JP2020183280A - ヒンジキャップ - Google Patents

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JP2020183280A
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Manabu Yamamoto
学 山本
桑原 和仁
Kazuhito Kuwabara
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Abstract

【課題】 ヒンジキャップの上蓋を持ち上げた際に、薄肉弱化部のヒンジと反対側に応力を集中することにより、薄肉弱化部の破断開始を促し、引き続く薄肉弱化部の破断を進行させ、開栓部がキャップ本体側から上蓋側に移行できるヒンジキャップを提供する。【解決手段】 キャップ本体と、ヒンジと、上蓋とからなるヒンジキャップであって、キャップ本体は、容器の口部に装着される装着部と、装着部の内側に連設された注出部とを備え、注出部は、装着部の内側に立設された注出筒と、注出筒の内周に連設された隔壁と、隔壁に破断可能な薄肉弱化部によって画成され、開口予定部となる開栓部と、開栓部のヒンジと反対側に立設された引上壁と、引上壁のヒンジ側に形成された補強リブとを備え、上蓋は、頂壁と、頂壁の下面から垂設され、閉蓋時に引上壁のヒンジと反対側で係合可能な係合壁とを備えることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、容器に装着して使用されるヒンジキャップに関し、とくに最初の開蓋時に薄肉弱化部を破断して上蓋側に移行する開栓部を有するヒンジキャップに関するものである。
従来、容器に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とからなるヒンジキャップにおいて、容器の密封性を確保するため、キャップ本体の隔壁の開口予定部にプルリングなどを形成した除去部を設けていた。
しかし、除去部を開口するために、上蓋を開けた後、プルリングなどを引っ張り上げて除去部を抜栓する作業が必要となり、手間がかかるともに、力の弱い利用者にとっては抜栓に苦労するという問題があった。
そこで、開口予定部としての除去部をなくした場合には、内容液がヒンジキャップ内に入り込み易くなるなど、密封性に問題が生じるため、プルリングを省略し、開口予定部に立設された引上壁を上蓋から垂設された垂下片に係合させて、上蓋の開蓋とともに、引上壁ごと引っ張り上げて薄肉弱化部を破断して開栓するヒンジキャップが従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1記載のヒンジキャップでは、上蓋が開蓋した状態で成形されるため、ヒンジを支点として閉蓋して引上壁を垂下片に係合する必要があり、その際、垂下片が引上壁に斜め方向から部分的に当接されて、薄肉弱化部に局所的な負荷がかかってしまい、薄肉弱化部が破断してしまう可能性があるため、底壁とヒンジで連設された上蓋とからなる蓋部と、分離片を有する基部とを別体とすることで、分離片を上蓋の筒壁に掛止する際に薄肉弱化部に均等に負荷がかかるようにして薄肉弱化部の破断を防止することも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−338253号公報 特開2015−34012号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のヒンジキャップでは、開栓時に、上蓋を持ち上げることにより、開口予定部に立設された引上壁の全周を引き上げるため、薄肉弱化部の破断を開始する際に大きな力を要するという問題があり、さらに、上記特許文献2記載のヒンジキャップでは、特許文献1記載のヒンジキャップと同様の問題に加え、開栓時に大きな力がかかるため、分離片と上蓋の筒壁の係合状態を強固に維持しなければならないという問題があった。
本発明は、上記問題を解決することを課題とし、ヒンジキャップの上蓋を持ち上げた際に、薄肉弱化部のヒンジと反対側に応力を集中することにより、薄肉弱化部の破断開始を促し、引き続く薄肉弱化部の破断を進行させ、開栓部がキャップ本体側から上蓋側に移行し、容易に開栓できるヒンジキャップを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、ヒンジキャップとして、容器に装着されるキャップ本体と、ヒンジを介してキャップ本体に連設された上蓋とからなるヒンジキャップであって、キャップ本体は、容器の口部に装着される装着部と、装着部の内側に連設された注出部とを備え、注出部は、装着部の内側に立設された注出筒と、注出筒の内周に連設された隔壁と、隔壁に破断可能な薄肉弱化部によって画成され、開口予定部となる開栓部と、開栓部のヒンジと反対側に立設された引上壁と、引上壁のヒンジ側に形成された補強リブとを備え、上蓋は、頂壁と、頂壁の下面から垂設され、閉蓋時に引上壁のヒンジと反対側で係合可能な係合壁とを備えることを特徴とする構成を採用する。
ヒンジキャップの実施形態として、引上壁は、ヒンジと反対側に形成された支柱を有し、係合壁は、引上壁の支柱を引き上げる係合突起を有することを特徴とする構成、また、引上壁は、支柱を除く一部に、係合壁の係合突起が係合可能な係合窓部を有することを特徴とする構成、また、引上壁は、開栓部のヒンジと反対側の外縁に沿って立設された円弧部と、円弧部のヒンジ側に立設された平板部とを有し、円弧部は、支柱と、支柱と平板部との間に開口された係合窓部とを有し、平板部は、ヒンジ側から開栓部上面に向けて形成された補強リブを有し、係合壁は、閉蓋時に引上壁の内側から支柱を挟んで係合窓部と係合する係合突起を有することを特徴とする構成、また、引上壁は、円筒状で、ヒンジと反対側に形成された第1支柱と、ヒンジ側に形成された第2支柱と、第1支柱と第2支柱との間に開口された係合窓部とを有し、第2支柱は、ヒンジ側から開栓部上面に向けて形成された補強リブを有し、係合壁は、閉蓋時に引上壁の内側から第1支柱を挟んで係合窓部と係合する係合突起を有することを特徴とする構成、係合突起は、支柱を挟むように外側に向けて形成された一対のフックであることを特徴とする構成を採用する。
開栓部の具体的実施形態として、開栓部は、引上壁の内周から反転可能な薄膜部を介して連結された栓体を有し、栓体は、上蓋が閉蓋された状態で、係合壁に挿入されることを特徴とする構成、また、栓体は、薄膜部を介して引上壁と連結された底部と、底部から立設され、係合壁に挿入される筒部とを有することを特徴とする構成、また、栓体は、薄膜部を介して引上壁と連結された筒部と、筒部の外周に周設された嵌合部とを有し、係合壁は、内周に形成され、筒部の嵌合部と嵌合する被嵌合部を有することを特徴とする構成、また、上蓋は、頂壁に係合壁の内周面と連通する嵌合穴部を有し、栓体は、筒部の先端部を閉鎖した天壁と、筒部の先端部に形成され、上蓋の嵌合穴部と嵌合する係止突部とを有することを特徴とする構成を採用する。
本発明のヒンジキャップは、上記構成を採用することにより、開栓時に、上蓋を持ち上げた際に、係合壁が開栓部の引上壁のヒンジと反対側を引き上げ、薄肉弱化部のヒンジと反対側に応力を集中することにより、開栓部の薄肉弱化部が破断を開始するきっかけをつくることができ、引き続き薄肉弱化部の破断を進行させるので、開栓に大きな力を要しない。とくに、引上壁のヒンジ側に補強リブが設けられていることにより、引上壁のヒンジ側の開栓部上面に対する変形が抑制され、引上壁のヒンジと反対側の薄肉弱化部付近に応力を集中させることができる。
また、本発明のヒンジキャップは、開栓部の引上壁の内周から反転可能な薄膜部を介して連結された栓体を係合壁に挿入されることにより、開栓部の引上壁と係合壁に形成された係合突起との係合を確実にすることができる。
さらに、本発明のヒンジキャップは、栓体の係止突部が上蓋の嵌合穴部と嵌合することにより、栓体が上蓋とともに上方に引上げられ、薄膜部を介して開栓部に引っ張る力が加わり、開栓部をキャップ本体側から上蓋側へ確実に移行できる。
実施例1のヒンジキャップを容器に装着した状態を示す図で、(a)は側面断面図であり、(b)は(a)のX1−X1線における断面矢視図である。 実施例1のヒンジキャップの開蓋状態を示す図で、(a)は上面図であり、(b)は側面断面図である。 実施例1のヒンジキャップの引上壁と係合壁との係合状態を示す図で、(a)はセット前の側面図であり、(b)は(a)の正面/背面図であり、(c)はセット後の側面図であり、(d)は(c)の正面/背面図であり、(e)は(d)のY1−Y1線における断面矢視図である。 実施例1のヒンジキャップの開栓時の応力分布状態を示すイメージ図で、(a)は補強リブがない場合の応力分布図であり、(b)は補強リブがある場合の応力分布図である。 実施例2のヒンジキャップを容器に装着した状態を示す図で、(a)は側面断面図であり、(b)は(a)のX2−X2線における断面矢視図である。 実施例2のヒンジキャップの開蓋状態を示す図で、(a)は上面図であり、(b)は側面断面図である。 実施例2のヒンジキャップの引上壁と係合壁との係合状態を示す図で、(a)はセット後の側面図であり、(b)は(a)の正面/背面図であり、(c)は(b)のY2−Y2線における断面矢視図である。 実施例3のヒンジキャップの開蓋状態を示す図で、(a)は上面図であり、(b)は側面断面図である。 実施例3のヒンジキャップを閉蓋した状態を示す図で、(a)は栓体を押し込む前の側面断面図であり、(b)は栓体を押し込んだ後の側面断面図である。 実施例4のヒンジキャップの開蓋状態を示す図で、(a)は上面図であり、(b)は側面断面図である。 実施例5のヒンジキャップの開蓋状態を示す図で、(a)は上面図であり、(b)は側面断面図である。 実施例6のヒンジキャップの開蓋状態を示す図で、(a)は上面図であり、(b)は側面断面図である。 実施例6のヒンジキャップを閉蓋した状態を示す図で、(a)は栓体を押し込む前の側面断面図であり、(b)は栓体を押し込んだ後の側面断面図である。
本発明の実施形態に係るヒンジキャップについて、実施例に示した図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において、図1でみて、左方向を「注出側(ヒンジと反対側)」、右方向を「背面側(ヒンジ側)」、上方向を「上方」、下方向を「下方」とする。
図1において、Aは内容液が充填される容器、Bは容器Aに装着されるキャップ本体、Cはヒンジ、Dはキャップ本体BにヒンジCを介して開閉可能に取り付けられた上蓋である。
図1に示すように、容器Aは、上部に口部1を有し、口部1の外周面には、環状の嵌合突条2が設けられている。
図1および2に示すように、キャップ本体Bは、容器Aの口部1に装着される装着部10と、該装着部10の内側に連設された注出部30とを備えている。
装着部10は、内周が口部1の外周と嵌合する外筒12と、外筒12の上端内周に連設されるとともに、内縁に注出部30を連設するリング状の基壁13と、基壁13の内縁下面から垂設され、外周が口部1の内周と嵌合する内筒14とを備えている。
外筒12の内周下部には係合突部15が設けられ、容器Aの口部1が装着部10に嵌入されたとき、係合突部15は、嵌合突条2を乗り越えて嵌合し、装着部10が口部1から外れることを防止している。
また、基壁13の上部には、上蓋Dを係止する蓋係合部16が環状に立設され、その上部には外方に突出する係止突条17が設けられている。
装着部10には、使用後に容器Aからヒンジキャップを分離して廃棄するための分別機構20が設けられている。
分別機構20として、外筒12のヒンジCの左右いずれかの近傍には、図2に示すように、外周面に平面視で略V字状の外周切り込み部21が下端部に薄肉底壁22を残して上方から切り込まれている。
係合突部15の外周切り込み部21に対応する位置には、図示しないが、内周切り込み部が縦方向に刻設され、縦方向引き裂きラインが形成される。
外周切り込み部21のヒンジC側では、端面23の内周側の上部の薄肉部を隔てた位置を起点として円周方向に延びるように、スリット溝24が上方から凹設され、本実施例では、端面23を始点として、約345°にわたって延び、その先にはスリット溝24が存在しない外筒12と蓋係合部16が一体に連結した終端連結部25が設けられている。
また、縦方向引き裂きラインに隣接するスリット溝24の起点を引き裂き開始点として、スリット溝24の底面26の内周側には、外筒12と蓋係合部16間を連結する薄肉の連結部27が設けられ、周方向引き裂きラインが円弧状に延びるように形成され、終点の破断不能な終端連結部25まで引き裂き可能となっている。
注出部30は、装着部10(基壁13)の内側に立設された注出筒31と、注出筒31の内周下部に連設され、容器Aの開口部を密封する隔壁32とを備えている。
隔壁32には、破断可能な薄肉弱化部33により画成され、隔壁32から切り取られることによって容器Aの内部と連通する注出口を形成する開栓部34が形成されている。
開栓部34は、薄肉弱化部33を介して隔壁32と連結された底壁35と、底壁35の注出側(ヒンジCと反対側)の外縁に沿って立設された半円筒状の引上壁36とを備え、引上壁36は、注出側の円弧部36aと、背面側(ヒンジ側)に円弧部36aより低く形成された平板部36bとから構成されている。
なお、円弧部36aと平板部36bは、同等の高さに形成されていてもよい。
円弧部36aは、注出側中央に形成された支柱37と、支柱37を除く平板部36bとの間を一部開口して形成された係合窓部38とから構成されている。
さらに、引上壁36には、平板部36bの背面側から底壁35の上面に向けて、互いに直角をなすように形成された補強リブ39が設けられている。
本実施例では、平板部36bの背面側に設けられた補強リブ39は、1枚であるが、補強リブ39の枚数は、必要に応じて、1枚でも複数枚でも構わない。
なお、補強リブ39は、平板部36bと底壁35とが連結していれば、どのような形状でもよい。
上蓋Dは、図1および図2に示すように、ヒンジCを介してキャップ本体Bの外筒12の外周上端に、回動自在に取着されており、キャップ本体Bの上面を覆う頂壁40と、頂壁40の周縁部から垂設された側周壁41とを備えている。
頂壁40の下面からは、円弧状の係合壁42と、係合壁42の外側にシール筒43とが垂設され、係合壁42は、閉蓋時に、先端部が開栓部34の引上壁36の内側に挿入され、また、シール筒43は、外周がキャップ本体Bの注出筒31の内周に密接するようになっている。
係合壁42は、外周先端部の注出側に一対の係合突起44が設けられ、係合突起44は、下端部がR形状で、先端部が外側に向けてフック状をなし、図3に示すように、閉蓋状態でキャップ本体Bに対してセットする際に、係合壁42は、係合突起44が引上壁36の内側から支柱37とを挟むように係合窓部38と係合している。
これにより、最初の開蓋時に開栓部34の注出側は、上蓋Dとともに持ち上げられ、薄肉弱化部33を破断して、開栓部34が上蓋Dに移行するようになっている。
なお、係合突起44と係合窓部38は、それぞれ少なくとも一つずつ設けてあればよい。
側周壁41の下端部内周には、キャップ本体Bの蓋係合部16の内周側と係合する係合凸部45と、蓋係合部16の外周側と係止する下方に係合突条を設けた係止凹部46とが形成され、係合凸部45は、全周にわたり形成されても、または間隔をおいて形成されても構わない。
側周壁41の注出側の下端部外周には、周方向に円弧状の指掛け部47が設けられている。
なお、本実施例のヒンジキャップは、使用前の不正開封を防止するために、図示していないが、キャップ本体Bと上蓋Dとの間にシュリンクラベルや封緘部材等が設けられている。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
本実施例のヒンジキャップは、射出成形によって一体成形で製造され、一体成形で製造されたヒンジキャップは、図2に示すように、開蓋した状態で得られ、上蓋DをヒンジCを介して回動して図1に示す閉蓋状態にセットされる。
閉蓋の際、上蓋Dのシール筒43の下端部が注出筒31の上部に、また、図3に示すように、係合壁42の係合突起44の下端部が引上壁36の円弧部36aの上部に当接するが、さらに上方からの負荷がかかって係合突起44は、支柱37を挟むように係合窓部38と係合する。このとき、開栓部34が下方に動いて薄肉弱化部33が破断しないように、底壁35の下面に押さえを設けておくことが好ましい。
なお、係合突起44は、下端部がR形状をなすが、引上壁36との係合に支障がなければ、どのような形状であっても構わない。
また、シール筒43は、注出筒31に密接してシール部を形成する。
さらに、キャップ本体Bの蓋係合部16は、上蓋Dの係止凹部46と嵌合して、本実施例のヒンジキャップは閉蓋状態となる。
次に、閉蓋されたヒンジキャップは、内容液が充填された容器Aの口部1に打栓して装着される。
その際に、キャップ本体Bの内筒14の外周下部が容器Aの口部1内周上部に挿入されるとともに、外筒12内周と口部1外周が係合し、装着部10が口部1を挟持して装着される。
なお、本実施例では、装着部10は、内筒14の外周と外筒12の内周とによって容器Aの口部1を狭持するものとしたが、容器Aの口部1の外周に雄ねじを形成するとともに、外筒12の内周に雌ねじを形成することによって螺着するものであっても構わない。
本実施例のヒンジキャップを最初に使用する際には、上蓋Dを開蓋することによって、キャップ本体Bの注出筒31内の隔壁32と開栓部34との間の薄肉弱化部33を破断して開栓することができる。
まず、図1に示す状態から上蓋Dの指掛け部47に手指を掛け、指掛け部47を持ち上げると、上蓋Dの係止凹部46によるキャップ本体Bの蓋係合部16との嵌合が注出側から外れる。
すると、係合壁42の係合突起44は、開栓部34の引上壁36の係合窓部38と係合しているので、上蓋Dの持ち上げとともに、引上壁36の支柱37が引き上げられ、支柱37付近の薄肉弱化部33に剪断応力が集中することによって、開栓部34は、支柱37付近の薄肉弱化部33から破断を開始する。
このため、薄肉弱化部33は、注出側を背面側よりも薄く形成しておくと、破断を開始するきっかけをつくり易くなる。また、ヒンジCと反対側の開栓部34の先端部を、突状の曲線形状にすることで破断し易くなる。
ここで、開栓部34は、引上壁36が係合壁42の係合突起44により引き上げられる際に、どのように応力が作用するかをみると、図4(a)に示すように、補強リブ39が設けられていない場合には、引上壁36の引き上げにより開栓部34に作用する応力(図において、黒い部分)は、円弧部36aと注出筒31との間の薄肉弱化部33付近の応力α1だけでなく、平板部36bの下端部付近にも応力β1として働き、引上壁36の注出側付近の薄肉弱化部33に集中すべき応力が分散することにより薄肉弱化部33の破断を困難にするおそれがある。
これに対して、図4(b)に示すように、平板部36bと開栓部34の上面との間に補強リブ39が設けられている場合には、平板部36bの開栓部34(底壁35)に対する変形が抑制され、円弧部36aと注出筒31との間の薄肉弱化部33付近に応力α2が集中するとともに、平板部36bの補強リブ39側に作用する応力β2は、図4(a)に示す応力β1よりも小さくなることにより、引上壁36の注出側付近の薄肉弱化部33に応力が集中し、薄肉弱化部33は、引上壁36の注出側付近から容易に破断を開始することができる。
さらに、上蓋Dを持ち上げると、上蓋Dとともに開栓部34の引上壁36が引き上げられ、これによって薄肉弱化部33の破断が背面側まで進行して、開栓部34が上蓋Dの係合壁42に保持される。
これと同時に、シール筒43が持ち上げられて開蓋状態となり、注出筒31内の開栓部34の部分が開口部となって、容器A内の内容液の注出が可能となる。
以上説明したように、本実施例のヒンジキャップは、開栓時に、上蓋Dを持ち上げ始めると、係合壁42の係合突起44が開栓部34の注出側の支柱37を引き上げ、開栓部34の注出側の薄肉弱化部33が破断を開始するきっかけをつくることができ、その後は、上蓋Dの持ち上げを継続すると、薄肉弱化部33の破断をヒンジC側に向けて進行させることができるので、開栓時に大きな力を要しない。
また、内容液の使用後は、上蓋Dをキャップ本体Bに再び閉蓋することで、上蓋Dのシール筒43とキャップ本体Bの注出筒31とでシール部が形成され、容器A内を再度密封することができ、繰り返し、ヒンジキャップの上蓋Dを開閉して使用することができる。
本実施例のヒンジキャップは、分別機構20を備えているので、容器A内の内容液を全部使用した後、容器Aから分別して廃棄することができる。
その際には、ヒンジキャップを開蓋し、上蓋Dを指で把持して外方に引っ張ると、外筒12のヒンジCとの連設部位が引っ張られて変形し、外周切り込み部21に沿って縦方向引き裂きラインが破断され、さらに上蓋Dを引っ張ると、周方向引き裂きラインを形成する連結部27が破断を始める。
連結部27の破断が進行すると、上蓋Dがキャップ本体Bから離れていく。
その後、スリット溝24の終端部まで連結部27の切断が完了し、さらに上蓋Dを引っ張ると、蓋係合部16と外筒12とに一体に連結した終端連結部25が外側に引っ張られ、キャップ本体Bと容器Aとの嵌合が外され、ヒンジキャップと容器Aとを分別廃棄することができる。
次に、第1実施例の注出部30の構成を変更した第2実施例について、図5〜図7を参照して説明する。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、注出部における変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
図5において、Baはキャップ本体、DaはヒンジCを介してキャップ本体Baに開閉可能に取り付けられた上蓋である。
キャップ本体Baは、容器Aの口部1に装着される装着部10と、該装着部10の内側に連設された注出部50とを備えている。
注出部50は、装着部10の内側に立設された注出筒31と、注出筒31の内周下部に連設され、容器Aの開口部を密封する隔壁32とを備えている。
隔壁32には、破断可能な薄肉弱化部33により画成され、隔壁32から切り取られることによって容器Aの内部と連通する注出口を形成する開栓部51が形成されている。
開栓部51は、薄肉弱化部33を介して隔壁32と連結された底壁52と、底壁52の注出側の外縁に沿って立設された円筒状の引上壁53とを備えている。
引上壁53は、注出側中央に形成された第1支柱54aと、背面側中央に形成された第2支柱54bと、第1支柱54aと第2支柱54bとの間を一部開口して形成された係合窓部55とを備え、引上壁53は、注出側の第1支柱54aの方が背面側の第2支柱54bよりも高く形成されている。
なお、第1支柱54aと第2支柱54bは、同等の高さに形成されていてもよい。
さらに、開栓部51には、引上壁53の背面側中央から底壁52の上面に向けて、互いに直角をなすように形成された補強リブ56が設けられている。
本実施例では、引上壁53の背面側中央に設けられた補強リブ56の厚さは、第2支柱54bの幅よりも薄く設定されているが、補強リブ56の厚さは、第2支柱54bの幅と同等か、またはそれ以下に設定することができる。なお、補強リブ56は、引上壁53と底壁52が連結してあれば、どのような形状でもよい。
上蓋Daは、図5および図6に示すように、ヒンジCを介してキャップ本体Baの外筒12の外周上端に、回動自在に取着されており、キャップ本体Baの上面を覆う頂壁40と、頂壁40の周縁部から垂設された側周壁41とを備えている。
頂壁40の下面からは、円筒状の係合壁58と、係合壁58の外側にシール筒43とが垂設され、係合壁58は、閉蓋時に、先端部が開栓部51の引上壁53の内側に挿入され、また、シール筒43は、外周がキャップ本体Baの注出筒31の内周に密接するようになっている。
なお、本実施例では、係合壁58の外周注出側と外周背面側に、頂壁40から引上壁53の第1支柱54aと第2支柱54bとに向けて、それぞれ第1リブ48と第2リブ49とが垂設されている。
係合壁58は、外周先端部の注出側に一対の係合突起59が設けられ、係合突起59は、下端部がR形状で、先端部が外側に向けてフック状をなし、図7に示すように、閉蓋状態でキャップ本体Baに対してセットする際に、係合壁58は、係合突起59が引上壁53の内側から第1支柱54aを挟むように係合窓部55と係合している。
これにより、最初の開蓋時に開栓部51の注出側は、上蓋Daとともに持ち上げられ、薄肉弱化部33を破断して、開栓部51が上蓋Daに移行するようになっている。なお、係合突起59と係合窓部55は、それぞれ少なくとも一つずつ設けてあればよい
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
本実施例のヒンジキャップは、第1実施例と同様に、図6で示す開蓋した状態で一体成形することにより得られ、上蓋DaをヒンジCを介して回動して図5に示す閉蓋状態にセットされる。
閉蓋の際、上蓋Daのシール筒43の下端部が注出筒31の上部に、また、図7に示すように、係合壁58の係合突起59の下端部が引上壁53の上部に当接するが、さらに上方からの負荷がかかって係合突起59は、第1支柱54aを挟むように係合窓部55と係合する。
このとき、本実施例では、係合壁58の外周正面側と外周背面側に、頂壁40から引上壁53の第1支柱54aと第2支柱54bとに向けて、それぞれ第1リブ48と第2リブ49とが垂設されているので、係合壁58の先端部が開栓部51を押し込んで薄肉弱化部33を破断することがない。
次に、閉蓋されたヒンジキャップは、内容液が充填された容器Aの口部1に打栓して装着される。
このとき、本実施例では、頂壁40から引上壁53の第1支柱54aと第2支柱54bとに向けて、それぞれ第1リブ48と第2リブ49とが垂設されているので、上蓋Daが押し下げられても、係合壁58の先端部が開栓部51を押し込んで薄肉弱化部33を破断することがない。
本実施例のヒンジキャップを最初に使用する際には、上蓋Daを開蓋することによって、キャップ本体Baの注出筒31内の隔壁32と開栓部51との間の薄肉弱化部33を破断して開栓することができる。
まず、図5に示す状態から上蓋Daを持ち上げると、係合壁58の係合突起59は、開栓部51の引上壁53の係合窓部55と係合しているので、上蓋Daの持ち上げとともに、引上壁53の第1支柱54aが引き上げられ、第1支柱54a付近の薄肉弱化部33に剪断応力が集中することによって、開栓部51は、第1支柱54a付近の薄肉弱化部33から破断を開始する。
なお、ヒンジCと反対側の開栓部51の先端部を、突状の曲線形状にすることで破断し易くなる。
開栓部51は、引上壁53が係合壁58の係合突起59により引き上げられる際に、第1実施例と同様に、補強リブ56が設けられていることにより、引上壁53は、第2支柱54bの底壁52に対する変形が抑制され、第1支柱54a付近の薄肉弱化部33に応力を集中することができ、薄肉弱化部33は、引上壁53の注出側付近から容易に破断を開始することができる。
さらに、上蓋Daを持ち上げると、上蓋Daとともに開栓部51の引上壁53が引き上げられ、これによって薄肉弱化部33の破断が背面側まで進行して、開栓部51が上蓋Daの係合壁58に保持される。
次に、第2実施例の注出部50の構成を変更した第3実施例について、図8および図9を参照して説明する。
以下、第2実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、注出部における変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
図8において、Bbはキャップ本体、DbはヒンジCを介してキャップ本体Bbに開閉可能に取り付けられた上蓋である。
キャップ本体Bbは、容器の口部(図示せず)に装着される装着部10と、該装着部10の内側に連設された注出部60とを備えている。
注出部60は、装着部10の内側に立設された注出筒31と、注出筒31の内周下部に連設された隔壁32とを備えている。
隔壁32には、破断可能な薄肉弱化部33により画成され、隔壁32から切り取られることによって容器の内部と連通する注出口を形成する開栓部61が形成されている。
開栓部61は、薄肉弱化部33を介して隔壁32と連結された底壁62と、底壁62の注出側の外縁に沿って立設された円筒状の引上壁53と、底壁62の内縁下部から反転可能な薄膜部63を介して連結された栓体64とを備えている。
なお、本実施例では、薄膜部63は、断面がテーパ状となっているが、反転可能な形状であれば、構造は問わない。例えば、断面が蛇腹状、階段状、U字状などであってもよい。
また、薄肉弱化部33と薄膜部63の肉厚は、薄膜部63の方が薄肉弱化部33と同等か、より厚い方が好ましい。
引上壁53は、注出側中央に形成された第1支柱54aと、背面側中央に形成された第2支柱54bと、第1支柱54aと第2支柱54bとの間を一部開口して形成された係合窓部55とを備え、引上壁53は、注出側の第1支柱54aの方が背面側の第2支柱54bよりも高く形成されている。
なお、第1支柱54aと第2支柱54bは、同等の高さに形成されていてもよい。
さらに、開栓部61には、引上壁53の背面側中央から底壁62の上面に向けて、互いに直角をなすように形成された補強リブ56が設けられている。
栓体64は、円盤状の底部65と、底部65の周縁部から立設され、外周先端部にテーパ状に縮径された挿入案内部66が形成された筒部67とを有している。
栓体64は、上蓋Dbをキャップ本体Bbに対して閉蓋してセットする際に、筒部67を挿入案内部66から差し込み、薄膜部63を反転させることにより、後述する係合壁58の内周に挿入するようになっている。
上蓋Dbは、キャップ本体Bbの上面を覆う頂壁40と、頂壁40の下面からは、円筒状の係合壁58と、係合壁58の外側にシール筒43とが垂設され、係合壁58は、閉蓋時に、先端部が開栓部61の引上壁53の内側に挿入され、また、シール筒43は、外周がキャップ本体Bbの注出筒31の内周に密接するようになっている。
なお、本実施例では、係合壁58の外周注出側と外周背面側に、頂壁40から引上壁53の第1支柱54aと第2支柱54bとに向けて、それぞれ第1リブ48と第2リブ49とが垂設されている。
係合壁58は、外周先端部の注出側に一対の係合突起59が設けられ、係合突起59は、下端部がR形状で、先端部が外側に向けてフック状をなし、閉蓋状態でキャップ本体Bbに対してセットする際に、係合壁58は、係合突起59が引上壁53の第1支柱54aを挟むように内周上部の係合窓部55と係合している。
また、図9(b)に示すように、係合壁58の内側には、第3リブ68を設けることにより、栓体64を係合壁58に差し込み過ぎないようにしている。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
本実施例のヒンジキャップは、第2実施例と同様に、図8で示す開蓋した状態で一体成形することにより得られ、上蓋DbをヒンジCを介して回動して図9(a)に示す閉蓋状態にセットされる。
ヒンジキャップが閉蓋状態にセットされた後、栓体64の底部65から治具等で栓体64を上方に差し込んで、図9(b)に示すように、薄膜部63を反転させ、筒部67を挿入案内部66から係合壁58内に挿入すると、栓体64の筒部67外周は、係合壁58の内周下部を押し広げ、それまで引上壁53の内周と係合壁58の外周との間に存在した隙間を解消し、係合壁58の係合突起59を引上壁53の係合窓部55に対して深く係合させることができる。
本実施例のヒンジキャップは、栓体64の筒部67に、外周先端部がテーパ状に縮径された挿入案内部66が形成されているので、栓体64を係合壁58内に無理なく挿入することができる。
このとき、上蓋Dbの第3リブ68は、栓体64の筒部67と当接することにより、栓体64の差し込み過ぎを防止するストッパーとしての機能を果たす。
これにより、開栓部61の引上壁53と上蓋Dbの係合壁58に形成された係合突起59との係合を確実にすることができる。
次に、第2実施例の注出部50の構成を変更した第4実施例について、図10を参照して説明する。
以下、第2実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、注出部における変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
図10において、Bcはキャップ本体、DaはヒンジCを介してキャップ本体Bcに開閉可能に取り付けられた上蓋である。
キャップ本体Bcは、容器の口部(図示せず)に装着される装着部10と、該装着部10の内側に連設された注出部70とを備えている。
注出部70は、装着部10の内側に立設された注出筒31と、注出筒31の内周下部に連設された隔壁71とを備えている。
隔壁71には、破断可能な薄肉弱化部72により画成され、隔壁71から切り取られることによって容器の内部と連通する注出口を形成する開栓部73が形成されている。
本実施例では、隔壁71は、開栓部73の注出側端部すなわち薄肉弱化部72を形成する注出側端部を最下端部とするように、注出筒31の内周背面側から注出側に向けて下方に傾斜している。
開栓部73は、薄肉弱化部72を介して隔壁71と連結された底壁74と、底壁74の注出側の外縁に沿って立設された円筒状の引上壁75とを備えている。
本実施例では、開栓部73の底壁74は、隔壁71に沿って、注出筒31の内周背面側から注出側に向けて下方に傾斜するように形成されている。
引上壁75は、注出側中央に形成された第1支柱76aと、背面側中央に形成された第2支柱76bと、第1支柱76aと第2支柱76bとの間を開口して形成された係合窓部77とを備え、引上壁75は、注出側の第1支柱76aの方が背面側の第2支柱76bよりも高く形成されている。
なお、第1支柱76aと第2支柱76bは、同等の高さに形成されていてもよい。
さらに、開栓部73には、引上壁75の背面側中央から底壁74の上面に向けて、互いに直角をなすように形成された補強リブ78が設けられている。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
本実施例のヒンジキャップは、第2実施例と同様に、図10で示す開蓋した状態で一体成形することにより得られ、上蓋DaをヒンジCを介して回動して閉蓋状態にセットされる。
本実施例のヒンジキャップが装着された容器を最初に使用する際には、上蓋Daを開蓋することによって、キャップ本体Bcの注出筒31内の隔壁71と開栓部73との間の薄肉弱化部72を破断して開栓することができる。
まず、上蓋Daを持ち上げると、係合壁58の係合突起59は、開栓部73の引上壁75の係合窓部77と係合しているので、上蓋Daの持ち上げとともに、引上壁75の第1支柱76aが引き上げられ、第1支柱76a付近の薄肉弱化部72に剪断応力が集中することによって、開栓部73は、第1支柱76a付近の薄肉弱化部72から破断を開始する。この際に、開栓部73の底壁74は、隔壁71に沿って、注出筒31の内周背面側から注出側に向けて下方に傾斜するように形成されているので、底壁74の注出側に作用する上向きの力を有効に利用することができる。
次に、第4実施例の注出部70の構成を変更した第5実施例について、図11を参照して説明する。
以下、第4実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、注出部における変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
図11において、Bdはキャップ本体、DaはヒンジCを介してキャップ本体Bdに開閉可能に取り付けられた上蓋である。
キャップ本体Bdは、容器の口部(図示せず)に装着される装着部10と、該装着部10の内側に連設された注出部80とを備えている。
注出部80は、装着部10の内側に立設された注出筒31と、注出筒31の内周下部に連設された隔壁81とを備えている。
隔壁81には、破断可能な薄肉弱化部82により画成され、隔壁81から切り取られることによって容器の内部と連通する注出口を形成する開栓部83が形成されている。
本実施例では、隔壁81は、開栓部83の注出側端部すなわち薄肉弱化部82を形成する注出側端部を最下端部とするように、注出筒31の内周中間部から注出側に向けて下方に傾斜している。
開栓部83は、薄肉弱化部82を介して隔壁81と連結された底壁84と、底壁84の注出側の外縁に沿って立設された円筒状の引上壁85とを備えている。
本実施例では、開栓部83の底壁84は、隔壁81に沿って、注出筒31の内周中間部から注出側に向けて下方に傾斜するように形成されている。
引上壁85は、注出側中央に形成された第1支柱86aと、背面側中央に形成された第2支柱86bと、第1支柱86aと第2支柱86bとの間を開口して形成された係合窓部87とを備え、引上壁85は、注出側の第1支柱86aの方が背面側の第2支柱86bよりも高く形成されている。
なお、第1支柱86aと第2支柱86bは、同等の高さに形成されていてもよい。
さらに、開栓部83には、引上壁85の背面側中央から底壁84の上面に向けて、互いに直角をなすように形成された補強リブ88が設けられている。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
本実施例のヒンジキャップは、第4実施例と同様に、図11で示す開蓋した状態で一体成形することにより得られ、上蓋DaをヒンジCを介して回動して閉蓋状態にセットされる。
本実施例のヒンジキャップが装着された容器を最初に使用する際には、上蓋Daを開蓋することによって、キャップ本体Bdの注出筒31内の隔壁81と開栓部83との間の薄肉弱化部82を破断して開栓することができる。
まず、上蓋Daを持ち上げると、係合壁58の係合突起59は、開栓部83の引上壁85の係合窓部87と係合しているので、上蓋Daの持ち上げとともに、引上壁85の第1支柱86aが引き上げられ、第1支柱86a付近の薄肉弱化部82に剪断応力が集中することによって、開栓部83は、第1支柱86a付近の薄肉弱化部82から破断を開始する。この際に、開栓部83の底壁84は、隔壁81に沿って、注出筒31の内周中間部から注出側に向けて下方に傾斜するように形成されているので、底壁84の注出側に作用する上向きの力を有効に利用することができる。
次に、第3実施例の注出部60の構成を変更した第3実施例について、図12および図13を参照して説明する。
以下、第3実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、注出部における変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
図12において、Beはキャップ本体、DcはヒンジCを介してキャップ本体Beに開閉可能に取り付けられた上蓋である。
キャップ本体Beは、容器の口部(図示せず)に装着される装着部10と、該装着部10の内側に連設された注出部90とを備えている。
注出部90は、装着部10の内側に立設された注出筒31と、注出筒31の内周下部に連設された隔壁32とを備えている。
隔壁32には、破断可能な薄肉弱化部33により画成され、隔壁32から切り取られることによって容器の内部と連通する注出口を形成する開栓部91が形成されている。
開栓部91は、薄肉弱化部33を介して隔壁32と連結された底壁92と、底壁92の注出側の外縁に沿って立設された円筒状の引上壁93と、底壁92の内縁下部から反転可能な薄膜部97を介して引上壁93内に立設された栓体98とを備えている。
なお、本実施例では、薄膜部97は、断面がU字状となっているが、反転可能な形状であれば、構造は問わない。例えば、断面が蛇腹状、階段状、テーパ状などであってもよい。
また、薄肉弱化部33と薄膜部97の肉厚は、薄膜部97の方が薄肉弱化部33と同等か、より厚い方が好ましい。
引上壁93は、注出側中央に形成された第1支柱94aと、背面側中央に形成された第2支柱94bと、第1支柱94aと第2支柱94bとの間を一部開口して形成された係合窓部95とを備え、引上壁93は、注出側の第1支柱94aの方が背面側の第2支柱94bよりも僅かに高く形成されている。
なお、第1支柱94aと第2支柱94bは、同等の高さに形成されていてもよい。
さらに、開栓部91は、引上壁93の背面側中央から底壁92の上面に向けて、互いに直角をなすように形成された補強リブ96を備えている。
栓体98は、下端部が薄膜部97に連設された円筒状の筒部99と、筒部99の先端部を閉鎖する天壁100とを備えている。
筒部99は、外周先端部に周設され、角部が面取された係止突部102と、係止突部102直下の外周面に周設された嵌合部としての嵌合凹部101とを備えている。
栓体98は、上蓋Dcをキャップ本体Beに対して閉蓋してセットする際に、筒部99を天壁100側から後述する係合壁107に差し込み、薄膜部97を反転させることにより、上蓋Dcの頂壁105に開口された嵌合穴部106と嵌合するようになっている。
上蓋Dcは、キャップ本体Beの上面を覆う頂壁105と、頂壁105の周縁部から垂設された側周壁41とを備えている。
頂壁105の下面からは、円筒状の係合壁107と、係合壁107の外側にシール筒43とが垂設され、係合壁107は、閉蓋時に、先端部が開栓部91の引上壁93の内側に挿入され、また、シール筒43は、外周がキャップ本体Beの注出筒31の内周に密接するようになっている。
頂壁105には、係合壁107の内周面と連通し、閉蓋時に栓体98の係止突部102が嵌合する嵌合穴部106が開口されている。
係合壁107は、外周先端部の注出側に一対の係合突起109が設けられ、係合突起109は、下端部がR形状で、先端部が外側に向けてフック状をなし、閉蓋状態でキャップ本体Beに対してセットする際に、係合壁107は、両方の係合突起109が引上壁93の第1支柱94aを挟むようにそれぞれの係合窓部95と係合している。
係合壁107の内周には、嵌合穴部106の内周から連なり、栓体98の嵌合凹部101に嵌合するように形成された被嵌合部としての嵌合凸部108が周設されている。
なお、嵌合凹部101と嵌合凸部108は、どちらが凹であっても凸であっても構わない。また、栓体98の筒部99の外周下部の径と、係合壁107の内周下部の径とは同等か、または栓体98の径の方が僅かに小さい方が好ましい。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
本実施例のヒンジキャップは、第3実施例と同様に、図12で示す開蓋した状態で一体成形することにより得られ、上蓋DcをヒンジCを介して回動して図13(a)に示す閉蓋状態にセットされる。
その際、上蓋Dcの係合壁107の係合突起109がキャップ本体Beの引上壁93の第1支柱94aを挟むように係合窓部95と係合するとともに、キャップ本体Beの栓体98は、筒部99の係止突部102が上蓋Dcの係合壁107の内周に形成された嵌合凸部108の直下に挿入されるようになっている。
ヒンジキャップが閉蓋状態にセットされた後、栓体98の筒部99下端部から治具等で栓体98を上方に押し込み、薄膜部97を反転させ、図13(b)に示すように、栓体98の筒部99の係止突部102が上蓋Dcの係合壁107内周の嵌合凸部108を乗り越えることにより、栓体98の嵌合凹部101と係合壁107の嵌合凸部108とが嵌合し、上蓋Dcの係合壁107とキャップ本体Beの栓体98とのセットが完了する。
その際、栓体98の天壁100上面と上蓋Dcの頂壁105上面とが面一となるとともに、栓体98の先端部が上蓋Dcの嵌合穴部106を塞ぐことができる。
また、栓体98の筒部99が係合壁107内周に挿入されることにより、係合壁107の径方向の変形を抑えることができる。
本実施例のヒンジキャップは、上蓋Dcとキャップ本体Beとが係合壁107の係合突起109と引上壁93との係合の他に、栓体98の係止突部102が上蓋Dcの嵌合穴部106と嵌合することにより、開栓の際に、栓体98が上蓋Dcとともに上方に引上げられ、薄膜部97を介して底壁92に引っ張る力が加わり、開栓部91の開栓を確実にすることができる。
本発明のヒンジキャップは、開栓時に上蓋を持ち上げ、薄肉弱化部のヒンジと反対側に応力を集中することにより、薄肉弱化部の破断開始を促し、引き続く薄肉弱化部の破断を進行させることで容易に開栓することができ、開口予定部に薄肉弱化部により連設された開栓部を有するため密封性に優れ、気密性の必要な内容液を収納する容器用のヒンジキャップとして広い範囲に応用できる。
A 容器
B、Ba、Bb、Bc、Bd、Be キャップ本体
C ヒンジ
D、Da、Db、Dc 上蓋
α1、α2 円弧部付近の応力
β1、β2 平板部付近の応力
1 口部
2 嵌合突条
10 装着部
12 外筒
13 基壁
14 内筒
15 係合突部
16 蓋係合部
17 係止突条
20 分別機構
21 外周切り込み部
22 薄肉底壁
23 端面
24 スリット溝
25 終端連結部
26 底面
27 連結部
30、50、60、70、80、90 注出部
31 注出筒
32、71、81 隔壁
33、72、82 薄肉弱化部
34、51、61、73、83、91 開栓部
35、52、62、74、84、92 底壁
36、53、75、85、93 引上壁
36a 円弧部
36b 平板部
37 支柱
38、55、77、87、95 係合窓部
39、56、78、88、96 補強リブ
40、105 頂壁
41 側周壁
42、58、107 係合壁
43 シール筒
44、59、109 係合突起
45 係合凸部
46 係止凹部
47 指掛け部
48 第1リブ
49 第2リブ
54a、76a、86a、94a 第1支柱
54b、76b、86b、94b 第2支柱
63、97 薄膜部
64、98 栓体
65 底部
66 挿入案内部
67、99 筒部
68 第3リブ
100 天壁
101 嵌合凹部(嵌合部)
102 係止突部
106 嵌合穴部
108 嵌合凸部(被嵌合部)

Claims (10)

  1. 容器に装着されるキャップ本体と、ヒンジを介してキャップ本体に連設された上蓋とからなるヒンジキャップであって、
    キャップ本体は、容器の口部に装着される装着部と、装着部の内側に連設された注出部とを備え、
    注出部は、装着部の内側に立設された注出筒と、注出筒の内周に連設された隔壁と、隔壁に破断可能な薄肉弱化部によって画成され、開口予定部となる開栓部と、開栓部のヒンジと反対側に立設された引上壁と、引上壁のヒンジ側に形成された補強リブとを備え、
    上蓋は、頂壁と、頂壁の下面から垂設され、閉蓋時に引上壁のヒンジと反対側で係合可能な係合壁とを備えることを特徴とするヒンジキャップ。
  2. 引上壁は、ヒンジと反対側に形成された支柱を有し、
    係合壁は、引上壁の支柱を引き上げる係合突起を有することを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
  3. 引上壁は、支柱を除く一部に、係合壁の係合突起が係合可能な係合窓部を有することを特徴とする請求項2に記載のヒンジキャップ。
  4. 引上壁は、開栓部のヒンジと反対側の外縁に沿って立設された円弧部と、円弧部のヒンジ側に立設された平板部とを有し、
    円弧部は、支柱と、支柱と平板部との間に開口された係合窓部とを有し、
    平板部は、ヒンジ側から開栓部上面に向けて形成された補強リブを有し、
    係合壁は、閉蓋時に引上壁の内側から支柱を挟んで係合窓部と係合する係合突起を有することを特徴とする請求項2または3に記載のヒンジキャップ。
  5. 引上壁は、円筒状で、ヒンジと反対側に形成された第1支柱と、ヒンジ側に形成された第2支柱と、第1支柱と第2支柱との間に開口された係合窓部とを有し、
    第2支柱は、ヒンジ側から開栓部上面に向けて形成された補強リブを有し、
    係合壁は、閉蓋時に引上壁の内側から第1支柱を挟んで係合窓部と係合する係合突起を有することを特徴とする請求項2または3に記載のヒンジキャップ。
  6. 係合突起は、支柱を挟むように外側に向けて形成された一対のフックであることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のヒンジキャップ。
  7. 開栓部は、引上壁の内周から反転可能な薄膜部を介して連結された栓体を有し、
    栓体は、上蓋が閉蓋された状態で、係合壁に挿入されることを特徴とする請求項1、2、3、5、6のいずれかに記載のヒンジキャップ
  8. 栓体は、薄膜部を介して引上壁と連結された底部と、底部から立設され、係合壁に挿入される筒部とを有することを特徴とする請求項7に記載のヒンジキャップ。
  9. 栓体は、薄膜部を介して引上壁と連結された筒部と、筒部の外周に周設された嵌合部とを有し、
    係合壁は、内周に形成され、筒部の嵌合部と嵌合する被嵌合部を有することを特徴とする請求項7に記載のヒンジキャップ
  10. 上蓋は、頂壁に係合壁の内周面と連通する嵌合穴部を有し、
    栓体は、筒部の先端部を閉鎖した天壁と、筒部の先端部に形成され、上蓋の嵌合穴部と嵌合する係止突部とを有することを特徴とする請求項9に記載のヒンジキャップ。
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