JP2020176670A - ホースおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内圧の作用時に捻じれ難いホースおよびその製造方法を提供する。【解決手段】同軸状に積層されている内面層2および外面層5と、内面層2と外面層5との間に積層されているスパイラル構造の内周側補強層3aおよび外周側補強層3bの2層の繊維補強層とを備えたホース成形体1Aを成形し、内周側補強層3aを構成する内周側繊維コード4aおよび外周側補強層3bを構成する外周側繊維コード4bに対しては熱処理を施すことにより、20N以上60N以下引張時の伸度を、内周側繊維コード4aよりも外周側繊維コード4bの方が小さくなるようにして、この熱処理をした内周側繊維コード4aおよび外周側繊維コード4bを用いてホース成形体1Aを成形し、このホース成形体1Aを加硫することによりホース使用圧力が0.1MPa以上5MPa以下のホース1を製造する。【選択図】図1

Description

本発明は、ホースおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは、内圧の作用時に捻じれ難いホースおよびその製造方法に関するものである。
油圧ホースや車両用エアコンディショナー用ホースは、内圧に耐えるために内面層と外面層との間に、例えばスパイラル構造や編組構造の繊維補強層が介在している。2層の繊維補強層が介在している場合、ホースに内圧が作用すると外周側の繊維補強層に比して内周側の繊維補強層は負担内圧が大きいのが一般的である。内圧が大きくなるに連れて両者の負担内圧の差は大きくなる。それぞれの繊維補強材が同等の仕様である場合などは、この外周側と内周側の繊維補強層の負担内圧の大きさの違いに起因して、ホースに内圧が作用した時にホースが捩じれる現象が生じる。ホースの両端部がホース金具を介して所定位置に固定されていると、ホースの捻じれ現象はホースの振れになって現れる。ホースの振れが大きい場合、ホースが周辺部材と干渉して損傷する。
ホースの捻じれを抑えるために、それぞれの補強層を構成する繊維コードの撚り数を特定範囲にすることが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1ではホース使用内圧が非常に高圧(10MPa〜70MPa)のホースを対象にしているが、内周側から奇数番の補強層の繊維コードの撚り数が20回以上/10cmに設定される。しかしながら、繊維コードの撚り数が大きくなると、コード径が小さくなって内圧の作用時にコード間のゴムにピンホールが発生し易くなる。コード径が小さくなることを補うために繊維コードの打込み本数を増やすと重量が増大する。ホース使用圧力が0.1MPa以上5MPa以下のホースでは、繊維コードの撚り数を大きくしてホース重量を増大させることは得策ではない。そのため、内圧の作用時にホースの捻じれを抑制するためには別の工夫をすることが望ましい。
特許第2868784号公報
本発明の目的は、内圧の作用時に捻じれ難いホースおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のホースは、同軸状に積層されている内面層および外面層と、前記内面層と前記外面層との間に積層されているスパイラル構造の内周側補強層および外周側補強層の2層の繊維補強層とを備えて、ホース使用圧力が0.1MPa以上5MPa以下に設定されているホースにおいて、前記内周側補強層を構成する内周側繊維コード、前記外周側補強層を構成する外周側繊維コードの20N以上60N以下引張時の伸度が、前記内周側繊維コードよりも前記外周側繊維コードの方が小さいことを特徴する。
上記目的を達成するため本発明のホースの製造方法は、ホース成形体を成形し、この成形したホース成形体を加硫することにより上記ホースを製造する製造方法において、前記内周側繊維コード、前記外周側繊維コードの20N以上60N以下引張時の伸度を、熱処理を施すことによって、前記内周側繊維コードよりも前記外周側繊維コードの方が小さくなるようにして、この熱処理をした前記内周側繊維コードおよび前記外周側繊維コードを用いて前記ホース成形体することを特徴とする。
本発明によれば、20N以上60N以下引張時の伸度が、内周側繊維コードよりも外周側繊維コードの方が小さくなっている。そのため、ホース使用圧力が0.1MPa以上5MPa以下に設定されているホースでは、ホースに内圧が作用した時の内周側繊維コードと外周側繊維コードとの負担内圧の差が小さくなる。これに伴い、ホースに内圧が作用した時のホースの捻じれを抑制でき、内周側繊維コード、外周側繊維コードの撚り数を特別に大きくする必要はない。それ故、内圧の作用時に繊維コード間にピンホールが発生するリスクが高くなることもなく、繊維コードの打込み数を増やしてホース重量が増加することも回避できる。
本発明のホースを一部切開して模式的に例示する側面図である。 図1のホースを横断面視で模式的に例示する説明図である。 図1の繊維コードのDIP工程を例示する説明図である。 図1のホースの製造工程を例示する説明図である。 一般的なホースの内周側補強層、外周側補強層の負担内圧を例示するグラフ図である。 図1のホースの内周側補強層、外周側補強層の負担内圧を例示するグラフ図である。
以下、本発明のホースおよびその製造方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1、図2に例示する本発明のホース1はホース使用圧力が0.1MPa以上5MPa以下に設定されている。ホース外径は例えば4mm以上25mm以下である。このホース1は例えば、車両用エアコンディショナーの冷媒を流通させるいわゆるエアコンホースや種々の油圧ホースとして使用される。
このホース1は、内周側から順に、内面層2、繊維補強層3(内周側補強層3a、外周側補強層3b)、外面層5が同軸状に積層されている。さらに、ホース1の半径方向に隣り合って積層されている内周側補強層3a、外周側補強層3bの間には、層間ゴム層6が介在した構造になっている。層間ゴム層6は存在しない場合もある。図面の一点鎖線CLは、ホース軸心を示している。
内面層2、外面層5は樹脂またはゴムにより形成される。内面層2、外面層5は樹脂とゴムの複層構造の場合も、ゴムのみで構成される場合も、樹脂のみで構成される場合もある。例えば、内面層2は、樹脂層の外周面にゴム層が積層された複層構造になることもある。内面層2、外面層5には、ホース1に対する要求性能に応じて適切な材料が選択され、適切な層厚が設定される。使用する材質は特に限定されないが、内面層2には例えば、ブチルゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴム、塩素化ポリエチレン等、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン6−66、EVOH等が用いられる。外面層5には例えばEPDM、シリコーンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、エチレンアクリルゴム等が用いられる。
繊維補強層3は、内周側補強層3aと外周側補強層3bとの2層構造である。内周側補強層3aは内周側繊維コード4aにより構成され、外周側補強層3bは外周側繊維コード4bにより構成されている。
層間ゴム層6の層厚はホース外径等によって異なるが、例えば0.1mm以上0.5mm以下である。層間ゴム層6は半径方向に隣り合って積層されている繊維補強層3a、3bを一体化させるとともに、互いの緩衝材として機能し、さらにガスや水分等の透過を防止するバリアとして機能する場合もある。
繊維補強層3(内周側補強層3a、外周側補強層3b)は、ホース1に要求される耐圧性能、曲げ性能等に基づいて、適切な材料や構造等が選択される。繊維コード4(内周側繊維コード4a、外周側繊維コード4b)としては例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維、66ナイロン繊維、レーヨン繊維、ビニロン繊維、綿繊維を使用する。これら繊維を単独で、または、複数種類を混合して繊維コード4とすることができる。
内周側繊維コード4aと外周側繊維コード4bとは同じ仕様にすることも、異なる仕様にすることもできる。この実施形態の内周側繊維コード4aと外周側繊維コード4bとは、同じ繊維コードを使用して熱処理だけを異ならせている。即ち、内周側繊維コード4aと外周側繊維コード4bとは、熱処理だけが異なりその他は同じ仕様になっている。
繊維補強層3は、繊維コード4をホース軸心CLに対して所定の編組角度A(A1、A2)でスパイラルに巻き付けたスパイラル構造になっている。具体的には、内周側繊維コード4aは編組角度A1に設定されてスパイラルに巻き付けられ、外周側繊維コード4bは編組角度A2に設定されて内周側繊維コード4aとは巻き付け方向を反対にして巻き付けられている。
それぞれの編組角度A1、A2は51°以上57°以下に設定されている。編組角度1Aよりも編組角度A2を大きくすることも、小さくすることも、互いを実質的に同じ角度にすることもできる。
繊維コード4の撚り数は、10回以下/cmである。繊維コード4の繊度が1100dtex以上であり、繊度の上限は例えば5500dtexである。
繊維補強層3の編組密度は50%〜100%、より好ましくは70%〜100%にする。内周側補強層3aの編組密度は、内周側補強層3aにおける内周側繊維コード4aの面積割合を百分率で示すものであり、巻き付けられた内周側繊維コード4aどうしのすき間がゼロの場合は100%になる。外周側補強層3bの編組密度は、外周側補強層3bにおける外周側繊維コード4bの面積割合を百分率で示すものであり、巻き付けられた外周側繊維コード4bどうしのすき間がゼロの場合は100%になる。編組密度は、内周側補強層3aが外周側補強層3bに対して同等または10%程度高くするとよい。
本発明は、ホース1に内圧が作用した時の内周側補強層3aと外周側補強層3bの負担内圧の差が、ホース1の捻じれに大きく影響することに着目して創作されている。そして、ホース使用内圧が0.1MPa以上5MPa以下のホース1において内圧が作用した時の捻じれを抑制するために、内周側繊維コード4a、外周側繊維コード4bの20N以上60N以下引張時の伸度(以下、内周側繊維コード4a、外周側繊維コード4bそれぞれの伸度を伸度E1、伸度E2という)を特別に設定している。
具体的には、20N以上60N以下引張時の伸度E2が伸度E1よりも小さくなっている。より好ましくは、20N以上60N以下での同じ引張力による引張時の伸度E2を伸度E1の75%以上85%以下にする。即ち、この伸度E2を伸度E1に対して20%程度低くするとよい。44N引張時の伸度E1および伸度E2は0.5%以上4.0%以下にする。
ホース1の材料に未加硫ゴムが使用される場合は、成形したホース成形体1Aを加硫することで製造される。外面層5などが樹脂の場合などは樹脂を押出すことでホース1が製造される。この実施形態では、繊維コード4を予め熱処理することにより、20N以上60N以下引張時の伸度E2が伸度E1よりも小さくなるようにしてホース成形体1Aの成形に使用する。尚、本明細書では、ホース成形体1Aの加硫前と加硫後で、同じホース構成部材には同じ符号を付している。
様々な熱処理を用いることができるが、図3に例示するように、繊維コード4のDIP工程での熱処理を用いるとよい。このDIP工程では、繊維コード4をDIP水槽に貯留されたDIP液に浸漬させる。DIP液は、ゴムとの接着性を向上させるRFL(レゾルシン・ホルマリン・ラテックス系)処理液である。その後、所定のテンションを負荷しながら熱処理機11を通過させてDIP液を加熱乾燥させる。この熱処理機11による処理によって繊維コード4の伸度E1、E2を所望範囲に調整する。
尚、熱処理機11では事前テストを行って、伸度E1、E2を所望範囲にできる加熱温度、加熱時間、負荷テンションの諸条件を把握しておく。そして、この把握した諸条件下で繊維コード4の熱処理を行う。このようにして、20N以上60N以下引張時の伸度E1、E2を所望範囲(伸度E1>伸度E2)に調整した繊維コード4を準備する。
この調整した繊維コード4を用いて、図4に例示するようにホース1を製造する。まず、前方移動するマンドレル7の外周側に順次、ホース構成部材を積層してホース成形体1Aを成形する。具体的には、マンドレル7の外周面に内面層2の材料を積層して内面層2を成形する。次いで、成形した内面層2の外周面に内周側補強層3aを積層する。内周側補強層3aは、補強層成形機8から内周側繊維コード4aを繰り出しつつ、マンドレル7を中心にして補強層成形機8を回転させて巻き付けて成形する。
次いで、内周側補強層3aの外周面に層間ゴム層6の材料を積層して、層間ゴム層6を成形する。次いで、層間ゴム層6の外周面に外周側補強層3bを積層する。外周側補強層3bは、補強層成形機8から外周側繊維補コード4bを繰り出しつつ,マンドレル7を中心にして補強層成形機8を回転させて巻き付けて成形する。この時、補強層成形機8を、内周側補強層3aを成形する場合とは反対方向に回転させる。次いで、外周側補強層3bの外周面に外面層5の材料を積層して外面層5を成形してホース成形体1Aの成形が完了する。尚、繊維コード4を巻き付ける際のテンションは従来方法と同じでよい。
次いで、ホース成形体1Aの外周面に被覆部材9を積層した状態にする。被覆部材9には従来方法と同様、ポリメチルペンテン樹脂等を用いる。被覆部材9により被覆されたホース成形体1Aを、加硫缶または加硫槽の中で所定時間、所定の加硫温度で加熱してホース成形体1Aを加硫する。この加硫工程により、ホース成形体1Aを構成している未加硫ゴムが加硫ゴムになってホース1の構成部材が一体化する。その後、被覆部材9およびマンドレル7を除去することで、図1に例示するホース1が完成する。
上述したように、20N以上60N以下引張時の伸度E2が、伸度E1よりも小さくなっている。そのため、ホース使用圧力が0.1MPa以上5MPa以下に設定されているホース1では、内圧が作用した時に内周側補強層3aと外周側補強層3bとの負担内圧の差が、伸度E1、E2を調整していない一般的なホース(伸度E1=伸度E2)に比して小さくなる。内圧が大きくなるに連れて、内周側補強層3aと外周側補強層3bの負担内圧の差は大きくなる。図5に例示するように一般的なホースでは、外周側補強層3bは内周側補強層3aよりも負担内圧が小さくて、内圧5MPa時において両者の負担内圧の差は20%以上である。図6に例示するように本発明では、一般的なホースに比して外周側補強層3bの負担内圧が高くなって、内圧5MPa時において両者の負担内圧の差をより小さくできる。
20N以上60N以下での同じ引張力による引張時の伸度E2を伸度E1の75%以上85%以下にすると、内周側補強層3aと外周側補強層3bの内圧負担の差が一段と小さくなり、両者の差を概ね5%以下にすることが可能になる。また、ホース使用圧力が0.1MPa以上5MPa以下のホース1では、44N引張時の伸度E1および伸度E2を、0.5%以上4.0%以下にするのが実使用上適切である。
このように内周側補強層3aと外周側補強層3bの負担内圧の差が小さくなることに伴い、ホース1に内圧が作用した時のホース1の捻じれを抑制できる。繊維コード4の撚り数を特別に大きくする必要はなく、撚り数は10回以下/cmで十分である。撚り数をゼロ(コード撚りを無し)にすることもできる。そのため、コード撚りに起因して繊維コード4のコード径が小さくなることを防ぐことができる。それ故、ホース1に内圧が作用した時に繊維コード4間のゴムにピンホールが発生するリスクが高くなることがない。これに伴って、繊維コード4間のすき間を小さくするために繊維コード4の打込み本数を増やしてホース1の重量が増加する不具合も回避できる。
ホース1に内圧が繰り返し作用しても、繊維コード4どうしの隙間に亀裂が発生して内面層2、層間ゴム層6などが損傷する不具合を防止するには有利になる。その結果、ホース1の耐久性が向上させることができる。
自動車等の様々な車両用エアコンディショナー用ホースは、ホース両端が固定されて狭い空間に設置される。ホースの一端側に接続されたコンプレッサは断続的に稼働する。そのため、内圧の作用時のホースの捻じれを抑制することができると、内圧に起因するホースの振れがなくなり、これに伴い、周辺部品と干渉するリスクが低減する。また、ホースは車両に搭載されるので、ホースの軽量化は重要な項目である。したがって、本発明のホース1を車両用エアコンディショナー用ホースとして用いることで非常に大きなメリットを得ることができる。
この実施形態のように、内周側繊維コード4aと外周側繊維コード4bとは、熱処理だけが異なりその他は同じ仕様にすると、繊維コード4の部材としては共通の部材を用いることができる。そのため、繊維コード4についてのコストダウンのメリットや管理の簡略化のメリットがある。
表1に示すように、ホース成形体を成形する際に使用したPET(ポリエチレンテレフタレート)製のマルチフィラメントの繊維コード(内周側繊維コード、外周側繊維コード)の44N引張時のそれぞれの伸度E1、E2のみを異ならせ、その他は共通にして図1に例示した構造のホースの試験サンプルを8種類作製した。内周側繊維コード、外周側繊維コードは、共通の繊維コードを使用して熱処理によって上述の伸度E1、E2を異ならせた。繊維コードの繊度は4400dtex、撚り数は5回/cmである。内周側補強層での編組角度は53〜56°、編組密度は90%以上、外周側補強層での編組角度は53〜56°、編組密度は90%以上である。
内面層、層間ゴム層および外面層は、車両用エアコンディショナー用ホースとして用いられる材質にした。また、それぞれの層厚は、車両用エアコンディショナー用ホースとして適切な寸法にした。
それぞれの試験サンプルについて、JIS K 6330−2の7.2.4項の規定に準拠して捻じれを測定した。表1では、伸度E1が1.00%の内周側繊維コードを用いたホースでは、伸度E2が1.00%の外周側繊維コードと組み合わせて製造したホースの捻じれの大きさを基準の100として、捻じれの大きさを指数表示した。指数の数値が小さい程、ホースの捻じれが小さいことを意味する。伸度E1が1.20%の内周側繊維コードを用いたホースでは、伸度E2が1.20%の外周側繊維コードと組み合わせて製造したホースの捻じれの大きさを基準の100として、捻じれの大きさを指数表示した。指数の数値が小さい程、ホースの捻じれが小さいことを意味する。
Figure 2020176670
表1の結果から、44N引張時の外周側繊維コードの伸度E2を内周側繊維コードの伸度E1よりも小さくすると、ホースの捻じれが小さくなることが分かる。
また、上記試験サンプルにおいて内周側繊維コード、外周側繊維コードの44N引張時の伸度の組合せのみを表2に示すように異ならせたシミュレーションモデルを作成した。それぞれのシミュレーションモデルについて、5MPaの内圧を作用させた時の内周側補強層、外周側補強層の負担内圧の差を算出した。表2に記載されているのは、伸度E2の外周側繊維コードで構成された外周側補強層の負担内圧を基準にして、伸度E1の内周側繊維コードで構成された内周側補強層の負担内圧と伸度E2の外周側繊維コードで構成された外周側補強層の負担内圧の差の割合を算出した値(%)である。
Figure 2020176670
表2の結果では、例えば、内周側繊維コードの伸度E1を1.00、外周側繊維コードの伸度E2を1.00にしたホースでは、内周側補強層の負担内圧は外周側補強層の負担内圧よりも21%大きくなっている。内周側繊維コードの伸度E1を1.00、外周側繊維コードの伸度E2を0.82にしたホースでは、両者の負担内圧は同じなっている。内周側繊維コードの伸度E1を1.00、外周側繊維コードの伸度E2を0.80にした場合は、内周側補強層の負担内圧は外周側補強層の負担内圧よりも3%小さくなっている。即ち、44N引張時の外周側繊維コードの伸度E2を内周側繊維コードの伸度E1よりも小さくすると、内周側補強層と外周側補強層との負担内圧の差が小さくなることが分かる。
1 ホース
1A ホース成形体
2 内面層
3 繊維補強層
3a 内周側補強層
3b 外周側補強層
4 繊維コード
4a 内周側繊維コード
4b 外周側繊維コード
5 外面層
6 層間ゴム層
7 マンドレル
8 補強層成形機
9 被覆部材
10 DIP槽
11 熱処理機
CL ホース軸

Claims (7)

  1. 同軸状に積層されている内面層および外面層と、前記内面層と前記外面層との間に積層されているスパイラル構造の内周側補強層および外周側補強層の2層の繊維補強層とを備えて、ホース使用圧力が0.1MPa以上5MPa以下に設定されているホースにおいて、
    前記内周側補強層を構成する内周側繊維コード、前記外周側補強層を構成する外周側繊維コードの20N以上60N以下引張時の伸度が、前記内周側繊維コードよりも前記外周側繊維コードの方が小さいことを特徴するホース。
  2. 前記内周側繊維コード、前記外周側繊維コードの20N以上60N以下での同じ引張力による引張時の伸度が、前記外周側繊維コードは前記内周側繊維コードの75%以上85%以下である請求項1に記載のホース。
  3. 前記内周側繊維コードおよび前記外周側繊維コードの44N引張時の伸度が0.5%以上4.0%以下である請求項1または2に記載のホース。
  4. 前記内周側繊維コードと前記外周側繊維コードとが同じ材質であり、それぞれの撚り数が0回以上10回以下/cm、繊度が1100dtex以上である請求項1〜3のいずれかに記載のホース。
  5. 前記内周側繊維コードおよび前記外周側繊維コードの編組角度が51°以上57°以下である請求項1〜4のいずれかに記載のホース。
  6. ホース成形体を成形し、この成形したホース成形体を加硫することにより請求項1〜5のいずれかに記載のホースを製造するホースの製造方法において、
    前記内周側繊維コード、前記外周側繊維コードの20N以上60N以下引張時の伸度を、熱処理を施すことによって、前記内周側繊維コードよりも前記外周側繊維コードの方が小さくなるようにして、この熱処理をした前記内周側繊維コードおよび前記外周側繊維コードを用いて前記ホース成形体するホースの製造方法。
  7. 前記熱処理がDIP工程での熱処理である請求項6に記載のホースの製造方法。
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