JP7118724B2 - 中栓付きキャップ - Google Patents
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Description
この種のキャップとしては、容器の口部外周に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して開閉可能に取り付けられた蓋体と、キャップ本体の内方に装着され、容器の口部内周に挿入されるとともに注出口を開口可能な隔壁を備えた中栓とからなるヒンジキャップが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、キャップ本体と中栓とを別の合成樹脂素材とすることがしやすくなり、特に中栓として、耐熱性のある樹脂やバリア性のある樹脂とすることが可能である。
容器本体Eは、上部に口部1を備え、口部1の外周面には、嵌合突条2が設けられている。
外筒3の外周下端部と外周壁部10の内周との間は、ヒンジCと反対側の位置に設けられた破断不能な連結部11と、連結部11以外の箇所に間隔をおいて複数配設された破断可能な弱化部12とを介して連設されている。
また、外筒3の内周上部には、後述する中栓Dの外周と係合する係合突部14が設けられている。
さらに、外筒3の内周下部には、打栓後に容器本体Eの口部1の嵌合突条2の下部と上部が係合する係止部15が設けられている。
側周壁21の内周下部には、キャップ本体Aの嵌合筒部4の蓋係合部5と係合する係合凹部24が設けられ、係合凹部24の下方には、蓋係合部5と嵌合する係合部25が設けられている。
側周壁21の外周下部のヒンジCと反対側には、摘み片26が突設されている。
内筒31の外周には、容器本体Eの内周に当接する膨出部32を有し、さらに、内筒31の上端部には、外方向に鈎状に突出する突状部34を有している。
除去部36のヒンジC側には、支柱37を介してプルリング38が連設され、プルリング38のヒンジCと反対側の下部には、指先への接圧をやわらかくするために緩衝部39が形成されている。
また、突状部34と内筒31との間の内周部分に凹部33を有し、キャップ本体Aに中栓Dを組み付ける際に、嵌合筒部4の嵌合突部6は凹部33に係合するとともに、傾斜部40は、空間aによって容易に内側に曲がって、外筒3内周上部の係合突部14を乗り越えることができ、その後外側に戻り、外筒3内周に当接し、係合突部14に係止する。
そのとき、傾斜部40の下端は係合突部14に当接していても、当接していなくてもよい。
なお、本実施例では外縁部を傾斜部40としたが、外縁部が外筒3内周に当接し、係合突部14に係止可能であれば、傾斜部40でなくてもよい。
本実施例のヒンジキャップは、最初に、中栓Dをキャップ本体Aに組み付ける。
中栓Dの突状部34の上面をキャップ本体Aの嵌合筒部4の嵌合突部6の下面に当てがい、同時に傾斜部40の上面を係合突部14の下面に当てがいながら、突状部34を押し込んでいくと、嵌合突部6が凹部33に係合するとともに、傾斜部40は、空間aがあるために容易に内側に曲がって外筒3内周上部の係合突部14を乗り越え、乗り越えると外側に戻って外筒3内周に当接し、係合突部14に係止する。
そのことによって、図1(b)に示すように、嵌合筒部4と突状部34とは、嵌合筒部4が突状部34を覆うように嵌合しており、キャップ本体Aと中栓Dは一体化される。
打栓工程は、中栓Dの内筒31とキャップ本体Aの外筒3との間に形成された環状溝に容器本体Eの口部1を当てがい、上蓋Bの上から押圧力を加える。
その際、外筒3の係止部15は、口部1の嵌合突条2に乗り上げ、外筒3は変形しながら押し広げられるが、係止部15が嵌合突条2を乗り越えると、変形した外筒3は、元の状態に復元する。
また、中栓Dの内筒31は、膨出部32が口部1の内周上端に乗り上げ、膨出部32を内方に変形させて乗り越え、キャップ本体Aの外筒3の動きに追随する。
打栓終了時には、キャップ本体Aの外筒3の復元力により、容器本体Eの口部1外周および嵌合突条2に密着し、また、中栓Dの内筒31の膨出部32により、容器本体Eの口部1内周に圧接して密着性が高められる。
プルリング38のヒンジCと反対側の下部には、薄板状の緩衝部39が設けられており、手指が当たると緩衝部39が容易に屈曲し、手指への接圧をやわらかくすることができる。
その際には、ヒンジキャップの上蓋Bを開蓋し、上蓋Bを指で把持して上方に引っ張ると、ヒンジCとともにキャップ本体Aの外周壁部10は、ヒンジC連結部位から上方に引っ張られ、外筒3に対して弱化部12を破断しながら引き上げられ、さらに引っ張ると、図4(a)が示すように、ヒンジCと反対側の連結部11を介して外筒3を引っ張り変形させ、容器本体Eとの嵌合を外すとともに、キャップ本体Aと一体化した中栓Dを引っ張り上げ、内筒31が容器本体Eの口部1から外れていき、キャップ本体Aとともに、中栓Dを容器本体Eから分別することができる。
なお、上記分別方法は、必須のものではなく、他の分別方法であってもよい。
また、プルリング38についても、破断性を考慮した、破断しやすい構造や材質を選定することができる。
さらに、キャップ本体Aと中栓Dを別の素材とすることが可能となり、特に容器本体Eの口部1内に嵌合する中栓Dについては、耐熱性、バリア性に優れた合成樹脂等を選定することができる。
中栓Dに、バリア層(アルミやフィルムを介在させてもよい)を形成する場合、少なくとも薄肉弱化部35内の除去部36全体に設けてあればよく、好ましくは、薄肉弱化部35の外側の内筒31部分まで形成するとよい。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点を中心に説明する。
また、注出筒30の段部41をフランジ部7の厚さ分だけ下げて、フランジ部7を中栓Dの注出筒30の段部41の上面に乗り上げるようにして注出筒30に当接させてもよいし、段部41および基部42をなくし、フランジ部7をそのまま注出筒30に当接するものであってもよい。
上記構成とすることによって、中栓Dの注出筒30と中栓Dの内筒31およびキャップ本体Aの嵌合筒部4との間が閉塞され、注出筒30から内容液を注いだ際に、内容液が侵入しないようにすることができる。
その他の構成と作用効果については、第1実施例と同様である。
また、本発明の中栓付きキャップは、キャップ本体と中栓とを2つの部材とすることができ、特に中栓の素材樹脂として、耐熱性のある材質、層構成を有するバリア性のものとしたり、あるいは、プルリングの抜栓のしやすいものとすることができ、種々の用途に適合するキャップとすることが可能である。
B 上蓋
C ヒンジ
D 中栓
E 容器本体
a 空間
1 口部
2 嵌合突条
3 外筒
4 嵌合筒部
5 蓋係合部
6 嵌合突部
7 フランジ部
10 外周壁部
11 連結部
12 弱化部
14 係合突部
15 係止部
20 頂壁
21 側周壁
22 密閉筒
24 係合凹部
25 係合部
26 摘み片
29 隔壁
30 注出筒
31 内筒
32 膨出部
33 凹部
34 突状部
35 薄肉弱化部
36 除去部
37 支柱
38 プルリング
39 緩衝部
40 傾斜部(外縁部)
41 段部
42 基部
Claims (6)
- キャップ本体と、上蓋と、中栓とからなり、容器本体の口部に装着される中栓付きキャップであって、
キャップ本体は、外筒と、外筒上部から内方に延設され、中栓を嵌合する嵌合筒部を備え、
中栓は、注出口を有する隔壁と、隔壁から立設される注出筒と、外縁に立設される内筒と、内筒の上端部に突状部とを備え、
突状部は、下部に空間を有し、外方向に折れ曲がって外縁部を有する鈎状であり、キャップ本体の嵌合筒部と突状部とは、嵌合筒部が突状部を覆うように嵌合して、キャップ本体と中栓とが一体化されていることを特徴とする中栓付きキャップ。 - 嵌合筒部は、内周下端部から外方に嵌合突部を有し、
突状部と内筒との間の内周部分に凹部を有し、
嵌合筒部と突状部とが嵌合する際に、嵌合突部が凹部に係合することを特徴とする請求項1に記載の中栓付きキャップ。 - 外筒は、内周上部に係合突部を有し、
突状部は、外縁部が外方向に向かって傾斜する傾斜部であり、
嵌合筒部と突状部とが嵌合する際に、突状部は、傾斜部が外筒内周に当接し、外筒の内周上部に設けられた係合突部に係止可能であることを特徴とする請求項2に記載の中栓付きキャップ。 - 嵌合筒部は、内周上端部から内方に延設されるフランジ部を有し、
フランジ部は、注出筒に当接して、嵌合筒部と注出筒の間を閉塞することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の中栓付きキャップ。 - キャップ本体と上蓋とがヒンジを介して連設されているヒンジキャップであることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の中栓付きキャップ。
- キャップ本体は、外筒の外周から一定の間隙をおいて連設された外周壁部を備え、
外筒の外周下端部と外周壁部内周との間は、ヒンジと反対側の位置に設けられた破断不能な連結部と、連結部以外の箇所に間隔をおいて複数配設された破断可能な弱化部とを介して連設されていることを特徴とする請求項5に記載の中栓付きキャップ。
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