JP6168272B2 - 口部密封機構 - Google Patents

口部密封機構 Download PDF

Info

Publication number
JP6168272B2
JP6168272B2 JP2012208564A JP2012208564A JP6168272B2 JP 6168272 B2 JP6168272 B2 JP 6168272B2 JP 2012208564 A JP2012208564 A JP 2012208564A JP 2012208564 A JP2012208564 A JP 2012208564A JP 6168272 B2 JP6168272 B2 JP 6168272B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mouth
ring portion
sealing mechanism
plug member
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012208564A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014061918A (ja
Inventor
夏生 桝屋
夏生 桝屋
香織 植田
香織 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP2012208564A priority Critical patent/JP6168272B2/ja
Publication of JP2014061918A publication Critical patent/JP2014061918A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6168272B2 publication Critical patent/JP6168272B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、収容された液体等の内容物を注ぎ出す容器口部に設けられ、開閉可能かつ密封可能に構成された機構であって、中心部に注出孔を有し容器口部の上面開口部を覆う中栓部材と、容器口部を中栓部材とともに覆う着脱可能なキャップ本体とを有する口部密封機構に関する。
液体等の内容物を収容した容器においては、内容物保存のため、内容物の充填時に例えばホットパックなどの殺菌がなされ、保管時に容器内への外部菌の侵入を防止するために、充填後の最初のキャッピング時に密封性を有する口部密封機構が必要とされる。
また、この口部密封機構は、使用者により一旦開封された後も、衛生上や内容物の漏れ防止の観点から、リキャップ時に密封性を有する必要がある。
例えば、濃縮果汁等を収容するプラスチック容器の口部密封機構として、図7に示すような口部密封機構500が提案されている。
この口部密封機構500は、中心部に注出孔521を有し容器510の容器口部511の上面開口部を覆う中栓部材520と、容器口部511を中栓部材520とともに覆う着脱可能なキャップ本体530とを有している。
中栓部材520は、容器口部511の内側に挿入される挿入筒部526と、容器口部511の外側から嵌合する嵌合筒部527を有しており、容器口部511の上方から上面開口部に密着して固定されるように形成されている。
キャップ本体530は、容器口部511の外周に設けられた雄ネジ部512に螺合する雌ネジ部551を有する側壁部550と、容器口部511の上方を覆う天板部540とからなり、天板部540の下面側には、環状に突出し中栓部材520の注出孔521の内周面に密着する内コンタクトリング部541と、内コンタクトリング部541より外周側に環状に突出し中栓部材520の上面522に密着する外コンタクトリング部542とを有している。
容器510に内容物が充填された後、キャップ本体530を容器口部511に螺合することで、内コンタクトリング部541の外周面が中栓部材520の注出孔521の内周面に密着するとともに外コンタクトリング部542の端縁543が中栓部材520の上面522に密着して密封され、保管時に容器内への外部菌の侵入が防止される。
また、使用者により一旦開封された後のリキャップ時も、同様に使用者がキャップ本体530を容器口部511に螺合することで、密封性が確保される。
しかしながら、このような口部密封機構500では、リキャップ時においても高い密封性を持つため、例えば、開封により侵入した菌や酵母により内容物が腐敗、発酵してガスを発生した場合、容器510内のガス圧力が上昇し、容器510がそのガス圧力に耐えることができずに破裂する危険性があった。
このような問題を解決するため、容器内のガス圧力が上昇した際にガスを容器口部から逃がす機能を持つ様々な態様の口部密封機構が提案されている(特許文献1−6等参照。)。
特開平09−95348号公報 特開平07−277353号公報 特開2006−69574号公報 特開2003−237813号公報 特開2003−170952号公報 実公昭60−25409号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された公知の口部密封機構は、キャップCの頂板17に、注出筒8の口部14に係合する中央部の閉塞部19と中央部より薄肉の環状の可撓部20を形成し、頂板17の閉塞部19は、薄肉の可撓部20があることにより移動可能になっている構造のため、最初のキャッピング時、一旦開封された後のリキャップ時ともに、高い密封性を得ることが困難であるという問題があった。
また、リキャップ時には、キャップCの螺合の強さによって、密封性、ガスを逃がす圧力ともに一定しないという問題があった。
上記特許文献2に記載された公知の口部密封機構は、中栓14が可動弁15を内蔵しているため部品点数が多く複雑な構造となり、組立工数が増えるとともに、機構全体が大きくなってしまうという問題があった。
また、中栓14は密封およびガスを逃がすために用いる部材で、使用時はキャップ本体11とともに取り外されるため、前述の口部密封機構500のような、中心部に注出孔521を有し容器510の容器口部511の上面開口部を覆う中栓部材520を持つ構造のものに適用することができないという問題があった。
上記特許文献3に記載された公知の口部密封機構は、キャップに設けられたシール部材5が、リキャップ時には中栓2に上方から密着するとともに、内圧上昇に伴い弾性変位してガスを逃がす構造のため、キャップの螺合の強さによって、密封性、ガスを逃がす圧力ともに一定しないという問題があった。
上記特許文献4、5に記載された公知の口部密封機構は、キャップによってパッキングを口部に密着させて密封するもので、キャップあるいはパッキングの形状、構造を工夫することで内圧が異常上昇した際にパッキングが変形してガスを逃がすものであるため、前述の口部密封機構500のような、中心部に注出孔521を有し容器510の容器口部511の上面開口部を覆う中栓部材520を持つ構造のものに適用することができないという問題があった。
また、キャップの螺合の強さによって、密封性、ガスを逃がす圧力ともに一定しないという問題があった。
上記特許文献6に記載された公知の口部密封機構は、中栓1とキャップ2の間に弁体3を内蔵しているため部品点数が多く複雑な構造となり、組立工数が増えるという問題があった。
また、中栓1のリング部14を本体部1aと別体にした態様は、中栓1の本体部1aが前述の口部密封機構500の中栓部材520に相当するが、さらに部品点数が多くなるとともに、リキャップ時には、キャップ2の螺合の強さによって、密封性、ガスを逃がす圧力ともに一定しないという問題があった。
本発明は、前述の問題を解決するものであって、簡単な構造で、中心部に注出孔を有し容器口部の上面開口部を覆う中栓部材に対して密封性が高く、かつ、リキャップ時にも安定した密封性を維持しつつ所定の内圧上昇時に確実にガスを逃がして容器の破裂を確実に防止する口部密封機構を提供することを目的とする。
本請求項1に係る発明は、中心部に注出孔を有し容器口部の上面開口部を覆う中栓部材と、容器口部を中栓部材とともに覆う着脱可能なキャップ本体とを有する口部密封機構であって、前記中栓部材の注出孔より外周側には、上方に環状に突出する密封リング部を有し、前記キャップ本体は、容器口部の外周に設けられた雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有する側壁部と、前記容器口部の上方を覆う天板部とからなり、前記天板部の下面側には、環状に突出し前記中栓部材の密封リング部の内周面に密着する内コンタクトリング部と、前記内コンタクトリング部より外周側に環状に突出し前記中栓部材の上面に密着する外コンタクトリング部とを有し、前記密封リング部が、周方向の少なくとも1箇所に半径方向の厚みが薄く、容器の内圧上昇時に径方向に変形して前記内コンタクトリング部から離れる薄肉部を有することにより、前記課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載された口部密封機構の構成に加えて、前記密封リング部の薄肉部が、外周側から半径方向に凹部を設けて形成されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された口部密封機構の構成に加えて、前記外コンタクトリング部の前記中栓部材の上面に密着する端縁が、前記天板部の下面からの高さを高く形成された高端縁と、該高端縁より低く形成された低端縁とを有することにより、前記課題を解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項3に記載された口部密封機構の構成に加えて、前記高端縁が、周方向に3箇所以上形成されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項5に係る発明は、請求項3または請求項4に記載された口部密封機構の構成に加えて、前記外コンタクトリング部の前記中栓部材の上面に密着する端縁が、前記高端縁と低端縁との間に、周方向に所定の長さで高さが変化する傾斜端縁を有することにより、前記課題を解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された口部密封機構の構成に加えて、前記薄肉部の周方向両端の境界面が、径方向に対して傾斜した面で形成されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された口部密封機構の構成に加えて、前記キャップ本体がポリプロピレンからなり、前記中栓部材がポリエチレンからなることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項1に係る発明の口部密封機構によれば、密封リング部の内周面に密着する内コンタクトリング部と、内コンタクトリング部より中栓部材の上面に密着する外コンタクトリング部とを有することにより、簡単な構造で中栓部材に対して極めて高い密封性を確保することができるとともに、リキャップ時においても内コンタクトリング部が密封リング部の内周面に密着するため、キャップ本体の螺合の強さにかかわらず安定的な密封性を得ることができる。
また、密封リング部が周方向の少なくとも1箇所に半径方向の厚みが薄く、容器の内圧上昇時に径方向に変形して前記内コンタクトリング部から離れる薄肉部を有することにより、内圧上昇時に密封リング部の半径方向の外方に一定以上の力が加わった際に薄肉部が他の部分より外方に変形して円形が歪な環状形となり、円形のまま変形する内コンタクトリング部との間に隙間が発生し、ガスを逃がして容器の破裂を確実に防止することが可能となる。
また、内圧上昇時に、密封リング部は半径方向の力で変形し、キャップ本体の上下方向押し付け力にほとんど依存しないため、リキャップ時にキャップ本体の螺合の強さにかかわらず、一定の内圧の上昇で確実に変形してガスを逃がすことが可能となる。
さらに、中心部の注出孔には何らの部材も接触せず、注出孔は密封性やガスを逃がす機能に何ら関与しないため、密封リング部の内側であれば、その大きさ、形状、位置、個数に制約はなく、内容物に応じて自由に設定することが可能となる。
請求項2に記載の構成によれば、密封リング部の内周面が円形となり内コンタクトリング部が確実に密着して密封性が向上する。
請求項3に記載の構成によれば、外コンタクトリング部が高端縁と低端縁とを有することにより、その高低差を適宜に設定すると、最初のキャッピング時にキャップ本体を強く螺合することで高端縁と密着する中栓部材の上面が大きく変形して低端縁も中栓部材の上面に密着し、リキャップ時の使用者の力では高端縁と密着する中栓部材の上面の変形は小さく低端縁と中栓部材の上面の間に隙間が生じる。
このことで、最初のキャッピング時には高い密封性を確保することができるとともに、リキャップ時には内圧が上昇した際にガスを逃がす流路を確保でき、容器の破裂を確実に防止することが可能となる。
請求項4に記載の構成によれば、高端縁が周方向に3箇所以上形成されていることにより、リキャップ時にキャップ本体がやや斜めに螺合した場合であっても、周方向のいずれかの外コンタクトリング部の低端縁と中栓部材の上面に隙間が確実に形成されガスを逃がす流路を確保できる。
請求項5に記載の構成によれば、外コンタクトリング部の中栓部材の上面に密着する端縁が、高端縁と低端縁との間に、周方向に所定の長さで高さが変化する傾斜端縁を有することにより、キャップ本体を螺合して締め込んだ際に、外コンタクトリング部と中栓部材とをより確実に密着させることができる。
請求項6に記載の構成によれば、密封リング部の薄肉部が他の部分より外方に変形して歪な環状形となる際に、境界面に変形が集中して塑性変形や亀裂等が生じることが防止され、再度圧力が低下した際の密封性を損なうことがない。
請求項7に記載の構成によれば、キャップ本体がポリプロピレンからなり、中栓部材がポリエチレンからなることにより、内容物充填後のキャッピング時に硬いキャップ本体の外コンタクトリング部の高端縁が柔らかい中栓部材の上面を変形させるため、キャップ本体と中栓部材の密着性がさらに向上し、密封性がさらに向上するとともに、内圧が上昇した際の密封リング部の変形を容易とし、確実に変形してガスを逃がすことが可能となる。
本発明の一実施形態の口部密封機構の側面断面図。 図1の口部密封機構の中栓部材の平面図および一部拡大図。 図1の口部密封機構のキャップ本体の(a)側面断面図、(b)側面図。 図1の口部密封機構のキャップ本体の底面図。 本発明の密封リング部の変形説明平面図。 本発明のガス逃し時の動作説明断面図。 従来の口部密封機構の側面断面図。
以下に、本発明の一実施形態である口部密封機構について、図面に基づいて説明する。
本発明の一実施形態である口部密封機構100は、図1の側面断面図に示すように、中心部に注出孔121を有し容器110の容器口部111の上面開口部を覆う中栓部材120と、容器口部111を中栓部材120とともに覆う着脱可能なキャップ本体130とを有している。
中栓部材120は、容器口部111の内側に挿入される挿入筒部126と、容器口部111の外側から嵌合する嵌合筒部127を有しており、容器口部111の上方から上面開口部に密着して固定されるように形成されている。
また、中栓部材120の上面122の注出孔121より外周側には、上方に環状に突出する密封リング部123を有している。
中栓部材120の密封リング部123は、図2に示すように、上面122の中心部に注出孔121を有し、注出孔121より外周側には上方に環状に突出する密封リング部123を有している。
密封リング部123の周方向等間隔の3箇所に、外周側から半径方向に凹部を設けて形成された半径方向の厚みが薄い薄肉部124が設けられており、薄肉部124の周方向両端の境界面125が、図2の拡大図で示すように、径方向に対してa°傾斜した面で形成されている。
この境界面125の径方向に対する傾斜は、5°〜60°が望ましく、本実施形態では約30°である。
キャップ本体130は、図1および図3(a)、(b)に示すように、容器口部111の外周に設けられた雄ネジ部112に螺合する雌ネジ部151を有する側壁部150と、容器口部111の上方を覆う天板部140とからなる。
天板部140の下面側には、環状に突出し中栓部材120の密封リング部123の内周面に密着する内コンタクトリング部141と、内コンタクトリング部141より外周側に環状に突出し中栓部材120の上面122に密着する外コンタクトリング部142とを有している。
また、側壁部150の外周側には、使用者による開封、リキャップが容易となるように凹凸形状のスベリ止め部152を有している。
外コンタクトリング部142の中栓部材120の上面122に密着する端縁143は、図4に示すように、天板部140の下面からの高さを高く形成された高端縁144と、該高端縁144より低く形成された低端縁145とを有しており、高端縁144と低端縁145との間には、それぞれ、周方向に所定の長さで高さが変化する傾斜端縁146を有している。
本実施形態では、高端縁144と低端縁145が3箇所ずつ周方向等間隔に設けられており、傾斜端縁146が、それぞれの間の6箇所に設けられている。
以上のように構成された本発明の一実施形態である口部密封機構100の動作について説明する。
まず、容器110に高温に加温された内容物が充填され、容器口部111に中栓部材120が取り付けられ、キャップ本体130が容器口部111に螺合されて、最初のキャッピングが行われる。
この時、内コンタクトリング部141の外周面が中栓部材120の密封リング部123の内周面に密着するとともに、外コンタクトリング部142の端縁143が中栓部材120の上面122に密着する。
外コンタクトリング部142の端縁143は高端縁144と低端縁145が存在するが、最初のキャッピングが機械による強い力で行われるため、高端縁144と接する部分が大きく変形して低端縁145も確実に中栓部材120の上面に密着する。
このように、最初のキャッピングでは、内コンタクトリング部141と密封リング部123、および、外コンタクトリング部142と中栓部材120の上面122の両方で密着し、確実に密封されて保管時に容器内への外部菌の侵入が防止される。
このとき、キャッピング後の冷却で容器110の内部が陰圧となった場合であっても、内コンタクトリング部141と密封リング部123の密着性が低下することがなく、確実に密封することができる。
使用者により一旦開封された後のリキャップ時には、使用者がキャップ本体130を容器口部111に螺合することで、内コンタクトリング部141の外周面が中栓部材120の密封リング部123の内周面に密着し密封性が確保される。
外コンタクトリング部142の端縁143は高端縁144と低端縁145が存在し、使用者の力では外コンタクトリング部142の低端縁145と中栓部材120の上面122の間にはわずかに隙間が存在するように設定されているが、内コンタクトリング部141と密封リング部123の密着のみで実用上の密封性は充分担保される。
次に、開封により侵入した菌や酵母により内容物が腐敗、発酵してガスを発生した場合の動作について説明する。
リキャップ時にも、内コンタクトリング部141と密封リング部123の密着による密封性が高いため、発生したガスにより容器110の内圧が上昇し、この内圧によって内コンタクトリング部141および密封リング部123が外方に力を受け、それぞれ、その径が広がる方向に変形しようとする。
この時、密封リング部123は、周方向等間隔の3箇所に外周側から半径方向に凹部を設けて形成された半径方向の厚みが薄い薄肉部124が設けられているため、図5に示すように、密封リング部123の内周面が円形(点線で示す)から歪な非円形(実線で示す)となるように変形する(なお図面は、説明のため強調して示したものであり、実際の形状を正確に表すものではない。)。
この密封リング部123の内圧による変形により、薄肉部124の内周面の部分で内コンタクトリング部141との間に隙間が発生して、図6に示すように、容器110の内部のガスが当該隙間から密封リング部123の外周部に流出する。
なお、密封リング部123に薄肉部124が存在せず一様な厚みの場合は、円形のまま内コンタクトリング部141と一緒に径が広がる方向に変形するため、ガスが流出する隙間の発生が阻害される。
外コンタクトリング部142の低端縁145と中栓部材120の上面122の間にはわずかに隙間が存在するため、密封リング部123の外周部に流出したガスはさらに雌ネジ部151方向に流出する。
また、該雌ネジ部151(あるいは、容器口部111の雄ネジ部112)に上下方向の切欠き溝(図示せず)を設けた場合には、切欠き溝を通過してより確実に流出したガスを大気中に放出することができる。
以上のように、開封により侵入した菌や酵母により内容物が腐敗、発酵してガスを発生し、容器110の内圧が所定圧力以上に上昇した際には、密封リング部123が変形して密封が解除され、容器110の内部からガスが逃がされること、容器の破裂を確実に防止することができる。
また、ガスが逃がされて内圧が低下すると、密封リング部123が弾性によって元の形状に復帰するため、再び内コンタクトリング部141と密封リング部123が密着して密封性が回復する。
本実施形態では、使用者のリキャップ時の締め付けトルクは大きくても50N・cm程度であり、このトルクで外コンタクトリング部142の低端縁145と中栓部材120の上面122の間にわずかに隙間が存在し、最初のキャッピングの締め付けトルクを200N・cmとして、内コンタクトリング部141と密封リング部123、および、外コンタクトリング部142と中栓部材120の上面122の両方で密着して十分な密封性が得られるように設定した。
各構成の諸元は、密封リング部123が変形して密封が解除される内圧が容器110の破裂する内圧より小さくなるように設定される。
また、菌や酵母により内容物が腐敗、発酵してガスが発生したことが目視できるよう、密封リング部123が変形して密封が解除される内圧が容器110の破裂する内圧より小さく、かつ、容器110の膨張する内圧よりも大きくなるように設定してもよい。
本実施形態では、破裂する内圧が約650kpaである容器110に対して、密封リング部123が変形して密封が解除される内圧を350〜450kpaとなるように、各構成の諸元を設定した。
なお、本実施形態では、薄肉部124を密封リング部123の周方向等間隔の3箇所に設けたが、2箇所以下や4箇所以上であってもよい。
ただし、寸法や材質等の条件にもよるが、1箇所の場合は密封リング部123の変形が不均等になり密封が解除される内圧にばらつきがでる虞があり、6箇所以上の場合は密封リング部123の変形が円形に近くなり効果的に隙間ができにくくなる虞があるため、2箇所から5箇所とするのが好適である。
また、外コンタクトリング部142の高端縁144を周方向の3箇所に設けたが、2箇所以下や4箇所以上としてもよい。
さらに、本実施形態では、中栓部材が、容器口部と別体に形成され容器口部の上面開口部に密着嵌合されるように形成された場合で説明したが、中栓部材が容器口部と一体に形成された場合にも適用できる。
本発明の口部密封機構は、開封により侵入した菌や酵母により内容物が腐敗、発酵してガスを発生する可能性がある濃縮果汁等を、変形や破損の虞があるプラスチック等の容器に収容する際の口部に採用するのに好適であるが、いかなる内容物であっても、いかなる材質、形状の容器であっても適用可能である。
また、本発明の口部密封機構は、中心部の注出孔が比較的小さいものに好適であるが、注出孔の大きさ、形状、位置、個数は密封リング部の内側であれば自由に設定することが可能である。
100、500 ・・・ 口部密封機構
110、510 ・・・ 容器
111、511 ・・・ 容器口部
112、512 ・・・ 雄ネジ部
120、520 ・・・ 中栓部材
121、521 ・・・ 注出孔
122、522 ・・・ 上面
123 ・・・ 密封リング部
124 ・・・ 薄肉部
125 ・・・ 境界面
126、526 ・・・ 挿入筒部
127、527 ・・・ 嵌合筒部
130、530 ・・・ キャップ本体
140、540 ・・・ 天板部
141、541 ・・・ 内コンタクトリング部
142、542 ・・・ 外コンタクトリング部
143、543 ・・・ 端縁
144 ・・・ 高端縁
145 ・・・ 低端縁
146 ・・・ 傾斜端縁
150、550 ・・・ 側壁部
151、551 ・・・ 雌ネジ部
152 ・・・ スベリ止め部

Claims (7)

  1. 中心部に注出孔を有し容器口部の上面開口部を覆う中栓部材と、容器口部を中栓部材とともに覆う着脱可能なキャップ本体とを有する口部密封機構であって、
    前記中栓部材の注出孔より外周側には、上方に環状に突出する密封リング部を有し、
    前記キャップ本体は、容器口部の外周に設けられた雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有する側壁部と、前記容器口部の上方を覆う天板部とからなり、
    前記天板部の下面側には、環状に突出し前記中栓部材の密封リング部の内周面に密着する内コンタクトリング部と、前記内コンタクトリング部より外周側に環状に突出し前記中栓部材の上面に密着する外コンタクトリング部とを有し、
    前記密封リング部が、周方向の少なくとも1箇所に半径方向の厚みが薄く、容器の内圧上昇時に径方向に変形して前記内コンタクトリング部から離れる薄肉部を有することを特徴とする口部密封機構。
  2. 前記密封リング部の薄肉部が、外周側から半径方向に凹部を設けて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の口部密封機構。
  3. 前記外コンタクトリング部の前記中栓部材の上面に密着する端縁が、前記天板部の下面からの高さを高く形成された高端縁と、該高端縁より低く形成された低端縁とを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の口部密封機構。
  4. 前記高端縁が、周方向に3箇所以上形成されていることを特徴とする請求項3に記載の口部密封機構。
  5. 前記外コンタクトリング部の前記中栓部材の上面に密着する端縁が、前記高端縁と低端縁との間に、周方向に所定の長さで高さが変化する傾斜端縁を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の口部密封機構。
  6. 前記薄肉部の周方向両端の境界面が、径方向に対して傾斜した面で形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の口部密封機構。
  7. 前記キャップ本体がポリプロピレンからなり、前記中栓部材がポリエチレンからなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の口部密封機構。
JP2012208564A 2012-09-21 2012-09-21 口部密封機構 Active JP6168272B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012208564A JP6168272B2 (ja) 2012-09-21 2012-09-21 口部密封機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012208564A JP6168272B2 (ja) 2012-09-21 2012-09-21 口部密封機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014061918A JP2014061918A (ja) 2014-04-10
JP6168272B2 true JP6168272B2 (ja) 2017-07-26

Family

ID=50617552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012208564A Active JP6168272B2 (ja) 2012-09-21 2012-09-21 口部密封機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6168272B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6884474B2 (ja) * 2017-08-31 2021-06-09 株式会社吉野工業所 詰め替え容器
JP6920951B2 (ja) * 2017-09-29 2021-08-18 株式会社吉野工業所 吐出器
US10407225B2 (en) * 2017-11-07 2019-09-10 Closure Systems International Inc. Closure and package that vents at high pressure

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5532858Y2 (ja) * 1976-02-23 1980-08-05
JPS638614Y2 (ja) * 1980-02-06 1988-03-15
JP2534125Y2 (ja) * 1992-02-28 1997-04-30 東洋製罐株式会社 キャップ
JP2004224371A (ja) * 2003-01-21 2004-08-12 Alcoa Closure Systems Japan Ltd 合成樹脂製キャップ、閉止装置、および容器詰め飲料
JP4383791B2 (ja) * 2003-07-08 2009-12-16 日本クラウンコルク株式会社 ベント機能を有するキャップ
JP4810202B2 (ja) * 2004-12-16 2011-11-09 日本クラウンコルク株式会社 シール性とガス抜き性に優れたプラスチックキャップ
JP2007039060A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Toyo Seikan Kaisha Ltd プルリング付き酸素バリアキャップ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014061918A (ja) 2014-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2576374B1 (en) Closure for a container
JP6710462B2 (ja) 吐出容器
US9676531B2 (en) Membrane, and a neck including such membrane
TWI630039B (zh) 正壓飲料用的密閉容器及其製造方法
CA2615462C (en) Packaging with sealing lid and method for filling the package
JP7357628B2 (ja) 高圧下においてベントするクロージャおよび包装容器
CN103328340A (zh) 用于生产填充的且可再封闭的压力容器的方法
JP6168272B2 (ja) 口部密封機構
CN108602592B (zh) 用于容器的封闭元件
JP2017057009A (ja) ねじ蓋式容器
JPH11314657A (ja) 遠心分離機用コンテナのキャップ
JP6044622B2 (ja) 密閉包装容器
JP6710468B2 (ja) 吐出容器
JP4779411B2 (ja) 密封容器
JP5512229B2 (ja) ヒンジキャップ
JP4778222B2 (ja) 容器のキャップの使用方法と容器のキャップ、これらに用いる内パッキン
JP5961968B2 (ja) 二重キャップ付き口栓およびパウチ
JP6345067B2 (ja) 移行中栓付きヒンジキャップ
US3272405A (en) Closure for container
JP6821248B2 (ja) ヒンジキャップ
JP6240690B2 (ja) 密封容器
TWI570035B (zh) 樹脂製蓋子
EP3296223A1 (en) A spout for a food package
JP2004269016A (ja) 内圧開放特性を有する容器蓋。
CN108357775A (zh) 一种无螺纹插扣式容器盖

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6168272

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150