JP2018034850A - キャップ付き容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 打栓タイプの容器であっても保存時の気密性を維持することができ、シールを突き破ることなく、使用者が容易に剥がすことが可能なキャップ付き容器を提供する。【解決手段】 口部がシール部材でシールされるとともに、口部には外周面にキャップと螺合するネジ山が形成された固定部が取り付けられており、固定部には、円環状のストッパー部が切断容易部を介して結合されたキャップが係止されている。ストッパー部を切除することで、キャップが固定部に螺合可能となる。キャップはインナーリングを有しており、固定部に螺合することにより、インナーリングが口部の内周面に当接する。例えば、外層容器と内袋とを有し、内袋に収容される内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する二重容器である。【選択図】 図6

Description

本発明は、キャップ付き容器に関するものであり、特に、シール部材により密閉された新規なキャップ付き容器に関するものである。
従来、外層容器と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って内袋が収縮する容器本体と、外層容器と内袋の間の中間空間と容器本体の外部空間との間の空気の出入りを調節する逆止弁とを備える二重容器(いわゆる積層剥離容器)が知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。
特許文献1に開示される積層剥離容器では、容器本体の口部に取り付けるキャップに弁が内蔵されている。特許文献2に開示される積層剥離容器では、外殻の胴部の内側に弁が設けられている。
また、積層剥離容器では、内袋内の内容物が空気に触れることがないという利点を有し、そのために、内容物の注出後に、内袋内に空気が逆流しないようキャップに逆止弁を設けることも行われ、さらには、保存時の密閉性を確保するために、口部をアルミシールすることも提案されている。
例えば、特許文献3には、上部を開口させた口部を有し、その内側に内容物の収容空間を備える容器本体と、該口部に着脱自在に装着され該収容空間に通じる注出口から内容物を注出する注出キャップとを備え、口部の天面を覆って収容空間を密封する密封シートを有する注出容器が開示されている。
特開2013−35557号公報 特開平4−267727号公報 特開2014−129125号公報
ところで、特許文献3に記載される注出容器の場合、注出キャップは、該口部への装着完了位置よりも上側位置にて該注出キャップを保持する保持手段を備えるように構成され、保持手段として、ストッパーを口部を取り囲む注出キャップの外周壁に弱化部を介して連結し、上側位置では口部に繋がる肩部にこのストッパーを当接するようにしている。
しかしながら、注出キャップを直接容器の口部に螺合させ、ストッパーを容器の肩部に当接させる構成では、ストッパーが肩部に近い位置に設けられることになることから、ストッパーが除去し難いという問題がある。肩部の近くでは、ストッパーがつまみ難く、引きちぎり難い。
また、例えば肩部が傾斜面である場合、ストッパーの当接状態が不安定になり、ストッパーが不用意に切断されたり、注出キャップが意図しないのに進んでしまってアルミシールを突き破る等、支障をきたすおそれがある。
さらに、単一部品として成形される注出キャップを直接容器の口部に螺合させ、ストッパーを容器の肩部に当接させる構成では、口部の長さによって注出キャップのサイズを変える必要があり、多種多様な容器への対応が煩雑になったり、注出キャップが大型化する等の不都合が生ずるおそれもある。
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、前述の不都合を解消し得る新規なキャップ付き容器を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明のキャップ付き容器は、口部がシール部材でシールされるとともに、口部には外周面にキャップと螺合するネジ山が形成された固定部が取り付けられており、前記固定部には、円環状のストッパー部が切断容易部を介して結合されたキャップが係止されており、前記ストッパー部を切除することで、前記キャップが前記固定部に螺合可能となることを特徴とする。
口部をシール部材でシールすることにより、保存時の密閉性が確実に確保される。この時、口部に取り付けられる固定部とキャップとを螺合可能とし、キャップをストッパー部により固定部から後退させておくことで、前記シールが可能である。また、ストッパー部を切除した後、キャップを取り外すことで、使用者はシール部材を剥がすことが可能である。
本発明のキャップ付き容器では、口部に取り付けられる固定部とこれに螺合可能なキャップとを組み合わせており、ストッパー部は固定部に係止するようにしているので、キャップの取り付け状態が安定なものとなり、キャップが意図しないのに進んだり、ストッパー部が不用意に切断されることはない。また、ストッパー部は、キャップと固定部の間に位置するため、簡単につまんで引きちぎることが可能である。
また、キャップと固定部を組み合わせて組み付ける構成とした場合、例えば固定部のサイズを変えることで、口部の寸法によらずキャップのサイズを規格化することができ、多様なサイズの容器にも簡単に対応可能である。
本発明のキャップ付き容器の一実施形態を示す斜視図である。 容器本体の概略斜視図である。 容器本体の要部概略断面図である。 外層容器と内袋の層構成を示す概略断面図である。 実施形態のキャップ付き容器の使用方法を示す図である。 キャップ装着部の概略断面図であり、シール部材が未開封状態の図である。 ストッパー部の概略平面図である。 ストッパー部を切除する様子を示す図である。 キャップを取り外した状態を示す要部概略斜視図である。 キャップ装着部の概略断面図であり、シール部材が開封状態の図である。
以下、本発明を適用したキャップ付き容器の実施形態について図面を参照して説明する。
図1乃至図3に示すように、本実施形態のキャップ付き容器1は、容器本体2を主体とするものであり、容器本体2は、内容物を収容する収容部3と、収容部3から内容物を吐出する口部4を備えている。また、容器本体2の口部4には、キャップ30が取り付けられている。
本実施形態のキャップ付き容器1は、二重容器(いわゆる積層剥離容器)であり、図3に示すように、容器本体2は、収容部3及び口部4において、外殻である外層容器11と内袋12を備えており、内容物の減少に伴って内袋12が収縮する。
外層容器11と内袋12は、多層パリソンとしてブロー成形に供され、一体に接合された状態で成形されるが、その使用形態としては、例えば使用前に予め外層容器11から内袋12を剥離しておき、内袋12が外層容器11に接するまで内容物を充填する。内容物を押し出すことで、円滑に内袋12が収縮する。あるいは、内袋12が外層容器11に接合された状態のままとし、内容物の排出に伴って内袋12が外層容器11から剥離して収縮するようにしてもよい。
容器本体2の層構成についてさらに説明すると、容器本体2は、前記の通り、外層容器11と内袋12を備え、外層容器11は、復元性が高くなるように、内袋12よりも肉厚に形成されている。
外層容器11は、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びその混合物などで構成される。外層容器11は、単層又は複数層構成であり、その最内層と最外層の少なくとも一方に滑剤を含有することが好ましい。外層容器11が単層構成の場合、その単層が最内層であり且つ最外層であるので、その層に滑剤を含有させればよい。外層容器11が2層構成の場合、容器内面側の層が最内層となり、容器外面側の層が最外層となるので、その少なくとも一方に滑剤を含有させればよい。外層容器11が3層以上で構成される場合、最も容器内面側の層が最内層であり、最も容器外面側の層が最外層となる。
外層容器11は、図4に示すように、最内層11bと最外層11aの間にリプロ層11cを備えることが好ましい。リプロ層とは、容器の成形時に発生するバリをリサイクルして使用した層をいう。外層容器11が複数層構成の場合、その最内層と最外層の両方に滑剤を含有することが好ましい。
滑剤としては、一般に滑剤として市販されているものを使用することができ、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪族アマイド系、金属石鹸系の何れであってもよく、2種以上を併用してもよい。炭化水素系滑剤としては、流動パラフィン、パラフィンワックス、合成ポリエチレンワックスなどが挙げられる。脂肪酸系滑剤としては、ステアリン酸やステアリルアルコールなどが挙げられる。脂肪族アマイド系滑剤としては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドの脂肪酸アミドや、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドのアルキレン脂肪酸アミドなどが挙げられる。金属石鹸系滑剤としては、ステアリン酸金属塩などが挙げられる。
外層容器11の最内層は、内袋12に接触する層であり、外層容器11の最内層に滑剤を含有させることによって外層容器11と内袋12の間の剥離性を向上させることができる。一方、外層容器11の最外層は、ブロー成形の際に金型に接触する層であり、外層容器11の最外層に滑剤を含有させることによって離型性を向上させることができる。
外層容器11の最内層と最外層の一方又は両方は、プロピレンと別のモノマーとの間のランダム共重合体で形成することができる。これによって、外殻である外層容器11の形状復元性・透明性・耐熱性を向上させることができる。
ランダム共重合体は、プロピレン以外のモノマーの含有量が、50mol%よりも小さいものであり、5〜35mol%が好ましい。この含有量は、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30mol%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。プロピレンと共重合されるモノマーとしては、ポリプロピレンのホモポリマーに比べた場合のランダム共重合体の耐衝撃性を向上させるものであればよく、エチレンが特に好ましい。プロピレンとエチレンのランダム共重合体の場合、エチレンの含有量は、5〜30mol%が好ましく、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30mol%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。ランダム共重合体の重量平均分子量は、10〜50万が好ましく、10〜30万がさらに好ましい。この重量平均分子量は、具体的には例えば、10、15、20、25、30、35、40、45、50万であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
また、ランダム共重合体の引張弾性率は、400〜1600MPaが好ましく、1000〜1600MPaが好ましい。引張弾性率がこのような範囲の場合に、形状復元性が特に良好であるからである。引張弾性率は、具体的には例えば、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600Mpaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
なお、容器が過度に硬いと、容器の使用感が悪くなるため、ランダム共重合体に、例えば、直鎖状低密度ポリエチレンなどの柔軟材料を混合して外層容器11を構成してもよい。ただし、ランダム共重合体に対して混合する材料は、ランダム共重合体の有効な特性を大きく阻害することのなきよう、混合物全体に対して50重量%未満となるように混合することが好ましい。例えば、ランダム共重合体と直鎖状低密度ポリエチレンとを85:15の重量割合で混合した材料により外層容器11を構成することができる。
内袋12は、図4に示すように、容器外面側に設けられたEVOH層13aと、EVOH層12aの容器内面側に設けられた内面層12bと、EVOH層12aと内面層12bの間に設けられた接着層12cを備える。EVOH層12aを設けることで、ガスバリア性、及び外層容器11からの剥離性を向上させることができる。
EVOH層12aは、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂からなる層であり、エチレンと酢酸ビニル共重合物の加水分解により得られる。EVOH樹脂のエチレン含有量は、例えば25〜50mol%であり、酸素バリア性の観点から32mol%以下が好ましい。エチレン含有量の下限は、特に規定されないが、エチレン含有量が少ないほどEVOH層12aの柔軟性が低下しやすいので25mol%以上が好ましい。また、EVOH層12aは、酸素吸収剤を含有することが好ましい。酸素吸収剤をEVOH層12aに含有させることにより、EVOH層12aの酸素バリア性をさらに向上させることができる。
EVOH樹脂の融点は、外層容器11を構成するランダム共重合体の融点よりも高いことが好ましい。外気導入孔15は、加熱式の穿孔装置を用いて外層容器11に形成することが好ましいが、EVOH樹脂の融点をランダム共重合体の融点よりも高くすることによって、外層容器11に外気導入孔15を形成する際に、孔が内袋13にまで到達することを防ぐ。この観点から、(EVOHの融点)−(ランダム共重合体層の融点)の差は大きい方がよく、15℃以上であることが好ましく、30℃以上であることが特に好ましい。この融点の差は、例えば5〜50℃であり、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
内面層12bは、二重容器1の内容物に接触する層であり、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びその混合物などのポリオレフィンからなり、低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンからなることが好ましい。内面層12bを構成する樹脂の引張弾性率は、50〜300MPaが好ましく、70〜200MPaが好ましい。引張弾性率がこのような範囲の場合に、内面層13bが特に柔軟であるからである。引張弾性率は、具体的には例えば、具体的には例えば、50、100、150、200、250、300Mpaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
接着層12cは、EVOH層12aと内面層12bとを接着する機能を有する層であり、例えば上述したポリオレフィンにカルボキシル基を導入した酸変性ポリオレフィン(例:無水マレイン酸変性ポリエチレン)を添加したものや、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)である。接着層12cの一例は、低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンと、酸変性ポリエチレンの混合物である。
また、図2及び図3に示すように、収容部3の肩部においては、外層容器11に凹部7aが形成され、ここに大気導入孔15が穿設されている。大気導入孔15は、外層容器11にのみ設けられた貫通孔であり、内袋12には到達していない。そして、この大気導入孔15から空気が導入されることで、外殻である外層容器11と内袋12の間に中間空間21が形成される。すなわち、中間空間21と外部空間は、この大気導入孔15によって互いに連通されることになる。
大気導入孔15には、弁部材5が設けられており、弁部材5は、外気導入孔15に挿通され且つ外気導入孔15に対してスライド移動可能な軸部5aと、軸部5aの中間空間21側に設けられ且つ軸部5aよりも断面積が大きい蓋部5cと、軸部5aの外部空間S側に設けられ且つ弁部材5が中間空間21に入り込むことを防ぐ係止部5bを備える。
蓋部5cは、外層容器11を圧縮した際に外気導入孔15を実質的に閉塞させるように構成され、軸部5aに近づくにつれて断面積が小さくなる形状になっている。また、係止部5bは、外層容器11が圧縮された後に復元する際に中間空間21に空気が導入可能なように構成される。外層容器11を圧縮すると、中間空間21内の圧力が外圧よりも高くなって、中間空間21内の空気が外気導入孔15から外部に漏れ出す。この圧力差と空気の流れによって蓋部5cが外気導入孔15に向かって移動し、蓋部5cが外気導入孔15を閉塞する。蓋部5cが軸部5aに近づくにつれて断面積が小さくなる形状であるので、蓋部5cが容易に外気導入孔15に嵌って外気導入孔15を閉塞する。
この状態で外層容器11をさらに圧縮すると、中間空間21内の圧力が高まり、その結果、内袋12が圧縮されて、内袋12内の内容物が吐出される。また、外層容器11への圧縮力を解除すると、外層容器11が自身の弾性によって復元しようとする。この際、蓋部5cが外気導入孔15から離れて、外気導入孔15の閉塞が解除されて、中間空間21内に外気が導入される。また、係止部5bが外気導入孔15を塞いでしまわないように、係止部5bには外層11に当接する部位に突起5dが設けられており、突起5dが外層容器11に当接することによって、外層容器11と係止部5bの間に隙間が設けられる。なお、突起5dを設ける代わりに、係止部5bに溝を設けることによって係止部5bが外気導入孔15を閉塞させることを防いでもよい。
次に、逆止弁を有するキャップ付き容器1(二重容器)の使用時の動作を説明する。
図5(a)〜(c)に示すように、内容物が充填された製品を傾けた状態で外層容器11の側面を握って圧縮して内容物を吐出させる。使用開始時は、内袋12と外層容器11の間に実質的に隙間がない状態であるので、外層容器11に加えた圧縮力は、そのまま内袋12の圧縮力となり、内袋12が圧縮されて内容物が吐出される。
キャップ30は、逆止弁を内蔵しており、内袋12内の内容物を吐出させることはできるが、内袋12内に外気が逆流することはない。そのため、内容物の吐出後に外層容器11へ加えていた圧縮力を除くと、外層容器11が自身の復元力によって元の形状に戻ろうとするが、内袋12はしぼんだままで外層容器11だけが膨張することになる。そして、図5(d)に示すように、内袋12と外層容器11の間の中間空間21内が減圧状態となり、外層容器11に形成された外気導入孔15を通じて中間空間21内に外気が導入される。中間空間21が減圧状態になっている場合、弁部材5は、大気導入孔15に押し付けられないので、外気の導入が妨げられない。
次に、図5(e)に示すように、再度、外層容器11の側面を握って圧縮した場合、弁部材5が大気導入孔15に当接して閉塞することによって、中間空間21内の圧力が高まり、外層容器11に加えた圧縮力は中間空間21を介して内袋12に伝達され、この力によって内袋12が圧縮されて内容物が吐出される。内容物の吐出後に外層容器11へ加えていた圧縮力を除くと、図5(f)に示すように、外層容器11は、外気導入孔15から中間空間21に外気を導入しながら、自身の復元力によって元の形状に復元される。
容器本体2の構成は以上の通りであり、容器本体2においては、口部4にキャップ30が取り付けられる。以下、キャップ30の取り付け部の構成について詳述する。
キャップ30は、容器本体2の口部4に取り付けられるものであり、図6に示すように、容器本体2の口部4に打栓により直接固定された固定部31と、この固定部31の外周面に設けられたネジ部31aにネジ止めされるキャップ本体32とから構成される。
固定部31は、容器本体2の口部4に対して打栓により取り付けられており、その外周面には、ネジ山31aが形成されている。
キャップ本体32は、逆止弁33や、ヒンジ34等を介して注出口を覆う蓋部35とから構成されており、装着時に口部4の内周面に当接するインナーリング35を有している。逆止弁33は、インナーリング35内の弁座部36に設けられた注出孔38を開閉するようにインナーリング35に嵌め込む形で取り付けられ、外周部が押さえ部材37によって押さえられ、固定されている。
また、キャップ本体32の内周面には、前記固定部31の外周面に形成されたネジ部31aと螺合するネジ部32aが形成されているが、未使用時には、キャップ本体32の下方にストッパー部40が連結されており、キャップ本体32が固定部31から離間するように取り付けられ、ネジ部31aとネジ部32aは螺合していない。
ストッパー部40は、キャップ本体32の下方に連なる形で連結される円環状の部材であり、図7に示すように、強度を確保するために、その周面には、等間隔で複数の縦リブ41が形成されている。強度確保のためには、ストッパー部40自体の厚さを厚くすることも考えられるが、その場合には、ストッパー部40の形状自体が高剛性となってしまい、破断させることが困難になってしまうおそれがある。また、ストッパー部40の下端部には、内方に向いた爪部(微小突起)42がやはり等間隔で複数形成されており、これら爪部42を固定部31に係止することで、未使用時にキャップ本体32を固定部31に装着固定するようにしている。爪部42の代わりに強干渉等による係止とすることも可能である。
ストッパー部40は、切断容易部43を介してキャップ本体32に連結されており、容易にキャップ本体32から引きちぎり可能である。また、ストッパー部は固定部に係止するようにしているので、キャップの取り付け状態が安定なものとなり、キャップが意図しないのに進んだり、ストッパー部が不用意に切断されることはない。なお、本実施形態の場合、ストッパー部40の引きちぎりを容易なものとするために、ストッパー部40の一端につまみ部44が設けられている。
一方、容器本体2の口部4の先端面には、シール部材50が取り付けられており、容器本体2の口部4は、このシール部材50でシールされた状態となっている。シール部材50は、内容物が充填されたキャップ付き容器1を密閉し、保存性を良好なものとするために口部4をシールするものであり、ガスバリア性や水蒸気バリア性等、外気等に対してバリア性を有する材質で形成する必要がある。したがって、シール部材50はアルミニウム等で形成することが好ましい。
未使用時には、前記キャップ本体32のインナーリング35は、ストッパー部40によって口部4内には入り込まない状態で保持されており、口部4をシール部材50でシール(密封)する妨げとなることはない。
本実施形態のキャップ付き容器1を開封、使用する際には、先ず、図8に示すように、キャップ本体32に結合されたストッパー部40を引きちぎり、これを除去する。ストッパー部40は、前述の通り切断容易部43を介してキャップ本体32に結合されており、キャップ本体32と固定部31の間に位置しているので、容易に引きちぎり可能である。
前記ストッパー部40の切除により、キャップ本体32の固定部31への係止が開放されるので、キャップ本体32を固定部31から取り外す。キャップ本体32を取り外すと、図9に示すように、シール部材50により封止された容器本体2の口部4が固定部31内に露呈する。そこで、このシール部材50を剥がし、開封する。
シール部材50の開封の後、キャップ本体32を固定部31にネジ止めし、固定する。ストッパー部40を切除した後には、キャップ本体32の固定部31に対する螺合を妨げるものはない。キャップ本体32を固定部31にネジ止めすることにより、図10に示すように、キャップ本体32のインナーリング35が口部4内に入り込み、その外周面が口部4の内周面と当接し、密閉状態とされる。
シール部材50が開封された状態では、キャップ本体32において、逆止弁33の動作により、外部と連通可能な状態となり、内容物の注出が可能になる。例えば、外層容器11を圧縮すると、容器本体2の内圧が上がり、逆止弁33が注出孔38から離間し、注出孔38が開放される。その結果、内容物は、この注出孔38を通り、外部へと注出される。外層容器11の圧縮を開放すると、容器本体2の内圧が下がり、注出孔38に逆止弁33が当接し、密閉状態となる。
以上の構成を有するキャップ付き容器1では、キャップと固定部を組み合わせて組み付ける構成としているので、例えば固定部のサイズを変えることで、口部の寸法によらずキャップのサイズを規格化することができ、多様なサイズの容器にも簡単に対応可能である。また、固定部を打栓により取り付けているので、次のような利点も有する。
積層剥離容器の場合、口部にネジ山を形成しようとすると、外層容器と内袋とを積層した状態でネジ山を形成するための成形が必要となり、成形の際に内袋が不用意に剥離する等の不都合が生ずる可能性が高い。したがって、打栓タイプの容器であることが好ましい。打栓タイプの容器において、口部をアルミシールしようとすると、打栓タイプの容器では、使用者が強固に打栓されたキャップを外して嵌め直すことは困難であるため、先端が尖った針等を内蔵したキャップを嵌め合わせることでアルミシールを突き破る機構を採用せざるを得ない。しかしながら、アルミシールを突き破る機構を採用した場合、アルミシールの破片が容器の内容物に混入してしまう危険性がある。
本実施形態のキャップ付き容器1は、いわゆる打栓タイプの容器でありながら、アルミシールを突き破らずに使用者がアルミシールを剥がすことができ、これまでにない優れた特徴を有する。
以上、本発明を適用した実施形態について説明してきたが、本発明がこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、先の実施形態は、本発明を二重容器(積層剥離容器)に適用した実施形態であるが、これに限らず、通常のプラスチック容器等、任意の容器に適用することが可能である。
また、先の実施形態では、固定部31を打栓により口部4に取り付けるようにしたが、口部4の外周面、及び固定部31の内周面にそれぞれネジ山を形成し、いわゆるネジ止めにより口部4に固定部31を固定するようにしてもよい。
1 キャップ付き容器
2 容器本体
3 収容部
4 口部
5 弁部材
11 外層容器
12 内袋
15 外気導入孔
30 キャップ
31 固定部
32 キャップ本体
33 逆止弁
34 蓋部
35 インナーリング
38 注出孔
40 ストッパー部
41 縦リブ
42 爪部(微小突起)
42 切断容易部
50 シール部材

Claims (7)

  1. 口部がシール部材でシールされるとともに、口部には外周面にキャップと螺合するネジ山が形成された固定部が取り付けられており、
    前記固定部には、円環状のストッパー部が切断容易部を介して結合されたキャップが係止されており、
    前記ストッパー部を切除することで、前記キャップが前記固定部に螺合可能となることを特徴とするキャップ付き容器。
  2. 外層容器と内袋とを有し、内袋に収容される内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する二重容器であることを特徴とする請求項1記載のキャップ付き容器。
  3. 前記ストッパー部には前記固定部と係合するための微小突起が周方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のキャップ付き容器。
  4. 前記ストッパー部の周面には、縦方向リブが複数形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のキャップ付き容器。
  5. 前記キャップはインナーリングを有しており、固定部に螺合することにより、前記インナーリングが前記口部の内周面に当接することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のキャップ付き容器。
  6. 前記キャップは、逆止弁を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のキャップ付き容器。
  7. 前記固定部は、打栓により口部に取り付け固定されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のキャップ付き容器。
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