JP2007008541A - 容器のキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 容器内の減圧に対応して容器に変形歪みを生じさせず、しかも開封が手軽に衛生的にできる容器のキャップを提供する。
【解決手段】 容器のキャップ1は、容器の口部に装着して容器を密栓するものである。容器の口部を封止するキャップの封止部6は指を掛けるプルリング9を備えている。封止部6の周囲はプルリング9の引き上げにより切除されるスコア部7となっている。封止部6は、容器の外方に向かって膨出状の薄肉部である。キャップの外方に向かって膨出状の封止部6は、容器内の減圧により容器の内方に向かって膨らみが反転するように構成されている。容器のキャップ1は、容器の口部に被せて打ち込み容器を密栓する打栓構造部5を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内容物を充填した容器の口部に装着して容器を密栓する容器のキャップに関するものである。
加熱した内容物を充填した後密栓して冷却する容器にあっては、冷却により容器内が減圧するので、容器内の減圧により容器全体の変形歪みを防止するため、容器の一部に減圧対応部分を設けたり、あるいは容器の口部を予め膨らみをもたせたダイヤフラムで封止して減圧によりその膨らみを反転させる構成とするもの(実開平5−35712号公報、特開平10−72056号公報参照)や、容器の口部を反転部となるインナーパーツで封止したもの(特開2000−103459公報参照)などが知られている。
また、容器を容易に開封するため、容器の口部を封止するキャップの封止部に指を掛けるプルリングを備えたプルトップキャップについては、特開平10−236512号公報、特開2004−67215公報、実開昭62−25658号公報、実開昭63−7663号公報、実開平7−21561号公報に記載されている。
実開平5−35712号公報 特開平10−72056号公報 特開2000−103459公報 特開平10−236512号公報 特開2004−67215公報 実開昭62−25658号公報 実開昭63−7663号公報 実開平7−21561号公報
前掲の実開平5−35712号公報、特開平10−72056号公報にそれぞれ記載されている減圧対応の容器にあっては、容器の口部を封止しているダイヤフラムあるいはインナーパーツを剥がして開封するものであるから、容器の開封にあたっては指先が容器の口部に触れて衛生的でないばかりでなく、ダイヤフラムやインナーパーツを剥がすのが必ずしも容易ではないのが実情である。
そこで、本発明は、容器の口部を封止するキャップの封止部は指を掛けるプルリングを備えていて、しかもキャップの封止部を容器の外方に向かって膨出状の薄肉部とした構成とすることにより、容器内の減圧に対応して容器に変形歪みを生じさせず、しかも開封が手軽に衛生的にできる容器のキャップを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するための本発明の請求項1に係る容器のキャップは、容器の口部に装着して容器を密栓する容器のキャップであって、容器の口部を封止するキャップの封止部は指を掛けるプルリングを備えているとともに、封止部の周囲はプルリングの引き上げにより切除されるスコア部となっており、上記キャップの封止部は、容器の外方に向かって膨出状の薄肉部であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に係る容器のキャップは、請求項1記載の構成において、キャップの外方に向かって膨出状の封止部は、容器内の減圧により容器の内方に向かって膨らみが反転するように構成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に係る容器のキャップは、請求項1または2記載の構成において、容器のキャップは、容器の口部に被せて打ち込んで容器を密栓する打栓構造であることを特徴とするものである。
本発明によれば、容器の口部を封止するキャップの封止部は指を掛けるプルリングを備えていて、しかもキャップの封止部を容器の外方に向かって膨出状の薄肉部とした構成としたことにより、容器内の減圧に対応して容器に変形歪みを生じさせず、しかも開封が手軽に衛生的にできる容器のキャップが得られるものである。
図1は本発明の一実施の形態に係る容器のキャップの断面図、図2は同上減圧対応により封止部が内方に反転した状態を示す断面図である。また、図3は本発明の他の実施の形態に係る容器のキャップの断面図、図4は本発明のさらに他の実施の形態に係る容器のキャップの断面図である。
図1および図2に示すように、本発明に係る容器のキャップ1は、キャップ本体2とヒンジ3により開閉自在の蓋体4とで構成されており、キャップ本体2は、容器の口部(図示せず)に被せて打ち込んで密栓する打栓構造となっている。5は打栓構造部である。なお、キャップ本体2は容器の口部に対するネジ構造であってもよい。
キャップ本体2には、容器の口部を封止するキャップの封止部6を有しており、封止部6はその周囲がスコア部7によって囲まれていて、スコア部7の外周は硬い縁取部8となっている。封止部6にはその上部一端に指を掛けるプルリング9を備えている。封止部6の周囲を囲むスコア部7はプルリング9の引き上げにより容易に切除される部分である。封止部6は、容器の外方に向かって膨出状の薄肉部であり、可逆反転可能な可撓性と弾性とを有している。容器の外方に向かって膨出状の封止部6は、容器内の減圧により容器の内方に向かって膨らみが反転する(図2参照)。10は指掛け部であって蓋体4を開く際に指先を掛ける突起である。
図3または図4にはそれぞれ本発明の他の実施の形態が示されている。図3に示すものは封止部6の形状を波状輪を描くように緩い段構造にしてあって、容器内の減圧により封止部6が反転しやすいようにしてある。図4に示すものは封止部6をさらに大きい段構造にしてある。なお、図3および図4に示すもののその他の構成は図1に示すものと同等であるから、同構成部分には同符号を付してある。
容器のキャップ1は熱可塑性樹脂の成形により構成されるが、その熱可塑性樹脂としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー等の熱可塑性エラストマー、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタート樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6などのポリアミド系樹脂、またはエチレン−酢酸ビニル共重合ケン化物などのバリア性を有する樹脂などを用いることができる。
本発明に係る容器のキャップ1は、容器に加熱した内容物を充填して容器の口部に装着して容器を密栓する。容器内の内容物は外部からの強制冷却または自然放熱により体積が減少して内容物の充填時より容器内が減圧するが、容器のキャップ1には容器の外方に向かって膨出状の薄肉部からなる封止部6が設けられているので、容器内の減圧に対応して封止部6が容器の内方に向かって反転し、減圧分が吸収される。このため、容器内の減圧によっても容器に変形歪みが生じない。
そして、上記減圧に対応して反転する封止部6には指を掛けるプルリング9を備えているので、プルリング9に指を掛けて引き上げるだけで手軽にしかも衛生的に容器を開封することができる。
本発明の一実施の形態に係る容器のキャップの断面図である。 同上減圧対応により封止部が内方に反転した状態を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る容器のキャップの断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る容器のキャップの断面図である。
符号の説明
1 容器のキャップ
2 キャップ本体
3 ヒンジ
4 蓋体
5 打栓構造部
6 封止部
7 スコア部
8 縁取部
9 プルリング
10 指掛け部

Claims (3)

  1. 容器の口部に装着して容器を密栓する容器のキャップであって、
    容器の口部を封止するキャップの封止部は指を掛けるプルリングを備えているとともに、封止部の周囲はプルリングの引き上げにより切除されるスコア部となっており、
    上記キャップの封止部は、容器の外方に向かって膨出状の薄肉部である
    ことを特徴とする容器のキャップ。
  2. キャップの外方に向かって膨出状の封止部は、容器内の減圧により容器の内方に向かって膨らみが反転するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の容器のキャップ。
  3. 容器のキャップは、容器の口部に被せて打ち込んで容器を密栓する打栓構造であることを特徴とする請求項1または2記載の容器のキャップ。
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