JP2020186036A - 二重構造容器 - Google Patents

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条 本田
Jo Honda
条 本田
夏生 桝屋
Natsuki Masuya
夏生 桝屋
美子 村屋
Yoshiko Muraya
美子 村屋
圭介 森
Keisuke Mori
圭介 森
竹内 大介
Daisuke Takeuchi
大介 竹内
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Abstract

【課題】圧搾して内容物を吐出させるに際し、弾性変形により元の形状に復元可能な外容器10と、内容物の減少に伴って収縮変形するとともに、外容器10から剥離可能な内容器11とを備える二重構造を有する容器1において、内容物を出し切った後の残留量を減少させる。【解決手段】容器1は、周方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲する一対の主面部S1,S2と、主面部S1,S2の周方向両端縁に連接される一対の側面部S3,S4とが、それぞれ対をなして対向して配置された胴部3を備え、側面部S3,S4の少なくとも一方に、外容器10と内容器11とを接着する接着帯21が、高さ方向に沿って側面部S3,S4よりも幅狭の帯状に設けられている。【選択図】 図4

Description

本発明は、弾性変形可能な外容器と、内容物の減少に伴って収縮変形する内容器とを備える二重構造容器に関する。
従来、弾性変形可能な外容器と、内容物の減少に伴って収縮変形する内容器とを備える二重構造を有する容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような二重構造容器にあっては、一般に、逆止弁機構を備えた吐出キャップが用いられ、容器本体を圧搾して内容物を吐出させた後に、内容器への空気の流入を遮断することによって、内容物の品質保持を可能にしている。この種の二重構造容器では、容器本体を圧搾して内容物を吐出させた後に、外容器に穿設された通気孔から、外容器と内容器との間に空気が流入することによって、外容器はその弾性により元の形状に復元する。一方、内容器は、内容物の減少に伴って、外容器内で内側に変形し、その体積を減少させる。
特開2018−188178号公報
このような二重構造容器では、内容器の変形の仕方に応じて、容器本体を圧搾することによって出すことができる内容物の総量が異なり得る。言い換えると、外容器と内容器との設計に応じて、内容物を出し切った後の内容物の残留量が異なり得る。この残留量は、少ない方が当然好ましい。
本発明は、内容物を出し切った後の残留量が少ない二重構造容器の提供を目的とする。
本発明に係る二重構造容器は、圧搾して内容物を吐出させるに際し、弾性変形により元の形状に復元可能な外容器と、内容物の減少に伴って収縮変形するとともに、前記外容器から剥離可能な内容器とを備える二重構造容器であって、周方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲する一対の主面部と、前記主面部の周方向両端縁に連接される一対の側面部とが、それぞれ対をなして対向して配置された胴部を備え、前記側面部の少なくとも一方に、前記外容器と前記内容器とを接着する接着帯が、高さ方向に沿って前記側面部よりも幅狭の帯状に設けられている構成としてある。
本発明によれば、少なくとも一方に前記外容器と前記内容器とを接着する接着帯を有する一対の側面部が設けられることで、内容物を出し切った後の残留量が少ない二重構造容器を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る二重構造容器の構成例の概略を示す正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る二重構造容器の構成例の概略を示す側面図である。 図2のA−A端面図である。 図1のB−B端面図である。 本発明の第1の実施形態に係る二重構造容器の内容器の形状の一例の概略を示す図であり、内容器が内容物で満たされている場合を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る二重構造容器の内容器の形状の一例の概略を示す図であり、内容物を吐出した後の状態の概形を示す図である。 第1の実施形態の比較例に係る二重構造容器の内容器の形状の概略を示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る二重構造容器の内容器の形状の一例の概略を示す図であり、内容物を吐出した後の状態の概形を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る二重構造容器の内容器の形状の一例の概略を示す図であり、内容器が内容物で満たされている場合を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る二重構造容器の内容器の形状の一例の概略を示す図であり、内容物を吐出した後の状態の概形を示す図である。 第2の実施形態の比較例に係る二重構造容器の内容器の形状の概略を示す図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る二重構造容器の概略を示す正面図であり、図2は、同側面図である。図3は図2のA−A端面の模式図であり、図4は図1のB−B端面の模式図である。なお、これらの図では、容器の肉厚は誇張して描画されている。
これらの図に示す容器1は、外容器10と内容器11とを備える二重構造容器として形成されている。外容器10は、圧搾して内容物を吐出させるに際し、弾性変形し、元の形状に復元可能である。内容器11は、内容物の減少に伴って収縮変形するとともに、外容器10から剥離可能である。外容器10と内容器11とは、接着帯21によって、それらの一部が貼り合わされている。この貼り合わせによって、内容物の量が減っても、内容器11の形状は、ある程度拘束される。
図示する例では、容器1は、円筒状の口部2と、高さ方向に直交する断面が概ね楕円形状の胴部3とを含み、胴部3の上方が口部2に連続するように窄められたボトル状に形成されている。
ここで、本実施形態の説明では、口部2を上にして容器1を水平面に正立させたときに、水平面に直交する方向を高さ方向というものとし、この状態で容器1の上下左右及び縦横の方向を規定する。
胴部3の断面形状についてさらに説明する。図4に胴部3の水平断面(高さ方向に直行する断面)を示す。胴部3は、周方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲する一対の第1の主面部S1及び第2の主面部S2と、第1の主面部S1及び第2の主面部S2の周方向両端縁に連接される一対の第1の側面部S3及び第2の側面部S4とが、それぞれ対向して配置された形状を有する。水平断面において、第1の主面部S1及び第2の主面部S2の長さは、第1の側面部S3及び第2の側面部S4の長さよりも長い。すなわち、胴部3は扁平形状をしている。
本実施形態の説明では、水平断面を示す図4において、第1の主面部S1及び第2の主面部S2が図中左右に延びる方向を幅方向といい、第1の側面部S3及び第2の側面部S4が図中上下に延びる方向を奥行方向ということにする。第1の側面部S3及び第2の側面部S4は、本実施形態の場合のようにわずかに湾曲していてもよいが略平面状である。
接着帯21は、口部2から底部4まで、第2の側面部S4の中央部に帯状に設けられている。接着帯21の幅は、第2の側面部S4の幅よりも狭い(図2参照)。
容器1は、例えば、ダイレクトブロー成形によって、外容器10を形成する層と、内容器11を形成する層とを、相溶性の低い樹脂どうしで界面を形成するように共押出してなる筒状の積層パリソンを、所望の容器形状に成形するなどして製造することができる。このとき、外容器10を形成する層と内容器11を形成する層との間の一部に、接着帯21となる層が挿入される。
ダイレクトブロー成形では、容器1の底部4の一部となる部分において積層パリソンが金型で押しつぶされ、その後、容器全体がブロー成形で金型に応じた形状に成形される。このため、積層パリソンが金型で押しつぶされた部分が、パリソンつぶし部22として容器1に残る。接着帯21に加えて、このパリソンつぶし部22においても、外容器10と内容器11とは接着している。
接着帯21とパリソンつぶし部22とは連続した帯状になるように、ダイレクトブロー成形時には、接着帯21がパーティングラインに沿うように金型に対する積層パリソンの向きが調整されている。したがって、外容器10と内容器11とは、容器1の第2の側面部S4の一部の接着帯21と、容器1の底部4の一部のパリソンつぶし部22とからなる連続した帯状の部分で、固定されている。
外容器10には、通気孔10hが穿設されている。かかる通気孔10hには、図示しない逆止弁が取り付けられている。逆止弁は、容器1を圧搾する際に、通気孔10hを閉塞して空気の流通を遮断するように構成されている。逆止弁は、外容器10が弾性により元の形状に復元する際には、通気孔10hを開放して空気の流通を許容するように構成されている。
また、容器1は、吐出口を開閉する逆止弁機構を備えた、図示しない吐出キャップが口部2に取り付けられて使用される。かかる吐出キャップは、吐出口側を下にして容器1を圧搾して内圧を高めることによって、吐出口が開放されて内容物を吐出させることができ、容器1を圧搾する力を弱めると、吐出口が閉塞して内容器11への空気の流入が遮断されて、内容物と空気との接触を低減することを可能にするものであれば、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、特願2018−202447に記載の吐出キャップを利用することができる。
このような容器1にあっては、圧搾して所定量の内容物を吐出させた後に、容器1を圧搾する力を弱めると、外容器10は、その弾性によって元の形状に復元していくが、その際、吐出キャップが備える逆止弁機構によって、内容器11への空気の流入が遮断される。このため、内容器11は、内容物を吐出させた分だけ容積が減少したまま、外容器10の変形に追随できない。外容器10に穿設した通気孔10hから空気が流入しつつ、外容器10が元の形状に復元していく過程で、内容器11は、外容器10から剥離していく。外容器10から内容器11が剥離した後も、容器1を圧搾する際には、図示しない逆止弁によって通気孔10hが閉塞され、外容器10と内容器11との間に流入した空気を介して内容器11が押圧されるため、内容物を少量ずつ繰り返し吐出させることができる。
本実施形態において、外容器10には、例えば、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、又はこれらの混合物などを用いることができる。これらの中でも、ポリプロピレンを用いるのが好ましい。
外容器10は、単層構成に限られず、多層構成としてもよい。例えば、最外層と最内層とをバージン材により形成し、これらの間に、容器製造時に発生したバリなどのスクラップ樹脂を含むリプロ層を配した多層構成とすることもできる。
外容器10が弾性変形により元の形状に復元可能とするには、引張弾性率が250〜900MPaであるのが好ましく、300〜550MPaであるのがより好ましい。
なお、引張弾性率は、例えば、JIS K7113−2に準拠して、サンプル形状2号を3分の1に縮小したダンベル形状にサンプルを打ち抜き、テンシロン万能試験機(エー・アンド・デイ社製:RTG−1310)を使用し、引っ張り速度50mm/minの条件で測定することによって求めることができる。
また、容器1を圧搾する際の操作性を良好にしつつ、弾性変形による復元性を確保するために、胴部3における外容器10の厚みは、300〜700μmであるのが好ましく、より好ましくは500〜600μmである。
上記範囲に満たないと、復元性に劣ってしまうことに加え、剛性が低下して撓み易くなってしまうため、外容器10に通気孔10hを穿設する際に、リーマなどの工具が食付き難くなってしまう虞がある。一方、上記範囲を超えると、操作性に劣ってしまうことに加え、外容器10に通気孔10hを穿設する際の切削屑が増加して不良の原因となってしまう虞がある。
内容器11は、内容物と接触する内面層と、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体などからなるガスバリア層とを有し、内面層とガスバリア層との間には、必要に応じて接着層を介在させてもよい。
内面層には、例えば、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、又はこれらの混合物などを用いることができる。これらの中でも、低密度ポリエチレンが好ましい。
前述したようにして、容器1を圧搾して内容物を吐出させるに際し、外容器10から剥離した内容器11は、内容物の減少に伴って、袋状に撓みながら収縮変形する。
また、内容器11が収縮変形する際に、内容物の流動を妨げるように内容器11が撓んでしまうと、内容器11内に内容物が残留し、内容物を使い切ることができなくなってしまうため好ましくない。
このような不具合を解消するために、本発明者らが検討したところ、内容物の残留量と内容器11の厚みとの間には相関があり、内容器11の厚みを薄くすることで、内容物の残留量を低減できるが、そうすると、ガスバリア性が損なわれてしまうことが判明した。一方、ガスバリア層の厚みとガスバリア性との間には相関があるものの、内容物の残留量とガスバリア層の厚みとの間には相関が認められなかった。
本実施形態では、このような知見に基づいて、胴部3における内容器11の厚みを30〜80μm、好ましくは30〜70μmとし、かつ、ガスバリア層の厚みを10〜40μm、好ましくは10〜20μmとしてある。このようにすることで、内容器11のガスバリア性を損なうことなく、内容物の残留量を低減させることが可能になる。
さらに、外容器10に通気孔10hを穿設する際には、リーマなどの加工具が押し当てられたときの押圧力によって、外容器10から内容器11を剥離させながら加工することができるが、内容器11の厚みが上記範囲を超えると、外容器10から内容器11が剥離し難くなって、内容器11も一緒に貫通してしまう虞があり加工性に劣ってしまう。ガスバリア層の厚みが上記範囲を超えた場合も同様である。
上述の通り内容器11が内容物で満たされている状態(開封前の状態)にあるときには、内容器11の外面は、外容器10の内面に沿う。内容物の量が減少すると、内容器11は、外容器10から剥離する。内容物の量が減少していく過程で内容器11に不適切なしわができると、このしわによって内容器11内に閉じた空間が形成され、内容物の吐出が阻害されることになる。このようなしわの形成は好ましくない。そこで本実施形態では、外容器10と内容器11の形状は、内容物の吐出を阻害するようなしわができにくい形状をしている。
本実施形態に係る容器の断面形状について図5A及び図5Bを参照して説明する。図5Aは、内容器11が内容物で満たされている状態の内容器11の水平断面の形状を模式的に示す。図5Bは、内容物を出し切った状態の内容器11の水平断面の概形を模式的に示す。
図5Aに示すように、内容器11が内容物で満たされているとき、内容器11の外壁は外容器10の内壁に沿っている。
ここでは、説明のため、容器1の幅方向に延びる中心軸を第1の軸X1とし、容器1の奥行方向に延びる中心軸を第2の軸X2とする。よって、第1の軸X1は、第1の側面部S3及び第2の側面部S4の幅方向中央を通る。第1の軸X1と第1の側面部S3との交点を第1の点P1とする。第1の側面部S3と第1の主面部S1との境界を第2の点P2とする。第2の軸X2と第1の主面部S1との交点を第3の点P3とする。第1の主面部S1と第2の側面部S4との境界を第4の点P4とする。第1の軸X1と第2の側面部S4との交点を第5の点P5とする。第2の側面部S4と第2の主面部S2との境界を第6の点P6とする。第2の軸X2と第2の主面部S2との交点を第7の点P7とする。第2の主面部S2と第1の側面部S3との境界を第8の点P8とする。接着帯21の第4の点P4側の端点を第1の端点B1とし、接着帯21の第6の点P6側の端点を第2の端点B2とする。
図5Aに示すように、内容器11が内容物で満たされているとき、内容器11の断面形状は、第1の点P1、第2の点P2、第3の点P3、第4の点P4、第5の点P5、第6の点P6、第7の点P7、第8の点P8を通る形状をしている。
内容物の量が減ってくると、内容器11の断面積は減少する。内容器11は、接着帯21で外容器10に接着されているので、内容物を出し切ると、内容器11の断面形状の概形は、図5Bに示すようになる。すなわち、内容器11の断面形状は、第1の点P1と、第1の端点B1と第2の端点B2とを通る形状となる。このときの内容器11内に残る空間が残留領域R1となる。この残留領域R1には、内容物が残ってしまうが、残留領域R1が容器1の高さ方向に帯状に残ることで、この領域が内容物の通路となり、容器1の底の方にある内容物も口部2から吐出されることになり、結果的、容器1全体での残留量を減少させる効果を有する。
図5Aに示した第1の点P1から、第2の点P2、第3の点P3及び第4の点P4を通って、第1の端点B1に至るまでの長さを第1の長さL1とする。図5Bに示した第1の点P1から第1の端点B1に至るまでの長さを第2の長さL2とする。ここで、第1の点P1から第1の端点B1に至るまでの形状は、第1の点P1と第1の端点B1とを通り、第1の軸X1に接する円弧形状とする。同様に、第1の点P1から第2の端点B2に至るまでの形状は、第1の点P1と第2の端点B2とを通り、第1の軸X1に接する円弧形状とする。
図5Bには、内容器11の断面形状の概形を示したが、第1の長さL1に比べて、第2の長さL2は短い。このため、内容物を出し切った内容器11の断面形状は、図5Bに示すような形状にならずに、実際にはしわが生じることになる。上述の第1の長さL1と第2の長さL2との差が小さいほど、生じるしわは小さくなり、内容物を出し切った内容器11の断面積小さくなり、内容物の流路を塞ぎにくくなり、残留物の量は少なくなる。
本実施形態では、
1≦(L1/L2)<1.4
の関係が成り立つように容器1を設計する。
例えば、容器1の幅Wが60mmであり、奥行Dが40mmであり、接着帯21の幅Bが5mmである場合、図示した形状では、第1の長さL1は77.5mmとなり、第2の長さL2は、60mmとなる。したがって、L1/L2は、1.3となる。このときの図5Bの内容器11の断面積は、100mmとなる。
比較例として、容器1の断面形状が円形である場合の例を示す。この場合の内容器11の形状を図6に模式的に示す。円の直径φを58mmとする。接着帯21の中央と円の中心とを通る軸を第1の軸X1とし、第1の軸に直行する軸を第2の軸X2とする。第1の軸X1と円との交点であって接着帯21が無い側の点を第1の点P1´とする。第2の軸X2と円との交点を第3の点P3´及び第7の点P7´とする。接着帯21の第3の点P3´側の端点を第1の端点B1´とし、接着帯21の第7の点P7側の端点を第2の端点B2´とする。
内容器11が内容物で満たされているとき、図6に実線で示した第1の点P1´から第3の点P3´を通って第1の端点B1´に至るまでの円弧の長さ(第1の長さL1´)は、88.6mmとなる。これに対して、内容器11が内容物を出し切ったとき、図6に破線で示した第1の軸X1に接する第1の点P1´から第1の端点B1´に至るまでの円弧の長さ(第2の長さL2´)は、58mmとなる。したがって、L1´/L2´は、1.5となる。この場合、内容物を出し切ったときの内容器11の断面積は、97mmとなる。
図5Bに示した断面形状が扁平形状である場合よりも図6に示した断面形状が円形状である場合の方が断面積は小さいものの、円形状の場合のL1´/L2´は、扁平形状の場合のL1/L2よりも大きい。このため、実際には円形状の場合、内容器11のしわが多くなり、内部空間は大きくなり、また、このしわが内容物の流路をふさぐことになり、内容物の残留量は多くなる。したがって、内容物の残留量を減らすためには、L1/L2がより1に近い、扁平形状の方が好ましい。
また、本実施形態に係る容器1の形態は、次の特徴も備える。外容器10の水平断面形状を扁平形状とすることで、内容物を吐出させるために、ユーザーは、意識しているか否かにかかわらず、自然と外容器10の第1の主面部S1と第2の主面部S2とを圧搾するようになり、そのようにして圧搾した後に力を解放したときの、外容器10の形状の復元性がよくなる。これに加えて、内容器11の外容器10からの剥離性もよくなる。
また、接着帯21を、第1の主面部S1又は第2の主面部S2ではなく、第2の側面部S4に設けることにより、第1の主面部S1及び第2の主面部S2を圧搾したときの接着帯21の剥がれが生じにくい。また、圧搾される第1の主面部S1及び第2の主面部S2を避けて接着帯21が設けられることによって接着帯21が存在することによる圧搾の感覚的な違和感がない。
また、第1の側面部S3と第2の側面部S4とのうち一方にのみ接着帯21を設けることで、もう一方の側に、外容器10と内容器11との間に空気の通り道ができる。このため、通気孔10hを第1の主面部S1と第2の主面部S2との一方にだけ設ければよい。
[変形例]
上述の第1の実施形態の変形例について、第1の実施形態との相違点について説明する。第1の実施形態では、内容物を出し切ったときの内容器11の水平断面形状を、図5Bに示したように、第1の点P1と、第1の端点B1と、第2の端点B2とを通る形状とした。これに対して、内容器11が外容器10に固定されている部分が接着帯21とパリソンつぶし部22とであることを考慮して、本変形例では、図7に示すようにした。すなわち、パリソンつぶし部22の第1の側面部S3側の端の真上の点を第9の点P9とする。内容物を出し切ったときの内容器11の水平断面形状を、第1の点P1と、第9の点P9と、第1の端点B1と、第2の端点B2とを通る形状とした。ここで、第1の点P1から第9の点P9までは、第1の軸X1上を通り、第9の点P9から第1の端点B1に至るまでの形状は、第9の点P9と第1の端点B1とを通り、第1の軸X1に接する円弧形状とする。同様に、第1の点P1から第9の点P9までは、第1の軸X1上を通り、第9の点P9から第2の端点B2に至るまでの形状は、第9の点P9と第2の端点B2とを通り、第1の軸X1に接する円弧形状とする。
図7に示した第1の点P1から第9の点P9を通って第1の端点B1に至るまでの長さを第2の長さL2とする。
例えば、容器1の幅Wが60mmであり、奥行Dが40mmであり、接着帯21の幅Bが5mmである場合、図示した形状では、第1の点P1から第9の点P9を通って第1の端点B1に至るまでの長さを第2の長さL2は、52.5mmとなる。したがって、第1の長さL1は上述の実施形態の場合と同じく、77.5mmであるので、L1/L2は、1.48となる。このときの図7の内容器11の断面積は、83.4mmとなる。
このように考えた場合、
1≦(L1/L2)<1.5
の関係が成り立つように、容器1は設計されてもよい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。第1の実施形態では、第1の側面部S3と第2の側面部S4とのうち、一方のみに接着帯21を設けていた。これに対して、第2の実施形態では、第1の側面部S3と第2の側面部S4との両方に、接着帯21を設ける。
本実施形態では、外容器10と内容器11との間の空間が、第1の側面部S3と第2の側面部S4とに設けられた接着帯21によって区切られるため、第1の主面部S1側と第2の主面部S2側との間で空気が行き来できない。このため、第1の主面部S1と第2の主面部S2との両側に通気孔10hを設ける必要がある。
他の部分については、第1の実施形態と同様である。
本実施形態に係る容器1の水平断面の模式図を図8A及び図8Bに示す。これらの図に示すように、第1の側面部S3に設けられた接着帯21の端のうち、第2の点P2側の点を第3の端点B3とし、第8の点P8側の点を第4の端点B4とする。本実施形態では、図8Bに示すように、内容物を出し切った内容器11の断面は、第1の端点B1と第3の端点B3とを通り、第1の軸X1に接する円弧形状となる。
本実施形態でも第1の実施形態の場合と同様に内容器の長さについて検討する。図8Aに示した第3の端点B3から、第2の点P2、第3の点P3及び第4の点P4を通って、第1の端点B1に至るまでの長さを第3の長さL3とする。図8Bに示した第3の端点B3から第1の端点B1に至るまでの長さを第4の長さL4とする。ここで、第3の端点B3から第1の端点B1に至るまでの形状は、第3の端点B3と第1の端点B1とを通り、第1の軸X1に接する円弧形状とする。
本実施形態では、
1≦(L3/L4)<1.2
の関係が成り立つように容器1を設計する。
例えば、容器1の幅Wが60mmであり、奥行Dが40mmであり、接着帯21の幅Bが5mmである場合、図示した形状では、第3の長さL3は75.0mmとなり、第4の長さL4は、65.1mmとなる。したがって、L3/L4は、1.15となる。このときの図8Bの内容器11の断面積は、100.1mmとなる。
比較例として、第1の実施形態の図6を参照して説明した場合と同様に、容器1の断面形状が円形である場合の例を示す。この場合の内容器11の形状を図9に模式的に示す。円の直径φを58mmとする。右側の接着帯21の第3の点P3´側の端点を第3の端点B3´とし、左側の接着帯21の第3の点P3´側の端点を第1の端点B1´とする。内容器11が内容物で満たされているとき、図9に実線で示した第3の端点B3´から第3の点P3´を通って第1の端点B1´に至るまでの円弧の長さ(第3の長さL3´)は、86.1mmとなる。これに対して、内容器11が内容物を出し切ったとき、図9に破線で示した第1の軸X1に接する第3の端点B3´から第1の端点B1´至るまでの円弧の長さ(第4の長さL4´)は、63.1mmとなる。したがって、L3´/L4´は、1.36となる。この場合、内容物を出し切ったときの内容器11の断面積は、96.7mmとなる。
図8Bに示した断面形状が扁平形状である場合よりも図9に示した断面形状が円形状である場合の方が断面積は小さいものの、円形状の場合のL3´/L4´は、扁平形状の場合のL3/L4よりも大きい。このため、実際には円形状の場合、内容器11のしわが多くなり、内部空間は大きくなり、また、このしわが内容物の流路をふさぐことになり、内容物の残留量は多くなる。したがって、内容物の残留量を減らすためには、L3/L4がより1に近い、扁平形状の方が好ましい。
上述の効果について確認する実験を行った。図8Aに示した断面形状を有する容器1と図9に示した断面形状を有する比較例の容器とを内容積ができるだけ同等となるように作製した。これら両容器の各々について、空の状態での重量(W)を測定してから、ヘッドスペースが25mLとなるように水を充填し、逆止弁機構を備えた吐出キャップを取り付けた。次いで、両容器について圧搾することを繰り返して可能な限り内部の水を吐出した。その後、吐出キャップを取り外して両容器の各々の重量(W)を測定して、容器内に残った水の重量(W−W)を算出した。
その結果、図8Aにその断面形状を示した扁平形状のボトルでは、残留量は、0.57gであった。これに対して、図9にその断面形状を示した円形状のボトルでは、残留量は、1.60gであった。
このように、断面形状を図8Aに示すように扁平形状とすることで、残留量を減らすことができることが確認できた。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
1 容器
2 口部
3 胴部
4 底部
10 外容器
10h 通気孔
11 内容器
21 接着帯
22 パリソンつぶし部
R1 残留領域
S1 第1の主面部
S2 第2の主面部
S3 第1の側面部
S4 第2の側面部

Claims (4)

  1. 圧搾して内容物を吐出させるに際し、弾性変形により元の形状に復元可能な外容器と、内容物の減少に伴って収縮変形するとともに、前記外容器から剥離可能な内容器とを備える二重構造容器であって、
    周方向に沿って容器外方に凸となるように湾曲する一対の主面部と、前記主面部の周方向両端縁に連接される一対の側面部とが、それぞれ対をなして対向して配置された胴部を備え、
    前記側面部の少なくとも一方に、前記外容器と前記内容器とを接着する接着帯が、高さ方向に沿って前記側面部よりも幅狭の帯状に設けられていることを特徴とする二重構造容器。
  2. 一対の前記側面部の両方に、前記接着帯が設けられている請求項1に記載の二重構造容器。
  3. 前記接着帯が、一対の前記側面部の一方にのみ設けられており、
    前記胴部の高さ方向に直交する断面において、
    一方の前記側面部に設けられた前記接着帯の端縁から、周方向に沿って他方の前記側面部の幅方向中央に至るまでの長さをL1、
    一方の前記側面部に設けられた前記接着帯の端縁を始端とし、他方の前記側面部の幅方向中央を終端とし、一方の前記側面部の幅方向中央と他方の前記側面部の幅方向中央とを結ぶ線分に接する円弧の長さをL2としたときに、
    1≦L1/L2<1.4
    の関係が成り立つ請求項1に記載の二重構造容器。
  4. 前記胴部の高さ方向に直交する断面において、
    一方の前記側面部に設けられた前記接着帯の端縁から、周方向に沿って他方の前記側面部に設けられた前記接着帯の端縁に至るまでの長さをL3、
    一方の前記側面部に設けられた前記接着帯の端縁を始端とし、他方の前記側面部に設けられた前記接着帯の端縁を終端とし、一方の前記側面部の幅方向中央と他方の前記側面部の幅方向中央とを結ぶ線分に接する円弧の長さをL4としたときに、
    1≦L3/L4<1.2
    の関係が成り立つ請求項2に記載の二重構造容器。
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