JP7264723B2 - 二重容器用注出キャップ及び二重容器 - Google Patents

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本発明は、内容物を収容する内層体と内層体を内側に収める外層体とを備える容器本体に装着され、外層体への押圧に伴って内容物を注出させる二重容器用注出キャップ、及び容器本体にこの注出キャップを装着した二重容器に関する。
近年、内容物を収容する容器本体に注出キャップを装着した容器においては、例えば特許文献1に示されているような、内層体と外層体で構成した容器本体を用いた二重容器(デラミ容器、積層剥離容器ともいう)が使用されている。この種の外層体は可撓性を有していて、また表裏を貫く貫通穴(通気口)を設けて、内層体との相互間に形成される内部空間に空気を取り込むことができるよう構成されている。そして注出キャップには、内部空間から外界へ空気が漏れるのを防ぐ一方、内部空間が減圧されると外界から内部空間へ空気の導入が許容される空気弁が設けられている。
このような構成の二重容器によれば、外層体を押圧することによって内部空間が加圧され、これによって充填空間の圧力が高まって内容物を注出させることができる。また外層体への押圧を解除すれば、外層体の復元に伴って内部空間が減圧し、これによって通気口から内部空間へ空気が導入されて内層体のみを減容変形させることができる。すなわち、内容物が少なくなっても容器の自立性が維持されるという利点がある。また、外気と置換することなく内容物を注出させることができるので、収容した内容物の品質劣化が生じにくいという利点もある。このためこの種の容器は、例えば醤油、ソース、味醂、料理酒などの調味料やシャンプー、リンス、液体石鹸、化粧水などの化粧料を収容するのに好適なものとして多用されつつある。
特開2011-31932号公報
上述した注出キャップは、特許文献1に示されているように、外層体に装着されるキャップ本体の内側に空気弁を備えている。そしてキャップ本体は、外層体の通気口に通じる外気導入口を備えていて、また空気弁は、通常時はキャップ本体の裏面に当接して通気口と外気導入口との間での空気の流通を遮断する一方、内部空間が減圧状態になるとキャップ本体の裏面から離反するように弾性変形する結果、通気口と外気導入口との間での空気の流通が可能となる。
ところで、内部空間に導入される空気の量や流速などによっては、キャップ本体の裏面から離反した空気弁が振動して音鳴りが発生することがあった。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、空気弁に起因する音鳴りを効果的に抑制することが可能な二重容器用注出キャップ、及び二重容器を提供することを目的とする。
本発明は、内容物を収容する充填空間を有する内層体と、該内層体との相互間に内部空間を区画するとともに該内部空間に通じる通気口を有する外層体とを備える容器本体に装着され、該外層体を押圧することによって該充填空間の内容物を注出口から注出させる二重容器用注出キャップであって、
前記通気口を覆って前記外層体に装着され、該通気口に通じる外気導入口、該通気口から該外気導入口に至る経路に位置する環状壁、並びに該環状壁の周面部において周方向に隣り合う凹部及び凸部を有するキャップ本体と、
通常時は前記キャップ本体に設けた弁座シール部に気密に当接して前記通気口と前記外気導入口との間での空気の流通を遮断する一方、前記内部空間が減圧状態になると弾性変形して該弁座シール部と非接触になる空気弁と、を備え、
前記空気弁は、前記環状壁に対して摺動可能であって、該空気弁が弾性変形した際は、前記凸部に当接した状態で前記凹部との間に前記通気口と前記外気導入口との間を流通する空気が通過する隙間を区画するリング部を有する二重容器用注出キャップである。
前記環状壁は、前記リング部が摺動する向きに沿って、前記凹部及び前記凸部を設けた部位と、該凹部及び該凸部を設けずに前記弁座シール部として機能する部位となる非凹凸周面部とを備え、
前記空気弁は、通常時は前記非凹凸周面部に前記リング部が当接する一方、該空気弁が弾性変形すると該リング部が前記凸部に当接することが好ましい。
前記キャップ本体は、前記環状壁の径方向外側又は内側に前記弁座シール部を有し、
前記空気弁は、前記リング部の径方向外側又は内側に前記弁座シール部に当接する弁体シール部を有することが好ましい。
前記リング部は、前記凸部に対して摺動可能に当接する第二凸部を有することが好ましい。
前記環状壁と前記リング部とが当接する部位に滑剤を有することが好ましい。
そして本発明の二重容器は、前記容器本体と前記何れかの二重容器用注出キャップとで構成される。
本発明の二重容器用注出キャップ及び二重容器は、キャップ本体に設けた環状壁の周面部に対して周方向に隣り合う凹部及び凸部が設けられていて、空気弁は、環状壁に対して摺動可能なリング部を備えている。ここでリング部は、空気弁が弾性変形した状態において凸部に当接している。これにより空気弁の振動が抑えられるので、音鳴りが効果的に抑制できる。またリング部が凸部に当接した状態においては、リング部と凹部との間に、通気口と外気導入口との間を流通する空気が通過する隙間が区画される。従って外気導入口から取り込まれた空気は、この隙間を通過して内部空間に導入されるため、外層体をスムーズに復元させることができる。なお、本明細書等で当接とは、2つの部材が接触している状態のみならず、僅かに離れている状態も含む。
本発明に従う二重容器の第一実施形態を示した部分拡大断面図である。 図1における二重容器において、空気弁が下方に弾性変形した状態を示した部分拡大断面図である。 本発明に従う二重容器の第二実施形態を示した部分拡大断面図である。 図3における二重容器において、空気弁が下方に弾性変形した状態を示した部分拡大断面図である。
以下、図1、図2を参照して、本発明に従う二重容器の第一実施形態について説明する。なお、本明細書等において、「上」方向、「下」方向とは、図1に示すように外層体(符号3)が下方に位置し、蓋体(符号8)が上方に位置する状態での向きをいう。また以下の説明において二重容器用注出キャップは、単に注出キャップとして称することとする。
本実施形態の二重容器は、容器本体1(内層体2と外層体3で構成される)、注出キャップ4(中栓5、逆止弁6、キャップ本体7で構成される)、及び蓋体8を備えている。
内層体2は、その内側に内容物を収容可能な充填空間Sを備えている。本実施形態の内層体2は、薄肉の合成樹脂製であって、減容変形可能である。
外層体3は、上下方向に延在する筒状の口部3aを備えている。口部3aの外周面には雄ねじ部3bが設けられている。また口部3aには、径方向に延在して口部3aを貫通する通気口3cが設けられ、また通気口3cが開口する外周面には、上下方向に延在して雄ねじ部3bを分断する切欠き3dが設けられている。なお、図示は省略するが、口部3aの下方には筒状の胴部と、胴部の下端を閉鎖する底部が設けられていて、外層体3はボトル状の形態をなしている。また本実施形態の外層体3は合成樹脂製であって、胴部は可撓性を有している。
また内層体2と外層体3との相互間には、通気口3cに通じる内部空間Nが形成されている。
本実施形態における内層体2と外層体3は、相互に相溶性が低い合成樹脂を剥離可能に積層させたものである。内層体2を構成する合成樹脂としては、例えばナイロン樹脂(PA)、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、変性ポリオレフィン樹脂(例えば三井化学株式会社製「アドマー」(登録商標)等)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)の他、ポリエチレン樹脂(PE)やポリプロピレン樹脂(PP)を採用することができる。また外層体3を構成する合成樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)をはじめとするポリエチレン樹脂(PE)の他、ポリプロピレン樹脂(PP)やポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)を採用することができる。なお内層体2と外層体3は、単一の合成樹脂によってそれぞれが単層構造となるように形成されるものでもよいし、複数の合成樹脂を重ね合わせてそれぞれが積層構造となるように形成されるものでもよい。このような内層体2と外層体3は、内層体2を形成する合成樹脂素材と外層体3を形成する合成樹脂素材とが積層されたパリソンを、ブロー成形することによって得ることができるが、他にも、内層体2の合成樹脂素材と外層体3の合成樹脂素材とを積層させた試験管状のプリフォームを準備し、このプリフォームを2軸延伸ブロー成形して形成することや、内層体及び外層体を個別に形成し、その後、内層体を外層体の内側に配置したものも用いることができる。また、図示は省略するが、内層体2と外層体3との間に、縦方向に延在して内層体2と外層体3とを部分的に接合する、1本或いは複数本の接着帯を設けてもよい。
中栓5は、口部3aの上方に位置して充填空間Sを閉鎖する隔壁を備えている。本実施形態の隔壁は、内側に貫通孔(内容物用連通口5a)を有する筒状壁5bと、筒状壁5bの径方向外側に位置するとともに上方を開放した中間壁5cと、中間壁5cから径方向外側に向けて延在するフランジ壁5dとにより構成されている。フランジ壁5dの下面には、外層体3との間で内層体2を液密に挟持する下部環状壁5eが設けられていて、フランジ壁5dの上面には、上部環状壁5fが設けられている。またフランジ壁5dと上部環状壁5fとの連結部には、上部環状壁5fの径方向内側と外側とを通じさせる連通開口5gが設けられている。
逆止弁6は、空気の流れを規制するための空気弁6aと、内容物の流れを規制するための注出弁6bとを有している。本実施形態の逆止弁6は、ゴムやエラストマー、軟質ポリエチレン(低密度ポリエチレン)等の軟質材で形成されている。
空気弁6aは、筒状をなし下端部が中間壁5cによって支持される基部6cを備えている。また基部6cの径方向外側には、薄肉のドーナツ板状であって、図1に示すように内縁部が基部6cに対して一体に連結して基部6cに固定支持され、そこから径方向外側に向かって下方に傾くように延在する空気弁本体6dが設けられている。このような空気弁本体6dは、その外縁部が上下動するように弾性変形することが可能である。また空気弁本体6dの外縁部には、上方に向けて延在するリング部6eが一体に連結していて、リング部6eの上端における内周面には、径方向外側に向けて突出する凸部(第二凸部)6fが設けられている(図1の拡大図参照)。
そして注出弁6bは、内容物用連通口5aの上方に位置し、筒状壁5bの上端部に着座して内容物用連通口5aを閉鎖する板状の注出弁本体6gと、注出弁本体6gと基部6cとを弾性的に連結する連結片6hとを備えている。注出弁6bは、例えば3点弁や4点弁のように複数本の連結片6hによって注出弁本体6gと基部6cとを連結するものに限られず、1点弁の如き一つの連結片6hによって注出弁本体6gと基部6cとを連結するものでもよい。
キャップ本体7は、逆止弁6の上方に位置する天壁7aと、天壁7aの外縁に一体に連結するとともに通気口3cを覆って口部3aを取り囲む外周壁7bとを備えている。外周壁7bの内周面には、雄ねじ部3bに適合する雌ねじ部7cが設けられている。
天壁7aの中央部には、天壁7aを貫く孔の縁部から上方に向けて延在し、その上部開口を内容物の注出口7dとする注出筒7eが設けられている。また天壁7aの下面には、径方向内側と外側で基部6cの上端部を挟持するようにしてこれを支持する支持部7fが設けられている。
支持部7fの径方向外側には、天壁7aから上方に向けて立ち上がる有蓋筒状の膨出部7gが設けられている。膨出部7gには、その上面を貫通する外気導入口7hが設けられている。
また天壁7aの下面において、膨出部7gの径方向外側には、下方に向けて延在する環状壁7jが設けられている。図1における拡大図に示すように本実施形態の環状壁7jは、径方向外側に位置する外周面部において、環状壁7jの先端から根元に向かって(下方から上方に向かって)、環状壁7jの上下方向中間部まで溝状に延在する凹部7kを備えている。なお、図1のA-Aに沿う断面図に示すように、凹部7kに対して周方向の両側に位置する環状壁7jの外周面部は、凹部7kを基準にすると径方向外側に突出する形態となる。従って本明細書等においては、凹部7kに対して周方向の両側に位置する環状壁7jの外周面部を凸部7mと称することとする。また凹部7kよりも上方は、凹部7kや凸部7mが設けられていない部位(環状壁7jの外周面部がそのまま残っている部位)であって、本明細書等においてはこの部位を非凹凸周面部7pと称する。
更に天壁7aの上面には、径方向外側に向けて膨出する爪部7nが設けられている。
蓋体8は、天壁7aの上方に位置する頂壁8aと、頂壁8aに一体に連結する蓋体外周壁8bとを備えている。頂壁8aの中央部における下面には、注出筒7eの内側に挿入されるとともに注出筒7eの内面と気密に当接するシール筒8cが設けられている。またシール筒8cの径方向外側には、爪部7nに係合する係合壁8dが設けられている。そして蓋体外周壁8bの外周面には、キャップ本体7の外周壁7bに一体に連結するヒンジ部8eが設けられている。なお、本実施形態の蓋体8はキャップ本体7と一体に連結するものであるが、キャップ本体7とは別異に設け、ねじやアンダーカットによってキャップ本体7に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
このような中栓5、逆止弁6、キャップ本体7を外層体3に装着すると、通常時は図1に示す如き状態になる。この状態においては、図1の拡大図に示すように、リング部6eが環状壁7jの径方向外側に位置していて、リング部6eに設けた第二凸部6fは、環状壁7jの非凹凸周面部7pに気密に当接している。なお空気弁本体6dは、後述するように内部空間Nが減圧状態になると下方に撓むように弾性変形するものである。この際にリング部6eは、環状壁7jに対して下方に向けて移動し、第二凸部6fは、図2において仮想線と実線で示すように、非凹凸周面部7pから凹部7k及び凸部7mが設けられた部位まで摺動する。すなわち、内部空間Nが減圧状態になると、第二凸部6fは凸部7mに当接しつつ、第二凸部6fと凹部7kの相互間には、図2のB-Bに沿う断面図に示すように隙間gが区画される。
また隙間gが区画される際、キャップ本体7の内側には、外気導入口7hから通気口3cまで連通する空気の通る通路(連通路)が形成される。本実施形態の連通路は、外気導入口7hから膨出部7gの内側を通り、図2に示した隙間gを通過して連通開口5gを通り、更に雄ねじ部3bと雌ねじ部7cとの間に形成される螺旋状の隙間(又は切欠き3dによる隙間)を経由して通気口3cに至る通路である。
このような構成になる二重容器は、外層体3の胴部を押圧することによって内部空間Nが加圧され、これによって充填空間Sの圧力が高まるため、充填空間Sの内容物は、注出弁本体6gを上昇させつつ、内容物用連通口5aから連結片6hの周囲の隙間を通って基部6cの内側に流れ込み、注出筒7eの内部を通って注出口7dから注出される。なお、上述した連通路は、内部空間Nが加圧された状態においては、図1の拡大図に示すように第二凸部6fが非凹凸周面部7pに気密に当接していて非連通の状態になっているため、内部空間Nの空気が外気導入口7hから漏れ出すことはない。
その後、外層体3の胴部への押圧を解除すれば、充填空間Sの圧力が元の状態に戻って注出弁本体6gが筒状壁5bの上端部に着座するため、内容物用連通口5aから充填空間Sへの外気の流れ込みを防止することができる。また、押圧の解除に伴って外層体3の胴部が復元し始めると、内部空間Nの容積が増えることから内部空間Nは減圧状態になる。これにより、空気弁本体6dが下方に撓むようにして弾性変形するとともにリング部6eが環状壁7jに対して下方に向けて移動し、第二凸部6fと凹部7kの相互間には上述した隙間gが区画されるため、外気導入口7hから導入された空気は、連通路を通って内部空間Nへ導入される。これにより内層体2を減容変形させたまま、外層体3を復元させることができる。またこの状態においては、第二凸部6fが凸部7mに当接していて、空気弁6aの振動が抑えられるので、音鳴りを効果的に抑制することができる。
ところで近年は、例えばリサイクル性を考慮して、内層体2や外層体3の素材としてポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)の採用が検討されている。この素材は二重容器で多用されている低密度ポリエチレン(LDPE)よりも曲げ弾性率が高く、外層体3に用いたときには剛性が高くなるため、外層体3への押圧を解除すると、胴部が急速に復元する。すなわち、外層体3が復元する際に内部空間Nに導入される空気の流速が上がりやすくなるため、空気弁6aの振動が大きくなる傾向がある。このような場合には、例えば第二凸部6fの突出量を増やして凸部7mとの接触抵抗を高めることによって、空気弁6aの振動が大きくなる場合でも、音鳴りを効果的に抑えることができる。
次に、図3、図4を参照しながら本発明に従う二重容器の第二実施形態について説明する。なお、上述した第一実施形態の二重容器に対して機能や構成が実質的に同一となる部分については、図面に同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の二重容器は、上述した逆止弁6における空気弁本体6dに替えて、空気弁本体6jを備えている。図3に示したように空気弁本体6jは、内縁部が基部6cに対して一体に連結して基部6cに固定支持され、そこから下向きに湾曲するようにして径方向外側に向かって延在している。また空気弁本体6jの先端部には、上方に向けて延在するリング部6kが設けられていて、リング部6kの上端における内周面には、径方向内側に向けて突出する凸部(第二凸部)6mが設けられている。そしてリング部6kの径方向外側には、水平方向に沿って延在する平坦状の弁体シール部6nが設けられていて、弁体シール部6nの径方向外側には、下方に向けて斜めに延在する傾斜部6pが設けられている。
そしてキャップ本体7は、上述した環状壁7jに替えて、環状壁7qを備えている。環状壁7qにおける径方向外側の外周面部には、環状壁7qの先端から根元まで上下方向に延在する凸部7rが設けられている。なお、図3のC-Cに沿う断面図に示すように凸部7rに対して周方向の両側に位置する環状壁7qの外周面部は、凸部7rを基準にすると径方向内側に凹む形態となる。よって本明細書等においては、凸部7rに対して周方向の両側に位置する環状壁7qの外周面部を凹部7sと称することとする。
またキャップ本体7は、環状壁7qの径方向外側において、下方に向けて突出し、突き出した下面が平坦状になる弁座シール部7tを備えている。
本実施形態の二重容器においては、図3に示すように中栓5、逆止弁6、キャップ本体7を外層体3に装着すると、通常時は図3の拡大図に示すように、逆止弁6の第二凸部6mが環状壁7qの凸部7rに当接していて、第二凸部6mと凹部7sの相互間には、図3のC-Cに沿う断面図に示すように隙間gが区画される。なお通常時においては、弁体シール部6nが弁座シール部7tに気密に当接するため、外気導入口7hから通気口3cまでつながる連通路は、弁体シール部6nと弁座シール部7tによって非連通となっている。
一方、内部空間Nが減圧状態になると、空気弁本体6jが下方に撓むように弾性変形し、リング部6kは環状壁7qに対して下方に向けて移動する。なおこの状態においても、逆止弁6の第二凸部6mが環状壁7qの凸部7rに当接していて、第二凸部6mと凹部7sの相互間には隙間gが区画されている。またこのとき弁体シール部6nは、図4に実線で示すように弁座シール部7tから離反するため、連通路は、外気導入口7hから通気口3cまで連通した状態となっている。
このような構成になる二重容器は、前述の二重容器と同様に、外層体3の胴部を押圧すると内部空間Nが加圧されて充填空間Sの圧力が高まるため、充填空間Sの内容物は、注出弁本体6gを上昇させつつ、内容物用連通口5aから連結片6hの周囲の隙間を通って基部6cの内側に流れ込み、注出筒7eの内部を通って注出口7dから注出される。なおこの状態においては、弁体シール部6nが弁座シール部7tに気密に当接しているため、内部空間Nの空気が外気導入口7hから漏れ出すことはない。
そして、外層体3の胴部への押圧を解除してこれが復元し始め、内部空間Nが減圧状態になると、空気弁本体6jが下方に撓むようにして弾性変形するとともにリング部6eが環状壁7jに対して下方に向けて摺動する。この状態において連通路は、上述したように外気導入口7hから通気口3cまで連通した状態となっているため、外気導入口7hから取り込まれた空気は内部空間Nへ導入され、内層体2を減容変形させたまま、外層体3を復元させることができる。またこの状態においては、第二凸部6mが環状壁7qの凸部7rに当接しているため、空気弁6aの振動を抑えることができる。よって本実施形態の二重容器においても、空気弁6aの音鳴りを効果的に抑制することができる。
以上、本発明に従う二重容器用注出キャップ、及び二重容器について具体的な実施形態に沿って説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態のリング部6e、6kは、環状壁7j、7qの径方向外側に位置していて、凹部7k、7s及び凸部7r、7mは環状壁7j、7qの外周面部に設けられているが、リング部6e、6kを環状壁7j、7qの径方向内側に位置させ、凹部7k、7s及び凸部7r、7mを環状壁7j、7qの内周面部に位置させてもよい。
また図1に示す第一実施形態では、環状壁7jの外周面部に溝状の凹部7kを設け、凹部7kに対して周方向の両側に位置する環状壁7jの外周面部を凸部7mとしたが、この外周面部から径方向外側に突出する部位を設けて凸部とし、この凸部に対して周方向の両側に位置する環状壁7jの外周面部を凹部としてもよい。また図3に示す第二実施形態においても上述した第一実施形態の変形例と同様に、環状壁7qの外周面部に溝状の凹部を設け、この凹部に対して周方向の両側に位置する環状壁7qの外周面部を凸部としてもよい。
また、環状壁7j、7qとリング部6e、6kとが摺動する部位には、滑剤を塗布してもよい。これにより、環状壁7j、7qとリング部6e、6kとの摺動抵抗が小さくなるため、空気弁6aの弾性変形に伴って、環状壁7j、7qに対してリング部6e、6kをスムーズに摺動させることができる。なお滑剤は多数の種類があるが、逆止弁6及びキャップ本体7を形成する素材に適合するものを選択すればよい。
また、第二実施形態におけるキャップ本体7の弁座シール部7tを環状壁7qの径方向内側に設け、空気弁6aの弁体シール部6nをリング部6kの径方向内側に設けてもよい。
1 :容器本体
2 :内層体
3 :外層体
3a :口部
3b :雄ねじ部
3c :通気口
3d :切欠き
4 :注出キャップ
5 :中栓
5a :内容物用連通口
5b :筒状壁
5c :中間壁
5d :フランジ壁
5e :下部環状壁
5f :上部環状壁
5g :連通開口
6 :逆止弁
6a :空気弁
6b :注出弁
6c :基部
6d :空気弁本体
6e :リング部
6f :第二凸部
6g :注出弁本体
6h :連結片
6j :空気弁本体
6k :リング部
6m :第二凸部
6n :弁体シール部
6p :傾斜部
7 :キャップ本体
7a :天壁
7b :外周壁
7c :雌ねじ部
7d :注出口
7e :注出筒
7f :支持部
7g :膨出部
7h :外気導入口
7j :環状壁
7k :凹部
7m :凸部
7n :爪部
7p :非凹凸周面部(弁座シール部)
7q :環状壁
7r :凸部
7s :凹部
7t :弁座シール部
8 :蓋体
8a :頂壁
8b :蓋体外周壁
8c :シール筒
8d :係合壁
8e :ヒンジ部
N :内部空間
S :充填空間
g :隙間

Claims (6)

  1. 内容物を収容する充填空間を有する内層体と、該内層体との相互間に内部空間を区画するとともに該内部空間に通じる通気口を有する外層体とを備える容器本体に装着され、該外層体を押圧することによって該充填空間の内容物を注出口から注出させる二重容器用注出キャップであって、
    前記通気口を覆って前記外層体に装着され、該通気口に通じる外気導入口、該通気口から該外気導入口に至る経路に位置する環状壁、並びに該環状壁の周面部において周方向に隣り合う凹部及び凸部を有するキャップ本体と、
    通常時は前記キャップ本体に設けた弁座シール部に気密に当接して前記通気口と前記外気導入口との間での空気の流通を遮断する一方、前記内部空間が減圧状態になると弾性変形して該弁座シール部と非接触になる空気弁と、を備え、
    前記空気弁は、前記環状壁に対して摺動可能であって、該空気弁が弾性変形した際は、前記凸部に当接した状態で前記凹部との間に前記通気口と前記外気導入口との間を流通する空気が通過する隙間を区画するリング部を有する二重容器用注出キャップ。
  2. 前記環状壁は、前記リング部が摺動する向きに沿って、前記凹部及び前記凸部を設けた部位と、該凹部及び該凸部を設けずに前記弁座シール部として機能する部位となる非凹凸周面部とを備え、
    前記空気弁は、通常時は前記非凹凸周面部に前記リング部が当接する一方、該空気弁が弾性変形すると該リング部が前記凸部に当接する、請求項1に記載の二重容器用注出キャップ。
  3. 前記キャップ本体は、前記環状壁の径方向外側又は内側に前記弁座シール部を有し、
    前記空気弁は、前記リング部の径方向外側又は内側に前記弁座シール部に当接する弁体シール部を有する、請求項1に記載の二重容器用注出キャップ。
  4. 前記リング部は、前記凸部に対して摺動可能に当接する第二凸部を有する、請求項1~3の何れか一項に記載の二重容器用注出キャップ。
  5. 前記環状壁と前記リング部とが当接する部位に滑剤を有する請求項1~4の何れか一項に記載の二重容器用注出キャップ。
  6. 前記容器本体と請求項1~5の何れか一項に記載の二重容器用注出キャップとで構成される二重容器。
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