JP2020170172A - 積層型電子部品用樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、積層型電子部品、および、プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観検査における識別性に優れた小型の積層型電子部品の製造に適した積層型電子部品用樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、該硬化物を含む保護層を設けてなる積層型電子部品、および、該積層型電子部品を有するプリント配線板を提供する。【解決手段】電極層12a〜fと絶縁層13a〜fを交互に積層し、積層方向の両端面に保護層14a,bを設けてなる積層型電子部品11の前記保護層に用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と、無機フィラーと、着色剤と、を含むことを特徴とする積層型電子部品用樹脂組成物等である。【選択図】図1

Description

本発明は、積層型電子部品用樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、積層型電子部品、および、プリント配線板に関する。
近年の電子機器の軽薄短小化によるプリント配線板の高精度、高密度化に伴い、プリント配線板に実装する電子部品の小型化も求められている。そのような電子部品の小型化の方策の一つが積層構造化であり、近年では積層セラミック技術に代えて、有機絶縁層を用いた工法も提案されている。例えば特許文献1では、有機物からなる絶縁層と銅めっき電極からなる層を積層して製造されたインダクタが記載されている。
特開2016−225611号公報
しかしながら、電子部品が小型化すると外観検査による不良品の発見が困難となり、例えば自動光学検査装置(AOI:Automatic Optical Inspection Machine)で検査しても不良品を見落とし、製品の品質に悪影響を与える恐れがあった。
そこで本発明の目的は、かかる課題を解決することにあり、外観検査における識別性に優れた小型の積層型電子部品の製造に適した積層型電子部品用樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、該硬化物を含む保護層を設けてなる積層型電子部品、および、該積層型電子部品を有するプリント配線板を提供することにある。
本発明者等は上記を鑑み鋭意検討した結果、小型の積層型電子部品の積層方向の両端面に、無機フィラーと着色剤を配合した保護層を設けることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の積層型電子部品用樹脂組成物は、電極層と絶縁層を交互に積層し、積層方向の両端面に保護層を設けてなる積層型電子部品の前記保護層に用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と、無機フィラーと、着色剤と、を含むことを特徴とするものである。
本発明の積層型電子部品用樹脂組成物は、前記無機フィラーとして、平均粒子径の異なる2種以上の無機フィラーを含むことが好ましい。
本発明の積層型電子部品用樹脂組成物は、前記無機フィラーとして、シリカを含むことが好ましい。
本発明の積層型電子部品用樹脂組成物は、前記着色剤が、白色着色剤であることが好ましい。
本発明の積層型電子部品用樹脂組成物は、前記白色着色剤が、酸化チタンであることが好ましい。
本発明の積層型電子部品用樹脂組成物は、前記酸化チタンの配合量が、組成物の固形分全量に対し10質量%以下であることが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記積層型電子部品用樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするものである。
本発明の硬化物は、前記積層型電子部品用樹脂組成物または前記ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とするものである。
本発明の積層型電子部品は、電極層と絶縁層を交互に積層し、積層方向の両端面に前記硬化物を含む保護層を設けてなることを特徴とするものである。
本発明の積層型電子部品は、前記絶縁層が、アルカリ可溶性樹脂と、光重合開始剤と、無機フィラーと、を含むアルカリ現像型樹脂組成物からなることが好ましい。
本発明の積層型電子部品は、インダクタであることが好ましい。
本発明のプリント配線板は、前記積層型電子部品を表面および内部の少なくともいずれか一方に実装していることを特徴とするものである。
本発明によれば、外観検査における識別性に優れた小型の積層型電子部品の製造に適した積層型電子部品用樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、該硬化物を含む保護層を設けてなる積層型電子部品、および、該積層型電子部品を有するプリント配線板を提供することができる。
本発明の積層型電子部品の一実施態様を模式的に示す概略断面図である。
本発明の積層型電子部品用樹脂組成物は、電極層と絶縁層を交互に積層し、積層方向の両端面に保護層を設けてなる積層型電子部品の前記保護層に用いられる樹脂組成物であって、硬化性樹脂と、無機フィラーと、着色剤と、を含むことを特徴とするものである。本発明者らは、積層方向の両端面に着色剤を配合した保護層を設けることによって、外観検査における積層型電子部品の向きの識別性が大きく向上し、不良品の見落としを低減できることを見出した。このような外観検査における識別性の向上は、一辺が1mmを下回るような小型の積層型電子部品において特に顕著であった。
また、電子部品が小型化するとその取扱いが困難となり、例えば検査工程、部品実装工程、搬送工程などの工程において、部品を破損するといった問題を招くおそれがあり、特に、有機絶縁層からなる積層型電子部品の場合は顕著であった。
本発明の積層型電子部品用樹脂組成物によれば、積層型電子部品の積層方向の両端に無機フィラーを配合した保護層を設けることができるので、電極層や絶縁層を効果的に保護することにより積層型電子部品の取り扱い性が向上するという効果を奏する。このように、本発明の積層型電子部品用樹脂組成物によれば、積層型電子部品の識別層としての役割だけでなく、電極層と絶縁層の保護の役割も兼ねることができる。
また本発明においては、着色剤は白色着色剤であることが好ましく、識別性にさらに優れる。中でも酸化チタンが好ましく、特に、組成物の固形分全量に対して10質量%以下で配合することによって、電極層のパターンの隠蔽性を維持しながら、かつ誘電率および誘電正接も低減することが可能となる。
また、保護層の弾性率を高める観点から、本発明の積層型電子部品用樹脂組成物は、無機フィラーを多く含むことが好ましく、無機フィラーを組成物の固形分全量に対して50質量%以上含有することが好ましい。また、そのような無機フィラーの高充填及び高弾性化の観点から、無機フィラーとして、平均粒子径の異なる2種以上の無機フィラーを含むことが好ましい。
本発明の積層型電子部品用樹脂組成物を構成する硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂のいずれでもよく、これらの混合物であってもよい。以下、本発明の積層型電子部品用樹脂組成物が含有する成分について詳述する。
[着色剤]
着色剤としては、慣用公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。緑色、黄色、赤色、黒色、青色、橙色、紫色、茶色、白色などの着色剤を使用することができ、白色着色剤が好ましい。着色剤は1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる。但し、環境負荷低減並びに人体への影響の観点からハロゲンを含有しないことがより好ましい。
着色剤の中でも、積層型電子部品の保護層と内層の絶縁層との識別性に優れることから、好ましくは、白色着色剤、青色着色剤、黒色着色剤であり、さらに好ましくは、白色着色剤である。
白色着色剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、塩基性炭酸鉛、塩基性硫酸鉛、硫酸鉛、硫化亜鉛、酸化アンチモン等が挙げられる。白色着色剤は酸化チタンであることが好ましい。酸化チタンを含むことにより、反射率が高くなり、識別性の向上に有利となり、またリフロー後も反射率が良好であり、外観検査における識別性を良好に維持することができる。
ルチル型酸化チタンとしては、公知のものを使用することができる。具体的には、富士チタン工業社製TR−600、TR−700、TR−750、TR−840、石原産業社製R−550、R−580、R−630、R−820、CR−50、CR−58、CR−60、CR−90、CR−97、CR−953、チタン工業社製KR−270、KR−310、KR−380等を使用することができる。
また、酸化チタンを含有する組成物により形成される硬化物は、Y値が15以上であることが好ましく、18以上であることがより好ましく、Y値の上限は45以下であることが好ましい。
外観検査における積層型電子部品の識別性の観点から、保護層と内層の絶縁層の反射率の差が波長450nmにおいて10%以上離れていることが好ましく、20%以上離れていることがより好ましく、さらには40%以上離れていることがより好ましい。なお、内層とは、最外層の保護層間に形成され、かつ積層型電子部品の回路を形成するための層を意味する。
着色剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。着色剤の配合量は、組成物の固形分全量に対し10質量%以下であることが好ましい。
さらに白色着色剤が酸化チタンである場合は、上記のとおり、組成物の固形分全量に対して10質量%以下で配合することが好ましい。より好ましくは8質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。一方、酸化チタンの配合量は2質量%以上であることが好ましい。
[無機フィラー]
無機フィラーを配合することによって、得られる硬化物の物理的強度等を上げることができる。また、無機フィラーは、保護層の硬化収縮を抑制し、密着性、硬度などの特性の向上に寄与することで、保護層の剥がれや傷つきを防止することができる。無機フィラーとしては従来公知の無機フィラーが使用でき、特定のものに限定されないが、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカなどのシリカ、タルク、クレー、ノイブルグ珪土粒子、ベーマイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、ジルコン酸カルシウム等の体質顔料や、銅、錫、亜鉛、ニッケル、銀、パラジウム、アルミニウム、鉄、コバルト、金、白金等の金属粉体が挙げられる。無機フィラーは球状粒子であることが好ましい。中でもシリカが好ましく、保護層の硬化収縮を抑制し、より低CTEとなり、また、密着性、硬度などの特性を向上させる。無機フィラーの平均粒子径(メディアン径、D50)は、0.01〜10μmであることが好ましい。なお、本明細書において、無機フィラーの平均粒子径は、一次粒子の粒径だけでなく、二次粒子(凝集体)の粒径も含めた平均粒子径である。平均粒子径は、レーザー回折式粒子径分布測定装置により求めることができる。レーザー回折法による測定装置としては、日機装社製Nanotrac waveなどが挙げられる。
前記無機フィラーは、表面処理されていてもよい。表面処理としては、カップリング剤による表面処理や、アルミナ処理等の有機基を導入しない表面処理がされていてもよい。無機フィラーの表面処理方法は特に限定されず、公知慣用の方法を用いればよく、硬化性反応基を有する表面処理剤、例えば、硬化性反応基を有機基として有するカップリング剤等で無機フィラーの表面を処理すればよい。
無機フィラーの表面処理は、カップリング剤による表面処理であることが好ましい。カップリング剤としては、シラン系、チタネート系、アルミネート系およびジルコアルミネート系等のカップリング剤が使用できる。中でもシラン系カップリング剤が好ましい。かかるシラン系カップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができ、これらは単独で、あるいは併用して使用することができる。これらのシラン系カップリング剤は、予め無機フィラーの表面に吸着あるいは反応により固定化されていることが好ましい。ここで、無機フィラー100質量部に対するカップリング剤の処理量は、0.5〜10質量部であることが好ましい。
光硬化性反応基としては、ビニル基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基等のエチレン性不飽和基が挙げられる。中でも、ビニル基および(メタ)アクリル基のいずれか少なくとも1種が好ましい。
熱硬化性反応基としては、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、メルカプト基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、オキサゾリン基等が挙げられる。中でも、アミノ基およびエポキシ基のいずれか少なくとも1種が好ましい。
なお、表面処理がされた無機フィラーは、表面処理された状態で本発明の組成物に含有されていればよく、無機フィラーと表面処理剤とを別々に配合して組成物中で無機フィラーが表面処理されてもよいが、予め表面処理した無機フィラーを配合することが好ましい。予め表面処理した無機フィラーを配合することによって、別々に配合した場合に残存しうる表面処理で消費されなかった表面処理剤によるクラック耐性等の低下を防ぐことができる。予め表面処理する場合は、溶剤や硬化性樹脂に無機フィラーを予備分散した予備分散液を配合することが好ましく、表面処理した無機フィラーを溶剤に予備分散し、該予備分散液を組成物に配合するか、表面未処理の無機フィラーを溶剤に予備分散する際に十分に表面処理した後、該予備分散液を組成物に配合することがより好ましい。
無機フィラーは、粉体または固体状態で硬化性樹脂等と配合してもよく、溶剤や分散剤と混合してスラリーとした後で硬化性樹脂等と配合してもよい。
無機フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。無機フィラーの配合量は、組成物の固形分全量に対して50〜90質量%であることが好ましく、60〜90質量%であることがより好ましく、70〜90質量%であることがさらに好ましい。
また、無機フィラーとして、2種以上の混合物を用いる場合は、平均粒子径の異なる2種の無機フィラー(以下、(B−1)無機フィラー、および、(B−2)無機フィラー)を配合することが好ましい。(B−1)無機フィラーおよび(B−2)無機フィラーの平均粒子径の差は大きいほどよく、(B−1)無機フィラーの平均粒子径が、(B−2)無機フィラーの平均粒子径の5倍以上であることが好ましく、8倍以上であることがより好ましく、10倍以上がさらに好ましい。差が大きいほど、(B−1)無機フィラーの隙間を(B−2)無機フィラーが充填し、残った隙間を少なくすることができ、樹脂含有量の少ない、すなわち、総質量中のフィラーの質量の比率が高い樹脂組成物を得ることができる。この場合、組成物の固形分の総質量の50質量%以上含む場合にさらに有効であり、60質量%以上、70質量%以上で有効である。組成物の固形分の総質量中の無機フィラーの質量の比率を高くすることによって、強度に優れ、貯蔵弾性率が高く、線膨張係数(CTE)が低い硬化物を形成することができる。また、ドライフィルムの場合には電極層および絶縁層へのラミネート性にも優れる。
(B−1)無機フィラーの平均粒子径は、5μm以下であることが好ましい。また、(B−2)無機フィラーの最大粒子径は好ましくは500nm以下である。
(B−1)、(B−2)両無機フィラーの配合比は、体積比で(B−1):(B−2)=5:5〜12:1であることが好ましく、3:1〜8:1であることがさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の強度およびドライフィルムのラミネート性の両立がより一層図れる。
(B−1)および(B−2)無機フィラーの表面処理の有無は特に限定されない。しかし、前述の通り、本発明の硬化性組成物は樹脂含有量が少ないため、(B−1)および(B−2)無機フィラーは、分散性を高めるための表面処理がされていることが好ましい。
[硬化性樹脂]
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂を含有する。本発明において用いられる硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂のいずれでもよく、これらの混合物であってもよい。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂は、熱による硬化反応が可能な官能基を有する樹脂である。熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、エポキシ化合物、オキセタン化合物、分子内に2個以上のチオエーテル基を有する化合物、すなわちエピスルフィド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体等のアミノ樹脂、ブロックイソシアネート化合物、シクロカーボネート化合物、ビスマレイミド、カルボジイミド等を用いることができる。
上記エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物であり、従来公知のものをいずれも使用でき、分子中にエポキシ基を2個有する2官能性エポキシ化合物、分子中にエポキシ基を多数有する多官能エポキシ化合物等が挙げられる。なお、水素添加された2官能エポキシ化合物であってもよい。
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、アミノクレゾール型エポキシ樹脂、アルキルフェノール型エポキシ樹脂等が用いられる。これらエポキシ樹脂は、1種を単独または2種類以上を組合せて用いることができる。
エポキシ化合物は、固形エポキシ樹脂、半固形エポキシ樹脂および液状エポキシ樹脂のいずれであってもよい。ここで、本明細書において、固形エポキシ樹脂とは40℃で固体状であるエポキシ樹脂をいい、半固形エポキシ樹脂とは20℃で固体状であって40℃で液状であるエポキシ樹脂をいい、液状エポキシ樹脂とは20℃で液状のエポキシ樹脂をいう。上記液状の判定は、危険物の試験及び性状に関する省令(平成元年自治省令第1号)の別紙第2の「液状の確認方法」に準じて行うことができる。例えば、特開2016−079384の段落23〜25に記載の方法にて行なう。
固形エポキシ樹脂としては、DIC社製HP−4700(ナフタレン型エポキシ樹脂)、DIC社製EXA4700(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂)、日本化薬社製NC−7000(ナフタレン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のナフタレン型エポキシ樹脂;日本化薬社製EPPN−502H(トリスフェノールエポキシ樹脂)等のフェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物(トリスフェノール型エポキシ樹脂);DIC社製エピクロンHP−7200H(ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のジシクロペンタジエンアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC−3000H(ビフェニル骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC−3000L等のビフェニル/フェノールノボラック型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN660、エピクロンN690、日本化薬社製EOCN−104S等のノボラック型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製YX−4000等のビフェニル型エポキシ樹脂;新日鉄住金化学社製TX0712等のリン含有エポキシ樹脂;日産化学工業社製TEPIC等のトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
半固形エポキシ樹脂としては、DIC社製エピクロン860、エピクロン900−IM、エピクロンEXA―4816、エピクロンEXA−4822、旭チバ社製アラルダイトAER280、東都化成社製エポトートYD−134、三菱ケミカル社製jER834、jER872、住友化学工業社製ELA−134等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンHP−4032等のナフタレン型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN−740等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert−ブチル−カテコール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
次に、オキセタン化合物としては、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、または、シルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂とのエーテル化物等が挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等も挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート及びそれらの混合物を総称する用語で、他の類似の表現についても同様である。
上記エピスルフィド樹脂としては、例えばビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。また、同様の合成方法を用いて、エポキシ樹脂のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置き換えたエピスルフィド樹脂等も用いることができる。
本発明において、熱硬化性樹脂としては、エポキシ化合物を用いることが好ましい。中でも、弾性率を高めるためには固形エポキシ樹脂含むことが好ましい。また樹脂組成物のドライフィルムの柔軟性を維持するために半固形エポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂を併用することがより好ましい。
熱硬化性樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化性樹脂の配合量は、組成物の固形分全量に対して5〜40%が好ましく、10〜30%であることがより好ましく、さらに15〜20%であることがより好ましい。
(光硬化性樹脂)
光硬化性樹脂としては、活性エネルギー線照射により硬化して電気絶縁性を示す樹脂であればよく、分子中に1個以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物が好ましく用いられる。光硬化性樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
エチレン性不飽和結合を有する化合物としては、公知慣用の光重合性オリゴマー、および光重合性ビニルモノマー等が用いられる。このうち光重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル系オリゴマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性ビニルモノマーとしては、公知慣用のもの、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニルまたは安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルイソブチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニル−t−ブチルエーテル、ビニル−n−アミルエーテル、ビニルイソアミルエーテル、ビニル−n−オクタデシルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類;トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリルなどのアリル化合物;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート類、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのアルキレンポリオールポリ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート類;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレートなどのポリ(メタ)アクリレート類;トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレートなどのイソシアヌレート型ポリ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
また、本発明の樹脂組成物をアルカリ現像型の感光性樹脂組成物とする場合には、硬化性樹脂として、カルボキシル基含有樹脂を用いることが好ましい。カルボキシル基含有樹脂は、エチレン性不飽和基を有するカルボキシル基含有感光性樹脂であってもよく、また、芳香環を有しても有さなくてもよい。カルボキシル基含有樹脂としては、エポキシ樹脂を出発原料とする樹脂、フェノール化合物を出発原料とする樹脂、ウレタン構造を有する樹脂、共重合構造を有する樹脂、および、イミド構造を有する樹脂が好ましい。なお、硬化性樹脂として、フェノール性水酸基含有樹脂を用いてもよい。
本発明の樹脂組成物に用いることができるカルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下に列挙するような化合物(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)が挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物およびポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(3)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるウレタン樹脂の末端に酸無水物を反応させてなる末端カルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(4)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物の重付加反応による感光性カルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(5)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(6)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物等、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(7)多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させた感光性カルボキシル基含有樹脂。
(8)2官能エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させた感光性カルボキシル基含有樹脂。
(9)多官能オキセタン樹脂にジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(10)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(11)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(12)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(13)上記(1)〜(12)のいずれかの樹脂にさらにグリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなる感光性カルボキシル基含有樹脂。
上記のようなカルボキシル基含有樹脂は、バックボーン・ポリマーの側鎖に多数のカルボキシル基を有するため、希アルカリ水溶液による現像が可能になる。
上記カルボキシル基含有樹脂の酸価は、20〜2000mgKOH/gの範囲が望ましく、より好ましくは40〜1800mgKOH/gの範囲である。20〜2000mgKOH/gの範囲であると、塗膜の密着性が得られ、アルカリ現像が容易となり、現像液による露光部の溶解が抑えられ、必要以上にラインが痩せたりせずに、正常なレジストパターンの描画が容易となるため好ましい。
また、本発明で用いるカルボキシル基含有樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、2,000〜150,000の範囲が好ましい。この範囲であると、タックフリー性能が良好であり、露光後の塗膜の耐湿性が良く、現像時に膜減りが生じにくい。また、上記重量平均分子量の範囲であると、解像度が向上し、現像性が良好であり、保存安定性が良くなる。より好ましくは、5,000〜100,000である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。
(硬化剤)
本発明の樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合、硬化剤を含むことが好ましい。硬化剤としては、フェノール性水酸基を有する化合物、ポリカルボン酸およびその酸無水物、シアネートエステル基を有する化合物、活性エステル基を有する化合物、マレイミド基を有する化合物、脂環式オレフィン重合体等が挙げられる。硬化剤は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。ここで、少なくともシアネートエステル基を有する化合物又は活性エステル基を有する化合物を使用することにより、加湿後の誘電正接を低くすることができる。また、少なくともシアネートエステル基を有する化合物又はマレイミド基を有する化合物を使用することにより、リフロー後の冷熱サイクル時のクラック耐性が向上する。
前記フェノール性水酸基を有する化合物としては、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、クレゾール/ナフトール樹脂、ポリビニルフェノール類、フェノール/ナフトール樹脂、α−ナフトール骨格含有フェノール樹脂、トリアジン骨格含有クレゾールノボラック樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ザイロック型フェノールノボラック樹脂等の従来公知のものを用いることができる。
前記フェノール性水酸基を有する化合物の中でも、水酸基当量が100g/eq.以上のものが好ましい。水酸基当量が100g/eq.以上のフェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、ジシクロペンタジエン骨格フェノールノボラック樹脂(GDPシリーズ、群栄化学社製)、ザイロック型フェノールノボラック樹脂(MEH−7800、明和化成社製)、ビフェニルアラルキル型ノボラック樹脂(MEH−7851、明和化成社製)、ナフトールアラルキル型硬化剤(SNシリーズ、新日鉄住金社製)、トリアジン骨格含有クレゾールノボラック樹脂(LA−3018−50P、DIC社製)などが挙げられる。
前記シアネートエステル基を有する化合物は、一分子中に2個以上のシアネートエステル基(−OCN)を有する化合物である。シアネートエステル基を有する化合物は、従来公知のものをいずれも使用することができる。シアネートエステル基を有する化合物としては、例えば、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、アルキルフェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールF型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールS型シアネートエステル樹脂が挙げられる。また、一部がトリアジン化したプレポリマーであってもよい。
前記活性エステル基を有する化合物は、一分子中に2個以上の活性エステル基を有する化合物である。活性エステル基を有する化合物は、一般に、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物との縮合反応によって得ることができる。中でも、ヒドロキシ化合物としてフェノール化合物またはナフトール化合物を用いて得られる活性エステル基を有する化合物が好ましい。フェノール化合物またはナフトール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。また、活性エステル基を有する化合物としては、ナフタレンジオールアルキル/安息香酸型でもよい。
前記マレイミド基を有する化合物は、マレイミド骨格を有する化合物であり、従来公知のものをいずれも使用できる。マレイミド基を有する化合物は、2以上のマレイミド骨格を有することが好ましく、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、1,2−ビス(マレイミド)エタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、2,2’−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、ポリフェニルメタンマレイミド、およびこれらのオリゴマー、ならびにマレイミド骨格を有するジアミン縮合物のうちの少なくとも何れか1種であることがより好ましい。前記オリゴマーは、上述のマレイミド基を有する化合物のうちのモノマーであるマレイミド基を有する化合物を縮合させることにより得られたオリゴマーである。
硬化剤の配合量は、組成物の固形分全量に対して2〜30%が好ましく、3〜20%がより好ましく、さらには3〜10%がより好ましい。
上記硬化剤は、熱硬化性樹脂のエポキシ基等の熱硬化反応が可能な官能基と、その官能基と反応する硬化剤中の官能基との比率が、硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)=0.2〜2となるような割合で配合することが好ましい。硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)を上記範囲内とすることで、保護層の樹脂組成物の吸水率や誘電正接が上昇するのを防止することができる。より好ましくは、硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)=0.3〜1.0である。
[硬化促進剤]
本発明の樹脂組成物において、熱硬化性樹脂を用いる場合には、上記硬化剤とともに、または、単独で、硬化促進剤を配合することができる。硬化促進剤は、熱硬化反応を促進させるものであり、密着性、耐薬品性、耐熱性等の特性をより一層向上させるために使用される。このような硬化促進剤の具体例としては、イミダゾールおよびその誘導体;アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類;これらの有機酸塩および/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類;トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフェノール等のアミン類;ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類;トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類;ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;前記多塩基酸無水物;ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボロエート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニルチオピリリウムヘキサフルオロホスフェート等の光カチオン重合触媒;スチレン−無水マレイン酸樹脂;フェニルイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物、金属触媒等の従来公知の硬化促進剤が挙げられる。硬化促進剤の中でも、BHAST耐性が得られることから、ホスホニウム塩類が好ましい。硬化促進剤は、1種を単独または2種以上混合して用いることができる。
硬化促進剤の使用は必須ではないが、特に硬化を促進したい場合には、熱硬化性樹脂100質量部に対し、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.1〜5質量部の範囲で用いることができる。また、金属触媒の場合、熱硬化性樹脂100質量部に対し、金属換算で10〜550ppmが好ましく、25〜200ppmがより好ましい。
[光重合開始剤]
本発明の樹脂組成物において、光硬化性樹脂を用いる場合には、さらに、光重合開始剤を配合することが好ましい。光重合開始剤としては、光重合開始剤や光ラジカル発生剤として公知の光重合開始剤であれば、いずれのものを用いることもできる。
光重合開始剤としては、例えば、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のビスアシルフォスフィンオキサイド類;2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィン酸メチルエステル、2−メチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルフォスフィン酸イソプロピルエステル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等のモノアシルフォスフィンオキサイド類;1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のヒドロキシアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(BASFジャパン社製,IRGACURE369)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p−ジメチル安息香酸エチルエステル等の安息香酸エステル類;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム等のチタノセン類;フェニルジスルフィド2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤の配合量は、固形分換算で、光硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜30質量部であり、より好ましくは0.1〜25質量部である。光重合開始剤をこの範囲で配合することで、銅上での光硬化性が十分となり、塗膜の硬化性が良好となり、耐薬品性等の塗膜特性が向上し、また、深部硬化性も向上する。
[熱可塑性樹脂]
本発明の樹脂組成物には、得られる硬化膜の機械的強度を向上させるために、さらに熱可塑性樹脂を含有することができる。熱可塑性樹脂は、溶剤に可溶であることが好ましい。溶剤に可溶である場合、ドライフィルムの柔軟性が向上し、クラックの発生や粉落ちを抑制できる。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂や、エピクロルヒドリンと各種2官能フェノール化合物の縮合物であるフェノキシ樹脂或いはその骨格に存在するヒドロキシエーテル部の水酸基を各種酸無水物や酸クロリドを使用してエステル化したフェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ブロック共重合体等が挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱可塑性樹脂の配合量は、組成物の固形分全量に対して1〜10%が好ましく、1〜5%であることがより好ましく、さらには1.5〜5%であることがより好ましい。熱可塑性樹脂の配合量を上記範囲内とすることで、高ガラス転移温度(Tg)を維持しながら、ドライフィルムの柔軟性と保護層の機械的強度を向上させることができる。
[ゴム状粒子]
さらに、本発明の樹脂組成物は、必要に応じてゴム状粒子を含有することができる。このようなゴム状粒子としては、ポリブタジエンゴム、ポリイソプロピレンゴム、ウレタン変性ポリブタジエンゴム、エポキシ変性ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基または水酸基で変性したアクリロニトリルブタジエンゴム、およびそれらの架橋ゴム粒子、コアシェル型ゴム粒子等が挙げられ、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのゴム状粒子は、得られる硬化膜の柔軟性を向上させたり、クラック耐性が向上させるために添加される。
ゴム状粒子の平均粒径は0.005〜1μmの範囲が好ましく、0.2〜1μmの範囲がより好ましい。本発明におけるゴム状粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒子径分布測定装置により求めることができる。例えば、適当な有機溶剤にゴム状粒子を超音波などにより均一に分散させ、日機装社製Nanotrac waveを用いて、ゴム状粒子の粒度分布を質量基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。
ゴム状粒子の配合量は、組成物の固形分全量に対して1〜10%であることが好ましく、さらに1〜5%であることがより好ましい。上記範囲内とすることで高ガラス転移温度(Tg)を維持しながら、硬化膜の柔軟性とクラック耐性を向上させることが可能となる。
[有機溶剤]
有機溶剤としては、特に制限はないが、例えば、ケトン類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルアセテート類、エステル類、アルコール類、脂肪族炭化水素、石油系溶剤などが挙げることができる。より具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのエステル類;エタノール、プロパノール、2−メトキシプロパノール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等の他、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラクロロエチレン、テレビン油等が挙げられる。また、丸善石油化学社製スワゾール1000、スワゾール1500、スタンダード石油大阪発売所社製ソルベッソ100、ソルベッソ150、三共化学社製ソルベント#100、ソルベント#150、シェルケミカルズジャパン社製シェルゾールA100、シェルゾールA150、出光興産社製イプゾール100番、イプゾール150番等の有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いることができる。
[その他の成分]
本発明の樹脂組成物には、さらに必要に応じて、従来公知の他の添加剤を配合してもよい。他の添加剤としては、例えば、アスベスト、オルベン、ベントン、微紛シリカ等の従来公知の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤および/またはレベリング剤、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性付与剤、セルロースナノファイバー等の微細粉体、ヒンダードフェノール系等の酸化防止剤、難燃剤、チタネート系、アルミニウム系の添加剤類を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物は、ドライフィルム化して用いても液状として用いてもよい。液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよい。
本発明のドライフィルムは、キャリアフィルム上に、本発明の樹脂組成物を塗布、乾燥して樹脂層を形成することにより製造することができる。なお、樹脂層上に、必要に応じて保護フィルムを貼り合せてもよい。
キャリアフィルムとは、ドライフィルムの樹脂層を支持する役割を有するものであり、該樹脂層を形成する際に、樹脂組成物が塗布されるフィルムである。キャリアフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等の熱可塑性樹脂からなるフィルム、および、表面処理した紙等を好適に使用することができるが、これらの中でも、耐熱性、機械的強度、取扱性等の観点から、ポリエステルフィルムを好適に使用することができる。キャリアフィルムの厚さは、特に制限されるものではないが概ね10〜150μmの範囲で用途に応じて適宜選択される。キャリアフィルムの樹脂層を設ける面には、離型処理が施されていてもよい。
保護フィルムとは、ドライフィルムの樹脂層の表面に塵等が付着するのを防止するとともに取扱性を向上させる目的で、樹脂層のキャリアフィルムとは反対の面に設けられる。保護フィルムとしては、例えば、前記キャリアフィルムで例示した熱可塑性樹脂からなるフィルム、および、表面処理した紙等を用いることができるが、これらの中でも、ポリエステルフィルムおよびポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。保護フィルムの厚さは、特に制限されるものではないが概ね10〜150μmの範囲で用途に応じて適宜選択される。保護フィルムの樹脂層を設ける面には、離型処理が施されていてもよい。
ドライフィルムの樹脂層中の残留溶剤量は、0.1〜5.0質量%であることが好ましく、0.1〜3.0質量%であることがより好ましく、0.5〜2.0質量%であることがさらにより好ましい。残留溶剤が5.0質量%以下であると、熱硬化時の突沸を抑え、表面の平坦性がより良好となる。また、溶融粘度が下がり過ぎて樹脂が流れてしまうことを抑制でき、平坦性が良好となる。残留溶剤が0.1質量%以上であると、ラミネート時の流動性が良好で、平坦性および埋め込み性がより良好となる。また、残留溶剤が0.5〜2.0質量%であると、ドライフィルムのハンドリング性および塗膜特性に優れる。
ここで、樹脂組成物の塗布方法としては、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法を用いることができる。また、揮発乾燥方法としては、熱風循環式乾燥炉、IR(赤外線)炉、ホットプレート、コンベクションオーブン等、蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用いることができる。
本発明の樹脂組成物を用いた積層型電子部品の保護層の形成方法としては、液状の硬化性樹脂組成物を用いる場合は、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法を用いることができ、液状の硬化性樹脂組成物の塗布後、50〜100℃の低温で20〜60分の時間で仮乾燥することで溶剤を蒸発させた後、150〜250℃の温度で30〜90分の温度で熱硬化させる。またドライフィルムとして使用する場合は、ラミネート法、プレス法等の方法を用いることができ、ドライフィルムを積層した後、150〜250℃の温度で30〜90分の温度で熱硬化させることで保護層を形成することができる。
本発明の積層型電子部品は、電極層と絶縁層を交互に積層し、積層方向の両端面に本発明の組成物の硬化物を含む保護層を設けてなることを特徴とするものである。本発明の積層型電子部品は、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器の中で使用される積層型電子部品等において有用である。本発明の積層型電子部品は、例えば、インダクタ等の受動部品や能動部品である。積層型電子部品としては、インダクタであることが好ましい。
図1には、本発明の積層型電子部品の一実施態様の概略断面図を模式的に示すが、本発明はこれに限られるものではない。図1では、積層型電子部品11であるインダクタが外部電極15a、15bと接続している。電極層12a〜12fが絶縁層13a〜13fと交互に積層しており、積層方向の両端面に保護層14a、14bが設けられている。尚、電極層12a〜12fは全体としてコイル状に形成されている。
本発明の積層型電子部品の大きさは特に限定されないが、一辺が1mm以下であっても、また各辺が1mm以下であっても、さらに各辺が500μm以下であっても、またさらには各辺が200μm以下であっても、外観検査時の識別力に優れる。
保護層は、本発明の積層型電子部品用組成物の硬化物である。保護層の厚さは、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、さらには30μm以下であることがより好ましい。保護層は、熱膨張係数(CTE(α1))が25ppm未満であることが好ましく、また貯蔵弾性率(E′)が15GPa以上あることが好ましく、16GPa以上であることがより好ましい。
電極層は、50μm以下の厚さを有することが好ましく、15μm以下の厚さであることがより好ましい。電極層は、銀(Ag)材料や銅(Cu)材料など導電性を有するものであれば特に制限されないが、特に銅によって形成された回路を用いることがより好ましい。また銅ペーストや銀ペーストなどペースト状の場合にはスクリーン印刷方法等により形成され、また他には銅箔エッチングや銅めっきやコイル導線などによって形成する方法などが挙げられ、本発明の一実施形態では何れの方法を用いてもよく、特に制限されない。
絶縁層は、有機物の絶縁層を好適に用いることができ、熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁層でも、光硬化性樹脂組成物からなる絶縁層でも、光硬化性熱硬化性樹脂組成物からなる絶縁層でもよい。有機物の絶縁層として、従来のプリント配線板の硬化膜、例えば、ソルダーレジスト等の形成用の硬化性樹脂組成物の硬化物を用いることができる。絶縁層は、50μm以下であることが好ましく、また30μm以下であることがより好ましく、さらに20μm以下であることがより好ましい。絶縁層は、液状樹脂組成物を用いる場合は、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法を用いることができる。またドライフィルムとして使用する場合は、ラミネート法、プレス法等の方法を用いることができる。
ここで、絶縁層が、アルカリ可溶性樹脂と、光重合開始剤と、無機フィラーと、を含むアルカリ現像型樹脂組成物を硬化させて得られるものである場合、無機フィラーの配合量によっては(例えば、組成物の固形分全量に対して、20〜70質量%)、絶縁層の貯蔵弾性率が低くなって積層型電子部品全体としての強度が低下するおそれがある。しかしながら、積層型電子部品の両端面に、本発明の樹脂組成物を硬化させて得られる保護層を形成することにより、積層型電子部品全体としての強度を確保することができる。この場合、本発明の樹脂組成物は、無機フィラーの配合量が組成物の固形分全量に対して50〜90質量%であると、上記効果を良好に発揮することができる。なお、絶縁層に用いるアルカリ可溶性樹脂としては、本発明の樹脂組成物が含有する成分として上述したカルボキシル基含有樹脂、フェノール性水酸基含有樹脂等を用いることができる。また、絶縁層に用いる光重合開始剤および無機フィラーとしては、それぞれ本発明の樹脂組成物が含有する成分として上述した光重合開始剤および無機フィラーを用いることができる。また、絶縁層に用いるアルカリ可溶性樹脂の配合量は、組成物の固形分全量に対して、5〜60質量%であることが好ましい。絶縁層に用いる光重合開始剤の配合量は、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜30質量部である。
本発明のプリント配線板は、本発明の積層型電子部品を表面および内部の少なくともいずれか一方に実装していることを特徴とするものである。尚、本発明においては、「積層型電子部品」の概念に、プリント配線板は含まれない。
以下、本発明の実施例および比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
[アルカリ可溶性樹脂溶液Aの合成]
温度計、窒素導入装置兼アルキレンオキシド導入装置および撹拌装置を備えたオートクレーブに、ノボラック型クレゾール樹脂(昭和電工社製、商品名「ショーノールCRG951」、OH当量:119.4)119.4g、水酸化カリウム1.19gおよびトルエン119.4gを添加し、撹拌しつつ系内を窒素置換し、加熱昇温した。
次に、上記アルキレンオキシド導入装置より、プロピレンオキシド63.8gを徐々に滴下し、125〜132℃、0〜4.8kg/cmで16時間反応させた。
その後、室温まで冷却した反応溶液に89%リン酸1.56gを添加混合して水酸化カリウムを中和し、固形分62.1%、水酸基価が182.2g/eq.であるノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液を得た。これは、フェノール性水酸基1当量当りアルキレンオキシドが平均1.08モル付加しているものであった。
得られたノボラック型クレゾール樹脂のアルキレンオキシド反応溶液293.0g、アクリル酸43.2g、メタンスルホン酸11.53g、メチルハイドロキノン0.18gおよびトルエン252.9gを、撹拌機、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に添加し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、110℃で12時間反応させた。
反応により生成した水は、トルエンとの共沸混合物として留出し、12.6gであった。その後、得られた反応溶液を室温まで冷却し、15%水酸化ナトリウム水溶液35.35gで中和し、次いで水洗した。その後、エバポレーターにてトルエンをジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート118.1gで置換しつつ留去し、ノボラック型アクリレート樹脂溶液を得た。
次に、得られたノボラック型アクリレート樹脂溶液332.5gおよびトリフェニルホスフィン1.22gを、撹拌器、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に仕込み、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、テトラヒドロフタル酸無水物60.8gを徐々に加え、95〜101℃で6時間反応させた。固形物の酸価88mgKOH/g、固形分71%のアルカリ可溶性樹脂溶液を得た。これを樹脂溶液Aとする。
Figure 2020170172
*1)イルガキュアーOXE02: エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、BASFジャパン社製
*2)jER828: ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製、エポキシ当量184〜194g/eq、液状
*3)DPHA: ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬社製
*4)C.I.Pigment Blue 15:3
*5)C.I.Pigment Yellow 147
*6)SO−C2: シリカSiO、アドマテックス社製、D50=0.5μm
<ドライフィルムの作製>
上記表1および下記表2〜5に示す種々の成分と共に上記表1および下記表2〜5に示す割合(質量部)にて配合し、攪拌機にて15分間攪拌し予備混合し、次いで3本ロールミルにて混錬し、上記表1の光・熱硬化性樹脂組成物および下記表2〜5の熱硬化性樹脂組成物をそれぞれ調製した。
次にリップコーターを用いて、調製した光・熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性樹脂組成物をそれぞれPETフィルム(キャリアフィルム)上に塗布し、80℃の温度で10分間乾燥し、厚み15μmの光・熱硬化性樹脂組成物層および熱硬化性樹脂層をキャリアフィルム上にそれぞれ形成した。次に光・熱硬化性樹脂組成物層および熱硬化性樹脂層上に保護フィルム(ポリプロピレンフィルム)を貼り合わせて各ドライフィルムを得た。
<光・熱硬化性樹脂組成物からなる絶縁層を有する基板の作製>
電極層として銅回路が形成された基板(500mm×600mm×0.4mmt(厚み))に前処理として、メック社製CZ−8101処理にて0.5μm相当のエッチング処理を行った。次いで、上記で作製した表1の光・熱硬化性樹脂組成物のドライフィルムの保護フィルムを剥離し、樹脂層側が基板面に接するように貼り合せ、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP-500(名機社製)を用いて、加圧度:0.5MPa、80℃、1分、真空度:133.3Paの条件で加熱ラミネートして、樹脂層を有する基板を得た。次に高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用いて、キャリアフィルム上から、樹脂層に露光した後、キャリアフィルムを剥離した。その後30℃の1wt%NaCO水溶液をスプレー圧2kg/cmの条件で60秒間現像を行った。
次いで、高圧水銀灯照射装置にて1000mJ/cm露光を行った。その後、熱風循環式乾燥炉にて、180℃、60分間熱硬化させ、樹脂層を完全に硬化し、電極層上に絶縁層を形成した。
<熱硬化性樹脂組成物からなる保護層によって保護された絶縁層を有する基板の作製>
上記<光・熱硬化性樹脂組成物からなる絶縁層を有する基板の作製>に記載の方法で作製した基板に上記で作製した表2〜5の熱硬化性樹脂組成物のドライフィルムの保護フィルムを剥離し、熱硬化性の樹脂層側が絶縁層に接するように貼り合せ、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP-500(名機社製)を用いて、加圧度:0.5MPa、90℃、1分、真空度:133.3Paの条件で加熱ラミネートして、絶縁層上に熱硬化性の樹脂層を有する基板を得た。次にキャリアフィルムを剥離し、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30min加熱した後、180℃で60min加熱し、絶縁層としての光・熱硬化性の硬化膜の上に、保護層としての熱硬化性の硬化膜が積層された積層型硬化物を得た。
<フィルムの柔軟性(曲げテスト)>
JIS K5600−5−1(ISO1519)に準拠し、BYK−Gardner社製円筒形マンドレル屈曲試験機を用いて、上記<ドライフィルムの作製>に記載の方法で作製した実施例、参考例および比較例のドライフィルムの割れおよびキャリアフィルムからの剥がれが起こり始めるマンドレルの最小直径から、ドライフィルムの柔軟性を評価した。評価基準は以下の通りである。ドライフィルムの柔軟性が良好な場合、樹脂層の柔軟性が高く、割れと粉落ちを抑制できる。
◎:φ2mm以下の直径で、樹脂層の割れ、粉落ち、キャリアフィルムの剥がれの発生がなかった。
○:φ2mm超5mm未満の範囲で、樹脂層の割れ、粉落ち、キャリアフィルムの剥がれの発生がなかった。
×:φ5mm以上の直径で、樹脂層の割れ、粉落ち、及びキャリアフィルムの剥がれが発生した。
<溶融粘度の測定>
上記<ドライフィルムの作製>に記載の方法で作製した実施例、参考例および比較例のドライフィルムの保護フィルムを剥離し、熱硬化性樹脂層側を貼り合わせ、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機社製)を用いて、加圧度:0.5MPa、50℃、1分、真空度:133.3Paの条件で加熱ラミネートした。これを厚み330μmになるまで繰り返し測定サンプルを形成した。このサンプルを用いて、Rheo Stress RS−6000(HAAKE社製)を使用し、オシレーションモード、歪み2%、昇温速度3℃/分、ギャップ300μm、周波数1Hzの条件にて溶融粘度を測定した。
◎:溶融粘度が50,000dPa・s以上、500,000dPa・s未満。
○:溶融粘度が10,000dPa・s以上、50,000dPa・s未満。
×:溶融粘度が10,000dPa・s未満または500,000dPa・s以上。
<TMAによるガラス転移温度(Tg)および熱膨張係数(CTE(α1))の測定>
前記<ドライフィルムの作製>に記載の方法で作成した熱硬化性樹脂組成物のドライフィルムを銅箔F2(古河産業社製)の光沢面側(銅箔)上に、保護フィルムを剥離したドライフィルムを貼り合わせ、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機社製)を用いて、加圧度:0.5MPa、90℃、1分、真空度:133.3Paの条件で銅箔上に加熱ラミネートした。次いで、熱風循環式乾燥炉にて110℃で30分間加熱させた後に180℃で60分間、樹脂層を硬化させた後、キャリアフィルムを剥離することで硬化物を得た。その後、硬化物を銅箔より剥離した後、測定サイズ(3mm×10mmのサイズ)にサンプルを切り出し、セイコーインスツル社製TMA6100に供した。TMA測定は、試験加重5g、サンプルを10℃/minの昇温速度で室温より昇温、連続して2回測定した。2回目における熱膨張係数の異なる2接線の交点をガラス転移温度(Tg)30℃から100℃の間の熱膨張係数をCTE(α1)として評価した。
ガラス転移温度(Tg)の評価
◎:Tgが170℃以上。
○:Tgが150℃以上〜170℃未満。
△:Tgが130℃以上〜150℃未満。
熱膨張係数(CTE(α1))の評価
◎:20ppm未満。
○:20ppm以上〜23ppm未満。
△:23ppm以上〜25ppm未満。
×:25ppm以上。
<DMAによるガラス転移温度(Tg)および貯蔵弾性率の測定>
前記<TMAによるガラス転移温度(Tg)および熱膨張係数(CTE(α1))の測定>に記載の方法で作成した硬化物を測定サイズ(5mm×10mmのサイズ)にサンプルを切り出し、日立ハイテクサイエンス社製DMA7100に供した。動的粘弾性測定(DMA)は、サンプルを25〜300℃の測定温度、5℃/minの昇温速度で測定し、ガラス転移温度(Tg)と35℃における貯蔵弾性率E′を測定した。貯蔵弾性率E′が高いほど、積層型電子部品の取り扱い性に優れることがわかる。
ガラス転移温度(Tg)の評価
◎:Tgが180℃以上。
○:Tgが160℃以上〜180℃未満。
△:Tgが140℃以上〜160℃未満。
貯蔵弾性率E′の評価
◎:18GPa以上。
○:15GPa以上〜18GPa未満。
△:10GPa以上〜15GPa未満。
×:10GPa未満。
<誘電率(Dk)および誘電正接(Df)の測定>
前記、<TMAによるガラス転移温度(Tg)および熱膨張係数(CTE(α1))の測定>に記載の方法にて作成した硬化物をSPDR誘電体共振器とネットワークアナライザー(ともにアジレント社製)を用い、23℃における10GHzの誘電率(Dk)および誘電正接(Df)の測定を行った。判断基準は以下に示す通りである。
誘電率(Dk)の評価
◎:3.0以上〜3.5未満。
○:3.5以上〜4.0未満。
×:4.0以上
誘電正接(Df)の評価
◎:0.01未満。
○:0.01以上0.02未満。
×:0.02以上
<回路隠蔽性>
前記<熱硬化性樹脂組成物からなる保護層によって保護された絶縁層を有する基板の作製>に記載の方法で作製した基板を、硬化膜上からの銅回路の変色を目視により確認し、回路の隠蔽性について評価した。
◎:変色が確認されない場合。
〇:変色がわずかに確認された場合。
×:変色が確認された場合。
<識別性(反射率の差(保護層と絶縁層))>
前記<光・熱硬化性樹脂組成物からなる絶縁層を有する基板の作製>に記載の方法で作製した基板の硬化膜表面を分光測色計(CM−2600d、コニカミノルタセンシング社製)にて、波長360〜740nmにおける反射率を測定し、波長450nmにおける絶縁層の反射率を測定した。次に前記<熱硬化性樹脂組成物からなる保護層によって保護された絶縁層を有する基板の作製>に記載の方法で作製した基板の保護層表面を同様の方法で、波長360〜740nmにおける反射率を測定し、保護層の波長450nmにおける反射率を測定した。それぞれ測定した450nmにおける保護層と絶縁層の反射率の差を下記の式から計算した。
反射率の差(%)= 保護層の反射率(%)−絶縁層の反射率(%)
判定基準は以下の通りである。
◎:識別性に非常に優れる(反射率の差が20%以上。)
○:識別性に優れる(反射率の差が10%以上20%未満。)
×:識別性に劣る(反射率の差が10%未満。)
保護層と絶縁層が、波長450nmにおける反射率の差を10%以上有することで、AOI検査機(オルボテック社製)で図1に示すような積層型電子部品を検査する際に、一辺が1mmを下回るような微細部品や立方体のように一辺の長さが同じ電子部品を検査する際に保護層側の上辺および下辺と内層材側の側面を誤認することなく外観検査することができる。
<リフロー耐性(加熱後と加熱前の反射率)>
前記<識別性(反射率の差(保護層と絶縁層))>にて使用した前記<熱硬化性樹組成物からなる保護層によって保護された絶縁層を有する基板の作製>に記載の方法で作製した評価基板をIPC/JETEC J−STD−020の規格に準拠し、リフロー処理を加熱温度260℃にて5回実施し、リフロー処理後の塗膜表面を、分光測色計(CM−2600d、コニカミノルタセンシング社製)にて、波長360〜740nmにおける反射率を測定し、波長450nmにおける反射率を測定し、加熱後と加熱前の反射率の差を評価した。リフロー処理5回は、260℃の赤外線炉に10秒通過、常温に戻す操作を5回繰り返したことを意味する。
◎:加熱前後の反射率の差が3%未満。
○:加熱前後の反射率の差が3%以上5%未満。
×:加熱前後の反射率の差が5%以上。
<埋め込み性(気泡の発生 FLS(ファインライン&スペース))>
銅厚10μm、L(ライン:配線幅)/S(スペース:間隔幅)=5/5μm、アスペクト比2.0の櫛歯パターンの微細回路が形成されている両面プリント配線基板に前処理として、メック社製CZ−8101処理にて0.5μm相当のエッチング処理を行った。次いで、上記<ドライフィルムの作製>で作製した熱硬化性樹脂組成物のドライフィルムの保護フィルムを剥離し、熱硬化性樹脂層側が基板面に接するように貼り合せ、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機社製)を用いて、加圧度:0.5MPa、90℃、1分、真空度:133.3Paの条件で加熱ラミネートして、熱硬化性樹脂層を有する基板を得た。次にキャリアフィルムを剥離し、熱風循環式乾燥炉にて100℃で30min加熱した後、180℃で60min加熱し、熱硬化膜を得た。熱硬化後にラインとスペースの境界部分に空気が入り込み、気泡(ボイド)が発生しているか否かを100ヶ所評価した。
◎:ボイドが確認されなかった。
○:1〜3ヶ所のボイドが確認された。
×:4か所以上のボイドが確認された。
<クロスカット試験>
上記<熱硬化性樹脂組成物からなる保護層によって保護された絶縁層を有する基板の作製>にて作成した基板をJIS D 0202の試験法に従い碁盤目状にクロスカットを入れ、粘着テープによるピールテストを行ない、保護層の剥がれについて評価した。判定の基準は、以下のとおりである。
○:全く剥がれが認められないもの。
×:保護層に剥がれがあるもの。
Figure 2020170172
*7)EPOX−MK R710: ビスフェノールE型エポキシ樹脂、プリンテック社製、エポキシ当量160〜180g/eq、液状
*8)jER828: ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製、エポキシ当量184〜194g/eq、液状
*9)jER807: ビスフェノールF型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製、エポキシ当量160〜175g/eq、液状
*10)HP−7200L: ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、DIC社製、エポキシ当量250〜280g/eq、軟化点57〜68℃
*11)HP−4032: ナフタレン型エポキシ樹脂、DIC社製、エポキシ当量135〜165g/eq、半固形
*12)HF−1M: フェノールノボラック樹脂、明和化成社製、水酸基当量104〜108g/eq、軟化点82〜86℃
*13)LA−1356: トリアジン構造含有フェノールノボラック樹脂、DIC社製、水酸基当量146g/eq
*14)EXB−8500: 活性エステル樹脂、DIC社製、223g/eq、軟化点135℃
*15)プリマセットPT−30: ノボラック型シアネート樹脂、ロンザジャパン社製、シアネート当量124g/eq
*16)FX−293: フェノキシ樹脂、新日鉄住金化学社製、分子量40,000〜50,000、Tg158℃
*17)キュアゾール1B2PZ: 2−フェニル−1−ベンジル−1H−イミダゾール、四国化成社製、液状
*18)4DMAPy: 4−ジメチルアミノピリジン、広栄化学工業社製
*19)CO(II): コバルト(II)アセチルアセトナート、東京化成工業社製
*20)BiNFi−s(ビンフィス): 極細繊維バイオマスナノファイバー、スギノマシン社製
*21)KBM−602: N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、信越化学社製
*22)IRGANOX 1076: ポリマー用耐熱安定剤、BASFジャパン社製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
*23)SO−C2: シリカSiO、アドマテックス社製、D50=0.5μm
*24)YA050C: シリカSiO、アドマテックス社製、D50=50nm
*25)タイペーク CR−953:TiO、石原産業社製、平均粒径0.28μm
*26)シクロヘキサノン: 溶剤
*27)トルエン: 溶剤
*28)MEK: メチルエチルケトン、溶剤
Figure 2020170172
Figure 2020170172
Figure 2020170172
上記表に示す結果から、本発明の積層型電子部品用樹脂組成物によれば、外観検査における識別性と取扱い性に優れた積層型電子部品を製造できることが分かる。
11 積層型電子部品
12a、12b、12c、12d、12e、12f 電極層
13a、13b、13c、13d、13e、13f 絶縁層
14a、14b 保護層
15a、15b 外部電極

Claims (11)

  1. 電極層と、アルカリ可溶性樹脂と光重合開始剤と無機フィラーとを含むアルカリ現像型樹脂組成物からなる絶縁層とを交互に積層し、積層方向の両端面に保護層を設けてなる積層型電子部品の前記保護層に用いられる樹脂組成物であって、
    硬化性樹脂と、無機フィラーと、着色剤と、を含み、
    前記無機フィラーとして、平均粒子径の異なる2種以上のシリカを含み、
    前記シリカの配合量が、組成物の固形分全量に対して50〜90質量%であることを特徴とする積層型電子部品用樹脂組成物。
  2. 前記積層型電子部品用樹脂組成物が、前記無機フィラーとして、平均粒子径の異なる(B−1)シリカと(B−2)シリカを含有し、前記(B−1)シリカの平均粒子径が、前記(B−2)シリカの平均粒子径の5倍以上であることを特徴とする請求項1記載の積層型電子部品用樹脂組成物。
  3. 前記着色剤が、白色着色剤であることを特徴とする請求項1または2記載の積層型電子部品用樹脂組成物。
  4. 前記白色着色剤が、酸化チタンであることを特徴とする請求項3記載の積層型電子部品用樹脂組成物。
  5. 前記酸化チタンの配合量が、組成物の固形分全量に対し10質量%以下であることを特徴とする請求項4記載の積層型電子部品用樹脂組成物。
  6. 前記絶縁層が、アルカリ可溶性樹脂と光重合開始剤と無機フィラーとを含み、前記無機フィラーの配合量が組成物の固形分全量に対して20〜70質量%であるアルカリ現像型樹脂組成物からなる絶縁層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の積層型電子部品用樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項記載の積層型電子部品用樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項記載の積層型電子部品用樹脂組成物または請求項7記載のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  9. 電極層と、アルカリ可溶性樹脂と光重合開始剤と無機フィラーとを含むアルカリ現像型樹脂組成物からなる絶縁層とを交互に積層し、積層方向の両端面に請求項8記載の硬化物を含む保護層を設けてなることを特徴とする積層型電子部品。
  10. インダクタであることを特徴とする請求項9記載の積層型電子部品。
  11. 請求項9または10記載の積層型電子部品を表面および内部の少なくともいずれか一方に実装していることを特徴とするプリント配線板。

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