JP2017081604A - 抜栓キャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 容器本体の口部に装着されるキャップ本体と上蓋とからなる抜栓キャップにおいて、キャップ本体は、容器本体の口部を密封する隔壁と、隔壁の周縁に立設される注出筒とを備え、隔壁は、破断可能な薄肉弱化部によって注出口が画成される除去部を有し、除去部は、上面端部に支柱を介して配設されるプルリングと、支柱側下面から延設される液跳ね防止突片と、支柱側端部から所定距離を隔てた抜栓方向と交差する方向に形成される折曲部とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
このような問題を解決するために、抜栓時に除去部を抵抗無く一気に抜栓することにより、液跳ね対策を施したキャップは従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、折曲部の具体的実施形態として、折曲部は、除去部の上面および/または下面から凹設される溝を有することを特徴とする構成を採用する。
また、除去部の支柱側下面から延設される液跳ね防止突片は、除去部の支柱側が折曲部を境に上方に折り曲がることにより、抜栓により開口された注出口と除去部との隙間をカバーするので、減圧状態の容器内に外気が一気に入り込むのを防止するとともに、液面を揺らして、内容液が跳ねても、跳ねた内容液は、液跳ね防止突片の内側面でブロックされ、前記隙間から内容液が外に跳び出すことを防止することができる。
容器本体Dの口部1の外周には、係合突条2が設けられている。
除去部11の下面には、支柱側端部11a近傍から薄肉弱化部10の内縁に沿って湾曲して垂下される液跳ね防止突片14が延設されている。
なお、本実施例では、液跳ね防止突片14は、除去部11の支柱側端部11a近傍の下面から垂下されているが、液跳ね防止突片14は、薄肉弱化部10の内縁よりも内側に沿って湾曲して裾広がりに傾斜して延設されていても構わないし、除去部11の支柱側下面から湾曲せずに平板状に延設されていても構わない。
なお、本実施例では、折曲部15として、除去部11の上面から断面がV字状の溝を凹設しているが、折曲部15は、除去部11の下面から凹設してもよいし、または上面と下面の両面から凹設しても構わない。
また、折曲部15の断面形状は、V字状に限らず台形状でもよく、要は、除去部11が折曲部15によって折れ曲がるが、破断しなければ、どの様な形状でも構わない。
このため、液跳ね防止突片14は、除去部11下面の支柱側端部11aよりも支柱12の付け根12a側に寄って設けられた場合には、先端部14aまでの高さhを図5に示すものよりも高くする必要がある。
なお、液跳ね防止突片14は、抜栓時に注出口3aのヒンジC側面に当接する場合、わずかに接触するように設定することが望ましい。
係止平坦部18は、ヒンジCを中心とする周方向所定幅に形成され、湾曲部16のリップ状の途中から先端方向に向けて漸次深さを増すように切除された平面と、平面の上縁から略垂直な円弧状の壁面を形成する上係止段部19とからなっている。
外筒21の内周には、口部1の外周に設けられる係合突条2と係合する係止部24が突設されており、嵌合筒部6を打栓することにより容器本体Dの口部1に嵌合し、内筒20外周と外筒21内周とにより口部1を挟持するとともに、口部1の係合突条2と外筒21の係止部24とが係合して、キャップ本体Aが容器本体Dの口部1に嵌着される。
該分別機構として、図1、2、3(b)および3(c)に示すように、外筒21の下端部外周と外周筒部7の下端部内周は、ヒンジCと反対側の位置に所定円弧範囲にわたって設けられる破断不能な連結部25と、該円弧範囲以外のヒンジC側の円弧範囲に間隔をおいて複数配設される破断可能な弱化部26とを介して連設されている。
なお、本実施例では、連結部25は、外筒21の下端部外周と外周筒部7の下端部内周の間に形成されているが、外筒21の上端部から下端部まで、または外筒21の上端部から中間部まで延設することもできる。さらに、連結部25を設ける位置は、図1(b)で示す外周筒部7と外筒21のヒンジCと反対側である左半分の円弧範囲内であれば、どこに設けても構わない。
また、本実施例では、弱化部26は、所定円弧範囲以外のヒンジC側の円弧範囲に間隔をおいて複数連設されているが、所定円弧範囲以外のヒンジC側の円弧範囲の全周を薄肉で連設してもよい。さらに、弱化部26は、切り始めのヒンジC近傍だけを間隔をおいて複数連設し、残りの箇所を連続して連設してもよい。
本実施例では、縦スリット27および弱化壁28は、垂直方向に形成されているが、垂直方向に限らず、斜め方向や階段状などに形成されていても構わない。
なお、弱化壁28は、外周筒部7の内周側を肉抜きして外周面と面一に形成しても、あるいは、外周側を肉抜きして内周面と面一に形成しても構わないが、本実施例では、弱化壁28は、外周筒部7の内周側と外周側の両面を肉抜きすることにより外周側寄りに形成されている。
さらに、弱化壁28は、本実施例では、外周筒部7の下端から高さHまで形成されているが、外筒21内周に形成される係止部24を口部1側に締め付けるのに有効な範囲を包囲できれば外周筒部7の上端まで形成する必要はないが、適当な深さの縦スリット27が確保できれば、弱化壁28の高さHは、上端近傍まで延長しても構わない。また、縦スリット27が存在することにより、後述するように、弱化壁28を破断する際の切っ掛けとして機能する。
縦スリット27は、切っ掛けとなる部分の形状として、角形(正方形や長方形)、V字状、U字状などいずれでも構わない。
本実施例では、縦スリット27の切っ掛け形成範囲は、ヒンジ部C近傍の外周筒部7の上端から中間部の間に形成されることが好ましいが、この範囲に限定されない。
割溝29は、係止部24の径方向の厚みよりも深く形成され、切欠部30は、係止部24の径方向の厚みと同じ深さに形成されている。
側周壁36の下端外周縁は、ヒンジCに連設され、ヒンジCの反対側の下端外周には摘み38が設けられており、摘み38の上部の側周壁36は他の周囲の側周壁36の下端部より薄肉になっている。
側周壁36の内周面の下端近傍には、蓋係合部22の膨出部23が嵌合して閉蓋状態を維持する環状の係止溝39が設けられている。
舌片41は、軸方向断面が弓形状をなし、舌片41の外周面は、上蓋Bを開閉する際に注出筒4の湾曲部16の内周面に沿って摺動するように湾曲面が形成されている。
舌片41は、ヒンジCの反対方向から見て所定周範囲に最も高く形成された先端部を有する山形をなし、先端部の両側からは、漸次高さを減じる斜面部42が形成されている。
本実施例のヒンジキャップは、図2に示すように、完全に開蓋した状態で一体成形される。
本実施例のヒンジキャップを容器本体Dに装着するには、まず上蓋BをヒンジCを支点に回動して閉蓋する必要がある。
この状態から、さらに上蓋Bを閉じる方向に力を加えると、係止先端面17と係止凹部45の凹面は緩やかに係止しているので、小さな力で係止状態が速やかに解除され、舌片41は、湾曲部16の内周面を摺動しながら上蓋Bが回動し、蓋係合部22の膨出部23が上蓋Bの係止溝39に嵌合することで閉蓋動作が完了し、図1に示す閉蓋状態となる。
その後、ヒンジキャップは、内容液を高温充填した容器本体Dの口部1を嵌合筒部6に当てがい、上方から押圧して打栓することにより、キャップ本体Aの係止部24が容器本体Dの係合突条2を乗り越えて、口部1が嵌合筒部6に嵌合し、装着される。
抜栓作業で、まず、プルリング13を抜栓方向Pに引っ張ると、支柱12を介して除去部11の支柱側端部11aに力が集中し、薄肉弱化部10は、支柱側端部11aから破断が始まり、直ちに、除去部11の折曲部15付近まで破断が進み、図5に示すように、除去部11の支柱12側が折曲部15を支点に上方に折れ曲がるとともに、プルリング13の引っ張り力が分散され、一旦、除去部11の抜栓が止まる。
また、除去部11の支柱12側が上方に折れ曲がることにより、除去部11の下面に延設される液跳ね防止突片14の先端部14aが、隔壁3の注出口3aに近接するか、または、注出口3aの支柱12側に当接する。
また、内容液が高温充填される容器において、減圧状態の容器内に外気が入り込んで液面を揺らしても、液跳ね防止突片14が、注出口3aに近接するか、または、注出口3aの下部に当接し、跳ねた液が液跳ね防止突片14の内側面でブロックされるので、開いた注出口3aと除去部11との隙間から内容液が外に跳び出すことを防止することができる。
なお、本実施例のヒンジキャップは、上蓋Bの内面に付着した内容液が注出筒4を伝って容器内に還流して周辺に垂れないように舌片41が垂設されているが、舌片41を備えない通常のヒンジキャップであっても構わない。
まず、図4に示す状態から、さらに上蓋Bを回動して図2に示す開蓋状態とする。
その後、上蓋Bを把持して手前に引っ張り、ヒンジCを介して外周筒部7を変形させ、縦スリット27の弱化壁28を破断させる。
さらに、上蓋Bを把持して手前に引っ張ると、外周筒部7の下端部内周と外筒21の下端部外周とを連設する弱化部26が、図6(b)でみて、反時計方向に順次破断が進行し、最後に連結部25の手前まで達する。
このように、外周筒部7による締め付けが開放された外筒21は、連結部25を介して引っ張り上げることにより、容易に容器本体Dからキャップを分別して廃棄することができる。
また、外筒21の内周下部には、ヒンジC側の所定の位置に、係止部24の径方向の厚みと同じ深さに形成される切欠部30が設けられているので、係止部24の周方向の引っ張りに対する抗力が減少し、係止部24は、より係合突条2を乗り越え易くなる。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点を中心に説明する。
液跳ね防止突片50には、先端部51aが薄肉に形成され、変形可能な薄肉変形部51が設けられている。
また、液跳ね防止突片50の除去部11の下面から先端部51aまでの高さhは、除去部11を隔壁3から抜栓する際、図7(b)に示すように、薄肉変形部51の外側面が隔壁3の注出口3aのヒンジC側面の下部に当接するとともに、薄肉変形部51の先端部51aが注出口3aの外側にくるように設定されている。
抜栓の際に、プルリング13を抜栓方向Pに引っ張り、薄肉弱化部10が破断して除去部11の支柱12側が上方に折れ曲がることにより、図7(b)に示すように、液跳ね防止突片50の薄肉変形部51の外側面が隔壁3の注出口3aのヒンジC側面の下部に当接し、該当接部の注出口3aをカバーするので、減圧状態の容器内に外気が入り込んで液面を揺らしたとしても、開いた注出口3aと除去部11との隙間から内容液が外に跳び出すことを防止することができる。
また、プルリング13の引っ張りを再開すると、注出口3aの下部に当接している液跳ね防止突片50の薄肉変形部51が変形するので、プルリング13の引っ張り力による上昇に対して抵抗が少なく、折曲部15付近から残りの薄肉弱化部10を破断することができる。
また、キャップ本体に分別廃棄機構を設けない抜栓キャップであっても構わない。
B 上蓋
C ヒンジ
D 容器本体
H、h 高さ
L 横方向長さ
P 抜栓方向
1 口部
2 係合突条
3 隔壁
3a 注出口
4 注出筒
5 リング状底壁
6 嵌合筒部
7 外周筒部
10 薄肉弱化部
11 除去部
11a 支柱側端部
12 支柱
12a 付け根
13 プルリング
14、50 液跳ね防止突片
14a、51a 先端部
15 折曲部
16 湾曲部
17 係止先端面
18 係止平坦面
19 上係止段部
20 内筒
21 外筒
22 蓋係合部
23 膨出部
24 係止部
25 連結部
26 弱化部
27 縦スリット
28 弱化壁
28a 上端面
28b 下端面
29 割溝
30 切欠部
35 頂壁
36 側周壁
37 密封筒
38 摘み
39 係止溝
40 シール部
41 舌片
42 斜面部
43 カット面
44 下係止段部
45 係止凹部
51 薄肉変形部
Claims (3)
- 容器本体の口部に装着されるキャップ本体と上蓋とからなる抜栓キャップにおいて、
キャップ本体は、容器本体の口部を密封する隔壁と、隔壁の周縁に立設される注出筒とを備え、
隔壁は、破断可能な薄肉弱化部によって注出口が画成される除去部を有し、
除去部は、上面端部に支柱を介して配設されるプルリングと、支柱側下面から延設される液跳ね防止突片と、支柱側端部から所定距離を隔てた抜栓方向と交差する方向に形成される折曲部とを有することを特徴とする抜栓キャップ。 - 液跳ね防止突片は、先端部が薄肉に形成される薄肉変形部を有することを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
- 折曲部は、除去部の上面および/または下面から凹設される溝を有することを特徴とする請求項1または2に記載のキャップ。
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