遊技機において、前方の遊技者から見える位置に配置される。
(基板31について)
基板31は、遊技盤16に強度を与えるもので、ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂等のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂やポリカーボネート等の樹脂材料で形成してもよく、ラワン材等の合板などの木材製であってもよい。これらの基板31は、使用に耐える強度を付与できる例えば10〜20mm程度の厚さを有するもので、矩形の平板状体を切削等で窓部19を開口したり、更に、チューリップやポケットと称される入賞装置を設けるための開口を形成した後加工基板であってもよく、これらの開口や障害釘21を固定するための固定孔32の下孔を予め形成した状態で成型される成型基板であってもよい。
遊技盤16の後面や、前後左右の周囲に、光源(図示せず)を配置し、光源からの光が遊技盤16内部を通過するよう構成してもよい。光源は、特に限定されるものではなく、LEDランプや蛍光灯など一般の遊技機に用いられる光源でよいが、場合によってはブラックライト等の紫外線ランプを用いてもよい。基板31が樹脂材料で形成される場合、基板31は透光性を有することが好ましい。
(表面シート41について)
表面シート41は、詳しくは後述するが、加飾樹脂シート51が用いられたもので、合成樹脂製のシート本体42の後面側から後方に部分的に突出した凸部が形成されたシートである。
表面シート41は、基板31と略同形状をなしており、本願の第1実施形態にあっては、その断面においては、図5(A)〜(F)に示すように、シート本体42の後面側に着色層52が形成され、着色層52の後面側に装飾層55が形成されており、装飾層55は着色層52の後面側から後方に突出している。この装飾層55が前記の凸部に該当する。表面シート41は、その後面側の接着剤層43を介して基板31の前面側に貼り付けられて、遊技盤16が形成される。以下、「後面側に」とは「よりも後方に」との意味で用いられるものであり、例えば、「部材Xの後面側に部材Yを配置する」とは、部材Xの後面に部材Yを直接配置してもよいし、部材Xの後面と部材Yの前面との間に第3の部材Zを介在させてもよい。「前面側に」も同様に「よりも前方に」との意味で用いられる。なおこの実施の形態では、前後方向は、加飾樹脂シート51の厚さ方向と同じ意味で用いられる。
表面シート41の後面側には、接着剤層43が形成されている。接着剤層43は、基板31との接着をなすためのもので、アクリル系の粘着剤や接着剤が一般的に用いられるが、これに限らず、基板31と表面シート41との材質との関係、着色層52や装飾層55との関係で良好な接着が実現するものであればよい。接着剤層43は、その種類にもよるが、0.2〜0.3mm程度の厚みが適当である。
(基板31及び表面シート41について)
図4に遊技盤(基板31及び表面シート41)の要部断面図を示す。接着剤層43は、表面シート41の後面側に配置される第1接着剤層44と、基板31の前面側に配置される第2接着剤層45と、第1接着剤層44と第2接着剤層45との間に介在層46とを備える。表面シート41の後面側に第1接着剤層44を形成することにより、表面シート41の後面の凹凸を緩和し、遊技球の走行面である遊技盤の前面の平滑性を維持するので、遊技球の走行に支障がない。また、経時変化により表面シート41の後面の凹凸がその前面に出ることを防ぐ。
基板31が合成樹脂製である場合には、第1接着剤層44にはUV接着剤などの光硬化型接着剤を、第2接着剤層45には基材レスの光学透明接着フィルム(OCA:Optical Clear Adhesive)を、介在層46にはポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム等の張り合わせ用のシートを用いることが好ましい。また、第1接着剤層44の代わりに表面シート41の後面の凹凸を緩和するための樹脂成分等を含むインクを印刷してもよく、この場合には介在層46が不要となるため、表面シート41、インク層、接着剤層、合成樹脂製の基板31の層構造として実施することもできる。
基板31が木材製である場合には、第1接着剤層44及び第2接着剤層45には溶剤系接着剤を、介在層46には紙を用いることが好ましい。また、第1接着剤層44として、溶剤系接着剤の代わりに表面シート41の後面の凹凸を緩和するための樹脂成分等を含むインクを印刷してもよく、この場合には、表面シート41、インク層、紙製の介在層46、接着剤層、木材製の基板31の層構造として実施することもできる。
なおこれらの例に限らず、基板31と表面シート41との材質との関係、着色層52や装飾層55との関係で良好な接着が実現するものであればよい。
なお、図示は省略するが、表面シート41は、その前面側に前セパレートシートが配置され、接着剤層43の後面側に後セパレートシートが配置された状態で、移送保管され、基板31の前面に接着される段階で後セパレートシートが剥がされ、障害釘21が打たれる段階で前セパレートシートが剥がされるのが一般的であるが、これに限るものではない。なお、接着剤層43が存在しない表面シート41の後面側に後セパレートシートを配置し、基板31との接着の段階で接着剤層43を塗布などするようにしても良いし、接着剤の種類によっては、接着剤層43を表面シート41の後面側に塗布などした後にセパレートシートを配置し、基板31との接着の段階で接着剤層43を活性化させて硬化させるようにしても良い。
表面シート41には障害釘21を打ち込むための貫通孔47が形成され、基板31には、障害釘21を固定するための固定孔32が形成され、貫通孔47及び固定孔32に対して障害釘21が打ち込まれて固定されるものである。
製造に際しては、上述のとおり、表面シート41と、基板31とが、貼り合わされる。その際、表面シート41に貫通孔47が予め形成されている場合には、貫通孔47と基板31の固定孔32とを位置合わせした状態で貼り合わされる。
(加飾樹脂シート51について:第1実施形態)
図5(A)〜(F)に本発明の第1実施形態に係る加飾樹脂シート51の要部拡大断面図を示す。
この加飾樹脂シート51は、基板31の前面に配置され接着されるもので、透光性を有する合成樹脂のシート本体42と、シート本体42の後面側に配置された透光性を有する着色インキによる着色層52と、着色層52の後面側に配置された装飾層55とを備える。ここで、本発明において、「透光性を有する」とは、光を透過する性質を有することをいい、透明や半透明の材質のものを用いることができる。
(シート本体42について)
透光性を有する合成樹脂のシート本体42には、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製のフィルムやシート(以下、樹脂フィルムという)を用いることができる。シート本体42の前面が遊技球の走行面17となり、高い平滑性と強度と耐久性が要求されることから、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂やポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂の樹脂フィルムを用いることが好ましく、熱による伸縮性を有するものの自己修復力を有し傷に強いことから、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂の樹脂フィルムを用いることがより好ましい。その厚さは、特に限定されないが、一般に50〜400μm、望ましくは100〜200μm程度とされる。樹脂フィルムは単層であってもよく、2層以上の積層体であってもよい。
(着色層52について)
透光性を有する着色インキによる着色層52は、シート本体42の後面側に配置される。また、着色層52は、平面状のシート本体42に沿って、平面状に配置される。透光性を有する着色インキには、色を有しかつ透光性を有する印刷用のインキを用い、無色透明のインキを含んでいてもよい。着色層52の厚みは、1〜20μm程度の範囲が好ましいものであるが、適宜変更して実施し得る。着色層52は、加飾樹脂シート51の前面側に色彩を与えると共に文字、図形、模様などの視覚的表現をなすもので、従来の印刷技術の適用により1回または複数回の印刷が施されることによってモノクロームまたは多色の印刷層による着色層52が形成される。
着色層52は、後述する厚盛り部56が後面側に配置されていない第1着色領域53と、厚盛り部56が後面側に配置されている第2着色領域54とを備えてもよく、第1着色領域53と第2着色領域54とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されていてもよい。第1着色領域53と第2着色領域54も含め着色層52は一色に限らず複数色を用いてもよい。
着色層52は、透光性を有する着色インキを用いて、後述する金属的反射層57に対して入出力する光を前方の遊技者に届くようにするものであるが、一部には透光性のないインキを用いることもできるものであり、例えば、装飾効果を高める観点から金属的光沢のある部分とない部分とを混在させたい場合や、遊技者に見せたくない装置等を隠蔽するために、一部に透光性のないインキを用いることができる。
(装飾層55について)
装飾層55は、着色層52の後面側に配置され、透光性を有する厚盛り部56と、その後面側に配置された金属的反射層57とを備える。
(厚盛り部56について)
透光性を有する厚盛り部56は、着色層52の少なくとも一部の後面を含む位置に配置され、着色層52の後面側から後方に突出している。透光性を有する厚盛り部56は、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂やこれらの混合物又は化合物などの合成樹脂製の厚盛インキによって形成され、透光性を有するものであれば、透明であってもよく、着色インキと同様に顔料などで着色されたものであってもかまわない。
厚盛り部56は、その厚み(t)や幅(l)が加飾樹脂シート51の装飾効果を左右する大きな要因となるため、厚み(t)は75μm以上であることが好ましく、80μm以上がより好ましい。この厚み(t)は、大きくすればするだけ立体的な装飾効果を高めることはできるが、大きくするに従ってその精度維持や量産が困難になったり、使用できる素材に制限が生じたりするため150μm以下が適当であり100μm以下がより安定するが、150μmを超える厚みで実施することを妨げるものではない。幅(l)は、シャープな装飾効果を高めるには0.3mm〜3mmが適当である。ただし、描かれる図形や文字によって決定されるものであるため、大きな面積に金属的反射や立体的な装飾効果を得る場合にはこれに限るものではない。なお、厚盛り部56の幅は、図5(F)に示すように、着色層52の後面側に配設される厚盛り部56の基端側の幅を指す。
着色層52と金属的反射層57のみでは、その装飾効果は平面的に止まるものであるが、厚盛り部56が配置されることにより、立体的な装飾効果に高めることができる。
(金属的反射層57について)
金属的反射層57は、金属箔やホログラム箔などの反射箔を含んでもよく、厚盛り部56の少なくとも一部の後面に配置される。金属的反射層57は、鏡面状の反射や金属的光沢を与える。
金属的反射層57は、転写箔の手法により、金属箔やホログラム箔などの反射箔を転写して形成されるものであることが好ましい。また、金属的反射層57は、シルク印刷(銀ペーストインキやミラーインキ)やホットスタンプ、蒸着、スパッタリングで実施してもかまわないが、転写箔を用いる方が高い金属的反射の効果が得られる点で有利である。より詳しくは、転写箔は、シルク印刷(銀ペーストインキやミラーインキ)より鏡面性がより高く、シルク印刷には作れないホログラム箔の使用も可能である点で、転写箔を用いる方が有利である。また、転写箔の手法を用いて金属的反射層57を形成する際、転写用のバインダ層(図示せず)を形成してもよい。バインダ層は、反射箔を定着させるものであればよく、例えば透明なシルクインキで形成することができる。特に、経時変化でバインダ層の割れやクラックを起こさないインキを使用することが適当である。金属的反射層57の厚みは、適宜変更して実施し得るが、0.03〜0.05μm程度の範囲が好ましい。
(金属的凹曲反射面59について)
装飾層55についてさらに説明する。
厚盛り部56は、上述のとおり、着色層52の少なくとも一部の後面を含む位置に配置され、着色層52の後面側から後方に突出している。また、着色層52の後面側から後方に突出している厚盛り部56の、少なくともその周縁は、表面張力により、シート本体42の厚さ方向の断面において、後方に向かって湾曲した凹曲部58を備える。この凹曲部58の少なくとも一部の後面に金属的反射層57が配置されて装飾層55を形成し、金属的反射層57が金属的凹曲反射面59を構成する。従って、金属的凹曲反射面59は、シート本体42の厚さ方向の断面において、後方に向かって湾曲した面となる。金属的反射層57は、上述のとおり、凹曲部58の少なくとも一部の後面に配置すればよく(例えば、図5(B)(E))、厚盛り部56の後面に配置してもよく(図5(A)(D))、凹曲部58の少なくとも一部の後面と厚盛り部56に隣接する着色層52の少なくとも一部の後面に配置してもよい(例えば、図5(C)(F))。
加飾樹脂シート51を前方から見た際、金属的凹曲反射面59からの反射光が視認できるが、金属的反射層57は着色層52の後面側から後方に突出した厚盛り部56の少なくとも一部の後面に配置されることから、金属的凹曲反射面59からの反射光が奥行き感を持って視認される。
また、金属的反射層57が凹曲部58の少なくとも一部の後面に配置されることによって、凹面鏡状の反射面が形成されるものであり、加飾樹脂シート51を前方から見た際、金属的凹曲反射面59の平面上の位置が変化するに従って、金属的凹曲反射面59までの深さが変化することから、この変化に応じて金属的凹曲反射面59から多様な方向に反射した光が視認され、遊技者の位置の変化により反射光が見える箇所が変化する。
さらに、装飾層55が後面側に配置された加飾樹脂シート51で着色された金属的反射効果を有する領域と、装飾層55が後面側に配置されていない加飾樹脂シート51で金属的反射効果を有しない平面的な領域とでは、金属的反射において異なっているものとすることができ、装飾表現に差異が生じる。
また、厚盛り部56が後面側に配置されていない第1着色領域53と、厚盛り部56が後面側に配置された第2着色領域54とを、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色すると、装飾層55が後面側に配置されていない加飾樹脂シート51で金属的反射効果を有しない平面的な領域と装飾層55が後面側に配置された加飾樹脂シート51で着色された金属的反射効果を有する領域との装飾表現の差異がさらに強調され、立体的な装飾効果をさらに高めることができる。
以上のことから、装飾層55を上記のように構成することにより、加飾樹脂シート51に新たな装飾効果を発現させることができる。
第2着色領域54と厚盛り部56と金属的反射層57は、第2着色領域54の後面側に厚盛り部56が配置され、金属的反射層57が凹曲部58の少なくとも一部の後面に配置されていれば、加飾樹脂シート51を前方から見た際、これら三者の外縁(平面視における外周線)は略一致していなくてもよく、平面視においてずれていてもよい。これら三者の外縁が平面視においてずれている例として、金属的反射層57が凹曲部58の一部の後面に配置される場合や、第2着色領域54が厚盛り部56の基端側の幅を超えて形成される場合が挙げられるが、そのずれ方には種々ある。
加飾樹脂シート51を前方から見た際、これら三者の外縁が略一致していることが望ましく、これら三者の外縁が完全に一致することが最も望ましいものであるが、完全に一致しなくとも加飾樹脂シート51を前方から見た際に、第2着色領域54のみが金属的反射を伴う光を発していると認識されるものであれば、略一致していると言えるものであり、完全に一致している必要はない。この場合、より具体的には三者の外縁(外周線)の平面視におけるズレが3mm以内であることが好ましく、1mm以内であることがより好ましい。加飾樹脂シート51を前方から見た際、これら三者の外縁が略一致していることにより、第2着色領域54と装飾層55の全体が金属的反射効果を備えることができる。
着色層52及び装飾層55はシート本体42の後面側に配置する方が好ましいが、加飾樹脂シート51が複数層の積層体の場合には、その層間に配置してもかまわない。なお、着色層52及び装飾層55は、イラストや写真等の種々の絵柄や文字を遊技盤16の前面に表示するためのもので、図3には図柄を図示するが、図1には図示していない。
(調整層について)
また、加飾樹脂シート51は、その最後面に調整層(図示せず)を配置してもよい。調整層の色は問わない。透明であってもよく、着色インキと同様に顔料などで着色されたものであってもかまわない。調整層の形成には、オフセット印刷やシルク印刷を用いることができる。第1接着剤層44の形成と同様、調整層を形成することにより加飾樹脂シート51の後面の凹凸を緩和し、遊技球の走行面17である遊技盤の前面の平滑性を維持する。また、経時変化により加飾樹脂シート51の後面の凹凸がその前面に出ることを防ぐ。また、基板31や接着剤層43の色の影響を少なくしたり、反射箔にあるピンホールを目立たなくすることもできる。この調整層は、加飾樹脂シート51の最後面に配置すればよいが、厚盛り部56の存在しない部分にのみ配置することによって凹凸の緩和をより一層効果的なものとしても良い。
この調整層や前述の接着剤層43は、表面シート41の後面の凹凸(加飾樹脂シート51の厚盛り部56の有無による凹凸)を緩和することもできるものであり、加飾樹脂シート51又は接着剤層43の後面における凹凸の高さの差を、厚盛り部56による凹凸の差よりも小さくすることができるものであり、調整層と接着剤層43を併用することも可能である。
(表面の平滑性について)
この実施の形態では、加飾樹脂シート51が弾球遊技具の遊技球の走球面17を構成する表面シート41として用いられており、加飾樹脂シート51の表面が平滑であるため、表面が別個の平滑なシートを配置するなどしなくとも、遊技球の走行安定性を阻害することがない。また基板31の前面に貼り付けて用いた場合、遊技球の走行などに伴う経時変化によって、後面の凹凸が表面側の平滑性に影響を与えることも考えられるが、前記のように加飾樹脂シート51の後面の凹凸を緩和させることによって、平滑性の影響の発生を抑制することができる。
この実施の形態に係る加飾樹脂シート51は、135℃の高温にも耐え得る耐熱性を有するものなど、素材の選択の自由度が高いものである。例えば、特許文献6に記載された遊技機に用いられた凹凸彩色反射シートは、前面に凸部を形成するために真空成形を行う必要があり、その成形性を良好にするために当該シートの耐熱性に制限が生じたが、この実施の形態に係る加飾樹脂シート51は、遊技機に用いられている一般的なシートを採用することができ、品質安定性の高い遊技機を提供することができる。
図6(A)に本発明の第1実施形態に係る加飾樹脂シート51の前方からの拡大写真を、図6(B)に特許文献6の成形工程後の凹凸彩色反射シートの前方からの拡大写真を、図6(C)にシート本体の後面に着色層を配置し、着色層の後面側全体に転写箔による金属的反射層を配置させたシートの前方からの拡大写真を示す。
図6(A)にあっては、前面の平滑性を維持しつつ、後面に凸部(装飾層55)を備えた加飾樹脂シート51を用い、後面側から後方に突出した装飾層55の金属的反射効果により立体的な装飾効果を高めたものである。特に、網目状の部分を第2着色領域54とし、この第2着色領域54の後面部分にのみ厚盛り部56と金属的反射層57とが配置されていることによって、他の部分(第1着色領域53)との対比が明確となり、網目状の第2着色領域54の立体感が高まっている。
図6(B)にあっては、第1と第2着色領域の図柄は図6(A)と同じであるが、立体屈曲面を備えた凸部の前面に金属的反射層と第2着色領域が配置されていることによって、網目状の第2着色領域54の立体感が高まっている。
両者は共に第2着色領域54の立体感が高まっているが、図6(A)では金属的反射層が凹曲面となっているのに対して、図6(B)では金属的反射層が凸曲面となっているため、光源(蛍光灯)との位置関係がほぼ同じであるにも関わらず、光源からの光を金属的に強く反射している部分(写真では部分的に白くなっている部分)が相違しており、異なる立体感を表現している。
また、図6(C)にあっては、第1と第2着色領域の図柄は図6(A)と同じであるが、着色層の後面側の全体に金属的反射層が配置されたもので、厚盛り部は存在しないため、平面的な美観を得ることができるに止まる。また、全面に金属的反射層が配置されたものであるため、光源(蛍光灯)との位置関係が図6(A)(B)とほぼ同じであるにも関わらず、図6(A)(B)のように光源からの光を金属的に強く反射している部分は存在せず、帯状に光源(蛍光灯)が映り込んでいるに止まる。
(加飾樹脂シート51について:第2実施形態)
次に、加飾樹脂シート51を平面視した場合の装飾部60の外縁に目を向けて、加飾樹脂シート51を説明する。図7(A)に上述した本発明の第1実施形態に係る加飾樹脂シート51の要部拡大断面図を示し、図7(B)に本発明の第2実施形態に係る加飾樹脂シート51の要部拡大断面図を示す。
上述と同じ部材には同じ符号を付することにより、詳細な説明は省略する。
図7(A)に示す本発明の第1実施形態に係る加飾樹脂シート51は、シート本体42の後面側に、着色層52、厚盛り部56、金属的反射層57の三者をその順番に配置したが、図7(B)に示す本発明の第2実施形態に係る加飾樹脂シート51は、シート本体42の後面側に、厚盛り部56、着色層52、金属的反射層57の三者をその順番に配置した点が相違する。言い換えれば、本発明の第2実施形態に係る加飾樹脂シート51は、厚盛り部56の後面側に着色層52を配置し、着色層52の後面側に金属的反射層57を配置したものである。この第2実施形態にあっても、金属的反射層57が金属的凹曲反射面59を形成し、その反射光は着色層52を透過し、さらに厚盛り部56及びシート本体42を透過して前方の遊技者等の目に届くことによって、立体的な装飾効果を発揮する。ただしこの第2の実施の形態にあっては、着色層52と金属的反射層57との間の厚さ方向の距離の変化がない点で、第1の実施の形態と相違する。
(着色層52における領域と厚盛り部56と金属的反射層57との関係)
いずれの実施の形態にあっても、金属的凹曲反射面59からの立体的な装飾効果を、前方の遊技者等に印象的に知覚させるためには、着色層52において他の領域(第1着色領域53)とは異なる色の第2着色領域54を設け、第2着色領域54と厚盛り部56と金属的反射層57との三者のそれぞれの外縁を、互いに略一致させることが好ましい。これによって色彩的に他の領域(第1着色領域53)と区別される領域(第2着色領域54)のみが立体的な印象を与えることになり、第2着色領域54によって表された表現を、前方の遊技者等にシャープに強く印象付けることができる。
より具体的には、図6(A)の例では網目状の部分が第2着色領域54であり、当該部分にのみ厚盛り部56と金属的反射層57とが配置されていることによって、他の部分(第1着色領域53)との対比が明確となり、全体として立体的な装飾効果を高めることができたものである。
上記のように、着色層52は、前方から見て、厚盛り部56が存在しない位置にある第1着色領域53と、厚盛り部56が存在する位置にある第2着色領域54とを備え、第1着色領域53と第2着色領域54とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されることが望ましい。
言い換えれば、厚盛り部56と第2着色領域54と金属的反射層57とは、加飾樹脂シート51を前方から見た際、それぞれの外縁(平面視における外周線)が互いに略一致しているものとする。最も望ましくは、上述したように、三者の外縁が完全に一致することではあるが、完全に一致しなくとも加飾樹脂シート51を前方から見た際に、第2着色領域54のみが金属的反射を伴う光を発していると認識されるものであれば、略一致していると言えるものであり、完全に一致している必要はない。より具体的には三者の外縁(外周線)の平面視におけるズレが3mm以内であることが好ましく、1mm以内であることがより好ましい。
以上のように、厚盛り部56と第2着色領域54と金属的反射層57との3つの層から構成された装飾部60が後面側に配置された加飾樹脂シート51で着色された金属的反射効果を有する領域と、第1着色領域53の1つの層から構成された装飾部60が後面側に配置された加飾樹脂シート51で金属的反射効果を有しない平面的な領域とでは、色彩(色相、明度、彩度)及び金属的反射において異なっているものとすることができ、異なる装飾表現を奏することから、これらが組み合わされた本発明に係る加飾樹脂シート51は、際立った装飾効果を発揮することができる。装飾部60を上記のように構成することにより、加飾樹脂シート51に新たな装飾効果を発現させることができる。
また、装飾部60の構成が、厚み方向において、前方から、第2着色領域54−厚盛り部56−金属的反射層57と配置され、第2着色領域54と金属的反射層57との間に厚盛り部56が介在している構成、即ち第1実施形態の構成と、厚盛り部56−第2着色領域54−金属的反射層57と配置され、第2着色領域54の後面に金属的反射層57が配置される構成、即ち第2実施形態の構成とでは、前方の遊技者が視認する、着色層52を透過した金属的反射層57からの反射光が異なるものと考えられることから、多彩な装飾効果を発現することが期待される。
もちろん、装飾効果を高める点からは、前記の三者が一致しない領域を意図的に設けて、全体としての効果的な装飾を行うことを妨げるものではない。具体的には、第1着色領域53、厚盛り部56、金属的反射層57が一致している領域、第2着色領域54と金属的反射層57からなる領域、金属的反射層57のみからなる領域、厚盛り部56と金属的反射層57からなる領域等々、種々の層と領域を組み合わせて実施することができる。
(遊技機11の製造)
次に遊技機11の製造方法について説明する。
本願の遊技機の製造方法は、遊技機用シートに用いられる加飾樹脂シート51を製造する工程と、遊技機11に加飾樹脂シート51を用いて形成された遊技機用シートを前方の遊技者から見える位置に配置する工程とを含む。
(加飾樹脂シート51の製造)
次に上述の加飾樹脂シート51の製造する工程について説明する。
(加飾樹脂シートを製造する工程の概要:第1実施形態)
本願の第1実施形態に係る加飾樹脂シート51を製造する工程は、透光性を有する合成樹脂のシート本体42の後面側に透光性を有する着色インキによる着色層52を形成する着色ステップと、着色層52の後面側に透光性を有する厚盛り部56を形成する厚盛りステップと、厚盛り部56の後面側に金属的反射層57を形成する装飾ステップとを行うものである。
(着色ステップについて)
着色ステップは、透光性を有する着色インキを、種々の方法で、透光性を有する合成樹脂のシート本体42の後面側に印刷することによって着色層52を形成する工程である。印刷にはオフセット印刷やシルク印刷やインクジェット印刷を用いることができるが、グラビア印刷等の他の印刷方法を用いることもできる。
この着色層52の厚みは、オフセット印刷の場合には1μm前後、シルク印刷の場合には10μm前後が適当であり、1〜20μm程度の範囲が好ましく4〜20μm程度の範囲がより好ましいものであるが、適宜変更して実施し得る。
また、着色層52として、厚盛り部56が後面側に配置されていない第1着色領域53と、厚盛り部56が後面側に配置されている第2着色領域54を形成してもよく、第1着色領域53と第2着色領域54とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されてもよい。
(厚盛りステップについて)
厚盛りステップは、着色層52の少なくとも一部の後面を含む位置に厚盛り部56を形成する工程である。
厚盛り部56は、着色層52と同様に透光性を有する厚盛インキを印刷することによって形成することができるが、他の手法によって形成してもよい。上述のとおり、厚盛り部56は、その厚み(t)や幅(l)が加飾樹脂シート51の装飾効果を左右する大きな要因となるため、厚み(t)好ましくは75〜150μm、より好ましくは80〜100μm、幅(l)0.3mm〜3mmが適当であるが、これに限るものではない。この厚みを得るために、層厚みの大きなシルクスクリ−ン印刷を行うことが有利である。その際、1回から、5回程度の複数回の印刷を施してもよい。部分的に印刷回数を変えるなどして厚みの異なる複数種類の厚盛り部56を形成してもよい。他方厚盛り部56の厚みを同じにすることによって、印刷を施す際の印刷の版を共通して用いることができ生産効率を高めることができる。
(装飾ステップについて)
装飾ステップは、厚盛り部56の少なくとも一部の後面に金属的反射層57を形成する工程である。厚盛りステップにて形成された厚盛り部56は、着色層52の後面側から後方に突出しており、厚盛り部56の少なくともその周縁は、表面張力により、シート本体42の厚さ方向の断面において、後方に向かって湾曲した凹曲部58を備える。そして、装飾ステップにて、この凹曲部58の少なくとも一部の後面に金属的反射層57を形成し、形成された金属的反射層57が金属的凹曲反射面59を構成するものである。
金属的反射層57は、転写箔の手法により、金属箔やホログラム箔などの反射箔を転写して形成されるものであることが好ましい。また、金属的反射層57は、シルク印刷(銀ペーストインキやミラーインキ)やホットスタンプ、蒸着、スパッタリングで実施してもかまわないが、転写箔を用いる方が高い金属的反射の効果が得られる点で有利である。より詳しくは、転写箔は、シルク印刷(銀ペーストインキやミラーインキ)より鏡面性がより高く、シルク印刷には作れないホログラム箔の使用も可能である点で、転写箔を用いる方が有利である。
また、転写箔の手法を用いて金属的反射層57を形成する際、転写用のバインダ層(図示せず)を形成してもよい。バインダ層は、反射箔を定着させるものであればよく、例えば透明なシルクインキで形成することができる。特に、経時変化でバインダ層の割れやクラックを起こさないインキを使用することが適当である。金属的反射層57の厚みは、適宜変更して実施し得るが、0.03〜0.05μm程度の範囲が好ましい。
(加飾樹脂シートを製造する工程の概要:第2実施形態)
本願の第2の実施形態に係る加飾樹脂シート51を製造する工程は、透光性を有する合成樹脂のシート本体42の後面側に装飾部60を形成する工程であって、透光性を有する着色インキによる着色層52を形成する着色ステップと、透光性を有する厚盛インキによる厚盛り部56を形成する厚盛りステップと、厚盛り部56の後面側に金属的反射層57を形成する装飾ステップとを行うものである。
そして、加飾樹脂シート51を製造する工程は、着色ステップ、厚盛りステップ、装飾ステップの順に実施する場合(以下、第1実施手順という)と、厚盛りステップ、着色ステップ、装飾ステップの順に実施する場合(以下、第2実施手順という)があり、第1実施手順で実施して得られた加飾樹脂シート51の一例を図7(A)に示すものであり、第2実施手順で実施して得られた加飾樹脂シート51の一例を図7(B)に示すものである。
(着色ステップについて)
着色ステップは、透光性を有する着色インキを、種々の方法で、シート本体42の後面側に印刷することによって着色層52を形成する工程である。着色ステップにおいて、着色層52は、前方から見て、厚盛り部56が存在しない位置にある第1着色領域53と、厚盛り部56が存在する位置にある第2着色領域54とが形成され、第1着色領域53と第2着色領域54とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色される。
加飾樹脂シート51を製造する工程が第1実施手順で実施された場合、第1着色領域53、第2着色領域54ともにシート本体42の後面側に形成され、第2実施手順で実施された場合、第1着色領域53はシート本体42の後面側に形成され、第2着色領域54はシート本体42の後面側に形成された厚盛り部56の後面側に形成される。
着色層52を形成するための印刷方法や着色層52の厚みは、本願の第1実施形態と同じであり、説明を省略する。
(厚盛りステップについて)
厚盛りステップは、シート本体42の後面側に厚盛り部56を形成する工程である。
加飾樹脂シート51を製造する工程が第2実施手順で実施された場合、厚盛り部56はシート本体42の後面側に形成され、第1実施手順で実施された場合、厚盛り部56はシート本体42の後面側に形成された第2着色領域54の後面側に形成される。
厚盛り部56を形成するための方法や、厚盛り部56の厚みや幅は、本願の第1実施形態と同じであり、説明を省略する。
(装飾ステップについて)
装飾ステップは、厚盛り部56の後面側に金属的反射層57を形成する工程である。金属的反射層57は前面側からの光を反射するものであり、また、装飾部60は、着色層52を透過した金属的反射層57からの反射光を前方の遊技者が視認するように構成されることから、金属的反射層57は、加飾樹脂シート51の最も後面側に形成される。
加飾樹脂シート51を製造する工程が第1実施手順で実施された場合、金属的反射層57は厚盛り部56の後面側に形成され、第2実施手順で実施された場合、金属的反射層57は厚盛り部56の後面側に形成された第2着色領域54の後面側に形成される。
金属的反射層57を形成するための方法や、金属的反射層57の厚みは、本願の第1実施形態と同じであり、説明を省略する。
転写箔の手法を用いて金属的反射層57を形成する際、厚盛り部56の後面側に形成された第2着色領域54と金属的反射層57との定着性を確保するために、両者の間に転写用のバインダ層(図示せず)を形成してもよい。バインダ層は、反射箔を定着させるものであればよく、例えば透明のシルクインキで形成することができる。特に、経時変化でバインダ層の割れやクラックを起こさないインキを使用することが適当である。
(加飾樹脂シート51の遊技機11への適用)
加飾樹脂シート51は、上述のように、走行面17を構成するための表面シート41として用いることができるほか、弾球遊技機の種々の箇所に用いることができる。走行面17を構成するための表面シート41として用いる場合には、その後面が接着剤層43を介して基板31の前面と貼りあわされ、障害釘21などの必要な加工が施されて常法に従って遊技機11が完成される。走行面17を構成しないシート、例えばエンブレムシートとして用いる場合には、必要な領域のみを他の領域から切り離すなどして所定の形状に加工され、上部球受け13、下部球受け14、発射レバー15などに直接又は間接的に貼り付けたり、それらの部品と一体に成形したりして、その前面を装飾するものとして用いることもできる。走行面17を構成するシートとして実施する場合は加飾樹脂シート51は平滑な平面状態を維持して遊技機に適用されるが、走行面17を構成しないシートとして実施する場合は加飾樹脂シート51は全体として立体的に湾曲していたり屈曲した状態で遊技機に適用することも可能である。また弾球遊技機以外のスロットマシーン遊技機にも適用可能であり、例えばスロットマシーン遊技機の回転するリールや、その周辺の遊技機のケーシングや、エンブレムシートとして用いることも可能である。
11 遊技機
31 基板
42 シート本体
43 接着剤層
44 第1接着剤層
45 第2接着剤層
46 介在層
51 加飾樹脂シート
52 着色層
53 第1着色領域
54 第2着色領域
55 装飾層
56 厚盛り部
57 金属的反射層
58 凹曲部
59 金属的凹曲反射面
60 装飾部

Claims (9)

  1. 遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが前方の遊技者から見える位置に配置された遊技機において、
    前記遊技機用シートは、加飾樹脂シートを備え、
    前記加飾樹脂シートは、透光性を有する合成樹脂のシート本体と、前記シート本体の後面側に配置された透光性を有する着色インキによる着色層と、前記着色層の後面側に配置された装飾層とを備え、
    前記装飾層は、透光性を有する厚盛り部と、その後面側に配置された金属的反射層とを備え、
    前記厚盛り部は、前記着色層の少なくとも一部の後面を含む位置に配置され、
    前記金属的反射層は、前記厚盛り部の少なくとも一部の後面に配置され、
    前記厚盛り部は、前記着色層の後面側から後方に突出し、
    前記厚盛り部の少なくとも周縁は、前記シート本体の厚さ方向の断面において、後方に向かって湾曲した凹曲部を備え、前記凹曲部の少なくとも一部の後面に前記金属的反射層が配置され、
    前記凹曲部の少なくとも一部の後面に配置された前記金属的反射層が金属的凹曲反射面を構成し、
    前記遊技者が前記加飾樹脂シートを前方から見た際、前記金属的凹曲反射面からの反射光を視認できるように構成されたことを特徴とする、遊技機。
  2. 前記着色層は、
    その後面側に前記厚盛り部が配置されていない第1着色領域と、
    その後面側に前記厚盛り部が配置されている第2着色領域とを備え、
    第1着色領域と第2着色領域とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されていることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記着色層は、平面状の前記シート本体に沿って、平面状に配置された層であり、
    前記金属的凹曲反射面にあっては、平面方向に移行するに従って、前記着色層と前記金属的反射層との間の前記厚さ方向の距離が変化していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記金属的反射層は、前記凹曲部の少なくとも一部の後面と、前記厚盛り部に隣接する前記着色層の少なくとも一部の後面に配置されたことを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の遊技機。
  5. 遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが前方の遊技者から見える位置に配置された遊技機において、
    前記遊技機用シートは、加飾樹脂シートを備え、
    前記加飾樹脂シートは、透光性を有する合成樹脂のシート本体と、前記シート本体の後面側に配置された装飾部とを備え、
    前記装飾部は、
    透光性を有する着色インキによる着色層と、
    透光性を有する厚盛インキによる厚盛り部と、
    前記厚盛り部の後面側に配置され、前面側からの光を反射する金属的反射層とを備え、
    前記着色層を透過した前記金属的反射層からの反射光を前方の前記遊技者が視認するように構成され、
    前記着色層は、前方から見て、
    前記厚盛り部が存在しない位置にある第1着色領域と、
    前記厚盛り部が存在する位置にある第2着色領域とを備え、
    第1着色領域と第2着色領域とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されており、
    前記厚盛り部と前記第2着色領域と前記金属的反射層とは、前記加飾樹脂シートを前方から見た際、それぞれの外縁が互いに略一致していることを特徴とする、遊技機。
  6. 前記遊技機の基板の前面側と前記加飾樹脂シートの後面側とが接着剤層を介して貼り付けられており、
    前記接着剤層は、前記加飾樹脂シートの後面側に配置される第1接着剤層と、前記基板の前面側に配置される第2接着剤層と、前記第1接着剤層と第2接着剤層との間の介在層を備え、
    前記接着剤層により前記加飾樹脂シートの後面の凹凸が緩和されていることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の遊技機。
  7. 遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが、前記遊技機に配置された遊技機の製造方法において、
    前記遊技機用シートに用いられる加飾樹脂シートを製造する工程と、
    前記遊技機に前記加飾樹脂シートを用いて形成された前記遊技機用シートを前方の遊技者から見える位置に配置する工程と、
    を含み、
    前記加飾樹脂シートを製造する工程は、
    透光性を有する合成樹脂のシート本体の後面側に透光性を有する着色インキによる着色層を形成する着色ステップと、
    前記着色層の後面側に透光性を有する厚盛り部を形成する厚盛りステップと、
    前記厚盛り部の後面側に金属的反射層を形成する装飾ステップと、
    を含み、
    前記厚盛りステップは、前記着色層の少なくとも一部の後面を含む位置に前記厚盛り部を形成するものであり、
    前記装飾ステップは、前記厚盛り部の少なくも一部の後面に前記金属的反射層を形成するものであり、
    前記厚盛り部は、前記着色層の後面側から後方に突出し、
    前記厚盛り部の少なくとも周縁は、前記シート本体の厚さ方向の断面において、後方に向かってに湾曲した凹曲部を備え、前記凹曲部の少なくとも一部の後面に前記金属的反射層が形成され、
    前記凹曲部の少なくとも一部の後面に形成された前記金属的反射層が金属的凹曲反射面を構成し、
    前記遊技者が前記加飾樹脂シートを前方から見た際、前記金属的凹曲反射面からの反射光を視認できるように構成された加飾樹脂シートを製造することを特徴とする、遊技機の製造方法。
  8. 遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが、前記遊技機に配置された遊技機の製造方法において、
    前記遊技機用シートに用いられる加飾樹脂シートを製造する工程と、
    前記遊技機に前記加飾樹脂シートを用いて形成された前記遊技機用シートを前方の遊技者から見える位置に配置する工程と、
    を含み、
    前記加飾樹脂シートを製造する工程は、透光性を有する合成樹脂のシート本体の後面側に装飾部を形成する工程であって、
    透光性を有する着色インキによる着色層を形成する着色ステップと、
    透光性を有する厚盛インキによる厚盛り部を形成する厚盛りステップと、
    前記厚盛り部の後面側に金属的反射層を形成する装飾ステップと、
    を含み、
    前記装飾部は、前記着色層を透過した前記金属的反射層からの反射光を前方の前記遊技者が視認するように構成され、
    前記着色ステップは、前方から見て、前記厚盛り部が存在しない位置に第1着色領域を形成し、前記厚盛り部が存在する位置に第2着色領域を形成する工程であり、第1着色領域と第2着色領域とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されており、
    前記厚盛りステップは、前記着色ステップと前記装飾ステップとの間に行われるものであり、
    前記厚盛り部と前記第2着色領域と前記金属的反射層とは、前記加飾樹脂シートを前方から見た際、それぞれの外縁が互いに略一致している加飾樹脂シートを製造することを特徴とする、遊技機の製造方法。
  9. 遊技機の加飾性を高める遊技機用シートが、前記遊技機に配置された遊技機の製造方法において、
    前記遊技機用シートに用いられる加飾樹脂シートを製造する工程と、
    前記遊技機に前記加飾樹脂シートを用いて形成された前記遊技機用シートを前方の遊技者から見える位置に配置する工程と、
    を含み、
    前記加飾樹脂シートを製造する工程は、透光性を有する合成樹脂のシート本体の後面側に装飾部を形成する工程であって、
    透光性を有する着色インキによる着色層を形成する着色ステップと、
    透光性を有する厚盛インキによる厚盛り部を形成する厚盛りステップと、
    前記厚盛り部の後面側に金属的反射層を形成する装飾ステップと、
    を含み、
    前記装飾部は、前記着色層を透過した前記金属的反射層からの反射光を前方の前記遊技者が視認するように構成され、
    前記着色ステップは、前方から見て、前記厚盛り部が存在しない位置に第1着色領域を形成し、前記厚盛り部が存在する位置に第2着色領域を形成する工程であり、第1着色領域と第2着色領域とは、色相、明度、彩度のうち少なくとも一種が異なる違った色に着色されており、
    前記着色ステップは、前記厚盛りステップと前記装飾ステップとの間に行われるものであり、
    前記厚盛り部と前記第2着色領域と前記金属的反射層とは、前記加飾樹脂シートを前方から見た際、それぞれの外縁が互いに略一致している加飾樹脂シートを製造することを特徴とする、遊技機の製造方法。
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