JP2004100807A - 耐熱ホース - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性に優れた耐熱ホースを提供する。
【解決手段】環状のアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム層1の外周にクロロプレンゴム層2が積層されてなる耐熱ホースであって、上記クロロプレンゴム層2が、下記の(A)を必須成分とするクロロプレンゴム組成物を用いて形成されているとともに、上記アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム層1が、下記の(A)を必須成分とするアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム組成物を用いて形成されている。
(A)アミン−ケトン系老化防止剤および長アルキル鎖置換ジフェニルアミン系老化防止剤の少なくとも一方。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱ホースに関するものであり、詳しくは自動車用エアー系ホース等に用いられる耐熱ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コントロールホース,バキュームブレーキホースのような高温の空気が流れる自動車用エアー系ホース等の耐熱ホースとしては、例えば、環状のアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)層の外周にクロロプレンゴム(CR)層が積層されてなるホース等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記NBR層の外周にCR層を積層してなる従来の構成のホースは、熱老化後に、外側層であるCR層の引張強さや、伸びが著しく低下し、折り曲げ性が悪くなり、柔軟性が低下する等の難点がある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐熱性に優れた耐熱ホースの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の耐熱ホースは、環状のアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム層の外周にクロロプレンゴム層が積層されてなる耐熱ホースであって、上記クロロプレンゴム層が、下記の(A)を必須成分とするクロロプレンゴム組成物を用いて形成されているとともに、上記アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム層が、下記の(A)を必須成分とするアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム組成物を用いて形成されているという構成をとる。
(A)アミン−ケトン系老化防止剤および長アルキル鎖置換ジフェニルアミン系老化防止剤の少なくとも一方。
【0006】
すなわち、本発明者らは、NBR層とCR層の積層ホースにおける耐熱性低下の原因を探究すべく、鋭意研究を重ねたところ、CR層側に配合した老化防止剤が、加硫時にゴム極性の違いや、相溶性の違い等によってNBR層側に移行するため、CR層側の老化防止剤の量が少なくなり、引張強さや伸び等が悪くなり、耐熱性が劣るという知見を得た。そして、老化防止剤についてさらに研究を続けた結果、アセトンとジフェニルアミンの縮合物等のアミン−ケトン系老化防止剤や、オクチレーテッドジフェニルアミン等の長アルキル鎖置換ジフェニルアミン系老化防止剤のような特定の老化防止剤が、上記耐熱性の問題と密接に関係することを突き止めた。その結果、従来は上記特定の老化防止剤を配合していなかったNBR層側にも、上記特定の老化防止剤を配合するようにすると、加硫時におけるCR層側からNBR層側への上記特定の老化防止剤の移行を抑制でき、ホースとしての耐熱性の向上を図ることができることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0008】
本発明の耐熱ホースは、例えば、図1に示すように、環状のNBR層1の外周面に補強糸層3が形成され、さらにこの補強糸層3の外周面にCR層2が形成されて構成されている。
【0009】
上記CR層2用材料であるCR組成物は、CRと、特定の老化防止剤(A成分)とを必須成分とするものである。
【0010】
上記CR(クロロプレンゴム)としては、特に限定はないが、非硫黄変性タイプが好適に用いられる。
【0011】
上記CRとともに用いられる特定の老化防止剤(A成分)としては、アミン−ケトン系老化防止剤および長アルキル鎖置換ジフェニルアミン系老化防止剤の少なくとも一方が用いられる。
【0012】
上記アミン−ケトン系老化防止剤としては、例えば、アセトンとジフェニルアミンの縮合物、アセトンとフェニル−α−ナフチルアミンの縮合物、メチルエチルケトンとジフェニルアミンの縮合物等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、経済性(コスト)に優れる点で、アセトンとジフェニルアミンの縮合物が好適に用いられる。
【0013】
上記長アルキル鎖置換ジフェニルアミン系老化防止剤としては、例えば、下記の化学式(1)で表されるオクチレーテッドジフェニルアミンや、ステアリレーテッドジフェニルアミン、ラウリレーテッドジフェニルアミン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、経済性(コスト)に優れる点で、オクチレーテッドジフェニルアミンが好適に用いられる。
【0014】
【化2】
Figure 2004100807
【0015】
上記特定の老化防止剤(A成分)の配合量は、CR100重量部(以下「部」と略す)に対して、10部以下が好ましく、特に好ましくは1〜5部の範囲内である。すなわち、上記特定の老化防止剤(A成分)の配合量が10部を超えると、加硫阻害を起こし、常態時物性や圧縮永久歪性が低下する傾向がみられるからである。
【0016】
なお、上記CR組成物には、上記特定の老化防止剤(A成分)以外の、オゾン性に関与する老化防止剤を併用しても差し支えない。このような老化防止剤としては、例えば、N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(精工化学社製、オゾノン3C)等があげられる。
【0017】
また、上記CR組成物には、上記CRや老化防止剤等の各成分に加えて、加硫剤や受酸剤を配合することが好ましい。
【0018】
上記加硫剤としては、例えば、2−メルカプトイミダゾリン、2−メルカプトベンゾイミダゾール等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、2−メルカプトイミダゾリンと、2−メルカプトベンゾイミダゾールを併用することが好ましい。
【0019】
上記加硫剤の配合量は、CR100部に対して、0.3〜5部の範囲内が好ましく、特に好ましくは0.5〜2部の範囲内である。
【0020】
上記受酸剤としては、例えば、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、CRから出る塩素を効率良く捕捉できる点で、酸化マグネシウムと、ハイドロタルサイトを併用することが好ましい。
【0021】
上記受酸剤の配合量は、CR100部に対して、1〜30部の範囲内が好ましく、特に好ましくは3〜20部の範囲内である。
【0022】
なお、上記CR組成物には、上記各成分に加えて、補強材、白色充填材、可塑剤、ステアリン酸、亜鉛華、加硫促進剤、加工助剤等を必要に応じて配合しても差し支えない。
【0023】
上記NBR層1用材料であるNBR組成物は、NBRと、上記特定の老化防止剤(A成分)とを必須成分とするものである。
【0024】
上記NBRとしては、経済性、低温性、押出加工性の点から、アクリルニトリル量(AN量)が27〜35の範囲内のものが好適に用いられる。
【0025】
上記NBRとともに用いられる特定の老化防止剤(A成分)としては、前記CR組成物中に配合されるものと同様のものがあげられる。このように、従来は上記特定の老化防止剤を配合していなかったNBR層側にも、上記特定の老化防止剤を配合するようにすると、加硫時におけるCR層側からNBR層側への上記特定の老化防止剤の移行を抑制でき、ホースとしての耐熱性の向上を図ることができる。
【0026】
上記特定の老化防止剤(A成分)の配合量は、上記CR組成物中に配合される特定の老化防止剤(A成分)と、多くとも同量に設定することが好ましい。すなわち、上記NBR組成物中に配合する特定の老化防止剤(A成分)の配合量が、上記CR組成物中に配合される特定の老化防止剤(A成分)の配合量よりも多くなると、コストが高くなるだけで、耐熱性の向上効果はそれほど期待できないからである。
【0027】
上記NBR組成物中の特定の老化防止剤(A成分)の配合量は、上記CR組成物中に配合される特定の老化防止剤(A成分)の量に応じて異なるが、具体的には、NBR100部に対して、10部以下が好ましく、特に好ましくは1〜5部の範囲内である。
【0028】
なお、上記NBR組成物には、上記特定の老化防止剤(A成分)以外の、オゾン性に関与する老化防止剤を併用しても差し支えない。このような老化防止剤としては、例えば、N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(精工化学社製、オゾノン3C)等があげられる。
【0029】
また、上記NBR組成物には、上記各成分とともに、補強材、白色充填材、可塑剤、ステアリン酸、亜鉛華、加硫剤、加硫促進剤、加工助剤等を必要に応じて配合しても差し支えない。
【0030】
上記NBR層1とCR層2の間に設けられる補強糸層3を形成する補強糸としては、例えば、ビニロン(ポリビニルアルコール)糸、ポリアミド糸(ナイロン)糸、アラミド糸、ポリエチレンテレフタレート(PET)糸、ワイヤー等があげられる。
【0031】
上記補強糸の編み組み方法は、特に限定はなく、例えば、スパイラル編み、ブレード編み等があげられる。
【0032】
なお、上記補強糸層3とCR層2との接着には、接着剤を用いることが好ましい。上記接着剤としては、例えば、ゴム糊接着剤等があげられる。
【0033】
前記図1に示した本発明の耐熱ホースは、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、まず、NBR、特定の老化防止剤(A成分)および必要に応じて加硫剤等の成分を配合し、これらをロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練して、NBR組成物を調製する。また、CR、特定の老化防止剤(A成分)および必要に応じて加硫促進剤、受酸剤等の成分を配合し、これらをロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練して、CR組成物を調製する。つぎに、上記NBR組成物を円筒状に押出成形した後、その表面に接着剤を塗布することなしに(接着剤レスで)、直接、補強糸をスパイラル状に編み組みする。ついで、上記補強糸の外周面にゴム糊接着剤を均一に塗布した後、CR組成物を押出成形し、これらをスチームにて、所定の条件(例えば、150℃×60分)で加硫することにより、NBR層1の外周面に補強糸層3が形成され、さらにこの補強糸層3の外周面にCR層2が形成されてなる耐熱ホースを得ることができる。
【0034】
また、本発明の耐熱ホースは、図1に示したような構成に限定されるものではなく、例えば、NBR層1の外周面にCR層2を直接形成した2層構造であっても差し支えなく、また、CR層2の外周面に表層を形成しても差し支えない。
【0035】
このようにして得られる本発明の耐熱ホースにおいて、ホース内径は2〜50mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは5〜40mmの範囲内であり、ホース外径は2.6〜70mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは3〜50mmの範囲内である。また、NBR層1の厚みは0.3〜10mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.5〜5mmの範囲内であり、CR層2の厚みは0.3〜10mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.5〜5mmの範囲内である。
【0036】
本発明の耐熱ホースは、耐熱性が要求されるホース全般に使用可能であるが、コントロールホース,バキュームブレーキホース等の高温の空気が流れる自動車用エアー系ホースとして好適に用いられる。
【0037】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0038】
まず、実施例および比較例に先立ち、下記のCR組成物を調製した。すなわち、CR(電気化学工業社製、デンカクロロプレンM−40、非硫黄変性タイプ)100部と、補強材であるFEFカーボンブラック(東海カーボン社製、シーストSO)50部と、白色充填材である重質炭酸カルシウム(白石カルシウム社製、ホワイトンSB)25部と、可塑剤である菜種油(味の素社製、菜種油)20部と、ステアリン酸(花王社製、ルナックS30)1部と、亜鉛華(三井金属社製、酸化亜鉛2種)10部と、受酸剤である高活性化マグネシウム(協和化学工業社製、協和マグ♯150)5部と、受酸剤であるハイドロタルサイト〔Mg4. 5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5H2 O〕(協和化学工業社製、DHT−4A)5部と、アミン−ケトン系老化防止剤(A成分)であるアセトンとジフェニルアミンの縮合物(精工化学社製、ノンフレックスBA)2部と、長アルキル鎖置換ジフェニルアミン系老化防止剤(A成分)であるオクチレーテッドジフェニルアミン(大内新興化学社製、ノクラックAD)2部と、A成分以外の老化防止剤であるN−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(精工化学社製、オゾノン3C)1部と、加硫剤である2−メルカプトイミダゾリン(三新化学社製、サンセラー22C)0.5部と、加硫剤である2−メルカプトベンゾイミダゾール(大内新興化学社製、ノクラックMB)0.5部と、加硫剤促進剤であるテトラメチルチウラムジスルフィド(三新化学社製、サンセラーTT)0.5部とを配合し、これらを1.7Lバンバリーで混練りし、ロールで加硫剤を混合して、CR組成物を調製した。
【0039】
また、下記に示す材料を準備し、後記の表1に示す各成分を同表に示す割合で配合し、これらを1.7Lバンバリーで混練りし、ロールで加硫剤を混合して、NBR組成物を調製した。
【0040】
〔NBR〕
日本ゼオン社製、ニポールDN202(AN量:31)
【0041】
〔補強材〕
FEFカーボンブラック(東海カーボン社製、シーストSO)
【0042】
〔白色充填材〕
珪酸マグネシウム(日本ミストロン社製、ミストロンベーパータルク)
【0043】
〔可塑剤〕
旭電化工業社製、アデカサイザーRS107
【0044】
〔ステアリン酸〕
花王社製、ルナックS30
【0045】
〔亜鉛華〕
三井金属社製、酸化亜鉛2種
【0046】
〔アミン−ケトン系老化防止剤(A成分)〕
アセトンとジフェニルアミンの縮合物(精工化学社製、ノンフレックスBA)
【0047】
〔長アルキル鎖置換ジフェニルアミン系老化防止剤(A成分)〕
オクチレーテッドジフェニルアミン(大内新興化学社製、ノクラックAD)
【0048】
〔A成分以外の老化防止剤〕
N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(精工化学社製、オゾノン3C)
【0049】
〔加硫剤〕
硫黄(軽井沢精練所製、硫黄)
【0050】
〔加硫剤促進剤▲1▼〕
テトラメチルチウラムジスルフィド(三新化学社製、サンセラーTT)
【0051】
〔加硫剤促進剤▲2▼〕
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(三新化学社製、サンセラーCZ)
【0052】
【表1】
Figure 2004100807
【0053】
【実施例1】
NBR組成物▲1▼をT−ダイ上に、厚み2.5mmとなるように押し出し成形した。同様に、CR組成物をT−ダイ上に、厚み2.5mmとなるように押し出し成形した。ついで、上記NBR組成物▲1▼を押し出し成形したT−ダイの表面に、ゴム糊接着剤を均一に塗布した後、上記CR組成物を押し出し成形したT−ダイを貼り合わせた。これをスチームにて加硫(150℃×60分)した後、両面をそれぞれ厚み2mmにスライスして、サンプル(NBRとCRの積層体)を作製した。
【0054】
【実施例2】
NBR組成物▲1▼に代えて、NBR組成物▲3▼を用いる以外は、実施例1と同様にして、サンプルを作製した。
【0055】
【実施例3】
NBR組成物▲1▼に代えて、NBR組成物▲4▼を用いる以外は、実施例1と同様にして、サンプルを作製した。
【0056】
【比較例】
NBR組成物▲1▼に代えて、NBR組成物▲2▼を用いる以外は、実施例1と同様にして、サンプルを作製した。
【0057】
〔常態物性〕
各サンプルを用いて、JIS K 6251に準じ、常態物性(引張強さ、伸び)の評価を行った。また、各サンプルを循環式オーブンで120℃×500時間熱老化を行った後、上記と同様にして、常態物性(引張強さ、伸び)の評価を行った。なお、熱老化後(120℃×500時間後)のサンプルについては、折り曲げ性の評価も行った。これらの結果を、下記の表2および表3に併せて示した。
【0058】
(折り曲げ性)
短冊状のサンプル(120mm×25mm、厚み2mm)を準備し、サンプルの長さ(120mm)の半分にあたる60mmの地点を中心に180°まで折り曲げた時の折り曲げ性を評価した。評価は、サンプルの折れがなく、クラックも発生しないものを○、サンプルの折れ、もしくはクラックが発生したものを×とした。
【0059】
【表2】
Figure 2004100807
【0060】
【表3】
Figure 2004100807
【0061】
上記結果から、実施例品は、CR側に配合した特定の老化防止剤と多くとも同量の特定の老化防止剤をNBR側に配合しているため、加硫時にCR側からNBR側への特定の老化防止剤の移行を最小限に抑制でき、比較例品に比べて、耐熱性が向上することがわかる。
【0062】
これに対して、比較例品は、NBR側に特定の老化防止剤を全く配合していないため、加硫時にCR側からNBR側に特定の老化防止剤が移行し、CR側の耐熱性が著しく劣ることがわかる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明の耐熱ホースは、従来は、上記特定の老化防止剤を配合していなかったNBR層側にも、上記特定の老化防止剤を配合するようにしたため、加硫時におけるCR層側からNBR層側への上記特定の老化防止剤の移行を抑制でき、ホースとしての耐熱性が向上する。
【0064】
また、受酸剤として、酸化マグネシウムとハイドロタルサイトを併用したものをCR組成物中に配合すると、CRから出る塩素を効率良く捕捉することができるため、耐熱性がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐熱ホースの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 NBR層
2 CR層
3 補強糸層

Claims (7)

  1. 環状のアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム層の外周にクロロプレンゴム層が積層されてなる耐熱ホースであって、上記クロロプレンゴム層が、下記の(A)を必須成分とするクロロプレンゴム組成物を用いて形成されているとともに、上記アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム層が、下記の(A)を必須成分とするアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム組成物を用いて形成されていることを特徴とする耐熱ホース。
    (A)アミン−ケトン系老化防止剤および長アルキル鎖置換ジフェニルアミン系老化防止剤の少なくとも一方。
  2. 上記アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム組成物中の(A)の配合量が、上記クロロプレンゴム組成物中の(A)の配合量と、多くとも同量である請求項1記載の耐熱ホース。
  3. 上記クロロプレンゴム組成物中の上記(A)の配合量が、クロロプレンゴム100重量部に対して10重量部以下である請求項1または2記載の耐熱ホース。
  4. 上記(A)中のアミン−ケトン系老化防止剤が、アセトンとジフェニルアミンの縮合物である請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐熱ホース。
  5. 上記(A)中の長アルキル鎖置換ジフェニルアミン系老化防止剤が、下記の化学式(1)で表されるオクチレーテッドジフェニルアミンである請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐熱ホース。
    Figure 2004100807
  6. 上記クロロプレンゴム組成物が、2−メルカプトイミダゾリンと、2−メルカプトベンゾイミダゾールとを併用してなる加硫剤を配合したものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の耐熱ホース。
  7. 上記クロロプレンゴム組成物が、酸化マグネシウムとハイドロタルサイトとを併用してなる受酸剤を配合したものである請求項1〜6のいずれか一項に記載の耐熱ホース。
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