JP4698326B2 - ストロー差し込み可能な缶蓋 - Google Patents
ストロー差し込み可能な缶蓋 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4698326B2 JP4698326B2 JP2005232831A JP2005232831A JP4698326B2 JP 4698326 B2 JP4698326 B2 JP 4698326B2 JP 2005232831 A JP2005232831 A JP 2005232831A JP 2005232831 A JP2005232831 A JP 2005232831A JP 4698326 B2 JP4698326 B2 JP 4698326B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lid
- straw
- curled
- panel
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
本発明は、缶詰に使用される缶容器の上端板として缶胴の開口端に巻締め固着される金属製の缶蓋に関し、特に、そのような缶詰用の缶蓋で、タブにより缶蓋を開口させるようなことなく、缶蓋にストローを直接に差し込んで缶内の内容物を飲むことができるような缶蓋に関する。
飲料等を内容物とする缶詰では、缶容器の上端板として缶胴の開口端に巻締め固着される金属製の缶蓋として、タブの操作で缶蓋の一部を開口する開口容易缶蓋(イージーオープンエンド)が従来から広く一般的に使用されている。一方、プラスチックや複合材(紙と樹脂フィルムの積層材等)によるカップ容器では、剥がして開口するピーラブル蓋材だけでなく、飲料等を内容物とする場合には、蓋材を剥がすことなくストローを蓋材に直接突き刺して内容物を飲めるようにしたものが従来から使用されている。そのようなカップ容器に使用されるストロー差し込み可能な蓋材について、例えば、下記の特許文献1には、内容物が充填・密封されたカップ容器のボイル殺菌が可能なような蓋材の積層構造が開示されている。
特開平9−323377号公報
ところで、上記のようにプラスチックや複合材によるカップ容器の分野では、ストローを直接に差し込める蓋材が従来から使用されているが、金属製の缶容器による缶詰の分野では、タブの操作で缶蓋の一部を開口する開口容易缶蓋が使用されているだけで、缶蓋に直接ストローを差し込めるようなものは未だ開発されていない。なお、カップ容器の場合には、積層構造を備えたシート状の蓋材そのものを容器口部に直接にヒートシールしているが、そのようなカップ容器用の蓋材をそのまま缶容器の缶蓋として転用するわけにはいかない。
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、缶詰に使用される金属製の缶蓋について、直接にストローを差し込んで内容物を飲めるようにすることを課題とするものである。
本発明は、上記のような課題を解決するために、缶容器の上端板として缶胴の開口端に巻締め固着される金属製の缶蓋において、缶蓋のパネル部の略中央にストロー差し込み用の孔部が開設され、該孔部の内縁が、缶蓋上面側にカールする外巻きのカール部に形成され、該カール部の缶蓋上面側が、その近傍のパネル部上面と略面一となるように平坦に形成されていると共に、ストローの突き刺しが可能なシール部材が、ストロー差し込み用の孔部を覆うように、カール部の缶蓋上面側とその近傍のパネル部上面とにわたって貼着されていることを特徴とするものである。
上記のような本発明のストロー差し込み可能な缶蓋によれば、缶詰製品の缶蓋のパネル部の略中央で孔部を覆っているシール部材にストローを突き刺すことで、ストローを缶内に差し込むことができて、缶内の内容物をストローによって飲むことができる。また、缶蓋に開設されたストロー差し込み用の孔部を覆っているシール部材は、略面一の状態で連なるカール部の缶蓋上面側とその近傍のパネル部上面とにわたって貼着されていて、缶蓋に対して強固に貼着されていることから、シール部材が缶蓋から剥離して密封性が低下するようなことはない。
缶詰に使用される金属製の缶蓋について、直接にストローを差し込んで内容物を飲めるようにするという目的を、最良の形態として以下の実施例に具体的に示すように、缶容器の上端板として缶胴の開口端に巻締め固着される金属製の缶蓋において、缶蓋のパネル部の略中央にストロー差し込み用の孔部を開設し、該孔部の内縁を、缶蓋上面側にカールする外巻きのカール部に形成して、該カール部の缶蓋上面側を、その近傍のパネル部上面と略面一となるように平坦に形成すると共に、ストローの突き刺しが可能なシール部材を、ストロー差し込み用の孔部を覆うように、カール部の缶蓋上面側とその近傍のパネル部上面とにわたって貼着するということで実現した。
本実施例の缶蓋は、直径が約67mmである周知の缶蓋(例えば、0.19〜0.21mmの厚さのティンフリースチール材の両面にエポキシウレア樹脂やエポキシフェノール樹脂を塗布して焼き付けた周知の材質からなるティンフリースチール製缶蓋等)をベースに製造されるものあって、図1および図2に示すように、缶蓋1では、略円板状のパネル部2の外縁からカウンターシンク壁3が立ち上がり、カウンターシンク壁3の上端から外方にカールするようにフランジ部4が形成されていて、このフランジ部4が缶胴の開口端に二重巻締めで固着されることとなる。なお、缶蓋1のパネル部2には、その周辺部(カウンターシンク壁3の近く)に補強用のビード(凸条)5が環状に形成されている。
そのような従来からの一般的な缶蓋の構造に加えて、更に、本実施例の缶蓋1では、パネル部2の略中央にストロー差し込み用の孔部6が開設されており、この孔部6の内縁は、缶蓋上面側にカールする外巻きのカール部7に形成されている。なお、カール部7で囲まれた孔部6の直径は約10mm程度である。
そして、缶蓋1のパネル部2のうちのカール部7の近傍の部分(カール部7の外側を囲む環状の部分)は、略水平な平坦部2aとして形成されており、カール部7の上半分(缶蓋上面側)は、この平坦部2aの上面と略面一となるように平坦に形成されている。また、パネル部2の平坦部2aの外縁には、シール部材9の貼着位置を決めるための段部8が環状に形成されている。この段部8は傾斜の小さい緩斜面によるものであって、そのため、カール部7の近傍の平坦部2aから補強用ビード5に至るまでパネル部2が平坦に近い滑らかな状態で連なっている。
そのような缶蓋1のパネル部2の段部8で囲まれた領域には、図3に示すように、ストロー差し込み用の孔部6を缶蓋上面側から覆うように、直径が約24mmの円形のシール部材9が、カール部7の平坦な上面とパネル部2の平坦部2aの上面とにわたって貼着されるように、ヒートシール法により缶蓋1の上面側に貼着されている。
このシール部材9については、ストローでの突き刺しが可能で、難剥離性のあるシール部材であれば、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、厚さ約50μmで軟質のアルミ箔の両面に、エポキシ樹脂の塗装による保護層が形成され、シール面となる一方の保護層の側に、接着層として、ポリマープレンドタイプのポリエステル樹脂にエポキシ樹脂を少量ブレンドした樹脂製で厚さが15〜55μmの熱接着性フィルムがラミネートされた積層シール部材が使用できる。
上記のようにパネル部2の略中央に開設された孔部6をシール部材9によって覆っている本実施例の缶蓋1によれば、図4に示すように、缶蓋のパネル部2に貼着されたシール部材9にストロー10を突き刺すことで、孔部6を通してストロー10を缶内に差し込むことができて、缶内の内容物をストロー10によって飲むことができる。
また、缶蓋1にシール部材9を貼着する際には、パネル部2に形成された段部8によりシール部材9を容易に位置合わせすることができる。そして、図3に示すように、缶蓋1の孔部6を覆っているシール部材9は、略面一に平坦化されたカール部7の平坦な上面とパネル部2の平坦部2aの上面とにわたって貼着されて、缶蓋1に対して強固に貼着されているため、シール部材9が缶蓋1のパネル部2から剥離して密封性が低下するようなことはない。
なお、パネル部2に開設された孔部6をシール部材9で覆っている缶蓋1の場合、缶詰を加熱殺菌(例えば、約98℃、30分間の熱水シャワーによる殺菌等)するような際に、パネル部2の剛性が高く変形し難い構造であると、加熱による缶内圧の上昇によりシール部材9だけが変形することで、シール部材9の破断を招くような虞もある。
これに対して、本実施例の缶蓋1では、シール部材9の貼着位置を決めるための段部8をパネル部2に形成しているものの、図2に示すように、この段部8を傾斜の小さい緩斜面によるものとして、カール部7の近傍の2aから補強用ビード5に至るまでパネル部2を平坦に近い滑らかな状態としていることで、パネル部2が剛性の低い変形し易い構造となっている。そのため、加熱による缶内圧の上昇に連れて、パネル部4がなだらかに変形して膨らむことから、シール部材9に過度の負担を与えることはなく、シール部材9が変形して破断するようなことはない。
以上、本発明のストロー差し込み可能な缶蓋の一実施例について説明したが、本発明は、上記のような具体的な実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、缶蓋については、ティンフリースチールに限らず、アルミニウム合金等の他の材質によるものであっても良く、また、缶蓋のパネル部に開設する孔部の具体的な大きさや、シール部材の具体的な積層構造や大きさ等、適宜に設計変更可能なものであることはいうまでもない。
Claims (2)
- 缶容器の上端板として缶胴の開口端に巻締め固着される金属製の缶蓋において、缶蓋のパネル部の略中央にストロー差し込み用の孔部が開設され、該孔部の内縁が、缶蓋上面側にカールする外巻きのカール部に形成され、該カール部の缶蓋上面側が、その近傍のパネル部上面と略面一となるように平坦に形成されていると共に、ストローの突き刺しが可能なシール部材が、ストロー差し込み用の孔部を覆うように、カール部の缶蓋上面側とその近傍のパネル部上面とにわたって貼着されていることを特徴とするストロー差し込み可能な缶蓋。
- 缶胴との巻締め部分となるフランジ部からカウンターシンク壁を介して内方にパネル部が続く缶蓋の、周辺部に補強用ビードが環状に形成されたパネル部で、孔部の内縁に形成されたカール部の近傍が環状の平坦部に形成され、該環状の平坦部の外縁に、シール部材の貼着位置を決めるための段部が環状に形成されていると共に、該段部が傾斜の小さい緩斜面によるものであり、カール部近傍の平坦部から補強用ビードに至るまでパネル部が平坦に近い滑らかな状態となっていることを特徴とする請求項1に記載のストロー差し込み可能な缶蓋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005232831A JP4698326B2 (ja) | 2005-08-11 | 2005-08-11 | ストロー差し込み可能な缶蓋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005232831A JP4698326B2 (ja) | 2005-08-11 | 2005-08-11 | ストロー差し込み可能な缶蓋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007045480A JP2007045480A (ja) | 2007-02-22 |
JP4698326B2 true JP4698326B2 (ja) | 2011-06-08 |
Family
ID=37848660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005232831A Expired - Fee Related JP4698326B2 (ja) | 2005-08-11 | 2005-08-11 | ストロー差し込み可能な缶蓋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4698326B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BR112012029253A2 (pt) * | 2010-05-19 | 2017-07-18 | Kismet Design Pty Ltd | aparelho e recipiente de transferência de calor |
CN116586530A (zh) * | 2023-07-11 | 2023-08-15 | 廊坊军兴溢美包装制品有限公司 | 一种易撕盖制作方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49112653U (ja) * | 1973-01-22 | 1974-09-26 | ||
JPS59112728U (ja) * | 1983-01-19 | 1984-07-30 | 武内プレス工業株式会社 | テ−プ式オ−プンエンド |
-
2005
- 2005-08-11 JP JP2005232831A patent/JP4698326B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49112653U (ja) * | 1973-01-22 | 1974-09-26 | ||
JPS59112728U (ja) * | 1983-01-19 | 1984-07-30 | 武内プレス工業株式会社 | テ−プ式オ−プンエンド |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007045480A (ja) | 2007-02-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5069355A (en) | Easy-opening composite closure for hermetic sealing of a packaging container by double seaming | |
RU2223208C2 (ru) | Повторно закрываемая легко открываемая крышка и банка | |
JP3157394U (ja) | 密閉包装容器の蓋体および密閉包装容器 | |
US11008146B2 (en) | Easy-peel laminated food can | |
JP4698326B2 (ja) | ストロー差し込み可能な缶蓋 | |
JP5542508B2 (ja) | ホット飲料容器の蓋用蓋材 | |
JP4273773B2 (ja) | リシール性を備えた易開封性容器蓋の製法 | |
JP4124077B2 (ja) | 易開封性容器蓋 | |
JP2015151152A (ja) | 易開封性容器の開封機構 | |
WO2002004304A1 (en) | The sticker for sanitary can | |
JPS5834030Y2 (ja) | 容器の蓋 | |
JP5477852B2 (ja) | リング状のタブを備えたシール蓋 | |
JP2002096863A (ja) | 蓋体付き容器 | |
JP6948921B2 (ja) | 包装体 | |
JP4727289B2 (ja) | シール部材を接着したカップ状容器 | |
JP3118794U (ja) | 易開封シール密閉容器 | |
JP3028368U (ja) | 飲み口蓋開口時に金属破片を発生させないイージーオープン缶蓋 | |
JP2003261177A (ja) | 密封容器 | |
JPH0648436A (ja) | 飲料用容器 | |
JP3112570U (ja) | 容器用蓋材 | |
JP3397504B2 (ja) | シール蓋付き容器 | |
JP4543683B2 (ja) | 易開封性容器蓋 | |
JP2016088622A (ja) | 缶蓋及びこれを備えた缶 | |
JPS5840062Y2 (ja) | 易開封性プラスチック容器 | |
JP4672414B2 (ja) | 蓋体を接着した容器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080804 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110223 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110301 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110301 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |