JP2011183568A - 耐熱ホース - Google Patents

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Abstract

【課題】破断強度を維持したまま、耐熱性、難燃性に優れた耐熱ホースを提供する。
【解決手段】管状の内層1と、その外周に直接もしくは他の層(中間層2等)を介して設けられる最外層3とを備えたホースであって、上記最外層3が、下記の(A)を主成分とし下記の(B)〜(D)成分を含有するゴム組成物からなる。
(A)アクリルゴム。
(B)塩素化ポリエチレン(CPE)およびクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)の少なくとも一方。
(C)三酸化アンチモン。
(D)過酸化物加硫剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用のエアーホース、燃料ホース、ラジエーターホース等として用いられる耐熱ホースに関するものであって、特に、ディーゼル用ホースに適する耐熱ホースに関するものである。
近年、ディーゼル車の排ガス規制の強化が進み、それに対応した新エンジンシステム(コモンレール式噴射システム)や、排ガス中のPMやNOxを低減するためのDPFシステム,ターボシステムの導入が本格化していることから、それにともない、ディーゼル用ホース(ディーゼル車用の、燃料ホース,エアーホース,DPFセンサーホース等)への要求性能も厳しくなってきている。すなわち、PMやNOx等の排ガス低減を目的とし、燃焼効率を高めるよう、DPFシステム,ターボシステムが高温化傾向にあることから、ディーゼル用ホースには、従来よりも高い耐熱性、耐酸性、難燃性、さらには低温性(特に低温圧縮永久歪み性)が求められる。
従来、上記のような用途には、内層をフッ素ゴム(FKM)で構成し、最外層を、耐熱性の高いアクリルゴムで構成した積層ホースが用いられている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2007−230225公報
上記のような用途に使用されるホースの最外層には、難燃性を持たせるため、通常、水酸化アルミニウムや臭素系化合物等の難燃剤が配合される。
しかしながら、水酸化アルミニウムによりホースの難燃化を達成するには、上記特許文献1に開示されたホースのように、その最外層に大量に水酸化アルミニウムを含有させる必要がある。上記特許文献1では、最外層の加硫をパーオキサイド加硫(過酸化物加硫剤による加硫)により行ってはいないが、例えば、上記最外層の加硫をパーオキサイド加硫により行う場合、ゴム物性に余裕がないことから、水酸化アルミニウムの多量配合により、上記最外層の破断強度(引張強さや破断伸び)が低下する。
一方、従来難燃剤として用いられてきた臭素系化合物は、環境汚染の点から、その使用が問題視されている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、破断強度を維持したまま、耐熱性、難燃性に優れた耐熱ホースの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の耐熱ホースは、管状の内層と、その外周に直接もしくは他の層を介して設けられる最外層とを備えたホースであって、上記最外層が、下記の(A)を主成分とし下記の(B)〜(D)成分を含有するゴム組成物からなるという構成をとる。
(A)アクリルゴム。
(B)塩素化ポリエチレン(CPE)およびクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)の少なくとも一方。
(C)三酸化アンチモン。
(D)過酸化物加硫剤。
本発明者は、破断強度を維持したまま、耐熱性、難燃性に優れた耐熱ホースを得るため、その最外層の形成材料を中心に鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、最外層形成用のポリマーとしてアクリルゴムを用いるとともに、難燃剤として、従来の水酸化アルミニウムに代えて、少量の添加で難燃効果が得られる三酸化アンチモンを配合することを検討した。しかしながら、三酸化アンチモンにより難燃効果を発現するには、ハロゲンガスを要するため、ノンハロゲンポリマーであるアクリルゴムに添加しても、充分な難燃効果が得られない。そこで、本発明者は、最外層形成用のポリマーとして、アクリルゴムとともに、塩素化ポリエチレンやクロロスルホン化ポリエチレン〔(B)成分〕を所定量配合することを着想し、実施した。その結果、塩素化ポリエチレンやクロロスルホン化ポリエチレン〔(B)成分〕からハロゲンガスを供給することができ、それにより三酸化アンチモンによる難燃効果を充分に発現することができることを突き止めた。そして、上記構成により、つぎのような効果が得られることも明らかになった。すなわち、塩素化ポリエチレンやクロロスルホン化ポリエチレンは、アクリルゴムと同様、その分子鎖中にエチレン鎖を有するため、アクリルゴムと親和性が高くて均一に混ざりやすく、さらにアクリルゴムと同様にパーオキサイド加硫が可能であることから、その共架橋により、破断強度等の物性を低下させることなく、難燃効果が達成されることを見いだした。
本発明の耐熱ホースは、その最外層が、塩素化ポリエチレン(CPE)およびクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)の少なくとも一方〔(B)成分〕と、三酸化アンチモン〔(C)成分〕を含有するパーオキサイド加硫系のアクリルゴムからなるものである。そのため、破断強度を維持したまま、耐熱性、難燃性に優れている。このことから、高温使用環境に適し、特に、ディーゼル用ホース(ディーゼル車用の、燃料ホース,エアーホース,DPFセンサーホース,ラジエーターホース,バキュームブレーキホース等)として優れた性能を発揮することができる。
本発明の耐熱ホースの一例を示す模式図である。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の耐熱ホースは、例えば、図1に示すように、管状の内層1の外周面に中間層2が形成され、さらにその外周面に最外層3が形成されたものがあげられる。そして、本発明の耐熱ホースは、上記最外層3が、アクリルゴム〔(A)成分〕を主成分とし、塩素化ポリエチレン(CPE)およびクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)の少なくとも一方〔(B)成分〕、三酸化アンチモン〔(C)成分〕、過酸化物加硫剤〔(D)成分〕を含有するゴム組成物からなることを特徴とするものである。ここで「主成分」とは、組成物の特性に大きな影響を与えるもののことをいう。
上記内層1の形成材料としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、NBRとポリ塩化ビニルとのブレンドゴム(NBR−PVC)、アクリル系ゴム、エチレンアクリルゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂等が用いられ、これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、耐熱性、低透過性に優れることから、フッ素ゴム、フッ素樹脂が好ましく用いられる。なお、上記内層1用材料には、必要に応じ、充填材(カーボンブラック等)、加硫剤、受酸剤、加硫促進剤、老化防止剤、可塑剤、加硫遅延剤、加工助剤、難燃剤、スコーチ防止剤、着色剤等を配合してもよい。
上記内層1の外周に積層形成される中間層2の形成材料としては、例えば、エピクロルヒドリン重合ゴム(CO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム(ECO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム(GECO)等のヒドリン系ゴム、アクリルゴム(ACM)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVM)等が用いられ、これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。上記中間層2用材料には、必要に応じ、充填材(カーボンブラック、シリカ等)、加硫剤、受酸剤、加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤、加硫遅延剤、加工助剤、難燃剤、スコーチ防止剤、着色剤等を配合してもよい。なお、本発明において、上記中間層2は、必要に応じ設けられる層であるが、例えば、上記内層1が、フッ素ゴム、フッ素樹脂等の高コスト材からなる場合、上記中間層2を設けることにより、内層1の薄層化が可能となり、材料コストを抑えることができる。
そして、上記中間層2の外周に積層形成される最外層3の形成材料としては、先に述べたように、アクリルゴム〔(A)成分〕を主成分とし、塩素化ポリエチレン(CPE)およびクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)の少なくとも一方〔(B)成分〕、三酸化アンチモン〔(C)成分〕、過酸化物加硫剤〔(D)成分〕を含有するゴム組成物が用いられる。
上記(A)成分のアクリルゴムは、例えば、そのアクリル酸エステル含有量が70〜100重量%であり、エチレン含有量が0〜10重量%であり、酢酸ビニル含有量が0〜20重量%であると、より耐熱性、耐油性、耐寒性のバランスに優れるようになる。上記アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸n−ブチル等のアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸メトキシエチル等のアクリル酸アルコキシアクリルエステル等があげられる。また、必要に応じ、架橋席含有モノマーを0〜5重量%、共重合させてもよい。上記モノマーとしては、活性ハロゲン基、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、アミド基、ジエン基等を有するモノマーがあげられる。なかでも、グリシジルメタアクリレート、マレイン酸モノブチルエステル等が好ましい。
なお、上記アクリルゴムの市販品としては、例えば、デュポン社製のVAMAC,日本ゼオン社製のニポールAR,ユニマテック社製のノックスタイト,電気化学工業社製のデンカER等が、好適なものとして使用することができる。
上記(A)成分とともに用いられる塩素化ポリエチレン(CPE)やクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)〔(B)成分〕としては、例えば、その重量平均分子量(Mw)が10000〜700000であって、そのエチレン分子鎖の20〜50%が塩素化されたものが、耐寒性、耐熱性の観点から好ましく用いられる。なお、上記(B)成分は、「塩素化ポリエチレン(CPE)およびクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)の少なくとも一方」とあることから、CPE,CSMをそれぞれ単独で配合することも可能であるし、CPEとCSMとを併用して用いてもよい。
上記(B)成分の配合割合は、上記(A)成分のアクリルゴム100重量部(以下、「部」と略す)に対し、10〜50部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは1〜10部の範囲である。すなわち、塩素化ポリエチレンの配合割合が上記範囲未満であると、塩素化ポリエチレンやクロロスルホン化ポリエチレンによるハロゲンガスの供給が不充分となり、三酸化アンチモン〔(C)成分〕による難燃効果を充分に発現することができず、逆に上記範囲を超えると、低温性(特に低温圧縮永久歪み性)、耐熱性が悪くなる傾向がみられるからである。
なお、上記最外層3を構成するゴム組成物のポリマー成分〔(A)および(B)成分の合計〕は、通常は、そのゴム組成物全体の50重量%以上を占める。
上記(A)および(B)成分とともに用いられる三酸化アンチモン(Sb2 3 )〔(C)成分〕の配合割合は、上記(A)成分のアクリルゴム100部に対し、0.5〜20部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは3〜15部の範囲である。すなわち、三酸化アンチモンの配合割合が上記範囲未満であると、難燃効果を充分に発現することができず、逆に上記範囲を超えると、耐熱性が悪くなる傾向がみられるからである。
上記(A)〜(C)成分とともに用いられる過酸化物加硫剤〔(D)成分〕としては、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類や、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類や、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類や、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクテート等のパーオキシエステル類や、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
上記(D)成分の過酸化物加硫剤の配合割合は、上記(A)成分のアクリルゴム100部に対し、0.5〜10部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは1.5〜5部の範囲である。すなわち、過酸化物加硫剤の配合割合が上記範囲未満であると、架橋が不充分となって、ホースの強度が劣るようになるからであり、逆に上記範囲を超えると、硬くなりすぎ、ホースの柔軟性が損なわれる傾向がみられるからである。
なお、上記(A)〜(D)成分に加え、最外層3の架橋効率を高め物性の改善をはかるために、適宜、共架橋剤を配合しても差し支えない。このような共架橋剤としては、例えば、多官能性モノマー〔トリアリルイソシアヌレート(TAIC)等〕、マレイミド化合物、キノン化合物、硫黄含有化合物等があげられる。これら共架橋剤は単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
また、上記最外層3用材料には、上記各成分の他に、必要に応じ、充填材(カーボンブラック等)、老化防止剤、受酸剤、加硫促進剤、可塑剤、加硫遅延剤、加工助剤、スコーチ防止剤、着色剤等を配合してもよい。
図1に示す、本発明の耐熱ホースは、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、まず、前記内層1用材料の各成分を所定の割合で配合し、混練機を用いて混練することにより、内層1用材料(組成物)を調製する。これと同様にして、中間層2用材料および最外層3用材料の調製も行う。つぎに、押出成形機を用いて、上記調製された各層用の材料(組成物)を、チューブ状に共押出成形した後、所定の条件で加熱(例えば、160〜190℃×10〜60分)し加硫する。このようにして、図1に示すような耐熱ホースを作製することができる。
なお、上記耐熱ホースは、内層1と中間層2との間や、中間層2と最外層3との間に、補強糸層を介在させてもよい。このように補強糸層を設けると、耐久性がより一層高くなることから、高圧ホース用途としても優れた性能を発揮することができる。そして、例えば、中間層2と最外層3との間に補強糸層を設ける場合、まず、上記と同様の手法で各層用の材料を調製し、上記内層1と中間層2とをチューブ状に共押出成形した後、この外周面に、必要に応じて接着剤を塗布し、補強糸(ポリエステル、ビニロン、アラミド、ナイロン等)をスパイラル状もしくはブレード、ニッティングに巻き付けて補強糸層を形成する。ついで、この補強糸層の外周面に、必要に応じ接着剤を塗布し、最外層3用材料を押出成形する。そして、これを加熱し加硫することにより、目的とする耐熱ホースが得られる。
このようにして得られる本発明の耐熱ホースにおいて、その最外層3の厚みは、難燃性等のホース耐久性の観点から、0.2〜20mmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜4mmである。また、図1において、その内層1の厚みは、0.1〜10mmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜1mmである。また、中間層2の厚みは、0.2〜20mmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜4mmである。また、ホース内径は2〜100mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは3〜20mmの範囲内である。
本発明の耐熱ホースは、最外層が難燃化されており、各種ホースに使用することができるが、例えば、自動車用のエアーホース(過給機用ホース、ブローバイガス用ホース、エミッションコントロールホース等)、燃料ホース、ラジエーターホース等として有用である。特に、ディーゼル用ホース(ディーゼル車用の、燃料ホース,エアーホース,DPFセンサーホース,ラジエーターホース,バキュームブレーキホース等)として優れた性能を発揮することができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例および比較例に先立ち、ホース最外層の形成材料として、下記に示す各材料を準備した。
〔アクリルゴム(A成分)〕
VAMAC DP、デュポン社製
〔塩素化ポリエチレン(CPE)(B成分)〕
エラスレン、昭和電工社製
〔クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)(B成分)〕
TS−430、東ソー社製
〔三酸化アンチモン(C成分)〕
ファイアカットAT3,鈴裕化学 社製
〔水酸化アルミニウム〕
ハイジライト、昭和電工社製
〔充填材〕
シーストSO、東海カーボン社製
〔過酸化物加硫剤(D成分)〕
パーヘキサ25B−40、日本油脂社製
〔共架橋剤〕
トリアリルイソシアヌレート(TAIC)(TAIC−M60、日本化成社製)
〔実施例1〜6、比較例1〜7〕
後記の表1および表2に示す各成分を同表に示す割合で配合し、混練機を用いて混練して、ホース最外層形成用ゴム組成物を調製した。
つぎに、内層形成用として予め調製されたフッ素ゴム組成物と、中間層形成用として予め調製されたアクリル系ゴム組成物とを準備した。そして、これらを、上記のように調製された最外層形成用ゴム組成物とともにチューブ状に共押出成形し、160℃×45分加熱し、スチーム加硫することにより、内層(フッ素ゴム層)の外周に中間層(アクリル系ゴム層)が積層形成され、さらにその外周に最外層(アクリルゴム層)が積層形成されてなる耐熱ホースを作製した(図1参照)。なお、上記内層の厚みが0.5mm、中間層の厚みが1.5mm、最外層の厚みが1.5mm、ホース内径4.5mmとなるよう、上記耐熱ホースを作製した。
このようにして得られた耐熱ホースに関し、下記の基準に従って各特性の評価を行った。その結果を、後記の表1および表2に併せて示した。
〔常態物性〕
上記ホースの最外層形成用ゴム組成物を用い、これを厚み2mmのシート状にし、200℃で5分間プレス成形して、サンプルシート(120mm×120mm×厚み2mm)を作製した。そして、ホース自体の常態物性に代えて、このサンプルシートを用い、JIS K 6251に準拠して、引張強さ(TS)および破断伸び(Eb)をそれぞれ測定した。また、上記サンプルシートの硬さ(硬度)を、JIS K 6253に準拠して測定した。そして、これらの測定において、TSが10MPa以上であり、Ebが250%以上であり、かつ硬さ(硬度)が70〜80のものを○と評価し、それ以外のものを×と評価した。
〔難燃性〕
上記ホースの最外層からサンプルを切り出し、その中央に炎をあてて、サンプルが着火するまでの時間(燃焼開始時間)を測定した。さらに、上記着火後 炎を取り除き、サンプルが消火するまでの時間(消火時間)を測定した。そして、本発明の難燃性評価において、上記燃焼開始時間が30秒以上であり、かつ上記消火時間が60秒未満のものを○と評価し、それ以外のものを×と評価した。
Figure 2011183568
Figure 2011183568
上記表の結果から、実施例のホースは、常態物性、難燃性のいずれも良好であった。
これに対し、比較例1および2品は、難燃剤による難燃効果が得られなかった。比較例3〜7品は、水酸化アルミニウムによる難燃効果により、消火時間は短いが、燃焼開始時間には殆ど影響がなく、そのため、難燃性の評価に劣る結果となった。しかも、水酸化アルミニウムの多量配合による常態物性の低下もみられた。
1 内層
2 中間層
3 最外層

Claims (4)

  1. 管状の内層と、その外周に直接もしくは他の層を介して設けられる最外層とを備えたホースであって、上記最外層が、下記の(A)を主成分とし下記の(B)〜(D)成分を含有するゴム組成物からなることを特徴とする耐熱ホース。
    (A)アクリルゴム。
    (B)塩素化ポリエチレン(CPE)およびクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)の少なくとも一方。
    (C)三酸化アンチモン。
    (D)過酸化物加硫剤。
  2. 上記最外層を形成するゴム組成物における、上記(B)成分の配合量が、(A)成分100重量部に対し、10〜50重量部の範囲である請求項1記載の耐熱ホース。
  3. 上記最外層を形成するゴム組成物における、上記(C)成分の三酸化アンチモンの配合量が、(A)成分100重量部に対し、0.5〜20重量部の範囲である請求項1または2記載の耐熱ホース。
  4. ディーゼル用ホースである請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐熱ホース。
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