JP2020117290A - 包装袋および包装袋の製造方法 - Google Patents

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【課題】プラスチックフィルム基材としてガスバリア層、二軸延伸ポリアミド層、シーラント層を有する積層体を、シーラント層同士を対向させて、三方または四方の辺をシールして製袋してなる包装袋において、折り曲げによるガスバリア層の損傷を防止して、ガスバリア性能が低下することのない、包装袋および包装袋の製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】プラスチックフィルム層、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミドフィルム層、シーラント層を有する積層体からなる包装袋において、包装袋は、シーラント層同士を対向させて三方もしくは四方の縁辺をシール部として製袋されており、このうち側端部のシール部には、厚さが100μm以下の凹凸形状が形成されており、側端部の長さ方向の曲げ剛性が100g/15mm以下であることを特徴とする包装袋である。【選択図】図1

Description

本発明は、包装袋および包装袋の製造方法に関するものである。特に、プラスチックフィルムを有した積層体からなる包装袋であって、プラスチックフィルム層のほか、シーラント層、内容物の保存性を高めるためのガスバリア性を有した層を積層体中に有しており、シーラント同士を対向させてシールして製袋したものであって、製袋後の保管などのために折りたたみなどした場合にも、ガスバリア性を有した層が損傷したり、その結果ガスバリア性能の低下を起こすことのない、包装袋および包装袋の製造方法に関するものである。
包装材料の一種である包装袋は、プラスチックフィルムを基材とする単体、または積層体から構成されるものが広く普及しており、さまざまな形態のものが、幅広い用途に用いられており、現代生活にとっては不可欠なものとなっている。
例えば液体容器としても用いられ、飲料のほかレトルト食品などの食品分野でも広く用いられているほか、日用品やトイレタリーの分野でも、さまざまな商品がスーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストアの商品棚をにぎわしている。また、言うまでもなく液体容器のほかにも、様々な用途展開がなされている。
包装袋の利点は、缶や瓶などの容器に比べて、価格が安いことや、要求品質によってきめ細かい材料設計で対応できる点、あるいは内容物充填前および流通や保管においても軽量で省スペースであることが挙げられる。また包装袋は、廃棄物を減らすという観点からは環境適応型であるといえる。
また表面から見える層への高精細の印刷によって、商品のイメージアップを図ることができ、内容物に関する必要な情報を表示することが可能であり、表示されているバーコードなどは、商品の流通やマーケティング情報の源泉ともなっている。
一方では、大型の包装袋も同様に、シーラント同士を対向させてシールして製袋可能であって、この場合には、たとえば製袋後の保管などのために折りたたみなどした場合には、大型の包装袋であるがゆえに、二つ折り、三つ折りに折りたたむ場合があり、折り目ができるためにガスバリア層が損傷するなどして、その結果ガスバリア性能の低下を起こす恐れがあった。
これは、包装袋の大きさにかかわらず発生しうることであり、ガスバリア層の損傷、およびその結果としての、ガスバリア性の低下に対して、何らかの対策が求められるところである。
特許文献1には、包装袋の外周のシール面に複数の凸部からなるエンボス部を形成した包装袋の提案がなされているが、これは内容物の判断や開封箇所の明示を意図したユニバーサルデザインの一環であって、包装袋の性能に関しての改善などを意図したものではなかった。
特開2008−254747号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、プラスチックフィルム、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミドフィルム層、シーラント層を有する積層体を、シーラント層同士を対向させて、三方または四方の辺をシールして製袋してなる包装袋において、包装袋の折りたたみに際して、包装袋胴部の折り曲げによるガスバリア層の損傷を防止して、ガスバリア性能が低下することのない、包装袋および包装袋の製造方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明によれば、
プラスチックフィルム層、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミドフィルム層、シーラント層からなる積層体から構成される包装袋において、
包装袋は、シーラント層同士を対向させて三方もしくは四方の縁辺をシール部として製袋されており、
このうち側端部のシール部には、凹凸形状が形成されており、
この凹凸形状は、積層体表面から裏面までの凹凸を含めた厚さが、100μm以下であり、
側端部の凹凸形状を有するシール部の長さ方向の曲げ剛性(腰強度またはルーフスティフネス強度とも言う)が、100g/15mm以下であることを特徴とする包装袋である。
また、請求項2に記載の発明は、
前記凹凸形状は、側端部の長さ方向に対して、直交する凹状線部、および凸状線部で連続して形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項3に記載の発明は、
前記凹凸形状は、幅方向に一個以上の格子形状で、側端部の長さ方向に連続して形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項4に記載の発明は、
前記側端部のシール部は、凹凸形状を有する前記シール部に加えて、凹凸のないシール部を有することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の包装袋である。
また、請求項5に記載の発明は、
前記凹凸形状を有するシール部は、縁辺のシール部のうち、包装袋外側に形成されており、包装袋内側には凹凸のないシール部が配置、形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の包装袋である。
また請求項6に記載の発明は、
前記凹凸のないシール部の幅は、0.5mm〜1.5mmであることを特徴とする、請求項5に記載の包装袋である。
また、請求項7に記載の発明は、
前記包装袋は、少なくとも一辺が、1000mm以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の包装袋である。
また、請求項8に記載の発明は、
プラスチックフィルム層、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミドフィルム層、シーラント層からなる積層体から構成される包装袋において、
包装袋は、シーラント層同士を対向させて三方もしくは四方の縁辺をシール部として製袋する請求項1〜請求項7に記載の包装袋の製造方法であって、
前記側端部には、凹凸のないヒートシール加工をしてなるシール部を形成し、続いて側端部の凹凸のないシール部に対して、シール圧力とシール温度を高くしてシールし、さらにエンボス型により凹凸形状を設けたシール部を形成することを特徴とする、包装袋の製造方法である。
また、請求項9に記載の発明は、
前記凹凸のないシール部は、前記凹凸形状を設けたシール部に隣接して、かつ包装袋内側に配置、形成することを特徴とする、請求項8に記載の、包装袋の製造方法である。
本発明によれば、プラスチックフィルム、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミドフィルム層、シーラント層を有する積層体を、シーラント層同士を対向させて、三方または四方の辺をシールして製袋してなる包装袋において、包装袋折りたたみに際しての、包装袋胴部の折り曲げによるガスバリア層の損傷を防止して、ガスバリア性能が低下することのない、包装袋および包装袋の製造方法を提供することが可能である。
すなわち、包装袋側端部のシール部には、凹凸形状が形成されており、この凹凸形状によって、包装袋は、折りたたみなどの曲げに対して、シール部がゆるく湾曲して折りたたまれるために、包装袋胴部に鋭角の折り目を形成することを防止することに効果的であり、ガスバリア層に対して、亀裂などの損傷を与えることがなく、したがってガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
このシール部の凹凸形状は、積層体表面から裏面までの凹凸を含めた厚さが100μm以下であり、この範囲であることによって折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことが、より効果的に行なわれることを可能にする。したがって、ガスバリア層に対して損傷を与えることがなく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
さらに、側端部の凹凸形状を有するシール部の長さ方向の曲げ剛性(腰強度またはルーフスティフネス強度とも言う。以下同様)が、100g/15mm以下であることによっても、この範囲であることによって折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことが、より効果的に行なわれることを可能にする。したがって、ガスバリア層に対して損傷を与えることがなく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
また特に請求項2に記載の発明によれば、凹凸形状は、側端部の長さ方向に対して、直交する凹状線部、および凸状線部で連続して形成されていることによって、曲げ方向への包装袋の柔軟性の向上、すなわち鋭角の折り目形成への耐性向上に効果的である。
したがって、包装袋は、折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的であるため、ガスバリア層に対して損傷を与えることがなく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
また特に請求項3に記載の発明によれば、凹凸形状は、幅方向に一個以上の格子形状で、側端部の長さ方向に連続して形成されていることによって、曲げ方向への包装袋の柔軟性の向上、すなわち鋭角の折り目形成への耐性向上に効果的である。
したがって、包装袋は、折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の、たとえば折りスジの
ような折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的であるため、ガスバリア層に対して損傷を与えることがなく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
また特に請求項4に記載の発明によれば、側端部のシール部は、凹凸形状を有する前記シール部に加えて、凹凸のないシール部を有することによって、凹凸形状によるシール強度の低下を避けることが可能であり、同時に折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の、たとえば折りスジのような折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的である。したがってガスバリア層に対して損傷を与えることがなく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
また特に請求項5に記載の発明によれば、凹凸形状を有するシール部は、縁辺のシール部のうち、包装袋外側に形成されており、包装袋内側は凹凸のないシール部が形成されていることによって、凹凸形状によるシール強度低下の恐れがある部分を、より効果的に補強する効果がある。
同時に折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の、たとえば折りスジのような折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的である。したがってガスバリア層に対して損傷を与えることがなく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
また特に請求項6に記載の発明によれば、凹凸のないシール部の幅の範囲は、0.5mm〜1.5mmであることによって、凹凸形状によるシール強度低下の恐れがある部分を必要かつ十分に補強する効果がある。
同時に折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の、たとえば折りスジのような折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的である。したがってガスバリア層に対して損傷を与えることがなく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
また特に請求項7に記載の発明によれば、包装袋は、少なくとも一辺が、1000mm以上であることによって、一般的に生じる折りたたみなどの曲げの必要性に対して、鋭角の、たとえば折りスジのような折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的である。
したがってガスバリア層に対して損傷を与えることがなく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。また大型の包装袋が必要とされる用途への対応を可能にするものである。
また特に請求項8に記載の発明によれば、プラスチックフィルム基材としてガスバリア層、二軸延伸ポリアミド層、シーラント層を有する積層体を、シーラント層同士を対向させて、三方または四方の辺をシールして製袋してなる包装袋において、まず側端部には、凹凸のないヒートシール加工をしてなるシール部を形成する。
続いて側端部の凹凸のないシール部に対して、シール圧力とシール温度を高くしてシールし、さらにエンボス型により凹凸形状を設けたシール部を形成することによって、折り曲げによるガスバリア層の損傷を防止して、ガスバリア性能が低下することのない、包装袋の製造方法を提供することが可能である。
また特に請求項9に記載の発明によれば、凹凸のないシール部は、凹凸形状を設けたシール部に隣接して、かつ包装袋内側に配置、形成することによって、凹凸形状によるシール強度低下の恐れがある部分をより効果的に補強する効果がある、包装袋の製造方法を提供することが可能である。
同時に、折り曲げによるガスバリア層の損傷を防止して、ガスバリア性能が低下することのない、包装袋の製造方法を提供することが可能である。
図1は、本発明に係る包装袋の一実施態様を説明するための、平面模式図である。 図2は、本発明に係る包装袋の他の凹凸形状の実施態様を説明するための、平面模式図である。 図3は、本発明に係る包装袋の、層構成の一実施態様を説明するための部分断面模式図である。 図4は、本発明に係る包装袋の、層構成の他の実施態様を説明するための部分断面模式図である。 図5は、シール部に凹凸を有しない、一般の包装袋を折りたたんだ時のシール部の状態を説明するための断面模式図である。 図6は、本発明による、シール部に凹凸形状を有する包装袋を折りたたんだ時のシール部の状態を説明するための断面模式図である。 図7は、本発明に係る包装袋の製造方法を説明するための、平面模式図である。
以下、本発明を図1〜図7を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
図1は、本発明に係る包装袋の一実施態様を説明するための、平面模式図である。
本発明による包装袋(10)は、プラスチックフィルム層、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミドフィルム層、シーラント層を有する積層体からなる。
また包装袋(10)は、シーラント層同士を対向させて、三方もしくは四方の縁辺をシール部として製袋される。図1に示す例においては、四方の縁辺をシールして密封する包装袋の、三方のみシールしたまでの状態である。
本発明において、左右両側の側端部(1)のシール部には、積層体表面から裏面までの凹凸を含めた厚さが、100μm以下の凹凸形状が形成されているのであって、図1に示す例においては、凹凸形状を有するシール部(3)として、側端部(1)の長さ方向に対して直交する、凹状線部および凸状線部(4)が連続して形成されている例である。
この凹凸形状を有するシール部(3)は、底辺(9)にも同様に形成されていてもよい。
この凹凸形状によって。包装袋(10)を折りたたむ際の曲げに対して、シール部に鋭角の、たとえば折りスジのような折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的である。したがって、シール部に連続する胴部(7)についてもその影響を受けて、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的である。
さらに本発明において、側端部(1)の凹凸形状を有するシール部(3)の長さ方向の
曲げ剛性が、100g/15mm以下であることが特徴であって、これによってこの凹状線部および凸状線部(4)による、凹凸形状を有するシール部(3)は、折りたたみに際しての曲げ方向への包装袋(10)の柔軟性の向上、すなわち鋭角の折り目形成への耐性向上に効果的である。
すなわち包装袋(10)は、折りたたみに際して、その曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的であるため、包装袋(10)を構成する積層体中のガスバリア層に対して損傷を与えることが少なく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
また、本発明においては、凹凸形状を有するシール部(3)に加えて、凹凸形状のないシール部(2)を設けることができる、図1に示す例おいては、凹状線部および凸状線部(4)からなる、凹凸形状を有するシール部(3)の包装袋(10)内側に、凹凸のないシール部(2)が形成されている例である。
これは、凹凸形状のないシール部(2)は、凹凸形状を有するシール部(3)と胴部(7)との間に位置して、側端部(1)のシール強度の低下を防止することに効果的である。
この凹凸形状を有するシール部(3)に加えて、凹凸形状のないシール部(2)を設ける製造方法については、図7を用いて後述する。
図2は、本発明に係る包装袋の他の凹凸形状の実施態様を説明するための、平面模式図である。また図2の下部の図は、図中AからBの直線部分を拡大した、部分断面模式図である。
図2に示す例において、凹凸形状を有するシール部(3)には、幅方向に一個以上の格子が設けられた、格子形状の凹凸(5)が形成されている例であって、左右両側の側端部(1)の長さ方向に連続して形成されている例である。
この凹凸形状を有するシール部(3)は、底辺(9)にも同様に形成されていてもよい。
この場合にも、図1に示す凹状線部および凸状線部(4)で連続して形成されている例と同様に、凹凸形状を有するシール部(3)は、曲げ方向への包装袋(10)の柔軟性の向上に効果的であり、胴部(7)もまたその影響を受けて、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことが可能である。
したがって、包装袋(10)は、折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的であるため、ガスバリア層に対して損傷を与えることが少なく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
前述のように、本発明においては、側端部(1)のシール部には、積層体表面から裏面までの凹凸を含めた厚さ(8)が100μm以下の、凹凸形状が形成されており、側端部(1)の長さ方向の曲げ剛性が100g/15mm以下であることが特徴である。
これについて我々は、本発明において鋭意検討を重ねた結果、側端部(1)のシール部には、積層体表面から裏面までの凹凸を含めた厚さ(8)が100μm以下の、凹凸形状が形成されていること、また包装袋(10)左右両側の側端部(1)の長さ方向の曲げ剛性について、100g/15mm以下であることが、折りたたみなどの曲げに対して、鋭
角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに、最適かつ効果的であることを見出した。
すなわち、包装袋(10)は、折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことができ、かつガスバリア層に対して損傷を与えることがなく、ガスバリア性能の劣化を防止する構成となっている。
また、図1および図2に示す例において、左右両側の側端部(1)のシール部は、凹凸のないシール部(2)と、凹凸形状を有するシール部(3)とからなる。さらに図1および図2に示す例において、凹凸を有するシール部(3)は、縁辺のシール部のうち、外側に形成されており、内側は凹凸のないシール部(2)が形成されている。
凹凸のないシール部(2)の幅は、0.5mm〜1.5mmとすることができる。凹凸形状を有するシール部(3)によって、包装袋(10)は、折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことができる。
しかし、凹凸形状有するシール部(3)は、厚さが薄くなったり、また一部に応力集中がおきやすくなるために、シール強度が低下する恐れがあり、包装袋(10)内側に、凹凸のないシール部(2)が配置されていることによって、側端部(1)の凹凸形状有するシール部(3)と、包装袋(10)の内容物側との間に位置して、シール強度の低下を避けることが可能になる。
我々は本発明を検討するに当って、この凹凸のないシール部(2)の幅に鋭意検討を加えた結果、0.5mm〜1.5mmであることが、シール部の補強効果に必要かつ十分な効果を発揮することを見出した。
また、本発明において包装袋(10)は、少なくとも一辺が、1000mm以上とすることができる。特にこのような大型の包装袋の場合には、製袋後の取り扱いや保管において、包装袋を二重三重に折りたたむことも想定され、曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことができ、ガスバリア層への損傷を防止することに効果的であってより好ましい。
ガスバリア層には、たとえばアルミニウムなどの金属箔や、金属酸化物あるいは無機化合物の被膜などを用いることができるが、一般にこれらの材質は硬質であって、鋭角の折り曲げや繰り返しの外力に対しては脆弱であり、亀裂やクラック等の損傷を生じる恐れがあって、それらの損傷が生じる場合には、損傷部分でバリア性能が失われ、ガスバリア性能の低下を引き起こす。
本発明は、包装袋(10)の側端部(1)のシール部に凹凸形状を有するシール部(3)を設けて、製袋後の取り扱いや保管において、包装袋(10)を折りたたむ際にも、曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことを可能にして、ガスバリア層への損傷を防止することを、課題解決の効果的な手段としたものである。
図3は、本発明に係る包装袋の、層構成の一実施態様を説明するための部分断面模式図である。
ここでは包装袋を構成する積層体の層構成について詳細に説明を加えるとともに、個々の層の材料にも具体的に説明を加える。
本発明による包装袋(10)は、プラスチックフィルム層(11)のほか、ガスバリア層(12)、二軸延伸ポリアミドフィルム層(13)、シーラント層(14)を有する積層体(20)からなる。
図3に示す例においては、プラスチックフィルム層(11)に用いるプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。そのほか二軸延伸ポリアミドフィルムを用いる場合には、積層体に突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を付与することができる。
したがって、本発明による包装袋は、二軸延伸ポリアミドフィルム層(13)を、包装袋(10)を構成する積層体(20)に含んでいるために、包装袋(10)は突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を有する。
この強靭性は、包装袋への衝撃や突き刺しなど、外力による破壊に耐性を与えることに有効であるだけでなく、ガスバリア層(12)の損傷、クラック等の欠陥に対する保護にも有効である。
そのほか、積層体(20)の層構成やその材料構成、厚さなどは、包装袋(10)に対する要求品質に応じて適宜設計することができる。
図3に示す例において、ガスバリア層(12)は、無機化合物層を用いた例であって、プラスチックフィルム層(11)表面に、無機化合物層をガスバリア層(12)として直接、層形成してある例である。
この場合例えば、無機化合物によるガスバリア層(12)は、無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、プラスチックフィルム層(11)にアンカーコートを設けた後、無機化合物の蒸着層、無機化合物のコーティング層を順次設けて実現することができる。
図3に示す例においては、本発明の構成要件であるプラスチックフィルム層(11)はガスバリア層(12)を設ける基材として、ガスバリア層(12)をその表面に直接設けてある例である。
ガスバリア層(12)を、プラスチックフィルム層(11)の表面に直接設ける場合にはアンカーコート層を介して設けることができ、密着性の向上の点で効果的である。このアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。
アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料を、グラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて、塗膜を形成することができる。
無機化合物の蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、前述のアンカーコート層を設けたプラスチックフィルム層(11)上に膜形成し、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。ちなみに蒸着層の厚
みは15nm〜30nmが良い。
さらにコーティング法による無機化合物層を積層することができる。
このコーティング法による無機化合物層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。
このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
無機化合物層は、真空蒸着法による無機化合物層のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層を、真空蒸着法による無機化合物層に重ねて形成し、ガスバリア層(12)とすることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成される。
そのため、ガスバリア層(12)としてより高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、外力による変形に耐えられる可撓性を有するため、包装袋(10)としての適性も具備することができる。
またガスバリア層(12)として、たとえば無機化合物のSiOを用いる場合にはその被膜は透明であるために、内容物を包装袋(10)の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、要求品質によって、後述するアルミニウム箔などの金属箔を用いたガスバリア層(15)と、適宜使い分けをすればよい。
次に、シーラント層(14)について触れる。シーラント層(14)は、2枚の積層体(20)をシーラント層(14)同士が対向するように重ねて、たとえば加熱、加圧してヒートシールすることによって互いを接着させ、包装袋(10)に製袋することを可能にする。
シーラント層(14)の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)を用いることができる。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
シーラント層(14)の形成には、押出機などを用いて溶融した樹脂を製膜して、積層体(20)上に層形成することができる。あるいは、あらかじめフィルムの状態に製膜してある材料を、ラミネートによって積層することによって、積層体(20)の表面にシーラント層(14)を形成することも可能である。
また、必要に応じて、商品としてのイメージアップや、内容物についての必要な情報表示や意匠性の向上を目的として、積層体(20)中の、包装袋(10)の外側から見える層に印刷層(16)を設けることができる。あるいは、印刷層(16)は包装袋(10)の最外層に設けるのでも構わない。
この印刷層(16)は、包装袋(10)の一部に設けるのでもよく、また包装袋(10)の全面にわたって設けるのでもよい。あるいは、印刷層(16)を用いずに表示部を設ける方法としては、たとえば包装袋(10)の表面に、印刷されたシールを貼着することも可能である。
ここで、印刷層(16)に関して、印刷方法、および印刷インキには、とくに制約を設けるものではないが、既知の印刷方法の中からプラスチックフィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、内容物が食品の場合には、食品容器としての安全性などを考慮すれば適宜選択してよい。
たとえば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、シルクスクリーン印刷法、インクジェット印刷法などの既知の印刷方法から選択して用いることができる。中でもグラビア印刷法は、生産性、プラスチックフィルムへの印刷適性、および絵柄の高精細度において好ましく用いることができる。
図4は、本発明に係る包装袋の、層構成の他の実施態様を説明するための部分断面模式図であるここでは包装袋を構成する積層体の層構成について、図3と異なる点について説明を加える。
本発明による包装袋(10)は、プラスチックフィルム層(11)のほか、ガスバリア層(12)、二軸延伸ポリアミドフィルム層(13)、シーラント層(14)を有する積層体(20)からなる。
図4に示す例において、ガスバリア層(15)は、アルミニウム箔などの金属箔を用いる例であって、積層体(20)中に積層して設けられる。このようなアルミニウム箔などの金属箔もガスバリア層(15)として有効ではあるが、電子レンジでの調理には、高周波によるスパークなどが発生するために注意を要する。
また、アルミニウム箔などの金属箔をガスバリア層(15)として用いる場合には、透明性は無いので、内容物は包装袋外側からは不可視であり、無機化合物の蒸着膜のガスバリア層(12)とは、用途に応じた使い分けをする必要がある。
あるいは、アルミニウム箔などの金属箔のガスバリア層(15)と、無機化合物からなるガスバリア層(12)とを併用することも可能である。
図4に示例においても、二軸延伸ポリアミドフィルム層(13)を、包装袋(10)を構成する積層体(20)に含んでいるために、包装袋(10)は突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を有する。
この強靭性は、包装袋への衝撃や突き刺しなど、外力による破壊に耐性を与えることに有効であるだけでなく、ガスバリア層(15)の損傷、亀裂等の欠陥に対する保護にも有効である。
図5は、シール部に凹凸を有しない、一般の包装袋を折りたたんだ時のシール部の状態
を説明するための断面模式図である。
一般の、シール部に凹凸を有しない包装袋を折りたたんだ場合には、折りたたんだ折り目は鋭角に形成され、凹凸を有しないシール部(6)の折り曲げ部(21)において、ガスバリア層の損傷箇所(22)が発生する。また凹凸を有しないシール部(6)に連続する包装袋胴部にも、クラックや亀裂などが発生する場合には、ガスバリア性能が阻害される恐れがある。
これはガスバリア層が、無機化合物から構成される場合においても、アルミニウム箔などの金属箔から構成される場合においても、折り目が鋭角に形成される場合には脆弱であって、クラックや亀裂が発生する恐れがあるためである。
図6は、本発明による、シール部に凹凸を有する包装袋を折りたたんだ状態を説明するための断面模式図である。
図5とは異なり、シール部に凹凸形状(28)を有する包装袋を折りたたんだ場合には、凹凸形状を有するシール部(3)を折りたたんだ折り目は、ゆるいカーブを描いて折りたたまれるために折り曲げ部(27)において、ガスバリア層の損傷は発生しない。
前述のように、本発明においては、側端部(1)のシール部には、積層体表面から裏面までの凹凸を含めた厚さ(8)が100μm以下の、凹凸形状が形成されており、側端部(1)の長さ方向の曲げ剛性が100g/15mm以下であることが特徴である。
曲げ剛性については、100g/15mm以下であることが効果的なのであって、これを超える場合には腰が強すぎて曲がりにくくなり、包装袋の折りたたみに際しては実用的ではなくなる。
一方、側端部(1)のシール部の厚さについては、積層体表面から裏面までの凹凸を含めた厚さ(8)が100μm以下の、凹凸形状が形成されていることによって、適度な湾曲を持って折りたたみが可能であるために、ゆるいカーブを描いて折りたたまれるために折り曲げ部(21)において、ガスバリア層の損傷は発生しないことを見出したものである。これを超える場合には、腰が強すぎて曲がりにくくなり、包装袋の折りたたみに際しては実用的ではなくなる。
すなわち、凹凸形状を有するシール部(3)によって、曲げ方向への包装袋(10)の柔軟性の向上、すなわち鋭角の折り目形成への耐性に効果的であり、包装袋(10)は、折りたたみなどの曲げに対して、鋭角の折り目を形成することなく、ゆるく湾曲して折りたたむことに効果的であるため、ガスバリア層に対して損傷を与えることが少なく、ガスバリア性能の劣化を防止する効果がある。
また本発明は、前記包装袋の製造方法についても特徴を有するものであって、これについて図7、および再び図1を用いて説明を加える。図7は、本発明に係る包装袋の製造方法を説明するための、平面模式図である。
本発明は、プラスチックフィルム層、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミドフィルム層、シーラント層からなる積層体から構成される包装袋(10)において、包装袋(10)は、シーラント層同士を対向させて三方もしくは四方の縁辺をシール部として製袋される製造方法であって、図7に示す状態は側端部(1)には、ヒートシール加工をしてなる凹凸のないシール部(2)を四方の縁辺のうち、三方の縁辺に形成した状態である。この状態は、シール部に凹凸のない、一般の包装袋のシール部の状態である。
次に、本発明による包装袋の製造方法おいては、この凹凸のないシール部(2)に対して、シール圧力とシール温度を高くしてシールし、さらにエンボス型により凹凸形状を設けたシール部(3)を形成することを特徴とする。
ただし、凹凸形状を設けたシール部(3)は、図7に示す状態においては、未だ設けられていない状態であって、凹凸形状を設けたシール部(3)を設けた状態は図1に示す状態である。
凹凸形状は、エンボス型を用いて設けられるが、凹凸のないシール部(2)に対して、シール圧力とシール温度を高くしてさらにシールしたところに、凹凸形状を有するエンボス型を押し付けて、このときエンボス型による冷却も同時に行なうことができる。
エンボス型はオスメスの嵌合形状であっても良く、また一部が軟質材料で押し込み可能なエンボス型であってもよい。これによって凹凸のないシール部(2)に加えて、凹凸形状を設けたシール部(3)を形成することができる。
このとき、図1に示す例のように、凹凸のないシール部(2)を、凹凸を有するシール部(3)に隣接して、かつ包装袋内側に残して、配置することができ、この場合には、包装袋(10)の側端部(1)のシール強度の低下を避けることが可能になる。
これは前述のように、凹凸形状有するシール部(3)は、厚さが薄くなったり、また凹凸形状の一部に、応力集中がおきやすくなるために、シール強度が低下する恐れがあり、側端部(1)の包装袋(10)内側に、凹凸のないシール部(2)を配置することによって、包装袋(10)の側端部(1)のシール強度の低下を、避けることが可能になるためである。
このようにして、プラスチックフィルム層、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミド層、シーラント層を有する積層体を、シーラント層同士を対向させて、三方または四方の辺をシールして製袋してなる包装袋において、折り曲げによるガスバリア層の損傷を防止して、ガスバリア性能が低下することのない、包装袋および包装袋の製造方法を提供することが可能である。
以下本発明を、実施例1〜実施例2、および比較例1によって更に具体的な説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
本発明による実施例1、実施例2、また本発明によらない比較例1の包装袋の評価用サンプルを作成し、ガスバリア性について、測定、評価した。測定、評価項目は、下記のとおりである。
・酸素透過度(cc/m
30℃、70%の環境下で24時間。
・水蒸気透過度(g/m
40℃、90%の環境下で24時間。
測定は、株式会社 日立ハイテクサイエンス製 MOCON PERMATRANを用いて行なった。
また測定は、評価用サンプルを折りたたんでのち、折りたたんだ状態から元に戻して、折りたたんだ部分の、評価項目の値を測定した。
<実施例1>
評価用サンプルの層構成、寸法、シール部の形成は下記のとおりである。
包装袋外側から、
ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製 E5100 厚さ12μm)/アルミニウム箔(厚さ7μm)/二軸延伸ポリアミドフィルム(厚さ15μm)/直鎖状低融点ポリエチレンフィルム(LLDPE 厚さ60μm)
とした。
寸法は下記のとおりである。
1150mm×980mm。
シール部の形成は下記のとおりである。
積層体のシーラント層同士を対向させて重ね、三方の端部を熱シールして製袋した。
同時に0.5mm×1mmの格子の凹凸をシールバー温度210℃、シール時間3秒でエンボス加工で形成した(n=10とした。)。
この10枚のサンプルのシール強度は、93〜110N/15mmであった。
シール部の曲げ剛性は、75〜81g/15mmであった。
<実施例2>
評価用サンプルの層構成、寸法、シール部の形成は下記のとおりである。
包装袋外側から、
ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製 E5100 厚さ12μm)+SiOの蒸着膜/二軸延伸ポリアミドフィルム(厚さ15μm)/直鎖状低融点ポリエチレンフィルム(LLDPE 厚さ60μm)
とした。
寸法は下記のとおりである。
1150mm×980mm。
シール部の形成は下記のとおりである。
積層体のシーラント層同士を対向させて重ね、三方の端部を熱シールして製袋した。
同時に0.5mm×1mmの格子の凹凸をシールバー温度210℃、シール時間3秒でエンボス加工で形成した(n=10とした。)。
この10枚のサンプルのシール強度は、93〜109N/15mmであった。
シール部の曲げ剛性は、84〜92g/15mmであった。
<比較例1>
評価用サンプルの層構成、寸法、シール部の形成は下記のとおりである。
包装袋外側から、
ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製 E5100 厚さ12μm)/二軸延伸ポリアミドフィルム(厚さ25μm)/アルミニウム箔(厚さ7μm)/ポリプロピレン樹脂(押し出し 厚さ80μm)とした。
寸法は下記のとおりである。
1150mm×980mm。
シール部の形成は下記のとおりである。
積層体のシーラント層同士を対向させて重ね、三方の端部を熱シールして製袋した。
エンボス加工は設けない。
この10枚のサンプルのシール強度は、64〜77N/15mmであった。
シール部の曲げ剛性は、133〜145g/15mmであった。
評価結果を表1に示す。
Figure 2020117290
酸素透過度の単位は、cc/m・24H
水蒸気透過度の単位は、g/m・24Hである。
表1に示す結果のとおり、本発明による実施例1、および実施例2は、酸素透過度、水蒸気透過度のいずれにおいても、本発明によらない比較例1に比べて、低い値を示しており、本発明が課題とするところの、包装袋において、折り曲げによるガスバリア層の損傷を防止して、ガスバリア性能が低下することのない、包装袋および包装袋の提供が可能であることを示している。
すなわち、プラスチックフィルム基材としてガスバリア層、二軸延伸ポリアミド層、シーラント層を有する積層体を、シーラント層同士を対向させて、三方または四方の辺をシールして製袋してなる包装袋において、折り曲げによるガスバリア層の損傷を防止して、ガスバリア性能が低下することのない、包装袋および包装袋の製造方法を提供することが可能であることを検証することができた。
1・・・側端部
2・・・凹凸のないシール部
3・・・凹凸形状を有するシール部
4・・・凹状線部および凸状線部
5・・・格子形状の凹凸
6・・・凹凸を有しないシール部
7・・・胴部
8・・・積層体表面から裏面までの凹凸を含めた厚さ
9・・・底辺
10・・・包装袋
11・・・プラスチックフィルム層
12・・・ガスバリア層
13・・・ポリアミドフィルム層
14・・・シーラント層
15・・・ガスバリア層
16・・・印刷層
21・・・折り曲げ部
22・・・ガスバリア層の損傷箇所
27・・・折り曲げ部
28・・・凹凸形状

Claims (9)

  1. プラスチックフィルム層、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミドフィルム層、シーラント層からなる積層体から構成される包装袋において、
    包装袋は、シーラント層同士を対向させて三方もしくは四方の縁辺をシール部として製袋されており、
    このうち側端部のシール部には、凹凸形状が形成されており、
    この凹凸形状は、積層体表面から裏面までの凹凸を含めた厚さが、100μm以下であり、
    側端部の凹凸形状を有するシール部の長さ方向の曲げ剛性が、100g/15mm以下であることを特徴とする包装袋。
  2. 前記凹凸形状は、側端部の長さ方向に対して直交する、凹状線部、および凸状線部で連続して形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記凹凸形状は、幅方向に一個以上の格子形状で、側端部の長さ方向に連続して形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋。
  4. 前記側端部のシール部は、凹凸形状を有する前記シール部に加えて、凹凸のないシール部を有することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の包装袋。
  5. 前記凹凸形状を有するシール部は、縁辺のシール部のうち、包装袋外側に形成されており、包装袋内側には凹凸のないシール部が配置、形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の包装袋。
  6. 前記凹凸のないシール部の幅は、0.5mm〜1.5mmであることを特徴とする、請求項5に記載の包装袋。
  7. 前記包装袋は、少なくとも一辺が、1000mm以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の包装袋。
  8. プラスチックフィルム層、ガスバリア層、二軸延伸ポリアミドフィルム層、シーラント層からなる積層体から構成される包装袋において、
    包装袋は、シーラント層同士を対向させて三方もしくは四方の縁辺をシール部として製袋する請求項1〜請求項7に記載の包装袋の製造方法であって、
    前記側端部には、凹凸のないヒートシール加工をしてなるシール部を形成し、続いて側端部の凹凸のないシール部に対して、シール圧力とシール温度を高くしてシールし、さらにエンボス型により凹凸形状を設けたシール部を形成することを特徴とする、包装袋の製造方法。
  9. 前記凹凸のないシール部は、前記凹凸形状を設けたシール部に隣接して、かつ包装袋内側に配置、形成することを特徴とする、請求項8に記載の、包装袋の製造方法。
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