JP2003165554A - 注出容器 - Google Patents
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Abstract
ーズにでき、内容物の残量を少なくすることができる注
出容器を提供することを目的としている。 【解決手段】 外殻層がスクイズ変形可能な積層剥離合
成樹脂製ブロー成形容器本体と、開口部を有し、容器本
体の口部に嵌着される注出キャップ体とを有する注出容
器において、外殻層と内層とを、全高さ範囲に亘って接
着固定した縦細帯状の少なくとも2本の接着帯を設け、
接着帯間の内層部分である内層非接着部の自在変形によ
る、平断面の完全な閉塞がないように接着帯の幅を設定
し、内層非接着部の自在変形の限界状態で、人手による
通常のスクイズ操作により発生するこの内層非接着部の
張力による外殻層の変形を可能に、外殻層の剛性を設定
することにより、内容物の注出通路を安全に確保する。
Description
な外部容体内に、萎み変形自在な内部容体を剥離可能に
積層した積層剥離合成樹脂製ブロー成形容器において、
内容物の注出使用を容易にした、合成樹脂製の注出容器
に関する。
平開7−22951号公報には、内部容体、および内部
容体を収納した外部容体からなる、スクイズタイプの注
出容器についての記載がある。
出容器は、容器本体の底部に通気孔を設けることによ
り、容器本体のスクイズにより、内容物を注出した後、
外部容体と内部容体との間に外部の空気が導入され、内
部容体は変形したままの形状を保持し、かつ容器本体は
その復元力により、元の形状に復帰するようにしたもの
である。
と内部容体とを結合固定して、内部容体からの内容物の
通過は許すが、外気の内容物への進入は阻止する第一の
逆止弁と、外部容体と内部容体との間への外気の通過は
許すが、外部容体と内部容体との間に進入した外気の排
出は阻止する第二の逆止弁を設けて構成されている。
部容体と内部容体とを接着固定する縦帯状の接着帯を一
対設けることにより、内部容体の萎み変形を、高さ方向
の縮小を生じることがない一定の形態に規制し、流動通
路を確保し、注出操作をスムーズにする方法も一般的に
用いられている。
ような接着帯に流動通路を確保するための機能を発揮さ
せるためには、たとえば胴部の中心軸に対し軸対称の位
置に少なくとも2本の接着帯を配置する方法が簡単で、
効果的であるが、接着帯の幅寸法によって、幅を広くし
すぎると内部容体の萎み変形が充分に達成できず、逆に
狭くしすぎると早い段階で萎み変形により内容物の流動
通路が塞がり、その結果として、スムーズな注出操作が
できず、使い残しの内容物の量が多くなるという問題が
ある。
る問題点を解消すべく創案されたもので、注出操作を最
後までスムーズにでき、内容物の残量を少なくすること
ができる、注出性に優れたスクイズタイプの注出容器を
提供することを目的としている。
る本発明の手段の内、請求項1記載の発明の手段は、剥
離可能に積層された、スクイズ変形可能で、復元自在な
可撓性を有する外部容体を形成する外殻層と、内容物を
その内部に収容し、内圧の減少により、内方に萎み変形
自在に、減容変形する内部容体を形成する内層と、から
構成されるブロー成形された壜体状の容器本体と、開口
部を有し、容器本体の口部に嵌着される注出キャップ体
とを有すること、キャップ本体に、開口部からの内部容
体内への内容物の逆流および、外部空気の流入を防ぐ機
能を有した第1逆止機能部を設け、外部容体に、外殻層
と内層との層間に外部空気を導入するための外気導入部
を開設し、外気導入部を、スクイズ時に層間の空気を密
封する機能を有する第2逆止機能部に連結する構成とす
ること、外気導入部を避けて、外殻層と内層とを、全高
さ範囲に亘って接着固定した、縦帯状の少なくとも2本
の接着帯を形成すること、接着帯間の内層部分である内
層非接着部の自在変形による、平断面の完全な閉塞を不
能に接着帯の幅を設定し、内容物の減少により内層非接
着部の自在変形が限界となり、この内層非接着部と接着
帯の側端部において張力が作用する状態で、人手による
通常のスクイズ操作により発生する、この張力による外
殻層の変形を可能に、外殻層の剛性を設定すること、に
ある。
クイズして、内容物を注出した後、スクイズを止め、押
し圧を解除すると、外部容体が弾性回復力により元の形
に復元し始め、内部容体は萎み変形したままであるの
で、外気導入部から、外殻層と内層の間の層間に、外部
空気が導入され、外部容体が元の形状に復元される。
から、再度スクイズすると、第2逆止機能部により層間
の空気が密封されているので、この空気が加圧されて、
内部容体に圧力が加えられ、内容物が注出される。
への外気の流入がないので、内部容体内に空気溜りがで
きる恐れがなく、このため注出容器をどのような姿勢で
使用しても、簡単にすばやく内容物を注出することがで
き、また空気による内容物の分解、酸化劣化等の問題も
防ぐことができる。
変形による平断面の完全な閉塞がないように接着帯の幅
を設定しており、スクイズによる内容物の注出を繰り返
し、内容物の残量が少なくなった状態においても、内容
物の外部への流動通路を保持することが可能となる。な
お、ここで自在変形とは、内層非接着部と接着帯の側端
部において張力が作用しない状態での変形である。
返し内層非接着部の自在変形が進行すると、内層非接着
部の周方向に沿った長さの制限のため、自在変形が、接
着帯の側端部で拘束を受け、内層非接着部と側端部にお
いて張力が作用する。
緩和するための外殻層の変形がし難く、この張力に抗し
て内層非接着部を変形させる必要があり、人手による通
常のスクイズ操作では、さらなる内容物の注出は困難と
なる。
体結合している接着帯近傍の外殻層が変位し難いために
発生するが、請求項1の構成にあるように、接着帯の側
端部に張力が発生した状態で、人手による通常のスクイ
ズ操作で発生するこの張力による、外殻層の変形を可能
に外殻層の剛性を設定しておくことにより、この張力に
よって接着帯近傍における外殻層が、胴部の内側方向に
向かって凹むように変形し、内層非接着部に作用する張
力がその分小さくなる。
による通常のスクイズ操作によりさらなる内容物の注出
が可能となる。
の側端部の間の距離を短くするような変形様式となり、
スクイズ操作後、外気導入部から外気を導入した状態で
も、スクイズ操作による変形は完全には回復せず、接着
帯近傍の部分が胴部内側方向に変形したような形状とな
る。
を確保するために、接着帯の幅を広く設定すると、内容
物を相当量残した状態で、内部容体の変形がし難くなる
が、その分、外殻層を変形可能とすることにより、内容
物の注出を最後までスムーズに達成するものである。
層の特に胴部の肉厚により設定することができる。
層の剛性をその分小さくする必要があり、容器の変形が
大きくなるが、この接着帯の幅および外殻層の剛性は、
内容物の粘度、スクイズ操作性、外観、容器の自立性、
手による掴持性等を考慮して選択することができる。
内層非接着部の自在変形の限界状態で、人手による通常
のスクイズ操作により内容物を外部に抽出するための流
動通路の確保が可能な範囲になるように、接着帯の幅の
下限を設定することにある。
流動通路は徐々に狭幅化し、内層非接着部の長さに余裕
があり自在変形が可能な状態であっても、内容物の粘度
が高い場合には早い段階で、人手による通常のスクイズ
操作での、すなわち通常の押圧力での内容物の注出が不
能となるが、請求項2の構成は、少なくとも内層非接着
部の自在変形が進行し自在変形の限界状態になった状態
においても、流動通路の狭幅化により、注出が不能とな
らないように接着帯の幅の下限を設定するものであり、
容器の形状等が同一であれば、この下限は主として内容
物の粘度によって決めることができる。
たは2の発明において、外殻層の変形が、人手による通
常のスクイズ操作による内容物の注出限界状態におい
て、容器の自立性の保持が可能な範囲になるように、接
着帯の幅の上限を設定することにある。
幅を広く設定すると、残留した内容物が略無くなる状態
まで注出するためには、剛性を低くして外殻層を大きく
変形させる必要があるが、請求項3の構成は、注出限界
まで内容物を抽出した状態においても、容器の自立性が
保持できるように、接着帯の幅の上限を設定するもので
ある。
2または3の発明において、胴部の平断面を、互いに直
交し、それぞれが左右対称軸である長軸と短軸を有する
形状とし、胴部平断面の長軸方向近傍の位置に、この胴
部の中心軸に関して略軸対称に一対の接着帯を配置する
こと、にある。
することにより内層非接着部の変形を長軸および短軸に
対して略縦横対称的に変形を進行させることができ、注
出操作を容易に実施することができる。
発明において、接着帯の幅を(1/4)(L−2D1)以
上の幅に設定すること、にある。(ただし、D1;胴部平
断面の長径、L;胴部平断面の周長)
しくすることにより、内層非接着部の長さが胴部平断面
の長径と接着帯の幅との和に等しくなり、これは、内層
非接着部の自在変形により胴部の平断面をちょうど完全
に閉塞する長さであり、接着帯幅をこれ未満にすると、
内層非接着部の長さが長くなりすぎ、内容物がかなり残
存した状態で、流動通路が閉塞されてしまい、その後の
注出が不能となる。
2または3記載の発明において、胴部の平断面の形状を
円形状とし、胴部中心軸に関して略等角度の位置に3本
の接着帯を配置すること、にある。
状に、また等間隔に3本の接着帯配置するものであり、
もともと容器の平断面形状が等方的であり、また外殻層
の変形についても略等方的になるので、手による掴持あ
るいはスクイズ操作においてその方向性を意識すること
なく操作を実施することができ、また自立性もより確実
に保持することができる。
発明において、接着帯の幅を(1/6)D(π−3)以
上の幅に設定すること、にある。(ただし、D;胴部平
断面の直径、π;円周率)
しくすることにより、内層非接着部の長さが胴部平断面
の直径と接着帯の幅との和に等しくなり、これは、内部
非接着部の自在変形により胴部の平断面をちょうど完全
に閉塞する長さであり、接着帯幅をこれ未満すると、内
層非接着部の長さが長くなりすぎ、内容物がかなり残存
した状態で、流動通路が閉塞されてしまい、その後の注
出が不能となる。
参照しながら説明する。図1ないし図6は、本発明によ
る注出容器の第1実施例を示すもので、この注出容器
は、容器本体1と、注出キャップ体20とから構成さ
れ、注出容器本体1は、低密度ポリエチレン樹脂からな
る外殻層5と、低密度ポリエチレン樹脂との相溶性がな
いエチレンビニルアルコール共重合体であるエバール樹
脂(クラレ社製)からなる内層6とから構成され、低密
度ポリエチレン樹脂およびエバール樹脂に対して充分な
接着性を発揮する接着性樹脂により、外殻層5と内層6
を接着する縦帯状の2本の接着帯9が、全高さ範囲に亘
り形成されている。なお、外殻層5および内層6に使用
する樹脂は、低密度ポリエチレン、エバール樹脂に限定
されるものではなく、目的に応じて、相互に相溶性のな
い樹脂を選択して使用することができる。
設した、その平断面が楕円状の胴部2と、この胴部2の
上端に起立連接した円筒状の口部3よりなる壜体状であ
る。
胴部2の断面形状は楕円状で、その長径D1は70m
m、短径は50mm(いずれも内径で示す。)であり、
胴部2における外殻層5の平均厚さは1.0mmであ
る。
は、接着帯9で接着固定されている部分を除いて、剥離
可能に積層しており、外殻層5は充分な機械的強度とス
クイズ変形性と、そして復元自在な可撓性とを有する外
部容体12を形成し、内層6は充分に萎み変形を発揮で
きる薄肉の内部容体13を、外部容体12の内側に形成
している。
層5と内層6とを接着固定した接着帯9を、胴部2の楕
円状平断面の長軸10方向の位置に、胴部2の中心軸に
関して軸対称に一対、容器本体1の全高さ範囲にわたり
形成しており、本実施例では胴部の周長Lは190mm
であり、接着帯9の幅Laは20mmに設定し、内層非
接着部6a,6bの周方向の長さLnaは75mmであ
る。なお、(1/4)(L−2D1)により算出した接
着帯9の幅は12.5mmである。
び図5に示すように、低密度ポリエチレン樹脂からなる
外筒17と、この外筒17の内側に位置するエバール樹
脂からなる内筒16と、外筒17と内筒16の間に、中
心軸に対して軸対称の位置に一対の細帯状の接着性樹脂
からなる接着層18とを、共押し出しして、パリソン1
5を成形し、このパリソン15をブロー成形割り金型で
成形する。
刻設されており、また外気導入部8の一形態である、外
気導入孔8aを胴部2の中心軸に関して、接着帯9から
90°の位置に軸対称に一対開設している。(図3参
照)
3を設けた頂壁を有し、内周面に容器本体1の口部3と
螺合するための螺条を刻設した、有頂円筒体のキャップ
本体21と、このキャップ本体21の頂壁上面に、開口
部23の開口縁部に起立連接した注出筒27とを有し、
この注出筒27の先端の注出口22から内容物が外部に
注出される構成であり、注出口22をカバーキャップ2
9で蓋をしている。
体1の口部3に組付けられ、キャップ本体21の頂壁の
下面に垂下設したシール筒片28と、内周面下端に付設
したシール部24が、それぞれ容器本体1の口部3の内
周面上端と外周面下端に密着してシールされる。
の開口部23に第1逆止弁25aを有する第1逆止機能部
25を設置し、常時は開口部23を閉鎖して、外部の空
気の侵入を止める逆止機能と、容器本体1をスクイズし
て内容物7を注出する際には、内部容体13の内圧によ
り開き、開口部23を開放する機能を有する。
本体21の筒壁に、口部3に設けた外気導入孔8aの位
置に合せた2箇所に、第2逆止弁26aを有する第2逆
止機能部26が付設されており、外部容体12と内部容
体13の間の空気の圧力が外気より低い場合には、開い
て、外気導入孔8aを通して外殻層5と内層6の層間6
iに空気を導入する機能と、逆に外部容体12と内部容
体13の間の空気の圧力が外気圧と等しくなると、閉じ
て、空気を外部に逃がさない逆止機能とを有する。
態について説明する。前記のように構成された注出容器
においては、容器本体1をスクイズすると、第2逆止弁
26aが閉じ、内部容体13に収容されている内容物7
の圧力が上昇して、第1逆止弁25aを開き、注出キャ
ップ体20の先端の注出口22より外部に内容物が注出
され、内部容体13は、内容物7が減少した分だけ減容
変形する。
し圧を解除すると、外部容体12は弾性回復力により、
元の形に復元し始め、外部容体12と内部容体13の間
の空気が減圧され、その結果、内部容体13の内圧が外
気圧に戻り、第1逆止弁25aが閉じ、内容物7の注出
が止まり、内部容体13は萎んだ形状を保持しつつ、第
2逆止弁26aが開いて、外気導入孔8aを通して、外
殻層5と内層6との層間6iに外部の空気が導入され、
外部容体12は元の形状に復元して、外部容体12と内
部容体13の間の空気の圧力が外部と等しくなると、第
2逆止弁26aは閉じる。この際、外殻層5と内層6と
の剥離が進行する。
第2逆止弁26aは閉じたままなので、スクイズによる
圧力が、外部容体12と内部容体13との間の空気を介
して内部容体13に伝達され、内部容体13の内圧が上
昇して、第1逆止弁25aが開いて、内容物7が注出口
22より注出され、その分、内部容体13がさらに減容
変形し、容器本体1のスクイズを止め、押し圧を解除す
ると、前記と同様であり、上述の如く注出作業を繰り返
すことにより、内容物7の注出を繰り返す。
断面図で、外殻層5(外部容体12)および内層6(内
部容体13)の変形の推移を示した説明図であり、内容
物7の注出に従っての内層非接着部6a、6bの自在変
形の理想的な進行状況を平断面で見ると、まず、接着帯
9で左右に2分された内層非接着部6a、6bの中央部
6a1、6b1が扁平状に自在変形する。(図6(a)
参照)
接着部6a、6bの中央部6a1、6b1近傍が、略長
軸10上において接触する。
着部6a、6bはその長さLnaの寸法的な限界によ
り、自在変形可能な部分がほとんどなくなり、それぞれ
2箇所の側端部9a1と9a2および9b1と9b2で
拘束されるようになり、内層非接着部6a、6bと接着
帯9の側端部9a1、9a2、9b1、9b2において
張力が作用する状態となり、以降自在変形が不能とな
る。(図6(b)参照)
1)で算出した値よりも充分大きく設定しているので、
この段階で胴部2のどの高さにおいても平断面の完全な
閉塞はなく、さらに、例えばマヨネーズの粘度程度であ
れば、流動通路7aは充分確保された状態である。
された状態であっても、上記のように張力が作用した状
態で、外殻層5の剛性が大きく、変形がし難い場合に
は、さらに注出をするため、手で通常の操作によりスク
イズしても、内部容体13を萎み変形させ,内容物7を
注出することはし難い。
低密度ポリエチレン樹脂で形成し、平均肉厚を1.0m
mにして、剛性を比較的低くすることにより、内層非接
着部6a,6bと側端部9a1、9a2,9b1、9b
2に作用する張力により、接着帯9近傍における外殻層
5が胴部2の内側方向に向かって凹むように変形し、そ
の結果長径10が短くなり、内層非接着部9a、9bに
自在変形する余地ができ、さらに内容物7が略無くなる
まで、容易に注出を進行させることができる。(図6
(c)参照)
も、外殻層5は完全には元の形状には回復せず、上記し
た変形を残したままの形状であるが、その変形の程度
は、容器の自立性、また手による通常のスクイズ操作性
についても問題のない範囲であった。
軸対称に一対の接着帯9を形成した例であるが、この一
対の接着帯9の位置は、長軸10方向から若干ずらして
配置することが有効な場合もあり、また厳密に軸対称で
ある必要は無く、さらには楕円形状の他に長円形状、扁
平ひし形等の形状も使用することができる。
2実施例を示す。この本発明の第2実施例の注出容器
は、後述する、胴部2の断面形状が円形状であること、
接着帯9を3本形成したこと、この3本の接着帯9に対
応して口部3の3箇所に外気導入孔8aを開設し、キャ
ップ本体21の筒壁の3箇所に第2逆止弁26aを有す
る第2逆止機能部26を付設した以外の構成は、第1実
施例と同様の構成である。
平断面形状は円形状で、その径D(内径)は55mmで
あり、外殻層5、内層6、接着帯9はそれぞれ第1実施
例と同様の樹脂から形成され、胴部2における外殻層の
平均肉厚は1.0mmである。
して示した、容器本体1の平断面図を示すが、外殻層5
と内層6とを接着固定した接着帯9を、胴部2の中心軸
に関して同じ角度(120°)になるように3本、容器
本体1の全高さ範囲にわたり形成し、接着帯9の幅La
は5mmに設定してあり、内層非接着部6c,6d,6
eの長さLnaは略53mmである。なお、(1/6)
D(π−3)により算出した接着帯の幅Laは約1.3
mmである。
り、また外気導入部8の一形態である外気導入孔8a
を、胴部2の中心軸に関して、接着帯9から60°の位
置になるよう、すなわち接着帯9の間の中間に位置する
3箇所に開設している。(図7参照)。
本体21の筒壁に、口部3に設けた外気導入孔8aの位
置に合せた3箇所に、第1実施例で示した構造の第2逆
止機能部26が付設されており、それ以外の構成は第1
実施例と同様である。(図は省略。)
15の中心軸に対して等しい中心角度(120°)に位
置するように、3本の帯状の接着性樹脂からなる接着層
18を、共押し出しする以外は、第1実施例(図4,5
参照)と同様に実施する。
示した胴部2の平断面図で、第2実施例の注出容器にお
ける、外殻層5(外部容体12)及び内層6(内部容体
13)の変形の推移を示した説明図であり、内容物7の
注出に従った内層非接着部6c、6d、6eの自在変形
の理想的な進行状況を平断面で見ると、まず、3本の接
着帯9で3分された内層非接着部6c、6d、6eの中
央部6c1、6d1、6e1が扁平状に変形する。(図
9(a)参照)
胴部2の中心に向かって自在変形が進行する。
着部6c、6d、6eはそれぞれ、内層非接着部の長さ
Lnaの寸法的な限界により、自在変形可能な部分がほ
とんどなくなり、2箇所の側端部9c1と9c2、9d
1と9d2、9e1と9e2で拘束されるようになり、
内層非接着部6c、6d、6eと接着帯の側端部9c
1、9c2、9d1、9d2、9e1、9e2において
張力が作用する状態となり、以降自在変形が不能とな
る。(図9(b)参照)
算出した値よりも充分大きく設定しているので、この段
階で胴部2のどの高さにおいても平断面の完全な閉塞は
なく、さらに、たとえばマヨネーズの粘度程度であれば
流動通路7aは充分確保された状態である。
密度ポリエチレン樹脂で形成し、平均肉厚を1.0mm
にして、剛性を比較的低くすることにより、内層非接着
部6c,6d,6eと接着帯9の側端部9c1、9c
2、9d1、9d2、9e1、9e2において作用する
張力により、接着帯9近傍における外殻層5が胴部2の
内側方向に向かって凹むように変形し、その結果、内層
非接着部9c、9d、9eに自在変形する余地ができ、
さらに内容物7が略無くなるまで、容易に注出を進行さ
せることができる。(図9(c)参照)
度に3本配置することにより、変形後においても、図9
(c)に示されるように、その外部容体12の形状は略
等方的であり、容器の自立性、スクイズ時の手による掴
持性の面から取り扱い易い容器となっている。
下に示す効果を奏する。請求項1の発明においては、流
動通路を確保するために、接着帯の幅を広めに設定する
と、内容物をかなり残した状態で、内部容体の変形がし
難くなるが、その分、外殻層の変形を可能とすることに
より、内容物が略なくなるまで容易な注出操作性を有し
た注出容器を提供することができる。
幅化により、注出が不能とならないように接着帯の幅の
下限を設定するものであり、粘度の高い内容物に関して
も良好な注出性を保持することができる。
後においても容器の自立性を損なうことがない。
を、互いに直交し、それぞれが左右対称軸である長軸と
短軸を有する形状とし、胴部平断面の長軸方向近傍の位
置に、この胴部の中心軸に関して略軸対称に一対の接着
帯を配置することにより内層非接着部の変形を略長軸お
よび短軸に対して縦横対称的に変形を進行させることが
でき、注出操作を容易に実施することができる。
において接着帯の幅を(1/4)(L−2D1)以上の幅
に設定することにより、内容物がかなり残存した状態で
の流動通路の閉塞を防止することができる。
面の形状を円形状とし、胴部中心軸に関して略等角度の
位置に3本の接着帯を配置することにより、容器自体ま
た、外殻層の変形についても略等方的になるので、手に
よる掴持あるいはスクイズ操作においてその方向性を意
識することなく操作を実施することができ、また自立性
もより確実に保持することができる。
において接着帯の幅を(1/6)D(π−3)以上の幅
に設定することにより、内容物がかなり残存した状態で
の流動通路の閉塞を防止することができる。
側面図。
の平断面図。
図。
ンの一実施例を示す正面図。
沿っての平断面図。
に示した平断面図で、外殻層および内層の変形の推移を
示した説明図。
す、平面図。
部の略中央高さ位置で切断して示す、平断面図。
に示した平断面図で、外殻層および内層の変形の推移を
示した説明図。
Claims (7)
- 【請求項1】 剥離可能に積層された、スクイズ変形可
能で、復元自在な可撓性を有する外部容体(12)を形成す
る外殻層(5)と、内容物(7)を内部に収容し、内圧の減少
により、内方に萎み変形自在に、減容変形する内部容体
(13)を形成する内層(6)と、から構成されるブロー成形
された壜体状の容器本体(1)と、開口部(23)を有し、前
記容器本体(1)の口部(3)に嵌着される注出キャップ体(2
0)とからなり、前記キャップ本体(20)に、前記開口部(2
3)から内部容体(13)内への内容物(7)の逆流および外部
空気の流入を防ぐ機能を有する第1逆止機能部(25)を設
け、前記外部容体(12)に、前記外殻層(5)と内層(6)との
層間(6i)に外部空気を導入するための外気導入部(8)を
開設し、該外気導入部(8)を、スクイズ時に層間(6i)の
空気を密封する機能を有する第2逆止機能部(26)に連結
する構成とし、前記外気導入部(8)を避けて、前記外殻
層(5)と内層(6)とを、全高さ範囲に亘って接着固定す
る、縦帯状の少なくとも2本の接着帯(9)を形成し、該
接着帯(9)間の内層(6)部分である内層非接着部の自在変
形による、平断面の完全な閉塞を不能に前記接着帯(9)
の幅を設定し、内容物(7)の減少により前記内層非接着
部の自在変形が限界となり、該内層非接着部と接着帯
(9)の側端部において張力が作用する状態で、人手によ
る通常のスクイズ操作により発生する前記張力による外
殻層(5)の変形を可能に、外殻層(5)の剛性を設定した、
注出容器。 - 【請求項2】 少なくとも内層非接着部の自在変形の限
界状態で、人手による通常のスクイズ操作により内容物
(7)を外部に注出するための流動通路(7a)の確保が可能
な範囲になるように、接着帯(9)の幅の下限を設定し
た、請求項1記載の注出容器。 - 【請求項3】 外殻層(5)の変形が、人手による通常の
スクイズ操作による内容物(7)の注出限界状態におい
て、容器の自立性の保持が可能な範囲になるように、接
着帯(9)の幅の上限を設定した、請求項1または2記載
の注出容器。 - 【請求項4】 胴部(2)の平断面を、互いに直交し、そ
れぞれが左右対称軸である長軸(10)と短軸(11)を有する
形状とし、前記胴部(2)平断面の長軸(10)方向近傍の位
置に、該胴部(2)の中心軸に関して略軸対称に一対の接
着帯を配置する請求項1、2または3記載の注出容器。 - 【請求項5】 接着帯(9)の幅を(1/4)(L−2D
1)以上の幅に設定する、請求項4記載の注出容器。
(ただし、D1;胴部(2)平断面の長径、L;胴部(2)平断
面の周長) - 【請求項6】 胴部(2)の平断面の形状を円形状とし、
胴部(2)の中心軸に関して略等角度の位置に3本の接着
帯(9)を配置する、請求項1、2または3記載の注出容
器。 - 【請求項7】接着帯(9)の幅を(1/6)D(π−3)
以上の幅に設定する、請求項6記載の注出容器。(ただ
し、D;胴部(2)平断面の直径、π;円周率)
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