JPH0659727B2 - ゴム積層体およびそれからなるホース - Google Patents

ゴム積層体およびそれからなるホース

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JPH0659727B2
JPH0659727B2 JP60191295A JP19129585A JPH0659727B2 JP H0659727 B2 JPH0659727 B2 JP H0659727B2 JP 60191295 A JP60191295 A JP 60191295A JP 19129585 A JP19129585 A JP 19129585A JP H0659727 B2 JPH0659727 B2 JP H0659727B2
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泰彦 竹村
信一郎 膳
義明 座間
弘次 延与
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日本合成ゴム株式会社
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【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は、ゴム積層体およびそれからなるホースに関
し、さらに詳しくは、耐サワーガソリン性および耐熱性
に優れたゴム積層体およびそれよりなる自動車用燃料ホ
ースなどに好適なゴムホースに関する。
b.従来の技術 近年、自動車において燃料用ゴムホースが配設されるエ
ンジンルーム内の雰囲気は、排出ガス規制対策や、性能
向上を目的としたエンジンなどの改良の結果、ますます
高温となる傾向にあり、耐熱性、耐オゾン性に優れた燃
料用ゴムホース材料が求められている。
また、ガソリンが酸化されてサワーガソリン(ガソリン
が高温にて酸化されパーオキサイドを含むガソリンのこ
とを言う。詳しくはA.Nersasian:Rubber and Plactics
News June 26(1978)に記載されている。)となってゴ
ムホース内を循環し、これがゴムを劣化させるという問
題が発生し、この種のゴムホースの内管形成材料には、
過酷な条件下での耐久性が要求されるようになった。
従来、燃料用ゴムホースの内管形成材料としては、アク
リロニトリル−ブタジエンゴム(以下NBRと略す)配
合物が、耐油性、耐ガソリン性に優れ、かつ安価な材料
として広く用いられている。
c.発明が解決しようとする課題 しかし、NBR配合物では、サワーガソリンに長期間接
触されると次第に硬化し、ついには弾性をまったく失
い、ホース内にくり返しかかる内圧によって亀裂を生
じ、燃料洩れをおこすという問題が生じる。
d.課題を解決するための手段 そこで、本発明者らは、耐サワーガソリン性に優れ、耐
熱性に優れた燃料用ゴムホースを得るべく、鋭意検討を
重ねた結果、アクリル系ゴムおよびα,β不飽和ニトリ
ル−共役ジエン系共重合体ゴムもしくはその水素化物か
ら選ばれた少くとも1種のゴムとフッ化ビニリデン樹脂
とのブレンドゴムが耐サワーガソリン性に優れることを
見い出し、このゴム組成物と従来のゴムを積層すること
により、上記のゴム組成物と従来のゴムのそれぞれの特
徴を生かした積層体が得られ、この積層構造をもつホー
スが、サワーガソリンに長期間接触しても、良好な弾性
を維持することを見い出し、さらに、優れた耐熱性を有
することを見い出して、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、アクリル系ゴムおよびα,β不飽
和ニトリル−共役ジエン系共重合体ゴムもしくはその水
素化物から選ばれた少くとも1種のゴム(I)とフッ化
ビニリデン含量が90モル%以上のフッ化ビニリデン樹
脂(II)とを含有し、(I)と(II)の重量比が95/
5〜60/40であるゴム(イ)からなるゴム層(A)
と、ゴム(イ)以外のゴム(ロ)からなるゴム層(B)
とが、加硫接着により強固に接着されてなるゴム積層
体、および該ゴム積層体からなり、上記ゴム層(A)に
よって内管が形成されてなるホースを提供するものであ
る。
上記アクリル系ゴムとしては、(a)アクリル酸アルキ
ルエステルおよび/またはアクリル酸アルコキシ置換ア
ルキルエステル化合物30〜99.9重量%、(b)架
橋性モノマー0.1〜10重量%、および(c)上記
(a),(b)と共重合可能な他のエチレン性不飽和化
合物0〜70重量%の重合組成を有するアクリル系ゴム
を使用することができる。
具体的には特願昭60−15561号あるいは同59−
244127号に示される多元共重合体ゴムを使用する
ことができる。
上記α,β不飽和ニトリル−共役ジエン系ゴムとして
は、α,β不飽和ニトリル((d)成分)10〜60重
量%、共役ジエン((e)成分)15〜90重量%およ
び上記(d),(e)成分と共重合可能な他のエチレン
性不飽和化合物((f)成分)0〜75重量%の組成を
有するゴムを使用することができる。
上記(d)成分のα,β不飽和ニトリルの具体例として
は、アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、
α−フルオロアクリロニトリル、メタクリロニトリル、
エタクリロニトリルなどが挙げられるが、これらの中で
は特にアクリロニトリルが好ましい。
上記(e)成分の共役ジエンとしては、ブタジエン−
1,3、2−クロロブタジエン−1,3、2−メチルブ
タジエン−1,3などが挙げられるが、これらの中では
特にブタジエン−1,3が好ましい。
上記(f)成分としては、必要に応じて種々の化合物を
使用することができるが、好適に使用できる(f)成分
の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレ
ート、n−ブチル(メタ)アクリレートなどのアクリル
酸アルキル(メタ)エステル、1,1,1−トリフルオ
ロエチル(メタ)アクリレートのような含フッ素(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレートのようなアミノ置換アルキル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのような
水酸基置換アルキル(メタ)アクリレートなどが挙げら
れる。
具体的には特願昭60−67683号に記載されている
α,β不飽和ニトリル−共役ジエン系ゴムを使用するこ
とができる。
これらアクリル系ゴムおよびα,β不飽和ニトリル−共
役ジエン系共重合体ゴムは、通常のラジカル重合触媒を
用いた乳化重合により製造することができる。
上記水素化物は、乳化重合あるいは溶液重合で製造され
るα,β−不飽和ニトリル−共役ジエン系ゴム中の共役
ジエン単位部分を、通常の方法(例えば特公昭45−3
9275号、特開昭50−71681号、英国特許20
70023号などに記載された方法)によって水素化し
たものである。
本発明において用いられるα,β不飽和ニトリル−共役
ジエン系共重合体の水素化物は、重合体連鎖中において
共役ジエン単位部分の水素化度が10%以上、好ましく
は30%以上、特に好ましくは50%以上のものであ
る。
このようなα,β不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合
体の水素化物を使用した場合、α,β不飽和ニトリル−
共役ジエン系共重合体ゴムを使用した場合に比べて、耐
寒性、耐熱性、耐サワーガソリン性および耐サワーガソ
ホール性に優れる。
本発明のゴム(I)は、前述のとおりアクリル系ゴムお
よびα,β−不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム
もしくはその水素化物であり、特に好ましくはアクリル
系ゴムおよびα,β−不飽和ニトリル−共役ジエン系共
重合ゴムの水素化物である。
本発明のフッ化ビニリデン樹脂(II)は、ポリフッ化ビ
ニリデンおよびフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロ
ペン、ペンタフルオロプロペン、トリフルオロエチレ
ン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチ
レン、ビニルフルオライド、パーフルオロ(メチルビニ
ルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテ
ル)、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブタジエ
ン、スチレンもしくはアクリル酸エステルなどの1種ま
たは2種以上の共重合体であり、かつフッ化ビニリデン
含量が90モル%以上、好ましくは95モル%以上のも
のである。
フッ化ビニリデン含量が90モル%未満のフッ化ビニリ
デン樹脂では、得られるゴム層(A)を形成するゴム組
成物の耐ガソリン性、耐ガソホール性、耐サワーガソリ
ン性および耐サワーガソホール性が好ましくない。
なお、フッ化ビニリデン樹脂は、特に限定されるもので
はないが、好ましくは重合度100〜100,000の
ものが用いられる。
以上述べたように、本発明のゴム層(A)を形成するゴ
ム(イ)は、アクリル系ゴムおよびα,β不飽和ニトリ
ル−共役ジエン系共重合体ゴムもしくはその水素化物か
ら選ばれた少なくとも1種のゴム(I)とフッ化ビニリ
デン含量が90モル%以上のフッ化ビニリデン樹脂(I
I)を含有するものであるが、両者の使用割合は、ゴム
(I)とフッ化ビニリデン樹脂(II)の重量比が95/
5〜60/40となる割合である。
すなわちフッ化ビニリデン樹脂(II)の使用量は、ゴム
(I)と、フッ化ビニリデン樹脂(II)との混合物10
0重量部中、少なくとも5重量部であり、5重量部未満
では耐ガソホール性、耐熱性および耐サワーガソリン性
の改良効果が見られず、好ましくは10重量部以上であ
る。
混合物中のフッ化ビニリデン樹脂(II)の量が増えるに
従って加工性が悪くなり、またコストが上昇するので使
用量の上限はおのずと決まり、通常40重量部以下であ
る。
本発明の組成物中のゴム(I)とフッ化ビニリデン樹脂
(II)との使用割合は、使用目的、要求性能に応じて上
記の範囲内で適宜決定することができる。
本発明のゴム(イ)を構成する各成分の混合方法は特に
限定されないが、例えば次のような混合方法を用いるこ
とができる。
(i)ゴム(I)とフッ化ビニリデン樹脂(II)とをロー
ル、バンバリーミキサー、インターミキサーなどの混合
機を用いて混合する方法、 (ii)ゴム(I)とフッ化ビニリデン樹脂(II)をそれぞ
れラテックス状または懸濁状で混合したのち、凝固処理
して共沈澱させる方法、 (iii)上記(i)と(ii)とを併用する方法。
具体的には、次のような方法を用いることができる。
ロール、バンバリーミキサー、インターミキサーなどの
混合機を用いて、ゴム(I)にあらかじめカーボンブラ
ックを混合したのち、フッ化ビニリデン樹脂(II)を高
温にて、具体的には150〜250℃、好ましくは15
0〜200℃にて混合する方法などが挙げられる。
このとき、混合温度が250℃を越えると、ゴムが劣化
して好ましくなく、150℃未満ではブレンド状態が不
十分で物性が低下する。
また、架橋剤は上記ブレンド物を冷却してから加えられ
る。
上記ゴム層(B)を形成するゴム(ロ)としては、ブタ
ジエン−アクリロニトリルゴム、スチレン−ブタジエン
ゴム、フッ素ゴム、ポリクロロプレン、アクリルゴム、
エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体(EP
T)、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエチ
レン、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリ
ンゴムが挙げられる。
これらのうち、特にエピクロルヒドリンゴム、フッ素ゴ
ム、クロルスルホン化ポリエチレン、ポリクロロプレ
ン、ブタジエン−アクリロニトリルゴムが好ましい。
ゴム(イ)および/またはゴム(ロ)に配合される周期
律表第II〜IV族から選ばれる金属酸化物または金属水酸
化物としては、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、
酸化亜鉛、二酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化鉛(II,
IV)、二酸化ケイ素など、およびこれらの水酸化物が挙
げられ、これらの添加により、ゴム層(イ)とゴム層
(ロ)との接着性が向上する。
これらの中では特に酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化鉛(II)が好ましい。
これらの金属酸化物類の配合量は通常5〜30phrであ
る。
ゴム(イ)およびゴム(ロ)には、通常の補強剤、可塑
剤、加工助剤、加硫促進剤、加硫剤、老化防止剤、その
他の添加剤を添加することができる。
これらのうちゴム(イ)に用いる可塑剤としては、ジエ
チルフタレート、ジ−n−オクチルフタレートなどのフ
タル酸誘導体化合物、ジイソオクチルイソフタレートな
どのイソフタル酸誘導体化合物、ジ−(2−エチルヘキ
シル)テトラヒドロフタレートなどのテトラヒドロフタ
ル酸誘導体化合物、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペ
ート、ジ−(ブトキシ・エトキシ・エチル)アジペー
ト、ブチルジグリコールアジペートなどのアジピン酸誘
導体化合物、ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレートな
どのアゼライン酸誘導体化合物、ジ−(2−エチルヘキ
シル)セパケート、ジ−n−ブチルセパケートなどのセ
パシン酸誘導体化合物、ジエチレングリコール・モノラ
ウレートなどの脂肪酸誘導体化合物、トリ−(2−エチ
ルヘキシル)ホスフェート、トリフェニル・ホスフェー
ト,トリブトキシエチルホスフェートなどのリン酸誘導
体化合物、ジブチルメチレンビス・チオグリコレートな
どのグリコール誘導体化合物、グリセリン誘導体化合
物、エポキシ誘導体化合物などの他、重合系可塑剤とし
てポリエステル系化合物、ポリエーテル系化合物、ポリ
エーテル・エステル系化合物などが例示される。
また、補強剤、充填剤としては、カーボンブラックの他
に、通常の白色充填剤も使用でき、例えば炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、カオリンクレー、パイロフィラ
イトクレーなどのケイ酸アルミニウム、タルク、マイカ
などのケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、ケイ酸バリウム、硫酸バリウムなどが使
用できる。
上記(イ)を形成するゴム(I)の架橋剤としては、ゴ
ム(I)を構成するゴムがアクリル系ゴムの場合は、ア
クリル系ゴムに導入された架橋に利用される官能基の種
類に応じて、好適な化合物を選択することができる。
例えば、ジエン系化合物やジヒドロジシクロペンタジエ
ニル基含有(メタ)アクリル酸エステルを共重合して、
炭素−炭素二重結合を導入した場合には、硫黄、チウラ
ム系などのいわゆる加硫剤や、有機過酸化物などの一般
のジエン系ゴム(スチレン−ブタジエンゴム、イソプレ
ンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴムなど)に使
用される架橋剤を好適に使用することができる。
また、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物を共重合
してエポキシ基をアクリル系ゴム中に導入した場合に
は、ポリアミンカーバメイト類、有機カルボン酸アンモ
ニウム類、ジチオカルバミン酸塩類、有機カルボン酸ア
ルカリ金属塩類と硫黄化合物を組み合わせたものなどを
使用することができる。
さらに、活性ハロゲン含有エチレン性不飽和化合物をア
クリル系ゴムに共重合して活性ハロゲン基を導入した場
合には、ポリアミンカーバメイト類、有機カルボン酸ア
ンモニウム類、有機カルボン酸アルカリ金属塩類と硫黄
化合物を組み合わせたものなどを好適に使用することが
できる。
またα,β不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合体ゴム
またはその水素化物の架橋に際しては、硫黄、チウラム
系などのいわゆる加硫剤や、有機過酸化物などの一般の
ジエン系ゴムに使用される架橋剤を好適に使用すること
ができる。
ゴム層(B)を構成するゴム(ロ)の架橋剤としては、
各々のゴムに通常用いる加硫剤を好適に使用することが
できる。
本発明においては、ゴム(イ)および/またはゴム
(ロ)にエポキシ樹脂、硬化剤および塩基性物質を配合
することにより、(A),(B)両層を強固に加硫接着
する。
このとき用いる硬化剤としては、無水マレイン酸、無水
フタル酸、パラアミノジフェニルアミン、2−メチルイ
ミダゾールなどの組合わせを挙げることができる。
また、塩基性物質としては、トリエチルアミン、テトラ
ブチルアンモニウムクロリドなどを挙げることができ
る。
本発明のゴム積層体を用いて、内管層をゴム層(A)、
外管層をゴム層(B)で形成したゴムホースを通常の方
法によって製造することができる。
例えば、第1図は、本発明のゴム積層体により形成した
ゴムホースの斜視図を示し、1はゴム層(A)により形
成された内管層、2は編組補強層、3はゴム層(B)よ
りなる外管層である。
上記ゴムホースの外径と内径または内管層および外管層
の肉厚等は、内部を流通する流体の性状、使用条件等に
よって、適宜決定することができる。
もちろん、本発明のホースは上記例示のようなゴム層
(A)により形成された内管層1、編組補強層2および
ゴム層(B)からなる外管層3の三層構造を有するもの
に限定されるものではなく、ゴム(イ)からなるゴム層
(A)で最内管層を形成する二層以上からなる種々のゴ
ムホースを含むものである。
e.実施例 以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はその要旨を越えない限り、これらの実施例に制約さ
れるものではない。
実施例1〜9;比較例1〜8: 表−2上段に示した実施例1〜4、比較例1〜4,6の
ゴム(イ)およびゴム(I)を、それぞれ表−1に示し
た配合処方に従い、バンバリーミキサーにて配合を行っ
た。
得られた配合物を表−1下段に示した条件に従いプレス
キュアーした。
比較例5: 実施例1のフッ化ビニリデン樹脂(II)の代わりに、フ
ッ化ビニリデン80モル%とヘキサフルオロプロピレン
20モル%からなる共重合体ゴムを用いる他は、実施例
1と同様にして配合物を得、170℃にて30分間プレ
スキュアーした。
得られた架橋ゴムの特性をJIS K6301に従って
測定した。
積層体は、以下の方法で作製し、耐サワーガソリン性、
耐サワーガソホールおよび接着力を測定した。
ねり生地の調製: エピクロルヒドリンゴム、NBRおよびフッ素ゴムを、
それぞれ表−1の配合処方番号e、f、gに従って配合
した。
これらの配合物および表−2上段に示した実施例1〜4
のゴム(イ)の未加硫ゴム配合物を、それぞれゴム試験
練りロール機(6インチおよび14インチロール)で混
練りし、これを8mm厚×50mm幅×80mm長の表面平滑
なシート状の練り生地とした。
加硫接着: ゴム層(イ)とゴム(イ)以外のゴムのシート状練り生
地を重ね合わせて圧縮型モールドに挿入し、電熱プレス
を用いて面圧2kg/cm2で170℃×15分加硫を行な
いシート状の積層体を得た。
接着力の測定: 上記積層体を切断して幅2.5mmのタンザク状片とし、
JIS K 6801第7項に規定するハクリ試験法に
準じ、90℃ハクリ試験によって接着力を測定した。
〔耐サワーガソリン性〕
ラウロイルパーオキサイド2.5gをFuel C(イ
ソオクタン:トルエン=1:1(容積比)の混合溶剤)
97.5gに溶かした液に試験片を接触させ(ゴム層
(A)が接触)浸漬したのち、100℃×15時間真空
乾燥し、試験片を作製した。この試験片を、ゴム層
(A)が外側になるようにして180度折り曲げ、亀裂
の発生状態を観察した。
なお、以下特に断らない限り、各組成比率は重量基準に
よる。
〔耐サワーガソホール性〕
Fuel Cの代わりに、Fuel Cとエタノールの
混合溶剤(容積比で、Fuel C:エタノール=8
0:20)を用いた以外は、耐サワーガソリン性の評価
法と同様にして評価した。
評価結果を表−2および表−3に示した。
表−2の結果から、本発明の積層体よりなるゴムホース
の内管層を形成するゴム層(A)は、耐ガソリン性、耐
サワーガソリン性、耐ガソホール性、耐サワーガソホー
ル性および耐熱性に優れ、さらに引張り強さ、伸び、耐
ガソリン性−耐寒性のバランスに優れたものであること
がわかる。
また、実施例1と比較例5との対比から、本発明のフッ
化ビニリデン樹脂(ポリフッ化ビニリデン)の代わりに
フッ化ビニリデン含量が80モル%の共重合体ゴムを用
いた場合には、本発明の効果が得られないことがわか
る。
また、表−3に示した実施例5〜9と比較例7,8との
対比から、フッ化ビニリデン樹脂(ポリフッ化ビニリデ
ン)の含有量が本発明の範囲内でなければ、ゴム層
(A)とゴム層(B)の加硫接着力が極めて弱いことが
わかる。
したがって、本発明の積層体およびそれよりなるホース
は、耐ガソリン性、耐サワーガソリン性および耐サワー
ガソホール性に優れた耐油性の内管層を有する燃料用ゴ
ムホースに好適なものであることがわかる。
表−1において 1)ハイアブレーションファーネスブラック 2)ファーストエクスクルーディングファーネスブラッ
ク 3)セミレインフォースイングファーネスブラック 4)ポリエーテルエステル系可塑剤:アデカアーガス化
学(株)製 5)トリブトキシエチルホスフェート 6)ジ(ブトキシエトキシエチル)アジペート 7)シェル社製 エピコート#828 8)テトラメチルチウラムジサルファイド 9)N−シクロヘキシルベンゾチアジルスルフェンアミ
ド 10)テトラエチルチウラムジサルファイド 11)テトラメチルチウラム 25 12)デュポン社製 加硫促進剤 多環4級リン塩 13)デュポン社製 加硫促進剤 芳香族塩 14)ミィディアム サーマルファーネスブラック 15)デュポン社製 E45 16)大阪曹達(株)製 エピクロマーH 17)日本合成ゴム(株)製 JSR N220S f.発明の効果 本発明によれば、耐サワーガソリン性および耐サワーガ
ソホール性に優れたゴム層(A)を有しているため、耐
熱性、耐サワーガソリン性および耐サワーガソホール性
に優れ、しかもゴム層同志が強固に接着しているゴム積
層体が提供される。
したがって、本発明が産業上に利する効果は顕著であ
り、本発明のゴム積層体はロール、ホース、ダイヤフラ
ムなどとして好ましく使用することができる。
本発明のホースは、燃料ホース、特に自動車の燃料用ゴ
ムホースとして好適に使用できる。
さらに、本発明のホースは、上記燃料ホースとしてばか
りではなく、例えばエンジンのインテークマニホールド
に発生する負圧を利用する気化器などの制御回路に使用
され、内部をガソリンペーパが流れるホースに、また、
エンジンの高温化に伴うエンジンオイルの酸化劣化によ
る生成物に対する耐性を有するので、内部を鉱物油系オ
イルが流れる圧力伝達回路系ホース、例えばパワーステ
アリング、オイル、トルコン、エアブレーキ配管用ホー
スなどとしても用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のゴムホースの一例を示す斜視図であ
る。 1……内管層、2……編組補強層、 3……外管層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 座間 義明 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 延与 弘次 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−156719(JP,A) 特開 昭58−22161(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル系ゴムおよびα,β不飽和ニトリ
    ル−共役ジエン系共重合体ゴムもしくはその水素化物か
    ら選ばれた少くとも1種のゴム(I)とフッ化ビニリデ
    ン含量が90モル%以上のフッ化ビニリデン樹脂(II)
    とを含有し、(I)と(II)の重量比が95/5〜60
    /40であるゴム(イ)からなるゴム層(A)と、ゴム
    (イ)以外のゴム(ロ)からなるゴム層(B)とが加硫
    接着により強固に接着されてなることを特徴とするゴム
    積層体。
  2. 【請求項2】上記ゴム層(B)を形成するゴム(ロ)
    が、エピクロルヒドリンゴム、クロルスルフォン化ポリ
    エチレン、ポリクロロプレン、フッ素ゴムおよびブタジ
    エン−アクリロニトリルゴムから選ばれた少なくとも1
    種のゴムである特許請求の範囲第(1)項記載のゴム積
    層体。
  3. 【請求項3】上記ゴム層(A)を形成するゴム(イ)
    が、アクリル系ゴムとフッ化ビニリデン樹脂からなり、
    ゴム層(B)を形成するゴム(ロ)がエピクロルヒドリ
    ンゴムである特許請求の範囲第(1)項記載のゴム積層
    体。
  4. 【請求項4】上記ゴム(イ)および/またはゴム(ロ)
    に周期律表第II〜第IV族の金属の酸化物または水酸化物
    が配合されている特許請求の範囲第(1)項記載のゴム
    積層体。
  5. 【請求項5】上記ゴム(イ)および/またはゴム(ロ)
    に、エポキシ樹脂、硬化剤および塩基性化合物が含有さ
    れている特許請求の範囲第(1)項記載のゴム積層体。
  6. 【請求項6】上記ゴム(I)が、 (a)アクリル酸アルキルエステルおよび/またはアク
    リル酸アルコキシ置換アルキルエステル化合物30〜9
    9.9重量%、 (b)架橋性モノマー0.1〜10重量%、および、 (c)上記(a),(b)と共重合可能な他のエチレン
    性不飽和化合物0〜69.9重量%、 の重合組成を有するアクリル系ゴムである特許請求の範
    囲第(1)項記載のゴム積層体。
  7. 【請求項7】アクリル系ゴムおよびα,β不飽和ニトリ
    ル−共役ジエン系共重合体ゴムもしくはその水素化物か
    ら選ばれた少くとも1種のゴム(I)とフッ化ビニリデ
    ン含量が90モル%以上のフッ化ビニリデン樹脂(II)
    とを含有し、(I)と(II)の重量比が95/5〜60
    /40であるゴム(イ)からなるゴム層(A)と、ゴム
    (イ)以外のゴム(ロ)からなるゴム層(B)とが加硫
    接着により強固に接着されてなるゴム積層体構造をも
    ち、上記ゴム層(A)によって内管層が形成されている
    ことを特徴とするホース。
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