JP2007055219A - オイルクーラーホース - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性に優れ、しかも、ゴムとの接着性、コスト、組立性、柔軟性、その他の性能面でのバランスにも優れたオイルクーラーホースを提供する。
【解決手段】内管ゴム1と外被ゴム3とが補強糸層2を介して同軸的に積層一体化されてなるオイルクーラーホース10であって、加圧下に加硫成形されてなるオイルクーラーホース10。補強糸層2はポリケトン繊維より形成される。補強糸層2をポリケトン繊維で形成することにより、耐熱性、柔軟性、施工性、層間接着性等に優れたオイルクーラーホースを比較的安価に提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用自動変速機(ATやCVT)のオイルクーラーホースに係り、内管ゴムと外被ゴムとが補強糸層を介して同軸的に積層一体化されてなるオイルクーラーホースであって、その耐熱性が著しく改善されたオイルクーラーホースに関する。
オイルクーラーホースは、内管ゴムと外被ゴムとを補強糸層を介して同軸的に積層一体化された構造とされており、従来、その補強糸層の補強繊維としては、安価でゴムとの接着性、その他製品品質等のバランスに優れることから、一般的にポリエチレンテレフタレート(PET)繊維が用いられている。
しかしながら、近年の自動車開発では、エンジンルームのコンパクト化が進み、エンジンルームが小さくなったことから、総じてエンジンルーム内各部品に対する耐熱要求性能が上がってきている。このため、オイルクーラーホースにおいても耐熱性の向上が求められるようになってきている。
更に、近年の技術開発から、自動変速機の変速ショックが小さくなってきている。これは変速機内でベルトとプーリーを滑らせる技術によって成されたものであるが、反面、ベルトとプーリーが滑ることによってオイルの温度が大きく上昇してしまうと言うデメリットも顕著になってきている。このようなことからもオイルクーラーホースに求められる耐熱性能がより一層高くなっているのが現状である。
このように、オイルクーラーホースの耐熱性の要求レベルが上がったことにより、一部の車種では、もはや既存のPET繊維による補強糸層を設けたものでは、PETの耐熱性の限界から、要求性能を満足できなくなってきている。
そこで、その解決策の一つとして、アラミド繊維を補強糸に用いたオイルクーラーホースが提案されている。しかし、アラミド繊維では、PET繊維に比べて耐熱性能が飛躍的に向上するものの、一般的に
(1) 剛性が高いため、ホースとしての柔軟性を損なう。
(2) コストが高い。
(3) 補強層の剛性が高く、ホース径方向への変化が少ない為にニップルを挿入する際の挿入力が高くなり、組立性が良くない。
(4) ゴムとの接着が技術的に難しい。
(5) 吸湿しやすいため湿度管理に手間がかかる。
等の問題点があった。
本発明は上記従来の問題点を解決し、耐熱性に優れ、しかも、ゴムとの接着性、コスト、組立性、柔軟性、その他の性能面でのバランスにも優れたオイルクーラーホースを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリケトン繊維がPET繊維とアラミド繊維の間の性能を有し、オイルクーラーホースの補強糸層にアラミド繊維を用いた場合の欠点を軽減しつつ、耐熱性の向上を図ることができることを見出した。
本発明はこのような知見を基に達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 内管ゴムと外被ゴムとが補強糸層を介して同軸的に積層一体化されてなるオイルクーラーホースであって、加圧下に加硫成形されてなるオイルクーラーホースにおいて、該補強糸層がポリケトン繊維を含むことを特徴とするオイルクーラーホース。
[2] [1]において、ポリケトン繊維が下記一般式(I)で表されるポリケトンの繊維であることを特徴とするオイルクーラーホース。
Figure 2007055219
((I)式中、Rはエチレン性不飽和化合物由来の連結基であり、各繰り返し単位において、同一であっても異なっていても良い。)
[3] [2]において、前記一般式(I)におけるRがエチレン由来の連結基であることを特徴とするオイルクーラーホース。
[4] [2]又は[3]において、前記ポリケトン樹脂の重合度が、m−クレゾール中、60℃で測定した溶液粘度が1.0〜10.0dL/gの範囲にある重合度であることを特徴とするオイルクーラーホース。
[5] [1]〜[4]において、内管ゴム及び外被ゴムが、エチレン酢酸ビニル共重合ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム、及び水素添加ニトリルゴムよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を主成分とすることを特徴とするオイルクーラーホース。
[6] [1]〜[5]において、加硫剤として有機過酸化物、樹脂及びアミンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いて加硫されてなることを特徴とするオイルクーラーホース。
ポリケトン繊維は、PET繊維とアラミド繊維の間の性状を有し、ポリケトン繊維に比べて耐熱性が著しく優れ、ゴムとの接着性も非常に良好である。一方で、アラミド繊維ほど剛性が高くないためホースの柔軟性を損なうことはない。また、コスト面でもPET繊維よりは高いもののアラミド繊維よりは安価であり、吸湿の問題もない。しかも、弾性率がアラミド繊維よりも低いので、ニップルを挿入する際の挿入力が高くならず、組立性にも優れる。
このため、補強糸層をポリケトン繊維で形成することにより、耐熱性、柔軟性、組立性、施工性、層間接着性等に優れたオイルクーラーホースを比較的安価に提供することができる。
本発明において、ポリケトン繊維は下記一般式(I)で表されるポリケトンの繊維であることが好ましく(請求項2)、Rはエチレン由来の連結基であり(請求項3)、重合度は、m−クレゾール中、60℃で測定した溶液粘度が1.0〜10.0dL/gの範囲にある重合度であることが好ましい(請求項4)。
Figure 2007055219
((I)式中、Rはエチレン性不飽和化合物由来の連結基であり、各繰り返し単位において、同一であっても異なっていても良い。)
また、内管ゴム及び外被ゴムは、エチレン酢酸ビニル共重合ゴム(EVA)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)等の耐熱ゴムを主成分とすることが好ましく(請求項5)、これらは、加硫剤として有機過酸化物、樹脂、アミンを用いて加硫されたものであることが好ましい(請求項6)。
即ち、本発明によれば、ポリケトン繊維の優れた耐熱性とゴムとの接着性により、汎用ジエン系ゴムを有効加硫する場合や、有機加硫剤で加硫する場合はもとより、EPDM、EPM、IIR、ACM、AEM、HNBRなどの硫黄架橋以外の耐熱ゴムに対しても、優れた接着性が得られる。また、その特に優れた耐熱性で、高温で加硫しても劣化せず、且つゴムとの接着性も十分に確保することができることから、加硫温度を高くして加硫時間短縮による生産性の向上とゴムとの接着性及びゴム物性の確保の両立が可能となる。
以下に本発明のオイルクーラーホースの実施の形態を詳細に説明する。
本発明のオイルクーラーホースは、補強糸層の補強繊維としてポリケトン繊維を用いたものである。本発明で用いるポリケトン繊維は、好ましくは下記一般式(I)で表されるポリケトンを原料として製造される。
Figure 2007055219
((I)式中、Rはエチレン性不飽和化合物由来の連結基であり、各繰り返し単位において、同一であっても異なっていても良い。)
上記ポリケトンは、分子中にCO単位(カルボニル基)とエチレン性不飽和化合物由来の単位とが配列された交互共重合体、即ち、高分子鎖中で各CO単位の隣に、例えばエチレン単位等のオレフィン単位が一つずつ位置する構造である。このポリケトンは、一酸化炭素と特定のエチレン性不飽和化合物の1種との共重合体であってもよく、一酸化炭素とエチレン性不飽和化合物の2種以上との共重合体であってもよい。
上記(I)中のRを形成するエチレン性不飽和化合物としては、エチレン,プロピレン,ブテン,ペンテン,ヘキセン,ヘプテン,オクテン,ノネン,デセン,ドデセン,スチレン等の不飽和炭化水素化合物、メチルアクリレート,メチルメタクリレート,ビニルアセテート,ウンデセン酸等の不飽和カルボン酸又はその誘導体、更にはウンデセノール,6−クロロヘキセン,N−ビニルピロリドン,及びスルニルホスホン酸のジエチルエステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、特にポリマーの力学特性や耐熱性等の点から、エチレン性不飽和化合物としてエチレンを主体とするものを用いたポリケトンが好ましい。
ポリケトンを構成するエチレン性不飽和化合物として、エチレンと他のエチレン性不飽和化合物とを併用する場合、エチレンは、全エチレン性不飽和化合物に対し、80モル%以上になるように用いるのが好ましい。この割合が80モル%未満では得られるポリマーの融点が200℃以下になり、得られるポリケトン繊維の耐熱性が不充分となる場合がある。ポリケトン繊維の力学特性や耐熱性の点から、エチレンの使用量は、特に全エチレン性不飽和化合物に対し90モル%以上が好ましい。前記のポリケトンは、公知の方法、例えばヨーロッパ特許公開第121965号,同第213671号,同第229408号及び米国特許第3914391号明細書に記載された方法に従って製造することができる。
上記ポリケトンの重合度は、m−クレゾール中、60℃で測定した溶液粘度が1.0〜10.0dL/gの範囲にあるのが好ましい。溶液粘度が1.0dL/g未満では、得られるポリケトン繊維の力学強度が不充分となる場合があり、ポリケトン繊維の力学強度の観点から、溶液粘度が1.2dL/g以上であるのが更に好ましい。一方、溶液粘度が10.0dL/gを超えると、繊維化時の溶融粘度や溶液粘度が高くなりすぎて紡糸性が不良となる場合があり、紡糸性の観点から、溶液粘度が5.0dL/g以下であるのが更に好ましい。繊維の力学強度及び紡糸性などを考慮すると、この溶液粘度は1.3〜4.0dL/gの範囲が特に好ましい。
上記ポリケトンの繊維化方法は、特に限定されないが、一般的には溶融紡糸法又は溶液紡糸法が採用される。溶融紡糸法を採用する場合には、例えば特開平1−124617号公報に記載の方法に従って、ポリマーを通常、融点より20℃以上高い温度、好ましくは融点より40℃程度高い温度で溶融紡糸し、次いで、通常、融点より10℃以下低い温度、好ましくは融点より40℃程度低い温度において、好ましくは3倍以上の延伸比で、更に好ましくは7倍以上の延伸比で延伸処理することにより、容易に所望の繊維を得ることができる。
一方、溶液紡糸法を採用する場合、例えば特開平2−112413号公報に記載の方法に従って、ポリマーを例えばヘキサフルオロイソプロパノール,m−クレゾール等に0.25〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%の濃度で溶解させ、紡糸ノズルより押し出して繊維化し、次いでトルエン,エタノール,イソプロパノール,n−ヘキサン,イソオクタン,アセトン,メチルエチルケトン等の非溶剤浴、好ましくはアセトン浴中で溶剤を除去、洗浄して紡糸原糸を得、更に(融点−100℃)〜(融点+10℃)、好ましくは(融点−50℃)〜(融点)の範囲の温度で延伸処理することにより、所望のフィラメントを得ることができる。また、このポリケトンには、熱,酸素等に対して十分な耐久性を付与する目的で酸化防止剤を加えることが好ましく、また必要に応じて艶消し剤,顔料,帯電防止剤等も配合することができる。
また、かかるポリケトン繊維を補強繊維として使用し、補強繊維使用量の低減(補強材の積層枚数の低減、コード打ち込み本数の低減、コード太さの細糸化等)によりオイルクーラーホースの軽量化、省資源化、コスト低減、生産性向上等の目的を達成するためには、使用するポリケトン繊維の原糸強度が15g/d以上であることが好ましく、特に18g/d以上であることが好ましい。
更に、上記ポリケトン繊維の単糸繊度は、1.5デニール以下であるのが好ましい。単糸繊度が1.5デニールを超えると、曲げ変形時にフィラメントの表面歪が大きくなり、熱時衝撃後の強力や耐疲労性が低下する。
このようなポリケトン繊維は用途に応じた繊維本数、撚り数のコードに成形されて用いられる。
なお、本発明においては、補強繊維としてポリケトン繊維を用いることを必須とするが、ポリケトン繊維と、ナイロン、PET、アラミド等の他の補強繊維とを組み合わせて用いても良い。この場合、他の補強繊維とポリケトン繊維とを合わせてコードを成形しても良く、ポリケトン繊維コードと他の補強繊維コードとを用いても良い。ただし、ポリケトン繊維による優れた耐熱性等の改善効果を得るために、このような他の補強繊維を併用する場合、その使用量の全補強繊維量の60重量%以下とすることが好ましい。
本発明のオイルクーラーホースの内管ゴム及び外被ゴムを構成するゴム材料のゴム成分としては、エチレン酢酸ビニル共重合ゴム(EVA)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)等の耐熱ゴムの1種又は2種以上を主成分とするものが好ましく用いられる。
ただし、これらの耐熱ゴムの1種又は2種以上と、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等の汎用のジエン系ゴムの1種又は2種以上とのブレンドゴムであっても良く、また、加硫方法によっては、上記汎用ジエン系ゴムを主成分とするものであっても良い。
前述の耐熱ゴムを主成分とする場合にあっては、加硫剤として、有機過酸化物、樹脂、アミン類を用いて加硫することが好ましい。この有機過酸化物としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシカーボネート等が挙げられるが、好ましくはジクミルパーオキサイドが挙げられる。また、樹脂としては、アルキルフェノール、ホルムアルデヒド樹脂、及びそのハロゲン化物等が挙げられる。また、アミン類としてはジアミノジフェニルメタン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
これらの硫黄以外の加硫剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
加硫剤の使用量は、多過ぎると架橋密度が高くなり加硫物が脆性的となるので好ましくなく、少な過ぎると要求を満足する架橋密度を得る事が出来なくなり塑性的となることから、ゴム成分100重量部に対して0.5〜5.0重量部とすることが好ましい。
なお、内管ゴムと外被ゴムのゴム材料は必ずしも同一である必要はないが、通常は同一のゴム材料が用いられる。
次に、このような内管ゴム及び外被ゴムの間にポリケトン繊維で形成された補強糸層を有する本発明のオイルクーラーホースについて、図面を参照して説明する。
図1は本発明のオイルクーラーホースの実施の形態を示す斜視図である。
図1のオイルクーラーホース10は、内管ゴム1と、この内管ゴム1の上に設けられた補強糸層2と補強糸層2を覆う外被ゴム3とで構成される。
内管ゴム1を形成する方法としては特に制限はなく、公知の方法を採用することができ、例えば、押出成形機等を用いて所望の肉厚の内管ゴムを心棒としてのマンドレルに押出成形により被覆形成する方法などが挙げられる。
内管ゴムの厚さは、通常0.5〜2.5mm、好ましくは1.0〜2.0mm程度である。
補強糸層2は、ポリケトン繊維、或いはポリケトン繊維と前述の他の繊維とを用いて、編組又はスパイラル巻きして、編組層又は互いに対をなす方向に巻き付けられたスパイラル層として形成される。
また、補強糸の繊度については、1100〜3300dtexであることが好ましい。補強糸の繊度が1100dtex未満であると強度、耐久性不足であり、3300dtexを超えると太すぎて外観が悪くなる恐れがある。
本発明に係る補強糸層2は、補強糸の編組層の1層で構成されるものであっても良いが、図1に示す如く、互いに対をなす方向に巻き付けられた2層のスパイラル層2A、2Bよりなることが好ましく、特に、1100〜3300dtex、撚り数0〜10回/10cmの補強糸をスパイラル状に巻回したスパイラル層2Aと、1100〜3300dtex、撚り数0〜10回/10cmの補強糸を逆方向にスパイラル状に巻回したスパイラル層2Bとを有する補強糸層2であることが好ましい。このような2層構造の補強糸層2であれば、十分な耐圧性、耐久性を得ることができる。
また、補強糸層2の形成に当っては、必要に応じて接着層を介在させても良い。接着層を設けることにより、補強糸層2の位置ずれ等を防止してホースの品質安定性を高めることができる。
外被ゴム3を形成する方法としては特に制限はなく、公知の方法を採用することができる。例えば、公知の押出成形機を用いて、前記補強糸層2上に被覆形成することができる。
外被ゴム3の厚みは、通常0.5〜2.5mm、好ましくは0.8〜2.0mmである。
本発明のオイルクーラーホースは、内管ゴム、補強糸層及び外被ゴムを形成した後、加圧下に加熱してゴムを加硫すると共に各層間を接着して製造される。
なお、加硫時に加圧力を付与する方法としては、次の(1)〜(4)の方法が挙げられ、本発明のオイルクーラーホースの製造には、これらのいずれの方法も採用可能である。
(1)温水加硫
マンドレル上に押し出し成形された未加硫ホースを盆に巻き取り、加硫缶内で温水に浸して蒸気で加圧、加熱することによってバッチ式で加硫する方法。
(2)蒸気加硫
マンドレル上に押し出し成形された未加硫ホースを盆に巻き取り、加硫缶内で直接蒸気で加圧、加熱することによりバッチ式で加硫する方法。
(3)ラッピング加硫
マンドレル上に成形された未加硫ホースの外周に締め付け布(ラッピングシーツ)を巻き付け、横型の加硫缶内で加熱してバッチ式で加硫する方法。
(4)プラスチックモールド加硫
マンドレル上に未加硫ゴムを押し出し成形した後、樹脂押出し機でクロスヘッドを用いて未加硫ゴム層の外周にプラスティックのモールドを被覆してモールドによる加圧下に加熱して加硫する方法。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り何ら以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1、比較例1,2
常法により、内管ゴムの外周面に補強糸層を形成したものに、更に押出成形機を用いて外被ゴムを形成し、150℃で80分間、プラスチックモールド法により加熱加圧し、その後150℃のオーブン中でポストキュアーを実施することにより加硫してオイルクーラーホース(内径9mm)を作製した。
オイルクーラーホースの各部の材料及び寸法は次のようにすることができる。
内管ゴムの材料:AEM系ゴム組成物(DUPONT社製「VAMAC」)
内管ゴムの厚さ:1.85mm
補強糸層:1100dtex/1で撚り回数7回/10cmの補強糸を打ち込み本数
14本でスパイラル状に巻き付けたスパイラル層と、同様に1100dt
ex/1で撚り回数7回/10cmの補強糸を打ち込み本数14本で逆方
向にスパイラル状に巻き付けたスパイラル層との2層構造。補強糸の材料
は表1に示す通り。
外被ゴムの材料:AEM系ゴム組成物(DUPONT社製「VAMAC」)
外被ゴムの厚さ:1.60mm
得られたオイルクーラーホースの諸特性を下記の方法で評価して結果を表1に示した。
耐熱性:ニップルに加締め組み立てたホースにATFオイルを満タンに封入し、窒素
ガスで加圧し、圧力1.3MPaでも加締めシール性を確保できる最高温度
を測定した。
曲げ弾性:3点曲げ法にて、ローラー間スパン200mmで中心をロードセルにて5
00mm/minで押し込み、押し込み荷重を測定した。表1中の数値は
比較例1の場合の値を100とした指数で示した。
ニップル挿入力:ATFオイルを軽く塗布したホース端部(全長10cm)をアルミ
製のニップルにロードセル付きの押し込み機で500mm/min
で押し、挿入力を測定することにより評価した。表1中の数値は比
較例1の場合の値を100とした指数で示した。
加圧時寸法変化:空気を0.8MPaで加圧封入し、径方向の変化を測定した。表1
中の数値は比較例1の場合の値を100とした指数で示した。
耐圧力:室温で、ポンプによりホースに水を加圧封入し、バースト圧を測定した。表
1中の数値は比較例1の場合の値を100とした指数で示した。
また、表1には、補強糸コストを安価(◎)、比較的安価(△)、高価(×)で示した。
Figure 2007055219
表1より明らかなように、ポリケトン繊維を用いて補強糸層を形成することにより、耐熱性、柔軟性、組立性、施工性、耐久性等に優れたオイルクーラーホースを比較的安価に得ることができる。
本発明のオイルクーラーホースの実施の形態の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1 内管ゴム
2 補強糸層
2A,2B スパイラル層
3 外被ゴム
10 オイルクーラーホース

Claims (6)

  1. 内管ゴムと外被ゴムとが補強糸層を介して同軸的に積層一体化されてなるオイルクーラーホースであって、加圧下に加硫成形されてなるオイルクーラーホースにおいて、該補強糸層がポリケトン繊維を含むことを特徴とするオイルクーラーホース。
  2. 請求項1において、ポリケトン繊維が下記一般式(I)で表されるポリケトンの繊維であることを特徴とするオイルクーラーホース。
    Figure 2007055219
    ((I)式中、Rはエチレン性不飽和化合物由来の連結基であり、各繰り返し単位において、同一であっても異なっていても良い。)
  3. 請求項2において、前記一般式(I)におけるRがエチレン由来の連結基であることを特徴とするオイルクーラーホース。
  4. 請求項2又は3において、前記ポリケトン樹脂の重合度が、m−クレゾール中、60℃で測定した溶液粘度が1.0〜10.0dL/gの範囲にある重合度であることを特徴とするオイルクーラーホース。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、内管ゴム及び外被ゴムが、エチレン酢酸ビニル共重合ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム、及び水素添加ニトリルゴムよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を主成分とすることを特徴とするオイルクーラーホース。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、加硫剤として有機過酸化物、樹脂及びアミンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いて加硫されてなることを特徴とするオイルクーラーホース。
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